説明

コードレス電話システム

【課題】 不在着信表示機能を有するコードレス電話システムにおいて、不在着信表示の状態が電話装置間で異なるといった不適切な状態の発生を防止し、これにより不在着信表示の信頼性の向上を図ったコードレス電話システムを提供すること。
【解決手段】 外線着信(S100)の終了後(S105)、当該外線着信が不在着信であったか否かを親機(10)で判別するとともに、不在着信であると判定されたときには(S110)、各子機(20a、20b)に不在着信表示開始信号(S110a、S110b)を送信する。各子機(20a、20b)は不在着信表示開始信号を受信することによりそれぞれ不在着信表示を開始(S207a、S207b)すると共に、親機にACK(S206a、206b)を送信する。親機は両子機からのACKを受信することにより不在着信表示を開始(S111)する。これにより不在着信表示の開始タイミングを全電話装置で統一する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通話状態へ移行することなく外線着信が終了した場合には、ディスプレイ等の表示装置に外線着信があった旨を表示する不在着信表示機能を有するコードレス電話システムに関し、特に、不在着信表示を開始するタイミングを電話回線に接続された親機で管理するようにしたコードレス電話システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来からオフィスや家庭においては、公衆電話回線網に接続される加入電話のような固定電話装置を親機として、この親機と無線通信機能により結ばれる1台又は複数台の子機からなるコードレス電話システムが普及している。近年では親機にファクシミリ機能やインターネット閲覧機能を備えたコードレス電話システムも普及している。
【0003】
これらコードレス電話システムを構成する個々の電話装置には、一般に、不在着信表示機能なるものが具備されている。この不在着信表示機能は、通話着信応答されなかった(通話状態に移行されなかった)外線着信、例えば、留守番電話による自動着信応答のみで終了した場合や、一切の通話着信応答がないまま着信が終了した場合に、その旨(不在着信があった旨)をユーザに通知するためのものであり、ディスプレイ装置への文字表示や、専用ランプの点灯等により実現される。
【0004】
不在着信表示機能にかかる公知技術としては、例えば下記特許文献に示されるものが存在する。携帯電話の例であるが、不在着信があった場合にはその旨を表示するとともに、ユーザがこれに気づかずに所定時間を経過したような場合には、スピーカ、バイブレータ、発光ダイオード等を介して不在着信があった旨をより確実に通知可能としたものである(特許文献1)。また、昨今では、不在着信を複数件累積し、或いはこれに通常着信(通話応答のなされた着信)をも更に累積して、これらを着信履歴としてディスプレイパネル上に時系列で表示できるようにしたものも広く普及している。
【0005】
ところで、従来のこの種のコードレス電話システムにあっては、利用に際しての利便性を考慮して例えば電話帳機能等の諸機能は独立したものとして各電話装置に装備されるのが一般的である。このため、この不在着信表示機能も、電話装置毎に独立した機能として装備されているという現状がある。
【0006】
一方、電話回線からの着信があって、親機から各子機へと呼び出し信号(外線着信信号)が送信されて一斉に外線着信状態となった場合、これに応答して通話着信(通話状態に移行)できるのは1の電話装置に限られる。先に述べたように、不在着信表示機能は電話装置毎に独立したものとして装備されているから、このような場合、通話着信された電話装置においては、通話終了後の不在着信表示は行われないが、その他の不在着信表示機能を有する電話装置においては、呼び出しはあったが通話着信がなされていない状態となっているのであるから、不在着信表示が開始されることとなる。
【0007】
このような不在着信表示にかかる不具合は、不在着信表示機能を有する子機が1台しかないシステムにおいても発生する。すなわち、当該機能を有さない電話装置(親機又は他の子機)で通話着信された場合、本来的には不在着信ではないにも拘わらず、不在着信表示機能を有する子機においては応答がなされていない結果、不在着信表示が開始されることとなる。
【特許文献1】特開2002−176672号公報(段落「0004」〜「0008」)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
不在着信表示機能の本来の目的は、ユーザが通話するに至らなかった着信をユーザに報知するものであるから、上述のような不適切な不在着信表示が行われることにより、以下の問題が生じることが知見された。
(1)本来通話が行われた着信であるにも拘わらず、ユーザは不在着信と勘違いして、相手先の特定に無駄な時間を費やしてしまうケースがある。
(2)ナンバーディスプレイ機能を有する電話装置であれば、すでに通話した相手に再び無用な電話をかけてしまうケースがある。
(3)不在着信表示がされている着信が、1の電話装置ですでに通話着信したものとユーザが認知しているときでも、上記(1)、(2)の問題を避けるためには他の電話装置の不在着信表示を個別に消去しておかなければならない。
【0009】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、コードレス電話システムにおける不在着信表示を開始するタイミングを、電話回線に接続された親機で管理することにより、上記の問題を解消し得ることに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0010】
すなわち、本発明は、不在着信表示機能を有するコードレス電話システムに関し、不在着信表示を開始するタイミングを電話回線に接続された親機で管理することにより、上述のような不適切な不在着信表示を排除し、これにより不在着信表示の信頼性の向上を図ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、電話回線に接続された親機と、当該親機と無線通信機能を介して接続される1又は複数台の子機とを有し、いずれかの子機に不在着信表示機能が装備されたコードレス電話システムにおいて、前記親機には、前記親機又は子機における着信が、不在着信か通話着信かを判別する着信判別手段と、 不在着信と判別されたときには、不在着信表示機能を有する子機に送信すべき不在着信表示開始信号を生成する開始信号生成手段と、が設けられ、不在着信表示機能を有する子機には、受信された不在着信表示開始信号に基づいて不在着信表示を開始する着信表示制御手段が設けられていることを特徴とするコードレス電話システムである。
【0012】
また、本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかるコードレス電話システムにおいて、前記親機が不在着信表示機能を有し、当該親機には、不在着信と判別されたときには不在着信表示を開始する着信表示制御手段が更に設けられていることを特徴とする。
【0013】
また、本願の請求項3にかかる発明は、請求項2にかかるコードレス電話システムにおいて、前記親機の着信表示制御手段は、不在着信表示開始信号の受信に伴う子機からのACKを受信したときに不在着信表示を開始することを特徴とする。
【0014】
また、本願の請求項4にかかる発明は、電話回線に接続された親機と、当該親機と無線通信機能を介して接続される1又は複数台の子機とを有し、いずれかの子機に不在着信表示機能が装備されたコードレス電話システムにおいて、前記親機には、親機又は子機における着信が、不在着信か通話着信かを判別する着信判別手段と、不在着信と判別されたときには、不在着信表示機能を有する子機に送信すべき不在着信表示開始信号を生成する開始信号生成手段と、子機からの要求を受けて、不在着信表示機能を有する子機に送信すべき不在着信表示終了信号を生成する終了信号生成手段と、が設けられ、不在着信表示機能を有する子機には、受信された不在着信表示開始信号に基づいて不在着信表示を開始すると共に、不在着信表示終了信号に基づいて不在着信表示を終了する着信表示制御手段と、 前記親機に対して、不在着信表示終了信号の生成を要求するための要求信号生成手段と、設けられていることを特徴とするコードレス電話システムである。
【0015】
また、本願の請求項5にかかる発明は、請求項4にかかるコードレス電話システムにおいて、前記終了信号生成手段は、更に、親機おける所定操作に基づいて、不在着信表示機能を有する子機に送信すべき不在着信表示終了信号を生成することを特徴とする。
【0016】
また、本願の請求項6にかかる発明は、請求項4にかかるコードレス電話システムにおいて、前記親機が不在着信表示機能を有し、当該親機には、不在着信と判別されたときには不在着信表示を開始すると共に、子機からの不在着信表示終了要求信号を受けることにより不在着信表示を終了する着信表示制御手段が更に設けられていることを特徴とする。
【0017】
また、本願の請求項7にかかる発明は、請求項6にかかるコードレス電話システムにおいて、前記親機の着信表示制御手段は、前記不在着信表示開始信号の受信に伴う子機からのACKを受信したときに不在着信表示を開始することを特徴とする。
【0018】
また、本願の請求項8にかかる発明は、請求項6または請求項7に記載のコードレス電話システムにおいて、前記親機の着信表示制御手段は、前記不在着信表示終了信号の受信に伴う子機からのACKを受信したときに不在着信表示の終了することを特徴とする。
【0019】
また、本願の請求項9にかかる発明は、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のコードレス電話システムにおいて、前記親機は、留守番電話機能を有し、前記着信判別手段は、当該留守番電話機能による自動着信応答が行われたときには不在着信と判別することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
請求項1にかかる発明においては、親機の着信判別手段により外線着信が不在着信か通話着信かが判別され、不在着信と判別されたときには開始信号生成手段により当該親機から子機へと不在着信表示開始信号が送信される一方、これを受けた子機では、着信表示制御手段により不在着信表示が開始される。
【0021】
このように請求項1にかかる発明においては、不在着信表示の開始タイミングが親機において管理されるから、不在着信があったときには、不在着信表示機能を有するすべての電話装置において同時に不在着信表示が開始されることとなる。したがって、いずれかの電話装置で通話着信が行われたにも拘わらず他の電話装置では不在着信表示が行われるといった不適切な不在着信表示が排除され、これにより不在着信表示の信頼性の向上が計られる。
【0022】
尚、本発明の要旨は、コードレス電話システムにおける不在着信表示を開始するタイミングを電話回線に接続された親機で管理する点にあるから、子機1台のみが不在着信表示機能を有するコードレス電話システムにも適用することができる。すなわち、当該機能を有さない他の電話装置で通話着信が行われた場合には当該機能を有する子機においても不在着信表示が行われないことになるから、同様に、不適切な不在着信表示が排除され、これにより不在着信表示の信頼性向上が図られるといった効果を得ることができる。
【0023】
請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかるコードレス電話システムにおいて、子機に不在着信表示開始信号が送信されるのに同期して親機での不在着信表示が開始される。したがって、子機のみならず、親機が不在着信表示機能を有する場合にも、上記の効果を得ることができる。
【0024】
請求項3にかかる発明においては、請求項2にかかるコードレス電話システムにおいて、親機の不在着信表示は不在着信表示開始信号の受信に伴う子機からのACKを受信したときに開始されるから、例えば、不在着信表示開始信号の子機での受信がノイズにより阻害されて不在着信表示がなされないにも拘わらず、親機では不在着信表示が行われるといった事態を回避することが可能となる。
【0025】
請求項4にかかる発明においては、親機の着信判別手段により外線着信が不在着信か通話着信かが判別され、不在着信と判別されたときには開始信号生成手段により当該親機から子機へと不在着信表示開始信号が送信され、一方、これを受けた子機では、着信表示制御手段により不在着信表示が開始される。加えて、子機の要求信号生成手段によって送信される不在着信表示終了要求信号が親機で受信されることにより、親機の終了信号生成手段により当該親機から子機へと不在着信表示終了信号が送信され、子機は当該不在着信表示終了信号を受けることにより不在着信表示を終了するように構成されている。
【0026】
このように請求項4にかかる発明においては、不在着信表示の開始タイミングおよび終了タイミングが親機において管理されるから、不在着信表示機能を有するすべての電話装置において、不在着信表示の開始および終了がそれぞれ同時になされることとなる。したがって、いずれかの電話装置で通話着信が行われたにも拘わらず他の電話装置では不在着信表示が行われるといった不適切な不在着信表示や、ある電話装置では不在着信表示が消去されたが他の電話装置では未だ消去がなされていないことにより電話装置毎に表示状態が区々になるといった不適切な不在着信表示が排除されるから、不在着信表示の信頼性の向上がより一層計られる。
【0027】
請求項5にかかる発明においては、請求項4にかかるコードレス電話システムにおいて、親機での所定操作によっても、不在着信表示機能を有する子機に送信すべき不在着信表示終了信号が生成される。したがって、例えば子機が手元に無いような場合でも、親機への操作によって不在着信表示機能を有するすべての電話装置において不在着信表示を終了させることができる。
【0028】
請求項6にかかる発明においては、請求項4にかかるコードレス電話システムにおいて、子機に不在着信表示開始信号が送信されるのに同期して親機での不在着信表示が開始されると共に、子機に不在着信表示終了信号が送信されるのに同期して親機での不在着信表示が終了される。したがって、子機のみならず、親機が不在着信表示機能を有する場合にも、同様の効果を得ることができる。
【0029】
請求項7にかかる発明おいては、請求項6にかかるコードレス電話システムにおいて、親機の不在着信表示は不在着信表示終了信号の受信に伴う子機からのACKを受信したときに開始されるから、例えば、不在着信表示開始信号の子機での受信がノイズにより阻害されて不在着信表示がなされないにも拘わらず、親機では不在着信表示が行われるといった事態を回避することが可能となる。
請求項8にかかる発明においては、請求項6または請求項7にかかるコードレス電話システムにおいて、親機の不在着信表示は不在着信表示終了信号の受信に伴う子機からのACKを受信したときに終了されるから、例えば、不在着信表示終了信号の子機での受信がノイズにより阻害されて不在着信表示がなされたままであるにも拘わらず、親機では不在着信表示が終了されるといった事態を回避することが可能となる。
【0030】
請求項9にかかる発明おいては、請求項1乃至請求項8のいずれかにかかるコードレス電話システムにおいて、親機が留守番電話機能を有する場合には、自動着信応答が行われたときには不在着信と判別して、これに基づく上記不在着信表示を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術的思想を具体化するためのコードレス電話システムを例示するものであって、本発明をこのコードレス電話システムに特定することを意図するものではなく、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によってのみ定められるものである。
【実施例】
【0032】
図1は、本発明の実施例にかかるコードレス電話システム1の全体構成を示す図である。本実施例のコードレス電話システム1は、電話回線に接続された親機10と、無線通信機能を介してこの親機10と接続される2台の子機20a,20bとの計3台の電話装置を有してなる。更に、子機20aと20bとは、親機10を介在して無線接続される。尚、このコードレス電話システム1の通信方式は、アナログ、デジタルのいずれであってもよい。
【0033】
次に、本発明の実施例にかかるコードレス電話システム1の回路構成を説明する。図2は、本発明の実施例にかかる親機10の構成を示すブロック図である。親機10は、制御部101、着信検出部102、回線接続部103、表示部104、操作部105、メモリ部106、ACアダプタ107、電源部108、送信部109、受信部110、周波数シンセサイザー111、送受信アンテナ112、受話器113などを備えて構成されている。
【0034】
制御部101は、マイクロプロセッサを中心に構成され、一般的なコンピュータ装置と同様にROM、RAMなどの内蔵メモリを備えており、ROMに格納されている各種制御プログラムを読み出してRAMに展開し、制御プログラムに従った親機10の各種制御処理を担う。ROMに格納されている制御プログラムには、本発明にかかる不在着信表示機能の実現を担う『着信表示制御手段』100a、『着信判別手段』100b、『開始信号生成手段』100c、『終了信号生成手段』100d、『留守応答手段』100eをそれぞれ実現するための不在着信表示用制御プログラムが含まれる。尚、当該プログラムで実現されるシステム動作については後に図4乃至図7のシーケンス図を用いて詳細に説明する。
【0035】
回線接続部103は、電話回線と接続され、当該電話回線からの着信(以降、外線着信という)があったときに回線の解放・閉結を行う。また親機に入力された電話番号情報に基づいて、或いは子機からの発信の際に当該子機から送出される電話番号情報に基づいて電話回線を通じた発呼処理を行う。
【0036】
着信検出部102は、回路接続部103からの信号を受けて外線着信を検出すると共に、当該信号をパルス信号に波形整形して制御部101に出力する。
【0037】
表示部104は、液晶ディスプレイパネルで構成される表示ユニットであり、制御部101からの制御信号に応じて、入力された電話番号、通話時間等のテキストデータ、画像データの適宜の表示を行う。また、本実施例では、外線着信が不在着信であると判別されたときには、不在着信表示として『着信がありました』の文字と当該着信の日付及び時刻を示す文字がこの表示部104に表示される。尚、不在着信表示は、別途設けられる専用ランプの点・消灯により、不在着信の有無のみを簡易表示するように構成することもできる。また、この日付と時刻情報は、着信履歴情報としてメモリ部106に順次累積記憶され、所謂『着信履歴表示機能』においても使用され、この着信履歴もこの表示部104に適宜表示可能に構成されている。尚、着信履歴表示機能は、この種の電話装置においては周知の技術であるから詳細説明は省略する。
【0038】
操作部105は、数字や文字の入力などを行うテンキー、発呼および通話の開始などを操作する通話キー、通話の終了などを操作する終話キー、上述の着信履歴表示を適宜行うための着信履歴表示実行キー、その他の各種モードを設定するための操作を行うモード設定キー等から構成される。
【0039】
メモリ部106は、RAMによって構成され、不在着信に関する日付・時刻情報の他、上述した着信履歴表示機能用のデータ(不在着信のみならず全ての着信に関する日付・時刻情報)や電話帳データや、その他機能を実行するのに利用されるユーザ入力データが記憶されている。
【0040】
電源部108は、ACアダプタ107から所定の直流電圧を受けて、各回路構成要素に電源を供給する。
【0041】
送信部109と受信部110は、送受信アンテナ112を介して子機20との間に無線通信による通話リンクを確立させて、信号の送受信を行う。また、周波数シンセサイザー111は、当該子機との無線通信のための信号発振を担い、制御部101からの制御信号によって、送信部109と受信部110の送受信周波数を適宜切り換える。
【0042】
受話器113は、通話用のスピーカ(SP)113aとマイク(MIC)113bとで構成される。スピーカ(SP)113aは、図示しない制御部101内の音声信号処理部で生成された電気信号を増幅して音声として出力する。マイク(MIC)113bは、音声を電気信号に増幅変換して制御部101内の音声信号処理部に出力する。
【0043】
次に、図3を参照しつつ、本発明の実施例にかかる子機20の構成を説明する。尚、本実施例における子機20aと20b(図1)に構成上の相違はなく、回路構成も同様のものが採用されている。
【0044】
コードレス電話装置の子機20は、制御部201、表示部202、操作部203、メモリ部204、電源部205、充電部206、ACアダプタ207、送信部208、受信部209、周波数シンセサイザー210、送受信アンテナ211、レシーバ212などを備えて構成されている。
【0045】
制御部201は、マイクロプロセッサを中心に構成され、一般的なコンピュータ装置と同様にROM、RAMなどの内蔵メモリを備えており、ROMに格納されている各種制御プログラムを読み出してRAMに展開し、制御プログラムに従った子機20の各種制御処理を担う。ROMに格納されている制御プログラムには、本発明にかかる不在着信表示機能の実現を担う『着信表示制御手段』200a、『要求信号生成手段』200bを実現するための不在着信表示用制御プログラムが含まれる。尚、当該プログラムで実現されるシステム動作ついては後に図4乃至図7のシーケンス図を用いて詳細に説明する。
【0046】
表示部202は、液晶ディスプレイパネルで構成される表示ユニットであり、制御部201からの制御信号に応じて、入力された電話番号、通話時間等のテキストデータ、画像データの適宜の表示を行う。また、本実施例では、先述した親機と同様に、不在着信表示として『着信がありました』の文字と当該着信の日付及び時刻を示す文字が表示部202に表示される。尚、不在着信表示は、別途設けられる専用ランプの点・消灯により、不在着信の有無のみを簡易表示するように構成することもできる。また、この日付と時刻情報は、着信履歴情報としてメモリ部204に順次累積記憶され、所謂『着信履歴表示機能』においても使用され、この着信履歴もこの表示部202に適宜表示可能に構成されている。
【0047】
操作部203は、数字や文字の入力などを行うテンキー、発呼および通話の開始などを操作する通話キー、通話の終了などを操作する終話キー、着信履歴表示実行キー、その他の各種モードを設定するための操作を行うモード設定キー等から構成される。
【0048】
メモリ部204は、RAMによって構成され、不在着信に関する日付・時刻情報の他、先述した着信履歴表示機能用のデータ(不在着信のみならず全ての着信に関する日付・時刻情報)や電話帳データや、その他機能を実行するのに利用されるユーザ入力データが記憶されている。
電源部205は、充電式のバッテリーを内蔵し、子機20の各回路構成要素に電源を供給する。充電部206は、子機20が充電台(図示せず)に載置されている間、ACアダプタ207から与えられる直流電圧により電源部205のバッテリーの充電を行う。
【0049】
送信部208と受信部209は、送受信アンテナ211を介して親機10との間に無線通信による通話リンクを確立させて、信号の送受信を行う。また、周波数シンセサイザー210は、当該親機10との無線通信のための信号発振を担い、制御部201からの制御信号によって、送信部208と受信部209の送受信周波数を切り換える。
【0050】
レシーバ212は、通話用のスピーカ(SP)212aとマイク(MIC)212bとで構成される。スピーカ(SP)212aは、図示しない制御部201内の音声信号処理部で生成された電気信号を増幅して音声として出力する。マイク(MIC)212bは、音声を電気信号に増幅変換して制御部201内の音声信号処理部に出力する。
【0051】
上述した構成を前提として、本実施例のコードレス電話システムにおける外線着信時のシステム動作を、図4乃至図7のシーケンス図を参照しつつ以下詳細に説明すると共に、これにより、親機10の制御部101を通じて実現される『着信表示制御手段』100a、『着信判別手段』100b、『開始信号生成手段』100c、『終了信号生成手段』100d、『留守応答手段』100e及び、子機20の制御部201を通じて実現される『着信表示制御手段』200a、『要求信号生成手段』200bの内容を明らかにする。
【0052】
図4は、図1乃至図3に示す本実施例のコードレス電話システムにおいて、外線着信があった場合の不在着信表示にかかるシステム動作の一例を示すシーケンス図(その1)である。この例は、外線着信があったが、いずれの電話装置10、20a、20bにおいても通話状態へ移行されることなく無応答で外線着信動作が終了したため、不在着信表示が開始される例を示したものである。尚、以下の説明では、図面との対応を容易とするため、図4中に示されている語句には適宜のカギ括弧(『…』)または符号を付するものとする。後に示す図5乃至7についても同様とする。
【0053】
図4に示されるように、本実施例のコードレス電話システムにおいて、電話回線を通じて親機10に『外線着信』(S100)があると、当該着信が着信検出部102(図2参照)を通じて検出され、『外線着信状態』へ移行する(S101)と共に、各子機20a、20bに対して『外線着信信号』を送信する(S102a、S102b)。
【0054】
各子機20a、20bは、親機10からの『外線着信信号』を受信する(S102a、S102b)と、親機10に対してそれぞれ『ACK』を送信し(S201a、S201b)、待ち受け状態から『外線着信状態』へと移行する(S202a、S202b)。
【0055】
次いで、親機10は、電話回線を通じて送信されてくる着信鳴動のための所定信号(例えば1秒鳴動/2秒停止等の鳴動周期)に応じて自身のスピーカ(SP)113aを『鳴動』させると共に(S103)、鳴動周期に応じた『RING』信号を各子機20a、20bに対して送信する(S104a、S104b)。各子機20a、20bは、親機10からの『RING』信号を受信する都度、当該信号に含まれる「鳴動ON/OFF情報」に従ってスピーカ212aを『鳴動』させる(S203a、S203b)。
【0056】
この外線着信に対して、いずれの電話装置10、20a、20bにおいても通話状態へ移行されることなく無応答のままで、電話をかけた相手が電話を切る等して電話回線からの外線着信を終了すると(S105)、親機10の着信検出部102で当該着信終了が検出され、自身のスピーカ(SP)113aの鳴動を終了すると共に(S106)、各子機20a、20bに対して着信の終了を指示するための『END』信号を送信する(S107a、S107b)。各子機20a、20bは親機10からの『END』信号を受信すると、それぞれ『ACK』信号を返信し(S204a、S204b)、外線着信状態から『待ち受け状態』へと移行する(S205a、S205b)。
【0057】
ここで、親機10が子機10aと子機10bからの2つの『ACK』を受信すると、『外線着信状態から『待ち受け状態』へと移行する(S108)。ここで、いずれの電話装置10、20a、20bにおいても着信応答が行われることなく外線着信が終了したことにより、着信判別手段(100b)は上述の外線着信が不在着信であったと判定する(S109)。
【0058】
このようにして不在着信と判別されると、親機10及び各子機20a、20bにおいて不在着信表示を開始するための処理が実行される。具体的には以下の手順によって行われる。
【0059】
まず、親機10は、開始信号生成手段(制御部100c)を通じて、各子機20a、20bのそれぞれに対して、『不在着信表示開始信号』を送信する(S110a、S110b)。各子機20a、20bはこの『不在着信表示開始信号』を受信すると(S110a、S110b)、これに対して『ACK』信号を返信するとともに(S206a、S206b)、『不在着信表示開始信号』を受信したことにより、着信表示制御手段(制御部200a)を通じて表示部202における不在着信表示が開始されることとなる(S207a、S207b)。
【0060】
一方、親機10では、不在着信表示開始信号の受信に伴う各子機20a、20bからのそれぞれの『ACK』信号が受信されたことを条件として(S206a、S206b)、着信表示制御手段(制御部100a)を通じて表示部104における不在着信表示を開始する(S111)。
【0061】
上述のように、本実施例のコードレス電話システムにおいては、不在着信表示の開始タイミングが親機10において管理されているため、不在着信表示は、電話システムを構成する全ての電話装置において、同時に開始されるようになっている。
【0062】
図5は、図1乃至図3に示す本実施例のコードレス電話システムにおいて、外線着信があった場合の不在着信表示にかかるシステム動作の一例を示すシーケンス図(その2)である。この例は、外線着信があったが、いずれの電話装置10、20a、20bにおいても無応答であったため親機10の留守番電話機能が作動し、それにより不在着信表示が開始される例を示したものである。
【0063】
この場合の親機および子機における初期動作、すなわち、『外線着信』(S100)があってから、親機10および各子機20a、20bで鳴動(S103、S203)が開始されるまでの動作内容(親機:S100〜S104、子機:S201〜S203)は、図4に示したものと同様であるので、重複説明を省略する。
【0064】
すなわち、外線着信があり、親機10でなんら応答がないまま所定回数の鳴動が行われると、留守番電話機能が作動して、電話回線に対して直流ループ閉結がなされて自動着信応答が開始される(S5105)。同時に、親機10の鳴動を終了する(S5106)。尚、留守番電話機能は、図2中に示される制御部101の留守応答手段100eにより実現されるものであるが、このような機能それ自体は周知技術であるので、詳細説明は省略する。
【0065】
次いで、親機10は、各子機20a、20bに対して外線着信状態の終了を指示するための『END』信号を送信する(S5107a、S5107b)。各子機20a、20bは親機10からの『END』信号を受信すると、それぞれ『ACK』信号を返信し(S5204a、S5204b)、外線着信状態から『待ち受け状態』へと移行する(S5205a、S5205b)。
【0066】
親機10において所定の自動着信応答動作(伝言録音、自動FAX受信等)が終了されると(S5108)、親機10は外線着信状態から『待ち受け状態』へと移行する(S5109)。ここで、いずれの電話装置10、20a、20bにおいても通話着信応答されることなく親機10での自動着信応答のみが行われて待ち受け状態に戻ったことにより、着信判別手段(制御部100b)は上述の外線着信が不在着信であったと判定する(S5110)。
【0067】
このようにして不在着信と判別されると、親機10及び各子機20a、20bにおいて不在着信表示を開始するための処理が実行される。当該処理の内容は、先に図4を参照しつつ説明したものと同様(親機:S110〜S111、子機:S206〜S207)であるので重複説明を省略する。尚、上述の留守応答動作中に、親機10の受話器をオフフック等することで通話着信応答が開始されて当該応答動作が途中終了された場合には、外線着信状態終了後、着信判別手段は通話着信と判定するようにプログラムされているため、この場合には待ち受け状態となっても不在着信表示が開始されることはない。
【0068】
上述のように、本実施例のコードレス電話システムにおいては、留守番電話機能による自動着信応答のみが行われた場合にも、不在着信表示が全ての電話装置において、ほぼ同時に開始されるようになっている。
【0069】
図6は、図1乃至図3に示す本実施例のコードレス電話システムにおいて、外線着信があった場合の不在着信表示にかかるシステム動作の一例を示すシーケンス図(その3)である。この例は、外線着信があり、子機20aにおいて通話着信応答がなされたため、不在着信表示が開始されない例を示したものである。
【0070】
この場合の親機および子機における初期動作、すなわち、『外線着信』(S100)があってから、親機10および各子機20a、20bで鳴動が開始されるまでの動作内容(親機:S100〜S104、子機:S201〜S203)は、図4及び図5に示したものと同様であるので、重複説明を省略する。
【0071】
すなわち、親機10及び子機20a、20bがそれぞれ外線着信状態にあるとき(鳴動中)に、ユーザにより子機20aの操作部203の「通話キー」の押下が行われ、当該通話開始操作が子機20aで受け付けられると(S6204)、子機20aから親機10へ『通話要求信号』が送信される(S6205)。親機10は、これを受けて『ACK』信号を返信し(S6105)、電話回線に対して直流ループ閉結する。これにより子機20aでの通話が開始され、『通話着信状態』へと移行する(S6206)。
【0072】
このとき、親機10は自身の鳴動を終了すると共に(S6106)、もう一方の子機20bに外線着信状態の終了を指示するための『END』信号を送信する(S6107)。子機20bは親機10からの『END』信号を受信すると、『ACK』信号を返信し(S6207)、外線着信状態から『待ち受け状態』へ移行する(S6208)。
【0073】
そして、子機20aでの通話が開始された後、ユーザにより子機20aの操作部203の「終話キー」が押下されて当該通話終了操作が子機20aで受け付けられると(S6209)、子機20aは親機10に対して通話終了を通知するための『END』信号を送信し(S6210)、親機はこれに対して『ACK』信号を返信する(S6108)。これにより、子機20a、親機10はそれぞれ待ち受け状態となる(S6211、S6109)。
【0074】
次いで、親機10において『着信判別』S6110が行われるのであるが、上述の着信ケースでは、親機10は、子機20aからの通話要求信号を受信した後(S6205)、通話終了を通知するための『END』信号を受信している(S6210)ことから、着信判別手段(制御部100b)は上述の外線着信が通話着信であったと判定する(S6110)。したがって、図4、図5で示したケースと異なり、親機10から各子機20a、20bへの不在着信表示開始信号の送信は行われず、いずれの電話装置においても不在着信表示は開始されないこととなる。
【0075】
尚、図6に示した上記の着信ケースでは、子機20aでの通話着信応答としたが、親機10、子機20bによる通話着信応答であっても、親機10の着信判別手段は通話着信と判別するため、同様に不在着信表示開始信号の送受信は行われず、いずれの電話装置においても不在着信表示は開始されないこととなる。
【0076】
上述のように、本実施例のコードレス電話システムにおいては、いずれかの電話装置において通話着信応答が行われると、全ての電話装置において不在着信表示が開始されないようになっている。
【0077】
図7は、図1乃至図3に示す本実施例のコードレス電話システムにおいて、すでに開始されていた不在着信表示を終了する場合の不在着信表示にかかるシステム動作の一例を示すシーケンス図である。この例は、親機10、子機20a、20bにおいて不在着信表示が既に開始されている状態において、子機20bで不在着信表示の終了操作が行われたことにより、親機10、子機20a、20bにおいて一斉に不在着信表示が終了される例を示したものである。
【0078】
尚、本実施例では、『不在着信表示終了操作』を、親機10又は子機20a、20bのいずれかの電話装置における『着信履歴表示操作』として取り扱っているが、当該『不在着信表示終了操作』は、実施態様に応じて適宜変更可能な設計事項であるから、例えば、専用の不在着信表示終了キー等を操作部に設け、これが押下されることにより不在着信表示終了操作とすることもできる。
【0079】
具体例として図7に示すように、この例では、子機20bにおいて、ユーザにより着信履歴表示(操作部203の着信履歴表示実行キーの押下)が行われると(S7201)、子機20bの要求信号生成手段(制御部200b)を通じて、子機20bから親機10に対して『不在着信表示終了要求信号』が送信される(S7202)。
【0080】
親機10は、『不在着信表示終了要求信号』を受信すると(S7202)、これに対して『ACK』信号を返信すると共に(S7101)、終了信号生成手段(制御部100d)を通じて、各子機20a、20bのそれぞれに『不在着信表示終了信号』を送信する(S7102a、S7102b)。
【0081】
各子機20a、20bは、『不在着信表示終了信号』を受信すると(S7102a、S7102b)、これに対してそれぞれ『ACK』信号を返信した後(S7202a、S7202b)、着信表示制御手段(制御部200a)を通じて表示部202における不在着信表示を終了させる(S7203a、S7203b)。
【0082】
一方、親機10では、不在着信表示終了信号を送信の受信に伴う各子機20a、20bからの『ACK』信号がいずれも受信されたことを条件として(S7202a、S7202b)、着信表示制御手段(制御部100a)を通じて表示部104における不在着信表示を終了する(S7103)。
【0083】
尚、図7に示した例では、子機20bでの着信履歴表示操作をトリガーとして不在着信表示の一斉終了処理を開始しているが、親機10又は子機20aにおける着信履歴表示操作によっても、同様に不在着信表示が終了されることとなる。
【0084】
上述のように、本実施例のコードレス電話システムにおいては、不在着信表示の終了タイミングについても、開始タイミングと同様に親機10において管理されているため、不在着信表示は、電話システムを構成する全ての電話装置において、同時に終了されるようになっている。
【0085】
尚、上記実施例では、親機10が通話機能を有するものを採用しているが、親機10としては、通話機能を有しないものを採用することも可能である。例えば、電話回線と接続されているが受話器がなく、子機との無線通信を介して、子機でのみ通話が可能なターミナルタイプのコードレス電話システムにも本発明が適用できる。更に、親機10には、FAX機能、インターネット機能等、現在一般的に普及されている各種の機能を有する電話装置を採用することができる。
【0086】
また、上記実施例では、コードレス電話システムを構成するすべての電話装置(親機10及び子機20a、20b)が不在着信表示機能を有している場合を示したが、本発明の要旨は、コードレス電話システムにおける不在着信表示を開始するタイミングを電話回線に接続された親機で管理する点にあるから、子機1台のみが不在着信表示機能を有するコードレス電話システムにも適用することができる。すなわち、当該機能を有さない他の電話装置で通話着信が行われた場合には当該機能を有する子機においても不在着信表示が行われないことになるから、同様に、不適切な不在着信表示が排除され、これにより不在着信表示の信頼性向上が図られるといった効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施例にかかるコードレス電話システムの全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例にかかる親機の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例にかかる子機の構成を示すブロック図である。
【図4】いずれの電話装置においても通話着信応答がなされなかった場合の不在着信表示にかかるシステム動作の一例を示すシーケンス図である。
【図5】親機において留守着信応答がなされた場合の不在着信表示にかかるシステム動作の一例を示すシーケンス図である。
【図6】子機において通話着信応答がなされた場合の不在着信表示にかかるシステム動作の一例を示すシーケンス図である。
【図7】不在着信表示を終了する場合の不在着信表示にかかるシステム動作の一例を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0088】
1・・・・・・コードレス電話システム
10・・・・・親機
20a,20b 無線子機
100a・・・着信表示制御手段
100b・・・着信判別手段
100c・・・開始信号生成手段
100d・・・終了信号生成手段
100e・・・留守応答手段
101・・・・制御部
102・・・・着信検出部
103・・・・回線接続部
104・・・・表示部
105・・・・操作部
106・・・・メモリ部
107・・・・ACアダプタ
108・・・・電源部
109・・・・送信部
110・・・・受信部
111・・・・周波数シンセサイザー
112・・・・無線通信アンテナ
113・・・・受話器
200a・・・着信表示制御手段
200b・・・要求信号生成手段
201・・・・制御部
202・・・・表示部
203・・・・操作部
204・・・・メモリ部
205・・・・電源部
206・・・・充電部
207・・・・ACアダプタ
208・・・・送信部
209・・・・受信部
210・・・・周波数シンセサイザー
211・・・・無線通信アンテナ
212・・・・レシーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話回線に接続された親機と、当該親機と無線通信機能を介して接続される1又は複数台の子機とを有し、いずれかの子機に不在着信表示機能が装備されたコードレス電話システムであって、
前記親機には、親機又は子機における着信が、不在着信か通話着信かを判別する着信判別手段と、
不在着信と判別されたときには、不在着信表示機能を有する子機に送信すべき不在着信表示開始信号を生成する開始信号生成手段と、が設けられ、
不在着信表示機能を有する子機には、
受信された不在着信表示開始信号に基づいて不在着信表示を開始する着信表示制御手段が設けられている、ことを特徴とするコードレス電話システム。
【請求項2】
前記親機が不在着信表示機能を有し、当該親機には、不在着信と判別されたときには不在着信表示を開始する着信表示制御手段が更に設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載のコードレス電話システム。
【請求項3】
前記親機の着信表示制御手段は、不在着信表示開始信号の受信に伴う子機からのACKを受信したときに不在着信表示を開始する、ことを特徴とする請求項2に記載のコードレス電話システム。
【請求項4】
電話回線に接続された親機と、当該親機と無線通信機能を介して接続される1又は複数台の子機とを有し、いずれかの子機に不在着信表示機能が装備されたコードレス電話システムであって、
前記親機には、
親機又は子機における着信が、不在着信か通話着信かを判別する着信判別手段と、
不在着信と判別されたときには、不在着信表示機能を有する子機に送信すべき不在着信表示開始信号を生成する開始信号生成手段と、
子機からの要求を受けて、不在着信表示機能を有する子機に送信すべき不在着信表示終了信号を生成する終了信号生成手段と、が設けられ、
不在着信表示機能を有する子機には、
受信された不在着信表示開始信号に基づいて不在着信表示を開始すると共に、不在着信表示終了信号に基づいて不在着信表示を終了する着信表示制御手段と、
前記親機に対して、不在着信表示終了信号の生成を要求するための要求信号生成手段と、が設けられている、ことを特徴とするコードレス電話システム。
【請求項5】
前記終了信号生成手段は、更に、親機おける所定操作に基づいて、不在着信表示機能を有する子機に送信すべき不在着信表示終了信号を生成することを特徴とする請求項4に記載のコードレス電話システム。
【請求項6】
前記親機が不在着信表示機能を有し、当該親機には、不在着信と判別されたときには不在着信表示を開始すると共に、子機からの不在着信表示終了要求信号を受けることにより不在着信表示を終了する着信表示制御手段が更に設けられている、ことを特徴とする請求項4に記載のコードレス電話システム。
【請求項7】
前記親機の着信表示制御手段は、前記不在着信表示開始信号の受信に伴う子機からのACKを受信したときに不在着信表示を開始する、ことを特徴とする請求項6に記載のコードレス電話システム。
【請求項8】
前記親機の着信表示制御手段は、前記不在着信表示終了信号の受信に伴う子機からのACKを受信したときに不在着信表示の終了する、ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のコードレス電話システム。
【請求項9】
前記親機は、留守番電話機能を有し、
前記着信判別手段は、当該留守番電話機能による自動着信応答が行われたときには不在着信と判別する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のコードレス電話システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−109558(P2010−109558A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−278221(P2008−278221)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】