説明

コンテンツ提供システム、コンテンツ提供方法、サーバおよびコンテンツ提供プログラム

【課題】加入者が予め自分の嗜好にあった種類の楽曲の宣伝呼の配信サービスに利用登録しておき、尚且つ、自動的にかかってくる宣伝呼に応答し試聴したときに簡易なキー操作で即座にその楽曲を購入し、同時に自分への着信呼の呼出音として発呼者に聞かせる設定にできるコンテンツ提供システム、コンテンツ提供方法、サーバおよびコンテンツ提供プログラムを提供することである。
【解決手段】リングバックトーン変更用コンテンツを登録するコンテンツ管理手段と、加入者に関する加入者情報を格納した加入者管理手段と、前記コンテンツ管理手段によって登録したコンテンツのうち、前記加入者管理手段によって格納した加入者情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する宣伝呼送信手段とを備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンテンツ提供システム、コンテンツ提供方法、サーバおよびコンテンツ提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話にかかってきた呼に応答するまでの間、電話をかけた側に通常の呼出中を示す音であるリングバックトーン(Ring Back Tone;RBT)の代わりに、受け手が予め指定しておいた音楽または音声等を聞かせるサービスがある。
【0003】
このサービスで利用するための楽曲選びを容易にし、購入機会を増大する効果を図ったコンテンツ提供システムが特許文献1に記載されている。
【0004】
図4は従来のコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。
【0005】
図4を参照すると、従来のリングバックトーン変更用コンテンツ提供システムは、コンテンツプロバイダインタフェース部1と、ユーザインタフェース部2と、コンテンツ管理部3と、加入者管理部4と、ソースデータベース5と、コンテンツ管理データベース6と、加入者情報データベース7と、再生部8とから構成されている。
【0006】
加入者は、他の加入者に電話をかけたときに聞いたコンテンツが気に入ったがそのコンテンツ情報がわからない場合などに、ユーザインタフェース部2にアクセスして、気に入ったコンテンツを使用している加入者の電話番号をキーとしてその加入者が所持するコンテンツ情報一覧の参照要求を行い、その加入者がコンテンツ情報を他者に公開する設定にしている場合に閲覧することができ、そのコンテンツ情報一覧からコンテンツを指定して購入することができる。
【0007】
【特許文献1】特開2005−354180号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述の従来例では以下のような問題があった。
【0009】
すなわち、特許文献1に記載の従来のリングバックトーン変更用コンテンツ提供システムでは、キーとする電話番号の所有者が楽曲リストを公開しない場合には、これを他人が閲覧することができないし、また閲覧できた場合でも、閲覧者と被閲覧者の楽曲に関する嗜好が合わなければ購入にまでは至らない可能性が高い。
【0010】
この従来の方法はコンテンツ購入機会の増大に一定の効果は期待できるものの、購入者の嗜好に合うコンテンツの購入機会の増大という点において不十分であるという問題があった。
【0011】
また、購入者は、自ら行動を起こすことによって初めて他人が使用している呼出音源のリストを閲覧し購入することが可能になり、購入までの手順が多いという問題があった。
【0012】
そこで、本発明の目的は、加入者が予め自分の嗜好にあった種類の楽曲の宣伝呼の配信サービスに利用登録しておき、尚且つ、自動的にかかってくる宣伝呼に応答し試聴したときに簡易なキー操作で即座にその楽曲を購入し、同時に自分への着信呼の呼出音として発呼者に聞かせる設定にできるコンテンツ提供システム、コンテンツ提供方法、サーバおよびコンテンツ提供プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するにあたり、本発明は、リングバックトーン変更用コンテンツを登録するコンテンツ管理手段と、加入者に関する加入者情報を格納した加入者管理手段と、前記コンテンツ管理手段によって登録したコンテンツのうち、前記加入者管理手段によって格納した加入者情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する宣伝呼送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
また本発明は、前記加入者管理手段によって格納する加入者情報が、該加入者の嗜好に合った楽曲についての情報を含み、前記宣伝呼送信手段が、前記加入者情報内の該加入者の嗜好に合った楽曲についての情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信することを特徴とする。
【0015】
また本発明は、前記加入者管理手段によって格納する加入者情報が、該加入者が他の加入者に電話をかけたときに呼び出し中に聞いた楽曲についての情報を含み、前記宣伝呼送信手段が、前記加入者情報内の該加入者が他の加入者に電話をかけたときに呼び出し中に聞いた楽曲についての情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信することを特徴とする。
【0016】
また本発明は、前記宣伝呼送信手段による宣伝呼を加入者が聞いたときに、該宣伝呼が宣伝する楽曲をリングバックトーンとして登録するリングバックトーン変更手段をさらに備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、加入者が予め自分の嗜好にあった種類の楽曲の宣伝呼の配信サービスに利用登録しておき、尚且つ、宣伝呼に応答し試聴したときに簡易なキー操作で即座にその楽曲を購入し、同時に自分への着信呼の呼出音として発呼者に聞かせる設定にできるコンテンツ提供システム、コンテンツ提供方法、サーバおよびコンテンツ提供プログラムを提供することができる。
【0018】
すなわち、本実施例によれば、加入者は事前にお好みジャンルなどの自分の嗜好にあったお勧めコンテンツのカテゴリと宣伝呼の配信希望情報を設定しておくことで、宣伝呼を受信してコンテンツを試聴し、気に入ったコンテンツを簡易な操作ですぐに購入することができるという効果がある。自分の嗜好に合ったコンテンツの案内を受けることで、従来の方式に比べて気に入ったコンテンツが見つかりやすくなる上、始めに配信希望情報を設定しておけば、案内を受けるのは受動的な行為であるため購入機会の喚起が期待できる。また、電話の通話形式で行われる宣伝呼の中で即座の購入が可能であることからも購入機会の増大が期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1は本発明によるコンテンツ提供システムの一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0021】
図1を参照すると、本実施形態は、コンテンツプロバイダインタフェース部1と、ユーザインタフェース部2と、コンテンツ管理部3と、加入者管理部4と、ソースデータベース5と、コンテンツ管理データベース6と、加入者情報データベース7と、宣伝呼再生・購入処理部8と、音源再生部9から構成されている。
【0022】
コンテンツプロバイダインタフェース部1は、インターネット等のネットワーク10を介してコンテンツプロバイダ側の端末装置20と接続されている。なお、ネットワーク10は、任意のネットワークであってよく、たとえば、インターネット、LAN(Local Area Network)等を含む。
【0023】
ユーザインタフェース部2は、インターネット等のネットワーク10を介してユーザの情報処理装置21と接続されており、モバイルデータ網11を介してユーザの移動体端末22と接続されており、モバイル網12を介してユーザの電話機23と接続されている。
【0024】
コンテンツプロバイダインタフェース部1は、電話をかけてきた相手に伝達する音楽等のコンテンツを提供するコンテンツプロバイダ側の情報処理装置20からコンテンツを受付ける機能を有している。また、コンテンツプロバイダ側の情報処理装置20からコンテンツ管理データを受け取る機能を有している。たとえば、Webサイトを提供するWebサーバにより実現されてもよい。このとき、そのWebサイトのURL(Uniform Resource Locators)等は、コンテンツプロバイダ側の情報処理装置(端末装置)20にのみ公開されることであってもよい。なお、情報処理装置(端末装置)20は、たとえば、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PHS(簡易型携帯電話)および携帯情報端末を含み、その通信手段は、有線または無線のいずれであってもよく、たとえば、無線LAN通信、Bluetooth(登録商標)および赤外線通信等を含む。コンテンツおよびコンテンツ管理データに加えて、販売促進用にいくつかのコンテンツをまとめた推奨コンテンツリストデータをコンテンツプロバイダ側の情報処理装置20から受け取る機能を有する。
【0025】
ユーザインタフェース部2は、ユーザが端末装置21、移動体端末22または電話機23を用いて提供する加入者データを受付ける機能およびユーザに対して購入可能なコンテンツを案内して購入を行わせる機能を有している。たとえば、インターネット等のネットワーク10を介して接続される情報処理装置21との関係では、Webサーバにより実現されてもよく、また、モバイルデータ網11を介して接続される移動体端末22との関係では、WAP(Wireless Application Protocol)サーバにより実現されてもよく、また、モバイル網12を介して接続される電話機23との関係では、IVR(Interactive Voice Response:音声応答システム)により実現されてもよい。なお、端末装置21は、たとえば、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末等を含み、移動体端末22は、たとえば、携帯電話機、PHS等を含み、電話機23は、たとえば、携帯電話機、固定電話機等を含む。
【0026】
コンテンツ管理部3は、コンテンツプロバイダインタフェース部1からコンテンツを受け取り、ソースデータベース5に対して、そのコンテンツに関するソースファイルの登録、更新、削除等を行う機能を有している。また、コンテンツプロバイダインタフェース部1からコンテンツ管理データを受け取り、コンテンツ管理データベース6に対して、そのコンテンツ管理データの登録、更新、削除等を行う機能を有している。たとえば、CPU、メモリ、データ受付インタフェース、入出力装置および外部記憶装置等を備える、サーバ等の周知の単一または複数のコンピュータシステム上に実現され、CPUがメモリに読み込まれた所定の命令を実行することにより処理ルーチンとして具体化される。なお、所定の命令は、外部記憶装置やネットワーク上等から読み込まれてもよい。
【0027】
ここで、ソースデータベース5に格納されるソースファイルとは、たとえば、「.vox」等の拡張子であるファイル形式の音源ファイル等そのものをいう。
【0028】
コンテンツ管理データベース6に格納されるコンテンツ管理データとは、たとえば、ジャンル、アーティスト等のカテゴリによって分類する等のコンテンツに関するソースファイルのまとめ方を規定するものをいう。また、コンテンツプロバイダが登録した推奨コンテンツリスト群もこれに含まれる。
【0029】
加入者管理部4は、ユーザインタフェース部2から加入者データを受け取り、加入者情報データベース7に対して、その加入者データの登録、更新、削除等を行う機能を有している。加入者データには電話番号、氏名、ユーザアカウント、パスワード、購入済コンテンツリスト、再生条件等、従来からあるものに加えて、本実施例では、コンテンツプロバイダがコンテンツ管理部3に登録した推奨コンテンツリストの配信サービスを受けるかどうかのフラグ情報、配信サービスを受ける場合の購読対象、配信を受ける(すなわち、推奨コンテンツを流すための電話呼を受け付ける)曜日、時間帯および不応答時の挙動についての設定情報を持つ。加入者管理部4は、たとえば、CPU、メモリ、データ受付インタフェース、入出力装置および外部記憶装置等を備える、サーバ等の周知の単一または複数のコンピュータシステム上に実現され、CPUがメモリに読み込まれた所定の命令を実行することにより処理ルーチンとして具体化される。なお、所定の命令は、外部記憶装置やネットワーク上等から読み込まれてもよい。また、コンテンツ管理部3を実現するコンピュータシステムと同一のコンピュータシステムにより実現されることであってもよい。
【0030】
宣伝呼再生・購入処理部8は、加入者管理部4から加入者データのうち推奨コンテンツの配信設定に関する情報を受け取り、この設定に基づいて加入者に対して移動電話網14を通じて電話呼をかける。加入者が呼に応答した場合、自動音声案内と加入者が購読している推奨コンテンツの音源ファイルを合成し、通話路上に再生する。コンテンツ再生中、または再生後の音声案内に従って、加入者が予め決められた特定のキー操作を行いこれを宣伝呼再生・購入処理部8が検出した場合、推奨コンテンツ購入要求を加入者管理部4に送出する。たとえば、Intelligent Peripheralによって実現されてもよい。
【0031】
音源再生部9は、加入者宛ての呼が発生した場合に、その加入者の電話番号をキーとして加入者情報データベース7を検索し、発呼者の電話番号等に基づいて再生条件を参照して該当するコンテンツのソースファイルをソースデータベース5から読み込み音声チャネルに対して再生する機能を有している。たとえば、Intelligent Peripheralによって実現されてもよい。なお、検索されるデータベースは、再生部8自身に設けられたソースデータベース5のコピーおよび加入者情報データベース7のコピーのデータベースであってもよい。これにより、マスタデータベースを管理するサーバ等の障害の発生による影響を最小限のものとすることが可能となる。
【実施例1】
【0032】
次に、図2のシーケンスチャートを参照して本発明の実施例1の動作について詳細に説明する。
【0033】
コンテンツプロバイダ端末20から、コンテンツプロバイダ担当者が推奨コンテンツの定義をお好みジャンル別に行う(ステップA1、図2参照)。この操作を受けて、コンテンツプロバイダインタフェース部1が推奨コンテンツリストデータをコンテンツ管理部3に登録する(ステップA2、A3)。以上がコンテンツプロバイダによる推奨コンテンツの登録作業およびこれに伴って行われる処理であり、コンテンツプロバイダの行動により生起される。
【0034】
サービスの加入者がユーザ端末21、22、23からユーザインタフェース部2にアクセスしてお好みジャンルのお勧め案内を参照し、その中から気に入ったジャンルを選択する(ステップA4)。そのジャンルの推奨コンテンツに関する宣伝呼を受信するための属性情報(受信頻度、時間帯等)を選択する(ステップA5)。そして選択した設定情報をユーザインタフェース部2を通じて加入者管理部4に登録する(ステップA6,A7,A8)。以上が加入者によるお勧め案内の受信設定登録作業およびこれに伴って行われる処理であり、加入者の行動により生起される。
【0035】
加入者管理部4は登録された各加入者のお勧め案内受信設定情報を各宣伝呼再生・購入処理部8に配布する(ステップA9)。配布を受けた各宣伝呼再生・購入処理部8ではこれを保存する(ステップA10)。このとき、宣伝呼再生・購入処理部8がシステム内に2つ以上存在する場合には、同一の加入者に対して同一の設定情報に基づいた複数の宣伝呼が同時に発せられないように、複数の宣伝呼再生・購入処理部の間に排他制御(たとえば、対象とする加入者設定情報の分割や宣伝呼再生・購入処理部間の発呼優先順位付けなど)が行われる。以上が加入者管理部4および各宣伝呼再生・購入処理部8による加入者のお勧め案内受信設定情報配布展開処理であり、加入者管理部4により生起される。生起のための論理は、前述の加入者によるお勧め案内の受信設定登録作業から続けて直ちに個別の設定情報を展開することであってもよいし、配布すべき設定情報を一定時間あるいは一定数蓄積した後にまとめて配布することであってもよいし、各宣伝呼再生・購入処理部8の状態などから加入者管理部4が決定することであってもよい。また、加入者管理部4からすべての宣伝呼再生・購入処理部8に一斉に配布してもよいし、各宣伝呼再生・購入処理部8に個別に配布してもよい。
【0036】
各宣伝呼再生・購入処理部8はステップA10で保存された各加入者のお勧め宣伝呼受信設定情報に基づいて宣伝呼処理を起動し再生すべきお勧めコンテンツを読み出し(ステップA11)、発呼する(ステップA12)。加入者の携帯電話13に宣伝呼が着信し、加入者がこれに応答すると(ステップA13)、宣伝呼再生・購入処理部8によって再生される案内情報および加入者が登録しているジャンルのお勧めコンテンツを加入者が試聴する(ステップA14)。このとき、お勧めコンテンツは複数曲が連続的に再生されてもよい。加入者が試聴したある曲に対して購入要求を意味するキー操作を行うと(ステップA15)、これを検出した宣伝呼再生・購入処理部8は、この曲の属性情報を音声案内し、購入意思の確認を加入者に対して行う(ステップA16)。この音声案内に従って加入者が購入意思を示すキー操作を行い(ステップA17)、宣伝呼再生・購入処理部8がこれを検出すると(ステップA18)、宣伝呼再生・購入処理部8は加入者管理部4に対してお勧めコンテンツ購入処理要求を送信する(ステップA19)。加入者管理部4がこの要求を受信し、要求内容の審査を行う(ステップA20)。要求内容の審査とはたとえば、要求元の加入者の課金に関する資格情報や、購入済コンテンツを保持するための領域の余剰の有無、すでに購入済みのコンテンツとの重複の有無の確認などがある。加入者管理部4が審査結果を合格と判定すると、引き続いて購入処理を行い、購入されたお勧めコンテンツを要求元加入者のデフォルト曲として登録し(ステップA21)、購入処理結果応答を宣伝呼再生・購入部8に送信する(ステップA22)。購入処理結果応答を加入者管理部4から受信した宣伝呼再生・購入処理部8は、購入要求処理結果を音声案内として再生する(ステップA23)。以上がお勧め宣伝呼の発呼、着呼とお勧めコンテンツ試聴、購入処理である。
[効果の説明]
以上のように、本実施例によれば、加入者は事前にお好みジャンルなどの自分の嗜好にあったお勧めコンテンツのカテゴリと宣伝呼の配信希望情報を設定しておくことで、宣伝呼を受信してコンテンツを試聴し、気に入ったコンテンツを簡易な操作ですぐに購入することができるという効果がある。自分の嗜好に合ったコンテンツの案内を受けることで、従来の方式に比べて気に入ったコンテンツが見つかりやすくなる上、始めに配信希望情報を設定しておけば、案内を受けるのは受動的な行為であるため購入機会の喚起が期待できる。また、電話の通話形式で行われる宣伝呼の中で即座の購入が可能であることからも購入機会の増大が期待できる。
【実施例2】
【0037】
本発明の他の実施例として、宣伝呼で案内する内容を加入者のお好みジャンルのお勧めコンテンツ以外のものにすることが考えられる。案内する内容を、「加入者が他の加入者に電話をかけたときに聞いた曲」とした場合について図3のシーケンスチャートを参照して説明する。
【0038】
加入者携帯電話13aから他の加入者携帯電話13bに電話をかけ、加入者携帯電話13bの設定に従って音楽がRing Back Toneの代わりに再生される(ステップB1〜B5)。
【0039】
加入者携帯電話13bが応答すると(ステップB6)、音源再生部9の処理は終了し(ステップB7)、呼は通常の通話状態へと移行する(ステップB8〜B10。音源再生部9では、ステップB5で再生し加入者携帯電話13aの加入者が聴取したコンテンツの識別子を、加入者携帯電話13aの聴取履歴として記録する(ステップB11)。各音源再生部9はこの処理を繰り返す。
【0040】
加入者管理部4は周期的起動などの方法で、各音源再生部9に記録されたコンテンツ聴取履歴情報を取得するべく要求を各音源再生部9に対して送信する(ステップB12)。この要求を受信した各音源再生部9はコンテンツ聴取履歴情報を加入者管理部4に送信し(ステップB13)、これを受信した加入者管理部4は、受信したコンテンツ聴取履歴情報を保存し、また、各宣伝呼再生・購入処理部8に配布する(ステップB14)。
【0041】
加入者携帯電話13aの加入者はユーザ端末21,22,23からユーザインタフェース部2にアクセスして、聴取履歴案内を受信する設定を選択し、その宣伝呼を受信するための属性情報(受信頻度、時間帯等)を選択する(ステップB15)。そして選択した設定情報をユーザインタフェース部2を通じて加入者管理部4に登録する(ステップB16、B17、B18)。以上が加入者によるお勧め案内の受信設定登録作業およびこれに伴って行われる処理であり、加入者の行動により生起される。この部分(ステップB15〜B18)は前述の実施例と設定対象の宣伝呼が異なる点以外は同様である。
【0042】
加入者管理部4は登録された各加入者の聴取履歴案内受信設定情報を各宣伝呼再生・購入処理部8に配布する(ステップB19)。配布を受けた各宣伝呼再生・購入処理部8ではこれを保存する(ステップB20)。この部分(ステップB19、B20)は前述の実施例と設定対象の宣伝呼が異なる点以外は同様である。
【0043】
各宣伝呼再生・購入処理部8はステップB20で保存された各加入者の聴取履歴宣伝呼受信設定情報に基づいて宣伝呼処理を起動し再生すべき聴取履歴コンテンツを読み出し(ステップB21)、発呼する(ステップB22)。加入者の携帯電話13aに宣伝呼が着信し、加入者がこれに応答すると(ステップB23)、宣伝呼再生・購入処理部8によって再生される案内情報および加入者の聴取履歴に含まれるコンテンツを加入者が試聴する(ステップB24)。この後、購入に至る手順は前述の実施例と同様である(ステップB25〜B33)。
【0044】
以上のように、本実施例によれば、加入者が他の加入者に電話をかけたときに呼び出し中に聞いたコンテンツを宣伝呼中で確認し、購入する機会を作り出すことができる。
【実施例3】
【0045】
次に、本発明のさらに他の実施例として、宣伝呼を試聴したときの加入者の行動を、購入以外にもギフト送信に拡大した場合について説明する。コンテンツの入手には加入者が自分のために購入する場合の他に、他の加入者にプレゼントするという方法も知られている。前述の2つの実施例において、購入のためのキー操作(図2のステップA15および図3のステップB25)でギフト送信用のキー操作を予め定義しておき、これを行うことによって、選択されたコンテンツを他の加入者にギフト送信する機会を作り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明によるコンテンツ提供システムの一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例1の動作を示すシーケンスチャートである。
【図3】実施例2の動作を示すシーケンスチャートである。
【図4】従来のコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0047】
1 コンテンツプロバイダインタフェース部
2 ユーザインタフェース部
3 コンテンツ管理部
4 加入者管理部
5 ソースデータベース
6 コンテンツ管理データベース
7 加入者情報データベース
8 宣伝呼再生・購入処理部
9 音源再生部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リングバックトーン変更用コンテンツを登録するコンテンツ管理手段と、
加入者に関する加入者情報を格納した加入者管理手段と、
前記コンテンツ管理手段によって登録したコンテンツのうち、前記加入者管理手段によって格納した加入者情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する宣伝呼送信手段と
を備えたことを特徴とするコンテンツ提供システム。
【請求項2】
前記加入者管理手段によって格納する加入者情報が、該加入者の嗜好に合った楽曲についての情報を含み、
前記宣伝呼送信手段が、前記加入者情報内の該加入者の嗜好に合った楽曲についての情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ提供システム。
【請求項3】
前記加入者管理手段によって格納する加入者情報が、該加入者が他の加入者に電話をかけたときに呼び出し中に聞いた楽曲についての情報を含み、
前記宣伝呼送信手段が、前記加入者情報内の該加入者が他の加入者に電話をかけたときに呼び出し中に聞いた楽曲についての情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ提供システム。
【請求項4】
前記宣伝呼送信手段による宣伝呼を加入者が聞いたときに、該宣伝呼が宣伝する楽曲をリングバックトーンとして登録するリングバックトーン変更手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし3のうちのいずれか1項に記載のコンテンツ提供システム。
【請求項5】
リングバックトーン変更用コンテンツを登録するコンテンツ管理工程と、
加入者に関する加入者情報を格納した加入者管理工程と、
前記コンテンツ管理手段によって登録したコンテンツのうち、前記加入者管理手段によって格納した加入者情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する宣伝呼送信工程と
を備えたことを特徴とするコンテンツ方法。
【請求項6】
前記加入者管理工程によって格納する加入者情報が、該加入者の嗜好に合った楽曲についての情報を含み、
前記宣伝呼送信工程が、前記加入者情報内の該加入者の嗜好に合った楽曲についての情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する
ことを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ提供方法。
【請求項7】
前記加入者管理工程によって格納する加入者情報が、該加入者が他の加入者に電話をかけたときに呼び出し中に聞いた楽曲についての情報を含み、
前記宣伝呼送信工程が、前記加入者情報内の該加入者が他の加入者に電話をかけたときに呼び出し中に聞いた楽曲についての情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する
ことを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ提供方法。
【請求項8】
前記宣伝呼送信工程による宣伝呼を加入者が聞いたときに、該宣伝呼が宣伝する楽曲をリングバックトーンとして登録するリングバックトーン変更工程をさらに備えたことを特徴とする請求項5ないし7のうちのいずれか1項に記載のコンテンツ提供方法。
【請求項9】
リングバックトーン変更用コンテンツを登録するコンテンツ管理手段と、
加入者に関する加入者情報を格納した加入者管理手段と、
前記コンテンツ管理手段によって登録したコンテンツのうち、前記加入者管理手段によって格納した加入者情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する宣伝呼送信手段と
を備えたことを特徴とするコンテンツ提供サーバ。
【請求項10】
前記加入者管理手段によって格納する加入者情報が、該加入者の嗜好に合った楽曲についての情報を含み、
前記宣伝呼送信手段が、前記加入者情報内の該加入者の嗜好に合った楽曲についての情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する
ことを特徴とする請求項9に記載のコンテンツ提供サーバ。
【請求項11】
前記加入者管理手段によって格納する加入者情報が、該加入者が他の加入者に電話をかけたときに呼び出し中に聞いた楽曲についての情報を含み、
前記宣伝呼送信手段が、前記加入者情報内の該加入者が他の加入者に電話をかけたときに呼び出し中に聞いた楽曲についての情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する
ことを特徴とする請求項9に記載のコンテンツ提供サーバ。
【請求項12】
コンピュータで実行されるプログラムであって、
前記コンピュータを、
リングバックトーン変更用コンテンツを登録するコンテンツ管理手段として動作させるプログラムと、
加入者に関する加入者情報を格納した加入者管理手段として動作させるプログラムと、
前記コンテンツ管理手段によって登録したコンテンツのうち、前記加入者管理手段によって格納した加入者情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する宣伝呼送信手段として動作させるプログラムと
を備えたことを特徴とするコンテンツ提供プログラム。
【請求項13】
前記加入者管理手段によって格納する加入者情報が、該加入者の嗜好に合った楽曲についての情報を含み、
前記宣伝呼送信手段が、前記加入者情報内の該加入者の嗜好に合った楽曲についての情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する
ことを特徴とする請求項12に記載のコンテンツ提供プログラム。
【請求項14】
前記加入者管理手段によって格納する加入者情報が、該加入者が他の加入者に電話をかけたときに呼び出し中に聞いた楽曲についての情報を含み、
前記宣伝呼送信手段が、前記加入者情報内の該加入者が他の加入者に電話をかけたときに呼び出し中に聞いた楽曲についての情報に基づいた推奨コンテンツについての宣伝呼を、該加入者に対して送信する
ことを特徴とする請求項12に記載のコンテンツ提供プログラム。
【請求項15】
前記宣伝呼送信手段による宣伝呼を加入者が聞いたときに、該宣伝呼が宣伝する楽曲をリングバックトーンとして登録するリングバックトーン変更手段としてコンピュータを動作させるプログラムをさらに備えたことを特徴とする請求項12ないし14のうちのいずれか1項に記載のコンテンツ提供プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−212631(P2009−212631A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−51574(P2008−51574)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】