説明

シート処理装置及び画像形成装置

【課題】長さの長いシートを安定して整合することができるシート処理装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】奥側整合部206に設けられ、大サイズのシートを押圧する第2押圧部材212により、奥側整合部206が移動する際、シートS2の重心よりもシート搬送方向下流の側端を押圧し、奥側整合部206と連動して移動する中間積載部側整合部208により、シートS2の重心よりもシート搬送方向上流の側端を押圧する。そして、奥側整合部206及び手前側整合部207のシート搬送方向下流の幅方向中央の角部に切欠き部206e,207eを形成することにより、シートS2のシート搬送方向下流部分の幅方向中央部分が下方に撓むようにすると共に、第2押圧部材212を中間積載部側整合部208よりも幅方向中央側に突出させることにより、第2押圧部材212が、シートS2の下方に撓んだ部分に対応する側端に当接するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートを処理するシート処理装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機等の画像形成装置においては、例えば画像形成された後のシートに整合処理や綴じ処理等を施すシート処理装置を備えたものがある。
【0003】
シート処理装置として、処理を行うシートを中間積載トレイと、中間積載トレイのシート搬送方向下流に対向配置され、シート搬送方向と交差する幅方向の両端部を支持する一対の支持部とにより支持した状態で整合処理を施すものがある(特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−306518号公報
【特許文献2】特開2003−335450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、従来技術ではシートの幅方向と交差するシート搬送方向における長さが長い(特に、所定サイズのシートの長さよりも2倍以上長い)シートの場合、シートを安定して整合することが難しい。よって、大サイズのシートを良好に整合できる装置が望まれる。
【0006】
そこで、本発明は、長さの長いシートを安定して整合することができるシート処理装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、シート処理装置において、シートを搬送する搬送部と、前記搬送部によって搬送されたシートが積載されるシート積載部と、前記シート積載部に積載されたシートのシート搬送方向における下流の部分であって、且つ該シートの前記シート搬送方向と交差する幅方向における両端側の部分を支持するシート支持部と、前記シート支持部の前記幅方向における一方の側方に設けられ、前記幅方向の中央側に移動することによって、前記シート支持部に支持されたシートの前記幅方向における位置を整合する整合ユニットと、を有し、前記整合ユニットは、前記シート支持部に支持されたシートの幅方向側端を押圧する上流側押圧部と、前記上流側押圧部よりも前記シート搬送方向における下流に設けられ、前記シート支持部に支持されたシートの幅方向側端を押圧する下流側押圧部と、を有し、前記下流側押圧部は、前記シート支持部に支持された所定サイズのシートの重心よりも前記シート搬送方向における下流、且つ、該所定サイズのシートの前記シート搬送方向における下流端よりも上流に配置され、前記所定サイズのシートを押圧する第1の押圧部と、前記シート支持部に支持された前記所定サイズのシートの下流端よりも前記シート搬送方向における下流、且つ、前記所定サイズのシートの長さの2倍以上の長さを持つ大サイズのシートの重心よりも下流に配置され、前記大サイズのシートを押圧する、前記第1の押圧部よりも幅方向中央側に突出させて設けられた第2の押圧部と、を備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、シートの側端を押圧する第1の押圧部を第2の押圧部によりも幅方向中央側に突出させ、幅方向中央部分が下方に撓んだシートのシート搬送方向下流の側端に当接させることにより、長さの長いシートを安定して整合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るシート処理装置を備えた画像形成装置の構成を示す図。
【図2】上記シート処理装置の斜視図。
【図3】上記シート処理装置に設けられた手前側整合部及び奥側整合部の構成を説明する図。
【図4】上記シート処理装置のA4サイズのシートを受け入れた際の状態を示す図。
【図5】上記シート処理装置のA4サイズのシートの整合が完了した際の状態を示す図。
【図6】上記シート処理装置のA3サイズのシートの整合が完了した後の状態を示す図。
【図7】上記手前側整合部(及び奥側整合部)の支持部に形成される他の切欠き形状を説明する図。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るシート処理装置に設けられた奥側整合部及び手前側整合部の構成を示す図。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るシート処理装置に設けられた奥側整合部の構成を示す図。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係るシート処理装置に設けられた奥側整合部の構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るシート処理装置を備えた画像形成装置の構成を示す図である。図1において、10は画像形成装置、100は画像形成装置本体(以下、装置本体という)である。この装置本体100には、画像形成部102と、画像形成部102にシートを給搬送するシート給搬送部101と、定着部103と、シート排出部104等が設けられている。また、この装置本体100には、画像形成部102により画像が形成された後、選択的に搬送されたシートに対しステイプル綴じ等の処理を行うシート処理装置200が重ねて取り付けられている。さらに、このシート処理装置200には、原稿画像を読み取る画像読取装置300が重ねて取り付けられている。
【0011】
ここで、画像形成部102は、矢印方向(時計回り)に回転する感光体ドラム111と、露光装置113と、感光体ドラム111の回転方向に沿ってほぼ順に配設された帯電ローラ112と、現像装置114と、転写ローラ115とを有している。そして、画像形成部102は、これらプロセス機器による画像形成プロセスによってシートS上にトナー像を形成するものである。
【0012】
また、シート給搬送部101は、画像形成に供されるシートSが複数枚、積層状態で収納されている上段及び下段給紙カセット105,106、上給紙ローラ107、下給紙ローラ108、搬送ガイド109、レジストレーションローラ110等を有している。定着部103は、定着ローラ116と、この定着ローラ116に下方から当接された加圧ローラ117と、排紙ローラ118とを有している。また、シート排出部104は、排出口切替え部材120と、正逆転可能な搬送ローラ121と、排紙ガイド122と、排紙ローラ123と、装置本体100上面に形成された排紙部124と、満載検知レバー125とを有している。
【0013】
なお、排出切替え部材120は、画像形成後のシートをシート処理装置200に向かわせる図1に示す位置と、画像形成後のシートを排紙部124に排出するシート排出位置とに切替え可能となっている。また、画像形成部102と、定着部103と、上段給紙カセット105との間には、シートSの表裏両面に対して画像形成するときに使用されるシートSの再給紙パス126が設けられている。
【0014】
次に、このような構成の画像形成装置10の画像形成動作について説明する。まず、装置本体100に接続された不図示のコンピュータ若しくはLAN等のネットワークから画像情報が送られてくると、或は画像読取装置300から読み取った画像情報が送られてくると、これら各画像情報に応じて露光装置113はレーザ光Lを発光する。そして、このレーザ光Lにより、表面が帯電ローラ112によって所定の極性・電位に一様に帯電されている感光体ドラム111の表面を露光する。
【0015】
これにより、感光体ドラム表面の露光部分は電荷が除去され、感光体ドラム表面に静電潜像が形成される。そして、この静電潜像は、現像装置114によってトナーが付着されてトナー像として現像される。このようにして感光体ドラム111上に形成されたトナー像は、感光体ドラム111の矢印方向の回転に伴って感光体ドラム111と転写ローラ115との間の転写ニップ部に搬送される。
【0016】
一方、画像形成に供されるシートSは、上段又は下段給紙カセット105,106から、給紙ローラ107,108によって1枚ずつ分離給紙され、この後、搬送ガイド109に沿ってレジストレーションローラ110に搬送される。このとき、レジストレーションローラ110は停止状態であるため、シートSは、レジストレーションローラ110によって一旦、停止される。次に、このように一旦、停止されたシートSは、画像形成部102で形成されるトナー像にタイミングを合わせるようにして回転が開始されるレジストレーションローラ110によって、転写ニップ部に供給される。
【0017】
これにより、感光体ドラム111上のトナー像は、転写ローラ115により、シートSに転写される。そして、このように感光体ドラム111からトナー像が転写されたシートSは、定着部103に搬送され、ここで定着ローラ116と加圧ローラ117との間に形成される定着ニップ部によって挟持搬送される。そして、シートSは、このとき加熱・加圧され、シート表面にトナー像が定着される。
【0018】
ここで、シートSに対する処理が不要な場合は、排出口切替え部材120はシートSを排紙ローラ123に向かって搬送する位置に設定される。これにより、トナー像定着後のシートSは、搬送ローラ121により排紙ガイド122に沿って搬送され、さらに排紙ローラ123によって、排紙部124上にフェイスダウン状態、即ちトナー像が形成された面を下方に向けた状態で排出される。なお、排紙部124の上方にはシートSの満載を検知する満載検知レバー125が設けられている。そして、この満載検知レバー125により、排出シートの満載を検知した際、不図示の制御部は、排紙部124上のシートSが取り除かれるまで装置本体100は画像形成を行わない。
【0019】
また、シートSの両面に画像を形成するモードが設定されている場合には、一方の面(表面)にトナー像が定着されたシートSの後端が搬送ローラ121を抜けた後、再給紙パス切替え部材127が再給紙位置に切替えられる。この後、シートSはスイッチバックされ、再給紙パス126に導かれ、ここから再度、画像形成部102、定着部103を通過して裏面にも画像形成が行われるようになっている。
【0020】
一方、画像形成後のシートSに対してステイプル綴じ等の処理を行うように設定されている場合、あるいは処理は施さないもののシートSをシート処理装置200から排出するように設定されている場合がある。この場合には、排出口切替え部材120は、図1に示すシートSをシート処理装置200に向かわせるシート処理位置に予め切替えられる。これにより、シートSは、搬送パス128を通って装置本体100からシート処理装置200に向けて搬送される。
【0021】
ここで、このシート処理装置200は、画像形成された後のシートSに対して綴じ処理等を行うものである。このシート処理装置200は、装置本体100から搬送されたシートSを搬送する搬送ローラ201a〜201cと、搬送ローラ201a〜201cによって搬送されたシートSを一時的に載置し、整合処理を行うための中間積載部203を備えている。また、シート処理装置200は、シートを排出する接離可能な排出ローラ対204を備えている。
【0022】
そして、装置本体100から搬送されたシートSは、シート搬送方向にシートを搬送する搬送部としての搬送ローラ201a〜201cにより搬送パス202に沿ってシート積載部である中間積載部203まで搬送される。ここで、搬送されたシートSに対して綴じ処理等を行わない場合、排出ローラ対204はニップしており、これにより搬送されたシートSは中間積載部203に一時的に溜められることなく排紙トレイ210へと排出される。また、搬送されたシートSに対して綴じ処理を行う場合、排出ローラ対204はニップが解除されており、これにより搬送されたシートSは中間積載部203に一時的に溜められる。
【0023】
ここで、シート処理装置200は、図2に示すように中間積載部203に搬送されたシートのシート搬送方向上流端である後端の整合を行う搬送方向整合部205と、シートのシート搬送方向と交差する幅方向の整合を行う幅方向整合部200Aを備えている。また、シート処理装置200は、整合されたシート束に対して綴じ処理を施す綴じ部であるステイプラ209、処理された後、搬送されるシートを積載するための排紙トレイ210を備えている。さらに、シート処理装置200は、幅方向整合時にシートの側端に当接する側端整合基準壁215を備えている。
【0024】
搬送方向整合部205は、シートのシート搬送方向上流端である後端に当接し、シートの後端を整合する整合基準となる後端整合基準壁216と、摩擦部材である、例えばゴムローラ205aを備えている。なお、このゴムローラ205aは、不図示のアクチュエータにより、整合するシートから離間した上方の退避位置と、シートと当接する当接位置との間を移動する。そして、シートの後端整合時には、ゴムローラ205aをシートの上面に当接させる。この後、シートの後端が当接する後端当接部としての後端整合基準壁216の方向にシートが送られるように回転させてシート後端を後端整合基準壁216に押し付けることにより、シート搬送方向の整合処理を行う。
【0025】
また、幅方向整合部200Aは、中間積載部203の下流に設けられた第1幅方向整合部である手前側整合部207、第2幅方向整合部である奥側整合部206及び中間積載部203に設けられた中間積載部側整合部208により構成される。ここで、奥側整合部206及び手前側整合部207は、中間積載部203の下流に対向して設けられている。そして、この一対の整合部である奥側整合部206及び手前側整合部207は、中間積載部203に積載されたシートの重心を含む部分の、シート搬送方向と交差する幅方向の両側端部を支持する。また、この奥側整合部206及び手前側整合部207は、不図示のアクチュエータにより幅方向に往復移動してシートの幅方向の位置を整合するものである。
【0026】
奥側整合部206は、シートの下面を支持するためのシート支持部としての支持部206a、シート端部がカール等により跳ね上がるのを防止するための上部規制部206b、支持部206aと上部規制部206bを繋ぐ鉛直部206cを有している。また、手前側整合部207は、シートの下面を支持するためのシート支持部としての支持部207a、シート端部がカール等により跳ね上がるのを防止するための上部規制部207b、支持部207aと上部規制部207bを繋ぐ鉛直部207cを有している。奥側整合部206、手前側整合部207および中間積載部側整合部208は、図1に示す移動部としての駆動モータ477によって駆動を受けて幅方向に移動する。
【0027】
ここで、手前側整合部207の鉛直部207cには、図3の(a)に示すように幅方向の中央側に向けて突出した整合基準壁207dが設けられている。なお、この整合基準壁207dは、後述するように幅方向にシートを整合した際にシート側端を付き当てて整合する基準となる。また、奥側整合部206の支持部206aの一方の側方に設けられた鉛直部206cは、中間積載部側整合部208とともに整合ユニットを構成する。そして、この奥側整合部206の鉛直部206cには、図3の(b)に示すように、幅方向の中央側に向けて突出すると共に、鉛直部206cに形成されたガイド部206dに沿って幅方向に移動可能な2つの押圧部材211,212が設けられている。
【0028】
なお、この押圧部材211,212は、奥側整合部206が幅方向に移動する際、シートの重心Gよりもシート搬送方向下流の幅方向側端を押圧する下流側押圧部を構成するものである。また、この押圧部材211,212とガイド部206dとの間には弾性部材(バネ)213,214が設けられており、この弾性部材213,214により、押圧部材211,212は、シートの側端に当接する位置に弾性的に突出した状態で保持されている。つまり、押圧部材211,212を可動に保持する保持部としての鉛直部206cと、押圧部材211,212との間には弾性部材213、214が設けられている。下流側押圧部としての押圧部材211,212は、いずれも、上流側押圧部としての中間積載部側整合部208よりも、幅方向中央側に突出するように設けられている。
【0029】
そして、押圧部材211,212は、後述するようにシートにより、移動方向と逆方向に押し込まれた場合でも、弾性部材213,214により、シートによる押圧が解除されると、それぞれの弾性力によって図3の(b)に示すホームポジションへと復帰する。なお、本実施の形態において、シート搬送方向下流に設けられた、第2の押圧部としての第2押圧部材212は、上流にある第1の押圧部としての第1押圧部材211よりも、わずかに幅方向中央側に突出するように構成されている。
【0030】
また、第2押圧部材212は、A4サイズのシート(所定サイズのシート)のシート搬送方向における下流端よりも下流に設けられている。第2押圧部材212は、幅方向の整合を行う際、例えばA4サイズのシートを処理する場合にはシートと接触せず、A4サイズよりも大サイズのA3サイズのシートを整合する場合にはシートの幅方向側端と接触する位置に配置されている。第2押圧部材212は、A3サイズのシート(大サイズのシート)の重心よりもシート搬送方向における下流に設けられている。さらに、支持部206aと支持部207aは、大サイズのA3サイズのシートの重心Gを含むシート搬送方向下流部分を支えるような位置に配置され、支持されたA3サイズのシートがずり落ちないようなシート搬送方向長さを有している。
【0031】
また、中間積載部側整合部208は、中間積載部203に設けられた不図示のガイド部に沿って幅方向に移動可能に設けられると共に、リンク部98によって奥側整合部206と同期して幅方向に往復移動可能となっている。また、この奥側整合部206と同期して幅方向に移動する中間積載部側整合部208は、シートの重心Gよりもシート搬送方向上流の側端を押圧する上流側押圧部を構成するものであり、不図示のガイド部との間には不図示の弾性部材が設けられている。
【0032】
これにより、中間積載部側整合部208は、後述するようにシートにより押し込まれた場合でも、この弾性部材により、シートによる押圧が解除されると、それぞれの弾性力によって図2に示すホームポジションへと復帰する。なお、中間積載部側整合部208と奥側整合部206との同期は、各々を駆動する、例えばモータ等を用いて電気的に行うようにしてもよい。
【0033】
次に、このように構成されたシート処理装置200のシート処理動作について説明する。図4の(a)は、A4サイズのシートを中間積載部203に受け入れた際の、各構成要素の位置関係を示している。なお、図4の(a)では、シートの位置を可視化するため、奥側整合部206及び手前側整合部207の上部規制部206b,207bの図示は省略している。
【0034】
A4サイズのシートSが搬送されてくる際、手前側整合部207は、駆動モータ477により、退避位置からシート中央方向に向かって移動し、支持部207aによってシートSの下面を支持可能な支持位置に位置している。なお、このような支持位置に移動したとき、手前側整合部207の整合基準壁207dは側端整合基準壁215と同一面となっている。また、奥側整合部206も同様に駆動モータ477によって支持部206aがシートSの下面を支持可能で、かつ第1押圧部材211がシートSの搬送を妨げない位置に移動してくる。また、このとき排出ローラ対204は離間している。
【0035】
この状態でシートSが搬送ローラ201cから搬送され、搬送されたシートSは、中間積載部203、奥側整合部206及び手前側整合部207の支持部206a,207aによって両端側下面を支持された状態で載置される。この時、シートSは図4の(b)に示すように、幅方向中央部分が下方に撓むことなく、略平面形状となるように中間積載部203、一対の奥側整合部206及び手前側整合部207に支持される。
【0036】
この後、シートSの幅方向の整合を行うため、奥側整合部206及び中間積載部側整合部208が、図4の(a)の矢印に示すように幅方向中央に向かって駆動モータ477からの駆動を受けて移動する。この際、奥側整合部206の第1押圧部材211と中間積載部側整合部208のシート側端に接する面は同一面となるように構成されており、これによりシートSは奥側整合部206及び中間積載部側整合部208により、2カ所で側端を押圧されながら移動する。
【0037】
そして、このように側端を押圧されて移動したシートSは、やがて手前側整合部207の整合基準壁207d及び側端整合基準壁215に押し付けられ、幅方向の位置が整合される。第1押圧部材211は、後端が後端整合基準壁216に接しているA4サイズのシートの重心よりもシート搬送方向の下流に配置されている。中間積載部側整合部208は、A4サイズのシートSのシート搬送方向の上流端近傍に配置され、第1押圧部材211はA4サイズのシートSのシート搬送方向の下流端近傍に配置されている。このため、このようにシートSを移動させる際、シートSを回転させることなく移動させることができる。
【0038】
図5は、A4サイズのシートSの幅方向の整合が完了した時点での各要素の位置関係を示している。このとき、奥側整合部206は、第1押圧部材211と中間積載部側整合部208の押圧面と、手前側整合部207の整合基準壁207d及び側端整合基準壁215により構成される面との距離が、シートSの規定の幅よりも短くなる位置まで移動する。つまり、シートの幅方向の整合を行う場合の、奥側整合部206の整合位置は、シートSの規定の幅よりも短くなる位置である。
【0039】
そして、このように奥側整合部206の整合位置を設定することにより、部品やシート幅の公差、あるいはカール等により、見かけのシート幅が短くなった場合でも、シートSの側端を手前側整合部207及び側端整合基準壁215に確実に到達させることができる。この結果、シート束の整合精度を高く保つことができる。
【0040】
なお、弾性部材213の弾性力は、シートSが手前側整合部207及び側端整合基準壁215に到達した後、第1押圧部材211がシートSにより押圧された際、第1押圧部材211が幅方向外側に向けて移動することができるような大きさに設定されている。また、弾性部材214の弾性力は、後述するようにA3サイズのシートを整合する際、第2押圧部材212がシートにより押圧されて幅方向外側に向けて移動することができるような大きさに設定されている。これにより、このように奥側整合部206の整合位置を設定した場合でも、シートSにダメージを与えることなく、シートSの幅方向の整合を行うことができる。
【0041】
次に、このような幅方向の整合が終了した後、搬送方向整合部205のゴムローラ205aを、上方の退避位置から当接位置に移動させ、この後、シートSを後端整合基準壁216に向かって移動させる方向(図2における時計方向)に回転させる。これにより、シートSの後端の整合が行われる。そして、このようなシートSの後端の整合処理が終了すると、ゴムローラ205aは、後続シートが到達する前にシート搬送を妨げない退避位置に移動する。
【0042】
また、奥側整合部206も後続シートが到達する前に、図5に示す整合位置から、図4に示すシート受取位置へと退避する。なお、本実施の形態のように、シートSの後端を整合する場合は、シートSのシート搬送方向下流側をシート搬送方向上流側よりも持ち上げた状態でシートSを支持するようにすると、シートの自重が整合方向に向かって作用する。このため、本実施の形態においては、例えば図4の(b)に示すように奥側整合部206及び手前側整合部207を、シート搬送方向下流側をシート搬送方向上流側よりも持ち上げた状態で傾斜させている。
【0043】
さらに、本実施の形態においては、側端整合基準壁215の近傍に、整合処理済みのシートを上方から押さえつける不図示の保持部材が、昇降可能に設けられている。そして、この保持部材によって整合処理済みのシートを押さえることにより、後続シートが搬送された際、後続シートにより、シートの整合が乱れないようにすることできる。なお、この保持部材は、後続シートを整合する際には、シート整合を妨げない位置に退避し、整合処理が終了すると、後続シートを押さえるように下降する。
【0044】
そして、シートが搬送ローラ201cから、中間積載部203、奥側整合部206及び手前側整合部207の支持部206a,207aによって支持されたシートの上に排出される毎に上記の幅方向及び搬送方向の整合処理が行われる。ジョブの所定枚数の整合処理が終了するまで、排出されるシート毎に上記の幅方向及び搬送方向の整合処理が行われる。次に、所定枚数の整合処理が終了すると、綴じ処理部としてのステイプラ209によってシート束に綴じ処理を施し、離間していた排出ローラ対204をニップさせて回転させることで、シート搬送方向にシート束を送る。そして、奥側整合部206および手前側整合部207を幅方向の外側へ移動させることで、シート束を落下させてシート束を排紙トレイ210上に積載させる。
【0045】
次に、シート処理装置200の、A4サイズのシートの2倍以上の長さを有するシート、例えばA4サイズのシートの2倍の長さを有するA3サイズのシートに対するシート処理動作について説明する。ここで、シートの幅方向の整合及び後端の整合処理については、既述したA4サイズのシートに対するシートの幅方向の整合及び後端の整合処理と同じなので、説明は省略する。そして、シートの幅方向の整合及び後端の整合処理が終了すると、奥側整合部206は、後続シートが到達する前に図6の(a)に示すように整合位置からシート受取位置へと退避する。
【0046】
ここで、このように奥側整合部206がシート受取位置へと退避すると、図6の(b)及び(c)に示すように、支持部206aと支持部207aは、搬送されたA3サイズのシートS2の重心Gを含むシート搬送方向下流部分の両端部を支える。このため、シートS2は、幅方向の中央部が下方に垂れ下がり、両端部が持ち上げられた形状(以降、トイ形状という)に保持される。なお、A4サイズのシートは、既述した図4に示すように、シートSの重心Gが中間積載部203上に位置しているので、ほとんど幅方向の中央部が下方に垂れ下がることはない。
【0047】
そして、このようにシートS2をトイ形状で保持した場合、シート搬送方向の剛性(以下、コシという)が増大し、シート自身のコシによってシートS2のシート搬送方向下流部分が垂れ下がることがなくなる。このため、シートS2の重心Gを含むシート搬送方向下流部分を支える奥側整合部206及び手前側整合部207の支持部206a,207aのシートの両側端部を支持する面積を狭くしても、下流側を持ち上げた状態でシートS2の姿勢を維持することができる。一方で、後端整合基準壁216や、ステイプラ209を有する搬送方向上流では、シートS2を平面形状で保持することが望ましい。
【0048】
ところで、このようにシートS2のシート搬送方向下流部分をトイ形状で保持した場合、シート下流部でのシートS2の見かけのシート幅は規定値よりも短くなる。さらに、既述したように、シートS2の幅方向整合時、シートS2の回転を防止するためには、シートS2の重心Gよりもシート搬送方向上流及び下流でシートS2の側端を押圧するのが望ましい。
【0049】
このようなことから、本実施の形態では、既述した図3の(b)に示すように、奥側整合部206に設けたA4サイズ用の第1押圧部材211よりも、A3サイズ用の第2押圧部材212の方が幅方向中央側に大きく突出するように設けている。つまり、第1押圧部材211よりも、第2押圧部材212の方が凸となるように設けている。
【0050】
なお、この第2押圧部材212の突出量は、シートをトイ形状で保持することにより生じる見かけのシート幅減少量よりも大きく取ることが望ましい。本実施の形態では、第2押圧部材212の突出量は、シートをトイ形状で保持することにより生じる見かけのシート幅減少量よりも大きく取っている。そして、このような突出量で第2押圧部材212を突出させることにより、第1押圧部材211よりも先に第2押圧部材212をシート側端に接触させることができ、シートの重心Gよりもシート搬送方向上流及び下流でシートの側端部を押圧することができる。
【0051】
この結果、シートの幅方向整合時におけるシートの回転を防止することができる。なお、仮に第2押圧部材212によってシートS2に回転が生じたとしても、その回転方向はシート後端が後端整合基準壁216に近づく方向、すなわち図6の(a)における時計方向であるため、シート束の整合性に与える影響は少ない。
【0052】
ここで、本実施の形態では、シートS2の下流の幅方向中央部を撓ませてトイ形状にして保持するため、図3の(a)に示すように手前側整合部207の支持部207aの下流端部の幅方向中央側角部に切欠き部207eを形成している。また、図3の(b)に示すように奥側整合部206の支持部206aの下流端部の幅方向中央部側の先端角部に、直線で切欠いた面取り形状を有する切欠き部206eを形成している。
【0053】
そして、このように奥側整合部206及び手前側整合部207の支持部206a,207aの下流端部の幅方向中央部側に切欠き部206e,207eを形成することにより、シートS2の幅方向の中央部を落ち込みやすくすることができる。また、本実施の形態において、この切欠き部206e,207eの形状は、下流に行くにしたがって幅方向外側に広がる形状になっている。これにより、下流に行くにしたがって奥側整合部206及び手前側整合部207の支持部206a,207aのシート支持面積が減少するようになり、これに伴いシートS2は下流に行くにしたがって略平面形状から除々にトイ形状を形成するようになる。
【0054】
なお、図6に示すように、このような切欠き部206e,207eを設けた場合、シートS2は切欠き部207eの角部207f,207gを結ぶ稜線及び切欠き部206eの角部206f,206gを結ぶ稜線に接触しながら保持されてトイ形状が形成される。また、シート搬送方向下流端が奥側整合部206及び手前側整合部207のシート搬送方向下流端よりも下流に位置するような長いシート、例えばA3のシートを処理する場合がある。この場合は、角部206g,207gは、シートの幅方向の両端部よりも常に幅方向において内側に位置するように設定するのが望ましい。
【0055】
言い換えれば、奥側整合部206及び手前側整合部207の支持部206a,207aのシート搬送方向下流端と切欠き形状の稜線との交点が、支持しているシートの幅方向両端部よりも常に幅方向中央側に位置するように形成するのが好ましい。そして、このような位置に交点としての角部206g,207gを設定することにより、シート側端部が角部206g又は角部207gをまたぐように移動してシートの設置点が変化することを防ぐことができ、シート保持形状を安定させることができる。
【0056】
一方、第2押圧部材212を、あまりにシート搬送方向下流に設けると、整合時にシート側端を押圧しても、シートがトイ形状を有しているため、押圧力が逃げてシート移動が行われないおそれがある。このため、本実施の形態においては、第2押圧部材212を、A4サイズの下流端を少し超えた位置から、シートにトイ形状がつくられ始める支持部206a,207bの切欠き部206e,207e付近までの間に配置するようにしている。
【0057】
以上説明したように、本実施の形態においては、奥側整合部206及び手前側整合部207の支持部206a,207aに切欠き部206e,207eを形成することにより、シートのシート搬送方向下流部分の幅方向中央部分を下方に撓ませるようにする。そして、第2押圧部材212を第1押圧部材211よりも幅方向中央側に突出させることにより、第2押圧部材212を、幅方向中央部分が下方に撓んだシートのシート搬送方向下流部分の側端に当接させることができるようにしている。
【0058】
これにより、安定したシートの整合及び処理を行うことができる。また、本実施の形態によれば、大サイズのシートに整合処理を施す場合においても、シートの下面全体を支える必要が無いため、整合部206,207を大型化させることなく、低コストで、シート束の高い整合性を実現できる。また、整合部206,207を小さくできることで、排紙トレイ210に積載されたシートをユーザーが取り出す際に手を入れるスペースを広く確保できるためにシート取り出し性のアップや、積載シートの視認性アップなどのユーザビリティが向上する。
【0059】
なお、切欠き形状としては、図3に示した直線で切欠かれた面取り形状以外に、図7の(a)に示すような直線よりも凹となる曲線で切欠かれた、支持部207aの支持面が減少するような凹形状でも構わない。そして、切欠き形状をこのような形状とすることにより、シートと手前側整合部207の支持部207aとの接触点207f’、207g’がシート自体のコシに影響されにくいものになり、安定的してシートをトイ形状とすることができる。これに対し、図7の(b)に示すように、切欠き形状が直線形状よりも凸形状では、シート自体のコシによる影響を受けやすく、シートと支持部207aは、接触点207hでの1点接触となり位置が安定せず、シートの支持姿勢もまた安定しない。
【0060】
また、これまではA4及びA3サイズの異なるサイズのシートを処理するシート処理装置について説明してきたが、本発明は、これに限らずLTR及びLDRサイズのシートや、その他のサイズのシートを処理するシート処理装置にも適用可能である。なお、この場合、第2押圧部材212をシート搬送方向に複数設け、異なるサイズのシートを処理する際、異なるサイズのシートに対応した位置に設けられた第2押圧部材212によりシートのシート搬送方向下流部分の側端を押圧するようにする。
【0061】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図8は、本実施の形態に係るシート処理装置に設けられた奥側整合部206及び手前側整合部207の構成を示す図である。なお、図8において、既述した図2と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0062】
ここで、本実施の形態においては、奥側整合部206及び手前側整合部207の支持部206a,207aは水平ではなく、幅方向の両端部から中央部に向かって下方に傾斜している。そして、このように支持部206a,207aを傾斜させることにより、シートの下流部を、よりトイ形状で保持しやすくすることができる。
【0063】
なお、本実施の形態において、奥側整合部206及び手前側整合部207の幅方向両端部のシート保持空間の幅、すなわち支持部206a,207aと上部規制部206b,207bの間隔は変えないようにしている。これにより、両端部がカールしたシートを整合する際にも、上部規制部206b,207bにより、シート両端部でのめくれ上がりを防止することができる。
【0064】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図9は、本実施の形態に係るシート処理装置に設けられた奥側整合部の構成を示す図である。なお、図9において、既述した図3と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0065】
図9において、231は第2押圧部材212及び弾性部材214を保持する押圧部材ホルダであり、第2押圧部材212及び弾性部材214は、この押圧部材ホルダ231に設けられたガイド部231dに沿って幅方向に移動可能に取り付けられている。また、この押圧部材ホルダ231は、アクチュエータ250により、奥側整合部206に形成されたガイド部206dに沿って幅方向に移動可能に取り付けられている。
【0066】
さらに、本実施の形態では、装置本体100もしくはシート処理装置200に、シートの厚さあるいは坪量といったシートの剛性に関するシート情報を入力する入力部251を備えている。また、入力部251からのシートの剛性に関する情報に応じてアクチュエータ250の駆動を制御して押圧部材ホルダ231の位置、すなわち押圧部材ホルダ231の幅方向の突出量を制御する制御部252を備えている。つまり、本実施の形態においては、入力部251によって入手したシート情報に基づいて押圧部材ホルダ231を幅方向に移動させ、第2押圧部材212の凸量を変更するようにしている。
【0067】
例えば、センサや操作部等の入力部251からのシート情報に基づき、搬送されるシートがコシの弱い薄いシートと判断すると、制御部252は、シート下流のトイ形状が大きく形成されて見かけのシート幅が短くなると予想する。そして、この場合には、第2押圧部材212を幅方向中央側に移動させ、第1押圧部材211に対する第2押圧部材212の凸量(突出量)を大きくする。
【0068】
一方、厚いシートが搬送されてきた場合には、その凸量を減らすことも可能である。そして、このようにシートの厚さ/坪量に応じて、第1押圧部材211に対する凸量が事前に設定した凸量となる位置に第2押圧部材212を移動させることにより、シートの厚さ/坪量に依らず、高い整合性を実現することが可能となる。つまり、シートの厚さ/坪量に応じて第1押圧部材211の突出量を可変とすることにより、シートの厚さ/坪量に依らず、高い整合性を実現することが可能となる。
【0069】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図10は、本実施の形態に係るシート処理装置に設けられた奥側整合部の構成を示す図である。なお、図10において、既述した図3と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0070】
図10において、243は奥側整合部206の支持部206aに回動支点242を中心として回動可能に設けられ、アクチュエータ253により回動する回動支持部である。そして、奥側整合部206は、支持部206aと、この回動支持部243とによりシートのシート搬送方向下流側端部を支持する構成となっている。また、本実施の形態においては、シートの剛性に関するシート情報を入力する入力部254と、入力部254からのシートの剛性に関する情報に応じてアクチュエータ253の駆動を制御して回動支持部243を回動させる制御部255を備えている。なお、図示はしないが、手前側整合部207も同様の構成となっている。
【0071】
ここで、この回動支持部243のシート搬送方向下流端の幅方向中央側角部には、切欠き部243aが設けられている。そして、このように奥側整合部206の切欠き部が形成された部分である回動支持部243を回動させると、奥側整合部206の切欠きの位置が変化し、これに伴い奥側整合部206のシートを支持する面積が変化する。
【0072】
このように、本実施の形態では、入力部254によって入手したシート情報に基づいてシートが搬送されるまでに回動支持部243を回動させ、奥側整合部206のシートを支持する面積を変更可能としている。つまり、本実施の形態においては、シートの厚さ/坪量に応じた最適の回動量で回動支持部243を回動させて切欠きの位置を変化させ、奥側整合部206のシートを支持する面積を変更するようにしている。例えば、厚紙の際には支持面積が減少する方向に、薄紙の際には支持面積を増やす方向に変更する。これにより、シートの搬送方向下流に常に最適なトイ形状を形成することができ、シートの厚さ/坪量に依らず、高い整合性を実現することが可能となる。
【0073】
なお、これまでは、シートの処理としてシートの整合処理と綴じ処理の両方を行うシート処置装置を例示しているが、シート処理としてはシートの整合処理のみであってもよい。また、中間積載部側整合部208、奥側整合部206及び手前側整合部207が幅方向に移動する幅方向整合部200Aについて説明してきたが、本発明は、これに限らない。例えば、シートを整合する際に手前側整合部207を固定して、奥側整合部206を移動させるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0074】
10…画像形成装置、100…画像形成装置本体、102…画像形成部、200…シート処理装置、200A…幅方向整合部、203…中間積載部、206…奥側整合部、206a…支持部、206e…切欠き部、207…手前側整合部、207a…支持部、207d…整合基準壁、207e…切欠き部、208…中間積載部側整合部、209ステイプラ、211…第1押圧部材、212…第2押圧部材、213,214…弾性部材、231…押圧部材ホルダ、243…回動支持部、250,253…アクチュエータ、251,254…入力部、252,255…制御部、S…シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送されたシートが積載されるシート積載部と、
前記シート積載部に積載されたシートのシート搬送方向における下流の部分であって、且つ該シートの前記シート搬送方向と交差する幅方向における両端側の部分を支持するシート支持部と、
前記シート支持部の前記幅方向における一方の側方に設けられ、前記幅方向の中央側に移動することによって、前記シート支持部に支持されたシートの前記幅方向における位置を整合する整合ユニットと、を有し、
前記整合ユニットは、前記シート支持部に支持されたシートの幅方向側端を押圧する上流側押圧部と、前記上流側押圧部よりも前記シート搬送方向における下流に設けられ、前記シート支持部に支持されたシートの幅方向側端を押圧する下流側押圧部と、を有し、
前記下流側押圧部は、前記シート支持部に支持された所定サイズのシートの重心よりも前記シート搬送方向における下流、且つ、該所定サイズのシートの前記シート搬送方向における下流端よりも上流に配置され、前記所定サイズのシートを押圧する第1の押圧部と、前記シート支持部に支持された前記所定サイズのシートの下流端よりも前記シート搬送方向における下流、且つ、前記所定サイズのシートの長さの2倍以上の長さを持つ大サイズのシートの重心よりも下流に配置され、前記大サイズのシートを押圧する、前記第1の押圧部よりも幅方向中央側に突出させて設けられた第2の押圧部と、
を備えることを特徴とするシート処理装置。
【請求項2】
前記下流側押圧部の前記第1の押圧部及び前記第2の押圧部を、前記上流側押圧部よりも幅方向中央側に突出させたことを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
【請求項3】
前記整合ユニットは、前記第1の押圧部及び前記第2の押圧部を可動に保持し、前記幅方向に移動する保持部と、前記保持部及び前記第1の押圧部並びに前記第2の押圧部の間に設けられたバネと、を備え、
前記第1の押圧部及び前記第2の押圧部は、シートと当接した際、当接したシートにより押圧されて前記バネの弾性力に抗して前記保持部に対して動くことを特徴とする請求項1又は2記載のシート処理装置。
【請求項4】
前記シート支持部は、シート搬送方向における下流の幅方向中央側の角部に切欠き部を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート処理装置。
【請求項5】
前記シート支持部の切欠き部の形状は、直線で切欠かれた面取り形状、又は前記直線よりも凹となる曲線で切欠かれた形状であることを特徴とする請求項4記載のシート処理装置。
【請求項6】
前記シート支持部が、幅方向両端部から幅方向中央側に向かって下方に傾斜していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート処理装置。
【請求項7】
前記第2の押圧部の幅方向における突出量を可変とするアクチュエータと、
シート情報を入力する入力部と、
前記入力部からのシート情報に基づき、前記第2の押圧部が、幅方向中央部分が下方に撓んだシートのシート搬送方向下流側の側端に当接する位置となるよう前記アクチュエータを制御する制御部と、を有することを特徴とする請求項4記載のシート処理装置。
【請求項8】
前記切欠き部が形成された部分を回動させるアクチュエータと、
シート情報を入力する入力部と、
前記入力部からのシート情報に基づき、前記アクチュエータを制御する制御部と、を有することを特徴とする請求項4記載のシート処理装置。
【請求項9】
シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部によって画像が形成されたシートを処理する請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート処理装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−82556(P2013−82556A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−201249(P2012−201249)
【出願日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】