説明

コンピュータ,プログラム,コンピュータシステム,及びデータ作成方法

【課題】 本発明は,1群のディジタルデータを作成するときのユーザの手間を軽減又は削減することができるコンピュータ等を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明のコンピュータは,原稿を読み込んで,読み込んだ領域に対応する画像データを取得するための画像読取手段と,原稿の読取領域を設定するための第1設定手段と,読取領域の読取順序を設定するための第2設定手段と,読み出しパターンを複数格納したパターンデータベースとを含む。そして,コンピュータでは,原稿から1群のディジタルデータを作成するために,第1設定手段及び第2設定手段が,パターンデータベースから選択された読み出しパターンにしたがって,画像読取手段による原稿の読取領域及び読取順序を設定し,画像読取手段が,設定された読取領域を設定された読取順序で原稿を読み込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,コンピュータ,プログラム,コンピュータシステム,及びデータ作成方法などに関し,特に,原稿又は当該原稿に対応する画像データから,1群のディジタルデータを作成するコンピュータ,プログラム,コンピュータシステム,及びデータ作成方法などに関する。
【背景技術】
【0002】
雑誌や新聞を紹介するために,その一部の記事をウェブサイトで公開したり,また別の小雑誌に転載したりすることが行われている(新聞の例としては,特許文献1(特開2002−236701号公報)を参照。)。このようにして雑誌や雑誌を紹介することで,雑誌や新聞の購買意欲を高めることができる。
【0003】
紹介用の記事を作成するために,編集者は,雑誌などの原稿の一部の記事を切り取り,それを,スキャナなどを用いて画像データ化したり,原稿の画像データを入手してその画像データから新たな画像データを作成したりする。そして,編集者は,作成された複数の記事をレイアウトすることで,複数の雑誌や新聞を紹介したり,また,ある雑誌や新聞の複数の記事を紹介したりすることが可能となる。
【0004】
しかしながら,紹介用の記事を作成する作業は編集者による手作業であり,手間がかかる。また,紹介用の記事を作成するにあたり,原稿のどの部分を切り取るかは,編集者の感性に任されており,一定の水準を確保することは困難である。同様に,作成された複数の記事をレイアウトする作業も編集者の感性に任されており,一定の水準を確保することは困難である。特に,携帯端末において雑誌や新聞を紹介するためには,コンパクトな紹介用の記事を作成する必要があるとともに,それらの記事を順序よくレイアウトする必要がある。これらは,表示領域が狭くても,携帯端末のユーザが雑誌や新聞のブランド感を損なうことがないようにするためである。
【0005】
なお,上述したような課題は,雑誌や新聞などの原稿又は当該原稿に対応する画像データから,1群のディジタルデータ(複数の記事)を作成する際に発生する。すなわち,上述したような課題は,編集者に限られることはなく,コンピュータを用いるユーザに生じ得るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−236701号公報(段落0042〜0047)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで,本発明は,1群のディジタルデータを作成するときのユーザの手間を軽減又は削減することができるコンピュータ,プログラム,コンピュータシステム,及びデータ作成方法を提供することを主な目的とする。
【0008】
また,本発明は,作成される1群のディジタルデータの水準を一定以上に確保することができるコンピュータ,プログラム,コンピュータシステム,及びデータ作成方法を提供することを副次的な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面は,原稿又は当該原稿に対応する画像データから1群のディジタルデータを作成するコンピュータに関する。このコンピュータは,原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込んで,読み込んだ領域に対応する画像データを取得するための画像読取手段と,前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域を設定するための第1設定手段と,前記第1設定手段により設定された読取領域の読取順序を設定するための第2設定手段と,前記第1設定手段により設定可能な読取領域と,前記第2設定手段により設定可能な読取順序とを関連付けた読み出しパターンを複数格納したパターンデータベースとを含む。
【0010】
そして,このコンピュータでは,1群のディジタルデータを作成するために,前記第1設定手段及び前記第2設定手段が,前記パターンデータベースから選択された読み出しパターンにしたがって,前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域及び読取順序を設定し,前記画像読取手段が,前記第1設定手段により設定された読取領域を前記第2設定手段により設定された読取順序で前記原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込む。これにより,1群のディジタルデータが作成される。つまり,コンピュータとしては,1群のディジタルデータを出力可能に保持した状態となる。
【0011】
したがって,第1の側面によれば,読み出しパターンが選択されれば,原稿から1群のディジタルデータが作成されるので,ユーザの手間を軽減又は削減することができる。また,第1の側面によれば,ユーザによらず,同じ1群のディジタルデータを作成することができるので,作成される1群のディジタルデータの水準を一定以上に確保することができる
【0012】
本発明の好ましい側面では,前記パターンデータベースが,原稿又は当該原稿に対応する画像データに含まれる連載記事に対応する読み出しパターンを含む。一般的に連載記事では,共通するフォーマットが定まっているので,読み出しパターンの再設定を行う必要性をなくすことができる。
【0013】
また,本発明の好ましい側面では,前記パターンデータベースが,読取順序が互いに異なる読取領域が互いに重複する読み出しパターンを含む。このように,この好ましい側面によれば,読取領域が重複していても,1群のディジタルデータを容易に作成することができる。
【0014】
さらに,本発明の好ましい側面では,前記パターンデータベースが,原稿又は当該原稿に対応する画像データに含まれる画像及び当該画像に隣接するテキストの組み合わせを読取領域とした読み出しパターンを含む。これにより,例えば,写真とその説明分とを組み合わせたデータを1群のディジタルデータに含ませることができる。
【0015】
また,本発明の好ましい側面では,上記コンピュータが,読み出しパターンに固有の読取領域又は読取順序を変更するための変更手段をさらに含む。これにより,読み込みパターンの再設定を容易に行うことができる。
【0016】
また,本発明の好ましい側面では,前記1群のディジタルデータを構成する画像データは,コマ割り型のビューワで表示するための複数のコマを構成する。この場合,前記コンピュータは,前記1群のディジタルデータを構成する画像データを,前記読取順序に応じたコマ割りで,前記ビューワが表示可能となるように出力する出力手段をさらに含んでいる。つまり,この好ましい側面では,コマ割り型のビューワに適した1群のディジタルデータを作成して出力することができる。
【0017】
さらに好ましい側面では,前記出力手段が,前記1群のディジタルデータを出力するときに追加して出力されるページを作成する追加ページ作成手段をさらに含む。そして,この追加ページ作成手段は,前記画像読取手段に,原稿又は当該原稿に対応する画像データから,所定の領域にある画像を読み込ませることによって得られた画像データを,前記1群のディジタルデータを出力するときに追加して出力するトップページに用いる。この側面によれば,容易に追加の画像データとしてトップページを作成することができる。
【0018】
同様に,さらに好ましい側面では,前記出力手段が前記1群のディジタルデータを出力するときに追加して出力されるページを作成する追加ページ作成手段をさらに含む。そして,この追加ページ作成手段は,前記画像読取手段に,原稿又は当該原稿に対応する画像データから,所定の領域にある画像を読み込ませることによって得られた画像データを,前記1群のディジタルデータを出力するときに追加して出力するボトムページに用いる。この側面によれば,容易に追加の画像データとしてボトムページを作成することができる。
【0019】
また,別の好ましい側面では,前記画像読取手段が,原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込むときに,テキストデータを抽出可能に構成されている。これにより,1群のディジタルデータにテキストデータを含ませることも可能となる。
【0020】
また,本発明の第2の側面は,第1の側面と同様に,原稿又は当該原稿に対応する画像データから1群のディジタルデータを作成するコンピュータに関する。そして,この第2の側面では,原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込んで,読み込んだ領域に対応する画像データを取得するための画像読取手段と,前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域を設定するための読み出しパターンを複数格納したパターンデータベースとを含む。そして,このコンピュータでは,1群のディジタルデータを作成するために,前記画像読取手段が,前記パターンデータベースから選択された読み出しパターンにしたがって,前記原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込む。これにより,前記コンピュータが,前記1群のディジタルデータを出力可能に保持することとなる。この側面によっても,1群のディジタルデータが作成されるので,ユーザの手間を軽減又は削減することができる。
【0021】
また,本発明の第3の側面は,原稿又は当該原稿に対応する画像データから1群のディジタルデータを作成する処理をコンピュータに行わせるためのプログラムに関する。そして,このプログラムは,前記コンピュータを,原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込んで,読み込んだ領域に対応する画像データを取得するための画像読取手段と,前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域を設定するための第1設定手段と,前記第1設定手段により設定された読取領域の読取順序を設定するための第2設定手段として機能させる。ここで,前記コンピュータは,前記第1設定手段により設定可能な読取領域と,前記第2設定手段により設定可能な読取順序とを関連付けた読み出しパターンを複数格納したパターンデータベースを含んでいる。そして,前記コンピュータが前記プログラムを実行することにより,前記第1設定手段及び前記第2設定手段が,前記パターンデータベースから選択された読み出しパターンにしたがって,前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域及び読取順序を設定し,前記画像読取手段が,前記第1設定手段により設定された読取領域を前記第2設定手段により設定された読取順序で前記原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込む。これにより,1群のディジタルデータが作成される。その結果,前記コンピュータが,前記1群のディジタルデータを出力可能に保持することとなる。この側面によれば,第1の側面と同等の効果を奏することができる。
【0022】
本発明の第4の側面は,原稿又は当該原稿に対応する画像データから1群のディジタルデータを作成するコンピュータシステムに関する。このコンピュータシステムは,原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込んで,読み込んだ領域に対応する画像データを取得するための画像読取装置と,前記画像読取装置を制御可能なコンピュータとを含む。ここで,前記コンピュータは,前記画像読取装置による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域を設定するための第1設定手段と,前記第1設定手段により設定された読取領域の読取順序を設定するための第2設定手段と,前記第1設定手段により設定可能な読取領域と,前記第2設定手段により設定可能な読取順序とを関連付けた読み出しパターンを複数格納したパターンデータベースとを含んでいる。そして,このコンピュータシステムでは,前記第1設定手段及び前記第2設定手段が,前記パターンデータベースから選択された読み出しパターンにしたがって,前記画像読取装置による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域及び読取順序を設定し,前記画像読取装置が,前記第1設定手段により設定された読取領域を前記第2設定手段により設定された読取順序で前記原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込む。これにより,1群のディジタルデータが作成される。その結果,前記コンピュータが,前記1群のディジタルデータを出力可能に保持することとなる。この側面によれば,第1の側面と同等の効果を奏することができる。
【0023】
本発明の第4の側面は,コンピュータを用いて,原稿又は当該原稿に対応する画像データから1群のディジタルデータを作成するためのデータ作成方法に関する。ここで,前記コンピュータは,原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込んで,読み込んだ領域に対応する画像データを取得するための画像読取手段と,前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域を設定するための第1設定手段と,前記第1設定手段により設定された読取領域の読取順序を設定するための第2設定手段と,前記第1設定手段により設定可能な読取領域と,前記第2設定手段により設定可能な読取順序とを関連付けた読み出しパターンを複数格納したパターンデータベースとを含んでいる。
【0024】
そして,前記データ作成方法は,前記第1設定手段及び前記第2設定手段により,前記パターンデータベースから選択された読み出しパターンにしたがって,前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域及び読取順序を設定するステップと,前記画像読取手段により,前記第1設定手段により設定された読取領域を前記第2設定手段により設定された読取順序で前記原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込むステップとを含む。これらのステップが実行されることにより,1群のディジタルデータが作成され,その結果,前記コンピュータが,前記1群のディジタルデータを出力可能に保持することとなる。この側面によれば,第1の側面と同等の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば,コンピュータを用いることで,原稿又は当該原稿に対応する画像データを,読み出しパターンにしたがって読み込むことで,1群のディジタルデータが作成される。つまり,1群のディジタルデータを作成する作業の少なくとも一部が自動化される。これにより,コンピュータのユーザの手間を軽減又は削減することができる。例えば,編集者が原稿に対して読取領域を設定する手間や,読取順序を考える手間が軽減又は削減される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は,本発明のコンピュータシステムの構成を概略的に示す図である。
【図2】図2(a),図2(b)は,図1のパーソナルコンピュータ(PC)の構成を示す図であり,図2(a)は,PCの外観を示す斜視図であり,図2(b)は,図2(a)のPCのPC本体に収容された制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は,図2のコンピュータによって実行されるデータ作成処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】図4(a),図4(b)は,パターンデータベースに登録されている読み込みパターンの第1の例と,その読み込みパターンにしたがって作成される1群のディジタルデータを説明するための模式図である。
【図5】図5(a),図5(b)は,パターンデータベースに登録されている読み込みパターンの第2の例と,その読み込みパターンにしたがって作成される1群のディジタルデータを説明するための模式図である。
【図6】図6(a),図6(b)は,パターンデータベースに登録されている読み込みパターンの第3の例と,その読み込みパターンにしたがって作成される1群のディジタルデータを説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態を説明する。しかしながら,以下説明する形態はある例であって,当業者にとって自明な範囲で適宜修正することができる。
【0028】
図1は,本発明のコンピュータシステムの構成を概略的に示す図である。図2(a),図2(b)は,図1のパーソナルコンピュータ(PC)の構成を示す図であり,図2(a)は,PCの外観を示す斜視図であり,図2(b)は,図2(a)のPCのPC本体に収容された制御部の構成を示すブロック図である。
【0029】
図1に示すコンピュータシステムは,データ作成システム100を構成する。このデータ作成システム100は,雑誌や新聞などの原稿から1群のディジタルデータを作成するためのものである。そして,このデータ作成システム100は,パーソナルコンピュータ(PC)10と,画像読取装置としてのスキャナ20と,プリンタ30とを備えている。スキャナ20及びプリンタ30は,PC10に接続されている。また,PC10は,通信ネットワーク40に接続されている。
【0030】
スキャナ20は,印刷物や写真などの読み込み(スキャン)を行うことにより画像データを取得するためのものであり,本態様では,雑誌や新聞などの原稿から画像データを取得する。また,スキャナ20は,テキストデータを抽出可能に構成されていてもよい。そして,スキャナ20が取得した画像データやテキストデータは,PC10に転送されるようになっている。そのため,スキャナ20は,PC10に画像データを入力するための入力装置の一例である。
【0031】
プリンタ30は,PC10から転送されてきた画像データを紙などの印刷媒体に印刷するためのものである。そのため,プリンタ30は,画像データを出力するための出力装置の一例である。本態様では,プリンタ30を用いることによって,データ作成システム100において作成された1群のディジタルデータを印刷して,その出力形態を確認することができる。また,プリンタ30を用いることによって,作成された1群のディジタルデータを印刷して,新たな雑誌を作成することもできる。
【0032】
通信ネットワーク40は,PC10に入力すべき画像データや文字データを転送したり,PC10から出力された画像データや文字データを他のPCや携帯端末などに転送したりするためのものである。通信ネットワーク40の例としては,インターネット,イーサネット(登録商標)等を挙げることができる。しかし,通信ネットワーク40の例は,これらに限られることはなく,通信可能な有線又は無線の通信ネットワークであればいかなるものであってもよい。
【0033】
PC10は,画像データや文字データなどのディジタルデータを処理するコンピュータ(つまり,情報処理装置)の一例である。本態様では,PC10は,スキャナ20に,原稿を所定のルール(後述する原稿読込プログラム)で読み込ませ,それによって得られた画像データを取得することで1群のディジタルデータを作成する。
【0034】
PC10は,図2(a)に示すように,PC本体11と,モニタ17と,キーボード18と,マウス19とを含んでいる。モニタ17,キーボード18,及びマウス19は,PC本体11に接続されている。PC本体11には,制御部12が収容されている(図2(b)参照)。
【0035】
モニタ17は,画像を表示するための表示画面17aを有しており,PC10から出力された1群のディジタルデータを画像として表示画面17a上に表示する可能に構成されている。キーボード18及びマウス19は,PC10にユーザの指示入力に関する指示入力情報を入力するための入力手段の一例である。入力手段は,キーボード18やマウス19に限られることはなく,例えば,モニタ17の表示画面17a上に設けられるタッチパネルであってもよい。
【0036】
制御部12は,図2(b)に示すように,CPU13と,メモリ14と,入力インターフェース(入力I/F)15と,出力インターフェース(出力I/F)16と,それらを互いに接続するバス12aを含んでいる。
【0037】
CPU13は,PC10やスキャナ20及びプリンタ30を制御するために必要な演算処理を行うための処理装置の一例である。CPU13に代えて,他の処理装置や他の演算装置を用いてもよい。メモリ14は,データを記憶するための記憶手段の一例である。本態様では,このメモリ14に,画像データや文字データ,CPU13が処理に用いるプログラムやデータベース(DB),さらには,CPU13が作成した1群のディジタルデータ等が記憶される。メモリ14は,ROM及びRAMを含むことが好ましく,さらに,外部記憶装置や不揮発性メモリなどを含んでもよい。
【0038】
メモリ14に記憶されるプログラムとしては,原稿読込プログラムや,データ出力プログラムがある。原稿読込プログラムは,コンピュータによって実行可能なプログラムであり,本態様では,PC10によって実行される。データ出力プログラムは,PC10などのコンピュータによって,原稿読込プログラムと連携して,又は独立的に実行される。
【0039】
メモリ14に記憶されるデータベースとしては,パターンデータベースがある。パターンデータベースは,原稿読込プログラムにしたがった処理を行うときに参照される。パターンデータベースには,複数の読み出しパターンが格納(登録)されている。ここで,読み出しパターンとは,スキャナ20が原稿を読み込むときの読取領域と,その読取順序とを関連付けたものをいい,詳細については後述する。ただし,後述するように,パターンデータベースに登録されている読み出しパターンを再編集することも可能である。
【0040】
入力I/F15は,スキャナ20,入力手段(キーボード18及びマウス19),及び通信ネットワーク40等に接続される。この入力I/F15は,スキャナ20から転送された画像データや,入力手段から入力された指示入力情報や,通信ネットワークを介して転送されたデータを制御部12が受け付けるためのインターフェースとして機能する。出力I/F16は,プリンタ30やモニタ17や通信ネットワーク40に接続される。この出力I/F16は,CPU13の指示によってメモリ14から出力された画像データや文字データやCPU13からの指示コマンドなどをプリンタ30やモニタ17や通信ネットワーク40などの外部装置に出力するためのインターフェースである。
【0041】
次に,図1に示すデータ作成システム100において実行されるデータ作成処理の一例について説明する。本態様では,これらの処理は,メモリ14に記憶されている原稿読込プログラム及びデータ出力プログラムに従って行われる。そのため,本処理を行う際には,PC10のCPU13が,上記原稿読込プログラムや上記データ出力プログラムを読み出して実行する。
【0042】
まず,スキャナ20に原稿がセットされる(ステップS10a)。例えば,原稿が雑誌である場合には,見開き2ページ分がセットされる。そして,この状態で,仮スキャンが行われる(ステップS10b)。この仮スキャンによって,原稿全体の画像データが取得され,PC10に転送される。なお,仮スキャンは,PC10からの指示に従って行われてもよいし,スキャナ20のスキャン開始ボタンなどの押下に応じて行われてもよい。
【0043】
続いて,PC10において,読み込みパターンの選択が行われる(ステップS20)。具体的には,パターンデータベースに登録されている複数の読み込みパターンの中から,所望の読み込みパターンを選択する。読み込みパターンの選択を容易にするために,仮スキャンによって得られた画像データと,読み込みパターンとを重複表示させてもよい。
【0044】
続いて,選択した読み込みパターンにおいて読取領域に修正があれば修正を行い,これにより,読取領域の設定を完了する(ステップS30)。同様に,選択した読み込みパターンにおいて,読取順序に修正があれば修正を行い,これにより,読取順序の設定を完了する(ステップS40)。なお,読取領域や読取順序に修正がなければ,ステップS30で選択された読み込みパターンにデフォルトで設定されている読取領域及び読取順序がそのまま用いられることとなる。
【0045】
そして,本スキャンを行う(ステップS50)。この本スキャンでは,スキャナ20が,選択された読み込みパターン(つまり,設定された読取領域及び読取順序)にしたがって,原稿の読み込みを行う。本スキャンでは,読取領域が重複している場合等には,複数回のスキャンが行われる。そして,この本スキャンによって得られた複数の画像データは,PC10に転送される(ステップS60)。
【0046】
PC10において,スキャナ20から転送されてきた複数の画像データについてサイズや容量に変更があればその変更が行われる(ステップS70)。例えば,作成した1群のディジタルデータを携帯電話等に配信する場合には,携帯電話用の画面サイズに合わせて各画像データのサイズを拡大又は縮小する。また,PC10に転送されてきた複数の画像データは,読取順序に従っている。具体的には,読取順序に応じたファイル番号が付けられている。そのため,必要があれば,そのファイル番号を変更し(ステップS80),これにより,それら複数の画像データを1群のディジタルデータとして出力する場合の出力順序も変更されることとなる。さらに,ステップS70〜S80の処理の際に,画像データをマニュアル(手作業)で編集してもよく,具体的には,テキストデータを挿入したり,画像データを挿入したり,リンク先のURLを登録したり,音声データを割り当てたりしてもよい。
【0047】
その後,PC10は,作成した1群のディジタルデータを出力する(ステップS90)。ここで,出力の例としては,表示,印刷,送信がある。PC10のモニタに1群のディジタルデータを表示することで,ユーザは,その出力形態を確認することができる。また,1群のディジタルデータをプリンタ30で印刷することで,原稿とは別の雑誌を作成することができる。上述した態様では,雑誌の見開き2ページから複数の画像データを作成しているので,2ページ又はそれ以上のページの雑誌を作成することができることとなる。さらに,1群のディジタルデータを原稿の供給元や出版社に送信することで,校閲を依頼することが容易になる。
【0048】
さらには,1群のディジタルデータを複数の携帯端末などに配信することもできる。このように配信されたデータは,電子書籍として機能する。これにより,携帯端末のユーザは,書店に行くことなく,雑誌の一部又は全部を閲覧することができる。また,携帯端末に,コマ割り型のビューワ(たとえば,セルシス社のビューワ)を搭載(又はインストール)することで,1群のディジタルデータを構成する各画像データは,そのビューワの1コマとして機能する。さらに,そのようなビューワでは,出力順序にしたがってコマ送りすることができるため,ユーザは,あたかも雑誌をデザイナー(編集者)と同じ視線で閲覧しているような感覚を抱くことができる。
【0049】
なお,上述した図3の処理において,ステップS20a,S30,S40,S70,及びS80の処理を省略してもよい。ステップS20aの処理は,原稿に所定のフォーマットで作成される連載記事が掲載されている場合等に省略することができる。
【0050】
図3のデータ作成処理によれば,原稿から1群のディジタルデータが作成される。このため,ユーザの手間を軽減又は削減することができる。また,1群のディジタルデータを作成するにあたり,パターンデータベースから読み込みパターンを選択する(読取領域及び読取順序を設定する)だけで,1群のディジタルデータが作成される。これにより,どのようなユーザであっても同じ1群のディジタルデータを作成することができるので,データ作成に一定の水準を確保することができる。特に,読み込みパターンとして,ウェブデザイナーや原稿の記事の作者等の熟練者によって作成されたものを用いることで,水準を高めることができる。したがって,パターンデータベースには,熟練者によって作成された読み込みパターンを多数登録しておくことが好ましい。
【0051】
そこで,パターンデータベースに登録される読み込みパターンの具体例について,図4〜図6を用いて説明する。図4〜図6は,それぞれ,パターンデータベースに登録される読み込みパターンの第1〜第3の例と,各例の読み出しパターンにしたがって作成される1群のディジタルデータとを説明するための図である。
【0052】
図4(a)に示す第1の例は,ある雑誌の連載記事から,上述したビューワに適したコマ割りで,画像データ(以下,コマ画像ともいう)を作成するのに適した読み込みパターンである。なお,図4(a)には,その連載記事の一例も示されている。読み出しパターンは,複数のフレームで構成されている。そして,各フレームは,読取領域の一部又は全部に対応しており,雑誌の連載記事から画像データを取得すべき領域の外形を示している。すなわち,各フレーム内の領域がコマ画像用の画像データ一部又は全部として取得されることとなる。また,各フレームに付された符号の数字部分は,読取順序に対応しており,アルファベット部分「image」は,コマ画像を構成する画像データが画像領域に対応することを示しており,同「text」は,コマ画像を構成する画像データがテキスト領域に対応することを示しており,アルファベット部分「A」,「B」,…は,コマ画像における配列順序を示している。
【0053】
図4(b)は,図4(a)の読み出しパターンにしたがって作成される1群のディジタルデータを説明するための図である。図4(b)に示すように,この例では,6つのコマ画像が作成される。6つのコマ画像のうち,4つは,原稿にある文字又は画像のみを含むコマ画像であり,残りの2つは,トップページとボトムページである。
【0054】
トップページとボトムページを除くコマ画像は,上記ステップS40で設定された読取順序又は上記ステップS80で設定された出力順序で並んでいる。これにより,ユーザは,読み出しパターンを設定した熟練者(例えば,ウェブデザイナー)と同じ順序で原稿を読むことができる。
【0055】
トップページとボトムページは,それぞれ,コマ割り画像の冒頭のコマ画像と末尾のコマ画像に対応しており,本態様では,いずれも,原稿にはない文字又は画像を含んでいる。原稿にはない文字又は画像は,PC10のメモリ14に格納されている。そして,トップページは,例えば,読み込み対象の原稿から,最も大きい画像と,最も大きい文字を含む領域とを読み込み,続いて,読み込みによって得られたそれらの画像データと,メモリ14から読み出した文字(例えば,雑誌名)又は画像とを合成することで作成される。すなわち,トップページやボトムページは,図3の処理で作成される1群の画像データに追加されるように作成される。
【0056】
なお,図4(b)に示す例では,トップページに用いられる画像は,図3の処理で得られる画像データを使用している。したがって,トップページは,原稿にはない文字又は画像を必ずしも含む必要はない。トップページは,読み出しパターンにしたがって原稿を読み込むことにより作成されてもよい。
【0057】
また,ボトムページもトップページと同様に作成され,例えば,該当雑誌又はその電子雑誌の購入を促すテキストと,該当雑誌のリンク先を示すテキストとを含んでいる。このように,コマ割り画像に,トップページやボトムページを含ませることにより,ユーザは,携帯端末に配信された1群のディジタルデータの原稿が何であるかを容易に思い出すことができる。
【0058】
図5(a)に示す例は,縦書きのテキスト領域を含む原稿から,1群のディジタルデータを作成するのに適した読み込みパターンである。図5(a)において読み込みパターンと共に示されている原稿には,縦書きのテキスト領域が含まれている。このような場合であっても,図5(a)に示す読み出しパターンにしたがって1群のディジタルデータを作成することにより,図5(b)に示すように,表示画面が狭くても縦書きのテキスト領域が読みやすい画像データを配信することができる。特に,原稿が新聞である場合,縦書きのテキスト領域が紙面上に分散されており,次に読むべきテキスト領域を探すのが困難であるが,本態様によれば,読み出しパターンの設定に応じて,新聞の一連のテキスト領域を,一連のコマ画像にするか,又は1つのコマ画像にすることができる。このようにすることで,ユーザの読みやすさを原稿よりも高めることができる。
【0059】
図6(a)に示す例は,グルメに関する情報を含む原稿から,1群のディジタルデータを作成するのに適した読み込みパターンである。グルメに関する情報は,一般的に,料理や店の雰囲気を示す写真と,それらに共通する説明文と,各写真に対応する説明文とを含んでいる。このような場合,どの写真とどの説明分とを関連付けるかについてはデザイナーや編集者が熟知しているはずである。そこで,本態様では,そのような熟練者が図6(a)に示すような読み込みパターンを作成し,パターンデータベースに登録する。そして,この読み込みパターンでは,1つの写真を複数の説明文に関連付けること,つまり,原稿に含まれる画像と当該画像に隣接するテキストとを組み合わせることが可能である。すなわち,この読み込みパターンにしたがって1群のディジタルデータを作成した場合,図6(b)に示すように,同じ写真が複数のコマにわたって現れる一方で,説明文はコマによって異なるようなコマ割りが得られることとなる。そして,このようにして作成された1群のディジタルデータを携帯端末に配信することにより,ユーザは,熟練者と同じ視線で原稿を見たり読んだりすることができる。
【0060】
以上詳細に説明したように,上述した態様によれば,原稿から1群のディジタルデータを作成することができる。このため,ユーザは,出力可能な1群のディジタルデータの作成を容易に行うことができる。また,作成されたディジタルデータは,設定された読取順序又は出力順序で並んでいる。これにより,ユーザは,読取順序を考える手間や,出力順序を設定する手間が軽減又は削減される。なお,上述した態様において,読取順序については,必ずしも設定される必要はなく,その場合,読み込みパターンには,読取領域だけが設定される。
【0061】
また,上述した態様では,原稿をスキャナ20にセットして,1群のディジタルデータを作成する場合について説明した。しかし,本発明は,原稿をスキャナ20にセットする場合に限られることはない。例えば,画像データを選択し,読み込みパターンにしたがって,選択した画像データから,読取領域内の画像データをコピー又はカットすることにより,1群のディジタルデータを作成してもよい。すなわち,PC10は,スキャナ20などの画像読取装置に接続されている必要はなく,画像データを読み込んでその画像データから新たな画像データを作成可能な画像読取手段を備えていればよい。
【0062】
また,上述した態様では,データ作成方法やデータ作成用のコンピュータ又はコンピュータシステムについて主に説明した。しかし,本発明は,データ作成方法やコンピュータ又はコンピュータシステムに限られて適用されるものではなく,コンピュータ又はコンピュータシステムをデータ作成装置として機能させるためのプログラムや,そのようなプログラムを格納した記憶媒体にも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は,コンピュータを用いて,原稿(又は原稿用素材)の編集を行う技術分野やディジタルデータを作成する技術分野等で好適に利用されうる。
【符号の説明】
【0064】
10 パーソナルコンピュータ(PC)
11 PC本体
12 制御部
12a バス
13 CPU
14 メモリ
15 入力インターフェース(入力I/F)
16 出力インターフェース(出力I/F)
17 モニタ
17a 表示画面
18 キーボード
19 マウス
20 スキャナ
30 プリンタ
40 通信ネットワーク
100 データ作成システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿又は当該原稿に対応する画像データから1群のディジタルデータを作成するコンピュータであって,
原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込んで,読み込んだ領域に対応する画像データを取得するための画像読取手段と,
前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域を設定するための第1設定手段と,
前記第1設定手段により設定された読取領域の読取順序を設定するための第2設定手段と,
前記第1設定手段により設定可能な読取領域と,前記第2設定手段により設定可能な読取順序とを関連付けた読み出しパターンを複数格納したパターンデータベースと,
を含み,
前記第1設定手段及び前記第2設定手段が,前記パターンデータベースから選択された読み出しパターンにしたがって,前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域及び読取順序を設定し,
前記画像読取手段が,前記第1設定手段により設定された読取領域を前記第2設定手段により設定された読取順序で前記原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込むことにより,1群のディジタルデータが作成され,
これにより,前記コンピュータが,前記1群のディジタルデータを出力可能に保持する,
コンピュータ。
【請求項2】
前記パターンデータベースは,
原稿又は当該原稿に対応する画像データに含まれる連載記事に対応する読み出しパターンを含む,
請求項1に記載のコンピュータ。
【請求項3】
前記パターンデータベースは,
読取順序が互いに異なる読取領域が互いに重複する読み出しパターンを含む,
請求項1又は2に記載のコンピュータ。
【請求項4】
前記パターンデータベースは,
原稿又は当該原稿に対応する画像データに含まれる画像及び当該画像に隣接するテキストの組み合わせを読取領域とした読み出しパターンを含む,
請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンピュータ。
【請求項5】
前記読み出しパターンに固有の読取領域又は読取順序を変更するための変更手段をさらに含む,
請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンピュータ。
【請求項6】
前記1群のディジタルデータを構成する画像データは,
コマ割り型のビューワで表示するための複数のコマを構成し,
前記コンピュータは,
前記1群のディジタルデータを構成する画像データを,前記読取順序に応じたコマ割りで,前記ビューワが表示可能となるように出力する出力手段をさらに含む,
請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンピュータ。
【請求項7】
前記出力手段が前記1群のディジタルデータを出力するときに追加して出力されるページを作成する追加ページ作成手段をさらに含み,
前記追加ページ作成手段は,
前記画像読取手段に,原稿又は当該原稿に対応する画像データから,所定の領域にある画像を読み込ませることによって得られた画像データを,前記1群のディジタルデータを出力するときに追加して出力するトップページに用いる,
請求項6に記載のコンピュータ。
【請求項8】
前記出力手段が前記1群のディジタルデータを出力するときに追加して出力されるページを作成する追加ページ作成手段をさらに含み,
前記追加ページ作成手段は,
前記画像読取手段に,原稿又は当該原稿に対応する画像データから,所定の領域にある画像を読み込ませることによって得られた画像データを,前記1群のディジタルデータを出力するときに追加して出力するボトムページに用いる,
請求項6に記載のコンピュータ。
【請求項9】
前記画像読取手段は,
原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込むときに,テキストデータを抽出可能に構成されている,
請求項1〜8のいずれか1項に記載のコンピュータ。
【請求項10】
原稿又は当該原稿に対応する画像データから1群のディジタルデータを作成するコンピュータであって,
原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込んで,読み込んだ領域に対応する画像データを取得するための画像読取手段と,
前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域を設定するための読み出しパターンを複数格納したパターンデータベースと,
を含み,
前記画像読取手段が,前記パターンデータベースから選択された読み出しパターンにしたがって,前記原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込むことにより,1群のディジタルデータが作成され,
これにより,前記コンピュータが,前記1群のディジタルデータを出力可能に保持する,
コンピュータ。
【請求項11】
原稿又は当該原稿に対応する画像データから1群のディジタルデータを作成する処理をコンピュータに行わせるためのプログラムであって,
前記コンピュータを,
原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込んで,読み込んだ領域に対応する画像データを取得するための画像読取手段と,
前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域を設定するための第1設定手段と,
前記第1設定手段により設定された読取領域の読取順序を設定するための第2設定手段
として機能させ,
前記コンピュータは,
前記第1設定手段により設定可能な読取領域と,前記第2設定手段により設定可能な読取順序とを関連付けた読み出しパターンを複数格納したパターンデータベース,
を含み,
前記コンピュータが前記プログラムを実行することにより,
前記第1設定手段及び前記第2設定手段が,前記パターンデータベースから選択された読み出しパターンにしたがって,前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域及び読取順序を設定し,
前記画像読取手段が,前記第1設定手段により設定された読取領域を前記第2設定手段により設定された読取順序で前記原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込むことにより,1群のディジタルデータが作成され,
これにより,前記コンピュータが,前記1群のディジタルデータを出力可能に保持する,
プログラム。

【請求項12】
原稿又は当該原稿に対応する画像データから1群のディジタルデータを作成するコンピュータシステムであって,
原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込んで,読み込んだ領域に対応する画像データを取得するための画像読取装置と,
前記画像読取装置を制御可能なコンピュータと
を含み,
前記コンピュータは,
前記画像読取装置による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域を設定するための第1設定手段と,
前記第1設定手段により設定された読取領域の読取順序を設定するための第2設定手段と,
前記第1設定手段により設定可能な読取領域と,前記第2設定手段により設定可能な読取順序とを関連付けた読み出しパターンを複数格納したパターンデータベースと,
を含み,
前記第1設定手段及び前記第2設定手段が,前記パターンデータベースから選択された読み出しパターンにしたがって,前記画像読取装置による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域及び読取順序を設定し,
前記画像読取装置が,前記第1設定手段により設定された読取領域を前記第2設定手段により設定された読取順序で前記原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込むことにより,1群のディジタルデータが作成され,
これにより,前記コンピュータが,前記1群のディジタルデータを出力可能に保持する,
コンピュータシステム。

【請求項13】
コンピュータを用いて,原稿又は当該原稿に対応する画像データから1群のディジタルデータを作成するためのデータ作成方法であって,
前記コンピュータは,
原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込んで,読み込んだ領域に対応する画像データを取得するための画像読取手段と,
前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域を設定するための第1設定手段と,
前記第1設定手段により設定された読取領域の読取順序を設定するための第2設定手段と,
前記第1設定手段により設定可能な読取領域と,前記第2設定手段により設定可能な読取順序とを関連付けた読み出しパターンを複数格納したパターンデータベースと,
を含み,
前記データ作成方法は,
前記第1設定手段及び前記第2設定手段により,前記パターンデータベースから選択された読み出しパターンにしたがって,前記画像読取手段による前記原稿又は当該原稿に対応する画像データの読取領域及び読取順序を設定するステップと,
前記画像読取手段により,前記第1設定手段により設定された読取領域を前記第2設定手段により設定された読取順序で前記原稿又は当該原稿に対応する画像データを読み込むステップと
を含み,
これにより,1群のディジタルデータが作成され,前記コンピュータが,前記1群のディジタルデータを出力可能に保持する,
データ作成方法。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−71780(P2011−71780A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−221659(P2009−221659)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【出願人】(509267812)
【Fターム(参考)】