コンバイン
【課題】グレンタンクを側方へ回動する前に、操作具を用いてグレンタンク上部と回動支点である縦排出オーガ上部の間に設ける支持部の余裕部分をなくすように締付け操作して両者の間を固定し、グレンタンクの一側が下方に傾斜しないようにするのである。
【解決手段】グレンタンク13の一端下部にグレンタンク重量を測定する重量センサ32を設け、グレンタンク他端に穀物排出装置の縦排出オーガ15aを中心に側方へ回動できるように支持するとともに、縦排出オーガ15aとグレンタンク13支持部との間に許容部59と該許容部の許容を解消するための締付けバンド63を設け、該締付けバンド63をグレンタンク固定用レバー71と連結し、グレンタンク固定用レバーの近傍に固定位置を維持するためのロックレバーを設けた。
【解決手段】グレンタンク13の一端下部にグレンタンク重量を測定する重量センサ32を設け、グレンタンク他端に穀物排出装置の縦排出オーガ15aを中心に側方へ回動できるように支持するとともに、縦排出オーガ15aとグレンタンク13支持部との間に許容部59と該許容部の許容を解消するための締付けバンド63を設け、該締付けバンド63をグレンタンク固定用レバー71と連結し、グレンタンク固定用レバーの近傍に固定位置を維持するためのロックレバーを設けた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインのグレンタンク内に貯溜された穀物の重量を測定するための技術に関し、詳しくは、グレンタンクを前後一側の上下方向の回動支点軸を中心に側方へ回動可能に構成して開放できるようにし、グレンタンクが機体フレーム上に位置してグレンタンク内の穀粒の重量を検知するときにはグレンタンクの一側下部を支点として揺動を許容し、側方へ回動して開放するときには回動支点軸に対して揺動を許容しないようにする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンバインの機体フレーム上に収穫穀物を貯溜するグレンタンクを配置し、該グレンタンク内の下部には穀物を外部に排出するための排出コンベアを備え、該排出コンベアの一端に縦排出オーガを連通して、該縦排出オーガの上部に連設した横排出オーガにより、グレンタンク内の穀粒を排出できるようにしている。そして、グレンタンクは縦オーガを中心として側方に回動して開放可能とし、選別装置や一番コンベアや二番コンベアや揚穀コンベア等のメンテナンスが容易にできるようにしている。
【0003】
更に、グレンタンク内に貯溜された穀物の重量を測定するために、前記縦排出オーガ側の下部を支点として他側を若干揺動可能とし、他側の下部に重量センサを配置して、重量センサによりグレンタンク内に貯留される穀粒の重量を検出するようにした技術は公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−129522号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の技術では、グレンタンクは上下方向の縦排出オーガを中心に側方へ回動して開放可能に構成するとともに、グレンタンク内の穀粒の重量を検出するために、縦排出オーガ側の下部を支点として他側が上下揺動可能に構成して、他側の下部に配置した重量センサにより重量を測定できるようにしていた。従って、このグレンタンクの他側を上下に揺動可能にするために、縦排出オーガ上部とグレンタンクの一側上部とを支持する部分には多少余裕を持たせて取り付けている。よって、メンテナンス等でグレンタンクを側方に回動して開放したときには、縦排出オーガと反対側、つまり、前方の重量センサが配置された側は前記余裕分だけ下方に下がってしまうのである。このようにグレンタンクを開放したときに回動支点と反対側が下がってしまうと、メンテナンス後等において、グレンタンクを元の位置に戻すときには下がった側を持ち上げながら回動して元の位置にセットしなければならない。
【0005】
この持ち上げてセットする場合、小型のグレンタンクで、しかも空の状態であれば簡単に戻すことができるが、大型のグレンタンクで穀物が収納された状態では一人で持ち上げることができない場合がある。また、傾斜が大きく、勢いよく元の位置へ回動した場合には、機体フレームにグレンタンクの下部が当たって損傷を与えることもある。
【0006】
そこで、グレンタンクを側方へ回動する前に、操作具を用いてグレンタンク上部と回動支点である縦排出オーガ上部の間に設ける支持部の余裕部分をなくすように締付け操作して両者の間を固定し、一側が下方に傾斜しない状態で開放できるようにするのである。そして、元の位置に戻した場合には操作具が締付け状態のままではカバーが閉じられないようにして、余裕を持たせるようにする解除操作忘れを防止して、グレンタンク開放後であっても重量検知が確実にできるようにするのである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、収穫穀物を貯溜するグレンタンクと、該グレンタンク内の穀物を外部に排出するための穀物排出装置とを備え、該グレンタンクの一端下部にグレンタンク重量を測定する重量センサを設け、グレンタンク他端に穀物排出装置の縦排出コンベアを中心に側方へ回動できるように支持するとともに、縦排出コンベアとグレンタンク支持部との間に許容部と該許容部の許容を解消するための手段を設け、該許容部の許容を解消するための手段を操作する操作手段をグレンタンクの側部に設けたものである。
【0009】
請求項2においては、前記許容部の許容を解消するための手段を締付けバンドにより構成し、該締付けバンドの一端をワイヤを介して前記操作手段となるグレンタンク固定用レバーと連結したものである。
【0010】
請求項3においては、前記グレンタンク固定用レバーの近傍に固定位置を維持するためのロックレバーを設けたものである。
【0011】
請求項4においては、前記グレンタンク固定用レバーの外側を覆う側面カバーをグレンタンク側面に着脱可能に設け、該グレンタンク固定用レバーが固定位置のとき側面カバーをグレンタンクに装着できないように構成したものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0013】
請求項1の如く、収穫穀物を貯溜するグレンタンクと、該グレンタンク内の穀物を外部に排出するための穀物排出装置とを備え、該グレンタンクの一端下部にグレンタンク重量を測定する重量センサを設け、グレンタンク他端に穀物排出装置の縦排出コンベアを中心に側方へ回動できるように支持するとともに、縦排出コンベアとグレンタンク支持部との間に許容部を設けることにより、重量センサによりグレンタンクの一側の重量を測定して穀物の重量を測定するこきができる。そして、許容部の許容を解消するための手段を設けることで、縦排出コンベアにグレンタンクが固定されてグレンタンクを側方へ開放する時に反対側が下方に傾くことがなく、元の位置にセットンするときに大きな力を必要としないのである。更に、許容部の許容を解消するための手段を操作する操作手段をグレンタンクの側部に設けたので、許容部が高い位置に配置されていても、グレンタンクの側方で操作することができ、また、開放するためのロック装置や駆動部の解除等の操作部を集中して配置して操作性を向上することができる。
【0014】
請求項2の如く、前記許容部の許容を解消するための手段を締付けバンドにより構成し、該締付けバンドの一端をワイヤを介して前記操作手段となるグレンタンク固定用レバーと連結したので、簡単な構成で縦排出コンベアを締め付けて許容部の隙間をなくすことができ、レバーの回動により容易に許容部の操作が可能となる。
【0015】
請求項3の如く、前記グレンタンク固定用レバーの近傍に固定位置を維持するためのロックレバーを設けたので、グレンタンク固定用レバーを締め付け位置で容易に保持することができて、グレンタンクを開放操作するときの操作が簡単に行える。
【0016】
請求項4の如く、前記グレンタンク固定用レバーの外側を覆う側面カバーをグレンタンク側面に着脱可能に設け、該グレンタンク固定用レバーが固定位置のとき側面カバーをグレンタンクに装着できないように構成したので、グレンタンク固定用レバーを解除したかどうかがカバーの着脱で判断でき、グレンタンク固定用レバーの解除忘れを防止でき、作業中に重量センサによる測定ができないような事態を回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施の一形態であるコンバインの左側面図、図2は本発明の実施の一形態であるコンバインの平面図、図3は本発明の実施の一形態であるコンバインの右側面図、図4は発明の実施の一形態であるコンバインの正面図、図5はグレンタンクと縦排出オーガの側面図、図6はエンジンから穀物排出装置までの動力伝達経路を示す模式図、図7は操作部の側面図、図8は同じく平面図、図9は同じく正面図、図10は縦排出コンベアの許容部の平面図、図11は制御手段を示すブロック図である。
【0018】
まず、図1から図4を用いて本発明の一実施例に係るコンバイン201の全体構成について説明する。
クローラ式走行装置1上に機体フレーム2が載置され、該機体フレーム2前方に引起し・刈取部3が昇降可能に配設されている。該引起し・刈取部3において、穀稈は前方に突出した分草板4により分草されて、該分草板4の後方に立設された引起しケース5から突出されたタイン6により引き起され、該引起しケース5の後方に配設された刈刃7にて株元側から刈り取られる。
【0019】
引起し・刈取部3の後方には扱胴や処理胴を備える脱穀部12が配置され、該引起し・刈取部3と脱穀部12との間に穀稈の搬送装置8が配設されている。さらに、該搬送装置8の後方であって、脱穀部12の側方にはフィードチェーン9が後方に延設されている。前記引起し・刈取部3で刈り取られた穀稈は搬送装置からフィードチェーン9に受け継がれ、該フィードチェーン9によって株元側が後方に搬送される。これにより、穀稈の穂先側が脱穀部12内に搬送されて、該脱穀部12にて穀稈の脱穀が行われる。
【0020】
そして、前記フィードチェーン9後端に排藁チェーン18が配設され、該排藁チェーン18後部下方に排藁カッター装置、拡散コンベアなどを備えた排藁処理部19が配設されている。前記脱穀部12で脱穀された後の穀稈(排藁)は、フィードチェーン9から排藁チェーンに搬送されて、そのまま圃場に放出、あるいは排藁処理部19にて藁片に切断された後に拡散されながら放出される。
【0021】
また、前記脱穀部12下方には選別部17が配設され、該選別部17にて脱穀部12から流下した穀粒や藁屑などから穀粒が選別される。そして、穀粒や藁屑などのうち、選別後の穀粒がグレンタンク13に搬送され、藁屑などが機外に排出される。
【0022】
前記グレンタンク13は脱穀部12の側方に配設されており、該グレンタンク13の前方に運転室14が配設される一方、グレンタンク13後方及び上方に穀物排出装置15が配設されている。穀物排出装置15は縦排出オーガ15aと横排出オーガ15bとを備えており、該縦排出オーガ15aがグレンタンク13後方で機体フレーム2上に立設されている。そして、グレンタンク13は縦排出オーガ15aを中心にして側方へ回動可能に構成されるとともに、その後部上に備えられた回動支点により横排出オーガ15bが上下方向に回動可能に構成されている。
【0023】
図5に示すように、前記グレンタンク13の前部下方には、グレンタンク13の重量を測定する重量センサ32が配置され、該重量センサ32はロードセル型のセンサであり、図11に示すように、制御手段53と接続されている。
【0024】
さらに、図5に示すように、前記グレンタンク13の内側上部には、穀物水分を測定する水分センサ35が配置され、グレンタンク13内に貯溜される穀物の水分量を測定できるようになっている。水分センサ35は、図11に示すように、前記制御手段53と接続されており、該水分センサ35により検出された穀物水分に関する信号(情報)が制御手段53に送信されるようになっている。
【0025】
また、前記グレンタンク13の内側下部にスクリュー式の排出コンベア16が前後方向に配設され、該排出コンベア16の一端が穀物排出装置15に連設されている。こうして、グレンタンク13内の穀物排出コンベア16によりグレンタンク13から穀物排出装置15に搬送された後、縦排出オーガ15aを経て横排出オーガ15bの先端部から外部に排出されるようになっている。
【0026】
次に、図6を用いてエンジンからグレンタンク及び穀物排出装置への駆動力伝達経路について説明する。
エンジン101の前方出力軸101bには、クローラ式走行装置1を駆動するための走行用ミッションケース47の入力軸が連結され、クローラ式走行装置1に駆動力が伝達されるようになっている。一方、後方出力軸101aには、脱穀部12や選別部17へ駆動力を伝達するためのプーリ102・102・102と、グレンタンク13および穀物排出装置15へ駆動力を伝達するためのプーリ103とが嵌設されている。
【0027】
また、前記エンジン101の略後方で、グレンタンク13の下部前面に駆動ケース104が配設され、該駆動ケース104から駆動ケース入力軸105が機体前方へ突出されている。そして、駆動ケース入力軸105の前端にプーリ106が嵌設され、該プーリ106と前記後方出力軸101a後端に嵌設されたプーリ103とにVベルト107が巻回されて、エンジン101の駆動力の一部が駆動ケース104の入力軸105に伝達されるように構成されている。Vベルト107には、該Vベルト107のテンションプーリを兼ねるオーガクラッチ118が設けられ、該オーガクラッチ118により駆動力を駆動ケース104より下流側へ伝達又は遮断できるようになっている。但し、後方出力軸101aとプーリ103の間に減速機構が設けられることもある。
【0028】
前記駆動ケース104内には互いに噛合するギア108a・108bが収納されており、二つのギア108a・108bのうち、一方のギア108aは駆動ケース104に軸支された前記入力軸105の後端に外嵌固定され、他方のギア108bは排出コンベア16の前端に嵌設された回転軸であるコンベア駆動軸56に外嵌固定されている。
【0029】
排出コンベア16の後端にはベベルギア109が嵌設され、該ベベルギア109に縦排出オーガ15a内のスクリュー式の縦送りコンベア110下端に嵌設されたベベルギア111が噛合されている。一方、縦送りコンベア110上端にはベベルギア112が嵌設され、該ベベルギア112にベベルギア113が噛合されている。そして、該ベベルギア113とベベルギア115とがチェーンやスプロケットを内設する中間ケース114に連動連結され、該ベベルギア115に横排出オーガ15b内のスクリュー式の横送りコンベア117の一端に嵌設されたベベルギア116が噛合されている。
【0030】
このように構成することにより、排出コンベア16から穀物排出装置15の縦送りコンベア110と横送りコンベア117に駆動力が伝達される。つまり、グレンタンク13内の穀物は排出コンベア16により後方に搬送され、グレンタンク13後方に位置する縦排出オーガ15aを経て、横排出オーガ15b先端から強制的に排出されることになる。
【0031】
次に、図2、図5、図6を用いて、穀物排出装置15の各部の構造とその操作手段について説明する。
【0032】
図5に示すように、穀物排出装置15において、横排出オーガ15bの根元側は縦排出オーガ15aの上端に上下回動可能に枢着されている。コンバイン201における昇降用アクチュエータであるオーガ昇降シリンダ130は油圧制御バルブの切換により伸縮されるように構成されており、一端が縦排出オーガ15a側面より突設されたブラケット131に回動可能に枢着され、他端が横排出オーガ15b側面より突設されたブラケット132に回動可能に枢着されている。こうして、オーガ昇降シリンダ130を伸縮させることによって、横排出オーガ15bが上下方向に回動されるようになっている。なお、コンバイン201における昇降用アクチュエータであるオーガ昇降シリンダ130は油圧式のシリンダであるが、その他の電気式または油圧式のモータでも良く、限定されない。
【0033】
前記縦排出オーガ15aの中途部にはギア133aが外嵌固定され、該ギア133aに旋回用アクチュエータであるオーガ旋回モータ134の回転軸134aに嵌設されたギア133bが噛合されている。こうして、該オーガ旋回モータ134を作動させることにより、縦排出オーガ15aと横排出オーガ15bとが一体的に旋回されるようになっている。さらに、ギア133bと同軸にオーガ旋回角センサ135が設けられている。なお、コンバイン201における旋回用アクチュエータであるオーガ旋回モータ134は電気式のモータであるが、油圧式のモータでも、その他の油圧シリンダでも良く、限定されない。また、オーガ旋回角センサ135はレゾルバ、回転式ポテンショメータ、ロータリーエンコーダなどであり、該オーガ旋回角センサ135により、横排出オーガ15bの旋回角度が検出される。
【0034】
また、横排出オーガ15bの先端に排出ケース136が設けられている。該排出ケース136内には、横送りコンベア117を軸支するためにボールベアリングなどからなる軸受け部が形成されている。排出ケース136の下面は開口されており、該開口部の縁に沿って筒形状のスリーブ137が取り付けられている。スリーブ137は可撓性の樹脂などで構成され、スリーブ137の下端が穀物排出口138とされている。これにより、排出ケース136の下面から落下した穀物を周囲に飛散させず、穀物排出口138の直下近傍に集中して排出することができるようになっている。
【0035】
オーガレスト52は、穀物排出装置15を使用しないときに該穀物排出装置15の横排出オーガ15bを支持する部材である。図1、図4に示すように、オーガレスト52は略Y字状に構成して上部の載置部における凹部には横排出オーガ15bを検出するためのセンサ54が配置され、制御手段53と接続されている。こうして、オーガレスト52の載置部上に横排出オーガ15bが戴置されていることが検出されると、重量センサ32によりグレンタンク重量が測定され、刈取作業時の穀粒重量や水分等が測定され、記憶部55に記憶される。また、横排出オーガ15bが載置部にないことがセンサ54により検知されると、排出装置15により排出されるときの重量が測定される。また、測定されたグレンタンク重量や穀物の水分等は制御手段53に接続された印刷装置39で記録紙に印刷したり、表示装置42に表示したりすることができる。また、得られた穀物重量を記憶部55に記憶しておき、収穫作業後などの任意の時点での穀物重量を印刷装置39で印刷したり、表示装置42に表示したりすることができる。
【0036】
そして、図5に示すように、本発明では縦排出オーガ15aの上部とグレンタンク13の後部上に許容部59と回動時グレンタンク固定機構60が設けられ、グレンタンク13の外側面下部に回動時グレンタンク固定機構60を操作するための操作部70が設けられ、回動時グレンタンク固定機構60と操作部70はワイヤ等の連結部材で連結されて連動する構成としている。こうして、メンテナンス等でグレンタンク13を側方へ回動するときに許容部59の許容を解消して縦排出オーガ15aに固定するようにしている。
【0037】
即ち、回動時グレンタンク固定機構60は前記ギア133aの上部に配設されており、図10に示すように、平面視略U字状のガイド板61を水平方向に配置して、その開放側の端部を左右外方向に折り曲げて取付部としてグレンタンク13の後面に固定している。該ガイド板61の切欠の大きさは縦排出オーガ15aの外形に合わせた大きさとして形成し、該ガイド板61の開放側には略M字状の受体62が両内面に跨がって固設されている。該受体62の左右中央部も縦排出オーガ15aの外形に合わせて湾曲して構成しており、該受体62とガイド板61の奥部との間に形成される空間に縦排出オーガ15aを配置し、更に、ガイド板61の内奥部と縦排出オーガ15aの間に固定用の締付けバンド63が配置されている。
【0038】
そして前記締付けバンド63と受体62との空間内において縦排出オーガ15aに対してグレンタンク13が前後に所定幅揺動可能に構成している。つまり、締付けバンド63と縦排出オーガ15a間、及び、受体62と縦排出オーガ15aの間に隙間を形成して許容部59としている。そしてこの許容部59により、グレンタンク13は前後方向にのみ揺動可能として左右方向には揺動できないようにしており、重量センサ32によりグレンタンク13内の穀粒の重量を検出するときに、このグレンタンク13が少なくとも空の状態から満タンの状態の間で前後揺動できるようにしている。そして、グレンタンク13と縦搬出オーガ15aが一体的に回動させるときには、締付けバンド63を許容部59の許容をなくす手段とし、締付けバンド63を受体62側に引っ張り締め付けることにより隙間となる許容をなくして、グレンタンク13と縦排出オーガ15aを固定するのである。
【0039】
即ち、前記締付けバンド63は上下所定幅で縦排出オーガ15aの外周の略半分より長い長さを有し、弾性を有する板体で構成している。本実施例では鋼板を縦排出オーガ15aの外形に合わせて湾曲して構成し、縦排出オーガ15aの外周の略半円(180度)と圧接できる大きさとしている。該締付けバンド63の一端が前記ガイド板61の左右一側に設けた枢支軸65に枢結され、締付けバンド63の他端にはピン66を外方向(締め付けバンド63の面に対して直角)に突設して、該ピン66に連結部材となるワイヤ64の一端が固定されている。更に、該ピン66の近傍にピン67を突設し、バネ68の一端を係止し、該バネ68の他端はワイヤ64と反対方向に延設して、ガイド板61の所定箇所に係止している。こうして、締付けバンド63をバネ68の付勢力により縦排出オーガ15aから離す方向、つまり、緩める方向に付勢して許容部59の面積を大きくし、穀粒の重量を計測するときに締付けバンド63が縦排出オーガ15aに当接しないようにして正確に重量を測定できるようにしている。但し、前記ピン66・67は一つとして兼用することもできる。
【0040】
前記ワイヤ64を連結するピン66の近傍にはワイヤ受69が配置され、該ワイヤ受79はガイド板61の開放側端部の外側面に一体的に設けられ、アウタの一端を支持するとともに、ワイヤ64による引っ張り方向が縦排出オーガ15aの外周の略接線方向となるようにガイドしている。
【0041】
前記ワイヤ64の他端はグレンタンク13の前部の下側部に配置した操作部70に延設されている。操作部70は図7、図8、図9に示すように、グレンタンク固定用レバー71と該グレンタンク固定用レバー71を締付け位置でロックするロックレバー72等より構成される。該グレンタンク固定用レバー71の基部に設けたボス71aがグレンタンク13の前部側の下外側面より突設したブラケット73にピン74により枢支されている。該グレンタンク固定用レバー71は平面視略「へ」字状に構成されて、基部側を前方に配置して前記ピン74が上下方向を向き、後部がグレンタンク13の側面と略平行となるように水平に配置されている。
【0042】
該グレンタンク固定用レバー71の基部側において、前記ボス71aから所定距離離れたグレンタンク固定用レバー71上にピン75を立設して、前記ワイヤ64の他端を枢支している。該ワイヤ64の操作部側は前記ブラケット73の一部に形成したワイヤ受部73aに係止されて、ワイヤ64が前後方向に摺動できるようにガイドしている。
【0043】
また、グレンタンク固定用レバー71の前方、つまり、ワイヤ64と反対方向にロックレバー72が配置されている。該ロックレバー72はその一端が前記ブラケット73の前部に設けた取付部76に枢支軸77を介して枢支されている。該ロックレバー72の他側には把手部72aとフック部72bが構成され、フック部72aは前記グレンタンク固定用レバー71をロック側に回動した状態で係止して保持できるようにしている。
【0044】
このようにして、グレンタンク固定用レバー71を回動支点となるピン74を中心に外側方へ回動することによりワイヤ64が前方へ引っ張られて、該ワイヤ64の他端に連結された締付けバンド63の一端が引っ張られて、縦排出オーガ15の外周を前方に引きつけて受体62に当接させ、許容部59の許容する部分をなくして締付け固定するのである。この締めつけた状態を維持するためにロックレバー72のフック部72bを開放レバー71に係止するのである。こうしてグレンタンク13と縦排出オーガ15aが一体的となり、グレンタンク13を側方へ回動して機体フレーム上のレールから離れてもグレンタンク13の前部(回動支点である縦排出オーガ15aと反対側)が前下方へ傾くことがなく、グレンタンク13を元の位置に戻すときに、前部を持ち上げながら回動する必要がなくなるのである。
なお、グレンタンク13を縦排出オーガ15aに固定及び解除する構成は前記ベルトによる締付け構成に限定するものではなく、縦排出オーガ15aとガイド板61との隙間に楔等を挿入して固定したり、湾曲したプレート等をシリンダ等で押しつけて固定したりすることもできる。
【0045】
また、前記操作部70の近傍にはグレンタンク13を機体フレーム側(脱穀装置のフレーム側)に固定して側方へ回動できないようにするロック部材を解除するための解除用レバー77が配置され、該解除用レバー77にはワイヤ78を介してグレンタンク13を機体に固定するロック部材(図示せず)と連結されている。但し、このロック部材で固定した状態であっても重量センサ32で重量を検知するための揺動は許容できる構成としている。こうして、グレンタンク13を側方へ開放するときには、解除用レバー77を回動することによりロック部材を解除できる。また、該解除用レバー77の近傍には前記Vベルト107が配置されており、グレンタンク13を開放する前には該Vベルト107を外しておくのである。
このように、操作部70はグレンタンク13の前下側部の解除レバー77や駆動部の近傍に配置して、操作系が集中配置された部分に配置して操作が容易にできるようにしている。
【0046】
また、グレンタンク13の下部側面は側面カバー80により覆われており、前記操作部70や解除用レバー77、及び、作業終了時にグレンタンク13内下部の排出コンベア16に残る穀粒を排出したり、メンテナンス等を行ったりするためのメンテナンス用蓋を側面カバー80で覆うようにしている。該側面カバー80は前記グレンタンク固定用レバー71が許容部59を許容した解除位置のときグレンタンク13に装着してカバーできるようにしており、前記グレンタンク固定用レバー71が側方へ回動して縦排出オーガ15aを締め付けた位置では側面カバー80を装着する位置よりも飛び出して、該グレンタンク固定用レバー71が邪魔になり側面カバー80が覆う位置にセットできないようにしている。
【0047】
このように構成することにより、グレンタンク固定用レバー71を締め付け位置から解除位置に戻しておく操作を忘れてグレンタンク内の重量を検出できないような事態が生じないようにしている。つまり、グレンタンク固定用レバー71を締め付け位置のまま作業すると、グレンタンク13の前方が下がることができないので重量センサ32により穀物の重量を検出することができない。よって、作業時においてはグレンタンク固定用レバー71は締め付け解除位置にしておく必要がある。つまり、メンテナンス等でグレンタンクを側方へ回動し、メンテナンス等の作業が終了してグレンタンク13を元の位置に戻しただけの状態では、グレンタンク固定用レバー71は締め付け位置で側方へ飛び出した状態のままであるので、側面カバー80は閉じることができず、グレンタンク固定用レバー71の締め付けを解除することを忘れていることが容易に認識することができ、グレンタンク固定用レバー71の解除忘れを容易に防止することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の一形態であるコンバインの左側面図。
【図2】本発明の実施の一形態であるコンバインの平面図。
【図3】本発明の実施の一形態であるコンバインの右側面図。
【図4】発明の実施の一形態であるコンバインの正面図。
【図5】グレンタンクと縦排出オーガの側面図。
【図6】エンジンから穀物排出装置までの動力伝達経路を示す模式図。
【図7】操作部の側面図。
【図8】操作部の平面図。
【図9】操作部の正面図。
【図10】縦排出コンベアの許容部の平面図。
【図11】制御手段を示すブロック図。
【符号の説明】
【0049】
13 グレンタンク
15 穀物排出装置
15a 排出オーガ
32 重量センサ
59 許容部
63 締付けバンド
71 グレンタンク固定用レバー
201 コンバイン
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインのグレンタンク内に貯溜された穀物の重量を測定するための技術に関し、詳しくは、グレンタンクを前後一側の上下方向の回動支点軸を中心に側方へ回動可能に構成して開放できるようにし、グレンタンクが機体フレーム上に位置してグレンタンク内の穀粒の重量を検知するときにはグレンタンクの一側下部を支点として揺動を許容し、側方へ回動して開放するときには回動支点軸に対して揺動を許容しないようにする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンバインの機体フレーム上に収穫穀物を貯溜するグレンタンクを配置し、該グレンタンク内の下部には穀物を外部に排出するための排出コンベアを備え、該排出コンベアの一端に縦排出オーガを連通して、該縦排出オーガの上部に連設した横排出オーガにより、グレンタンク内の穀粒を排出できるようにしている。そして、グレンタンクは縦オーガを中心として側方に回動して開放可能とし、選別装置や一番コンベアや二番コンベアや揚穀コンベア等のメンテナンスが容易にできるようにしている。
【0003】
更に、グレンタンク内に貯溜された穀物の重量を測定するために、前記縦排出オーガ側の下部を支点として他側を若干揺動可能とし、他側の下部に重量センサを配置して、重量センサによりグレンタンク内に貯留される穀粒の重量を検出するようにした技術は公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−129522号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の技術では、グレンタンクは上下方向の縦排出オーガを中心に側方へ回動して開放可能に構成するとともに、グレンタンク内の穀粒の重量を検出するために、縦排出オーガ側の下部を支点として他側が上下揺動可能に構成して、他側の下部に配置した重量センサにより重量を測定できるようにしていた。従って、このグレンタンクの他側を上下に揺動可能にするために、縦排出オーガ上部とグレンタンクの一側上部とを支持する部分には多少余裕を持たせて取り付けている。よって、メンテナンス等でグレンタンクを側方に回動して開放したときには、縦排出オーガと反対側、つまり、前方の重量センサが配置された側は前記余裕分だけ下方に下がってしまうのである。このようにグレンタンクを開放したときに回動支点と反対側が下がってしまうと、メンテナンス後等において、グレンタンクを元の位置に戻すときには下がった側を持ち上げながら回動して元の位置にセットしなければならない。
【0005】
この持ち上げてセットする場合、小型のグレンタンクで、しかも空の状態であれば簡単に戻すことができるが、大型のグレンタンクで穀物が収納された状態では一人で持ち上げることができない場合がある。また、傾斜が大きく、勢いよく元の位置へ回動した場合には、機体フレームにグレンタンクの下部が当たって損傷を与えることもある。
【0006】
そこで、グレンタンクを側方へ回動する前に、操作具を用いてグレンタンク上部と回動支点である縦排出オーガ上部の間に設ける支持部の余裕部分をなくすように締付け操作して両者の間を固定し、一側が下方に傾斜しない状態で開放できるようにするのである。そして、元の位置に戻した場合には操作具が締付け状態のままではカバーが閉じられないようにして、余裕を持たせるようにする解除操作忘れを防止して、グレンタンク開放後であっても重量検知が確実にできるようにするのである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、収穫穀物を貯溜するグレンタンクと、該グレンタンク内の穀物を外部に排出するための穀物排出装置とを備え、該グレンタンクの一端下部にグレンタンク重量を測定する重量センサを設け、グレンタンク他端に穀物排出装置の縦排出コンベアを中心に側方へ回動できるように支持するとともに、縦排出コンベアとグレンタンク支持部との間に許容部と該許容部の許容を解消するための手段を設け、該許容部の許容を解消するための手段を操作する操作手段をグレンタンクの側部に設けたものである。
【0009】
請求項2においては、前記許容部の許容を解消するための手段を締付けバンドにより構成し、該締付けバンドの一端をワイヤを介して前記操作手段となるグレンタンク固定用レバーと連結したものである。
【0010】
請求項3においては、前記グレンタンク固定用レバーの近傍に固定位置を維持するためのロックレバーを設けたものである。
【0011】
請求項4においては、前記グレンタンク固定用レバーの外側を覆う側面カバーをグレンタンク側面に着脱可能に設け、該グレンタンク固定用レバーが固定位置のとき側面カバーをグレンタンクに装着できないように構成したものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0013】
請求項1の如く、収穫穀物を貯溜するグレンタンクと、該グレンタンク内の穀物を外部に排出するための穀物排出装置とを備え、該グレンタンクの一端下部にグレンタンク重量を測定する重量センサを設け、グレンタンク他端に穀物排出装置の縦排出コンベアを中心に側方へ回動できるように支持するとともに、縦排出コンベアとグレンタンク支持部との間に許容部を設けることにより、重量センサによりグレンタンクの一側の重量を測定して穀物の重量を測定するこきができる。そして、許容部の許容を解消するための手段を設けることで、縦排出コンベアにグレンタンクが固定されてグレンタンクを側方へ開放する時に反対側が下方に傾くことがなく、元の位置にセットンするときに大きな力を必要としないのである。更に、許容部の許容を解消するための手段を操作する操作手段をグレンタンクの側部に設けたので、許容部が高い位置に配置されていても、グレンタンクの側方で操作することができ、また、開放するためのロック装置や駆動部の解除等の操作部を集中して配置して操作性を向上することができる。
【0014】
請求項2の如く、前記許容部の許容を解消するための手段を締付けバンドにより構成し、該締付けバンドの一端をワイヤを介して前記操作手段となるグレンタンク固定用レバーと連結したので、簡単な構成で縦排出コンベアを締め付けて許容部の隙間をなくすことができ、レバーの回動により容易に許容部の操作が可能となる。
【0015】
請求項3の如く、前記グレンタンク固定用レバーの近傍に固定位置を維持するためのロックレバーを設けたので、グレンタンク固定用レバーを締め付け位置で容易に保持することができて、グレンタンクを開放操作するときの操作が簡単に行える。
【0016】
請求項4の如く、前記グレンタンク固定用レバーの外側を覆う側面カバーをグレンタンク側面に着脱可能に設け、該グレンタンク固定用レバーが固定位置のとき側面カバーをグレンタンクに装着できないように構成したので、グレンタンク固定用レバーを解除したかどうかがカバーの着脱で判断でき、グレンタンク固定用レバーの解除忘れを防止でき、作業中に重量センサによる測定ができないような事態を回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施の一形態であるコンバインの左側面図、図2は本発明の実施の一形態であるコンバインの平面図、図3は本発明の実施の一形態であるコンバインの右側面図、図4は発明の実施の一形態であるコンバインの正面図、図5はグレンタンクと縦排出オーガの側面図、図6はエンジンから穀物排出装置までの動力伝達経路を示す模式図、図7は操作部の側面図、図8は同じく平面図、図9は同じく正面図、図10は縦排出コンベアの許容部の平面図、図11は制御手段を示すブロック図である。
【0018】
まず、図1から図4を用いて本発明の一実施例に係るコンバイン201の全体構成について説明する。
クローラ式走行装置1上に機体フレーム2が載置され、該機体フレーム2前方に引起し・刈取部3が昇降可能に配設されている。該引起し・刈取部3において、穀稈は前方に突出した分草板4により分草されて、該分草板4の後方に立設された引起しケース5から突出されたタイン6により引き起され、該引起しケース5の後方に配設された刈刃7にて株元側から刈り取られる。
【0019】
引起し・刈取部3の後方には扱胴や処理胴を備える脱穀部12が配置され、該引起し・刈取部3と脱穀部12との間に穀稈の搬送装置8が配設されている。さらに、該搬送装置8の後方であって、脱穀部12の側方にはフィードチェーン9が後方に延設されている。前記引起し・刈取部3で刈り取られた穀稈は搬送装置からフィードチェーン9に受け継がれ、該フィードチェーン9によって株元側が後方に搬送される。これにより、穀稈の穂先側が脱穀部12内に搬送されて、該脱穀部12にて穀稈の脱穀が行われる。
【0020】
そして、前記フィードチェーン9後端に排藁チェーン18が配設され、該排藁チェーン18後部下方に排藁カッター装置、拡散コンベアなどを備えた排藁処理部19が配設されている。前記脱穀部12で脱穀された後の穀稈(排藁)は、フィードチェーン9から排藁チェーンに搬送されて、そのまま圃場に放出、あるいは排藁処理部19にて藁片に切断された後に拡散されながら放出される。
【0021】
また、前記脱穀部12下方には選別部17が配設され、該選別部17にて脱穀部12から流下した穀粒や藁屑などから穀粒が選別される。そして、穀粒や藁屑などのうち、選別後の穀粒がグレンタンク13に搬送され、藁屑などが機外に排出される。
【0022】
前記グレンタンク13は脱穀部12の側方に配設されており、該グレンタンク13の前方に運転室14が配設される一方、グレンタンク13後方及び上方に穀物排出装置15が配設されている。穀物排出装置15は縦排出オーガ15aと横排出オーガ15bとを備えており、該縦排出オーガ15aがグレンタンク13後方で機体フレーム2上に立設されている。そして、グレンタンク13は縦排出オーガ15aを中心にして側方へ回動可能に構成されるとともに、その後部上に備えられた回動支点により横排出オーガ15bが上下方向に回動可能に構成されている。
【0023】
図5に示すように、前記グレンタンク13の前部下方には、グレンタンク13の重量を測定する重量センサ32が配置され、該重量センサ32はロードセル型のセンサであり、図11に示すように、制御手段53と接続されている。
【0024】
さらに、図5に示すように、前記グレンタンク13の内側上部には、穀物水分を測定する水分センサ35が配置され、グレンタンク13内に貯溜される穀物の水分量を測定できるようになっている。水分センサ35は、図11に示すように、前記制御手段53と接続されており、該水分センサ35により検出された穀物水分に関する信号(情報)が制御手段53に送信されるようになっている。
【0025】
また、前記グレンタンク13の内側下部にスクリュー式の排出コンベア16が前後方向に配設され、該排出コンベア16の一端が穀物排出装置15に連設されている。こうして、グレンタンク13内の穀物排出コンベア16によりグレンタンク13から穀物排出装置15に搬送された後、縦排出オーガ15aを経て横排出オーガ15bの先端部から外部に排出されるようになっている。
【0026】
次に、図6を用いてエンジンからグレンタンク及び穀物排出装置への駆動力伝達経路について説明する。
エンジン101の前方出力軸101bには、クローラ式走行装置1を駆動するための走行用ミッションケース47の入力軸が連結され、クローラ式走行装置1に駆動力が伝達されるようになっている。一方、後方出力軸101aには、脱穀部12や選別部17へ駆動力を伝達するためのプーリ102・102・102と、グレンタンク13および穀物排出装置15へ駆動力を伝達するためのプーリ103とが嵌設されている。
【0027】
また、前記エンジン101の略後方で、グレンタンク13の下部前面に駆動ケース104が配設され、該駆動ケース104から駆動ケース入力軸105が機体前方へ突出されている。そして、駆動ケース入力軸105の前端にプーリ106が嵌設され、該プーリ106と前記後方出力軸101a後端に嵌設されたプーリ103とにVベルト107が巻回されて、エンジン101の駆動力の一部が駆動ケース104の入力軸105に伝達されるように構成されている。Vベルト107には、該Vベルト107のテンションプーリを兼ねるオーガクラッチ118が設けられ、該オーガクラッチ118により駆動力を駆動ケース104より下流側へ伝達又は遮断できるようになっている。但し、後方出力軸101aとプーリ103の間に減速機構が設けられることもある。
【0028】
前記駆動ケース104内には互いに噛合するギア108a・108bが収納されており、二つのギア108a・108bのうち、一方のギア108aは駆動ケース104に軸支された前記入力軸105の後端に外嵌固定され、他方のギア108bは排出コンベア16の前端に嵌設された回転軸であるコンベア駆動軸56に外嵌固定されている。
【0029】
排出コンベア16の後端にはベベルギア109が嵌設され、該ベベルギア109に縦排出オーガ15a内のスクリュー式の縦送りコンベア110下端に嵌設されたベベルギア111が噛合されている。一方、縦送りコンベア110上端にはベベルギア112が嵌設され、該ベベルギア112にベベルギア113が噛合されている。そして、該ベベルギア113とベベルギア115とがチェーンやスプロケットを内設する中間ケース114に連動連結され、該ベベルギア115に横排出オーガ15b内のスクリュー式の横送りコンベア117の一端に嵌設されたベベルギア116が噛合されている。
【0030】
このように構成することにより、排出コンベア16から穀物排出装置15の縦送りコンベア110と横送りコンベア117に駆動力が伝達される。つまり、グレンタンク13内の穀物は排出コンベア16により後方に搬送され、グレンタンク13後方に位置する縦排出オーガ15aを経て、横排出オーガ15b先端から強制的に排出されることになる。
【0031】
次に、図2、図5、図6を用いて、穀物排出装置15の各部の構造とその操作手段について説明する。
【0032】
図5に示すように、穀物排出装置15において、横排出オーガ15bの根元側は縦排出オーガ15aの上端に上下回動可能に枢着されている。コンバイン201における昇降用アクチュエータであるオーガ昇降シリンダ130は油圧制御バルブの切換により伸縮されるように構成されており、一端が縦排出オーガ15a側面より突設されたブラケット131に回動可能に枢着され、他端が横排出オーガ15b側面より突設されたブラケット132に回動可能に枢着されている。こうして、オーガ昇降シリンダ130を伸縮させることによって、横排出オーガ15bが上下方向に回動されるようになっている。なお、コンバイン201における昇降用アクチュエータであるオーガ昇降シリンダ130は油圧式のシリンダであるが、その他の電気式または油圧式のモータでも良く、限定されない。
【0033】
前記縦排出オーガ15aの中途部にはギア133aが外嵌固定され、該ギア133aに旋回用アクチュエータであるオーガ旋回モータ134の回転軸134aに嵌設されたギア133bが噛合されている。こうして、該オーガ旋回モータ134を作動させることにより、縦排出オーガ15aと横排出オーガ15bとが一体的に旋回されるようになっている。さらに、ギア133bと同軸にオーガ旋回角センサ135が設けられている。なお、コンバイン201における旋回用アクチュエータであるオーガ旋回モータ134は電気式のモータであるが、油圧式のモータでも、その他の油圧シリンダでも良く、限定されない。また、オーガ旋回角センサ135はレゾルバ、回転式ポテンショメータ、ロータリーエンコーダなどであり、該オーガ旋回角センサ135により、横排出オーガ15bの旋回角度が検出される。
【0034】
また、横排出オーガ15bの先端に排出ケース136が設けられている。該排出ケース136内には、横送りコンベア117を軸支するためにボールベアリングなどからなる軸受け部が形成されている。排出ケース136の下面は開口されており、該開口部の縁に沿って筒形状のスリーブ137が取り付けられている。スリーブ137は可撓性の樹脂などで構成され、スリーブ137の下端が穀物排出口138とされている。これにより、排出ケース136の下面から落下した穀物を周囲に飛散させず、穀物排出口138の直下近傍に集中して排出することができるようになっている。
【0035】
オーガレスト52は、穀物排出装置15を使用しないときに該穀物排出装置15の横排出オーガ15bを支持する部材である。図1、図4に示すように、オーガレスト52は略Y字状に構成して上部の載置部における凹部には横排出オーガ15bを検出するためのセンサ54が配置され、制御手段53と接続されている。こうして、オーガレスト52の載置部上に横排出オーガ15bが戴置されていることが検出されると、重量センサ32によりグレンタンク重量が測定され、刈取作業時の穀粒重量や水分等が測定され、記憶部55に記憶される。また、横排出オーガ15bが載置部にないことがセンサ54により検知されると、排出装置15により排出されるときの重量が測定される。また、測定されたグレンタンク重量や穀物の水分等は制御手段53に接続された印刷装置39で記録紙に印刷したり、表示装置42に表示したりすることができる。また、得られた穀物重量を記憶部55に記憶しておき、収穫作業後などの任意の時点での穀物重量を印刷装置39で印刷したり、表示装置42に表示したりすることができる。
【0036】
そして、図5に示すように、本発明では縦排出オーガ15aの上部とグレンタンク13の後部上に許容部59と回動時グレンタンク固定機構60が設けられ、グレンタンク13の外側面下部に回動時グレンタンク固定機構60を操作するための操作部70が設けられ、回動時グレンタンク固定機構60と操作部70はワイヤ等の連結部材で連結されて連動する構成としている。こうして、メンテナンス等でグレンタンク13を側方へ回動するときに許容部59の許容を解消して縦排出オーガ15aに固定するようにしている。
【0037】
即ち、回動時グレンタンク固定機構60は前記ギア133aの上部に配設されており、図10に示すように、平面視略U字状のガイド板61を水平方向に配置して、その開放側の端部を左右外方向に折り曲げて取付部としてグレンタンク13の後面に固定している。該ガイド板61の切欠の大きさは縦排出オーガ15aの外形に合わせた大きさとして形成し、該ガイド板61の開放側には略M字状の受体62が両内面に跨がって固設されている。該受体62の左右中央部も縦排出オーガ15aの外形に合わせて湾曲して構成しており、該受体62とガイド板61の奥部との間に形成される空間に縦排出オーガ15aを配置し、更に、ガイド板61の内奥部と縦排出オーガ15aの間に固定用の締付けバンド63が配置されている。
【0038】
そして前記締付けバンド63と受体62との空間内において縦排出オーガ15aに対してグレンタンク13が前後に所定幅揺動可能に構成している。つまり、締付けバンド63と縦排出オーガ15a間、及び、受体62と縦排出オーガ15aの間に隙間を形成して許容部59としている。そしてこの許容部59により、グレンタンク13は前後方向にのみ揺動可能として左右方向には揺動できないようにしており、重量センサ32によりグレンタンク13内の穀粒の重量を検出するときに、このグレンタンク13が少なくとも空の状態から満タンの状態の間で前後揺動できるようにしている。そして、グレンタンク13と縦搬出オーガ15aが一体的に回動させるときには、締付けバンド63を許容部59の許容をなくす手段とし、締付けバンド63を受体62側に引っ張り締め付けることにより隙間となる許容をなくして、グレンタンク13と縦排出オーガ15aを固定するのである。
【0039】
即ち、前記締付けバンド63は上下所定幅で縦排出オーガ15aの外周の略半分より長い長さを有し、弾性を有する板体で構成している。本実施例では鋼板を縦排出オーガ15aの外形に合わせて湾曲して構成し、縦排出オーガ15aの外周の略半円(180度)と圧接できる大きさとしている。該締付けバンド63の一端が前記ガイド板61の左右一側に設けた枢支軸65に枢結され、締付けバンド63の他端にはピン66を外方向(締め付けバンド63の面に対して直角)に突設して、該ピン66に連結部材となるワイヤ64の一端が固定されている。更に、該ピン66の近傍にピン67を突設し、バネ68の一端を係止し、該バネ68の他端はワイヤ64と反対方向に延設して、ガイド板61の所定箇所に係止している。こうして、締付けバンド63をバネ68の付勢力により縦排出オーガ15aから離す方向、つまり、緩める方向に付勢して許容部59の面積を大きくし、穀粒の重量を計測するときに締付けバンド63が縦排出オーガ15aに当接しないようにして正確に重量を測定できるようにしている。但し、前記ピン66・67は一つとして兼用することもできる。
【0040】
前記ワイヤ64を連結するピン66の近傍にはワイヤ受69が配置され、該ワイヤ受79はガイド板61の開放側端部の外側面に一体的に設けられ、アウタの一端を支持するとともに、ワイヤ64による引っ張り方向が縦排出オーガ15aの外周の略接線方向となるようにガイドしている。
【0041】
前記ワイヤ64の他端はグレンタンク13の前部の下側部に配置した操作部70に延設されている。操作部70は図7、図8、図9に示すように、グレンタンク固定用レバー71と該グレンタンク固定用レバー71を締付け位置でロックするロックレバー72等より構成される。該グレンタンク固定用レバー71の基部に設けたボス71aがグレンタンク13の前部側の下外側面より突設したブラケット73にピン74により枢支されている。該グレンタンク固定用レバー71は平面視略「へ」字状に構成されて、基部側を前方に配置して前記ピン74が上下方向を向き、後部がグレンタンク13の側面と略平行となるように水平に配置されている。
【0042】
該グレンタンク固定用レバー71の基部側において、前記ボス71aから所定距離離れたグレンタンク固定用レバー71上にピン75を立設して、前記ワイヤ64の他端を枢支している。該ワイヤ64の操作部側は前記ブラケット73の一部に形成したワイヤ受部73aに係止されて、ワイヤ64が前後方向に摺動できるようにガイドしている。
【0043】
また、グレンタンク固定用レバー71の前方、つまり、ワイヤ64と反対方向にロックレバー72が配置されている。該ロックレバー72はその一端が前記ブラケット73の前部に設けた取付部76に枢支軸77を介して枢支されている。該ロックレバー72の他側には把手部72aとフック部72bが構成され、フック部72aは前記グレンタンク固定用レバー71をロック側に回動した状態で係止して保持できるようにしている。
【0044】
このようにして、グレンタンク固定用レバー71を回動支点となるピン74を中心に外側方へ回動することによりワイヤ64が前方へ引っ張られて、該ワイヤ64の他端に連結された締付けバンド63の一端が引っ張られて、縦排出オーガ15の外周を前方に引きつけて受体62に当接させ、許容部59の許容する部分をなくして締付け固定するのである。この締めつけた状態を維持するためにロックレバー72のフック部72bを開放レバー71に係止するのである。こうしてグレンタンク13と縦排出オーガ15aが一体的となり、グレンタンク13を側方へ回動して機体フレーム上のレールから離れてもグレンタンク13の前部(回動支点である縦排出オーガ15aと反対側)が前下方へ傾くことがなく、グレンタンク13を元の位置に戻すときに、前部を持ち上げながら回動する必要がなくなるのである。
なお、グレンタンク13を縦排出オーガ15aに固定及び解除する構成は前記ベルトによる締付け構成に限定するものではなく、縦排出オーガ15aとガイド板61との隙間に楔等を挿入して固定したり、湾曲したプレート等をシリンダ等で押しつけて固定したりすることもできる。
【0045】
また、前記操作部70の近傍にはグレンタンク13を機体フレーム側(脱穀装置のフレーム側)に固定して側方へ回動できないようにするロック部材を解除するための解除用レバー77が配置され、該解除用レバー77にはワイヤ78を介してグレンタンク13を機体に固定するロック部材(図示せず)と連結されている。但し、このロック部材で固定した状態であっても重量センサ32で重量を検知するための揺動は許容できる構成としている。こうして、グレンタンク13を側方へ開放するときには、解除用レバー77を回動することによりロック部材を解除できる。また、該解除用レバー77の近傍には前記Vベルト107が配置されており、グレンタンク13を開放する前には該Vベルト107を外しておくのである。
このように、操作部70はグレンタンク13の前下側部の解除レバー77や駆動部の近傍に配置して、操作系が集中配置された部分に配置して操作が容易にできるようにしている。
【0046】
また、グレンタンク13の下部側面は側面カバー80により覆われており、前記操作部70や解除用レバー77、及び、作業終了時にグレンタンク13内下部の排出コンベア16に残る穀粒を排出したり、メンテナンス等を行ったりするためのメンテナンス用蓋を側面カバー80で覆うようにしている。該側面カバー80は前記グレンタンク固定用レバー71が許容部59を許容した解除位置のときグレンタンク13に装着してカバーできるようにしており、前記グレンタンク固定用レバー71が側方へ回動して縦排出オーガ15aを締め付けた位置では側面カバー80を装着する位置よりも飛び出して、該グレンタンク固定用レバー71が邪魔になり側面カバー80が覆う位置にセットできないようにしている。
【0047】
このように構成することにより、グレンタンク固定用レバー71を締め付け位置から解除位置に戻しておく操作を忘れてグレンタンク内の重量を検出できないような事態が生じないようにしている。つまり、グレンタンク固定用レバー71を締め付け位置のまま作業すると、グレンタンク13の前方が下がることができないので重量センサ32により穀物の重量を検出することができない。よって、作業時においてはグレンタンク固定用レバー71は締め付け解除位置にしておく必要がある。つまり、メンテナンス等でグレンタンクを側方へ回動し、メンテナンス等の作業が終了してグレンタンク13を元の位置に戻しただけの状態では、グレンタンク固定用レバー71は締め付け位置で側方へ飛び出した状態のままであるので、側面カバー80は閉じることができず、グレンタンク固定用レバー71の締め付けを解除することを忘れていることが容易に認識することができ、グレンタンク固定用レバー71の解除忘れを容易に防止することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の一形態であるコンバインの左側面図。
【図2】本発明の実施の一形態であるコンバインの平面図。
【図3】本発明の実施の一形態であるコンバインの右側面図。
【図4】発明の実施の一形態であるコンバインの正面図。
【図5】グレンタンクと縦排出オーガの側面図。
【図6】エンジンから穀物排出装置までの動力伝達経路を示す模式図。
【図7】操作部の側面図。
【図8】操作部の平面図。
【図9】操作部の正面図。
【図10】縦排出コンベアの許容部の平面図。
【図11】制御手段を示すブロック図。
【符号の説明】
【0049】
13 グレンタンク
15 穀物排出装置
15a 排出オーガ
32 重量センサ
59 許容部
63 締付けバンド
71 グレンタンク固定用レバー
201 コンバイン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収穫穀物を貯溜するグレンタンクと、該グレンタンク内の穀物を外部に排出するための穀物排出装置とを備え、該グレンタンクの一端下部にグレンタンク重量を測定する重量センサを設け、グレンタンク他端に穀物排出装置の縦排出コンベアを中心に側方へ回動できるように支持するとともに、縦排出コンベアとグレンタンク支持部との間に許容部と該許容部の許容を解消するための手段を設け、該許容部の許容を解消するための手段を操作する操作手段をグレンタンクの側部に設けたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記許容部の許容を解消するための手段を締付けバンドにより構成し、該締付けバンドの一端をワイヤを介して前記操作手段となるグレンタンク固定用レバーと連結したことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記グレンタンク固定用レバーの近傍に固定位置を維持するためのロックレバーを設けたことを特徴とする請求項2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記グレンタンク固定用レバーの外側を覆う側面カバーをグレンタンク側面に着脱可能に設け、該グレンタンク固定用レバーが固定位置のとき側面カバーをグレンタンクに装着できないように構成したことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のコンバイン。
【請求項1】
収穫穀物を貯溜するグレンタンクと、該グレンタンク内の穀物を外部に排出するための穀物排出装置とを備え、該グレンタンクの一端下部にグレンタンク重量を測定する重量センサを設け、グレンタンク他端に穀物排出装置の縦排出コンベアを中心に側方へ回動できるように支持するとともに、縦排出コンベアとグレンタンク支持部との間に許容部と該許容部の許容を解消するための手段を設け、該許容部の許容を解消するための手段を操作する操作手段をグレンタンクの側部に設けたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記許容部の許容を解消するための手段を締付けバンドにより構成し、該締付けバンドの一端をワイヤを介して前記操作手段となるグレンタンク固定用レバーと連結したことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記グレンタンク固定用レバーの近傍に固定位置を維持するためのロックレバーを設けたことを特徴とする請求項2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記グレンタンク固定用レバーの外側を覆う側面カバーをグレンタンク側面に着脱可能に設け、該グレンタンク固定用レバーが固定位置のとき側面カバーをグレンタンクに装着できないように構成したことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−55051(P2006−55051A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−239441(P2004−239441)
【出願日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】
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