説明

コンテンツ処理装置

【課題】レジューム機能の利用が容易になる。
【解決手段】実施形態のコンテンツ処理装置は、情報取得手段と、判定手段と、レジューム情報取得手段と、コンテンツ要求手段と、コンテンツ取得手段と、を備える。情報取得手段は、UPnP機能を用いてコンテンツ送信装置から、実行可能な命令を示す命令情報を取得する。判定手段は、命令情報に基づいて、コンテンツ送信装置がコンテンツのレジューム機能を提供しているか否かを判定する。レジューム情報取得手段は、レジューム機能を提供していると判定された場合、コンテンツ送信装置から、任意のコンテンツにおける、再生中に停止された位置を示したレジューム情報を取得する。コンテンツ要求手段は、レジューム情報で示された位置からのコンテンツの転送の要求を、コンテンツ送信装置に対して出力する。コンテンツ取得手段は、停止された位置から転送されてきたコンテンツを、コンテンツ送信装置から取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、コンテンツ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、UPnPTM(Universal Plug and Play) AV規格およびDLNA(Digital Living Network Alliance)ガイドラインに準拠した電子機器が利用される傾向にある。UPnPTM AV規格は、電子機器を接続するだけでネットワークに参加できるようにするUPnPTMプロトコルの上位層として、AVコンテンツの再生などを目的としたプロトコルである。DLNAガイドラインは、各電子機器に互換性を持たせ、家庭内で電子機器間のネットワークを構成できるようにする業界標準であり、電子機器間で通信する際の手順として、UPnPTMプロトコルを採用している。
【0003】
そして、UPnPTM AV規格を用いることで、家庭内LANなどのホームネットワーク上で、一方の装置で管理している動画、音楽などのコンテンツを、他方の装置へ転送し再生することが可能となる。
【0004】
そして、コンテンツを管理するメディアサーバであるDMS(Digital Media Server)から、コンテンツの提供を受け付けてコンテンツをDMP(Digital Media Player)が再生している場合に、DMPが当該コンテンツの再生を停止した後、他のDMPで再生する際、停止した位置からコンテンツの再生をするのは難しかった。このため、UPnPTM AV規格を適用した機器に対して、コンテンツのレジューム機能を実現する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−85936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術においては、レジューム機能の提案に留まり、当該レジューム機能を実際の機器に適用した場合には様々な問題が生じる。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、レジューム機能の利便性を向上させるコンテンツ処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態のコンテンツ処理装置は、情報取得手段と、判定手段と、レジューム情報取得手段と、コンテンツ要求手段と、コンテンツ取得手段と、を備える。情報取得手段は、UPnP機能を用いてコンテンツ送信装置から、当該コンテンツ送信装置が実行可能な命令を示す命令情報を取得する。判定手段は、命令情報に基づいて、コンテンツ送信装置がコンテンツのレジューム機能を提供しているか否かを判定する。レジューム情報取得手段は、レジューム機能を提供していると判定された場合に、コンテンツ送信装置から、任意のコンテンツにおける、再生中に停止された位置を示したレジューム情報を取得する。コンテンツ要求手段は、レジューム情報で示された位置からのコンテンツの転送の要求を、コンテンツ送信装置に対して出力する。コンテンツ取得手段は、停止された位置から転送されてきたコンテンツを、コンテンツ送信装置から取得する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、第1の実施形態にかかる各機器を接続するホームネットワーク構成を示した図である。
【図2】図2は、第1の実施形態にかかるDMP、DMSとして適用されたデジタルテレビジョン表示装置の主要な信号処理系を示すブロック図である。
【図3】図3は、第1の実施形態にかかるDMPのソフトウェア構成を示したブロック図である。
【図4】図4は、第1の実施形態にかかる“Service Description”の例を示した図である。
【図5】図5は、第1の実施形態にかかるDMSのソフトウェア構成を示したブロック図である。
【図6】図6は、第1の実施形態にかかるコンテンツ情報記憶部が記憶するレジュームテーブルのテーブル構造を示した図である。
【図7】図7は、第1の実施の形態にかかるDMPにおける、全体的な処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、第1の実施の形態にかかるDMP及びDMSにおける、レジューム位置からコンテンツを再生するため処理の手順を示すシーケンス図である。
【図9】図9は、第1の実施形態にかかる“CDS:X_GetReumePoint”リクエストの例を示した図である。
【図10】図10は、第1の実施形態にかかるレジューム情報を含む“ReumePoint”レスポンスの例を示した図である。
【図11】図11は、第1の実施形態にかかるDMP及びDMSにおける、コンテンツを停止する際の具体的な処理手順を示すシーケンス図である。
【図12】図12は、第1の実施形態にかかる“X_SetResumePoint”リクエストの例を示した図である。
【図13】図13は、第1の実施形態にかかる“X_SetResumePoint”に対する“OK”である旨のレスポンスの例を示した図である。
【図14】図14は、第2の実施形態にかかる各機器を接続するホームネットワーク構成を示した図である。
【図15】図15は、第2の実施形態にかかるDMCのソフトウェア構成を示したブロック図である。
【図16】図16は、第2の実施形態にかかる表示制御部が表示するコンテンツリストの画面例を示した図である。
【図17】図17は、第2の実施形態にかかる“AVT:Seek”アクションの例を示した図である。
【図18】図18は、第2の実施形態にかかる“AVT:Seek”アクションに対するレスポンスの例を示した図である。
【図19】図19は、第2の実施形態にかかるDMCにおける、全体的な処理の手順を示すフローチャートである。
【図20】図20は、第3の実施形態にかかる各機器を接続するホームネットワーク構成を示した図である。
【図21】図21は、第3の実施形態にかかるDMPのソフトウェア構成を示したブロック図である。
【図22】図22は、第3の実施形態にかかる表示制御部が表示する表示先の機器のリストの例を示した図である。
【図23】図23は、第4の実施形態にかかる各機器を接続するホームネットワーク構成を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる各機器を接続するホームネットワーク構成を示した図である。図1に示すように、本実施形態は、DMS(Digital Media Server)150と、DMP(Digital Media Player)100と、DMP(Digital Media Player)110と、で構成されている。本実施形態は、DMS及びDPSで構成される、いわゆる2BOXの場合について説明する。
【0011】
なお、本実施形態では、UPnP/DLNA技術を適用した例について説明するが、当該記述に制限するものではなく、他の技術を用いても良い。図1に示すように、DMS150、DMP100、110はネットワークにより接続されており、お互いに通信可能とする。
【0012】
DMS150がコンテンツを記録し、他の機器に対して当該コンテンツの提供を行う。DMP100、110は、UPnPによる機器発見機能により、ホームネットワーク内に存在するDMS150を検出し、当該DMS150が提供しているコンテンツの選択をユーザから受け付ける。これにより、DMP100、110は、選択を受け付けたコンテンツをDMS150から受け付け、再生する。
【0013】
ところで、UPnPでは、コンテンツについてレジューム位置を設定する機能や、レジューム位置を取得する機能が規定されていない。このため、レジューム機能を、UPnP経由で利用できない。これにより、例えば、一方のDMPで、DMSのコンテンツを再生し、途中で停止した後、他方のDMPで停止した位置からコンテンツを再生することが難しかった。また、近年、DMS、DMP用のレジューム機能が提案されているが、ホームネットワーク全ての機器でレジューム機能に対応している必要がある。
【0014】
そこで、本実施形態にかかるDMP100、110では、各機器がレジューム機能に対応しているか否か判定した上で、レジューム機能を利用することとした。これにより、DMP100は、DMS150から提供されたコンテンツを途中まで視聴した後、DMP110が、DMS150からその続きからコンテンツの視聴を可能とした。次に、各機器のハードウェアについて説明する。
【0015】
本実施形態は、DMP100、DMSとしてデジタルテレビジョン表示装置に適用した例とする。実施形態にかかるDMS150、DMP100のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施形態にかかるDMP100、DMS150として適用されたデジタルテレビジョン表示装置の主要な信号処理系を示すブロック図である。
【0016】
BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ243で受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子244を介して衛星デジタル放送用のチューナ245に供給される。
【0017】
チューナ245は、制御部256からの制御信号により所望のチャネルの放送信号を選局し、この選局された放送信号をPSK(Phase Shift Keying)復調器246に出力する。
【0018】
PSK復調器246は、制御部256からの制御信号により、チューナ245で選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリーム(TS)を得て、TS復号器247aに出力する。
【0019】
TS復号器247aは、制御部256からの制御信号によりトランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信号処理部200内のSTDバッファ(図示せず)へ出力する。
【0020】
地上波放送受信用のアンテナ248で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子249を介して地上デジタル放送用のチューナ250に供給される。
【0021】
チューナ250は、制御部256からの制御信号により所望のチャネルの放送信号を選局し、この選局された放送信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器251に出力する。
【0022】
OFDM復調器251は、制御部256からの制御信号により、チューナ250で選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリームを得て、TS復号器247bに出力する。
【0023】
TS復号器247bは、制御部256からの制御信号によりトランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信号処理部200内のSTDバッファへ出力する。また、TS復号器247bは、デジタル放送により送られているセクション情報を信号処理部200内のセクション処理部へ出力する。
【0024】
ここで、信号処理部200は、テレビ視聴時には、TS復号器247aおよびTS復号器247bからそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部252及び音声処理部253に出力している。一方、番組録画時には、TS復号器247aおよびTS復号器247bからそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施した信号を、制御部256を介してHDD270に記録している。また、信号処理部200は、録画番組再生時には、制御部256を介してHDD270から読み出された録画番組のデータに、所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部252及び音声処理部253に出力している。
【0025】
制御部256には、信号処理部200から、番組を取得するための各種データ(B−CASデスクランブル用の鍵情報等)や電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)が入力されている。制御部256は、これら入力された情報からEPG,字幕を表示するため画像生成処理を行い、この生成した画像情報をグラフィック処理部252へ出力する。
【0026】
制御部256は、番組録画および番組予約録画を制御する機能(を有し、番組予約受付時には、表示部220に電子番組ガイド(EPG)情報を表示し、操作部216またはリモートコントローラ217を介したユーザ入力により予約内容を所定の記憶手段に設定する。そして、設定された時刻に予約番組を録画するようチューナ245、250、PSK復調器246、OFDM復調器251、TS復号器247a、247bおよび信号処理部200を制御する。
【0027】
グラフィック処理部252は、(1)信号処理部200内のAVデコーダ(図示せず)から供給されるデジタルの映像信号と、(2)OSD(On Screen Display)信号生成部254で生成されるOSD信号と、(3)データ放送による画像データと、(4)制御部256により生成されたEPG,字幕信号とを合成して映像処理部255へ出力する機能を有する。
【0028】
また、字幕放送による字幕を表示するとき、グラフィック処理部252は、制御部256からの制御による字幕情報に基づき、映像信号上に字幕情報を重畳する処理を行う。
【0029】
グラフィック処理部252から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部255に供給される。
【0030】
映像処理部255は、入力されたデジタルの映像信号を、表示部220で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換した後、表示部220に出力して映像表示させる。
【0031】
また、音声処理部253は、入力されたデジタルの音声信号を、スピーカ210で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換した後、スピーカ210に出力して音声再生させる。
【0032】
ここで、DMS150、DMP100は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部256によって統括的に制御されている。この制御部256は、CPU(Central Processing Unit)等を内蔵しており、操作部216からの操作情報を受け、または、リモートコントローラ217から送出された操作情報を、受光部218を介して受信し、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0033】
この場合、制御部256は、主として、そのCPUが実行する制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)257と、当該CPUに作業エリアを提供するRAM(Random Access Memory)258と、を利用している。
【0034】
また、制御部256は、LAN I/F264を介してLAN端子231に接続されている。これにより、制御部256は、LAN端子231を介して接続されたホームネットワーク4を介して外部装置との情報伝送することができる。
【0035】
なお、DMP100、DMS150のハードウェア構成は、テレビジョン表示装置に制限するものではなく、他の構成が適用されても良い。例えば、DMP110は、携帯型端末に適用されており、内部の主要な信号処理系は、PCと同様のハードウェア構成を備えているものとして、説明を省略する。
【0036】
図3は、本実施形態にかかるDMP100のソフトウェア構成を示したブロック図である。図3に示すように、DMP100は、機器情報記憶部301と、コンテンツ情報記憶部302と、操作受付部303と、通信制御部304と、機器情報取得部305と、機器情報管理部306と、コンテンツ情報取得部307と、コンテンツ情報管理部308と、レジューム情報処理部309と、コンテンツ再生制御部310と、ストリーム制御部311と、を備える。なお、DMP110も同様のソフトウェア構成を備えているものとして、説明を省略する。
【0037】
機器情報記憶部301は、他の通信機器(例えばDMS150)から取得した機器情報を記憶する。機器情報は、例えば、DMS150から送信されてきた“Device Description”に含まれている。
【0038】
コンテンツ情報記憶部302は、コンテンツに関連する情報を記憶する。例えば、コンテンツ情報記憶部302は、他の通信機器(例えばDMS150)から取得したサービス情報を記憶する。サービス情報は、例えば、DMS150から送信されてきた “Service Description”に含まれている。
【0039】
操作受付部303は、図2で示した操作部216やリモートコントローラ217からの操作を受け付ける。
【0040】
通信制御部304は、ホームネットワークを介して接続された他の装置との間のデータの送受信を制御する。
【0041】
通信制御部304が、UPnPによる機器発見機能により検出されたDMS150から、“Device Description”を受信する。その際に、機器情報取得部305は、“Device Description”に含まれている機器情報を取得する。なお、“Device Description”は、従来から用いられているデータと同様で良い。
【0042】
機器情報管理部306は、機器情報取得部305が取得した機器情報を管理する。そして、機器情報管理部306は、必要に応じて、機器情報記憶部301に対して、機器情報の読み込み、書き込みを行う。そして、機器情報管理部306は、取得した機器情報から、“Device Description”の送信元であるDMS150がメディアサーバであることを認識できる。
【0043】
通信制御部304が、DMS150から、“Service Description”を受信する。その際に、コンテンツ情報取得部307は、受信した“Service Description”に含まれているサービス情報を取得する。
【0044】
図4は、“Service Description”の例を示した図である。図4に示すように、“Service Description400”は、“actionList”内に使用可能なアクション(命令)を格納している。例えば、タグ“action”401は、アクション“X_GetResumePoint”に関する情報が含まれている。また、タグ“action”402は、アクション“X_SetResumePoint”に関する情報が含まれている。
【0045】
アクション“X_GetResumePoint”は、DMS150から、所定のコンテンツに関するレジューム位置を取得するための命令とする。
【0046】
アクション“X_SetResumePoint”は、DMS150に対して、所定のコンテンツに関するレジューム位置を設定するための命令とする。
【0047】
つまり、“Service Description”に、アクション“X_GetResumePoint”及びアクション“X_SetResumePoint”が含まれているため、DMS150がレジューム機能を備えていることを認識できる。なお、“Service Description”にアクション“X_GetResumePoint”及びアクション“X_SetResumePoint”の両方が含まれている場合にレジューム機能が備えていると認識する必要はなく、いずれか一方のアクションが含まれている場合であっても、レジューム機能を備えていると認識しても良い。
【0048】
さらに、コンテンツ情報取得部307は、DMS150から、当該DMS150が提供しているコンテンツのリストを取得する。
【0049】
コンテンツ情報管理部308は、判定部321を備え、コンテンツ情報取得部307が取得したサービス情報を管理する。そして、コンテンツ情報管理部308は、必要に応じて、コンテンツ情報記憶部302に対して、サービス情報の読み込み、書き込みを行う。
【0050】
さらに、コンテンツ情報管理部308は、コンテンツ情報取得部307が取得したコンテンツのリストを管理する。また、コンテンツ情報管理部308は、必要に応じて当該コンテンツのリストを、コンテンツ情報記憶部302に対して読み書きを行う。さらには、コンテンツ情報管理部308は、当該コンテンツのリストを表示するよう、(図示しない)表示制御部に対して指示する。
【0051】
判定部321は、コンテンツ情報取得部307が受信した“Service Description”に基づいて、DMS150がコンテンツのレジューム機能を提供しているか否かを判定する。本実施形態にかかる判定部321は、DMS150から受信した“Service Description”にアクション“X_GetResumePoint”及びアクション“X_SetResumePoint”のうちどちらか一方または両方が含まれている場合に、DMS150がコンテンツのレジューム機能を提供していると判定する。
【0052】
レジューム情報処理部309は、判定部321によりレジューム機能を提供していると判定された場合に、DMS150から、視聴するコンテンツについて、レジューム情報を取得する。レジューム情報は、これから視聴するコンテンツにおける、再生中に停止された位置を含んだ情報とする。本実施形態においては、アクション“X_GetResumePoint”を用いることで、レジューム情報を取得できる。
【0053】
ストリーム制御部311は、要求出力部331と、取得部332と、を備え、DMS150から転送されるストリームを制御する。
【0054】
要求出力部331は、視聴するコンテンツの転送を、DMS150に対して要求する。その際に、要求出力部331は、レジューム情報処理部309が取得したレジューム情報に含まれている、レジューム位置からコンテンツを転送するよう要求する。
【0055】
取得部332は、上記の要求に従って、レジューム位置から転送されてきたコンテンツを、通信制御部304を介して、DMS150から取得する。
【0056】
コンテンツ再生制御部310は、取得部332が取得したコンテンツの再生制御を行う。
【0057】
図5は、本実施形態にかかるDMS150のソフトウェア構成を示したブロック図である。図5に示すように、DMS150は、機器情報記憶部501と、コンテンツ情報記憶部502と、通信制御部503と、機器情報送信部504と、機器情報管理部505と、サービス情報送信部506と、サービス情報管理部507と、レジューム情報送受信部508と、レジューム情報管理部509と、ストリーム送信部510と、ストリーム制御部511と、を備える。
【0058】
機器情報記憶部501は、DMS150本体を示す機器に関する情報であって、他の装置に対して提供する機器情報を記憶する。
【0059】
通信制御部503は、ホームネットワークを介して接続された他の装置との間のデータの送受信を制御する。
【0060】
機器情報管理部505は、機器情報記憶部501に記憶された機器情報を管理する。機器情報管理部505は、他の装置の要求に応じて、機器情報記憶部501から、機器情報の読み込み、機器情報送信部504に受け渡す。
【0061】
機器情報送信部504は、“Device Description”を要求してきた他の装置に対して、通信制御部503を介して、機器情報を含めた“Device Description”を送信する。
【0062】
コンテンツ情報記憶部502は、DMS150が提供するサービスに関する情報であって、他の装置に対して提供可能なアクション(命令)を示す情報が含まれたサービス情報を記憶する。
【0063】
また、コンテンツ情報記憶部502は、他の装置に対して提供するコンテンツを記憶している。さらに、コンテンツ情報記憶部502は、コンテンツ毎に、レジューム位置を記憶している。
【0064】
図6は、本実施形態にかかるコンテンツ情報記憶部502が記憶するレジュームテーブルのテーブル構造を示した図である。図6に示すようにレジュームテーブルでは、コンテンツIDと、レジューム位置と、が対応付けられている。図6に示すように、コンテンツ毎にユニークにレジューム位置を記憶しているため、DMS150は、他の機器からの要求に応じて、レジューム位置を提供できる。
【0065】
サービス情報には、DMS150が提供可能なアクション等が含まれている。本実施形態では、少なくとも、アクション“X_GetResumePoint”及びアクション“X_SetResumePoint”のうちどちらか一方または両方を含んでいるものとする。
【0066】
サービス情報管理部507は、コンテンツ情報記憶部502に記憶されたサービス情報を管理する。サービス情報管理部507は、他の装置の要求に応じて、コンテンツ情報記憶部502から、サービス情報の読み込み、サービス情報送信部506に受け渡す。
【0067】
サービス情報送信部506は、“Service Description”を要求してきた他の装置に対して、通信制御部503を介して、サービス情報を含めた“Service Description”を送信する。
【0068】
レジューム情報管理部509は、コンテンツ情報記憶部502に記憶されたサービス情報を管理する。レジューム情報管理部509は、他の装置からコンテンツIDと共に受信したレジューム位置の要求に応じて、コンテンツ情報記憶部502から、受信したコンテンツIDと対応付けられているレジューム位置を読み込み、レジューム情報送受信部508に受け渡す。
【0069】
レジューム情報送受信部508は、受け渡されたレジューム位置を含んだレジューム情報を、レジューム位置の要求の送信元の装置(例えば、DMP100)に対して、送信する。
【0070】
また、レジューム情報送受信部508は、他の装置(例えば、DMP100)から、再生されていたコンテンツのレジューム位置を含んだレジューム情報を受信する。この受信したレジューム情報には、レジューム位置の他に、コンテンツIDが含まれている。そこで、レジューム情報送受信部508は、レジューム位置とコンテンツIDとを、レジューム情報管理部509に受け渡す。
【0071】
そして、レジューム情報管理部509は、レジューム位置とコンテンツIDとを受け渡された場合に、受け渡されたレジューム位置とコンテンツIDとを対応付けて、コンテンツ情報記憶部502に記憶されているレジュームテーブルを更新する。これにより、本実施形態にかかるDMS150は、他の装置でコンテンツの再生が停止された位置を示すレジューム位置を管理できる。
【0072】
ストリーム制御部511は、コンテンツ情報記憶部502に記憶されているコンテンツのストリームを制御する。ストリーム制御部511は、他の装置から、ストリームの転送要求に応じて、ストリームをコンテンツ情報記憶部502から読み出して、ストリーム送信部510に受け渡す。なお、ストリーム制御部511は、当該転送要求にレジューム位置が含まれていた場合、当該レジューム位置から読み出したコンテンツのストリームを受け渡す。
【0073】
ストリーム送信部510は、ストリーム制御部511から受け渡されたコンテンツのストリームを、通信制御部503を介して、転送要求を行った装置に対して送信する。
【0074】
次に、本実施の形態にかかるDMP100における、全体的な処理について説明する。図7は、本実施の形態にかかるDMP100における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
【0075】
まず、DMP100の機器情報取得部305が、取得した機器情報から、DMS150を検出する(ステップS701)。次に、コンテンツ情報取得部307が、通信制御部304を介して、検出したDMS150に対して、サービス情報の取得を要求する。これにより、コンテンツ情報取得部307が、サービス情報を取得し、コンテンツ情報管理部308に対してサービス情報を受け渡す。
【0076】
そして、コンテンツ情報管理部308が、受け付けたサービス情報に基づいて、検出したDMS150がサポートしているアクションを確認する(ステップS702)。そして、コンテンツ情報管理部308は、確認されたアクションをDMS150と対応付けて管理する。
【0077】
さらに、コンテンツ情報取得部307は、DMS150からコンテンツの取得が可能であることが確認された場合、DMS150からコンテンツリストを取得する(ステップS703)。そして、コンテンツ情報管理部308が、取得したコンテンツリストをDMS150と対応付けて管理する。
【0078】
そして、コンテンツ情報管理部308が管理されている、検出されたDMS150及びコンテンツリストは、必要に応じて表示される。そして、操作受付部303が、ユーザから、視聴したいコンテンツ及びDMS(例えばDMS150)の選択を受け付ける(ステップS704)。
【0079】
また、コンテンツの選択手順としては、上述した形態に制限するものではなく、例えば、ユーザが操作受付部303を介してDMP100の機能を利用して、DMS150に対して検索を行い、視聴したいコンテンツの検出、選択を行っても良い。
【0080】
なお、コンテンツの送信元となるDMS150の選択は、コンテンツ選択時にユーザがDMS150を直接選択してもよい。また、ユーザがコンテンツを選択する際に、当該コンテンツを保持しているDMSを自動的に選択しても良い。また、ユーザがコンテンツを選択する前に予めDMSが選択された状態であり、当該DMSが保持するコンテンツに限って選択を受け付けてもよい。
【0081】
また、選択されたコンテンツに基づいてDMSを自動選択する際、当該コンテンツを管理しているDMSが複数存在する場合がある。この場合、ユーザによってDMS150を選択してもよく、レジューム機能が利用出来るDMS150をDMP100が自動的に選択してもよい。
【0082】
その後、判定部321が、選択されたDMS150と対応付けて管理されているアクションに基づいて、レジューム機能をサポートしているか否かを判定する(ステップS705)。
【0083】
そして、判定部321がレジューム機能をサポートしていないと判定した場合(ステップS705:No)、コンテンツ情報管理部308は、サービス情報、及びコンテンツIDを、コンテンツ再生制御部310に受け渡す。これにより、コンテンツ再生制御部310からの指示により、ストリーム制御部311が、受け渡されたコンテンツIDについて開始位置からコンテンツの取得を要求する。そして、ストリーム制御部311は、当該コンテンツのストリームを最初の位置から取得して、コンテンツ再生制御部310に受け渡す。その後、コンテンツ再生制御部310が、コンテンツのストリームを再生する(ステップS712)。
【0084】
そして、ストリーム制御部311が、操作受付部303がコンテンツを停止する操作を受け付けた場合に、コンテンツのストリームの停止を要求する(ステップS713)。これにより、再生していたコンテンツの転送が停止される。
【0085】
一方、判定部321がレジューム機能をサポートしていると判定した場合(ステップS705:Yes)、レジューム情報処理部309が、DMS150に対して、アクション“X_GetResumePoint”を用いて、レジューム情報の取得を要求する。これにより、レジューム情報処理部309が、DMS150からレジューム情報を取得する(ステップS706)。そして、レジューム情報は、コンテンツ情報管理部308に受け渡される。そして、コンテンツ情報管理部308が、サービス情報、コンテンツIDと共に、レジューム情報をコンテンツ再生制御部310に受け渡す。これによりコンテンツ再生制御部310が、ストリーム制御部311に対して、ストリームの取得要求を行う。
【0086】
その後、ストリーム制御部311の要求出力部331が、コンテンツの再生を開始させるレジューム位置を含めた、当該コンテンツの取得要求を、DMS150に対して通知する(ステップS707)。本実施形態では、レジューム位置をHTTP GETリクエストのRANGEヘッダに指定する。
【0087】
そして、取得部332が、通信制御部304を介して、DMS150から、レジューム位置からのコンテンツを取得し、コンテンツ再生制御部310が、当該コンテンツを再生する(ステップS708)。
【0088】
その後、ストリーム制御部311が、操作受付部303がコンテンツを停止する操作を受け付けた場合に、コンテンツのストリームを停止する(ステップS709)。これにより、再生していたコンテンツの転送が停止される。
【0089】
そして、レジューム情報処理部309が、コンテンツ再生制御部310から、コンテンツの再生の停止した時の位置を含んだレジューム情報を取得する(ステップS710)。
【0090】
そして、レジューム情報処理部309が、取得したレジューム情報と共に、当該レジュームの設定要求を、DMS150に通知する(ステップS711)。
【0091】
上述した処理手順により、レジューム位置からの再生、及び再生後のレジューム位置の設定が可能となる。さらには、レジューム機能をサポートしているか否かの判定も行うこととした。これにより、レジューム機能を有するDMS150のみに対して、レジューム情報を問い合せることが可能となり、レジューム機能付きDMS150とレジューム機能がないDMS150が混在した環境下でも、ユーザ手順を変更することなく素早くレジューム再生が開始できる。
【0092】
次に、レジューム位置からコンテンツを再生するための具体的な処理手順について説明する。図8は、本実施の形態にかかるDMP100及びDMS150における上述した処理の手順を示すシーケンス図である。なお、当該シーケンス図は、図7のステップS701〜S708までで行われている処理の流れを示した図である。
【0093】
まず、DMP100の機器情報取得部305が、“M-Search”メッセージを、マルチキャストで送信する(ステップS801)。そして、DMS150が、当該メッセージに対する応答として“Search Response”を、DMP100に返す(ステップS802)。
【0094】
そして、DMP100の機器情報取得部305は、応答を返してきたDMS150に対して、機器情報を含む“Device Description”を要求する(ステップS803)。これにより、DMS150は、DMP100に対して、“Device Description”を送信する(ステップS804)。その後、機器情報取得部305が、機器情報を含む“Device Description”を取得できる。これにより、DMP100は、DMS150がコンテンツを提供している機器として認識できる。
【0095】
そして、DMP100のコンテンツ情報取得部307は、サービス情報である“Service Description”を要求する(ステップS805)。その後、DMS150は、DMP100に対して、“Service Description”を送信する(ステップS806)。そして、コンテンツ情報取得部307が、サービス情報として“Service Description”を取得できる。これにより、DMP100は、DMS150が提供しているアクションを認識できる。
【0096】
その後、DMP100のコンテンツ情報取得部307は、“CDS:Browse”リクエストを送信する(ステップS807)。“CDS:Browse”リクエストは、ユーザメタデータの一覧を取得するためのリクエストであり、本実施形態ではコンテンツリストの取得要求となる。
【0097】
これに対応して、DMS150は、DMP100に対して、コンテンツリストを送信する(ステップS808)。当該コンテンツリストには、コンテンツ毎に、コンテンツ名やコンテンツIDが含まれている。
【0098】
よって、DMP100では、DMS150が提供しているコンテンツの選択の受付が可能となる。そして、ユーザからコンテンツの選択を受け付けたものとする。
【0099】
その後、DMP100のレジューム情報処理部309は、“CDS:X_GetReumePoint”リクエストをDMS150に送信する(ステップS809)。
【0100】
図9は、“CDS:X_GetReumePoint”リクエストの例を示した図である。図9に示すように、リクエストは、ヘッダ910と、XMLによる本文とで構成されている。タグ“u”内にアクションが“GetResumePoint”901であることが示されている。他にレジューム情報を取得する対象となるコンテンツIDが、タグ“ObjectID”902内に埋め込まれている。
【0101】
そして、当該リクエストを受信したDMS150は、当該オブジェクトIDに対応したレジューム位置が示されたレジューム情報を含む“ResumePoint”を送信する(ステップS810)。当該レジューム情報を受信し、レジューム情報処理部309が、レジューム情報を取得することで、レジューム位置を認識できる。
【0102】
図10は、レジューム情報を含む“ReumePoint”レスポンスの例を示した図である。図10に示すように、レジューム情報を含む“ReumePoint”レスポンスは、ヘッダ1010と、XMLによる本文とで構成されている。タグ“u”内にアクションが“GetResumePointResponse”1001であることが示されている。そして、タグ“ResumePoint”1002内にレジューム位置が埋め込まれている。
【0103】
その後、DMP100の要求出力部331が、コンテンツの再生を開始させるレジューム位置をRANGEヘッダに含めたHTTP GETリクエストを、DMS150に送信する(ステップS811)。
【0104】
これに対応して、DMS150が、HTTPのレスポンスとして、レジューム位置からのコンテンツを転送する(ステップS812〜S813)。
【0105】
上述した処理手順により、レジューム位置からのコンテンツの再生が可能となる。
【0106】
その後、DMP100の要求出力部331が、コンテンツの再生を開始させるレジューム位置をRANGEヘッダに含めたHTTP GETリクエストを、DMS150に送信する(ステップS811)。
【0107】
これに対応して、DMS150が、HTTPのレスポンスとして、レジューム位置からのコンテンツを転送する(ステップS812〜S813)。これにより、DMP100では、レジューム位置からのコンテンツの再生が可能となる。
【0108】
次に、コンテンツを停止する際の具体的な処理手順について説明する。図11は、本実施の形態にかかるDMP100及びDMS150における上述した処理の手順を示すシーケンス図である。なお、当該シーケンス図は、図7のステップS708〜S711までで行われている処理の流れを示した図である。
【0109】
図10に引き続き、DMP100の要求出力部331が、HTTP GETリクエストを、DMS150に送信する(ステップS1101)。これに対応して、DMS150が、HTTPのレスポンスとして、コンテンツを転送する(ステップS1102〜S1103)。
【0110】
その後、DMP100は、ストリームの再生を停止する。これにともない、DMS150からのストリーミングの転送を停止する。そして、レジューム情報処理部309が、ストリーミングの停止位置(レジューム位置)を取得する。
【0111】
その後、DMP100が、レジューム位置を設定するための“CDS:X_SetResumePoint”リクエストを、DMS150に送信する(ステップS1104)。
【0112】
図12は、“X_SetResumePoint”リクエストの例を示した図である。図12に示すように、リクエストは、ヘッダ1210と、XMLによる本文とで構成されている。タグ“u”内にアクションが“X_SetResumePoint”1203であることが示されている。レジューム位置の設定対象となるコンテンツIDが、タグ“ObjectID”1201内に埋め込まれている。また、設定対象となるレジューム位置“00:33:22”が、タグ“ResumePoint”1202内に埋め込まれている。
【0113】
そして、当該リクエストを受信した際、DMS150のレジューム情報管理部509が、コンテンツ情報記憶部502に対して、リクエストに含まれているレジューム位置を、コンテンツIDと対応付けて登録する。
【0114】
その後、DMS150が、“X_SetResumePoint”に対する“OK”である旨のレスポンスを通知する(ステップS1105)。
【0115】
図13は、“X_SetResumePoint”に対する“OK”である旨のレスポンスの例を示した図である。図13に示すように、リクエストは、ヘッダ1310と、XMLによる本文とで構成されている。タグ“u”内にアクションが“SetResumePointResponse”1301であることが示されている。
【0116】
上述した処理手順により、DMS150で、再生されたコンテンツと対応付けてレジューム位置を管理することができる。
【0117】
本実施形態にかかるDMS150は、自装置でコンテンツを再生することができる。そして、DMS150は、他の機器又は自装置であるかを問わず、コンテンツ毎にレジューム位置を保持する。これにより、視聴する機器(例えば、DMS150又はDMP100、110)に依存せずにレジューム再生が可能となる。
【0118】
なお、コンテンツの再生停止時のみレジューム位置を更新すると、再生中にネットワーク遮断などによりレジューム位置を設定できない可能性がある。そのため、再生中に定期的にレジューム位置の設定アクション“X_SetResumePoint”を実行し、レジューム情報を更新してもよい。これにより、再生された端末を意識することなく、レジューム再生することができる。
【0119】
(第2の実施形態)
第1の実施形態は、2BOXの場合について説明した。しかしながら、2BOXに制限するものではない。そこで、第2の実施形態では、3BOXの場合について説明する。第2の実施形態では、UPnP/DLNA技術によるDMC(メディアコントローラ)を利用してDMR(メディアレンダラー)とDMS(メディアサーバ)を操作する。
【0120】
図14は、第2の実施形態にかかる各機器を接続するホームネットワーク構成を示した図である。図14に示すように、本実施形態は、DMS(Digital Media Server)150と、DMC(Digital Media Controller)1400と、DMR(Digital Media Renderer)1450と、で構成されている。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同様の構成については同一符号を付して、説明を省略する。
【0121】
図14は、DMC1400が、DMS150が提供しているコンテンツを、DMR1450で再生する例とする。
【0122】
DMR1450は、DMC1400からの操作に従って、コンテンツを再生可能な機器とする。ハードウェアとしては、デジタルテレビジョン表示装置とする。
【0123】
DMC1400は、UPnP機器発見機能によりDMR1450と、DMS150と、を検出する。そして、DMC1400は、機器情報から検出した装置がDMS150であった場合、第1の実施形態と同様、DMS150から送信されたサービス情報から、レジューム情報取得アクション“X_GetResumePoint”及びレジューム情報設定アクション“X_SetResumePoint”のうちどちらか一方または両方がサポートされているか否か、つまりレジューム機能が利用可能か否かを判断している。
【0124】
まず、DMC1400の構成について説明する。図15は、DMC1400のソフトウェア構成を示したブロック図である。図15に示すように、本実施の形態にかかるDMC1400は、上述した第1の実施の形態にかかるDMP100とは、コンテンツ情報管理部308と処理が異なるコンテンツ情報管理部1504に変更され、コンテンツ再生制御部310及びストリーム制御部311が削除され、リモート再生制御部1502及び制御情報送受信部1501、表示制御部1503が追加されている点で異なる。以下の説明では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略している。
【0125】
表示制御部1503は、DMC1400が有する表示部(例えば液晶パネル)に対して、データの表示制御を行う。
【0126】
表示制御部1503は、DMS150から取得したコンテンツリストの表示制御を行うことができる。図16は、本実施形態にかかる表示制御部1503が表示するコンテンツリストの画面例を示した図である。図16に示すように、コンテンツ毎にレジューム位置ボタン1601、1602を備えている。
【0127】
そして、操作受付部303が、これらレジューム位置ボタン1602の押下を受け付けた場合に、当該コンテンツにおけるレジューム位置が表示される。図16に示す例では、コンテンツ2と対応付けて、レジューム位置をポップアップで表示される例とするが、他の態様でも良い。また、全てのコンテンツについて、それぞれレジューム位置を表示しても良い。なお、図16で表示されるレジューム位置は、第1の実施形態と同様に、レジューム情報処理部309が取得したレジューム情報に基づくものとして、説明を省略する。
【0128】
従来、DMCは、コンテンツリストのみ表示していたため、各コンテンツを視聴したか否か、または視聴したが最後まで視聴したか否かを、判別できなかった。これに対し、本実施形態では、表示画面上にレジューム位置確認ボタンを配置し、当該ボタンの押下によりレジューム位置を表示することで各コンテンツのレジューム位置を確認することが可能となった。これにより、コンテンツ再生等を行うことなく、視聴状況を判別できる。なお、表示画面上のレジューム位置確認ボタンを配置することに制限するものではなく、リモコンに配置してもよい。
【0129】
リモート再生制御部1502は、DMR(例えば、DMR1450)がコンテンツを再生するよう制御を行う。
【0130】
制御情報送受信部1501は、要求送信部1511と、位置受信部1512と、を備え、DMRで再生されるストリームを制御するための情報の送受信を行う。
【0131】
要求送信部1511は、操作受付部303がDMR(例えば、DMR1450)でコンテンツを再生する操作を受け付けた場合に、当該DMRに対して、レジューム情報で示されたレジューム位置からコンテンツの再生を要求する。
【0132】
位置受信部1512は、操作受付部303がDMR1450に対するコンテンツの再生を停止させる操作を受け付けた場合に、DMR1450から、コンテンツの再生を停止させたレジューム位置を受信する。
【0133】
そして、レジューム情報処理部309は、位置受信部1512がレジューム位置を受信した場合に、当該レジューム位置を含めたレジューム情報を、DMS150に対して送信する。
【0134】
コンテンツ情報管理部1504は、判定部321の他に、モード判定部1521をさらに備える。それ以外は、第1の実施形態のコンテンツ情報管理部308と同様として説明を省略する。
【0135】
ところで、本実施形態にかかるDMC1400は、シークレットモードを備えている。シークレットモードとは、DMC1400の操作で再生されたコンテンツについて、当該コンテンツの再生停止したレジューム位置を、DMS150に設定することを抑止するモードとする。
【0136】
つまり、コンテンツは、DMS150により複数のユーザで共有するが、視聴したか否かを他の人から秘匿したい場合がある。そのような場合、DMS150のレジューム位置を更新すると、他のユーザが視聴したか否かを把握してしまう。
【0137】
そこで、本実施形態にかかるDMC1400では、レジューム位置をDMS150に設定するか否かを選択可能とした。本実施形態にかかるDMC1400では、操作受付部303が、レジューム位置をDMS150に設定するか否かの選択を受け付ける。その際、DMC1400の表示する画面上に、シークレットモードか否かの設定ボタンを設置してもよい。当該設定ボタンは、通常、DMS150に対して非通知状態、つまりシークレットモードとしておく。そして、例えば、コンテンツの再生先を切り替えたい場合に、当該設定ボタンの押下を受け付け、DMC1400が、DMS150に対してレジューム位置を含んだレジューム位置の設定アクション“X_SetResumePoint”を、DMS150に送信してもよい。なお、シークレットモードであるか否かを示すフラグは、コンテンツ情報記憶部302に記憶される。
【0138】
そして、DMC1400で、シークレットモードが選択されている場合、コンテンツを再生した結果であるレジューム位置を、DMC1400内のコンテンツ情報記憶部302で記憶する。そして、シークレットモードが選択されていない場合、第1の実施形態と同様に、DMS150に対して、再生した後のレジューム位置を更新する。そして、操作受付部303が、シークレットモードであるか否かの切り替え操作を受け付けた場合に、コンテンツ情報記憶部302に記憶されたシークレットモードであるか否かを示すフラグが更新される。
【0139】
そして、本実施形態にかかるモード判定部1521は、コンテンツ情報記憶部302を参照し、シークレットモードであるか否かを判定する。
【0140】
そして、レジューム情報処理部309は、モード判定部1521によりシークレットモードでないと判定された場合に、位置受信部1512が受信したレジューム位置を含んだレジューム情報を、DMS150に送信する。
【0141】
一方、モード判定部1521によりシークレットモードであると判定された場合、コンテンツ情報管理部1504は、レジューム位置を、コンテンツIDと対応付けて、コンテンツ情報記憶部302に記憶させる。これにより、DMC1400を利用してコンテンツを再生する場合には、問題なくレジューム再生できる。これにより、DMS150のレジューム情報が変更されず、他のユーザから視聴したか否かの秘匿が可能になる。
【0142】
図14に戻り、具体的な処理の流れについて説明する。まず、DMC1400は、DMS150から、コンテンツリストを取得する(ステップS1401)。そして、DMC1400は、取得したコンテンツリストから、ユーザが視聴したいコンテンツの選択を受け付ける。そして、DMC1400は、DMS150からのサービス情報に基づいて、レジューム機能をサポートしているか否かを判定する。そして、レジューム機能をサポートしていると判定した場合、DMS150から、選択を受け付けたコンテンツのレジューム位置を取得する(ステップS1402)。
【0143】
その後、DMC1400の要求送信部1511が、選択を受け付けたコンテンツを示すコンテンツIDを含む“AVT:SetAVTransportURI”アクションを、DMR1450に対して通知する(ステップS1403)。これにより、DMR1450に対して、再生するコンテンツの情報を設定できる。
【0144】
その後、要求送信部1511は、DMR1450に対して、レジューム位置を設定するための“AVT:Seek”アクションを通知する(ステップS1404)。
【0145】
図17は、“AVT:Seek”アクションの例を示した図である。図17に示すように、“AVT:Seek”アクションは、ヘッダ1710と、XMLによる本文とで構成されている。タグ“u”内に、タグ“REL_TIME”1701と、タグ“TARGET”1702により、シーク先、換言すれば再生開始となるレジューム位置が設定されている。当該通知により、DMR1450でレジューム位置からのコンテンツ再生が可能となる。
【0146】
そして、当該アクションの通知の後、DMR1450は、DMC1400に対して、リクエストを受け付けた旨の応答を通知する。
【0147】
図18は、“AVT:Seek”アクションに対するレスポンスの例を示した図である。図18に示すように、“AVT:Seek”アクションに対するレスポンスは、ヘッダ1810と、XMLによる本文とで構成されている。タグ“u”内に、“SeekResponse”、つまり“AVT:Seek”アクションに対するレスポンスであることが示されている。当該応答により、DMC1400は、“AVT:Seek”アクションが適切に行われたことを確認できる。
【0148】
そして、DMC1400の要求送信部1511は、DMR1450に対して、“AVT:Play”アクションによりコンテンツの再生を要求する(ステップS1405)。当該要求により、DMR1450は、コンテンツの再生を開始させるレジューム位置をRANGEヘッダに含めたHTTP GETリクエストを、DMS150に送信する(ステップS1406)。これにより、DMS150が、レジューム位置からのコンテンツのストリームを、DMR1450に送信する(ステップS1407)。これにより、DMR1450によるストリームの再生が行われる。
【0149】
なお、本実施形態と異なる、DMRが“AVT:Play”アクション後にのみ“AVT:Seek”アクションが利用できる場合、DMCが、“AVT:Play”アクション後に“AVT:Seekアクション”を実行してもよい。
【0150】
そして、DMC1400の要求送信部1511は、DMR1450に対して、“AVT:Stop”アクションで、コンテンツの再生の停止を要求する(ステップS1408)。これにより、DMR1450は、コンテンツの再生を停止する。これにより、DMS150からのコンテンツの配信が停止する。
【0151】
次に、ユーザがDMC1400の操作によってコンテンツ再生を停止する場合、DMS150がレジューム機能をサポートしている場合、コンテンツの再生が停止された位置を、レジューム情報として設定する。本実施形態では、DMS150がレジューム機能を備えているものとする。レジューム位置の決定方法の1つとしては、DMC1400側でタイマーを保持しておいても良く、再生経過時間からコンテンツの停止位置を決定してもよく、DMR1450から“AVT:GetPositionInfo”アクションによってコンテンツの停止位置を取得してもよい。図14に示す例では、“AVT:GetPositionInfo”アクションを用いるものとする。
【0152】
その場合、制御情報送受信部1501の位置受信部1512は、DMR1450に対して、“AVT:GetPositionInfo”アクションを通知する。これにより、DMR1450から、DMC1400に対して、コンテンツの再生の停止位置、つまりレジューム位置が送信される(ステップS1409)。これにより、位置受信部1512は、レジューム位置を受信できる。
【0153】
その後、レジューム情報処理部309が、受信したレジューム位置を設定するための“X_SetResumePoint”リクエストを、DMS150に送信する(ステップS1410)。これにより、DMS150は、レジューム位置を、コンテンツIDと対応付けて更新する。その後、DMS150は、DMC1400に対して、“SetResumePointResponse”レスポンスを通知する。よって、レジューム位置の更新が適切に行われたことになる。
【0154】
なお、本実施形態と異なるが、AVT:GetPositionInfoアクションによって停止位置を取得した後、“AVT:Stop”アクションにより再生を停止してもよい。
【0155】
さらには、DMR1450のリモコンなどの外部装置から操作した場合や、DMC1400の操作以外で再生が停止した場合、DMC1400は、自装置の保持するタイマー機能を利用して停止位置を決定し、当該停止位置をレジューム位置として、“X_SetResumePoint”リクエストをDMS150へ送信してもよい。
【0156】
次に、本実施の形態にかかるDMC1400における、全体的な処理について説明する。図19は、本実施の形態にかかるDMC1400における上述した処理の手順を示すフローチャートである。なお、フローチャートでは、シークレットモードは設定されていないものとする。
【0157】
まず、図7のステップS701〜S705と同様に、DMS150がレジューム機能をサポートしているか否かの処理まで行う(S1901〜S1905)。
【0158】
そして、判定部321がレジューム機能をサポートしていないと判定した場合(ステップS1905:No)、コンテンツ情報管理部1504は、サービス情報、及びコンテンツIDを、リモート再生制御部1502に受け渡す。これにより、リモート再生制御部1502からの指示により、制御情報送受信部1501が、受け渡されたコンテンツIDで示されるコンテンツを開始位置から再生するよう、DMR1450に要求する(ステップS1912)。これにより、DMR1450が、コンテンツIDで示されたコンテンツのストリームを再生する。
【0159】
その後、操作受付部303がコンテンツを停止する操作を受け付けた場合に、要求送信部1511が、DMR1450に対して、コンテンツのストリームの停止を要求する(ステップS1913)。これにより、再生していたコンテンツの転送が停止される。
【0160】
一方、判定部321がレジューム機能をサポートしていると判定した場合(ステップS1905:Yes)、レジューム情報処理部309が、DMS150に対して、アクション“X_GetResumePoint”を用いて、レジューム情報の取得を要求する。これにより、レジューム情報処理部309が、DMS150からレジューム情報を取得する(ステップS1906)。そして、レジューム情報は、コンテンツ情報管理部1504に受け渡される。そして、コンテンツ情報管理部1504が、サービス情報、コンテンツIDと共に、レジューム情報をリモート再生制御部1502に受け渡す。これによりリモート再生制御部1502が、制御情報送受信部1501に対して、ストリームの再生要求を行う。
【0161】
これにより、制御情報送受信部1501の要求送信部1511が、取得したレジューム情報に基づいて、コンテンツの再生を開始させるレジューム位置を含めた“AVT:Seek”アクションを、DMR1450に対して通知する(ステップS1907)。
【0162】
その後、制御情報送受信部1501が、DMR1450に対して、通知したレジューム位置からコンテンツを再生するよう、“AVT:Play”アクションを通知する(ステップS1908)。
【0163】
その後、操作受付部303がコンテンツを停止する操作を受け付けた場合に、制御情報送受信部1501の要求送信部1511が、DMR1450に対して、“AVT:Stop”アクションで、コンテンツの再生の停止を要求する(ステップS1909)。これにより、再生していたコンテンツの転送が停止される。
【0164】
そして、要求送信部1511が、“AVT:GetPositionInfo”アクションをDMR1450に対して通知する。これにより、DMC1400は、DMR1450から、コンテンツの再生を停止した位置を取得する(ステップS1910)。
【0165】
そして、レジューム情報処理部309が、停止した位置をレジューム位置として、当該レジューム情報を、DMS150に通知する(ステップS1911)。
【0166】
上述した処理手順により、レジューム位置からの再生、及び再生後のレジューム位置の設定が可能となる。また、DMC1400は、DMP100と同様の効果を有する。
【0167】
なお、コンテンツの再生停止時のみレジューム位置を更新すると、再生中にネットワーク遮断などによりレジューム位置を設定できない可能性がある。そのため、再生中に定期的にレジューム位置の設定アクション“X_SetResumePoint”を実行し、レジューム情報を更新してもよい。これにより、再生された端末を意識することなく、レジューム再生することができる。
【0168】
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、コンテンツを再生する機器を切り替える場合について説明する。図20は、第3の実施形態にかかる各機器を接続するホームネットワーク構成を示した図である。図20に示すように、本実施形態は、DMS150と、DMR1450と、DMP2000と、で構成されている。なお、本実施形態では、第1及び第2の実施形態と同様の構成については同一符号を付して、説明を省略する。
【0169】
DMP2000は、DMPのコンテンツ再生機能と、DMCの再生制御機能と、の両機能を兼ね備えている。そして、DMP2000は、コンテンツの再生先を、自装置と、DMR1450と、を切り替え可能とする。
【0170】
そして、DMP2000が、DMS150から提供され、再生しているコンテンツを、DMR1450に切り替えて再生する例とする。なお、本実施形態とは異なるが、DMR1450で再生していたコンテンツを、DMP2000に切り替えて再生しても良い。
【0171】
図21は、本実施形態にかかるDMP2000のソフトウェア構成を示したブロック図である。図21に示すように、本実施の形態にかかるDMP2000は、上述した第1の実施の形態にかかるDMP100とは、コンテンツ情報管理部308と処理が異なるコンテンツ情報管理部2101に変更され、第2の実施形態で示したリモート再生制御部1502及び制御情報送受信部1501、表示制御部1503が追加されている点で異なる。
【0172】
つまり、本実施形態にかかるDMP2000は、第1の実施形態のDMP100の構成と、第2の実施形態のDMC1400の構成を備えることで、自装置内でコンテンツの再生することもできるし、DMR1450に対してコンテンツ再生を要求することもできる。
【0173】
表示制御部1503は、コンテンツの表示先となる機器のリストの表示制御を行うことができる。図22は、表示制御部1503が表示する表示先の機器のリストの例を示した図である。図22に示すように、表示制御部1503は、コンテンツの表示制御を行いながら、当該コンテンツの切り替え先の機器のリスト2201の表示も可能とする。なお、機器のリストのうち、“第1のDMP”は自装置であるDMP2000を示したものであり、他の機器は機器情報記憶部301から読み出された機器情報に基づくものとする。
【0174】
そして、操作受付部303が、切り替え先の機器の選択を受け付けた場合に、当該コンテンツについて、DMP2000において再生された位置から、切り替え先で表示の再開が可能となる。本実施形態では、コンテンツの表示の切替を、DMS150のレジューム位置を更新せずに実現する。
【0175】
図21に戻り、コンテンツ情報管理部2101は、サービス情報やコンテンツのリストを管理する。さらに、操作受付部303が他の機器の選択を受け付けた場合に、コンテンツ情報管理部2101は、サービス情報、及びコンテンツID等の出力先を、コンテンツ再生制御部310から、リモート再生制御部1502に切り替える。
【0176】
また、操作受付部303が他の機器から自装置に表示先を切り替える操作を受け付けた場合に、コンテンツ情報管理部2101は、サービス情報、及びコンテンツID等の出力先を、リモート再生制御部1502から、コンテンツ再生制御部310に切り替える。
【0177】
図20に戻り、具体的な処理の流れについて説明する。
【0178】
まず、DMP2000は、DMS150から、視聴対象のコンテンツのレジューム位置を取得する(ステップS2001)。
【0179】
その後、DMP2000の要求出力部331が、コンテンツの再生を開始させるレジューム位置をRANGEヘッダに含めた、HTTP GETリクエストをDMS150に対して通知する(ステップS2002)。
【0180】
そして、DMP2000の取得部332が、DMS150から、レジューム位置からのコンテンツのストリームを取得する(ステップS2003)。これにより、コンテンツ再生制御部310が、取得したコンテンツのストリームを再生する。
【0181】
その後、操作受付部303が、コンテンツの再生先をDMP2000からDMR1450に切り替える操作を受け付けた場合、ストリーム制御部311が、コンテンツのストリームの再生を停止する。そして、DMP2000は、DMS150からの再生していたコンテンツの転送を停止させる(ステップS2004)。この際、上述した実施形態のように、レジューム位置の通知をDMS150に対して行わない。
【0182】
そして、コンテンツ情報管理部2101が、コンテンツ再生制御部310から、コンテンツの再生の停止した時の位置となる、レジューム位置を、コンテンツ再生制御部310から取得する。そして、コンテンツ情報管理部2101が、停止したコンテンツのオブジェクトIDと対応付けて、レジューム位置を、コンテンツ情報記憶部302に記憶する。そして、DMS150とのストリームを切断する。
【0183】
その後、DMP2000の要求送信部1511が、引き続き視聴を継続するコンテンツのコンテンツIDを含む“AVT:SetAVTransportURI”アクションを、コンテンツの再生の切り替え先のDMR1450に対して通知する(ステップS2005)。これにより、DMR1450に対して、再生するコンテンツ情報を設定できる。
【0184】
その後、要求送信部1511は、DMR1450に対して、DMP2000で停止したレジューム位置を設定するための“AVT:Seek”アクションを通知する(ステップS2006)。そして、当該アクションの通知の後、DMR1450は、DMP2000に対して、リクエストを受け付けた旨の応答を通知する。
【0185】
そして、DMC1400の要求送信部1511は、DMR1450に対して、“AVT:Play”アクションによりコンテンツの再生を要求する(ステップS2007)。
【0186】
当該要求により、DMR1450は、コンテンツの再生を開始させるレジューム位置をRANGEヘッダに含めたHTTP GETリクエストを、DMS150に送信する(ステップS2008)。これにより、DMS150が、レジューム位置からのコンテンツのストリームを、DMR1450に送信する(ステップS2009)。これにより、DMR1450によるストリームの再生が行われる。
【0187】
このように、本実施形態では、再生先を切り替えた際に、DMS150に対してレジューム位置の更新を行わずとも、レジューム位置を引き継ぐことができる。なお、DMR150及びDMP2000で再生を継続しなくなった場合は、第1及び第2の実施形態の同様に、DMS150に対して、レジューム位置を記憶させても良い。
【0188】
第3の実施の形態は、上述した構成を備えることで、DMS150にレジューム位置を記憶させることなく、コンテンツを表示する装置間で、レジューム位置を引き継ぐことができる。これにより、コンテンツを表示する端末を素早く切り替えることが可能になる。
【0189】
(第4の実施形態)
上述した実施形態では、DMS150から転送されたストリーミングを再生する例について説明した。しかしながら、上述した実施形態に限らず、コンテンツを持ち出して、DMS150と離れた場所で、レジューム位置に基づいたコンテンツの再生を行っても良い。
【0190】
そこで、本実施形態では、DMS150が管理しているコンテンツを、DMP2000にダビング又は移動させて、DMP2000でコンテンツを再生する例について説明する。図23は、第4の実施形態にかかる各機器を接続するホームネットワーク構成を示した図である。図23に示すように、本実施形態は、DMS150と、DMP2000と、で構成されている。なお、DMS150及びDMP2000の構成については、第3の実施形態と同様として説明を省略する。
【0191】
図23に示すように、DMP2000の要求出力部331が、DMS150に対して、コンテンツのダビング又は移動を要求する(ステップS2301)。これに伴い、DMS150は、DMP2000に対して、コンテンツのダビング又は移動を行う(ステップS2302)。その際、DMP2000のレジューム情報処理部309は、“CDS:X_GetReumePoint”リクエストを、DMS150に送信する。これにより、DMS150は、ダビング又は移動させたオブジェクトを示すオブジェクトIDに対応したレジューム位置を含むレジューム情報“ResumePoint”を送信する。
【0192】
これにより、DMP2000は、コンテンツとレジューム位置とを取得できる。そして、DMP2000のコンテンツ再生制御部310が、自装置内のコンテンツについて、レジューム位置から再生制御する(ステップS2303)。そして、当該コンテンツの再生を停止した場合、コンテンツ情報管理部2101が、コンテンツの再生の停止した位置を、レジューム位置としてコンテンツ情報記憶部302に記憶させる。
【0193】
その後、DMP2000は、ユーザからDMS150にレジューム位置を反映させる操作を受け付けた場合に、レジューム情報処理部309が、コンテンツ情報記憶部302から読み出したレジューム位置を含んだレジューム情報を、DMS150に対して送信する(ステップS2304)。その際、DMP2000は、DMS150に対して、当該コンテンツのムーブ/ダビングを行っても良い。
【0194】
これにより、DMS150は、DMP2000で再生されたレジューム位置を、コンテンツIDと対応付けて管理できる。
【0195】
このように、従来技術では、コンテンツの再生を行う際に、全ての機器がレジューム機能に対応し、全ての端末からレジューム情報を取得する必要があった。これに対し、上述した実施形態では、コンテンツを転送先のサーバ(例えばDMS150)を、コンテンツ選択時に指定すればよいため、全ての機器からレジューム情報を取得する必要がないため、取得に時間を要しない。
【0196】
また、上述した実施形態では、コンテンツを再生する際に、DMSがレジューム機能を有しているか否かを判別するため、ホームネットワークに接続されている全てのDMSがレジューム機能を備えている必要がないため、利便性を向上させることができる。
【0197】
このように上述した実施形態では、DLNA機能を利用した再生時にも容易にレジューム機能が利用できる。
【0198】
また、上述した実施形態のDMS、DMP、及びDMCで実行されるコンテンツ処理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0199】
本実施形態のDMS、DMP、及びDMCで実行されるコンテンツ処理プログラムは、上述した各部を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からコンテンツ処理プログラムを読み出して実行することにより上記各部がRAM上にロードされ、各部がRAM上に生成されるようになっている。
【0200】
本実施形態のDMS、DMP、及びDMCで実行されるコンテンツ処理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0201】
さらに、本実施形態のDMS、DMP、及びDMCで実行されるコンテンツ処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のDMS、DMP、及びDMCで実行されるコンテンツ処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0202】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0203】
100、110、2000…DMP、150…DMS、1400…DMC、1450…DMR、301…機器情報記憶部、302…コンテンツ情報記憶部、303…操作受付部、304…通信制御部、305…機器情報取得部、306…機器情報管理部、307…コンテンツ情報取得部、308、2101…コンテンツ情報管理部、309…レジューム情報処理部、310…コンテンツ再生制御部、311…ストリーム制御部、321…判定部、331…要求出力部、332…取得部、501…機器情報記憶部、502…コンテンツ情報記憶部、503…通信制御部、504…機器情報送信部、505…機器情報管理部、506…サービス情報送信部、507…サービス情報管理部、508…レジューム情報送受信部、509…レジューム情報管理部、510…ストリーム送信部、511…ストリーム制御部、1501…制御情報送受信部、1502…リモート再生制御部、1503…表示制御部、1504…コンテンツ情報管理部、1511…要求送信部、1512…位置受信部、1521…モード判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
UPnP(Universal Plug and Play)機能を用いてコンテンツを提供するコンテンツ送信装置から、当該コンテンツ送信装置が実行可能な命令を示す命令情報を取得する情報取得手段と、
前記命令情報に基づいて、前記コンテンツ送信装置がコンテンツのレジューム機能を提供しているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によりレジューム機能を提供していると判定された場合に、前記コンテンツ送信装置から、任意のコンテンツにおける、再生中に停止された位置を示したレジューム情報を取得するレジューム情報取得手段と、
前記レジューム情報取得手段が取得した前記レジューム情報で示された前記位置からの前記コンテンツの転送の要求を、前記コンテンツ送信装置に対して出力するコンテンツ要求手段と、
前記位置から転送されてきたコンテンツを、前記コンテンツ送信装置から取得するコンテンツ取得手段と、
を備えるコンテンツ処理装置。
【請求項2】
UPnP(Universal Plug and Play)機能を用いてコンテンツを提供するコンテンツ送信装置から、任意のコンテンツにおける、再生中に停止された位置を示したレジューム情報を取得するレジューム情報取得手段と、
コンテンツを再生するコンテンツ再生装置に対して、前記レジューム情報で示された前記位置から前記任意のコンテンツを前記コンテンツ送信装置から取得し、再生する要求を行う再生要求手段と、
を備えるコンテンツ処理装置。
【請求項3】
前記コンテンツの再生を停止させる操作を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が前記コンテンツの再生を停止させる操作を受け付けた場合に、前記コンテンツ再生装置から、前記コンテンツの再生を停止させた位置を取得する位置取得手段と、
前記位置取得手段が取得した前記位置を示したレジューム情報を、前記コンテンツ送信装置に対して出力するレジューム情報出力手段と、
をさらに備えた請求項2に記載のコンテンツ処理装置。
【請求項4】
UPnP機能を用いて、前記コンテンツ送信装置から、当該コンテンツ送信装置が実行可能な命令を示す命令情報を取得する情報取得手段と、
前記命令情報に基づいて、前記コンテンツ送信装置がコンテンツのレジューム機能を提供しているか否かを判定する判定手段と、をさらに備え、
前記レジューム情報取得手段は、前記判定手段により前記レジューム機能を提供していると判定された場合に、前記レジューム情報を取得する、
請求項2又は3に記載のコンテンツ処理装置。
【請求項5】
ユーザから操作対象となるモードであって、コンテンツの再生を停止した位置を前記コンテンツ送信装置に提供することを抑止するモードを示すシークレットモードであるか否かを判定するモード判定手段と、
前記レジューム情報出力手段は、前記シークレットモードでないと判定された場合に、前記レジューム情報を前記コンテンツ送信装置に出力する、
請求項3又は4に記載のコンテンツ処理装置。
【請求項6】
前記モード判定手段により前記シークレットモードであると判定された場合に、前記コンテンツの再生中に停止された位置を示したレジューム情報を記憶する記憶手段を、
さらに備える請求項5に記載のコンテンツ処理装置。
【請求項7】
前記レジューム情報取得手段が取得した前記レジューム情報で示された位置を、前記コンテンツと対応付けて表示する表示手段を、
さらに備える請求項2乃至5のいずれか一つに記載のコンテンツ処理装置。
【請求項8】
UPnP(Universal Plug and Play)機能を用いてコンテンツを提供するコンテンツ送信装置から転送されたコンテンツを再生するコンテンツ再生手段と、
前記コンテンツ送信装置に対して、再生されている前記コンテンツの転送の停止を要求する停止要求手段と、
コンテンツを再生するコンテンツ再生装置に対して、前記停止要求手段で停止された前記コンテンツの位置を通知する位置通知手段と、
前記コンテンツ再生装置に対して、通知した前記位置からの前記コンテンツの再生の要求する再生要求手段と、
を備えたコンテンツ処理装置。
【請求項9】
前記コンテンツ再生装置による前記コンテンツの再生を停止させる操作を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が前記コンテンツの再生を停止させる操作を受け付けた場合に、前記コンテンツ再生装置から、前記コンテンツの再生を停止させた位置を取得する位置取得手段と、
前記位置取得手段が取得した前記位置をレジューム情報として、前記コンテンツ送信装置に対して出力するレジューム情報出力手段と、
をさらに備える請求項8に記載のコンテンツ処理装置。
【請求項10】
コンテンツを提供するコンテンツ送信装置から、コンテンツを取得する取得手段と、
前記コンテンツ送信装置から、前記コンテンツの再生中に停止された位置を示したレジューム情報を取得するレジューム情報取得手段と、
前記レジューム情報を、記憶する記憶手段と、
前記コンテンツを、前記レジューム情報で示された位置から再生する再生手段と、
前記コンテンツの再生を停止する際、前記コンテンツの再生を停止した位置で、前記レジューム情報を更新する更新手段と、
前記更新手段により更新された前記レジューム情報を、前記コンテンツ送信装置に対して出力する出力手段と、
を備えたコンテンツ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−45495(P2013−45495A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185166(P2011−185166)
【出願日】平成23年8月26日(2011.8.26)
【特許番号】特許第5117603号(P5117603)
【特許公報発行日】平成25年1月16日(2013.1.16)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】