説明

ジェット風力発生装置排出部

【課題】広範囲の気流を多量に収集し、強風より装置を保護し、風力等を強めて、気流をスムーズに排出でき、風力利用機械器具の能力を高めることができるジェット風力発生装置を開発すること。
【解決手段】本発明のジェット風力発生装置は、第1気流受体2と第2気流受体8を設けた気流取り入れ部1と、誘導パイプ11と、本体部16と、排出部31と風力利用機械器具25からなり、第1気流受体2の側壁5に気流ガイド部6と、開閉自在ドア7を設けており、排出部31に排出変更部32、33と間隙通路35を設けており、他にインナーパイプ36とアウターカバー37の取り付けも可能である。これにより、広範囲の気流を収集し、強風より装置を保護し、風力等を強めて、気流をスムーズに排出でき、風力利用機械器具25の能力を高めるので、問題点の解決と人類が地球に優しく共存できる為に多大の効果を発揮する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加圧された気流を発生させるためのジェット風力発生装置の排出部に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、地球温暖化等の問題で、二酸化炭素(CO2)削減や省エネについての気運が高まり、その中で自然エネルギー、例えば風力を利用したものがいろいろ考えられている。
【0003】
風力を利用した装置として一般的に風力発電装置があり、風力発電装置においては、
気流を加圧発生させる技術を利用した発電が行われ、排出部についても各種考案されており、そのような風力発電装置の排出部について説明する。
【0004】
例えば、特許文献1の特開平11−141452号公報の風力発電装置の気流の排出は、最後位の導風筒から吐出する気流により、プロペラを高速で回転させ、水平直通型でそのまま外側に排出し、又、外気流の対策として前導風筒を回転させる装置にして排出するようになっており、大掛りな装置を必要とし、効果的な排出とはいえない。
【0005】
つぎに特許文献2の特開昭59−082584号公報の風力原動機の気流の排出は、排風フードをテーパー状にすることによって、気流を拡張、拡散して排出するようになっており、単に排出することを目的として構成されている。
【0006】
これら文献1、文献2に記載されている排出部は一般的に良く採用されている風力発電装置の排出部の構成であるが、このような構成の排出部では多量の気流の排出には適していない。
【0007】
そこで、例えば、特許文献3の特開昭56−135762号公報のような風力発電装置の排出部が公開されている。そこには、半径方向に開口するシャッター付き集風口と、増速路と、噴出口と、中心部に位置する集風路と、発電室内に設けた発電機と、発電機の後流側の周囲に設けた複数方向の排風口とからなる風力発電装置である。この風力発電装置は、任意方向からの風を、多数の集風口のうちのいくつかで収集し、上側が曲線あるいは斜状で、下側がくの字状の屈曲部になっている増速路によって、増速すると同時に風の吹き込んでいない集風口からも集風路に空気を巻き込み、この気流を一方向の回転トルクを得るように、風車の片側に吹き付けて風車を回転させ、風車軸に接続した発電機によって発電を行う構成である。
【0008】
また、この風力発電装置は、集風路の周囲に複数個所の排風口を設け、重力落下式の開閉扉となっていれば、反対方向からの風の流入を防ぎ、排出が好ましい流れになる。このように、この風力発電装置は、風がどの方向からどのような強さで吹いてきても、安全に効率よく電力を得ることができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平11−141452号公報
【特許文献2】特開昭59−082584号公報
【特許文献3】特開昭56−135762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献3の特開昭56‐135762号に公開されているこの風力発電装置の気流取り入れにおいて、集風口の断面形状は、上側が下にさがり、下側が上にあがる斜上の屈曲部になっており、又、吹き出し口の気流吹き出し方向は集風路に斜状に形成しており、これでは増速できたとしても、気流の流れに抵抗が掛かり、乱気流となり、集風量が少なくなる。又、集風口の上側は屋根になっており、上方向からの気流は利用されていないので集風量が少ない。したがって集風量を増すためには、多角形室を二段又は三段と積み重ねる構成が採用されている。
【0011】
次に全周の集風口の下部にシャッターと格納場所が取り付けてあり、強風時、シャッターごとに手動や機械等によって半径方向に風量調整等の開閉作業を行う必要があり、風車もそのたびごとに手動や機械等によって移動しなければならない。
【0012】
次に取り入れた気流を一方向の回転トルクにするために、風車の片側に気流を吹き付けており、回転にムラができ、安定した性能が得にくく、騒音も発生する。又、風車の羽根のタイプは、風車軸を集風路の真下に垂直に取り付けることも考えられるとしているが、気流の排出を無視した考えであり、気流の排出が速やかに行われない。
【0013】
次に集風路の周囲に複数個所の排出口を設け、重力落下式の開閉扉となっており、強風や逆流防止のために、周囲の開閉扉や風車を手動や機械等で移動しなければならない。
【0014】
以上の様に、この特開昭56−135762号の風力発電装置は、広範囲の気流を取り込み、強風から装置を保護し、安定した発電能力を得るために、二段又は三段重ねの多角形室、シャッターの格納場所、移動式風車、集風路の周囲に複数個所の排風口を設け、排風口は、重力落下式の開閉扉となっていれば、反対方向からの風の流入を防ぎ、排出が好ましい流れになるとしており、大掛りな設備、複雑な装置、労力、時間等が掛る問題がある。
【0015】
本発明は、このような従来の構成が有していた風量、風速、風力等の有効利用、強風対策、羽根回転による安定性、気流の速やかな排出、騒音、逆流防止等の問題点を解決し、風力利用機械器具の能力を高めようとすることを、目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明のジェット風力発生装置は、気流取り入れ部と、それに接続された誘導パイプと、誘導パイプに接続された筒型羽根本体部と、その筒型羽根本体部に接続された排出部とを備えたジェット風力発生装置であって、
【0017】
排出部は、筒型羽根本体部からの気流に対面する部分に設けた突出した排出変更部と、この突出した排出変更部により変更された方向に気流が排出するように設けた排出口と、排出口より進入した外部からの気流が本装置外に通り抜けるように筒型羽根本体部と突出した排出変更部との間に設けた間隙通路からなり、突出した排出変更部は、円錐状形又は多角錐状形で構成することを特徴とする。
【0018】
また、気流取り入れ部と、それに接続された誘導パイプと、誘導パイプに接続された筒型羽根本体部と、その筒型羽根本体部に接続された排出部とを備えたジェット風力発生装置であって、
【0019】
排出部は、筒型羽根本体部からの気流に対面する部分に設けた突出した排出変更部と、この突出した排出変更部により変更された方向に気流が排出するように設けた排出口と、排出口より進入した外部からの気流が本装置外に通り抜けるように筒型羽根本体部と突出した排出変更部との間に設けた間隙通路からなり、突出した排出変更部は、板状形により10度から120度を構成することを特徴とする。
【0020】
排出部の排出口は筒状型にして、排出口の内部に筒状型のインナーパイプと、排出口の外側周辺に傾斜のある筒状形のアウターカバーを設けたことを特徴とする。
【0021】
以下に本発明の作用について説明する。
【0022】
そこで、まず本発明の気流取り入れ部を図1に示している縦設置型気流取り入れ部のテーパー状型又は筒状型の第1気流受体、第2気流受体について説明する。
【0023】
気流取り入れ部の第1気流受体に、第1取り込み口と、側壁と、第1吹き出し口とを設けたので、上方向からの気流は、第1取り込み口で収集し、第1吹き出し口より吹き出し、第2気流受体にある第2吹き出し口を通り誘導パイプに進入する。
【0024】
又、第1気流受体には、側壁と、側壁に設けた気流ガイド部とがあり、第2気流受体には、第2取り込み口と、第2吹き出し口とを設けたので、水平方向からの気流は、側壁と気流ガイド部と第2取り込み口で収集し、第2吹き出し口より誘導パイプに進入する。
【0025】
このようにしたので、気流取り入れ部は、上方向の気流と、水平方向の気流の広範囲に対応し、速やかに多量の気流を収集することができる。
【0026】
次に、開閉自在ドアについて説明する。開閉自在ドアは、第1気流受体の側壁と、複数の気流ガイド部の中に設けたので、強風時、第1取り込み口から入ってくる上方向からの強風気流は、ある一定以上の強さになった場合に、自らの力で開閉自在ドアを側壁の内側から外側に押し開けて外部に逃げることになる。強風時、第2取り込み口から入ってくる水平方向からの強風気流は、ある一定以上の強さになった場合に、自らの力で開閉自在ドアを側壁の外側から内側に押し開けた後、第1取り込み口から上方の外部に逃げるか、もしくは、他方の開閉自在ドアを側壁の内側から外側方向に押し開けて外部に逃げることになるので、開閉自在ドアは、強風時に気流の取り込み量を自動的に調整する。
【0027】
次に、第2気流受体の第2吹き出し口と、誘導パイプを接続し、さらに筒型羽根本体部(以下、本体部と云う。)と接続した配置にしたので、気流は本体部に流れる。
【0028】
又、気流取り入れ部を縦方向に固定して設けることによって、各方向の気流に対して安定した気流の収集をする。
【0029】
次に、本体部について説明する。本体部は、外筒ケーシングと、内筒ケーシングと、その外筒ケーシングと内筒ケーシングにより作られる隔壁通路と、内筒ケーシングに取り付けた主軸と、内筒ケーシングの前方に主軸中心線から外側に向かって設けた第1整流板と、その第1整流板の中央部に組み込んだ円錐状形等の第1コーンと、内筒ケーシングの後方で主軸に取り付けられた羽根付きローターと、その羽根付きローターの後方に主軸中心線から外側に向かって設けた第2整流板と、その第2整流板の中央部に組み込んだ円錐状形等の第2コーンとから構成されているので、本体部は、誘導パイプからの気流を第1整流板と第1コーンで整流と収縮を同時に行い、風速、風力等を強めて隔壁通路を通り、次に複数の羽根が気流を効率よく受けて、ローターを回転し、ローターはフライホイルも兼ねており安定して主軸を回転し、その主軸は、風力利用機械器具に接続されており、さらにローターの後方では、第2整流板と第2コーンが再整流と拡散を同時に行い、排出部に気流を送ることにより、本体部内では、強力な気流を発生させることができる。
【0030】
次に、排出部について説明する。排出部には、円錐状形、多角錐状形の突出した排出変更部の周囲に排出口を設けるか、又は、板状形により構成する突出した排出変更部の少なくとも上下2ヶ所方向に排出口を設けたので、気流は排出変更部の傾斜角度にそって角度を変え排出距離を短くして多量に排出できる。又、本体部と排出変更部との間に間隙通路を設けたので外気流は排出口を通り抜けるので本装置に進入するのを防止して排気ができる。
【0031】
次に、排出部の排出口を筒状型にして、排出口の内部に設けた筒状形のインナーパイプと、排出口の外側周辺に傾斜のある筒状形のアウターカバーを設けているので、排出部にきた気流は、インナーパイプにより早い層と遅い層の断層を作り、防音効果を上げ、アウターカバーの傾斜により外気流の流れを変え、アウターカバーと排出口の間隙を気流が流れ抜けることにより排出気流を引き出す作用があり、逆流を防止してスムーズに排出する。
【発明の効果】
【0032】
気流取り入れ部は、上方向からの気流を第1取り込み口で収集し、水平方向からの気流を第2取り込み口で収集するので、広範囲の気流を多量に収集し、風量、風速、風力等を強める効果がある。
【0033】
開閉自在ドアを自然に中立の位置に戻るようにスプリング等を取り付けて設けたのでで、上方向からの強風気流は、自体の力で開閉自在ドアを内側から外側に押し開いた状態にして自然に装置外へ逃げ、水平方向からの強風気流は、自体の力で開閉自在ドアを外側から内側に押し開いた状態にし、又、他方の対面する開閉自在ドアを内側から外側に押し開いた状態にして自然に装置外へ逃げることになり、開閉自在ドアは、自動的に両方向の強風を制御し、取り込み量を調整するので装置を保護し、効率的な効果があり、又、構造が簡単であり大掛かりな設備や労力等を必要としない効果もある。
【0034】
気流取り入れ部は、縦方向に固定したことにより、機動的な動きを必要とせずに、下方向からの気流を除いて全方向で安定した気流の収集ができるので、構造、機能、経済的等に高度に安定した能力を安全に行える効果がある。
【0035】
本体部は、第1整流板と第1コーンで気流の整流と収縮を行い、次に気流は隔壁通路を通り複数の羽根を均等に回転させ、フライホイルの役目も兼ねたローターと共に安定した高回転で主軸を回転させて風力利用機械器具を回転させる。第2整流板と第2コーンで再整流と拡散を行い、騒音を低下して速やかに排出部に送ることができるので、回転速度、出力、性能、安定性等において高度の能力を発揮する効果がある。又、ローター、羽根等を複数段重ねると、回転、出力等をさらに高める効果もある。
【0036】
排出部は、排出変更部により排出距離を短くして多量に気流を排出でき風力利用機械器具の能力を高める効果がある。又、間隙通路により外気流に妨げられずに気流の排気ができる効果もある。
【0037】
排出部は、インナーパイプで騒音を低下し、アウターカバーで速やかに気流を排出し、又、逆流防止をして風力利用機械器具の能力を高める効果がある。又、アウターカバーには、太陽光発電パネルを有効な角度で取り付けられる効果もある。
【0038】
以上の様に、本発明は、風力利用機械器具の能力を高めるもので、従来の風力利用機械器具に比べ、効率が良く、施設等の維持、管理が容易で、人為的操作を少なくして広範囲の気流を多量に収集し、排出風圧がある多量の気流をスムーズに排出できる構成にし、大型化、小型化も可能であるので、人類が地球に優しく共存でき、生物が生きていける地球を守るために多大の効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】一部断面を含む本発明のジェット風力発生装置の全体図。排出部の突出した排出変更部が円錐状形、多角錐状形のもの。
【図2】排出部の立体図で、突出した排出変更部が板状形によるもの。
【図3】排出部の立体図で、排出口を筒型にしてインナーパイプとアウターカバーを設けたもの。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明のジェット風力発生装置を図面に基づいて説明する。
【0041】
図1のジェット風力発生装置は、気流取り入れ部1と、誘導パイプ11と、本体部16と、排出部31と、風力利用機械器具25からなるジェット風力発生装置である。
【0042】
本発明は、小型、軽量にすることで、一般家庭、学校、病院、工場等の屋根、屋上等で利用でき、大型化することで、広大な平野、洋上、島、岬、半島、山頂等で利用でき、大小の範囲に製作可能であるので具体的に屋上等用とした場合について説明する。
【0043】
気流取り入れ部1は、内側に第1気流受体2を設け、外側に第2気流受体8を重ね合わせて設けており、第1気流受体2は、前部内周囲で第1取り込み口3を形成し、後部内周囲で第1吹き出し口4を形成し、側壁5の外部に複数の気流ガイド部6を設け、気流ガイド部6の内側の側壁5に開閉自在ドア7を取り付けた。
【0044】
第2気流受体8は、前部と、第1気流受体2の側壁5と、複数の気流ガイド部6により、第2取り込み口9を形成して設け、第2気流受体8の後部に第2吹き出し口10を設け、誘導パイプ11と接続した。
【0045】
気流取り入れ部1は、上方向からの気流12を第1取り込み口3で収集し、水平方向からの気流13を第2取り込み口9で収集し、共に第2吹き出し口10から誘導パイプ11に送り出すので、広範囲の気流を多量に収集し、風量を増し、風力等を強めることができる。
【0046】
側壁5に取り付けられている開閉自在ドア7は、通常は閉まった状態にあり、気流12は第1吹き出し口4を通り、気流13は第2吹き出し口10を通りそれぞれ誘導パイプ11に流れる。又、開閉自在ドア7は、強風時には風力に押されて自然に開いた状態になり、それぞれ装置外に放出されるので、開閉自在ドア7は強風気流14、15が装置内に進入するのを防止して装置を保護する。
【0047】
本体部16は、外筒ケーシング17と内筒ケーシング18で隔壁通路19を形成し、内筒ケーシング18の前方に第1整流板20と第1コーン21を設け、後方に羽根22を備え付けたローター23を主軸24と接続して配置し、さらに主軸24を風力利用機械器具25に接続し、ローター23の後方に第2整流板26と第2コーン27を設けている。本体部16は、気流の整流と収縮を行い、羽根22、ローター23、主軸24を強力な気流で回転させ、風力利用機械器具25を回し、さらに気流の再整流と拡散を行い強力な気流の発生を助長することができる。
【0048】
排出部31は、突出した排出変更部32と、その排出変更部32により変更された方向に気流を排出するために排出変更部32の周囲に排出口34とを設けたことによって、排出気流38の排出距離を短くして多量に排出できるので排出部31を縮小して取り付けでき、又、本体部16と排出変更部32との間に外気流39通り抜けの間隙通路35を設けたことによって、排出口34から進入する外気流39に妨げられずに排気ができるので風力利用機械器具25の能力を高めることができる。
【0049】
上記の様に気流は、高い位置、又は、前方の気流取り入れ部1により収集されたのちに誘導されて、低い位置、又は、後方の本体部16を通り風量、風速、風力等を強めて、風力利用機械器具25を回転させ、排出部31を通り排出される。
【0050】
気流取り入れ部1、誘導パイプ11、本体部16、排出部31等の材質は、金属、軽金属、セメント、プラスチック、樹脂、石、木材等で構成する事が出来る。
【0051】
気流取り入れ部1は、固定式の説明にしたが設置場所等の状況により、角度調整等のために可動式にしたり、気流の流れに向き合うように回転式にしてもよい。
【0052】
気流取り入れ部1に、ネット、スクリーン等を取り付けると、鳥等の進入を防止できる。又、気流取り入れ部1の気流ガイド部6は、支柱を兼ねることができる。又、気流取り入れ部1の内部に、前方から後方に向けてフインを設け整流等の効果を上げてもよい。
【0053】
図2に示した排出部31は、突出した排出変更部33と、その排出変更部33により変更された方向に気流を排出するために排出変更部33の少なくとも上下2ヶ所方向に排出口34とを設けたことによって、排出気流38の排出距離を短くして多量に排出できるので排出部31を縮小して取り付けでき、又、本体部16と排出変更部33との間に外気流39通り抜けの間隙通路35を設けたことによって、排出口34から進入する外気流39に妨げられずに排気ができるので風力利用機械器具25の能力を高めることができる。
【0054】
図3に示した排出部31は、筒型にして、排出口34の内部にインナーパイプ36を設けて防音効果を上げ、排出口34の外側周辺にアウターカバー37を設けて排出気流38を引き出し、逆流を防止して、排出気流38をスムーズに排出することができる。排出部31は、設置場所等の状況に応じて可動式等にかえることもできる。
【0055】
風力利用機械器具25には、混ぜる、潰す、伸ばす、洗う、加工、加圧、製造、製作、作業等の機械器具やポンプ、コンプレッサー、発電機等がある。
【0056】
以上のように、本発明のジェット風力発生装置排出部は、従来の風力発電排出部等に比べて、効率が良く、維持、管理が容易で、人類が地球に優しく共存でき、生物が生きていける地球を守る為に役立てる努力を提供できるものである。
【符号の説明】
【0057】
1 気流取り入れ部
2 第1気流受体
3 第1取り込み口
4 第1吹き出し口
5 側壁
6 気流ガイド部
7 開閉自在ドア(通常、閉の状態)
8 第2気流受体
9 第2取り込み口
10 第2吹き出し口
11 誘導パイプ
12 第1取り込み口方向からの気流
13 第2取り込み口方向からの気流
14 第1取り込み口方向からの強風気流
15 第2取り込み口方向からの強風気流
16 本体部(筒型羽根本体部)
17 外筒ケーシング
18 内筒ケーシング
19 隔壁通路
20 第1整流板
21 第1コーン
22 羽根
23 ローター(フライホイル)
24 主軸
25 風力利用機械器具
26 第2整流板
27 第2コーン
31 排出部
32 突出した排出変更部(円錐状形、多角錐状形)
33 突出した排出変更部(板状形により構成される)
34 排出口
35 間隙通路
36 インナーパイプ
37 アウターカバー
38 排出気流
39 外気流

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気流取り入れ部と、それに接続された誘導パイプと、誘導パイプに接続された筒型羽根本体部と、その筒型羽根本体部に接続された排出部とを備えたジェット風力発生装置であって、
排出部は、筒型羽根本体部からの気流に対面する部分に設けた突出した排出変更部と、この突出した排出変更部により変更された方向に気流が排出するように設けた排出口と、排出口より進入した外部からの気流が本装置外に通り抜けるように筒型羽根本体部と突出した排出変更部との間に設けた間隙通路からなり、突出した排出変更部は、円錐状形又は多角錐状形で構成することを特徴とするジェット風力発生装置排出部。
【請求項2】
気流取り入れ部と、それに接続された誘導パイプと、誘導パイプに接続された筒型羽根本体部と、その筒型羽根本体部に接続された排出部とを備えたジェット風力発生装置であって、
排出部は、筒型羽根本体部からの気流に対面する部分に設けた突出した排出変更部と、この突出した排出変更部により変更された方向に気流が排出するように設けた排出口と、排出口より進入した外部からの気流が本装置外に通り抜けるように筒型羽根本体部と突出した排出変更部との間に設けた間隙通路からなり、突出した排出変更部は、板状形により10度から120度を構成することを特徴とするジェット風力発生装置排出部。
【請求項3】
排出部の排出口は筒状型にして、排出口の内部に筒状型のインナーパイプと、排出口の外側周辺に傾斜のある筒状形のアウターカバーを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のジェット風力発生装置排出部。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−100752(P2013−100752A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−244104(P2011−244104)
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【特許番号】特許第4957865号(P4957865)
【特許公報発行日】平成24年6月20日(2012.6.20)
【出願人】(711001985)
【Fターム(参考)】