説明

シースヒータ及びグロープラグ

【課題】シースヒータ及びグロープラグにおいて、発熱コイル内部への窒素の侵入を抑制し、発熱コイル内部の窒化を防止することで、耐久性の向上及び長寿命化を図る。
【解決手段】グロープラグ1は、筒状の主体金具2と、当該主体金具2に装着されたシースヒータ3とを備える。シースヒータ3は、軸線C1方向に延びるチューブ7と、当該チューブ7内に挿通される中軸8、発熱コイル9、及び、制御コイル10とを備える。チューブ7は、Ni又はFeを主成分とするとともに、発熱コイル9には、Alが5質量%以上含有される。チューブ7の先端部分及び発熱コイル9の先端部分は、先端側接合部位21で接合される。先端側接合部位21の内側表面から5μm以内の表層領域31のうち、少なくとも発熱コイル9の先端外周GSから先端側接合部位21の内側表面に沿って100μmの範囲におけるAl含有量が3.5質量%以上とされている

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体や気体の加熱装置としてのシースヒータや、当該シースヒータを備えたディーゼルエンジンの予熱などに使用するグロープラグに関する。
【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジンの予熱などに使用するグロープラグとしては、一般に、先端部の閉じた金属製のチューブ内に、クロム(Cr)やアルミニウム(Al)等を含有する発熱コイルを封入したシースヒータを用いるものが知られている。
【0003】
チューブ内に配設される発熱コイルの先端部は、当該先端部とチューブの先端部とを溶融して形成された溶融部によって接合される。一方で、発熱コイルの後端部は、直接又は制御コイルを介して、チューブ後部に挿入された中軸(リード部材)の先端に接合される。そして、当該中軸を介して通電されることにより発熱コイルが発熱する。
【0004】
ここで、グロープラグを長期間使用していると、発熱コイル内部へと窒素が侵入し、Cr等の窒化が進行してしまうおそれがある。窒化が進行してしまうと、発熱コイル内部に窒化物が散在することとなってしまうため、発熱コイルの脆弱化、ひいては断線を引き起こしてしまうおそれがある。
【0005】
これに対し、チューブの後端開口にフッ素ゴムよりなる封止体を設けることで、チューブ内への窒素の侵入を防止し、発熱コイル内部の窒化を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平1−167529号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、近年、グロープラグの長寿命化が益々要求されるようになっており、排ガスをよりクリーンなものとするために、ディーゼルエンジン始動後、従前よりも高温かつ長時間にわたっての加熱が必要となってきている。このような状況下において、上記技術では十分に窒素の侵入を防止することができないおそれがある。
【0007】
そこで、発熱コイル内部への窒素の侵入経路について、本願発明者が鋭意検討したところ、次のような事実が明らかとなった。すなわち、発熱コイルを構成する材料にAlが含まれていると、その表層には、窒化アルミニウム(AlN)や酸化アルミニウム(Al23)の被膜が形成される。そして、当該被膜の形成により発熱コイル表層からの窒素の侵入が効果的に抑制される。一方で、例えば、発熱コイル先端部とチューブとが相互に溶融されて形成された溶融部を鑑みると、チューブにはAlが含有されていない場合が一般的であるため、前記溶融部におけるAlの含有量は比較的少ないものとなってしまう。そのため、発熱コイルの近傍にAl含有量が少ない領域が存在すると、AlN等の被膜が形成されずに、当該領域から発熱コイルの内部へと窒素が侵入してしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、発熱コイル内部への窒素の侵入を抑制することで、発熱コイル内部の窒化を防止し、ひいては耐久性に優れ、長寿命化を図ることが可能なシースヒータ及びグロープラグを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
【0010】
構成1.本構成のシースヒータは、軸線方向に延びるとともに先端部が閉塞した筒状のチューブと、
先端が前記チューブ内に位置し、後端が当該チューブの後端側へ突出するリード部材と、
抵抗発熱線よりなり、前記チューブ内に配設されるとともに、先端が前記チューブの先端に接合され、後端が前記リード部材の先端部と直接的或いは間接的に接合されることで前記リード部材と電気的に接続される発熱コイルとを備えたシースヒータであって、
前記チューブはニッケル(Ni)又は鉄(Fe)を主成分とするとともに、
前記発熱コイルはアルミニウム(Al)を5質量%以上含有し、
前記チューブの先端及び前記発熱コイルの先端が接合された部位であって、前記チューブを構成する金属及び前記発熱コイルを構成する金属が相互に溶融されて混じり合うことによって形成された先端側接合部位のうち、内側表面から5μm以内の表層領域であって、少なくとも前記発熱コイルの先端外周から前記先端側接合部位の内側表面に沿って100μmの範囲内におけるアルミニウム(Al)の含有量を3.5質量%以上としたことを特徴とする。
【0011】
上記構成1によれば、発熱コイルには、Alが5質量%以上含有されている。このため、発熱コイル表層に酸化アルミニウム(Al23)や窒化アルミニウム(AlN)の被膜(以下、便宜上「Al系被膜」という)が形成され、これにより、発熱コイル表層からの窒素の侵入を防止することができる。
【0012】
さらに、本構成1によれば、先端側接合部位の表層領域のうち、発熱コイルの先端外周から先端側接合部位の内側表面に沿って少なくとも100μmの範囲内には、Alが3.5質量%以上含有されている。すなわち、先端側接合部位のうち、窒素の侵入が最も懸念される発熱コイルの近傍部位について、当該部位の表層におけるAl含有量が3.5質量%以上とされている。これにより、先端側接合部位のうち、発熱コイルの近傍部位の表層においてAl系被膜を形成することができ、発熱コイル内部への窒素の侵入を効果的に防止することができる。
【0013】
以上のように、発熱コイル表層からの窒素の侵入、及び、発熱コイル近傍の先端側接合部位からの窒素の侵入を一挙に抑制できることから、発熱コイル内部における窒化物の生成をより確実に防止することができ、ひいては耐久性の飛躍的な向上及び長寿命化を図ることができる。
【0014】
尚、発熱コイル中のAl含有量が5質量%未満の場合には、Al系被膜の形成に必要なAlが不足してしまい、上述の作用効果が十分に奏されないおそれがある。
【0015】
一方、発熱コイル内部における窒化物の生成をより確実に防止するという観点からは、Al含有量をより増大させることが好ましい。ところが、Al含有量の増大に伴い、発熱コイルの加工性が低下してしまうおそれがある。このため、良好な加工性を確保するためには、Al含有量を8質量%以下とすることが望ましい。換言すれば、このようにAl含有量が最小限に抑えられた発熱コイルを用いた上で、本構成1を採用することにより、加工性の低下を伴うことなく、発熱コイル内部の窒化を効果的に防止することができるといえる。
【0016】
構成2.本構成のシースヒータは、上記構成1において、前記チューブにおけるAlの含有量を3.5質量%以上としたことを特徴とする。
【0017】
上記構成2によれば、チューブにはAlが3.5質量%以上含有されている。このため、Alを5質量%以上含有する発熱コイルと当該チューブとを溶融して接合することで、先端側接合部位におけるAl含有量を確実に3.5質量%以上とすることができる。これにより、先端側接合部位の表層全域においてAl系被膜を形成することができるとともに、チューブにおいてもAl系被膜を形成することができる。その結果、発熱コイル内部への窒素の侵入をより効果的に抑制することができ、耐久性の一層の向上を図ることができる。
【0018】
構成3.本構成のシースヒータは、上記構成1又は2において、前記発熱コイルはクロム(Cr)を含有するとともに、
前記表層領域のうち、少なくとも前記発熱コイルの先端外周から前記先端側接合部位の内側表面に沿って100μmの範囲内には、1000℃におけるクロム(Cr)の窒化物生成自由エネルギーよりも1000℃における窒化物生成自由エネルギーが少ない元素を少なくとも1種類含有する領域が存在していることを特徴とする。
【0019】
上記構成3によれば、発熱コイルにはCrが含有されるため、発熱コイルの抵抗値を十分に増大させることができる。このため、発熱コイルに過度の細径化を施すことなく、十分な発熱性能を実現することができる。また、発熱コイルの過度の細径化を図る必要がないことから、発熱コイルを比較的太いものとすることでき、その結果、発熱コイルの耐久性の向上を図ることができる。
【0020】
一方で、Crは比較的窒化しやすい元素であるため、Crの窒化が進行してしまい、発熱コイルの耐久性が低下してしまうことが懸念される。また、先端側接合部位の形成によって、先端側接合部位中にCrが溶融され得るが、当該Crが窒化してしまうことによって、発熱コイル近傍の先端側接合部位の表層におけるAl系被膜中にCr窒化物が散在してしまい、不連続なAl系被膜が形成されてしまうおそれがある。その結果、発熱コイル内部への窒素の侵入を十分に抑制できないことが懸念される。
【0021】
この点、本構成3によれば、シースヒータ使用時を想定した高温環境下(1000℃)におけるCrの窒化物生成自由エネルギーより小さい窒化物生成自由エネルギーを有する元素を含有する領域が、前記表層領域のうち、少なくとも前記発熱コイルの先端外周から先端側接合部位の内側表面に沿って100μmの範囲内に存在している。これにより、高温環境下において、当該元素がいわゆる窒素ゲッター元素として機能し、発熱コイル内部におけるCrの窒化を防止することができる。また、Cr窒化物の生成を抑制することができるため、発熱コイル近傍の先端側接合部位において連続的なAl系被膜を形成することができる。その結果、窒素の侵入を一層効果的に防止することができ、耐久性のより一層の向上を図ることができる。
【0022】
尚、窒素ゲッター元素としては、例えば、マンガン、ケイ素、ボロン、バナジウム、タンタル、マグネシウム、チタン、及び、ジルコニウム、ハフニウム、セリウム等の希土類元素等を挙げることができる。
【0023】
構成4.本構成のシースヒータは、軸線方向に延びるとともに先端部が閉塞した筒状のチューブと、
先端が前記チューブ内に位置し、後端が当該チューブの後端側へ突出するリード部材と、
抵抗発熱線よりなり、前記チューブ内に配設されるとともに、先端が前記チューブの先端に接合され、後端が前記リード部材の先端部と間接的に接合されることで前記リード部材と電気的に接続される発熱コイルと、
先端が前記発熱コイルの後端と接合され、後端が前記リード部材の先端部に接合された制御コイルとを備えたシースヒータであって、
前記チューブはNi又はFeを主成分とするとともに、
前記発熱コイルはAlを5質量%以上含有し、
前記発熱コイルの後端及び前記制御コイルの先端が接合された部位であって、前記発熱コイルを構成する金属及び前記制御コイルを構成する金属が相互に溶融されて混じり合うことによって形成された後端側接合部位におけるAlの含有量を3.5質量%以上としたことを特徴とする。
【0024】
上記構成4によれば、発熱コイルには、Alが5質量%以上含有されている。このため、発熱コイル表層にAl系被膜を形成することができ、発熱コイル表層からの窒素の侵入を防止することができる。
【0025】
さらに、本構成4によれば、後端側接合部位におけるアルミニウム含有量が3.5質量%以上とされている。このため、後端側接合部位の表層においてAl系被膜を形成することができる。これにより、後端側接合部位から発熱コイル内部への窒素の侵入を効果的に抑制することができ、耐久性の一層の向上を図ることができる。
【0026】
構成5.本構成のシースヒータは、上記構成4において、前記制御コイルにおけるAlの含有量を2質量%以上としたことを特徴とする。
【0027】
上記構成5によれば、制御コイルには、Alが2質量%以上含有されている。これにより、発熱コイルを構成する金属と制御コイルを構成する金属とが溶融して形成された後端側接合部位におけるAl含有量を比較的容易に3.5質量%以上とすることができる。すなわち、本構成5を採用することで、上記構成4を比較的容易に実現することができる。
【0028】
構成6.本構成のシースヒータは、上記構成4又は5において、前記発熱コイルはCrを含有するとともに、
前記後端側接合部位には、1000℃におけるCrの窒化物生成自由エネルギーよりも1000℃における窒化物生成自由エネルギーが少ない元素を少なくとも1種類含有する領域が存在していることを特徴とする。
【0029】
上記構成6によれば、発熱コイルにはCrが含有されるため、発熱コイルの抵抗値を十分に増大させることができる。このため、発熱コイルに過度の細径化を施すことなく、十分な発熱性能を実現することができる。また、発熱コイルの過度の細径化を図る必要がないことから、発熱コイルを比較的太いものとすることでき、その結果、発熱コイルの耐久性の向上を図ることができる。
【0030】
一方で、Crは比較的窒化しやすい元素であるため、Crの窒化が進行してしまい、発熱コイルの耐久性が低下してしまうことが懸念される。また、後端側接合部位の形成によって、後端側接合部位中にCrが溶融され得るが、当該Crが窒化してしまうことによって、後端側接合部位の表層におけるAl系被膜にCr窒化物が散在してしまい、Al系被膜が不連続なものとなってしまうおそれがある。
【0031】
これに対して、本構成6によれば、シースヒータ使用時を想定した高温環境下(1000℃)におけるCrの窒化物生成自由エネルギーより小さい窒化物生成自由エネルギーを有する元素を含有する領域が、後端側接合部位に存在している。これにより、高温環境下において、当該元素がいわゆる窒素ゲッター元素として機能し、発熱コイル内部におけるCrの窒化を防止することができる。また、後端側接合部位において連続的なAl系被膜を形成することができるため、窒素の侵入を一層効果的に防止することができる。
【0032】
構成7.本構成のシースヒータは、上記構成1乃至6のいずれかにおいて、前記発熱コイルはCrを含有するとともに、ジルコニウム(Zr)を0.005質量%以上2質量%以下、或いは、チタン(Ti)を0.005質量%以上5質量%以下含有することを特徴とする。
【0033】
上記構成7によれば、発熱コイルには、窒素ゲッター元素として、Zr又はTiが所定量含有されている。このため、Crの窒化をより確実に抑制することができる。
【0034】
尚、Zr或いはTiの含有量が0.005質量%未満である場合には、Crの窒化を十分に抑制できないおそれがある。一方で、Zrの含有量が2質量%を超える場合、或いは、Tiの含有量が5質量%を超える場合には、発熱コイルの加工が困難となってしまうおそれがある。
【0035】
構成8.構成1乃至7のいずれかに記載のシースヒータを具備することを特徴とするグロープラグ。
【0036】
上記構成8によれば、筒状の主体金具を具備するグロープラグに上記思想が適用される。すなわち、グロープラグとしてディーゼルエンジン等に使用された場合に、上記作用効果が奏されることとなる。尚、この場合において、上記構成1〜7のシースヒータのチューブは、主体金具の先端側から自身の先端部を突出させた状態で、前記主体金具に固定される。また、リード部材は、自身の後端が前記主体金具の後端から突出させられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下に、実施形態について図面を参照しつつ説明する。
〔第1実施形態〕
図1(a)は、本発明にかかるシースヒータを具備してなるグロープラグの一例を示す全体図であり、図1(b)はその縦断面図である。
【0038】
図1(a),(b)に示すように、グロープラグ1は、筒状の主体金具2と、主体金具2に装着されたシースヒータ3とを備えている。
【0039】
主体金具2は、軸線C1方向に貫通する軸孔4を有するとともに、その外周面には、ディーゼルエンジンへの取付用のねじ部5と、トルクレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部6とが形成されている。
【0040】
シースヒータ3は、チューブ7とリード部材としての中軸8とが軸線C1方向に一体化されて構成されている。
【0041】
図2に示すように、チューブ7は、先端部が閉じた金属製の筒状チューブである。また、当該チューブ7の内側には、チューブ7先端に接合される発熱コイル9と、当該発熱コイル9の後端に直列接続された制御コイル10とが酸化マグネシウム粉末等の絶縁粉末11とともに封入されている。
【0042】
本実施形態において、チューブ7と発熱コイル9とは、両者を構成する金属が相互に溶融されて混じり合うことで形成された先端側接合部位21によって接合されている。尚、先端側接合部位21を形成するに際しては、発熱コイル9の先端に金属製のチップ部材を溶融接合した上で、当該発熱コイル9の接合されたチップ部材とチューブ7とを溶融することで形成してもよい。このとき、前記チップ部材は、先端側接合部位21の一部を構成することとなる。また、発熱コイル9の先端部にアルミニウムメッキを施した後、当該発熱コイル9とチューブ7とを溶融接合することとしてもよい。
【0043】
また、発熱コイル9と制御コイル10とは、両者を構成する金属が相互に溶融されて混じり合うことで形成された後端側接合部位22によって接合されている。尚、後端側接合部位22を形成するに際しては、発熱コイル9及び制御コイル10間に金属製のチップ部材を介した上で、両コイル9,10及び当該チップ部材を溶融することで形成してもよい。
【0044】
さらに、チューブ7の後端は、中軸8との間で環状ゴム17により封止されている。加えて、前述のように、発熱コイル9は、その先端においてチューブ7と導通しているが、発熱コイル9及び制御コイル10の外周面とチューブ7の内周面とは、絶縁粉末11の介在により絶縁された状態となっている。
【0045】
発熱コイル9は、鉄(Fe)−クロム(Cr)−アルミニウム(Al)系合金の抵抗発熱線により構成されている(この点については後述する)。また、制御コイル10は発熱コイル9の材質よりも電気比抵抗の温度係数が大きい材質、例えばコバルト(Co)−ニッケル(Ni)−Fe系合金等に代表されるCo又はNiを主成分とする抵抗発熱線により構成されている。これにより、制御コイル10は、自身の発熱及び発熱コイル9からの発熱を受けることにより電気抵抗値を増大させ、発熱コイル9に対する電力供給量を制御する。従って、通電初期においては発熱コイル9には比較的大きな電力供給がなされ、発熱コイル9の温度は急速に上昇する。すると、その発熱により制御コイル10が加熱されて電気抵抗値が増大し、発熱コイル9への電力供給が減少する。これにより、シースヒータ3の昇温特性は、通電初期に急速昇温した後、以降は制御コイル10の働きにより電力供給が抑制されて温度が飽和する形となる。つまり、制御コイル10の存在により、急速昇温性を高めつつ発熱コイル9の温度の過昇(オーバーシュート)も生じにくくすることができるようになっている。
【0046】
また、チューブ7には、スウェージング加工等によって、その先端部に発熱コイル9等を収容する小径部7aが形成されるとともに、その後端側において小径部7aよりも径の大きい大径部7bが形成されている。そして、この大径部7bが、主体金具2の軸孔4に形成された小径部4aに対し圧入接合されることにより、チューブ7が主体金具2の先端より突出した状態で保持される。
【0047】
中軸8は、自身の先端がチューブ7内に挿入され、前記制御コイル10の後端と電気的に接続されるとともに、主体金具2の軸孔4に挿通されている。中軸8の後端は主体金具2の後端から突出しており、この主体金具2の後端部においては、ゴム製等のOリング12、樹脂製等の絶縁ブッシュ13、絶縁ブッシュ13の脱落を防止するための押さえリング14、及び、通電用のケーブル接続用のナット15がこの順序で中軸8に嵌め込まれた構造となっている〔図1(b)参照〕。
【0048】
さらに、本実施形態において、発熱コイル9には、Alが5質量%以上(例えば、6質量%)含有されている。尚、発熱コイル9の加工性低下を防止するという観点からは、Al含有量を8質量%以下とすることが好ましい。
【0049】
加えて、図3に示すように、先端側接合部位21のうち、発熱コイル9側の内側表面から5μm以内の表層領域31であって、少なくとも発熱コイル9の先端外周GSから先端側接合部位21の内側表面に沿って100μmの範囲には、Alが3.5質量%以上(例えば、4質量%)含有されている。
【0050】
尚、当該発熱コイル9に、Crを所定量(例えば、5質量%以上30質量%以下)含有することとしてもよい。
【0051】
また、Crを含有する場合には、1000℃におけるCrの窒化物生成自由エネルギーより1000℃における窒化物生成自由エネルギーの小さい元素(「窒素ゲッター元素」という)を少なくとも1種類含有する領域が、前記表層領域31のうち、少なくとも発熱コイルの先端外周GSから先端側接合部位21の内側表面に沿って100μmの範囲内に存在するように構成することが望ましい。
【0052】
さらに、発熱コイル9に前記窒素ゲッター元素を含有することとしてもよい。この場合には、先端側接合部位21を形成するのに伴って、前記表層領域31の前記範囲内(少なくとも発熱コイルの先端外周GSから先端側接合部位21の内側表面に沿って100μmの範囲内)に、窒素ゲッター元素を含有する領域を比較的容易に存在させることができる。
【0053】
尚、前記窒素ゲッター元素としては、例えば、マンガン(Mn)、ケイ素(Si)、ボロン(B)、バナジウム(V)、タンタル(Ta)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、及び、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、セリウム(Ce)等の希土類元素等を挙げることができる。ここで、Tiを含有する際には、含有量を0.005質量%以上5質量%以下とすることが好ましく、また、Zrを含有する際には、含有量を0.005質量%以上2質量%以下とすることが好ましい。Zrの含有量が2質量%を超える場合、或いは、Tiの含有量が5質量%を超える場合には、発熱コイル9の加工が困難となってしまうおそれがある。
【0054】
次に上記のように構成されてなるグロープラグ1の製造方法について説明する。
【0055】
まず、Alが5質量%以上含有されているFe−Cr−Al系合金の抵抗発熱線をコイル形状に加工し、発熱コイル9を得る。
【0056】
次いで、前記発熱コイル9の後端部分と、Co−Ni−Fe系合金等の抵抗発熱線をコイル形状に加工した制御コイル10の先端部分とを接合する。接合に際しては、アーク溶接によって両コイル9,10を構成する合金成分が溶融された後端側接合部位22を形成することにより、両コイル9,10が接合される。
【0057】
次に、最終寸法より加工代分だけ大径に形成され、かつ、先端の閉じていない筒状のチューブ7内に、中軸8の先端と、当該中軸8と一体となった発熱コイル9及び制御コイル10とが配置される。そして、アーク溶接によって、チューブ7の先端部分を閉塞させるとともに、当該チューブ7の先端部分と発熱コイル9の先端部分とを接合すべく、チューブ7を構成する金属及び発熱コイル9を構成する金属を相互に溶融させて、先端側接合部位21が形成される。このとき、先端側接合部位21の表層領域31のうち、少なくとも発熱コイル9の先端外周GSから先端側接合部位21の内側表面に沿って100μmの範囲において、Al含有量が3.5質量%以上とされている。
【0058】
その後、チューブ7内に絶縁粉末11を充填した後、当該チューブ7にスウェージング加工を施す。これにより、大径部7aを有するチューブ7が形成されるとともに、当該チューブ7が中軸8と一体となってシースヒータ3が完成する。
【0059】
そして、上記のように形成されたシースヒータ3が主体金具2の軸孔4に圧入固定されるとともに、主体金具2の後端部分において、前記Oリング12や絶縁ブッシュ13等が中軸8に嵌め込まれることで、グロープラグ1が完成する。
【0060】
次に、本実施形態によって奏される作用効果を確認するべく、耐久性評価試験を行った。耐久性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、発熱コイルの組成比、チューブの組成比、及び、表層領域のうちAl含有量が3.5質量%以上となっている部位の発熱コイル先端外周からの平均長さ(「表層Al長さ」という)を種々変更したグロープラグのサンプルを作製し、各サンプルについて、14Vで300秒間通電した後、100秒間冷却することを1サイクルとして、発熱コイルが断線するまでのサイクル数(断線サイクル数)を測定した。尚、表層Al長さの計測に際しては、表面より3μm内側の箇所を、スポット径3μm、10μm間隔でAl濃度を測定し、当該Al濃度が3.5質量%以上を満たす領域の長さを計測することとした。また、前記Al濃度については、EPMAのWDSにより定量分析にて、電圧20kV、電流2.5×10-8の条件下で算出することとした。
【0061】
ここで、断線サイクル数が7000サイクル以上のサンプルについては、耐久性に優れるとして「○」の評価を下すこととし、断線サイクル数が8000サイクル以上のサンプルについては、耐久性に非常に優れるとして「◎」の評価を下すこととした。一方で、断線サイクル数が7000サイクル未満のサンプルについては、耐久性が不十分であるとして「×」の評価を下すこととした。
【0062】
表1に、当該評価試験の結果を示す。尚、発熱コイルを構成する合金としては、Fe−22Cr−5.3Al[カンタル(登録商標)]、Fe−26Cr−7.5Al[パイロマックス(登録商標)]、或いは、カンタルに窒素ゲッター元素としてのZrやTiを含有した合金を用いた。また、チューブを構成する合金としては、Fe−25Cr−20Ni(SUS310)、Ni−23Cr−14.4Fe−1.4Al〔Inconel601(登録商標)〕、Ni−18.7Co−14.5Cr−5Mo−4Al−3Ti(Udimet700)、或いは、Ni−15Cr−14Co−5Al−4Ti[Nimonic115(登録商標)]を用いた。加えて、表1中のサンプル1〜4,7,8,11,12については、発熱コイル及びチューブを直接接合して先端側接合部位を形成し、サンプル5,6,9,19,13については、発熱コイル及びチューブを、Feを主成分とし、Alを2質量%、3質量%、或いは10質量%含有するチップ部材を介して接合して先端側接合部位を形成した。さらに、表1中のサンプル4においては、発熱コイル先端2mmに厚さ100μmのAlメッキを施した上で、サンプル7においては、発熱コイル先端2mmに厚さ200μmのAlメッキを施した上で、発熱コイル及びチューブを接合して先端側接合部位を形成した。
【0063】
【表1】

表1に示すように、発熱コイルのAl含有量が5質量%以上であっても、表層Al長さが100μm未満のサンプル(サンプル1,2,3,4,5)は、断線サイクル数が7000サイクル未満となってしまい、耐久性が不十分であることが明らかとなった。これは、発熱コイル表層にAl系被膜が形成され、当該発熱コイル表層からの窒素の侵入を抑制できたとしても、発熱コイル先端近傍の先端側接合部位において十分なAl系被膜が形成されず、その結果、窒素の侵入を十分に防止することができなかったことに起因すると考えられる。
【0064】
一方で、発熱コイルのAl含有量が5質量%以上であって、表層Al長さが100μm以上のサンプル(サンプル6,7,8,9,10,11,12,13)については、断線サイクル数が7000サイクル以上となり、優れた耐久性を発揮できることがわかった。これは、発熱コイル表層に加え、発熱コイル近傍の先端側接合部位においてもAl系被膜が形成されたため、窒素の侵入を効果的に抑制できたことに起因すると考えられる。
【0065】
特に、チューブにAlが3.5質量%以上含有されたサンプル(サンプル8,11,12)は、先端側接合部位の全域においてAl含有量が3.5質量%以上となり、極めて優れた耐久性能を実現することができた。また、Alを10質量%含有するチップ部材を介して接合して先端側接合部位を形成したサンプル(サンプル13)については、表層Al長さが500μmと長いものとなり、優れた耐久性能を実現することができた。
【0066】
また、発熱コイルにTiやZrが含有されたサンプル(サンプル9,10)については、断線サイクル数が8000サイクル以上となり、TiやZrの有無を除いて、発熱コイルの組成比等が略等しいサンプル(サンプル6)と比較して、耐久性の一層の向上が認められた。これは、次の理由によるものと考えられる。すなわち、ZrやTiが含有された発熱コイルとチューブとが溶融接合されたことで、先端側接合部位の表層領域のうち、少なくとも発熱コイルの先端外周から先端側接合部位の内側表面に沿って100μmの範囲内にTiやZrを含有する領域が存在することとなる。その結果、当該TiやZrが窒素ゲッター元素として機能し、Crの窒化を抑制できたこと、及び、発熱コイル先端近傍の先端側接合部位において連続的なAl系被膜を形成することができたため、窒素の侵入をより一層効果的に防止できたことによると考えられる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0067】
上記第1実施形態では、先端側接合部位21の表層領域31のうち、発熱コイル先端外周GSから先端側接合部位21の内側表面に沿って100μmの範囲において、Alが3.5質量%以上含有されていた。
【0068】
これに対し、本実施形態では、発熱コイル9及び制御コイル10を接合する後端側接合部位22において、Alが3.5質量%以上含有されていることを特徴としている。
【0069】
次いで、本実施形態における作用効果を確認すべく、制御コイルの組成比、発熱コイルの組成比、及び、後端側接合部位のAl含有量を種々変更したグロープラグを作製し、各サンプルについて、上述した耐久性評価試験を行った。表2に、当該評価試験の結果を示す。
【0070】
尚、制御コイルとしては、Y−Ni合金(Niをベースとし、Y(イットリウム)を微量に分散させた合金)、又は、Y−Ni−2Al合金を用いることとした。一方、発熱コイルとしては、Fe−22Cr−5.3Al(カンタル)を用い、サンプル24においては、カンタルにZrを含有することとした。また、サンプル21,22,24においては、発熱コイル及び制御コイルを直接接合して後端側接合部位を形成し、サンプル23については、発熱コイル及び制御コイルを、Feを主成分とし、Alを10質量%含有するチップ部材を介して接合することで後端側接合部位を形成した。
【0071】
【表2】

表2に示すように、発熱コイルのAl含有量が5質量%以上であっても、後端側接合部位におけるAl含有量が3.5質量%未満のサンプル(サンプル21)については、断線サイクル数が7000サイクル未満となり、耐久性が不十分であることがわかった。これは、後端側接合部位におけるAl系被膜の形成が不十分であったため、当該後端側接合部位から発熱コイル内部に窒素が侵入してしまったことに起因すると考えられる。
【0072】
一方、発熱コイルのAl含有量が5質量%以上であって、後端側接合部位におけるAl含有量が3.5質量%以上のサンプル(サンプル22,23,24)については、断線サイクル数が7000サイクル以上となり、優れた耐久性能を実現できることが明らかとなった。これは、発熱コイル表層に加え、後端側接合部位の表層においてもAl系被膜が形成されたことにより、発熱コイル内部への窒素の侵入が効果的に抑制できたことによると考えられる。
【0073】
また、発熱コイルにZrが含有されたサンプル(サンプル24)については、断線サイクル数が8000サイクル以上となり、窒素ゲッター元素の有無を除いて、発熱コイルや制御コイルの組成比等が略等しいサンプル(サンプル22)と比較して、耐久性をより一層向上できることがわかった。これは、Zrが含有された発熱コイルと制御コイルとが溶融接合されたことで、後端側接合部位にZrを含有する領域が存在することとなり、当該Zrが窒素ゲッター元素として機能し、Crの窒化を抑制できたこと、及び、後端側接合部位において連続的なAl系被膜が形成されたため、窒素の侵入をより一層効果的に防止できたことによると考えられる。
【0074】
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
【0075】
(a)上記第1実施形態では、表層領域31のうち、少なくとも発熱コイル9の先端外周GSから先端側接合部位21の内側表面に沿って100μmの範囲において、Al含有量が3.5質量%以上とされている。これに対して、チューブ7にAlを3.5質量%以上含有することで、先端側接合部位21におけるAl含有量を3.5質量%以上とする構成を採用してもよい。これにより、先端側接合部位21の表層全域においてAl系被膜が形成されるとともに、チューブ7の表層においてもAl系被膜が形成されることとなり、発熱コイル9内部への窒素の侵入をより一層効果的に防止することができる。
【0076】
(b)上記第2実施形態では、制御コイル10のAl含有量について特に規定していないが、制御コイル10に、Alを2質量%以上含有する構成を採用することとしてもよい。この場合には、後端側接合部位22におけるAl含有量を比較的容易に3.5質量%以上とすることができる。
【0077】
(c)グロープラグ1の形状等は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、チューブ7は、大径部7bが省略され、その外径が略一定のストレート形態のものであってもよい。また、主体金具2の軸孔4の小径部4aを省略し、軸線方向にストレート形態となった軸孔4にチューブ7が圧入される構成としてもよい。
【0078】
(d)また、制御コイル10を省略し、発熱コイル9の後端を直接中軸8に接合することとしてもよい。
【0079】
(e)さらに、上記実施形態では、シースヒータ3を具備するグロープラグ1を具体例として説明しているが、ディーゼルエンジン用のグロープラグ1以外の分野に上記思想を適用することもできる。すなわち、上記特徴を具備するシースヒータを、各種分野において液体や気体を加熱するための加熱手段として利用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】(a)は本実施形態のグロープラグを示す全体図であり、(b)はその縦断面図である。
【図2】シースヒータを説明するための部分拡大断面図である。
【図3】本実施形態における先端側接合部位等を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0081】
1…グロープラグ、2…主体金具、3…シースヒータ、7…チューブ、9…加熱コイル、10…制御コイル、21…先端側接合部位、22…後端側接合部位、31…表層領域、C1…軸線、GS…発熱コイル先端外周。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線方向に延びるとともに先端部が閉塞した筒状のチューブと、
先端が前記チューブ内に位置し、後端が当該チューブの後端側へ突出するリード部材と、
抵抗発熱線よりなり、前記チューブ内に配設されるとともに、先端が前記チューブの先端に接合され、後端が前記リード部材の先端部と直接的或いは間接的に接合されることで前記リード部材と電気的に接続される発熱コイルとを備えたシースヒータであって、
前記チューブはニッケル又は鉄を主成分とするとともに、
前記発熱コイルはアルミニウムを5質量%以上含有し、
前記チューブの先端及び前記発熱コイルの先端が接合された部位であって、前記チューブを構成する金属及び前記発熱コイルを構成する金属が相互に溶融されて混じり合うことによって形成された先端側接合部位のうち、内側表面から5μm以内の表層領域であって、少なくとも前記発熱コイルの先端外周から前記先端側接合部位の内側表面に沿って100μmの範囲内におけるアルミニウムの含有量を3.5質量%以上としたことを特徴とするシースヒータ。
【請求項2】
前記チューブにおけるアルミニウムの含有量を3.5質量%以上としたことを特徴とする請求項1に記載のシースヒータ。
【請求項3】
前記発熱コイルはクロムを含有するとともに、
前記表層領域のうち、少なくとも前記発熱コイルの先端外周から前記先端側接合部位の内側表面に沿って100μmの範囲内には、1000℃におけるクロムの窒化物生成自由エネルギーよりも1000℃における窒化物生成自由エネルギーが少ない元素を少なくとも1種類含有する領域が存在していることを特徴とする請求項1又は2に記載のシースヒータ。
【請求項4】
軸線方向に延びるとともに先端部が閉塞した筒状のチューブと、
先端が前記チューブ内に位置し、後端が当該チューブの後端側へ突出するリード部材と、
抵抗発熱線よりなり、前記チューブ内に配設されるとともに、先端が前記チューブの先端に接合され、後端が前記リード部材の先端部と間接的に接合されることで前記リード部材と電気的に接続される発熱コイルと、
先端が前記発熱コイルの後端と接合され、後端が前記リード部材の先端部に接合された制御コイルとを備えたシースヒータであって、
前記チューブはニッケル又は鉄を主成分とするとともに、
前記発熱コイルはアルミニウムを5質量%以上含有し、
前記発熱コイルの後端及び前記制御コイルの先端が接合された部位であって、前記発熱コイルを構成する金属及び前記制御コイルを構成する金属が相互に溶融されて混じり合うことによって形成された後端側接合部位におけるアルミニウムの含有量を3.5質量%以上としたことを特徴とするシースヒータ。
【請求項5】
前記制御コイルにおけるアルミニウムの含有量を2質量%以上としたことを特徴とする請求項4に記載のシースヒータ。
【請求項6】
前記発熱コイルはクロムを含有するとともに、
前記後端側接合部位には、1000℃におけるクロムの窒化物生成自由エネルギーよりも1000℃における窒化物生成自由エネルギーが少ない元素を少なくとも1種類含有する領域が存在していることを特徴とする請求項4又は5に記載のシースヒータ。
【請求項7】
前記発熱コイルはクロムを含有するとともに、ジルコニウムを0.005質量%以上2質量%以下、或いは、チタンを0.005質量%以上5質量%以下含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシースヒータ。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシースヒータを具備することを特徴とするグロープラグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−158431(P2009−158431A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−338552(P2007−338552)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000004547)日本特殊陶業株式会社 (2,912)
【Fターム(参考)】