説明

ゴルフシステム

【課題】ゴルフ練習のスキルアップに関わるゴルフクラブのスイングスピード,リストの使い方,移動物のストッパーに衝突するインパクト圧力によるゴルフボールの弾道等の解析装置を含むゴルフシステムの提供する。
【解決手段】シャフトに移動物を装着し、アドレスからトップスイングまでストッパーに接触している移動物がダウンスイングで、ストッパーから落下する時に、スイッチが入るように装置し、移動物は落下以降、急激に折り返して、ストッパーに衝突しスイッチが切れる仕組みで、移動速度や時間を検知してコンピュータに送り、スイングサンプルを定量解析したスイングソフトで分析し、携帯やパソコンの画面に表示させるシステムを使い、ゴルフゲームのデジタルコンテンツと複合させることでリアリティのあるゴルフゲームができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ゴルフの対象物の力学的移動を伴うゴルフ装置及び、ゴルフ練習とバーチャルゲーム装置の融合に関するゴルフシステムである。
【背景技術】
【0002】
以前から実際にボールを打って、前方の仮想画面に、弾道イメージを表示し、実際にグリーン周りを設備した実施形態が在ることは、よく知られているが、大掛かりな設備とスペースが必要であった。
一方、設置スペースを取ることなくゴルフ本来の面白さを味わうことのできるゴルフゲームとして、ファミコンが知られているが、ゲーム画面に表示されたゲージをコントローラで操作して行うもので、ゴルフクラブを使用するものではなく、ボタンやバーの操作によるもので、ゴルフ実態感の伴わないものであった。
これまで、ゴルフ練習システム又は装置において、高いレベルの運動目標を達成することに練習目標が置かれ、この目標を達成するために、ゴルフ練習の実施情報を客観的に検出し、かつ画像表示する装置やゴルフ練習装置に関して、多くの提案がなされている。
【0003】
これまで提案されたゴルフシステムを大別すると、コンピュータを使うゴルフゲームシステムとゴルフ練習システムに別れ、ゲームはファミコンが代表的である(特許文献1乃至2)。練習システムは打撃ボールのみに着目した提案(特許文献3乃至4)と、クラブヘッドの動きとゴルフボールの動きの両方に着目した提案(特許文献5乃至6)が、それぞれ開示されている。
【0004】
【特許文献1】特許第3618096号
【特許文献2】特開2004−321303号
【特許文献3】特許第3126658号
【特許文献4】特許第3187748号
【特許文献5】特許第2683201号
【特許文献6】特許第2729569号
【0005】
打球されたゴルフボールの動きは、弾道の原理に基づいてその動きを理論的に予測することが可能であり、この原理に基づいて、飛んでいるゴルフボールについてのデータを、コンピュータにより運動状態を解析し、その結果を表示することができる装置が種々提案されている。
【0006】
ゴルフ上達の観点からは、ゴルフボールの弾道解析のみでは不十分であり、ゴルフクラブの動きの解析が不可欠である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来のゴルフシステムはゴルフゲーム及びゴルフ練習装置においては、下記のような問題があった。
【0008】
これまでのゴルフゲームはゲーム空間内の仮想ゴルファのスイング動作をボタンやバーの操作で行っているが、ボタンやバーによる操作は、リアリティにかけ、ゴルフ本来の面白さを完全に体現することが出来ない。
【0009】
ゴルフ練習システムにおいては、高いレベルの運動目標を達成することに練習の目標が置かれており、練習者の身体能力を考慮した、目標値を策定し、さらに練習結果を、前記目標値と比較して評価し、次のステップに発展させるための支援システムはなく、ゴルフクラブを使用したスイング分析の取り組みシステムはない。
【0010】
近年、高齢化が進み、健康維持のためにスポーツ、特にゴルフを生涯スポーツとして続ける人口が増大している。かならずしも健常者に限らず、例えば、高血圧や多少の身体的障害等があっても、健康回復や予防医学の観点から、身体特性に応じた運動練習とスキルアップを、楽しみながら継続する人も多く、このような願望をもつ人は潜在的にかなりの数となり、増大傾向にあると考えられる。
【0011】
上記に鑑みて、発明の第1の目的は、ゴルフ練習のスキルアップに関わるゴルフクラブのスイングスピード,リストの使い方,移動物のストッパーに衝突するインパクト圧力によるゴルフボールの弾道等の解析装置を含むゴルフシステムの提供することにある。
【0012】
従って、前記の第1の目的は、前文献のような解析用の特殊なゴルフクラブや固定器具等を必要とせず、練習者がゴルフコースで実際に使用する自己のゴルフクラブに移動物をシャフト内外に装着することで練習が可能であって、かつその練習成果がデータや画像として入手できる簡便で安価なゴルフシステムを提供することにある。
【0013】
この発明の第2の目的は、練習対象者の利便性と娯楽性を向上するために、情報提供の方法と情報量に関して、従来に比べて質と量の両面の向上を図ったゴルフシステムを提供することにある。
【0014】
さらに、この発明の第3の目的は、実施対象者の年齢,性別,筋力,体力等の個人の身体特性を考慮してゴルフ練習目標値を設定し、この目標値を達成すべく個人の特性に適した練習方法によって無理なくレベル向上を図ることができ、目標達成度の評価が容易かつ、ゲーム感覚で楽しく、ゲームと融合することで解りやすくて簡易なゴルフシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
請求項1は、スイングによってヘッド側の端部とグリップ側端部との間で移動可能な移動物をシャフト内に有するゴルフクラブと、当該移動物の移動スピード及び/叉は時間を検知するために当該ゴルフクラブに設けた検知手段と、当該検知手段が当該移動物を検知したときに出力する検知信号を送信するために当該ゴルフクラブに設けた送信手段と、当該送信手段が送信した検知信号を、当該ゴルフクラブ外で受信するための受信手段と、当該受信手段が受信した検知信号に基づいて検知結果を表示するための表示手段と、を含めて構成してあることを特徴とするゴルフシステムである。
請求の範囲第1項記載の移動物は、例えば、バー又は、ボールの形態で、長さ、重さ、数量を素材ごとに調整して使用するが、複合形態としてボールとバーの組み合わせも可で、移動物の検出計測システムは、例えば、移動物にセンサーを装着して移動の方向、速度、時間を計測する方法と、ヘッド側近傍のストッパーに接触感知センサー又は圧力感知センサーを装置しこれらのセンサーにより計測する方法とがある。ストッパー部から移動物が離れ、再度接触するまでの時間及び/又は速度と、ストッパーへの衝突力とを計測し送信する送信部を装置したゴルフクラブと外部に送信データを受信する受信部を要し、受信部を介して受信データを表示するシステム構成であるゴルフシステム。
【0016】
請求項2は、前記シャフト内の前記ヘッド側の端部には、バックスイングによって前記グリップ側の端部に移動させた前記移動物を、ダウンスイングに伴う落下移動によって衝突させるためのストッパーを設けてあり、当該ストッパーと当該移動物との衝突によってグリップを介して実施者が衝撃力を感触可能に構成してあることを特徴とする請求項1記載のゴルフシステムである。
請求の範囲第2項記載のゴルフクラブは、バックスイングからダウンスイングへの切り返しで、ゴルフクラブシャフトを縦に下ろすと、タメの有る、近回りの効率的な、正しいクラブ操作が出来ることで、ヘッド側から移動物が落下し、落下方向に振りぬくと、再度ヘッド側ストッパーに遠心力を伴い衝突するので、インパクトを意識したダウンスイングが出来、それを基にしたゴルフシステム。
【0017】
請求項3は、前記移動物と前記ストッパーは、所定範囲の磁力による相互吸着可能に構成してあり、当該所定範囲が、トップスイングの際に当該移動物が当該ストッパーに吸着可能、かつ、ダウンスイングによって離反可能な範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載のゴルフシステムである。
請求の範囲第3項記載の移動物と、ヘッド近傍のストッパーは何れか一方が磁性を含み他方が着磁性部材を含む物であり、それぞれの構成は逆も可能で、ヘッドからの離反を制御できるように装着することで、ダウンスイングの始動を明確にし、誰でも行えるようにしたもので、ダウンスイングによって移動物がストッパーから離反することでスイッチが入り、再度移動物が折り返してストッパーへ衝突するインパクトで、スイッチが切れるゴルフシステム。
【0018】
請求項4は、前記ストッパー部が、励磁の際に前記移動物を吸着可能な電磁石を含めて構成してあり、トップスイングのときの軸足からダウンスイングのときの他の足への体重移動を体重移動検知手段によって検知可能に構成してあり、当該体重移動検知手段が他の足への体重移動を検知したときに当該電磁石への励磁を遮断して当該移動部を離反可能に構成してあることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載のゴルフシステムである。
請求の範囲第4項記載のダウンスイングによるヘッド近傍のストッパー部からの移動物の離反をより具体的に、ゴルフスイングの基本道理にトップスイングから切り返して、ダウンスイングを下半身の左リードから始めるように、例えば左足、左脚、左側への体重移動を行うと、感知センサー叉は体重移動検索装置で検知し電信、電波で発信し、それをゴルフクラブシャフト内外に装着した受信装置で受信し電流を遮断することで電磁石製ストッパーが磁性を失い、その反応として移動物が離反可能に成るように構成したことで、下半身の左へのリードで開始するダウンスイングを実現できるゴルフシステム。尚、左右逆の対応も可能である。
【0019】
請求項5は、前記検知手段が、前記移動物が前記ストッパーと衝突したときの衝撃力の大きさを検知し検知信号に包含可能に構成してあり、前記表示手段に併設した解析手段が、前記受信手段が受信した検知信号を定量解析し、移動物の時間と速度を検出したデータと、移動物のストッパーへの衝撃力を解析したデータを基に、ゴルフクラブの番手ごとのロフト角度に合わせて飛距離を算出し前記表示手段に表示させ得るように構成してあることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のゴルフシステムである。
請求の範囲第5項記載のボールの飛びは、力と時間の衝突力で、ここではダウンスイング以降に移動物がインパクトでストッパーに衝突する圧力とダウンスイングでの移動物の移動時間と速度を検出したデータを定量解析して算出でき、これにゴルフクラブフェースのロフト角度で飛距離を算出し表示するゴルフシステム。
【0020】
請求項6は、前記ヘッドと前記ストッパーとの間に当該ヘッドの移動を検知するための移動検知センサーを設けてあり、前記解析手段が、ゲームプログラムによって駆動するコンピュータによって、かつ、前記表示手段が当該コンピュータに接続した表示画面によって、それぞれ構成してあり、当該移動検知センサーの検知信号に基づいて当該ゲームプログラムを実行可能に構成してあることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載のゴルフシステムである。
請求の範囲第6項記載の移動物入りゴルフクラブをゲームのコントローラとする。従来のゲーム用コントローラはゲーム内の仮想プレイヤーのスイング動作をボタンやバーの操作で行うか、玩具用のもので、リアリティに欠けていた、コントローラクラブのスタートはヘッド近傍のストッパーよりヘッド側に加速度センサー又は磁気センサーと加速度センサーとからなる複合センサーによりゴルフクラブの始動を検知してバックスイングが始まり、トップスイングまで移動物がストッパー部に接触している、ダウンスイングの始動で移動物が離反し、スイッチが入り、再度ヘッド側に折り返してストッパーに衝突することでスイッチが切れるシステムで、この一連の移動物の動きは、ゲームのスクロールバーと同様であるので、バーチャル表示又はゲームの操作機としてリンクさせることが出来、あらゆるゴルフクラブで実施できるように構成し、実際のクラブはもちろん、練習用の短いクラブも好適に用いることができるゴルフシステム。
【0021】
請求項7は、前記検知手段が、少なくともハーフスイング時に前記移動物が移動する範囲を有効検知範囲とする加速度センサー又は磁気センサーと加速度センサーとからなる複合センサーを含めて構成してあることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載のゴルフシステムである。
請求の範囲第7項記載の移動物入りゴルフクラブ・コントローラは、移動物が請求項1と2記載通り動くことで機能し、アプローチ等のハーフスイングでは十分でないので、ハーフスイングには、ヘッド又はヘッド近傍に加速度センサー又はモーションコントロールセンサー(磁気センサーと加速度センサーからなる複合センサー)を内蔵又は外部に取り付け、クラブの振り力を検出測定して、実際のボールを打ったのと同じ様に、仮想にアプローチできる装置で、全てのゴルフクラブに適用でき、ゴルフゲームとゴルフ練習のコラボレーション で、ラウンド練習や仮想と現実のゴルフが出来るゴルフシステム。
【0022】
請求項8は、前記解析手段が、前記検知信号を二次元的又は三次元的に解析可能に構成してあり、記憶装置に予め記憶させてある練習目標値と、解析結果に基づく値とを比較評価可能な比較手段を設けてあり、当該比較手段の比較評価の結果を前記表示手段によって表示可能に構成してあることを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載のゴルフシステムである。
請求の範囲第8項記載のシステムは、練習対象者の年齢,性別,及び体力等の身体特性の個人情報を記憶するデータベースと、練習プログラムや練習目標を設定し、この目標に基づいて、基本スイングによる練習目標値データを記憶しかつ画像表示する手段と、前記解析手段が、前記検知信号を二次元的又は三次元的に解析可能に構成してあり、記憶装置に予め記憶させてある練習目標値と、解析結果に基づく値とを比較評価可能な比較手段を設けてあり、当該比較手段の比較評価の結果を前記表示手段によって表示可能に構成してあることを特徴とするゴルフシステム。
【0023】
請求項9は、前記に記載のシステムにおいて、アクセス可能な手段は、インターネットや携帯電話等の双方向通信手段と、コンピュータとに連携してなることを特徴とする請求項1乃至8いずれか記載のゴルフシステムである。
請求の範囲第9項記載のシステムは、移動物の移動分析データの送受信は無線LANを使用し、練習者の年齢、性別、及び身体特性等の個人情報を記憶するデータベースと、スイングプログラムと練習目標を設定し、この目標に基づくベストスイング及び練習目標データを記憶しかつ画像表示するシステムに、アクセス可能な手段は、インターネットや携帯電話等の双方向通信手段で、コンピュータに連携して、スイングデータを出力し、それを基に双方向通信を使い、外部からの情報とやり取りすることで、多面的に分析診断できる。
【0024】
請求項10は、バーチャルイメージ・ビジュアルを全てデジタルに集積化することで、既存のゴルフ場は無論、都市のビル群でのゴルフ、宇宙の星(月、火星、土星、等)でのゴルフなど、環境条件を積算して醍醐味と臨場感のあるバーチャルでリアルなゴルフ世界を実現し、ゴルフはカップにボールを入れることが目的であるので、アプローチ及びパター用に開発されたボールを使用してカップイン(磁石製ターゲットに着ける)して完結することを特徴とする請求項1乃至9いずれか記載のゴルフシステムである。
請求の範囲第10項記載のシステムは、ゴルフ練習者の個人情報,練習目標値,練習情報の評価結果の他に、リアリティのあるバーチャルシミュレーションゲームとの付加情報を備えるゴルフシステムで、バーチャルイメージはビジュアルを全てデジタルに集積化することで、あらゆるイメージ表現を展開し、既存のゴルフ場でのゴルフや、都市のビル群をゴルフコースに見立てたゴルフ、宇宙の星(月、火星、土星、等)にゴルフコースを想定したゴルフ等、環境条件を積算して醍醐味と臨場感のある世界を実現する。ゴルフはカップにボールを入れることが目的であるので、特定に開発されたアプローチ及びパター用ボールを使用してカップイン又は磁石製ターゲットに着けて完結する。
【0025】
請求項11は、上記移動物は請求項1のシャフト内に有するゴルフクラブと、外側に取り付けることも可能な物で、ゴルフクラブのシャフト部外周面に脱着自在の移動物を長さ方向に移動可能に取り付け、シャフトのヘッド側とグリップ上部に移動物を受け止める柄を脱着自在に取り付け、移動物の移動スピード及び/又は時間をヘッド側柄近傍に接触感知センサーを装着して検出し、検出データを送信する送信部があり、送信部のデータを受信する受信部を要し、受信部を介して受信データを表示する表示部を含めた構成である請求項2乃至10いずれか記載のゴルフシステムである。
請求の範囲第11項記載の外付け移動物は合成樹脂製又は金属との複合で、シャフト部外周面に移動物を長さ方向に移動可能に取り付け、シャフトのヘッド側とグリップ上部に移動物を受け止める柄があり、柄は弾性体で形成され、緊密にシャフトに填め込む固定式で、移動物と柄は、断面略C字状スリットがあり弾性力を利用してスリットを広げてシャフトにかぶせて取り付け、外すときはこの逆をやることで外れる構造を有した脱着自在の装置で、移動物と柄は、何れか一方が磁石であるとき、他方が強磁性体のもので、ダウンスイングで明確に移動物が柄から落下させる意識を持てるように仕組み、移動物が柄から離れるとスイッチが入り、再度柄側に戻り、柄に当るとスイッチが切れる、このオン、オフを装置したクラブで、スイッチのオン、オフは相互逆も可能であり、スイングすると 移動物の移動速度及び/又は時間を検出でき、この検出データを送受信できる装置を有したゴルフシステム。
【発明の効果】
【0026】
前述の第1の目的を達成するためのゴルフシステムは、ゴルフクラブの動き及び移動物の動きを検知する検知手段と、前記検知データを解析し、前記ゴルフクラブのスイング速度,スイング軌道,インパクト圧力等の練習結果情報の演算表示手段を備えたシステムにおいて、前記スイング情報および弾道情報の一部または全てを表示する。
【0027】
練習者自身のゴルフクラブに移動検知装着を取り付けることで、いつでも、適宜練習が可能であり、また、スイング情報および弾道情報が画像表示されるので、スキルアップに好適である。また、従来に比べて装置がシンプルとなるので、装置が安価となる。さらにこの装置は、室内での練習は勿論のこと、飛距離が長い屋外の打ち放しの練習場にも適応できる利点があるゴルフシステム。
【0028】
前述の第2の目的を達成するためのゴルフシステムは、ゴルフ練習対象者の個人情報,練習目標値,練習結果情報の演算表示結果及び評価結果の他に、リアルタイムでの実施対応や、バーチャルシミュレーションとして、ゴルフゲームにリンクし,ゴルフ関連の付加情報を備えることで、練習者の利便性および娯楽性が向上する。
【0029】
前述の第3の目的を達成するためのゴルフシステムは、ゴルフ練習対象者の年齢,性別,及体力等の身体特性の個人情報を記憶するデータベースと、前記個人情報に基づいて、ゴルフ練習プログラム,ゴルフスイング,ゴルフボールの弾道等の、練習目標を設定し、この目標に基づくベストスイング及び練習目標値データを記憶し、かつ画像表示する練習目標設定表示手段と、ゴルフ練習時のゴルフクラブ内の移動物の動きを検知するための接触感知センサーを有するゴルフ練習手段と、前記検知データを解析し、少なくとも前記ゴルフクラブのスイング速度,スイング軌道,インパクト圧力によるゴルフボールの弾道等の練習情報を演算し表示する手段と、前記練習目標値と練習情報の演算表示結果を比較して目標達成度の評価を行い、その評価結果を記憶し、表示する手段と、前記練習目標値,練習結果情報の演算表示結果及び評価結果に練習対象者がアクセス可能な手段とを備える。
【0030】
本発明によれば、実施者は、いつでも、適宜の場所からアクセスして諸情報を得ることが可能となり、利便性が向上するゴルフシステム。
【0031】
以上説明したように、この発明によれば前述のような構成により、スポーツ医学を前提とした予防医学・健康維持等をベースにしたプライマリーケアーと、生涯スポーツ・学習とをテーマとし、高齢者をはじめ身体の障害がある人でも参加ができるスポーツクリニックともいうべきゴルフシステムが提供でき、また、ゴルフのスキルアップに関わり、従来装置に比較して、ゴルフクラブのヘッドスピード,スイング軌道,ゴルフボールの弾道等の解析がより簡便で安価な装置を提供することができ、練習者にとって利便性が高く、かつゲーム等の娯楽性をも加味したゴルフシステムが提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明の実施の形態について、図1乃至5に基づき、以下に述べる。
【0033】
図1は、移動物入りゴルフクラブの断面図で、移動物の移動スピード及び時間を検知し送信する装置と検知信号を受信する装置から検知結果を表示するゴルフシステム。
【0034】
図2は、スイングごとの移動物の位置を表記した図A)トップスイングで移動物がストッパー部に接触している。B)ダウンスイングで移動物がストッパー部から離反し、グリップ側に落下し、落下方向うにクラブを下ろす。C)インパクト前に折り返して、移動物がストッパー部に衝突。
【0035】
図3は、電磁石製のストッパーと強磁性体の移動物の構成とその逆も可能な装置で、トップスイングからダウンスイングへのタイミングを左サイドへのシフトで行えるよう、左脚又は左足にスイッチを取り付け、左足のヒールダウンに反応して電磁石の磁気が切れ、シャフトに内蔵した移動物がストッパーから離反するようにし、ダウンスイングのタイミングを左側へのリードで開始するようにしたゴルフシステム。尚、左右逆の対応も可能である。
【0036】
図4は、ゴルフゲームのシステム例として、バーチャルなゴルフショットはパワーゲージと言うスクロールバーの移動をコントロールして行うもので、スクロールバーの移動が開始され、一定の所で折り返し、再び移動開始の位置へと戻り、ボールへのインパクトとなる。この一連の動きは、本発明の移動物入りゴルフクラブと同様の動きと、基本的に同様の働きをする。しかし、スクロールバーは、あくまで視覚を通じて認識するものである一方、本システムでは、実際にゴルフクラブを使っているので視覚的なものに加え触覚的にも体験可能である。移動物の動きもゲームのスクロールバーの動きも始動は力を貯めて動き、折り返して勢い良く戻る、この勢いがボールへのインパクトとなっている。
【0037】
上記のようにコントローラとして使用するもので、スタートはヘッド近傍のストッパーよりヘッド側に加速度センサー又はモーションコントロールセンサーを取り付け、ゴルフクラブの始動を検知して、バックスイングが始まり、トップスイングまで移動物がストッパーに接触している、ダウンスイングの始動で移動物が離反することでスイッチが入り、インパクトを向えて再度ヘッド側に折り返して、ストッパーに衝突することでスイッチが切れるシステムで、この一連の移動物の動きをバーチャル表示又はゲームの操縦機としてリンクさせることが出来、あらゆるゴルフクラブで実施可能なように構成してあることを特徴とするゴルフシステム。
【0038】
次に、図5を参照して、ゴルフシステムについて説明する。尚、図5は、ゴルフシステムの機能ブロック図である。
【0039】
図5において、1は実施者、2は練習対象者の身体特性や健康診断を行なうクリニック、3は例えばゴルフの練習場、4は複数の練習対象者の諸情報を管理かつ提供を行なう情報管理・提供施設で、データをコンピュータで解析する。実施者1は、クリニックの検診データと、練習場で測定した諸データ、ならびに後述する情報管理・提供施設が提供する各種の情報を、インターネットまたは携帯電話のような通信回線を介して閲覧できる。
【0040】
クリニックにおいては、練習対象者に応じて、所定の身体・体力測定およびメディカルチェックを行なう。これらの個人データに基づいて、専門医と専門のインストラクタと相談の上、健康管理,体力向上,ゴルフスキル向上の個人目的に応じて、ゴルフ練習プログラム並びに健康管理,体力向上,ゴルフスキル向上目標のチェック項目を策定する。
【0041】
健康管理,体力向上関連プログラム作成に当っては、筋力アップ・鍛錬,最適運動と食事改善,適切なダイエットなどのプログラム,シニア運動専用プログラム,プロポーション/ビューティプログラム等を含むことが望ましい。チェック項目としては、筋力,血圧,脈拍等、個人の身体特性に応じて決められる。
作成されたプログラムは、これを実施した後、効果の測定評価を行い、状況によっては解決策を考え修正をして、定期カウンセリングにより、プログラムの見直しを行なう。
【0042】
練習場においては、各種測定器,コンピュータ及び画像表示器,ゴルフクラブの動き及びゴルフボールの動きを解析し、ゴルフクラブのスイングスピード,スイング軌道,ゴルフボールの弾道等の練習結果情報を演算表示する。
【0043】
これらの情報は、練習者が練習場で直接入手できるとともに、諸データを情報管理・提供施設4に伝送し、この施設内のコンピュータに練習の履歴データを集積する。このデータは、後述するコンピュータ内の他のデータを含めて練習場で呼び出すこともできるし、携帯電話等で閲覧することもできる。
【0044】
前記コンピュータは、情報に基づいて、ゴルフクラブのスイングスピード,スイング軌道,フェイス入射角等のクラブのスイングに関わるデータの演算と、ゴルフボールの飛距離,方向等のボールの弾道に関わるデータの演算を行う。このスイング情報および弾道情報の一部または全ては、ディスプレーで選択的に表示する。
さらに、前記図5における情報管理・提供施設内のコンピュータにデータ伝送される。このデータ伝送は前述のように双方向とする。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】移動物入りゴルフクラブの断面図と、移動物の移動速度及び時間を検知し送信する装置と検知信号を受信する装置を示す図。(1)は、ストッパー部にセンサーを取り付けた図。(2)は、移動物にセンサーを取り付けた図。(3)は、シャフト部外周面に移動物を取り付けた図。
【図2】ゴルフスイングとシャフト内の移動物の動きを表した図。(A)トップスイング(B)ダウンスイング(C)インパクトの図。
【図3】電磁石をストッパー部に取り付け、体重移動(ヒールダウン)を機に移動物を落下させるシステム示す図。 A.トップオブザスイングでヒールアップした図で、移動物はヘッド近傍のストッパー部に接触している。 B.ダウンスイングの始動をヒールダウンで始めることで、移動物はストッパーから離れ、グリップ側に移動した図である。
【図4】ゴルフスイングの動きと、移動物入りクラブをゲームコントローラとして使う移動物の動きにシンクロした、ゲームコントローラ表示部であるスクロールバーの動きを表した図。1. トップオブザスイングでシャフト内の移動物は、ストッパー部に接触している。ゲーム用スクロールバーは、スタート表示の0部にある。2. ダウンスイングの開始で移動物は、ストッパー部から落下する。ゲーム用スクロールバーは、スタート表示の0から100方向に移動する。3. リストのアンコックでグリップ側に落下していた移動物が折り返してヘッド側に移動する。ゲーム用スクロールバーは、100から折り返して、0方向であるスタート部に移動する。4. インパクトはクラブヘッドがボールに当たる衝突力とボールとの接触時間であり、本発明の移動物によるストッパーへの衝突効果も同様であるから、ストッパーへの移動物の衝突力がボールの飛距離と成るようにしたもので、最後にインパクトでストッパーに激しく当たり、ボールの飛距離を算出し表示する。ゲーム用スクロールバーは、スタートのゼロから始めて、レベル最大値からのリターン効率と効果を基に、ボールへのインパクト力として、飛距離を算出して表示する。
【図5】ゴルフシステムの機能ブロック図。 1.実施者 2.個人データ 3.ゴルフデータ 4.データ解析部門
【符号の説明】
【0046】
a ストッパー
a’ センサー付きストッパー
a” 電磁石製ストッパー
b 移動物
b’ センサー付き移動物
c ヘッド側の柄
d グリップ側の柄
e 外付け移動物
f モーションコントロールセンサー
























【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイングによってヘッド側の端部とグリップ側端部との間で移動可能な移動物をシャフト内に有するゴルフクラブと、当該移動物の移動スピード及び/叉は時間を検知するために当該ゴルフクラブに設けた検知手段と、当該検知手段が当該移動物を検知したときに出力する検知信号を送信するために当該ゴルフクラブに設けた送信手段と、当該送信手段が送信した検知信号を、当該ゴルフクラブ外で受信するための受信手段と、当該受信手段が受信した検知信号に基づいて検知結果を表示するための表示手段と、を含めて構成してあることを特徴とするゴルフシステム。
【請求項2】
前記シャフト内の前記ヘッド側の端部には、バックスイングによって前記グリップ側の端部に移動させた前記移動物を、ダウンスイングに伴う落下移動によって衝突させるためのストッパーを設けてあり、当該ストッパーと当該移動物との衝突によってグリップを介して実施者が衝撃力を感触可能に構成してあることを特徴とする請求項1記載のゴルフシステム。
【請求項3】
前記移動物と前記ストッパーは、所定範囲の磁力による相互吸着可能に構成してあり、当該所定範囲が、トップスイングの際に当該移動物が当該ストッパーに吸着可能、かつ、ダウンスイングによって離反可能な範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載のゴルフシステム。
【請求項4】
前記ストッパー部が、励磁の際に前記移動物を吸着可能な電磁石を含めて構成してあり、トップスイングのときの軸足からダウンスイングのときの他の足への体重移動を体重移動検知手段によって検知可能に構成してあり、当該体重移動検知手段が他の足への体重移動を検知したときに当該電磁石への励磁を遮断して当該移動部を離反可能に構成してあることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載のゴルフシステム。
【請求項5】
前記検知手段が、前記移動物が前記ストッパーと衝突したときの衝撃力の大きさを検知し検知信号に包含可能に構成してあり、前記表示手段に併設した解析手段が、前記受信手段が受信した検知信号を定量解析し、移動物の時間と速度を検出したデータと、移動物のストッパーへの衝撃力を解析したデータを基に、ゴルフクラブの番手ごとのロフト角度に合わせて飛距離を算出し前記表示手段に表示させ得るように構成してあることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のゴルフシステム。
【請求項6】
前記ヘッドと前記ストッパーとの間に当該ヘッドの移動を検知するための移動検知センサーを設けてあり、前記解析手段が、ゲームプログラムによって駆動するコンピュータによって、かつ、前記表示手段が当該コンピュータに接続した表示画面によって、それぞれ構成してあり、当該移動検知センサーの検知信号に基づいて当該ゲームプログラムを実行可能に構成してあることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載のゴルフシステム。
【請求項7】
前記検知手段が、少なくともハーフスイング時に前記移動物が移動する範囲を有効検知範囲とする加速度センサー又は磁気センサーと加速度センサーとからなる複合センサーを含めて構成してあることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載のゴルフシステム。
【請求項8】
前記解析手段が、前記検知信号を二次元的又は三次元的に解析可能に構成してあり、記憶装置に予め記憶させてある練習目標値と、解析結果に基づく値とを比較評価可能な比較手段を設けてあり、当該比較手段の比較評価の結果を前記表示手段によって表示可能に構成してあることを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載のゴルフシステム。
【請求項9】
前記に記載のシステムにおいて、アクセス可能な手段は、インターネットや携帯電話等の双方向通信手段と、コンピュータとに連携してなることを特徴とする請求項1乃至8いずれか記載のゴルフシステム。
【請求項10】
バーチャルイメージ・ビジュアルを全てデジタルに集積化することで、既存のゴルフ場は無論、都市のビル群でのゴルフ、宇宙の星(月、火星、土星、等)でのゴルフなど、環境条件を積算して醍醐味と臨場感のあるバーチャルでリアルなゴルフ世界を実現し、ゴルフはカップにボールを入れることが目的であるので、アプローチ及びパター用に開発されたボールを使用してカップイン(磁石製ターゲットに着ける)して完結することを特徴とする請求項1乃至9いずれか記載のゴルフシステム。
【請求項11】
上記移動物は請求項1のシャフト内に有するゴルフクラブと、外側に取り付けることも可能な物で、ゴルフクラブのシャフト部外周面に脱着自在の移動物を長さ方向に移動可能に取り付け、シャフトのヘッド側とグリップ上部に移動物を受け止める柄を脱着自在に取り付け、移動物の移動スピード及び/又は時間をヘッド側柄近傍に接触感知センサーを装着して検出し、検出データを送信する送信部があり、送信部のデータを受信する受信部を要し、受信部を介して受信データを表示する表示部を含めた構成である請求項2乃至10いずれか記載のゴルフシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−5715(P2009−5715A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2005−109841(P2005−109841)
【出願日】平成17年4月6日(2005.4.6)
【特許番号】特許第3696877号(P3696877)
【特許公報発行日】平成17年9月21日(2005.9.21)
【出願人】(302059296)
【Fターム(参考)】