説明

ゴム−金属複合材およびそれを用いた空気入りタイヤ

【課題】空気入りタイヤなどを例えばブラスめっきされたスチールコードで補強することはよく知られている。しかし、このようなスチールコードは、ゴムに対する耐水接着性が乏しいという問題点があった。本発明は高い耐水接着性を有するゴム−金属複合材およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することを課題とする。
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対しベンゾチアゾール系防錆剤および/またはベンゾトリアゾール系防錆剤を0.05〜10質量部配合してなるゴム組成物に、金属製補強コードを埋設させてなるゴム−金属複合材と、該ゴム−金属複合材を用いた空気入りタイヤ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム−金属複合材およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、高い耐水接着性を有するゴム−金属複合材およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
【背景技術】
【0002】
空気入りタイヤなどを例えばブラスめっきされたスチールコードで補強することはよく知られている。しかし、このようなスチールコードは、ゴムに対する耐水接着性が乏しいという問題点があった。
なお、下記特許文献1には、撚線銅導体上に、イ)ベンゾトリアゾールと、ロ)1−メチルベンゾトリアゾール及び/又は5−メチル−1・H−ベンゾトリアゾールとをともに配合して成るゴム、プラスチック絶縁体を被覆してなることを特徴とする絶縁電線が開示されている。しかしながら特許文献1には、該ゴムに金属製補強コードを埋設させ、耐水接着性を向上させるという技術思想は何ら開示または示唆されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平7−99647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、高い耐水接着性を有するゴム−金属複合材およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ジエン系ゴムに特定の防錆剤を特定量配合して得られたゴム組成物に、金属製補強コードを埋設させることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.ジエン系ゴム100質量部に対しベンゾチアゾール系防錆剤および/またはベンゾトリアゾール系防錆剤を0.05〜10質量部配合してなるゴム組成物に、金属製補強コードを埋設させてなるゴム−金属複合材。
2.前記防錆剤が、ベンゾチアジルチオアルキル酸、1−[N,N−ビス(2−エチルへキシル)アミノメチル]トリルトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]メチルベンゾトリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾールおよび2,2’−[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビスエタノールからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする前記1に記載のゴム−金属複合材。
3.前記防錆剤が、ベンゾチアジルチオアルキル酸であり、該ベンゾチアジルチオアルキル酸が、(2−ベンゾチアジルチオ)酢酸または3−(2−ベンゾチアジルチオ)プロピオン酸であることを特徴とする前記2に記載のゴム−金属複合材。
4.前記防錆剤が、カルボキシベンゾトリアゾールであることを特徴とする前記2に記載のゴム−金属複合材。
5.前記ゴム組成物が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、さらに硫黄を3〜15質量部配合してなることを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載のゴム−金属複合材。
6.前記ゴム組成物が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、さらに有機酸コバルトを0.1〜10質量部配合してなることを特徴とする前記1〜5のいずれかに記載のゴム−金属複合材。
7.前記防錆剤が、3−(2−ベンゾチアジルチオ)プロピオン酸またはカルボキシベンゾトリアゾールであり、前記有機酸コバルトが、ホウ酸三ネオデカン酸コバルトであることを特徴とする前記6に記載のゴム−金属複合材。
8.前記1〜7のいずれかに記載のゴム−金属複合材を用いた空気入りタイヤ。
9.前記金属製補強コードが、ベルトコード、カーカスコードおよびビードコードからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする前記8に記載の空気入りタイヤ。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ジエン系ゴムに特定の防錆剤を特定量配合して得られたゴム組成物に、金属製補強コードを埋設させたので、高い耐水接着性を有するゴム−金属複合材およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
まず、本発明で使用されるゴム組成物について説明する。
【0008】
(ジエン系ゴム)
本発明で使用されるジエン系ゴムは、ゴム組成物に配合することができる任意のジエン系ゴムを用いることができ、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
これらのジエン系ゴムの中でも、本発明の効果の点からジエン系ゴムはNR、IR、BR、SBR、EPDMが好ましく、NRがとくに好ましい。
【0009】
(防錆剤)
本発明で使用される防錆剤は、ベンゾチアゾール系防錆剤および/またはベンゾトリアゾール系防錆剤である。
これら防錆剤は、本発明の効果の点から、ベンゾチアゾール系防錆剤としては、(2−ベンゾチアジルチオ)酢酸、3−(2−ベンゾチアジルチオ)プロピオン酸のようなベンゾチアジルチオアルキル酸が好ましく、ベンゾトリアゾール系防錆剤としては、1−[N,N−ビス(2−エチルへキシル)アミノメチル]トリルトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]メチルベンゾトリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、2,2’−[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビスエタノールが好ましい。これら防錆剤は必要に応じて2種以上を混合して用いることができる。なお本発明の効果の観点から、防錆剤は、ベンゾチアジルチオアルキル酸、カルボキシベンゾトリアゾールが好ましく、ベンゾチアジルチオアルキル酸としては(2−ベンゾチアジルチオ)酢酸または3−(2−ベンゾチアジルチオ)プロピオン酸が好ましく、3−(2−ベンゾチアジルチオ)プロピオン酸がとくに好ましい。また、これらの防錆剤を使用すると、下記で説明する有機酸コバルト、とくにホウ酸三ネオデカン酸コバルトを使用したときに、加硫速度を速め、生産性を向上させる効果を奏する。
【0010】
(有機酸コバルト)
本発明では、ゴム組成物に有機酸コバルトを使用することができる。有機酸コバルトの使用により、耐水接着性をさらに高めることができる。有機酸コバルトとしては、例えば、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、オレイン酸コバルト、リノール酸コバルト、リノレイン酸コバルト、パルミチン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ロジン酸コバルト、トール油酸コバルト、ホウ酸三ネオデカン酸コバルト等が挙げられる。中でもホウ酸三ネオデカン酸コバルトを使用すると、老化に伴う耐水接着性の悪化を抑制することができ、好ましい。
【0011】
本発明に使用されるゴム組成物は、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、前記防錆剤を0.05〜10質量部配合してなる。
防錆剤の配合量が0.5質量部未満であると、添加量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。逆に10質量部を超えて配合しても、効果が飽和し経済的に不利となる。さらに好ましい防錆剤の配合量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、0.1〜10質量部であり、とくに好ましくは0.1〜2質量部である。
【0012】
有機酸コバルトを使用する場合、その配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、0.1〜10質量部であるのが好ましく、0.5〜5質量部であるのがさらに好ましい。
【0013】
(その他成分)
本発明で使用されるゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤;加硫又は架橋促進剤;酸化亜鉛、カーボンブラック、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウムのような各種充填剤;各種オイル;老化防止剤;可塑剤などのゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
なお、加硫剤として硫黄を使用する場合、本発明の効果の観点から、その配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、3〜15質量部であるのが好ましく、4〜9質量部であるのがさらに好ましい。
また、酸化亜鉛を使用する場合、本発明の効果の観点から、その配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、5〜15質量部であるのが好ましく、7〜11質量部であるのがさらに好ましい。
【0014】
本発明に使用される金属製補強コードとしては、例えば、ベルトコンベアー、ホース、タイヤ等に一般的に使用される金属製補強コードが挙げられる。例えば、タイヤ用途の場合、金属製補強コードは、アンダートレッドに埋設されるベルト、カーカス、ビード(ビードコアおよびそれに収納されるスチールコードを含む)が挙げられる。また、金属製補強コードは、ブラスめっきされているのが好ましい。
【0015】
本発明のゴム−金属複合材は、例えば、前記の各種成分をバンバリーミキサーやロールミキサーなどの汎用の混合機を用いて混合しゴム組成物を調製し、これに金属製補強コードを埋設させ、常法にしたがって例えば加硫することにより、得ることができる。
【0016】
本発明のゴム−金属複合材の用途としては、ベルトコンベアー、ホース、タイヤ等が挙げられるが、とくにタイヤ用途が好ましい。タイヤ用途に使用する場合、その製造方法はとくに制限されず、公知技術にしたがい、空気入りタイヤを製造することができる。
【実施例】
【0017】
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
【0018】
実施例1〜4および比較例1〜2
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、加硫系(加硫促進剤、硫黄)を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで3分間混練した後、ミキサー外に放出させて室温冷却した。続いて、該組成物を同バンバリーミキサーに再度入れ、加硫系を加えて混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を用い、以下に示す試験法で物性を測定した。
【0019】
未老化接着性能試験:ASTM D−2229に準拠して試験を行なった。12.7mm間隔で平行に並べたブラスめっきスチールコードを上記ゴム組成物で被覆すると共に、埋め込み長さ12.7mmで埋め込み、160℃×20分間の加硫条件で加硫接着して接着サンプルを作製した。この接着サンプルからスチールコードを引き抜き、引抜力と、その表面を被覆するゴム付着量(%)により評価した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。この値が大きいほどゴムに対する接着性が優れている。
老化後接着性能試験:上記の加硫後の接着サンプルを温度70℃、湿度96%、2週間の環境下におき、老化させた。このサンプルを上記の未老化接着性能試験と同様にして、引抜力とゴム付着量(%)を測定し、評価した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。この値が大きいほどゴムに対する接着性が優れている。
結果を表1に併せて示す。
【0020】
【表1】

【0021】
上記の表1から明らかなように、実施例1〜4で調製されたゴム−金属複合材は、ジエン系ゴムに特定の防錆剤を特定量配合して得られたゴム組成物に、金属製補強コードを埋設させたので、従来の代表的な比較例1に対し、老化後の耐水接着性が向上している。
これに対し、比較例2は、防錆剤の替わりに加硫促進剤を配合した例であり(加硫促進剤のモル量は、実施例の防錆剤のそれと同量である)、実施例ほどの耐水接着性は得られなかった。
【0022】
実施例5〜10および比較例3
サンプルの調製
表2に示す配合(質量部)において、加硫系(加硫促進剤、硫黄)を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで3分間混練した後、ミキサー外に放出させて室温冷却した。続いて、該組成物を同バンバリーミキサーに再度入れ、加硫系を加えて混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を用い、以下に示す試験法で物性を測定した。
【0023】
T95:JIS K6300−2に準拠してレオメータにより160℃にて95%の加硫度に達する時間を測定した。この値が小さいほど加硫速度が速く良好であることを示す。
引張試験(50%モジュラス(M50)、100%モジュラス(M100)、破断強度(TB)および破断伸び(EB)):JIS K6251に準拠して初期および80℃×96時間の熱老化後について測定した。
未老化接着性能試験:ASTM D−2229に準拠して試験を行なった。12.7mm間隔で平行に並べたブラスめっきスチールコードを上記ゴム組成物で被覆すると共に、埋め込み長さ12.7mmで埋め込み、160℃×20分間の加硫条件で加硫接着して接着サンプルを作製した。この接着サンプルからスチールコードを引き抜き、引抜力と、その表面を被覆するゴム付着量(%)により評価した。結果は比較例3の値を100として指数表示した。この値が大きいほどゴムに対する接着性が優れている。
老化後接着性能試験:上記の加硫後の接着サンプルを温度100℃、湿度96%、96時間の環境下におき、老化させた。このサンプルを上記の未老化接着性能試験と同様にして、引抜力とゴム付着量(%)を測定し、評価した。結果は比較例3の値を100として指数表示した。この値が大きいほどゴムに対する接着性が優れている。
結果を表2に併せて示す。
【0024】
【表2】

【0025】
*1:NR(RSS#3)
*2:カーボンブラック(東海カーボン(株)製シーストKH、沃素吸着量90cm3/100g、DBP吸収量119×10-53/kg)
*3:酸化亜鉛(正同化学工業(株)製、酸化亜鉛3種)
*4:老化防止剤−1(フレキシス社製サントフレックス6PPD)
*5:老化防止剤−2(大内新興化学工業(株)製ノクラック224)
*6:有機酸コバルト−1(日鋼金属(株)製ナフテン酸コバルト(Co含有率=10質量%)
*7:樹脂(田岡化学工業(株)製スミカノール610)
*8:硫黄(アクゾノーベル(株)製クリステックスHS OT 20)
*9:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製ノクセラーDZ)
*10:防錆剤−1(三新化学工業(株)製ABT、(2−ベンゾチアジルチオ)酢酸)
*11:防錆剤−2(三新化学工業(株)製PBT、3−(2−ベンゾチアジルチオ)プロピオン酸)
*12:防錆剤−3(城北化学工業(株)製ベンゾトリアゾール系防錆剤、化合物名=1,2,3-ベンゾトリアゾール)
*13:樹脂硬化剤(BARA CHEMICAL CO., LTD.製スミカノール507A)
*14:有機酸コバルト−1: Rhodia社製ホウ酸三ネオデカン酸コバルト、「マノボンドC22.5」(コバルト量22.5%)
*15:防錆剤−4(城北化学工業(株)製ベンゾトリアゾール系防錆剤「CBT-1」、化合物名=カルボキシベンゾトリアゾール)
【0026】
上記の表2から明らかなように、実施例5〜10で調製されたゴム−金属複合材は、ジエン系ゴムに特定の防錆剤を特定量配合し、かつ有機酸コバルトを特定量配合して得られたゴム組成物に、金属製補強コードを埋設させたので、従来の代表的な比較例3に対し、加硫速度が速くなり、老化後のモジュラスアップが抑制され、老化後の耐水接着性が向上している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジエン系ゴム100質量部に対しベンゾチアゾール系防錆剤および/またはベンゾトリアゾール系防錆剤を0.05〜10質量部配合してなるゴム組成物に、金属製補強コードを埋設させてなるゴム−金属複合材。
【請求項2】
前記防錆剤が、ベンゾチアジルチオアルキル酸、1−[N,N−ビス(2−エチルへキシル)アミノメチル]トリルトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]メチルベンゾトリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾールおよび2,2’−[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビスエタノールからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のゴム−金属複合材。
【請求項3】
前記防錆剤が、ベンゾチアジルチオアルキル酸であり、該ベンゾチアジルチオアルキル酸が、(2−ベンゾチアジルチオ)酢酸または3−(2−ベンゾチアジルチオ)プロピオン酸であることを特徴とする請求項2に記載のゴム−金属複合材。
【請求項4】
前記防錆剤が、カルボキシベンゾトリアゾールであることを特徴とする請求項2に記載のゴム−金属複合材。
【請求項5】
前記ゴム組成物が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、さらに硫黄を3〜15質量部配合してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゴム−金属複合材。
【請求項6】
前記ゴム組成物が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、さらに有機酸コバルトを0.1〜10質量部配合してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のゴム−金属複合材。
【請求項7】
前記防錆剤が、3−(2−ベンゾチアジルチオ)プロピオン酸またはカルボキシベンゾトリアゾールであり、前記有機酸コバルトが、ホウ酸三ネオデカン酸コバルトであることを特徴とする請求項6に記載のゴム−金属複合材。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載のゴム−金属複合材を用いた空気入りタイヤ。
【請求項9】
前記金属製補強コードが、ベルトコード、カーカスコードおよびビードコードからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項8に記載の空気入りタイヤ。

【公開番号】特開2011−241391(P2011−241391A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93917(P2011−93917)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(000006714)横浜ゴム株式会社 (4,905)
【Fターム(参考)】