説明

シャッター眼鏡装置

【課題】簡素で且つ軽量な構造で、デザイン性がよく、装着したユーザー毎にフィットする、優れた画像鑑賞用眼鏡を提供する。
【解決手段】シャッター眼鏡400は、左右の液晶シャッター403L、403Rを貼合した透明なフロント・シールド401をフロント・フレーム407で支持した構造体である。フロント・フレーム407の左右両端に左右のテンプル402L、402Rが開閉可能に支持される。フロント・シールド401で液晶シャッター403L、403Rを支持するシャッター眼鏡400は、簡素且つ軽量で、デザイン性に優れている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、画像鑑賞用眼鏡に係り、例えば、左右の映像を時分割で表示する立体映像を鑑賞する画像鑑賞用眼鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
左右の眼に視差のある画像を表示することで、観察者に立体的に見える立体画像を提示することができる。立体画像を提示する方式の1つとして、観察者に特殊な光学特性を持った眼鏡をかけさせ、両眼に視差をつけた画像を提示するものが挙げられる。
【0003】
例えば、時分割立体画像表示システムは、互いに異なる複数の画像を時分割で表示する表示装置と、画像の観察者がかけるシャッター眼鏡の組み合わせからなる。表示装置は、左眼用画像及び右眼用画像を非常に短い周期で交互に画面表示する。一方、観察者が装着したシャッター眼鏡は、左眼部及び右眼部にそれぞれ液晶シャッターなどで構成されるシャッター機構を備えている。シャッター眼鏡は、左眼用画像がディスプレイされる間に、シャッター眼鏡の左眼部が光を透過させ、右眼部が遮光する。また、右眼用画像がディスプレイされる間に、シャッター眼鏡の右眼部が光を透過させ、左眼部が遮光する(例えば、特許文献1〜3を参照のこと)。すなわち、表示装置による左眼用画像及び右眼用画像の時分割表示と、表示装置の表示切り換えに同期してシャッター眼鏡がシャッター機構により画像選択を行なうことで、観察するユーザーの脳内では左眼用画像と右眼用画像が融像され立体画像となる。
【0004】
従来のシャッター眼鏡の多くは、視力矯正用眼鏡と同様の、左右の眼鏡枠に各液晶シャッターを支持した構造体である(例えば、特許文献4を参照のこと)。眼鏡フレームは、一般に、耳に掛けるための左右のテンプル(眼鏡のつる)を有し、テンプルはレンズを固定する眼鏡フレーム(リム)に蝶番で回動可能に支持される。
【0005】
この種の眼鏡フレームやテンプル部の材料は、メタル製(ニッケル・チタン合金や金、形状記憶合金など)やプラスチック製(アセテート素材や、超弾性樹脂)が多く、高価である。また、構造が比較的複雑であるとともに、形状の微調整(塑性変形)などのフィッティングを行なうためには専門の熟練技術や装置、ジグが必要不可欠である。
【0006】
視力矯正用眼鏡は、基本的に、個人使用であるとともに、メガネ専門店で購入することから、価格は妥当であり、フレームのフィッティング作業は商品引き渡し時に店舗側で行なえばよい。これに対し、シャッター眼鏡は、3D対応テレビの付属品であり、低価格であることが相応である。また、シャッター眼鏡は、3D対応テレビと同じ販売店でされるが、店員が眼鏡のフィッティングに熟達していることを前提にはできない。そもそも、同じ3D対応テレビを視聴する複数のユーザーで1つのシャッター眼鏡を共用するケースが多く、単一のユーザーのためにフィッティングすることは意味がない。
【0007】
付言すれば、左右の液晶シャッターを眼鏡フレームで支持する構造体は、前面の眼鏡フレームに圧迫感があり、デザイン性に欠けているともいえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平9−138384号公報
【特許文献2】特開2000−36969号公報
【特許文献3】特開2003−45343号公報
【特許文献4】特開2011−125013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本明細書で開示する技術の目的は、左右の映像を時分割で表示する立体映像を鑑賞する際に好適に利用される、優れた画像鑑賞用眼鏡を提供することにある。
【0010】
本明細書で開示する技術のさらなる目的は、簡素で且つ軽量な構造で、デザイン性がよく、装着したユーザー毎にフィットする、優れた画像鑑賞用眼鏡を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の技術は、
左右の液晶シャッターを取り付けた、透明なフロント・シールドと、
前記フロント・シールドを支持するフロント・フレームと、
前記フロント・フレームの左右両端にヒンジ結合された左右の各テンプルと、
を具備する画像観賞用眼鏡である。
【0012】
本願の請求項2に記載の技術によれば、請求項1に記載の画像観賞用眼鏡において、液晶シャッターは、前記フロント・シールドの裏面側に貼合されている。
【0013】
本願の請求項3に記載の技術によれば、請求項1に記載の画像観賞用眼鏡において、フロント・フレームは純チタン製であり、テンプルはチタン合金製である。
【0014】
本願の請求項4に記載の技術によれば、請求項1に記載の画像観賞用眼鏡において、左右のテンプルの後方部分は、それぞれ内側に湾曲している。
【0015】
本願の請求項5に記載の技術によれば、請求項1に記載の画像観賞用眼鏡は、左右のテンプルの後端付近にそれぞれ装着された耳当て部をさらに備えている。
【0016】
本願の請求項6に記載の技術によれば、請求項5に記載の画像観賞用眼鏡において、耳当て部は、前記テンプルの長さ方向に沿って前後に位置を変更可能である。
【0017】
本願の請求項7に記載の技術によれば、請求項5に記載の画像観賞用眼鏡において、耳当て部は、エラストマー系シリコン又はその他の柔軟な素材で、V字状に製作され、前記V字の前方の脚は湾曲部分を含み、前記V字が開脚する幅に応じて前記湾曲部分の曲率が変化するように構成されている。
【0018】
本願の請求項8に記載の技術によれば、請求項3に記載の画像観賞用眼鏡において、フロント・フレームは、左右の両端においてそれぞれ後方に折れ曲がった屈曲部を有している。そして、左右のテンプルは前記屈曲部より終端側のヒンジにより回動可能に前記フロント・フレームに支持されている。
【0019】
本願の請求項9に記載の技術によれば、請求項1に記載の画像観賞用眼鏡は、フロント・フレームの裏面側に、前記左右の液晶シャッター間の間隙に取り付けられた電気部品収容部をさらに備えている。
【0020】
本願の請求項10に記載の技術によれば、請求項9に記載の画像観賞用眼鏡において、電気部品収容部は、前記左右の液晶シャッターのシャッター駆動回路、赤外線信号又はRF信号の受信処理する通信回路、回路へ電源を供給する電池を収容している。
【0021】
本願の請求項11に記載の技術によれば、請求項9に記載の画像観賞用眼鏡において、電気部品収容部は、収容する電気部品を実装するための2枚又は3枚以上のプリント基板を重ねて配置している。
【0022】
本願の請求項12に記載の技術によれば、請求項1に記載の画像観賞用眼鏡において、フロント・フレームは、中央部分で前記フロント・シールドを支持している。
【0023】
本願の請求項13に記載の技術によれば、請求項1に記載の画像観賞用眼鏡において、フロント・シールドは、射出成形されたアクリル樹脂製である。
【0024】
本願の請求項14に記載の技術によれば、請求項13に記載の画像観賞用眼鏡において、フロント・シールドの正面側の表面は、IMDフィルムが同時成形されている。
【0025】
本願の請求項15に記載の技術によれば、請求項13に記載の画像観賞用眼鏡において、フロント・シールドは、複屈折を抑制するように成形されている。
【0026】
本願の請求項16に記載の技術によれば、請求項13に記載の画像観賞用眼鏡において、フロント・シールドは、ファン・ゲートを用いて射出成形された成型品である。
【発明の効果】
【0027】
本明細書で開示する技術によれば、簡素で且つ軽量な構造で、デザイン性がよく、装着したユーザー毎にフィットする、優れた画像鑑賞用眼鏡を提供することができる。
【0028】
本明細書で開示する技術のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、画像表示システムの構成例を模式的に示した図である。
【図2】図2は、シャッター眼鏡13の内部構成例を示した図である。
【図3A】図3Aは、表示装置11の左眼用画像Lの表示期間に同期したシャッター眼鏡13における左右の液晶シャッター308、309の制御動作を示した図である。
【図3B】図3Bは、表示装置11の右眼用画像Rの表示期間に同期したシャッター眼鏡13における左右の液晶シャッター308、309の制御動作を示した図である。
【図4A】図4Aは、本明細書で開示する技術の一実施形態に係るシャッター眼鏡400の正面図である。
【図4B】図4Bは、本明細書で開示する技術の一実施形態に係るシャッター眼鏡400の背面図である。
【図4C】図4Cは、本明細書で開示する技術の一実施形態に係るシャッター眼鏡400の右側面図である。
【図4D】図4Dは、本明細書で開示する技術の一実施形態に係るシャッター眼鏡400の左側面図である。
【図4E】図4Eは、本明細書で開示する技術の一実施形態に係るシャッター眼鏡400の上面図である。
【図4F】図4Fは、本明細書で開示する技術の一実施形態に係るシャッター眼鏡400の底面図である。
【図4G】図4Gは、本明細書で開示する技術の一実施形態に係るシャッター眼鏡400の斜視図である。
【図4H】図4Hは、本明細書で開示する技術の一実施形態に係るシャッター眼鏡400の斜視図である。
【図5】図5は、左右のテンプル402L、402Rの後端付近の耳当て部406L、406Rを拡大して示した図である。
【図6A】図6Aは、フロント・フレーム407と各テンプル402L、402Rを接続するヒンジ408L、408Rも描いた、シャッター眼鏡400の斜視図である。
【図6B】図6Bは、ヒンジ408R付近を拡大して示しシャッター眼鏡400の斜視図である。
【図7】図7は、フロント・シールド401の裏面側(装着したユーザーの顔側)を拡大して示した図である。
【図8A】図8Aは、電気部品収容部404の内部構成例を示した図である。
【図8B】図8Bは、電気部品収容部404の断面図である。
【図9】図9は、フロント・フレーム407の中央付近においてフロント・シールド401を支持する部分を拡大して示した図である。
【図10A】図10Aは、ロント・シールド401の表面に液晶シャッター403L、403Rを貼合する様子を示した図である。
【図10B】図10Bは、液晶シャッター403Lを取り付けた後のフロント・シールド401の断面図である。
【図11】図11は、フロント・シールド401を正面側から斜視した様子を示した図である。
【図12】図12は、フロント・シールド401と同時成形されるIMDフィルムを示した図である。
【図13】図13は、表示装置11からの表示映像がフロント・シールド401を通過して液晶シャッター403で遮光する様子を示した図である。
【図14】図14は、偏光方向が直交する2枚の偏光板の間に、複屈折を持つ成形部品を挿入したときに光が漏れる様子を示した図である。
【図15A】図15Aは、サイド・ゲートによるフロント・シールド401の射出成型方法を説明するための図である。
【図15B】図15Bは、ダイレクト・ゲートによるフロント・シールド401の射出成型方法を説明するための図である。
【図15C】図15Cは、ファン・ゲートによるフロント・シールド401の射出成型方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照しながら本明細書で開示する技術の実施形態について詳細に説明する。
【0031】
図1には、時分割立体画像表示システムの構成例を模式的に示している。時分割立体画像表示システムは、3次元表示(3次元視)対応の表示装置11と、左眼部及び右眼部にそれぞれシャッター機構を備えたシャッター眼鏡13の組み合わせからなる。表示装置11は、フレーム・シーケンシャル方式で左眼用画像L及び右眼用画像Rを交互に表示する。一方、シャッター眼鏡13は、表示装置11側での左眼用画像L及び右眼用画像Rの切り換えタイミングと同期をとって、左右の液晶シャッター308、309の開閉切り換えを行なう。以下では、3次元画像表示に用いる表示装置11として、液晶ディスプレイ(LCD)を用いるものとする。但し、本明細書で開示する技術の要旨は、液晶ディスプレイに必ずしも限定されない。
【0032】
表示装置11は、左右画像信号処理部120と、通信部124と、タイミング制御部126と、ゲート・ドライバー130と、データ・ドライバー132と、液晶表示パネル134を備えている。
【0033】
液晶表示パネル134は、液晶層及び液晶層を挟んで対向する透明電極と、カラー・フィルターなど(いずれも図示しない)から構成されている。また、液晶表示パネル134の背後には、バックライト(面光源)136が配置されている。バックライト136は、残光特性の良好なLED(Light Emitting Diode)などから構成されている。また、表示画面の表面には、図示しない偏光板が配設されている。
【0034】
左右画像信号処理部120には、左眼用画像R及び右眼用画像Lをそれぞれ表示するための左右の画像信号DL、DRからなる入力信号Dinが、例えばフレーム・パッキングなどの伝送フォーマットで入力される。左右画像信号処理部120内では、画像の鮮鋭度のエンハンスやコントラスト改善などの画質補正処理が行なわれる。そして、左右画像信号処理部120は、液晶表示パネル134でフレーム・シーケンシャル方式により左眼用画像Lと右眼用画像Rを表示させるため、左右の画像信号DL、DRを交互に出力する。
【0035】
タイミング制御部126には、左右画像信号処理部120で変換された左眼用画像信号DL及び右眼用画像信号DRが入力される。タイミング制御部126は、入力された左眼用画像信号DL及び右眼用画像信号DRを液晶表示パネル134へ入力するための信号に変換するとともに、ゲート・ドライバー130及びデータ・ドライバー132からなるパネル駆動回路の動作に用いられるパルス信号を生成する。また、ゲート・ドライバー130は、順次駆動するための信号を生成する駆動回路であり、タイミング制御部126から伝送された信号に応じて、液晶表示パネル134内の各画素に接続されたゲート・バス・ラインへ、駆動電圧を出力する。また、データ・ドライバー132は、映像信号に基づく駆動電圧を出力する駆動回路であり、タイミング制御部126から伝送された信号に基づいてデータ線へ印加する信号を生成して出力する。
【0036】
表示装置11とシャッター眼鏡13間の通信には、赤外線通信、あるいはWi−FiやIEEE802.15.4、IEEE802.15.1(Bluetooth通信)などのワイヤレス・ネットワークが用いられる。通信部124は、シャッター眼鏡13へ、左右の液晶シャッター308、309の開閉タイミングを制御するために必要な情報信号を送信する。
【0037】
図2には、シャッター眼鏡13の内部構成例を示している。シャッター眼鏡13は、表示装置11からの情報信号を受信処理する通信部305と、制御部306と、それぞれ液晶素材からなる左眼用液晶シャッター308及び右眼用液晶シャッター309と、シャッター駆動回路307と、主電源としての充電池310と、動作状態などを表示するLEDインジケーター311を備えている。充電池310は、図示しない充電コネクターに充電ケーブルを接続することで、商用AC電源などを利用して充電することができる。シャッター眼鏡13は、図2には図示しない電源ボタンを操作することで電源が投入され、動作を開始する。
【0038】
表示装置11からシャッター眼鏡13へ、同期パケットが無線送信される。個の同期パケットには、シャッター眼鏡13側の左右の液晶シャッター308、309の開閉タイミングに関する情報の他、表示モードの切り換えを指示する制御情報が含まれている。通信部305は、表示装置11からの情報信号を受信すると、制御部306に入力する。制御部306は、情報信号を復調及び復号して、その記載内容を解釈して、左右の液晶シャッター308、309の開閉タイミングを判別して、シャッター駆動回路307を介して左右の液晶シャッター308、309の開閉動作を制御する。
【0039】
シャッター眼鏡13は、表示装置11側からの情報信号に従って、表示装置11のフレーム・シーケンスとの同期をとることができる。図3Aには、表示装置11の左眼用画像Lの表示期間に同期したシャッター眼鏡13における液晶シャッター308、309の制御動作を示している。図示のように、左眼用画像Lの表示期間には、左眼用液晶シャッター308を開成状態、右眼用液晶シャッター309を閉成状態とし、左眼用画像Lに基づく表示光LLがユーザーの左眼にのみ到達する。また、図3Bには、右眼用画像Rの表示期間に同期したシャッター眼鏡13における液晶シャッター308、309の制御動作を示している。図示のように、右眼用画像Rの表示期間には、右眼用液晶シャッター309を開成状態、左眼用液晶シャッター308を閉成状態とし、右眼用画像Rに基づく表示光RRがユーザーの右眼にのみ到達する。
【0040】
表示装置11は、液晶表示パネル134に、フィールド毎に左眼用画像Lと右眼用画像Rを交互に表示する。シャッター眼鏡13側では、左右の液晶シャッター308、309が表示装置11のフィールド毎の画像切り換えに同期して交互に開閉動作を行なう。シャッター眼鏡13越しに表示画像を観察するユーザーの脳内では、左眼用画像Lと右眼用画像Rが融像され、表示装置11に表示される画像が立体的に認識される。
【0041】
従来のシャッター眼鏡の多くは、視力矯正用眼鏡と同様で、左右の液晶シャッターを眼鏡フレームで支持する構造体であり、圧迫感がありデザイン性に欠ける、高価、高重量などの欠点がある。これに対し、本明細書では、眼鏡フレームなしで液晶シャッターを支持する、デザイン性に優れたシャッター眼鏡を提案する。
【0042】
図4には、本明細書で開示する技術の一実施形態に係るシャッター眼鏡400の外観構成を示している。図4Aはシャッター眼鏡400の正面図、図4Bはシャッター眼鏡400の背面図、図4Cはシャッター眼鏡400の右側面図、図4Dはシャッター眼鏡400の左側面図、図4Eはシャッター眼鏡400の上面図、図4Fはシャッター眼鏡400の底面図、図4G並びに図4Hはシャッター眼鏡400の斜視図である。
【0043】
図示のシャッター眼鏡400は、裏面(装着したユーザーの顔側)に左右の液晶シャッター403L、403Rを取り付けた透明なフロント・シールド401をフロント・フレーム407で支持した構造体である。また、フロント・フレーム407の左右両端には、ヒンジ(図4では図示を省略)を介して左右のテンプル402L、402Rが開閉可能に支持されている。図4G並びに図4Hに示した斜視図からも分かるように、フロント・シールド401で左右の液晶シャッター403L、403Rを支持するシャッター眼鏡400は、従来の眼鏡枠に液晶シャッターを支持した構造体と比べて、簡素且つ軽量であり、デザイン性にも優れている。
【0044】
左右のテンプル402L、402Rは、ユーザーが装着した際の可撓性を考慮して、例えばチタン合金(βチタン)で製作される。一方、フロント・フレーム407は、形状保持を考慮して、例えば純チタン(αチタン)で製作される。
【0045】
図4Eに示した上面図、並びに、図4Fに示した底面図から分かるように、左右のテンプル402L、402Rの後方部分は、内側に向かって湾曲しており、後端に近づくに従って曲率が増している。
【0046】
一般的な視力矯正用眼鏡などでは、左右のテンプルがそれぞれ耳たぶに引っ掛かるとともに鼻当て部が鼻頭に当接し、これら3点で眼鏡を支持するようになっている。このため、装着するユーザーの頭の大きさや耳の形に合わせてテンプルの終端部分を下方に湾曲させるフィッティング作業が必要であり、フィッティングした後は他のユーザーにとってはむしろ掛け心地が悪いものとなる。これに対し、本実施形態に係るシャッター眼鏡400においては、左右のテンプル402L、402Rが耳たぶに引っ掛かるのではなく、内側に向かう湾曲部分がユーザーの後頭部に当接して発生する側圧で支持するようになっている。したがって、フィッティングすることなしに、頭部サイズが異なる複数のユーザーに適合することができる。左右のテンプル402L、402Rは、上述したようにチタン合金製であり、バネ性に富み、撓むことによって頭部サイズの相違に十分対応することができる。
【0047】
また、左右のテンプル402L、402Rの後端付近には、耳当て部406L、406Rがそれぞれ取り付けられている。図5には、左右のテンプル402L、402Rの後端付近の耳当て部406L、406Rを拡大して示している。図示のように、耳当て部406L、406Rは、略V字の形状で、V字の両脚の先端にはそれぞれ開口が穿設されており、これら1組の開口にテンプル402L、402Rを挿通させることでそれぞれ取り付けられている。したがって、耳当て部406L、406Rは、1組の開口をテンプル402L、402Rの長さ方向に移動させることで、前後の位置を変更することができる。耳当て部406L、406Rは、エラストマー系シリコンのような柔軟な素材で製作されており、自在に変形する。また、耳当て部406L、406Rの2脚のうち、耳に当接する前方の脚は湾曲している。例えば、耳当て部406L、406Rを変形させて、両先端間の幅(V字が開脚する幅)を伸縮させることができ、これに応じて耳当て部406L、406の前方の脚の湾曲部分の曲率が変わり、ユーザーの耳介の裏側の形に馴染ませることができる。
【0048】
図6Aには、フロント・フレーム407と各テンプル402L、402Rを接続するヒンジ408L、408Rも描いた、シャッター眼鏡400の斜視図を示している。また、図6Bには、ヒンジ408R付近を拡大して示しシャッター眼鏡400の斜視図を示している。同図から分かるように、フロント・フレーム407は、左右の両端においてそれぞれ、後方にほぼ直角に折れ曲がった屈曲部409L、409Rが形設されている。上述したように、フロント・フレーム407は、純チタンのような可塑性若しくは形状の保持に富む材料で製作されている。したがって、屈曲部409L、409R付近に外力を加えて変形させて、屈曲部409L、409Rの角度θを調整すると、その角度θは保持される。したがって、ユーザーは、シャッター眼鏡400を装着したときに、所望の角度θに変形させて、自分の頭のサイズや形状に馴染ませることができる。
【0049】
図4Bに示した背面図から分かるように、フロント・シールド401の裏面側(装着したユーザーの顔側)の中央付近の、左右に液晶シャッター403L、403R間の間隙には、電気部品収容部404が取り付けられている。この電気部品収容部404の内部には、図2に示したような、通信部305、制御部306、シャッター駆動部307などの回路部品や、回路駆動用の電源である充電池310などが収容されている。また、電気部品収容部404の表面には、鼻当て部405が取り付けられている。鼻当て部405は、電気部品収容部404やフロント・シールド401がユーザーの顔面に当接しないように逃がす役目を持つが、シャッター眼鏡400をユーザーの頭部に支持する役目はほとんど皆無である。上述したように、左右のテンプル402L、402Rの後方の湾曲部分がユーザーの後頭部に当接して発生する側圧で十分に支持することができる。
【0050】
図7には、フロント・シールド401の裏面側(装着したユーザーの顔側)を拡大して示している。上述したように、フロント・シールド401の中央付近には、電気部品収容部404が取り付けられている。但し、同図では、耳当て部406を外して描いている。図示の例では、中央側面に所定の安全基準ラベルが貼設されている。また、左側面には電源ボタン410が配設されている。上面に配設された、動作状態表示用のLEDインジケーター411は、フロント・フレーム407に穿設された開口を介してLED素子の照射光を外部に放つようになっている。なお、安全基準ラベルを貼付する場所や、電源ボタン410を配設する場所は、設計事項であり、図7に示した例は一例に過ぎない。
【0051】
図8Aには、電気部品収容部404の内部構成例を示している。また、図8Bには、電気部品収容部404の断面図(右上の断面線A−Aで切断した断面図)を示している。フロント・シールド401上で電気部品収容部404を配置できる場所は、左右の液晶シャッター403L、403R間の間隙に限られている。そこで、図8に示すように、2枚のプリント基板(PCB1、PCB2)を重ね合わせて配置しており、フロント・シールド401上の電気部品収容部404の配置スペースよりも広い実装面積を得ている。なお、図8には描いていないが、通信部305の赤外線受光部は、フロント・シールド401の正面側を向いており、表示装置11から送信される赤外線信号を、透明なフロント・シールド401越しに受光し易くしている(但し、表示装置11との通信に赤外線通信を用いる場合)。
【0052】
図9には、フロント・フレーム407がフロント・シールド401を支持する部分を拡大して示している。図4Eに示した上面図からも分かるように、フロント・フレーム407が左右の両端に近づくにつれて反っているのに対し、フロント・シールド401はほぼ平坦な形状である。そこで、図示のように、フロント・フレーム407の中央部分でのみフロント・シールド401を支持し、曲率が一致しないフロント・シールド401の両端部分は解放している。また、図9中において丸で囲んで示しているように、コーナーのR(半径)の相違を吸収するべく、支持部分にオフセットが設けられている。
【0053】
フロント・シールド401は、透明な材質で製作され、裏面(装着したユーザーの顔側)に左右の液晶シャッター403L、403Rが取り付けられていることは、既に述べた通りである。例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂(Poly(methyl methacrylate:PMMA)などのアクリル樹脂製のフロント・シールド401を、射出成形により製作することができる。また、アクリル樹脂製のフロント・シールド401の表面に、液晶シャッター403L、403Rを取り付ける1つの方法として、「貼合」を挙げることができる。例えば両面テープやUV樹脂などを用いて貼合することができる。図10Aには、フロント・シールド401の表面(裏面側)に液晶シャッター403L、403Rを両面テープなどで貼合する様子を示している。また、図10Bには、液晶シャッター403Lを取り付けた後のフロント・シールド401の断面図を示している。液晶シャッター403L、403Rを貼合した後の様子を示した図10A下段からも分かるように、左右の液晶シャッター403L、403R間には、電気部品収容部404の配置スペースとなる間隙が存在する。
【0054】
なお、フロント・シールド401に貼合する液晶シャッター403L、403Rには、ガラス液晶又はフィルム液晶のいずれかを使用することができる。本実施形態のようにフロント・シールド401がほぼ平坦な形状であれば、ガラス液晶並びにフィルム液晶のいずれを使用することもできる。他方、フロント・シールドが、終端部分で内側に反っているなど曲面の場合には、曲面に倣ってガラス液晶を張り付けるのは困難であり、フィルム液晶を使用するしかない。
【0055】
図11には、フロント・シールド401を正面側から斜視した様子を示している。フロント・シールド401の正面側の表面には、図12に示すようなIMD(イン・モールド・デコレーション)フィルムが同時成形されている。電気部品収容部404内の通信部305の赤外線受光部がフロント・シールド401の正面側を向いていることは、既に述べた通りである。このため、IMDフィルムの少なくとも中央付近では、赤外線を透過するインクを使用することが好ましい。
【0056】
時分割立体画像表示システムにおいて、立体画像を提示する原理は、表示装置11側の画面切り替えと、シャッター眼鏡13側の左右の液晶シャッターの開閉動作を同期させるというものである。すなわち、表示装置11がフレーム・シーケンシャル方式で左眼用画像及び右眼用画像を交互に画面表示するとともに、シャッター眼鏡13が、左眼用画像の表示期間に合わせて左眼部で光を透過させるとともに右眼部で遮光し、右眼用画像の表示期間に合わせて右眼部で光を透過させるとともに左眼部で遮光する。
【0057】
液晶シャッターを使用したシャッター眼鏡13を用いて時分割表示する場合、表示装置11側では表示パネル134の表面に偏光板を重ねて表示映像の光を偏光させるとともに、遮光する方の液晶シャッターの偏光方向をこの偏光光の振幅方向と交差させて透過しないようにすればよい。
【0058】
本実施形態のように、左右の液晶シャッター403L、403Rを、アクリル樹脂からなるフロント・シールド401に貼合している場合、表示映像の偏光光がフロント・シールド401を通過する際の複屈折を起こすことが懸念される。図13には、表示装置11からの偏光した後の表示映像がフロント・シールド401を通過して液晶シャッター403で遮光する様子を示している。表示パネル134の表面に重ねた偏光板の偏光方向と、液晶シャッター403(偏光板)の偏光方向が直交していれば、遮光することができる。ところが、上記の2枚の偏光板の間に複屈折を持つフロント・シールド401が介在すると、複屈折の影響で光が漏れてしまう。このような場合、コントラストの低下を招来する。また、左右いずれか一方の映像を表示時に他方の目にも映像が漏れることから、3Dの効果が低減してしまう。図14には、偏光方向が直交する2枚の偏光板の間に、複屈折を持つ成形部品を挿入したときに光が漏れる様子を示している。偏光方向が直交する2枚の偏光板で遮光されるので本来は黒くなるが、複屈折の影響で偏光方向が変わると、漏れて白っぽく映っている。
【0059】
図13に示したような光学部品の配置において、表示装置11側の偏光板と液晶シャッター403の偏光方向が直交する場合、定量的にどのくらいの光が漏れるか、すなわち光の透過率は、フロント・シールド401が持つ偏光要素(光の傾き)と、位相差要素(光の崩れ)の組み合わせで決定する。偏光要素は、すべての領域で垂直(光の進行方向に平行)であることが最も良い。また、色はすべての領域で同じ色(位相差がないこと)であることが最も良い。
【0060】
前者の偏光要素は、部品形状や、射出成形機のゲートのタイプ、ゲート位置などに依存する。ゲートのタイプとして、例えば、サイド・ゲート(図15Aを参照のこと)、ダイレクト・ゲート(図15Bを参照のこと)、ファン・ゲート(図15Cを参照のこと)を挙げることができる。ゲートのタイプを始め成形条件によっては、成型品に残留応力が発生し、光の屈折率が部分的に変化する原因となる。また、後者の位相差要素は、主に部品の材質(材質のグレード(複屈折対応か否か)も含む)で決まる。本実施形態では、フロント・シールド401の材質はPMMAに決めてある。
【0061】
複屈折は、射出成形の流動解析により予測することができる。本出願人は、材質にPMMAを選定して、上記の各ゲートについて射出成形の流動解析を試みた。その結果、サイド・ゲートでフロント・シールド401を射出成形すると、位相差が発生するとともに、偏光要素が大きく乱れることが分かった。したがって、コントラストの村が大きく発生することが予測される。また、ダイレクト・ゲートでフロント・シールド401を射出成形すると、ゲートから離れた場所では偏光要素は垂直に近いものの、ゲート付近で偏光要素が少し乱れることが分かった。これに対し、ファン・ゲートでフロント・シールド401を射出成形すると、ゲートから離れた場所では偏光要素はほとんど垂直であり、また、ゲート付近で偏光要素が乱れている範囲はごく小さいことが分かった。要言すれば、ファン・ゲートが最も好ましいことが分かったので、本出願人は、ファン・ゲートによる射出成形に決定した。図15Cには、ゲート付近の拡大図も併せて示している。
【0062】
なお、本明細書の開示の技術は、以下のような構成をとることも可能である。
(1)左右の液晶シャッターを裏面側に取り付けた、透明なフロント・シールドと、前記フロント・シールドを支持するフロント・フレームと、前記フロント・フレームの左右両端に接続された左右の各テンプルと、を具備する画像観賞用眼鏡。
(2)前記液晶シャッターは、前記フロント・シールドの裏面側に貼合される、上記(1)に記載の画像観賞用眼鏡。
(3)前記フロント・フレームは純チタン製で、前記テンプルはチタン合金製である、上記(1)に記載の画像観賞用眼鏡。
(4)前記左右のテンプルの後方部分は、それぞれ内側に湾曲している、上記(1)に記載の画像観賞用眼鏡。
(5)前記左右のテンプルの後端付近にそれぞれ装着された耳当て部をさらに備える、上記(1)に記載の画像観賞用眼鏡。
(6)前記耳当て部は、前記テンプルの長さ方向に沿って前後に位置を変更可能である、上記(5)に記載の画像観賞用眼鏡。
(7)前記耳当て部は、エラストマー系シリコン又はその他の柔軟な素材で、V字状に製作され、前記V字の前方の脚は湾曲部分を含み、前記V字が開脚する幅に応じて前記湾曲部分の曲率が変化する、上記(5)に記載の画像観賞用眼鏡。
(8)前記フロント・フレームは、左右の両端においてそれぞれ後方に折れ曲がった屈曲部を有し、前記左右のテンプルは前記屈曲部より終端側のヒンジにより回動可能に前記フロント・フレームに支持されている、上記(3)に記載の画像観賞用眼鏡。
(9)前記フロント・フレームの裏面側の、前記左右の液晶シャッター間の間隙に取り付けられた電気部品収容部をさらに備える、上記(1)に記載の画像観賞用眼鏡。
(10)前記電気部品収容部は、前記左右の液晶シャッターのシャッター駆動回路、赤外線信号又はRF信号の受信処理する通信回路、回路へ電源を供給する電池を収容する、上記(9)に記載の画像観賞用眼鏡。
(11)前記電気部品収容部は、収容する電気部品を実装するための2枚又は3枚以上のプリント基板を重ねて配置している、上記(9)に記載の画像観賞用眼鏡。
(12)前記フロント・フレームは中央部分で前記フロント・シールドを支持する、上記(1)に記載の画像観賞用眼鏡。
(13)前記フロント・シールドは、射出成形されたアクリル樹脂製である、上記(1)に記載の画像観賞用眼鏡。
(14)前記フロント・シールドの正面側の表面は、IMDフィルムが同時成形されている、上記(13)に記載の画像観賞用眼鏡。
(15)前記フロント・シールドは、複屈折を抑制するように成形される、上記(13)に記載の画像観賞用眼鏡。
(16)前記フロント・シールドは、ファン・ゲートを用いて射出成形される、上記(13)に記載の画像観賞用眼鏡。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上、特定の実施形態を参照しながら、本明細書で開示する技術について詳細に説明してきた。しかしながら、本明細書で開示する技術の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
【0064】
本明細書では、時分割立体画像表示システムで利用されるシャッター眼鏡に適用した実施形態を中心に説明してきたが、本明細書で開示する技術の要旨はこれに限定されるものではない。右眼用画像と左眼用画像とで偏光状態を変えて立体画像を提示する偏光方式で用いられる偏光眼鏡など、始めさまざまな画像観賞用の眼鏡に同様に本明細書で開示する技術を適用することができる。
【0065】
要するに、例示という形態により本明細書で開示する技術について説明してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本明細書で開示する技術の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
【符号の説明】
【0066】
11…表示装置
13…シャッター眼鏡
120…左右画像信号処理部
124…通信部
126…タイミング制御部
130…ゲート・ドライバー
132…データ・ドライバー
134…液晶表示パネル
305…通信部
306…制御部
307…シャッター駆動回路
308…左眼用シャッター
309…右眼用シャッター
310…充電池
311…LEDインジケーター
400…シャッター眼鏡
401…フロント・シールド
402…テンプル
403…液晶シャッター
404…電気部品収容部
405…鼻当て部
406…耳当て部
407…フロント・フレーム
408…ヒンジ
409…屈曲部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右の液晶シャッターを裏面側に取り付けた、透明なフロント・シールドと、
前記フロント・シールドを支持するフロント・フレームと、
前記フロント・フレームの左右両端に接続された左右の各テンプルと、
を具備する画像観賞用眼鏡。
【請求項2】
前記液晶シャッターは、前記フロント・シールドの裏面側に貼合される、
請求項1に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項3】
前記フロント・フレームは純チタン製で、前記テンプルはチタン合金製である、
請求項1に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項4】
前記左右のテンプルの後方部分は、それぞれ内側に湾曲している、
請求項1に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項5】
前記左右のテンプルの後端付近にそれぞれ装着された耳当て部をさらに備える、
請求項1に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項6】
前記耳当て部は、前記テンプルの長さ方向に沿って前後に位置を変更可能である、
請求項5に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項7】
前記耳当て部は、エラストマー系シリコン又はその他の柔軟な素材で、V字状に製作され、前記V字の前方の脚は湾曲部分を含み、前記V字が開脚する幅に応じて前記湾曲部分の曲率が変化する、
請求項5に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項8】
前記フロント・フレームは、左右の両端においてそれぞれ後方に折れ曲がった屈曲部を有し、
前記左右のテンプルは前記屈曲部より終端側のヒンジにより回動可能に前記フロント・フレームに支持されている、
請求項3に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項9】
前記フロント・フレームの裏面側に、前記左右の液晶シャッター間の間隙に取り付けられた電気部品収容部をさらに備える、
請求項1に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項10】
前記電気部品収容部は、前記左右の液晶シャッターのシャッター駆動回路、赤外線信号又はRF信号の受信処理する通信回路、回路へ電源を供給する電池を収容する、
請求項9に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項11】
前記電気部品収容部は、収容する電気部品を実装するための2枚又は3枚以上のプリント基板を重ねて配置している、
請求項9に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項12】
前記フロント・フレームは、中央部分で前記フロント・シールドを支持する、
請求項1に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項13】
前記フロント・シールドは、射出成形されたアクリル樹脂製である、
請求項1に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項14】
前記フロント・シールドの正面側の表面は、IMDフィルムが同時成形されている、
請求項13に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項15】
前記フロント・シールドは、複屈折を抑制するように成形される、
請求項13に記載の画像観賞用眼鏡。
【請求項16】
前記フロント・シールドは、ファン・ゲートを用いて射出成形される、
請求項13に記載の画像観賞用眼鏡。


【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図4G】
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【図4H】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【公開番号】特開2013−50557(P2013−50557A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187977(P2011−187977)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】