説明

コンピュータシステム及びその制御方法

【課題】
回路規模の増大を抑止しながら、BMC障害時にも適切な制御を可能とするシステムの提供。
【解決手段】
BMC(Baseboard Management Controller)102と、複数系統のデバイス106のパスの接続/切り離しを制御するバスHUB部103と、バス切り替え部105と、BMCの障害を検出したときバスHUB部とバス切り替え部に障害を通知する障害検出部104を備え、バスHUB部は、障害検出部の通知により、BMCとのパス107を切り離し、バス切り替え部とのパス109を接続し、バス切り替え部は、BMCが障害で動作できないことをパス110を介して管理装置に通知し、BMCとのパス108を切り離し、管理装置は、バス切り替え部、バスHUB部を介してデバイスにアクセスできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータシステムとその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータシステムの温度、電源電圧等の環境条件から部品やユニットまでの監視や診断を行う専用プロセッサよりなるBMC(Baseboard Management Controller)を備えたコンピュータシステムが従来より用いられている(例えば特許文献1参照)。コンピュータシステムを構成するLSIでは、多種の電源が使用されており、電源の投入切断には、BMCが、電源投入、切断順序等をプログラム制御している。
【0003】
また、従来より、複数のコンピュータと管理装置がデイジーチェインで接続されているコンピュータシステムが知られている。デイジーチェイン(daisy chain)接続されたパスは、一般に、簡単な回路で構成されたシリアルインタフェース(例えばIPMB(Intelligent Platform management Bus))が用いられる。BMCは、このシリアルインタフェースを使用して、コンピュータの電圧状態や温度などの状態を通知したり、管理装置の要求に対して、ログを通知したりしている。
【0004】
一方、コンピュータ内部のプロセッサやコントローラやレジスタチップなどのデバイスをBMCがアクセスし、電源の投入切断順序をプログラムで制御したり、デバイスの情報を収集したりするのに使用されるインタフェースとしても、シリアルインタフェースが用いられることが多い。
【0005】
また、コンピュータ内部のシリアルインタフェースのデイジーチェインは、待機電源と、通常電源で系統を分ける場合が多く、この分割には、図2に示すように、バスHUB部203が用いられることがある。バスHUB部203は、制御信号をイネーブル、ディセーブルにする簡単な回路によって、複数系統のデバイスのパスの接続/切り離しが可能である。図2に示す例では、バスHUBから接続される第1系統のパスに接続される複数のデバイス(系統1デバイス)、第2系統のパスに接続される複数のデバイス(系統2デバイス)は、それぞれ、シリアルインタフェースにてデイジーチェイン方式で接続されている。また、図2に示す例では、BMC202は、パス210を介して管理装置(不図示)に接続され、バスHUB部203とはパス207で接続されている。
【0006】
BMC202は、バスHUB部203を介して、コンピュータを構成する各デバイス206の電源投入、切断制御等を行う。
【0007】
すなわち、BMC202は、コンピュータに障害が発生したときの障害情報を、各デバイス206からそれぞれ収集して、パス210を介して管理装置(図3の305)へ通知したり、電源投入切断順序にしたがって電源投入及び切断の制御を行う。
【0008】
ところで、図2のコンピュータにおいて、BMC202が動作できない状態になった場合、一旦、電源を切断する必要があるが、例えばブレーカ(不図示)等で強制的に電源を切断するしかなかった。
【0009】
なお、特許文献2には、制御プログラムが動作できない状態になった場合に、ウォッチドクタイマが障害を検出して電源を切断するように制御する構成とした電源切断装置が開示されている。しかしながら、特許文献2の装置構成では、デバイスの電源の投入順序を制御することは出来ない。このため、特許文献2の構成において、外部に、電源投入順序を制御する回路を追加した場合、回路規模が増加する。また、電源を切断することにより、コンピュータのデバイス等の必要な情報を採取することができなくなる、という問題もある。
【0010】
【特許文献1】特開2001−28616号公報
【特許文献2】特開平6−202764号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来のコンピュータにおいて、電源投入後、BMC202が動作できない状態になると、デバイスの電源の切断順序を守ることが出来なくなってしまう、という問題がある。
【0012】
また、BMC202の外部に、電源の投入・切断の順序を制御する専用な回路等を具備することで、BMC202の動作不能時に、デバイス206等の電源の切断順序を守る構成とした場合には、回路規模が増加する。
【0013】
したがって、本発明の目的は、回路規模の増大を抑止しながら、BMC障害時にも適切な制御を可能とするシステムと方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願で開示される発明は、前記目的を達成するため概略以下のとおり構成される。
【0015】
本発明は、コンピュータのデバイスと接続され前記デバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行うとともに、前記コンピュータ外部の装置に接続されるコントローラと、前記コントローラの障害を検出する障害検出部と、を備え、前記障害検出部から前記コントローラの障害検出の通知を受けたとき、前記コントローラと前記デバイスとのパスを切り離すとともに、前記コントローラと前記コンピュータ外部の装置とのパスを切り離し、前記コンピュータ外部の装置と前記デバイスとのパスを接続するように切替制御する手段を備え、前記コンピュータ外部の装置から、前記デバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行うことを可能としている。
【0016】
本発明の1つのアスペクトに係るコンピュータは、複数系統のデバイスのパスの接続/切り離しを制御するバスHUB部と、前記バスHUB部を介して前記デバイスと接続され、前記デバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行うとともに、前記コンピュータ外部の管理装置に接続されるBMC(Baseboard Management Controller)と、バス切り替え部と、前記BMCの障害を検出したとき、前記バスHUB部と前記バス切り替え部に対して障害を通知する障害検出部と、を備え、前記バスHUB部は、前記障害検出部からの前記BMCの障害の通知を受けると、前記BMCと前記デバイスとの間のパスを切り離すとともに、前記バス切り替え部とのパスを接続し、前記バス切り替え部は、前記障害検出部からの前記BMCの障害の通知を受けると、前記BMCが障害で動作できないことを前記管理装置に通知し、前記BMCと前記管理装置のパスを切り離し、前記管理装置と前記バスHUB部のパスを接続する構成とされる。
【0017】
本発明の他のアスペクトに係るシステムは、複数のコンピュータと、管理装置とがシリアルインタフェースにてデイジーチェイン接続されているコンピュータ・システムにおいて、少なくとも1つの前記コンピュータは、複数系統のデバイスのパスの接続/切り離しを制御するバスHUB部と、前記バスHUB部を介して前記デバイスと接続され、前記デバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行うとともに、前記コンピュータ外部の管理装置に接続されるBMC(Baseboard Management Controller)と、バス切り替え部と、
前記BMCの障害を検出したとき、前記バスHUB部と前記バス切り替え部に対して障害を通知する障害検出部と、を備え、前記バスHUB部は、前記障害検出部からの前記BMCの障害の通知を受けると、前記BMCと前記デバイスとの間のパスを切り離すとともに、前記バス切り替え部とのパスを接続し、前記バス切り替え部は、前記障害検出部からの前記BMCの障害の通知を受けると、前記BMCが障害で動作できないことを前記シリアルインタフェースを介して前記管理装置に通知し、前記BMCと前記管理装置のパスを切り離し、前記シリアルインタフェースに接続する管理装置を前記バスHUB部のパスに接続して、前記管理装置と前記バスHUB部のパスを接続する。
【0018】
本発明のさらに他のアスペクトに係るシステムは、バスHUB部を介して接続されるデバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行うとともに前記コンピュータ外部の管理装置に接続されるBMC(Baseboard Management Controller)を有するコンピュータを複数備え、前記複数のコンピュータと、管理装置とがシリアルインタフェースにてデイジーチェイン接続されているコンピュータ・システムにおいて、前記複数のコンピュータのうち少なくとも一のコンピュータが、バス切り替え部と、前記BMCの障害を検出したとき、前記バスHUB部と前記バス切り替え部に対して障害を通知する障害検出部と、をさらに備え、前記一のコンピュータにおいて、前記BMCで障害発生時、前記バスHUB部は、前記障害検出部からの前記BMCの障害の通知により、前記BMCと前記デバイスのパスを切り離し、前記バス切り替え部とのパスを接続し、前記バス切り替え部は、前記障害検出部からの前記BMCの障害の通知により、前記BMCが障害で動作できないことを、前記シリアルインタフェースを介して前記他のコンピュータのBMCに通知し、前記一のコンピュータにおいて、前記BMCと前記管理装置のパスを切り離し、前記シリアルインタフェースに接続する前記他のコンピュータのBMCを、前記一のコンピュータのバスHUB部のパスに接続することで、前記一のコンピュータのデバイスに接続し、前記他のコンピュータのBMCは、前記一のコンピュータの前記バスHUB部を介して一のコンピュータのデバイスの制御を行う。
【0019】
本発明の他のアスペクトに係る方法は、バスHUBを介して接続されるコンピュータのデバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行い、前記コンピュータ外部の管理装置に接続されるBMC(Baseboard Management Controller)を有するコンピュータの制御方法であって、
前記コンピュータの障害検出部が、前記BMCの障害を検出する工程と、
前記BMCの障害が検出されたとき、前記コンピュータの切替制御部が、前記BMCと前記バスHUBのパスを切り離すとともに、前記BMCと前記管理装置とのパスを切り離し、前記管理装置と前記バスHUBとのパスを接続するように切替制御する工程と、を含む。
【0020】
本発明のさらに他のアスペクトに係る方法は、バスHUB部を介して接続されるコンピュータのデバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行い、前記コンピュータ外部の管理装置に接続されるBMC(Baseboard Management Controller)を有するコンピュータを複数有し、
複数の前記コンピュータと、前記管理装置とがシリアルインタフェースにてデイジーチェイン接続されているコンピュータ・システムの制御方法であって、
一のコンピュータの障害検出部が、前記BMCの障害を検出する工程と、
前記一のコンピュータにおいて、前記BMCの障害が検出されたとき、前記一のコンピュータの切替制御部が、前記BMCと前記バスHUB部のパスを切り離すとともに、前記BMCと前記管理装置のパスを切り離し、他のコンピュータのBMCを、前記一のコンピュータのバスHUB部のパスに接続することで、前記一のコンピュータのデバイスに接続する工程と、
前記他のコンピュータのBMCが、前記一のコンピュータの前記バスHUB部を介して前記一のコンピュータのデバイスの制御を行う工程と、を含む。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、コンピュータのBMCが動作できない状態になったときに、従来から使用している回路のシリアルインタフェースを利用し、コンピュータ外部からコンピュータ内のデバイスをアクセス可能とする構成としたことにより、回路構成を簡易化している。
【0022】
また、本発明によれば、BMCが動作できない状態になった場合でも、データを採取して、安全に電源を切断する用途等に適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
上記した本発明についてさらに詳細に説述すべく添付図面を参照してこれを説明する。図1は、本発明の一実施の形態の構成を示す図である。図3は、図1に示した構成のコンピュータを複数台備えたシステム全体の構成を模式的に示す図である。
【0024】
図1を参照すると、本発明の一実施の形態に係るコンピュータは、BMC(Baseboard Management Controller)102と、バスHUB部103と、障害検出部104と、バス切り替え部105とを備えている。
【0025】
障害検出部104は、BMC102の障害を検出した際に、バスHUB部103とバス切り替え部105へ障害になったことを通知する。バスHUB部103には複数系統のデバイス106が接続されている。
【0026】
バスHUB部103は、障害検出部104からの通知によりBMC102とデバイス106のパスを切り離し、バス切り替え部105とのパスを接続する。
【0027】
バス切り替え部105は、障害検出部104の通知によりBMC102が障害で動作できないことを管理装置(図3の305)に通知し、BMC102と管理装置(図3の305)のパスを切り離し、管理装置(図3の305)とバスHUB部103のパスに接続する。
【0028】
図3に示すように、それぞれがBMCを備えた複数のコンピュータ301、…、3n1と、管理装置305とがデイジーチェインで接続されている。なお、図1のユニット101は、図3のコンピュータ301、…、3n1内のユニット302…、3n2に対応し、図1のデバイス106は、図3のプロセッサP、コントローラC、電源303に対応する。
【0029】
次に、本発明の一実施形態の動作について説明する。コンピュータシステムにおいて、BMC102が障害等により動作できない状態になった場合、BMC102による障害の報告や、図示されないウォッチドクタイマ監視により、障害検出部104が障害を検出する。
【0030】
障害検出部104は、バスHUB部103とバス切り替え部105に、BMC102の障害発生を通知する。
【0031】
バスHUB部103は、障害検出部104からの通知により、バスHUBに接続されたBMC102とバスHUB部103のパス107をディセーブルにすることにより切り離す。
【0032】
そして、バスHUB部103に接続されたバス切り替え部105と、バスHUB部103のパス108をイネーブルにすることにより接続する。
【0033】
バス切り替え部105は、障害検出部104からの通知により、BMC102が動作できないときにアサートする信号(不図示)を予め決めておき、この信号をアサートすることにより、BMC102が障害で動作できないことを、管理装置(図3の305)に通知する。また、バス切り替え部105は、バスHUB部103に接続されたBMC102とバス切り替え部105とのパス108をディセーブルにすることにより切り離し、バスHUB部103に接続された管理装置(図3の305)とバスHUB部103とのパス109をイネーブルにすることにより接続する。バス切り替え部105は、パス110を介して不図示の管理装置(図3の305)に接続される。この状態において、管理装置(図3の305)はバスHUB部103を介して、デバイス106に接続されることになる。
【0034】
図3の管理装置305は、複数のコンピュータ301、…、3n1の任意のコンピュータ内のデバイス(プロセッサP、コントローラC、電源等)303にアクセスすることができる。すなわち、図1において、パス110、バス切り替え部105、パス109、バスHUB部103を介してデバイス106にアクセスできる。図3の管理装置305は、コンピュータ内のデバイス106にアクセスし、例えば必要なデータを採取した後、予め定められた電源切断順序にしたがって電源を切断する。
【0035】
なお、図3に示したシステムでは、複数のコンピュータ301、…、3n1は同一の構成とされているが、本実施形態において、コンピュータシステムを構成する複数のコンピュータ301、…、3n1のうち、図1の構成のコンピュータを少なくとも1つ備え、残りは、図2の構成のコンピュータとしてもよい。もっとも、この場合、図1の構成の少なくとも1つのコンピュータのみが、そのBMCの障害時に、デバイスの電源制御等が、外部の管理装置305から行われる。
【0036】
本実施例では、市販の簡単な回路のシリアルインタフェースを使用し、管理装置から、コンピュータ内のデバイスをアクセス可能としており、データを採取し安全に電源を切断することができる。
【0037】
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。前記実施の形態では、BMC102に障害が発生したコンピュータ内部のデバイス106への、コンピュータ外部からのアクセスとして、コンピュータ外部の管理装置(図3の305)を用いているが、本発明の他の実施の形態では、管理装置の代わりに、他のコンピュータのBMCから、BMCに障害が発生した一のコンピュータ内部のデバイスへアクセスする構成としたものである。図3のコンピュータ301内のBMCに障害が発生した場合、コンピュータ301内のデバイスを、他のコンピュータ、例えばコンピュータ3n1のBMCからアクセスするというものである。コンピュータ301、3n1の構成は、それぞれ、図1に示したものと同一構成とされる。以下、本実施の形態の動作について説明する。
【0038】
コンピュータ301のBMC(図1の102)が動作できない障害になった場合、BMCの重障害報告やウォッチドクタイマ(不図示)の監視により、障害検出部(図1の104)が障害を検出して、バスHUB部(図1の103)とバス切り替え部(図1の105)に障害になったことを通知する。
【0039】
コンピュータ301のバスHUB部(図1の103)は、障害検出部(図1の104)からの通知により、BMC(図1の102)とのパス(図1の107)をディセーブルにすることにより切り離す。そして、コンピュータ301のバスHUB部(図1の103)は、コンピュータ301のバス切り替え部(図1の105)とのパス(図1の109)をイネーブルにすることにより接続する。また、コンピュータ301のバス切り替え部(図1の105)は、障害検出部(図1の104)からの通知により、BMC(図1の102)が動作できないときにアサートする信号を予め決めておき、この信号をアサートすることにより、BMC(図1の102)が障害で動作できないことを、他のコンピュータ3n1内のBMC(図1の102)に通知する。
【0040】
コンピュータ301のBMCの障害通知を受けた他のコンピュータ3n1のBMC(図1の102)は、コンピュータ3n1のパス108からコンピュータ3n1のバス切り替え部(図1の105)、パス110を経由して、コンピュータ301内のバス切り替え部(図1の105)、バスHUB部(図1の103)を介してコンピュータ301内のデバイス(プロセッサP、コントローラC、電源等)303にアクセスすることが出来る。そして、コンピュータ301内のデバイス303の情報を収集後、データを採取後、電源切断順序を守って電源を切断する。
【0041】
そして、コンピュータ3n1のBMC(図1の102)は、管理装置305へコンピュータ301の障害情報を通知する。
【0042】
以上、本発明を上記実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態の構成にのみ限定されるものでなく、本発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す図である。
【図2】従来のコンピュータの構成を示す図である。
【図3】コンピュータと管理装置がデイジーチェインで接続されたシステムを示す図である。
【符号の説明】
【0044】
101、201 ユニット
102、202 BMC
103、203 バスHUB部
104 障害検出部
105 バス切り替え部
106 デバイス
107、108、109、110、207、210 パス
301、3n1 コンピュータ
302、3n2 ユニット
303 デバイス(プロセッサP、コントローラC、電源)
305 管理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータのデバイスと接続され前記デバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行うとともに、前記コンピュータ外部の装置に接続されるコントローラと、
前記コントローラの障害を検出する障害検出部と、
を備え、
前記障害検出部から前記コントローラの障害検出の通知を受けたとき、前記コントローラと前記デバイスとのパスを切り離すとともに、前記コントローラと前記コンピュータ外部の装置とのパスを切り離し、前記コンピュータ外部の装置と前記デバイスとのパスを接続するように切替制御する手段を備え、
前記コンピュータ外部の装置から、前記デバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行うことを可能としてなる、ことを特徴とするコンピュータ。
【請求項2】
複数系統のデバイスのパスの接続/切り離しを制御するバスHUB部と、
前記バスHUB部を介して前記デバイスと接続され、前記デバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行うとともに、前記コンピュータ外部の管理装置に接続されるBMC(Baseboard Management Controller)と、
バス切り替え部と、
前記BMCの障害を検出したとき、前記バスHUB部と前記バス切り替え部に対して障害を通知する障害検出部と、
を備え、
前記バスHUB部は、前記障害検出部からの前記BMCの障害の通知を受けると、前記BMCと前記デバイスとの間のパスを切り離すとともに、前記バス切り替え部とのパスを接続し、
前記バス切り替え部は、前記障害検出部からの前記BMCの障害の通知を受けると、前記BMCが障害で動作できないことを前記管理装置に通知し、前記BMCと前記管理装置のパスを切り離し、前記管理装置と前記バスHUB部のパスを接続する、ことを特徴とするコンピュータ。
【請求項3】
複数のコンピュータと、管理装置とがシリアルインタフェースでデイジーチェイン接続されているコンピュータ・システムにおいて、
少なくとも1つの前記コンピュータは、
複数系統のデバイスのパスの接続/切り離しを制御するバスHUB部と、
前記バスHUB部を介して前記デバイスと接続され、前記デバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行うとともに、前記コンピュータ外部の管理装置に接続されるBMC(Baseboard Management Controller)と、
バス切り替え部と、
前記BMCの障害を検出したとき、前記バスHUB部と前記バス切り替え部に対して障害を通知する障害検出部と、
を備え、
前記バスHUB部は、前記障害検出部からの前記BMCの障害の通知を受けると、前記BMCと前記デバイスとの間のパスを切り離すとともに、前記バス切り替え部とのパスを接続し、
前記バス切り替え部は、前記障害検出部からの前記BMCの障害の通知を受けると、前記BMCが障害で動作できないことを前記シリアルインタフェースを介して前記管理装置に通知し、前記BMCと前記管理装置のパスを切り離し、前記シリアルインタフェースに接続する管理装置を前記バスHUB部のパスに接続して、前記管理装置と前記バスHUB部のパスを接続する、ことを特徴とするコンピュータ・システム。
【請求項4】
バスHUBを介して接続されるデバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行うとともに前記コンピュータ外部の管理装置に接続されるBMC(Baseboard Management Controller)を有するコンピュータを複数備え、前記複数のコンピュータと、管理装置とがシリアルインタフェースでデイジーチェイン接続されているコンピュータ・システムにおいて、
前記複数のコンピュータのうち少なくとも一のコンピュータが、
バス切り替え部と、
前記BMCの障害を検出したとき、前記バスHUB部と前記バス切り替え部に対して障害を通知する障害検出部と、
をさらに備え、
前記一のコンピュータにおいて、前記BMCで障害発生時、前記バスHUB部は、前記障害検出部からの前記BMCの障害の通知により、前記BMCと前記デバイスのパスを切り離し、前記バス切り替え部とのパスを接続し、
前記バス切り替え部は、前記障害検出部からの前記BMCの障害の通知により、前記BMCが障害で動作できないことを、前記シリアルインタフェースを介して前記他のコンピュータのBMCに通知し、
前記一のコンピュータにおいて、前記BMCと前記管理装置のパスを切り離し、前記シリアルインタフェースに接続する前記他のコンピュータのBMCを、前記一のコンピュータのバスHUB部のパスに接続することで、前記一のコンピュータのデバイスに接続し、
前記他のコンピュータのBMCは、前記一のコンピュータの前記バスHUBを介して一のコンピュータのデバイスの制御を行う、ことを特徴とするコンピュータ・システム。
【請求項5】
バスHUB部を介して接続されるデバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行い、コンピュータ外部の管理装置に接続されるBMC(Baseboard Management Controller)を有するコンピュータの制御方法であって、
前記コンピュータの障害検出部が、前記BMCの障害を検出する工程と、
前記BMCの障害が検出されたとき、前記コンピュータの切替制御部が、前記BMCと前記バスHUB部のパスを切り離すとともに、前記BMCと前記管理装置とのパスを切り離し、前記管理装置と前記バスHUB部とのパスを接続するように切替制御する工程と、
を含む、ことを特徴とするコンピュータの制御方法。
【請求項6】
バスHUB部を介して接続されるコンピュータのデバイスの監視及び電源制御の少なくとも1つを行い、前記コンピュータ外部の管理装置に接続されるBMC(Baseboard Management Controller)を有するコンピュータを複数有し、
複数の前記コンピュータと、前記管理装置とがシリアルインタフェースでデイジーチェイン接続されているコンピュータ・システムの制御方法であって、
一のコンピュータの障害検出部が、前記BMCの障害を検出する工程と、
前記一のコンピュータにおいて、前記BMCの障害が検出されたとき、前記一のコンピュータの切替制御部が、前記BMCと前記バスHUB部のパスを切り離すとともに、前記BMCと前記管理装置のパスを切り離し、他のコンピュータのBMCを、前記一のコンピュータのバスHUB部のパスに接続することで、前記一のコンピュータのデバイスに接続する工程と、
前記他のコンピュータのBMCが、前記一のコンピュータの前記バスHUB部を介して前記一のコンピュータのデバイスの制御を行う工程と、
を含む、ことを特徴とするコンピュータの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−268742(P2006−268742A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−89458(P2005−89458)
【出願日】平成17年3月25日(2005.3.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】