説明

シングルレバー水栓

【課題】操作レバーの操作形態を、給湯エネルギの浪費を防止する形態に容易に変更することができるシングルレバー水栓を提供する。
【解決手段】水栓本体11上に弁機構23を設けるとともに、その弁機構23上に水と湯との混合比及び吐水量を調整するための操作レバー41を設ける。弁機構23には、弁ケース25と、固定弁体27と、可動弁体28とを備える。弁ケース25の給水口、給湯口及び吐出口31と、固定弁体27の通水孔、通湯孔及び吐出孔36との少なくともいずれか一方を、水栓本体11の軸線方向に対して傾斜させ、固定弁体27の通水孔における可動弁体28と対応する開口端部を水栓本体11の正面側に位置させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、1つの操作レバーにより水と湯との混合比及び吐水量を調整できるようにしたシングルレバー水栓に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、この種のシングルレバー水栓においては、操作レバーの操作によって作動される弁機構が水栓本体上に搭載されている。そして、操作レバーによって弁機構の可動弁体を固定弁体に対して相対移動させることにより、給水通路からの水と給湯通路からの湯との混合比及び吐水量が調整され、その混合流体が吐出通路を介して吐出されるようになっている。すなわち、操作レバーの上下方向の回動操作により、吐水・止水及び吐水量調整が行われる。また、操作レバーが右端位置にあるときには、給水通路からの水のみが吐出され、操作レバーが左端位置にあるときには、給湯通路からの湯のみが吐出され、操作レバーが左右両端位置の間にあるときには、湯水混合水が吐出される。
【0003】
このようなシングルレバー水栓が使用される状況においては、通常、操作レバーが水栓本体の正面側の左右中間位置に配置されていることが多い。よって、この状態で操作レバーが上下方向に回動操作されると、使用者が水のみを必要としている場合においても、水と湯との混合水が吐出されて、給湯エネルギの浪費につながるという問題があった。
【0004】
このような問題に対処するため、例えば特許文献1に開示されるような湯の節約を可能にした構成が従来から提案されている。この従来構成においては、水栓本体の給水通路及び給湯通路が結合給水路を介して、水栓外部の給水管及び給湯管に偏心状態で接続されている。この接続構成により、水栓本体の給水通路及び弁機構の水流入口が水栓本体の正面側に配置され、操作レバーが正面側に配置された状態で上下方向に回動操作された場合に、水のみが吐出されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−89046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、この従来のシングルレバー水栓では、前記のように、水栓本体の給水通路及び給湯通路が偏心状態に構成されている。このため、既存のシングルレバー水栓を省エネルギ機能(給湯エネルギの節約)が付加された構成に変更しようとした場合、水栓全体を交換する必要が生じて、多大なコスト負担を強いられるという問題があった。
【0007】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、簡単な部品交換するのみで、給湯エネルギの浪費を防止する形態に容易に変更することができるシングルレバー水栓を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、水栓本体上に弁機構を設けるとともに、その弁機構上に水と湯との混合比及び吐水量を調整するための操作レバーを設け、前記弁機構には、給水口、給湯口及び吐出口を有する弁ケースと、その弁ケース内に固定配置され、前記給水口、給湯口及び吐出口に連通する通水孔、通湯孔及び吐出孔を有する固定弁体と、その固定弁体上に摺動可能に支持され、前記操作レバーの操作にともない摺動されて、固定弁体の通水孔及び通湯孔を吐出孔に対して開口度を変更可能に連通させる連通孔が設けられた可動弁体とを備えたシングルレバー水栓において、前記弁ケースの給水口、給湯口及び吐出口と、固定弁体の通水孔、通湯孔及び吐出孔との少なくともいずれか一方の上端開口部と下端開口部とを水栓本体の軸線を中心とした円周方向に変位させたことを特徴としている。
【0009】
従って、この発明のシングルレバー水栓においては、操作レバーが正面側に配置された状態で上下方向に回動操作されたとき、水と湯が混合されることなく、水のみが吐出されるように構成することができる。このため、水のみを必要としているのに拘わらず、水と湯との混合水が吐出されることを回避できて、給湯エネルギの浪費を防止することができる。そして、この発明のシングルレバー水栓では、弁機構に流路を変位させる構成が施されているので、操作レバーの操作形態を給湯エネルギの浪費防止形態に変更する場合、既存の水栓に対して水栓本体を交換することなく、弁機構を構成する部品を交換するのみで容易に対応することができる。
【0010】
請求項2の発明は、前記弁ケースの給水口、給湯口及び吐出口と、固定弁体の通水孔、通湯孔及び吐出孔との少なくともいずれか一方を傾斜させることにより、前記上端開口部と下端開口部とを水栓本体の軸線を中心とした円周方向に変位させたことを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、前記弁ケースの給水口、給湯口及び吐出口と、固定弁体の通水孔、通湯孔及び吐出孔との少なくともいずれか一方を屈曲させることにより、前記上端開口部と下端開口部とを水栓本体の軸線を中心とした円周方向に変位させたことを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明は、固定弁体の通水孔を水栓本体の正面側に位置させたことを特徴とする。
請求項5の発明は、可動弁体の連通孔が固定弁体の通水孔と吐出孔との間に位置する給水時において、前記操作レバーが水栓本体の正面側に位置することを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、弁機構がユニット化されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、この発明によれば、操作レバーの操作形態を、給湯エネルギの浪費を防止する形態に容易に変更することができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1実施形態の水栓を示す断面図。
【図2】図1の水栓の要部分解斜視図。
【図3】図1の3−3線における部分拡大断面図。
【図4】図1の水栓の水栓本体を拡大して示す斜視図。
【図5】同水栓の弁機構を分解して示す斜視図。
【図6】図5の弁機構の固定弁及び可動弁を拡大して示す分解斜視図。
【図7】図1の水栓の弁ケースを拡大して示す斜視図。
【図8】図7の弁ケースにおける下部弁ケースの底面図。
【図9】同じく下部弁ケースの平面図。
【図10】(a)〜(d)は、固定弁体と可動弁体との関係を示す平断面図。
【図11】図1の水栓における操作レバーの操作状態を示す平面図。
【図12】第2実施形態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、この発明を具体化したシングルレバー水栓の実施形態を、図面に従って説明する。
(第1実施形態)
図1,図2及び図4に示すように、この実施形態のシングルレバー水栓の水栓本体11は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の合成樹脂により形成されている。水栓本体11の上部外周にはネジ部12が形成されるとともに、上端には一対の位置決め凹部13が形成されている。水栓本体11の下端には、螺子軸14が突出固定されている。そして、水栓本体11をシンクの天板等の取付板16上に配置した状態で、螺子軸14に対し締付体15を挿通するとともに、ナット15aを螺子軸14に螺着することにより、水栓本体11が取付板16上に立設固定されるようになっている。
【0017】
図3に示すように、前記水栓本体11には、供給通路としての給水通路17及び給湯通路18が隣接して貫通形成されている。図1に示すように、水栓本体11の上端とその下部の外周との間には、吐出通路19が貫通形成されている。図3に示すように、給水通路17及び給湯通路18の下端開口部とそれぞれ連通するように、水栓本体11の下端にはそれぞれ給水源及び給湯源に接続された金属製の給水管20及び給湯管21が連結されている。吐出通路19の外周側の開口部に対応するように、水栓本体11の外周には下部ケース22が水平面内で回動可能に取り付けられ、その一部には吐出通路19と連通する吐出管22aが突設されている。
【0018】
図1及び図2に示すように、前記水栓本体11の上端には弁機構23が配置され、この弁機構23を覆うように、水栓本体11のネジ部12には上部ケース24が螺着されている。図5に示すように、弁機構23は、下部弁ケース25と、その下部弁ケース25上に取り付けられた上部弁ケース26と、下部弁ケース25内に突起25aと凹部27aとの係合により固定配置された固定弁体27と、上部弁ケース26内において固定弁体27上に水平方向へ摺動可能に配置された可動弁体28とを備えている。両弁ケース25,26は、それぞれPOM(ポリオキシメチレン)等の合成樹脂により形成され、それらの弁ケース25,26は係止爪26bと係止凹部25cとの係合によって一体化されている。そして、弁ケース25,26間に前記固定弁体27,可動弁体28,後述の支持体28a及び軸支体26a等が保持されて、弁機構23がユニット化されている。固定弁体27及び可動弁体28は、セラミックにより形成されている。上部弁ケース26は、その上部内側に軸支体26aを備え、その軸支体26aは上部弁ケース26の中心軸線を中心にして回動可能になっている。なお、25bは、下部弁ケース25に取付けられたパッキンであって、固定弁体27との間の水密を保持する。
【0019】
図3及び図7〜図9に示すように、前記下部弁ケース25の底壁には、水栓本体11の給水通路17に連通する給水口29、及び水栓本体11の給湯通路18に連通する給湯口30が隣接して形成されるとともに、水栓本体11の吐出通路19に連通する吐出口31が形成されている。
【0020】
図7及び図8に示すように、前記給水口29及び給湯口30の下端開口部29a,30aには、パッキン32がそれぞれ取り付けられている。下部弁ケース25の下面には、一対の位置決め突起33が突設されている。そして、この位置決め突起33が水栓本体11の前記位置決め凹部13に係合されることによって、下部弁ケース25の給水口29、給湯口30及び吐出口31が水栓本体11の給水通路17、給湯通路18及び吐出通路19にそれぞれ接続されている。
【0021】
図5及び図6に示すように、前記固定弁体27には、四半円弧状の通水孔34及び同じく四半円弧状の通湯孔35がほぼ同一円周上において形成されている。固定弁体27上の通水孔34と通湯孔35との間の位置には、ほぼ半円状の吐出孔36が形成されている。これらの通水孔34、通湯孔35及び吐出孔36は、前記下部弁ケース25における給水口29、給湯口30及び吐出口31の上端開口部29b,30b,31bに連通されている。
【0022】
前記可動弁体28には連通孔37が形成され、その連通孔37には通水音を低減させるための網体38が取り付けられている。そして、前記固定弁体27の通水孔34からの水と通湯孔35からの湯とが可動弁体28の連通孔37を介して、あるいは可動弁体28の連通孔37の部分で合流されて、固定弁体27の吐出孔36側に導かれるようになっている。
【0023】
図1に示すように、前記軸支体26aの内側には、連結片39が支軸40を介して鉛直面内で回動可能に取り付けられている。連結片39の先端には、操作レバー41がボルト42により固定されている。このため、操作レバー41は、支軸40を中心にして上下方向へ回動操作可能であるとともに、上部弁ケース26の中心軸線L1,すなわち、水栓本体11の中心軸線L1を中心にして水平面内において左右方向へ回動操作可能である。前記連結片39は前記可動弁体28を支持する支持体28aを介して可動弁体28に連結されている。
【0024】
図8及び図9に示すように、前記下部弁ケース25の給水口29、給湯口30及び吐出口31は、水栓本体11の中心軸線を中心にして螺旋状に傾斜する方向へ延びるように形成されている。このため、給水口29、給湯口30及び吐出口31の上端開口部29b,30b,31bが下端開口部29a,30a,31aに対して、水栓本体11の軸線L1を中心とした円周方向に変位して配置されている。その結果、図9に示すように、給水口29の上端開口部29bが水栓本体11の正面側中央部Fに配置されている。従って、図10(a)〜(d)に示すように、固定弁体27上の通水孔34が下部弁ケース25の給水口29の上端開口部29bとともに、水栓本体11の正面側中央部Fに配置されている。
【0025】
この実施形態では、図10(c)及び図11に示すように、可動弁体28の連通孔37が固定弁体27の通水孔34のみと吐出孔36とを連通する状態において、操作レバー41が水栓本体11の前方を向くようになっている。また、図10(d)に示すように、可動弁体28の連通孔37が固定弁体27の通湯孔35と吐出孔36とを連通する状態において、操作レバー41が水栓本体11の左側後方を向くようになっている。なお、操作レバー41の水平面内における回動範囲は、図示しないストッパによって規制される。
【0026】
次に、前記のように構成されたシングルレバー水栓について作用を説明する。
前記操作レバー41が上部弁ケース26の中心軸線を中心に左右いずれかの方向へ回動操作されたときには、連結片39及び支持体28aを介して可動弁体28が水平面内で回動される。この可動弁体28の回動により、図10(a)〜(d)に示すように、固定弁体27の通水孔34及び通湯孔35に対する可動弁体28の連通孔37が接続されたり、両孔34,35に対する開口度が変更されて、水と湯との混合比が調整されたりする。
【0027】
すなわち、下部弁ケース25の給水口29、給湯口30及び吐出口31が水栓本体11の中心軸線に対して傾斜する方向へ延びるように形成されている。このため、給水口29の上端開口部29b及びそれに連通する固定弁体27の通水孔34が水栓本体11の正面側中央部Fに配置されている。そして、操作レバー41が、図11に実線で示す正面側中央部Fの位置と鎖線で示す左側後方の位置との間の操作領域T内において、任意の位置に回動操作されることにより、水や湯の単独吐出状態と、水と湯との混合比が調整された状態とに配置される。
【0028】
一方、前記操作レバー41が支軸40を中心に上下方向へ回動操作されたときには、連結片39及び支持体28aを介して可動弁体28が水平面内で直線的に移動される。この可動弁体28の直線移動により、固定弁体27の吐出孔36と、通水孔34及び通湯孔35とに対する可動弁体28の連通孔37の開口度が変更されて、水,湯または混合水の吐出流量が調整される。そして、図11に実線で示すように、操作レバー41が水栓本体11の正面側中央部Fに回動配置された状態では、固定弁体27の通水孔34のみが可動弁体28の連通孔37に開口されて、水のみの吐出が可能になる。よって、操作レバー41が水栓本体11の正面側中央部Fに回動配置された状態で、上下方向に回動操作されたときには、水と湯が混合されることなく、水のみが吐出管22aから吐出される。これに対して、操作レバー41が図11に示す操作領域T内の任意の位置に回動配置された状態で、上下方向に回動操作されたときには、その回動位置に応じた混合比で水と湯が混合されてその混合水が吐出管22aから吐出されたり、湯のみが吐出されたりする。
【0029】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) この実施形態のシングルレバー水栓においては、操作レバー41が正面側に配置された状態で上下方向に回動操作された場合には、水と湯が混合されることなく、水のみが吐出される。よって、水のみを必要としているときに、水と湯との混合流体が吐出されることはなく、給湯エネルギの浪費を防止することができる。
【0030】
(2) この実施形態のシングルレバー水栓においては、弁機構23の弁ケース25に流路を変位させる構成が施されているので、操作レバー41の操作形態を給湯エネルギの浪費防止形態に変更する場合、既存の水栓に対して水栓本体11を交換することなく、弁機構23を交換するのみで容易に対応することができる。
【0031】
(3) この実施形態のシングルレバー水栓においては、弁機構23がユニット化されているため、弁機構23の交換をきわめて容易に行うことができる。
(4) この実施形態のシングルレバー水栓においては、給水口29,給湯口30及び吐出口31を傾斜させるのみで、給湯エネルギの浪費防止形態を変更できるようにしたため、部品点数が増えることはなく、構成の複雑化を避けることができる。
【0032】
(第2実施形態)
次に、図12に基づいて、この発明を具体化した第2実施形態を説明する。
この実施形態においては、前記下部弁ケース25の給水口29、給湯口30及び吐出口31の上下方向の中間部に屈曲部が形成されている。このため、給水口29、給湯口30及び吐出口31の上端開口部29b,30b,31bが下端開口部29a,30a,31aに対して、水栓本体11の軸線L1を中心とした円周方向に変位して配置されている。なお、吐出口31は図示されていないが、給水口29及び給湯口30と同様に屈曲形成されている。その結果、第1実施形態と同様に、給水口29の上端開口部29bが水栓本体11の正面側中央部Fに配置されている。従って、固定弁体27上の通水孔34が下部弁ケース25の給水口29の上端開口部29bとともに、水栓本体11の正面側中央部Fに配置されている。そして、可動弁体28の連通孔37が固定弁体27の通水孔34のみと吐出孔36とを連通する状態において、操作レバー41が水栓本体11の前方を向くようになっている。
【0033】
この実施形態においては、第1実施形態の前記(1)〜(4)の効果と同様な効果があり、さらに以下の効果がある。
(5) この実施形態においては、給水口29、給湯口30及び吐出口31に屈曲部を形成することにより、それらの上端開口部29b,30b,31bが下端開口部29a,30a,31aに対して軸線L1を中心とした円周方向に変位している。従って、給水口29、給湯口30及び吐出口31を傾斜させる必要がなく、それらの上部側と下部側との形成位置をずらせばよい。このため、金型による成形に際して型抜きが容易になるとともに、給水口29、給湯口30及び吐出口31を穿孔加工する場合は、穿孔位置をずらすだけでよい。従って、この実施形態においては、加工が容易になる。
【0034】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記実施形態において、固定弁体27の通水孔34、通湯孔35及び吐出孔36を、傾斜するように形成すること。
【0035】
・ 前記実施形態において、弁ケース25の給水口29、給湯口30及び吐出口31と、固定弁体27の通水孔34、通湯孔35及び吐出孔36との双方を、傾斜するように形成すること。
【符号の説明】
【0036】
11…水栓本体、17…給水通路、18…給湯通路、19…吐出通路、23…弁機構、25…下部弁ケース、26…上部弁ケース、27…固定弁体、28…可動弁体、29…給水口、29a,30a,31a…下端開口部、29b,30b,31b…上端開口部、30…給湯口、31…吐出口、34…通水孔、35…通湯孔、36…吐出孔、37…連通孔、41…操作レバー、F…水栓本体の正面側中央部、L1…軸線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水栓本体上に弁機構を設けるとともに、その弁機構上に水と湯との混合比及び吐水量を調整するための操作レバーを設け、
前記弁機構には、給水口、給湯口及び吐出口を有する弁ケースと、その弁ケース内に固定配置され、前記給水口、給湯口及び吐出口に連通する通水孔、通湯孔及び吐出孔を有する固定弁体と、その固定弁体上に摺動可能に支持され、前記操作レバーの操作にともない摺動されて、固定弁体の通水孔及び通湯孔を吐出孔に対して開口度を変更可能に連通させる連通孔が設けられた可動弁体とを備えたシングルレバー水栓において、
前記弁ケースの給水口、給湯口及び吐出口と、固定弁体の通水孔、通湯孔及び吐出孔との少なくともいずれか一方の上端開口部と下端開口部とを水栓本体の軸線を中心とした円周方向に変位させたことを特徴とするシングルレバー水栓。
【請求項2】
前記弁ケースの給水口、給湯口及び吐出口と、固定弁体の通水孔、通湯孔及び吐出孔との少なくともいずれか一方を傾斜させることにより、前記上端開口部と下端開口部とを水栓本体の軸線を中心とした円周方向に変位させたことを特徴とする請求項1に記載のシングルレバー水栓。
【請求項3】
前記弁ケースの給水口、給湯口及び吐出口と、固定弁体の通水孔、通湯孔及び吐出孔との少なくともいずれか一方を屈曲させることにより、前記上端開口部と下端開口部とを水栓本体の軸線を中心とした円周方向に変位させたことを特徴とする請求項1に記載のシングルレバー水栓。
【請求項4】
固定弁体の通水孔を水栓本体の正面側に位置させたことを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のシングルレバー水栓。
【請求項5】
可動弁体の連通孔が固定弁体の通水孔と吐出孔との間に位置する給水時において、前記操作レバーが水栓本体の正面側に位置することを特徴とする請求項4に記載のシングルレバー水栓。
【請求項6】
弁機構がユニット化されていることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載のシングルレバー水栓。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−256959(P2011−256959A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−132998(P2010−132998)
【出願日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(000242378)株式会社ケーブイケー (130)
【Fターム(参考)】