説明

シャフト保持構造、シャフト保持用軸受、シャフト保持方法並びにシャフト保持用軸受の取り外し方法

【課題】シャフトの軸受への装着が容易で、一旦装着すると高精度でシャフトが回転できるようになると共に、シャフトを外さなくても容易に軸受が取り外せる装置および方法を提供する。
【解決手段】互いに180度回転した関係となるU字溝の対を軸方向に離して設け、かつ前記U字溝の対の間に軸方向に交差する方向に幅がシャフトの直径以上となるU字溝を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、枠体に装着される軸受と、前記軸受に回転可能に支持されるシャフトと、を備えたシャフト保持構造に関し、例えばプリンタ,複写機,ファクシミリ等の画像形成装置に用いられるシート給送ローラに適用できる。そして、高速で多量の出力を行う高耐久の画像形成装置のオンラインで接続される用紙搬送部や仕上げ装置、メールボックス、用紙給送デッキ、コンピュータフォーム用紙搬送装置に利用可能である。或いは、自動原稿給送装置などの用紙搬送部で、軸受の交換を要する用紙搬送ローラ等に利用可能である。また、本発明は画像形成装置の感光体ドラム等のシャフトに適用できる。更には、画像形成装置に限らず、シャフト保持構造を備える任意の装置に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
従来、シート給送ローラの交換を容易に行うものとして、以下の提案がされている。即ち、シート積載手段上に積載されたシートを、シート給送ローラ軸に設けられて一部分が切り欠かれたシート給送ローラの回転によって給送する。ここで、シート給送ローラ軸は、シート給送ローラが設けられた部分と設けられていない部分とに分轄され、この分轄した軸同士を連結分離可能な継手手段によって連結する。シート給送ローラの交換は、シート給送ローラが設けられた部分の軸を、シート給送ローラが設けられていない軸から取り外して行う。交換後は、両方の軸同士を継手手段によって連結して一体化する(特許文献1)。
【0003】
また、ローラ軸の製造コストを低減するとともに、ローラ部のローラ軸に対する交換作業性を容易にすることを目的とし、シート材に係合してシート材を給送するためのローラ部と、該ローラ部を固定支持するローラ軸とを備える。そして、前記ローラ軸を樹脂による中空成形で成形し、ローラ軸の掛止部にローラ部のスナップフィットの爪部を掛止するようにし、該爪部をドライバ等の工具によりこじ開けることにより、ローラ部をローラ軸から取り外す(特許文献2)。
【0004】
また、近年、省資源、材料費の高騰等、環境保全の観点から、画像形成装置においても、リサイクル、リユース、リハービッシュなどのエコロジー活動が展開されている。この場合、画像形成装置が市場から回収され、工場に戻ると、最初に装置の程度を見極め、その後の工程が判断される。プロセスカートリッジは部品のリユース、損耗が大きく、使用限界に至ったもの、或いは消耗部品であって毎回交換される廃棄部品は材料リサイクルに回される。画像形成装置本体に至っては、回収された装置の動作確認を行い、装置内に配備された夫々のユニットの使用状況や損耗の状態を確認する。その結果使用可能なものはそのまま使用し、使用限界に至ったものはユニット交換することとなる。更に、内装部や外装部品、カバーリング等は再利用可能か判断し、使用可能な場合は清掃し、不可の場合は新品と交換し、装置をリハービッシュ、リ・マニファクチュアリング・マシン(REM機)として再び市場に提供する。このようなエコロジー活動が行われている状況において、従来の生産における組立て性だけでなく、分解性や、交換性等の要求が出てきた。即ち、分解に掛るコストは人手に係る場合が多いため、分解、交換、再組立てという長い工程となりコストアップになる。従って、分解性の良くない装置や、損耗部品の交換に手間がかかると、作業工数がかかり、むしろ新品の機械装置よりも割高になってしまい、再生事業を圧迫してしまう恐れがある。
【0005】
一方、これらの画像形成装置において、多くの場合サービス契約が使用者と交わされている。従って、メンテナンスや故障、部品交換、等の場合にはサービスマンが契約された相手先まで出向き、そこで装置の修理等を行うこととなる。この契約に対して係る費用はレイバーコストと呼ばれ、販売会社は、その画像形成装置に対してリスクを負うのである。サービスマンは定期点検を含め、幾度も装置の内部の状態を点検整備するが、近年益々小型高密度化する画像形成装置においてはその手間がかかる。一つの作業を行うにあたっても付帯的な作業が増えて、作業時間が長くなり、結果的にレイバーコストが高くなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−292320号公報
【特許文献2】特開平11−130277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記従来技術の更なる改善である。そして、その目的は、シャフトの軸受への装着および/又はシャフトからの軸受の取り外しが容易で、一旦装着すると高精度でシャフトを回転できる装置および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、この発明に係わるシャフト保持構造の代表的な構成は、枠体と、前記枠体に装着される軸受と、前記軸受に回転可能に支持されるシャフトと、を備えたシャフト保持構造であって、前記軸受は、前記シャフトに対し、円周方向の支持をする第1軸受部と、前記シャフトに対し、円周方向の支持をし、前記第1軸受部の中心軸を含む面に対して、前記第1軸受部とは反対側に設けられ、前記第1軸受部に近い側の端面が前記第1軸受部における端面から軸方向に離間している第2軸受部と、前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第1軸受部と反対側の位置にある第1逃げ部と、前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第2軸受部と反対側の位置にある第2逃げ部と、前記第1軸受部と前記第2軸受部の間にあって、側方部より前記シャフトと前記軸受が相対的に分離可能となるように前記第1軸受部および前記第2軸受部の軸方向に交差する方向に幅が前記シャフトの直径以上となる溝部と、を有する。
【0009】
また、シャフト保持用軸受の代表的な構成は、枠体に装着され、回転可能なシャフトを支持するためのシャフト保持用軸受であって、前記シャフトに対し、円周方向の支持をする第1軸受部と、前記シャフトに対し、円周方向の支持をし、前記第1軸受部の中心軸を含む面に対して、前記第1軸受部とは反対側に設けられ、前記第1軸受部に近い側の端面が前記第1軸受部における端面から軸方向に離間している第2軸受部と、前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第1軸受部と反対側の位置にある第1逃げ部と、前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第2軸受部と反対側の位置にある第2逃げ部と、前記第1軸受部と前記第2軸受部の間にあって、側方部より前記シャフトと分離可能となるように前記第1軸受部および前記第2軸受部の軸方向に交差する方向に幅が前記シャフトの直径以上となる溝部と、を有する。
【0010】
また、シャフト保持方法の代表的な構成は、枠体と、 前記枠体に装着される軸受と、前記軸受に回転可能に支持されるシャフトと、を備えるシャフト保持構造に前記シャフトを保持させるシャフト保持方法であって、前記軸受は前記シャフトに対し、円周方向の支持をする第1軸受部と、前記シャフトに対し、円周方向の支持をし、前記第1軸受部の中心軸を含む面に対して、前記第1軸受部とは反対側に設けられ、前記第1軸受部に近い側の端面が前記第1軸受部における端面から軸方向に離間している第2軸受部と、前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第1軸受部と反対側の位置にある第1逃げ部と、前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第2軸受部と反対側の位置にある第2逃げ部と、前記第1軸受部と前記第2軸受部の間にあって、側方部より前記シャフトと前記軸受が相対的に分離可能となるように前記第1軸受部および前記第2軸受部の軸方向に交差する方向に幅が前記シャフトの直径以上となる溝部と、を有し、前記シャフトを前記第1軸受部および前記第2軸受部の軸方向に対し傾斜した状態で前記溝部に挿入する第1段階と、挿入された前記シャフトを前記第1軸受部および前記第2軸受部の軸方向に傾斜させる第2段階と、前記シャフトを前記第1軸受部および前記第2軸受部が前記枠体に収納される位置まで軸方向に変位させる第3段階と、を有する。
【0011】
また、シャフト保持用軸受の取り外し方法の代表的な構成は、枠体に装着され、回転可能なシャフトを支持するためのシャフト保持用軸受の取り外し方法であって、前記シャフト保持用軸受は、前記シャフトに対し、円周方向の支持をする第1軸受部と、前記シャフトに対し、円周方向の支持をし、前記第1軸受部の中心軸を含む面に対して、前記第1軸受部とは反対側に設けられ、前記第1軸受部に近い側の端面が前記第1軸受部における端面から軸方向に離間している第2軸受部と、前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第1軸受部と反対側の位置にある第1逃げ部と、前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第2軸受部と反対側の位置にある第2逃げ部と、前記第1軸受部と前記第2軸受部の間にあって、側方部より前記シャフトと分離可能となるように前記第1軸受部および前記第2軸受部の軸方向に交差する方向に幅が前記シャフトの直径以上となる溝部と、を有し、前記第1軸受部および前記第2軸受部を前記枠体から開放するために前記シャフトを軸方向に変位させた状態で、前記枠体から開放された前記第1軸受部および前記第2軸受部を前記シャフトの軸方向に対して傾斜させる第1段階と、傾斜した前記第1軸受部および前記第2軸受部を前記溝部を介して前記シャフトから取り外す第2段階と、を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、シャフトの軸受への装着および/又はシャフトからの軸受の取り外しが容易で、一旦装着すると高精度でシャフトを回転できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態に係るシャフト保持構造としてシャフトを軸受に対して垂直に挿入した後に水平に傾斜させることを模式的に表した図、(b)は軸受の全体斜視図である。
【図2】本発明に係るシャフト保持構造を備える画像形成装置の全体構成図である。
【図3】本発明に係るシャフト保持構造として第1軸受部と第2軸受部の関係を示すと共に、シャフトを軸受に対して斜めに挿入した後に水平に傾斜させることが可能であることを表した図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る軸受の斜視図で、(a)は端部側から眺めた図、(b)は端部側を眺めた図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る軸受の三角法による図で、(a)は側面図、(b)は右側面図、(c)は左側面図、(d)は上面図、(e)は底面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る軸受の側方から眺め斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る軸受の斜視図で、(a)は端部側から眺めた図、(b)は端部側を眺めた図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る軸受の三角法による図で、(a)は側面図、(b)は右側面図、(c)は左側面図、(d)は上面図、(e)は底面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る軸受に関し、(a)はシャフトに挿入する際の斜視図、(b)はシャフトに挿入する際の側面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る軸受に関し、(a)はシャフトに挿入した後の斜視図、(b)はシャフトに挿入した後の側面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る軸受に関し、(a)は軸方向に変位させる際の斜視図、(b)は軸方向に変位させる際の側面図である。
【図12】本発明の第3の実施形態に係る軸受に関し、(a)は取り付け完了後の斜視図、(b)は取り付け完了後の側面図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係る軸受の斜視図で、(a)は端部側から眺めた図、(b)は端部側を眺めた図である。
【図14】本発明の第4の実施形態に係る軸受の三角法による図で、(a)は側面図、(b)は右側面図、(c)は左側面図、(d)は上面図、(e)は底面図である。
【図15】本発明の第4の実施形態に係る軸受に関し、(a)は取り付け完了後の側面図、(b)は取り付け完了後の斜視図である。
【図16】溝受の第1変形例に関し、(a)は軸方向から見た軸受部全体を示す図、(b)は第1軸受部11g1を示す断面図、(c)は第2軸受部11g2を示す断面図、(d)は接続部を示す断面図である。
【図17】軸受の第2変形例に関し、(a)は軸方向から見た軸受部全体を示す図、(b)は第1軸受部11g1を示す断面図、(c)は第2軸受部11g2を示す断面図、(d)は接続部を示す断面図である。
【図18】軸受の第3変形例に関し、(a)は軸方向から見た軸受部全体を示す図、(b)は第1軸受部11g1を示す断面図、(c)は第2軸受部11g2を示す断面図、(d)は接続部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0015】
なお以の実施形態の全図においては、同一又は対応する部分には同一の符号を付す。
【0016】
《第1の実施形態》
(画像形成装置)
図2は本発明の実施の形態を示す画像形成装置の断面図であり、同図に示すように、画像形成装置本体900には原稿載置台906、光源907、読み取り素子(CIS:コンタクトイメージセンサー)908、給紙部909、画像形成部902等が備えられている。給紙部909は、記録紙Sを収納して装置本体900に着脱自在なカセット(収納容器)を有しており、各カセットには給紙ローラ(給紙手段)がそれぞれ配設されている。又、前記画像形成部902には、円筒状の感光ドラム914、現像器915、転写帯電器916、分離帯電器917、クリーナ918、一次帯電器919等がそれぞれ配設されている。そして、画像形成部902の下流側には、搬送ガイド920、定着装置904、排出ローラ905等が配設されている。
【0017】
次に、この画像形成装置の作動を説明する。装置本体900側に設けられている不図示の制御装置から給紙信号が出力されると、光源907から原稿載置台906に載置されている原稿Dに光照射がされる。反射した光は読み取り素子(CIS:コンタクトイメージセンサー)908を介して、電気画像信号に置き換えられる。そして、レーザスキャナ装置921に電送されてレーザー発光素子(不図示)からポリゴンミラー922、レンズ923、924を介して、感光ドラム914に照射される。感光ドラム914は一次帯電器919によって予め帯電されており、光が照射されることにより静電潜像が形成され、この静電潜像は現像器915によって現像されてトナー像として顕画化される。
【0018】
一方、給紙部909から給送された記録紙Sは、レジストローラ910で斜行が補正され、更にタイミングが合わされて画像形成部902へ送られる。画像形成部902では、転写帯電器916によって記録紙Sに感光ドラム914上のトナー像が転写され、トナー像の転写を受けた記録紙Sは分離帯電器917によって転写帯電器916と逆極性に帯電されて感光ドラム914から分離される。上述のように感光ドラム914から分離された記録紙Sは搬送装置920によって定着装置904に搬送され、定着装置904においては記録紙Sに未定着転写画像が加圧、加熱により定着される。そして、画像が定着された記録紙Sは排出ローラ905によって装置本体900から排出される。
【0019】
このように、画像形成装置においては内部に多くの用紙搬送ローラを内在し、適宣配置されている。図2で、100、101、102、103、105は搬送路を示す。
【0020】
(シャフト保持構造)
本実施形態において、模式図を図1(a)、全体斜視図を図1(b)に示すシャフト保持用軸受(以下、軸受という)は、シャフトPの軸方向で第1領域Z1を挟んで両端側に第2領域Z2、第3領域Z3を備える。第2領域Z2には、U字状の溝U2を有する第1軸受部11g1が備わる。また、第3領域Z3には、U字状の溝U3を有する第2軸受部11g2が備わる。そして、第1領域Z1には側方部よりシャフトと軸受が相対的に分離可能となるように第1軸受部および第2軸受部の軸方向に交差する方向に幅がシャフトの直径以上となるU字状の溝部U1を備える。図1(a)では、嵌合時の軸方向に対して垂直方向にU字状の溝部U1が形成されている。
【0021】
回転可能に支持されるシャフトPを保持させるには、先ず嵌合時の軸方向(紙面内方向)
に対して垂直方向(紙面垂直方向)の軸を有するシャフトPOとして、側方よりU字状の溝部U1へ挿入する。そして、軸を紙面内へ90度回転させてU字状の溝U2、U3と嵌合させる。
【0022】
U字状の溝部U1は、必ずしも嵌合時の軸方向に対して垂直方向に形成されている必要はなく、図3に示すように嵌合時の軸方向に対して90度以外の角度α方向にU字状の溝部U1が形成されていても良い。即ち、U字状の溝部U1は、嵌合時の軸方向に対して交差する方向に形成されている。
【0023】
以下、軸受に関し、図3を用いてより詳細に説明する。
【0024】
第1軸受部11g1、第2軸受部11g2は、シャフトPに対し精度良く円周方向の支持がされるように径が設定されている。第2軸受部11g2は、第1軸受部11g1の中心軸を含む面M(図1(a))に対して、第1軸受部11g1とは反対側に設けられ、且つ第1軸受部11g1に近い側の端面が第1軸受部11g1における端面から軸方向に離間している。そして、第1軸受部11g1の中心軸を含む面Mに対して、第1軸受部11g1と反対側の位置にある第1逃げ部11g3と、第2軸受部11g2と反対側の位置にある第2逃げ部11g4を備える。これにより、シャフトPの傾いた侵入を許容する。具体的には、傾き角αでの第1軸受部11g1、第2軸受部11g2に対する挿入最大間隔を2L、シャフトPの半径をRとするとき、2L>2Rという条件が充たされている。ここで、第2軸受部11g2に関して第1軸受部11g1に近い側の端面が、第1軸受部11g1における第2軸受部11g2側の端面から軸方向に離間している離間量をΔとする。
【0025】
2L=(2R+Δtanα)×cosα=2Rcosα+Δsinαより、
Δ>2R(1−cosα)/sinαが必要な条件となり、Δ>0とされている。即ち、Δ=0の場合には、傾いた状態での挿入を行うことができない。
【0026】
ここで、Δについて、原理的に本質的事項ではないが、第1軸受部11g1と第2軸受部11g2の間に設けられて第1軸受部11g1と第2軸受部11g2の夫々に接続される接続部を設けることが好ましい。
【0027】
以下、具体的に本実施形態におけるシャフト保持構造について、図4乃至図5で説明する。軸受1は第1のU字溝2と、軸受長手方向にU字溝2を挟み互いに対向するように設けられた第2のU字溝3と第3のU字溝4とによって構成されている。更に、軸受1の長手方向のストッパーとしての機能を有するフランジ5が設けられていて、第3のU字溝4側に面取り4aが設けられ枠体である側板に備わる相手穴に対して勘合挿入しやすくしてある。
【0028】
軸支する用紙搬送ローラのシャフトPの外形に対する軸支部として第2のU字溝3と第3のU字溝4は半円状となっており、相互の間でシャフトPを支え受けることができる。第1のU字溝は最初にシャフトPを案内するための溝である。
【0029】
また、図5(a)(b)(c)において示しているように、軸受1の第1のU字溝2は円弧部がシャフト中心から半円であるところの180度以内に設定される。また、第2のU字溝3と第3のU字溝4は夫々180度以内のシャフト20との接触角度を有するようにしてある。モールド成型における金型は、スライドを駆使して180度を超えるようなオーバーハングさせることも可能である。第2のU字溝3と第3のU字溝4とは側面方向から見ると、略円形を構成する。また、第2のU字溝3と第3のU字溝部4の外形は円周240度以上の円周略三等分の接触角度を有しているように成した。即ち、外径部を装着される枠体の相手穴に正確に位置決めを行うには最低限度3点指示が必要であり、本実施形態では軸受の肉厚を円周3等分での三分の二にあたる240度を越える位置になるように厚みを増やすことで対応している。この厚みが軸受の強度特に第1のU字溝の補強を兼ねることになる。このように円周の3分の2を越える外径保持部を設けたことで、対向するU字溝対の中心を正確に出すことが可能となり、軸中心の位置の確保が可能になる。
【0030】
本実施形態でシャフト保持方法は以下の段階を備える。
【0031】
先ずシャフトPを第1軸受部としてのU字溝3および第2軸受部としてのU字溝4の軸方向に対し傾斜した状態で側方部よりU字溝2に挿入する第1段階を備える。そして、挿入されたシャフトPを前記軸方向に傾斜させる第2段階と、シャフトPを第1軸受部としてのU字溝3および第2軸受部としてのU字溝4が枠体に収納される位置まで前記第1軸受部および前記第2軸受部の軸方向に変位させる第3段階を有する。
【0032】
また本実施形態でシャフト保持用軸受の取り外し方法は以下の段階を備える。
【0033】
先ず第1軸受部3および第2軸受部4を枠体から開放するためにシャフトPを軸方向に変位させた状態で、枠体から開放された第1軸受部としてのU字溝3および第2軸受部としてのU字溝4をシャフトPの軸方向に対して傾斜させる第1段階を備える。そして、傾斜した第1軸受部3および第2軸受部4を側方部よりU字溝2を介してシャフトPから取り外す第2段階を有する。
【0034】
(側方部の定義)
ここで、上述した側方部とは、上記第1軸受部11g1の中心軸を含む面M(図1(a))に垂直な面を基準として、これに交差する面内の領域をいうものとする。
【0035】
《第2の実施形態》
図6乃至図8は第2の実施形態を示す図面である。シャフトPの軸方向に軸受1を位置決めする部材として円筒状のボス8更にはつまみ7をフランジ側に設けている。ボス8の裏面にはつまみ7を押し下げ可能にする逃げ6が設けられている。位置規制用手段としてのボス8が係合する係合部としては、枠体としての側板に装着される際に係合するスナップフィット穴が設けられている。
【0036】
軸受1は外径9を有し、軸支壁であるところの前側側板(不図示)、後側側板24に装着される際にそこに設けられるスナップフィット穴にボス8が挿入されてシャフトPの軸方向における軸受1のズレを防止することができる。軸受1を取り外す際は、つまみ7を内径側に押し下げると、相手位置決めスナップフィット穴からボス8が外れるように逃げ6を設けてあるので撓ませながら、シャフトPに沿わせて軸方向に引き抜くことができる。即ち、位置規制用手段と係合部との係合は解除可能に設けられる。
【0037】
《第3の実施形態》
図9乃至図12は第3の実施形態を示す図面である。軸受1を軸方向に位置決めするためにシャフト20に溝21を備えた本実施形態の構成を示すと共に、図9から順を追って軸受1を装着する手順を示す。取り外しの際は図12より逆に図9に順を追って手順を進めることとなる。
【0038】
図9では、軸受1が装着される前の状態を示している。図において、用紙搬送ローラとしてシャフト20にはゴムローラである搬送ローラ23が一体的に設けられている。シャフト20の軸端部22が、画像形成装置枠体の前側側板24を貫通して配備されている。長手方向反対側にも同様に後側側板を貫通している(図12)シャフト20には係合部としての溝21が設けられていて、ここに軸受1の位置規制手段としてのリブ8が装着されると軸方向の位置が決まるようになっている。
【0039】
図9で、軸受1はシャフト20に対して直角に位置し、側方部より矢印の方向に進行すると第1のU字溝2がシャフト20外径と突き当たるまで押し込まれる。第1のU字溝2は、シャフト20の外形寸法に対して勘合寸法若しくは、幾分か広めの寸法に設定されている。図9で22は軸端部を示す。次に、図10(a)は、図9で説明したように、軸受1のU字溝2がシャフト20の外径に突き当てられた後の状態を示している。図9に示す矢印方向に第1のU字溝2にシャフトと20が突き当てられたまま軸受1を90度回動させ、シャフト20と勘合した状態に位置させる。更に図11に示すように、軸受1を矢印方向にシャフト20上を滑らせていく。そして、側板24に設けられた支持穴24aに軽圧入若しくは中間バネなどの寸法設定により軸受1の外径9が挿入される。これにより、フランジ5のU字形状部が位置決めリブ32に合致されて回転止めとなり、装着された状態となる。この際に、使用者はフランジ5から延伸するアーム10先端のつまみ7を持って、軸方向の位置規制手段としてのボス8´を係合部としてのシャフト20の溝21に落とし込むようにする。ボス8´は円弧状のリブ形状であって、溝21に対してリブ幅は狭く設定されているので、シャフト20が回転する際は滑合することとなる。
【0040】
図12は図11で説明した軸受1が用紙搬送ローラのシャフト20と枠体である前側側板33と後側側板34に装着された状態を示す。後側側板34の後方には、POM等の樹脂成形によって成るギヤ25がシャフト20に対してスナップフィットにより装着され駆動源から駆動力を伝達され、シャフト20を含むゴム材質などによって形成された搬送ローラ23を回転させることになる。
【0041】
以上説明した簡便な組み立て装着手順の逆の流れの作業で、搬送ローラ23、ギヤ25、或いは前側側板33、後側側板34からシャフト20を含めて取り外すこと無く、軸受1のみを容易に着脱できるので、メンテナンスが容易になるという利点が得られる。
【0042】
《第4の実施形態》
図13乃至図15は軸受1と側板とを固定する4の実施形態を示す。図13において、軸受1には第1のU字溝2と、第2のU字溝3、第3のU字溝4とがの設けられ、第2のU字溝側にはフランジ5が設けられている。第2のU字溝3と、第3のU字溝4とは対向して合わせると円形を構築し、ここにシャフト20が中間バメによって勘合され、回転するようになっている。
【0043】
ここで、第3のU字溝部4の近傍にはスナップフィット26が設けられている。スナップフィット26の裏面には逃げ29が設けられ、更に、ギャップ27・28(図14)が設けられているので、スナップフィット26は一定の荷重が加えられると自由に撓むようになっている。
【0044】
図15で軸受1が前側側板33、後側側板34の穴部に勘合されて位置決めリブ32によって規定されると、シャフト20の端部が側板のガイド筒から突出し、スナップフィット26によって保持されることとなる。ガイドリブ32は第二のU字溝3の幅よりも狭い寸法31としてあるので、はめ込むだけで固定され、シャフト20に対して連れ回りを防止する。
【0045】
以下、軸受の変形例を示す。
【0046】
《第1変形例》
シャフトの軸方向から見た軸受1の断面図を示す。図16(a)(b)(c)(d)は、夫々シャフトの軸方向から見た軸受全体図、第1軸受部11g1、第2軸受部11g2、接続部11g5を示す断面図である。図16(b)で、シャフトの斜めからの侵入を許容するように、軸受の中心軸を含む所定平面Mに関し、一方側に第1軸受部11g1、他方側に第1逃げ部11g3が設けられている。また、前記所定平面Mに関し、第2軸受部11g2の反対側には第2逃げ部11g4が設けられている。本変形例では、第1逃げ部11g3は切り欠き部、第2逃げ部11g4は段差部で構成されるが、逃げ部という点で共通となっている。
【0047】
図16(d)で、接続部11g5は第1軸受部11g1と同様に所定平面Mに関して一方側に設けられ、他方側に逃げ部11g3が備わっている。また図16(c)で、所定平面Mに関し、第2軸受部11g2の反対側には接続部11g5と同じ肉厚の領域がつながっており、この領域の内側が第2逃げ部11g4となっている。
【0048】
《第2変形例》
図17に示す本変形例は、第1変形例と比較して、軸受開口部が全て円周状ではなく一部においてストレート開口部Tを備えている点だけが異なる。図17(a)(b)(c)(d)は、夫々シャフトの軸方向から見た軸受部全体図、第1軸受部11g1、第2軸受部11g2、接続部11g5を示す断面図である。ストレート開口部Tは前述の所定平面Mに対して互いに垂直な二つの平行部となっており、その間隔Hはシャフトの外径と係合する寸法となっている。ストレート開口部Tによって、これに垂直な方向が規制されるため、斜めからの挿入が行ない易くなる。本変形例では、第1軸受部11g1に関し、図17(b)に示すように下側領域における一部円周部と、所定平面Mとの交差位置により、円周方向の支持がなされる。また、第2逃げ部11g4に関し、図17(c)に示すように上側領域における一部円周部と、所定平面Mとの交差位置により、円周方向の支持がなされる。
【0049】
《第3変形例》
図18に示す本変形例は、第2の変形例と比較して、所定平面Mに対し軸受部の一部領域Q(図18(b))が逃げ部が存在する方の空間に入り込んでいる点だけが異なる。即ち、図18(b)に示す突出した領域Qを備え、シャフトは突出した領域Qに対し変位可能である。
【0050】
しかし、本変形例においても、第1逃げ部11g3(所定平面Mに対して上側に存在)は所定平面Mに対して第1軸受部11g1と反対側の位置に設けられる関係となる。これは、実質的な第1軸受部11g1が所定平面Mに対して下側に存在するためである。即ち、図18(b)において、下側領域における一部円周部と、所定平面Mとの交差位置により、円周方向の支持がなされる。一部領域Qは円周方向の支持作用は無く、本来設けられなくて良い領域である。本変形例で、第2逃げ部11g4(所定平面Mに対して下側に存在)についても、所定平面Mに対して第2軸受部11g2と反対側の位置に設けられる関係となっている。
【0051】
以上、上述した実施形態、変形例によれば、画像形成装置に関し比較的容易にサービスマンがアクセスできる用紙搬送部側において、ローラーシャフトを着脱することなく、軸受の交換が行える。これは、画像形成装置のダウンタイムに係る作業時間の短縮ができ、レイバーコストの低減になる。
【0052】
なお、ギヤ25(図12、図15)の外径を軸受1の外径よりも小さく設定しておけば、用紙搬送ローラ23も容易に取り外すことができるようになる。即ち、軸受1を取り外した後に、軸受1に対する枠体の相手穴をすり抜けた状態で搬送ローラ23を取り外すことができる。
【符号の説明】
【0053】
1・・軸受、20・・シャフト。23・・搬送ローラ、32・・前側側板、33・・後側側板、P0・・挿入時のシャフト、P・・嵌合されるシャフト、Z1、Z2、Z3・・軸受の領域、U1、U2、U3・・U字状の溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体と、
前記枠体に装着される軸受と、
前記軸受に回転可能に支持されるシャフトと、を備えたシャフト保持構造であって、
前記軸受は、
前記シャフトに対し、円周方向の支持をする第1軸受部と、
前記シャフトに対し、円周方向の支持をし、前記第1軸受部の中心軸を含む面に対して、前記第1軸受部とは反対側に設けられ、前記第1軸受部に近い側の端面が前記第1軸受部における端面から軸方向に離間している第2軸受部と、
前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第1軸受部と反対側の位置にある第1逃げ部と、
前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第2軸受部と反対側の位置にある第2逃げ部と、
前記第1軸受部と前記第2軸受部の間にあって、側方部より前記シャフトと前記軸受が相対的に分離可能となるように前記第1軸受部および前記第2軸受部の軸方向に交差する方向に幅が前記シャフトの直径以上となる溝部と、
を有することを特徴とするシャフト保持構造。
【請求項2】
前記軸受に軸方向における位置規制用手段を備え、かつ前記枠体または前記シャフトに前記位置規制用手段が係合する係合部を備える請求項1に記載のシャフト保持構造。
【請求項3】
前記位置規制用手段と前記係合部との係合は解除可能に設けられる請求項2に記載のシャフト保持構造。
【請求項4】
前記第1軸受部および前記第2軸受部の少なくとも一方は、前記面に対して前記第1逃げ部および前記第2逃げ部の少なくとも一方へ突出した領域を備え、前記シャフトは前記突出した領域に対し変位可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のシャフト保持構造。
【請求項5】
枠体に装着され、回転可能なシャフトを支持するためのシャフト保持用軸受であって、
前記シャフトに対し、円周方向の支持をする第1軸受部と、
前記シャフトに対し、円周方向の支持をし、前記第1軸受部の中心軸を含む面に対して、前記第1軸受部とは反対側に設けられ、前記第1軸受部に近い側の端面が前記第1軸受部における端面から軸方向に離間している第2軸受部と、
前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第1軸受部と反対側の位置にある第1逃げ部と、
前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第2軸受部と反対側の位置にある第2逃げ部と、
前記第1軸受部と前記第2軸受部の間にあって、側方部より前記シャフトと分離可能となるように前記第1軸受部および前記第2軸受部の軸方向に交差する方向に幅が前記シャフトの直径以上となる溝部と、
を有することを特徴とするシャフト保持用軸受。
【請求項6】
前記軸受の軸方向における位置規制のために前記枠体または前記シャフトの係合部と係合する位置規制用手段を更に備えることを特徴とする請求項5に記載のシャフト保持用軸受。
【請求項7】
前記位置規制用手段と前記係合部との係合は解除可能に設けられる請求項6に記載のシャフト保持用軸受。
【請求項8】
前記第1軸受部および前記第2軸受部の少なくとも一方は、前記面に対して前記第1逃げ部および前記第2逃げ部の少なくとも一方へ突出した領域を備え、前記シャフトは前記突出した領域に対し変位可能であることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載のシャフト保持用軸受。
【請求項9】
枠体と、
前記枠体に装着される軸受と、
前記軸受に回転可能に支持されるシャフトと、を備えるシャフト保持構造に前記シャフトを保持させるシャフト保持方法であって、
前記軸受は
前記シャフトに対し、円周方向の支持をする第1軸受部と、
前記シャフトに対し、円周方向の支持をし、前記第1軸受部の中心軸を含む面に対して、前記第1軸受部とは反対側に設けられ、前記第1軸受部に近い側の端面が前記第1軸受部における端面から軸方向に離間している第2軸受部と、
前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第1軸受部と反対側の位置にある第1逃げ部と、
前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第2軸受部と反対側の位置にある第2逃げ部と、
前記第1軸受部と前記第2軸受部の間にあって、側方部より前記シャフトと前記軸受が相対的に分離可能となるように前記第1軸受部および前記第2軸受部の軸方向に交差する方向に幅が前記シャフトの直径以上となる溝部と、
を有し、
前記シャフトを前記第1軸受部および前記第2軸受部の軸方向に対し傾斜した状態で前記溝部に挿入する第1段階と、
挿入された前記シャフトを前記第1軸受部および前記第2軸受部の軸方向に傾斜させる第2段階と、
前記シャフトを前記第1軸受部および前記第2軸受部が前記枠体に収納される位置まで軸方向に変位させる第3段階と、
を有することを特徴とするシャフト保持方法。
【請求項10】
枠体に装着され、回転可能なシャフトを支持するためのシャフト保持用軸受の取り外し方法であって、
前記シャフト保持用軸受は、
前記シャフトに対し、円周方向の支持をする第1軸受部と、
前記シャフトに対し、円周方向の支持をし、前記第1軸受部の中心軸を含む面に対して、前記第1軸受部とは反対側に設けられ、前記第1軸受部に近い側の端面が前記第1軸受部における端面から軸方向に離間している第2軸受部と、
前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第1軸受部と反対側の位置にある第1逃げ部と、
前記シャフトと前記第1軸受部および前記第2軸受部を嵌合させて前記シャフトを前記枠体に取り付ける際に、前記シャフトの侵入を許容し、前記面に対して前記第2軸受部と反対側の位置にある第2逃げ部と、
前記第1軸受部と前記第2軸受部の間にあって、側方部より前記シャフトと分離可能となるように前記第1軸受部および前記第2軸受部の軸方向に交差する方向に幅が前記シャフトの直径以上となる溝部と、
を有し、
前記第1軸受部および前記第2軸受部を前記枠体から開放するために前記シャフトを軸方向に変位させた状態で、
前記枠体から開放された前記第1軸受部および前記第2軸受部を前記シャフトの軸方向に対して傾斜させる第1段階と、
傾斜した前記第1軸受部および前記第2軸受部を前記溝部を介して前記シャフトから取り外す第2段階と、
を有することを特徴とするシャフト保持用軸受の取り外し方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−47285(P2012−47285A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−190612(P2010−190612)
【出願日】平成22年8月27日(2010.8.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】