説明

コンパニオンアニマルにおいて改良された酸化的状態を得るための組成物

【課題】コンパニオンアニマル用食餌組成物、ならびにコンパニオンアニマルにおいて血中酸化防止剤のレベルおよび/または酸素ラジカル吸収能力を増大させるための方法の提供。
【解決手段】イオウ含有アミノ酸(たとえば、メチオニン、システイン、またはこれらの混合物)のレベルを増大させた、ネコ科の動物の体内における酸化防止剤のレベルを増大させるのに有用なフード組成物。幼若コンパニオンアニマルの体内の酸化防止剤レベルを増大させるためにこれらの組成物を使用する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連特許出願に対するクロスリファレンス)
本特許出願は、2003年7月7日付け出願の米国仮特許出願第60/485,194号(該仮特許出願
の全開示内容を参照により本明細書に含める)の恩恵を特許請求する。
【0002】
本発明はコンパニオンアニマル用の食餌組成物に関する。さらに詳細には、本発明は、コンパニオンアニマル用食餌組成物、ならびにコンパニオンアニマルにおいて血中酸化防止剤のレベルおよび/または酸素ラジカル吸収能力を増大させるための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
酸化的ストレスは、体内の過剰なフリーラジカルと酸化防止剤レベルの減少のどちらか又は両方によって起こりうる。疾患や疾病の多くは、酸化的ストレスの増大に関連していると考えられる。それにもかかわらず、酸化的ストレスを減少させるための効果的な食餌アプローチは確立されていない。
【発明の開示】
【0004】
したがって本発明者らは、イオウ含有酸化防止剤(特にイオウ含有アミノ酸)を含んだ食餌組成物を与えることで、血中酸化防止剤のレベルを増大させることにより酸化的ストレスを減少させる、ということを発見することに成功した。
【0005】
したがって種々の実施態様において、本発明は、コンパニオンアニマルにおける血中酸化防止剤のレベルを増大させるための方法を含む。コンパニオンアニマルは、子猫や子犬のような幼若コンパニオンアニマルであっても、あるいはネコやイヌのような成体のコンパニオンアニマルであってもよい。“ネコ”および“ネコ科の動物”という言葉は、本明細書では区別なく使用されている。本発明の方法は、少なくとも1種のイオウ含有酸化防止剤を含んだ有効量の食餌をコンパニオンアニマル(特にネコ科の動物)に与えることを含んでよい。イオウ含有酸化防止剤は、特にイオウ含有アミノ酸であってよい。種々の実施態様において、イオウ含有酸化防止剤は、リポ酸以外のイオウ含有酸化防止剤であってよい。種々の実施態様において、ネコ科の動物は幼若なネコ科動物であってよい。
【0006】
本発明はさらに、種々の実施態様において、幼若コンパニオンアニマルに与えるのに適した食餌組成物を含んでよい。本発明の食餌組成物は、イオウ含有酸化防止剤(特にイオ
ウ含有アミノ酸)を、血中酸化防止剤のレベルを増大させる上で効果的な量にて含んでよ
い。イオウ含有酸化防止剤は、リポ酸以外のイオウ含有酸化防止剤であってよい。
【0007】
種々の実施態様において、コンパニオンアニマルはネコ科の動物であってよく、ネコ科の動物は幼若なネコ科動物であってよい。種々の実施態様において、コンパニオンアニマルはイヌであってよく、特に子犬であってよい。
【0008】
種々の実施態様において、イオウ含有酸化防止剤は、システイン、メチオニン、タウリン、グルタチオン、s-アデノシルメチオニン、n-アセチルシステイン、シスタチオニン、システイン酸、システインスルフィン酸、シスチン、メチオニンスルホン、メチオニンスルホキシド、ベタイン、メチオニンのメチルヒドロキシ類縁体、およびこれらの混合物を含めたイオウ含有アミノ酸、または前記イオウ含有アミノ酸のメチルエステル(たとえば
メチオニンメチルエステル)を含んでよい。特に、ネコに関係した組成物と方法の場合、
イオウ含有酸化防止剤は、たとえば約0.8重量%〜約1.5重量%の濃度でのメチオニン;たと
えば約0.2重量%〜約0.7重量%の濃度でのシステイン;または、たとえば約1.0重量%〜約2.2
重量%の合計濃度での、システインとメチオニンとの混合物;であってよい。イヌに関係した組成物と方法の場合、イオウ含有酸化防止剤は、たとえば約0.3重量%〜約0.6重量%の濃度でのメチオニン;たとえば約0.15重量%〜約0.4重量%の濃度でのシステイン;または、た
とえば約0.45重量%〜約1重量%の合計濃度での、システインとメチオニンとの混合物;であってよい。
【0009】
種々の実施態様において、酸化防止剤レベルの増大は、血中タウリン濃度の増大、血中酸素ラジカル吸収能力の増大、血中ビタミンE濃度の増大、またはこれらの組み合わせを
測定することによって示すことができる。酸化防止剤のレベルを増大させると、認知機能の向上、脳老化の減少、DNA損傷の減少、運動からの酸化的ストレスの減少、免疫機能の
向上、糖尿病の統御の向上、心疾患の統御の向上、胃腸疾患の統御の向上、幼若動物における成長能力の増大、ネコ科の成体動物における寿命の増大、またはこれらの組み合わせをもたらすことができる。
【0010】
本発明は、コンパニオンアニマル(特にネコ科の動物)において血中酸化防止剤のレベルを増大させるための組成物と方法を提供する。本発明の組成物と方法は、少なくとも1種のイオウ含有酸化防止剤(特にイオウ含有アミノ酸)を、コンパニオンアニマルにおける血中酸化防止剤のレベルおよび/または酸素ラジカル吸収能力を増大させる上で効果的な濃
度にて含む食餌を含んでよい。
【0011】
種々の実施態様において、本発明の組成物と方法は、あらゆる年齢のネコやイヌ等のコンパニオンアニマルに対して使用することができる。子猫や子犬等の幼若コンパニオンアニマルは約1歳までの動物であってよく;成体の動物は、品種に応じて、約1歳〜約7歳のネコおよび約1歳〜約5歳のイヌであってよく;そして高齢の動物は、約7歳より多い年齢のネコやイヌであってよい。種々の実施態様において、本発明の組成物と方法は、生まれてから約1歳までの幼若コンパニオンアニマル(たとえば、子猫や子犬)に対して使用するこ
とができる。
【0012】
食物の酸化防止剤またはその前駆体は、“反応性の酸素化学種や窒素化学種等の反応性化学種が、ヒトの通常の生理学的機能に対して及ぼす悪影響を大幅に減少させる食物中の物質”と定義することができる。(Dietary Reference Intakes of Vitamin C,Vitamin E,Selenium,and Carotenoids, Food and Nutrition Board Institute of Medicine, ナシヨナル・アカデミー・プレス,ワシントン,D.C.,2000年4月,p.42,該文献の全内容を参照により本明細書に含める)
【0013】
多くの種類の酸化防止剤を自然界に見出すことができ、このような酸化防止剤の多くがイオウ含有酸化防止剤である。理論的な作用メカニズムで拘束されるつもりはないが、たとえばイオウ含有アミノ酸であるメチオニンは、酸化可能であるイオウを含有するだけでなくキレート能力をもつことから、フリーラジカル捕捉作用を有すると考えられる。メチオニンはさらに、他の酸化防止剤化合物(たとえばシステイン)の前駆体として作用することもできる。他の例として、イオウ含有アミノ酸であるシステインも酸化可能なイオウを含有し、このアミノ酸は、酸化防止剤であるグルタチオンの前駆体として作用することができる。イオウ含有酸化防止剤のさらに他の例において、スルホン基含有アミノ酸(sulfonic amino acid)であるタウリンは、ファゴサイトーシスのプロセスにおいて生成される
過剰の次亜塩素酸塩と反応してN-クロロタウリンを形成することによって、酸化防止剤として作用すると考えられる。イオウ含有酸化防止剤の特定の例としては、システイン、メチオニン、タウリン、グルタチオン、s-アデノシルメチオニン、n-アセチルシステイン、シスタチオン、システイン酸、システインスルフィン酸、シスチン、メチオニンスルホン、メチオニンスルホキシド、ベタイン、メチオニンのメチルヒドロキシ類縁体、上記のほかのイオウ含有アミノ酸、アミノ酸のメチルエステル(たとえばメチオニンメチルエステ
ル)、および前述の特性を示す他のイオウ含有物質を含んだイオウ含有アミノ酸、を含む
イオウ含有アミノ酸があるが、これらに限定されない。
【0014】
本発明のイオウ含有酸化防止剤またはイオウ含有アミノ酸は、天然に産する物質であっても、合成物質であってもよい。種々の実施態様においては、本発明のイオウ含有酸化防止剤はリポ酸以外の酸化防止剤を含む。
【0015】
全イオウ含有酸化防止剤は、イオウ含有アミノ酸(たとえば、メチオニン、システイン
、シスチン、ベタイン、および、メチオニンのメチルヒドロキシ類縁体)としてイヌやネ
コに与えることができる。これらのアミノ酸および他のアミノ酸は、d-異性体やl-異性体として純粋な形で供給することもできるし、あるいはイオウ含有アミノ酸を多く含有した物品(たとえば、家禽副産物ミール、大豆ミール、およびトウモロコシ・グルテン・ミー
ルなど)として供給することもできる。下記の表1は、メチオニン、システイン、および全イオウ含有アミノ酸(Total Sulfur-containing Amino Acids)(TSAA)(すなわち、メチオニンの濃度とシステインの濃度との合計)の許容されうるレベルを示している。
【表1】

【0016】
本発明は、哺乳類(特にコンパニオンアニマル)に対して使用するための、特にイヌやネコに対して使用するための、イオウ含有酸化防止剤(たとえばアミノ酸メチオニン)のレベルを増大させた食物組成物を提供する。ネコやイヌの食物にイオウ含有アミノ酸を加えると、体内の酸化防止剤のレベルが増大することがあり、幼若動物の成長促進と成体動物の長寿化をもたらすことがあり、そして高齢の動物における加齢に関連した問題を統御する上で役立つことがある。
【0017】
明細書と特許請求の範囲の全体にわたって使用されている“重量%”という用語は、乾
燥状態の物質を基準として算出した重量%を表わしている。
【0018】
上記の組成物と方法は、コンパニオンアニマルの酸化的状態が、酸化防止剤のレベルを増大させることで恩恵を受ける場合〔たとえば、成長段階の幼若動物、酸化的ストレスに関係した病状の発症に対する予防策として酸化防止剤を必要とする成体動物、および酸化的ストレスに関係した健康問題(たとえば認識能力の低下)を既に示している老齢動物〕に特に有用である。
【0019】
こうした追加のイオウ含有アミノ酸を含有するベースフード組成物は、コンパニオンアニマルに対して一般的に使用される栄養的に完全ないかなる食餌であってもよく、動物の食餌のニーズに適っている。必要に応じて、健康上の利益をもたらすような栄養向上用の薬剤化合物を含めて、追加の栄養素を加えることもできる。
【0020】
缶詰フードやドライフードも使用することができる。湿った状態のキャットフードやドッグフードは、一般には約65%以上の水分を含有する。やや湿った状態のキャットフード
やドッグフードは、一般には約20%〜約65%の水分を含有し、保湿剤、ソルビン酸カリウム、および微生物(細菌やカビ)の増殖を防ぐための他の成分を含んでよい。乾燥状態のキャ
ットフードやドッグフード(キブル)は、一般には約10%未満の水分を含有し、その加工は
一般に、押出、乾燥、および/または加熱ベーキングを含む。
【0021】
イオウ含有アミノ酸のレベルは、当業界に公知の適切な方法によって測定することができる。できるだけ高いレベルの全イオウ含有アミノ酸(メチオニンのレベルとシステイン
のレベルとの合計)を、前記アミノ酸の毒性レベルまでの量にて飼料に加えることができ
る。イオウ含有アミノ酸の毒性レベルとは、存在する他のアミノ酸のレベルとの全体的なアンバランスを引き起こすようなアミノ酸のレベルである、と定義することができる。イヌやネコに対するイオウ含有アミノ酸の毒性レベルは、当業界においてよく知られている。たとえば、キャットフード中のメチオニンのレベルは、アメリカ飼料検査官協会によれば、1.5重量%を超えてはならない。
【0022】
現在の飼料組成物中に配合されているイオウ含有アミノ酸(たとえば、メチオニン、シ
ステイン、およびこれらの混合物など)は約0.15重量%〜約2.2重量%である。イオウ含有アミノ酸の適切な最小濃度としては、約0.15重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.45重量%、約0.8重量%、約1重量%、約1.2重量%、および約1.4重量%がある。イオウ含有アミノ酸の適切な最大濃度としては、約0.5重量%、約0.7重量%、約1重量%、約1.5重量%、および約2.2重量%がある。本発明に対して好ましいイオウ含有アミノ酸濃度は約0.15重量%〜約1.5重量%である。本発明を実施する上でさらに好ましいイオウ含有アミノ酸濃度は約0.3重量%
〜約1重量%である。本発明を実施する上で特に好ましいイオウ含有アミノ酸濃度は約0.3
重量%〜約0.6重量%である。
【0023】
メチオニンは、少なくとも約0.15重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.4重量%、少なくとも約0.6重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約0.9重量%、少なくとも
約1重量%、少なくとも約0.1重量%、最大で約1.5重量%、またはそれ以上の濃度にて本発明の食餌組成物中に存在してよい。システインは、少なくとも約0.15重量%、少なくとも約0.2重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.4重量%、少なくとも約0.5重量%、最大
で約0.7重量%、またはそれ以上の濃度にて本発明の食餌組成物中に存在してよい。メチオニンとシステインとの組み合わせ物は、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.45重量%
、少なくとも約0.6重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約1.0重量%、少なくとも約1.2重量%、少なくとも約1.4重量%、少なくとも約1.5重量%、少なくとも約1.6重量%、または最大で約2.2重量%のイオウ含有アミノ酸の合計濃度にて存在してよい。
【0024】
“フード(food)”という用語が使用されている場合、この用語は、コンパニオンアニマルに対する栄養価の全てではないにしても一般には殆どをもたらす食品を表わしているだけでなく、スナック、ごちそう、および栄養補助食品等の物品も表わしている。
【0025】
本発明のフード組成物は、改良されたレベルの酸化防止剤を必要とするいかなる哺乳類(特に、イヌやネコ等のコンパニオンアニマル)にも与えることができ、この結果、成長速度が向上するか、あるいは加齢によって起こりうる健康問題が緩和される。
【0026】
増大したレベルのメチオニン、システイン、またはこれらの混合物を含んだ本発明の組成物によってもたらされる恩恵が、成長段階の子猫に関する下記のデータにおいて見られるように、体重増加速度の増大として観察された。
【実施例】
【0027】
(実施例1)
本実施例は、増量のメチオニンを含有するフード組成物が子猫の成長能力に及ぼす影響について説明する。
【0028】
食餌メチオニンを、子猫を成長させるためのNRC(1986)概算値およびAAFCO(2001)概算値より増やした。得られた結果から、缶詰キャットフード中のメチオニンのレベルが1.2重
量%〜1.5重量%であると、酸素ラジカル吸収能力および成長しつつある子猫の血液中のビ
タミンE濃度が改良され、したがって成長しつつある子猫における酸化防止剤状態が改良
される、ということがわかる。
【0029】
食餌メチオニンを、成長しつつある子猫に3通りのレベル(0.77重量%、1.14重量%、および1.50重量%)で与えて、メチオニンが成長能力と酸化防止剤活性に及ぼす影響を調べた。子猫に、離乳後の10週間にわたってミートベースの缶詰食餌を与えた。0.77重量%の食餌
メチオニンが与えられたネコと比較して、1.14重量%と1.50重量%の食餌メチオニンが与えられたネコにおいては毎週の体重増加分が増大した(表2)。10週間の成長試験の最後にお
いては、より体重のある子猫においてより大きな週成長速度が得られた。これらのデータから、幼若子猫の成長に対しては、現在のNRC(1986)概算値より多いメチオニンが必要で
あるということがわかる。したがって、ミートベースの缶詰食餌においてはこれまで、メチオニンは成長のための栄養素として量が限定されていた。
【0030】
1.50重量%の食餌メチオニンを含有する食餌を与えた子猫は、0.77重量%の食餌メチオニンを含有する食餌を与えた子猫と比べて、試験の第5週において、より高い血中タウリン
濃度、より高い酸素ラジカル吸収能力(ORAC)、およびより高いビタミンE濃度を有した(表2)。第10週における全血中タウリン濃度と血清ビタミンE濃度は、1.50重量%の食餌メチオニンを与えた子猫のほうが、0.77重量%の食餌メチオニンを与えた子猫より高かった。酸
素ラジカル吸収能力は、第10週において、食餌メチオニンによっては増大しなかった。
【0031】
これらのデータは、離乳直後の子猫に対して、食餌メチオニンと血中ORAC濃度および血中ビタミンE濃度との間に関連性があることを示している。より多くの食餌メチオニンを
与えた子猫における、血清酸化防止剤レベル(ビタミンE)とフリーラジカル吸収能力(ORAC)の増大は、食餌メチオニンと血中酸化防止剤活性との間に関係があることを明確に示し
ている。食餌メチオニンに対する反応は、試験の最初の5週時においてより大きく、試験
の最後の5週よりストレスが多かった。
【0032】
成長しつつある子猫に対し、食餌メチオニンに対するNRC(1986)概算値は0.45重量%であり、AAFCO(2001)概算値は0.62重量%である。下記の表2と表3に記載のデータは、酸化防止剤状態とフリーラジカル吸収能力を改良するためには、湿潤ペットフードを与える子猫に対するメチオニン必要量は約1.2重量%〜約1.5重量%である、ということを示している。
【表2】

【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
リポ酸以外の少なくとも1種のイオウ含有酸化防止剤を含んだ有効量の食餌をネコ科の動物に与えることを含む、ネコ科の動物において血中酸化防止剤のレベルを増大させるための方法。
【請求項2】
ネコ科の動物が子猫である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
イオウ含有酸化防止剤が、システイン、メチオニン、タウリン、グルタチオン、s-アデノシルメチオニン、n-アセチルシステイン、シスタチオニン、システイン酸、システインスルフィン酸、シスチン、メチオニンスルホン、メチオニンスルホキシド、ベタイン、メチオニンのメチルヒドロキシ類縁体、およびこれらの混合物からなる群から選択されるイオウ含有アミノ酸、または1種以上の前記イオウ含有アミノ酸のメチルエステルである、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
イオウ含有酸化防止剤が、メチオニン、システイン、およびシステインとメチオニンとの混合物からなる群から選択されるアミノ酸である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
メチオニンが約0.8重量%〜約1.5重量%の濃度にて存在する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
システインが約0.2重量%〜約0.7重量%の量にて存在する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
システインとメチオニンとの混合物が約1.0重量%〜約2.2重量%の合計量にて存在する、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
酸化防止剤のレベルを向上させたことが、血中タウリン濃度の増大、血中酸素ラジカル吸収能力の増大、血中ビタミンE濃度の増大、またはこれらの組み合わせによって示され
る、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
酸化防止剤のレベルを増大させることが、認知機能の向上、脳老化の減少、DNA損傷の
減少、運動からの酸化的ストレスの減少、免疫機能の向上、糖尿病の統御の向上、心疾患の統御の向上、胃腸疾患の統御の向上、幼若動物における成長能力の増大、およびネコ科の成体動物における寿命の増大からなる群から選択される恩恵をもたらす、請求項1に記
載の方法。
【請求項10】
酸化防止剤のレベルを増大させることが子猫の成長能力を増大させる、請求項9に記載
の方法。
【請求項11】
リポ酸以外のイオウ含有酸化防止剤を、血中酸化防止剤のレベルを増大させる上で効果的な量にて含む、幼若コンパニオンアニマルに与えるのに適した食餌組成物。
【請求項12】
イオウ含有酸化防止剤が、システイン、メチオニン、タウリン、グルタチオン、s-アデノシルメチオニン、n-アセチルシステイン、シスタチオニン、システイン酸、システインスルフィン酸、シスチン、メチオニンスルホン、メチオニンスルホキシド、ベタイン、メチオニンのメチルヒドロキシ類縁体、およびこれらの混合物からなる群から選択されるイオウ含有アミノ酸、または1種以上の前記イオウ含有アミノ酸のメチルエステルである、
請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
イオウ含有酸化防止剤が、メチオニン、システイン、およびシステインとメチオニンとの混合物からなる群から選択されるアミノ酸である、請求項11に記載の組成物。
【請求項14】
幼若コンパニオンアニマルが子猫である、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
メチオニンが約0.8重量%〜約1.5重量%の濃度にて存在する、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
システインが約0.2重量%〜約0.7重量%の量にて存在する、請求項14に記載の組成物。
【請求項17】
システインとメチオニンとの混合物が約1.0重量%〜約2.2重量%の合計量にて存在する、請求項14に記載の組成物。
【請求項18】
幼若コンパニオンアニマルが子犬である、請求項13に記載の組成物。
【請求項19】
メチオニンが約0.3重量%〜約0.6重量%の濃度にて存在する、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
システインが約0.15重量%〜約0.4重量%の量にて存在する、請求項18に記載の組成物。
【請求項21】
システインとメチオニンとの混合物が約0.45重量%〜約1重量%の合計量にて存在する、
請求項18に記載の組成物。
【請求項22】
酸化防止剤のレベルを増大させたことが、血中タウリン濃度の増大、血中酸素ラジカル吸収能力の増大、血中ビタミンE濃度の増大、またはこれらの組み合わせによって示され
る、請求項18に記載の組成物。
【請求項23】
酸化防止剤のレベルを増大させることが、認知機能の向上、脳老化の減少、DNA損傷の
減少、運動からの酸化的ストレスの減少、免疫機能の向上、糖尿病の統御の向上、心疾患の統御の向上、胃腸疾患の統御の向上、幼若動物における成長能力の増大、およびネコ科の成体動物における寿命の増大からなる群から選択される恩恵をもたらす、請求項11に記載の組成物。
【請求項24】
酸化防止剤のレベルを増大させることが子猫の成長能力を増大させる、請求項23に記載の組成物。

【公開番号】特開2013−82713(P2013−82713A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−262497(P2012−262497)
【出願日】平成24年11月30日(2012.11.30)
【分割の表示】特願2006−518909(P2006−518909)の分割
【原出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【出願人】(502329223)ヒルズ・ペット・ニュートリシャン・インコーポレーテッド (138)
【Fターム(参考)】