説明

シート積載装置および画像形成装置

【課題】ブロッキング現象の発生を未然に防止することができるシート積載装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】シート積載装置は、画像形成装置の本体部M1から排出されたシートが積載されるトレイと、トレイ上に積載されたシートの積載状態がブロッキング現象を誘発する条件であるブロッキング条件に達したか否かを判定する判定手段201と、ブロッキング条件に達したと判定されたときに、トレイ上に積載されたシートの除去または紙さばきを促す情報を報知するための制御を行う報知制御手段202と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置から排出されたシートを積載するシート積載装置、およびシート積載装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置から排出されたシート状の画像記録媒体(本明細書では単に「シート」と呼ぶ。)を積載するシート積載装置が知られている。シート積載装置は、例えば、シートの積載高さに応じて昇降可能なトレイを備え、電子写真方式の画像形成装置などにより画像が形成された、最大5000枚ものシートをトレイ上に積載する。
【0003】
電子写真方式の画像形成装置では、画像信号に応じて形成したトナー像をシートに転写し、シートに転写したトナー像を熱定着方式の定着器によりシートに定着させる。トナー像が定着されたシートは、その後、熱を保持したまま搬送されてシート積載装置のトレイ上に積載される。ここで、トナーは十分に冷却されるまでは粘着性を有するため、シートの積載状態によっては、積載されたシート同士が結合してブロック化してしまうことがある。このような現象は、ブロッキング現象と呼ばれる。ブロッキング現象が発生すると、ブロック化したシートを分離させるときにトナーが剥がれるなどの不具合が生じ、画像の品質低下を招いてしまう。
【0004】
そこで、このようなブロッキング現象が発生することを抑制するために、シート積載装置のトレイ上に積載されたシートに対して、冷却装置により冷却風を吹き付けることでシートを冷却するといった対策を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、画像形成装置から大量のシートが短い時間間隔で次々に排出されるような場合には、冷却装置を作動させてもシート積載装置に積載されたシートの温度を十分に低下させることができず、ブロッキング現象を確実に防止することが難しい。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ブロッキング現象の発生を未然に防止することができるシート積載装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るシート積載装置は、画像形成装置から排出されたシートが積載されるトレイと、前記トレイ上に積載された前記シートの積載状態が、ブロッキング現象を誘発する条件であるブロッキング条件に達したか否かを判定する判定手段と、前記ブロッキング条件に達したと判定されたときに、前記トレイ上に積載された前記シートの除去または紙さばきを促す情報を報知するための制御を行う報知制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る画像形成装置は、本発明に係るシート積載装置を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、トレイ上に積載されたシートの積載状態がブロッキング条件に達したときに、トレイ上に積載されたシートの除去または紙さばきを促す情報を報知するので、ブロッキング現象の発生を未然に防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す構成図である。
【図2】図2は、本体部の機械的な構成を示す構成図である。
【図3】図3は、実施形態に係るシート積載装置の機械的な構成を示す構成図である。
【図4】図4は、実施形態に係るシート積載装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、トレイ上のシートの積載量に応じてトレイを下降させる際の制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】図6は、ブロッキング現象の判定を行う制御部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】図7は、ブロッキング現象の判定を行う制御部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】図8は、ブロッキング現象の判定を行う制御部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】図9は、ブロッキング現象の判定を行う制御部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】図10は、変形例1の概要を説明するブロック図である。
【図11】図11は、変形例2の概要を説明するブロック図である。
【図12】図12は、変形例3の概要を説明するブロック図である。
【図13】図13は、変形例4の概要を説明するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、シート積載装置および画像形成装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下では、画像形成装置の一例として電子写真方式の画像形成装置を例示して説明するが、本発明は他の方式の画像形成装置、例えば、インクジェット方式の画像形成装置にも適用できる。インクジェット方式の画像形成装置では、シートにインクを付着させることで画像を形成するが、このシートに付着したインクは乾燥するまで粘着性を有するため、トナーにより画像を形成した場合と同様にブロッキング現象が生じ得る。
【0012】
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す構成図である。本実施形態に係る画像形成装置は、4色フルカラーの画像を形成するものであり、特に多数枚のシートSを連続的に搬送して高速で印刷を行うプロダクション用途に適した画像形成装置である。この画像形成装置は、図1に示すように、本体部M1と、シート積載装置M2と、オペレーションパネルM3と、を備える。
【0013】
本体部M1は、電子写真方式により画像形成媒体であるシート上に画像を形成する。シート積載装置M2は、本体部M1により画像が形成されたシートをトレイ上に積載する。オペレーションパネルM3は、オペレータによる各種の入力操作を受け付けるとともに、各種の情報を表示する。なお、本体部M1とシート積載装置M2との間に、本体部M1により画像が形成されたシートを冷却する冷却装置を配置するようにしてもよい。
【0014】
本体部M1、シート積載装置M2、およびオペレーションパネルM3には、それぞれ制御部100,200,300が設けられる。制御部100は、本体部M1の動作を統括的に制御する。制御部200は、シート積載装置M2の動作を統括的に制御する。制御部300は、オペレーションパネルM3の動作を統括的に制御する。
【0015】
図2は、本体部M1の機械的な構成を示す構成図である。本体部M1は、図2に示すように、中間転写ベルト10の走行方向(図中矢印B方向)に沿って配置された4つの画像形成ユニット1a,1b,1c,1dを備える。
【0016】
画像形成ユニット1aは、感光ドラム2aと、ドラム帯電器3aと、光書込ユニット4aと、現像器5aと、一次転写器6aと、クリーニング装置7aとを備える。画像形成ユニット1b〜1dも、画像形成ユニット1aと同様に、感光ドラム2b〜2d、ドラム帯電器3b〜3d、光書込ユニット4b〜4d、現像器5b〜5d、一次転写器6b〜6d、クリーニング装置7b〜7dを備える。画像形成ユニット1a〜1dは、例えば、画像形成ユニット1aがイエロー、画像形成ユニット1bがマゼンダ、画像形成ユニット1cがシアン、画像形成ユニット1dがブラック、とそれぞれ異なる色の画像を形成する。
【0017】
感光ドラム2aは、画像形成時に図中矢印A方向に回転を始め、画像形成動作が終了するまで回転を続ける。感光ドラム2aが回転を開始すると、ドラム帯電器3aに高電圧が印加され、感光ドラム2aの表面に負の電荷が均一に帯電される。その後、帯電された感光ドラム2aの表面に、光書込ユニット4aから画像データに応じて変調、走査されたレーザ光が照射され、感光ドラム2aに画像データに応じた静電潜像が形成される。そして、感光ドラム2aの回転により静電潜像が形成された部分が現像器5aと対向する位置に到達すると、現像器5aから負電荷に帯電したトナーが静電潜像へと引き付けられ、静電潜像がトナーにより現像されて感光ドラム2a上にトナー像が形成される。
【0018】
感光ドラム2a上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト10を挟んで一次転写器6aと対向する位置に到達すると、一次転写器6aに印加された高電圧の作用によって中間転写ベルト10側に引き付けられ、図中矢印B方向に移動している中間転写ベルト10上に一次転写される。なお、中間転写ベルト10に転写されずに感光ドラム2a上に残留したトナーは、クリーニング装置7aにより清掃される。
【0019】
画像形成ユニット1aに続いて画像形成ユニット1bでも同様に画像形成動作が行われ、感光ドラム2b上に形成されたトナー像が、一次転写器6bに印加された高電圧の作用により中間転写ベルト10上に一次転写される。このとき、感光ドラム2b上に形成されたトナー像が一次転写器6bと対向する位置に到達するタイミングが、感光ドラム2aから中間転写ベルト10上に一次転写されたトナー像が中間転写ベルト10の移動により一次転写器6bの位置に到達するタイミングに合うように制御されることで、感光ドラム2aから一次転写されたトナー像と感光ドラム2bから一次転写されたトナー像とが中間転写ベルト10上で重ね合わされる。
【0020】
同様に、画像形成ユニット1cの感光ドラム2c上に形成されたトナー像と、画像形成ユニット1dの感光ドラム2d上に形成されたトナー像が中間転写ベルト10上に順次一次転写されることにより、中間転写ベルト10上にはフルカラーのトナー像が形成されることになる。
【0021】
中間転写ベルト10上に形成されたフルカラーのトナー像は、二次転写器11の位置に到達すると、二次転写器11に印加された高電圧の作用により、図中矢印H方向に搬送されて中間転写ベルト10と二次転写器11との間を通過するシートS上に二次転写される。なお、シートSに二次転写されずに中間転写ベルト10上に残留したトナーは、ベルト清掃機構12によって清掃される。
【0022】
フルカラーのトナー像が二次転写されたシートSは、定着装置20へと搬送される。定着装置20は、ヒータの熱により加熱される定着ローラ21と、定着ローラ21に隣接して配置される加圧ローラ22とを備える。定着装置20は、シートSが定着ローラ21と加圧ローラ22との間のニップ部を通過する過程で、定着ローラ21からの熱と加圧ローラ22による加圧とにより、シートS上のトナー像を熔解してシートSに押し付けることによって、トナー像をシートSに定着させる。トナー像が定着したシートSは、後述のシート積載装置M2へと送られる。
【0023】
図3は、本実施形態に係るシート積載装置M2の機械的な構成を示す構成図である。シート積載装置M2は、図3に示すように、シート導入ローラ31と、シート排出ローラ32と、トレイ33と、を備える。
【0024】
シート導入ローラ31は、画像形成装置の本体部M1から排出されてシート積載装置M2に導入されたシートSを下流側(図中矢印C方向)に搬送する。シート排出ローラ32は、シート導入ローラ31とともにシートSを下流側に搬送して、排出口からトレイ33上にシートSを排出する。
【0025】
シート導入ローラ31とシート排出ローラ32との間には、通紙センサ34が設けられている。通紙センサ34は、シートSの通過を検知する。通紙センサ34の検知信号は、制御部200に入力される。通知センサ34は、トレイ33上に積載されたシートSの積載高さが所定の高さに達した後に画像形成装置の本体部M1から排出されるシートSの枚数を検知する検知手段として機能する。
【0026】
トレイ33は、シート導入ローラ31およびシート排出ローラ32により搬送され、排出されたシートSを積載する。このトレイ33は、制御部200による制御のもとで、図示しないモータおよびトレイ昇降機構により、シートSが積載される方向に沿った上下方向(図中矢印D方向)に昇降可能とされている。
【0027】
トレイ33の上方には、アクチュエータ35および積載検知センサ36が設けられている。アクチュエータ35は、トレイ33上に積載されたシートSに当接し、トレイ33上のシートSの積載量が増えるに従って徐々に押し上げられるように作用する。積載検知センサ36は、トレイ33上に積載された最上位のシートSの位置が排出口に近づくと、アクチュエータ35により開放または遮断されることで、所定量のシートSがトレイ33上に積載されたことを検知する。積載検知センサ36の検知信号は、制御部200に入力される。
【0028】
制御部200は、積載検知センサ36から所定量のシートSがトレイ33上に積載されたことを示す検知信号(センサON信号)が入力されると、図示しないモータおよびトレイ昇降機構を作動させ、トレイ33を予め定めた所定量だけ下降させる。その後、トレイ33上のシートSの積載量がさらに増え、再び積載検知センサ36からのセンサON信号が入力されると、制御部200は、トレイ33をさらに所定量だけ下降させる。このような制御を制御部200が繰り返すことにより、トレイ33上に積載されたシートSによって排出口が塞がれることがなく、シートSの排紙およびトレイ33上への積載が継続される。
【0029】
また、トレイ33の近傍には、図中矢印Dで示す上下方向に沿って、中段センサ(上)37a、中段センサ(中)37b、中段センサ(下)37c、および下段センサ38がそれぞれ設けられている。これら中段センサ(上)37a、中段センサ(中)37b、中段センサ(下)37c、および下段センサ38は、制御部200の制御により下降動作されるトレイ33の高さ位置を検知する。
【0030】
すなわち、制御部200の制御により所定量ずつ下降動作されるトレイ33の高さ位置が中段センサ(上)37aの位置に達すると、トレイ33の高さ位置が中段センサ(上)37aの位置であることが中段センサ(上)37aにより検知される。また、トレイ33がさらに下降動作され、トレイ33の高さ位置が中段センサ(中)37bの位置に達すると、トレイ33の高さ位置が中段センサ(中)37bの位置であることが、中段センサ(中)37bにより検知される。また、トレイ33がさらに下降動作され、トレイ33の高さ位置が中段センサ(下)37cの位置に達すると、トレイ33の高さ位置が中段センサ(下)37cの位置であることが、中段センサ(下)37cにより検知される。また、トレイ33がさらに下降動作され、トレイ33の高さ位置が下段センサ38の位置に達すると、トレイ33の高さ位置が下段センサ38の位置であることが、下段センサ38により検知される。
【0031】
これら中段センサ(上)37a、中段センサ(中)37b、中段センサ(下)37c、および下段センサ38の検知信号は、制御部200に入力される。制御部200は、これら中段センサ(上)37a、中段センサ(中)37b、中段センサ(下)37c、および下段センサ38の検知信号に基づいて、トレイ33上のシートSの積載高さを認識する。つまり、これら中段センサ(上)37a、中段センサ(中)37b、中段センサ(下)37c、および下段センサ38は、トレイ33上に積載されたシートSの積載高さを検知する検知手段として機能する。
【0032】
なお、下段センサ38のさらに下方には、トレイ33の高さ位置が下限位置に達したことを検知するリミットセンサ39が設けられている。すなわち、トレイ33が下段センサ38の位置に達した後にさらに下降動作され、リミットセンサ39の位置に達すると、トレイ33の高さ位置が下限位置に達したことが、リミットセンサ39により検知される。
【0033】
また、トレイ33には重量センサ40が設けられている。重量センサ40は、トレイ33上に積載されたシートSの重量を検知する。重量センサ40の検知信号は、制御部200に入力される。
【0034】
また、シート積載装置M2は、温度センサ41、湿度センサ42、タイマ43、警告灯44およびブザー45を備える。
【0035】
温度センサ41は、トレイ33近傍の温度(以下、環境温度という。)を検出する。湿度センサ42は、トレイ33近傍の湿度(以下、環境湿度という。)を検出する。温度センサ41が検出した環境温度および湿度センサ42が検出した環境湿度は、制御部200に入力される。
【0036】
タイマ43は、制御部200による制御のもとで、時間の計測を行う。タイマ43の計測値は、制御部200により随時参照される。タイマ43は、トレイ33上に積載されたシートSの積載高さが所定の高さに達してからの経過時間を検知する検知手段として機能する。
【0037】
警告灯44は、例えばLEDなどにより構成され、制御部200によりトレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときに点灯または点滅する。また、ブザー45は、制御部200によりトレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときに鳴動する。これら警告灯44の点灯または点滅とブザー45の鳴動により、トレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング条件に達したことが、オペレータに通知される。
【0038】
制御部200は、上述したように、積載検知センサ36から入力される検知信号に基づいて、トレイ33を下降させる動作を制御する。
【0039】
また、制御部200は、トレイ33上に積載されたシートSの積載状態が、ブロッキング現象を誘発する条件であるブロッキング条件に達したか否かを判定し、トレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング条件に達したときに、トレイ33上に積載されたシートSの除去または紙さばきをオペレータに促す情報を報知するための制御を行う機能を有する。
【0040】
ブロッキング現象を誘発する積載状態とは、例えば、トレイ33上に積載されたシートSの枚数や重量が増えてシートSに大きな圧力が掛かっている状態や、トレイ33上に所定量を超えるシートSが積載されたまま放置されている状態などである。これらの状態は、例えば、トレイ33上に積載されたシートSの積載高さ、トレイ33上に積載されたシートSの重量、トレイ33上に積載されたシートSの積載高さが所定の高さに達した後に画像形成装置の本体部M1から排出されるシートSの枚数、トレイ33上に積載されたシートSの積載高さが所定の高さに達してからの経過時間などから判断できる。制御部200は、上述した通紙センサ34、中段センサ(上)37a、中段センサ(中)37b、中段センサ(下)37c、下段センサ38、および重量センサ40の各センサの検知信号や、タイマ43の計測値などに基づいて、上記のいずれかが予め定めた基準に達したか否かを判定することにより、トレイ33上のシートSの積載状態がブロッキング条件に達したか否かを判定する。
【0041】
また、シートSが厚紙やコート紙の場合は、一般的な厚さの普通紙に比べてトナーの定着性が劣るため、ブロッキング現象が発生しやすい。厚紙は、その厚みによって定着装置20の熱が伝わりにくくなるため、トナーの定着性が悪い。また、コート紙は、高い印刷品質を得るために原紙の表面にコーティングが施された用紙であり、表面のコーティングに含まれる熱伝導率の高い無機物質が原紙に比べ極端に早く熱を奪ってしまうため、トナーの定着性が悪い。なお、コート紙にはマット調とグロス調があるが、熱伝導率の高い無機物質の含有割合の相違から、マット調よりもグロス調の方が定着性が悪い。
【0042】
したがって、シートSが厚紙やコート紙の場合は、トナーが十分に定着しておらず、粘着性が高い状態のままシートSがトレイ33上に積載されている可能性が高い。このため、シートSが一般的な厚さの普通紙である場合よりも、ブロッキング現象が発生しやすくなる。そこで、制御部200は、画像形成装置の本体部M1において画像の形成に用いられるシートSが厚紙やコート紙などといったトナーの定着性が悪いものである場合は、ブロッキング条件に達したか否かの判定基準を変更する。なお、シートSの種類は、例えば、制御部200がオペレーションパネルM3の制御部300から、オペレーションパネルM3に入力された印刷設定情報を取得することで実現できる。すなわち、画像を形成するシートSとして標準的な厚さの普通紙ではなく厚紙やコート紙などを使用する場合には、使用するシートSの種類(厚紙またはコート紙)をオペレータが印刷設定情報としてオペレーションパネルM3に入力するので、この情報を取得することで、シートSの種類を判別することができる。
【0043】
また、環境温度や環境湿度が標準的な温度や湿度に比べて高い場合は、トナーが乾燥しにくくなるため、ブロッキング現象が発生しやすい。そこで、制御部200は、温度センサ41により検出される環境温度が標準的な値(例えば25℃)と比べて著しく高い場合(例えば40℃以上)や、湿度センサ42によって検出される環境湿度が標準的な値(例えば50%)と比べて著しく高い場合(例えば80%以上)は、ブロッキング条件に達したか否かの判定基準を変更する。
【0044】
図4は、本実施形態に係るシート積載装置M2の制御系の構成を示すブロック図である。シート積載装置M2の制御部200は、図4に示すように、判定手段201と、報知制御手段202と、中断制御手段203の各機能構成を備える。制御部200がCPUやROM、RAM、入出力インタフェース回路などを有するマイクロコンピュータとして構成されている場合、これらの各機能構成は、CPUがRAMをワークエリアとして利用して、ROMなどに格納された所定の制御プログラムを実行することにより実現できる。また、制御部200の上記各機能構成の一部または全部を専用のハードウェアにより構成することもできる。
【0045】
判定手段201は、通紙センサ34、中段センサ(上)37a、中段センサ(中)37b、中段センサ(下)37c、下段センサ38、および重量センサ40の各センサの検知信号、タイマ43の計測値、オペレーションパネルM3の制御部300から取得した印刷設定情報(シートSの種類の情報)、温度センサ41が検出した環境温度および湿度センサ42が検出した環境湿度などの情報を用い、下記の(1)〜(4)の手法により、トレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング条件に達したか否かを判定する。なお、以下の(1)〜(4)の手法は、トレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング条件に達したか否かを判定する手法の具体例であり、これに限られるものではない。また、判定手段201は、以下の(1)〜(4)の手法による判定をすべて行う必要はなく、いずれか1つの手法で判定を行えばよい。この場合、本実施形態のシート積載装置M2は、他の手法による判定に必要なセンサなどを必ずしも備える必要はない。
【0046】
(1)シートSの積載高さによる判定
判定手段201は、トレイ33上に積載されたシートSの積載高さが基準高さに達したときに、トレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定する。
【0047】
判定手段201は、中段センサ(上)37a、中段センサ(中)37b、中段センサ(下)37c、および下段センサ38の検知信号と、印刷設定情報(シートSの種類の情報)と、温度センサ41が検出した環境温度と、湿度センサ42が検出した環境湿度とを入力する。そして、判定手段201は、まず、印刷設定情報(シートSの種類の情報)と、温度センサ41が検出した環境温度と、湿度センサ42が検出した環境湿度とに基づき、判定基準となる基準高さを設定する。
【0048】
具体的には、判定手段201は、画像の形成に用いるシートSの種類が一般的な厚さの普通紙であり、環境温度が予め設定された高温閾値(例えば40℃)未満、かつ、環境湿度が予め設定された高湿閾値(例えば80%)未満の場合には、例えば、トレイ33が下段センサ38の高さ位置に達したときのシートSの積載高さを基準高さとして設定する。一方、判定手段201は、画像の形成に用いるシートSの種類が厚紙またはコート紙の場合や、環境温度が高温閾値以上の場合や、環境湿度が高湿閾値以上の場合には、基準高さを変更し、トレイ33が中段センサ(上)37aの高さ位置に達したときのシートSの積載高さ、または、中段センサ(中)37bの高さ位置に達したときのシートSの積載高さ、または、中段センサ(下)37cの高さ位置に達したときのシートSの積載高さを基準高さとして設定する。なお、ここで設定する変更後の基準高さは、予め定めておいてもよいし、例えば環境温度の高温閾値からの乖離度合いや環境湿度の高湿閾値からの乖離度合いに応じて動的に選択するようにしてもよい。
【0049】
判定手段201は、上記のように基準高さを設定した後、基準高さの判定に用いるセンサ(下段センサ38、または、中段センサ(上)37a、中段センサ(中)37b、中段センサ(下)37cのいずれか)の検知信号を監視し、トレイ33上のシートSの積載量が増えるに従ってトレイ33が徐々に下降し、トレイ33の高さ位置が基準高さの判定に用いるセンサの位置に達して当該センサがONになったときに、トレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定する。
【0050】
(2)シートSの積載重量による判定
判定手段201は、トレイ33上に積載されたシートSの積載重量が基準重量に達したときに、トレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定する。
【0051】
判定手段201は、重量センサ40の検知信号と、温度センサ41が検出した環境温度と、湿度センサ42が検出した環境湿度とを入力する。そして、判定手段201は、まず、印刷設定情報(シートSの種類の情報)と、温度センサ41が検出した環境温度と、湿度センサ42が検出した環境湿度とに基づき、判定基準となる基準重量を設定する。
【0052】
具体的には、判定手段201は、画像の形成に用いるシートSの種類が一般的な厚さの普通紙であり、環境温度が予め設定された高温閾値(例えば40℃)未満、かつ、環境湿度が予め設定された高湿閾値(例えば80%)未満の場合には、予め定めた第1の重量(例えば1Kg)を基準重量として設定する。一方、判定手段201は、画像の形成に用いるシートSの種類が厚紙またはコート紙の場合や、環境温度が高温閾値以上の場合や、環境湿度が高湿閾値以上の場合には、基準重量を変更し、第1の重量よりも小さい第2の重量(例えば800g)を基準流量として設定する。なお、ここで設定する変更後の基準重量は、予め定めた固定値であってもよいし、例えば環境温度の高温閾値からの乖離度合いや環境湿度の高湿閾値からの乖離度合いに応じて動的に変更される値であってもよい。
【0053】
判定手段201は、上記のように基準重量を設定した後、重量センサ40の検知信号を監視し、トレイ33上のシートSの積載量が増えるに従ってその重量が増加し、重量センサ40が検知する積載重量が基準重量に達したときに、トレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定する。
【0054】
(3)トレイ33上に積載されたシートSの積載高さが所定の高さに達した後に画像形成装置の本体部M1から排出されるシートSの枚数による判定
判定手段201は、通紙センサ34、中段センサ(上)37a、中段センサ(中)37b、中段センサ(下)37c、および下段センサ38の検知信号と、印刷設定情報(シートSの種類の情報)と、温度センサ41が検出した環境温度と、湿度センサ42が検出した環境湿度とを入力する。そして、判定手段201は、まず、印刷設定情報(シートSの種類の情報)と、温度センサ41が検出した環境温度と、湿度センサ42が検出した環境湿度とに基づき、通紙センサ34のカウントを開始する基準となるカウント開始高さを設定する。
【0055】
具体的には、判定手段201は、画像の形成に用いるシートSの種類が一般的な厚さの普通紙であり、環境温度が予め設定された高温閾値(例えば40℃)未満、かつ、環境湿度が予め設定された高湿閾値(例えば80%)未満の場合には、例えば、トレイ33が中段センサ(下)37cの高さ位置に達したときのシートSの積載高さをカウント開始高さとして設定する。一方、判定手段201は、画像の形成に用いるシートSの種類が厚紙またはコート紙の場合や、環境温度が高温閾値以上の場合や、環境湿度が高湿閾値以上の場合には、カウント開始高さを変更し、トレイ33が中段センサ(上)37aの高さ位置に達したときのシートSの積載高さ、または、中段センサ(中)37bの高さ位置に達したときのシートSの積載高さをカウント開始高さとして設定する。なお、ここで設定する変更後のカウント開始高さは、予め定めておいてもよいし、例えば環境温度の高温閾値からの乖離度合いや環境湿度の高湿閾値からの乖離度合いに応じて動的に選択するようにしてもよい。
【0056】
判定手段201は、上記のようにカウント開始高さを設定した後、カウント開始高さの判定に用いるセンサ(中段センサ(下)37c、または中段センサ(上)37aと中段センサ(中)37bのいずれか)の検知信号を監視する。そして、トレイ33上のシートSの積載量が増えるに従ってトレイ33が徐々に下降し、トレイ33の高さ位置がカウント開始高さの判定に用いるセンサの位置に達して当該センサがONになったときに、画像形成装置の本体部M1から排出されるシートSの枚数のカウントを開始する。画像形成装置の本体部M1から排出されるシートSは、当該シートSがシート導入ローラ31とシート排出ローラ32との間を通過する際に、通紙センサ34により検知される。判定手段201は、この通紙センサ34の検知信号を監視して、トレイ33上のシートSの積載高さがカウント開始高さに達した後に画像形成装置の本体部M1から排出されるシートSの枚数をカウントする。そして、判定手段201は、通紙センサ34の検知信号に基づいてカウントした値が基準枚数(例えば100枚)に達したときに、トレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定する。
【0057】
(4)トレイ33上に積載されたシートSの積載高さが所定の高さに達してからの経過時間による判定
判定手段201は、中段センサ(上)37a、中段センサ(中)37b、中段センサ(下)37c、および下段センサ38の検知信号と、タイマ43の計測値と、印刷設定情報(シートSの種類の情報)と、温度センサ41が検出した環境温度と、湿度センサ42が検出した環境湿度とを入力する。そして、判定手段201は、まず、印刷設定情報(シートSの種類の情報)と、温度センサ41が検出した環境温度と、湿度センサ42が検出した環境湿度とに基づき、タイマ43による時間の計測を開始させる基準となる計測開始高さを設定する。
【0058】
具体的には、判定手段201は、画像の形成に用いるシートSの種類が一般的な厚さの普通紙であり、環境温度が予め設定された高温閾値(例えば40℃)未満、かつ、環境湿度が予め設定された高湿閾値(例えば80%)未満の場合には、例えば、トレイ33が中段センサ(下)37cの高さ位置に達したときのシートSの積載高さを計測開始高さとして設定する。一方、判定手段201は、画像の形成に用いるシートSの種類が厚紙またはコート紙の場合や、環境温度が高温閾値以上の場合や、環境湿度が高湿閾値以上の場合には、計測開始高さを変更し、トレイ33が中段センサ(上)37aの高さ位置に達したときのシートSの積載高さ、または、中段センサ(中)37bの高さ位置に達したときのシートSの積載高さを計測開始高さとして設定する。なお、ここで設定する変更後の計測開始高さは、予め定めておいてもよいし、例えば環境温度の高温閾値からの乖離度合いや環境湿度の高湿閾値からの乖離度合いに応じて動的に選択するようにしてもよい。
【0059】
判定手段201は、上記のように計測開始高さを設定した後、計測開始高さの判定に用いるセンサ(中段センサ(下)37c、または中段センサ(上)37aと中段センサ(中)37bのいずれか)の検知信号を監視する。そして、トレイ33上のシートSの積載量が増えるに従ってトレイ33が徐々に下降し、トレイ33の高さ位置が計測開始高さの判定に用いるセンサの位置に達して当該センサがONになったときに、タイマ43による時間の計測を開始させる。そして、判定手段201は、タイマ43による計測値を監視し、タイマ43による計測値が基準時間(例えば5分)に達したときに、トレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定する。
【0060】
報知制御手段202は、判定手段201によってトレイ33上のシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときに、トレイ33上に積載されたシートSの除去または紙さばきを促す情報を報知するための制御を行う。具体的には、報知制御手段202は、判定手段201によってトレイ33上のシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときに、例えば、オペレーションパネルM3の制御部300に対して表示指令を出力し、オペレーションパネルM3の表示部に例えば「ブロッキング発生の可能性があります。トレイの用紙を取り除くか、紙さばきを行ってください。」といったメッセージを表示させる。このメッセージは、例えばオペレーションパネルM3内の記憶部に保存されている。オペレーションパネルM3の制御部300は、報知制御手段202からの表示指令に従って、上記のようなメッセージを記憶部から読み出して表示部に表示させる。オペレータは、このオペレーションパネルM3の表示部に表示されるメッセージを参照することで、トレイ33上のシートSを放置するとブロッキング現象が発生する可能性が高いことを認識することができ、トレイ33からシートSを除去する、あるいは紙さばきを行うなど、ブロッキング現象を未然に防止するために必要な対策を講じることができる。
【0061】
また、報知制御手段202は、オペレーションパネルM3の表示部に上記のようなメッセージを表示させる制御を行うと同時に、警告灯44を点灯あるいは点滅させ、さらにブザー45を鳴動させる。これにより、オペレータに対する報知を確実なものとすることができる。
【0062】
なお、以上の例では、トレイ33上に積載されたシートSの除去または紙さばきを促す情報をオペレーションパネルM3の表示部に表示させるようにしているが、シート積載装置M2に文字などを表示可能な表示部が設けられている場合には、シート積載装置M2の表示部に上記のようなメッセージを表示させるようにしてもよい。また、オペレーションパネルM3の表示部への表示と、シート積載装置M2の表示部への表示とを併せて行うようにしてもよい。
【0063】
中断制御手段203は、判定手段201によってトレイ33上のシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときに、画像形成装置の本体部M1による画像の形成を中断させる。具体的には、中断制御手段203は、判定手段201によってトレイ33上のシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときに、例えば、本体部M1の制御部100に対して印刷中断指令を出力する。本体部M1の制御部100は、中断制御手段203からの印刷中断指令に従って、オペレータがトレイ33上のシートSの除去や紙さばきなどを行うのに十分な時間が経過するまでの間、画像形成ユニット1a〜1dの動作やシートSの供給などを中断させる。これにより、オペレータがトレイ33上のシートSの除去や紙さばきなどを行っている間に新たなシートSが次々に排出されて作業の妨げになるといった不都合を防止することができる。
【0064】
なお、本体部M1の画像形成ユニット1a〜1dの動作やシートSの供給などを中断させる時間は、経験的に定まる時間を予め設定しておくようにしてもよいし、トレイ33上のシートSの除去や紙さばきなどの完了を何らかの手法で検知して、その検知信号に基づいて中断を解除するようにしてもよい。
【0065】
次に、本実施形態のシート積載装置M2の制御部200による動作の概要について、図5〜図9を参照して説明する。
【0066】
まず、トレイ33上のシートSの積載量に応じてトレイ33を下降させる制御について、図5を参照して説明する。図5は、トレイ33上のシートSの積載量に応じてトレイ33を下降させる際の制御部200の処理手順を示すフローチャートである。
【0067】
画像形成装置の本体部M1による画像の形成が開始されると、シート積載装置M2の制御部200は、積載検知センサ36の検知信号を入力し(ステップS101)、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号(所定量のシートSがトレイ33上に積載されたことを示す信号)であるか否かを判定する(ステップS102)。そして、制御部200は、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号でなければ(ステップS102:No)、ステップS101に戻って積載検知センサ36の検知信号の入力を繰り返し、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号であれば(ステップS102:Yes)、図示しないモータおよびトレイ昇降機構を作動させ、トレイ33を予め定めた所定量だけ下降させる(ステップS103)。
【0068】
次に、制御部200は、リミットセンサ39の検知信号を入力してリミットセンサ39がONになったか否かを判定する(ステップS104)。そして、リミットセンサ39がOFFのままであれば(ステップS104:No)、ステップS101に戻って以降の処理を繰り返し、リミットセンサ39がONになった場合には(ステップS104:Yes)、トレイ33の高さ位置が下限位置に達してからのシートSの積載量を検知するために、積載検知センサ36の検知信号を再度入力し(ステップS105)、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号であるか否かを判定する(ステップS106)。そして、制御部200は、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号でなければ(ステップS106:No)、ステップS105に戻って積載検知センサ36の検知信号の入力を繰り返し、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号であれば(ステップS106:Yes)、トレイ33が満杯であることをオペレータに通知して(ステップS107)、一連の処理を終了する。
【0069】
次に、上記(1)の手法によるブロッキング現象の判定を行う場合の制御部200の動作について、図6を参照して説明する。図6は、ブロッキング現象の判定を行う制御部200の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図6は、画像の形成に用いるシートSの種類が一般的な厚さの普通紙であり、環境温度が予め設定された高温閾値未満、かつ、環境湿度が予め設定された高湿閾値未満の場合の例であるが、画像の形成に用いるシートSの種類が厚紙またはコート紙の場合や、環境温度が高温閾値以上の場合や、環境湿度が高湿閾値以上の場合には、ステップS204での判定に用いるセンサが下段センサ38から、中段センサ(上)37aまたは中段センサ(中)37bまたは中段センサ(下)37cに変更される。
【0070】
画像形成装置の本体部M1による画像の形成が開始されると、シート積載装置M2の制御部200は、積載検知センサ36の検知信号を入力し(ステップS201)、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号であるか否かを判定する(ステップS202)。そして、制御部200は、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号でなければ(ステップS202:No)、ステップS201に戻って積載検知センサ36の検知信号の入力を繰り返し、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号であれば(ステップS202:Yes)、図示しないモータおよびトレイ昇降機構を作動させ、トレイ33を予め定めた所定量だけ下降させる(ステップS203)。
【0071】
次に、制御部200は、下段センサ38の検知信号を入力して下段センサ38がONになったか否かを判定する(ステップS204)。そして、下段センサ38がOFFのままであれば(ステップS204:No)、ステップS201に戻って以降の処理を繰り返し、下段センサ38がONになった場合には(ステップS204:Yes)、トレイ33上に積載されたシートSの除去または紙さばきを促す情報を報知するための制御を行うとともに(ステップS205)、本体部M1による画像の形成を中断させて(ステップS206)、一連の処理を終了する。
【0072】
次に、上記(2)の手法によるブロッキング現象の判定を行う場合の制御部200の動作について、図7を参照して説明する。図7は、ブロッキング現象の判定を行う制御部200の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図7は、画像の形成に用いるシートSの種類が一般的な厚さの普通紙であり、環境温度が予め設定された高温閾値未満、かつ、環境湿度が予め設定された高湿閾値未満の場合の例であるが、画像の形成に用いるシートSの種類が厚紙またはコート紙の場合や、環境温度が高温閾値以上の場合や、環境湿度が高湿閾値以上の場合には、ステップS302での判定に用いる基準重量が、第1の重量から第1の重量よりも小さい第2の重量に変更される。
【0073】
画像形成装置の本体部M1による画像の形成が開始されると、シート積載装置M2の制御部200は、重量センサ40の検知信号を入力し(ステップS301)、重量センサ40が検知するトレイ33上のシートSの積載重量が基準重量に達したか否かを判定する(ステップS302)。そして、制御部200は、重量センサ40が検知するトレイ33上のシートSの積載重量が基準重量未満であれば(ステップS302:No)、ステップS301に戻って重量センサ40の検知信号の入力を繰り返す。一方、重量検知センサ40が検知するトレイ33上のシートSの積載重量が基準重量に達すると(ステップS302:Yes)、制御部200は、トレイ33上に積載されたシートSの除去または紙さばきを促す情報を報知するための制御を行うとともに(ステップS303)、本体部M1による画像の形成を中断させて(ステップS304)、一連の処理を終了する。
【0074】
次に、上記(3)の手法によるブロッキング現象の判定を行う場合の制御部200の動作について、図8を参照して説明する。図8は、ブロッキング現象の判定を行う制御部200の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図8は、画像の形成に用いるシートSの種類が一般的な厚さの普通紙であり、環境温度が予め設定された高温閾値未満、かつ、環境湿度が予め設定された高湿閾値未満の場合の例であるが、画像の形成に用いるシートSの種類が厚紙またはコート紙の場合や、環境温度が高温閾値以上の場合や、環境湿度が高湿閾値以上の場合には、ステップS404での判定に用いるセンサが中段センサ(下)37cから、中段センサ(上)37aまたは中段センサ(中)37bに変更される。
【0075】
画像形成装置の本体部M1による画像の形成が開始されると、シート積載装置M2の制御部200は、積載検知センサ36の検知信号を入力し(ステップS401)、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号であるか否かを判定する(ステップS402)。そして、制御部200は、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号でなければ(ステップS402:No)、ステップS401に戻って積載検知センサ36の検知信号の入力を繰り返し、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号であれば(ステップS402:Yes)、図示しないモータおよびトレイ昇降機構を作動させ、トレイ33を予め定めた所定量だけ下降させる(ステップS403)。
【0076】
次に、制御部200は、中段センサ(下)37cの検知信号を入力して中段センサ(下)37cがONになったか否かを判定する(ステップS404)。そして、中段センサ(下)37cがOFFのままであれば(ステップS404:No)、ステップS401に戻って以降の処理を繰り返し、中段センサ(下)37cがONになった場合には(ステップS404:Yes)、通紙センサ34の検知信号に基づくシートSの枚数のカウントを開始する(ステップS405)。そして、制御部200は、カウントしたシートSの枚数が基準枚数に達したか否かを判定し(ステップS406)、シートSの枚数が基準枚数に達するまでカウントを継続する(ステップS406:No)。そして、制御部200は、シートSの枚数が基準枚数に達したら(ステップS406:Yes)、トレイ33上に積載されたシートSの除去または紙さばきを促す情報を報知するための制御を行うとともに(ステップS407)、本体部M1による画像の形成を中断させて(ステップS408)、一連の処理を終了する。
【0077】
次に、上記(4)の手法によるブロッキング現象の判定を行う場合の制御部200の動作について、図9を参照して説明する。図9は、ブロッキング現象の判定を行う制御部200の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図9は、画像の形成に用いるシートSの種類が一般的な厚さの普通紙であり、環境温度が予め設定された高温閾値未満、かつ、環境湿度が予め設定された高湿閾値未満の場合の例であるが、画像の形成に用いるシートSの種類が厚紙またはコート紙の場合や、環境温度が高温閾値以上の場合や、環境湿度が高湿閾値以上の場合には、ステップS504での判定に用いるセンサが中段センサ(下)37cから、中段センサ(上)37aまたは中段センサ(中)37bに変更される。
【0078】
画像形成装置の本体部M1による画像の形成が開始されると、シート積載装置M2の制御部200は、積載検知センサ36の検知信号を入力し(ステップS501)、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号であるか否かを判定する(ステップS502)。そして、制御部200は、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号でなければ(ステップS502:No)、ステップS501に戻って積載検知センサ36の検知信号の入力を繰り返し、積載検知センサ36の検知信号がセンサON信号であれば(ステップS502:Yes)、図示しないモータおよびトレイ昇降機構を作動させ、トレイ33を予め定めた所定量だけ下降させる(ステップS503)。
【0079】
次に、制御部200は、中段センサ(下)37cの検知信号を入力して中段センサ(下)37cがONになったか否かを判定する(ステップS504)。そして、中段センサ(下)37cがOFFのままであれば(ステップS504:No)、ステップS501に戻って以降の処理を繰り返し、中段センサ(下)37cがONになった場合には(ステップS504:Yes)、タイマ43による時間の計測を開始させる(ステップS505)。
【0080】
その後、制御部200は、中段センサ(下)37cの検知信号を入力して中段センサ(下)37cがONのままであるか否かを判定する(ステップS506)。そして、中段センサ(下)37cがONからOFFに切り替わっていれば(ステップS506:No)、トレイ33上からシートSが除去されたと判断し、ステップS501に戻って以降の処理を繰り返す。
【0081】
一方、中段センサ(下)37cがONのままであれば(ステップS506:Yes)、制御部200は、タイマ43による計測値が基準時間に達したか否かを判定する(ステップS507)。そして、タイマ43による計測値が基準時間に達していなければ(ステップS507:No)、ステップS506に戻って中段センサ(下)37cの検知信号の確認を再度行う。一方、タイマ43による計測値が基準時間に達した場合には(ステップS507:Yes)、トレイ33上に積載されたシートSの除去または紙さばきを促す情報を報知するための制御を行うとともに(ステップS508)、本体部M1による画像の形成を中断させて(ステップS509)、一連の処理を終了する。
【0082】
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態のシート積載装置M2によれば、制御部200の判定手段201が、トレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング現象を誘発する条件であるブロッキング条件に達したか否かを判定する。そして、判定手段201によりシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときに、制御部200の報知制御手段202が、トレイ33上に積載されたシートSの除去または紙さばきを促す情報を報知するための制御を行う。したがって、トレイ33上に積載されたシートSの積載状態がブロッキング条件に達した段階でオペレータにいち早くシートSの除去や紙さばきを行わせることができるので、ブロッキング現象の発生を未然に防止することができる。
【0083】
また、本実施形態のシート積載装置M2によれば、判定手段201によりシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときに、制御部200の中断制御手段203が、画像形成装置の本体部M1による画像の形成を中断させるようにしているので、オペレータがトレイ33上のシートSの除去や紙さばきなどを行っている間に新たなシートSが次々に排出されて作業の妨げになるといった不都合を防止することができる。
【0084】
また、本実施形態のシート積載装置M2によれば、制御部200の判定手段201が、トレイ33上に積載されたシートSの積載高さ、トレイ33上に積載されたシートSの重量、トレイ33上に積載されたシートSの積載高さが基準高さに達した後に画像形成装置の本体部M1から排出されるシートSの枚数、トレイ33上に積載されたシートSの積載高さが基準高さに達してからの経過時間のうち、少なくともいずれかが予め定めた基準に達した場合に、トレイ33上のシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定する。したがって、トレイ33上のシートSの積載状態がブロッキング条件に達したか否かを多面的に判定することができ、高精度な判定が可能である。
【0085】
さらに、本実施形態のシート積載装置M2によれば、制御部200の判定手段201が、画像の形成に用いるシートSの種類が厚紙またはコート紙の場合や、環境温度が高温閾値以上の場合や、環境湿度が高湿閾値以上の場合に、判定の基準を変更するようにしているので、トレイ33上のシートSの積載状態がブロッキング条件に達したか否かをさらに高精度に判定することができる。
【0086】
なお、画像形成装置がブロッキング現象の発生を抑制するための機構(以下、ブロッキング抑制機構という。)を備える場合には、シート積載装置M2の制御部200は、判定手段201によってシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときに、報知制御手段202による制御と併せて、ブロッキング抑制機構を作動させる制御を行うようにしてもよい。以下、ブロッキング抑制機構の具体例とその制御例のいくつかを、変形例として説明する。
【0087】
(変形例1)
図10は、変形例1の概要を説明するブロック図である。変形例1は、ブロッキング抑制機構として、画像形成装置の本体部M1により画像が形成されたシートSを冷却するための冷却装置M4を備える。冷却装置M4は、例えば、本体部M1とシート積載装置M2との間に配設され、本体部M1から排出されたシートSがシート積載装置M2に導入されるまでの間に、このシートSに対して気流を吹き付けるなどして、シートSを冷却する。また、冷却装置M4は、シート積載装置M2内部に設けられ、例えばトレイ33上に積載されたシートSに対して直接気流を吹き付けるなどして、シートSを冷却する構成であってもよい。
【0088】
変形例1の場合、図10に示すように、シート積載装置M2の制御部200−1は、冷却装置M4の始動を制御する冷却制御手段204を備える。冷却制御手段204は、判定手段201によってシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときに、冷却装置M4を始動させる。これにより、判定手段201によってシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときから実際にブロッキング現象が発生するまでの時間を長くすることができ、オペレータがトレイ33上のシートSの除去や紙さばきをすぐに行うことができないときでも、ブロッキング現象の発生を有効に抑制することができる。
【0089】
(変形例2)
図11は、変形例2の概要を説明するブロック図である。変形例2は、シートSが積載されるトレイ33を複数備えた例である。各トレイ33への搬送経路の分岐点には、これらの搬送経路を選択的に切り替える経路切り替え爪51が設けられる。
【0090】
変形例2の場合、図11に示すように、シート積載装置M2の制御部200−2は、シートSを積載するトレイ33を変更する制御を行うトレイ変更手段205を備える。トレイ変更手段205は、判定手段201によってシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときに、経路切り替え爪51を作動させてシートSの搬送経路を切り替えることで、シートSを積載するトレイ33を変更する。これにより、判定手段201によってシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定された後に本体部M1による画像の形成が継続されていても、オペレータがトレイ33上のシートSの除去や紙さばきを行う作業の妨げになる不都合が生じず、作業効率がよい。
【0091】
(変形例3)
図12は、変形例3の概要を説明するブロック図である。変形例3は、本体部M1により画像が形成された後にシート積載装置M2のトレイ33まで搬送されるシートSの搬送速度を可変にした例である。搬送速度の変更は、例えば、シート導入ローラ31やシート排出ローラ32の回転速度を変更することで実現できる。
【0092】
変形例3の場合、図12に示すように、シート積載装置M2の制御部200−3は、シートSの搬送速度を変更するための制御を行う搬送速度制御手段206を備える。搬送速度制御手段206は、判定手段201によってシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときに、シート導入ローラ31やシート排出ローラ32の回転速度を遅くすることで、本体部M1からトレイ33に搬送されるシートSの搬送速度を低下させる。これにより、シートSに画像が形成されてからトレイ33上に積載されるまでの間の時間を長くすることができ、トナーの冷却、乾燥を促進することができる。
【0093】
(変形例4)
図13は、変形例4の概要を説明するブロック図である。変形例4では、本体部M1により画像が形成された後にシート積載装置M2のトレイ33まで搬送されるシートSの搬送経路として、第1の搬送経路と、第1の搬送経路よりも長い第2の搬送経路が設けられている。第1の搬送経路と第2の搬送経路との分岐点には、これら第1の搬送経路と第2の搬送経路とを選択的に切り替える経路切り替え爪52が設けられる。
【0094】
変形例4の場合、図12に示すように、シート積載装置M2の制御部200−4は、シートSの搬送経路を変更する制御を行う搬送経路変更手段207を備える。搬送経路変更手段207は、判定手段201によってシートSの積載状態がブロッキング条件に達したと判定されたときに、経路切り替え爪52を作動させることにより、シートSの搬送経路を第1の搬送経路から第2の搬送経路に切り替える。これにより、シートSに画像が形成されてからトレイ33上に積載されるまでの間の時間を長くすることができ、トナーの冷却、乾燥を促進することができる。
【0095】
なお、上記の変形例1〜4は、その一部または全部を組み合わせて実現することも可能である。また、上述した実施形態は、上記の変形例1〜4に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形を加えながら具体化することができる。例えば、上述した実施形態では、シート積載装置M2が画像形成装置の本体部M1とは独立した装置であるものとして説明したが、シート積載装置M2は本体部M1と一体の構成としてもよい。
【符号の説明】
【0096】
M1 本体部
M2 シート積載装置
M3 オペレーションパネル
33 トレイ
34 通紙センサ
37a 中段センサ(上)
37b 中段センサ(中)
37c 中段センサ(下)
38 下段センサ
40 重量センサ
41 温度センサ
42 湿度センサ
43 タイマ
44 警告灯
45 ブザー
200 制御部
201 判定手段
202 報知制御手段
203 中断制御手段
204 冷却制御手段
205 トレイ変更手段
206 搬送速度制御手段
207 搬送経路変更手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0097】
【特許文献1】特開2007−79310号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置から排出されたシートが積載されるトレイと、
前記トレイ上に積載された前記シートの積載状態が、ブロッキング現象を誘発する条件であるブロッキング条件に達したか否かを判定する判定手段と、
前記ブロッキング条件に達したと判定されたときに、前記トレイ上に積載された前記シートの除去または紙さばきを促す情報を報知するための制御を行う報知制御手段と、を備えることを特徴とするシート積載装置。
【請求項2】
前記ブロッキング条件に達したと判定されたときに、前記画像形成装置による画像の形成を中断させる中断制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシート積載装置。
【請求項3】
前記トレイ上に積載された前記シートの積載高さと、前記トレイ上に積載された前記シートの重量と、前記トレイ上に積載された前記シートの積載高さが所定の高さに達した後に前記画像形成装置から排出される前記シートの枚数と、前記トレイ上に積載された前記シートの積載高さが所定の高さに達してからの経過時間と、のうち、少なくともいずれかを検知する検知手段をさらに備え、
前記判定手段は、前記検知手段の検知結果が予め定めた基準に達した場合に、前記ブロッキング条件に達したと判定することを特徴とする請求項1に記載のシート積載装置。
【請求項4】
前記判定手段は、前記シートの種類に応じて前記基準を変更することを特徴とする請求項3に記載のシート積載装置。
【請求項5】
前記トレイ近傍の温度を検出する温度検出手段をさらに備え、
前記判定手段は、検出された前記温度に応じて前記基準を変更することを特徴とする請求項3に記載のシート積載装置。
【請求項6】
前記トレイ近傍の湿度を検出する湿度検出手段をさらに備え、
前記判定手段は、検出された前記湿度に応じて前記基準を変更することを特徴とする請求項3に記載のシート積載装置。
【請求項7】
前記トレイを複数備え、
前記ブロッキング条件に達したと判定されたときに、前記シートを積載するトレイを変更するトレイ変更手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシート積載装置。
【請求項8】
前記ブロッキング条件に達したと判定されたときに、前記画像形成装置から前記トレイまで搬送される前記シートの搬送速度を低下させる搬送速度制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシート積載装置。
【請求項9】
前記ブロッキング条件に達したと判定されたときに、前記画像形成装置から前記トレイまでの前記シートの搬送経路を、第1の搬送経路から前記第1の搬送経路よりも長い第2の搬送経路に変更する搬送経路変更手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシート積載装置。
【請求項10】
前記シートを冷却する冷却手段と、
前記ブロッキング条件に達したと判定されたときに、前記冷却手段を始動させる冷却制御手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシート積載装置。

【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載のシート積載装置を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−57865(P2013−57865A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−197095(P2011−197095)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】