説明

シート穿孔装置及びシート穿孔方法

【課題】
シート部材の所望する部分にパンチ孔を開けることができ、シート部材を押さえながらパンチングピンの穿孔及び引き抜き行うことができるシート穿孔装置及びシート穿孔方法を提供する。
【解決手段】
シート穿孔装置1は、複数の受け孔22,26が形成された受け金型21,25と、受け金型21,25との接合時に複数の受け孔22,26とそれぞれ連通する複数の収納孔32,36が形成された押圧金型31,35と、押圧金型31,35の複数の収納孔32,36に収納される複数のパンチングピン5を備えた移動部材45とを有し、受け金型21,25と押圧金型31,35の間にシート部材3を配置せしめ、受け金型21,25に押圧金型31,35を圧接し、移動部材45の一方への移動により複数のパンチングピン5が押圧金型31,35から突出してシート部材3に複数のパンチ孔61,65を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮革シート、軟質合成樹脂シート等のシートに複数のパンチ孔を形成してシートを加工するシート穿孔装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、軟質合成樹脂シート、皮革シート等のシート製品は、通気性を確保するため複数の孔が開けられている。この複数の孔を開けることをパーフォレーション処理と言われている。このように処理されたシート製品は、主に自動車内装品、家具等の製品に使用されている。この孔は、約0.5〜1.0mmの大きさであり、シート製品に一定の間隔で複数設けられている。
【0003】
このシート製品にパンチ孔を開けて加工するシート穿孔装置は、押し型と受け型とからなり、押し型に複数のパンチングピンが植設され、受け型にパンチングピンを挿通する受け穴が形成されている。従来のシート穿孔装置は、押し型と受け型の間にシート製品を配置せしめ、押し型を受け型に圧接することにより、パンチングピンが受け穴に挿通して、シート製品にパンチ孔を複数開けることになる(例えば、特許文献1)。また、パンチ孔とパンチ孔の間にパンチ孔を開けてシート製品に複数のパンチ孔を形成するシート穿孔装置があった(例えば、特許文献2)。
【特許文献1】特開昭54−138102号公報
【特許文献2】特開平5−69393号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来のシート穿孔装置は、シート部材の全ての部分にパンチ孔を隈無く開けることになるが、所望する部分にのみパンチ孔を開け、それ以外の部分にパンチ孔を開けないようにすることはできないという問題点があった。従って、従来のシート穿孔装置によって形成されたシート製品は、自動車の座席、ハンドル、家具等に被せて使用され、所定箇所がミシン等により縫製されているが、ミシン針がパンチ孔に入り込んで、縫い目の形状が乱れているという問題点があった。特に皮革シートは、その質感から高級自動車、高級ソファに使用されるが、縫い目が乱れていると、高級感が損なわれるという問題点があった。また、縫製時にミシン針がパンチ孔によって折れ曲がり、ミシン針が使えなくなったり、シート製品に損傷を与えてしまうという問題点があった。
【0005】
また、上記従来のシート穿孔装置は、シート部材を押さえていない状態で穿孔を行うため、パンチングピンが穿孔時にシート部材に食い込む際に、シート部材をパンチ孔側に引っ張り、シート部材を伸ばしてしまうという問題点があった。逆に、パンチングピンをシート部材から引き抜く際、シート部材が押さえられていないのでスムーズに行うことができず、パンチングピンがシート部材を引っ張ってしまうという問題点があった。
【0006】
さらにまた、特許文献1に開示されているように、従来のシート穿孔装置は、パンチングピンの形状によりパンチングピンの取付位置が制限され、パンチ孔の間隔を狭くすることができないという問題点があった。この従来の問題点の解決方法として、特許文献2に開示されているように、パンチ孔を形成したシート上を、パンチングユニットを移動させて位置を変え、パンチ孔とパンチ孔の間に再度穿孔してパンチ孔を形成することも考えられている。しかし、前述したように、シート部材を押さえていない状態でパンチングピンの穿孔と引き抜きを行うので、シート部材の位置がずれやすく、そのため、パンチ孔とパンチ孔の間に別のパンチ孔を形成することが極めて難しく、パンチ孔が重なって、シート部材を破損するという問題点があった。
【0007】
本願発明は、上記問題点に鑑み案出したものであって、シート部材の所望する部分にパンチ孔を開けることができ、シート部材を押さえながらパンチングピンの穿孔及び引き抜きを行うことができるシート穿孔装置及びシート穿孔方法を提供することを第1の目的とする。さらに、パンチ孔とパンチ孔の間に正確にパンチ孔を形成して、パンチ孔の間隔を狭くすることができるシート穿孔装置及びシート穿孔方法を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願請求項1記載のシート穿孔装置は、上記第1の目的を達成するため、シート部材に穿孔を行うシート穿孔装置であって、複数の受け孔が形成された受け金型と、前記受け金型と接合可能であり、受け金型との接合時に複数の受け孔とそれぞれ連通する複数の収納孔が形成された押圧金型と、前記押圧金型の複数の収納孔に収納される複数のパンチングピンを備えた移動部材とを有し、移動部材が一方に移動すると複数のパンチングピンが押圧金型から突出し、移動部材が他方に移動すると複数のパンチングピンが押圧金型の収納孔内に没入するように構成され、受け金型と押圧金型の間にシート部材を配置せしめ、受け金型に押圧金型を圧接し、移動部材の一方への移動により複数のパンチングピンが押圧金型から突出してシート部材に複数のパンチ孔を形成することを特徴とする。
【0009】
本願請求項2記載のシート穿孔装置は、上記第1の目的を達成するため、前記押圧金型と前記移動部材との間には、押圧金型と移動部材を離間する方向に付勢してパンチングピンを収納孔内に収納させる弾性部材が設けられていることを特徴とする。
【0010】
本願請求項3記載のシート穿孔装置は、上記第1の目的を達成するため、シート部材に穿孔を行うシート穿孔装置であって、基台と、押圧装置と、基台上に設けられた、複数の受け孔が形成された受け金型と、押圧装置に設けられたパンチング装置とを有し、パンチング装置は、前記受け金型と接合可能であり、受け金型との接合時に複数の受け孔とそれぞれ連通する複数の収納孔が形成された押圧金型と、前記押圧金型の複数の収納孔に収納される複数のパンチングピンを備えた移動部材と、押圧金型と移動部材の間に設けられ、押圧金型と移動部材を離間する方向に付勢してパンチングピンを収納孔内に収納させる弾性部材とを有し、移動部材が弾性部材の弾性に抗して一方に移動すると複数のパンチングピンが押圧金型から突出し、移動部材が弾性部材の弾性により他方に移動すると複数のパンチングピンが押圧金型の収納孔内に没入するように構成され、受け金型と押圧金型の間にシート部材を配置せしめ、押圧装置によりパンチング装置を受け金型方向に押圧すると、押圧金型が受け金型に圧接し、移動部材が弾性部材の弾性に抗して一方へ移動して複数のパンチングピンが押圧金型から突出してシート部材に複数のパンチ孔を形成することを特徴とする。
【0011】
本願請求項4記載のシート穿孔装置は、上記第1の目的を達成するため、前記シート部材を保持する保持枠を有し、受け金型と押圧金型の間に、保持枠を介してシート部材が配置せしめられることを特徴とする。
【0012】
本願請求項5記載のシート穿孔装置は、上記第2の目的を達成するため、シート部材に穿孔を行うシート穿孔装置であって、基台と、押圧装置と、基台上に設けられ、複数の第1の受け孔が形成された第1の受け金型と、基台上に前記第1の受け金型と離して設けられ、複数の第2の受け孔が形成された第2の受け金型と、押圧装置に設けられたパンチング装置とを有し、パンチング装置は、前記第1の受け金型と接合可能であり、第1の受け金型との接合時に複数の第1の受け孔とそれぞれ連通する複数の第1の収納孔が形成された第1の押圧金型と、前記第2の受け金型と接合可能であり、第2の受け金型との接合時に複数の第2の受け孔とそれぞれ連通する複数の第2の収納孔が形成された第2の押圧金型と、第1の押圧金型と第2の押圧金型を固定する固定部材と、前記第1及び第2の押圧金型の複数の第1及び第2の収納孔に収納される複数のパンチングピンを備えた移動部材と、固定部材と移動部材の間に設けられ、固定部材と移動部材を離間する方向に付勢してパンチングピンを第1及び第2の押圧金型の収納孔内に収納させる弾性部材とを有し、移動部材が弾性部材の弾性に抗して一方に移動すると複数のパンチングピンが第1及び第2の押圧金型から突出し、移動部材が弾性部材の弾性により他方に移動すると複数のパンチングピンが第1及び第2の押圧金型の収納孔内に没入するように構成され、基台とパンチング装置の間にシート部材を配置せしめ、押圧装置によりパンチング装置を基台方向に押圧すると、第1の押圧金型が第1の受け金型に圧接し、第2の押圧金型が第2の受け金型に圧接し、さらに移動部材が弾性部材の弾性に抗して一方へ移動して複数のパンチングピンが第1及び第2の押圧金型から突出してシート部材に複数のパンチ孔を形成することを特徴とする。
【0013】
本願請求項6記載のシート穿孔装置は、上記第2の目的を達成するため、前記第1の受け金型に形成された複数の第1の受け孔と前記第2の受け金型に形成された複数の第2の受け孔の位置が異なるように構成され、第1の押圧金型のパンチングピンによって形成される第1のパンチ孔と第2の押圧金型のパンチングピンによって形成される第2のパンチ孔の位置が異なるようになっていることを特徴とする。
【0014】
本願請求項7記載のシート穿孔装置は、上記第2の目的を達成するため、前記シート部材を保持し、第1の受け金型と第1の押圧金型の間にシート部材を配置せしめ、第1の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔が形成されたシート部材を第2の受け金型と第2の押圧金型の間に移送し、第2の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔の間に第2のパンチ孔を形成させる保持枠を有することを特徴とする。
【0015】
本願請求項8記載のシート穿孔装置は、上記第2の目的を達成するため、前記シート部材を保持し、第1の受け金型と第1の押圧金型及び第2の受け金型と第2の押圧金型の間にシート部材を配置せしめ、第1の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔が形成されたシート部材を第2の受け金型と第2の押圧金型の間に移送し、第2の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔の間に第2のパンチ孔を形成する一方、第2の押圧金型のパンチングピンによって第2のパンチ孔が形成されたシート部材を第1の受け金型と第1の押圧金型の間に移送し、第1の押圧金型のパンチングピンによって第2のパンチ孔の間に第1のパンチ孔を形成させる保持枠を有することを特徴とする。
【0016】
本願請求項9記載のシート穿孔方法は、上記第1の目的を達成するため、複数の受け孔が形成された受け金型と複数の収納孔が形成された押圧金型によってシート部材を挟持する第1の工程と、押圧金型の複数の収納孔に収納されたパンチングピンを移動部材によって受け金型の受け穴に突出させ、受け金型と押圧金型によって挟持したシート部材に複数のパンチ孔を形成する第2の工程とによって、シート部材に複数の穿孔を行うことを特徴とする。
【0017】
本願請求項10記載のシート穿孔方法は、上記第1の目的を達成するため、シート部材を複数の受け孔が形成された受け金型に配置する第1の工程と、受け金型と複数の収納孔が形成された押圧金型によってシート部材を挟持する第2の工程と、押圧金型の複数の収納孔に収納されたパンチングピンを移動部材によって受け金型の受け穴に突出させ、受け金型と押圧金型によって挟持したシート部材に複数のパンチ孔を形成する第3の工程とによって、シート部材に複数のパンチ孔を形成することを特徴する。
【0018】
本願請求項11記載のシート穿孔方法は、上記第2の目的を達成するため、シート部材を複数の第1の受け孔が形成された第1の受け金型に配置する第1の工程と、第1の受け金型と複数の第1の収納孔が形成された第1の押圧金型によってシート部材を挟持する第2の工程と、第1の押圧金型の複数の第1の収納孔に収納されたパンチングピンを移動部材によって第1の受け金型の第1の受け穴に突出させ、第1の受け金型と第1の押圧金型によって挟持したシート部材に複数の第1のパンチ孔を形成する第3の工程と、複数の第1のパンチ孔が形成されたシート部材を複数の第2の受け孔が形成された第2の受け金型に移送する第4の工程と、第2の受け金型と複数の第2の収納孔が形成された第2の押圧金型によってシート部材を挟持する第5の工程と、第2の押圧金型の複数の第2の収納孔に収納されたパンチングピンを移動部材によって第2の受け金型の第2の受け孔に突出させ、第2の受け金型と第2の押圧金型によって挟持したシート部材に複数の第2のパンチ孔を形成する第6の工程とによって、シート部材に複数の第1のパンチ孔と第2のパンチ孔を形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本願発明に係るシート穿孔装置は、複数の受け孔が形成された受け金型と、前記受け金型と接合可能であり、受け金型との接合時に複数の受け孔とそれぞれ連通する複数の収納孔が形成された押圧金型と、前記押圧金型の複数の収納孔に収納される複数のパンチングピンを備えた移動部材とを有し、移動部材が一方に移動すると複数のパンチングピンが押圧金型から突出し、移動部材が他方に移動すると複数のパンチングピンが押圧金型の収納孔内に没入するように構成されている。
【0020】
本願発明に係るシート穿孔装置は、受け金型と押圧金型の間にシート部材を配置せしめ、受け金型に押圧金型を圧接し、移動部材の一方への移動により複数のパンチングピンが押圧金型から突出してシート部材に複数のパンチ孔を形成する。本願発明に係るシート穿孔装置は、パンチングピンの穿孔時と引き抜き時において、受け金型と押圧金型によってシート部材を挟持せしめシート部材を押さえているので、シート部材を伸ばしてしまうことがなく、スムーズにパンチングピンをシート部材から引き抜くことができるという効果がある。
【0021】
本願発明に係るシート穿孔装置は、シート部材を保持する保持枠を有し、受け金型と押圧金型の間に、保持枠を介してシート部材が配置せしめられるので、シート部材を正確に、受け金型と押圧金型の間に配置することができ、しかも、シート部材がパンチングピン等によって内側に引っ張られることが阻止され、パンチ孔を正確な位置に確実に穿孔することができるという効果がある。
【0022】
本願発明に係るシート穿孔装置は、基台と、押圧装置と、基台上に設けられ、複数の第1の受け孔が形成された第1の受け金型と、基台上に前記第1の受け金型と離して設けられ、複数の第2の受け孔が形成された第2の受け金型と、押圧装置に設けられたパンチング装置とを有する。パンチング装置は、前記第1の受け金型と接合可能であり、第1の受け金型との接合時に複数の第1の受け孔とそれぞれ連通する複数の第1の収納孔が形成された第1の押圧金型と、前記第2の受け金型と接合可能であり、第2の受け金型との接合時に複数の第2の受け孔とそれぞれ連通する複数の第2の収納孔が形成された第2の押圧金型と、第1の押圧金型と第2の押圧金型を固定する固定部材と、前記第1及び第2の押圧金型の複数の第1及び第2の収納孔に収納される複数のパンチングピンを備えた移動部材と、固定部材と移動部材の間に設けられ、固定部材と移動部材を離間する方向に付勢してパンチングピンを第1及び第2の押圧金型の収納孔内に収納させる弾性部材とを有し、移動部材が弾性部材の弾性に抗して一方に移動すると複数のパンチングピンが第1及び第2の押圧金型から突出し、移動部材が弾性部材の弾性により他方に移動すると複数のパンチングピンが第1及び第2の押圧金型の収納孔内に没入するように構成されている。
【0023】
本願発明に係るシート穿孔装置は、基台とパンチング装置の間にシート部材を配置せしめ、押圧装置によりパンチング装置を基台方向に押圧すると、第1の押圧金型が第1の受け金型に圧接し、第2の押圧金型が第2の受け金型に圧接し、さらに移動部材が弾性部材の弾性に抗して一方へ移動して複数のパンチングピンが第1及び第2の押圧金型から突出してシート部材に複数のパンチ孔を形成する。本願発明に係るシート穿孔装置は、パンチングピンの穿孔時と引き抜き時において、第1の受け金型と第1の押圧金型及び第2の受け金型と第2の押圧金型によってシート部材を挟持せしめシート部材を押さえているので、シート部材を伸ばしてしまうことがなく、スムーズにパンチングピンをシート部材から引き抜くことができるという効果がある。
【0024】
本願発明に係るシート穿孔装置は、前記第1の受け金型に形成された複数の第1の受け孔と前記第2の受け金型に形成された複数の第2の受け孔の位置が異なるように構成されている。従って、本願発明に係るシート穿孔装置は、第1の押圧金型のパンチングピンによって形成される第1のパンチ孔と第2の押圧金型のパンチングピンによって形成される第2のパンチ孔の位置が異なるようにすることができるという効果がある。
【0025】
本願発明に係るシート穿孔装置は、シート部材を保持し、第1の受け金型と第1の押圧金型の間にシート部材を配置せしめる保持枠を有するので、シート部材を正確に、第1の受け金型と第1の押圧金型の間に配置することができ、しかも、シート部材がパンチングピン等によって内側に引っ張られることが阻止され、第1のパンチ孔を正確な位置に確実に穿孔することができ、さらに保持枠を利用して、第1の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔が形成されたシート部材を第2の受け金型と第2の押圧金型の間に移送し、第2の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔の間に第2のパンチ孔を形成させ、シート部材に多数のパンチ孔を形成することができるという効果がある。
【0026】
本願発明に係るシート穿孔装置は、シート部材を保持し、第1の受け金型と第1の押圧金型及び第2の受け金型と第2の押圧金型の間にシート部材を配置せしめる保持枠を有するので、シート部材を正確に、第1の受け金型と第1の押圧金型及び第2の受け金型と第2の押圧金型の間に配置することができ、しかも、シート部材がパンチングピン等によって内側に引っ張られることが阻止され、第1のパンチ孔及び第2のパンチ孔を正確な位置に確実に穿孔することができるという効果がある。さらに、保持枠を利用して、第1の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔が形成されたシート部材を第2の受け金型と第2の押圧金型の間に移送し、第2の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔の間に第2のパンチ孔を形成する一方、第2の押圧金型のパンチングピンによって第2のパンチ孔が形成されたシート部材を第1の受け金型と第1の押圧金型の間に移送し、第1の押圧金型のパンチングピンによって第2のパンチ孔の間に第1のパンチ孔を形成させ、シート部材に多数のパンチ孔を形成することができるという効果がある。
【0027】
本願発明に係るシート穿孔方法は、複数の受け孔が形成された受け金型と複数の収納孔が形成された押圧金型によってシート部材を挟持する第1の工程と、押圧金型の複数の収納孔に収納されたパンチングピンを移動部材によって受け金型の受け穴に突出させ、受け金型と押圧金型によって挟持したシート部材に複数のパンチ孔を形成する第2の工程とによって、シート部材に複数の穿孔を行う。本願発明に係るシート穿孔方法は、パンチングピンの穿孔時と引き抜き時において、受け金型と押圧金型によってシート部材を挟持せしめシート部材を押さえているので、シート部材を伸ばしてしまうことがなく、スムーズにパンチングピンをシート部材から引き抜くことができるという効果がある。
【0028】
本願発明に係るシート穿孔方法は、シート部材を複数の第1の受け孔が形成された第1の受け金型に配置する第1の工程と、第1の受け金型と複数の第1の収納孔が形成された第1の押圧金型によってシート部材を挟持する第2の工程と、第1の押圧金型の複数の第1の収納孔に収納されたパンチングピンを移動部材によって第1の受け金型の第1の受け穴に突出させ、第1の受け金型と第1の押圧金型によって挟持したシート部材に複数の第1のパンチ孔を形成する第3の工程と、複数の第1のパンチ孔が形成されたシート部材を複数の第2の受け孔が形成された第2の受け金型に移送する第4の工程と、第2の受け金型と複数の第2の収納孔が形成された第2の押圧金型によってシート部材を挟持する第5の工程と、第2の押圧金型の複数の第2の収納孔に収納されたパンチングピンを移動部材によって第2の受け金型の第2の受け孔に突出させ、第2の受け金型と第2の押圧金型によって挟持したシート部材に複数の第2のパンチ孔を形成する第6の工程とによって、シート部材に複数の第1のパンチ孔と第2のパンチ孔を形成する。
【0029】
本願発明に係るシート穿孔方法は、パンチングピンの穿孔時と引き抜き時において、第1の受け金型と第1の押圧金型及び第2の受け金型と第2の押圧金型によってシート部材を挟持せしめシート部材を押さえているので、シート部材を伸ばしてしまうことがなく、スムーズにパンチングピンをシート部材から引き抜くことができるという効果がある。また、本願発明に係るシート穿孔方法は、第1の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔が形成されたシート部材を第2の受け金型と第2の押圧金型の間に移送し、第2の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔の間に第2のパンチ孔を形成させ、シート部材に多数のパンチ孔を形成することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本願発明に係るシート穿孔装置の一つの実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、シート穿孔装置の全体斜視図である。図2は、シート穿孔装置のパンチング装置の要部分解斜視図である。図3は、図2のパンチング装置の正面図である。図4は、押圧金型と受け金型の接合時のパンチング装置の正面図である。図5は、穿孔時のパンチング装置の正面図である。図6は、シート部材移送時のパンチング装置の正面図である。図7は、受け金型の平面図である。図8は、パンチ孔が形成されたシート部材の平面図である。図9は、シート部材を保持する保持枠の他の実施の形態を示す説明図である。図10は、図9の保持枠の使用形態を説明する説明図である。
【0031】
以下、シート穿孔装置の概要について説明する。シート穿孔装置1は、シート部材3に穿孔を行うものであって、複数の受け孔22,26が形成された受け金型21,25と、前記受け金型21,25と接合可能であり、受け金型21,25との接合時に複数の受け孔22,26とそれぞれ連通する複数の収納孔32,36が形成された押圧金型31,35と、前記押圧金型31,35の複数の収納孔32,36に収納される複数のパンチングピン5を備えた移動部材45とを有する。
【0032】
シート穿孔装置1は、移動部材45が一方(下方)に移動すると複数のパンチングピン5が押圧金型31,35から突出し、移動部材45が他方(上方)に移動すると複数のパンチングピン5が押圧金型31,35の収納孔32,36内に没入するように構成されている。シート穿孔装置1は、受け金型21,25と押圧金型31,35の間にシート部材3を配置せしめ、受け金型21,25に押圧金型31,35を圧接し、移動部材45の一方(下方)への移動により複数のパンチングピン5が押圧金型31,35から突出してシート部材3に複数のパンチ孔61,65を形成する。なお、前記押圧金型31,35と前記移動部材45との間には、押圧金型31,35と移動部材45を離間する方向に付勢してパンチングピン5を収納孔32,36内に収納させる弾性部材52が設けられている。
【0033】
即ち、シート穿孔装置1は、基台2と、押圧装置10と、基台2上に設けられた、複数の受け孔22,26が形成された受け金型21,25と、押圧装置10に設けられたパンチング装置30とを有する。パンチング装置30は、前記受け金型21,25と接合可能であり、受け金型21,25との接合時に複数の受け孔22,26とそれぞれ連通する複数の収納孔32,36が形成された押圧金型31,35と、前記押圧金型31,35の複数の収納孔32,36に収納される複数のパンチングピン5を備えた移動部材45と、押圧金型31,35と移動部材45の間に設けられ、押圧金型31,35と移動部材45を離間する方向に付勢してパンチングピン5を収納孔32,36内に収納させる弾性部材52とを有する。
【0034】
シート穿孔装置1は、移動部材45が弾性部材52の弾性に抗して一方に移動すると複数のパンチングピン5が押圧金型31,35から突出し、移動部材45が弾性部材52の弾性により他方に移動すると複数のパンチングピン5が押圧金型31,35の収納孔32,36内に没入するように構成されている。シート穿孔装置1は、受け金型21,25と押圧金型31,35の間にシート部材3を配置せしめ、押圧装置10によりパンチング装置30を受け金型21,25方向に押圧すると、押圧金型31,35が受け金型21,25に圧接し、移動部材45が弾性部材52の弾性に抗して一方へ移動して複数のパンチングピン5が押圧金型31,35から突出してシート部材3に複数のパンチ孔61,65を形成する。
【0035】
上記したように、シート穿孔装置1は、受け金型21,25と押圧金型31,35の間にシート部材3を配置せしめ、受け金型21,25に押圧金型31,35を圧接し、移動部材45の一方への移動により複数のパンチングピン5が押圧金型31,35から突出してシート部材3に複数のパンチ孔61,65を形成する。シート穿孔装置1は、パンチングピン5の穿孔時と引き抜き時において、受け金型21,25と押圧金型31,35によってシート部材3を挟持せしめシート部材3を押さえているので、シート部材3を伸ばしてしまうことがなく、スムーズにパンチングピンをシート部材3から引き抜くことができる
【0036】
シート穿孔装置1は、シート部材3を保持する保持枠15を有し、受け金型21,25と押圧金型31,35の間に、保持枠15を介してシート部材3が配置せしめられるので、シート部材3を正確に、受け金型21,25と押圧金型31,35の間に配置することができ、しかも、シート部材3がパンチングピン5等によって内側に引っ張られることが阻止され、パンチ孔61,65を正確な位置に確実に穿孔することができる。
【0037】
シート穿孔装置1は、基台2と、押圧装置10と、基台2上に設けられ、複数の第1の受け孔22が形成された第1の受け金型21と、基台2上に前記第1の受け金型21と離して設けられ、複数の第2の受け孔26が形成された第2の受け金型25と、押圧装置10に設けられたパンチング装置30とを有する。
【0038】
パンチング装置30は、前記第1の受け金型21と接合可能であり、第1の受け金型21との接合時に複数の第1の受け孔22とそれぞれ連通する複数の第1の収納孔32が形成された第1の押圧金型31と、前記第2の受け金型25と接合可能であり、第2の受け金型25との接合時に複数の第2の受け孔26とそれぞれ連通する複数の第2の収納孔36が形成された第2の押圧金型35と、第1の押圧金型31と第2の押圧金型35を固定する固定部材41と、前記第1及び第2の押圧金型31,35の複数の第1及び第2の収納孔32,36に収納される複数のパンチングピン5を備えた移動部材45と、固定部材41と移動部材45の間に設けられ、固定部材41と移動部材45を離間する方向に付勢してパンチングピン5を第1及び第2の押圧金型31,35の第1及び第2の収納孔32,36内に収納させる弾性部材52とを有する。
【0039】
パンチング装置30は、移動部材45が弾性部材52の弾性に抗して一方に移動すると複数のパンチングピン5が第1及び第2の押圧金型31,35から突出し、移動部材45が弾性部材52の弾性により他方に移動すると複数のパンチングピン5が第1及び第2の押圧金型31,35の第1及び第2の収納孔32,36内に没入するように構成されている。シート穿孔装置1は、基台2とパンチング装置30の間にシート部材3を配置せしめ、押圧装置10によりパンチング装置30を基台2方向に押圧すると、第1の押圧金型31が第1の受け金型21に圧接し、第2の押圧金型35が第2の受け金型25に圧接し、さらに移動部材45が弾性部材52の弾性に抗して一方へ移動して複数のパンチングピン5が第1及び第2の押圧金型31,35から突出してシート部材3に複数のパンチ孔61,65を形成する。
【0040】
シート穿孔装置1は、パンチングピン5の穿孔時と引き抜き時において、第1の受け金型21と第1の押圧金型31及び第2の受け金型25と第2の押圧金型35によってシート部材3を挟持せしめシート部材3を押さえているので、シート部材3を伸ばしてしまうことがなく、スムーズにパンチングピン5をシート部材3から引き抜くことができる。
【0041】
シート穿孔装置1は、前記第1の受け金型21に形成された複数の第1の受け孔22と前記第2の受け金型25に形成された複数の第2の受け孔26の位置が異なるように構成され、第1の押圧金型31のパンチングピン5によって形成される第1のパンチ孔61と第2の押圧金型35のパンチングピン5によって形成される第2のパンチ孔65の位置が異なるようになっている。
【0042】
シート穿孔装置1は、前記シート部材3を保持し、第1の受け金型21と第1の押圧金型31の間にシート部材3を配置せしめ、第1の押圧金型31のパンチングピン5によって第1のパンチ孔61が形成されたシート部材3を第2の受け金型25と第2の押圧金型35の間に移送し、第2の押圧金型35のパンチングピン5によって第1のパンチ孔61の間に第2のパンチ孔65を形成させる保持枠15を有する。
【0043】
シート穿孔装置1は、保持枠15により、シート部材3を正確に、第1の受け金型21と第1の押圧金型31の間に配置することができ、しかも、シート部材3がパンチングピン5等によって内側に引っ張られることが阻止され、第1のパンチ孔61を正確な位置に確実に穿孔することができ、さらに保持枠15を利用して、第1の押圧金型31のパンチングピン5によって第1のパンチ孔61が形成されたシート部材3を第2の受け金型25と第2の押圧金型35の間に移送し、第2の押圧金型35のパンチングピン5によって第1のパンチ孔61の間に第2のパンチ孔65を形成させ、シート部材3に多数のパンチ孔61,65を形成することができる。
【0044】
シート穿孔装置1は、シート部材3を保持し、第1の受け金型21と第1の押圧金型31及び第2の受け金型25と第2の押圧金型35の間にシート部材3を配置せしめる保持枠15を有するので、シート部材3を正確に、第1の受け金型21と第1の押圧金型31及び第2の受け金型25と第2の押圧金型35の間に配置することができ、しかも、シート部材3がパンチングピン5等によって内側に引っ張られることが阻止され、第1のパンチ孔61及び第2のパンチ孔65を正確な位置に確実に穿孔することができる。さらに、保持枠15を利用して、第1の押圧金型31のパンチングピン5によって第1のパンチ孔61が形成されたシート部材3を第2の受け金型25と第2の押圧金型35の間に移送し、第2の押圧金型35のパンチングピン5によって第1のパンチ孔61の間に第2のパンチ孔65を形成する一方、第2の押圧金型35のパンチングピン5によって第2のパンチ孔65が形成されたシート部材3を第1の受け金型21と第1の押圧金型31の間に移送し、第1の押圧金型31のパンチングピン5によって第2のパンチ孔65の間に第1のパンチ孔61を形成させ、シート部材3に多数のパンチ孔61,65を形成することができる。
【0045】
シート穿孔方法は、複数の受け孔22,26が形成された受け金型21,25と複数の収納孔32,36が形成された押圧金型31,35によってシート部材3を挟持する第1の工程と、押圧金型31,35の複数の収納孔32,36に収納されたパンチングピン5を移動部材45によって受け金型21,25の受け孔22,26に突出させ、受け金型21,25と押圧金型31,35によって挟持したシート部材3に複数のパンチ孔61,65を形成する第2の工程とによって、シート部材3に複数の穿孔を行う。シート穿孔方法は、パンチングピン5の穿孔時と引き抜き時において、受け金型21,25と押圧金型31,35によってシート部材3を挟持せしめシート部材3を押さえているので、シート部材3を伸ばしてしまうことがなく、スムーズにパンチングピン5をシート部材3から引き抜くことができる。
【0046】
シート穿孔方法は、シート部材3を複数の第1の受け孔22が形成された第1の受け金型21に配置する第1の工程と、第1の受け金型21と複数の第1の収納孔32が形成された第1の押圧金型31によってシート部材3を挟持する第2の工程と、第1の押圧金型31の複数の第1の収納孔32に収納されたパンチングピン5を移動部材45によって第1の受け金型21の第1の受け孔22に突出させ、第1の受け金型21と第1の押圧金型31によって挟持したシート部材3に複数の第1のパンチ孔61を形成する第3の工程と、複数の第1のパンチ孔61が形成されたシート部材3を複数の第2の受け孔26が形成された第2の受け金型25に移送する第4の工程と、第2の受け金型25と複数の第2の収納孔36が形成された第2の押圧金型35によってシート部材3を挟持する第5の工程と、第2の押圧金型35の複数の第2の収納孔36に収納されたパンチングピン5を移動部材45によって第2の受け金型25の第2の受け孔に突出させ、第2の受け金型25と第2の押圧金型35によって挟持したシート部材3に複数の第2のパンチ孔65を形成する第6の工程とによって、シート部材3に複数の第1のパンチ孔61と第2のパンチ孔65を形成する。
【0047】
シート穿孔方法は、パンチングピン5の穿孔時と引き抜き時において、第1の受け金型21と第1の押圧金型31及び第2の受け金型25と第2の押圧金型35によってシート部材3を挟持せしめシート部材3を押さえているので、シート部材3を伸ばしてしまうことがなく、スムーズにパンチングピン5をシート部材3から引き抜くことができる。また、シート穿孔方法は、第1の押圧金型31のパンチングピン5によって第1のパンチ孔61が形成されたシート部材3を第2の受け金型25と第2の押圧金型35の間に移送し、第2の押圧金型35のパンチングピン5によって第1のパンチ孔61の間に第2のパンチ孔65を形成させ、シート部材3に多数のパンチ孔を形成することができる。
【0048】
さらにシート穿孔装置1について詳細に説明する。図1に示すように、シート穿孔装置1は、基台2と、基台2上に設けられた押圧装置10とを有する。押圧装置10には、上下方向に向かって移動する押圧軸11が設けられている。押圧軸11は、油圧シリンダ、空圧シリンダ、電磁式アクチュエータ等の駆動装置によって作動される駆動軸である。押圧軸11の先端には、パンチング装置30が設けられている。
【0049】
基台2上には、第1の受け金型21と、第1の受け金型21から離して第2の受け金型25がボルト等により固定して取り付けられている。図2に示すように、第1の受け金型21には、複数の第1の受け孔22が形成されている。第2の受け金型25には、複数の第2の受け孔26が形成されている。
【0050】
第1の受け金型21及び第2の受け金型25は、略同一の形状を備えており、複数の第1の受け孔22と複数の第2の受け孔26の形成位置が異なっている。図7に示すように、前記複数の第1の受け孔22は、所定間隔あけて穿孔されて、縦列22aと横列22bを形成している。また、前記複数の第2の受け孔26は、所定間隔あけて穿孔されて、縦列26aと横列26bを形成している。第2の受け金型25の縦列26aは、第1の受け金型21の縦列22a,22aの間に位置するように形成されている。第2の受け金型25の横列26bは、第1の受け金型21の横列22b,22bの間に位置するように形成されている。
【0051】
図2に示すように、パンチング装置30は、第1の押圧金型31と、第2の押圧金型35をボルト等により固定して取り付けた固定部材41を有する。第1の押圧金型31は、前記第1の受け金型21と接合可能であり、第1の受け金型21との接合時に複数の第1の受け孔22とそれぞれ連通する複数の第1の収納孔32が形成されている。第2の押圧金型35は、前記第2の受け金型25と接合可能であり、第2の受け金型25との接合時に複数の第2の受け孔26とそれぞれ連通する複数の第2の収納孔36が形成されている。
【0052】
前記固定部材41には、前記第1の押圧金型31の第1の収納孔32と前記第2の押圧金型35の第2の収納孔36に収納されるパンチングピン5を挿通する挿通孔42が形成されている。パンチングピン5は、穿孔ピン6と、穿孔ピン6の後端に形成された頭部7とからなる。このパンチングピン5は、後部が移動部材45に取り付けられている。
【0053】
図3に示すように、移動部材45は、取付板46と蓋板47とからなり、取付板46と蓋板47が重ね合わされ、ボルト等により固定されて形成されている。取付板46は、パンチングピン5の穿孔ピン6を挿通する挿通孔48が形成され、挿通孔48の上面側にパンチングピン5の頭部7を係合する係合凹部49が形成されている。パンチングピン5は、取付板46の挿通孔48に穿孔ピン6を挿通し、取付板46の係合凹部49に頭部7を係合し、取付板46の上面に蓋板47をボルト等により固定することによって移動部材45に固定されている。
【0054】
前記移動部材45と前記固定部材41は、連結軸51により連結されている。連結軸51は、移動部材45に形成された連結孔45a及び固定部材41に形成された連結孔41aに摺動自在に挿設されている。連結軸51の両端は、移動部材45の段部45bと固定部材41の段部41dに係合するように形成されている。連結軸51には、バネ部材(弾性部材)52が巻装されている。
【0055】
バネ部材52(弾性部材)は、上端が移動部材45の下面45cに当接し、下端が固定部材41の上面41cに当接し、移動部材45と固定部材41を離間する方向に付勢しており、移動部材45の前記段部45bと固定部材41の前記段部41dが連結軸51の両端に係合している。この状態の時、パンチングピン5の先端8は、第1の押圧金型31の第1の収納孔32内及び第2の押圧金型35の第2の収納孔36内に没入している。前記移動部材45は、押圧装置10の押圧軸11の先端に固定される。
【0056】
移動部材45には、ガイド孔53が形成されている。また、固定部材41には、ガイド孔43が形成されている。基台2の上面には、ガイド軸4,4が設けられている。移動部材45及び固定部材41は、ガイド孔53,43がガイド軸4,4に案内され、第1の受け金型21に第1の押圧金型31がずれることなく正確に接合し、第2の受け金型25に第2の押圧金型35がずれることなく正確に接合する。
【0057】
基台2の上面2aには、保持枠15が設けられている。保持枠15は、前記第1の受け金型21と第2の受け金型25を嵌合する第1の嵌合孔16と第2の嵌合孔17が形成されている。保持枠15は、下挟持枠板18と、下挟持枠板18に重ね合わされる上挟持枠板19とによって構成され、下挟持枠板18と上挟持枠板19がネジ等の固定手段により一体化されて構成されている。下挟持枠板18は、第1の受け金型21(第2の受け金型25)と略同じ高さであり、上挟持枠板19は、第1の押圧金型31(第2の押圧金型35)より低く形成されている。シート部材3は、下挟持枠板18と上挟持枠板19との間に挟み込まれ、保持枠15に保持される。
【0058】
本実施の形態では、前記保持枠15は、これの中心に駆動軸56の上端が固定されている。駆動軸56は、基台2の略中央に回動可能に設けられ、基台2内部に設けられたアクチュエータ、カム機構等の駆動装置60によって、回動可能であり、さらに軸方向にも移動可能である。保持枠15の第1の嵌合孔16が第1の受け金型21に嵌合し、第2の嵌合孔17が第2の受け金型25に嵌合している状態において、駆動装置を駆動すると、駆動軸56が上方に移動して、保持枠15の第1の嵌合孔16が第1の受け金型21から外れ、第2の嵌合孔17が第2の受け金型25から外れ、駆動軸56が略180度回転してから駆動軸56が下方に移動して、第1の嵌合孔16が第2の受け金型25に嵌合し、第2の嵌合孔17が第1の受け金型21に嵌合する。
【0059】
シート穿孔装置1は、上記構成を有し、以下のように使用することができる。シート部材3は、下挟持枠板18と上挟持枠板19との間に挟み込まれ、保持枠15に保持されている。パンチングピン5は、移動部材45と固定部材41がバネ部材52(弾性部材)によって離間しているので、穿孔ピン6の先端8が第1の押圧金型31の第1の収納孔32内及び第2の押圧金型35の第2の収納孔36内に収納されている。
【0060】
図4に示すように、押圧装置10を駆動して押圧軸11を下方に押し下げると、パンチング装置30も下方に移動し、第1の押圧金型31がシート部材3を挟んで第1の受け金型21に圧接し、第2の押圧金型35がシート部材3を挟んで第2の受け金型25に圧接する。この状態で固定部材41は、動きを停止するが、移動部材45がバネ部材(弾性部材)52の弾性に抗して下方に移動し、図5に示すように、固定部材41と移動部材45の間隔が狭くなって、パンチングピン5の穿孔ピン6が第1の押圧金型31の第1の収納孔32及び第2の押圧金型35の第2の収納孔36から突出する。
【0061】
第1の押圧金型31から突出する穿孔ピン6は、図8(a)に示すように、シート部材3を穿孔してパンチ孔61を形成し、第1の受け金型21の第1の受け孔22内に挿入される。第2の押圧金型35から突出する穿孔ピン6は、図8(b)に示すように、シート部材3を穿孔してパンチ孔65を形成し、第2の受け金型25の第2の受け孔26内に挿入される。
【0062】
押圧軸11を上方に引き上げると、図4に示すように、第1の押圧金型31がシート部材3を挟んで第1の受け金型21に圧接し、第2の押圧金型35がシート部材3を挟んで第2の受け金型25に圧接した状態で、移動部材45が上方に移動し、固定部材41と移動部材45の間隔が拡がって、パンチングピン5の穿孔ピン6が第1の押圧金型31の第1の収納孔32内及び第2の押圧金型35の第2の収納孔36内に収納される。さらに、図3に示すように、押圧軸11を上方に引き上げると、第1の押圧金型31が第1の受け金型21から離れ、第2の押圧金型35が第2の受け金型25から離れ、初期状態に復帰する。
【0063】
図8に示すように、第1の押圧金型31と第1の受け金型21とによって挟まれたシート部材3に穿孔されたパンチ孔61は、パンチ孔縦列62とパンチ孔横列63を形成している。第2の押圧金型35と第2の受け金型25とによって挟まれたシート部材3に穿孔されたパンチ孔65は、パンチ孔縦列66とパンチ孔横列67形成している。
【0064】
シート部材3を保持する保持枠15は、第1の嵌合孔16が第1の受け金型21に嵌合し、第2の嵌合孔17が第2の受け金型25に嵌合している状態である。図6に示すように、基台2に設けられた駆動装置60を駆動すると、駆動軸56が上方に移動して、保持枠15の第1の嵌合孔16が第1の受け金型21から外れ、第2の嵌合孔17が第2の受け金型25から外れ、駆動軸56が略180度回転してから駆動軸56が下方に移動して、第1の嵌合孔16が第2の受け金型25に嵌合し、第2の嵌合孔17が第1の受け金型21に嵌合する。従って、第1の受け金型21にパンチ孔65が配列されたシート部材3が配置され、第2の受け金型25にパンチ孔61が配列されたシート部材3が配置される。
【0065】
押圧装置10を駆動して押圧軸11を下方に押し下げると、図5に示すように、第1の押圧金型31がシート部材3を挟んで第1の受け金型21に圧接し、第2の押圧金型35がシート部材3を挟んで第2の受け金型25に圧接して、パンチングピン5の穿孔ピン6が第1の押圧金型31の第1の収納孔32及び第2の押圧金型35の第2の収納孔36から突出する。
【0066】
第1の押圧金型31から突出する穿孔ピン6は、シート部材3を穿孔してパンチ孔65,65の間にパンチ孔61を形成し、第1の受け金型21の第1の受け孔22内に挿入される。第2の押圧金型35から突出する穿孔ピン6は、シート部材3を穿孔してパンチ孔61,61の間にパンチ孔65を形成し、第2の受け金型25の第2の受け孔26内に挿入される。
【0067】
押圧軸11を上方に引き上げると、図4に示すように、第1の押圧金型31がシート部材3を挟んで第1の受け金型21に圧接し、第2の押圧金型35がシート部材3を挟んで第2の受け金型25に圧接した状態で、移動部材45が上方に移動し、固定部材41と移動部材45の間隔が拡がって、パンチングピン5の穿孔ピン6が第1の押圧金型31の第1の収納孔32内及び第2の押圧金型35の第2の収納孔36内に収納される。さらに、図3に示すように、押圧軸11を上方に引き上げると、第1の押圧金型31が第1の受け金型21から離れ、第2の押圧金型35が第2の受け金型25から離れ、初期状態に復帰する。
【0068】
このようにして、シート部材3にパンチ孔61,65が形成されたシート部材3を取り出すことができる。複数のパンチ孔61は、パンチ孔縦列62とパンチ孔横列63を形成している。複数のパンチ孔65は、パンチ孔縦列66とパンチ孔横列67を形成している。第2の受け金型25によって形成されるパンチ孔縦列66は、第1の受け金型21によって形成されるパンチ孔縦列62,62の間に位置するように形成されている。第2の受け金型25によって形成されるパンチ孔横列67は、第1の受け金型21によって形成されるパンチ孔横列63,63の間に位置するように形成されている。図8(c)に示すように、シート部材3には、パンチ孔61,65が密に形成される。
【0069】
上記保持枠15は、下挟持枠板18と上挟持枠板19とで構成し、駆動軸56の上端にに固定したが、図9に示すように、下挟持枠板18と上挟持枠板19とをヒンジ部23で連結し、第1の受け金型21及び第2の受け金型25に嵌合する嵌合孔20を形成して構成しても良い。このようにすると、基台2内に駆動装置60を設ける必要がなくなる。
【0070】
即ち、シート部材3は、下挟持枠板18と上挟持枠板19との間に挟み込まれ、保持枠15に保持されている。図10(c)に示すように、シート部材3を保持する保持枠15の嵌合孔20を第1の受け金型21に嵌合する。押圧装置10を駆動して押圧軸11を下方に押し下げると、第1の押圧金型31から突出する穿孔ピン6が、シート部材3を穿孔してパンチ孔61を形成する。
【0071】
押圧軸11を上方に引き上げ、第1の押圧金型31を第1の受け金型21から離間させる。保持枠15の嵌合孔20を第1の受け金型21から外し、図10(c)に示すように、横に移動して、保持枠15の嵌合孔20を第2の受け金型25に嵌合すると、第2の受け金型25にパンチ孔61が配列されたシート部材3が配置される。押圧装置10を駆動して押圧軸11を下方に押し下げると、第2の押圧金型35から突出する穿孔ピン6が、シート部材3を穿孔してパンチ孔61間にパンチ孔65を形成する。このようにして、シート部材3にパンチ孔61,65を形成することができる。
【0072】
パンチングピン5は、移動部材45の取付板46と蓋板47によって取り付けられ、取付数を調節することができる。シート穿孔装置1は、パンチングピン5の取付位置や取付数を調節することにより、シート部材3の所望する領域にパンチ孔を形成することができ、又はシート部材の所望する領域にパンチ孔を形成しないようにすることができる。このように、シート穿孔装置1は、シート部材3にパンチ孔の形成されるパンチ孔領域と、パンチ孔の形成されない非パンチ孔領域を形成することが可能である。パンチ孔領域と非パンチ孔領域が形成されたシート部材3は、パンチ孔領域に所定間隔あけてパンチ孔が形成され、非パンチ孔領域に縫い目等が形成できるので、パンチ孔と縫い目が互いに干渉し合わないように構成でき、美観及び高級感に優れ、装飾性の高いものにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本願発明は、皮革シート、軟質合成樹脂シートにパンチ孔加工を行うシート穿孔装置に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】シート穿孔装置の全体斜視図である。
【図2】シート穿孔装置のパンチング装置の要部分解斜視図である。
【図3】図2のパンチング装置の正面図である。
【図4】押圧金型と受け金型の接合時のパンチング装置の正面図である。
【図5】穿孔時のパンチング装置の正面図である。
【図6】シート部材移送時のパンチング装置の正面図である。
【図7】受け金型の平面図である。
【図8】図8は、パンチ孔が形成されたシート部材の平面図である。
【図9】シート部材を保持する保持枠の他の実施の形態を示す説明図である。
【図10】図9の保持枠の使用形態を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0075】
1 シート穿孔装置
2 基台
2a 上面
3 シート部材
4 ガイド軸
5 パンチングピン
6 穿孔ピン
7 頭部
8 先端
10 押圧装置
11 押圧軸
15 保持枠
16 第1の嵌合孔
17 第2の嵌合孔
18 下挟持枠板
19 上挟持枠板
20 嵌合孔
21 第1の受け金型
22 第1の受け孔
22a 縦列
22b 横列
23 ヒンジ部
25 第2の受け金型
26 第2の受け孔
26a 縦列
26b 横列
30 パンチング装置
31 第1の押圧金型
32 第1の収納孔
35 第2の押圧金型
36 第2の収納孔
41 固定部材
41a 連結孔
41b 下面
41c 上面
42 挿通孔
43 ガイド孔
45 移動部材
45a 連結孔
45b 上面
45c 下面
46 取付板
47 蓋板
48 挿通孔
49 係合凹部
51 連結軸
52 バネ部材(弾性部材)
53 ガイド孔
56 駆動軸
60 駆動装置
61 パンチ孔
62 パンチ孔縦列
63 パンチ孔横列
65 パンチ孔
66 パンチ孔縦列
67 パンチ孔横列



【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート部材に穿孔を行うシート穿孔装置であって、
複数の受け孔が形成された受け金型と、
前記受け金型と接合可能であり、受け金型との接合時に複数の受け孔とそれぞれ連通する複数の収納孔が形成された押圧金型と、
前記押圧金型の複数の収納孔に収納される複数のパンチングピンを備えた移動部材とを有し、
移動部材が一方に移動すると複数のパンチングピンが押圧金型から突出し、移動部材が他方に移動すると複数のパンチングピンが押圧金型の収納孔内に没入するように構成され、
受け金型と押圧金型の間にシート部材を配置せしめ、受け金型に押圧金型を圧接し、移動部材の一方への移動により複数のパンチングピンが押圧金型から突出してシート部材に複数のパンチ孔を形成することを特徴とするシート穿孔装置。
【請求項2】
前記押圧金型と前記移動部材との間には、押圧金型と移動部材を離間する方向に付勢してパンチングピンを収納孔内に収納させる弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載のシート穿孔装置。
【請求項3】
シート部材に穿孔を行うシート穿孔装置であって、
基台と、
押圧装置と、
基台上に設けられた、複数の受け孔が形成された受け金型と、
押圧装置に設けられたパンチング装置とを有し、
パンチング装置は、
前記受け金型と接合可能であり、受け金型との接合時に複数の受け孔とそれぞれ連通する複数の収納孔が形成された押圧金型と、
前記押圧金型の複数の収納孔に収納される複数のパンチングピンを備えた移動部材と、
押圧金型と移動部材の間に設けられ、押圧金型と移動部材を離間する方向に付勢してパンチングピンを収納孔内に収納させる弾性部材とを有し、
移動部材が弾性部材の弾性に抗して一方に移動すると複数のパンチングピンが押圧金型から突出し、移動部材が弾性部材の弾性により他方に移動すると複数のパンチングピンが押圧金型の収納孔内に没入するように構成され、
受け金型と押圧金型の間にシート部材を配置せしめ、押圧装置によりパンチング装置を受け金型方向に押圧すると、押圧金型が受け金型に圧接し、移動部材が弾性部材の弾性に抗して一方へ移動して複数のパンチングピンが押圧金型から突出してシート部材に複数のパンチ孔を形成することを特徴とするシート穿孔装置。
【請求項4】
前記シート部材を保持する保持枠を有し、受け金型と押圧金型の間に、保持枠を介してシート部材が配置せしめられることを特徴とする請求項3記載のシート穿孔装置。
【請求項5】
シート部材に穿孔を行うシート穿孔装置であって、
基台と、
押圧装置と、
基台上に設けられ、複数の第1の受け孔が形成された第1の受け金型と、
基台上に前記第1の受け金型と離して設けられ、複数の第2の受け孔が形成された第2の受け金型と、
押圧装置に設けられたパンチング装置とを有し、
パンチング装置は、
前記第1の受け金型と接合可能であり、第1の受け金型との接合時に複数の第1の受け孔とそれぞれ連通する複数の第1の収納孔が形成された第1の押圧金型と、
前記第2の受け金型と接合可能であり、第2の受け金型との接合時に複数の第2の受け孔とそれぞれ連通する複数の第2の収納孔が形成された第2の押圧金型と、
第1の押圧金型と第2の押圧金型を固定する固定部材と、
前記第1及び第2の押圧金型の複数の第1及び第2の収納孔に収納される複数のパンチングピンを備えた移動部材と、
固定部材と移動部材の間に設けられ、固定部材と移動部材を離間する方向に付勢してパンチングピンを第1及び第2の押圧金型の収納孔内に収納させる弾性部材とを有し、
移動部材が弾性部材の弾性に抗して一方に移動すると複数のパンチングピンが第1及び第2の押圧金型から突出し、移動部材が弾性部材の弾性により他方に移動すると複数のパンチングピンが第1及び第2の押圧金型の収納孔内に没入するように構成され、
基台とパンチング装置の間にシート部材を配置せしめ、押圧装置によりパンチング装置を基台方向に押圧すると、第1の押圧金型が第1の受け金型に圧接し、第2の押圧金型が第2の受け金型に圧接し、さらに移動部材が弾性部材の弾性に抗して一方へ移動して複数のパンチングピンが第1及び第2の押圧金型から突出してシート部材に複数のパンチ孔を形成することを特徴とするシート穿孔装置。
【請求項6】
前記第1の受け金型に形成された複数の第1の受け孔と前記第2の受け金型に形成された複数の第2の受け孔の位置が異なるように構成され、第1の押圧金型のパンチングピンによって形成される第1のパンチ孔と第2の押圧金型のパンチングピンによって形成される第2のパンチ孔の位置が異なるようになっていることを特徴とする請求項5記載のシート穿孔装置。
【請求項7】
前記シート部材を保持し、第1の受け金型と第1の押圧金型の間にシート部材を配置せしめ、第1の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔が形成されたシート部材を第2の受け金型と第2の押圧金型の間に移送し、第2の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔の間に第2のパンチ孔を形成させる保持枠を有することを特徴とする請求項6記載のシート穿孔装置。
【請求項8】
前記シート部材を保持し、第1の受け金型と第1の押圧金型及び第2の受け金型と第2の押圧金型の間にシート部材を配置せしめ、第1の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔が形成されたシート部材を第2の受け金型と第2の押圧金型の間に移送し、第2の押圧金型のパンチングピンによって第1のパンチ孔の間に第2のパンチ孔を形成する一方、第2の押圧金型のパンチングピンによって第2のパンチ孔が形成されたシート部材を第1の受け金型と第1の押圧金型の間に移送し、第1の押圧金型のパンチングピンによって第2のパンチ孔の間に第1のパンチ孔を形成させる保持枠を有することを特徴とする請求項6記載のシート穿孔装置。
【請求項9】
複数の受け孔が形成された受け金型と複数の収納孔が形成された押圧金型によってシート部材を挟持する第1の工程と、
押圧金型の複数の収納孔に収納されたパンチングピンを移動部材によって受け金型の受け穴に突出させ、受け金型と押圧金型によって挟持したシート部材に複数のパンチ孔を形成する第2の工程とによって、
シート部材に複数の穿孔を行うことを特徴とするシート穿孔方法。
【請求項10】
シート部材を複数の受け孔が形成された受け金型に配置する第1の工程と、
受け金型と複数の収納孔が形成された押圧金型によってシート部材を挟持する第2の工程と、
押圧金型の複数の収納孔に収納されたパンチングピンを移動部材によって受け金型の受け穴に突出させ、受け金型と押圧金型によって挟持したシート部材に複数のパンチ孔を形成する第3の工程とによって、
シート部材に複数のパンチ孔を形成することを特徴とするシート穿孔方法。
【請求項11】
シート部材を複数の第1の受け孔が形成された第1の受け金型に配置する第1の工程と、
第1の受け金型と複数の第1の収納孔が形成された第1の押圧金型によってシート部材を挟持する第2の工程と、
第1の押圧金型の複数の第1の収納孔に収納されたパンチングピンを移動部材によって第1の受け金型の第1の受け穴に突出させ、第1の受け金型と第1の押圧金型によって挟持したシート部材に複数の第1のパンチ孔を形成する第3の工程と、
複数の第1のパンチ孔が形成されたシート部材を複数の第2の受け孔が形成された第2の受け金型に移送する第4の工程と、
第2の受け金型と複数の第2の収納孔が形成された第2の押圧金型によってシート部材を挟持する第5の工程と、
第2の押圧金型の複数の第2の収納孔に収納されたパンチングピンを移動部材によって第2の受け金型の第2の受け孔に突出させ、第2の受け金型と第2の押圧金型によって挟持したシート部材に複数の第2のパンチ孔を形成する第6の工程とによって、
シート部材に複数の第1のパンチ孔と第2のパンチ孔を形成することを特徴とするシート穿孔方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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