説明

サービス提供システム、サーバ及び遊技機

【課題】 遊技店と遊技機メーカの双方にとってメリットがあり、各遊技者の嗜好等に応じたサービスの提供を可能とし、遊技機に対する規制の変化によって遊技店や遊技機メーカの収益に影響が生じることを防止し得るサービス提供システムを提供すること。
【解決手段】 遊技機とサーバとを備えたサービス提供システムであって、遊技機は、コード情報表示手段を備え、サーバは、携帯端末機からURL情報を受信した受信時刻データをIDデータに対応させて記憶する受信時刻データ記憶手段と、受信した時間の間隔を算出する算出手段と、時間間隔データをIDデータに対応させて記憶する時間間隔データ記憶手段と、景品データ記憶手段と、時間間隔データに基づいて景品データを抽出する抽出手段と、景品データ送信手段とを備えたことを特徴とするサービス提供システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、パチスロ遊技装置、パチンコ遊技装置等の遊技機とサーバとを備えたサービス提供システム、当該サービス提供システムを構成するサーバ、及び、当該サービス提供システムを構成する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチスロ遊技装置(例えば、特許文献1参照)やパチンコ遊技装置等の遊技機が設置された遊技店(所謂パチンコホール)においては、遊技機でBB(ビッグボーナス)や大当たり等が発生すると、例えば、店内アナウンスで報知したり、店内のBGMを変化させたりするというように、BBや大当たりの興奮をさらに高揚させるようなサービスを提供することが行われている。
【0003】
一方、近年、パチスロ遊技装置やパチンコ遊技装置等の遊技機で表示される画像や、遊技機で再生される音楽は、映像技術や情報処理技術の発展に伴って、単に遊技機における演出としてだけではなく、海外で高い芸術的評価を得ているアニメやヒットチャートに登場する音楽等に匹敵するものとなりつつあり、例えば、携帯電話機における着信音(所謂着メロ)として使用されたり、携帯電話機の待受画像として使用されたりするようになってきている。また、家庭用ゲームにおいては、実際のパチンコ遊技やパチスロ遊技を模したシミュレーションゲームが、他のジャンルのゲームと比較しても、ゲームソフトの売上枚数の上位に達するようになっており、パチスロ遊技やパチンコ遊技に対するマニアの数の増大には目覚しいものがある。
【0004】
【特許文献1】特開2000−210413号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、遊技店において、店員がBBや大当たりの発生を確認して人的なサービスを提供すると、人件費が増大してしまうという問題があった。また、遊技店で同時に多数のBBや大当たりが発生した場合には、全ての遊技者に対して充分なサービスを提供することができなくなり、却って遊技者に不快感を与えてしまうおそれがあった。
また、このようなサービスは、遊技店側で企画・実行されるサービスであり、遊技店側から一方的に遊技者に対して提供されるサービスであるため、遊技者の嗜好等を充分に反映させることが困難であるという問題があった。
【0006】
また、上述したような遊技機の関連商品(例えば、着メロ、待受画像、ゲームソフト等)についても、遊技機メーカが自社の遊技機に対する遊技者の支持を獲得するために開発・販売等をしているものであるが、遊技店側から一方的に遊技者に対して提供されるため、遊技者の嗜好等を充分に反映させることが困難であるという問題があった。
【0007】
遊技店における売上額等によって全体としての遊技者の嗜好等を調査することは可能であるものの、各遊技者の個別の嗜好等を遊技店における売上額等によって調査することは困難であるため、各遊技者の嗜好等に応じたサービスを提供することは困難であったが、近年、パチスロ遊技やパチンコ遊技に対するマニア的な顧客が増えているという実情から、このようなマニア的な顧客の支持を売上額の向上に結び付けるためにも、各遊技者の嗜好等に応じたサービスの登場が要望されていた。
【0008】
また、パチスロ遊技装置やパチンコ遊技装置等の遊技機のなかには、短時間で多数の遊技媒体を獲得することが可能な所謂爆裂機が存在し、このような遊技機は遊技者の射倖心を煽ることから一般的に人気が高いのであるが、極度に射倖心を煽ることは社会的な影響があるため、遊技機メーカが自主規制したり公的機関が規制を促したりしている。この規制の強さは、遊技機の人気と社会的な影響とのバランスを保つために、時間の流れによって弱められたり強められたりしているのが現状であり、遊技店や遊技機メーカの収益は、このような規制の変化によって大きな影響を受けてしまうという問題があった。
そこで、遊技の結果払いだされるメダル等に加えて、遊技機に対する愛着が得られるような特典、有益な情報や稀少な景品等、新たな楽しみを遊技者に与えることができる多様な特典の提供が要望されている。
【0009】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技店と遊技機メーカの双方にとってメリットがあり、各遊技者の嗜好等に応じたサービスの提供を可能とし、さらに、遊技機に対する規制の変化によって遊技店や遊技機メーカの収益に影響が生じることを防止し得るサービス提供システム、当該サービス提供システムを構成するサーバ、及び、当該サービス提供システムを構成する遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 遊技機と、撮像手段を備えた携帯端末機と通信回線を介してデータの送受信を行うことが可能なサーバとを備えたサービス提供システムであって、
上記遊技機は、
URL情報をコード化したコード情報を、外部から撮像可能な態様で表示するコード情報表示手段を備え、
上記サーバは、
上記コード情報表示手段により表示されたコード情報を上記撮像手段により撮像して得られた画像データに基づいてURL情報を生成する携帯端末機から当該URL情報を受信した時刻を示す受信時刻データを、当該携帯端末機の固有のIDデータ又は遊技者を識別するための遊技者IDデータに対応させて記憶する受信時刻データ記憶手段と、
上記IDデータ又は遊技者IDデータに対応させて上記受信時刻記憶手段に記憶された複数の受信時刻データに基づいて、当該携帯端末機からURL情報を受信した時間の間隔を算出する算出手段と、
上記算出手段により算出された時間の間隔を示す時間間隔データを、上記IDデータ又は遊技者IDデータに対応させて記憶する時間間隔データ記憶手段と
上記携帯端末機に送信するための景品データを記憶する景品データ記憶手段と、
上記時間間隔データに基づいて、上記景品データ記憶手段から景品データを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段により抽出された景品データを上記携帯端末機に送信する景品データ送信手段とを備えたことを特徴とするサービス提供システム。
【0011】
(1)の発明によれば、URL情報をコード化したコード情報が遊技機に表示され、遊技者の操作に応じて携帯端末機(例えば、携帯電話機等)の撮像手段(例えばカメラ等)によりコード情報が撮像され、携帯端末機によってコード情報から生成されるURL情報が携帯端末機の固有のIDデータ又は遊技者を識別するための遊技者IDデータとともにサーバに送信されると、サーバでは、IDデータ又は遊技者IDデータごとに、サーバがURL情報を受信した時間の間隔を示す時間間隔データが記憶され、記憶された時間間隔データに基づいて上記携帯端末機に送信するための景品データが抽出され、上記携帯端末機に抽出された景品データが送信されることになる。従って、各遊技者がサーバにアクセスした時間の間隔をサーバによって管理することができ、その内容から遊技者の嗜好等を把握することが可能になり、例えば、頻繁にサーバにアクセスしているマニア的な遊技者に対しては、パチスロ遊技やパチンコ遊技に関する遊技者にとって有益な情報、着メロ用の音楽データ、待受画像用の画像データ等を提供するというように、各遊技者の嗜好等に応じたサービスを提供することが可能になる。また、このようなサービスを提供することとしても店員の手間を増大させることがないというメリットもある。
さらに、このようなサービスによって、単に遊技媒体を獲得するという楽しみ以外に、規制の影響を受けない新たな楽しみを遊技者に与えることができるため、規制が強くなって遊技機の射倖性が低下しても遊技機に対する人気を維持することができ、遊技機に対する規制の変化によって遊技店や遊技機メーカの収益に影響が生じることを防止することが可能になる。
【0012】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(2) 上記(1)のサービス提供システムを構成するサーバであって、
上記URL情報を上記携帯端末機から受信した時刻を示す受信時刻データを、上記IDデータ又は遊技者IDデータに対応させて記憶する受信時刻データ記憶手段と、
上記IDデータ又は遊技者IDデータに対応させて上記受信時刻記憶手段に記憶された複数の受信時刻データに基づいて、当該携帯端末機からURL情報を受信した時間の間隔を算出する算出手段と、
上記算出手段により算出された時間の間隔を示す時間間隔データを、上記IDデータ又は遊技者IDデータに対応させて記憶する時間間隔データ記憶手段と、
上記携帯端末機に送信するための景品データを記憶する景品データ記憶手段と、
上記時間間隔データに基づいて、上記景品データ記憶手段から景品データを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段により抽出された景品データを上記携帯端末機に送信する景品データ送信手段と
を備えたことを特徴とするサーバ。
【0013】
(2)の発明によれば、携帯端末機からURL情報が当該携帯端末機の固有のIDデータ又は遊技者を識別するための遊技者IDデータとともに送信されると、IDデータ又は遊技者IDデータごとに、URL情報を受信した時間の間隔を示す時間間隔データが記憶され、記憶された時間間隔データに基づいて上記携帯端末機に送信するための景品データが抽出され、抽出された景品データが送信されることになる。従って各遊技者がサーバにアクセスした時間の間隔を管理することができ、例えば、頻繁にサーバにアクセスしているマニア的な遊技者に対しては、パチスロ遊技やパチンコ遊技に関する遊技者にとって有益な情報、着メロ用の音楽データ、待受画像用の画像データ等を提供するというように、各遊技者の嗜好等に応じたサービスを提供することが可能になる。また、このようなサービスを提供することとしても店員の手間を増大させることがないというメリットもある。
さらに、このようなサービスによって、単に遊技媒体を獲得するという楽しみ以外に、規制の影響を受けない新たな楽しみを遊技者に与えることができるため、規制が強くなって遊技機の射倖性が低下しても遊技機に対する人気を維持することができ、遊技機に対する規制の変化によって遊技店や遊技機メーカの収益に影響が生じることを防止することが可能になる。
【0014】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(3) 上記(1)のサービス提供システムを構成する遊技機であって、
URL情報をコード化したコード情報を、外部から撮像手段により撮像可能な態様で表示するコード情報表示手段を備えたことを特徴とする遊技機。
【0015】
(3)の発明によれば、URL情報をコード化したコード情報を、外部から撮像可能な態様で表示するため、携帯端末機によってコード情報が撮像されて当該コード情報からURL情報が生成され、当該URL情報が携帯端末機の固有のIDデータ又は遊技者を識別するための遊技者IDデータとともにサーバに送信されると、サーバでは、IDデータ又は遊技者IDデータごとに、URL情報を受信した時間の間隔を示す時間間隔データが記憶され、記憶された時間間隔データに基づいて上記携帯端末機に送信するための景品データが抽出され、上記携帯端末機に抽出された景品データが送信されることになる。従って、サーバによって、各遊技者がサーバにアクセスした時間の間隔を管理することが可能となり、その内容から遊技者の嗜好等を把握することが可能となり、例えば、頻繁にサーバにアクセスしているマニア的な遊技者に対しては、パチスロ遊技やパチンコ遊技に関する遊技者にとって有益な情報、着メロ用の音楽データ、待受画像用の画像データ等を提供するというように、各遊技者の嗜好等に応じたサービスを提供することが可能になる。また、このようなサービスを提供することとしても店員の手間を増大させることがないというメリットもある。
さらに、このようなサービスによって、単に遊技媒体を獲得するという楽しみ以外に、規制の影響を受けない新たな楽しみを遊技者に与えることができるため、規制が強くなって遊技機の射倖性が低下しても遊技機に対する人気を維持することができ、遊技機に対する規制の変化によって遊技店や遊技機メーカの収益に影響が生じることを防止することが可能になる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、遊技店と遊技機メーカとの双方にとってメリットがあり、各遊技者の嗜好等に応じたサービスの提供を可能とし、さらに、遊技機に対する規制の変化によって遊技店や遊技機メーカの収益に影響が生じることを防止し得るサービスを提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本実施形態に係るサービス提供システムの一例を示すネットワーク構成図である。
サービス提供システム500は、パチスロ遊技装置1と、撮像手段としてのCCDカメラ308(図示せず、図12参照)を備えた携帯電話機300と、携帯電話機300とインターネットを介して無線によりデータの送受信を行うことが可能なサーバ200とを備えている。
【0018】
パチスロ遊技装置1では、特別遊技状態としてのBB(ビッグボーナス)に移行した際、BB終了時に、パチスロ遊技装置1に係るURL情報がコード化された2次元コード92が液晶表示装置5に表示される。遊技者は、携帯電話機300が備えるCCDカメラ308により、2次元コード92を撮像することができる。
なお、URL情報とは、少なくともURL(Uniform Resource Locator)を含むデータをいい、本実施形態において、パチスロ遊技装置1に係るURL情報に含まれるURLは、インターネット上におけるサーバ200内の遊技機メーカのウェブサイト(当該ウェブサイトを構成するウェブページを含む)のアドレスを示すものである。
【0019】
携帯電話機300は、CCDカメラ308が2次元コード92を撮像した際に得られる画像データから2次元コードを認識し、この認識した2次元コードから、URL情報を生成する。そして、URL情報をサーバ200に送信する。
【0020】
サーバ200は、URL情報を受信した時刻を示す受信時刻データを、携帯電話機300の固有のIDデータに対応させて、ハードディスクドライブ205(図示せず、図13参照)に記憶する。URL情報を受信した時刻はサーバ200が備えている計時手段(例えば、内蔵時計)により取得されるが、インターネットを介して取得するとしてもよい。
また、携帯電話機300の固有のIDデータとしては、例えば、携帯電話機300の自局電話番号、携帯電話機300の端末識別番号等を挙げることができる。
なお、端末識別番号は、携帯電話機の製造販売メーカが携帯電話機の製造過程で各々の携帯電話機に設定する識別番号である。遊技者が携帯電話機の機種変更等を行っても、その遊技者が所有する携帯電話機の自局電話番号は変更されないのに対し、携帯電話機の端末識別番号は機種変更等を行うごとに変更される。
【0021】
また、本実施形態においては、受信時刻データを、携帯電話機300の固有のIDデータに対応させて記憶する場合について説明するが、本発明においては、受信時刻データを、遊技者を識別するための遊技者IDデータに対応させて記憶することとしてもよい。
遊技者IDデータとしては、例えば、遊技者が携帯電話機300を操作することによって入力された名前、ニックネーム、メールアドレス等を挙げることができる。
【0022】
次に、サーバ200は、受信したIDデータに対応する受信時刻データ履歴を参照し、携帯電話機300からURL情報を受信した時間間隔を算出し、算出した時間間隔を示す時間間隔データをIDデータに対応させてハードディスクドライブ205に記憶する。
URL情報を受信した時間間隔の算出は、受信時と前回受信時の時刻のみを参照して算出することとしてもよいし、受信の都度、過去のすべての受信履歴を参照し、URL情報を所定の回数(例えば、5回)受信するまでの時間間隔を算出することとしてもよい。
サーバ200は、ハードディスクドライブ205に記憶された景品データ(例えば、待受画像用の画像データ、着メロ用の音楽データ等)のなかから、時間間隔データに応じた景品データを抽出する。そして、抽出した景品データを携帯電話機300に送信する。
【0023】
このように、サービス提供システム500によれば、遊技者は、BB終了時にパチスロ遊技装置1の液晶表示装置5に表示される2次元コード92を、携帯電話機300が備えるCCDカメラ308により撮像することによりURL情報を取得することができ、そのURL情報をサーバ200に送信することにより、時間間隔データに応じた景品データを取得することができる。
【0024】
サービス提供システム500におけるパチスロ遊技装置1は、本発明の遊技機に相当するものである。本発明の遊技機は、この例に限定されず、例えば、パチンコ遊技装置、スロットマシン等を挙げることができる。
【0025】
本実施形態ではコード情報として、2次元コードを用いる場合について説明するが、本発明におけるコード情報は、2次元コードのみならず、1次元コード(バーコード)も含まれる。また、本実施形態では、2次元コードとしてQRコード(登録商標)を用いる場合について説明するが、本発明はこの例に限定されるものではない。
【0026】
携帯電話機300は、本発明の携帯端末機に相当するものである。なお、本発明の携帯端末機は、撮像手段を備え、かつ、サーバと通信回線を介してデータの送受信を行うことが可能であれば、特に限定されるものではなく、例えば、パーソナル・ディジタル・アシスタンツ、上記サービス提供システムの専用の携帯端末機等を挙げることができる。
【0027】
また、本実施形態においては、携帯電話機300とサーバ200とが無線によりデータの送受信を行う場合について説明するが、本発明は、この例に限定されず、有線により送受信を行うこととしてもよい。すなわち、本発明における通信回線には、有線と、無線による伝送路とが含まれる。
【0028】
図2は、図1に示したパチスロ遊技装置の一例を模式的に示す斜視図である。
このパチスロ遊技装置1は、コイン、メダル又はトークン等の他、遊技者に付与されたか、若しくは、付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技を行うことが可能な遊技機であるが、以下においては、メダルを用いるものとして説明することとする。
【0029】
パチスロ遊技装置1の全体を形成している筐体2の正面には、液晶表示装置5が設置されている。この液晶表示装置5は、透明液晶パネル34(図示せず)を備えており、この透明液晶パネル34は、その一部又は全部を透明/非透明の状態に切り替えることが可能であるとともに、コード情報としての2次元コード92を表示することが可能である。
液晶表示装置5は、コード情報表示手段として機能するものである。
本実施形態においては、コード情報表示手段としての液晶表示装置5が、回転リール3の前面に設けられている場合について説明するが、本発明において、コード情報表示手段が設けられる位置は、特に限定されるものではない。また、本実施形態においては、コード情報表示手段としての液晶表示装置5に、演出画像等も表示される場合について説明するが、本発明においては、演出画像等が表示される表示手段と、コード情報表示手段とが個別に設けられることとしてもよい。
【0030】
また、液晶表示装置5の背面側には、変動表示手段としての3個の回転リール3L、3C、3Rが設けられている。3個の回転リール3L、3C、3Rは、それぞれその外周面に複数の図柄等の識別情報が表示されており、回転可能に横一列に設けられている。
【0031】
液晶表示装置5の下方には、水平面を有する台座部10が形成されており、台座部10の右側には、メダル投入口22が設けられ、台座部10の左側には、1−BETスイッチ11及び最大BETスイッチ13が設けられている。
【0032】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者が遊技で獲得したメダルのクレジット/払い出しを押し操作により切り替える貯留メダル精算スイッチ14が設けられている。
この貯留メダル精算スイッチ14の切り替えにより「払い出し」が選択された場合には、正面下部のメダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルはメダル受部16に溜められる。一方、「クレジット」が選択された場合には、パチスロ遊技装置1が備えるメモリ(例えば、後述するRAM43等)にメダル数がクレジットとして記憶される。
【0033】
貯留メダル精算スイッチ14の右側には、遊技者の操作により回転リール3L、3C、3Rを回転させるためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。台座部10の前面部中央には、3個の回転リール3L、3R、3Cの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L、7C、7Rが設けられている。
【0034】
台座部10の前面部の右寄りには、決定ボタン26及び取消ボタン27が設けられている。この決定ボタン26及び取消ボタン27を操作することにより、液晶表示装置5の表示画面の切替や指示の入力等を行うことができる。
台座部10の前面部の右寄りには、さらに、ドア開閉及び打ち止め解除装置29が設けられており、このドア開閉及び打ち止め解除装置29は、所定の鍵を用いて、右に回すことにより前面ドアの開閉を行い、左に回すことにより打ち止め解除を行う。
【0035】
筐体2の上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L、21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を示す配当表パネル23が設けられている。
【0036】
図3は、液晶表示装置に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
図3に示すように、液晶表示装置5の背面側には、各々の外周面に複数の識別情報である図柄が描かれた3個の回転リール3(3L、3C、3R)が回転可能に横一列に設けられている。
【0037】
液晶表示装置5は、正面パネル31と、正面パネル31の裏面に設けられた透明液晶パネル34(図示せず)とを備えている。正面パネル31は、透明な表示窓31aと、絵柄が描かれた絵柄形成領域31bとからなり、正面パネル31の裏面に設けられた透明液晶パネル34に表示される画面画像は、正面パネル31の表示窓31aを介して視認可能である。
【0038】
図3に示す透明液晶パネル34の中央下側には、2次元コード92が表示され、さらに、その下側には“カメラで撮影して下さい。”という、遊技者に対して携帯電話機300のCCDカメラ308で2次元コード92を撮像するように促す画像が表示されている。
【0039】
液晶表示装置5の左側の背面側には、遊技開始表示ランプ25、WINランプ17、メダル投入ランプ24、最大BETランプ9c、2−BETランプ9b及び1−BETランプ9aの各種ランプと、払出枚数表示部18、メダル貯留枚数表示部19及び役物作動回数表示部20の各種表示部とが設けられている。なお、正面パネル31の絵柄形成領域31bは、上述した各種ランプと各種表示部との前方部分が透明であり、各種ランプと各種表示部とを視認可能となっている。
【0040】
1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下、BET数ともいう)に応じて点灯する。一のゲームは、全ての回転リールが停止したとき、又は、メダルの払い出しが行われる場合には、メダルが払い出されたときに終了する。
【0041】
WINランプ17は、BB(ビッグボーナス)又はRB(レギュラーボーナス)に内部当選した場合に所定確率で点灯し、また、BB又はRBの入賞が成立した場合にも点灯する。遊技メダル投入ランプ24は、メダルの投入が受け付け可能であるときに点滅する。遊技開始表示ランプ25は、少なくとも1本のラインが有効化されたときに点灯する。
【0042】
払出枚数表示部18は、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示するものであり、メダル貯留枚数表示部19は、貯留されているメダルの枚数を表示するものであり、役物作動回数表示部20は、RBゲーム可能回数及びRBゲーム入賞可能回数等を表示する。これらの表示部は、7セグメント表示器からなるものである。
【0043】
図4は、図1に示したパチスロ遊技装置が備える液晶表示装置の概略構成を示す斜視図である。図5は、図4に示した液晶表示装置の一部の構成の展開図である。
液晶表示装置5は、保護ガラス32と表示板33とからなる正面パネル31、透明液晶パネル34、導光板35、反射フィルム36、所謂白色光源である蛍光ランプ37a、37b、38a、38b、ランプホルダ39a〜39h、及び、透明液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージ(TCP)からなり、TCPは、透明液晶パネル34の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。
【0044】
この液晶表示装置5は、回転リール3L、3C、3Rにより手前側に設けられている。また、この回転リール3L、3C、3Rと液晶表示装置5とは、所定の間隔をあけて設けられている。
【0045】
保護ガラス32及び表示板33は、透明な部材で構成されている。表示板33には、BETランプ9a〜9cに対応する位置等に絵柄等が形成されている。すなわち、表示板33の絵柄等が形成されている領域が、正面パネル31における絵柄形成領域31bであり、表示板33の絵柄等が形成されていない領域が、正面パネル31における表示窓31aである(図2参照)。なお、正面パネル31に絵柄形成領域31bを形成せず、正面パネル31の全面を表示窓31aとしてもよい。この場合、表示板33に絵柄を形成しないか、又は、表示板33を省略すればよい。
なお、表示板33の裏面側に配置される各種ランプ及び各種表示部を動作させる電気回路等は図示していない。
【0046】
透明液晶パネル34は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板等の透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。
この透明液晶パネル34の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態で白表示(表示面側に透過した光が外部より視認可能である)となる構成である。ノーマリーホワイトに構成された透明液晶パネル34を採用することにより、液晶を駆動することができない事態が生じた場合であっても、回転リール3L、3C、3Rに表示された図柄等の識別情報の可変表示及び停止表示を視認することができ、遊技を継続することができる。すなわち、そのような事態が発生した場合でも、回転リール3L、3C、3Rに表示された識別情報の変動表示態様及び停止表示態様を中心とした遊技を行うことができる。
【0047】
導光板35は、蛍光ランプ37a、37bからの光を透明液晶パネル34へ導き出す(透明液晶パネル34を照明する)ためのものであり、透明液晶パネル34の裏側に設けられ、例えば、2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂等の透明部材(導光機能を有する)で構成されている。
【0048】
反射フィルム36は、例えば、白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板35に導入された光を導光板35の正面側へ向けて反射させる。この反射フィルム36は、反射領域36A及び非反射領域(透過領域)36Bにより構成されている。
【0049】
蛍光ランプ37a、37bは、導光板35の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ39(図3参照)により支持されている。この蛍光ランプ37a、37bから照射される光は、反射フィルム36の反射領域36Aで反射して透明液晶パネル34を照明する。
【0050】
蛍光ランプ38a、38bは、反射フィルム36の裏側の上方位置及び下方位置に回転リール3L、3C、3Rに向かって配置されている。この蛍光ランプ38a、38bから出て回転リール3L、3C、3Rの表面で反射して非反射領域36Bへ入射した光は、透明液晶パネル34を照明する。
【0051】
このように、液晶表示装置5においては、蛍光ランプ37a、37bから照射され、反射フィルム36の反射領域36Aで反射した光と、蛍光ランプ38a、38bから照射され、回転リール3L、3C、3Rの表面で反射して非反射領域36Bへ入射した光とが、透明液晶パネル34を照明するのである。
従って、反射フィルム36の非反射領域36Bに対応する液晶表示装置5の領域は、液晶を駆動しているか否かによって、透明/非透明の状態に切り替わる領域であり、反射フィルム36の反射領域36Aに対応する液晶表示装置の領域は、液晶を駆動しているか否かに拘わらず非透明状態となる。
【0052】
パチスロ遊技装置1では、液晶表示装置の一部の領域のみが、透明/非透明の状態に切り替わる領域であるが、本発明の遊技機において、液晶表示装置の表示画面は、その全領域が透明/非透明の状態に切り替わる領域であってもよい。この場合、パチスロ遊技装置1において、液晶表示装置5の全領域を透過状態又は非透過状態に切り替わる領域とする場合、反射フィルム36を全て非反射領域36Bとするか、反射フィルム36を省略すればよい。
【0053】
図6は、図1に示したパチスロ遊技装置の内部構成を示すブロック図である。
主制御回路81は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ40を主たる構成要素とするものである。マイクロコンピュータ40は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU41と、ROM42及びRAM43とを含む。CPU41には、基準クロックパルスを設定するクロックパルス発生回路144及び分周器145と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器146及びサンプリング回路147とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、CPU41の動作プログラム上で乱数のサンプリングを実行するように構成してもよい。
【0054】
ROM42には、副制御回路82へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。当該コマンドとしては、例えば、液晶表示装置5に対する表示制御に関するコマンド等が格納されている。
【0055】
液晶表示装置5に対する表示制御に関するコマンドとしては、例えば、演出開始コマンド、終了演出コマンド等を挙げることができる。
演出開始コマンドは、3つの回転リール3の回転開始時に液晶表示装置5に演出画像を表示させるためのコマンドである。終了演出コマンドは、3つの回転リール3が全て停止した際に液晶表示装置5に演出画像を表示させるためのコマンドである。
また、RB、BBの設定又は解除に関するコマンドも、ROM42に格納されており、当該コマンドによってRB又はBBの設定又は解除が副制御回路82に通知される。なお、RB、BBの設定又は解除に関するコマンドにかえて、液晶表示装置5に対する表示制御に関する各種のコマンドに、RB又はBBの実行中であることを示すデータを含めることとしてもよい。
【0056】
上述したような各種のコマンドは、所定条件の成立を契機としてCPU41によってROM42から呼び出されてRAM43にセットされる。そして、RAM43にセットされたコマンドは所定のタイミングで副制御回路82に供給される。副制御回路82は、供給されたコマンドに基づいて各種の処理を実行する。
【0057】
なお、副制御回路82が主制御回路81へコマンド等を入力することはなく、主制御回路81から副制御回路82への一方向で通信が行われる。また、ROM42には、回転リール3L、3C、3Rの回転位置と回転リール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブルが格納されており、また、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表す入賞判定コードとが対応付けられた入賞図柄組合せテーブルや、内部当選役を決定する抽選を行うために必要な抽選確率テーブル等が格納される。
RAM43には、上述したコマンド以外に、例えば、メダルの数に相当するクレジット数等、遊技進行に係る変数やフラグ等が格納される。
【0058】
マイクロコンピュータ40からの制御信号により動作が制御される主要な周辺装置(アクチュエータ)としては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、WINランプ17、遊技メダル投入ランプ24、遊技開始表示ランプ25)と、各種表示部(払出枚数表示部18、メダル貯留枚数表示部19、役物作動回数表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路51の命令により所定枚数のメダルの払い出しを行うホッパー(払い出しのための駆動部を含む)50と、回転リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ59L、59C、59Rとがある。
【0059】
さらに、ステッピングモータ59L、59C、59Rを駆動制御するモータ駆動回路49、ホッパー50を駆動制御するホッパー駆動回路51、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路55、及び、各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路58が、I/Oポート48を介してCPU41の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU41から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0060】
また、マイクロコンピュータ40が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生させる主な入力信号発生装置としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、最大BETスイッチ13、貯留メダル精算スイッチ14、投入メダルセンサ22S、リセットスイッチ62、設定用鍵型スイッチ63、リール停止信号回路56、リール位置検出回路60、払い出し完了信号回路61がある。これらもI/Oポート48を介してCPU41に接続されている。
【0061】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路56は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する。決定ボタン26及び取消ボタン27は、これらの操作により、液晶表示装置5の表示画面の切替や指示の入力等を行うことができる。
【0062】
リール位置検出回路60は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各回転リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU41に送信する。
払出完了信号回路61は、メダル検出部50Sの計数値(ホッパー50から払い出されたメダルの枚数)が指定された枚数に達したとき、メダル払出完了信号を発生する。CPU41がこのメダル払出完了信号を受信すると、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、メダルの払出を完了させる。このメダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルを検出するための物理センサ等からなるメダルセンサを備えており、このメダルセンサにより払い出されるメダルの枚数の計数を行うことができる。
【0063】
図6に示した回路において、乱数発生器46は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路47は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM42内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。内部当選役が決定された後、「停止制御テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
【0064】
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ59L、59C、59Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM43の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路60を介してCPU41に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM43で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM43内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0065】
上記のようなリール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM42内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0066】
更に、ROM42内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表す入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L、中央のリール3C、右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0067】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU41は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路56から送られる操作信号、及び、選択された「停止制御テーブル」に基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路49に送る。
【0068】
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となった場合、貯留メダル精算スイッチ14の切り替えにより「払い出し」が選択されているときには、CPU41は、払い出し指令信号をホッパー駆動回路51に供給してホッパー50から所定個数のメダルの払い出しを行う。その際、メダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払い出し完了信号がCPU41に入力される。これにより、CPU41は、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、「メダルの払い出し処理」を終了する。
一方、貯留メダル精算スイッチ14の切り替えにより「クレジット」が選択されているときには、払い出されるべきメダルの数がクレジットとしてRAM43に記憶されることになる。
【0069】
CPU41を備えた主制御回路81には、副制御回路82が接続されている。
副制御回路82は、主制御回路81からの制御指令(コマンド)に基づいて、液晶表示装置5の表示制御及びスピーカ21L、21Rからの音の出力制御を行う。
【0070】
図7は、図6に示した副制御回路の構成を示すブロック図である。
尚、本実施形態においては、主制御回路81から副制御回路82に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路82から主制御回路81に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路82から主制御回路81に対して信号を送信できるように構成してもよい。
【0071】
副制御回路82は、サブCPU206、プログラムROM208及びワークRAM210を備えている。また、副制御回路82には、インターフェイス回路240を介して、決定ボタン26及び取消ボタン27が接続されている。
また、副制御回路82は、液晶表示装置5における表示制御を行う表示制御回路250と、スピーカ21から発生させる音に関する制御を行う音声制御回路230とを備えている。
【0072】
サブCPU206には、プログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有し、CPU41から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路82の制御を行う。特に、サブCPU206は、表示制御回路250に対する表示制御を行う。
また、サブCPU206は、主制御回路81からBB設定に関するコマンドを受信したタイミングで、パチスロ遊技装置1に係るURL情報をエンコードして2次元コードを生成し、ワークRAM210に記憶させる。そして、サブCPU206は、主制御回路81からBB解除に関するコマンドを受信したタイミングで、プログラムROM208から2次元コード表示パターンを抽出してVDP212に送信する。2次元コード表示パターンには、例えば、2次元コードを表示する位置や期間等、2次元コードを表示するために必要な各種のデータが含まれる。後述するように、2次元コード表示パターンを受信したVDP212は、当該2次元コード表示パターンに基づいて、ワークRAM210から2次元コードを読み出して液晶表示装置5に表示させる処理を行う。
本実施形態では、URL情報をエンコードして2次元コードを生成する場合について説明するが、本発明においては、2次元コードを予め画像データROM216等に記憶させておいてもよい。
【0073】
プログラムROM208には、サブCPU206により、液晶表示装置5における遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。
また、プログラムROM208には、液晶表示装置5に表示される画面画像に対応した複数種類の演出パターンと、全てのリール3が停止した際に液晶表示装置5に表示される画面画像に対応した複数種類の終了演出パターンとが記憶されている。さらに、プログラムROM208には、2次元コードを表示するための各種のデータを含む2次元コード表示パターンが記憶されている。
【0074】
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶媒体としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、CPU等を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、プログラムROM208に記憶されるものをROM42に記憶することとしてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
【0075】
また、本実施形態において、CPU41及びROM42を含む主制御回路81と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路82と、を別々に構成したが、これに限らず、CPU41及びROM42を含む主制御回路81のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをROM42に記憶させ、CPU41により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路82のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したROM42に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
【0076】
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。さらに、ワークRAM210は、URL情報をエンコードした2次元コードを記憶する。
尚、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
【0077】
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)から構成されている。
【0078】
この音源IC232は、サブCPU206、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ21から発生させる音声の制御を行う。
【0079】
サブCPU206は、CPU41から供給されるコマンドに基づいて、音声データROM234に記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。その後、サブCPU206は、選択された音声データを音声データROM234から読み出し、音源IC232に供給する。音声データを受け取った音源IC232は、その音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMP236に供給する。AMP236は、音声信号を増幅させ、スピーカ21(21L及び21R)から音声を発生させる。
【0080】
表示制御回路250は、CPU41により決定された遊技結果、又は、各種ボタン26、27により入力された指示に応じて、画面画像を生成し、液晶表示装置5に上記画面画像を表示する制御を行うものであり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218から構成されている。VDP212は、サブCPU206、画像データが記憶されている画像データROM216、画像データを画像信号に変換するD/Aコンバータ218と接続されている。
【0081】
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路等の各種の回路を含み、液晶表示装置5に画面画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置5に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置5の透明液晶パネル34に画面画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置5の透明液晶パネル34に画面画像が表示されることとなる。
【0082】
画像データROM216は、例えば、背景画像、キャラクタを表すキャラクタ画像等を記憶する。本実施形態では、URL情報をエンコードして2次元コードを生成する場合について説明するが、本発明においては、2次元コードを予め画像データROM216に記憶させておいてもよい。
【0083】
VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令(コマンド)に応じて、画像データROM216から、演出画像を抽出する。また、VDP212は、サブCPU206から2次元コード表示パターンを受信したとき、当該2次元コード表示パターンに基づいて、ワークRAM210から2次元コードを抽出する。
【0084】
VDP212は、画像データROM216又はワークRAM210から抽出した各種画像を、後方に位置する画像から順に、例えば、背景画像、キャラクタ画像、2次元コードの順に、重ね合わせてバッファ(例えば、ビデオRAM等)に記憶することにより画面画像を合成し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。D/Aコンバータ218は、この画面画像を画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置5に供給する。その結果、液晶表示装置5に、2次元コード92が表示される(図2参照)。
遊技者は、液晶表示装置5に表示された2次元コード92を、携帯電話機300が備えるCCDカメラ308により撮像することができる。
このとき、液晶表示装置5は、パチスロ遊技装置1に係るURL情報をコード化した2次元コード(コード情報)を、外部からCCDカメラ308(撮像手段)により撮像可能な態様で表示するコード情報表示手段として機能する。
【0085】
本実施形態では、サブCPU206がURL情報をエンコードして2次元コードを生成する場合について説明するが、本発明においては、遊技機が備える記憶手段に2次元コードが記憶されることとしてもよい。
【0086】
以下においては、パチスロ遊技装置1は起動しており、CPU41において用いられる変数は所定の値に初期化されるとともに、設定値も所定の値に設定された状態で定常動作しているものとする。
【0087】
図8は、主制御回路において行われる遊技実行処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
【0088】
まず、CPU41は、メダルの自動投入の要求があるか否かを判断する(ステップS120)。なお、自動投入の要求がある場合とは、先の遊技において再遊技(リプレイ)の入賞が成立した場合である。メダルの自動投入の要求があるときには、投入要求分のメダルを自動投入し(ステップS122)、副制御回路82にメダル投入コマンドを送信する(ステップS123)。
【0089】
一方、ステップS120において、メダルの自動投入の要求がないと判断した場合、CPU41は、メダルが投入されたか否かを判断する(ステップS121)。すなわち、CPU41は、メダル投入口22にメダルが投入されたことを検知した投入メダルセンサ22Sにより発せられる検知信号を受信したか否か、又は、BETスイッチ(1−BETスイッチ11又は最大BETスイッチ13)により発せられる検知信号を受信したか否かを判断することにより、メダルが投入されたか否かを判断する。なお、BETスイッチ(1−BETスイッチ11又は最大BETスイッチ13)により発せられる検出信号を受信したと判断した場合、CPU41は、RAM43に記憶されたクレジット数から、BETされたメダルの数に相当するクレジット数を減算する処理を行う。
【0090】
ステップS121において、メダルが投入されていないと判断した場合、CPU41は、処理をステップS120に戻す。
また、ステップS121において、メダルが投入されたと判断した場合、又は、ステップS123の処理が実行された場合には、CPU41は、スタートレバー6が操作されたか否かを判断する(ステップS124)。すなわち、CPU41は、スタートスイッチ6Sからの入力信号を受信したか否かを判断するのである。
【0091】
ステップS124において、スタートレバー6が操作されていないと判断した場合、CPU41は、処理をステップS120に戻す。一方、ステップS124において、スタートレバー6が操作されたと判断した場合、CPU41は、各種設定に係る処理を行う(ステップS125)。この各種設定処理では、スタートレバー6が操作されたタイミングで、乱数発生器146から乱数のサンプリングを行い、当該サンプリングされた乱数値と、RAM43に設定されている抽選確率テーブルとに基づいて内部当選役(当選フラグ)を生成する抽選処理が行われる。また、この各種設定処理では、例えば、WINランプ点灯抽選処理、回転リールを停止させるための停止制御テーブルの選択に係る処理、リール回転用に初期化する処理等を行い、回転リール3(3L、3C、3R)の回転を開始させる。
【0092】
回転リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ59L、59C、59Rの各々に送信される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM43に記憶される。回転リール3L、3C、3Rから一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路60を介してCPU41に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM43で計数されている駆動パルスに計数値が「0」にクリアされる。このようにすることにより、RAM43内には、各回転リール3L、3C、3Rについての一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0093】
また、回転リール3L、3C、3Rの回転位置と回転リール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるためにROM42に格納された図柄テーブルでは、上述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各回転リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応付けられている。また、ROM42に格納された入賞図柄組合せテーブルは、各回転リール3L、3C、3Rの停止制御時、及び、全回転リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
ステップS125の処理を実行した後、CPU41は、処理をステップS126に移す。
【0094】
ステップS126において、CPU41は、RAM43に演出開始コマンドをセットする。この演出開始コマンドは、液晶表示装置5への所定の演出画像の表示を開始させるためのコマンドであり、上記抽選処理により決定された内部当選役に関するデータを含んでいる。演出開始コマンドは、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
ステップS126の処理を実行した後、CPU41は、処理をステップS128に移す。
【0095】
ステップS128において、CPU41は、リール停止信号回路56からの入力信号の有無により、停止ボタン7(7L、7C、7R)が「オン」であるか否かを判断する(ステップS128)。停止ボタン7が「オン」ではないと判断した場合、CPU41は、自動停止タイマの値が「0」であるか否かを判断し(ステップS129)、「0」ではないと判断した場合には、処理をステップS128に戻す。
【0096】
一方、ステップS128において、停止ボタン7が「オン」であると判断した場合、又は、ステップS129において、自動停止タイマの値が「0」であると判断した場合、CPU41は、停止ボタン7に対応した回転リール3の回転を停止させるのであるが、その際、当選要求(内部当選役のこと)、図柄位置(操作時における回転リール3の回転位置)、選択されている停止制御テーブル等から滑りコマ数を決定する(ステップS130)。
【0097】
次に、CPU41は、ステップS130において決定された滑りコマ数分、回転リール3を回転させて停止させる処理を行い(ステップS131)、一の回転リール3についての停止要求をセットする(ステップS132)。
【0098】
次に、CPU41は、3つの回転リール3(3L、3C、3R)の全てが停止したか否かを判断する(ステップS135)。全ての回転リール3が停止していないと判断した場合、処理をステップS128に戻す。一方、全ての回転リール3が停止したと判断した場合、CPU41は入賞検索を行う(ステップS136)。このとき、ROM42に格納された入賞図柄組合せテーブル等が参照されることになる。また、入賞フラグが正常であるか否かを判断し、正常でない場合には、イリーガルエラーの表示を行って処理を中断することとしてもよい。
【0099】
次に、CPU41は、RAM43に終了演出コマンドをセットする(ステップS137)。この終了演出コマンドは、遊技結果に応じた遊技終了時の演出画像を表示させるためのコマンドであり、ステップS136における入賞検索の結果に関するデータを含む。終了演出コマンドは、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
【0100】
次に、CPU41は、メダルの払出があるか否か、すなわち、入賞枚数の有無を判断する(ステップS138)。
メダルの払出があると判断した場合、CPU41は、遊技状態及び入賞役に応じた枚数のメダルの貯留又は払出を行う(ステップS139)。メダルの貯留を行う場合には、CPU41は、RAM43に記憶されたクレジット数を加算する処理を行う。一方、メダルの払出を行う場合には、CPU41は、払出指令信号をホッパー駆動回路51に送信してホッパー50から所定枚数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払出完了信号がCPU41に入力される。これにより、CPU41は、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、メダルの払出処理を終了する。
【0101】
次に、CPU41は、RBに入賞したか否かを判断する(ステップS140)。RBに入賞したと判断すると、CPU41は、RB設定に係る処理を行う(ステップS141)。このステップS141において、CPU41は、RB用の抽選確率テーブルや、RB用の入賞図柄組合せテーブルの設定に係る処理を行う。また、このステップS141において、CPU41は、RBゲーム入賞回数等の計数を開始し、その計数値を役物作動回数表示部20に表示させる処理を開始する。ステップS141の処理を実行した後、CPU41は、処理をステップS142に移す。
【0102】
ステップS142において、CPU41は、RAM43にRB設定コマンドをセットする。RB設定コマンドは、画面画像としてのRB用の演出画像を液晶表示装置5に表示させるためのコマンドであり、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
【0103】
ステップS140においてRBに入賞していないと判断された場合、又は、ステップS142の処理が実行された場合、CPU41は、BBに入賞したか否かを判断する(ステップS143)。BBに入賞したと判断すると、CPU41は、BB設定に係る処理を行う(ステップS144)。このステップS144において、CPU41は、BB用の抽選確率テーブルや、BB用の入賞図柄組合せテーブル等の設定に係る処理を行う。また、このステップS146において、CPU41は、BBゲーム消化回数等の計数や、その計数値の役物動作回数表示部20への表示や、払い出されたメダルの計数等を開始する。
このとき、CPU41は、特別遊技状態(BB)に移行する特別遊技状態移行手段として機能する。
その後、CPU41は、処理をステップS145へ移す。
【0104】
ステップS145において、CPU41は、RAM43にBB設定コマンドをセットする。BB設定コマンドは、画面画像としてのBB用の演出画像を液晶表示装置5に表示させるためのコマンドであり、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
【0105】
ステップS143において、BBに入賞していないと判断された場合、又は、ステップS145の処理を実行した場合、CPU41は、RBが終了したか否かを判断する(ステップS146)。RBが終了したと判断すると、次に、CPU41は、RB設定解除に係る処理を行う(ステップS147)。ステップS148において、CPU41は、ステップS141の処理で設定したRB用の抽選確率テーブルや、RB用の入賞図柄組合せテーブル等から、通常の遊技状態(RB又はBB以外)に用いられる抽選確率テーブルへの設定変更に係る処理を行う。その後、CPU41は、処理をステップS148へ移す。
【0106】
ステップS148において、CPU41は、RAM43にRB解除コマンドをセットする。RB解除コマンドは、画面画像としてのRB用の演出画像の表示を停止し、通常(RB又はBB以外)の演出画像を液晶表示装置5に表示させるためのコマンドである。RB解除コマンドは、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
【0107】
ステップS146において、RBが終了したと判断されなかった場合、又は、ステップS148の処理を実行した場合、CPU41は、BBが終了したか否かを判断する(ステップS149)。BBが終了したと判断すると、次に、CPU41は、BB設定解除に係る処理を行う(ステップS150)。ステップS150において、CPU41は、ステップS144の処理で設定したBB用の抽選テーブルや、BB用の入賞図柄組合せテーブル等から、通常の遊技状態(RB又はBB以外)に用いられる抽選確率テーブルへの設定変更に係る処理を行う。このとき、CPU41は、特別遊技状態を終了させる特別遊技状態終了手段として機能する。
その後、CPU41は、処理をステップS151へ移す。
【0108】
ステップS151において、CPU41は、RAM43にBB解除コマンドをセットする。BB解除コマンドは、画面画像としてのBB用の演出画像の表示を停止し、通常(RB又はBB以外)の演出画像を液晶表示装置5に表示させるためのコマンドである。BB解除コマンドは、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
ステップS149において、RBが終了していないと判断した場合、又は、ステップS151の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
【0109】
図9は、副制御回路において行われるコマンド受信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ステップS200において、サブCPU206は、演出開始コマンドを受信したか否かを判断する。演出開始コマンドを受信していないと判断した場合、処理をステップS210に移す。
一方、演出開始コマンドを受信したと判断した場合、ステップS201において、サブCPU206は、プログラムROM208に記憶された複数種類の演出パターンのなかから、当該コマンドに対応した演出パターンを選択する。
サブCPU206は、RBフラグがセットされている場合には、RB用の演出パターンを選択する。また、BBフラグがセットされている場合には、BB用の演出パターンを選択する。次に、ステップS202において、演出パターンを示すデータである演出パターンデータを表示制御回路250に供給する。
ステップS202の処理を実行した後、ステップS210に処理を移す。
【0110】
ステップS210において、サブCPU206は、終了演出コマンドを受信したか否かを判断する。終了演出コマンドを受信していないと判断した場合、処理をステップS220に移す。
一方、終了演出コマンドを受信したと判断した場合、ステップS211において、サブCPU206は、プログラムROM208に記憶された複数種類の終了演出パターンのなかから、当該コマンドに対応した終了演出パターンを選択する。
次に、ステップS212において、終了演出パターンデータを表示制御回路250に供給する。ステップS210の処理を実行した後、処理をステップS220に移す。
【0111】
ステップS220において、サブCPU206は、RB設定コマンドを受信したか否かを判断する。RB設定コマンドを受信していないと判断した場合、処理をステップS230に移す。一方、RB設定コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU206は、ステップS221において、RBフラグをセットする。ステップS221の処理を実行した後、処理をステップS230に移す。なお、RBフラグは、RB開始時にセットされ、RB終了時にクリアされるフラグである。
【0112】
ステップS230において、サブCPU206は、BB設定コマンドを受信したか否かを判断する。BB設定コマンドを受信していないと判断した場合、処理をステップS240に移す。一方、BB設定コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU206は、ステップS231において、BBフラグをセットする。BBフラグは、BB開始時にセットされ、BB終了時にクリアされるフラグである。
【0113】
ステップS231の処理を実行した後、サブCPU206は、エンコード処理を行い、パチスロ遊技装置1に係るURL情報を2次元コードにコード化する(ステップS233)。このエンコード処理については、後で図10を用いて詳述することにする。
次に、サブCPU206は、ステップS233において生成された2次元コードをワークRAM210に記憶させる(ステップS234)。
【0114】
ステップS230において、BB設定コマンドを受信していないと判断した場合、又は、ステップS234の処理を実行した場合、サブCPU206は、RB解除コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS240)。RB解除コマンドを受信したと判断した場合、RBフラグをクリアする(ステップS241)。
【0115】
ステップS240において、RB解除コマンドを受信していないと判断した場合、又は、ステップS241の処理を実行した場合、サブCPU206は、BB解除コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS250)。
BB解除コマンドを受信していないと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
一方、BB解除コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU206は、BBフラグをクリアする(ステップS251)。次に、サブCPU206は、プログラムROM208から2次元コード表示パターンデータを読み出して表示制御回路250に供給する(ステップS252)。その後、本サブルーチンを終了する。
【0116】
図10は、図9に示したサブルーチンのステップS233において呼び出されて実行されるエンコード処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0117】
まず、サブCPU206は、パチスロ遊技装置1に係るURL情報をワークRAM210にセットする(ステップS400)。図中ではパチスロ遊技装置1に係るURL情報としてのURLの一例としてhttp://***.***/.004.htmを示している。
【0118】
次に、サブCPU206は、ワークRAM210に、URL情報の文字種(例えば、数字、英数字等)に応じたモード識別子を作成する(ステップS401)。
次に、サブCPU206は、ワークRAM210に、URL情報の文字数に応じた文字数識別子を作成する(ステップS402)。
次に、サブCPU206は、URL情報を2進化する処理を行う(ステップS403)。
次に、サブCPU206は、ステップS401〜S403により得られたデータに終端パターンを付加する処理を行う(ステップS404)。
【0119】
次に、サブCPU206は、ステップS404により得られたデータのコード語変換を行い(ステップS405)、さらに、ステップS405により得られたデータに基づいてエラー訂正コード語を作成し、ステップS405により得られたデータに付加する(ステップS406)。次に、サブCPU206は、ステップS406により得られたデータを2進化し、マトリックス状に配置する処理を行う(ステップS407)。
次に、サブCPU206は、ステップS407により得られたデータに対して所定パターンのマスクをかける処理を行う(ステップS408)。次に、エラー訂正レベルとマスク識別子とを含む形式情報を付加する処理を行い(ステップS409)、2次元コードを生成する(ステップS410)。生成された2次元コードは、ワークRAM210に記憶される。
その後、本サブルーチンを終了する。
【0120】
本実施形態においては、URL情報のみを2次元コードにエンコード(コード化)する場合について説明したが、本発明においては、URL情報と他のデータ(例えば、BB(ビッグボーナス)ゲームで獲得したメダルの枚数データ等)とをエンコードすることとしてもよい。
【0121】
図11は、表示制御回路において行われる表示制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
VDP212は、サブCPU206から供給される各種のデータに対応した画面画像を生成する。
VDP212は、サブCPU206から演出パターンデータの供給を受けていない場合には(ステップS300:NO)、画像データROM216からデモ画像を抽出し、バッファに記憶する(ステップS301)。
【0122】
VDP212は、サブCPU206から演出パターンデータの供給を受けており(ステップS300:YES)、終了演出パターンデータの供給を受けていない場合には(ステップS304:NO)、画像データROM216から演出画像を抽出し、バッファに記憶する(ステップS305)。
【0123】
VDP212は、サブCPU206から演出パターンデータの供給を受け(ステップS300:YES)、終了演出パターンデータの供給を受けている場合(ステップS304:YES)、画像データROM216から、終了時の演出画像を抽出し、バッファに記憶する(ステップS306)。
ステップS301、S305又はS306の処理を実行した後、VDP212は、2次元コード表示パターンデータの供給を受けた場合には(ステップS320:YES)、ワークRAM210から2次元コードを抽出し、バッファに記憶する(ステップS321)。
このとき、ステップS310、S305又はS306において抽出されてバッファに記憶された演出画像に重ね合わせて2次元コードを記憶する。
その後、2次元コードの表示を終了するタイミングであれば(ステップS323:YES)、2次元コード表示パターンデータをクリアする(ステップS324)。
【0124】
次に、所定のタイミング毎(例えば、1/30秒毎)に(ステップS307:YES)、画面画像を液晶表示装置5に出力する(ステップS308)。その結果、液晶表示装置5には、図2に示すように、2次元コード92が表示されることになる。
一方、所定のタイミングではない場合には(ステップS307:NO)、処理をステップS307に戻す。
【0125】
その後、演出が終了していない場合には(ステップS310:NO)、ステップS300に処理を戻す。一方、演出が終了した場合には(ステップS310:YES)、処理をステップS300に戻す。
【0126】
本発明の遊技機においては、パチスロ遊技装置1のように、特別遊技状態(BB)終了時にコード情報(2次元コード)を表示することが望ましい。特別遊技状態終了時という最も遊技に対する興奮が冷め易いときに、コード情報が表示されるため、遊技への興味や関心を再び高揚させることができるからである。また、遊技に熱中しているときにコード情報が表示されても、携帯端末機の撮像手段で撮像することは困難であるが、特別遊技状態の終了時は遊技の一区切りがつく時期でもあるため、コード情報を表示しても遊技の妨げとなることはなく、遊技者は確実にコード情報を撮像することができるからである。
なお、本発明の遊技機においてコード情報を表示するタイミングは、この例に限定されるものではない。
【0127】
図12は、図1に示した携帯電話機の内部構成を示すブロック図である。
携帯電話機300は、操作部304、液晶パネル306、撮像手段としてのCCDカメラ308、無線部310、音声回路312、スピーカ314、マイク316、送受信アンテナ318、不揮発性メモリ320、マイクロコンピュータ322及び二次電池324を備えている。
【0128】
無線部310は、マイクロコンピュータ322により制御されて、送受信アンテナ318を通じて電波を媒体として基地局に対して送受信する。音声回路312は、無線部310からマイクロコンピュータ322を通じて出力された受信信号をスピーカ314に出力するとともに、マイク316から出力された音声信号を送信信号としてマイクロコンピュータ322を通じて無線部310に出力する。
【0129】
スピーカ314は、音声回路312から出力された受信信号を受信音声に変換して出力し、マイク316は、操作者から発せられた送信音声を音声信号に変換して音声回路312に出力する。
CCDカメラ308は、パチスロ遊技装置1の液晶表示装置5に表示される2次元コード92を撮像可能であり、撮像して得られた画像データは不揮発性メモリ320に記憶される。本実施形態では、撮像手段としてCCDカメラを用いる場合について説明するが、本発明における撮像手段は、特に限定されるものではなく、例えば、CMOSセンサカメラ等を挙げることができる。
【0130】
不揮発性メモリ320は、例えば、CCDカメラ308が2次元コード92を撮像して得られた画像データ、待受画像用の画像データ、着メロ用の音楽データ等の各種データや各種プログラムを不揮発的に記憶する。
二次電池324は、各回路に電力を供給する。マイクロコンピュータ322は、CPU、ROM及びRAMから構成されたもので、例えば、電話の発着信処理、電子メールの作成送受信処理、インターネット処理等を行う。なお、電子メールの送受信及びインターネットによるデータの送受信は、マイクロコンピュータ322が無線部310及び送受信アンテナ318を介して行う。
【0131】
マイクロコンピュータ322は、操作部304を介して入力された所定の指示に基づいて、インターネットを介してサーバ200から所定のプログラムをダウンロードし、不揮発性メモリ320に格納する。そして、マイクロコンピュータ322は、上記プログラムを不揮発性メモリ320から読み出して実行することにより、下記(A)〜(B)のように機能する。
【0132】
(A)マイクロコンピュータ322は、CCDカメラ308が2次元コード92を撮像した際に得られる画像データから2次元コードを認識し、この認識した2次元コードからURL情報を生成する。
(B)マイクロコンピュータ322は、上記(A)において生成されたURL情報を、無線部310及び送受信アンテナ318により、インターネットを介して、サーバ200に送信する。
【0133】
本実施形態では、携帯電話機300がサーバ200からプログラムをダウンロードする場合について説明するが、予め携帯電話機300の不揮発性メモリ322に記憶される(プレインストールされる)こととしてもよい。
【0134】
図13は、図1に示したサーバの内部構成を示すブロック図である。
サーバ200は、演算処理装置としてのCPU201と、ROM202と、RAM203と、携帯電話機300とインターネットを介して通信するための通信用インターフェイス回路204と、ハードディスクドライブ205とを備えている。
【0135】
また、サーバ200は、内蔵時計(図示せず)を備えており、CPU201は、携帯電話機300からURL情報を受信した際に受信時刻を内蔵時計より取得する。CPU201は、取得した受信時刻を受信時刻データとしてURL情報、携帯電話機300のIDデータと対応させてハードディスクドライブ205に記憶させることになる。内蔵時計はCPU201が備えることとしてもよい。
【0136】
ハードディスクドライブ205には、URL情報ごとに、URL情報を受信した時間間隔に応じた景品データ(例えば、待受画像用の画像データ、着メロ用の音楽データ等)を記憶している。ハードディスクドライブ205は、携帯電話機300に送信するための景品データを記憶する景品データ記憶手段として機能する。URL情報を受信した時間間隔に対応した景品データは、一の時間間隔に対して複数記憶されていて、そのなかから一の景品データが抽選により決定されるとしてもよい。
携帯電話機300からURL情報と携帯電話機300のIDデータとを受信すると、CPU201は、ハードディスクドライブ205から、時間間隔データに応じた景品データを読み出し、通信用インターフェイス回路204により、インターネットを介して、携帯電話機300に送信する。その結果、携帯電話機300の液晶パネル306には、サーバ200がURL情報を受信した時間間隔に応じたサイトが表示され、当該サイトにおいて景品データを取得することができる。
【0137】
また、ハードディスクドライブ205は、携帯電話機300にダウンロードさせるためのプログラムを記憶している。CPU201は、プログラムのダウンロードを要求する旨の信号を携帯電話機300から受信した際に、ハードディスクドライブ205からプログラムを読み出し、上記プログラムを通信用インターフェイス回路204からインターネットを介して携帯電話機300に送信する。
【0138】
図14は、携帯電話機とサーバとにおいて行われる処理を示すフローチャートである。
まず、携帯電話機300が備えるマイクロコンピュータ322は、操作部304を介して入力された指示に基づいて、撮像手段としてのCCDカメラ308を駆動させ、CCDカメラ308は、パチスロ遊技装置1の液晶表示装置5に表示された画面画像に含まれる2次元コード92を撮像する(ステップS500)。
【0139】
その後、マイクロコンピュータ322は、ステップS500において得られた画像データを不揮発性メモリ320に記憶させる(ステップS501)。
次に、マイクロコンピュータ322は、2次元コード認識処理を行い(ステップS502)、ステップS500において得られた画像データから2次元コードを認識し、この認識した2次元コードからURL情報を生成する。2次元コード認識処理については、後で詳述することにする。
【0140】
ステップS502において、マイクロコンピュータ322は、CCDカメラ308(撮像手段)が2次元コード(コード情報)を撮像した際に得られる画像データから2次元コードを認識し、この認識した2次元コードから、URL情報を生成するコード情報認識手段として機能する。
【0141】
次に、マイクロコンピュータ322は、ステップS502における2次元コード認識処理により得られたURL情報を、携帯電話機300のIDデータとともに、無線部310及び送受信アンテナ318により、インターネットを介してサーバ200に送信する(ステップS503)。
【0142】
サーバ200が備えるCPU201は、携帯電話機300からインターネットを介して、URL情報と携帯電話機300のIDデータとを受信すると、URL情報、受信時刻データ及びIDデータを対応させてハードディスクドライブ205に記憶させる(ステップS601)。ハードディスクドライブ205は、URL情報を受信した時刻を示す受信時刻データを携帯電話機300のIDデータに対応させて記憶する受信時刻データ記憶手段として機能する。
図15(a)は、時間間隔算出テーブルの一例を示す図である。例えば、携帯電話機から受信したURL情報が“http://***.***.100.htm”、携帯電話機のIDデータが“0000001a”の場合、受信した時刻である“2003/10/30 13:00”が、URL情報“http://***.***.100.htm”と携帯電話機のIDデータ“0000001a”とに対応されて記憶されている。また、例えば、携帯電話機から受信したURL情報が“http://***.***.200.htm”、携帯電話機のIDデータが“0000003c”の場合、受信した時刻である“2003/10/28 13:40”が、URL情報“http://***.***.200.htm”と携帯電話機のIDデータ“0000003c”とに対応されて記憶されている。受信した携帯電話機のIDデータが時間間隔算出テーブルに見つからない場合は、新規に当該携帯電話機のIDデータ、受信時刻、時間間隔データを記憶する領域を、受信したURL情報に対応した位置に設ける。
【0143】
次に、CPU201は、ハードディスクドライブ205に記憶された受信時刻データ履歴を参照して受信時間間隔を算出する(ステップS602)。このとき、CPU201は、携帯電話機300からURL情報を受信した時間間隔を算出する算出手段として機能する。
次に、CPU201は、URL情報、算出された時間間隔データ及びIDデータを対応させてハードディスクドライブ205に記憶する(ステップS603)。ハードディスクドライブ205は、URL情報、算出された時間間隔データ及びIDデータを対応させて記憶する時間間隔データ記憶手段として機能する。
図15(a)において、例えば、携帯電話機から受信したURL情報が“http://***.***.100.htm”、携帯電話機のIDデータが“0000001a”の場合において、今回受信した時刻である“2003/10/30 13:00”と前回に受信した時刻である“2003/10/29 12:14”とからURL情報を受信した時間間隔が算出され(“01”日)、今回受信した時刻である“2003/10/30 13:00”の右部に、URL情報“http://***.***.100.htm”と携帯電話機のIDデータ“0000001a”とに対応されて記憶されている。時間間隔は、日単位で算出されるとしたが年月日時分のどの単位でもよい。また、本実施形態においては、時間間隔データの履歴は3年で消去されるものとするがこれに限らない。
【0144】
次に、CPU201は、ステップS603において記憶された時間間隔データに応じた景品データを、ハードディスクドライブ205から抽出する(ステップS604)。このとき、CPU201は、携帯電話機300から受信したURL情報より算出した時間間隔データに基づいて、ハードディスクドライブ205(景品データ記憶手段)から景品データを抽出する抽出手段として機能する。
そして、CPU201は、景品データを、携帯電話機300に送信する(ステップS605)。CPU201は、ステップS604において抽出された景品データを携帯電話機300に送信する景品データ送信手段として機能する。
図15(b)は景品決定テーブルの一例を示す図である。
時間間隔データが、0〜1に含まれる場合、景品データは“待受画像A”である。従って、“待受画像A”が携帯電話機300に送信される。
時間間隔データが、2〜3に含まれる場合、景品データは“待受画像B”である。従って、“待受画像B”が携帯電話機300に送信される。
時間間隔データが、4〜5に含まれる場合、景品データは“音楽データX”である。従って、“音楽データX”が携帯電話機300に送信される。
時間間隔データが、6〜7に含まれる場合、景品データは“音楽データY”である。従って、“音楽データY”が携帯電話機300に送信される。
時間間隔データが、8〜10に含まれる場合、景品データは“音楽データZ”である。従って、“音楽データZ”が携帯電話機300に送信される。
時間間隔データが、11〜1095に含まれる場合、景品データは無しである。従って、携帯電話機300には、景品データは無い旨の画像が携帯電話機300に送信される。
【0145】
携帯電話機300のマイクロコンピュータ322は、サーバ200から送信されたデータ(景品データ)を不揮発性メモリ320に記憶させる(ステップS504)。そして、マイクロコンピュータ322は、液晶パネル306に、上記データに基づいて、時間間隔データに応じたサイトを表示する。そして、遊技者は、操作部304を操作して所定の指示を入力することにより、景品データを取得することができる。
【0146】
図16は、図14に示した処理のステップS502において呼び出されて実行される2次元コード認識処理を示すフローチャートである。
まず、マイクロコンピュータ322は、不揮発性メモリ320に記憶された画像データに対して画像変換処理を行う(ステップS700)。画像変換処理は、撮像されて得られた画像データから、2次元コードが表示されている領域の画像データを抜き出し、傾きや歪みを補正し、所定の閾値によりモノクロ画像に変換し、正面視した2次元コードを含む画像データを得る処理である。
【0147】
次に、マイクロコンピュータ322は、ステップS700において得られた画像データから2次元コードを抽出し、ノイズ除去等の補正を行う(ステップS701)。
次に、マイクロコンピュータ322は、ステップS701において得られた2次元コードの2値化処理を行い、2次元コードを構成する各ドットを“0”又は“1”に置き換え(ステップS702)、2値化マトリックスデータを生成する(ステップS703)。次に、マイクロコンピュータ322は、2値化マトリックスデータをデコードし(ステップS704)、URL情報を生成する(ステップS705)。その後、本サブルーチンを終了し、図14に示したフローチャートのステップS503に処理を移すのである。
【0148】
上述したように、携帯電話機300が、URL情報と携帯電話機300のIDデータとをサーバ200に送信すると(図14、ステップS503)、URL情報を受信した時間間隔データに応じた景品データがサーバ200から携帯電話機300に送信され(図14、ステップS605)、携帯電話機300の液晶パネル306には、図17に示すような画像が表示される。
図17は、景品としてサーバから携帯電話機に送信された待受画像の一例を示す図である。
液晶パネル306の中央部分には、パチスロ遊技装置1における演出に登場するキャラクタを表す待受画像が表示されている。また、液晶パネル306の下側には、“戻る”、“保存”という2つの選択肢が表示されている。このとき、操作部304を操作して選択肢“保存”を選択することにより、携帯電話機300の不揮発性メモリ320に待受画像用の画像データが記憶されることになる。
【0149】
以上、本実施形態に係るサーバ200及びサービス提供システム500によれば、URL情報をコード化したコード情報がパチスロ遊技装置1に表示され、遊技者の操作に応じて携帯電話機300のCCDカメラ308によりコード情報が撮像され、携帯電話機300によってコード情報から生成されるURL情報が携帯電話機300の固有のIDデータとともにサーバ200に送信されると、サーバ200では、IDデータごとに、サーバ200がURL情報を受信した時間の間隔を示す時間間隔データが記憶され、記憶された時間間隔データに基づいて携帯電話機300に送信するための景品データが抽出され、携帯電話機300に抽出された景品データが送信されることになる。
従って、各遊技者がサーバ200にアクセスした時間の間隔をサーバ200によって管理することができ、その内容から遊技者の嗜好等を把握することが可能になり、例えば、頻繁にサーバ200にアクセスしているマニア的な遊技者に対しては、パチスロ遊技やパチンコ遊技に関する遊技者にとって有益な情報、着メロ用の音楽データ、待受画像用の画像データ等を提供するというように、各遊技者の嗜好等に応じたサービスを提供することが可能になる。また、このようなサービスを提供することとしても店員の手間を増大させることがないというメリットもある。
さらに、このようなサービスによって、単に遊技媒体を獲得するという楽しみ以外に、規制の影響を受けない新たな楽しみを遊技者に与えることができるため、規制が強くなって遊技機の射倖性が低下しても遊技機に対する人気を維持することができ、遊技機に対する規制の変化によって遊技店や遊技機メーカの収益に影響が生じることを防止することが可能になる。
【0150】
また、本実施形態に係るパチスロ遊技装置1によれば、URL情報をコード化したコード情報を、外部から撮像可能な態様で表示するため、携帯電話機300によってコード情報が撮像されて当該コード情報からURL情報が生成され、当該URL情報が携帯電話機300の固有のIDデータとともにサーバ200に送信されると、サーバ200では、IDデータごとに、URL情報を受信した時間の間隔を示す時間間隔データが記憶され、記憶された時間間隔データに基づいて携帯電話機300に送信するための景品データが抽出され、携帯電話機300に抽出された景品データが送信されることになる。
従って、サーバによって、各遊技者がサーバにアクセスした時間の間隔を管理することが可能となり、その内容から遊技者の嗜好等を把握することが可能にある。従って、例えば、頻繁にサーバにアクセスしているマニア的な遊技者に対しては、パチスロ遊技やパチンコ遊技に関する遊技者にとって有益な情報、着メロ用の音楽データ、待受画像用の画像データ等を提供するというように、各遊技者の嗜好等に応じたサービスを提供することが可能になる。また、このようなサービスを提供することとしても店員の手間を増大させることがないというメリットもある。さらに、このようなサービスによって、単に遊技媒体を獲得するという楽しみ以外に、規制の影響を受けない新たな楽しみを遊技者に与えることができるため、規制が強くなって遊技機の射倖性が低下しても遊技機に対する人気を維持することができ、遊技機に対する規制の変化によって遊技店や遊技機メーカの収益に影響が生じることを防止することが可能になる。
【0151】
本実施形態に係る携帯電話機300によれば、URL情報をコード化したコード情報を表示するパチスロ遊技装置1からコード情報を撮像することができ、その際に得られた画像データからURL情報を生成し、携帯電話機300の固有のIDデータとともに、サーバ200に送信することができる。その結果、サーバ200では、IDデータごとに、サーバ200がURL情報を受信した時間の間隔を示す時間間隔データが記憶され、記憶された時間間隔データに基づいて携帯電話機300に送信するための景品データが抽出され、携帯電話機300に抽出された景品データが送信されることになる。
従って、各遊技者がサーバ200にアクセスした時間の間隔をサーバ200によって管理することができ、その内容から遊技者の嗜好等を把握することが可能になり、例えば、例えば、頻繁にサーバにアクセスしているマニア的な遊技者に対しては、パチスロ遊技やパチンコ遊技に関する遊技者にとって有益な情報、着メロ用の音楽データ、待受画像用の画像データ等を提供するというように、各遊技者の嗜好等に応じたサービスを提供することが可能になる。また、このようなサービスを提供することとしても店員の手間を増大させることがないというメリットもある。
さらに、このようなサービスによって、単に遊技媒体を獲得するという楽しみ以外に、規制の影響を受けない新たな楽しみを遊技者に与えることができるため、規制が強くなって遊技機の射倖性が低下しても遊技機に対する人気を維持することができ、遊技機に対する規制の変化によって遊技店や遊技機メーカの収益に影響が生じることを防止することが可能になる。
【0152】
上述した実施形態では、景品データとして、待受画像用の画像データと着メロ用の音楽データとが用いられていたが、本発明における景品データは、この例に限定されるものではない。景品データとして、例えば、景品に応募するための個人情報(例えば、氏名、住所等)を入力するためのフォームを表すデータ等を携帯端末機に送信することとしてもよい。この場合、上記フォームに所定の個人情報を入力してサーバに送信することにより、遊技者は、上記景品を宅配等により取得することができる。このようにした場合、景品として有体物を採用することが可能になる。
【0153】
本発明においては、コード化されるデータに時限情報を含ませることが可能である。すなわち、URL情報とその時点の日時を示すデータとをコード化した2次元コードを遊技機が表示し、サーバは、2次元コードに基づくURL情報とその時点の日時を示すデータとを受信又は生成した際、これらのデータを受信又は生成した日時と、URL情報を2次元コードにコード化した日時とに基づいて所定期間(例えば、1日、1週間等)が経過しているか否かを判断し、所定期間が経過していると判断した場合には、受信時刻を記憶せず、期限切れである旨を表す画像を携帯端末機に表示させるためのデータを、携帯端末機に送信することが可能である。
【0154】
また、本発明においては、URL情報とその時点の日時を示すデータとをコード化した2次元コードを遊技機が表示し、サーバは、2次元コードに基づくURL情報とその時点の日時を示すデータとを受信又は生成した際、URL情報とその時点の日時を示すデータと携帯端末機のIDデータとに基づいて、過去に同一の日時に係るURL情報を受信したか否かを判断し、過去に同一のURL情報を受信と判断した場合には、受信時刻を記憶せず期限切れである旨又は景品が送信済みである旨を表す画像を携帯端末機に表示させるためのデータを、携帯端末機に送信することが望ましい。
同一の日時に係るURL情報に基づいて、複数回にわたって景品データを取得することを防止することができるからである。
【0155】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0156】
【図1】第1実施形態に係るサービス提供システムの一例を示すネットワーク構成図である。
【図2】図1に示したパチスロ遊技装置の一例を模式的に示す斜視図である。
【図3】液晶表示装置に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図4】図1に示したパチスロ遊技装置が備える液晶表示装置の概略構成を示す斜視図である。
【図5】図4に示した液晶表示装置の一部の構成の展開図である。
【図6】図1に示したパチスロ遊技装置の内部構成を示すブロック図である。
【図7】図6に示した副制御回路の構成を示すブロック図である。
【図8】主制御回路において行われる遊技実行処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図9】副制御回路において行われるコマンド受信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】図9に示したサブルーチンのステップS233において呼び出されて実行されるエンコード処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】表示制御回路において行われる表示制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】図1に示した携帯電話機の内部構成を示すブロック図である。
【図13】図1に示したサーバの内部構成を示すブロック図である。
【図14】携帯電話機とサーバとにおいて行われる処理を示すフローチャートである。
【図15】(a)は、図14に示したサブルーチンのステップS601〜ステップS603において用いられる時間間隔算出テーブルであり、(b)は、図14に示したサブルーチンのステップS604において用いられる景品決定テーブルを示す図である。
【図16】図14に示した処理のステップS502において呼び出されて実行される2次元コード認識処理を示すフローチャートである。
【図17】景品としてサーバから携帯電話機に送信された待受画像の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0157】
1 パチスロ遊技装置
2 筐体
3(3L、3C、3R) 回転リール
5 液晶表示装置
34 透明液晶パネル
36 反射フィルム
41 CPU
42 ROM
43 RAM
44 通信用インターフェイス回路
82 副制御回路
91 演出画像
92 2次元コード
200 サーバ
201 CPU
300 携帯電話機
308 CCDカメラ
320 不揮発性メモリ
322 マイクロコンピュータ
500 サービス提供システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機と、撮像手段を備えた携帯端末機と通信回線を介してデータの送受信を行うことが可能なサーバとを備えたサービス提供システムであって、
前記遊技機は、
URL情報をコード化したコード情報を、外部から撮像可能な態様で表示するコード情報表示手段を備え、
前記サーバは、
前記コード情報表示手段により表示されたコード情報を前記撮像手段により撮像して得られた画像データに基づいてURL情報を生成する携帯端末機から当該URL情報を受信した時刻を示す受信時刻データを、当該携帯端末機の固有のIDデータ又は遊技者を識別するための遊技者IDデータに対応させて記憶する受信時刻データ記憶手段と、
前記IDデータ又は遊技者IDデータに対応させて前記受信時刻記憶手段に記憶された複数の受信時刻データに基づいて、当該携帯端末機からURL情報を受信した時間の間隔を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された時間の間隔を示す時間間隔データを、前記IDデータ又は遊技者IDデータに対応させて記憶する時間間隔データ記憶手段と、
前記携帯端末機に送信するための景品データを記憶する景品データ記憶手段と、
前記時間間隔データに基づいて、前記景品データ記憶手段から景品データを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された景品データを前記携帯端末機に送信する景品データ送信手段とを備えたことを特徴とするサービス提供システム。
【請求項2】
請求項1に記載のサービス提供システムを構成するサーバであって、
前記URL情報を前記携帯端末機から受信した時刻を示す受信時刻データを、前記IDデータ又は遊技者IDデータに対応させて記憶する受信時刻データ記憶手段と、
前記IDデータ又は遊技者IDデータに対応させて前記受信時刻記憶手段に記憶された複数の受信時刻データに基づいて、当該携帯端末機からURL情報を受信した時間の間隔を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された時間の間隔を示す時間間隔データを、前記IDデータ又は遊技者IDデータに対応させて記憶する時間間隔データ記憶手段と、
前記携帯端末機に送信するための景品データを記憶する景品データ記憶手段と、
前記時間間隔データに基づいて、前記景品データ記憶手段から景品データを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された景品データを前記携帯端末機に送信する景品データ送信手段と
を備えたことを特徴とするサーバ。
【請求項3】
請求項1に記載のサービス提供システムを構成する遊技機であって、
URL情報をコード化したコード情報を、外部から撮像手段により撮像可能な態様で表示するコード情報表示手段を備えたことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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