説明

シェル砂被包におけるヘキサメチレンテトラミンの除去のための組成物および適用方法

シェル砂被包においてヘキサの使用を排除するための処方物および使用法が開示される。前記組成物は、ヘキサ成分が固形粉粒体状レゾールまたはキュアリング剤に取り替えられた標準的なノバラック樹脂から成る。好ましい処方物と配合方法が提供される。アンモニア、フェノールなどの微量成分は、アンモニア緩衝液とマスキング剤の好ましい50:50混合物を添加することによってさらに低減される。アンモニア緩衝液とマスキング剤の混合物用の好ましい化合物が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の技術分野)
本発明は、広くは、砂、セラミックスおよびその他の基材(通例、工業用骨材)をノバラック樹脂およびその他類似の皮膜で被覆する改良された方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、臭気が最小限またはなしで硬化する樹脂被覆砂またはその他の被覆骨材を製造するための化合物および適用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
鋳造および鋳物工業が利用するシェル法で使われる樹脂被覆砂に関する従来技術を説明する。シェル法は、第二次世界大戦中ドイツで開発され、臼砲、砲弾およびその他の発射体用の鋳型を製造するために使われた。ドイツは同大戦後その方法を秘密にしようとしたが、連合国の調査員達に発見され「戦利品」としてパブリックドメインとなり、その後鋳物工業に革新的方法がもたらされた。
【0003】
シェル法(クローニング法またはC法とも呼ばれる)は、エンジンのパイプハブ、コア、クランクシャフト、インテークマニホールドなどの軽量中空鋳型および中子を製造するのに使われる。実際、多くの鋳物工場が、樹脂砂中子および鋳型を製造するために他のどの方法よりもシェル法を利用している。シェル法は広く世界中で使われている。
【0004】
当初のクローニング法では、生砂を粉末状フェノール樹脂および粉末状ヘキサメチレンテトラミン(キュアリング剤または硬化剤)「ヘキサ」とブレンドし、予熱したパターンに重力供給した。この熱によって前記樹脂と硬化剤を溶融させ、砂をパターン(または金型)内で融着させた。好適な厚さの砂が得られると、活性化されなかった砂はパターンから落とし、中空砂型を残した。時間の経過とともに、この方法は、砂製造施設において必要な材料(樹脂−硬化剤−ワックス−充填剤等)で砂をプレコートすることによって改良された。「鋳物砂」は、自由流動性製品として鋳物工場に売られている(または鋳物工場が独自の自由流動性製品を製造している)。
【0005】
現況技術は、バッチミキサーを使って基材(鉱物、セラミックスなど、総称して工業用骨材と呼ばれることもある)を樹脂およびその他の材料で被覆する。すなわち、砂(骨材)を予め計量しておき、所望の温度にまで加熱してバッチミキサーに移す。次いで、樹脂および添加剤を順次添加し、材料が所与の硬化段階に達するかまたはより小さい砂(骨材)と樹脂の凝集塊に分解し始めるまでミキサー内に保持する。次いで、この混合物を落とし、このサイクルを繰り返す。現在、より新しいミキサーでは連続法が使われるが、製造工程および使われる化合物は基本的に類似している。
【0006】
さらに具体的に述べると、被覆鋳物砂を製造する現況技術においては、予め計量しておいた砂を280°Fから380°Fの範囲の温度まで加熱する。次いで砂をマラー式ミル(または連続ミキサー)に投入し、樹脂を砂の中に落としこむ。砂からの熱が樹脂を溶解し、溶解した樹脂は各砂粒を取り囲むように流動してその粒を被包する。マラー式ミルで十分混練した後、通常280°Fを下回る温度で、液状ヘキサを樹脂のついた砂に添加する。このヘキサ/樹脂混合物は、クエンチ用の水を加えて砂の温度が典型的な例で200°Fを下回る温度まで下がる前に、僅かに反応して皮膜を架橋し始める。このクエンチによってヘキサ/樹脂の反応は停止するが、このような樹脂被覆砂は「B」段階にあると言われる。混合物はマラー式ミルで混練し続け、完全に乾燥し、ばらばらにこわれて樹脂被覆砂になるが、これは本質的に個々の砂粒の被包である。樹脂被覆砂は、400〜700°Fに加熱されたツール(鋳造工場の金型)に置かれると「C」段階に進む。この熱によって、元々のヘキサ溶液(液状ヘキサはアンモニア(40%)とホルムアルデヒド(60%)の化合物)からホルムアルデヒドとアンモニアが遊離する。遊離したホルムアルデヒドはさらに樹脂と反応して樹脂を架橋させ固体形成品または中子または鋳型を造り、遊離アンモニアは作業者や近隣の地域の人々にとっては不快な臭いを有する揮発性有機ガスとして放出される。
【0007】
アンモニアの放出を低減するために選択されるキュアリング剤の幾つかの例が、従来技術に見られる。Gardziellaらは、特許文献1に「Novel Heat−hardenable Binders Phenol−formaldehyde + HMT + Acid」を開示している。Gardziellaはやはりヘキサをキュアリング剤として使っているが、樹脂化合物および粘結剤が放出の低減に役立っていると述べている。「ホットベーク」(シェルまたはクローニング)鋳物砂用に使われる組成物の1例が挙げられている。
【0008】
Geoffreyらは、特許文献2に「Low Free Formaldehyde Phenolic Polyol Formulation」を開示し、「コールドボックス」および「ノーベーク」中子鋳造用砂型法で使われるウレタン粘結剤中のホルムアルデヒドの臭気を軽減する必要性を認めている。
【0009】
Johnsonらは、特許文献3に「Benzoxazine Polymer Composition」を開示し、アンモニアを放出せずにノバラク樹脂を硬化する必要を認めている。Johnsonらは、鋳物砂中に自身の化合物を使うことを開示しているが、その実施例は、彼らの粉末状キュアリング剤を有する粉末状樹脂と鋳物砂を混合することを教示している。Johnsonらは、自身の硬化用ポリマーは室温で固形とすることができ、粉末の形状をとると述べている。しかしまた、製造工程で水分除去を制御すればこの硬化用ポリマーを液体の形状で製造することができると言い添えている。
【0010】
Waitkusらは、特許文献4に「Polymer Composition for Curing Novalac Resins」を開示し、アンモニアの放出を低減する必要性を認めている。Waitkusらは、Johnsonらと同様、鋳物砂中に自身の化合物を珪砂(プロッパント)とともに使うことを開示しているが、Johnsonらと異なり、Waitkusの実施例は、砂がノバラック樹脂で被覆されたかなり後に液体(メタノール懸濁液)である彼らのキュアリング剤を添加することを(厳密な研究室実験として)開示している。Waitkusの化合物が臭気生成成分を含んでいることは覚えておくべきである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第4,942,217号
【特許文献2】米国特許第5,189,079号
【特許文献3】米国特許第5,910,521号
【特許文献4】米国特許第6,569,918号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このように、樹脂が金型中で活性化されるまで必要な自由流動性を保持しながら不快な臭気を低減または除去するような、樹脂被覆鋳造用砂または広くは樹脂被覆工業用骨材がいまだ必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
(発明の要旨)
この方法で製造される樹脂被覆骨材では、樹脂はアンモニアをほとんど放出することなく従来の硬化温度を僅かに上回る温度で硬化することになる。被覆工程の間に50:50混合物を添加すれば、結果として得られる組成物によって、随意遊離アンモニアを沈殿させその他の臭気をマスキングすることができる。このように、この革新的な方法および化合物によって、使いやすく、環境およびユーザーに優しく、また期待されるノバラック被覆骨材の品質を保持した被覆骨材が製造される。
【0014】
本発明は、必要とされるホルムアルデヒド共反応体を提供することによって金型中で適切な時間にノバラック樹脂被覆砂を完全に硬化する革新的な被覆技術として、標準のヘキサ剤(キュアリング剤としてのホルムアルデヒドを生成するために使われる)を粉粒体状の固形一段法樹脂と取り替えることからなる。被覆工程の間に、2つの追加成分を好ましい50:50混合物の形で添加して、最終の硬化工程において発生する微量のアンモニア、フェノールおよびその他の臭気を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】固形一段法樹脂、液状一段法樹脂、ノバラック液状樹脂で被覆された骨材、および本発明のノバラック固形樹脂で被覆された骨材それぞれの流動特性と時間の関係を示す図である。
【図2】樹脂の標準的な硬化曲線と本発明の製品の熱の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
表1は、標準的なノバラック被覆樹脂を、本発明の新しい液状レゾール技術および処方物と比較して示す。
【0017】
(好ましい実施形態の説明)
本発明は、基本的に、骨材を標準的なノバラック樹脂と粉粒体状の一段法ポリマーキュアリング剤とで被覆するユニークな方法であって、金属鋳造工業で使用されまた石油工業でプロッパントとして使われる、標準的特性を有する被覆骨材を製造する方法を提案するものである。本発明はまた、本方法によって生じた製品が「C」段階に入った時に、すべての遊離アンモニアを沈殿によって除去し、他の硬化によって生じる臭気もマスキングするような新規組成物も提供する。結果として生じる製品は、最小量の遊離アンモニアしか放出せずに、あるいはまた適切な添加剤(以下に説明する)を添加した時には遊離アンモニアを全く放出せずに、標準的な温度および条件で硬化する。
【0018】
好ましい実施形態を理解するために、被覆工程で使われる種々の樹脂について簡単に理解しておくことが必要である。フレーク樹脂は、酸に触媒された熱硬化性フェノール−ホルムアルデヒド型樹脂である。この種の樹脂はノバラック樹脂、シェル樹脂または二段法樹脂とも呼ばれる。熱可塑性樹脂は通常室温で固形であるが、十分熱すると溶融し液状になる。冷却すると固形状態に戻る。加熱・冷却のサイクルは多数回繰り返すことができ、したがって二段法樹脂と呼ばれる。ノバラック樹脂(二段法)は、完全な硬化を生じるに十分な量のホルムアルデヒドを樹脂中に有していないため、さらにホルムアルデヒドを添加して樹脂を熱硬化性にしなければならない。必要な追加分のホルムアルデヒドは、通常ヘキサの形態で供給される。先に述べたように、ヘキサは被覆サイクル時にミル中に添加されるが、被覆砂はミル中で急速に冷却され硬化工程を停止させる。
【0019】
被覆工程で使われるポリマーキュアリング剤は、アルカリに触媒される熱硬化性フェノール−ホルムアルデヒド型樹脂である。このキュアリング剤は、樹脂が反応性の系であるため一段法樹脂と呼ぶことができる。樹脂中におけるホルムアルデヒドのフェノールに対する割合は、完全に硬化するのに必要とされるホルムアルデヒドの全量が樹脂中に存在するような割合であって、また硬化を完了するのに必要なものは熱だけである。この樹脂を加熱することによって化学反応が生じ、それによって樹脂は固形から液状に、そして固体塊となる。反応速度は、樹脂が熱くなり、また可能性として硬化前に揮発性になるにつれて増す。熱硬化性樹脂であるため、一旦固形になると、液状樹脂に戻ることはない。これらの樹脂は感温性であるため、低温で保管しておくことが樹脂の安定化および保存寿命の長期化に役立つ。これらの樹脂は液状または粉末状で入手できるが、液状樹脂の方が固形樹脂に比べて感温性が高いことが知られている。(図1を参照。)
ここで好ましい実施形態の議論および従来技術の検討に戻る。従来技術の典型的な被包処方物は、樹脂被覆砂を高温条件(280°F+)下で硬化させるための共反応体としてのヘキサメチレンテトラミン(ホルムアルデヒド60%/アンモニア40%)と組み合わせて、二段法ノバラック樹脂を使っている。
【0020】
本発明は、ノバラック樹脂とともに50%もの組成の固形樹脂(典型的な例では30%)を粉粒体の形状で使い、加熱下で被覆砂を完全に硬化させる。従来技術は、液状または粉末状ポリマーキュアリング剤を使うことを教示しているのに対し、被覆工程時に固形粉粒体状樹脂(基本的に岩塩の大きさ)を使用することにユニークなコンセプトが見られる。粉粒体状樹脂を使用することによって、ノバラック硬化用樹脂での骨材の被覆が管理されたかたちで行われることになり、被覆工程ですでにC段階に追いやられるという可能性が減じる。製品がゆっくりとC段階に追いやられる場合(すなわち、中子としてまたはプロッパントとして)、必要とされるホルムアルデヒドはことごとくキュアリング剤に由来するものとなる。これによって、アンモニアの悪臭の影響が減じられる。
【0021】
本発明は、ヘキサを使用せずに固形粉粒体樹脂を組み合わせた標準ノボラック系を提供し、それによってアンモニア源を排除する。アンモニアは、基本的に非常に悪臭である発生気体(揮発性有機化合物VOC)を生ずる。また、アンモニアの気体は鋼鋳物にアンモニア性窒素による欠陥を生ずることが知られている。
【0022】
ノバラック樹脂用キュアリング剤として作用すると考えられる一段法樹脂を使用することは新規なことではない。(例えば、全体が参照によって本明細書に組み込まれ、先に述べられたWaitkusらの米国特許第6,569,918号およびJohnsonらの米国特許第5,910,521号を参照のこと。)
本発明者らは、ノバラック樹脂と、さらに通常のおよそ2分の1量のヘキサを(添加剤とともに)添加した液状レゾールとを使った低ヘキサ被覆骨材を提供する会社の被雇用者である。実際、この製品は、一段法「液状レゾール」系を最大30%まで組み合わせた二段法ノバラック系(ノバラック70%/レゾール30%)を含む。しかし、過去の技術は、樹脂含有量に対して4〜10%のヘキサを添加せずには適当な架橋密度/または引張り強さを得ることはできなかった。ヘキサを使ったこの製品は有効に働くとはいえ、骨材が最終硬化段階(C段階)に至るとなお比較的強い臭気、主としてヘキサが原因であるアンモニアを発する。現況技術を説明する製品配合を表1に示す。
【0023】
処方物に使われる液状レゾールの特性(先に議論したような)のせいで、現況技術の製品の保存寿命は非常に限られており、また熱感受性が高い。図1は、液状レゾール(LR)と前記ノバラック−LR被覆骨材それぞれの自由流動性と時間との関係を示す。被覆骨材は、保存寿命が限られており、温度感受性であり、また、進化し続けて被覆砂の凝集塊を形成し自由流動性を減じるために長期間貯蔵することができない。被覆骨材は製造して7日以内に輸送され、その後7日以内にC段階に至らなければならない。さもなければ、被覆骨材は凝集し、流動しなくなる。もしその製品が製造業者の貯蔵サイロに7日を超えて(特に夏季に)置かれるようなことがあれば、製品は、その性質上凝集して使い物にならなくなる。したがって、鉄道車両での製品の輸送(特に夏季に)は推奨しない。凝集して自由流動性が低減することが考えられるからである。
【0024】
本発明者らは、在庫の粉末状ポリマーを基に、固形ポリマーキュアリング剤の知られている特性(すなわち温度安定性)を利用してより安定な製品を製造することを企てた。最初の実験は、標準的なバッチ混合技術(先に説明した)を使い、ノバラック樹脂、骨材および粉末状キュアリング剤を混合して実施した。液状キュアリング剤が長期間安定な製品をもたらさないことは知られていたことに留意されたい。最初の試験は失敗であった。というのも、実験室で試験すると、被覆骨材の引張り強さが低く、融点が高かった(標準硬化温度210°Fをかなり上回っていた)からである。
【0025】
次いで、本発明者らは、やはり粉末状である別のキュアリング剤(本発明の好ましいキュアリング剤と非常に類似している)を試した。再び実験は失敗であった。なぜなら、製品は必要とされる引張り強さを示さず、融点(硬化するための)も高すぎたからである。この方法について色々考えた結果、キュアリング剤添加時の温度が高すぎてキュアリング剤を活性化しすぎ、それによって製品が度を越して最終的な硬化に追いやられているのではないかと判断した。実験を繰り返し、種々の温度を試してみた。ノバラック樹脂は約320°Fで適用し、マラー式ミルは約270°Fに温度を下げて粉末状硬化樹脂を添加した。この時、引張り強さは高くなり、融点は下がった。しかし、被覆骨材は、最終引張り強さが十分高くないためにやはり実用的ではなかった。
【0026】
本発明者らは、混合工程そのものが必要以上に活性であるらしいとことを知った。本発明者らは、キュアリング剤が、微粉末として添加されると必要以上に速く加熱されノバラックと反応し、反応が停止される前に、生じる化合物をほぼ完全にC段階へ追いやると推論した。この問題を解決しなければならなかった。
【0027】
本発明者らは、実験に勇気づけられながら、キュアリング剤の活性を減じることができるかどうかを考えた。キュアリング剤添加時の温度を下げることは選択肢ではなかった。なぜなら、キュアリング剤がノバラック樹脂と結合(反応)できるように溶融するためにはその温度は約270°Fである必要があるあるからである。キュアリング剤の活性を低減するために何かをしなければならなかった。さらに追加の実験として、キュアリング剤の大きな塊(約1/2インチ大)を使った。塊は比較的ゆっくり溶解し、粉末より活性が低いと思われていた。
【0028】
このコンセプトを試してみた。ノバラック樹脂を、骨材を入れた約330°Fのマラー式ミルに添加し、この装置を270°Fまで冷却した。キュアリング剤の大きな塊を添加し、大きな塊が前記混合物にブレンドされた後、標準的なクエンチを行った。この実験は、引張り強さが高くなりし融点が約220°Fまで下ったという点で成功であった。
【0029】
次の段階は、キュアリング剤の最適な大きさを決めることであった。一連の実験が続き、微粉は許容できないということになった。最終的に、粉粒体の大きさは3/4インチメッシュから40メッシュの範囲に収まるべきであることが実験により決定した。上記大きさの粉粒体の一定量を注文して工業的試験が始まった。その結果、引張り強さの点で適合しその融点が約218°F(通常より8度高い)の工業用被覆骨材が得られた。この被覆骨材をC段階に追いやったときに発生する臭気は極僅かであった。
【0030】
好ましい固形ポリマーキュアリング剤は、Wisconsin州SheboyganにあるPlastic Engineering CompanyによってPLENCO(登録商標)14094番として製造されている。ただし、Ohio州ColumbusにあるBorden Chemical, Incが製造するベンゾオキサジン樹脂によって代用できると考えられている。さらに言えば、熱硬化性フェノール・ホルムアルデヒドキュアリング剤の特性を示す樹脂であればいかなる樹脂も採用することができる。先に述べたように、キュアリング剤は、以下の最大/最少篩要件、すなわち3/4インチから40メッシュ、好ましくは1/2インチから20メッシュの要件を満たす粉粒体の形状で使われる。
【0031】
熱硬化性フェノール−ホルムアルデヒドキュアリング剤は、当業界では、フェノールに対してホルムアルデヒドの割合が高い、特定の仕方で配合された固形樹脂として知られていることを理解されたい。これによって、樹脂はノバラック樹脂にホルムアルデヒドを付与することができ、そのため共反応体として作用することができる。特別に配合された樹脂は、しばしばその鎖上に追加の分子を「結びつけ」て促進剤(例えばヘキサ)として作用する。したがって、本発明の請求の範囲は、ノバラック樹脂を所定の瞬時に架橋させるようなフェノール−ホルムアルデヒドキュアリング剤の変形態すべてを思い描いている。
【0032】
比較的大きな塊でも使うことができるが、比較的大きな塊が溶融するには被覆工程においてより多くの時間が必要となるという、認めざるを得ない現実がある。一方では、互いに結合したノバラック/キュアリング剤は昇温し続けC段階へと進行して、引張り強さの低い製品となる。したがって、本発明者らは、比較的大きい塊を使うことはできるが、その大きさは被覆工程における時間および温度によって制限されることを思い描いている。
【0033】
ざっと再検討すると、原初の従来技術であるヘキサを使う方法では、砂を280°Fから380°Fの範囲の温度まで加熱することが必要である。砂は、次にマラー式ミルに投入され、ノバラック樹脂(熱可塑性フレーク)を砂に落としこむ。砂からの熱がこの樹脂を溶融し、樹脂は砂粒を囲むように流動してその砂粒を被包する。十分な時間マラー式ミルで混練した後、 通例280°Fを下回る温度で、樹脂のついた砂にヘキサを添加する。ヘキサ/樹脂は、水クエンチを加えて砂の温度が典型的な場合で200°Fを下回るまで下がる前に、僅かに反応する。このクエンチによってヘキサ/樹脂の反応が停止するが、この樹脂被覆砂は「B」段階にあると言われる。砂を引き続きマラー式ミルで混練し、完全に乾燥し、崩壊して樹脂被覆砂になると、安定で、必要になるまで「C」段階に進行しない自由流動性製品が得られる。
【0034】
一方、本発明の方法でも、280°Fから380°Fの範囲の温度まで加熱することが必要である。この砂をマラー式ミルまたは連続式コーターに投入し、ノバラック樹脂を添加して融解させ砂をウエットコートする。この処方物を、さらに攪拌しながら冷却する。230から285°Fの範囲の臨界温度で、キュアリング剤粒子(好ましくは1/2インチから20メッシュ)をミルに添加し、融解させて砂粒を被覆させる。砂が「C」段階に進む前に、砂をクエンチするように注意する。この結果得られる製品は、非常に安定で、必要になるまで「C」段階に進行しない自由流動性砂である。
【0035】
本発明者らは、この製品が「C」段階に入った時、やはり微量のアンモニア、フェノールおよびホルムアルデヒドが原因の残留臭気があることに気付いた。
【0036】
一方、同じ発明者らは、ヘキサを使った標準的なノバラックの系中、および、先に述べた、一段法「液状レゾール」の系を最大30%までを配合した二段法ノバラック系(ノバラック70%/レゾール30%)とヘキサ7%とを含む低ヘキサ被覆骨材中の遊離アンモニアを低減する好適な方法および化合物に取り組んでいた。発明者らは、有機アンモニア緩衝液が微量のアンモニアを除去するのであろうと考え、また、恐らくマスキング剤が残留している悪臭の名残りをすべて除去する(実際には快い香りでマスキングする)であろうと考えた。その詳細は、2006年5月18日に仮出願シリアル番号60/801,629として提出した、本発明者らのComposition of Matter and Method of Use for Elimination of Odors in Shell Sand Encapsulation(組成物およびシェル砂被包における臭気除去にその組成物を使用する方法)の同時係属出願において知ることができる。したがって、その組成物を前記方法とともに使うことにした。
【0037】
同時係属出願に記載したように、被覆製品を分解させることなく、ヘキサを基剤とした方法に有機アンモニア緩衝剤とマスキング剤を添加することができることが、試験によって明らかになった。しかし、これら緩衝剤とマスキング剤をいつ添加すべきかを決定し、また、本発明の方法によって製造された樹脂被覆砂が影響を受けないかどうかを確かめるために実験が必要であった。好ましい緩衝剤は溶液として販売されており、一般にクエンチ段階で添加される。好ましいマスキング剤は乾燥粉末として販売されており、樹脂と一緒に添加することができるしまたは水と混合してクエンチ段階後に緩衝剤と一緒に添加することもできる。試験によって、マスキング剤はうまく機能し、樹脂被覆砂の最終品質も影響を受けていないことが分かった。試験によって、緩衝溶液とマスキング剤は50:50の配合で使うべきであること、また、マラー式ミルによる混練/被包工程のほぼいずれの段階においても添加することができることが分かった。50:50の混合物は調整可能である。
【0038】
本発明者らの同時係属出願に開示されているように、本発明者らは、イリノイ州BarringtonにあるOdor Management, Inc.が商標名ECOSORB 303SGで販売している製品が好適な緩衝剤であるという判断をした。ECOSORBは油を基剤とした(植物性の)製品である。基本的に、ECOSORBは有機炭化水素植物エキスを基材としたものである。
【0039】
基本的に、緩衝溶液は、以下の化学式に基づいて作用する。
【0040】
【化1】

本発明者らの同時係属出願にさらに開示されているように、本発明者らは、ワシントン州、KirklandにあるUnivar USA, Inc.が商標名VANILLINで流通させている製品が好適なマスキング剤であるという判断をした。VANILLINは、フェノール、ホルムアルデヒド、アンモニアなどの残留臭気用のマスキング剤として作用するが、その影響については完全に分かっているわけではない。VANILLINは、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、3−メトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドである。
【0041】
最後に、一連の製品試運転を実施して配合剤を構成する成分の範囲を決定した。キュアリング剤の割合は、50から15パーセントの範囲で調整できることが分かった(実は経済的側面からこの範囲を定めている。というのも、上限は70パーセントの高さまで設定できるからである。実験はこの時点で停止した)。表1に、無臭かつ基本的にヘキサを含有しない本発明の組成物となる処方物の構成成分の範囲を示す。同様に、50:50という緩衝剤とマスキング剤の優先的混合物は、広範囲に変化させることができることも分かった。
【0042】
このようにして、本発明者らは、新規かつ有用な低アンモニア発生ノバラック樹脂被覆工業用骨材の製造方法を発見し、さらに前記新規方法によって生成されるアンモニアを絶対最小値まで低減する新規組成物を発見した。また、この組成物は、ノバラック系の樹脂中に生じるフェノールなどが発するいかなる悪臭をもマスキングする。
【0043】
好ましい組成物の範囲を下記表に示す。第一番目の縦の行はヘキサを使った標準的なノバラック樹脂の系であり、次の行は本発明が使う組成物の範囲を示す。
【0044】
【表1】

固形レゾールの量が15%未満であるノバラック樹脂の系に頼ることも可能であるが、そのような系では樹脂被覆骨材にとって必要な特性が得られないと思われている。しかし、1/2から15パーセント範囲の限られた量のヘキサ(ヘキサメチレンテトラミン)を混合物に添加することによって、必要な共反応体が得られることが知られている。この組合せを使った組成物はヘキサを含むため本開示のイメージからやや外れるが、ヘキサの量は少量である。したがって、このヘキサを相殺するために緩衝剤を増量することが可能であろうし、必要であればマスキング剤を増量して、ヘキサを含有しない組成物をシミュレートすることができる。このような調整は、添付の請求の範囲に収まるものと考えられる。
【0045】
このように、樹脂被覆砂用の標準的な処方物であって、ノバラック樹脂の量を僅かに減らしながら標準的なヘキサ溶液を固形粉粒体レゾールと取り替えた処方物(固形レゾールそれ自体が樹脂の役目をするため)であり、また、50%もの固形レゾール組成物(典型的な場合30%)をノバラック樹脂およびその他の添加剤とともに含む処方物を含む組成物が提供されたことは明らかである。それぞれ0.0015から0.5パーセントの範囲の割合で新規組成物に添加すべきアンモニア緩衝剤とマスキング剤の好ましい50:50混合物を添加するかしないかの選択権が提供された。ここで添加すべき割合は、実際の製品およびニーズによって定まる。この選択によって、中子鋳造工程に悪影響を及ぼすアンモニア性窒素生成がさらに低減する。最後に、標準ヘキサ溶液の代わりに固形の大型粉砕レゾール(岩塩様の)粒子を230から285°Fの範囲の臨界温度で添加してレゾールを融解させ各砂粒を被覆させることと、次いで標準的諸工程を実施することを含む、ゼロ臭気樹脂被覆砂の製造方法が提供される。緩衝液/マスキング剤の添加は、レゾールの添加と一緒にまたはクエンチ時に行ってよく、また、被覆工程に最も便利であるような固形または液状で行ってよい。
【0046】
本発明を特定の実施形態およびそれに必要な製造法に関して説明してきたが、当業者が、前記説明(特に、本発明物をいかに製造するかを決定するため講じた手段)を考慮して多くの代替態様、修正態様、変形態様があることを理解することは明らかであろう。したがって、本発明は、添付の請求の範囲の精神および範囲を逸脱せずに説明されるようなすべての変形態様をも含むものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
工業用骨材を、硬化時に最小限の揮発性ガスを放出し、ノバラック樹脂とポリマー硬化樹脂との混合物を含む粘結樹脂で被覆するための方法であって、硬化点を上回って昇温されるまで自由流動性を保持する自由流動性被覆製品が得られ、
a)工業用骨材を、典型的な場合カ氏280°から390°の範囲の第1の温度まで加熱すること、
b)加熱した工業用骨材と、工業用砂を被覆して第1の中間被覆製品を形成するノバラック樹脂とを混合すること、
c)該第1の中間被覆製品をカ氏230°から285°の範囲の第2の温度まで冷却すること、
d)粒度分布が3/4インチから40メッシュ米国基準篩寸法の範囲を満たすポリマー硬化樹脂の粉粒体を添加すること、
e)該ポリマー硬化樹脂が化学反応を開始して該第1の中間被覆製品と架橋するまで、該第1の中間被覆製品と該ポリマー硬化樹脂の粉粒体とを混合して、新たな中間被覆製品を形成すること、
f)該新たな中間被覆製品をクエンチし、それによって該架橋反応を停止させること、および
g)該新たな中間被覆製品を乾燥して所望の自由流動性被覆製品を得ること
を含む、方法。
【請求項2】
工業用骨材を、硬化時に最小限の揮発性ガスを放出し、ノバラック樹脂とポリマー硬化樹脂との混合物を含む粘結樹脂で被覆するための方法であって、硬化点を上回って昇温されるまで自由流動性を保持する組成物被覆製品が得られ、
a)該工業用骨材を、カ氏290°から380°の範囲の一般的な被覆温度まで加熱すること、
b)該加熱した工業用骨材と、工業用砂を被覆して第1の中間被覆製品を形成するノバラック樹脂とを混合すること、
c)該第1の中間被覆製品をカ氏240°から275°の範囲の温度まで冷却すること、
d)粒度分布が3/4インチから40メッシュ米国基準篩寸法の範囲を満たすポリマー硬化樹脂の粉粒体を添加すること、
e)該ポリマー硬化樹脂が化学反応を開始して該第1の中間被覆製品と架橋するまで、該第1の中間被覆製品と該ポリマー硬化樹脂の粉粒体とを混合して、新たな中間被覆製品を形成すること、
f)該新たな中間被覆製品をクエンチし、それによって該架橋反応を停止させること、および
g)該新たな中間被覆製品を組成物として保持して所望の被覆製品を得ること
を含む、方法。
【請求項3】
前記第1の温度がカ氏290°から380°の一般的な範囲にあり、前記第2の温度がカ氏240°から275°の範囲にある、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ポリマー硬化樹脂の粉粒体の粒度分布が、3/4インチから40メッシュ米国標準篩サイズの範囲にある、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ポリマー硬化樹脂の粉粒体の粒度分布が、1/2インチから20メッシュ米国標準篩サイズの範囲にある、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ポリマーキュアリング剤がフェノール−ホルムアルデヒド樹脂である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ポリマーキュアリング剤がベンゾオキサジンベースの樹脂である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
好ましいポリマーキュアリング剤がPlastics Engineering Companyにより製造される製品14094として識別されるものである、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
工業用骨材を、硬化時に最小限の揮発性ガスを放出し、ノバラック樹脂とポリマー硬化樹脂との混合物を含む粘結樹脂で被覆するための方法であって、硬化点に達した時に揮発性ガスをさらに減少させるための追加の化合物を含み、硬化点を上回って昇温されるまで自由流動性を保持する自由流動性被覆製品が得られ、
a)該工業用骨材を、典型的な場合カ氏280°から380°の範囲の第1の温度まで加熱すること、
b)該加熱した工業用骨材と、工業用砂を被覆して第1の中間被覆製品を形成するノバラック樹脂とを混合すること、
c)アンモニア緩衝剤を添加すること、
d)該第1の中間被覆製品をカ氏230°から285°の範囲の第2の温度まで冷却すること、
e)粒度分布が3/4インチから40メッシュ米国標準篩サイズの範囲を満たすポリマー硬化樹脂の粉粒体を添加すること、
f)該ポリマー硬化樹脂が化学的に反応し始めて該第1の中間被覆製品と架橋するまで該第1の中間被覆製品と該ポリマー硬化樹脂の粉粒体とを混合し、新たな中間被覆製品を形成すること、
g)該新たな中間被覆製品をクエンチし、それによって該架橋反応を停止させること、および
h)該新たな中間被覆製品を乾燥して所望の自由流動性被覆製品を得ること
を含む方法。
【請求項10】
工程cを工程gの直前に移動することができる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
工程cを省略して工程gと組み合わせることができる、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
工業用骨材を、硬化時に最小限の揮発性ガスを放出し、ノバラック樹脂とポリマー硬化樹脂との混合物を含む粘結樹脂で被覆するための方法であって、硬化点に達した時に揮発性ガスを減少させ、快い香りを発するための追加の化合物を含み、硬化点を上回って昇温されるまで自由流動性を保持する自由流動性被覆製品が得られ、
a)該工業用骨材を、カ氏280°から380°の範囲の第1の温度まで加熱すること、
b)加熱した工業用骨材と、該工業用砂を被覆して第1の中間被覆製品を形成するノバラック樹脂とを混合すること、
c)アンモニア緩衝液とマスキング剤を添加すること、
d)該第1の中間被覆製品をカ氏230°から285°の範囲の第2の温度まで冷却すること、
e)粒度分布が3/4インチから40メッシュ米国標準篩サイズの範囲を満たすポリマー硬化樹脂の粉粒体を添加すること、
f)該ポリマー硬化樹脂が化学的に反応し始めて該第1の中間被覆製品と架橋するまで該第1の中間被覆製品と該ポリマー硬化樹脂の粉粒体とを混合し、新たな中間被覆製品を形成すること、
g)該新たな中間被覆製品をクエンチし、それによって該架橋反応を停止させること、および
h)該新たな中間被覆製品を乾燥して所望の自由流動性被覆製品を得ること
を含む、方法。
【請求項13】
工程cを工程gの直前に移動させることができる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
工程cを省略して工程gと組み合わせることができる、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
硬化時に極微量の揮発性ガスを放出し、ノバラック樹脂とポリマー硬化樹脂との混合物を含む工業用骨材を被覆するための組成物であって、硬化点を上回って昇温されるまで自由流動性を保持する自由流動性被覆製品が得られ、
ノバラック樹脂と、
ポリマーキュアリング剤と、
アンモニア緩衝剤と
を含む、組成物。
【請求項16】
前記ポリマーキュアリング剤がフェノール−ホルムアルデヒド樹脂である、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記ポリマーキュアリング剤がベンゾオキサジンベースの樹脂である、請求項15に記載の組成物。
【請求項18】
好ましいポリマーキュアリング剤がPlastics Engineering Companyにより製造される製品14094として識別されるものである、請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
前記アンモニア緩衝剤が、第2のラジカルに結合した水素を有する化合物から得られ、ここで、該緩衝剤が遊離アンモニアと反応して該第2のラジカルを取り込むアンモニア性塩を形成する、請求項15に記載の組成物。
【請求項20】
前記アンモニア緩衝剤が、Odor Management Incorporatedにより製造されるECOSORB−303SGとして識別されるものである、請求項15に記載の組成物。
【請求項21】
硬化時に快い香りをさらに発し、
マスキング剤
をさらに含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項22】
前記マスキング剤が、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド;3−メトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドである、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記マスキング剤が、Univar USA, Inc.によって流通されるVANILLINとして識別されるものである、請求項21に記載の組成物。
【請求項24】
ポリマーキュアリング剤の量が15パーセント未満へと最小限にされ、0.05パーセントから15パーセントの範囲のヘキサメチレンテトラミンが、補足キュアリング剤として利用され、緩衝剤の量がヘキサメチレンテトラミンの増加に比例して増加する、請求項19に記載の組成物。
【請求項25】
硬化時に快い香りをさらに発し、
前記ヘキサメチレンテトラミンの増加に比例して添加されるマスキング剤
をさらに含む、請求項24に記載の組成物。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2009−537328(P2009−537328A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−510953(P2009−510953)
【出願日】平成19年4月24日(2007.4.24)
【国際出願番号】PCT/US2007/009942
【国際公開番号】WO2007/136500
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(509188713)フェアマウント ミネラルズ, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】