説明

コンバイン

【課題】
刈取作業中の穀稈引起しラグの運動エネルギーを回生して発電し、補助エネルギーとして利用することで、コンバインの燃費低減を図る。
【解決手段】
走行装置(2)と作業部にエンジン(E)動力を伝達すると共に、作業部を電動モータ(17)で駆動するようにし、エンジン(E)により発電機モータ(24)を駆動して発電して蓄電池(14b)に蓄電し、エンジン(E)の過負荷時に電動モータ(17)を駆動するコントローラ(23)を設け、刈取搬送部(7)に設けた多数の引起しラグ(26c)が、ゴム製の収納ガイド(27)に衝突して引起しケース(26a)内に収納される際に、収納ガイド(27)を介して衝撃発電素子(28)を振動させて発電し、蓄電池(14b)に蓄電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド式のコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンバインにおいて、内燃機関の駆動で発電する発電機と、この発電機で発電された電力を電動モータ駆動用に蓄えるバッテリと、電動モータ及び/又は内燃機関により作動される複数の作業装置と、内燃機関の駆動力により発電機で発電された電力をバッテリに蓄える充電モードとバッテリに蓄えられた電力を作業装置の動力源の一部として利用するアシストモードのいずれかを選択して出力制御するためのコントローラを備えたものは、公知である(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−242558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された技術は、コンバインの動力源をエンジンの他に電動モータを用いて、エンジンの動力で作業装置を駆動すると共に、エンジンで発電機を駆動して発電した電力で電動モータを駆動し、作業装置を駆動する構成でる。
【0005】
本発明は、コンバインの作業中に発生する刈取搬送部の例えば引起しラグの衝撃力を利用して発電素子により発電し、この発電した電力を利用することにより、エンジン出力の減少を図ろうとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するために、次の技術的手段を講じる。
即ち、請求項1記載の発明は、操縦部(3)及びエンジン(E)を備えた原動部(4)を有する走行車台(1)に、走行装置(2)及びグレンタンク(5)、脱穀部(6)、刈取搬送部(7)、排稾処理装置(8)等の作業部を設け、前記走行装置(2)及び作業部に前記エンジン(E)から伝動装置を経由して動力を伝達すると共に、該作業部を電動モータ(17)で駆動可能に構成し、前記エンジン(E)により発電機モータ(24)を駆動して発電した電力を蓄電池(14b)に蓄電可能に構成し、前記エンジン(E)の過負荷時に前記電動モータ(17)を駆動するコントローラ(23)を設け、前記刈取搬送部(7)には植立穀稈を引き起こす引起しラグ(26c)を備えた穀稈引起し装置(26)を設けて、前記引起しラグ(26c)により穀稈を上方へ引き起こすと、該引起しラグ(26c)がゴム製の収納ガイド(27)に衝突して引起しケース(26a)内に収納されるように構成し、前記引起しケース(26a)の上側端部に設けている衝撃発電素子(28)を前記収納ガイド(27)に接触連係して、該衝撃発電素子(28)が収納ガイド(27)の収納時の衝撃を受けて発電し、この発電された電力を蓄電池(14b)に蓄電する構成としたことを特徴とするコンバインとする。
【0007】
請求項2記載の発明は、操縦部(3)及びエンジン(E)を備えた原動部(4)を有する走行車台(1)に、走行装置(2)及びグレンタンク(5)、脱穀部(6)、刈取搬送部(7)、排稾処理装置(8)等の作業部を設け、前記走行装置(2)及び作業部に前記エンジン(E)から伝動装置を経由して動力を伝達すると共に、該作業部を電動モータ(17)で駆動可能に構成し、前記エンジン(E)により発電機モータ(24)を駆動して発電した電力を蓄電池(14b)に蓄電可能に構成し、前記エンジン(E)の過負荷時に前記電動モータ(17)を駆動するコントローラ(23)を設け、前記刈取搬送部(7)には刈取穀稈を脱穀部(6)のフィードチェンに搬送する穀稈搬送装置(31)を設け、該穀稈搬送装置(31)における穂先搬送装置(31a)の穂先搬送ケース(31c)の搬送終端側には穂先搬送ラグ(31e)収納用の屈曲自在の収納ガイド(27)を設け、前記穂先搬送ケース(31c)の搬送終端側に設けている衝撃発電素子(28)を前記収納ガイド(27)に接触連係して、該衝撃発電素子(28)が収納ガイド(27)の収納時の衝撃を受けて発電し、この発電された電力を蓄電池(14b)に蓄電する構成としたことを特徴とするコンバインとする。
【0008】
請求項3記載の発明は、操縦部(3)及びエンジン(E)を備えた原動部(4)を有する走行車台(1)に、走行装置(2)及びグレンタンク(5)、脱穀部(6)、刈取搬送部(7)、排稾処理装置(8)等の作業部を設け、前記走行装置(2)及び作業部に前記エンジン(E)から伝動装置を経由して動力を伝達すると共に、該作業部を電動モータ(17)で駆動可能に構成し、前記エンジン(E)により発電機モータ(24)を駆動して発電した電力を蓄電池(14b)に蓄電可能に構成し、前記エンジン(E)の過負荷時に前記電動モータ(17)を駆動するコントローラ(23)を設け、刈取搬送部(7)の穀稈搬送装置(31)を前記脱穀部(6)のフィードチェンに対して浅扱ぎ側あるいは深扱ぎ側に調節可能に構成し、扱ぎ深さ上げ調節モータ(32)を正回転させて上下移動手段(33、34)を介して前記穀稈搬送装置(31)の始端側を上方の浅扱ぎ位置に調節可能に構成し、前記穀稈搬送装置(32)が上方の浅扱ぎ位置から自重により下方の深扱ぎ位置に移動する際に、前記上下移動手段(33、34)を介して発電機モータ(35)を回転して発電し、この発電された電力を蓄電池(14b)に蓄電する構成としたことを特徴とするコンバインとする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によると、コンバインの刈取作業中の穀稈引起し装置(26)の多数の引起しラグ(26c)の引起し作用を有効に利用して衝撃発電素子(28)で発電し、補助エネルギーとして回収し、コンバインの過負荷運転時に電動モータ(17)を駆動しエンジン出力を補助し、燃料費の節減及び作業能率の向上を図ることができる。
【0010】
請求項2記載の発明によると、コンバインの刈取作業中の穀稈搬送装置(31)の多数の穂先搬送ラグ(31e)の搬送作用を有効に利用して衝撃発電素子(28)で発電し、補助エネルギーとして回収し、コンバインの過負荷運転時に電動モータ(17)を駆動してエンジン出力を補助し、燃料費の節減及び作業能率の向上を図ることができる。
【0011】
請求項3記載の発明によると、コンバインの刈取作業中の穀稈搬送装置(31)の位置エネルギーを有効に利用して発電機モータ(35)で発電し、補助エネルギーとして回収し、コンバインの過負荷運転時に電動モータ(17)を駆動してエンジン出力を補助し、燃料費の節減及び作業能率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】コンバインの側面図である。
【図2】コンバインの平面図である。
【図3】制御ブロック図である。
【図4】刈取搬送部を正面視、穀稈引起し装置を側面視、要部を拡大視して示す説明図である。
【図5】穀稈搬送装置を平面図、要部を拡大視して示す説明図である。
【図6】刈取搬送部、穀稈搬送装置の側面図である。
【図7】刈取搬送部、操縦部の平面図である。
【図8】刈取搬送部の側面図である。
【図9】刈取搬送部、操縦部の平面図である。
【図10】コンバイン後部の切断側面図である。
【図11】コンバイン後部の切断側面図である。
【図12】脱穀部の正面図である。
【図13】コンバインの側面図である。
【図14】脱穀部の伝動装置の平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下本発明を図面に示す実施例に基づき説明する。まず、図1及び図2に基づき本発明を備えたコンバインの全体構成について説明する。
コンバインの走行車台1の下方には左右クローラ走行装置2,2を配設し、走行車台1上には、右側前部に座席付きの操縦部3を、その後方にはエンジンを備えた原動部4及び穀粒収納用のグレンタンク5を配設し、走行車台1の左側部に脱穀部6を搭載し、走行車台1の前側部には刈取搬送部7を昇降自在に設け、走行車台1の後側部に排稾処理装置8を設けている。原動部4のエンジンの動力によりクローラ走行装置2,2及び作業部を駆動するように構成している。
【0014】
また、図4乃至図10に示すように、コンバインの低馬力で駆動できる作業部である刈取搬送部7の穀稈引起し装置26、穀稈搬送装置31、脱穀部6の唐箕6a、揺動選別棚6b、一番受樋6cの一番搬送螺旋6d、二番受樋6fの二番搬送螺旋6g、扱胴6h、二番処理胴6i、排塵処理胴6j、排塵用の吸引ファン6k、排稾搬送装置(図示省略)、排稾処理装置8、グレンタンク5への投入穀粒に送風して乾燥する乾燥用ファン41には、入力プーリ43,…を設けている。エンジン動力が伝動装置42を経由してこれらの入力プーリ43,…に伝達される。また、これらの入力プーリ43,…の入力軸43aには、電動モータ17からワンウェイクラッチ44、ギヤG1,G2を経由して動力が伝達される。そして、エンジン動力あるいは電動モータ動力のいずれか高速側が自動切換されながら伝達される構成である。
【0015】
また、図3に示すように、エンジンEにより交流発電機22を駆動して発電し、その電力を本機用蓄電池14aに蓄電し、本機用蓄電池14aをコントローラ23に接続している。また、エンジンEの動力をベルト伝動装置21を介して発電機モータ24に伝達し、発電機モータ24を駆動発電した電力を第2蓄電池14bに蓄電し、コントローラ23に接続している。コントローラ23は、本機用コントローラ23aと電動モータ17駆動用コントローラ23bとで構成している。
【0016】
次に、図4に基づき刈取作業中における穀稈引起し装置26の引起しラグ26cの収納時の衝撃力を利用して発電素子により発電し、蓄電池(あるいはキャパシタ)14に蓄電する実施例について説明する。
【0017】
刈取搬送部7には穀稈引起し装置26を設け、穀稈引起し装置26の引起しケース26aには引起しチェン26bを上下回動するように設け、この引起しチェン26bには所定間隔毎に引起しラグ26c,…を設けている。この引起しラグ26c,…が上方へ穀稈を引起し上側端部に移動し、ゴム製の収納ガイド27に衝突し、引起しケース26a内に収納する構成である。また、引起しケース26aの上側部には、ブラケット28aを介して衝撃発電素子28を取り付け、この衝撃発電素子28の先端部をゴム製の収納ガイド27に接触連設している。この衝撃発電素子28は例えば圧電バイモルフ素子で構成されていて、衝撃を受けて屈曲すると瞬時ではあるが大電力を発電する。そして、衝撃発電素子28で発電した電力を前記第2蓄電池14bに蓄電するように構成している。
【0018】
また、エンジンEの回転数をエンジン回転数センサ(図示省略)で検出し、コントローラ23に入力し、刈取作業時の負荷によって例えばエンジンEの回転数が定格回転数以下に低下した場合には、コントローラ23の指令により、蓄電池14bの電力で電動モータ17,…に供給駆動し、コンバインの作業部の回転数の低下を抑え、エンジンEの出力を補助するようにしている。
【0019】
前記構成によると、コンバインの刈取作業中における穀稈引起し装置26の引起しラグ26c,…の引起し作用を有効に利用して、衝撃発電素子28で発電し補助エネルギーとして回収し、コンバインの過負荷運転時に電動モータ17,…を駆動し、エンジン出力を補助し、燃料費の節減及び作業能率の向上を図ることができる。
【0020】
次に、図5に基づき他の実施例について説明する。
刈取搬送部7には刈取穀稈を脱穀部6のフィードチェンに搬送する穀稈搬送装置31を設け、穀稈搬送装置31は、根元搬送装置31aと穂先搬送装置31bとで構成している。穂先搬送装置31bを、穂先搬送ケース31cと、穂先搬送ケース31cを上下回動する穂先搬送チェン31dと、穂先搬送チェン31dに所定間隔毎に設けている穂先搬送ラグ31e,…と、により構成している。そして、穂先搬送ケース31cの上側端部にはゴム製の収納ガイド27を設け、穂先搬送ラグ31e,…が上方へ穂先穀稈を搬送すると、穂先搬送ラグ31e,…が収納ガイド27に衝突して穂先搬送ケース31c内に収納する構成である。
【0021】
また、穂先搬送ケース31cの上側端部にはブラケット28aを介して衝撃発電素子28を取り付け、この衝撃発電素子28をゴム製の収納ガイド27に接触連係している。しかして、穂先搬送ラグ31e,…が上側に穂先穀稈を搬送し、穂先搬送ケース31cの上側部に収納される際に、ゴム製の収納ガイド27に衝突し、衝撃発電素子28が衝撃を受けて屈曲振動して発電し、発電した電力を前記第2蓄電池14bに蓄電する。
【0022】
次に、図6及び図7に基づき他の実施例について説明する。
刈取搬送部7の後側上部には穀稈搬送装置31を設け、穀稈搬送装置31の後側上部を脱穀部6のフィードチェンに臨ませている。穀稈搬送装置31の後側端部を左右方向の軸31f回りに上下回動自在に支架し、穀稈搬送装置32のフィードチェンへの穀稈引継ぎ位置を浅扱ぎ側あるいは深扱ぎ側に調節できるように構成している。穀稈搬送装置31の後側下方に扱ぎ深さ上げ調節モータ32を設け、該モータ32の扱ぎ深さ調節軸32aに扱ぎ深さ調節アーム33を取り付け、この扱ぎ深さ調節アーム33に扱ぎ深さ調節リンク34の一端を取り付け、扱ぎ深さ調節リンク34の他端を穀稈搬送装置31の後側部にピン連結している。
【0023】
しかして、扱ぎ深さ上げ調節モータ32を正回転させて、扱ぎ深さ調節アーム33を図6で時計方向に回動させると、穀稈搬送装置32を上方の浅扱ぎ位置に調節し、係止装置(図示省略)により係止固定する。また、この係止装置の係止を解除すると、穀稈搬送装置32は自重により下方の深扱ぎ位置に移動する。
【0024】
また、扱ぎ深さ上げ調節モータ32の側方には発電機モータ35を配設し、穀稈搬送装置31の上方の浅扱ぎ位置から下方の深扱ぎ位置に調節する際には、穀稈搬送装置31の自重により下方へ移動する。このときの扱ぎ深さ調節リンク34(あるいは、32a扱ぎ深さ調節軸32a)の動きに連動して、発電機モータ35を逆回転して発電し、その電力を前記蓄電池14bに蓄電するようにしている。前記構成によると、穀稈搬送装置31の位置エネルギーを有効に利用して、発電機モータ35を回転し発電することができる。
【0025】
次に、図8及び図9に基づき他の実施例について説明する。
穀稈搬送装置31の後側下方に扱ぎ深さ上げ調節発電機モータ37を設けている。該モータ37の扱ぎ深さ調節軸37aに上昇ピニオン38を取り付け、穀稈搬送装置31の後側部に扱ぎ深さ調節ラック39を取り付け、上昇ピニオン38と扱ぎ深さ調節ラック39とを噛み合わせている。
【0026】
しかして、扱ぎ深さ上げ調節発電機モータ37を正回転させて上昇ピニオン38を反時計方向に回転させ、扱ぎ深さ調節ラック39を介して穀稈搬送装置32を上方の浅扱ぎ位置に調節し、係止装置(図示省略)により係止固定する。また、この係止装置の係止を解除すると、高位置にある穀稈搬送装置32は自重により下方の深扱ぎ位置に回動する。その際に、扱ぎ深さ調節ラック39により上昇ピニオン38を時計方向に回転させ、扱ぎ深さ上げ調節発電機モータ37を逆回転させ発電し、その電力を前記蓄電池14bに蓄電する。このように構成することにより、穀稈搬送装置31の位置エネルギーを有効に利用して扱ぎ深さ上げ調節発電機モータ37を回転させ発電することができる。
【符号の説明】
【0027】
1 走行車台
2 走行装置
4 原動部
3 操縦部
6 脱穀部
5 グレンタンク
7 刈取搬送部
8 排稾処理装置
11 発電機
14 蓄電池
17 電動モータ
24 発電機モータ
26 穀稈引起し装置
26a 引起しケース
26c 引起しラグ
27 収納ガイド
28 衝撃発電素子
31 穀稈搬送装置
31a 根元搬送装置
31b 穂先搬送装置
31c 穂先搬送ケース
31e 穂先搬送ラグ
32 扱ぎ深さ上げ調節モータ
33 上下移動手段
34 上下移動手段
35 発電機モータ
E エンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操縦部(3)及びエンジン(E)を備えた原動部(4)を有する走行車台(1)に、走行装置(2)及びグレンタンク(5)、脱穀部(6)、刈取搬送部(7)、排稾処理装置(8)等の作業部を設け、前記走行装置(2)及び作業部に前記エンジン(E)から伝動装置を経由して動力を伝達すると共に、該作業部を電動モータ(17)で駆動可能に構成し、前記エンジン(E)により発電機モータ(24)を駆動して発電した電力を蓄電池(14b)に蓄電可能に構成し、前記エンジン(E)の過負荷時に前記電動モータ(17)を駆動するコントローラ(23)を設け、前記刈取搬送部(7)には植立穀稈を引き起こす引起しラグ(26c)を備えた穀稈引起し装置(26)を設けて、前記引起しラグ(26c)により穀稈を上方へ引き起こすと、該引起しラグ(26c)がゴム製の収納ガイド(27)に衝突して引起しケース(26a)内に収納されるように構成し、前記引起しケース(26a)の上側端部に設けている衝撃発電素子(28)を前記収納ガイド(27)に接触連係して、該衝撃発電素子(28)が収納ガイド(27)の収納時の衝撃を受けて発電し、この発電された電力を蓄電池(14b)に蓄電する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
操縦部(3)及びエンジン(E)を備えた原動部(4)を有する走行車台(1)に、走行装置(2)及びグレンタンク(5)、脱穀部(6)、刈取搬送部(7)、排稾処理装置(8)等の作業部を設け、前記走行装置(2)及び作業部に前記エンジン(E)から伝動装置を経由して動力を伝達すると共に、該作業部を電動モータ(17)で駆動可能に構成し、前記エンジン(E)により発電機モータ(24)を駆動して発電した電力を蓄電池(14b)に蓄電可能に構成し、前記エンジン(E)の過負荷時に前記電動モータ(17)を駆動するコントローラ(23)を設け、前記刈取搬送部(7)には刈取穀稈を脱穀部(6)のフィードチェンに搬送する穀稈搬送装置(31)を設け、該穀稈搬送装置(31)における穂先搬送装置(31a)の穂先搬送ケース(31c)の搬送終端側には穂先搬送ラグ(31e)収納用の屈曲自在の収納ガイド(27)を設け、前記穂先搬送ケース(31c)の搬送終端側に設けている衝撃発電素子(28)を前記収納ガイド(27)に接触連係して、該衝撃発電素子(28)が収納ガイド(27)の収納時の衝撃を受けて発電し、この発電された電力を蓄電池(14b)に蓄電する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項3】
操縦部(3)及びエンジン(E)を備えた原動部(4)を有する走行車台(1)に、走行装置(2)及びグレンタンク(5)、脱穀部(6)、刈取搬送部(7)、排稾処理装置(8)等の作業部を設け、前記走行装置(2)及び作業部に前記エンジン(E)から伝動装置を経由して動力を伝達すると共に、該作業部を電動モータ(17)で駆動可能に構成し、前記エンジン(E)により発電機モータ(24)を駆動して発電した電力を蓄電池(14b)に蓄電可能に構成し、前記エンジン(E)の過負荷時に前記電動モータ(17)を駆動するコントローラ(23)を設け、刈取搬送部(7)の穀稈搬送装置(31)を前記脱穀部(6)のフィードチェンに対して浅扱ぎ側あるいは深扱ぎ側に調節可能に構成し、扱ぎ深さ上げ調節モータ(32)を正回転させて上下移動手段(33、34)を介して前記穀稈搬送装置(31)の始端側を上方の浅扱ぎ位置に調節可能に構成し、前記穀稈搬送装置(32)が上方の浅扱ぎ位置から自重により下方の深扱ぎ位置に移動する際に、前記上下移動手段(33、34)を介して発電機モータ(35)を回転して発電し、この発電された電力を蓄電池(14b)に蓄電する構成としたことを特徴とするコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−30435(P2011−30435A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−176773(P2009−176773)
【出願日】平成21年7月29日(2009.7.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】