説明

サイドベットを受け付けるゲーム方法及びゲーム装置

【課題】サイドBETを受け付けることが可能であり、新たなエンターテインメント性を備えたゲーム方法を提供すること。
【解決手段】本発明のカードゲームのプレイ方法は、(a)通常BETとは異なるサイドBETを行う段階と、(b)プレーヤにカードを配布する段階と、(c)場にカードを出す段階と、(d)サイドBETが行われたか否かを判断する段階と、(e)サイドBETが行われたと判断した場合、場にカードを追加する段階と、(f)プレーヤに配布されたカードと、場に出ているカードとを用いてハンドを作成する段階とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイドベットを受け付けるゲーム方法及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通常BETとは異なるサイドBETを受け付けることが可能なゲーム装置が存在する。例えば、ブラックジャックにおいて、ディーラの2枚のカードのうち、表向きのカードが「A」のカードである場合には、プレーヤは、通常BETに加えてインシュランスと呼ばれるサイドBETを行うことができる。インシュランスを行う場合、プレーヤは最初の掛け金の半額を追加する。ディーラのハンドが「ナチュラル21」である場合には、サイドBET(インシュランス)の2倍の額が払い戻される。また、例えば、カリビアン・スタッド・ポーカにおいては、サイドBETがプログレッシブジャックポットとして累積的に貯留される。プレーヤは、アンティ(通常BET)に加えてサイドBETを行うと、成立したハンドに応じてプログレッシブジャックポットの一部又は全部を獲得することが可能である。このような、サイドBETを受け付けるゲームとしては、例えば、特許文献1〜3が開示されている。
【0003】
【特許文献1】米国特許6789801号明細書
【特許文献2】米国特許5711525号明細書
【特許文献3】米国特許6874786号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、サイドBETを受け付けることが可能であり、新たなエンターテインメント性を備えたゲーム方法及びゲーム装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の本発明は、下記構成を有するカードゲームのプレイ方法を提供する。
すなわち、上記カードゲームのプレイ方法は、(a)通常BETとは異なるサイドBETを行う段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(b)プレーヤにカードを配布する段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(c)場にカードを出す段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(d)サイドBETが行われたか否かを判断する段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(e)サイドBETが行われたと判断した場合、場にカードを追加する段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(f)プレーヤに配布されたカードと、場に出ているカードとを用いてハンドを作成する段階を含む。
【0006】
第2の本発明は、下記構成を有するカードゲームのプレイ方法を提供する。
すなわち、上記カードゲームのプレイ方法は、(a)通常BETとは異なるサイドBETを行う段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(b)サイドBETされた通貨価値のうち、所定の割合を累積的に貯留する段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(c)プレーヤにカードを配布する段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(d)場にカードを出す段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(e)サイドBETが行われたか否かを判断する段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(f)サイドBETが行われたと判断した場合、場にカードを追加する段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(g)プレーヤに配布されたカードと、場に出ているカードとを用いてハンドを作成する段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(h)上記段階(g)において作成したハンドに基づいて、累積的に貯留した通貨価値のなかから配当を付与する段階を含む。
【0007】
第3の本発明は、下記構成を有するカードゲームのプレイ方法を提供する。
すなわち、上記カードゲームのプレイ方法は、(a)通常BETを行う段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(b)上記通常BETとは異なるサイドBETを行う段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(c)プレーヤにカードを配布する段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(d)場にカードを出す段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(e)プレーヤに配布されたカードと、上記段階(d)において場に出されたカードとを用いて作成し得る最も強いハンドが所定の強さ以上である場合に、当該ハンドと通常BETとに基づいて配当を付与する段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(f)サイドBETが行われたか否かを判断する段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(g)プレーヤに配布されたカードと、上記段階(d)において場に出されたカードとを用いて作成し得る最も強いハンドが所定の強さより弱く、且つ、サイドBETが行われたと判断した場合、場にカードを追加する段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(h)プレーヤに配布されたカードと、場に出ているカードとを用いてハンドを作成する段階を含む。また、上記カードゲームのプレイ方法は、(i)上記段階(h)において作成したハンドとサイドBETとに基づいて配当を付与する段階を含む。
【0008】
第1の本発明は、下記構成を有するゲーム装置を提供する。
すなわち、上記ゲーム装置は、複数のカードを表示することが可能なディスプレイを備える。また、上記ゲーム装置は、入力装置を備える。また、上記ゲーム装置は、以下(a)〜(f)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラを備える。(a)上記入力装置から、通常BETとは異なるサイドBETを受け付ける処理、(b)プレーヤに配布するカードであるプレーヤ用カードを上記ディスプレイに表示する処理、(c)場に出すカードである共通カードを上記ディスプレイに表示する処理、(d)サイドBETが行われたか否かを判断する処理、(e)サイドBETが行われたと判断した場合、追加の共通カードを上記ディスプレイに表示する処理、及び、(f)上記プレーヤ用カードと、上記処理(e)において追加されたカードを含めた上記共通カードとを用いてハンドを作成する処理。
【0009】
第2の本発明は、下記構成を有するゲーム装置を提供する。
すなわち、上記ゲーム装置は、複数のカードを表示することが可能なディスプレイを備える。また、上記ゲーム装置は、入力装置を備える。また、上記ゲーム装置は、以下(a)〜(h)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラを備える。(a)上記入力装置から、通常BETとは異なるサイドBETを受け付ける処理、(b)サイドBETされた通貨価値のうち、所定の割合を累積的に貯留する処理、(c)プレーヤに配布するカードであるプレーヤ用カードを上記ディスプレイに表示する処理、(d)場に出すカードである共通カードを上記ディスプレイに表示する処理、(e)サイドBETが行われたか否かを判断する処理、(f)サイドBETが行われたと判断した場合、追加の共通カードを上記ディスプレイに表示する処理、(g)上記プレーヤ用カードと、上記処理(f)において追加されたカードを含めた上記共通カードとを用いてハンドを作成する処理、及び、(h)上記処理(g)において作成したハンドに基づいて、累積的に貯留した通貨価値のなかから配当を付与する処理。
【0010】
第3の本発明は、下記構成を有するゲーム装置を提供する。
すなわち、上記ゲーム装置は、複数のカードを表示することが可能なディスプレイを備える。また、上記ゲーム装置は、入力装置を備える。また、上記ゲーム装置は、以下(a)〜(i)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラを備える。(a)上記入力装置から、通常BETを受け付ける処理、(b)上記入力装置から、上記通常BETとは異なるサイドBETを受け付ける処理、(c)プレーヤに配布するカードであるプレーヤ用カードを上記ディスプレイに表示する処理、(d)場に出すカードである共通カードを上記ディスプレイに表示する処理、(e)上記プレーヤ用カードと上記共通カードとを用いて作成し得る最も強いハンドが所定の強さ以上である場合に、当該ハンドと通常BETとに基づいて配当を付与する処理、(f)サイドBETが行われたか否かを判断する処理、(g)上記プレーヤ用カードと上記共通カードとを用いて作成し得る最も強いハンドが所定の強さより弱く、且つ、サイドBETが行われたと判断した場合、追加の共通カードを上記ディスプレイに表示する処理、(h)上記プレーヤ用カードと、上記処理(g)において追加されたカードを含めた上記共通カードとを用いてハンドを作成する処理、及び、(i)上記処理(h)において作成したハンドとサイドBETとに基づいて配当を付与する処理。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、サイドBETを受け付けることが可能であり、新たなエンターテインメント性を備えたゲーム方法及びゲーム装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
本発明におけるカードゲームでは、プレーヤにカードを配布するとともに場にカードを出し、サイドBETが行われていることを条件として場にカードを追加し、プレーヤに配布されたカードと、追加のカードを含めた場のカードとを用いてハンドを作成する。
【0013】
[第1実施形態]
第1実施形態では、レットイットライドが行われる。まず、レットイットライドのルールについて説明する。
レットイットライドでは、ジョーカーを除く1組(52枚)のトランプカードが用いられる。
まず、各プレーヤは、3か所に同額のチップをBETする(プレーヤごとに額が異なっていてもよい)。
ディーラは、各プレーヤにカードを3枚ずつ配布するとともに、2枚のカードを裏向きにして場に出す。各プレーヤは、配布されたカード(以下、プレーヤ用カードともいう)を見て、3か所にBETしたチップのうち1か所のチップを取り下げる(以下、プルダウンするともいう)か、そのまま続ける(以下、レットイットライドするともいう)かを選択する。プルダウンした場合には、1か所にBETされたチップがプレーヤに払い戻される。
次に、ディーラは、場に出されたカード(以下、共通カードともいう)のうちの1枚を公開する。各プレーヤは、再度、プルダウンするかレットイットライドするかを選択する。
続いてディーラは、共通カードのうち残りの1枚を公開し、2枚の共通カードと3枚のプレーヤ用カードとの合計5枚のカードによって成立するハンドに応じて各プレーヤに配当を付与する。
なお、レットイットライドにおけるハンドとしては、強い順に、ロイヤルフラッシュ、ストレートフラッシュ、フォーカード、フルハウス、フラッシュ、ストレート、スリーカード、ツーペア、ワンペア、及び、ノーペアがある。
【0014】
第1実施形態では、レットイットライドにおいて通常BET及びサイドBETを受け付ける。ここで、通常BETは、レットイットライドに対して行うBETであり、サイドBETは、レットイットライドにおける共通カードにカードを追加するために行うBETである。サイドBETされた通貨価値のうち所定の割合(本実施形態では、50%)は、ジャックポット(以下、JPともいう)として累積的に貯留される。レットイットライドにおいて作成し得る最も強いハンドが所定の強さ(本実施形態では、「10」のワンペア)より弱い場合には、サイドBETが行われていることを条件に、共通カードにカードを1枚追加する。プレーヤ用カードと、追加されたカードを含めた共通カードとから作成し得る最も強いハンドを判定し、当該ハンドに応じてJPを付与する。
【0015】
図1A及び図1Bは、本発明の第1実施形態に係るゲーム装置が備える主制御部において実行される主制御部側処理を示すフローチャートである。
まず、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1が備える主制御部40(図7参照)が実行する処理について説明する。
【0016】
まず、図1AのステップS101において、CPU41は、ステーション3(図2参照)からBET情報を受信する。BET情報は、BETに関する情報であり、通常BET及びサイドBETが行われたか否かを示す情報や、通常BET及びサイドBETの額を示す情報を含む。
【0017】
次に、ステップS102において、CPU41は、ステップS101において受信したBET情報に基づいて、サイドBETされたクレジットの50%をJPとしてRAM42(図7参照)に累積的に記憶する。また、CPU41は、各プレーヤが通常BETしたクレジットをRAM42に記憶する。
【0018】
次に、ステップS103において、CPU41は、各プレーヤに配布する各3枚のカードと、全プレーヤに共通の2枚のカードとを、乱数を用いて1組のトランプカードのなかから決定する。ステップS103においてプレーヤに配布すると決定されたカードは、本発明におけるプレーヤ用カードに相当し、全プレーヤに共通のカードは、本発明における共通カードに相当する。また、ゲーム装置1が備える正面ディスプレイ21(図2参照)には、2枚の共通カードを示すカード画像を裏向きに表示する。
【0019】
次に、ステップS104において、CPU41は、プレーヤ用カード情報をステーション3に対して送信する。プレーヤ用カード情報には、ステップS103においてプレーヤに配布すると決定したカードの種類(数字及びマーク(ハート、クローバ、スペード、ダイヤ))を示す情報が含まれる。
ステーション3では、受信したプレーヤ用カード情報に基づいて、3枚のプレーヤ用カードを示すカード画像を液晶ディスプレイ10(図3参照)に表示し、プルダウンするかレットイットライドするかの選択の入力を受け付ける。
【0020】
次に、ステップS105においてCPU41は、ステーション3から選択情報を受信する。選択情報は、プレーヤがプルダウンしたかレットイットライドしたかを示す情報である。
プレーヤがプルダウンした場合には、当該プレーヤが通常BETしたクレジットの総額の3分の1を、RAM42に記憶された当該プレーヤの通常BETのクレジットから減算し、残りのクレジットを記憶する。
【0021】
次に、ステップS106において、CPU41は、共通カードのうちの1枚を示すカード画像を、正面ディスプレイ21に表向きに表示する。
【0022】
次に、ステップS107において、CPU41は、プルダウンするかレットイットライドするかの選択の受け付けを指示するための信号(以下、選択指示信号ともいう)を、ステーション3に対して送信する。
ステーション3では、選択指示信号を受信すると、プルダウンするかレットイットライドするかの選択の入力を受け付ける。
【0023】
次に、ステップS108において、CPU41は、共通カードを1枚公開した後の選択情報を、ステーション3から受信する。
プレーヤがプルダウンした場合には、当該プレーヤが通常BETしたクレジットの総額の3分の1を、RAM42に記憶された当該プレーヤの通常BETのクレジットから減算し、残りのクレジットを記憶する。
【0024】
次に、ステップS109においてCPU41は、共通カードの残りの1枚を示すカード画像を、正面ディスプレイ21に表向きに表示する。
【0025】
次に、ステップS110においてCPU41は、各プレーヤのハンドの判定を行う。具体的には、各プレーヤについて、3枚のプレーヤ用カードと2枚の共通カードとから作成し得る最も強いハンドを判定する。
【0026】
次に、ステップS111において、CPU41は、ステップS110の判定の結果に基づいて、レットイットライドの結果を示す情報(以下、結果情報ともいう)を、ステーション3に対して送信する。結果情報は、プレーヤ用カードと共通カードとから作成し得る最も強いハンドを示す情報を含む。
ステーション3では、結果情報を受信すると、作成し得る最も強いハンドを示す画像を液晶ディスプレイ10に表示する。
【0027】
次に、ステップS112において、CPU41は、通常BET払出情報をステーション3に対して送信する。通常BET払出情報は、通常BETに対して払い出すクレジット(通貨価値)の量を示す情報である。具体的には、プレーヤ用カードと共通カードとから作成し得る最も強いハンドがロイヤルフラッシュである場合には、共通カードが2枚とも公開された時点でRAM42に記憶されている当該プレーヤの通常BETのクレジットの額(以下、最終通常BET数ともいう)の100倍のクレジットを示す情報を送信し、ストレートフラッシュである場合には、最終通常BET数の50倍のクレジットを示す情報を送信し、フォーカードである場合には、最終通常BET数の20倍のクレジットを示す情報を送信する。また、フルハウス、フラッシュ、又は、ストレートである場合には、最終通常BET数の10倍のクレジットを示す情報を送信し、スリーカード、ツーペア、又は、「10」以上のワンペアである場合には、最終通常BET数の2倍のクレジットを示す情報を送信する。また、ハンドが「10」のワンペアより弱い場合には、付与されるクレジットの額が0である旨を示す情報を送信する。
【0028】
次に、図1BのステップS113において、CPU41は、ステーション3からレットイットライドにおいて作成し得る最も強いハンドが所定の強さ(本実施形態では、「10」のワンペア)より弱く、且つ、サイドBETを行っていることを示す信号(以下、サイドBET信号ともいう)を受信したか否かを判断する。サイドBET信号を受信していないと判断した場合、本主制御部側処理を終了する。
【0029】
一方、サイドBET信号を受信したと判断した場合、ステップS114において、CPU41は、共通カードに追加する1枚のカードを、乱数を用いて決定する。ステップS114において決定されたカードは、本発明における追加の共通カードに相当する。
【0030】
次に、ステップS115においてCPU41は、ステップS114において決定した追加のカードを、正面ディスプレイ21に表向きに表示する。
【0031】
次に、ステップS116において、CPU41は、ハンドの判定を行う。具体的には、サイドBET信号が送信されたステーション3のプレーヤについて、3枚のプレーヤ用カードと、追加のカードを含めた3枚の共通カードとを用いて作成し得る最も強いハンドを判定する。
【0032】
次に、ステップS117においてCPU41は、ステップS116の判定の結果に基づいて、結果情報をステーション3に対して送信する。
ステーション3では、結果情報を受信すると、作成し得る最も強いハンドを示す画像を液晶ディスプレイ10に表示する。
【0033】
次に、ステップS118において、CPU41は、JP払出情報をステーション3に対して送信する。JP払出情報は、サイドBETに対して払い出すJPのクレジット(通貨価値)の量を示す情報である。具体的には、プレーヤ用カードと共通カードとから作成し得る最も強いハンドがロイヤルフラッシュである場合には、JPの全額クレジットを示す情報を送信し、ストレートフラッシュである場合には、JPの50%に相当するクレジットを示す情報を送信し、フォーカードである場合には、JPの20%に相当するクレジットを示す情報を送信する。また、フルハウス、フラッシュ、又は、ストレートである場合には、JPの10%に相当するクレジットを示す情報を送信し、スリーカード、ツーペア、又は、「10」以上のワンペアである場合には、JPの5%に相当するクレジットを示す情報を送信する。また、ハンドが「10」のワンペアより弱い場合には、付与されるクレジットの額が0である旨を示す情報を送信する。
なお、本発明において、付与されるJPの額とハンドとの対応関係は上述した例に限定されない。
また、本実施形態では、プレーヤのハンドが「10」のワンペア以上の強さである場合にのみ配当(JP)を付与することとしているが、本発明においては、プレーヤのハンドが「10」のワンペアより弱い場合にも配当を付与することとしてもよい。
ステップS118の処理を実行した後、本主制御部側処理を終了する。
【0034】
次に、本実施形態に係るゲーム装置1について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係るゲーム装置の外観構成を模式的に示す斜視図である。
図2に示すように、ゲーム装置1は、メインモニタ2と5台のステーション3(ステーション3a〜3e)とから基本的に構成されている。なお、本実施形態では、ゲーム装置1が複数(5台)のステーション3を備える場合について説明するが、本発明において、ゲーム装置が備えるステーションは、1台であってもよい。
メインモニタ2の中央部には、正面ディスプレイ21が設けられていて、ディーラやカード、JPの額を示す画像が表示されている。正面ディスプレイ21は、本発明におけるディスプレイに相当するものである。また、メインモニタ2の上側には、ゲーム装置1で実行されるゲームの進行に合わせて音楽や効果音を出力するスピーカ22と、各種演出時に点灯されるLED23とが備えられている。
【0035】
図3は、図2に示したゲーム装置が備えるステーションの外観構成を模式的に示す斜視図である。
図3に示すように、ステーション3の上面中央には、後述する、操作に関する画像(図6参照)等を表示する液晶ディスプレイ10が設けられている。液晶ディスプレイ10は、本発明におけるディスプレイに相当するものである。また、液晶ディスプレイ10の上面には、BET等の操作を入力するためのタッチパネル11が設けられている。タッチパネル11は、本発明における入力装置に相当するものである。
【0036】
液晶ディスプレイ10の手前には、払い出し操作を行うための操作ボタン12と、コインやメダルを投入するコイン投入口13とが設けられている。
ステーション3の前面上部右端には、紙幣を投入する紙幣投入口14が設けられ、紙幣投入口14の下方には、払い出し操作が行われた際に、貯留されているクレジットに対応するコインやメダルをプレーヤに対して払い出すコイン払出口15が設けられている。
【0037】
図4及び図5は、第1実施形態に係るゲーム装置が備える正面ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
図4は、通常BETの対象となるレットイットライドを実行する際に正面ディスプレイ21に表示される画像の一例を示している。図4に示すように、正面ディスプレイ21の上側には、JPの額を表示するためのJP表示部33が設けられている。また、正面ディスプレイ21には、ディーラを示すディーラ画像30、テーブルを示すテーブル画像31、及び、2枚の共通カードを示すカード画像32が表示される。カード画像32は、共通カードが場に出される際には裏向きに表示される。
【0038】
図5は、通常BETの対象となるレットイットライドにおいて所定の強さ以上のハンドが成立しなかった場合に、サイドBETが行われていることを条件として共通カードにカードが追加される際に正面ディスプレイ21に表示される画像の一例を示している。
図5に示すように、追加の共通カードを示すカード画像34が表示されている。
【0039】
図6は、第1実施形態に係るステーションが備える液晶ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
図6に示すように、液晶ディスプレイ10の上側には、プレーヤ用カードを表示するプレーヤ用カード表示部80が設けられている。プレーヤ用カード表示部80には、プレーヤ用カードを示すカード画像81が表向きに表示されている。プレーヤ用カード表示部80の右側には、レットイットライドすることを決定するためのレットイットライドボタン82、及び、プルダウンすることを決定するためのプルダウンボタン83が設けられている。プレーヤは、タッチパネル11を介してレットイットライドボタン82及びプルダウンボタン83を操作することによって、レットイットライドするかプルダウンするかを選択することができる。
【0040】
プレーヤ用カード表示部80の下側には、BETボタン表示部84が設けられている。BETボタン表示部84には、BET数を入力するためのBETボタン85が表示されている。プレーヤは、タッチパネル11を介してBETボタン85を操作することにより、通常BET数及びサイドBET数を入力することができる。
【0041】
BETボタン表示部84の右側には、通常BETを行ったコインの数を表示する通常BET数表示部86が設けられている。通常BET数表示部86には、3つのベッティングサークル87が設けられており、各ベッティングサークル87にBETされたコインの数が表示されている。図6では、各ベッティングサークル87に20枚のコインがBETされ、通常BETの合計は、60となっている。
通常BET数表示部86の右側には、サイドBETを行ったコインの数を表示するサイドBET数表示部88が設けられている。図6では、20枚のコインがBETされたことを示している。
サイドBET数表示部88の下側には、クレジット数表示部89が設けられている。図6では、500枚のコインがクレジットされていることを示している。
【0042】
図7は、図2に示したゲーム装置の内部構成を示すブロック図である。
図7に示すように、ゲーム装置1が備える主制御部40は、基本的にCPU41、RAM42、ROM43、タイマ95及びこれら相互間のデータ転送を行うためのバス44から構成されるマイクロコンピュータ45を核として構成されている。主制御部40は、本発明におけるコントローラに相当する。
【0043】
ROM43にはゲーム装置1の制御上必要な処理を行うための各種プログラムや、データテーブル等が格納されている。RAM42は、CPU41で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。また、RAM42は、サイドBETされたクレジットのうちの所定の割合(本実施形態では、50%)に相当するクレジットデータを累積的に記憶する。また、タイマ95は、時間計測を行う。
【0044】
また、CPU41は、I/Oインターフェイス46を介して画像処理回路47、音声回路48、LED駆動回路49、及び、通信インターフェイス50に接続されている。
画像処理回路47にはメインモニタ2を構成する正面ディスプレイ21が接続され、音声回路48にはメインモニタ2を構成するスピーカ22が接続され、LED駆動回路49にはメインモニタ2を構成するLED23が接続されている。通信インターフェイス50には5台のステーション3が接続されている。
CPU41は、ROM43に記憶されているゲームプログラム(レットイットライドのプログラム及びサイドBETを条件として行うゲームのプログラムを含む)と、ステーション3から受信する各種信号とに基づいてゲーム装置1において進行するゲーム(レットイットライドと、サイドBETを条件として行うゲーム)を進行する。また、CPU41は、上記ゲームプログラムに基づいて正面ディスプレイ21に画像を表示し、スピーカ22から音を出力し、LED23を点灯させる。また、CPU41は、上記ゲームプログラムに基づいて各種の信号を各ステーション3に送信する。
【0045】
図8は、図2に示したゲーム装置が備えるステーションの内部構成を示すブロック図である。
図8に示すように、ステーション3は、基本的にCPU51、RAM52、ROM53、及び、これら相互間のデータ転送を行うためのバス54で構成されるマイクロコンピュータ55を核として構成されている。
【0046】
ROM53にはステーション3の制御上必要な処理を行うための各種プログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM52は、現在ステーション3に貯留されているクレジット数や、CPU51で演算された各種データを一時的に記憶する。
【0047】
また、CPU51は、I/Oインターフェイス56を介して液晶パネル駆動回路57、タッチパネル駆動回路58、ホッパー駆動回路59、払出完了信号回路60、投入コイン検出信号回路67、紙幣検出信号回路64、操作信号回路66、及び、通信インターフェイス61に接続されている。
液晶パネル駆動回路57には液晶ディスプレイ10、タッチパネル駆動回路58にはタッチパネル11、ホッパー駆動回路59にはホッパー62、払出完了信号回路60にはコイン検出部63、投入コイン検出信号回路67には投入コイン検出部68、紙幣検出信号回路64には紙幣検出部65、操作信号回路66には操作ボタン12がそれぞれ接続されている。
【0048】
ホッパー62は、ステーション3の内部に設けられていて、CPU51から出力される制御信号に基づいて、コインをコイン払出口15から払い出す。
コイン検出部63は、コイン払出口15の内部に設けられていて、コイン払出口15から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合に、CPU51に対して信号を送信する。
投入コイン検出部68は、コイン投入口13からコインが投入されたことを検出したとき、そのコインの額を検出し、検出した額を示す検出信号をCPU51に送信する。検出したコインは、所定額を1クレジットとしてRAM52に記憶される。
紙幣検出部65は、紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額を検出し、検出した額を示す検出信号をCPU51に送信する。検出した紙幣は、所定額を1クレジットとしてRAM52に記憶される。
操作ボタン12は、コインの払い出しが決定された場合に、払い出し操作を行うためのボタンである。
【0049】
次に、主制御部40及びステーション3において行われる処理について説明するが、主制御部40についての処理は、図1A及び図1Bを用いて既に説明済であるから、ここでは、ステーション3において行われる処理についてのみ説明する。
図9A及び図9Bは、第1実施形態に係るステーションにおいて実行されるステーション側処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0050】
まず、図9AのステップS201において、ステーション3が備えるCPU51は、タッチパネル11から接触を検知した、又は、投入コイン検出部68からコインの投入を検出した旨の信号を受信すると、通常BET及びサイドBETの入力を受け付ける。これにより、プレーヤは、ステーション3が備えるタッチパネル11を介して通常BET及びサイドBETを入力することが可能となる。
【0051】
次に、ステップS202において、CPU51は、入力されたBETに関する情報であるBET情報を主制御部40に対して送信する。主制御部40では、BET情報を受信すると、サイドBETされたクレジットの50%をJPとしてRAM42に累積的に記憶する(図1AのステップS102参照)。
【0052】
次に、ステップS203において、CPU51は、サイドBETが行われたか否かを判断する。サイドBETが行われていないと判断した場合、処理をステップS205に移す。
【0053】
一方、サイドBETが行われたと判断した場合、ステップS204において、CPU51は、サイドBETフラグをセットする。サイドBETフラグは、サイドBETが行われたことを示すフラグである。
【0054】
次に、ステップS205において、CPU51は、プレーヤに配布するカードを示すプレーヤ用カード情報を主制御部40から受信する。
【0055】
次に、ステップS206において、CPU51は、ステップS205において受信したプレーヤ用カード情報に基づいて、3枚のプレーヤ用カードを示すカード画像を液晶ディスプレイ10のプレーヤ用カード表示部80に表示する。
【0056】
次に、ステップS207において、CPU51は、選択受付処理を実行する。この処理は、プレーヤからのレットイットライドするかプルダウンするかの選択の入力を受け付ける処理であり、後で図10を用いて詳述する。
【0057】
次に、ステップS208において、CPU51は、主制御部40から選択指示信号を受信する。
【0058】
次に、ステップS209において、CPU51は、選択受付処理を実行する。
【0059】
次に、ステップS210において、CPU51は、主制御部40から、図1AのステップS111において送信された結果情報を受信する。続いて、液晶ディスプレイ10に、受信した結果情報に基づいて、作成し得る最も強いハンドを示す画像を所定期間(本実施形態では、10秒間)表示する。
【0060】
次に、ステップS211において、CPU51は、通常BET払出情報を主制御部40から受信する。通常BET払出情報を受信すると、CPU51は、通常BET払出情報に基づいたクレジットデータを、RAM52に記憶する。
【0061】
次に、ステップS212において、CPU51は、ステップS211において受信した通常BET払出情報に基づいて、クレジットの払い出しを行う。主制御部40からの通常BET払出情報に基づいてクレジットの払い出しを行う処理は、本発明における、ハンドと通常BETとに基づいて配当を付与する処理に相当する。
【0062】
次に、図8BのステップS213において、CPU51は、レットイットライドにおいて作成し得るプレーヤのハンドが所定の強さ(本実施形態では、「10」のワンペア)以上であるか否かを判断する。プレーヤのハンドが所定の強さ以上であると判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0063】
一方、プレーヤのハンドが所定の強さより弱いと判断した場合、ステップS214において、CPU51は、サイドBETフラグが「オン」である(セットされている)か否かを判断する。サイドBETフラグが「オン」ではないと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0064】
一方、サイドBETフラグが「オン」であると判断した場合、ステップS215において、CPU51は、レットイットライドにおいて作成し得る最も強いハンドが所定の強さより弱く、且つ、サイドBETを行っていることを示す信号であるサイドBET信号を、主制御部40に対して送信する。
【0065】
次に、ステップS216において、CPU51は、主制御部40から、図1BのステップS117において送信された結果情報を受信する。続いて、液晶ディスプレイ10に、受信した結果情報に基づいて、作成し得る最も強いハンドを示す画像を所定期間(本実施形態では、10秒間)表示する。
【0066】
次に、ステップS217において、CPU51は、JP払出情報を主制御部40から受信する。JP払出情報を受信すると、CPU51は、JP払出情報に基づいたクレジットデータを、RAM52に記憶する。
【0067】
次に、ステップS218において、CPU51は、ステップS217において受信したJP払出情報に基づいて、クレジットの払い出しを行う。
主制御部40からのJP払出情報に基づいてクレジットの払い出しを行う処理は、本発明における、作成したハンドとサイドBETとに基づいて配当を付与する処理に相当する。
ステップS218の処理を実行した後、本サブルーチンを終了する。
【0068】
図10は、第1実施形態に係るステーションにおいて実行される選択受付処理のサブルーチンを示すフローチャートである。選択受付処理は、図9AのステップS207及びステップS209において実行される処理である。
【0069】
ステップS301において、CPU51は、レットイットライドするかプルダウンするかの選択の受け付ける。これにより、プレーヤは、タッチパネル11を介してレットイットライドするかプルダウンするかの選択を行うことが可能となる。
【0070】
次に、ステップS302において、CPU51は、プレーヤがプルダウンしたかレットイットライドしたかを示す情報である選択情報を、主制御部40に対して送信する。
ステップS302の処理を実行した後、本サブルーチンを終了する。
【0071】
以上、第1実施形態に係るゲーム装置1は、複数のカードを表示することが可能な正面ディスプレイ21及び液晶ディスプレイ10(ディスプレイ)を備える。また、ゲーム装置1は、タッチパネル11(入力装置)を備える。また、ゲーム装置1は、以下(a)〜(h)の処理を実行するようにプログラムされた主制御部40(コントローラ)を備える。(a)上記タッチパネル11から、通常BETとは異なるサイドBETを受け付ける処理、(b)サイドBETされた通貨価値のうち、所定の割合(50%)を累積的に貯留する処理、(c)プレーヤに配布するカードである3枚のプレーヤ用カードを上記液晶ディスプレイ10に表示する処理、(d)場に出すカードである2枚の共通カードを上記正面ディスプレイ21に表示する処理、(e)サイドBETが行われたか否かを判断する処理、(f)サイドBETが行われたと判断した場合、追加の共通カード1枚を上記正面ディスプレイ21に表示する処理、(g)3枚の上記プレーヤ用カードと、上記処理(f)において追加された1枚のカードを含めた3枚の上記共通カードとを用いてハンドを作成する処理、及び、(h)上記処理(g)において作成したハンドに基づいて、累積的に貯留した通貨価値のなかから配当を付与する処理。
【0072】
本実施形態では、ゲーム装置1を用いてカードゲームを行う場合について説明したが、本発明においては、ゲーム装置を用いずにカードゲームを行う(例えば、実際にテーブルを囲んでゲームを行う)こととしてもよい。この場合、以下の(a)〜(h)の段階を含むカードゲームのプレイ方法を採用することができる。(a)通常BETとは異なるサイドBETを行う段階と、(b)サイドBETされた通貨価値のうち、所定の割合を累積的に貯留する段階と、(c)プレーヤにカードを配布する段階と、(d)場にカードを出す段階と、(e)サイドBETが行われたか否かを判断する段階と、(f)サイドBETが行われたと判断した場合、場にカードを追加する段階と、(g)プレーヤに配布されたカードと、場に出ているカードとを用いてハンドを作成する段階と、(h)上記段階(g)において作成したハンドに基づいて、累積的に貯留した通貨価値のなかから配当を付与する段階。
【0073】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係るゲーム装置について説明する。なお、第1実施形態に係るゲーム装置と対応する構成要素には同一の符号を付して説明することとする。
【0074】
第2実施形態では、ホールデムポーカーが行われる。ここで、ホールデムポーカーのルールについて説明する。
【0075】
ホールデムポーカーでは、ジョーカーを除く1組(52枚)のトランプカードが用いられる。
まず、ディーラが各プレーヤに2枚ずつカードを配布する。各プレーヤは、各自に配布されたカードを見て、チップをBETする(以下、単にBETするともいう)こと、前のプレーヤと同額のチップをBETする(以下、コールするともいう)こと、BETする額を増やす(以下、レイズするともいう)こと、及び、BETを行わずにゲームを終了する(以下、フォルドするともいう)ことのうち、いずれの行動をとるかを選択する。以下では、この選択のことを、BETの選択と呼ぶこととする。
次に、ディーラは、手持ちのカードのなかから3枚のカード(フロップと呼ばれる)を公開する。ここで、各プレーヤは、BETの選択を行う。
次に、ディーラは、4枚目のカード(ターンと呼ばれる)を公開する。各プレーヤは、BETの選択を行う。
次に、ディーラは、5枚目のカード(リバーと呼ばれる)を公開する。各プレーヤは、BETの選択を行う。
次に、ゲームに残っているプレーヤの手持ちのカード(最初に配られたカード)を全て公開し(ショウダウンと呼ばれる)、各プレーヤは、手持ちの2枚のカードと、ディーラの5枚のカードのうちの3枚とを組み合わせてハンドを作る。各プレーヤのハンドを比較して、最も強いハンドが成立したプレーヤに、BETされたチップが全て付与される。
ホールデムポーカーにおけるハンドとしては、強い順に、ロイヤルフラッシュ、ストレートフラッシュ、フォーカード、フルハウス、フラッシュ、ストレート、スリーカード、ツーペア、ワンペア、及び、ノーペアがある。
プレーヤに配布されるカードは、本発明におけるプレーヤ用カードに相当し、フロップ、ターン及びリバーを含む全プレーヤに共通のカードは、本発明における共通カードに相当する。
【0076】
第2実施形態では、ホールデムポーカーにおいて通常BET及びサイドBETを受け付ける。ここで、通常BETは、ホールデムポーカーに対して行うBETであり、BET、コール及びレイズが含まれる。サイドBETは、ホールデムポーカーにおける共通カードにカードを追加するために行うBETである。サイドBETされた通貨価値のうち所定の割合(本実施形態では、50%)は、ジャックポット(以下、JPともいう)として累積的に貯留される。ホールデムポーカーでは、全プレーヤの中で最も強いハンドが成立したプレーヤが勝ちとなり、通常BETされたチップが全て当該プレーヤに付与される。サイドBETが行われている場合には、共通カードにカードが1枚追加され、勝負に敗れたプレーヤは、追加されたカードを含めた共通カードと、配布されたカードとを用いてハンドを作り直すことができる。各プレーヤには、成立したハンドに応じてJPが付与される。
【0077】
第2実施形態に係るゲーム装置は、第1実施形態に係るゲーム装置1と同様の外観、回路構成等を有するため、ここでの説明は省略することとし、以下では、ゲーム装置が備える主制御部において実行される処理、ディスプレイに表示される画像、及び、ステーションにおいて実行される処理について説明することとする。
【0078】
まず、第2実施形態に係るゲーム装置1が備える主制御部40において実行される処理について説明する。
図11A及び図11Bは、第2実施形態に係るゲーム装置が備える主制御部において実行される主制御部側処理を示すフローチャートである。
図11AのステップS401において、CPU41は、ステーション3からサイドBET情報を受信する。サイドBET情報は、サイドBETに関する情報であり、サイドBETが行われたか否かを示す情報や、サイドBETの額を示す情報を含む。
【0079】
次に、ステップS402において、CPU41は、ステップS401において受信したサイドBET情報に基づいて、サイドBETされたクレジットの50%をJPとしてRAM42に累積的に記憶する。
【0080】
次に、ステップS403において、CPU41は、各プレーヤに配布する各2枚のカードを、乱数を用いて1組のトランプカードのなかから決定する。
【0081】
次に、ステップS404において、CPU41は、プレーヤ用カード情報をステーション3に対して送信する。プレーヤ用カード情報には、ステップS403においてプレーヤに配布すると決定したカードの種類(数字及びマーク(ハート、クローバ、スペード、ダイヤ))を示す情報が含まれる。
ステーション3では、受信したプレーヤ用カード情報に基づいて、2枚のプレーヤ用カードを示すカード画像を液晶ディスプレイ10に表示し、BETの選択の入力を受け付ける。
【0082】
次に、ステップS105においてCPU41は、ステーション3からBET選択情報を受信する。BET選択情報は、プレーヤがBET、コール、レイズ及びフォルドのうちいずれの行為を選択したかを示す情報や、プレーヤが通常BETしたクレジットの額を示す情報を含む。CPU41は、受信した選択情報に基づいて、各プレーヤの通常BETのクレジットを、RAM42に累積的に記憶する。
【0083】
次に、ステップS406において、CPU41は、乱数を用いて3枚のカードをフロップに決定し、決定された3枚のカードを示すカード画像を正面ディスプレイ21に表向きに表示する。
【0084】
次に、ステップS407において、CPU41は、フロップが決定されたことを示すフロップ決定信号を、ステーション3に対して送信する。
ステーション3では、フロップ決定信号を受信すると、BETの選択の入力を受け付ける。
【0085】
次に、ステップS408において、CPU41は、フロップ決定後のBET選択情報をステーション3から受信する。CPU41は、受信した選択情報に基づいて、各プレーヤの通常BETのクレジットを、RAM42に累積的に記憶する。
【0086】
次に、ステップS409において、CPU41は、乱数を用いて1枚のカードをターンに決定し、決定されたカードを正面ディスプレイ21に表向きに表示する。
【0087】
次に、ステップS410において、CPU41は、ターンが決定されたことを示すターン決定信号を、ステーション3に対して送信する。
ステーション3では、ターン決定信号を受信すると、BETの選択の入力を受け付ける。
【0088】
次に、ステップS411において、CPU41は、ターン決定後のBET選択情報をステーション3から受信する。CPU41は、受信した選択情報に基づいて、各プレーヤの通常BETのクレジットを、RAM42に累積的に記憶する。
【0089】
次に、図11BのステップS412において、CPU41は、乱数を用いて1枚のカードをリバーに決定し、決定されたカードを正面ディスプレイ21に表向きに表示する。
【0090】
次に、ステップS413において、CPU41は、リバーが決定されたことを示すリバー決定信号を、ステーション3に対して送信する。
ステーション3では、リバー決定信号を受信すると、BETの選択の入力を受け付ける。
【0091】
次に、ステップS414において、CPU41は、リバー決定後のBET選択情報をステーション3から受信する。CPU41は、受信した選択情報に基づいて、各プレーヤの通常BETのクレジットを、RAM42に累積的に記憶する。
【0092】
次に、ステップS415においてCPU41は、ショウダウン処理を実行する。
具体的には、各ステーション3のプレーヤに2枚ずつ配布されたカードを、各ステーション3に対応するプレーヤ情報表示部36(図12参照)に表示する。
【0093】
次に、ステップS416においてCPU41は、ハンドの比較を行う。
具体的には、まず、1のプレーヤに配られた2枚のカードと、5枚の共通カード(フロップ、ターン及びリバー)のうちの3枚とを組み合わせてできるハンドのうち、最も強いハンドを当該プレーヤのハンドに決定する。ゲームに残った全プレーヤについて同様の処理を行った後、各プレーヤのハンドの比較を行い、最も強いハンドが成立しているプレーヤの判定を行う。
【0094】
次に、ステップS417において、CPU41は、通常BET払出情報をステーション3に対して送信する。通常BET払出情報は、通常BETに対して払い出すクレジット(通貨価値)の量を示す情報である。具体的には、ステップS416において最も強いハンドが成立していると判定されたプレーヤのステーション3に対しては、RAM42に累積的に記憶された通常BETのクレジット全額を示す情報を送信する。すなわち、ホールデムポーカーにおいて勝利したプレーヤには、全プレーヤによって通常BETされた通貨価値が全て付与される。また、敗れたプレーヤのステーション3に対しては、付与されるクレジットの額が0である旨を示す情報を送信する。
本実施形態では、勝利したプレーヤに、全プレーヤによって通常BETされた通貨価値を全て付与する場合について説明するが、本発明においてはこの例に限定されず、例えば、成立したハンドに基づいて、通常BETされた通貨価値を各プレーヤに付与することとしてもよい。
【0095】
次に、ステップS418においてCPU41は、ステーション3から、プレーヤがホールデムポーカーの勝負に敗れ、且つ、サイドBETを行っていることを示す信号(以下、サイドBET信号ともいう)を受信したか否かを判断する。サイドBET信号を受信していないと判断した場合、本主制御部側処理を終了する。
【0096】
次に、ステップS419において、CPU41は、共通カードに追加する1枚のカードを、乱数を用いて決定し、決定したカードを、正面ディスプレイ21に表向きに表示する。ステップS419において決定されたカードは本発明における追加の共通カードに相当する。
【0097】
次に、ステップS420において、CPU41は、ハンドの判定を行う。具体的には、サイドBET信号が送信されたステーション3のプレーヤについて、2枚のプレーヤ用カードと、追加のカードを含めた6枚の共通カードとを用いて作成し得る最も強いハンドを判定する。
【0098】
次に、ステップS421においてCPU41は、ステップS420の判定の結果に基づいて、結果情報をステーション3に対して送信する。結果情報は、プレーヤ用カードと共通カードとから作成し得る最も強いハンドを示す情報を含む。
ステーション3では、結果情報を受信すると、作成し得る最も強いハンドを示す画像を液晶ディスプレイ10に表示する。
【0099】
次に、ステップS422において、CPU41は、JP払出情報をステーション3に対して送信する。JP払出情報は、サイドBETに対して払い出すJPのクレジット(通貨価値)の量を示す情報である。具体的には、プレーヤ用カードと共通カードとから作成し得る最も強いハンドがロイヤルフラッシュである場合には、JPの全額クレジットを示す情報を送信し、ストレートフラッシュである場合には、JPの50%に相当するクレジットを示す情報を送信し、フォーカードである場合には、JPの20%に相当するクレジットを示す情報を送信する。また、フルハウス、フラッシュ、又は、ストレートである場合には、JPの10%に相当するクレジットを示す情報を送信し、スリーカード、ツーペア、又は、「10」以上のワンペアである場合には、JPの5%に相当するクレジットを示す情報を送信する。また、ハンドが「10」のワンペアより弱い場合には、付与されるクレジットの額が0である旨を示す情報を送信する。
なお、本発明において、付与されるJPの額とハンドとの対応関係は上述した例に限定されない。
また、本実施形態では、プレーヤのハンドが「10」のワンペア以上の強さである場合にのみ配当(JP)を付与することとしているが、本発明においては、プレーヤのハンドが「10」のワンペアより弱い場合にも配当を付与することとしてもよい。
ステップS422の処理を実行した後、本主制御部側処理を終了する。
【0100】
図12及び図13は、第2実施形態に係るゲーム装置が備える正面ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
図12は、通常BETの対象となるホールデムポーカーを実行する際に正面ディスプレイ21に表示される画像の一例を示している。図12に示すように、正面ディスプレイ21の上側には、JPの額を表示するためのJP表示部33が設けられている。また、正面ディスプレイ21には、ディーラを示すディーラ画像30、テーブルを示すテーブル画像31、及び、共通カード(フロップ、ターン及びリバー)を示すカード画像35が表示される。
また、正面ディスプレイ21の下側には、プレーヤに配布されたカードやプレーヤのBET数を表示するためのプレーヤ情報表示部36が設けられており、プレーヤ情報表示部36に表示されているアルファベットA〜Eは、それぞれゲーム装置1が備えるステーション3a〜3e(図2参照)に対応している。プレーヤ情報表示部36には、図12に示すように、プレーヤ用カード及び各プレーヤのBET数(通常BET数)が表示されている。
【0101】
図13は、サイドBETが行われていることを条件として共通カードにカードが追加される際に正面ディスプレイ21に表示される画像の一例を示している。
図13に示すように、追加の共通カードを示すカード画像37が表示されている。また、「A」、「B」及び「E」のプレーヤ情報表示部36には、プレーヤ用カードを示す画像が表示されており、ステーション3a、ステーション3b、及び、ステーション3eのプレーヤが、サイドBETを条件に行われるゲームに参加していることを示している。
【0102】
図14は、第2実施形態に係るステーションが備える液晶ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
図14に示すように、液晶ディスプレイ10の上側には、プレーヤ用カードを表示するプレーヤ用カード表示部101が設けられている。プレーヤ用カード表示部101には、プレーヤ用カードを示すカード画像102が表向きに表示されている。プレーヤ用カード表示部101の右側には、BETすることを決定するためのBETボタン108、コールすることを決定するためのコールボタン109、レイズすることを決定するためのレイズボタン110、及び、フォルドすることを決定するためのフォルドボタン111が設けられている。プレーヤは、タッチパネル11を介してこれらのボタンを操作することによって、BETの選択を行うことができる。
【0103】
プレーヤ用カード表示部101の下側には、BETボタン表示部103が設けられている。BETボタン表示部103には、BET数を入力するためのBETボタン104が表示されている。プレーヤは、タッチパネル11を介してBETボタン104を操作することにより、通常BET数及びサイドBET数を入力することができる。
【0104】
BETボタン表示部103の右側には、通常BETを行ったコインの数を表示する通常BET数表示部105が設けられている。図14では、40枚のコインがBETされたことを示している。
通常BET数表示部105の下側には、サイドBETを行ったコインの数を表示するサイドBET数表示部106が設けられている。図14では、20枚のコインがBETされたことを示している。
サイドBET数表示部106の右側には、クレジット数表示部107が設けられている。図14では、500枚のコインがクレジットされていることを示している。
【0105】
次に、ステーション3において実行される処理について説明する。
図15A及び図15Bは、第2実施形態に係るステーションにおいて実行されるステーション側処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0106】
まず、図15AのステップS501において、ステーション3が備えるCPU51は、タッチパネル11から接触を検知した、又は、投入コイン検出部68からコインの投入を検出した旨の信号を受信すると、サイドBETの入力を受け付ける。これにより、プレーヤは、ステーション3が備えるタッチパネル11を介してサイドBETを入力することが可能となる。
【0107】
次に、ステップS502において、CPU51は、サイドBETが行われたか否かを判断する。サイドBETが行われていないと判断した場合、処理をステップS505に移す。
【0108】
一方、サイドBETが行われたと判断した場合、ステップS503において、CPU51は、サイドBETに関する情報であるサイドBET情報を、主制御部40に対して送信する。
主制御部40では、サイドBET情報を受信すると、サイドBETされたクレジットの50%をJPとしてRAM42に累積的に記憶する。
【0109】
次に、ステップS504において、CPU51は、サイドBETフラグをセットする。サイドBETフラグは、サイドBETが行われたことを示すフラグである。
【0110】
次に、ステップS505において、CPU51は、主制御部40からプレーヤ用カード情報を受信する。
【0111】
次に、ステップS506において、CPU51は、ステップS505において受信したプレーヤ用カード情報に基づいて、プレーヤに配布すると決定されたカードを示すカード画像を、液晶ディスプレイ10に表示する(図14参照)。
【0112】
次に、ステップS507において、CPU51は、BET選択受付処理を実行する。この処理は、プレーヤからのBETの選択の入力を受け付ける処理であり、後で図16を用いて詳述する。
【0113】
次に、ステップS508において、CPU51は、フロップが決定されたことを示すフロップ決定信号を主制御部40から受信する。
【0114】
次に、ステップS509において、CPU51は、BET選択受付処理を実行する。
【0115】
次に、ステップS510において、CPU51は、ターンが決定されたことを示すターン決定信号を主制御部40から受信する。
【0116】
次に、ステップS511において、CPU51は、BET選択受付処理を実行する。
【0117】
次に、図15BのステップS512において、CPU51は、リバーが決定されたことを示すリバー決定信号を主制御部40から受信する。
【0118】
次に、ステップS513において、CPU51は、BET選択受付処理を実行する。
【0119】
次に、ステップS514において、CPU51は、通常BET払出情報を主制御部40から受信する。通常BET払出情報を受信すると、CPU51は、通常BET払出情報に基づいたクレジットデータを、RAM52に記憶する。
【0120】
次に、ステップS515において、CPU51は、ステップS514において受信した通常BET払出情報に基づいて、クレジットの払い出しを行う。
【0121】
次に、ステップS516において、CPU51は、当該ステーション3のプレーヤが、ホールデムポーカーの勝負に勝利したか否かを判断する。当該ステーション3のプレーヤが勝利したと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0122】
一方、当該ステーション3のプレーヤが勝利していないと判断した場合、ステップS517において、CPU51は、サイドBETフラグが「オン」である(セットされている)か否かを判断する。サイドBETフラグが「オン」ではないと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0123】
一方、サイドBETフラグが「オン」であると判断した場合、ステップS518において、CPU51は、プレーヤがホールデムポーカーの勝負に敗れ、且つ、サイドBETを行っていることを示す信号であるサイドBET信号を、主制御部40に対して送信する。
【0124】
次に、ステップS519において、CPU51は、図11BのステップS421において送信された結果情報を、主制御部40から受信する。続いて、液晶ディスプレイ10に、受信した結果情報に基づいて、作成し得る最も強いハンドを示す画像を所定期間(本実施形態では、10秒間)表示する。
【0125】
次に、ステップS520において、CPU51は、JP払出情報を主制御部40から受信する。JP払出情報を受信すると、CPU51は、JP払出情報に基づいたクレジットデータを、RAM52に記憶する。
【0126】
次に、ステップS521において、CPU51は、ステップS520において受信したJP払出情報に基づいて、クレジットの払い出しを行う。
ステップS520の処理を実行した後、本サブルーチンを終了する。
【0127】
図16は、第2実施形態に係るステーションにおいて実行されるBET選択受付処理のサブルーチンを示すフローチャートである。BET選択受付処理は、図15AのステップS507、ステップS509、ステップS511、及び、図15BのステップS513において実行される処理である。
【0128】
ステップS601において、CPU51は、BETの選択を受け付ける。これにより、プレーヤは、タッチパネル11を介してBETの選択の入力を行うことが可能となる。
【0129】
ステップS602において、CPU51は、プレーヤからの入力に基づいたBET選択情報を、主制御部40に対して送信する。
ステップS602の処理を実行した後、本サブルーチンを終了する。
【0130】
以上、第2実施形態に係るゲーム装置1は、複数のカードを表示することが可能な正面ディスプレイ21及び液晶ディスプレイ10(ディスプレイ)を備える。また、ゲーム装置1は、タッチパネル11(入力装置)を備える。また、ゲーム装置1は、以下(a)〜(h)の処理を実行するようにプログラムされた主制御部40(コントローラ)を備える。(a)上記タッチパネル11から、通常BETとは異なるサイドBETを受け付ける処理、(b)サイドBETされた通貨価値のうち、所定の割合(50%)を累積的に貯留する処理、(c)プレーヤに配布するカードである2枚のプレーヤ用カードを上記液晶ディスプレイ10に表示する処理、(d)場に出すカードである5枚の共通カード(フロップ、ターン及びリバー)を上記正面ディスプレイ21に表示する処理、(e)サイドBETが行われたか否かを判断する処理、(f)サイドBETが行われたと判断した場合、追加の共通カード1枚を上記正面ディスプレイ21に表示する処理、(g)2枚の上記プレーヤ用カードと、上記処理(f)において追加された1枚のカードを含めた6枚の上記共通カードとを用いてハンドを作成する処理、及び、(h)上記処理(g)において作成したハンドに基づいて、累積的に貯留した通貨価値のなかから配当を付与する処理。
【0131】
本実施形態では、ゲーム装置1を用いてカードゲームを行う場合について説明したが、本発明においては、ゲーム装置を用いずにカードゲームを行う(例えば、実際にテーブルを囲んでバンカーとプレーヤとが勝負する)こととしてもよい。この場合、以下の(a)〜(h)の段階を含むカードゲームのプレイ方法を採用することができる。(a)通常BETとは異なるサイドBETを行う段階と、(b)サイドBETされた通貨価値のうち、所定の割合を累積的に貯留する段階と、(c)プレーヤにカードを配布する段階と、(d)場にカードを出す段階と、(e)サイドBETが行われたか否かを判断する段階と、(f)サイドBETが行われたと判断した場合、場にカードを追加する段階と、(g)プレーヤに配布されたカードと、場に出ているカードとを用いてハンドを作成する段階と、(h)上記段階(g)において作成したハンドに基づいて、累積的に貯留した通貨価値のなかから配当を付与する段階。
【0132】
第1実施形態では、3枚のプレーヤ用カードと2枚の共通カードとから作成し得る最も強いハンドが所定の強さより弱い場合に、サイドBETを条件として共通カードにカードを追加する例について説明した。また、第2実施形態では、2枚のプレーヤ用カードと5枚の共通カードとを用いて作成し得る最も強いハンドが、ゲームに参加しているプレーヤのハンドの中で最も強いものでない場合にサイドBETを条件として共通カードにカードを追加する例について説明した。すなわち、第1実施形態では、本発明における所定の条件が、作成し得る最も強いハンドが所定の強さ以上であることである場合について説明し、第2実施形態では、本発明における所定の条件が、作成し得る最も強いハンドがゲームに参加しているプレーヤのハンドの中で最も強いことである場合について説明した。しかし本発明における所定の条件は、この例に限定されず、例えば、プレーヤ用カードと共通カードとから作成し得るハンドが特定のハンド(例えば、スリーカード)であることであってもよい。
【0133】
また、第1実施形態では、3枚のプレーヤ用カードと、追加のカードを含めた3枚の共通カードとの合計6枚のカードのなかから5枚を選択してハンドを作成する場合について説明し、第2実施形態では、2枚のプレーヤ用カードと、追加のカードを含めた6枚の共通カードとの合計8枚のカードのなかから5枚を選択してハンドを作成する場合について説明した。しかし本発明においてはこの例に限定されず、例えば、ハンドを作成する際に、プレーヤ用カード又は共通カードを必ず全て使用しなければならない構成としてもよい。
【0134】
また、第1実施形態では、プレーヤ用カード3枚と、共通カード2枚(追加のカードは除く)とを用いたレットイットライドを行う場合について説明し、第2実施形態では、プレーヤ用カード2枚と、共通カード5枚(追加のカードは除く)とを用いたホールデムポーカーを行う場合について説明した。しかし本発明におけるカードゲームは、プレーヤに配布するカードと、場に出すカードとを用いてハンドを作成することが可能なゲームであれば、特に限定されない。また、プレーヤに配布するカードの枚数、及び、場に出すカードの枚数、ハンドを作成する際に場から選択するカードの枚数は、第1実施形態及び第2実施形態に示した例に限定されるものではない。
【0135】
また、第1実施形態及び第2実施形態では、ともに共通カードに追加するカードの枚数が1枚である場合について説明した。しかし本発明においては、場に追加するカードの枚数は1枚に限定されず、適宜設定可能である。
【0136】
また、第1実施形態及び第2実施形態では、トランプカードを用いる場合について説明したが、本発明におけるカードは、トランプカードに限定されず、例えば、タロットカードを用いることとしてもよい。
【0137】
また、第1実施形態及び第2実施形態では、サイドBETされたクレジットの50%をジャックポットとして累積的に貯留する場合について説明したが、本発明においては、サイドBETされた通貨価値のうちの累積的に貯留する通貨価値の割合(所定の割合)は、この例に限定されず、適宜設定可能である。
【0138】
また、第1実施形態及び第2実施形態では、サイドBETされたクレジットの50%に相当するクレジットデータを、主制御部40が備えるRAM42に累積的に記憶することとしているが、本発明においては、サイドBETされたクレジットのうちの所定の割合に相当するクレジットデータを、各ステーションが備えるRAMに累積的に記憶することとしてもよい。
【0139】
また、第1実施形態及び第2実施形態では、サイドBETされたクレジットを累積的に貯留し、サイドBETを条件に行われるゲームにおける配当を、累積的に貯留したクレジットから払い出す場合について説明したが、本発明においては、この例に限定されない。例えば、サイドBETされた通貨価値の貯留を行わずに、バンカー(例えば、遊技施設の運営者)の通貨価値のなかから配当を付与することとしてもよい。
【0140】
また、第1実施形態及び第2実施形態では、プレーヤがメインモニタ2及びステーションに備えられた液晶ディスプレイ10を視認しながらカードゲームを行う場合について説明したが、本発明におけるゲーム装置は、メインモニタ又は液晶ディスプレイ(ステーションに備えられるディスプレイ)のいずれかが備えられていればよい。このように構成する場合、場に出すカードとプレーヤのカードとをメインモニタ又はステーションのディスプレイに表示するように構成すればよい。
【0141】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0142】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0143】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【図面の簡単な説明】
【0144】
【図1A】本発明の第1実施形態に係るゲーム装置が備える主制御部において実行される主制御部側処理を示すフローチャートである。
【図1B】本発明の第1実施形態に係るゲーム装置が備える主制御部において実行される主制御部側処理を示すフローチャートである。
【図2】本発明の第1実施形態に係るゲーム装置の外観構成を模式的に示す斜視図である。
【図3】第1実施形態に係るゲーム装置が備えるステーションの外観構成を模式的に示す斜視図である。
【図4】第1実施形態に係るゲーム装置が備える正面ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図5】第1実施形態に係るゲーム装置が備える正面ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図6】第1実施形態に係るステーションが備える液晶ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図7】第1実施形態に係るゲーム装置の内部構成を示すブロック図である。
【図8】第1実施形態に係るゲーム装置が備えるステーションの内部構成を示すブロック図である。
【図9A】第1実施形態に係るステーションにおいて実行されるステーション側処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9B】第1実施形態に係るステーションにおいて実行されるステーション側処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】第1実施形態に係るステーションにおいて実行される選択受付処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11A】本発明の第2実施形態に係るゲーム装置が備える主制御部において実行される主制御部側処理を示すフローチャートである。
【図11B】本発明の第2実施形態に係るゲーム装置が備える主制御部において実行される主制御部側処理を示すフローチャートである。
【図12】第2実施形態に係るゲーム装置が備える正面ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図13】第2実施形態に係るゲーム装置が備える正面ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図14】第2実施形態に係るステーションが備える液晶ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図15A】第2実施形態に係るステーションにおいて実行されるステーション側処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図15B】第2実施形態に係るステーションにおいて実行されるステーション側処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図16】第2実施形態に係るステーションにおいて実行されるBET選択受付処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0145】
1 ゲーム装置
2 メインモニタ
3(3a、3b、3c、3d、3e) ステーション
10 液晶ディスプレイ
11 タッチパネル
12 操作ボタン
13 コイン投入口
14 紙幣投入口
15 コイン払出口
21 正面ディスプレイ
22 スピーカ
23 LED
41 CPU
42 RAM
43 ROM
51 CPU
52 RAM
53 ROM
95 タイマ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードゲームのプレイ方法であり、
(a)通常BETとは異なるサイドBETを行う段階と、
(b)プレーヤにカードを配布する段階と、
(c)場にカードを出す段階と、
(d)サイドBETが行われたか否かを判断する段階と、
(e)サイドBETが行われたと判断した場合、場にカードを追加する段階と、
(f)プレーヤに配布されたカードと、場に出ているカードとを用いてハンドを作成する段階と
を含む。
【請求項2】
請求項1に記載のカードゲームのプレイ方法であって、
前記段階(e)は、
(e′)プレーヤに配布されたカードと、前記段階(c)において場に出されたカードとを用いて作成し得る最も強いハンドが所定の条件を満たさず、且つ、サイドBETが行われたと判断した場合に、場にカードを追加する段階を含む。
【請求項3】
カードゲームのプレイ方法であり、
(a)通常BETとは異なるサイドBETを行う段階と、
(b)サイドBETされた通貨価値のうち、所定の割合を累積的に貯留する段階と、
(c)プレーヤにカードを配布する段階と、
(d)場にカードを出す段階と、
(e)サイドBETが行われたか否かを判断する段階と、
(f)サイドBETが行われたと判断した場合、場にカードを追加する段階と、
(g)プレーヤに配布されたカードと、場に出ているカードとを用いてハンドを作成する段階と、
(h)前記段階(g)において作成したハンドに基づいて、累積的に貯留した通貨価値のなかから配当を付与する段階と
を含む。
【請求項4】
カードゲームのプレイ方法であり、
(a)通常BETを行う段階と、
(b)前記通常BETとは異なるサイドBETを行う段階と、
(c)プレーヤにカードを配布する段階と、
(d)場にカードを出す段階と、
(e)プレーヤに配布されたカードと、前記段階(d)において場に出されたカードとを用いて作成し得る最も強いハンドが所定の強さ以上である場合に、当該ハンドと通常BETとに基づいて配当を付与する段階と、
(f)サイドBETが行われたか否かを判断する段階と、
(g)プレーヤに配布されたカードと、前記段階(d)において場に出されたカードとを用いて作成し得る最も強いハンドが所定の強さより弱く、且つ、サイドBETが行われたと判断した場合、場にカードを追加する段階と、
(h)プレーヤに配布されたカードと、場に出ているカードとを用いてハンドを作成する段階と、
(i)前記段階(h)において作成したハンドとサイドBETとに基づいて配当を付与する段階と
を含む。
【請求項5】
下記構成を備えるゲーム装置であり、
複数のカードを表示することが可能なディスプレイと、
入力装置と、
以下(a)〜(f)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラと
を備える。
(a)前記入力装置から、通常BETとは異なるサイドBETを受け付ける処理、
(b)プレーヤに配布するカードであるプレーヤ用カードを前記ディスプレイに表示する処理、
(c)場に出すカードである共通カードを前記ディスプレイに表示する処理、
(d)サイドBETが行われたか否かを判断する処理、
(e)サイドBETが行われたと判断した場合、追加の共通カードを前記ディスプレイに表示する処理、及び、
(f)前記プレーヤ用カードと、前記処理(e)において追加されたカードを含めた前記共通カードとを用いてハンドを作成する処理。
【請求項6】
請求項5に記載のゲーム装置であって、
前記処理(e)は、
(e′)前記プレーヤ用カードと前記共通カードとを用いて作成し得る最も強いハンドが所定の条件を満たさず、且つ、サイドBETが行われたと判断した場合に、追加の共通カードを前記ディスプレイに表示する処理を含む。
【請求項7】
下記構成を備えるゲーム装置であり、
複数のカードを表示することが可能なディスプレイと、
入力装置と、
以下(a)〜(h)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラと
を備える。
(a)前記入力装置から、通常BETとは異なるサイドBETを受け付ける処理、
(b)サイドBETされた通貨価値のうち、所定の割合を累積的に貯留する処理、
(c)プレーヤに配布するカードであるプレーヤ用カードを前記ディスプレイに表示する処理、
(d)場に出すカードである共通カードを前記ディスプレイに表示する処理、
(e)サイドBETが行われたか否かを判断する処理、
(f)サイドBETが行われたと判断した場合、追加の共通カードを前記ディスプレイに表示する処理、
(g)前記プレーヤ用カードと、前記処理(f)において追加されたカードを含めた前記共通カードとを用いてハンドを作成する処理、及び、
(h)前記処理(g)において作成したハンドに基づいて、累積的に貯留した通貨価値のなかから配当を付与する処理。
【請求項8】
下記構成を備えるゲーム装置であり、
複数のカードを表示することが可能なディスプレイと、
入力装置と、
以下(a)〜(i)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラと
を備える。
(a)前記入力装置から、通常BETを受け付ける処理、
(b)前記入力装置から、前記通常BETとは異なるサイドBETを受け付ける処理、
(c)プレーヤに配布するカードであるプレーヤ用カードを前記ディスプレイに表示する処理、
(d)場に出すカードである共通カードを前記ディスプレイに表示する処理、
(e)前記プレーヤ用カードと前記共通カードとを用いて作成し得る最も強いハンドが所定の強さ以上である場合に、当該ハンドと通常BETとに基づいて配当を付与する処理、
(f)サイドBETが行われたか否かを判断する処理、
(g)前記プレーヤ用カードと前記共通カードとを用いて作成し得る最も強いハンドが所定の強さより弱く、且つ、サイドBETが行われたと判断した場合、追加の共通カードを前記ディスプレイに表示する処理、
(h)前記プレーヤ用カードと、前記処理(g)において追加されたカードを含めた前記共通カードとを用いてハンドを作成する処理、及び、
(i)前記処理(h)において作成したハンドとサイドBETとに基づいて配当を付与する処理。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−229323(P2008−229323A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−26400(P2008−26400)
【出願日】平成20年2月6日(2008.2.6)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】