説明

ゴム包装用フィルムおよびゴム

【課題】ゴムを屋外で運搬・一時保管することによってゴム中に生じるゲル状の異物を低減できるゴム包装用フィルム、および、該ゴム包装用フィルムで包装したゴムを提供すること。
【解決手段】下記要件(1)〜(3)を全て充足するゴム包装用フィルム。
(1)厚みが20μm以上200μm以下である。
(2)融点が80℃以上120℃以下である。
(3)波長220nm〜550nmの光の透過率が40%以下である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム包装用フィルムおよび該ゴム包装用フィルムで包装されたゴムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム等のエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムは、自動車用および工業用製品に広く用いられている。該ゴムは通常ベールに成形され、ベール状のゴムとして出荷される。
ゴムの出荷においては、ゴムへの異物混入およびゴム同士の互着を防止するため、ベール状のゴムは、夫々、フィルムで包装されている。このゴム包装用フィルムとしては、エンボス加工を施したエチレン系重合体フィルム(特許文献1参照。)、シリカを0.1重量部配合したエチレン系重合体フィルム(特許文献2参照。)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−225914号
【特許文献2】特開平8−302087号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のゴム包装用フィルムで包装されたゴムを、出荷後、屋外で運搬・一時保管した場合、ゴム中にゲル状の異物が生じることがあり、ゴムの品質保持において、十分満足のいくものではなかった。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、ゴムを屋外で運搬・一時保管することによってゴム中に生じるゲル状の異物を低減できるゴム包装用フィルム、および、該ゴム包装用フィルムで包装したゴムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第一は、下記要件(1)〜(3)を全て充足するゴム包装用フィルムにかかるものである。
(1)厚みが20μm以上200μm以下である。
(2)融点が80℃以上120℃以下である。
(3)波長220nm〜550nmの光の透過率が40%以下である。
また、本発明の第二は、上記ゴム包装用フィルムで包装されえたゴムにかかるものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、ゴムを屋外で運搬・一時保管することによってゴム中に生じるゲル状の異物を低減できるゴム包装用フィルム、および、該ゴム包装用フィルムで包装したゴムを供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明のゴム包装用フィルムは、下記要件(1)〜(3)を全て充足するフィルムである。
(1)厚みが20μm以上200μm以下である。
(2)融点が80℃以上120℃以下である。
(3)波長220nm〜550nmの光の透過率が40%以下である。
【0008】
フィルムの厚みは、20μm以上200μm以下である。フィルムでゴムを包装する作業およびフィルムで包装されたゴムからフィルムを剥がす作業において、作業性を高めるために、フィルムの厚みは、好ましくは20μm以上100μm以下であり、より好ましくは30μm以上60μm以下である。
【0009】
フィルムの融点は、80℃以上120℃以下である。包装用フィルムによって包装されたゴムは、包装用フィルムで包装された状態で、充填材、オイル等と混練して使用されることがある。フィルムの融点は、上記の使用において、包装用フィルムと被包装ゴムとの溶融混和性を高めるために、好ましくは110℃以下である。また、フィルムの融点は、フィルムで包装されたゴムの積荷作業の作業性を高めるために、好ましくは90℃以上である。該融点は、実施例に記載された方法で測定される。
【0010】
本発明のフィルムは、波長220nm〜550nmの光の透過率が40%以下のフィルムである。該光の透過率は、ゲル状の異物を低減するために、好ましくは30%以下であり、より好ましくは20%以下である。
【0011】
フィルムの破断強度は、フィルムでゴムを包装する作業およびフィルムで包装されたゴムからフィルムを剥がす作業において、作業性を高めるために、好ましくは、5MPa以上である。
【0012】
フィルムの破断伸びは、フィルムでゴムを包装する作業およびフィルムで包装されたゴムからフィルムを剥がす作業において、作業性を高めるために、好ましくは、100%以上である。
【0013】
フィルムの引裂強度は、フィルムでゴムを包装する作業およびフィルムで包装されたゴムからフィルムを剥がす作業において、作業性を高めるために、好ましくは、100N/cm以上である。
【0014】
フィルム同士の摩擦荷重は、フィルムで包装されたゴムの積荷作業の作業性を高めるために、好ましくは、392mN以上1400mN以下である。該摩擦荷重は、実施例に記載された方法で測定される。
【0015】
本発明のフィルムとしては、オレフィン系重合体と酸化チタンとを含有するフィルムをあげることができる。
【0016】
オレフィン系重合体としては、エチレン系重合体をあげることができる。エチレン系重合体としては、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−α−オレフィン共重合体(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体などがあげられる。好ましくは、LDPE、LLDPEである。
【0017】
エチレン系重合体の密度は、フィルムでゴムを包装する作業およびフィルムで包装されたゴムからフィルムを剥がす作業において、作業性を高めるために、好ましくは880kg/m3以上であり、より好ましくは900kg/m3以上であり、更に好ましくは910kg/m3以上である。また、包装用フィルムと被包装ゴムとの溶融混和性を高めるために、好ましくは950kg/m3以下であり、より好ましくは940kg/m3以下であり、更に好ましくは925kg/m3以下である。エチレン系重合体の密度は、JIS K7112に従って測定される。
【0018】
エチレン系重合体のメルトフローレートは、フィルムでゴムを包装する作業およびフィルムで包装されたゴムからフィルムを剥がす作業において、作業性を高めるために、好ましくは50g/10分以下であり、より好ましくは10g/10分以下である。また、フィルムへの成形性を高めるために、好ましくは0.05g/10分以上であり、より好ましくは0.1g/10分以上である。エチレン系重合体のメルトフローレートは、JIS K7210(条件:190℃、21.18N)に従って測定される。
【0019】
酸化チタンとしては、ルチル型でもアナタース型でもどちらでもよく、それらの混合物でもよい。好ましくは、ルチル型、あるいは、ルチル型の比率が高い混合物が好ましい。
【0020】
酸化チタンの含有量は、エチレン系重合体と酸化チタンとの総量を100重量%として、ゲル状の異物を低減するために、0.1重量%以上である。より好ましくは、下記式(1)を充足する量であり、更に好ましくは1重量%以上である。
40 ≧ −9.4×ln(CTi×t)+65.5 (1)
Ti :酸化チタンの含有量(単位:重量%)
t :酸化チタンを含有する層の厚み(単位:μm)
また、ゴムをフィルムで包装する作業およびフィルムで包装されたゴムからフィルムを剥がす作業において、作業性を高めるために、該含有量は10重量%以下であり、好ましくは5重量%以下である。なお、上記式(1)は、フィルムの光透過率の測定結果から求めたものである。
【0021】
本発明のフィルムの酸化防止剤の含有量は、本フィルムで包装されたゴムの加硫性を高めるために、好ましくは50ppm未満である。
【0022】
酸化防止剤とは、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤である2−t-ブチル−4−メトキシフェノール、2,4−ジメチル−6−t-ブチルフェノール、2, 6−ジ−t-ブチル−p−クレゾール、n−オクタドデシル−β−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−t-ブチルフェニル)プロピオネート、スチレン化フェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t-ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t-ブチルフェノール)、2,5−ジ−t-アミルヒドロキノン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t-ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどがあげられる。また、硫黄系酸化防止剤であるジステアリル−3,3−チオジプロピオネート、リン系酸化防止剤であるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどがあげられる。
【0023】
また、フィルムには、滑剤が含有されていることが好ましい。滑剤としては、有機系滑剤および無機系滑剤をあげることができる。有機系滑剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸等の脂肪酸;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシール酸アミド、ベヘン酸アミド等の脂肪酸アミド;高級脂肪酸のグリセリンエステルあるいはソルビタンエステルなどがあげられる。無機系滑剤としては、乾式シリカ、湿式シリカ等の合成シリカ;珪藻土等の天然シリカなどがあげられる。
【0024】
本発明のフィルムは、本発明の目的を損なわない範囲で、他の熱可塑性樹脂、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤、補強材、充填材、軟化剤等を含有していてもよい。
【0025】
本発明のフィルムの成形方法としては、公知の成形方法があげられる。例えば、インフレーション成形機、Tダイ押出機等のフィルム成形機を用いて、オレフィン系重合体と酸化チタン等の組成物を、フィルムに成形する方法があげられる。該組成物の製造には、公知の混練装置、例えば、ミキシングロール、インテンシブミキサー(たとえばバンバリーミキサー、ニーダー)、一軸または二軸押出機が用いられる。また、酸化チタン等の添加剤成分は、マスターバッチ方式でフィルム成形機に供給されてもよい。
【0026】
本発明のフィルムは、ゴム包装用フィルムである。包装に供されるゴムの種類としては、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム等のエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム;ニトリルゴム;スチレン−ブタジエンゴム;クロロプレンゴム;ブチルゴム;ブタジエンゴム;クロロスルホン化ポリエチレンゴム;アクリルゴム等をあげることができる。
【0027】
本発明のフィルムは、エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムの包装に好適に使用される。エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムおよびエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムのα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセン等があげられ、好ましくはプロピレンである。これらのα−オレフィンは1種以上用いることができる。
【0028】
また、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムの非共役ジエンとしては、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン等があげられ、好ましくは5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエンである。これらの非共役ジエンは1種以上用いることができる。
【0029】
ゴムがベール状である場合、ベール状のゴムの大きさは、例えば、横が300mm〜400mm、縦が100mm〜250mm、長さが500mm〜1,000mmである。
【0030】
ゴムは、公知の方法で包装することができる。例えば、公知のゴムベール包装機を用いて、ベール状のゴムを包装することができる。
【0031】
本発明のフィルムで包装されたゴムは、自動車用ソリッドあるいはスポンジ部品(ウェザーストリップシール材、コーナー材等)、ゴムロ−ル等の工業用ゴム製品、電気絶縁材、土木建材用品等の用途に利用することができる。
【実施例】
【0032】
以下、本発明を実施例により説明する。実施例および比較例で行った物性の測定方法は、下記の通りである。
【0033】
(1)フィルムの融点
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製DSC220C:入力補償DSC)を用い以下の条件で測定した。2で観察された融解ピークの温度を融点とした。
1.試料約8mgを150℃で2分間保持した後、5℃/分の速度で20℃まで冷却し、2分間保持した。
2.次いで、20℃から5℃/分の昇温速度で150℃まで昇温した。
【0034】
(2)フィルムの光透過率
フィルムから5cm×5cmの大きさの試験片を採取した。該試験片を用い、紫外・可視分光分析装置(島津製作所製 UV−2450)と積分球(島津製作所製 ISR−2200)によって、0.1nmの波長間隔で波長220nm〜550nmの光透過スペクトルを測定した。試験片を装着しない場合の光透過スペクトルの積算値を100%として、得られた光透過スペクトルの積算値の割合を求めた。
【0035】
(3)フィルムの破断強度、破断伸び
JIS K7128に従って、破断強度および破断伸びを測定した。
【0036】
(4)フィルムの引裂強度
JIS K7128に従って、エルメンドルフ引裂強度を測定した。
【0037】
(5)フィルム同士の摩擦荷重
摩擦荷重は、JIS K7125に規定された摩擦係数試験器を使用して、以下の方法で測定した。測定は23℃、相対湿度50%で行った。
1.A4サイズ(210mm×297mm)に断裁したフィルム2枚を長手(297mm)の方向に10mmずらして重ね摩擦試験器のガラス板上に置いた。
2.下側のフィルムをテープでガラス板に固定した。上側のフィルムを糸でロードセルにつないだ。
3.フィルム全体に24gf/cm2荷重がかかるように、フィルムの上に重りを1分間載せた。
4.重りを外し、ガラス板を150mm/分の速度で平行に移動させた。
5.ロードセルにかかる応力をグラム単位で測定し、これを摩擦荷重とした。
【0038】
(6)ゴム中のゲル分
ゴム中のゲル分は以下の方法で測定した。
[手順1]ゴムを約1mm角に裁断し、裁断したゴム約0.5gを秤量した。(重量をA(mg)とする。)
[手順2]手順1で秤量したゴムとキシレン(酸化防止剤である2,6−Di−tert−butyl−4−methyl phenolが0.1重量%入ったもの)150mlを300ml共栓付三角フラスコに入れた。
[手順3]手順2後の三角フラスコに還流冷却器を取り付け、100℃のウオーターバスに6時間浸して還流を行った。
[手順4]手順3後の三角フラスコをウオーターバスから取り出し、還流冷却器を取り付けたまま30分間常温放冷した。
[手順5]手順4後の三角フラスコを振とう機に取り付け、1時間振とう(120rpm)した。
[手順6]120メッシュの金網を秤量した。(重量をB(mg)とする。)
[手順7]手順6で秤量した金網により、手順5後の三角フラスコ内の液を濾過した。
[手順8]手順7後、三角フラスコ内にキシレン約20mlを入れ、次に、三角フラスコ内の液を手順7で使用した金網で濾過した。
[手順9]手順8後、三角フラスコ内の液を濾過した金網を、60〜90℃雰囲気で3時間乾燥した。
[手順10]手順9後の金網を、デシケータの中に約30分間放置し、室温まで冷却した。
[手順11]手順10後の金網を秤量した。(重量をC(mg)とする。)
[手順12]下記式にてキシレン不溶分を算出した。
キシレン不溶分(重量%)=((C−B)/A)×100
【0039】
[フィルムの作製]
<フィルム1>
低密度ポリエチレン(密度=919kg/m3、メルトフローレート=1g/10分、エルカ酸アミド450ppm含有、酸化防止剤無含有)93重量%と酸化チタンマスターバッチ(東京インキ(株)製 PEX6800A White、ベース樹脂:低密度ポリエチレン、酸化チタン含量60重量%)7重量%とを混合した。得られた混合物を用いて、インフレーションフィルム成形法により、厚み50μm、酸化チタン含量4.2重量%のフィルム(以下、フィルム1と記す。)を作製した。得られたフィルムの物性を表1に示す。
<フィルム2>
低密度ポリエチレン(密度=919kg/m3、メルトフローレート=1g/10分、エルカ酸アミド450ppm含有、酸化防止剤無含有)96.6重量%と酸化チタンマスターバッチ(東京インキ(株)製 PEX6800A White、ベース樹脂:低密度ポリエチレン、酸化チタン含量60重量%)3.4重量%とを混合した。得られた混合物を用いて、インフレーションフィルム成形法により、厚み50μm、酸化チタン含量2.0重量%のフィルムを作製した。得られたフィルムの物性を表1に示す。
<フィルム3>
低密度ポリエチレン(密度=919kg/m3、メルトフローレート=1g/10分、エルカ酸アミド450ppm含有、酸化防止剤無含有)を用いて、インフレーションフィルム成形法により、厚み50μmのフィルムを作製した。得られたフィルムの物性を表1に示す。
【0040】
[実施例1]
エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム(エチレン単位量=59重量%、非共役ジエン単位量=3.5重量%、ムーニー粘度(ML1+4(125℃))=73、油展量=70phr。)(以下、ゴム1と記す。)をロール成形機にて2mm厚みのシートに成形し、5cm×5cmの大きさに切り出した。得られたゴムシートにフィルム1を被せて、屋外で保管した。屋外保管後、ゴムシートのゲル分を測定した。測定結果を表2に示す。
【0041】
[実施例2]
ゴム1にかえて、他のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム(エチレン単位量=53重量%、非共役ジエン単位量=10.5重量%、ムーニー粘度(ML1+4(150℃))=66、油展量=20phr)(以下、ゴム2と記す。)を用いた以外、実施例1同様に行った。屋外保管後、ゴムシートのゲル分を測定した。測定結果を表2に示す。
【0042】
[比較例1]
フィルム1にかえて、フィルム3を用いた以外、実施例1のゴム包装と同様に行った。屋外保管後、ゴムシートのゲル分を測定した。測定結果を表2に示す。
【0043】
[比較例2]
フィルム1にかえてフィルム3を用い、ゴム1にかえてゴム2を用いた以外、実施例1のゴム包装と同様に行った。屋外保管後、ゴムシートのゲル分を測定した。測定結果を表2に示す。
【0044】
【表1】

【0045】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記要件(1)〜(3)を全て充足するゴム包装用フィルム。
(1)厚みが20μm以上200μm以下である。
(2)融点が80℃以上120℃以下である。
(3)波長220nm〜550nmの光の透過率が40%以下である。
【請求項2】
密度が880kg/m3以上950kg/m3以下のエチレン系重合体と酸化チタンとを含有し、酸化チタンの含有量が、エチレン系重合体と酸化チタンとの総量を100重量%として、0.1重量%以上10重量%以下である請求項1に記載のゴム包装用フィルム。
【請求項3】
酸化防止剤の含有量が50ppm以下である請求項1または2に記載のゴム包装用フィルム。
【請求項4】
請求項1〜3記載のいずれかに記載のゴム包装用フィルムで包装されたゴム。

【公開番号】特開2011−102148(P2011−102148A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−258747(P2009−258747)
【出願日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】