説明

ジアザベンゾイソインドールをベースとするヘテロ環式着色剤

本発明は、式(I)


(式中、Aは、一般式(II)、(III)、(IV)、または(V)の基を表わし、Bは、置換または非置換オルトC−C18アリーレンを表わし、CおよびDは、脂環式またはヘテロ環式基を表わす)の新規着色剤に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規有機着色剤に関する。
【0002】
着色顔料の分野には、高い移行度、光および溶剤堅牢度、良好な熱安定性、および高い着色強度を有する新規色相への絶えざる市場の要求がある。
【背景技術】
【0003】
米国特許第4,166,179号において特許請求されている主題は、4,7−ジアザイソインドールに由来する顔料を包含するが、インドール枠組みに関するさらなるベンゾ−融合の記載はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
目的は、容易に入手しうる中間体をベースとする、高分子量または低分子量の有機または無機材料、特に高分子量有機材料を染色または着色するための新たな着色剤を発見することであった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、驚くべきことに、式(I)の化合物を用いて達成されることが発見された。
【0006】
したがって1つの側面において、本発明は、一般式(I):
【0007】
【化10】

[式中、Aは、一般式(II)、(III)、(IV)、または(V):
【0008】
【化11】

(式中、CおよびDは、脂環式またはヘテロ環式基であり;
は、CNであるか、またはN、O、およびSの群からの1、2、もしくは3個のヘテロ原子を有する、5から7員へテロ芳香族基であり、
およびRは互いに独立して、C−C25アルキル、C−C12シクロアルキル、C−C24アリール、OH、ORまたはNR(式中、RおよびRは、同一または異なって、水素、非置換であるか、または1、2、3、もしくは4個の基、ハロゲン、R、OR、SR、NH、NHR、NR、NO、COOH、COOR、CONH、CONHR、CONR、CN、SOH、SO(OR)、SO、SONHR、SONRによって置換されているか、またはN、O、およびSの群からの1、2、もしくは3個のヘテロ原子を有する5から7員へテロ芳香族基によって置換されているC−C25アルキル、C−C12シクロアルキル、C−C24アリールであるか、またはN、O、およびSの群からの1、2、もしくは3個のヘテロ原子を有する5から7員へテロ芳香族基である)、Rは、C−C18アルキルまたはC−C24アリールであり;
Bは、非置換であるか、または一から四置換オルトC−C18アリーレンである)であって、
適切な置換基は、好ましくはハロゲン、R、OR、SR、NH、NHR、NR、NO、COOH、COOR、CONH、CONHR、CONR、CN、SOH、SO(OR)、SO、SONHR、SONR、またはN、O、およびSの群からの1、2、もしくは3個のヘテロ原子を有する5から7員へテロ芳香族基である]
の化合物を提供する。
【0009】
さらに、Bがオルトフェニレンまたは2,3−ナフチレンである、式(I)の化合物が好ましい。
【0010】
特に好ましくは、Aが、式(a)から(g):
【0011】
【化12】

[式中、RおよびRは互いに独立して、水素、C−C25アルキル、C−C12シクロアルキル、C−C24アリール、C−C25アルキル(C−C10アリール)、N、O、およびSの群からの1、2、もしくは3個のヘテロ原子を有する5から7員へテロ芳香族基、−(CH−CORまたは−(CH−OR(式中、Rは、ヒドロキシル、アミノ、非置換またはモノ−もしくはポリヒドロキシル−もしくは−アミノ−置換C−C25アルコキシ、C−C25アルキルアミノ、ジ(C−C25アルキル)アミノ、C−C25アルキル(C−C10アリール)アミノ、(C−C24アリール)アミノ、ジ(C−C24アリール)アミノ、C−C25アルキル(C−C10アリール)アミノ、またはC−C24アルケニルオキシであり、Rは、水素または−CO−(C−C25アルキル)であり、nおよびmは互いに独立して、0から6、好ましくは1から4の整数である)であり、R、R、R、およびRにおいて、C−C単位がエーテル単位C−O−Cによって置換されることも可能であり、
Xは、=O、=S、または=NR10(式中、R10は、Rの定義の1つを有する)であり、
Yは、水素、R、OR、SR、NHCNまたはNR10であり、
11は、水素、ハロゲン、CN、R、OR、SR、NR10、NO、SO(OR)、SO、SONHR、SON(RまたはPO(OR)である]
の二価の脂環式またはヘテロ環式基である、式(I)の化合物である。
【0012】
特に好ましくはRおよびRが、水素、C−C18アルキル、C−Cシクロアルキル、C−C10アリール、ベンジル、ピリジル、ピリル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリミジル、ヒドロキシカルボニル−C−Cアルキル、C−C18アルコキシカルボニル−C−Cアルキル、アミノカルボニル−C−Cアルキル、C−C18アルキルアミノカルボニル−C−Cアルキル、C−C10アリールアミノカルボニル−C−Cアルキル、ジ(C−C18アルキル)アミノカルボニル−C−Cアルキル、C−C18アルキル−C−C10アリールアミノカルボニル−C−Cアルキル、またはジ(C−C10アリール)アミノカルボニル−C−Cアルキルである。
【0013】
特に好ましくはRが、ヒドロキシル、C−C18アルコキシ、C−C18アルキルアミノ、ジ(C−C18アルキル)アミノ、ベンジルアミノ、C−C10アリールアミノ、ジ(C−C10アリール)アミノ、または(C−C18)アルケニルオキシである。
【0014】
特に好ましくはR11が、水素、Cl、Br、C−C18アルキル、C−Cシクロアルキル、ベンジル、C−C10アリール、ピリジル、ピリル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリミジル、C−C18アルコキシ、C−C10アリールオキシ、C−C18アルキルチオ、C−C10アリールチオ、C−C18アルキルアミノ、C−C10アリールアミノ、ジ(C−C18アルキル)アミノ、C−C18アルキル(C−C10アリール)アミノ、ジ(C−C10アリール)アミノ、SOH、C−C18アルコキシスルホニル、C−C18アルキルスルホニル、C−C18アルキルアミノスルホニルおよびジ(C−C18アルキル)アミノスルホニルである。
【0015】
本発明はさらに、溶媒または溶媒混合物中で、塩基性から中性条件下、−20から120℃、好ましくは0から100℃、より好ましくは20から80℃の温度で、式(XIV):
【0016】
【化13】

の2,3−ジシアノキノキサリンと、アンモニアおよび/またはアルコキシドMOR12(式中、Mはナトリウムまたはカリウム、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムペントキシド、カリウムメトキシド、またはカリウム第三ブトキシドである)の全部で少なくとも2当量とを反応させて、例えば式(VI)、(VII)、または(VIII):
【0017】
【化14】

(式中、R12は、C−C18アルキルまたは−(CH−OHであり、mは1から6の範囲内の整数であり、C−C単位がエーテル単位C−O−Cによって置換されることも可能である)の化合物によって代表される、0から2個のアルコキシ置換基を有するジ−またはモノイミノ−置換ジアザベンゾイソインドールを生じ、これを次に、単離後、または単離をともなわずに、溶媒または溶媒混合物中で、中性から酸性条件下、好ましくは有機酸、例えば蟻酸、酢酸、もしくはプロピオン酸の存在下、または無機酸、例えば硫酸、塩酸、もしくはリン酸の存在下、有利には10から250℃、特に20から200℃、より好ましくは30から150℃の温度で、式(IX)、(X)、(XI)、または(XII):
【0018】
【化15】

(式中、C、D、R、R、およびRは、上記と同じである)
の化合物の少なくとも2当量と反応させて、一般式(XIIIa)または(XIIIb):
【0019】
【化16】

のさらに1つの中間体を生じ、ついでこれから、1モルのアンモニアまたはHOR12が除去されることによる、一般式(I)の化合物の調製方法も提供する。
【0020】
本発明による式(I)の化合物を生じるためのアンモニアおよび/またはHOR12の除去は有利には、−30から250℃、好ましくは−20から200℃、より好ましくは0から150℃の温度で、好ましくは溶媒、例えば水、メタノール、エタノール、グリコール、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、またはトルエンの存在下、より好ましくは有機酸、例えば蟻酸、酢酸、またはプロピオン酸の存在下、または無機酸、例えば硫酸、塩酸、またはリン酸の存在下に実施される。
【0021】
式(XIV)の2,3−ジシアノキノキサリンは、Liebigs Ann.Chem.1981、2、333−341ページにしたがって、式(XV):
【0022】
【化17】

の対応2,3−ジクロロキノキサリンと、シアン化テトラエチルアンモニウムのモル量の少なくとも2倍とをDMSO中で反応させることによって調製することができる。
【0023】
驚くべきことに、主要グループまたは遷移グループ金属のシアン化物も、有機溶媒中、相間移動触媒の存在下、高温で用いることができることが今や発見された。好ましいシアン化物は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のシアン化物、CuCN、Zn(CN)またはFe(CN)、好ましくはシアン化ナトリウムである。一般式(XV)の化合物の反応は好ましくは、高い誘電率を有する有機溶媒、例えばDMSO、DMF、ジメチルアセトアミド、NMP、アセトニトリル、スルホラン、およびジオキソラン、好ましくはDMSOおよびNMP中で、特にDMSO中で、第四アルキルアンモニウム塩、特に第四アルキルアンモニウムハロゲン化物、例えば塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化トリメチルベンジルアンモニウム、または塩化テトラブチルアンモニウムの群から選択された相間移動触媒の存在下、0から150℃、特に10から100℃、好ましくは20から80℃の温度で行なわれる。
【0024】
新しい方法の利点は、有機シアン化物より吸湿性でなく、さらには、有意に低い毒性を有する比較的安価なシアン化ナトリウムから出発することが可能であること、および相間移動触媒が、式(XV)の出発物質を基準にして、補助的化学量論のモル量(substoichiometric molar amount)で、好ましくはこのモル量の0.01から0.9倍で用いることができることである。
【0025】
本発明はそれに加えて、一般式(XIIIa):
【0026】
【化18】

の中間体を提供する。
【0027】
本発明による一般式(I)の化合物は、有機または無機、高分子量または低分子量材料、特に高分子量の有機材料を染色または着色するために用いられる。
【0028】
これらの置換基の特性、および着色されることになる高分子量有機材料の特性に応じて、本発明の化合物は、ポリマー溶解性染料として、または顔料として用いることができる。後者の場合、合成されたままの生成物(粗顔料)を、有機溶媒(この中にこれらの顔料それ自体は溶解されていない)中の後処理によって、高温、例えば60から200℃、特に70から150℃、好ましくは75から100℃で、多くの場合さらに改良された色素特性を有する細かい分散形態へ変換することが有利である。後処理は好ましくは、粉砕または混練操作と組合わされる。
【0029】
本発明の着色剤は、高分子量材料を着色するのに非常に適している。これらの材料は、本質的に有機または無機であってもよく、プラスチックおよび/または天然材料である。これらは例えば、天然樹脂、乾性油、ゴム、またはカゼインであってもよい。またこれらは、変性された天然材料、例えば塩化ゴム、油変性アルキド樹脂、ビスコース、セルロース誘導体、例えばセルロースエステルもしくはセルロースエーテル、および特に合成有機ポリマー(プラスチック)であってもよい。これらは、付加重合、重縮合、または重付加によって得られてもよい。付加重合によって調製されたプラスチックの種類から、特に次のものを挙げることができる。すなわち、ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、および置換ポリオレフィン、例えばポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルエステルおよびポリメタクリルエステル、またはポリブタジエンであり、例えばこれらのコポリマーでもある。
【0030】
重付加および重縮合によって調製されたプラスチックの種類から、次のものを挙げることができる。すなわち、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリアセタールであり、およびホルムアルデヒドとフェノール(フェノール樹脂)との縮合生成物、およびホルムアルデヒドとウレア、チオウレア、およびメラミン(アミノ樹脂)との縮合生成物でもある。問題の材料はまた、シリコーンまたはシリコーン樹脂であってもよい。
【0031】
この種類の高分子量材料は、個々に、または混合物として、プラスチック塊体もしくはメルトの形態で、または紡糸液の形態で存在してもよい。これらはまた、これらのモノマーの形態で、または重合状態で、溶解形態で、塗料または印刷インク用の皮膜形成剤もしくはバインダーとして、例えば亜麻仁油ワニス、ニトロセルロース、アルキド樹脂、メラミン樹脂、およびホルムアルデヒド樹脂、またはアクリル樹脂として存在してもよい。
【0032】
本発明の化合物はしたがって、スピン着色用、塊体着色もしくはプラスチックの着色用の、油ベースもしくは水ベースペイント、様々な種類のコーティング材料、カモフラージュペイントにおける着色剤として、グラフィックス産業、例えば、紙、テキスタイル、または装飾印刷用の印刷インクにおける着色剤として、およびインク、水ベースもしくは非水ベースのインクジェットインク、マイクロエマルジョンインク、およびホットメルトプロセスにしたがって操作されるインクの調製用の紙の塊体着色における着色剤として適している。
【0033】
本発明の化合物はまた、電子写真トナーおよび現像剤、例えば一成分または二成分粉末トナー成分(一成分または二成分現像剤とも呼ばれる)、磁気トナー、液体トナー、ラテックストナー、重合トナー、および専門的トナーにおける着色剤としての使用にも適している。
【0034】
典型的なトナーバインダーは、個々の、または組み合わせた付加重合樹脂、重付加樹脂、および重縮合樹脂、例えばスチレン、スチレン−アクリレート、スチレン−ブタジエン、アクリレート、ポリエステル、フェノール−エポキシ樹脂、ポリスルホン、ポリウレタン、および同様に、ポリエチレンおよびポリプロピレンであり、これらは、さらなる成分、例えば電荷制御(charge control)剤、ワックス、または流動補助剤を含んでいてもよく、またはその後これらの付加によって変性される。
【0035】
本発明の化合物はそれに加えて、粉末および粉末コーティング材料において、特に、例えば金属、木材、プラスチック、ガラス、セラミック、コンクリート、テキスタイル材料、紙、またはゴムでできている製品の表面をコーティングするのに用いられる、摩擦電気的または動電学的にスプレー可能な粉末コーティング材料において着色剤としての使用にも適している。
【0036】
用いられる典型的な粉末コーティング樹脂は、エポキシ樹脂、カルボキシル−およびヒドロキシル−含有ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、およびアクリル樹脂を、慣例的な硬化剤とともに含んでいる。樹脂の組合わせも用いられる。したがって例えば、エポキシ樹脂は、カルボキシル−およびヒドロキシル−含有ポリエステル樹脂と組み合わせて用いられることが多い。典型的な硬化剤成分(樹脂系による)は、例えば酸無水物、イミダゾール、および同様にジシアンジアミドおよびこれらの誘導体、ブロックイソシアネート、ビスアシルウレタン、フェノール樹脂、メラミン樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、オキサゾリン、およびジカルボン酸である。
【0037】
これに加えて、本発明の化合物は、インク、好ましくはインクジェットインク、例えば水ベースもしくは非水ベースのインクジェットインク、マイクロエマルジョンインク、およびホットメルトプロセスにしたがって操作されるインクにおける着色剤としての使用にも適している。
【0038】
インクジェットインクは一般に、本発明の化合物の1つまたはそれ以上を、全部で0.5から15重量%、好ましくは1.5から8重量%(乾燥ベースで計算した場合)含有する。
【0039】
マイクロエマルジョンインクは、有機溶剤、水、および所望であれば、追加の屈水性物質(界面メディエーター)をベースとする。
【0040】
マイクロエマルジョンインクは、本発明の化合物の1つまたはそれ以上を0.5から15重量%、好ましくは1.5から8重量%、水を5から99重量%、および有機溶剤および/または屈水性化合物を0.5から94.5重量%含有する。
【0041】
溶剤ベースのインクジェットインクは好ましくは、本発明の化合物の1つまたはそれ以上を0.5から15重量%、有機溶剤および/または屈水性化合物を85から99.5重量%含有する。
【0042】
ホットメルトインクは大部分、ワックス、脂肪酸、脂肪アルコール、またはスルホンアミドをベースとする。これらは、室温で固体であり、加熱した時に液化する。好ましい融解範囲は、約60℃から約140℃がふさわしい。ホットメルトインク−ジェットインクは、例えば、ワックス20から90重量%、および本発明の化合物の1つまたはそれ以上の1から10重量%から本質的に構成される。これに加えて、追加ポリマー(「染料溶解剤」として)0から20重量%、分散補助剤0から5重量%、粘度調節剤0から20重量%、可塑剤0から20重量%、粘着添加剤0から10重量%、透明性安定剤0から10重量%(これは例えば、ワックスの結晶化を防ぐ)、および酸化防止剤0から2重量%が存在してもよい。
【0043】
本発明の着色剤はまた、さらには、添加剤および減法混色発生の両方ためのカラーフィルター用着色剤として、および同様に電子インク(「e−インク」)または電子ペーパー(「e−ペーパー」)用着色剤としての使用にも適している。
【0044】
カラーフィルターと呼ばれるもの、すなわち反射性および透明性の両方のカラーフィルターの生産において、ペーストの形態、もしくは適切なバインダー(アクリレート、アクリルエステル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、エポキシド、ポリエステル、メラミン、ゼラチン、カゼイン)中の着色フォトレジストとしての顔料は、各々のLCD構成要素(例えば、TFT−LCD=薄膜トランジスター液晶ディスプレー、または例えば((S)TN−LCD=(超)ツイストネマチック−LCD)へ塗布される。高い熱安定性のほかに、高い顔料清浄性が、安定ペーストまたは着色フォトレジストにとっての必須条件である。
【0045】
さらには、着色カラーフィルターはまた、インクジェット印刷方法またはほかの適切な印刷方法によって塗布されてもよい。
【0046】
本発明はさらに、光学的データ保存用、好ましくはデータを書き込むためにレーザーが用いられる光学的データ保存用の光学層における本発明の着色剤の使用も提供する。この用途のために必要とされる、塗布媒質中の着色剤の溶解性は、置換基の特性および数によって調節することができる。
【0047】
本発明の化合物はさらに、化粧品における着色剤としての使用、種子の着色のため、および鉱油、潤滑グリース、およびワックスの着色に適している。
【0048】
本発明の化合物の置換基の性質により、得られる着色は、良好な熱堅牢性、光堅牢性、および気候堅牢性、化学的耐性、および非常に良好な塗布特性、例えば結晶化堅牢性および分散堅牢性を有し、および特にこれらの移行堅牢性、ブリード堅牢性、上塗りへの堅牢性、および溶剤堅牢性が顕著である。ポリマー溶解性染料として用いられるこれらの化合物は、自然のままでは(naturally)、わずかしか、または制限された溶剤堅牢性しか有していない。
【0049】
本発明はこれに加えて、有機または無機、高分子量または低分子量材料、特に高分子量有機材料、および彩色的有効量、一般に有機または無機材料を基準にして0.005から70重量%、特に0.01から10重量%の範囲の、本発明の少なくとも1つの化合物を含んでいる組成物を提供する。
【実施例】
【0050】
中間体
実施例A:2,3−ジシアノキノキサリン
2,3−ジクロロキノキサリン10.0g、シアン化ナトリウム5.40g、および塩化ベンジルトリメチルアンモニウム9.32gの混合物を、500mlのDMSO中で室温において17時間攪拌する。強力な攪拌をともなって、反応混合物を、1,000mlの氷水上に注ぎ、1時間攪拌し、吸引を用いて濾過し、固体生成物を水で洗浄する。60℃での乾燥によって、次の式:
【0051】
【化19】

を有する薄い灰色の結晶8.03g(理論量の89%)を生じる。
【0052】
MS(m/e):181[M+H]、203[M+Na]
【0053】
H NMR(DMSO):8.34(m、2H)、8.23(m、2H)。
【0054】
実施例B:2,3−ジシアノ−6−メトキシキノキサリン
2,3−ジクロロ−6−メトキシキノキサリン31.1g、シアン化ナトリウム14.7g、および塩化ベンジルトリメチルアンモニウム2.79gの混合物を、210mlのDMSO中で室温において48時間攪拌する。強力な攪拌をともなって、反応混合物を、520mlの氷水上に注ぎ、1時間攪拌し、吸引を用いて濾過し、固体生成物を水で洗浄する。40℃での乾燥によって、次の式:
【0055】
【化20】

を有する薄い灰色の結晶23.8g(理論量の83%)を生じる。
【0056】
MS(m/e):211[M+H]、233[M+Na]
【0057】
H NMR(DMSO):8.21(d、1H)、7.83(dd、IH)、7.68(d、1H)、4.02(s、3H)。
【0058】
実施例C:6−クロロ−2,3−ジシアノキノキサリン
2,3,6−トリクロロキノキサリン11.7g、シアン化ナトリウム5.39g、および塩化ベンジルトリメチルアンモニウム2.04gの混合物を、200mlのDMSO中で室温において24時間攪拌する。強力な攪拌をともなって、反応混合物を、520mlの氷水上に注ぎ、1時間攪拌し、吸引を用いて濾過し、固体生成物を水で洗浄する。40℃での乾燥によって、次の式:
【0059】
【化21】

を有する化合物の灰色の粉末8.12g(理論量の76%)を生じる。
【0060】
MS(m/e):215[M+H]、237[M+Na]
【0061】
H NMR(DMSO):8.53(d、1H)、8.37(d、1H)、8.26(dd、1H)。
【0062】
実施例D:1−アミノ−1−(2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−5−イル)−3−(2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−5−イリデン)−4,9−ジアザベンゾ[f]イソインドール
メタノール1,700ml中の2,3−ジシアノキノキサリン175gの懸濁液を、10℃でナトリウムメトキシド溶液(メタノール中30%)23.0gと一滴ずつ混合し、室温で16時間攪拌する。この混合物を、メタノール3,500mlで希釈し、氷酢酸52.2gおよびバルビツール酸261gの添加後、還流下6時間攪拌する。室温への冷却後、懸濁液を濾過し、固体生成物をメタノールで、ついで水で洗浄し、60℃で乾燥する。これは、次の式:
【0063】
【化22】

の薄茶色の粉末154g(理論量の84%)を生じる。
【0064】
融点:>300℃。
【0065】
MS(m/e):437[M+H]、459[M+Na]
【0066】
実施例E:1−アミノ−1−(1,3−ジメチル−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−5−イル)−3−(1,3−ジメチル−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−5−イリデン)−4,9−ジアザベンゾ[f]イソインドール
メタノール180ml中の2,3−ジシアノキノキサリン22.8gの懸濁液を、10℃でナトリウムメトキシド溶液(メタノール中30%)3.0gと一滴ずつ混合し、室温で16時間攪拌する。この混合物を、メタノール200mlで希釈し、氷酢酸6.8gおよび1,3−ジメチルバルビツール酸41.6gの添加後、還流下6時間攪拌する。室温への冷却後、懸濁液を濾過し、固体生成物をメタノールで、ついで水で洗浄し、60℃で乾燥する。これは、次の式:
【0067】
【化23】

のベージュ−ブラウンの粉末33.3g(理論量の54%)を生じる。
【0068】
融点:>300℃。
【0069】
MS(m/e):493[M+H]、515[M+Na]
【0070】
実施例F:1−アミノ−1−(1,3−ジオキソインダン−2−イル)−3−(1,3−ジオキソインダン−2−イリデン)−4,9−ジアザベンゾ[f]イソインドール
メタノール170ml中の2,3−ジシアノキノキサリン17.5gの懸濁液を、10℃でナトリウムメトキシド溶液(メタノール中30%)2.3gと一滴ずつ混合し、室温で16時間攪拌する。この混合物を、メタノール360mlで希釈し、氷酢酸5.2gおよび1,3−ジオキソインダン29.8gの添加後、還流下6時間攪拌する。室温への冷却後、懸濁液を濾過し、固体生成物を、メタノールで、ついで水で洗浄し、60℃で乾燥する。これは、次の式:
【0071】
【化24】

の褐色の粉末31.5g(理論量の69%)を生じる。
【0072】
融点:>300℃。
【0073】
MS(m/e):473[M+H]、495[M+Na]
【0074】
実施例G:1−アミノ−1−(2,4−ジオキソ−10H−ベンゾ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−3−イル)−3−(2,4−ジオキソ−10H−ベンゾ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−3−イリデン)−4,9−ジアザベンゾ[f]イソインドール
メタノール100ml中の2,3−ジシアノキノキサリン10.0gの懸濁液を、10℃でナトリウムメトキシド溶液(メタノール中30%)1.1gと一滴ずつ混合し、室温で16時間攪拌する。この混合物を、メタノール200mlで希釈し、氷酢酸2.5gおよび1H−ベンゾ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−2,4−ジオン23.5gの添加後、還流下6時間攪拌する。室温への冷却後、懸濁液を濾過し、固体生成物をメタノールで、ついで水で洗浄し、60℃で乾燥する。これは、次の式:
【0075】
【化25】

の薄茶色の粉末25.9g(理論量の80%)を生じる。
【0076】
融点:>300℃。
【0077】
MS(m/e):583[M+H]、605[M+Na]
【0078】
着色剤
実施例1:1,3−ビス(2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−5−イリデン)−4,9−ジアザベンゾ[f]イソインドール
1−アミノ−1−(2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−5−イル)−3−(2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−5−イリデン)−4,9−ジアザベンゾ[f]イソインドール137gを、硫酸(80%)2,060ml中で室温において30分間攪拌する。15分にわたって均一率で、この溶液を、攪拌しつつ水4,900ml(20℃)へ一滴ずつ添加し、さらに30分間放置する。懸濁液を濾過し、固体生成物を水で中和に至るまで洗浄し、60℃で乾燥する。これは、次の式:
【0079】
【化26】

の黄色の化合物129g(理論量の98%)を生じる。
【0080】
融点:>300℃。
【0081】
MS(m/e):420[M+H]、442[M+Na]
【0082】
実施例2:1,3−ビス(1,3−ジメチル−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−5−イリデン)−4,9−ジアザベンゾ[f]イソインドール
1−アミノ−1−(1,3−ジメチル−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−5−イル)−3−(1,3−ジメチル−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−5−イリデン)−4,9−ジアザベンゾ[f]イソインドール24gを、濃硫酸480ml中で室温において30分間攪拌する。15分にわたって均一率で、この溶液を、攪拌しつつ水4,800mlへ一滴ずつ添加し、さらに30分間放置する。懸濁液を濾過し、固体生成物を水で中和に至るまで洗浄し、60℃で乾燥する。これは、次の式:
【0083】
【化27】

の黄色の化合物16.7g(理論量の72%)を生じる。
【0084】
融点:>300℃。
【0085】
MS(m/e):476[M+H]、498[M+Na]
【0086】
実施例3:1,3−ビス(1,3−ジオキソインダン−2−イリデン)−4,9−ジアザベンゾ[f]イソインドール
1−アミノ−1−(1,3−ジオキソインダン−2−イル)−3−(1,3−ジオキソインダン−2−イリデン)−4,9−ジアザベンゾ[f]イソインドール5.0gを、濃硫酸75ml中で室温において30分間攪拌する。15分にわたって均一率で、この溶液を、攪拌しつつ水180mlへ一滴ずつ添加し、さらに30分間放置する。懸濁液を濾過し、固体生成物を水で中和に至るまで洗浄し、60℃で乾燥する。これは、次の式:
【0087】
【化28】

の赤みがかった黄色の化合物4.49g(理論量の93%)を生じる。
【0088】
融点:>300℃。
【0089】
MS(m/e):476[M+H]、498[M+Na]
【0090】
実施例4:1,3−ビス(2,4−ジオキソ−10H−ベンゾ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−3−イリデン)−4,9−ジアザベンゾ[f]イソインドール
1−アミノ−1−(2,4−ジオキソ−10H−ベンゾ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−3−イル)−3−(2,4−ジオキソ−10H−ベンゾ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−3−イリデン)−4,9−ジアザベンゾ[f]イソインドール5.0gを、濃硫酸75ml中で室温において30分間攪拌する。15分にわたって均一率で、この溶液を、攪拌しつつ水180mlへ一滴ずつ添加し、さらに30分間放置する。懸濁液を濾過し、固体生成物を水で中和に至るまで洗浄し、60℃で乾燥する。これは、次の式:
【0091】
【化29】

の黄色がかった褐色の化合物4.14g(理論量の85%)を生じる。
【0092】
融点:>300℃。
【0093】
MS(m/e):566[M+H]、588[M+Na]
【0094】
塗布例
コーティング部門における、本発明により調製された顔料の特性を評価するために、多数の公知のワニス、ミディアムオイルアルキド樹脂をベースとする、およびブタノール−エーテル化メラミン樹脂をベースとする芳香族化合物含有アルキド−メラミン樹脂ワニス(AM)、および同様にロングオイル大豆アルキド樹脂をベースとする、芳香族化合物を含まない、空気乾燥アルキド樹脂ワニス(LA)から選択した。
【0095】
塗布例1:
AMワニス中の実施例1からの顔料の塗布は、上色およびホワイトリダクション(white reduction)において強力なグリーンがかった黄色のコーティングを生じる。
【0096】
塗布例2:
LAワニス中の実施例2からの顔料の塗布は、上色およびホワイトリダクションにおいて強力な赤みがかった黄色のコーティングを生じる。
【0097】
塗布例3:
LAワニス中の実施例3からの顔料の塗布は、上色およびホワイトリダクションにおいて強力な赤みがかった黄色のコーティングを生じる。
【0098】
塗布例4:
LAワニス中の実施例4からの顔料の塗布は、上色およびホワイトリダクションにおいて赤みがかった黄色のコーティングを生じる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】

[式中、Aは、一般式(II)、(III)、(IV)、または(V):
【化2】

(式中、CおよびDは、脂環式またはヘテロ環式基であり;
は、CNであるか、またはN、O、およびSの群からの1、2、もしくは3個のヘテロ原子を有する、5から7員へテロ芳香族基であり、
およびRは互いに独立して、C−C25アルキル、C−C12シクロアルキル、C−C24アリール、OH、ORまたはNR(式中、RおよびRは、同一または異なって、水素、非置換であるか、または1、2、3、もしくは4個の基、ハロゲン、R、OR、SR、NH、NHR、NR、NO、COOH、COOR、CONH、CONHR、CONR、CN、SOH、SO(OR)、SO、SONHR、SONRによって置換されているか、またはN、O、およびSの群からの1、2、もしくは3個のヘテロ原子を有する5から7員へテロ芳香族基によって置換されているC−C25アルキル、C−C12シクロアルキル、C−C24アリールであるか、またはN、O、およびSの群からの1、2、もしくは3個のヘテロ原子を有する5から7員へテロ芳香族基である)、Rは、C−C18アルキルまたはC−C24アリールであり;
Bは、非置換であるか、または一から四置換オルトC−C18アリーレンである]
の化合物。
【請求項2】
Aが、式(a)から(g):
【化3】

[式中、RおよびRは互いに独立して、水素、C−C25アルキル、C−C12シクロアルキル、C−C24アリール、C−C25アルキル(C−C10アリール)、N、O、およびSの群からの1、2、もしくは3個のヘテロ原子を有する5から7員へテロ芳香族基、−(CH−CORまたは−(CH−OR(式中、Rは、ヒドロキシル、アミノ、非置換またはモノ−もしくはポリヒドロキシル−もしくは−アミノ−置換されたC−C25アルコキシ、C−C25アルキルアミノ、ジ(C−C25アルキル)アミノ、C−C25アルキル(C−C10アリール)アミノ、(C−C24アリール)アミノ、ジ(C−C24アリール)アミノ、C−C25アルキル(C−C10アリール)アミノ、またはC−C24アルケニルオキシであり、Rは、水素または−CO−(C−C25アルキル)であり、nおよびmは互いに独立して、0から6の整数である)であり、R、R、R、およびRにおいて、C−C単位がエーテル単位C−O−Cによって置換されることも可能であり、
Xは、=O、=S、または=NR10(式中、R10は、Rの定義の1つを有する)であり、
Yは、水素、R、OR、SR、NHCNまたはNR10であり、
11は、水素、ハロゲン、CN、R、OR、SR、NR10、NO、SO(OR)、SO、SONHR、SON(RまたはPO(OR)である]
の二価の脂環式またはヘテロ環式基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
およびRが、水素、C−C18アルキル、C−Cシクロアルキル、C−C10アリール、ベンジル、ピリジル、ピリル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリミジル、ヒドロキシカルボニル−C−Cアルキル、C−C18アルコキシカルボニル−C−Cアルキル、アミノカルボニル−C−Cアルキル、C−C18アルキルアミノカルボニル−C−Cアルキル、C−C10アリールアミノカルボニル−C−Cアルキル、ジ(C−C18アルキル)アミノカルボニル−C−Cアルキル、C−C18アルキル−C−C10アリールアミノカルボニル−C−Cアルキル、またはジ(C−C10アリール)アミノカルボニル−C−Cアルキルである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
が、ヒドロキシル、C−C18アルコキシ、C−C18アルキルアミノ、ジ(C−C18アルキル)アミノ、ベンジルアミノ、C−C10アリールアミノ、ジ(C−C10アリール)アミノ、または(C−C18)アルケニルオキシである、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
11が、水素、Cl、Br、C−C18アルキル、C−Cシクロアルキル、ベンジル、C−C10アリール、ピリジル、ピリル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリミジル、C−C18アルコキシ、C−C10アリールオキシ、C−C18アルキルチオ、C−C10アリールチオ、C−C18アルキルアミノ、C−C10アリールアミノ、ジ(C−C18アルキル)アミノ、C−C18アルキル(C−C10アリール)アミノ、ジ(C−C10アリール)アミノ、SOH、C−C18アルコキシスルホニル、C−C18アルキルスルホニル、C−C18アルキルアミノスルホニルまたはジ(C−C18アルキル)アミノスルホニルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
溶媒または溶媒混合物中で、塩基性から中性条件下、−20から120℃の温度で、式(XIV):
【化4】

の2,3−ジシアノキノキサリンと、アンモニアおよび/またはアルコキシドMOR12(式中、Mはナトリウムまたはカリウムである)の全部で少なくとも2当量とを反応させて、式(VI)、(VII)、または(VIII):
【化5】


(式中、R12は、C−C18アルキルまたは−(CH−OHであり、mは1から6の範囲内の整数であり、C−C単位がエーテル単位C−O−Cによって置換されることも可能である)のジ−またはモノイミノ−置換ジアザベンゾイソインドールを生じ、
これを次に、溶媒または溶媒混合物中で、中性から酸性条件下、式(IX)、(X)、(XI)、または(XII):
【化6】

の化合物の少なくとも2当量と反応させて、一般式(XIIIa)または(XIIIb):
【化7】

のさらに1つの中間体を生じ、ついでこれから、1モルのアンモニアまたはHOR12が除去されることによる、請求項1から5の1つまたはそれ以上に記載された化合物の調製方法。
【請求項7】
2,3−ジシアノキノキサリンは、式(XV):
【化8】

の2,3−ジクロロキノキサリンと、主要グループまたは遷移グループ金属のシアン化物とを、有機溶媒中で、相間移動触媒の存在下に高温で反応させることによって調製される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
一般式(XIIIa):
【化9】

(式中、AおよびBは、請求項1から5の1つまたはそれ以上に規定されているものと同じである)の化合物。
【請求項9】
高分子量または低分子量の有機または無機材料を染色または着色するための、請求項1から5の1つまたはそれ以上に記載されている化合物の使用。
【請求項10】
スピン着色用、塊体(mass)着色もしくはプラスチックの着色用の、油ベースもしくは水ベースの塗料、コーティング材料、カモフラージュペイントにおける着色剤あるいは、種子用、インク、水ベースもしくは非水ベースのインクジェットインク、マイクロエマルジョンインク、およびホットメルトプロセスにしたがって操作されるインクの調製用の印刷用インク、紙の塊体着色における着色剤としての、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
電子写真トナーおよび現像剤用、カラーフィルター用、電子インク用、粉末コーティング材料用、および光学データ保存用の光学層における着色剤としての、請求項9に記載の使用。
【請求項12】
有機または無機、高分子量または低分子量材料、および請求項1から5の1つまたはそれ以上に記載の化合物を、有機または無機材料を基準にして0.005から70重量%の量で含んでいる組成物。

【公表番号】特表2006−527286(P2006−527286A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515783(P2006−515783)
【出願日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【国際出願番号】PCT/EP2004/005459
【国際公開番号】WO2004/108836
【国際公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(598109501)クラリアント・プロドゥクテ(ドイチュラント)ゲーエムベーハー (45)
【氏名又は名称原語表記】Clariant Produkte (Deutschland)GmbH
【Fターム(参考)】