説明

ジャッキ付き作業機のジャッキに着脱される構造物の積み降ろし装置

【課題】ジャッキ付き作業機において、ジャッキ下端部に着脱自在に取付けられる構造物(走行台車やフロート)をトラック荷台や車体から積み降ろすのにクレーンが必要であったり、人力で行う場合には多大の労力が必要であった。
【解決手段】先端部にジャッキ11,11Bを取付けたジャッキ取付アーム21,21Bを作業機の基台10,81Bに対して水平回動可能に枢支し、ジャッキの下部に所定の構造物3,3Bを着脱自在に取付け得るようにしたジャッキ付き作業機において、構造物を吊持し得る構造物吊持用アーム61を基台に対して水平回動させ得るようにしていることにより、構造物を自力で積み降ろしできるようにし、さらに構造物吊持用アームの支軸62とジャッキ取付アームの支軸22とを同軸上に配置していることにより、構造物吊持用アームの長さを最小にできるようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、例えば、走行台車が荷物昇降用のジャッキに対して着脱自在に取付けられた自走式リフターや、フロートがアウトリガのジャッキに対して着脱自在に取付けられたアウトリガ付き作業車(クレーン車や高所作業車)等のジャッキ付き作業機に関し、さらに詳しくはそのようなジャッキ付き作業機のジャッキに着脱される構造物(走行台車やフロート)の積み降ろし装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ジャッキ付き作業機の代表例として、例えば自走式リフターやアウトリガ付き作業車(クレーン車や高所作業車)等がある。自走式リフターとしては、例えば図24及び図25に示す特開2001−341980号公報(特許文献1)に開示されたものがあり、アウトリガ付き作業車としては、例えば特開2000−7282号公報(特許文献2)に開示されたホイールクレーンがある。
【0003】
図24及び図25に示す公知(特許文献1)の自走式リフターは、左右の台車3A,3A上にそれぞれ伸縮ブームからなるジャッキ11A,11Aを立設し、該各ジャッキ11A,11Aの上端部間に伸縮ビーム10Aを架設して構成されている。
【0004】
各台車3A,3Aは、それぞれジャッキ11A,11Aの下端部に分離不能に固定それている。
【0005】
この自走式リフターは、トラック輸送が可能で且つ自力でトラック荷台81上から降ろすことができるようになっている。即ち、この自走式リフターは、図24に実線図示するように、各ジャッキ11A,11A及び伸縮ビーム10Aをそれぞれ最縮小させた状態でリフターをトラック荷台81上に積み込むことができる。又、該リフターをトラック荷台81から降ろすには、まず図24に鎖線図示するように伸縮ビーム10Aを左右に伸長させて各台車3A,3A(及び各ジャッキ11A,11A)の間隔をそれぞれトラック荷台81を幅方向に跨ぐ位置まで拡げた後、図25に示すように各ジャッキ11A,11Aを伸長させることで各台車3A,3Aの各車輪33A,33Aを地面Gに接地させることができる。従って、リフターをトラック荷台81上に搭載した状態から地上に自立させるまでの全工程をリフター自体で行うことができる。
【0006】
ところで、リフターをトラック荷台81上に載せて公道を走行する場合には、道路運送車輌法によって高さ制限(H1)が3.8mに規定されている。従って、この自走式リフターを台車3A,3A付きのままでトラック荷台81上に積載する場合には、車載状態での全高H1を3.8m以下にする必要がある。
【0007】
このように、車載状態での全高H1を3.8m以下にするには、台車3A付きのリフターでは、トラック荷台81の高さH0があるので各ジャッキ11A(最縮小状態)の長さをかなり短くする必要があり、その場合にはジャッキ11Aによる揚程S1があまり大きくとれなくなる。
【0008】
そこで、本件出願人は、自走式の走行台車を用いたリフターにおいて、走行台車をジャッキに対して着脱し得るようにした自走式リフターを特願2006−345783号(特許文献3)で既に提案している。
【0009】
この特許文献3の自走式リフターは、4つのジャッキを有し、該各ジャッキの下端部にそれぞれ走行台車を着脱自在に装着し得るようにしたものである。この特許文献3の自走式リフターでは、トラック輸送時には各走行台車をリフター本体(各ジャッキ)から分離してトラック荷台上に積載することにより、リフターの全高を低くした状態で輸送できるようになっている。尚、リフター本体から分離させた各走行台車は、リフター本体搬送用のトラック荷台上の余剰空間に載せて搬送したり、別のトラックで搬送したりする。そして、使用現場において自走式リフターに組立てる際には、まず各走行台車をトラック荷台から地面まで降ろして、リフター本体を載せているトラック荷台の左右側方の所定位置に位置させ、該各走行台車にリフター本体の各ジャッキの下端部を連結する。
【0010】
又、上記特許文献2(特開2000−7282号公報)のホイールクレーンには、図26に示すように、車体81Bに対して前後・左右の4箇所にそれぞれアウトリガ20B,20B・・を装備している。この各アウトリガ20Bは、そのアーム21Bの基端部を車体81Bの上面に支軸22Bで枢支して、該各アウトリガ20Bが前後外向きに指向する格納位置(実線図示位置)と左右の斜め外方に指向する使用位置(鎖線図示位置)との間で水平回動し得るように設置されている。
【0011】
各アウトリガ20Bには、そのアーム21Bの先端部にそれぞれジャッキ11Bが取付けられ、さらに該各ジャッキ11Bの下端部にそれぞれフロート(接地板)3Bが取付けられている。
【0012】
そして、この図26(特許文献2)のホイールクレーンでは、アウトリガ不使用時には各アウトリガ20Bを実線図示する格納位置に位置させるが、このアウトリガ格納姿勢では、各アウトリガ20Bが車体上面側で水平回動する構造であるために各ジャッキ11B,11B・・がそれぞれ車体81Bの前後からはみ出しており、しかも各ジャッキ11B下端部のフロート3B,3B・・がジャッキ11Bよりさらに外側にはみ出すようになる(はみ出し幅W)。
【0013】
【特許文献1】特開2001−341980号公報
【特許文献2】特開2000−7282号公報
【特許文献3】特願2006−345783号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
ところで、上記特許文献3(特願2006−345783号)の自走式リフターでは、トラック輸送時に各走行台車を分離させておくことによりリフター全体の全高を低くできるが、各走行台車はかなりの重量を有しているので、使用現場で各走行台車をトラック荷台上から地面まで降ろす(又は走行台車を地上からトラック荷台上に積み込む)にはクレーンが使用される。
【0015】
ところが、上記特許文献3の自走式リフターでは、使用現場にクレーンがある場合にはそのクレーンで各走行台車をトラック荷台上から降ろすことができるが、使用現場にクレーンがない場合には走行台車積み降ろし用のクレーン車を使用現場まで搬送する必要がある。従って、この場合は、別途クレーン車が必要であるとともに、該クレーン車の配送コストがかかるという問題があった。
【0016】
又、上記特許文献2(特開2000−7282号公報)のホイールクレーンでは、図26に示すように各アウトリガ20Bが格納状態では、各フロート3Bが車体81Bの外側縁からかなり大きくはみ出すようになり(はみ出し幅W)、好ましくない。
【0017】
ところで、この図26のホイールクレーンにおいて、各フロート3Bを各ジャッキ11Bに対して着脱自在にして、アウトリガ不使用時には各フロート3Bをジャッキ11Bから取外して車体81Bの適所に積載しておくことが考えられるが、大型のホイールクレーンではフロート3Bがかなり大重量になり、該フロート3Bを車体81Bから人力で乗降させることは非常に困難となる。
【0018】
そこで、本願発明は、上記特許文献3の自走式リフターや上記特許文献2のホイールクレーンのようなジャッキ付き作業機において、自走式リフターの走行台車やホイールクレーンのフロートのようなジャッキ下部に着脱自在に取付けられる構造物をジャッキから分離して搬送でき且つ該分離した構造物をトラック荷台や車体から自力で積み降ろしできるようにした構造物の積み降ろし装置を提供することを第1の目的としているとともに、その構造物積み降ろし装置として好適な構造を提供することを第2の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、トラック輸送が可能な自走式リフターやアウトリガ付きクレーン車のようなジャッキ付き作業機のジャッキに取付けられる構造物の積み降ろし装置を対象にしている。
【0020】
本願請求項1の発明
本願請求項1の発明では、先端部にジャッキを取付けたジャッキ取付アームを作業機の基台に対して支軸により水平回動可能に枢支し、さらにジャッキの下部に所定の構造物を着脱自在に取付け得るようにしたジャッキ付き作業機を使用している。尚、本願で使用されるジャッキ付き作業機としては、自走式リフターやアウトリガ付きクレーン車が適用できる。
【0021】
本願のジャッキ付き作業機として適用できる自走式リフターは、略矩形の平面形態をもつ昇降フレームの四隅近傍に、先端部にジャッキを取付けた4つのジャッキ取付アームをそれぞれ支軸で水平回動可能に枢支しているとともに、各ジャッキ(4本)の下端部にそれぞれ走行台車を着脱自在に取付け得るようにしたものである。そして、この自走式リフターは、トラック輸送が可能で且つトラック荷台から自力で積み降ろしできるようになっている。尚、本願のジャッキ付き作業機として自走式リフターを適用した場合は、昇降フレームが本願特許請求範囲中の基台となり、各走行台車が本願特許請求範囲中の構造物となる。
【0022】
又、本願のジャッキ付き作業機として適用できるアウトリガ付きクレーン車は、各アウトリガ(前後・左右に4つある)のジャッキ取付アームを車体に対してそれぞれ支軸で水平回転可能に枢支しているとともに、各アウトリガのジャッキ下端部にそれぞれフロート(接地板)を着脱自在に取付け得るようにしたものである。そして、本願のジャッキ付き作業機としてアウトリガ付きクレーン車を適用した場合は、クレーン車の車体が本願特許請求範囲中の基台となり、各フロートが本願特許請求範囲中の構造物となる。
【0023】
そして、本願発明は、ジャッキに着脱される構造物を自力で乗降させるための構造物積み降ろし装置を対象にしている。
【0024】
本願請求項1の構造物積み降ろし装置は、先端部に上記構造部を保持し得る構造部保持手段を有した構造物吊持用アームを基台に対して支軸により水平回動可能に枢支して、該構造物吊持用アームの先端部から構造物保持手段を介して構造物を吊持した状態で構造物吊持用アームを吊持構造物と共に水平回動させ得るようにしたものである。尚、この場合の基台とは、自走式リフターであれば昇降フレームに相当し、アウトリガ付きクレーン車であれば車体に相当する。又、構造物吊持用アームの支軸は、上記ジャッキ取付アームの支軸とは別体のものである。
【0025】
上記構造物保持手段には、上記構造物を構造物吊持用アームの先端部から吊持し得るものであれば適宜のものが採用可能であるが、該構造物保持手段としてはワイヤーロープが一般的である。そして、以下の説明では、該構造物保持手段をワイヤーロープということがある。
【0026】
この構造物吊持用アームは、不使用時には基台側に格納されているが、使用時には該構造物吊持用アームの先端部に構造物を吊持した状態で該構造物吊持用アームを水平回動させることにより、該構造物を吊持したまま作業位置に設置されるジャッキの近傍まで移動させ得るようになっている。尚、構造物吊持用アームで吊持した構造物を作業位置に設置されるジャッキの近傍まで移動させた後、吊持用のワイヤーロープ(構造物保持手段)を緩めて構造物を接地させ、必要に応じて該構造物をジャッキ直下の組付位置に位置調整すれば、該構造物をジャッキ下端部に組付けることができる。
【0027】
又、本願請求項1の構造物積み降ろし装置では、前記構造物吊持用アームの支軸と前記ジャッキ取付アームの支軸とを同軸上に配置している。このように、構造物吊持用アームの支軸をジャッキ取付アームの支軸と同軸上に配置すると、構造物吊持用アームの回動支点がジャッキ取付アームの回動支点と同じになり、構造物吊持用アームの先端部から吊下げた構造物を作業位置に設置されるジャッキの近傍まで移動させるための構造物吊持用アームの長さを最小にできる。
【0028】
ところで、各ジャッキ取付アームは作業機の全荷重を分担して負担する関係で、各ジャッキ取付アームの支軸には大きな傾倒荷重がかかる一方、構造物吊持用アームは作業機の荷重より格段に小さい傾倒荷重しかかからない。そして、本願では、ジャッキ取付アームの支軸と構造物吊持用アームの支軸とを別部材のものを使用しているので、それぞれの支軸に、当該部分で必要とする支持強度に対応した材質・サイズのものを選択できる。
【0029】
尚、ジャッキ付き作業機として自走式リフター(トラック輸送が可能)を採用した場合における構造物積み降ろし装置の使用例、及び該ジャッキ付き作業機としてアウトリガ付きクレーン車を採用した場合における構造物積み降ろし装置の使用例、についてはそれぞれ後述の実施例で詳しく説明する。
【0030】
本願請求項2の発明
本願請求項2の発明は、上記請求項1の構造物積み降ろし装置において、構造物吊持用アームをジャッキ取付アームの下方に配置していることを特徴としている。
【0031】
この請求項2のように、構造物吊持用アームをジャッキ取付アームの下方に配置すると、該構造物吊持用アーム及びジャッキ取付アームがそれぞれ自由に水平回動できるとともに、構造物吊持用アームの長さをジャッキ近傍位置まで長くでき、該構造物吊持用アームの先端部から吊持した構造物をジャッキ作業位置に近接する位置に吊り降ろすことができる。
【0032】
本願請求項3の発明
本願請求項3の発明は、上記請求項1又は2の構造物積み降ろし装置において、ジャッキ取付アームの支軸の中心と構造物吊持用アームの支軸の中心にそれぞれボルト挿通穴を形成して、該両支軸の各ボルト挿通穴に単一のボルトを貫通させて該ボルトにより両支軸を上下に連結している。
【0033】
このように、ジャッキ取付アームの支軸と構造物吊持用アームの支軸とをそれぞれの中心穴(ボルト挿通穴)に単一のボルトを通して連結すると、両支軸が確実に上下同軸上に位置するようになる。
【発明の効果】
【0034】
本願請求項1の発明の効果
本願請求項1の発明の構造物積み降ろし装置は、ジャッキの下端部に着脱自在に取付けられる構造物(例えば、自走式リフターであれば各走行台車、アウトリガ付きクレーン車であれば各フロート)を構造物吊持用アームの先端部から吊持して移動できるので、該構造物を自力(構造物積み降ろし装置)でジャッキ作業位置付近まで移動させることができる。
【0035】
従って、この請求項1の構造物積み降ろし装置を使用すると、ジャッキに着脱させる構造物が大重量物であっても、クレーンを使用することなく簡単に目的位置(ジャッキ作業位置)に積み降ろすことができ、該構造物をジャッキ下端部に取付けるための特別な外部装置(例えばクレーン)が不要になるという効果がある。
【0036】
又、構造物吊持用アームの支軸とジャッキ取付アームの支軸とを同軸上に配置しているので、構造物吊持用アームの回動支点がジャッキ取付アームの回動支点と同じになり、構造物吊持用アームの先端部から吊下げた構造物を作業位置にあるジャッキの近傍まで移動させるための構造物吊持用アームの長さを最小にできるという効果がある。
【0037】
本願請求項2の発明の効果
本願請求項2の発明は、上記請求項1の構造物積み降ろし装置において、構造物吊持用アームをジャッキ取付アームの下方に配置しているので、上記請求項1の効果に加えて、構造物吊持用アーム及びジャッキ取付アームがそれぞれ自由に水平回動できるとともに、構造物吊持用アームの長さをジャッキ近傍位置まで長くでき、それによって構造物吊持用アームの先端部から吊持した構造物をジャッキ作業位置に近接する位置に吊り降ろすことができるという効果がある。尚、構造物をジャッキ作業位置に近接する位置に吊り降ろすことができると、該構造物をジャッキ下端部に組付ける際の構造物位置調整が簡単となる(構造物の移動が少しでよい)。
【0038】
本願請求項3の発明の効果
本願請求項3の発明は、上記請求項1又は2の構造物積み降ろし装置において、ジャッキ取付アームの支軸の中心穴(ボルト挿通穴)と構造物吊持用アームの支軸の中心穴(ボルト挿通穴)に単一のボルトを貫通させて該ボルトにより両支軸を上下に連結しているので、上記請求項1又は2の効果に加えて、両支軸を確実且つ正確に上下同軸上に連結することができるという効果がある。
【実施例】
【0039】
図1〜図23を参照して本願実施例を説明すると、図1〜図20にはジャッキ付き作業機として自走式リフターを採用した場合(第1実施例)を示し、図21〜図23には該ジャッキ付き作業機としてアウトリガ付きクレーン車を採用した場合(第2実施例)を示している。
【0040】
図1〜図20に示す第1実施例
この第1実施例においては、便宜上、図1の状態での左右方向を前後といい、図1の右側面(図2の状態)において左右方向を左右という。
【0041】
図1〜図3に示す自走式リフターは、略矩形の平面形態をもつ昇降フレーム10の四隅近傍にそれぞれジャッキ取付アーム21,21・・を設置し、該各ジャッキ取付アーム21,21・・の先端部にそれぞれジャッキ11,11・・を取付け、該各ジャッキ11,11・・の下端部にそれぞれ走行台車3,3・・(合計4つ)を取付けているとともに、昇降フレーム10上にリフターの各種動力源となるパワーユニット5を設置して構成されている。又、各走行台車3,3・・は、各ジャッキ11,11・・の下端部に対して着脱自在に取付けられている。
【0042】
尚、この第1実施例では、自走式リフターが本願特許請求範囲中のジャッキ付き作業機に相当するものであり、昇降フレーム10が本願特許請求範囲中の基台に相当するものであり、各走行台車3が本願特許請求範囲中の構造物に相当するものである。
【0043】
昇降フレーム10は、フレーム材を略矩形の平面形態に組付けたものである。尚、この昇降フレーム10の平面形態(図3)の大きさは、前後長さが5.5〜5.6m、左右長さが2.3〜2.4m程度であり、大型トラックの荷台外周内に余裕をもって収容され得るものである。
【0044】
昇降フレーム10の適所には、荷物Y(図19〜図20)を支持するための支持具(フック)19,19が取付けられている。
【0045】
各ジャッキ11,11・・は、3段ブーム(下段ブーム12、中段ブーム13、上段ブーム14)からなる伸縮ブーム式のものが採用されている。この各ジャッキ11内には、伸縮用の油圧シリンダ(図示省略)が内蔵されている。
【0046】
ところで、この自走式リフターは、図8〜図20に示すように自力でトラック荷台81に乗降できるようになっており(その詳細は後述する)、各ジャッキ11,11・・をトラック荷台81上に収まる状態(図8、図9)と、トラック荷台81の左右側縁を跨ぐ状態(図10〜図12)との間で変位させるために、該各ジャッキ11,11・・をそれぞれ所定長さ(例えば1.4〜1.5m)のジャッキ取付アーム21,21・・の先端部に取付けている。
【0047】
各ジャッキ取付アーム21,21・・は、アーム基端部を昇降フレーム10の四隅付近においてそれぞれ支軸22,22・・で枢支して、アーム先端側が水平回動し得る状態で設置されている。この各ジャッキ取付アーム21,21・・の支軸22,22・・は、図7に示すように昇降フレーム10に鉛直姿勢で固定されており、該支軸22に対して軸受22aを介してジャッキ取付アーム21の基端部が回動し得るようになっている。
【0048】
尚、この第1実施例では、ジャッキ取付アーム21として水平面内で回動(揺動)し得るものを採用しており、以下の説明では、この第1実施例におけるジャッキ取付アームを揺動アームという。
【0049】
各揺動アーム(ジャッキ取付アーム)21,21・・は、それぞれ揺動シリンダ(油圧シリンダ)23により、図3の平面視において前後各外向きに指向する位置(アーム格納位置A)と左右各外向きに指向する位置(アーム作業位置B)との角度90°の範囲で回動せしめ得るようになっている。又、後述する積み降ろし過程では、各揺動アーム21,21・・をアーム格納位置Aから角度55°程度だけ左右外側に傾斜させたアーム傾斜位置Cに指向させることがある。尚、図3の平面図において、各ジャッキが符号11又は符号11″で示す各位置にあるときがトラック荷台を幅方向に跨ぎ得る位置であり、各ジャッキが符号11′で示す位置にあるときがトラック荷台上に収まる位置である。
【0050】
そして、各揺動アーム21,21・・が前後各外向きに指向する状態(アーム格納位置A)では、図8〜図9に示すように全部のジャッキ11,11・・がトラック荷台81上に収まり、各揺動アーム21,21・・が斜め方向に指向している状態(アーム傾斜位置C)では、図10〜図12に示すように左右のジャッキ11,11の内面間隔がトラック荷台81の幅よりやや広くなり、各揺動アーム21,21・・が左右各外向きに指向する状態(アーム作業位置B)では、図13〜図20に示すように左右のジャッキ11,11の内面間隔がトラック荷台81の幅よりかなり広くなる。
【0051】
昇降フレーム10の前後各位置には、それぞれ左右に所定間隔をもって2本ずつの補助脚25,25・・が上下動自在に装着されている。この各補助脚25,25・・は、このリフターをトラック荷台に対して自力で乗降させる際に使用するものであり、昇降フレーム10に対して上下にスライドさせ得るとともに、それぞれ所望位置で固定(例えばピン固定)し得るようになっている。この各補助脚25,25・・は、リフターを自力で乗降させるときのみに使用するものであるが、必要時以外は昇降フレーム10から取り外しておくことができる。尚、この各補助脚25,25・・の機能については後述する(後述のリフター乗降手順の説明部分を援用する)。
【0052】
各走行台車3,3・・は、図4〜図6に示すように、ジャッキ11の下端部(下段ブーム12の下端部)を連結するジャッキ連結台31と、車輪33を取付けた車輪取付台32とを水平回転自在に合体させたものを使用している。車輪33は、1つの走行台車3について一側に2つと他側に1つの合計3輪使用されており(それぞれ片持ち支持)、各走行台車3がそれぞれ自立できるようになっている。尚、この走行台車3の車輪数は、前後左右に4輪使用したものでもよいが、この実施例のように3輪の場合は、地面に凹凸があっても全輪(3輪)が確実に接地し、4輪の場合のようにいずれか1輪が地面から浮き上がるという問題がなくなる。
【0053】
そして、この各走行台車3は、片側1輪の車輪33を走行駆動装置34で駆動するようになっており、該走行駆動装置34によって各走行台車3,3・・をそれぞれ自力走行させ得るようになっている。走行台車3の走行駆動装置34としては、この実施例では油圧モータで車輪33を駆動するようにしたものが採用されているが、この油圧モータ34への油圧ホースの先端は、該油圧モータ34に対して着脱自在となっている。尚、他の実施例では、走行駆動手段34として電動モータを使用したものでもよい。
【0054】
各走行台車3,3・・におけるジャッキ連結台31と車輪取付台32間にはベアリングが介在されており、後述するように車輪33を地面から浮上させた状態で、該車輪取付台32をジャッキ連結台31に対して人力で水平回転させ得るようになっている。
【0055】
この各走行台車3,3・・は、自走式であるために車輪33としてかなりの直径(例えば40cm)のものを使用しており、従ってこの走行台車3は、かなりの高さを有している(全高が約50cm程度ある)。
【0056】
又、各走行台車3,3・・には、それぞれジャッキ連結台31の中心部(車輪取付台32の回転中心部)にジャッキ4,4・・を設けている。この各ジャッキ4,4・・は、縮小状態では図4及び図5に実線図示するように接地板41が車輪33の下面より上方に位置していて走行台車3の走行を許容し、伸長状態では図4及び図5に鎖線図示するように接地板41が車輪33の下面より若干下方に突出して車輪33を地面から浮上させ得るようになっている。この各ジャッキ4,4・・は、図20に示すようにリフターで荷物(重量物)Yを支持した状態で、リフター全体を浮上させ得るジャッキアップ能力を有している。この各ジャッキ4,4・・には、油圧シリンダが使用されているが、この油圧シリンダにもパワーユニット5からの作動油が供給される。尚、このジャッキ(油圧シリンダ)4への油圧ホースの先端も、該ジャッキ4に対して着脱自在となっている。
【0057】
この各走行台車3,3・・は、図4及び図5に示すように、ジャッキ11の下端部(下段ブーム12の下端部)に対してジャッキ連結台31を着脱自在に取付け得るようになっている。この実施例では、下段ブーム12の下端部とジャッキ連結台31とを位置合わせするのに、下段ブーム12下端部の接地板16の外周付近に複数個のピン穴17を設ける一方、ジャッキ連結台31の上面に各ピン穴17に嵌入する複数個の突起ピン36を設けている。又、この実施例では、下段ブーム12の接地板16をジャッキ連結台31上面に固定するのに、該ジャッキ連結台31上面に接地板16の外周縁を押える複数個の止め具37を設けている。この各止め具37は、上端部に横向きに突出する押え片38が一体形成されており、且つ止めボルトを緩めれば水平回転させ得るようになっている。そして、押え片38が図4に示すように外向きの退避位置にあるときには、各止め具37間に下段ブーム12の接地板16を上方から収容し得るようになっており、該接地板16をジャッキ連結台31上面に載せた状態で各止め具37を回転させて各押え片37を図5に示す内向きの押さ位置に向けた後、止めボルトを締め込むことで接地板16をジャッキ連結台31上に固定し得るようになっている。尚、下段ブーム12の接地板16をジャッキ連結台31上に固定する手段としては、接地板16の外周付近をジャッキ連結台31上面に直接ボルト止めすることもできる(この場合は、ボルトを外すことで接地板16をジャッキ連結台31から分離できる)。
【0058】
下段ブーム12の接地板16は、図4及び図5に示すように下段ブーム12の下端部に対して前後・左右から各ピン18A,18Bで枢支していて、前後及び左右に傾動し得るようになっている。
【0059】
各走行台車3の車輪取付台32には、その外周部分に後述する走行台車吊持用のワイヤーロープ60(図7)の下部側を連結するためのブラケット35(図4〜図6)が取付けられている。このブラケット35は、走行台車3をワイヤーロープ60で吊持する際に、該走行台車3を水平姿勢に維持させるために複数箇所(図示例では4箇所)に設けているが、実際に走行台車3を吊持する場合には、重量バランスを維持させ得る3箇所のブラケット35,35,35に対してワイヤーロープ60の下部に設けた3本の分岐ロープの各係止具60b,60b,60b(図7)を連結するとよい。尚、走行台車3を吊持するワイヤーロープ60としては、該走行台車3を水平姿勢で吊持し得るものであれば適宜の形態のものが採用できる。
【0060】
又、各走行台車3,3・・の車輪取付台32には、その外周部分の4箇所に後述する連結具9の端部を係止するための係合ピン39が立設されている。
【0061】
パワーユニット5は、この自走式リフターの各種動力源となるもので、昇降フレーム10上に設置されている。このパワーユニット5には、図3に示すように、油圧発生装置としてエンジン51、油圧ポンプ52、作動油タンク53があり、このほかに関連部品としてバッテリー54や燃料タンク55等がある。
【0062】
ところで、パワーユニット5を昇降フレーム10に設置する場合は、該パワーユニット5によってリフター本体1の全高が高くならないようにするために、昇降フレーム10を各ジャッキ11の上段ブーム14に対して該上段ブーム14の上端部よりパワーユニット5の最高高さ範囲だけ段下げした位置に固定している(パワーユニット5の最高高さと各ジャッキ11の上段ブーム14の上面とが同高さになるようにしている)。
【0063】
パワーユニット5は、主として各ジャッキ11の油圧シリンダに動力(作動油)を供給するものであるが、各揺動アーム21用の各揺動シリンダ23や、各走行台車3の走行駆動装置(油圧モータ)34及びジャッキ4にもそれぞれ作動油を供給するようにしている。尚、走行台車3はジャッキ11の伸縮によってパワーユニット5からの距離が変化するので、油圧ホース(図示省略)をそれぞれホースリールを介して走行台車3の油圧モータ34(及びジャッキ4の油圧シリンダ)まで延出させている。又、各走行台車3は、それぞれ着脱自在になっているので、各油圧ホースの先端は走行駆動装置34の油圧モータやジャッキ4の各ジョイント部に着脱自在となっている。
【0064】
尚、この自走式リフターの各種駆動部分は、地上から遠隔操作によって発停制御し得るようになっている。
【0065】
このリフターでは、各ジャッキ11の上部(上段ブーム14)は昇降フレーム10で強固に連結されているが、該ジャッキ11の下部(下段ブーム12)は特に連結していない(傾動方向の強度が弱い)。そこで、この実施例では、各ジャッキ11の下端部に装着される各走行台車3同士を前後左右の4本の連結具9で連結し得るようにしている。
【0066】
この各連結具9は、それぞれ長さ調節自在であり、且つ連結具9の各端部をそれぞれ各走行台車3のジャッキ連結台31上に立設した係合ピン39に対して係脱自在に係合させ得るようになっている。尚、連結具9の両端部には、左右各逆向きのネジ部分を有し、連結具9を回転させることによってその全長を微調整し得るようになっている。
【0067】
この第1実施例の自走式リフターは、図8〜図20に示すように自力でトラック8の荷台81に対して乗降させ得るようになっているが、この自走式リフターには、トラック荷台81上に積載した各走行台車3をトラック荷台81から乗降させるための走行台車積み降ろし装置6を備えている。
【0068】
この実施例の走行台車積み降ろし装置6は、図1〜図3及び図7に示すように、昇降フレーム10の四隅近傍において各走行台車吊持用アーム61を昇降フレーム10に対してそれぞれ支軸62により水平回動可能に枢支しているとともに、各走行台車吊持用アーム61の先端部61a(図7)にワイヤーロープ60の上端部60aを着脱自在に連結し得るようにしたものである。尚、この第1実施例で使用されている走行台車吊持用アーム61は、特許請求範囲中の構造物吊持用アームに相当するものであり、ワイヤーロープ60は、特許請求範囲中の構造物保持手段に相当するものである。
【0069】
各走行台車吊持用アーム61の長さはそれぞれ150cm程度である。そして、この各走行台車吊持用アーム61は、図7に示すように該走行台車吊持用アーム61の基端部を支軸62により水平回動可能に枢支している。走行台車吊持用アーム61の支軸62は、図7に示すように昇降フレーム10に鉛直姿勢で固定されており、該支軸62に対して軸受62aを介して走行台車吊持用アーム61の基端部が回動し得るようになっている。
【0070】
又、この第1実施例では、各走行台車吊持用アーム61の支軸62と各揺動アーム21の支軸22とは、図7に示すように揺動アーム側支軸22が上で走行台車吊持用アーム側支軸62が下になる状態で上下同軸上に配置している。この両支軸22,62には、その各中心にそれぞれボルト挿通穴22b,62bが形成されていて、該両ボルト挿通穴22b,62bに1本のボルト71を貫通させ、該ボルト71の上下両端部にそれぞれナット72,73を螺合・緊締させることによって、両支軸22,62を一体化させている。
【0071】
各走行台車吊持用アーム61の先端部61aには、図7に示すようにワイヤーロープ60の上端部60aを連結ピン64により係脱自在に連結し得るようになっている。
【0072】
ワイヤーロープ60は、後述する(図10〜図12)ように走行台車吊持用アーム61の先端部61aから走行台車3を吊持するためのものであり、2〜3m程度の長さを有している。又、このワイヤーロープ60の下端側は、図7に示すように3本に分岐させており、該3本の分岐ロープのそれぞれ先端に走行台車3の各ブラケット35に係止できる係止具(図示例ではフック)60b,60b,60bを取付けている。
【0073】
次に、図8〜図20を参照して、走行台車積み降ろし装置付き自走式リフターをトラック荷台81からの積み降ろすための作業手順を説明する。尚、図8〜図20において、各(A)図はリフターの左側面を前面にした図(図1相当図)であり、各(B)図は各(A)図の右側面図(図2相当図)である。
【0074】
この第1実施例の自走式リフターは、図8に示すように、リフター本体1から各走行台車3を分離し、該リフター本体1と各走行台車3をそれぞれ同じトラック8の荷台81に積載して搬送される。尚、このとき、各揺動アーム21はアーム格納位置A(図3)にあり、各走行台車吊持用アーム61も前後方向に向く格納位置にある。又、各走行台車3は、トラック荷台81上における各揺動アーム21の先端部の直下付近に位置させておくとよい。
【0075】
ところで、公道をトラック輸送するときには、道路運送車輌法による高さ制限(3.8m)があるが、図8に示すようにリフター本体1から各走行台車3を外した状態でそれぞれトラック荷台81上に積載すると、自走式リフターであっても法令による高さ制限(3.8m)の範囲内で搬送できる。又、このように、各走行台車3を外すと、該走行台車3の高さ分だけリフターの全高を低くできるが、これにより各ジャッキ11を最縮小させた状態でのリフター本体1の高さを許容限度付近まで高く設定でき、その結果、各ジャッキ11の単ブーム長さを長くして、昇降フレーム10部分の昇降ストローク(図1、図2の符号S)を大きくできることになる。
【0076】
図8の状態で使用現場まで搬送した後、該使用現場でリフターの組立て及び積み降ろしを行うが、リフターの組立て及び積み降ろし時には、パワーユニット5を作動させて作動油を供給可能にしておく。
【0077】
そして、図9(A)(B)に示すように、使用現場において各ジャッキ11をトラック荷台81上で若干長さだけ伸長させて各ジャッキ11でリフター本体1を支持した後、各(4本)補助脚25をトラック荷台81上に接地するまで降ろしてそれぞれ固定(ピン固定)する。
【0078】
次に、図10(A)(B)に示すように、各ジャッキ11を縮小させて該ジャッキの下端をトラック荷台81から離間させ、続いて各揺動シリンダ23を伸長させて各揺動アーム21を左右各斜め外方に向く位置(図3のアーム傾斜位置C)まで水平回動させる。このように、最初は各揺動アーム21を左右各斜め外方に向く位置(図3のアーム傾斜位置C)まで回動させるが、この理由は後述するように各走行台車吊持用アーム61で吊持した走行台車3をジャッキ最大張り出し位置付近(図3のアーム作業位置B)に吊り降ろすのに該ジャッキが邪魔にならないようにするためである。尚、この図10の状態では、リフター本体1は4本の補助脚25でトラック荷台81上に支持されている。又、この作業の前後で、各走行台車吊持用アーム61の先端部60a(図7)にワイヤーロープ60の上端部60aを連結し、該ワイヤーロープ下部の分岐ロープ先端の各係止具60b(3つ)をそれぞれ走行台車3の各ブラケット35(3箇所)に連結しておく。尚、ワイヤーロープ60による連結は、4つの走行台車3についてそれぞれ行う。
【0079】
次に、図11(A)(B)に示すように、各ジャッキ11を伸長させて接地させた後、各ジャッキ11をさらに伸長させて昇降フレーム10を上動させ、各走行台車3をトラック荷台81上において各走行台車吊持用アーム61でそれぞれ吊持させる。尚、この状態では、各走行台車3はトラック荷台81の上面から若干高さだけ浮上している。そして、各走行台車3を吊持した状態で手動により各走行台車吊持用アーム61を走行台車3とともに外側90°の位置(図3のアーム作業位置B)まで水平回動させる。このとき、各走行台車吊持用アーム61の先端部及び各走行台車3がそれぞれ図11(A)(B)に鎖線図示(符号61′,3′)するようにトラック荷台81の左右外側位置(図3のアーム作業位置B)まで移動している。
【0080】
次に、図12(A)(B)に示すように、各ジャッキ11を、各走行台車吊持用アーム61で吊持している各走行台車3が接地するまで縮小させ、各走行台車3が接地した後、各ワイヤーロープ60を外す。尚、地上に降ろした各走行台車3は、後述(図13)するように各ジャッキ11の下端部に組付けるための正確な組付位置(接地板16の各ピン穴17が走行台車3側の各突起ピン36に合致する位置)から位置ずれしていることがほとんどである。そして、各走行台車3が大重量で手押しによる位置調整がしにくい場合には、地上に降ろした各走行台車3を正確な組付位置に位置調整(芯出し)するために、図13〜図15に示す各作業を行う。
【0081】
即ち、図13(A)(B)に示すように、各ジャッキ11を縮小させて4本の補助脚25をトラック荷台81上に接地させてリフター本体1を各補助脚25で支持させ、さらに各ジャッキ11をその下端が地上にある走行台車3の上面より上方となる位置まで縮小させた後、各揺動シリンダ23を伸長させて各揺動アーム21を左右外側90°位置(図3のアーム作業位置B)まで回動させる。この状態では、各ジャッキ11が、先に地上に降ろした各走行台車3の直上方近傍に位置している。
【0082】
次に、図14(A)(B)に示すように、各ジャッキ11に縮小代を残した状態で、各ジャッキ11の接地板16の外周部(例えばピン穴17を利用)と各走行台車3の各ブラケット35とを複数本(図示例では3本)の短小ロープ70で結ぶ。この各(3本)短小ロープ70は、走行台車3を吊上げたときに(図15に示す3点吊持したときに)該走行台車3をほぼ水平姿勢にし得る長さのものが使用され、且つ該各短小ロープ70の連結位置を、走行台車吊上げ状態で該走行台車3側の各突起ピン36(図4)がジャッキの接地板16の各ピン穴17(図4)にそれぞれ上下対応する位置に位置決めし得るように設定している。
【0083】
次に、図14の状態から、図15(A)(B)に示すように、各ジャッキ11を縮小させて各走行台車3をそれぞれ短小ロープ70で吊持する。この状態では、各走行台車3側の各突起ピン36(図4)が各ジャッキ11の接地板16の各ピン穴17(図4)に対して正確に上下対応する位置にある。そして、図15の状態から各ジャッキ11を伸長させて各走行台車3を接地させ、各短小ロープ70を取外す。
【0084】
次に、図16(A)(B)に示すように、各ジャッキ11をさらに伸長させてその各接地板16をそれぞれ各走行台車3の上面に接合させるが、このとき図5に示すように接地板16の各ピン穴17がそれぞれ走行台車3側の各突起ピン36に嵌合する。そして、該接地板16を走行台車3の上面に接合させた後、図5に示すように各止め具37で接地板16の外周縁部を押えれば、走行台車3の組付作業が完了する。このように走行台車3の組付状態では、リフター本体1が4つの走行台車3で支持されていて各補助脚25は用済みとなるので、該各補助脚25を昇降フレーム10に対して上方にスライドさせておくか(図17の状態)、あるいは昇降フレーム10から抜外してもよい。
【0085】
尚、走行台車3の地上での位置調整を手押し操作で比較的簡単に行える場合には、図14〜図15の短小ロープ70による芯出し作業を省略して、手押しにより走行台車3を位置調整するようにしてもよい。
【0086】
次に、図16の状態から、図17(A)(B)に示すように、各ジャッキ11を大きく伸長させて、昇降フレーム10をトラック抜出し可能高さまで上動させる。
【0087】
次に、図18(A)(B)に示すように、トラックをリフター内から抜出す。このトラック抜出しの前後に、前後に位置する2つの走行台車3,3同士(左右一対ある)をそれぞれ連結具9で連結する。尚、このときには、左右の走行台車同士は、まだ連結具で連結しない。
【0088】
次に、図19(A)(B)に示すように、荷物(大型重量物)Yを積載したトラック8をリフター内の空間部に進入させ、トラック荷台81上の該荷物Yにワイヤーロープを結んで各支持具19,19に掛ける。その後、各ジャッキ11を伸長させて該荷物Yを持上げ、空のトラック8を前進させてリフター部分から除去する。
【0089】
次に、図20(A)(B)に示すように、左右に位置する2つの走行台車3,3同士(前後一対ある)をそれぞれ連結具9で連結する。この状態では、4つの走行台車3が4本の連結具9で四角形状に連結されており、各ジャッキ11の下部側も補強される。そして、この図20(A)(B)の状態(荷物Yを地面から浮かせた状態)で、各走行台車3によりリフターを荷物Yとともに目的位置まで移動させることができる。
【0090】
又、その移動途中でリフターの進行方向を変更(修正)するには、各走行台車3に設けたジャッキ4(図5)を伸長させて(図5に鎖線図示するようにジャッキ接地板41が接地した後、リフターを押し上げる)、各走行台車3の全車輪33を地面から浮上させる。この状態では、走行台車3の車輪取付台32に荷重がかかっていないので、該車輪取付台32をジャッキ連結台31に対して人力で水平回転させることができる。そして、各車輪33を所望に進行方向に向けた後、各ジャッキ4を縮小させて各車輪33を接地させ、各走行駆動手段34によりリフターを所望方向に進行させることができる。
【0091】
そして、荷物Yを所定位置まで運び、そこで各ジャッキ11を縮小させることにより、該荷物Yを所定位置に設置することができる。その後、荷物Yからワイヤーロープを外し、前後に位置する連結具9を各走行台車3から外せば、リフターを荷物Y上から移動させることができる。
【0092】
又、空のリフターをトラック荷台81上に積み込むには、次の手順で行う。即ち、各ジャッキ11を伸長させて昇降フレーム10を上動させ(図18の状態)→昇降フレーム10の下方空間部にトラック8の荷台81を進入させ(図17の状態)→各ジャッキ11をある程度縮小させて、昇降フレーム10に4本の補助脚25を所定高さに装着し→さらに各ジャッキ11を縮小させて各補助脚25の下端をトラック荷台81上面に接地させて該各補助脚25でリフターを支持し(図16の状態)→各走行台車3をそれぞれジャッキ11の下端部から取外し(図13の状態)→各揺動シリンダ23を少し縮小させて各揺動アーム21を斜め方向に向く位置(図3のアーム傾斜位置C)まで回動させた後、各ジャッキ11を接地するまで伸長させ(各ジャッキが図12の状態となる)→各走行台車吊持用アーム61をそれぞれ外側に回動させて、該アーム先端部と走行台車3とを吊持用のワイヤーロープ60で連結し(図12の状態)→各ジャッキ11を伸長させて各走行台車吊持用アーム61から吊持されている各走行台車3をトラック荷台81の上面より上方位置まで吊上げ(図11の鎖線図示状態)→各走行台車吊持用アーム61を走行台車3とともにトラック荷台81上まで回動させた後、各ジャッキ11を縮小させて各走行台車3をトラック荷台81上に載せ、さらに各ジャッキ11を縮小させてジャッキ下端がトラック荷台81の上面より高位置になるまで持ち上げ(このときリフター本体1は各補助脚25で支持され、図10の状態となる)→その後、各揺動シリンダ23を縮小させて各揺動アーム21を前後各外方に向く位置(図3のアーム格納位置A)まで回動させると、図8に示すようにリフター本体1および各走行台車3を同じトラック8の荷台81上に積み込むことができる。
【0093】
このように、この実施例の自走式リフターでは、リフター本体1を自力でトラック荷台81から乗降させ得るとともに、各走行台車3も走行台車積み降ろし装置6を併用して自力でトラック荷台81から乗降させることができる。従って、この第1実施例の走行台車積み降ろし装置を備えた自走式リフターでは、リフター本体1と各走行台車3を分離した状態でトラック輸送しても、トラック荷台81に対してそれぞれ自力で(別のクレーンを使用することなく)乗降させることができる。
【0094】
又、この第1実施例では、走行台車積み降ろし装置6を昇降フレーム10の四隅付近にそれぞれ設けているので、4つの走行台車3をそれぞれのジャッキ11の近傍位置に降ろすことができ、位置調整のための各走行台車3の手押し移動が不要になるか又はその手押し移動距離が短くなり、しかも各走行台車積み降ろし装置6で4つの走行台車3を同時に積み降ろし操作できる。
【0095】
さらに、この第1実施例で使用されているリフター本体1は、各ジャッキ取付アーム21として揺動アームを使用し、該各揺動アーム21の支軸22と各走行台車吊持用アーム61の支軸62とを同軸上に配置しているので、走行台車吊持用アーム61の先端部から吊り下げた走行台車3をジャッキ3の近傍位置まで移動させるための該走行台車吊持用アーム61の長さを最小にできる。
【0096】
又、この第1実施例では、各走行台車吊持用アーム61をそれぞれジャッキ取付アーム21の下方に配置しているので、走行台車吊持用アーム61及びジャッキ取付アーム21がそれぞれ自由に水平回動できるとともに、走行台車吊持用アーム61の長さをジャッキ11の近傍位置まで長くでき、それによって走行台車吊持用アーム61の先端部61aから吊持した走行台車3をジャッキ作業位置に近接する位置に吊り降ろすことができる。
【0097】
又、この第1実施例では、ジャッキ取付アーム21の支軸22の中心穴(ボルト挿通穴)22bと走行台車吊持用アーム61の支軸62の中心穴(ボルト挿通穴)62bに単一のボルト71を貫通させて該ボルト71により両支軸22,62を上下に連結しているので、両支軸22,62を確実且つ正確に上下同軸上に連結することができる。
【0098】
図21〜図23に示す第2実施例
図21〜図23に示す第2実施例では、ジャッキ付き作業機としてアウトリガ付きクレーン車が採用されている。
【0099】
この第2実施例として使用されているアウトリガ付きクレーン車は、車体81Bの前後・左右の4箇所にそれぞれアウトリガ20B,20B・・を配置している。この各アウトリガ20Bは、所定長さ(例えば150cm程度)を有するジャッキ取付アーム21Bと、その先端部に取付けられたジャッキ11Bと、該ジャッキ11Bの下端部に着脱自在に取付けられるフロート3Bとを有している。
【0100】
尚、この第2実施例では、アウトリガ付きクレーン車が本願特許請求範囲中のジャッキ付き作業機に相当するものであり、車体81Bが本願特許請求範囲中の基台に相当するものであり、各フロート3Bが本願特許請求範囲中の構造物に相当するものである。
【0101】
各アウトリガ20Bのジャッキ取付アーム21Bは、それぞれ車体81Bの上部の四隅寄り位置において鉛直方向に向く支軸22で枢支されている。そして、各ジャッキ取付アーム21Bは、図21に示すように、車体81Bの前後方向に向く格納位置(実線図示位置)と、車体81Bの左右外方に向く使用位置(鎖線図示する符号21B′の位置)との間(図示例では角度90°の範囲)で水平回動し得るように設置されている。この各ジャッキ取付アーム21Bは、それぞれ揺動シリンダ23Bで水平回動せしめられる。そして、該各ジャッキ取付アーム21Bが鎖線図示する符号21B′の位置まで回動せしめられると、その先端部の各ジャッキ11Bが図21及び図22に鎖線図示(符号11B′)するように車体81Bの左右側縁からかなり外方まで離れた位置まで移動するようになっている。
【0102】
各ジャッキ11Bの下端部に取付けられるフロート3Bは、それぞれジャッキ11Bに対して着脱自在となっており、アウトリガ20Bの不使用時には該各フロート3Bをジャッキ11Bから外しておくことができる。
【0103】
そして、この第2実施例では、車体81Bの四隅にそれぞれ上方が開放された所定深さのフロート収容部82を設け、該収容部82の底部にフロート3Bを載置するための載置棚83を設けて、ジャッキ11Bから分離したフロート3Bをそれぞれ各載置棚83上に載置・収容し得るようにしている。尚、各フロート3Bは、載置棚83上に載置した状態で脱落しないような処置(例えば固定具による固定処置)が施される。
【0104】
ところで、ジャッキ取付アーム21Bを水平回動式に装着したものでは、該各ジャッキ取付アーム21Bを前後に向く格納位置に位置させたときにジャッキ11Bが車体81Bの前後端縁からそれぞれ外側に位置するようになり、各フロート3Bをジャッキ11Bの下端部に取付けたままであると、図26の公知例のように該フロート3Bのはみ出し幅が大きくなるという問題があるが、この第2実施例のように各フロート3Bをジャッキ11Bから取外して各ジャッキ取付アーム21Bを格納する場合には、該フロート3Bが車体前後からはみ出すという問題を未然に解消できる。又、この各フロート3Bは、大型クレーン車ではかなり大重量のものが使用されており、該フロート3Bを車体81Bから人力で乗降させることは非常に困難となるという背景がある。
【0105】
そして、この第2実施例のアウトリガ付きクレーン車にも、各フロート3Bを上記載置棚83から地上まで積み降ろすための構造物積み降ろし装置が装備されている。この場合の構造物積み降ろし装置は、フロート積み降ろし装置となる。
【0106】
この第2実施例で使用されている構造物積み降ろし装置は、4つの構造物吊持用アーム(この場合はフロート吊持用アームとなる)61,61・・を有し、該各フロート吊持用アーム61の基端部を上記各ジャッキ取付アーム21Bと車体81Bとの間において該各ジャッキ取付アーム21Bの支軸22と同軸上の支軸62でそれぞれ枢支している。このジャッキ取付アーム21Bの支軸22とフロート吊持用アーム61の支軸62とは、図7に示すように、ジャッキ取付アーム21Bの支軸22が上でフロート吊持用アーム61の支軸62が下になる上下関係で、且つ図7と同構造に連結されている。即ち、この第2実施例でも、図7と同様に両支軸22,62の各中心穴(ボルト挿通穴)22b,62bに単一のボルト71を貫通させ、該ボルト71の上下両端部にそれぞれナット72,73を螺合・緊締させることによって、両支軸22,62を一体化させている。
【0107】
各フロート吊持用アーム61の先端部には、それぞれワイヤーロープ60を繰出し・巻取り自在なリール65が取付けられている。この各リール65は、例えばチェンブロックのような手動巻上げが可能で所定巻上げ位置でワイヤーロープ60の繰出しを阻止し得る構造のものである。ワイヤーロープ60の先端部には、フロート3Bの連結用ブラケットに係止される係止具60bが取付けられている。尚、この第2実施例でも、該ワイヤーロープ60が特許請求範囲中の構造物保持手段に相当する。
【0108】
そして、この第2実施例の走行台車積み降ろし装置は、次のようにして使用される。
【0109】
各アウトリガ20Bの不使用時には、各フロート3Bを各ジャッキ11Bから外してそれぞれ載置棚83上に載置・収容しておく。この状態では、各ジャッキ11Bの下端部にフロート3Bがないので、アウトリガ格納姿勢での車体前後からの出幅が小さくなっている。
【0110】
そして、各フロート3Bを各ジャッキ11Bの下端部に取付けるには、各載置棚83上にある各フロート3Bを吊上げ可能にし(例えば固定解除し)、各フロート吊持用アーム61を手動でフロート3Bの載置位置(符号61′の位置)の上方まで回動させる。このとき、フロート吊持用アーム61のリール65が符号65′で示すようにフロート3Bの上方近傍に位置する。次に、リール65からワイヤーロープ60を若干長さだけ引出して、ロープ下端の係止具60bをフロート3Bの連結用ブラケットに係止した後、該リール65を巻上げてフロート3Bを符号3B1(図22参照)のように宙吊りにする。この状態で、各フロート吊持用アーム61をフロートとともに符号61″で示す車体側方の角度90°位置まで回動させる(このときフロートは符号3B2の位置にある)。そして、リール65からワイヤーロープ60を繰出して、フロートを符号3B3で示すように接地させ、該フロート3B3からワイヤーロープ60の係止具60bを外す。尚、4つのフロート3Bはそれぞれ上記同様に地上に降ろし、その後に各フロート吊持用アーム61″をそれぞれ元の格納位置に戻しておく。
【0111】
その後、各ジャッキ取付アーム21Bを揺動シリンダ23Bでそれぞれ車体側方の使用位置(符号21B′の位置)まで回動させる。尚、ジャッキ取付アーム21Bの回動時期は、上記フロート3Bの吊り降ろし作業の前でもよい。この状態では、各ジャッキ11B′の直下から各フロート3B3が若干位置ずれしているので、該各フロート3B3を手作業により矢印で示すように各ジャッキ11B′の直下に移動させる。尚、このときのフロート移動距離は短く且つ地面上をずらすことで行えるので、さほどの労力は必要でない。
【0112】
そして、ジャッキ11B′をその下端部がフロート組付け可能位置まで伸長させて、該ジャッキ11B′の下端部にフロートをピン結合すると、各フロート3Bの組付け作業は完了する。
【0113】
尚、ジャッキ11Bの下端部に組付けたフロート3Bを、ジャッキ11Bから外して各載置棚83に格納するには、この各構造物(フロート)積み降ろし装置を使用して上記とは逆手順で作業すればよい。
【0114】
このように、この第2実施例では、各構造物(フロート)積み降ろし装置を使用することにより、各フロート3Bが大重量であっても、比較的軽作業で車体81Bの各載置棚83に乗降させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本願実施例の構造物(走行台車)積み降ろし装置を備えた自走式リフター(第1実施例)の側面図である。
【図2】図1の自走式リフターの右側面図である。
【図3】図1の自走式リフターの平面図である。
【図4】図1の自走式リフターにおける走行台車の分離状態の拡大図である。
【図5】図4の組付状態図である。
【図6】図4の走行台車の平面図である。
【図7】図3のVII−VII拡大断面図である。
【図8】図1のリフター本体及び走行台車のトラック荷台積み込み状態図である。
【図9】図8からのリフター積み降ろし時の状態変化図である。
【図10】図9からのリフター積み降ろし時の状態変化図である。
【図11】図10からの走行台車積み降ろしの説明図である。
【図12】図11からの状態変化図である。
【図13】図12からの状態変化図である。
【図14】図13からの走行台車芯出し方法の説明図である。
【図15】図14からの状態変化図である。
【図16】図15から走行台車にジャッキを接続した状態図である。
【図17】図16からの状態変化図である。
【図18】図17の状態からトラックを退出させた状態図である。
【図19】図18から荷物積載トラックをリフター内に進入させた状態図である。
【図20】荷物を受取ったリフターの走行説明図である。
【図21】本願実施例の構造物(フロート)積み降ろし装置を備えたアウトリガ付きクレーン車(第2実施例)の平面図である。
【図22】図21の後面拡大図である。
【図23】図21の一部拡大側面図である。
【図24】公知(特許文献1)のリフターの説明図である。
【図25】図24からの状態変化図である。
【図26】公知(特許文献2)のホイールクレーンの説明図である。
【符号の説明】
【0116】
1はリフター本体、3は走行台車(構造物)、3Bはフロート(構造物)、6は構造物積み降ろし装置、10は昇降フレーム(基台)、11,11Bはジャッキ、20Bはアウトリガ、21,21Bはジャッキ取付アーム、22は支軸、22bはボルト挿通穴、25は補助脚、60はワイヤーロープ(構造物保持手段)、61は構造物吊持用アーム、62は支軸、62bはボルト挿通穴、65はリール、71はボルト、81はトラック荷台、81Bは車体(基台)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部にジャッキ(11,11B)を取付けたジャッキ取付アーム(21,21B)を作業機の基台(10,81B)に対して支軸(22)により水平回動可能に枢支し、さらに前記ジャッキ(11,11B)の下部に所定の構造物(3,3B)を着脱自在に取付け得るようにしたジャッキ付き作業機において、
先端部に前記構造物(3,3B)を保持し得る構造物保持手段(60)を有した構造物吊持用アーム(61)を前記基台(10,81B)に対して支軸(62)により水平回動可能に枢支して、前記構造物吊持用アーム(61)の先端部から前記構造物保持手段(60)を介して前記構造物(3,3A)を吊持した状態で前記構造物吊持用アーム(61)を吊持構造物(3,3B)と共に水平回動させ得るようにしている一方、
前記構造物吊持用アーム(61)の支軸(62)と前記ジャッキ取付アーム(21,21B)の支軸(22)とを同軸上に配置している、
ことを特徴とするジャッキ付き作業機のジャッキに着脱される構造物の積み降ろし装置。
【請求項2】
請求項1において、構造物吊持用アーム(61)がジャッキ取付アーム(21,21B)の下方に配置されていることを特徴とするジャッキ付き作業機のジャッキに着脱される構造物の積み降ろし装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、ジャッキ取付アーム(21,21B)の支軸(22)の中心と構造物吊持用アーム(61)の支軸(62)の中心にそれぞれボルト挿通穴(22b,62b)を形成して、該両支軸(22,62)の各ボルト挿通穴(22b,62b)に単一のボルト(71)を貫通させて該ボルト(71)により前記両支軸(22,62)を上下に連結していることを特徴とするジャッキ付き作業機のジャッキに着脱される構造物の積み降ろし装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2009−120297(P2009−120297A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−294531(P2007−294531)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【出願人】(393008360)株式会社タダノエンジニアリング (15)
【出願人】(000148759)株式会社タダノ (419)
【Fターム(参考)】