説明

コンテンツ再生装置、携帯機器、及び異常検知方法

【課題】日常的な行動習慣に基づいてユーザの異常を精度良く検知すること。
【解決手段】コンテンツを再生するコンテンツ再生部(102)と、前記コンテンツ再生部(102)を利用したコンテンツの再生習慣を検出する習慣検出部(102、104)と、前記習慣検出部(102、104)により検出された再生習慣から推定される再生動作が実行されない場合に、異常であると判定する異常判定部(114)と、を備える、コンテンツ再生装置(100)が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ再生装置、携帯機器、及び異常検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高齢者の単身者世帯が増加している。介護施設に入居している高齢者は、その介護施設に勤務する介護者や看護者によって生活のサポートを受けている。そのため、介護施設で生活する高齢者の親族は、介護者や看護者を介して容易に安否の確認を行うことができる。一方、単身で生活する高齢者の親族等は、住居に直接訪れたり、定期的に電話等で連絡したりして安否の確認を行う必要がある。
【0003】
しかし、高齢者と親族等が離れた場所で生活していたりすると、親族等が高齢者の住居に直接訪問するのは容易でない。また、電話等で連絡がつかない場合、親族等は、単に外出中なのか、高齢者の身に何かあったのか、という判断ができない。こうした状況を背景に、単身で生活する人の安否を容易に確認できるようにする仕組みが求められている。こうした確認を人が行う社会的な仕組みは、既に民間企業や地方自治体等により実践されている。しかしながら、こうした仕組みの実践には大きなコストが掛かるため、全ての単身者世帯に対して頻繁に人を訪問させるのは難しいのが現状である。
【0004】
そこで、単身者の日常的な安否確認を機械で行えるようにする仕組みが考案された。例えば、下記の特許文献1では、家の中に設置した複数の人感センサを利用して単身者の日常的な安否確認を行う仕組みが提案されている。また、下記の特許文献2では、家の中に設置した複数の圧力センサを利用して単身者の日常的な安否確認を行う仕組みが提案されている。さらに、下記の特許文献3、4には、テレビの電源オン/オフやチャンネル選択等の操作を監視し、日常的な操作との違いを検知することにより、単身者の日常的な安否確認を行う仕組みが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−257204号公報
【特許文献2】特開2000−57462号公報
【特許文献3】特開平11−47200号公報
【特許文献4】特開2002−99978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記の特許文献1、2で提案されている仕組みは、家の中に大がかりなセンサの設置を前提とする。そのため、この仕組みを導入する場合には大きな費用負担が発生する。また、人感センサや圧力センサは、人に限らず、ペットにも反応してしまう。そのため、ペットを飼育している単身者世帯においては誤報が絶えないという問題がある。
【0007】
一方、上記の特許文献3、4で提案されている仕組みは、日常的な操作の登録を前提とする。そのため、この仕組みを利用するには、視聴者の視聴習慣を十分に把握した上で、日常的な操作を事前に登録することが必要になる。また、テレビ番組の改変や特別番組の放送等のために視聴時間が日常と変わり、日常と異なる操作が行われると、テレビが、その操作を誤って異常と判定してしまう。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、より精度良く異常検知することが可能な、新規かつ改良されたコンテンツ再生装置、携帯機器、及び異常検知方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、コンテンツを再生するコンテンツ再生部と、前記コンテンツ再生部を利用したコンテンツの再生習慣を検出する習慣検出部と、前記習慣検出部により検出された再生習慣から推定される再生動作が実行されない場合に、異常であると判定する異常判定部と、を備える、コンテンツ再生装置が提供される。
【0010】
また、前記コンテンツは、リアルタイムで配信されるコンテンツであり、前記コンテンツ再生装置は、前記習慣検出部により検出された再生習慣から推定される再生動作が実行されない場合、現時点で配信されている第1のコンテンツと、同時間帯において前記再生習慣の検出時に配信されていた第2のコンテンツと、を比較するコンテンツ比較部をさらに備え、前記異常判定部は、
前記習慣検出部により検出された再生習慣から推定される再生開始動作が実行されず、かつ、前記コンテンツ比較部による比較の結果、前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツとが同種である場合に、異常であると判定するように構成されていてもよい。
【0011】
また、上記のコンテンツ再生装置は、ユーザにより前記コンテンツ再生部を利用して再生されたコンテンツの種類を解析して前記ユーザの嗜好を検出する嗜好検出部と、前記習慣検出部により検出された再生習慣に基づいて推定される再生終了動作が実行されず、かつ、前記コンテンツ比較部による比較の結果、前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツとが異種である場合に、前記第1のコンテンツが前記嗜好検出部により検出されたユーザの嗜好に適合しているか否かを判定する嗜好判定部と、をさらに備えていてもよい。この場合、前記異常判定部は、前記習慣検出部により検出された再生習慣に基づいて推定される再生終了動作が実行されず、前記コンテンツ比較部による比較の結果、前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツとが異種であり、かつ、前記嗜好判定部により前記第1のコンテンツが前記嗜好検出部により検出されたユーザの嗜好に適合していない場合に、異常であると判定する。
【0012】
また、上記のコンテンツ再生装置は、ユーザにより前記コンテンツ再生部を利用して再生されたコンテンツの種類を解析して前記ユーザの嗜好を検出する嗜好検出部と、前記習慣検出部により検出された再生習慣に基づいて推定される、再生コンテンツの変更動作が実行されず、かつ、前記コンテンツ比較部による比較の結果、前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツとが異種である場合に、前記第1のコンテンツが前記嗜好検出部により検出されたユーザの嗜好に適合しているか否かを判定する嗜好判定部と、をさらに備えていてもよい。この場合、前記異常判定部は、前記習慣検出部により検出された再生習慣に基づいて推定される再生コンテンツの変更動作が実行されず、前記コンテンツ比較部による比較の結果、前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツとが異種であり、かつ、前記嗜好判定部により前記第1のコンテンツが前記嗜好検出部により検出されたユーザの嗜好に適合していない場合に、異常であると判定する。
【0013】
また、上記のコンテンツ再生装置は、前記異常判定部により異常であると判定された場合に、所定の外部装置に対して異常を通知する異常通知部をさらに備えていてもよい。
【0014】
また、上記のコンテンツ再生装置は、前記異常通知部により所定の外部装置に対して異常を通知する前に、当該異常を通知する旨を示す音声又は映像を出力する事前通知部と、
前記事前通知部により音声又は映像が出力された後、ユーザ操作に応じて前記異常通知部により所定の外部装置に対して異常が通知されないように制御する通知停止部と、をさらに備えていてもよい。この場合、前記異常通知部は、前記事前通知部により音声又は映像が出力された後、前記通知停止部により制御が行われないまま所定時間が経過した場合に、前記所定の外部装置に対して異常を通知する。
【0015】
また、前記コンテンツ比較部は、電子番組表に基づいて、現時点で配信されている第1のコンテンツと、同時間帯において前記再生習慣の検出時に配信されていた第2のコンテンツと、を比較するように構成されていてもよい。
【0016】
また、上記のコンテンツ再生装置は、前記コンテンツ再生部により再生されたコンテンツを視聴可能な所定範囲内に存在する人の動きを検知することが可能な人感センサをさらに備えていてもよい。この場合、前記異常判定部は、前記人感センサにより所定範囲内に存在する人の動きが検知された場合には異常であると判定しない。
【0017】
また、上記のコンテンツ再生装置は、前記コンテンツ再生部により再生されたコンテンツを視聴可能な所定範囲内に存在する物体を撮像し、撮像した物体の画像から人の一部を検出する人センサと、所定の時間間隔で前記人センサにより続けて検出された顔の位置に基づき、前記人センサにより検出された人の動きを検知する動きセンサと、をさらに備えていてもよい。この場合、前記異常判定部は、前記動きセンサにより所定範囲内に存在する人の動きが検知された場合には異常であると判定しない。
【0018】
また、上記のコンテンツ再生装置は、所定のユーザが居る場所を検知する場所検知機器から、当該所定のユーザが居る場所の情報を取得する居場所取得部と、前記居場所取得部により取得された前記所定のユーザが居る場所の情報に基づき、前記所定のユーザが前記コンテンツ再生部により再生されたコンテンツを視聴可能な所定範囲内に存在するか否かを判定する居場所判定部と、をさらに備えていてもよい。この場合、前記異常判定部は、前記居場所判定部により前記所定のユーザが前記所定範囲内に存在しない場合には異常であると判定しない。
【0019】
また、上記のコンテンツ再生装置は、家庭内の電力消費量を管理する電力メータから、当該家庭内の電力消費量を示す電力情報を取得する電力情報取得部と、家庭内に人が居る場合に観測される平均的な電力消費量と、前記電力情報取得部により取得された電力消費量とを比較する電力比較部と、をさらに備えていてもよい。この場合、前記異常判定部は、前記電力比較部による比較の結果、前記平均的な電力消費量と現時点で前記電力情報取得部により取得された電力消費量とが乖離している場合には異常であると判定しない。
【0020】
また、上記のコンテンツ再生装置は、他のコンテンツ再生装置におけるコンテンツの再生状況を示す他装置情報を取得する他装置情報取得部をさらに備えていてもよい。この場合、前記異常判定部は、前記他装置情報取得部により取得された他装置情報に基づき、前記他のコンテンツ再生装置においてコンテンツが再生されている場合には異常であると判定しない。
【0021】
また、上記のコンテンツ再生装置は、他のコンテンツ再生装置において再生されたコンテンツに関する情報、及び前記他のコンテンツ再生装置においてコンテンツが再生された時間に関する情報を取得する他機器コンテンツ再生情報取得部をさらに備えていてもよい。この場合、前記習慣検出部は、前記コンテンツ再生部を利用したコンテンツの再生習慣、前記他のコンテンツ再生装置におけるコンテンツの再生習慣を検出し、前記嗜好検出部は、ユーザにより前記コンテンツ再生部を利用して再生されたコンテンツの種類、及び前記他のコンテンツ再生装置において再生されたコンテンツの種類を解析して前記ユーザの嗜好を検出する。
【0022】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、位置情報を取得する位置情報取得部と、外部機器との間で情報をやり取りするための通信部と、前記位置情報取得部により取得された位置情報の履歴に基づいてユーザの習慣的な行動パターンを検知する第1習慣検出部と、前記通信部を利用して前記情報をやり取りする習慣を検出する第2習慣検出部と、前記第2習慣検出部により検出された習慣に基づいて推定される前記情報のやり取りが実行されず、かつ、前記第1習慣検出部により検出された習慣的な行動パターンに基づいて推定される位置情報と、現時点で前記位置情報取得部により取得された位置情報とが乖離していない場合に、異常であると判定する異常判定部と、を備える、携帯機器が提供される。
【0023】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンテンツを再生するコンテンツ再生ステップと、前記コンテンツ再生ステップにて再生されるコンテンツの再生習慣を検出する習慣検出ステップと、前記習慣検出ステップにて検出された再生習慣から推定される再生動作が実行されない場合に、異常であると判定する異常判定ステップと、を含む、異常検知方法が提供される。
【0024】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、位置情報を取得する位置情報取得部と、外部機器との間で情報をやり取りするための通信部と、を有する携帯機器が、前記位置情報取得部により取得された位置情報の履歴に基づいてユーザの習慣的な行動パターンを検知する第1習慣検出ステップと、前記通信部を利用して前記情報をやり取りする習慣を検出する第2習慣検出ステップと、前記第2習慣検出ステップにて検出された習慣に基づいて推定される前記情報のやり取りが実行されず、かつ、前記第1習慣検出ステップにて検出された習慣的な行動パターンに基づいて推定される位置情報と、現時点で前記位置情報取得部により取得された位置情報とが乖離していない場合に、異常であると判定する異常判定ステップと、を含む、異常検知方法が提供される。
【0025】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、上記のコンテンツ再生装置、携帯機器が備える各構成要素の機能をコンピュータにより実現することが可能なプログラムが提供される。さらに、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、当該プログラムが記録された、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体が提供される。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように本発明によれば、より精度良く異常検知することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンテンツ再生装置の機能構成を説明するための説明図である。
【図2】同実施形態に係るコンテンツ再生装置の動作を説明するための説明図である。
【図3】同実施形態に係るコンテンツ再生装置の動作を説明するための説明図である。
【図4】同実施形態に係るコンテンツ再生装置の動作を説明するための説明図である。
【図5】同実施形態に係るコンテンツ再生装置において算出される習慣情報の構成を説明するための説明図である。
【図6】同実施形態に係るコンテンツ再生装置において取得されるメタデータの構成を説明するための説明図である。
【図7】同実施形態に係るコンテンツ再生装置において算出される嗜好情報の構成を説明するための説明図である。
【図8】同実施形態に係るコンテンツ再生装置のハードウェア構成を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0029】
[説明の流れについて]
ここで、以下に記載する本発明の実施形態に関する説明の流れについて簡単に述べる。まず、図1を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100の機能構成について説明する。次いで、図2〜図4を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100の動作について説明する。この中で、図5〜図7を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100において利用される習慣情報、メタデータ、嗜好情報の構成について説明する。
【0030】
次いで、図8を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100のハードウェア構成例について説明する。次いで、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100の仕組みを携帯機器へ応用する方法について述べる。最後に、同実施形態の技術的思想について纏め、当該技術的思想から得られる作用効果について簡単に説明する。
【0031】
(説明項目)
1:実施形態
1−1:コンテンツ再生装置100の機能構成
1−2:コンテンツ再生装置100の動作
1−3:ハードウェア構成例
1−4:携帯機器への応用について
2:まとめ
【0032】
<1:実施形態>
以下、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、コンテンツを再生する機器(例えば、テレビ、ラジオ、音楽プレーヤ、録画再生装置、携帯電話、ゲーム機等)に搭載されるユーザの異常検知機能に関する。特に、コンテンツのメタデータ、ユーザの視聴習慣、ユーザの嗜好等を活用して、ユーザの異常を検知する異常検知機能に関する。なお、以下の説明において、カメラで撮影した画像を活用したり、ユーザの視聴習慣や嗜好を他の機器と共有したりして異常検知の精度を高める拡張方法についても述べる。
【0033】
[1−1:コンテンツ再生装置100の機能構成]
まず、図1を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100の機能構成について説明する。図1は、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100の機能構成について説明するための説明図である。
【0034】
図1に示すように、コンテンツ再生装置100は、主に、コンテンツ再生部102、ユーザ習慣推定部104、ユーザ嗜好推定部106、人感センサ108、撮像部110、画像処理部112、異常検出部114、異常通知部116により構成される。
【0035】
(コンテンツ再生部102)
コンテンツ再生部102は、コンテンツを再生する機能を有する。また、コンテンツ再生部102は、コンテンツのメタデータを取得する機能を有する。さらに、コンテンツ再生部102は、リモートコントローラ等を介して行われたユーザの操作に応じて、電源のオン/オフを切り替えたり、コンテンツを切り替えたりする機能を有する。
【0036】
例えば、コンテンツ再生部102は、テレビジョン受像器、録画再生装置、ラジオ、又は音楽プレーヤ等における再生機能を提供する。また、コンテンツの種類としては、例えば、テレビジョン放送網を介して配信される画像や音声、ラジオ放送網を介して配信される音声、インターネットやケーブルテレビジョン放送網等の情報網を介して配信される画像や音声等がある。そして、メタデータとしては、例えば、コンテンツの配信時間帯、配信チャンネル、ジャンル、出演者、番組内容、タイトル、電子番組表等がある。
【0037】
コンテンツ再生部102は、現時点で再生中のコンテンツに関する情報、過去に再生したコンテンツに関する情報、ユーザ操作に関する情報をユーザ習慣推定部104、ユーザ嗜好推定部106、異常検出部114に入力する。コンテンツに関する情報には、例えば、コンテンツの内容や種類を示すメタデータ、コンテンツの配信時間帯等の情報が含まれる。また、ユーザ操作に関する情報には、例えば、電源のオン/オフ切り替え操作、コンテンツの切り替え操作、コンテンツの再生/停止操作等の情報が含まれる。
【0038】
(ユーザ習慣推定部104)
ユーザ習慣推定部104には、主に、コンテンツ再生部102からユーザ操作に関する情報が入力される。ユーザ操作に関する情報が入力されると、ユーザ習慣推定部104は、入力されたユーザ操作に関する情報をユーザ操作の履歴として蓄積する。そして、ユーザ習慣推定部104は、履歴として蓄積したユーザ操作に関する情報に基づいてユーザの再生習慣を推定する。例えば、ユーザ習慣推定部104は、ユーザが電源をオン/オフするタイミングや配信チャンネルを切り替えるタイミングを曜日毎(但し、季節毎、月毎、平日/土日/祝日に分けた単位毎でもよい。以下同じ。)に推定する。
【0039】
また、ユーザ習慣推定部104は、ユーザが録画予約を行う時間帯を推定したり、配信チャンネルを切り替える頻度を推定したりしてもよい。さらに、ユーザ習慣推定部104は、配信チャンネルを切り替える順序を時間帯毎に推定したり、ユーザに固有の操作順序を推定したりしてもよい。例えば、ユーザは、「配信チャンネルCh8を視聴中にコマーシャルが配信されると配信チャンネルCh1に切り替える」といった操作や、「電源をオンにした直後に電子番組表を表示する」といった操作を習慣的に行うことがある。ユーザ習慣推定部104は、このような習慣的な操作を推定してもよい。
【0040】
ユーザ習慣推定部104による推定は、例えば、操作履歴に基づいて実行頻度の高い操作を抽出したり、同じ操作が行われる時間帯を抽出したりすることで実現できる。ユーザ習慣推定部104は、このようにして推定したユーザ操作の情報を習慣情報(図5を参照)として保持する。また、ユーザ習慣推定部104は、新たに入力されたユーザ操作に関する情報に基づいて推定を実施し、その推定結果に基づいて習慣情報を更新する。
【0041】
この習慣情報は、例えば、図5のように、時間帯毎、曜日毎に区分けされた「所定のユーザ操作が行われる確率」又は「電源オン状態にある確率」等の形で保持される。図5の例が電源オン状態にある確率を示す場合、この習慣情報から、高い確率で日曜日の7:00〜13:00、17:00〜21:00にコンテンツを視聴する傾向を把握することができる。また、図5の例が配信チャンネルを切り替える確率を示す場合、この習慣情報から、高い確率で月曜日の6:00〜7:00、19:00〜22:00に配信チャンネルを切り替える傾向を把握することができる。なお、配信チャンネルを切り替える傾向から、コンテンツを視聴する傾向を把握することも可能である。
【0042】
上記の例は、ユーザの生活習慣に関する習慣情報である。ユーザ習慣推定部104は、このような生活習慣に関する習慣情報を推定する一方、ユーザ操作に関する情報に基づいて、そのユーザが視聴する確率の高いコンテンツを曜日毎、時間帯毎に推定する。例えば、ユーザ習慣推定部104は、ユーザ操作の履歴から「日曜日の17:30から配信チャンネルCh4を視聴する」確率を算出し、その算出結果を習慣情報として保持する。なお、ユーザが視聴する確率は、例えば、ユーザ操作の履歴に基づいて配信チャンネル毎に選択頻度を集計し、その集計結果から容易に得ることが可能である。
【0043】
(ユーザ嗜好推定部106)
ユーザ嗜好推定部106には、主に、コンテンツ再生部102からコンテンツに関する情報が入力される。コンテンツに関する情報が入力されると、ユーザ嗜好推定部106は、入力されたコンテンツに関する情報をコンテンツの再生履歴として蓄積する。そして、ユーザ嗜好推定部106は、蓄積したコンテンツの再生履歴に基づいて曜日毎、時間帯毎にユーザの嗜好を推定する。さらに、ユーザ嗜好推定部106は、推定したユーザの嗜好を嗜好情報(図7を参照)として保持する。また、ユーザ嗜好推定部106は、新たに入力されたコンテンツに関する情報を利用してユーザの嗜好を推定し、その推定結果により嗜好情報を更新する。
【0044】
なお、ユーザの嗜好を推定する具体的な方法としては、例えば、特開2004−192461、特開2009−266096、特開2001ー160955等に記載の方法(以下、嗜好推定アルゴリズム)が利用可能である。これらの方法を利用すると、コンテンツの再生履歴から、ユーザが好むジャンル、出演者、番組内容、タイトル等を推定することができる。そこで、ユーザ嗜好推定部106は、個々の曜日、時間帯に再生されたコンテンツの再生履歴に上記の嗜好推定アルゴリズムを適用し、曜日毎、時間帯毎にユーザの嗜好を推定する。例えば、図6に示したメタデータが利用できる場合、ユーザ嗜好推定部106は、ユーザが好む配信チャンネル、ジャンル、出演者等を曜日毎、時間帯毎に推定することができる。
【0045】
例えば、ユーザ嗜好推定部106は、図7に示すように、曜日毎、時間帯毎にメタデータの種類に応じた嗜好度を算出する。この嗜好度は、ユーザが好む度合いを示す指標である。この嗜好度は、ユーザが視聴する頻度の高いコンテンツの配信チャンネル、ジャンル、出演者等がより高い値となるように算出される。図7の例では、時間Aにおいて「ジャンルがドラマ」「出演者が女優N」のコンテンツが高い頻度で視聴されている。同様に、図7の例では、配信チャンネルCh071が時間Bにおいて高い頻度で視聴されている。このように、ユーザ嗜好推定部106は、再生されたコンテンツに関する情報として入力されるメタデータの履歴に基づいて、嗜好の度合いを曜日毎、時間帯毎に算出する。
【0046】
(人感センサ108)
人感センサ108は、コンテンツ再生装置100の近くに人が居るか否かを検出するセンサである。例えば、人感センサ108は、赤外線、超音波、可視光、及びこれらの組み合わせを利用して人の所在を検知する。また、人感センサ108のセンシングエリアは、例えば、ユーザがコンテンツを視聴可能な範囲に設定される。人感センサ108による検知結果は、センサデータとして異常検出部114に入力される。なお、複数の人感センサ108を設置することにより、人の動きを検知することができる。そのため、コンテンツ再生装置100には、複数の人感センサ108が設置されていてもよい。
【0047】
なお、人感センサ108は、電気メータの利用状況に関する情報を取得し、平常時の利用状況と現時点の利用状況とを比較して、ユーザの存在を検知する手段であってもよい。ユーザが存在しないことが検知された場合には異常ではないため、この手段は、ユーザの外出等に起因して発生する誤報の防止に利用できる。
【0048】
(撮像部110、画像処理部112)
撮像部110は、被写体により反射した光を集光する光学系、光学系を通して集光した光を画素毎に光電変換する撮像素子(例えば、CMOSやCCD等)、撮像素子から出力された電気信号をデジタル画像データに変換するアナログ/デジタル変換器等を含む。撮像部110から出力されたデジタル画像データは、画像処理部112に入力される。なお、撮像部110の撮像エリアは、ユーザがコンテンツを視聴可能な範囲に設定される。
【0049】
デジタル画像データが入力されると、画像処理部112は、デジタル画像データを解析し、予め登録されたユーザの人物検出や顔検出を実行する。さらに、画像処理部112は、人物検出や顔検出の結果、及び続けて入力される複数のデジタル画像データを解析し、人物の動きを検出する。そして、画像処理部112は、これらの解析結果から、コンテンツ再生装置100の付近にユーザが居るか、そのユーザに動きがあるか、を判定する。画像処理部112による判定結果は、解析結果として異常検出部114に入力される。
【0050】
(異常検出部114)
異常検出部114には、コンテンツ再生部102から現時点のユーザ操作に関する情報、及びコンテンツに関する情報が入力される。また、異常検出部114には、ユーザ習慣推定部104により推定された習慣情報、ユーザ嗜好推定部106により推定された嗜好情報が入力される。さらに、異常検出部114には、人感センサ108による検知結果を示すセンサデータ、及び画像処理部112の解析結果が入力される。異常検出部114は、これらの情報を利用してユーザの視聴行動に異常がないかを判定する。
【0051】
(判定1)
例えば、異常検出部114は、現時点のユーザ操作に関する情報が示す第1のユーザ操作と、習慣情報から、現時点と同じ曜日や時間帯において期待される第2のユーザ操作とを比較し、一致しない場合にはユーザの視聴行動に異常があると判定する(以下、判定1)。但し、異常検出部114は、この段階で判定結果を確定させない。
【0052】
なお、比較対象とされる第2のユーザ操作としては、例えば、習慣情報の中で、該当する曜日及び時間帯において最も確率の高いユーザ操作が選択される。あるいは、比較対象とされる第2のユーザ操作として、習慣情報の中で、該当する曜日及び時間帯において確率が所定値以上のユーザ操作が選択される。この場合において、第2のユーザ操作が複数選択されたとき、いずれかの第2のユーザ操作が第1のユーザ操作に一致していれば、ユーザの視聴行動に異常がないと判定される。
【0053】
(判定2)
判定1においてユーザの視聴行動が異常と判定された場合、異常検出部114は、再生中のコンテンツに関する情報と、嗜好情報から、現時点と同じ曜日や時間帯において期待されるユーザの嗜好とを比較し、一致しない場合にはユーザの視聴行動に異常があると判定する(以下、判定2)。判定2においてユーザの視聴行動が異常と判定された場合、異常検出部114は、判定結果を確定させ、異常通知部116にユーザの異常を知らせる異常検出結果を入力する。但し、異常検出部114は、この段階で判定結果を確定させずに、後述する判定3、4を実行してもよい。
【0054】
(判定3)
判定1、2においてユーザの視聴行動が異常と判定された場合、異常検出部114は、センサデータを参照する。センサデータを参照してユーザの動きが確認できた場合、異常検出部114は、ユーザの視聴行動に異常がないと判定する(以下、判定3)。一方、判定3においてユーザの視聴行動が異常と判定された場合、異常検出部114は、判定結果を確定させ、異常通知部116にユーザの異常を知らせる異常検出結果を入力する。但し、異常検出部114は、この段階で判定結果を確定させずに、後述する判定4を実行してもよい。
【0055】
(判定4)
判定1、2、3においてユーザの視聴行動が異常と判定された場合、異常検出部114は、画像処理部112による解析結果を参照する。この解析結果を参照してユーザの動きが確認できた場合、異常検出部114は、ユーザの視聴行動に異常がないと判定する(以下、判定4)。一方、判定4においてユーザの視聴行動が異常と判定された場合、異常検出部114は、判定結果を確定させ、異常通知部116にユーザの異常を知らせる異常検出結果を入力する。
【0056】
(異常通知部116)
上記の通り、ユーザの視聴行動に異常が見られると、ユーザの異常を知らせる異常検出結果が異常通知部116に入力される。この異常検出結果が入力されると、異常通知部116は、例えば、電話回線10、インターネット回線20等を介して外部装置(外部の人)に対してユーザの異常を通知するために異常検出結果を送信する。例えば、異常通知部116は、ユーザの親族や介護者の電話機やコンピュータ等に対し、そのユーザの異常を知らせる異常検出結果を送信する。
【0057】
なお、異常通知部116は、外部装置に異常検出結果を送信する前に、所定時間、異常検出結果を送信する旨をユーザに知らせる。例えば、異常通知部116は、異常検出結果を送信する旨を示す音声や警報を発したり、コンテンツの再生画面に異常検出結果を送信する旨を表示したりする。また、異常通知部116による通知先は、予め登録されているものとする。そして、異常通知部116による通知方法としては、例えば、電話連絡、電子メールの配信等、予め設定された様々な連絡方法が利用される。
【0058】
以上、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100の機能構成について説明した。
【0059】
[1−2:コンテンツ再生装置100の動作]
次に、図2〜図4を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100の動作について説明する。図2〜図4は、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100の動作フローを説明するための説明図である。
【0060】
(全体的な動作フロー)
図2に示すように、まず、コンテンツ再生装置100は、コンテンツ再生部102の機能により、電源をオンにするユーザ操作が行われたか否かを判定する(S102)。電源をオンにするユーザ操作が行われた場合、コンテンツ再生装置100は、処理をステップS104に進める。一方、電源をオンにするユーザ操作が行われない場合、コンテンツ再生装置100は、処理をステップS102に戻す。
【0061】
処理をステップS104に進めたコンテンツ再生装置100は、コンテンツ再生部102の機能により、コンテンツの視聴(再生)を開始するユーザ操作が行われたか否かを判定する(S104)。コンテンツの視聴を開始するユーザ操作が行われた場合、コンテンツ再生装置100は、処理をステップS106に進める。一方、コンテンツの視聴を開始するユーザ操作が行われていない場合、コンテンツ再生装置100は、処理をステップS104に戻す。
【0062】
処理をステップS106に進めたコンテンツ再生装置100は、コンテンツ再生部102の機能により、視聴開始時刻、再生するコンテンツに関するメタデータを取得し、ユーザ習慣推定部104、ユーザ嗜好推定部106、異常検出部114に向けて出力する(S106)。
【0063】
次いで、コンテンツ再生装置100は、コンテンツ再生部102の機能により、コンテンツを切り替えるユーザ操作が行われたか否かを判定する(S108)。コンテンツを切り替えるユーザ操作が行われた場合、コンテンツ再生装置100は、処理をステップS110に進める。一方、コンテンツを切り替えるユーザ操作が行われない場合、コンテンツ再生装置100は、処理をステップS112に進める。
【0064】
処理をステップS110に進めたコンテンツ再生装置100は、コンテンツ再生部102の機能により、コンテンツの切り替え時刻、切り替え後のコンテンツに関するメタデータを取得し、ユーザ習慣推定部104、ユーザ嗜好推定部106、異常検出部114に向けて出力する(S110)。そして、コンテンツ再生装置100は、処理をステップS112に進める。
【0065】
処理をステップS112に進めたコンテンツ再生装置100は、コンテンツ再生部102の機能により、電源をオフにするユーザ操作が行われたか否かを判定する(S112)。電源をオフにするユーザ操作が行われた場合、コンテンツ再生装置100は、処理をステップS114に進める。一方、電源をオフにするユーザ操作が行われない場合、コンテンツ再生装置100は、処理をステップS104に戻す。
【0066】
処理をステップS114に進めたコンテンツ再生装置100は、コンテンツ再生部102の機能により、電源をオフにするユーザ操作が行われた時刻を視聴終了時刻として、ユーザ習慣推定部104、ユーザ嗜好推定部106に向けて出力する(S114)。次いで、コンテンツ再生装置100は、ユーザ習慣推定部104及びユーザ嗜好推定部106の機能により、習慣の推定及び嗜好の推定を実行し、その推定結果を習慣情報及び嗜好情報として記録して(S116)、一連の動作を終了する。
【0067】
ステップS102〜S116の処理を実行することにより、異常検出に用いる習慣情報及び嗜好情報が得られる。なお、ここでは電源をオフにするユーザ操作が行われた後で習慣の推定及び嗜好の推定を実行する例を示したが、コンテンツの切り替えが行われた際(ステップS110)に習慣の推定及び嗜好の推定が実行される構成にしてもよい。
【0068】
(推定処理に関する動作フロー)
次に、図3を参照しながら、習慣の推定及び嗜好の推定に関するコンテンツ再生装置100の動作フローについて、より詳細に説明する。なお、ここで説明する動作フローは、主にユーザ習慣推定部104、ユーザ嗜好推定部106の機能に関する。
【0069】
図3に示すように、まず、ユーザ習慣推定部104が、コンテンツ再生部102から、今回の視聴開始時刻、視聴終了時刻を取得する(S132)。次いで、ユーザ習慣推定部104は、既に保持している過去の習慣情報(図5を参照)を読み込む(S134)。次いで、ユーザ習慣推定部104は、現時点と同じ曜日の視聴履歴を更新し、新たな視聴履歴に基づく習慣の推定結果(例えば、視聴確率等)で習慣情報を改訂する(S136)。
【0070】
次いで、ユーザ嗜好推定部106が、コンテンツ再生部102から、今回再生したコンテンツに関するメタデータ(図6を参照)を取得する(S138)。次いで、ユーザ嗜好推定部106は、既に保持している過去の嗜好情報(図7を参照)を読み込む(S140)。次いで、ユーザ嗜好推定部106は、現時点と同じ曜日のメタデータを更新し、新たなメタデータに基づく嗜好の推定結果で嗜好情報を改訂する(S142)。
【0071】
ステップS132〜S142の処理を実行することにより、新たな視聴情報に基づいて推定されたユーザの習慣及び嗜好に基づいて習慣情報及び嗜好情報が更新される。
【0072】
(異常検出に関する動作フロー)
次に、図4を参照しながら、異常検出に関するコンテンツ再生装置100の動作フローについて、より詳細に説明する。なお、ここで説明する動作フローは、主に、異常検出部114の機能に関する。なお、図4の動作フローは、図2の動作フローとは独立しているため、図2の動作フローと並列に実行される。
【0073】
まず、異常検出部114は、習慣情報及び嗜好情報が十分に蓄積されたか否かを判定する(S152)。例えば、異常検出部114は、コンテンツの視聴総時間が所定の閾値を越えたか否かを判定する。
【0074】
信頼できる異常検出結果を得るためには、十分な量の情報を含む習慣情報及び嗜好情報が必要である。そのため、異常検出部114は、習慣情報及び嗜好情報が十分に蓄積されていない場合、処理をステップS152に戻す。一方、習慣情報及び嗜好情報が十分に蓄積された場合、異常検出部114は、処理をステップS154に進める。なお、コンテンツの視聴時間帯や好みのジャンル等を習慣情報及び嗜好情報の初期値として登録しておき、この初期値を利用して、習慣情報及び嗜好情報が十分に蓄積されるまでの時間を短縮してもよい。
【0075】
ステップS154に処理を進めた異常検出部114は、習慣情報、嗜好情報が更新されたか否かを判定する(S154)。習慣情報、嗜好情報が更新された場合、異常検出部114は、処理をステップS156に進める。一方、習慣情報、嗜好情報が更新されていない場合、異常検出部114は、処理をステップS158に進める。
【0076】
ステップS156に処理を進めた異常検出部114は、ユーザ習慣推定部104、ユーザ嗜好推定部106から、それぞれ更新後の習慣情報、嗜好情報を取得する(S156)。そして、異常検出部114は、処理をステップS158に進める。
【0077】
ステップS158に処理を進めた異常検出部114は、コンテンツ再生部102から現時点における視聴情報(ユーザ操作に関する情報、コンテンツに関する情報)を取得する(S158)。次いで、異常検出部114は、現時点における視聴情報と、習慣情報及び嗜好情報(又はこれらから期待されるユーザ操作やメタデータ等)を比較する(S160)。このとき、異常検出部114は、先に説明した判定1〜4又はその一部を実施する。
【0078】
異常と判定した場合(異常を検出)、異常検出部114は、処理をステップS164に進める。一方、異常と判定しない場合(異常を未検出)、異常検出部114は、処理をステップS154に戻す。ステップS164に処理を進めた異常検出部114は、異常通知部116に異常検出結果を通知し、通信回線を通じて異常を報知する(S164)。ステップS164の処理を終了すると、異常検出部114は、処理をステップS154に戻す。
【0079】
ステップS152〜S164の処理により、よい良い精度でユーザの異常を検知することができる。なお、ステップS154〜S164の間で実行される処理ステップのループは、コンテンツ再生装置100に電力が供給されている限りにおいて繰り返し実行される。
【0080】
以上、コンテンツ再生装置100の動作フローについて説明した。
【0081】
[1−3:ハードウェア構成例]
上記のコンテンツ再生装置100が有する各構成要素の機能は、例えば、図8に示す情報処理装置のハードウェア構成を用いて実現することが可能である。つまり、当該各構成要素の機能は、コンピュータプログラムを用いて図8に示すハードウェアを制御することにより実現される。なお、このハードウェアの形態は任意であり、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PHS、PDA等の携帯情報端末、ゲーム機、又は種々の情報家電がこれに含まれる。但し、上記のPHSは、Personal Handy−phone Systemの略である。また、上記のPDAは、Personal Digital Assistantの略である。
【0082】
図8に示すように、このハードウェアは、主に、CPU902と、ROM904と、RAM906と、ホストバス908と、ブリッジ910と、を有する。さらに、このハードウェアは、外部バス912と、インターフェース914と、入力部916と、出力部918と、記憶部920と、ドライブ922と、接続ポート924と、通信部926と、を有する。但し、上記のCPUは、Central Processing Unitの略である。また、上記のROMは、Read Only Memoryの略である。そして、上記のRAMは、Random Access Memoryの略である。
【0083】
CPU902は、例えば、演算処理装置又は制御装置として機能し、ROM904、RAM906、記憶部920、又はリムーバブル記録媒体928に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般又はその一部を制御する。ROM904は、CPU902に読み込まれるプログラムや演算に用いるデータ等を格納する手段である。RAM906には、例えば、CPU902に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に適宜変化する各種パラメータ等が一時的又は永続的に格納される。
【0084】
これらの構成要素は、例えば、高速なデータ伝送が可能なホストバス908を介して相互に接続される。一方、ホストバス908は、例えば、ブリッジ910を介して比較的データ伝送速度が低速な外部バス912に接続される。また、入力部916としては、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、及びレバー等が用いられる。さらに、入力部916としては、赤外線やその他の電波を利用して制御信号を送信することが可能なリモートコントローラ(以下、リモコン)が用いられることもある。
【0085】
出力部918としては、例えば、CRT、LCD、PDP、又はELD等のディスプレイ装置、スピーカ、ヘッドホン等のオーディオ出力装置、プリンタ、携帯電話、又はファクシミリ等、取得した情報を利用者に対して視覚的又は聴覚的に通知することが可能な装置である。但し、上記のCRTは、Cathode Ray Tubeの略である。また、上記のLCDは、Liquid Crystal Displayの略である。そして、上記のPDPは、Plasma DisplayPanelの略である。さらに、上記のELDは、Electro−Luminescence Displayの略である。
【0086】
記憶部920は、各種のデータを格納するための装置である。記憶部920としては、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、又は光磁気記憶デバイス等が用いられる。但し、上記のHDDは、Hard Disk Driveの略である。
【0087】
ドライブ922は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体928に記録された情報を読み出し、又はリムーバブル記録媒体928に情報を書き込む装置である。リムーバブル記録媒体928は、例えば、DVDメディア、Blu−rayメディア、HD DVDメディア、各種の半導体記憶メディア等である。もちろん、リムーバブル記録媒体928は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード、又は電子機器等であってもよい。但し、上記のICは、Integrated Circuitの略である。
【0088】
接続ポート924は、例えば、USBポート、IEEE1394ポート、SCSI、RS−232Cポート、又は光オーディオ端子等のような外部接続機器930を接続するためのポートである。外部接続機器930は、例えば、プリンタ、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、又はICレコーダ等である。但し、上記のUSBは、Universal Serial Busの略である。また、上記のSCSIは、Small Computer System Interfaceの略である。
【0089】
通信部926は、ネットワーク932に接続するための通信デバイスであり、例えば、有線又は無線LAN、Bluetooth(登録商標)、又はWUSB用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL用のルータ、又は各種通信用のモデム等である。また、通信部926に接続されるネットワーク932は、有線又は無線により接続されたネットワークにより構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、可視光通信、放送、又は衛星通信等である。但し、上記のLANは、Local Area Networkの略である。また、上記のWUSBは、Wireless USBの略である。そして、上記のADSLは、Asymmetric Digital Subscriber Lineの略である。
【0090】
[1−4:携帯機器への応用について]
これまで説明してきた技術は、携帯電話や携帯ゲーム機等に代表される種々の携帯機器にそのまま適用することが可能である。さらに、この技術は、携帯機器に搭載された機能を利用して拡張することもできる。以下では、携帯機器への応用として、携帯機器に固有の機能を利用した異常検知方法について説明する。
【0091】
多くの携帯機器には、現在地の情報(以下、位置情報)を取得する機能が搭載されている。例えば、携帯機器には、GPS(Global Positioning System)による位置情報の取得機能や、現在地からアクセス可能な無線基地局の位置情報に基づく位置情報の取得機能等が搭載されていることがある。また、携帯機器には、非接触カードの機能が搭載されていることがある。非接触カードには、電子マネーやクーポン等の金銭的価値を有する情報(以下、価値情報)や、価値情報の利用履歴に関する情報(以下、利用履歴)等が格納されている。
【0092】
こうした位置情報や利用履歴を利用することにより、ユーザの異常をより高い精度で検出できるようになると考えられる。例えば、位置情報が利用できる場合、位置情報を蓄積して習慣推定を行うことにより、曜日毎、時間帯毎のユーザの所在地(以下、行動パターン)を把握することが可能になる。
【0093】
また、利用履歴が利用できる場合、この利用履歴を蓄積して習慣推定を行うことにより、曜日毎、時間帯毎のユーザの購買パターン(例えば、「平日の朝、同じ店でパンを買う」等)を把握することが可能になる。さらに、利用履歴を蓄積して嗜好推定を行うことにより、ユーザの購買嗜好を把握することが可能になる。
【0094】
ここで、携帯機器における通信履歴又は通話履歴を利用してユーザの通信又は通話習慣を推定し、推定結果と実際に行われた通信又は通話行動との比較を行ってユーザの異常検出を試みるケースについて考えてみたい。つまり、上記のコンテンツ再生装置100におけるユーザ操作を電子メールの送信操作や通話操作に置き換えた場合について考えてみたい。
【0095】
この場合、推定結果と実際に行われた通信又は通話行動との乖離から、ユーザの異常を検出できる可能性はある。しかし、電子メールや通話を利用する頻度が多過ぎたり、少な過ぎたりする場合、精度良く異常を検出するのは難しい。
【0096】
また、携帯機器に搭載されたテレビ機能や音楽プレーヤ機能を利用して行われるコンテンツの再生履歴に基づいてユーザの習慣を推定し、推定結果と実際に行われた操作との比較を行ってユーザの異常検出を試みるケースについて考えてみたい。
【0097】
この場合、上記のコンテンツ再生装置100と実質的に同じ構成を適用することにより、ある程度精度良くユーザの異常を検出することができる。しかしながら、携帯機器におけるコンテンツの再生タイミングは、移動中や待ち合わせ時等、ユーザの行動に依拠する部分が大きく、家庭に設置したコンテンツ再生装置100による異常検出精度に比べると精度が下がる。
【0098】
こうした理由から、本件発明者は、上記のコンテンツ再生装置100の技術を携帯機器に利用する場合に、コンテンツの再生履歴や、通信又は通話履歴に基づく異常検出に加え、行動パターンや購買嗜好に基づく異常検出を併用する方法を考案した。この方法を適用することにより、携帯機器に上記コンテンツ再生装置100の技術を適用する場合においても、精度良くユーザの異常を検出することが可能になる。
【0099】
<2:まとめ>
最後に、本発明の実施形態に係る技術内容について簡単に纏める。ここで述べる技術内容は、例えば、PC、携帯電話、携帯ゲーム機、携帯情報端末、情報家電、カーナビゲーションシステム等、種々の情報処理装置に対して適用することができる。
【0100】
上記の情報処理装置の機能構成は次のように表現することができる。当該情報処理装置は、次のようなコンテンツ再生部、習慣検出部、コンテンツ比較部、異常判定部を有する。上記のコンテンツ再生部は、リアルタイムで配信されるコンテンツを再生するものである。
【0101】
また、上記の習慣検出部は、前記コンテンツ再生部を利用したコンテンツの再生習慣を検出するものである。例えば、コンテンツが放送番組である場合、放送番組の視聴開始、視聴終了、配信チャンネルの切り替え等、そのタイミングやユーザ操作の内容が再生習慣として検出される。
【0102】
また、上記のコンテンツ比較部は、前記習慣検出部により検出された再生習慣に基づいて推定される再生動作が実行されない場合、現時点で配信されている第1のコンテンツと、同時間帯において前記再生習慣の検出時に配信されていた第2のコンテンツと、を比較するものである。
【0103】
例えば、コンテンツが放送番組である場合、番組改変等によって普段放送されている番組が放送されなくなり、ユーザが普段と異なる操作を行ったり、普段行う操作を行わなかったりする場合がある。しかし、上記のコンテンツ比較部を利用すれば、現時点で配信されている放送番組が参照されるため、番組改変等の特別な事情が考慮される。
【0104】
また、上記の異常判定部は、前記習慣検出部により検出された再生習慣に基づいて推定される再生開始動作が実行されず、かつ、前記コンテンツ比較部による比較の結果、前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツとが同種である場合に、異常であると判定するものである。
【0105】
上記のように、番組改変等の特別な事情が生じた場合、ユーザ操作の再生習慣だけから異常検出をすると誤検出が生じてしまうが、上記のコンテンツ比較部により番組改変等の特別な事情が考慮されているため、上記の異常判定部が番組改変等の特別な事情に起因して誤検出することがなくなる。
【0106】
誤検出の原因としては、番組改変がある場合の他、普段視聴しない番組(例えば、特集番組等)をユーザが視聴する場合等が考えられる。このような場合、推定される時刻に電源のオン/オフが行われなかったり、チャンネルの切り替えが行われなかったりする。こうした状況は、ユーザの操作履歴を如何に解析しても想定できない。
【0107】
そこで、ユーザ習慣の推定結果から、電源をオンにする操作が想定される時刻であるが、電源がオンにされない場合に、普段視聴しているコンテンツが放送されているかを確認し、放送されている場合には異常を検知するといった処理が必要になる。このような処理を実現するのが、コンテンツ再生装置100に対応する上記の情報処理装置である。
【0108】
また、より異常検出の精度を高めるには、ユーザ習慣の推定結果から、電源をオフにする操作が想定される時刻であるが、電源をオフにしない場合、その時刻における視聴チャンネルのコンテンツをチェックし、推定した嗜好に適合しないものである場合は異常を検知するといった処理を行うことが好ましい。
【0109】
さらに、ユーザ習慣の推定結果から、コンテンツの切り替え操作が想定される時刻であるが切り替え操作を行わない場合、その時刻の視聴チャンネルのコンテンツをチェックし、推定した嗜好に適合しないものである場合は異常を検知するといった処理を行うことが好ましい。
【0110】
なお、異常を検知してから異常を登録者に報知する前に、報知する旨をブザーや音声などでユーザに知らせ、それに応答がなかった場合にのみ報知することにより、誤報を減らすことが可能になる。このように、異常を検知する条件に、ユーザの嗜好を考慮することによって誤報を減らすことが可能になる。
【0111】
例えば、番組改変や特別番組によって普段視聴していた番組が放送されないためにテレビの電源をオンにしなかった場合でも誤報を発せずに済む。番組改変や特別番組で、いつも試聴している番組に引き続いて同じチャンネルでユーザの嗜好にあった番組が放送される場合でも、敢えてチャンネルを切り替えなかった場合でも誤報を発せずに済む。
【0112】
上記の技術を用いることにより、単身者世帯において、日常生活におけるコンテンツの視聴活動に基づく異常の検出を精度良く行うことが可能になる。また、上記の技術を用いれば、大規模なシステムを導入する必要がないため、コスト負担を低く抑えることができる。さらに、ユーザ自身で設定や登録を行う必要がないため、煩雑な設定作業を行うことが困難な高齢者にも利用してもらうことができる。
【0113】
(備考)
上記のユーザ習慣推定部104は、習慣検出部の一例である。上記の異常検出部114は、コンテンツ比較部、異常判定部、嗜好判定部、居場所取得部、居場所判定部、電力比較部の一例である。上記のユーザ嗜好推定部106は、嗜好検出部の一例である。上記の異常通知部116は、事前通知部、通知停止部の一例である。上記の撮像部110、画像処理部112は、人センサ、動きセンサの一例である。
【0114】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0115】
上記説明においては単独の機器による異常検出方法について述べたが、複数のコンテンツ再生装置100を利用して異常検出の精度を高めることも可能である。
【0116】
例えば、複数のコンテンツ再生装置100をネットワークで接続し、互いにユーザ操作の履歴、メタデータの履歴、推定した習慣情報や嗜好情報等を共有し、これらの情報を利用して習慣や嗜好の推定精度を高めることができる。また、テレビを視聴する時間帯でも、ラジオの操作が行われている場合には異常の報知を抑制するといった仕組みが実現可能になる。
【0117】
なお、上記説明において携帯機器への応用について述べたが、位置情報の取得機能を有する携帯機器をユーザの場所検知機器として利用する方法も考えられる。
【0118】
この方法は、コンテンツ再生装置100に携帯機器から位置情報を送るようにし、送られてきた位置情報に基づいてコンテンツ再生装置100(異常検出部114)がユーザの居場所を判断するというものである。
【0119】
そして、ユーザがコンテンツ再生装置100から大きく離れた場所に居る場合、コンテンツ再生装置100は、異常検出部114の機能により異常であると判断しないようにする。このような構成にすることにより、より精度良く異常検出を行うことができるようになる。
【0120】
また、上記説明において、電子番組表等を想定して「メタデータ」という表現を用いたが、メタデータは、電子番組表に限定されない。
【0121】
例えば、コンテンツ再生装置100により再生されるコンテンツが映画である場合、メタデータとして、その映画のDVD販売に関する情報やレビュー情報が利用されることも考えられる。さらに、テレビ番組に関する評判を纏めているWebページの記載情報がメタデータとして利用される状況も考えられる。
【符号の説明】
【0122】
100 コンテンツ再生装置
102 コンテンツ再生部
104 ユーザ習慣推定部
106 ユーザ嗜好推定部
108 人感センサ
110 撮像部
112 画像処理部
114 異常検出部
116 異常通知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを再生するコンテンツ再生部と、
前記コンテンツ再生部を利用したコンテンツの再生習慣を検出する習慣検出部と、
前記習慣検出部により検出された再生習慣から推定される再生動作が実行されない場合に、異常であると判定する異常判定部と、
を備える、コンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記コンテンツは、リアルタイムで配信されるコンテンツであり、
前記コンテンツ再生装置は、
前記習慣検出部により検出された再生習慣から推定される再生動作が実行されない場合、現時点で配信されている第1のコンテンツと、同時間帯において前記再生習慣の検出時に配信されていた第2のコンテンツと、を比較するコンテンツ比較部をさらに備え、
前記異常判定部は、
前記習慣検出部により検出された再生習慣から推定される再生開始動作が実行されず、かつ、前記コンテンツ比較部による比較の結果、前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツとが同種である場合に、異常であると判定する、
請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
ユーザにより前記コンテンツ再生部を利用して再生されたコンテンツの種類を解析して前記ユーザの嗜好を検出する嗜好検出部と、
前記習慣検出部により検出された再生習慣から推定される再生終了動作が実行されず、かつ、前記コンテンツ比較部による比較の結果、前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツとが異種である場合に、前記第1のコンテンツが前記嗜好検出部により検出されたユーザの嗜好に適合しているか否かを判定する嗜好判定部と、
をさらに備え、
前記異常判定部は、前記習慣検出部により検出された再生習慣から推定される再生終了動作が実行されず、前記コンテンツ比較部による比較の結果、前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツとが異種であり、かつ、前記嗜好判定部により前記第1のコンテンツが前記嗜好検出部により検出されたユーザの嗜好に適合していない場合に、異常であると判定する、
請求項2に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項4】
ユーザにより前記コンテンツ再生部を利用して再生されたコンテンツの種類を解析して前記ユーザの嗜好を検出する嗜好検出部と、
前記習慣検出部により検出された再生習慣から推定される再生コンテンツの変更動作が実行されず、かつ、前記コンテンツ比較部による比較の結果、前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツとが異種である場合に、前記第1のコンテンツが前記嗜好検出部により検出されたユーザの嗜好に適合しているか否かを判定する嗜好判定部と、
をさらに備え、
前記異常判定部は、前記習慣検出部により検出された再生習慣から推定される再生コンテンツの変更動作が実行されず、前記コンテンツ比較部による比較の結果、前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツとが異種であり、かつ、前記嗜好判定部により前記第1のコンテンツが前記嗜好検出部により検出されたユーザの嗜好に適合していない場合に、異常であると判定する、
請求項2に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項5】
前記異常判定部により異常であると判定された場合に、所定の外部装置に対して異常を通知する異常通知部をさらに備える、
請求項3又は4に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項6】
前記異常通知部により所定の外部装置に対して異常を通知する前に、当該異常を通知する旨を示す音声又は映像を出力する事前通知部と、
前記事前通知部により音声又は映像が出力された後、ユーザ操作に応じて前記異常通知部により所定の外部装置に対して異常が通知されないように制御する通知停止部と、
をさらに備え、
前記異常通知部は、前記事前通知部により音声又は映像が出力された後、前記通知停止部により制御が行われないまま所定時間が経過した場合に、前記所定の外部装置に対して異常を通知する、
請求項5に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項7】
前記コンテンツ比較部は、メタデータに基づいて、現時点で配信されている第1のコンテンツと、同時間帯において前記再生習慣の検出時に配信されていた第2のコンテンツと、を比較する、
請求項6に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項8】
前記コンテンツ再生部により再生されたコンテンツを視聴可能な所定範囲内に存在する人の動きを検知することが可能な人感センサをさらに備え、
前記異常判定部は、前記人感センサにより所定範囲内に存在する人の動きが検知された場合には異常であると判定しない、
請求項6に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項9】
前記コンテンツ再生部により再生されたコンテンツを視聴可能な所定範囲内に存在する物体を撮像し、撮像した物体の画像から人の一部を検出する人センサと、
所定の時間間隔で前記人センサにより続けて検出された顔の位置に基づき、前記人センサにより検出された人の動きを検知する動きセンサと、
をさらに備え、
前記異常判定部は、前記動きセンサにより所定範囲内に存在する人の動きが検知された場合には異常であると判定しない、
請求項6に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項10】
所定のユーザが居る場所を検知する場所検知機器から、当該所定のユーザが居る場所の情報を取得する居場所取得部と、
前記居場所取得部により取得された前記所定のユーザが居る場所の情報に基づき、前記所定のユーザが前記コンテンツ再生部により再生されたコンテンツを視聴可能な所定範囲内に存在するか否かを判定する居場所判定部と、
をさらに備え、
前記異常判定部は、前記居場所判定部により前記所定のユーザが前記所定範囲内に存在しない場合には異常であると判定しない、
請求項6に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項11】
家庭内の電力消費量を管理する電力メータから、当該家庭内の電力消費量を示す電力情報を取得する電力情報取得部と、
家庭内に人が居る場合に観測される平均的な電力消費量と、前記電力情報取得部により取得された電力消費量とを比較する電力比較部と、
をさらに備え、
前記異常判定部は、前記電力比較部による比較の結果、前記平均的な電力消費量と現時点で前記電力情報取得部により取得された電力消費量とが乖離している場合には異常であると判定しない、
請求項6に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項12】
他のコンテンツ再生装置におけるコンテンツの再生状況を示す他装置情報を取得する他装置情報取得部をさらに備え、
前記異常判定部は、前記他装置情報取得部により取得された他装置情報に基づき、前記他のコンテンツ再生装置においてコンテンツが再生されている場合には異常であると判定しない、
請求項6に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項13】
他のコンテンツ再生装置において再生されたコンテンツに関する情報、及び前記他のコンテンツ再生装置においてコンテンツが再生された時間に関する情報を取得する他機器コンテンツ再生情報取得部をさらに備え、
前記習慣検出部は、前記コンテンツ再生部を利用したコンテンツの再生習慣、前記他のコンテンツ再生装置におけるコンテンツの再生習慣を検出し、
前記嗜好検出部は、ユーザにより前記コンテンツ再生部を利用して再生されたコンテンツの種類、及び前記他のコンテンツ再生装置において再生されたコンテンツの種類を解析して前記ユーザの嗜好を検出する、
請求項5に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項14】
位置情報を取得する位置情報取得部と、
外部機器との間で情報をやり取りするための通信部と、
前記位置情報取得部により取得された位置情報の履歴に基づいてユーザの習慣的な行動パターンを検知する第1習慣検出部と、
前記通信部を利用して前記情報をやり取りする習慣を検出する第2習慣検出部と、
前記第2習慣検出部により検出された習慣に基づいて推定される前記情報のやり取りが実行されず、かつ、前記第1習慣検出部により検出された習慣的な行動パターンに基づいて推定される位置情報と、現時点で前記位置情報取得部により取得された位置情報とが乖離していない場合に、異常であると判定する異常判定部と、
を備える、携帯機器。
【請求項15】
コンテンツを再生するコンテンツ再生ステップと、
前記コンテンツ再生ステップにて再生されるコンテンツの再生習慣を検出する習慣検出ステップと、
前記習慣検出ステップにて検出された再生習慣から推定される再生動作が実行されない場合に、異常であると判定する異常判定ステップと、
を含む、異常検知方法。
【請求項16】
位置情報を取得する位置情報取得部と、外部機器との間で情報をやり取りするための通信部と、を有する携帯機器が、
前記位置情報取得部により取得された位置情報の履歴に基づいてユーザの習慣的な行動パターンを検知する第1習慣検出ステップと、
前記通信部を利用して前記情報をやり取りする習慣を検出する第2習慣検出ステップと、
前記第2習慣検出ステップにて検出された習慣に基づいて推定される前記情報のやり取りが実行されず、かつ、前記第1習慣検出ステップにて検出された習慣的な行動パターンに基づいて推定される位置情報と、現時点で前記位置情報取得部により取得された位置情報とが乖離していない場合に、異常であると判定する異常判定ステップと、
を含む、異常検知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−165134(P2011−165134A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30368(P2010−30368)
【出願日】平成22年2月15日(2010.2.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】