説明

コンピュータプログラムのための静電容量入力

【課題】ユーザの足の近接度を追跡する技術を提供する。
【解決手段】 静電容量入力装置200はマット204とプローブと202を含む。マット204は共通導電層210とパターンを持つ導電層206との間に挟まれた誘電層208を持つ。パターンを持つ導電層206は、複数の導電領域212を含む格子パターンを含む。各導電領域212は対応する静電容量センサ214と選択的に結合しており、静電容量センサ214は対応するひとつの導電領域212と静電容量的に結合している信号に応答する。プローブ202はユーザの足に装着可能であり、信号の静電容量結合を変更することができる。信号の変更の度合いは、プローブ202と、対応する導電領域212のひとつとの近接度に応じて異なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、「MAGNETIC INPUT FOR COMPUTER DEVICE」と題する、譲受人を同じくする米国の同時係属出願第12/792,586号(代理人の整理番号はSCEA09072US00であり本出願と同日に出願された)と関連し、開示内容全体を参照によりここに完全に組み入れる。
【0002】
本出願は、「INPUT FOR COMPUTER DEVICE USING PATTERN−BASED COMPUTER VISION」と題する、譲受人を同じくする米国の同時係属出願第12/792,628号(代理人の整理番号はSCEA09073US00であり本出願と同日に出願された)と関連し、開示内容全体を参照によりここに完全に組み入れる。
【0003】
本出願は、一般にコンピュータエンタテインメント装置に関し、より具体的にはコンピュータエンタテインメント装置のための静電容量インタフェースに関する。
【背景技術】
【0004】
ビデオゲームは娯楽としてとても人気のある形態となっている。典型的なビデオゲームは、ユーザからの入力を受け取るためにインタフェースないしコントローラを利用する。よく見られるタイプのコントローラは、押しボタンやジョイスティックで入力する手でもって操作するコントローラである。別のタイプのコントローラであって、一般に「ダンスパッド」と呼ばれるものは、ダンスに基づくゲームに使用される。典型的なダンスに基づくゲームにおいては、ユーザは、ビデオスクリーンに表示されるある種の可視的表示器への応答として、ダンスパッド上の選択されたボタンを特定の時間に押すように促される。ダンスパッドの内部において、コントロールボタンは一般的に、プラスティックのマットの中に統合されている。マットの異なる領域上でステップしたりダンスしたりすることによって、ユーザは対応するコントロールボタンを押すことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ダンスパッドは基本的に、手ではなくて足で操作される押しボタンコントローラとして動作する。しかしながら、ダンスパッドはユーザの足の近接度は追跡しない。
【0006】
本発明はこのような文脈から生まれた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、コンピュータ娯楽装置のための静電容量入力装置である。この装置は、共通導電層とパターンを持つ導電層との間に挟まれた誘電層を持つマットであって、前記パターンを持つ導電層は複数の導電領域を含む格子パターンを含み、各導電領域は対応する静電容量センサと選択的に結合しており、前記静電容量センサは対応する前記導電領域のひとつと静電容量的に結合している信号に応答するマットと、前記信号の静電容量結合を変更するプローブであって、前記信号の変更の度合いは、前記プローブと、対応する導電領域のひとつとの近接度に応じて異なるプローブとを含む。
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の別の態様は、プロセッサに接続された静電容量入力装置を持つコンピュータ娯楽装置用のコンピュータプログラムへの入力を受信する方法である。ここで前記静電容量入力装置はマットとプローブを含み、前記マットは共通導電層とパターンを持つ導電層とに挟まれた誘電層を持ち、前記パターンを持つ導電層は複数の導電領域を含む格子パターンを含み、各導電領域は対応する静電容量センサと選択的に接続し、前記静電容量センサは対応するひとつの導電領域と静電容量的に結合している信号に応答する。この方法は、前記プローブで前記信号の静電容量的結合を変更するステップであって、信号の変更の度合いは、前記プローブと、対応する導電領域のひとつとの近接度に応じて異なるステップと、前記静電容量センサから一またはそれ以上の計測値を集計するステップであって、所与の計測値は、対応する導電領域への前記信号の静電容量的結合に依存するステップと、一またはそれ以上の計測値に基づいて、前記コンピュータプログラムへの前記入力を生成するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施の形態は、添付の図面と併せて、以下の詳細な説明を考慮することによって容易に理解される。
【図1】静電容量センシングの原理を示す概略図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る静電容量インタフェースの一例を示す概略図である。
【図3A】図3Aは、本発明の実施の形態に係る静電容量インタフェースの別の実装を示す概略図である。
【図3B】図3Bは、本発明の実施の形態に係る静電容量インタフェースの別の実装を示す概略図である。
【図3C】図3Cは、本発明の実施の形態に係る静電容量インタフェースの別の実装を示す概略図である。
【図4】本発明の実施の形態で用いられる、案内されていない場の静電容量プローブを示す概略図である。
【図5】本発明の実施の形態で用いられる、案内されている場の静電容量プローブを示す概略図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るコンピュータ装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の詳細な説明には、説明のための多くの具体的な詳細事項が含まれるが、それらに対する多くの変更や修正も本発明の技術範囲に含まれることは、当業者であれば誰でも理解するであろう。したがって、以下に説明する本発明の例示的な実施の形態は、請求項に記載された発明の一般性をなんら損なうことなく、また限定も行うことなく記載されている。
【0011】
[前提技術]
本発明の実施の形態は、「静電容量」の電気的特性に基づく静電容量結合を利用する。十分に近接したふたつの導電面の間に誘電体を含んでいる導電面間、または十分に近接したふたつの導電面の間に、静電容量結合は存在するということができる。静電容量結合の程度は、導電面の面積と導電面間の誘電体の誘電率に正比例し、導電面間の距離に反比例する。
【0012】
図1は、実施の形態に係るインタフェースで用いることができる静電容量センシングの原理を示す。図1は、第1導電板102と第2導電板104との間に挟まれた誘電体106を持つキャパシタ100を一般的に図示している。一般に、第1導電板102と第2導電板104との間に電圧が印加されると、反対の極を持った電荷が各導電板にたまって電場Eが形成される。キャパシタ100の静電容量は、いずれか一方の導電板状にたまった電荷の大きさの導電板間の電圧に対する割合として定義される。一般に静電容量は、導電板の面積および導電板間の物質の誘電率に比例する。また静電容量は導電板間の距離に反比例する。
【0013】
電場Eのほとんどは、ふたつの導電板の間の空間に集中している。しかしながら、導電板の大きさは有限なので、図において曲がった場の線で示すように、幾分かの電場は境界から漏れ出る。これらの曲がった場の線は、「フリンジング場(fringing field)」と呼ばれることもあり、外部の誘電体108をキャパシタ100に近接して置くことによって攪乱される。この電場Eの攪乱によって、キャパシタ100の測定上の静電容量が変化することがある。
【0014】
交流電圧が導体に印加されると、導体間に正負の電荷が絶えず反転する電場が生成される。交互に入れ替わる電荷は交流電流を生成する。電流の大きさは、導体間の静電容量によって決まる。上述したように、静電容量は導体間の静電容量は誘電体と導体の表面積に依存する。静電容量は導体のサイズおよび互いの近接度によって決まるので、導体が大きい方が小さい場合よりも、また導体同士が近い方が離れている場合よりも、大きな電流を生じる。
【0015】
本発明の実施の形態は、静電容量結合の概念を、例えばダンスゲームのようなビデオゲームとあわせて用いられるユーザの足の追跡システムに応用する。
【0016】
ダンスマット上の足の動きを追跡するために、ユーザの足に取り付けられたプローブセンサを一方の導電体とし、マット上の導電体のパターンを他方の導電体として用いてもよい。マットの座標系における足の位置(例えば、x、y、z)を正確に検出するために、導電体のパターン中の各セルを個別に備え付け、かつAC電圧を時間的に同期して供給してもよい。パターン中の所与の「対象セル」とプローブセンサとの間の近接度を検出することにより、検出した近接度のセットに関する三角測量によって、プローブセンサ(したがってユーザの足)の位置を計算することができる。
【0017】
本発明の実施の形態は、プローブセンサがユーザの足に装着される場合に限定されるものではない。ユーザの手あるいはその他の部分を追跡するか、さもなければコンピュータプログラムへの入力を生成するために、プローブセンサはユーザの手あるいはその他の部分に身につけたり保持されたりしてもよい。
【0018】
[実施の形態]
図2に示す本発明の実施の形態によれば、コンピュータ娯楽装置用の静電容量入力装置200は、ユーザUの足Fに身につけるように構成された一またはそれ以上のプローブ202と、導電性パターン206を持つマット204とを含んでもよい。マット204は、導電性パターン206と共通導電層210とに挟まれた誘電層208を含んでもよい。導電性パターン206は、複数の導電領域212を含む格子パターンを含むことができる。各導電領域は一般に、境界において一辺数センチメートルの矩形であってもよい。各導電領域の大きさおよび形は、プローブ202の形および大きさと同じまたは類似してもよい。各導電領域212が対応する静電容量センサ214に選択的に結合できるようにするために、導電領域212は互いに電気的に孤立していてもよい。静電容量センサ214は、導電領域212の対応するひとつと静電容量的に結合された信号に反応することができる。プローブそれぞれは、信号の静電容量的結合を変更するように構成することができる。静電容量的結合の変更の度合いは、プローブ202の、導電領域212の対応するひとつとの近接度合いとともに変化する。
【0019】
限定されるものではないが一例として、導電性パターン206は、柔軟性のあるダンスマット上に、例えば導電性インクを用いて配置された導電領域の格子パターンであってもよい。マットは、ポリマー、ゴム、布または網、あるいはそれらの層を持つ複合材料のような、適切な柔軟かつ非導電性の材料から作ることができる。導電性パターン206をプローブ202とともに用いて、ユーザの足にあるプローブとマット上の導電性パターン206との間の静電容量結合効果に基づいて、プレイヤの足のマットに対する近接度と相対位置とを追跡することによってダンス等の足の動きを検知してもよい。プローブ202の接近の結果として生じる導電性パターン206からの信号は、適切なコード218を実行するプロセッサ216によって、引数の形で用いられる。
【0020】
プロセッサ216は、例えば適切なデータ取得回路を通して静電容量センサ214と接続してもよい。プロセッサ216は、例えばコード218の適切なプログラミングを通して、一またはそれ以上の静電容量センサの計測値から、プローブと一またはそれ以上の導電性領域との距離を決定するように構成されてもよい。所与の計測値は、対応する導電領域212への信号の静電容量結合に依存する。静電容量結合の度合いから距離を決定することができる。一般に、静電容量は距離に反比例するため、結合がより強くなることは、距離がより短くなることを意味する。プロセッサ216はさらに、プローブと一またはそれ以上の導電領域212との間で決定された一またはそれ以上の距離から、導電性パターン206に対するプローブの位置を決定するように構成されている。例えば、プロセッサ216はプローブ202と一またはそれ以上の導電領域212との間で決定された距離を三角測量することにより、位置を決定するように構成することができる。
【0021】
プローブ202と導電領域212との間の測定した各距離は、導電領域212の中心を中心とする球を定義することができる。例えば導電性パターン206が誘電層208上にプリントされ事実上平面上に制限される等、導電性パターン206が固定されている場合、導電領域212の配置および配列は既知かつ固定とすることができる。このような場合、導電領域において計測された信号から、プローブ202から隣接する3つの導電領域212までの距離は検出できる。これらの3つの距離と対応する3つの導電流域の中心とが3つの球を定義する。この3つの球は交差し、ふたつの交点を共有する(距離の計測は十分に正確であると仮定する)。ふたつの点のうち1点は導電性パターン206の平面の上にあり、もう1点は導電性パターン206の下にある。上にある点が前述の三角測量の目標である。縮退したケースでは、導電性パターン206の平面において交点が1点あることになる。この例では、3つの導電領域212を用いて距離計測が行われたが、もっと多いあるいはもっと少ない計測点でもよい。しかしながら、より多くの導電領域の距離計測を行うことで、三角測量を通して交点を決定することの安定性をよくすることができる。
【0022】
他の実施の形態では、プロセッサ216は、静電容量センサ214からの一またはそれ以上の計測に基づいて、コード218のようなコンピュータプログラムへの入力を提供するように構成することができる。所与の計測値は対応する導電領域への信号の静電容量結合に依存することができる。このような実施の形態では、入力は導電性パターン206に対するプローブ202の位置とすることができる。このような実施の形態では、プログラムはゲームプログラムとすることができる。
【0023】
静電容量センサ214は、各センサが異なる導電領域に接続されている複数のセンサを含んでもよい。あるいは、静電容量センサ214は、異なる導電領域とスイッチを通して選択的に接続されているひとつのセンサを含んでもよい。例として、各静電容量センサ214は、導電領域への信号の静電容量結合の結果として対応する導電領域に流れる交流電流を計測するために十分な感度の交流電流センサであってもよい。
【0024】
導電領域に静電容量的に結合されている信号は、共通導電層と格子パターン内の各導電領域との間に印加される共通の交流電圧とすることができる。例えば、図3Aに示すように、各導電領域212は対応する異なる静電容量センサ214(例えば交流電流センサ)に接続されてもよい。交流電圧源220は、共通導電層210に共通のAC電圧を印加することができる。プローブ202は、例えば誘電率が高いことを特徴とする誘電体を含んでもよい。一またはそれ以上の導電領域212に対するプローブの近接度は、上述の静電容量結合を通して対応する導電領域と結合している静電容量センサによって計測される信号に影響を与えることができる。プロセッサは、ある基準値に対する各領域からの信号の相対的な変化を比較することによって、プローブの各導電領域212に対する相対的な近接度を決定することができる。プローブの位置は、信号値の三角測量を通して決定することができる。一般に、信号(または信号の偏差)は、プローブに最も近い導電領域212に対するものがより強くなる。ある実施の形態では、コード218は導電領域212のいずれからの信号のうち最も強い信号を、対応する最短距離として推定するように構成することができる。コード218は、この最も強い信号を、プローブ202の位置のz成分の推定値を生成するために用いることができる。
【0025】
上述した議論から分かるように、図2に示す装置は、プロセッサに接続している静電容量入力装置を持っているコンピュータ娯楽装置用のコンピュータプログラムへの入力を受け取る方法を実装するために用いてもよい。静電容量入力装置はマット204と、ユーザの足に装着するように構成された静電容量センサ214とを含むことができる。静電容量センサ214は、導電領域212の対応するひとつの領域に静電容量的に結合している信号に応答することができる。この方法によれば、信号のプローブとの静電容量結合は、プローブと対応する導電領域212のひとつとの近接度によって変化する信号の変化の度合いと似たように変化させることができる。一またはそれ以上の計測値を静電容量センサ214から集計することができる。所与の計測値は、対応する導電領域212の信号の静電容量結合に依存することができる。一またはそれ以上の計測値に基づいて、コンピュータプログラム218への入力が生成可能である。
【0026】
図3Bに示す別の実施の形態では、プローブ202は、一またはそれ以上の対応する導電領域212と静電容量的に接続している信号を生成するように構成することができる。このような実施の形態では、プローブ202は、プローブ202の一部である導体201に交流電圧を印加するように構成されている発信器222を含むことができる。限定されるものではないが一例として、発信器222は、電池のような持ち運び可能な電源224を備えていてもよい。導体201、発信器222、および電源224は、ユーザの足に装着可能なユニットに一体化することが可能である。
【0027】
図3Cに示される別の実施の形態では、発信器222は、導体201と電気的に接続している誘導コイル226を含むことができる。このような場合、装置は、AC電流源230によって供給される交流電流を支持する誘導コイル228のような、マットと近接する交流磁場Bを生成する手段を含むことができる。インダクタ226は、交流磁場に応答して誘導電圧を生成し、導体201に誘導電圧をかけるように構成することができる。これによって、インダクタ226は パターン206の導電領域212の内の対応するひとつの領域と静電容量的に接続することができる信号を生成する。誘導コイル226は、共振周波数fで特徴付けられるLC並列共振回路内(tank circuit)でキャパシタ232と電気的に接続することができる。共振周波数fは次式で近似される。
【数1】

ここでLはコイル226のインダクタンスであり、Cはキャパシタ232の静電容量である。交流磁場の周波数は共振周波数fとほぼ等しくあわせることができる。コイル228によって生成された交流磁場Bは、コイル228内に導体201への信号を供給する電力を生成するために使うことができる電圧を含む。
【0028】
図3Aから図3Cに示すような実施の形態では、プローブ202は、導体201と静電容量的に接続している遮蔽体または保護装置の形で第2の導体をさらに含むことができる。ふたつの導体は、マット上の導電領域212へ向かう電場を案内するための形とすることができる。図4は単一の導体401を持つ案内されていない(あるいはガードされていない)プローブ400の一例を示す。電圧が導体401に印加されるとき、導体からの電場は全ての方向に向かって外向きに放射する傾向がある。これは、プローブ400からの信号の静電容量結合の影響を弱める可能性がある。
【0029】
プローブ202からの静電容量結合を向上させ、より正確な計測を可能とするために、導体201からの電場をプローブ202とマット204との間に封じ込めることが可能である。これは、例えば図5に示すように、導体401の周辺に第2の導体403の形で静電容量的なガードを追加することで実現できる。ガード403は、誘電体402によって第1の導体401とから電気的に孤立させることができる。このガードは、プローブ410の横および後ろに向かう電場をゼロとするために形づけることができる。限定するわけではないが例として、導体401、403は、第1の導体401が第2の導体403より小さく、第1の導体401が第2の導体403の中に入っている入れ子となったカップの形としてもよい。誘電体402は、ふたつのカップ型の導体の中の空間を満たすことができる。
【0030】
本発明の実施の形態に係る静電容量入力装置は、ざまざまな方法でコンピュータ娯楽装置と組み合わせることができる。例として、図6は、本発明の実施の形態に係る静電容量入力装置を利用するコンピュータ娯楽装置600のブロック図を示す。例として、一般性を失うことなく、装置600は、パーソナルコンピュータ、ビデオゲームコンソール、PDA(personal digital assistant)、携帯電話または携帯ゲーム機、携帯型インターネット装置、または他のデジタルデバイスのようなコンピュータシステムの一部として実装されてもよい。好ましい実施の形態では、装置はビデオゲームコンソールの一部として実装される。
【0031】
装置600は、一般に一またはそれ以上のプロセッシングユニットを含む。限定するわけではないが例として、一またはそれ以上のプロセッシングユニットは、少なくともひとつのメインプロセッシングユニット601と、一またはそれ以上のコプロセッサ要素602A、602Bを含んでもよい。各コプロセッサ要素はプロセッサユニットと関連するローカルメモリを所持してもよい。装置はプロセッシングユニット601から分離しているメモリユニット630やコプロセッサ要素602A、602Bを含むことができる。
【0032】
プロセッシングユニット601は一またはそれ以上のプロセッシングコアを含んでもよい。限定することなく一例として、メインプロセッシングユニット601とコプロセッサ要素602A、602Bとは、セルプロセッサのような並列プロセッサモジュールの部分としてもよい。プロセッサアーキテクチャの一例はCellプロセッサである。セルプロセッサアーキテクチャの例は、「セルブロードバンドエンジンアーキテクチャ」に詳細が記述されている。これは、IBM、ソニー・コンピュータエンタテインメント、東芝の2005年8月8日付けの著作権で保護されており、コピーはhttp://cell.scei.co.jp/からダウンロード可能であり、その内容全体を参照によってここに組み入れる。
【0033】
セルプロセッサアーキテクチャにおいては、プロセッシングユニット601に対応する計算ユニットはPPE(Power Processing Element)と呼ばれ、コプロセッサ要素602A、602Bに対応する計算ユニットはSPE(Synergistic Processing Element)と呼ばれる。セルプロセッサアーキテクチャは、本発明の実施の形態で利用しうる数ある適切なプロセッサアーキテクチャの中の一例にすぎないことに注意する。本発明の実施の形態は、他のマルチプロセッサアーキテクチャを用いて実装してもよい。
【0034】
メモリユニット603は、コンピュータに読み取り可能な形式の情報を格納する任意の適切な媒体であってもよい。限定するわけではないが一例として、メモリユニット603はRAM(random access memory)またはROM(read only memory)、固定ディスクドライブとしてハードディスクドライブのようなコンピュータに読み取り可能な格納ディスク、あるいは取り外し可能なディスクドライブを含んでもよい。
【0035】
装置600はまた、入出力(I/O)装置612、電源(P/S)613、クロック(CLK)614およびキャッシュ615などの公知のサポート機能611を備えてもよい。装置600は、ソフトウェアプログラム命令617およびデータ618用の不揮発性ストレージを提供するストレージデバイス616をさらに含んでもよい。例として、ストレージデバイス215は固定ディスクドライブ、リムーバブルディスクドライブ、フラッシュメモリデバイス、テープドライブ、CD−ROM、DVD−ROM、Blu−Ray(登録商標)、HD−DVD、UMD、または他の光学ストレージデバイスであってもよい。
【0036】
静電容量インタフェース610は、例えば入出力装置612を介してプロセッシングユニット601と接続することができる。一般に、静電容量インタフェースは、ユーザに装着するように構成されたプローブと、共通導電層とパターンを持つ導電層との間に挟まれた誘電層を持つマットとを含んでもよい。パターンを持つ導電層は複数の導電領域を含む格子パターンを含むことができる。各導電領域は、対応する静電容量センサと選択的に接続可能である。静電容量センサは、対応するひとつの導電領域と静電容量的に接続している信号に応答することができる。プローブは信号の静電容量結合を変更するように構成されている。静電容量結合の変化の度合いは、プローブの対応するひとつの導電領域との近接度に応じて変化する。限定するわけではないが例として、静電容量インタフェース610は、図2および/または図3A〜図3Cに関して上述したように構成されてもよい。
【0037】
メインプロセッシングユニット601とコプロセッサ602A、602Bは、ソフトウェアアプリケーションとオプションとしてオペレーティングシステムとを実行するように構成されてもよい。そのようなソフトウェアアプリケーションの一部はメモリユニット603内に格納されてもよい。命令およびデータは、実行のため、メインプロセッサ601のレジスタまたはコプロセッサ要素602A、602Bのローカルストア内に読み込まれてもよい。ソフトウェアアプリケーションは、ビデオゲームアプリケーションのようなメインアプリケーション604を含んでもよい。メインアプリケーション604は、距離計算ルーティン605とともに動作してもよい。特に、距離計算ルーティン605は、静電容量インタフェース610の一部でありうる静電容量センサからの一またはそれ以上の計測値から、プローブとマット上の一またはそれ以上の導電領域との間の距離を決定することができる。
【0038】
距離計算ルーティン605は、プローブが特定の位置にあることが測定されたとき、装置600の状態を変更するためのアプリケーション604を動作してもよい。ここで「状態の変更」とは、装置の動作内の変更のことをいう。例えば、状態の変更は、アプリケーション604によって扱われる別の処理によるコマンドの実行や、別の処理に用いられる特定のデータの選択を含んでもよい。装置に関してコマンドの実行における限定されない例としては、プローブの位置と予め定められた特定の時間におけるプローブの所定の位置とを比較する処理を開始することである。プローブが所定の位置に対してどの程度近接するかに基づいてスコアが計算されてもよい。所定の位置の配列が、プログラム604とともに演奏される音楽の断片内の時間基準のような、特定の時間基準に関して規定されてもよい。プローブの位置を、関連する時刻における所定の位置と連続的に比較することによって、装置600は、ユーザがマット上でダンスするときのユーザの足の位置を連続的に追跡してもよい。プログラムは、所与の音楽の断片用に選択されたダンスステップの所定の並びを、ユーザがどの程度しっかりと追跡したかに基づいて、ユーザを採点することができる。
【0039】
装置600は、電子通信ネットワーク627を介してコミュニケーションを促進するためのネットワークインタフェース625を含む。ネットワークインタフェース625はローカルエリアネットワークおよびインターネットのようなワイドエリアネットワーク上の有線または無線通信を実装するように構成されてもよい。装置600は、ネットワーク627を介して1以上のメッセージパケット626によって、データの送受信および/またはファイルのリクエストをしてもよい。
【0040】
装置600は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)635とグラフィックスメモリ637とを有するグラフィックスプロセッシングユニット630を更に含む。グラフィックスメモリ637は、出力イメージの各画素に対する画素データを格納するために使われるディスプレイメモリ(例えばフレームバッファ)を含む。グラフィックスメモリ637は、GPU635と同じデバイス内に統合されてもよく、別のデバイスとしてGPU635に結合されてもよく、メモリユニット603内に実装されてもよい。画素データは、プロセッシングユニット601および/またはコプロセッサ602A、602Bから直接グラフィックスメモリ637に提供される。ある実施の形態では、グラフィックスユニットは、デコーダ(図示せず)からのデジタル放送信号から抽出されたビデオ信号データを受信してもよい。あるいは、プロセッシングユニット601は、所望の出力イメージを定めるデータやインストラクションをGPU635に提供する。GPU635はそれを用いて1以上の出力イメージの画素データを生成する。所望出力イメージを定めるデータやインストラクションは、メモリ602やグラフィックスメモリ637に格納される。ある実施の形態では、GPU635は、例えば、適当なプログラミングまたはハードウェア・コンフィギュレーションによって構成され、シーンのためにジオメトリ、ライティング(照明)、シェーディング、テクスチャリング、モーション、および/またはカメラパラメータを定めるインストラクションとデータから出力イメージに対する画素データを生成するための3Dレンダリング機能をもつ。GPU635は、シェーダプログラムを実行することができるプログラム可能な実行ユニットを更に含む。
【0041】
グラフィックプロセッシングユニット630は、ディスプレイ640で表示されるべきグラフィックスメモリ637からのイメージに対する画素データを周期的に出力する。ディスプレイ640は、装置600からの信号に応じてビジュアル情報を表示することができる任意のデバイスであり、テキスト、数字、グラフィカルシンボルまたは画像を表示できるCRT、LCD、プラズマ、およびOLEDディスプレイを含む。装置600は、表示装置のタイプに応じてアナログまたはデジタルの形態でディスプレイ駆動信号をディスプレイ640に提供する。さらに、ディスプレイ640は、可聴もしくは検知可能な音を出すオーディオスピーカーを含んでもよい。そのような音の生成を容易にするために、装置600は、プロセッシングユニット601、メモリユニット602、および/またはストレージデバイス616によって提供されたインストラクションおよび/またはデータからアナログまたはデジタル音声出力を生成するために適したオーディオプロセッサ650を更に含む。音声出力は、例えばスピーカ655によって可聴音に変換される。
【0042】
メインプロセッシングユニット601、コプロセッサ要素602A、602B、静電容量インタフェース610、サポート機能611、データストレージデバイス616、ゲームコントローラ、キーボード、あるいはマウスのような従来型のユーザ入力デバイス620、ネットワークインタフェース625、グラフィックスユニット630、オーディオプロセッサ650、を含む装置600の構成要素は、データバス660を介して互いに機能的に接続されている。これらの構成要素は、ハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェア、あるいはこれらのうちの2つ以上の組合せで実装される。
【0043】
本発明の実施の形態は、デプスカメラ(depth camera)や、時には3次元カメラまたはZカメラとしても知られるカメラを利用するアプリケーションやシステムとともに用いることができる。限定されるものではないが一例として、装置600はマイクロフォン622と、デプスカメラや、時には3次元カメラまたはZカメラとしもて知られるカメラ624をオプションとして含んでもよい。マイクロフォン622とカメラ624は、入出力(I/O)機能を経由してデータバスと接続されてもよい。メインアプリケーション604は、カメラ624の視野FOV内の人物や物体の位置に関する情報を決定するために、カメラを用いて得られた画像を解析してもよい。位置情報は人物や物体の深さZを含めることができる。メインアプリケーション604は、ユーザの位置に関する情報およびユーザの体の向きに関する情報を得るために、上述した静電容量インタフェースから得られた情報とともに位置情報を使ってもよい。この情報はアプリケーション604への追加的な入力を生成するために用いられてもよい。
【0044】
本発明の実施の形態によれば、従来の先行技術におけるダンスマットよりも、高い分解能でユーザの位置の追跡が可能となる。
【0045】
さらに加えて、本発明の実施の形態によれば、足の相対的な位置に関して一次および二次の時間微分が可能となる。このような微分値は、足の速度および加速度を測定するために用いることができる。関節でつながっている開鎖の体であるため、このような速度および加速度の情報は、逆運動学や軌道計画を用いて足を超えて体全体の動きをさらに推測するのに有用である。
【0046】
さらに、本発明の実施の形態は、ゲームの域を超えたアプリケーションにも役立つ。例えば、ロボット技術のアプリケーションにおいて、ロボットおよび部屋全体、あるいは導電性パターン206に覆われている他の領域の中にプローブ202は組み込まれてもよい。ロボットは、人工知能に基づいて部屋を移動するために、上述の静電容量の位置決定を利用することができる。
【0047】
読者の注意は、本明細書とともに提出され、本明細書とともに公開された全ての論文や文書に向けられており、そのような論文や文書の内容は参照によりここに組み入れる。
【0048】
本明細書に開示された全ての特徴(添付のいずれの請求項、要約書、および図面を含む)は、特に断らない限り、同一の、等価な、あるいは類似の目的を達成する代替する特徴で置き換えられてもよい。したがって、特に断らない限り、開示された各特徴は等価または類似の一般的なシリーズのひとつの単なる例示である。
【0049】
本発明の好ましい実施の形態を完全な形で説明してきたが、いろいろな代替物、変形、等価物を用いることができる。したがって、本発明の範囲は、上記の説明を参照して決められるものではなく、請求項により決められるべきであり、均等物の全範囲も含まれる。ここで述べた特徴はいずれも、好ましいかどうかを問わず、他の特徴と組み合わせてもよい。請求項において、明示的に断らない限り、各項目は1またはそれ以上の数量である。請求項において「〜のための手段」のような語句を用いて明示的に記載する場合を除いて、請求項がミーンズ・プラス・ファンクションの限定を含むものと解してはならない。
【符号の説明】
【0050】
100 キャパシタ、 102 第1導電板、 104 第2導電板、 106,108 誘電体、 200 静電容量入力装置、 201 導体、 202 プローブ、 204 マット、 206 導電性パターン、 208 誘電層、 210 共通導電層、 212 導電領域、 214 静電容量センサ、 215 ストレージデバイス、 216 プロセッサ、 218 コンピュータプログラム、 220 交流電圧源、 222 発信器、 224 電源、 226 インダクタ、 228 誘導コイル、 230 AC電流源、 232 キャパシタ、 400 プローブ、 401 第1の導体、 402 誘電体、 403 第2の導体、 410 プローブ、 600 コンピュータ娯楽装置、 601 プロセッシングユニット、 601 メインプロセッサ、 602 メモリユニット、 602A コプロセッサ、 603,604 メインアプリケーション、 605 距離計算ルーティン、 610 静電容量インタフェース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通導電層とパターンを持つ導電層との間に挟まれた誘電層を持つマットであって、前記パターンを持つ導電層は複数の導電領域を含む格子パターンを含み、各導電領域は対応する静電容量センサと選択的に結合しており、前記静電容量センサは対応する前記導電領域のひとつと静電容量的に結合している信号に応答するマットと、
前記信号の静電容量結合を変更するプローブであって、前記信号の変更の度合いは、前記プローブと、対応する導電領域のひとつとの近接度に応じて異なるプローブとを含むことを特徴とするコンピュータ娯楽装置のための静電容量入力装置。
【請求項2】
前記導電領域と静電容量的に結合している前記信号は、前記共通導電層と前記格子パターン内の前記導電領域それぞれとの間に共通に印加されている交流電圧であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プローブは誘電体を含み、
前記静電容量センサは、前記誘電体と、対応する前記導電層との近接度に起因する、対応する導電領域と共通導電層との間の静電容量の変化を検出することを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記導電領域と静電容量的に結合している前記信号は、前記共通導電層と前記格子パターン内の前記導電領域それぞれとの間に共通に印加されている交流電圧を起因として生じた一またはそれ以上の導電領域の交流電流であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記プローブは誘電体を含み、
前記静電容量センサは、前記誘電体と、対応する前記導電層との近接度に起因する前記交流電流の変化を検出することを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記プローブは、対応する前記導電領域のひとつと静電容量的に結合している前記信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記プローブは、第1の導体に交流電圧を印加する発信器を含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記プローブは、前記第1の導体と静電容量的に結合する第2の導体をさらに含み、
前記第1の導体と前記第2の導体は、前記マット上の前記導電領域に向かう電場を案内するように形作られていることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記発信器は、前記第1の導体と電気的に接続する誘導コイルを含むことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記マットに近接する交流磁場を生成する手段をさらに含み、
前記誘導コイルは 前記交流磁場に応答して誘導電圧を生成し、前記誘導電圧を前記第1の導体に印加することによって前記格子パターンの導電領域の対応するひとつと静電容量的に結合している前記信号を生成することを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記誘導コイルは、LC並列共振回路(tank circuit)内のキャパシタと電気的に接続し、
前記LC並列共振回路は、ひとつの共振周波数で特徴付けられており、
前記交流磁場の周波数は、前記共振周波数と近似的に等しいことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記静電容量センサと接続するプロセッサであって、前記静電容量センサからの一またはそれ以上の計測値から、前記プローブと一またはそれ以上の前記導電領域との間の距離を測定するプロセッサをさらに含み、
所与の計測値は、対応する導電領域への前記信号の静電容量的結合に依存することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記プローブと一またはそれ以上の導電領域との間の一またはそれ以上の前記測定された距離から、前記格子パターンに対する前記プローブの位置をさらに決定することを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記プローブと一またはそれ以上の導電流域との間の距離を三角測量することによって前記位置を決定することを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記静電容量センサに接続するプロセッサであって、前記静電容量センサからの一またはそれ以上の計測値に基づいてコンピュータプログラムへの入力を生成するプロセッサをさらに含み、
所与の計測値は、対応する導電領域への前記信号の静電容量的結合に依存することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記入力は、前記格子パターンに対する前記プローブの位置であることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記プログラムはゲームプログラムであることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記プローブは、ユーザの一またはそれ以上の足に装着されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項19】
プロセッサに接続された静電容量入力装置を持つコンピュータ娯楽装置用のコンピュータプログラムへの入力を受信する方法であって、
前記静電容量入力装置はマットとプローブを含み、
前記マットは共通導電層とパターンを持つ導電層とに挟まれた誘電層を持ち、
前記パターンを持つ導電層は複数の導電領域を含む格子パターンを含み、
各導電領域は対応する静電容量センサと選択的に接続し、
前記静電容量センサは対応するひとつの導電領域と静電容量的に結合している信号に応答するものであり、前記方法は、
前記プローブで前記信号の静電容量的結合を変更するステップであって、信号の変更の度合いは、前記プローブと、対応する導電領域のひとつとの近接度に応じて異なるステップと、
前記静電容量センサから一またはそれ以上の計測値を集計するステップであって、所与の計測値は、対応する導電領域への前記信号の静電容量的結合に依存するステップと、
一またはそれ以上の計測値に基づいて、前記コンピュータプログラムへの前記入力を生成するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
前記導電領域と静電容量的に接続する前記信号は、前記共通導電層と前記格子パターン内の前記導電領域それぞれとの間に印加されている共通の交流電圧であることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記プローブは誘電体を含み、
前記静電容量センサは、前記誘電体と、対応する前記導電層との近接度に起因する、対応する導電領域と共通導電層との間の静電容量の変化を検出することを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記導電領域と静電容量的に接続する前記信号は、前記共通導電層と前記格子パターン内の前記導電領域それぞれとの間に共通に印加されている交流電圧を起因として生じた一またはそれ以上の導電領域の交流電流であることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記プローブは誘電体を含み、
前記静電容量センサは、前記誘電体と、対応する前記導電層との近接度に起因する前記交流電流の変化を検出することを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記プローブは、対応する前記導電領域のひとつと静電容量的に結合している前記信号を生成することを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記プローブは、第1の導体に交流電圧を印加する発信器を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記プローブは、前記第1の導体と静電容量的に結合する第2の導体をさらに含み、
前記第1の導体と前記第2の導体とは、前記マット上の前記導電領域に向かう電場を案内するように形作られていることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記発信器は、前記第1の導体と電気的に接続する誘導コイルを含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記マットに近接する交流磁場を生成する手段をさらに含み、
前記誘導コイルは 前記交流磁場に応答して誘導電圧を生成し、前記誘導電圧を前記第1の導体に印加することによって前記格子パターンの導電領域の対応するひとつと静電容量的に結合している前記信号を生成することを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記誘導コイルは、LC並列共振回路(tank circuit)内のキャパシタと電気的に接続し、
前記LC並列共振回路は、ひとつの共振周波数で特徴付けられており、
前記交流磁場の周波数は、前記共振周波数と近似的に等しいことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
プロセッサを用いて前記静電容量センサからの一またはそれ以上の計測値から、前記プローブと一またはそれ以上の前記導電領域との間の距離を決定するステップをさらに含み、
所与の計測値は、対応する導電領域への前記信号の静電容量的結合に依存することを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項31】
前記プロセッサを用いて前記プローブと一またはそれ以上の導電領域との間の一またはそれ以上の前記決定された距離から、前記格子パターンに対する前記プローブの位置を決定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記プロセッサを用いて前記プローブと一またはそれ以上の導電流域との間の距離を三角測量することによって前記位置を決定することを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記プローブはユーザの一またはそれ以上の足に装着されることを特徴とする請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−253538(P2011−253538A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121647(P2011−121647)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】