説明

シーケンスラダーのステップ処理方法とそのプログラム

【課題】工程の繰り返しや戻し処理の都度、シーケンスラダーを一巡する必要がなく、シーケンスラダーの作成や編集が簡単な、シーケンスラダーのステップ処理方法とそのプログラムを提供することにある。
【解決手段】順次処理する場合、制御処理部11は、順次処理部70と変数値増加処理部80とを制御し、順次処理部70が発生した工程開始出力信号を、入出力部13を介して各搬送機構に送信し、スキップ処理する場合、制御処理部11は、順次処理部70と変数値増加処理部80とスキップ処理部90とを制御し、順次処理部70が発生した工程開始出力信号を、入出力部13を介して各搬送機構に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の部品、材料の洗浄処理を行う洗浄処理装置において、所定の工程を実行する被制御部の制御に係り、詳しくは、被制御部を制御するシーケンスラダーのステップ処理方法とそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
図4は、洗浄処理装置の構成を示すブロック図である。図4において、洗浄処理装置100は、制御部10及び被制御部15を有している。制御部10は、制御処理部11、記憶部12及び入出力部13を有している。被制御部15は、入口搬送機構20、入口機構25、第1〜第3搬送機構30、40、50、第1〜第3洗浄処理槽35、45、55、出口搬送機構60及び出口機構65を有している。
【0003】
従来の制御部10の制御処理部11は、工程条件設定手段と自己保持手段と工程開始信号出力手段を有しており、これらの手段を用いた周知のラダー回路からなるシーケンスラダーに従って、洗浄処理工程に必要な被制御部15の処理のステップを実行する。記憶部12には、処理目的に応じた所定のシーケンスラダーが、予め記憶されている。次に、被制御部15が、制御部10の制御処理部11により制御されて、洗浄処理装置100の主工程の1つである搬送工程を実行する動作について説明する。
【0004】
図5は、洗浄処理装置の搬送工程動作を示すシーケンス図である。図4を基に図5において、入口搬送機構20の位置にワーク67を掴むハンド(図示されず)が静止している状態で、ワーク67が入口機構25に投入される(ステップS0)。洗浄処理装置100の操作パネル(図示せず)の電源がオンされると、ハンドは下降を開始する(ステップS1)。ハンドが下降を完了すると、ハンドはワーク67の掴みを開始する(ステップS2)。ハンドがワーク67を掴み終えると、上昇を開始する(ステップS3)。
【0005】
ハンドが上昇を完了すると、横移動を開始する(ステップS4)。ハンドが第1搬送機構30に到達すると、第1洗浄処理槽35に向けて下降を開始する(ステップS5)。ハンドが下降を完了すると洗浄処理が開始され、洗浄処理が終了すると、ハンドは上昇を開始する(ステップS6)。第2、第3洗浄処理槽45、55においても、ステップS4〜S6と同様の工程が、ステップS7〜S12の工程において行なわれる。
【0006】
第3洗浄処理槽55においてステップS12の工程が終了し、ハンドが上昇を完了すると、横移動を開始する(ステップS13)。ハンドが出口搬送機構60に到達すると、出口機構65に向けて下降を開始する(ステップS14)。ハンドが下降を完了すると、ワーク67の放しを開始する(ステップS15)。ハンドが放しを完了すると上昇を開始し、ワーク67は取り出される(ステップS16)。ハンドが上昇を完了すると、横移動を開始し、入口搬送機構20の位置に戻り工程を終了する(ステップS17、S18)。次に、この一連の工程とシーケンスラダーとの関係を説明する。
【0007】
図6は、ラダー回路からなる洗浄処理装置の全工程を示す従来のシーケンスラダー図である。各ラダー回路は、工程条件設定手段と自己保持手段と工程開始信号出力手段とからなっている。例えば図6の最初のラダー回路において、工程条件設定手段は、工程開始信号出力手段のOUT1から工程開始信号を出力し、自己保持手段であるノーマリーオフのa接点s1をオンするため、電源が投入されたことを示す感知信号を受信してオンするa接点p0と、ワーク67が投入されたことを示す感知信号を受信してオンするa接点p1と、工程が終了したことを示す感知信号を受信してオフするノーマリーオンのb接点/s18との直列回路から成り立っている。
【0008】
このラダー回路からなるシーケンスラダーは、図4に示される記憶部12に予め記憶されている。従ってこの工程は、洗浄処理装置100の操作パネルの電源がオンされると、制御部10の制御処理部11が、記憶部12からこのシーケンスラダーを読み出し、入出力部13からa接点p0及びa接点p1をオンする感知信号を受信すると工程条件設定手段の直列回路をつなげ、工程開始信号出力手段のOUT1から工程開始信号を出力してa接点s1をオンし、工程開始信号出力手段のOUT1から出力される工程開始信号が自己保持されて、完了する。次に図6において、このシーケンスラダーを基に図5のシーケンスが進む様子を、ステップ毎に説明する。
【0009】
図6において、図4に示される洗浄処理装置100に電源が投入されると、制御処理部11が、記憶部12から図6のシーケンスラダーを読み出す。また、ワーク67が入口機構25に投入され、続いて電源が投入されると、センサ(図示せず)がこれらを感知して、感知信号を出力する。これらの感知信号は、入出力部13を介して制御処理部11に送信される。制御処理部11は、これを受信して、a接点p0及びa接点p1をオンし、工程条件設定手段の直列回路をつなげ、工程開始信号出力手段のOUT1から工程開始信号を入出力部13を介して入口搬送機構20へ出力すると共に、a接点s1をオンして自己保持し、且つ、工程開始信号出力手段OUT2の工程条件設定手段のa接点s1をオンすると、ハンドは下降を開始する(ステップS0、S1)。
【0010】
ハンドが下降を完了すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p2をオンし、工程開始信号出力手段のOUT2から工程開始信号を入口搬送機構20へ出力すると共に、a接点s2をオンして自己保持し、且つ、工程開始信号出力手段のOUT3の工程条件設定手段のa接点s2をオンすると、ハンドはワーク67の掴みを開始する(ステップS2)。ハンドがワーク67を掴み終えると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p3をオンし、工程開始信号出力手段のOUT2から工程開始信号を、入口搬送機構20へ出力すると共に、a接点s3をオンして自己保持し、且つ、工程開始信号出力手段のOUT4の工程条件設定手段のa接点s3をオンすると、ハンドが上昇を開始する(ステップS3)。
【0011】
ハンドが上昇を完了すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p4をオンし、工程開始信号出力手段のOUT4から工程開始信号を入口搬送機構20へ出力すると共に、a接点s4をオンして自己保持し、且つ、工程開始信号出力手段のOUT5の工程条件設定手段のa接点s4をオンすると、ハンドは横移動を開始する(ステップS4)。ハンドが第1搬送機構30に到達すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p5をオンし、工程開始信号出力手段OUT5から工程開始信号を第1搬送機構30へ出力すると共に、a接点s5をオンして自己保持し、且つ、工程開始信号出力手段のOUT6の工程条件設定手段のa接点s5をオンすると、ハンドは第1洗浄処理槽35に向けて下降を開始する(ステップS5)。
【0012】
ハンドが下降を完了すると洗浄処理が開始され、洗浄処理が終了すると、センサがこれらを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p6をオンし、工程開始信号出力手段のOUT6から工程開始信号を第1搬送機構30へ出力すると共に、a接点s6をオンして自己保持し、且つ、工程開始信号出力手段のOUT7工程条件設定手段のa接点s6をオンすると、ハンドは上昇を開始する(ステップS6)。第2、第3洗浄処理槽45、55において、ステップS4〜S6と同様の工程がステップS7〜S12の工程において行なわれ、工程開始信号出力手段のOUT7〜12から工程開始信号が出力される。
【0013】
第3洗浄処理槽55においてステップS12の工程が終了し、ハンドが上昇を完了すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p13をオンし、工程開始信号出力手段のOUT13から工程開始信号を第3搬送機構50へ出力すると共に、a接点s13をオンして自己保持し、且つ、工程開始信号出力手段のOUT14工程条件設定手段のa接点s13をオンすると、ハンドは横移動を開始する(ステップS13)。ハンドが出口搬送機構60に到達すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p14をオンし、工程開始信号出力手段のOUT14から工程開始信号を出口搬送機構60へ出力すると共に、a接点s14をオンして自己保持し、且つ、工程開始信号出力手段のOUT15の工程条件設定手段のa接点s14をオンすると、ハンドは出口機構65に向けて下降を開始する(ステップS14)。
【0014】
ハンドが下降を完了すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p15をオンし、工程開始信号出力手段のOUT15から工程開始信号を出口搬送機構60へ出力すると共に、a接点s15をオンして自己保持し、且つ、工程開始信号出力手段のOUT16の工程条件設定手段のa接点s15をオンすると、ハンドはワーク67の放しを開始する(ステップS15)。ハンドが放しを完了するとセンサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p16をオンし、工程開始信号出力手段のOUT16から工程開始信号を出力してa接点s16をオンして自己保持し、且つ、工程開始信号出力手段のOUT17の工程条件設定手段のa接点s16をオンすると、ハンドは上昇を開始し、ワーク67は取り出される(ステップS16)。
【0015】
ハンドが上昇を完了すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p17をオンし、工程開始信号出力手段のOUT17から工程開始信号を出口搬送機構60へ出力すると共に、a接点s17をオンして自己保持し、且つ、工程開始信号出力手段のOUT18の工程条件設定手段のa接点s17をオンすると、ハンドは横移動を開始する(ステップS17)。ハンドが入口搬送機構20の位置に戻り、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p18をオンし、工程開始信号出力手段のOUT18から工程開始信号を入口搬送機構20へ出力すると共に、a接点s18をオンして自己保持し、且つ、工程開始信号出力手段のOUT1の工程条件設定手段のb接点/s18をオフして工程を終了する(ステップS18)。次に、図6のシーケンスラダーにおいて、任意の洗浄処理工程をスキップするためのシーケンスラダーについて説明する。
【0016】
図7は、第1〜第3洗浄処理槽を任意にスキップする従来のスキップシーケンスラダー図である。図7において、第1〜第3洗浄処理槽35、45、55を任意にスキップするため、工程条件設定手段に各洗浄処理槽のスキップ命令信号を受けてオンするa接点sk1〜3が、それぞれ工程開始信号出力手段のOUTA〜Cに接続されている。また、第1洗浄処理槽35をスキップするため、工程開始信号出力手段のOUT7の工程条件設定手段に、a接点A、s3、p4及びb接点/Bが追加されている。第2洗浄処理槽45を任意にスキップするため、工程開始信号出力手段のOUT10の工程条件設定手段に、a接点A、B、s3、s6、p4、p7及びb接点/Cが追加されている。さらに、第3洗浄処理槽55を任意にスキップするため、工程開始信号出力手段のOUT13の工程条件設定手段に、a接点A〜C、a接点s3、s6、s9、p4、p7、p10が追加されている。次に、第1〜第3洗浄処理槽35、45、55をスキップする場合を説明する。
【0017】
再び図7において、洗浄処理装置100の操作パネルから第1洗浄処理槽35のスキップ命令が入力されると、制御処理部11はこの信号を受信し、a接点sk1をオンし、工程開始信号出力手段のOUTAから工程開始信号を出力してa接点Aをオンする。これにより、ハンドが図5のステップS3を終了すると、b接点/AがオフしておりOUT4の工程には移行しなく、a接点p4、s3、Aの接点がオンし、b接点/Bがオンしており、工程開始信号出力手段のOUT7からは工程開始信号が出力されているため、ハンドはステップS7に入ると判断し、横移動を開始することで、第1洗浄処理槽35がスキップされる。スキップしない場合はステップS4、5、6のシーケンスに入る。
【0018】
洗浄処理装置100の操作パネルから第2洗浄処理槽45のスキップ命令が入力されると、制御処理部11はこの信号を受信し、a接点sk2をオンし、工程開始信号出力手段のOUTBから工程開始信号を出力してa接点Bをオンする。これにより、ハンドがステップS6を終了すると、b接点/BがオフしておりOUT7の工程には移行しなく、a接点p7、s6、Bの接点がオンし、b接点/Cがオンしており、工程開始信号出力手段のOUT10からは工程開始信号が出力されているため、ハンドはステップS10に入ると判断し、横移動を開始することで、第2洗浄処理槽45がスキップされる。スキップしない場合はステップS7、8、9のシーケンスに入る。
【0019】
洗浄処理装置100の操作パネルから第3洗浄処理槽55のスキップ命令が入力されると、制御処理部11はこの信号を受信し、a接点sk3をオンし、工程開始信号出力手段のOUTCから工程開始信号を出力してa接点Cをオンする。これにより、ハンドがステップS9を終了すると、b接点/CがオフしておりOUT10の工程には移行しなく、a接点p10、s9、Cの接点がオンしており、工程開始信号出力手段のOUT13からは工程開始信号が出力されているため、ハンドはステップS13に入ると判断し、横移動を開始することで、第3洗浄処理槽55がスキップされる。スキップしない場合はステップS10、11、12のシーケンスに入る。
【0020】
このように、スキップする工程からは不要な信号が出ないようにして、次の工程に進ませている。このため、スキップ動作がなく全工程を進める条件と、スキップする工程の組み合わせを考慮した条件とを、スキップする工程の工程条件設定手段に全て取り込んでラダー回路を組む必要があり、非常に複雑なラダー回路となる。また所定の工程区間を繰り返したい場合や、前の工程に戻りたい場合は、後の工程を全てスキップし、工程終了の条件を不成立としてシーケンスラダーを最初に戻し、再び所定の工程までスキップさせる必要がある。このように、工程の繰り返しや戻しの都度シーケンスラダーを一巡するため、表の作成や編集が複雑となり、工程数が多くなればなる程、困難となる。
【0021】
特許文献1には、基板処理開始前に、各リソースの使用タイミングを予めタイムテーブルとして作成し、マスタースレーブ間の通信遅れ時間を見込んでリソースの処理工程に係るコマンドの発行タイミングを早め、且つ、リソースの処理工程に補正時間を付加し、通信時間及びリソースの処理工程の実行時間に起因するタイムテーブルとの時間ずれを、補正時間を用いて調整する基板処理装置のスケジュール作成・実行方法について記載がある。
【特許文献1】特開2003−99112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、工程の繰り返しや戻し処理の都度、シーケンスラダーを一巡する必要がなく、シーケンスラダーの作成や編集が簡単な、シーケンスラダーのステップ処理方法とそのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明のシーケンスラダーのステップ処理方法は、電子機器の部品、材料の洗浄処理を行う洗浄処理装置を制御するシーケンスラダーのステップ処理方法であって、洗浄処理装置は、制御部と、所定の工程を実行する被制御部とを有し、制御部は、制御処理部と、記憶部と、入出力部とを有し、制御処理部は、シーケンスラダー回路で構成される順次処理部と、変数値増加処理部とスキップ処理部とを有し、全工程を順次処理する場合、制御処理部は、洗浄処理装置が起動されると、記憶部から読み出した予め記憶されていたシーケンスラダーにより順次処理部と変数値増加処理部とを制御し、順次処理部が発生した工程開始出力信号を、入出力部を介して被制御部に送信し、全工程の任意の工程をスキップする場合、制御処理部は、スキップ命令信号を受信すると、記憶部から読み出した予め記憶されていたシーケンスラダーにより順次処理部と変数値増加処理部とスキップ処理部とを制御し、順次処理部が発生した工程開始出力信号を、入出力部を介して被制御部に送信することを特徴とする。
【0024】
本発明のシーケンスラダーのステップ処理方法の順次処理部は、工程条件設定手段と初期変数設定転送手段と工程定数照合転送手段と工程開始信号出力手段とを有し、変数値増加処理部は、工程条件設定手段と変数値増加手段とリセット手段とを有し、スキップ処理部は、工程条件設定手段と工程開始信号出力手段と変数設定転送手段とを有し、工程条件設定手段は、シーケンスラダー回路から成ることを特徴とする。
【0025】
本発明のシーケンスラダープログラムは、電子機器の部品、材料の洗浄処理を行う洗浄処理装置を制御するシーケンスラダープログラムであって、洗浄処理装置は、制御部と、所定の工程を実行する被制御部とを有し、制御部は、制御処理部と、記憶部と、入出力部とを有し、制御処理部は、シーケンスラダー回路で構成される順次処理部と、変数値増加処理部とスキップ処理部とを有し、全工程を順次処理する場合、制御処理部は、洗浄処理装置が起動されると、記憶部から読み出した予め記憶されていたシーケンスラダーにより順次処理部と変数値増加処理部とを制御し、順次処理部が発生した工程開始出力信号を、入出力部を介して被制御部に送信し、全工程の任意の工程をスキップする場合、制御処理部は、スキップ命令信号を受信すると、記憶部から読み出した予め記憶されていたシーケンスラダーにより順次処理部と変数値増加処理部とスキップ処理部とを制御し、順次処理部が発生した工程開始出力信号を、入出力部を介して被制御部に送信する、シーケンスラダーを記憶部に記述することを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、工程の繰り返しや戻し処理の都度、シーケンスラダーを一巡する必要がなく、シーケンスラダーの作成や編集が簡単なシーケンスラダーのステップ処理方法とそのプログラムを提供することができる。これにより、シーケンスが停止するなどのトラブルに対して工程把握が容易となるため、迅速に原因の解明を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。図4は、洗浄処理装置の構成を示すブロック図であり、構成について既に説明した重複部分は省略する。制御部10の制御処理部11は、順次処理部70と、変数値増加処理部80と、スキップ処理部90とを有している。順次処理部70は、工程条件設定手段72と初期変数設定転送手段74と工程定数照合転送手段76と工程開始信号出力手段78とを有している。変数値増加処理部80は、工程条件設定手段72と変数値増加手段85とリセット手段87とを有している。スキップ処理部90は、工程条件設定手段72と工程開始信号出力手段78と工程変数設定転送手段95とを有している。工程条件設定手段72は、シーケンスラダー回路から成っている。次に、従来と同様に、洗浄処理装置100の主工程の1つである搬送工程を実行する動作について説明するが、本発明は、洗浄処理装置の全ての工程処理の制御に適用され得る。
【0028】
洗浄処理装置100の搬送工程を順次処理する場合、制御処理部11は、入口機構25にワークが投入され且つ操作パネル(図示せず)から電源が投入されるとこれらの信号を受信し、記憶部12に予め記憶されていたシーケンスラダーを読み出し、そのシーケンスラダーを基に順次処理部70と変数値増加処理部80とを制御し、順次処理部70が発生した工程開始出力信号を、入出力部13を介して各搬送機構に送信し搬送工程の順次処理を行う。
【0029】
搬送工程の任意の工程をスキップする場合、制御処理部11は、操作パネルにスキップ命令が入力されるとそのスキップ命令信号を受信し、記憶部12に予め記憶されていたシーケンスラダーを読み出し、そのシーケンスラダーを基に順次処理部70と変数値増加処理部80とスキップ処理部90とを制御し、順次処理部70が発生した工程開始出力信号を、入出力部13を介して各搬送機構に送信して任意の工程のスキップ処理を行う。次にこれらの動作の詳細を説明する。
【0030】
図5は、洗浄処理装置の搬送工程動作を示すシーケンス図であり、シーケンスについては既に説明したため省略する。図2は、本発明による洗浄処理装置の搬送工程を示す順次処理部のシーケンスラダー図である。図2において、制御処理部11の順次処理部70の工程条件設定手段72は、電源が投入されたことを示す感知信号を受信してオンするa接点p0と、ワーク67が投入されたことを示す感知信号を受信してオンするa接点p1とを有している。初期変数設定転送手段74は、変数D0に定数K1の値を代入し、定数K1を具備する工程定数照合転送手段76に転送する要素mk1を有している。工程定数照合転送手段76は、定数K1〜18と変数D0とを照合し一致するか否かを判断する要素kd1〜kd18を有している。工程開始信号出力手段78は、工程定数照合転送手段76での一致に応答して工程開始信号を出力する要素OUT1〜OUT18を有している。
【0031】
図3は、本発明による洗浄処理装置の全工程を動作させるための変数値増加処理部のシーケンスラダー図である。図3において、制御処理部11の変数値増加処理部80の工程条件設定手段72は、各工程の開始を示す工程開始信号を受信してオンするa接点s1〜s18と、各工程が完了したことを示す感知信号を受信してオンするa接点p2〜p18とを有している。変数値増加手段85は、変数D0の値に1を加える要素inc10を有している。リセット手段87は、変数D0の値を0にリセットする要素rst10を有している。
【0032】
図4に示される洗浄処理装置100に電源が投入されると、制御処理部11は、記憶部12から図2、図3のシーケンスラダーを読み出す。また、ワーク67が入口機構25に投入され、続いて電源が投入されると、センサ(図示せず)がこれらを感知して、感知信号を出力する。これらの感知信号は、入出力部13を介して制御処理部11に送信される。
【0033】
図2において、制御処理部11は、これを受信して、a接点p0及びa接点p1をオンし、工程条件設定手段72の直列回路をつなげ、初期変数設定転送手段74のmk1の変数D0に定数K1の値1を代入し、定数K1を具備する工程定数照合転送手段76のkd1へ転送し、工程定数照合転送手段76のkd1において、定数K1の値1と変数D0の値1とが一致すると、工程開始信号出力手段78のOUT1から工程開始信号を入出力部13を介して入口搬送機構20へ出力すると共に、図3のシーケンスラダーのa接点s1をオンすると、ハンドは下降を開始する(図5のステップS0、S1)。
【0034】
ハンドが下降を完了すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信して図3のa接点p2をオンし、直列回路がつながると変数値増加手段85のinc10の変数D0の値に1を加え2とする。これにより、図2の工程定数照合転送手段76の変数D0の値も2となり、工程定数照合転送手段76のkd2において定数K2の値2と変数D0の値2とが一致し、工程開始信号出力手段78のOUT2から工程開始信号を入口搬送機構20へ出力すると共に、図3のa接点s2をオンすると、ハンドはワーク67の掴みを開始する(ステップS2)。
【0035】
ハンドがワーク67を掴み終えると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p3をオンし、変数値増加手段85のinc10の変数D0の値に1を加え3とすると、kd3において定数K3の値3と変数D0の値3とが一致し、工程開始信号出力手段78のOUT3から工程開始信号を入口搬送機構20へ出力すると共に、a接点s3をオンすると、ハンドが上昇を開始する(ステップS3)。
【0036】
ハンドが上昇を完了すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p4をオンし、変数値増加手段85のinc10の変数D0の値に1を加え4とすると、kd4において定数K4の値4と変数D0の値4とが一致し、工程開始信号出力手段78のOUT4から工程開始信号を入口搬送機構20へ出力すると共に、a接点s4をオンすると、ハンドは横移動を開始する(ステップS4)。
【0037】
ハンドが第1搬送機構30に到達すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p5をオンし、変数値増加手段85のinc10の変数D0の値に1を加え5とすると、kd5において定数K5の値5と変数D0の値5とが一致し、工程開始信号出力手段78のOUT5から工程開始信号を第1搬送機構30へ出力すると共に、a接点s5をオンすると、ハンドは第1洗浄処理槽35に向けて下降を開始する(ステップS5)。
【0038】
ハンドが下降を完了すると洗浄処理が開始され、洗浄処理が終了すると、センサがこれらを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p6をオンし、変数値増加手段85のinc10の変数D0の値に1を加え6とすると、kd6において定数K6の値6と変数D0の値6とが一致し、工程開始信号出力手段78のOUT6から工程開始信号を第1搬送機構30へ出力すると共に、a接点s6をオンすると、ハンドは上昇を開始する(ステップS6)。第2、第3洗浄処理槽45、55において、ステップS4〜S6と同様の工程がステップS7〜S12の工程において行なわれ、工程開始信号出力手段78のOUT7〜12から工程開始信号が出力される。
【0039】
第3洗浄処理槽55においてステップS12の工程が終了し、ハンドが上昇を完了すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p13をオンし、変数値増加手段85のinc10の変数D0の値に1を加え13とすると、kd13において定数K13の値13と変数D0の値13とが一致し、工程開始信号出力手段78のOUT13から工程開始信号を第3搬送機構50へ出力すると共に、a接点s13をオンすると、ハンドは横移動を開始する(ステップS13)。
【0040】
ハンドが出口搬送機構60に到達すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p14をオンし、変数値増加手段85のinc10の変数D0の値に1を加え14とすると、kd14において定数K14の値14と変数D0の値14とが一致し、工程開始信号出力手段78のOUT14から工程開始信号を出口搬送機構60へ出力すると共に、a接点s14をオンすると、ハンドは出口機構65に向けて下降を開始する(ステップS14)。
【0041】
ハンドが下降を完了すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p15をオンし、変数値増加手段85のinc10の変数D0の値に1を加え15とすると、kd15において定数K15の値15と変数D0の値15とが一致し、工程開始信号出力手段78のOUT15から工程開始信号を出口搬送機構60へ出力すると共に、a接点s14をオンすると、ハンドはワーク67の放しを開始する(ステップS15)。
【0042】
ハンドが放しを完了するとセンサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p16をオンし、要素inc10の変数D0の値に1を加え16とすると、kd16において定数K16の値16と変数D0の値16とが一致し、工程開始信号出力手段OUT16から工程開始信号を出口搬送機構60へ出力すると共に、a接点s16をオンすると、ハンドは上昇を開始しワーク67は取り出される(ステップS16)。
【0043】
ハンドが上昇を完了すると、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p17をオンし、変数値増加手段85のinc10の変数D0の値に1を加え17とすると、kd17において定数K17の値17と変数D0の値17とが一致し、工程開始信号出力手段78のOUT17から工程開始信号を出口搬送機構60へ出力すると共に、a接点s17をオンすると、ハンドは横移動を開始する(ステップS17)。
【0044】
ハンドが入口搬送機構20の位置に戻り、センサがこれを感知して、感知信号を出力する。制御処理部11はこれを受信してa接点p18をオンし、変数値増加手段85のinc10の変数D0の値に1を加え18とすると、kd18において定数K18の値18と変数D0の値18とが一致し、工程開始信号出力手段78のOUT18から工程開始信号を入口搬送機構20へ出力すると共に、a接点s18をオンすると、リセット手段87の要素rst10は、全ての変数D0の値を0にリセットし工程を終了する(ステップS18)。次に、任意の洗浄処理工程をスキップするためのシーケンスラダーについて説明する。
【0045】
図1は、本発明による洗浄処理装置の洗浄処理槽を任意にスキップできるスキップシーケンスラダー図である。図1において、図5の第1〜第3洗浄処理槽35、45、55を任意にスキップするため、制御処理部11のスキップ処理部90の工程条件設定手段72は、工程開始信号に応じてオンするa接点s3、s6、s9、A〜C、工程終了信号に応じてオンするa接点p4、p7、p10、工程開始信号に応じてオフするb接点/B、/C、及びスキップ命令信号に応じてオンするa接点sk1〜sk3を有している。工程開始信号出力手段78は、スキップ命令信号に応じてオンするa接点sk1〜sk3に応答して工程開始信号を出力する要素OUTA〜OUTCを有している。工程変数設定転送手段95は、変数D0に定数K7、K10、K13のいずれかの値を代入し、定数K7、K10、K13を具備する図2の工程定数照合転送手段76に転送する要素mk7、mk10及びmk13を有している。次に、図5の第1〜第3洗浄処理槽35、45、55をスキップする場合について説明する。
【0046】
洗浄処理装置100の操作パネルから第1洗浄処理槽35のスキップ命令が入力されると、制御処理部11は、この信号を受信してa接点sk1をオンし、工程開始信号出力手段78のOUTAから工程開始信号を出力して、既にオンしているa接点s3、p4、及びb接点/Bと直列接続されているa接点Aをオンする。これにより直列回路がつながると、工程変数設定転送手段95のmk7の変数D0に定数K7の値7を代入し、定数K7を具備する図2の工程定数照合転送手段76のkd7に転送し、工程定数照合転送手段76のkd7において、定数K7の値7と変数D0の値7とが一致すると、工程開始信号出力手段78のOUT7から工程開始信号を入出力部13を介して入口搬送機構20へ出力すると共に、図3のシーケンスラダーのa接点s7をオンする。
【0047】
これによりハンドが図5のステップS3を終了すると、S7に横移動を開始することで、第1洗浄処理槽35がスキップされる。スキップしない場合は、ステップS4、5、6のシーケンスに入る。
【0048】
洗浄処理装置100の操作パネルから第2洗浄処理槽45のスキップ命令が入力されると、制御処理部11はこの信号を受信し、a接点sk2をオンし、工程開始信号出力手段78のOUTBから工程開始信号を出力して、既にオンしているa接点s3、p4、A及びb接点/Cと直列接続されているa接点Bをオンする。これにより直列回路がつながると、工程変数設定転送手段95のmk10の変数D0に定数K10の値10を代入し、定数K10を具備する図2の工程定数照合転送手段76のkd10に転送し、工程定数照合転送手段76のkd10において、定数K10の値10と変数D0の値10とが一致すると、工程開始信号出力手段78のOUT10から工程開始信号を入出力部13を介して入力搬送機構20又は第1搬送機構30へ出力すると共に、図3のシーケンスラダーのa接点s10をオンする。
【0049】
ハンドがステップS6を終了すると、S10に横移動を開始することで、第2洗浄処理槽45がスキップされる。S3を終了時点で、第1洗浄処理槽35と第2洗浄処理槽45のスキップ命令が入力された場合も、S10に横移動を開始することで、第1洗浄処理槽35と第2洗浄処理槽45をスキップさせる。スキップしない場合は、ステップS7、8、9のシーケンスに入る。
【0050】
洗浄処理装置100の操作パネルから第3洗浄処理槽55のスキップ命令が入力されると、制御処理部11はこの信号を受信し、a接点sk3をオンし、工程開始信号出力手段78のOUTCから工程開始信号を出力して、既にオンしているa接点s3、p4、A及びBと直列接続されているa接点Cをオンする。これにより直列回路がつながると、工程変数設定転送手段95のmk13の変数D0に定数K13の値13を代入し、定数K13を具備する図2の工程定数照合転送手段76のkd13に転送し、工程定数照合転送手段76のkd13において、定数K13の値13と変数D0の値13とが一致すると、工程開始信号出力手段78のOUT13から工程開始信号を入出力部13を介して入口搬送機構20又は第1搬送機構30又は第2搬送機構40へ出力すると共に、図3のシーケンスラダーのa接点s13をオンする。
【0051】
ハンドがステップS9を終了すると、S13に横移動を開始することで、第3洗浄処理槽55がスキップされる。S3を終了時点で、第1洗浄処理槽35と第2洗浄処理槽45と第3洗浄処理槽55のスキップ命令が入力された場合も、S13に横移動を開始することで、第1洗浄処理槽35から第3洗浄処理槽55をスキップさせる。S6を終了時点で、第2洗浄処理槽45と第3洗浄処理槽55のスキップ命令が入力された場合も、S13に横移動を開始することで、第2洗浄処理槽45と第3洗浄処理槽55をスキップさせる。スキップしない場合は、ステップS10、11、12のシーケンスに入る。
【0052】
以上説明したように本発明によれば、制御処理部の変数値増加処理部と工程定数照合転送手段とにより、工程のスキップ先を自由に設定し、工程を継続することができるため、簡単なラダー回路によりシーケンスラダーを組むことができる。また所定の工程区間を繰り返したい場合や前の工程に戻りたい場合、後の工程を全てスキップし工程終了の条件を不成立としてハンドを最初に戻す必要がなくなり、工程数が多くなってもシーケンスラダーの作成や編集が複雑になることがない。これにより、シーケンスが停止するなどのトラブルに対して工程把握が容易となるため、迅速に原因の解明を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明による洗浄処理装置の工程を任意にスキップできるスキップシーケンスラダー図。
【図2】本発明の洗浄処理装置の全工程を示す順次処理部のシーケンスラダー図。
【図3】本発明による洗浄処理装置の全工程を動作させるための変数値増加処理部のシーケンスラダー図。
【図4】洗浄処理装置の構成を示すブロック図。
【図5】洗浄処理装置の各工程動作を示すシーケンス図。
【図6】洗浄処理装置の全工程を示す従来のシーケンスラダー図。
【図7】洗浄処理槽を任意にスキップする従来のスキップシーケンスラダー図。
【符号の説明】
【0054】
10 制御部
11 制御処理部
12 記憶部
13 入出力部
15 被制御部
20 入口搬送機構
25 入口機構
30 第1搬送機構
35 第1洗浄処理槽
40 第2搬送機構
45 第2洗浄処理槽
50 第3搬送機構
55 第3洗浄処理槽
60 出口搬送機構
65 出口機構
67 ワーク
70 順次処理部
72 工程条件設定手段
74 初期変数設定転送手段
76 工程定数照合転送手段
78 工程開始信号出力手段
80 変数値増加処理部
85 変数値増加手段
87 リセット手段
90 スキップ処理部
95 工程変数設定転送手段
100 基板洗浄装置
S0〜S18 各ステップ
s1〜s18 a接点
p0〜p18 a接点
sk1〜sk3 a接点
/A、/B、/C、/s18 b接点
OUT1〜18 工程開始信号出力手段の各要素
mk1 初期変数設定転送手段の要素
mk7、mk10、mk13 工程変数設定転送手段の各要素
kd1〜kd18 工程定数照合転送手段の各要素
inc10 変数値増加手段の要素
rst10 リセット手段の要素
K1〜K18 定数
D0 変数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器の部品、材料の洗浄処理を行う洗浄処理装置を制御するシーケンスラダーのステップ処理方法であって、
前記洗浄処理装置は、制御部と、所定の工程を実行する被制御部とを有し、
前記制御部は、制御処理部と、記憶部と、入出力部とを有し、
前記制御処理部は、シーケンスラダー回路で構成される順次処理部と、変数値増加処理部とスキップ処理部とを有し、
全工程を順次処理する場合、前記制御処理部は、前記洗浄処理装置が起動されると、前記記憶部から読み出した予め記憶されていたシーケンスラダーにより前記順次処理部と前記変数値増加処理部とを制御し、前記順次処理部が発生した工程開始出力信号を、前記入出力部を介して前記被制御部に送信し、
全工程の任意の工程をスキップする場合、前記制御処理部は、スキップ命令信号を受信すると、前記記憶部から読み出した予め記憶されていた前記シーケンスラダーにより前記順次処理部と前記変数値増加処理部と前記スキップ処理部とを制御し、前記順次処理部が発生した工程開始出力信号を、前記入出力部を介して前記被制御部に送信することを特徴とするシーケンスラダーのステップ処理方法。
【請求項2】
前記順次処理部は、工程条件設定手段と初期変数設定転送手段と工程定数照合転送手段と工程開始信号出力手段とを有し、
前記変数値増加処理部は、前記工程条件設定手段と変数値増加手段とリセット手段とを有し、
前記スキップ処理部は、前記工程条件設定手段と前記工程開始信号出力手段と工程変数設定転送手段とを有し、
前記工程条件設定手段は、シーケンスラダー回路から成ることを特徴とする請求項1に記載のシーケンスラダーのステップ処理方法。
【請求項3】
電子機器の部品、材料の洗浄処理を行う洗浄処理装置を制御するシーケンスラダープログラムであって、
前記洗浄処理装置は、制御部と、所定の工程を実行する被制御部とを有し、
前記制御部は、制御処理部と、記憶部と、入出力部とを有し、
前記制御処理部は、シーケンスラダー回路で構成される順次処理部と、変数値増加処理部とスキップ処理部とを有し、
全工程を順次処理する場合、前記制御処理部は、前記洗浄処理装置が起動されると、前記記憶部から読み出した予め記憶されていたシーケンスラダーにより前記順次処理部と前記変数値増加処理部とを制御し、前記順次処理部が発生した工程開始出力信号を、前記入出力部を介して前記被制御部に送信し、
全工程の任意の工程をスキップする場合、前記制御処理部は、スキップ命令信号を受信すると、前記記憶部から読み出した予め記憶されていた前記シーケンスラダーにより前記順次処理部と前記変数値増加処理部と前記スキップ処理部とを制御し、前記順次処理部が発生した工程開始出力信号を、前記入出力部を介して前記被制御部に送信する、
前記シーケンスラダーを前記記憶部に記述することを特徴とするシーケンスラダープログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−140340(P2009−140340A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−317342(P2007−317342)
【出願日】平成19年12月7日(2007.12.7)
【出願人】(000219004)島田理化工業株式会社 (205)
【Fターム(参考)】