説明

シート状食品の製造方法および製造装置、シート状食品

【課題】 シート状削り節の強度によらず、巻き取り可能なシート状削り節の製造方法を提供する。
【解決手段】 連続して供給されるプラスチックフィルム2上に結合剤を塗布し、その上に薄片状の食品原料を付着させ、加熱・加圧ローラ9により薄片状食品原料を連続したシート状に形成し、剥離器12により一旦プラスチックフィルム2とシート状食品14を分離し、再び重ねてからロール状に巻き取ってシート状食品を製造した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄片状食品を原料とするシート状食品の製造方法および製造装置であって、連続的に繰り出されるプラスチックフィルム上に供給された薄片状原料を、加熱・加圧してシート状に加工し、ロール状に巻き取ったシート状食品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、かつおの削り節等の食べることのできる薄片状原料をシート状の食品に形成した、いわゆるシート状食品がいくつかの製造方法で製造されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、複数のベルト張架用ローラによってコンベアベルトを張架して無端回動し、このコンベアベルト上に結着材等の添加剤をふりかけて、その上にかつお節の削り節等フレーク状の原料を供給し、ベルト上から圧接する加圧ローラとベルトの円弧面とによって加熱・圧着することで、連続したシート状食品を形成する発明が記載されている。特許文献1に記載の技術に係るシート状食品の製造装置では、剛体のローラと柔軟性のあるベルトコンベアの間で加圧するため、加熱により生じる歪みが吸収されて均一な加圧・圧着が可能となり、薄いシート状食品を製造することができる。また、ローラとベルトの間で圧着されるため伝熱面積が大きく取れ、仕上がりがきれいになるという効果を有する。
【特許文献1】特開平3-80459号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の発明に係る製法は、製品の仕上がりに関しては考慮されているが、上記文献に記載の製法によって得られたシート状削り節の取り扱いに関しては何ら考慮されていない。従って、上記のような製造方法により製造されたシート状の削り節は、コンベアベルトから剥離した後は、シートのみの状態となり、その後の加工や包装などの処理において、破損が起きやすいという課題を有している。これは、削り節等を原料としたシート状食品はもともとばらばらだったフレーク状のかつお節等の削り節を、結合剤などの添加剤を用いて圧着・接着して固めただけのものであって、用途によってはシートを薄くする必要があり、そのシート自体のみでは強度は低く非常に脆いためである。そのため、シートの強度が必要な場合には、ある程度の厚みがある製品に限られていた。
【0005】
上記の欠点は、シート状に製造後そのまま所定の大きさにカットして商品として袋などに封入される場合は破損等の可能性は低くなるが、業務用等を目的とし一単位の量が多くなる場合等には、カットして個別包装するのでは、手間がかかりコストも上昇してしまうことになる。また、業務用として実際に削り節を原料としたシート状削り節を使用する場合には、シート状削り節の用途に応じて様々な大きさで使用されるため、一定の大きさにカットされていると、その大きさが用途に合わないなど不都合がある場合もある。
【0006】
また、一定の大きさにカットして提供する場合であっても、シート状削り節同士を重ねて包装した場合、削り節同士が摩擦して、やぶれてしまったり、削り節のくずが生じてしまったりする問題もある。
【0007】
従って、業務用等にシート状削り節を提供する場合には、一単位あたりのシートの量を多くすることができる、連続シート状のシート状削り節を製造し、ロール状に巻き取った形状にするのが好ましい。尚且つ、ロール状のシート状削り節の製造に当たっては従来の方法では、巻き取りの際などにシートのみでは強度が低いために破損しやすく、任意の厚さのシート状削り節を製造できないという問題を解決する必要がある。
【0008】
そこで、本願発明は上記の課題を解決すべく、削り節等の薄片状食品を原料とするシート状食品を、ベルトコンベア上ではなくプラスチックフィルム上に形成し、形成したシート状食品をプラスチックフィルムごと巻き取ることを目的とするものである。また、シート状食品を重ねた状態であっても、シート同士の摩擦によって破損したり張り付きあってしまったりすることがないような、シート状食品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、長尺の、例えばロール状に巻かれたプラスチックフィルムを連続的に繰り出しながら供給して所定の方向に移動させ、該プラスチックフィルム上に結合剤を塗布し、次いで該プラスチックフィルム上の前記結合剤を塗布した面上に薄片状の食品原料を連続的に供給し、供給された前記薄片状食品原料及び前記結合剤をローラにより加熱及び加圧して、前記プラスチックフィルム上に連続シート状成形体に成形し、前記プラスチックフィルムと前記シート状成形体を一度剥離した後、再び重ねてロール状に巻き取ることによって、シート状食品を製造することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本願発明のシート状食品の製造方法によって、シート状食品を業務用に適したロール状に巻き取る場合に、シート状食品はプラスチックフィルム上に製造され、プラスチックフィルムと共に巻き取られるため、十分な強度を有し、巻き取りローラがシート状食品を引っ張る力によって、シートがちぎれたり砕けたりする破損が起こりにくくなるという効果が得られる。これによって、薄片状の食品原料の量を非常に少量にして薄いシートを製造したい場合にも、シート状食品自体の強度を考慮する必要がなくなるため、巻き取ってロール状の製品にすることが可能である。
【0011】
さらに、単にプラスチックフィルム上に薄片状の食品を付着させて加熱・圧着した状態では、フィルムと成形されたシート状食品が結合剤等の添加剤により密着しており、シート状食品をプラスチックフィルムから剥離させるのが難しく、取り扱いにくいという問題が生じるが、本願発明ではこの課題を解決するために、剥離器を通して一旦プラスチックフィルムとシート状食品を分離させて、改めてプラスチックフィルムと重ねて巻き取っているため、プラスチックフィルムとシート状食品は容易に剥離することができ、取り扱いがしやすいという効果が得られる。
【0012】
その他にも、ロール状に巻いた場合にプラスチックフィルムがシート状食品の間に存在しているため、プラスチックフィルム無しで巻いた場合に結合剤が溶け出してシート状食品同士が張り付きあってしまうといった問題も防ぐことができる。
【0013】
一方、シート状食品を市販向け等に提供する場合には、シート状食品を一定の大きさにカットしたものを重ねて袋詰めすることが考えられるが、この場合シート同士の摩擦によって、破損が起こりやすいという問題がある。しかし、本願発明にかかるシート状食品はプラスチックフィルムとシート状食品を重ねて巻き取っているため、プラスチックフィルムと重ねたまま所定の大きさにカットして包装すれば、シート同士の摩擦を防ぐことができる。又、ロール状の場合と同様に、結合剤が溶け出してシート同士が張り付いてしまうことも防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。なお本実施例では薄片状の食品原料として、削り節を用いたシート状食品の製造例を示すが、これに限定されるものではなく、削り節以外の薄片状の食品を用いて、さまざまなシート状食品を製造することができる。
【0015】
図1、図2は本実施例のシート状削り節の製造装置の模式図であり、図1は製造装置全体を表し、図2は図1に示す製造装置の矢印L以降の剥離器および巻き取りローラ部分の拡大図である。
【0016】
図3は本実施例により製造されるシート状食品がロール状に巻き取られた状態の構成を表している。
【0017】
図1に示す製造装置の構成において、1はかつお節等の削り節を付着させてシート状食品をこの表面に形成するプラスチックフィルムが巻き取られているプラスチックフィルムロールである。2は、ロール1から引き出されたプラスチックフィルムである。
【0018】
3は削り節を結合させる結合剤を塗布する結合剤塗布ローラであり、ローラ3は結合剤5が溜められた結合剤槽4に一部が浸っており、塗布ローラ3の回転によって、塗布ローラ3表面に結合剤5が供給されるようになっている。結合剤5は、削り節をプラスチックフィルム上に付着させ、加熱・加圧によって削り節がシート状に成形され、乾燥処理によってその形状で固まるような性質の溶液を用いる。
【0019】
6はかつお節等の削り節を供給する削り節供給部であり、供給した削り節の過剰分を振り落とすための振り落とし調整部7及びシート状削り節の厚みを調整する高さ調整部8が設けられている。
【0020】
また、9はフィルム2上に供給した削り節をシート状に形成する加熱・加圧ローラであり、10、11はそれぞれ熱風、冷風によりシートの乾燥を行う乾燥機である。
【0021】
12はプラスチックフィルム2とフィルム2上に形成されたシート状削り節を一旦分離するための剥離器である。そして、最後に巻取りローラ13によって巻き取られる。
【0022】
上記のような構成の製造装置に、プラスチックフィルムロール(三菱プラスチック株式会社製)1から引き出したプラスチックフィルム2を通し、該フィルム2の端を巻き取りローラ13に取り付け、ローラ13を回転駆動させてフィルム2の巻き取りを行う。このローラ13の回転駆動力によってプラスチックフィルムをフィルムロール1から巻き取りローラ13へ一定の速度で移動させる。その上で、以下の製造工程により、シート状削り節の製造を行う。
【0023】
まず、巻き取りローラ13に巻き取られることでフィルム2が移動する、移動方向及び移動速度に合わせて回転させた結合剤塗布ローラ3により、フィルム2表面に削り節を付着させ、後述する加熱・加圧手段によりシート状に成形するための結合剤を塗布する。塗布ローラ3はフィルム2に接するように設けられており、ローラ3の一部が結合剤5の入った結合剤槽4に浸っている。この塗布ローラ3の回転により結合剤槽4からローラ3表面に連続的に結合剤5が供給され、結合剤5の付着した塗布ローラ3とフィルム2とが接触することで、フィルム2表面に均一に結合剤を塗布することができる。結合剤の塗布は、塗布ローラによるものに限らず、吹きつけなどによって行ってもよい。
【0024】
次に、結合剤5が一方の面に塗布されたプラスチックフィルム2を、削り節供給部6に通しプラスチックフィルム2の結合剤5が塗布された一方の面上に削り節を付着させる。具体的には、結合剤5を塗布したプラスチックフィルム2を十分な量の削り節中に通すことで、結合剤5を介してプラスチックフィルム2上に削り節を付着させる。この際、プラスチックフィルム2の移動速度を調整し、プラスチックフィルム2上に満遍なく削り節を付着させるようにする。なお、削り節の供給方法はこれに限られず、プラスチックフィルム2上に、均一に供給できる方法であればよく、例えば、プラスチックフィルム2の結合剤5が塗布された面上にふりかけて供給してもよい。
【0025】
次に、振り落とし調整部7によってプラスチックフィルム2上に過剰に付着した削り節を取り除くために、削り節が付着したフィルム2に振動を加える。これによって、結合剤5と十分に接していないような削り節等の、結合剤5の量に対して過剰に付着している削り節が取り除かれる。続いて、高さ調整部8によってフィルム2上の削り節の高さを均一にする。これは、シート状の製品となった場合に厚みにばらつきが出るのを防ぐためである。これらの調整部7、8によって一定量の削り節がフィルム2表面全体に付着した状態となり、全体として均一なシート状削り節を製造することができる。また、結合剤5と十分に接触しない余分な削り節を取り除いているため、取り扱いの際に削り節のくずを出にくくすることができる。尚、振り落とし調整部7と高さ調整部8はどちらか一方のみを設けても良い。
【0026】
次に、加熱・加圧ローラ9によってプラスチックフィルム2上の結合剤5と削り節を加熱および加圧することにより、連続シート状の削り節成形体に成形する。プラスチックフィルム2上の結合剤5に付着させた削り節は、そのままでは削り節の薄片の端部など一部分が結合剤5に接している状態のものが多い。そのため、シート状に成形した際に薄片がとれてしまったり、剥がれたりしないように、ローラ9で加圧して結合剤と薄片の全体を密着させるようにする。また、図1に示す製造装置には加熱・加圧ローラ9が一対設けられているが、ローラ以外の加熱・加圧手段でもよい。また、2箇所以上加熱・加圧手段を設けるようにしてもよい。
【0027】
次に、乾燥機10によって加熱・加圧して成形したシート状削り節を熱風で乾燥する。この際、乾燥温度は75℃〜95℃程度が好ましい。結合剤が十分に乾いたら、次いで乾燥機11によって冷風で乾燥する。冷風で乾燥処理をすることにより、最終的に結合剤を完全に乾燥させ、この後の剥離器での剥離を円滑に行えるようにし、巻き取った際にシートが張り付いてしまうことを防止する。
【0028】
次に、プラスチックフィルム2とシート状削り節14とを一旦分離して再び重ねるために、剥離器12にかける。この剥離器12では図2に示すように、図中左から移動してくるプラスチックフィルム2及び、結合剤によってフィルム2上に形成されフィルム2と密着しているシート状削り節14を、第1剥離板15の部分で一旦分離し、フィルム2のみ剥離ローラ16に通し、第2剥離板17において再びフィルム2とシート状削り節14を重ね、最終的に巻き取りローラ13で巻き取っている。このように、一旦フィルム2とシート状削り節14をはがすことで、再び重ねても張り付いてしまうことはなく、容易にシート状削り節のみを取り出すことができ、実際にシート状削り節を使用する際に取り扱いやすくなる。
【0029】
また、この剥離器12での剥離工程およびその後の巻き取りの際には、シート状削り節14がプラスチックフィルム2と円滑に剥離せず、張り付き合ったまま剥離ローラ16に引き込まれていかない程度に、シート状削り節に張力をかけて巻き取る必要がある。また、結合剤5は同様にプラスチックフィルム2との剥離が円滑に行える程度の結合力を有するものを用いる。
【0030】
シート状削り節14と形成されたプラスチックフィルム2を剥離器12により分離させずに、そのまま巻き取って製品とすることも可能であるが、加熱・加圧の工程によってプラスチックフィルム2とシート状削り節14は結合剤5を介して貼りついてしまうため、実際に使用する際にはがすのに手間がかかったり、はがす際に破れてしまったりする可能性がある。そこで、本実施例ではシート状削り節14の取り扱いを考慮して、剥離器12を用い、シート状削り節14とプラスチックフィルム2を一旦分離させている。
【0031】
以上の製造方法により製造し、ロール状に巻き取ったシート状削り節を図3に示す。シート状削り節14とプラスチックフィルム2は剥離器12により剥離状態で重ねて巻かれているため、張り付き合っておらず、シート状削り節14のみを容易に取り出すことができるようになっている。また、図3に示したシート状削り節14は、プラスチックフィルム2の幅に対して短く、両端に余白を設けているが、プラスチックフィルム2全体に結合剤5を塗布し、削り節がフィルム2全面を覆うようにしてもよい。
【0032】
また、図3に示すシート状削り節14はプラスチックフィルム2の上に重ねられており、シート状削り節14がロールの外側になるように巻き取られているが、巻き取りローラ13で巻き取る際に、プラスチックフィルム2が外側に来るように巻き取れば、シート状削り節14が内側に来るように巻き取られたロールにすることも可能である。
【0033】
また、本実施例で成形したシート状削り節は、可撓性を有しているため、巻き取りローラ13によって巻き取っても割れたりせず、図3に示すようにプラスチックフィルム2と共にロール状にすることが可能である。
【0034】
なお、本実施例ではシート状食品の薄片状原料として、削り節を用いたが、これに限られるものではなく、加熱・加圧手段により連続シート状成形体に成形した後、巻き取る際に原料が割れるなどしてロール状に円滑に巻き取れないことの無いような、可撓性を有する食品であれば薄片状原料に用いることができる。例えば、わかめや昆布、とろろ昆布等も原料に用いてシート状食品に成形することができる。また、そのような可撓性を有する食品原料であれば、それらをいくつか混合して複数の食品原料が混ざったシート状食品を製造することも可能である。
【0035】
また、本実施例において、結合剤塗布ローラ3によってフィルム2上に塗布する結合剤5は、結合剤5を塗布したプラスチックフィルム2を削り節中に通した際に、削り節を適量付着させることができるような接着力を有している必要がある。また、加熱・加圧によりシート状に成形され、乾燥機10、11での乾燥処理によって確実に乾燥し固まること、剥離器12によってフィルム2とシート状削り節14とが容易に剥離すること、塗布ローラ3によってフィルム2に均一に塗布できること、固まった状態でも巻取りが行える程度の柔軟性・可撓性を有すること、などの条件を満たすものである必要がある。本実施例では、これらの条件を満たすような結合剤として、プルラン(株式会社林原製)、アルコール、水、食用グリセリン(花王株式会社製)、ショ糖脂肪酸エステル(三菱化学株式会社製)を混合したものを用いた。結合剤5の成分はこれに限られないが、上記に示した剥離性、速乾性等の条件を満たすような結合剤を用いる必要がある。
【0036】
また、本実施例ではシート状削り節をプラスチックフィルム上に形成したが、このフィルムには巻取りが可能な程度の強度を有し、加熱及び加圧が可能で、取り扱いやすいものであれば、本製造方法に適用できる。また、本実施例ではロール状に巻き取られたプラスチックフィルムを用いたが、これに限られず連続供給できるような長尺のものであればよい。
【0037】
以上の製造方法により製造されたシート状削り節14は、巻き取りローラ13で必要な長さを巻き取れば、ロール状の製品になるが、巻き取ったシート状削り節を裁断機などに通して、一定の大きさにカットすれば、カットした状態のシート状削り節にすることも可能である。その際にはプラスチックフィルム2と重ねたまま包装することで、シート状削り節同士の摩擦や結合剤が溶け出して貼りつき合ってしまうことを防ぐためのフィルムとして用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係るシート状削り節の製造装置の実施例の模式図。
【図2】図1に記載の製造装置における剥離部および巻き取りローラ部分の模式図。
【図3】実施例に係るロール状に巻き取ったシート状削り節の斜視図。
【符号の説明】
【0039】
1 プラスチックフィルムロール
2 プラスチックフィルム
3 結合剤塗布ローラ
4 結合剤槽
5 結合剤
6 削り節供給部
7 振り落とし調整部
8 高さ調整部
9 加熱・加圧ローラ
10 乾燥機(熱風)
11 乾燥機(冷風)
12 剥離器
13 巻き取りローラ
14 シート状削り節
15 第1剥離板
16 剥離ローラ
17 第2剥離板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺のプラスチックフィルムを所定の方向に連続的に供給し、
この前記プラスチックフィルム上に結合剤を塗布し、
次いで前記プラスチックフィルムの前記結合剤を塗布した面上に薄片状の食品原料を連続的に付着させ、
前記プラスチックフィルム上に付着した前記薄片状食品原料および前記結合剤を加熱・加圧手段により加熱及び加圧して連続したシート状成形体に成形し、
前記シート状成形体を前記プラスチックフィルムと一旦剥離した後に再び重ねてロール状に巻き取ることを特徴とするシート状食品の製造方法。
【請求項2】
前記プラスチックフィルムの前記結合剤を塗布した面上に前記薄片状食品原料を連続的に付着させた後、前記プラスチックフィルムに振動を加えることによって、前記プラスチックフィルム上に過剰に付着した前記薄片状食品原料を取り除いた後に、前記加熱・加圧手段により加熱及び加圧を行うことを特徴とする請求項1に記載のシート状食品の製造方法。
【請求項3】
前記プラスチックフィルムの前記結合剤を塗布した面上に前記薄片状食品原料を連続的に付着させた後、前記プラスチックフィルム上の前記薄片状食品原料の高さを調整することによって、前記プラスチックフィルム上に過剰に供給された前記薄片状食品原料を取り除いた後に、前記加熱・加圧手段により加熱及び加圧を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート状食品の製造方法。
【請求項4】
連続的に供給されるプラスチックフィルム上に、結合剤を塗布する結合剤塗布部と、
前記プラスチックフィルムの前記結合剤を塗布した面上に薄片状食品原料を供給する原料供給部と、
前記プラスチックフィルム上に供給された前記薄片状食品原料と前記結合剤とを加熱・加圧して、連続したシート状成形体に成形する加熱・加圧手段と、
前記シート状成形体と前記プラスチックフィルムとを一旦分離して再度重ねる剥離部と、
前記重ねられたシート状成形体とプラスチックフィルムとを巻き取る巻き取り手段とを備えたことを特徴とするシート状食品の製造装置。
【請求項5】
前記原料供給部で前記プラスチックフィルム上に過剰に供給された前記薄片状食品原料を取り除く、調整部を備えたことを特徴とする請求項4に記載のシート状食品の製造装置。
【請求項6】
薄片状の食品原料を連続シート状に成形したシート状成形体と、連続シート状のプラスチックフィルムとを、剥離状態で重ねて巻き取ったロール状のシート状食品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−99607(P2008−99607A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−284924(P2006−284924)
【出願日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【出願人】(591268494)株式会社朝くら (1)
【Fターム(参考)】