ジャンプ時にバッファアンダーランがないことを保証する3Dオーサリングツール
【課題】3Dオーサリングツール、特に、1つのメディアポイントから別のメディアポイントへの滑らかなジャンプを提供するオーサリングツールを提供する。
【解決手段】Blue−ray(登録商標)ディスクのような光学媒体のような3Dコンテンツを提供するための技術を実施するシステム及び方法を提供する。1つの実施では、コンピュータシステム上で実行される3Dオーサリングツールは、複製のための画像を構成する方法を管理し、画像は、バッファアンダーラインなしにジャンプを処理し、ジャンプは、層スイッチングにより又はマルチ分岐ストーリーラインにおいて分岐から又は分岐へ移動することにより引き起こされる。
【解決手段】Blue−ray(登録商標)ディスクのような光学媒体のような3Dコンテンツを提供するための技術を実施するシステム及び方法を提供する。1つの実施では、コンピュータシステム上で実行される3Dオーサリングツールは、複製のための画像を構成する方法を管理し、画像は、バッファアンダーラインなしにジャンプを処理し、ジャンプは、層スイッチングにより又はマルチ分岐ストーリーラインにおいて分岐から又は分岐へ移動することにより引き起こされる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、本発明の出願人によって所有され、かつ本明細書にその全内容が引用により組み込まれる「3Dオーサリングツール」という名称の2010年11月19日出願の米国特許仮出願番号第61/415,661号明細書に対する優先権の恩典を請求する。
【0002】
本発明は、3Dオーサリングツールに関し、より具体的には、1つのメディアポイントから別のメディアポイントへの滑らかなジャンプを提供するオーサリングツールに関する。
【背景技術】
【0003】
Blu−ray(登録商標)仕様では、3Dストリームファイルを2Dプレーヤ及び3Dプレーヤの両方によって再生することができる。3Dプレーヤは、3Dストリーム全体を読み取ることになり、2Dプレーヤは、2D映像並びに音声ストリームを含むストリームの2D部分だけを読み取る。
【0004】
上述の仕様は、3Dストリームの2つのタイプ、すなわち、1TS及び2TSを定める。1TSストリームは、単一の搬送ストリームにおける基本ビュー映像及び従属ビュー映像の両方を含む。この搬送ストリームは、48Mbpsに制限される最大ビットレートのものであり、従って、一般的に、このタイプは、高品質3D映像を複数の高品質音声ストリームと多重化するのに十分な高ビットレートを持たない。2TSストリームファイルは、64Mbpsの基本及び従属搬送ストリームに対する最大総ビットレートを有し、従って、高品質3D映像及び音声を搬送するのに十分なビットレートを有する。
【0005】
2TSストリームは、1つの搬送ストリームファイルに基本ビュー映像及び音声ストリームを含み、別の搬送ストリームに従属ビュー映像を含む。この結果、基本ビュー映像は、多くの場合に範囲がより大きく、かつより高いビットレートを有することが多い。実際に、従属ビュービットレートは、MVCがデータを符号化する方法のために、ビューが基本ビューとあまり変わらない場合にゼロに達する場合がある。
【0006】
2TSストリームファイルは、インターリーブされ、説明したように基本ビューブロック及び従属ビューブロックを組み込んでいる。このようなストリームファイルは、Blue−ray(登録商標)仕様でSSIFファイルと呼び、SSIFが立体インターリーブファイルを示す1つの混成ファイルとして格納される。
【0007】
より詳細には、1つの実施においてかつ従来技術の図1を参照すると、アーキテクチャ10は、基本ビュー搬送ストリーム(TS)ファイル12及び従属ビューTSファイル14を含む2TS 3Dストリームファイル16を含む。3Dストリームファイル16は、1組の基本ビューブロック22j及び1組の従属ビューブロック18iに分割される。両方は、3D再生のために使用され、例えば、左眼のための基本ビュー及び右眼のための従属ビュー又は逆も同様であり、基本ビュー22jだけが2D再生のために使用される。
【0008】
プレーヤがAV(視聴覚)ストリームのブロックを読み取るためにドライブシークを実行する時に、プレーヤは、少なくともドライブがジャンプの後の新しいAVストリームデータの読取を開始するまで、滑らかな再生を継続させるために十分なAVストリームデータを読取バッファに入れる必要がある。
【0009】
2つの状況、すなわち、光学メディア層ジャンプにわたる再生及び多ストーリー分岐状況における再生は、特別な処理を必要とする(図2−4)。まず従来技術の図2におけるシーケンス20に示す層断絶ジャンプを参照すると、3Dストリームファイル24が、3Dストリームの基本ビュー及び従属ビューに多重化され、いくつかの基本ビューブロック26i及び従属ビューブロック28jが定められる。層断絶32kは、所望される場合に設定され、層断絶32kをタイムコード又はファイルサイズを使用して推定することができる。通常は長いジャンプを構成する層断絶32は、一般的に、望ましいタイムコード又はファイルサイズに最も近いブロック境界に設定される。多くの場合、現在のオーサリングシステムは、ジャンプポイントを判断するために「パラメータ−A」を利用する。これらは、AVストリーム最大ビットレート、ドライブジャンプ性能、及びジャンプ距離、又はこれらの部分組合せを含むことができる。多くの場合、ターゲットジャンプポイントは、ストリームファイルサイズによって判断され、次に、パラメータ−Aに基づいて評価される。
【0010】
次に、Blue−ray(登録商標)仕様は、シームレスな再生のために確立する必要があるいくつかの条件を設定し、これらは、ステップ34で、提案されたジャンプポイントに対して検査される。シームレスな再生が行われなかった場合、層断絶が移動し、すなわち、異なる層断絶ポイントが試行される。シームレスな再生が達成された場合、層サイズが中間に対して設定された最大サイズを超えないこと、及び第1層サイズがBlue−ray(登録商標)仕様で必要とされる第2層サイズよりも大きいか又は等しくなることを保証するために、層サイズ検査36が実行される。最後に、ファイルシステム画像が作成され、例えば、マスターディスクがステップ38で作成される。
【0011】
図3は、2D多ストーリー分岐を含む媒体のための従来技術の方法30を示している。チャプターA(42)、B(44/46)、及びC(48)を含む多ストーリー再生経路設定を有する2Dストリームが示されており、ここで、Bは、2つの代替分岐B1(44)及びB2(46)を有する。B1又はB2のサイズが最大ジャンプ距離よりも大きい場合、B1及びB2は、最大値よりも小さいジャンプ距離を維持するためにイーターリーブされる。例えば、B1(44)及びB2(46)は、(B1に対して)B1[1]=44(1)及びB1[2]=44(2)、及び(B2に対して)B2[1]=46(1)及びB2[2]=46(2)に更に分割することができる。すなわち、B1及びB2の成分は、最大ジャンプ距離が、現在のBlue−ray(登録商標)ディスクがドライブシーク時間を制限するように所定の最大値、例えば、640,000セクタ又は1.28Gbよりも小さくなるようにインターリーブされる。分岐A−B2−C(下部経路)及び分岐A−B1−C(上部経路)の両方に対するサンプル再生経路が示されている。
【0012】
図2のように、シームレス再生検査がステップ52で実行される。シームレス再生が行われなかった場合、インターリービングが異なる方法で再度実行される。上述のように、層サイズが媒体に対する最大サイズセットを超えないように、また第1層サイズがBlue−ray(登録商標)仕様に必要な第2層サイズよりも大きいか又は等しくなるように、層サイズ検査54が実行される。最後に、ファイルシステム画像が作成される、例えば、マスターディスクがステップ56で作成される。
【0013】
図4は、3D多ストーリー分岐を含む媒体のための従来技術の方法40を示している。チャプターA(62)、B(64/66)、及びC(68)を有する多ストーリー再生経路を備えた設定として3Dストリームが示され、ここで、Bは、2つの代替分岐B1(64)及びB2(66)を有する。基本及び従属ビューブロック62i、62j、64i、64j、66i、66j、68i、及び68jに分割されたチャプター又は3Dストリームファイルの全てが示されている。従って、B1又はB2は、最大ジャンプ距離よりも大きく、この2つは、最大値よりもジャンプ距離を小さくしておくためにインターリーブすることができる。また、この最大ジャンプ距離は、現時点で約1.28GBである。インターリービングの例として、B1(64)及びB2(66)は、更に(B1に対して)B1[1]及びB1[2]、及び(B2に対して)B2[1]及びB2[2]に分割される。インターリービングは、最大ジャンプ距離が所定の最大値よりも小さくなるように行われる。分岐A−B2−C(下部経路)及び分岐A−B1−C(上部経路)の両方に対するサンプル再生経路が示されている。
【0014】
ここでもまた、シームレスな再生検査がステップ72で実行される。シームレス再生検査に続いて、層サイズが媒体に対する最大サイズセットを超えないようにするために、層サイズ検査74が実行される。最後に、ファイルシステム画像が作成され、例えば、マスターディスクがステップ76で作成される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
Blue−ray(登録商標)ディスクのような光学媒体などで3Dコンテンツを提供するための技術を実施するためのシステム及び方法を提供する。1つの例示的な実施では、コンピュータシステム上で実行される3Dオーサリングツールは、複製のための画像を構成する方法を管理し、画像は、バッファアンダーランなしにジャンプを処理するように構成され、ジャンプは、例えば、層スイッチング又は多分岐層ラインで分岐から又は分岐に移動することによって起こる。
【0016】
システム及び方法の一実施形態では、許容できない再生品質をもたらすようなバッファアンダーランの危険なしにジャンプ(別の層への又は同じ層の別のポイントへの)を作ることができる場所を制御する特徴が、光学媒体オーサリングツールに提供される。
【0017】
システム及び方法のある一定の実施では、従来技術のシステムにおける上述のような「パラメータ−A」を使用する代わりに、異なるパラメータの群、すなわち、「パラメータ−B」及び特にAVストリームローカルビットレート及びジャンプ距離が、所定の2D又は3Dストリームに対する許容可能なジャンプポイントの全てを判断するために使用される。ジャンプ機能フラグが、これらのポイントで設定され、ジャンプが要求された場合、バッファアンダーランに対する可能性を推定するジャンプ機能フラグが、これらのポイントで作られる。従って、以前に要求されたシームレス再生条件検査を実行する必要はない。ジャンプ機能フラグは、適切なポイントを識別するための便利な方法として開示されるが、このようなポイントを示すあらゆる方法を利用することができ、フラグの使用が単に例示的であることは当業者によって理解されるであろう。
【0018】
1つの例示的な方法では、所定の3Dストリームファイルに対して、第1ステップは、基本ビューブロック及び従属ビューブロックを定めることとすることができる。これらを定める時に、ローカルビットレート及びジャンプ距離のようなパラメータは、ジャンプ機能フラグを設定する場所を判断するために利用することができ、これらのフラグは、長いジャンプを所定の基本又は従属ビューブロックの後に配置することができるか否かを判断する。本来、ジャンプ機能フラグは、長いジャンプをバッファアンダーランなしに実行することができる場所を判断し、シームレスな再生を保証する。3Dの状況では、3Dブロックのローカルビットレート(基本及び従属ビューブロックの両方のシーケンス)及び2Dブロック(基本ビューブロック)の両方は、ポイントがジャンプ可能であるかを判断するために利用することができる。
【0019】
より詳細には、このようなバッファアンダーランが起こる一般的な理由は、長いジャンプポイントの前のローカルビットレートが高すぎる時に長いジャンプが試行されるからである。特に、長いジャンプ前の各ブロックが、最小範囲サイズよりも大きい場合、ジャンプが作られている間に表示するためのデータを提供するのに最小範囲ブロックからバッファに入れられたデータで十分であるので、シームレスな再生が保証されることになる。しかし、ビットレートは高すぎてはならず、さもないと、多過ぎるデータが必要になる。この結果、最小範囲サイズは、各ブロックのビットレート毎に計算することができ、すなわち、ブロックビットレートは、判断された最小範囲サイズに達する。2Dの場合のように、3Dブロックビットレートは、最小3D範囲サイズに達し、2Dブロックビットレートは最小2D範囲サイズに達する。言い換えれば、ブロックが短すぎる場合、ジャンプをその後に作ることができない。
【0020】
システム及び方法は、いくつかの異なる特定のシナリオで利用することができる。特に妥当な状況は、再生が光学媒体層ジャンプにわたって起こる場合、すなわち、光学層が読み取られ、読取が別の光学層に続く場合を含む。一般的に、多層レコーディングでは、少なくとも1つのこのような層ジャンプが起こることになる。多くの場合、層ジャンプでは、新しい層に読取レーザを再集束させるのに必要な時間のために、多くても40,000セクタをジャンプさせることができる。長いジャンプを含む別の状況は、タイトルが多ストーリー分岐を含む場合であり、ジャンプは、ストーリーの分岐ポイントで起こる。更に別の状況は、タイトルが複数のアングルを含む場合であり、ユーザは、1つのアングルから別のアングルに切り換えることができる。これらの場合、同じ層が読み取られる場合、すなわち、層ジャンプが必要ない場合、長いジャンプは、より多くのセクタ、例えば、640,000にわたる場合がある。
【0021】
システム及び方法は、2D及び3Dメディアストリームの両方のオーサリングに利用することができる。2つが連結されている場合、例えば、Blue−ray(登録商標)仕様では、一般的に、この機能は両方に適用されることになる。
【0022】
1つの態様では、本発明は、長いジャンプがバッファアンダーランをもたらさないように3Dメディアストリームを準備する方法に関し、本方法は、a)3Dメディアストリームを受信する段階、b)3Dメディアストリームを基本ビューブロック及び従属ビューブロックのセットに分割する段階、c)第1の基本ビューブロックに対して、2D再生の間の長いジャンプがバッファアンダーランの発生なしに第2ブロックに対して作ることができるかを判断するための計算において少なくともローカルビットレートを使用する段階、d)1対の基本ビューブロック及び従属ビューブロックである第1の3Dブロックに対して、3D再生中の長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに第2ブロックに対して作ることができるかを判断するための計算に少なくともローカルビットレートを使用する段階、e)長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに第2ブロックに対して作ることができる場合、第1の基本ビューブロックに長いジャンプが続くようにメディアストリームを構成する段階、及びf)分割かつ構成されたメディアストリームからファイルシステム画像又はマスターディスク画像を作成する段階を含む。
【0023】
本発明の実施は、以下のエリアの1つ又はそれよりも多くを含むことができ、構成する段階は、第1ブロックでジャンプ機能フラグを設定する段階を含むことができ、各ブロックは、時間的開始及び時間的終了を有し、設定段階は、第1ブロックの時間的終了でジャンプ機能フラグを設定する段階を含む。ローカルビットレートは、ブロックの平均ビットレートとすることができる。本方法は、第1従属ビューブロックに対して、バッファアンダーランの発生なしに長いジャンプを別のブロックに対して作ることができるかを判断するために少なくともローカルビットレートを使用する段階、及びもしそうである場合、第1従属ビューブロックに続くジャンプ機能フラグを設定する段階を更に含むことができる。使用する段階は、バッファアンダーランの発生なしに長いジャンプを第2ブロックに対して作ることができるかを判断するための計算においてジャンプ距離を使用する段階を更に含むことができる。3Dメディアストリームは、開始基本ビューブロック及び終了基本ビューブロックを有することができ、終了基本ビューブロックは、それに先行する基本ビューブロックに対して満足されるサイズ要件を維持している間は可能な限り大きい範囲を有することができる。終了基本ビューブロックは、3Dメディアストリームにおいてそれに先行する基本ビューブロックの全てよりも大きい範囲を有することができる。基本ビューブロックの平均ローカルビットレートは、従属ビューブロックの平均ローカルビットレートの2倍と4倍の間とすることができる。本方法は、「Blue−ray Disc(登録商標)」のファイルシステム画像又はマスターディスク画像を構成する段階を更に含むことができる。ローカルビットレートは、最小ブロックサイズの計算に利用することができ、所定の基本ビューブロックサイズが最小ブロックサイズよりも大きい場合、及び所定の3Dブロックサイズが最小ブロックサイズよりも大きい場合、本方法は、所定の基本ビュー及び3Dブロックで長いジャンプを可能にする段階を更に含むことができる。長いジャンプは、メディア層ジャンプに関連付けることができる。構成する段階は、第1ブロックでジャンプ機能フラグを設定する段階を含むことができ、本方法は、長いジャンプ可能ポイントから層断絶を選択する段階を更に含むことができ、層断絶は、最小層サイズよりも小さい層サイズを維持するように選択される。選択する段階は、それによって作成された層が所定のサイズの範囲の層サイズを有するように、層断絶を選択する段階を更に含むことができる。長いジャンプは、多ストーリー分岐ポイントに関連付けることができる。基本ビューブロック及び従属ビューブロックの組は、ストーリーチャプターに更に編成することができ、少なくとも1つのストーリーチャプターは、複数の分岐に分割され、本方法は、a)少なくとも1つの分岐を基本及び従属ビューブロックの2つ又はそれよりも多くの群に細分する段階、及びb)1つの分岐に関連付けられた基本及び従属ビューブロックの少なくとも1つの群を別の分岐に関連付けられた基本及び従属ビューブロックの2つの群の間のポイントにインターリーブし、ポイントが、長いジャンプが許可される場合及び長いジャンプに関連付けられたジャンプ距離が最大ジャンプ距離よりも小さい場合に選択される段階を更に含むことができる。最大ジャンプ距離は、320000セクタと640000セクタの間とすることができる。
【0024】
別の態様では、本発明は、コンピュータデバイスに上述の方法を実行させるための命令を含む持続性コンピュータ可読媒体に関する。
【0025】
別の態様では、本発明は、ジャンプにわたって最小のオファーアンダーランを保証するシームレスな再生のためのメディアストリームを準備するためのシステムに関し、システムは、a)3Dストリームファイルを分析し、かつ3Dストリームファイルを一連の基本ビュー及び従属ビューブロックに分割することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ、及びb)一連のブロック間の1つ又はそれよりも多くのポイントを選択することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリであって、ポイントが、長いジャンプ可能ポイントとして選択され、長いジャンプ可能ポイントが、長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに実行することができるロケーションを表すメモリを含む。
【0026】
本発明の実施は、以下の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。長いジャンプは、層ジャンプのためのものとすることができ、システムは、層断絶を選択することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリを更に含むことができ、層断絶は、長いジャンプを作ることができ、かつ層サイズが所定の最大値よりも小さくなるように層断絶が選択されるロケーションで選択される。長いジャンプは、多ストーリー分岐ポイントのためのものとすることができ、多ストーリーは、少なくとも2つのチャプターを含み、チャプターの少なくとも1つは、少なくとも2つの分岐を有し、分岐の少なくとも2つの各々は、基本及び従属ビューブロックの少なくとも2つの群を有し、多ストーリーは、更に、1つの分岐に関連付けられた基本及び従属ビューブロックの少なくとも1つの群を別の分岐に関連付けられた基本及び従属ビューブロックの2つの群間のポイントにインターリーブすることができるコンピュータ可読命令を担持するメモリを含み、そのポイントは、長いジャンプが許可される場合及び長いジャンプに関連付けられたジャンプ距離が最大ジャンプ距離よりも小さい場合に選択される。システムは、メディアストリームに関連付けられた最終基本ビューブロックを作成することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリを更に含むことができ、最終基本ビューブロックは、メディアストリームの先行する基本ビューブロックよりも大きい。
【0027】
本発明の利点は、以下の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。メディア再生中のバッファアンダーランの発生を低減又は排除するという非常に有用な特徴を有するオーサリングツールを提供することができる。この特徴は、層ジャンプ中、多ストーリー分岐内でのジャンプ中、又は他のシナリオにおいてバッファアンダーランを低減するために適用することができる。
【0028】
他の利点は、本明細書の教示を与えられた当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】3Dメディアストリームを基本及び従属ビューブロックに分割するための従来技術の処理を示す図である。
【図2】3Dメディアストリームを基本及び従属ビューブロックに分割し、かつ層断絶を実行するための従来技術の処理を示す図である。
【図3】2D多ストーリー分岐状況でメディアストリームを基本及び従属ビューブロックに分割するための従来技術の処理を示す図である。
【図4】多ストーリー分岐状況で3Dメディアストリームを基本及び従属ビューブロックに分割するためのより詳細な従来技術の処理を示す図である。
【図5】バッファアンダーランなしに層にわたる長いジャンプ中でも滑らかに再生するために3Dメディアストリームを準備するための本明細書に開示する原理による処理を示す図である。
【図6】図5に対応する流れ図を示す図である。
【図7】バッファアンダーランなしに多ストーリー分岐ストーリーラインでのロケーション間の長いジャンプ中にも滑らかに再生するために3Dメディアストリームを準備するための本明細書に開示する原理による処理を示す図である。
【図8】図7に対応する流れ図を示す図である。
【図9】再生されたブロックのラインの最後でシームレスな再生を保証するためのある一定の実施で利用することができる本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図10(A)】インターリーブするための処理を詳しく示すある一定の実施で利用することができる多ストーリー分岐のための本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図10(B)】インターリーブするための処理を詳しく示すある一定の実施で利用することができる多ストーリー分岐のための本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図10(C)】インターリーブするための処理を詳しく示すある一定の実施で利用することができる多ストーリー分岐のための本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図10(D)】インターリーブするための処理を詳しく示すある一定の実施で利用することができる多ストーリー分岐のための本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図11(A)】他の多ストーリー分岐に続けて発生している多ストーリー分岐を示すある一定の実施で利用することができる多ストーリー分岐のための本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図11(B)】他の多ストーリー分岐に続けて発生している多ストーリー分岐を示すある一定の実施で利用することができる多ストーリー分岐のための本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図12】本明細書に開示する原理による2D又は3Dオーサリングツールのシステム図である。
【図13】2D又は3Dオーサリングツールのための例示的なコンピュータ環境を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図5及び6を参照すると、本発明の1つの実施による添付の流れ図60と共に処理50が示されている。この実施では、3Dストリームは、(以前では要求された)シームレスな再生条件検査なしでも、シームレスな再生が層断絶にわたって起こることになる方法で準備される。
【0031】
最初に、3Dストリームファイル80が入力され(ステップ81)、かつ基本及び従属ビューに多重化される。多重化されたストリームは、基本ビューブロック84及び従属ビューブロック82に分割される(ステップ83)。
【0032】
いくつかの長いジャンプ可能ポイント86i、86j、及び86kが、識別され、かつこのような長いジャンプ可能ポイントでの「長いジャンプ機能フラグ」の設定によることを含むあらゆる数の方法で示すことができる(ステップ87)。長いジャンプ可能ポイント86iが発生する場所の判断は、所定のブロックでのローカルビットレートの値を含む計算によって行われる(ステップ85)。例えば、使用されるローカルビットレートは、ブロックの平均ビットレートとすることができる。
【0033】
2Dのケースでは、上述の計算で使用されるローカルビットレートは、現在の基本ビューブロックの平均ビットレートとすることができる。次に、長いジャンプに対するシームレスな2D再生を保証する最小ブロックサイズを計算することができる。(a)層断絶にわたるジャンプ及び(b)最大1.28GB又は640,000セクタとすることができる層内のジャンプという長いジャンプの2つのタイプを考えることができる。各使用のケースでは、最小要求ブロックサイズも個別に異なるジャンプ時間を有する。現在の基本ビューブロックのサイズが、現在の基本ビューブロック平均ビットレートによって判断される最小ブロックサイズよりも大きい場合、現在の基本ビューブロックは、そのブロックのすぐ後に長いジャンプ機能フラグを設定させることができ、シームレスな2D再生を保証する。
【0034】
3Dのケースでは、平均ビットレートを利用することができるが、今回は、これは、3Dストリーム割り当てブロックである。長いジャンプにわたるシームレスな3D再生を保証する最小ブロックサイズが再度計算される。この態様は、一般的に、2Dのケースと同じであり、使用のケースに依存して異なるジャンプの長さが存在する。3Dストリーム割り当てブロックサイズが最小ブロックサイズよりも大きい場合、現在のブロックは、そのブロックのすぐ後に長いジャンプ機能フラグセットを有することができ、シームレスな3D再生を保証する。ローカルビットレートを含むこのような分析は、各ブロックに対して続けることができる。
【0035】
所定のタイトルに対して、2Dのケース及び3Dのケースの両方は、シームレスな再生を保証する必要がある。両方が保証される場合、長いジャンプ機能フラグを現在のブロックの後に直接設定することができる。最小サイズ計算の詳細な式は、Blue−ray(登録商標)ディスク仕様で提供される。
【0036】
この関連では、「読取専用フォーマットパート3」(V2.4又はそれより新しいもの、最新バージョンはV2.5である)パート3−1という名称の節の「Blue−ray(登録商標)Disc仕様」の付録P13.4が、本明細書に説明する原理に関するストリームファイル割り当て規則を網羅することに注意されたい。P.13.4.2では、基本ビューブロック、従属ビューブロック、及び3Dブロックに対する基本規則が提供されて定められている。P13.4.2.1〜P.13.4.2.4で5つのこのような条件(条件1〜5)が定められている。P.13.4.2.1で定められる条件1は、2Dブロックの最小サイズ計算に関し、従って、REXT[i]は、2Dブロックのローカルビットレートであり、TJUMPはジャンプ時間である。P.13.4.2.3で定められる条件4は、3Dブロックの最小サイズ計算に関し、従って、REXTSSは、3Dブロックのローカルビットレートであり、TJUMPは、ジャンプ時間である。基本規則及び条件2、3、5は、長いジャンプ機能を識別する前に1対の基本及び従属ビューブロックを作成する時に使用される。
【0037】
長いジャンプ可能ポイントが示された後、層断絶86i’をいくつかのケースで付加的な基準を利用してこれらのポイントから選択することができる。例えば、全体的な層サイズは、最大層サイズ内、例えば、現在のBlue−ray(登録商標)ディスクの場合は25GBに維持する必要がある。複数の層間で可能な限り近い層サイズを維持することも望ましいことになる。
【0038】
長いジャンプ可能ポイントから層断絶を選択することにより、シームレスな再生が一般的に保証される場合、個別のシームレスな再生条件検査に対する必要性は、一般的に存在しない。層サイズ検査92を実行することができ(ステップ89)、その後に複製のためのファイルシステム画像及び/又はマスターデータ94の作成が続く。
【0039】
図7及び8を参照すると、本発明の別の実施による添付の流れ図80と共に処理70が示されている。この実施では、以前には要求されたシームレスな再生条件検査なしに多ストーリー分岐タイトルでシームレスな再生が起こるような方法で3Dストリームが準備される。
【0040】
最初に、チャプターA102、B1/B2 104/106、及びC108を有する3Dストリームファイルが入力され(ステップ103)、かつ基本及び従属ビューに多重化される。多重化されたストリームは、基本ビューブロック102j、104j、106j、及び108j、及び従属ビューブロック102i、104i、106i、及び108iに分割される(ステップ105)。
【0041】
いくつかの長いジャンプ可能ポイント110i、110j、及び110kが、識別され、かつこのような長いジャンプ可能ポイントでの「長いジャンプ機能フラグ」の設定によることを含むあらゆる数の方法で示すことができる(ステップ109)。長いジャンプ可能ポイント110iが発生する場所の判断は、所定のブロックでローカルビットレートを含む計算によって行われる(ステップ107)。この計算の態様は、図5−6に関して上述したのと同じである。
【0042】
B1又はB2が最大ジャンプ距離よりも大きい場合、B1又はB2は、最大値よりも小さいジャンプ距離を維持するためにインターリーブされる(ステップ111)。現在のBlue−ray(登録商標)ディスクの場合、最大ジャンプ距離は、約1.28GBである。更に、インターリービングは、インターリーブされたチャプター間の断絶が長いジャンプ可能ポイントで発生するようにするために実行される。例えば、図7では、インターリービングは、「B」チャプターがB1−B2−B1−B2構成に置かれるようにされ、106(1)i、jのようなブロックは、104(2)i,jの前に発生し(分かり易いように、B1及びB2基本及び従属ビューブロックは、それぞれに104(1)i,j及び104(2)i,j及び106(1)i,j及び106(2)i,jとしてまとめて列挙されている)、B1−B1及びB2−B2ジャンプの両方がシームレスにかつバッファアンダーランなしに発生することを可能にする。
【0043】
ここでもまた、長いジャンプ可能ポイントから層断絶を選択することにより、シームレスな再生が一般的に保証される場合、個別のシームレスな再生条件検査は、一般的に必要ない。層サイズを最大層サイズ内に、例えば、現在のBlue−ray(登録商標)ディスクの場合の25GBに維持するために、層サイズ検査112を実行することができ(ステップ113)、この後に複製のためのファイルシステム画像及び/又はマスターデータ114の作成が続く(ステップ115)。
【0044】
本発明のある一定の実施の付加的な態様をここで説明する。図9(A)−(D)を参照すると、様々なビットレートを有する基本及び従属ビューブロックを示すいくつかのブロック90が示されている。この態様では、3Dストリームの最後の基本ビューブロックのサイズを大きくすることにより、例えば、必要に応じて最後のブロックの前のブロックのサイズを調節することにより、最後のブロックを長いジャンプ可能にする可能性が極めて増大する。
【0045】
図9(A)では、基本ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116j,118j,及び122j)は、従属ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116i、118i、及び122i)よりもかなり大きい。例えば、レートは、35Mbpsとすることができる。最終ブロック126Njが前よりも大きく、例えば、12.6MBよりも増大するようにブロックを変形することにより、その最終ブロック126Njの後に長いジャンプ機能を有する可能性がかなり増大する。この変形は、最後から2番目のブロック124(N−1)j(及び関連付けられた従属ビューブロック126Ni及び124(N−1)i)のサイズの縮小を必要とする。12.6MBの例示的な大きなブロックサイズを上記に開示したが、このようなブロックサイズは、18.5MBに同じか又はそれよりも大きく、かつ500K程度に小さくすることができることに注意されたい。
【0046】
図9(B)では、基本ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116j、118j、及び122j)は、従属ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116i’、118i’、及び122i’)の3倍の大きさである。多くの状況では、このレート比は、かなり理想的なケースとして見ることができる。また、レートは、35Mbpsとすることができるが、従属ビュー搬送ストリームレートは、(A)においてケースにわたって増加する。最終ブロック126Njが前よりも増大し、例えば、12.6MBよりも増大するようにブロックを変形することにより、最終ブロック126Njの後に長いジャンプ機能を有する可能性はかなり高くなる。この変形は、ここでもまた、最後から2番目のブロック124(N−1)j(及び関連付けられた従属ビューブロック126Ni’及び124(N−1)i’)のサイズの縮小を必要とすることになる。
【0047】
図9(C)では、基本ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116j’、118j’、及び122j’)は、従属ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116’’、118i’’、及び122i’’)と実質的に同じである。例えば、レートは、23Mbpsとすることができる。同様に、最終ブロック126Nj’が前よりも増大し、例えば、6.2Mbよりも増大するようにブロックを変形することにより、その最終ブロック126Nj’の後に長いジャンプ機能を有する可能性は、極めて増大する。この変形はまた、最後から2番目のブロック124(N−1)j’(及び関連付けられた従属ビューブロック126Ni’’及び124(N−1)i’’)のサイズの縮小を必要とすることになる。
【0048】
図9(D)では、基本ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116j’’、118j’’、及び122j’’)が、従属ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116i’’’、118i’’’、及び122i’’’)に対して実質的に変化すると考えられる状況が示されている。例えば、レートを35Mbpsとすることができるが、大幅に変えることもできる。最終ブロック126Nj’’が以前よりも増大し、例えば、12.6Mbよりも増大するようにブロックを変形することにより、その最終ブロック126Nj’’の後に長いジャンプ機能を有する可能性は、極めて高くなる。この変形はまた、最後から2番目のブロック124(N−1)j’’(及び関連付けられた従属ビューブロック126Ni’’’及び124(N−1)i’’’)のサイズの縮小を必要とすることになる。
【0049】
この技術により、ディスク上の任意のロケーションに起こる場合がある最後のブロックに続くジャンプは、シームレスである高い可能性を有する。
【0050】
図10(A)−(D)は、多ストーリー実施では、長いジャンプが必要かを検査するための処理、及び必要に応じてインターリービングを通じてこの処理を実行する方法を示している。3Dストリーム100は、第1チャプターA(132)、最後のチャプターC(136)、及び3つの代替分岐B1(134a)、B2(134b)、又はB3(134C)のいずれかとすることができる中間チャプターBを有する。A132の再生の後で、望ましい最も長いジャンプは、距離L1に示すように、A132の終わりからB3 134Cの始めまでになる。別の潜在的に長いジャンプは、距離L2に示すB1の終わりからCの始めまでになる。
【0051】
これらの距離及び多ストーリー分岐内のあらゆる他の距離は、次に検査され(図10(B)に示されている方法120のステップ139)、全ての可能な再生経路におけるジャンプ距離が、ある最大値、例えば、640,000セクタよりも小さい場合、いずれのインターリービングも実行する必要はない。上述のように、基本ビューブロック及び従属ビューブロックが、各3Dストリームファイルに対して定められ(ステップ141)、長いジャンプ機能フラグ137jumpが設定される。しかし、インターリービングが望ましい場合(ステップ143)、インターリービングを実行するためのアルゴリズムを利用することができる(ステップ145)。更に、このケースでは、インターリービングのポイントをジャンプ可能ポイントに配置することができる。
【0052】
1つのこのようなアルゴリズムは、図10(C)のコード110によって示されるものである。このアルゴリズムは、図10(D)の流れ図145にも示されるいくつかの機能を実行する。実施されるアルゴリズムは、多ストーリー分岐におけるSSIFファイルの総サイズ(ステップ147)及び最大ジャンプ距離、例えば、640,000セクタに基づいて、結果の立体範囲ブロック「EXTSS」に対するターゲットサイズ及び数を設定する。このようなEXTSSブロックは、一般的に、1つの連続したセクタ割り当て又は1つのファイル割り当てブロックを示している。これらは、小さく、例えば、1min、又は大きく、例えば、ムービーの30分の部分にすることができる。
【0053】
分割の数を推定する1つの方法は、インターリーブされた群、例えば、B1、B2、及びB3に属するファイルの総サイズX(セクタにおける)を取ることである。この数は、次に、ジャンプに対するセクタの最大数、例えば、640,000で割ることができる。より精密には、
Div_num(initial value)=INT(X/640,000+1)
例えば、X=320,000セクタ(〜0.64Gb)の場合、Div−num(initial value)=1である。これは、インターリービングが必要ないが、全ての他の条件が満たされていることを確認するためにコード110におけるアルゴリズムをDiv−num(initial value)=1によって実行することができることを意味する。X=640,000セクタ(12.8Gb)の場合、Div−num(initial value)=11である。これは、少なくとも11の個別のブロックへの分割が必要であることを意味する。この結果、Div_numは11で始まり、一般的に増すことができる。
【0054】
ターゲットサイズの設定に続いて及び始まりから開始して、アルゴリズムは、EXTSSが少なくともターゲットサイズを有し、かつ最後の範囲、例えば、「EXT1」が長いジャンプ機能を有するまで、3Dストリームファイルに対してEXTSSを割り当てる(必要に応じて3Dストリームファイルがインターリービング目的のために分割される場合)(ステップ149)(図9を参照されたい)。SSIFファイルに対する次のEXTSSを生成する時に、ターゲットは、以前のEXTSSがそのターゲットサイズを超えた量だけ下に調節することができる。
【0055】
ステップ151に示すように、結果のインターリーブされたジャンプ距離は、最も長いジャンプ距離が、最大値、例えば、640,000セクタよりも小さいことを保証するために検査される。例えば、3つのSSIFファイルがインターリーブされた場合、ジャンプ距離検査ターゲットは、B1(i)+B2(i)、B2(i)+B3(i)になり、従って、「i」は、最大の分割の数Div_numである。長いジャンプ可能ポイント分布が、コンテンツ依存であり、ローカルビットレートに頼る場合、実際の実施は、1つのインターリービング群の総データサイズ、例えば、B1+B2+B3からの推定された分割数によって開始することができる。次に、本発明のシステムは、インクリメントされた分割数によるインターリービングを繰返し試行することができる。所定の実施で所望される場合、反復の最大数を設定することができる。
【0056】
上述のシナリオは、単に1つのチャプターが複数の分岐を有する多ストーリー状況を説明している。本発明のシステム及び方法の実施は、複数のチャプターが複数の分岐を有する状況で利用することができることは理解されるであろう。例えば、図11(A)を参照すると、ストーリーラインA−Bが、Bの複数の分岐(B1 144i、B2 144j、及びB3 144k)に至るAの複数の分岐(A1 142i、A2 142j、及びA3 142k)を有するチャプターレイアウト130が示されている。各Aiは、3つの潜在的なBjに至り、従って、9つの組合せが可能である。
【0057】
これらのSSIFファイルを割り当てる1つの典型的なデフォルト方法が、割り当て140として図11(B)に示されている。しかし、明らかなように、SSIFファイル142iの終わりからSSIFファイル144kの始めへのジャンプは、このケースでは最大長いジャンプであり、640,000セクタを超えることが多い。従って、インターリービングが必要である。図11(B)の下図は、このようなインターリービングを示しており、上述のように、SSIFがインターリーブされるポイントは、適切なジャンプ可能ポイントで発生する必要がある。図示のように、望ましい最も長いジャンプは、640,000セクタの最大値より下であり、この最大値は、「規則−A」と呼ぶ。この図に見られるように、更に一般的に遭遇される場合、群Aファイルの最後のEXTSS及び群Bファイルの第1のEXTSSは、望ましい640,000セクタ内の最も長いジャンプ(A1からB3)を維持するためによりも小さいサイズのEXTSSファイルを必要とする。これは、これらのEXTSSファイルのサイズを以前のEXTSSファイルの約半分に見積ることによって達成することができ、ジャンプ距離が320,000セクタよりも小さい「規則−B」を生じる。勿論、これらの規則の変形を所定の状況で利用することができることは理解されるであろう。
【0058】
図12は、本明細書に説明する原理による3Dオーサリングツールのシステム170を示している。システム170は、プロセッサ182と、3Dストリームを分析し、3Dストリームを一連の基本ビュー及び従属ビューブロックに分割することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ184とを含む。2D出力だけが望ましい場合、基本ビューブロックだけを作成する必要があることは理解されるであろう。システム170は、長いジャンプ可能ポイントとして連続してブロック間の1つ又はそれよりも多くのポイントを選択することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ186を更に含む。メモリ186は、一般的に、ブロックのビットレートを検出することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ188を要求する場合がある。上述のように、ビットレート及び潜在的にジャンプ距離又は他のパラメータを使用して、潜在的に長いジャンプ可能であるとしてポイントを分類することができる。このようなポイントが分類される場合、バッファアンダーランの低い可能性でそのポイントから長いジャンプを作ることができ、従って、シームレスな再生の機会を増す。システム170は、マルチ分岐ストーリーラインのブロックをインターリーブすることができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ192を更に含むことができ、インターリービングは、長いジャンプ可能ポイントで発生する。上述のように、メモリ192は、望ましいブロックの数を判断し、かつインターリービングを望ましい場所にブロックを追加するなどのためのアルゴリズムを含むことができる。システム170は、最終基本ビューブロックを作成することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ194を更に含むことができ、最終基本ビューブロックは、少なくとも1つ又はそれよりも多くの先行するブロックよりも大きいサイズを有する。最終基本ビューブロックは、先行するブロックの一部を小さくすることによって大きくすることができ、この結果、これらのブロックは、小さな範囲を有することができる。システム170は、ここでもまたシームレスな再生のために、層断絶を起こすことができる場所を判断するために長いジャンプ可能ポイントを使用することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ196を更に含む。層サイズを試験するのに必要なものなどを含む他のメモリも理解されるであろう。
【0059】
3Dオーサリングツールにおいて開示したものは、長いジャンプでのバッファアンダーランに対する保護を提供するものであり、長いジャンプにわたるバッファアンダーランは、1つのメディア層から別のメディア層へのジャンプが作られた時に、又は遠いセクタへの分岐が多ストーリーメディアタイトルで行われた時に発生する場合がある。
【0060】
1つの実施は、3Dオーサリングツールを提供するコードを実行するなどのコンピュータ命令を格納及び実行するための1つ又はそれよりも多くのプログラマブルプロセッサ及び対応するコンピュータシステム構成要素を含む。図13を参照すると、例示的なコンピュータ環境160の表示が示されている。
【0061】
コンピュータ環境は、コントローラ152、メモリ156、ストレージ158、メディアデバイス164、ユーザインタフェース172、入力/出力(I/O)インタフェース174、及びネットワークインタフェース176を含む。これらの構成要素は、共通バス178によって相互接続される。代替的に、センターにおけるコントローラによるスターパターンのような異なる接続構成を使用することができる。
【0062】
コントローラ152は、プログラマブルプロセッサを含み、コンピュータ環境及びその構成要素の作動を制御する。コントローラ152は、メモリ154又は組込みコントローラメモリ(図示せず)から命令をロードし、システムを制御するためにこれらの命令を実行する。この実行では、コントローラ152は、部分的にソフトウエアシステムとして上述の機能を提供することができる。代替的に、それは、コントローラ152における個別のモジュラー式構成要素として実施することができる。
【0063】
持続性コンピュータ可読メモリ156を含むことができるメモリ154は、システムの他の構成要素によって一時的に使用するデータを格納する。1つの実施では、メモリ154がRAMとして実施される。他の実施では、メモリ154はまた、フラッシュメモリ及び/又はROMのような長期又は永久メモリを含む。
【0064】
持続性コンピュータ可読メモリ162を含むことができるストレージ158は、システムの構成要素によって使用されるデータを一時的に又は長期間格納する。1つの実施では、ストレージ158は、ハードディスクドライブ又は固体ドライブである。
【0065】
持続性コンピュータ可読メモリ166を含むことができるメディアデバイス164は、取外し可能媒体を受け入れ、データを読み取る及び/又は挿入された媒体にデータを書き込む。1つの実施では、メディアデバイス164は、光ディスクドライブ又はディスクバーナー、例えば、書込可能Blue−ray(登録商標)ディスクドライブ168である。
【0066】
ユーザインタフェース172は、ユーザからユーザ入力、例えば、ユーザコンテンツ選択を受け入れ、かつユーザに情報を呈示するための構成要素を含む。1つの実施では、ユーザインタフェース172は、キーボード、マウス、音声スピーカ、及びディスプレイを含む。コントローラ152は、オーサリングツールの作動を調節するためにユーザからの入力を使用する。
【0067】
I/Oインタフェース174は、外部ストレージ又は補助デバイス、例えば、プリンタ又はPDAのような対応するI/Oデバイスに接続するための1つ又はそれよりも多くのI/Oポートを含む。1つの実施では、I/Oインタフェース174のポートは、USBポート、PCMCIAポート、シリアルポート、及び/又はパラレルポートのようなポートを含む。別の実施では、I/Oインタフェース174は、外部デバイスとの無線通信用無線インタフェースを含む。これらのI/Oインタフェースは、1つ又はそれよりも多くのコンテンツ再生デバイスに接続するために利用することができる。
【0068】
ネットワークインタフェース176は、ローカルネットワークとの接続を可能にし、RJ−45又は「イーサネット」又は「WiFi」インタフェース(802.11)のような有線及び/又は無線ネットワーク接続を含む。WiMax、3G又は4G、802.15プロトコル、802.16プロトコル、衛星、又はBluetooth(登録商標)などを含む多数の他のタイプのネットワーク接続が可能であることは理解されるであろう。
【0069】
コンピュータ環境は、このようなデバイスに典型的な付加的なハードウエア及びソフトウエア、例えば、電力及びオペレーティングシステムを含むことができるが、これらの構成要素は、簡略にするために図には具体的に示されていない。他の実施では、デバイスの異なる構成、例えば、異なるバス又は格納構成又はマルチプロセッサ構成を使用することができる。
【0070】
本発明の様々な例示的な実施を説明した。しかし、(本教示を与えられた)当業者は、付加的な実施も可能であり、かつ本発明の範囲にあることを認識するであろう。
【0071】
例えば、本発明の技術は、2D及び3Dストリームだけでなく、他のタイプの混合コンテンツに適応させることができると考えられる。
【0072】
従って、本発明は、特許請求の範囲及びそれに対する均等物によってのみ制限されるものとする。
【符号の説明】
【0073】
50 本発明の1つの実施による処理
82 従属ビューブロック
84 基本ビューブロック
92 層サイズ検査
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、本発明の出願人によって所有され、かつ本明細書にその全内容が引用により組み込まれる「3Dオーサリングツール」という名称の2010年11月19日出願の米国特許仮出願番号第61/415,661号明細書に対する優先権の恩典を請求する。
【0002】
本発明は、3Dオーサリングツールに関し、より具体的には、1つのメディアポイントから別のメディアポイントへの滑らかなジャンプを提供するオーサリングツールに関する。
【背景技術】
【0003】
Blu−ray(登録商標)仕様では、3Dストリームファイルを2Dプレーヤ及び3Dプレーヤの両方によって再生することができる。3Dプレーヤは、3Dストリーム全体を読み取ることになり、2Dプレーヤは、2D映像並びに音声ストリームを含むストリームの2D部分だけを読み取る。
【0004】
上述の仕様は、3Dストリームの2つのタイプ、すなわち、1TS及び2TSを定める。1TSストリームは、単一の搬送ストリームにおける基本ビュー映像及び従属ビュー映像の両方を含む。この搬送ストリームは、48Mbpsに制限される最大ビットレートのものであり、従って、一般的に、このタイプは、高品質3D映像を複数の高品質音声ストリームと多重化するのに十分な高ビットレートを持たない。2TSストリームファイルは、64Mbpsの基本及び従属搬送ストリームに対する最大総ビットレートを有し、従って、高品質3D映像及び音声を搬送するのに十分なビットレートを有する。
【0005】
2TSストリームは、1つの搬送ストリームファイルに基本ビュー映像及び音声ストリームを含み、別の搬送ストリームに従属ビュー映像を含む。この結果、基本ビュー映像は、多くの場合に範囲がより大きく、かつより高いビットレートを有することが多い。実際に、従属ビュービットレートは、MVCがデータを符号化する方法のために、ビューが基本ビューとあまり変わらない場合にゼロに達する場合がある。
【0006】
2TSストリームファイルは、インターリーブされ、説明したように基本ビューブロック及び従属ビューブロックを組み込んでいる。このようなストリームファイルは、Blue−ray(登録商標)仕様でSSIFファイルと呼び、SSIFが立体インターリーブファイルを示す1つの混成ファイルとして格納される。
【0007】
より詳細には、1つの実施においてかつ従来技術の図1を参照すると、アーキテクチャ10は、基本ビュー搬送ストリーム(TS)ファイル12及び従属ビューTSファイル14を含む2TS 3Dストリームファイル16を含む。3Dストリームファイル16は、1組の基本ビューブロック22j及び1組の従属ビューブロック18iに分割される。両方は、3D再生のために使用され、例えば、左眼のための基本ビュー及び右眼のための従属ビュー又は逆も同様であり、基本ビュー22jだけが2D再生のために使用される。
【0008】
プレーヤがAV(視聴覚)ストリームのブロックを読み取るためにドライブシークを実行する時に、プレーヤは、少なくともドライブがジャンプの後の新しいAVストリームデータの読取を開始するまで、滑らかな再生を継続させるために十分なAVストリームデータを読取バッファに入れる必要がある。
【0009】
2つの状況、すなわち、光学メディア層ジャンプにわたる再生及び多ストーリー分岐状況における再生は、特別な処理を必要とする(図2−4)。まず従来技術の図2におけるシーケンス20に示す層断絶ジャンプを参照すると、3Dストリームファイル24が、3Dストリームの基本ビュー及び従属ビューに多重化され、いくつかの基本ビューブロック26i及び従属ビューブロック28jが定められる。層断絶32kは、所望される場合に設定され、層断絶32kをタイムコード又はファイルサイズを使用して推定することができる。通常は長いジャンプを構成する層断絶32は、一般的に、望ましいタイムコード又はファイルサイズに最も近いブロック境界に設定される。多くの場合、現在のオーサリングシステムは、ジャンプポイントを判断するために「パラメータ−A」を利用する。これらは、AVストリーム最大ビットレート、ドライブジャンプ性能、及びジャンプ距離、又はこれらの部分組合せを含むことができる。多くの場合、ターゲットジャンプポイントは、ストリームファイルサイズによって判断され、次に、パラメータ−Aに基づいて評価される。
【0010】
次に、Blue−ray(登録商標)仕様は、シームレスな再生のために確立する必要があるいくつかの条件を設定し、これらは、ステップ34で、提案されたジャンプポイントに対して検査される。シームレスな再生が行われなかった場合、層断絶が移動し、すなわち、異なる層断絶ポイントが試行される。シームレスな再生が達成された場合、層サイズが中間に対して設定された最大サイズを超えないこと、及び第1層サイズがBlue−ray(登録商標)仕様で必要とされる第2層サイズよりも大きいか又は等しくなることを保証するために、層サイズ検査36が実行される。最後に、ファイルシステム画像が作成され、例えば、マスターディスクがステップ38で作成される。
【0011】
図3は、2D多ストーリー分岐を含む媒体のための従来技術の方法30を示している。チャプターA(42)、B(44/46)、及びC(48)を含む多ストーリー再生経路設定を有する2Dストリームが示されており、ここで、Bは、2つの代替分岐B1(44)及びB2(46)を有する。B1又はB2のサイズが最大ジャンプ距離よりも大きい場合、B1及びB2は、最大値よりも小さいジャンプ距離を維持するためにイーターリーブされる。例えば、B1(44)及びB2(46)は、(B1に対して)B1[1]=44(1)及びB1[2]=44(2)、及び(B2に対して)B2[1]=46(1)及びB2[2]=46(2)に更に分割することができる。すなわち、B1及びB2の成分は、最大ジャンプ距離が、現在のBlue−ray(登録商標)ディスクがドライブシーク時間を制限するように所定の最大値、例えば、640,000セクタ又は1.28Gbよりも小さくなるようにインターリーブされる。分岐A−B2−C(下部経路)及び分岐A−B1−C(上部経路)の両方に対するサンプル再生経路が示されている。
【0012】
図2のように、シームレス再生検査がステップ52で実行される。シームレス再生が行われなかった場合、インターリービングが異なる方法で再度実行される。上述のように、層サイズが媒体に対する最大サイズセットを超えないように、また第1層サイズがBlue−ray(登録商標)仕様に必要な第2層サイズよりも大きいか又は等しくなるように、層サイズ検査54が実行される。最後に、ファイルシステム画像が作成される、例えば、マスターディスクがステップ56で作成される。
【0013】
図4は、3D多ストーリー分岐を含む媒体のための従来技術の方法40を示している。チャプターA(62)、B(64/66)、及びC(68)を有する多ストーリー再生経路を備えた設定として3Dストリームが示され、ここで、Bは、2つの代替分岐B1(64)及びB2(66)を有する。基本及び従属ビューブロック62i、62j、64i、64j、66i、66j、68i、及び68jに分割されたチャプター又は3Dストリームファイルの全てが示されている。従って、B1又はB2は、最大ジャンプ距離よりも大きく、この2つは、最大値よりもジャンプ距離を小さくしておくためにインターリーブすることができる。また、この最大ジャンプ距離は、現時点で約1.28GBである。インターリービングの例として、B1(64)及びB2(66)は、更に(B1に対して)B1[1]及びB1[2]、及び(B2に対して)B2[1]及びB2[2]に分割される。インターリービングは、最大ジャンプ距離が所定の最大値よりも小さくなるように行われる。分岐A−B2−C(下部経路)及び分岐A−B1−C(上部経路)の両方に対するサンプル再生経路が示されている。
【0014】
ここでもまた、シームレスな再生検査がステップ72で実行される。シームレス再生検査に続いて、層サイズが媒体に対する最大サイズセットを超えないようにするために、層サイズ検査74が実行される。最後に、ファイルシステム画像が作成され、例えば、マスターディスクがステップ76で作成される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
Blue−ray(登録商標)ディスクのような光学媒体などで3Dコンテンツを提供するための技術を実施するためのシステム及び方法を提供する。1つの例示的な実施では、コンピュータシステム上で実行される3Dオーサリングツールは、複製のための画像を構成する方法を管理し、画像は、バッファアンダーランなしにジャンプを処理するように構成され、ジャンプは、例えば、層スイッチング又は多分岐層ラインで分岐から又は分岐に移動することによって起こる。
【0016】
システム及び方法の一実施形態では、許容できない再生品質をもたらすようなバッファアンダーランの危険なしにジャンプ(別の層への又は同じ層の別のポイントへの)を作ることができる場所を制御する特徴が、光学媒体オーサリングツールに提供される。
【0017】
システム及び方法のある一定の実施では、従来技術のシステムにおける上述のような「パラメータ−A」を使用する代わりに、異なるパラメータの群、すなわち、「パラメータ−B」及び特にAVストリームローカルビットレート及びジャンプ距離が、所定の2D又は3Dストリームに対する許容可能なジャンプポイントの全てを判断するために使用される。ジャンプ機能フラグが、これらのポイントで設定され、ジャンプが要求された場合、バッファアンダーランに対する可能性を推定するジャンプ機能フラグが、これらのポイントで作られる。従って、以前に要求されたシームレス再生条件検査を実行する必要はない。ジャンプ機能フラグは、適切なポイントを識別するための便利な方法として開示されるが、このようなポイントを示すあらゆる方法を利用することができ、フラグの使用が単に例示的であることは当業者によって理解されるであろう。
【0018】
1つの例示的な方法では、所定の3Dストリームファイルに対して、第1ステップは、基本ビューブロック及び従属ビューブロックを定めることとすることができる。これらを定める時に、ローカルビットレート及びジャンプ距離のようなパラメータは、ジャンプ機能フラグを設定する場所を判断するために利用することができ、これらのフラグは、長いジャンプを所定の基本又は従属ビューブロックの後に配置することができるか否かを判断する。本来、ジャンプ機能フラグは、長いジャンプをバッファアンダーランなしに実行することができる場所を判断し、シームレスな再生を保証する。3Dの状況では、3Dブロックのローカルビットレート(基本及び従属ビューブロックの両方のシーケンス)及び2Dブロック(基本ビューブロック)の両方は、ポイントがジャンプ可能であるかを判断するために利用することができる。
【0019】
より詳細には、このようなバッファアンダーランが起こる一般的な理由は、長いジャンプポイントの前のローカルビットレートが高すぎる時に長いジャンプが試行されるからである。特に、長いジャンプ前の各ブロックが、最小範囲サイズよりも大きい場合、ジャンプが作られている間に表示するためのデータを提供するのに最小範囲ブロックからバッファに入れられたデータで十分であるので、シームレスな再生が保証されることになる。しかし、ビットレートは高すぎてはならず、さもないと、多過ぎるデータが必要になる。この結果、最小範囲サイズは、各ブロックのビットレート毎に計算することができ、すなわち、ブロックビットレートは、判断された最小範囲サイズに達する。2Dの場合のように、3Dブロックビットレートは、最小3D範囲サイズに達し、2Dブロックビットレートは最小2D範囲サイズに達する。言い換えれば、ブロックが短すぎる場合、ジャンプをその後に作ることができない。
【0020】
システム及び方法は、いくつかの異なる特定のシナリオで利用することができる。特に妥当な状況は、再生が光学媒体層ジャンプにわたって起こる場合、すなわち、光学層が読み取られ、読取が別の光学層に続く場合を含む。一般的に、多層レコーディングでは、少なくとも1つのこのような層ジャンプが起こることになる。多くの場合、層ジャンプでは、新しい層に読取レーザを再集束させるのに必要な時間のために、多くても40,000セクタをジャンプさせることができる。長いジャンプを含む別の状況は、タイトルが多ストーリー分岐を含む場合であり、ジャンプは、ストーリーの分岐ポイントで起こる。更に別の状況は、タイトルが複数のアングルを含む場合であり、ユーザは、1つのアングルから別のアングルに切り換えることができる。これらの場合、同じ層が読み取られる場合、すなわち、層ジャンプが必要ない場合、長いジャンプは、より多くのセクタ、例えば、640,000にわたる場合がある。
【0021】
システム及び方法は、2D及び3Dメディアストリームの両方のオーサリングに利用することができる。2つが連結されている場合、例えば、Blue−ray(登録商標)仕様では、一般的に、この機能は両方に適用されることになる。
【0022】
1つの態様では、本発明は、長いジャンプがバッファアンダーランをもたらさないように3Dメディアストリームを準備する方法に関し、本方法は、a)3Dメディアストリームを受信する段階、b)3Dメディアストリームを基本ビューブロック及び従属ビューブロックのセットに分割する段階、c)第1の基本ビューブロックに対して、2D再生の間の長いジャンプがバッファアンダーランの発生なしに第2ブロックに対して作ることができるかを判断するための計算において少なくともローカルビットレートを使用する段階、d)1対の基本ビューブロック及び従属ビューブロックである第1の3Dブロックに対して、3D再生中の長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに第2ブロックに対して作ることができるかを判断するための計算に少なくともローカルビットレートを使用する段階、e)長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに第2ブロックに対して作ることができる場合、第1の基本ビューブロックに長いジャンプが続くようにメディアストリームを構成する段階、及びf)分割かつ構成されたメディアストリームからファイルシステム画像又はマスターディスク画像を作成する段階を含む。
【0023】
本発明の実施は、以下のエリアの1つ又はそれよりも多くを含むことができ、構成する段階は、第1ブロックでジャンプ機能フラグを設定する段階を含むことができ、各ブロックは、時間的開始及び時間的終了を有し、設定段階は、第1ブロックの時間的終了でジャンプ機能フラグを設定する段階を含む。ローカルビットレートは、ブロックの平均ビットレートとすることができる。本方法は、第1従属ビューブロックに対して、バッファアンダーランの発生なしに長いジャンプを別のブロックに対して作ることができるかを判断するために少なくともローカルビットレートを使用する段階、及びもしそうである場合、第1従属ビューブロックに続くジャンプ機能フラグを設定する段階を更に含むことができる。使用する段階は、バッファアンダーランの発生なしに長いジャンプを第2ブロックに対して作ることができるかを判断するための計算においてジャンプ距離を使用する段階を更に含むことができる。3Dメディアストリームは、開始基本ビューブロック及び終了基本ビューブロックを有することができ、終了基本ビューブロックは、それに先行する基本ビューブロックに対して満足されるサイズ要件を維持している間は可能な限り大きい範囲を有することができる。終了基本ビューブロックは、3Dメディアストリームにおいてそれに先行する基本ビューブロックの全てよりも大きい範囲を有することができる。基本ビューブロックの平均ローカルビットレートは、従属ビューブロックの平均ローカルビットレートの2倍と4倍の間とすることができる。本方法は、「Blue−ray Disc(登録商標)」のファイルシステム画像又はマスターディスク画像を構成する段階を更に含むことができる。ローカルビットレートは、最小ブロックサイズの計算に利用することができ、所定の基本ビューブロックサイズが最小ブロックサイズよりも大きい場合、及び所定の3Dブロックサイズが最小ブロックサイズよりも大きい場合、本方法は、所定の基本ビュー及び3Dブロックで長いジャンプを可能にする段階を更に含むことができる。長いジャンプは、メディア層ジャンプに関連付けることができる。構成する段階は、第1ブロックでジャンプ機能フラグを設定する段階を含むことができ、本方法は、長いジャンプ可能ポイントから層断絶を選択する段階を更に含むことができ、層断絶は、最小層サイズよりも小さい層サイズを維持するように選択される。選択する段階は、それによって作成された層が所定のサイズの範囲の層サイズを有するように、層断絶を選択する段階を更に含むことができる。長いジャンプは、多ストーリー分岐ポイントに関連付けることができる。基本ビューブロック及び従属ビューブロックの組は、ストーリーチャプターに更に編成することができ、少なくとも1つのストーリーチャプターは、複数の分岐に分割され、本方法は、a)少なくとも1つの分岐を基本及び従属ビューブロックの2つ又はそれよりも多くの群に細分する段階、及びb)1つの分岐に関連付けられた基本及び従属ビューブロックの少なくとも1つの群を別の分岐に関連付けられた基本及び従属ビューブロックの2つの群の間のポイントにインターリーブし、ポイントが、長いジャンプが許可される場合及び長いジャンプに関連付けられたジャンプ距離が最大ジャンプ距離よりも小さい場合に選択される段階を更に含むことができる。最大ジャンプ距離は、320000セクタと640000セクタの間とすることができる。
【0024】
別の態様では、本発明は、コンピュータデバイスに上述の方法を実行させるための命令を含む持続性コンピュータ可読媒体に関する。
【0025】
別の態様では、本発明は、ジャンプにわたって最小のオファーアンダーランを保証するシームレスな再生のためのメディアストリームを準備するためのシステムに関し、システムは、a)3Dストリームファイルを分析し、かつ3Dストリームファイルを一連の基本ビュー及び従属ビューブロックに分割することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ、及びb)一連のブロック間の1つ又はそれよりも多くのポイントを選択することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリであって、ポイントが、長いジャンプ可能ポイントとして選択され、長いジャンプ可能ポイントが、長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに実行することができるロケーションを表すメモリを含む。
【0026】
本発明の実施は、以下の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。長いジャンプは、層ジャンプのためのものとすることができ、システムは、層断絶を選択することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリを更に含むことができ、層断絶は、長いジャンプを作ることができ、かつ層サイズが所定の最大値よりも小さくなるように層断絶が選択されるロケーションで選択される。長いジャンプは、多ストーリー分岐ポイントのためのものとすることができ、多ストーリーは、少なくとも2つのチャプターを含み、チャプターの少なくとも1つは、少なくとも2つの分岐を有し、分岐の少なくとも2つの各々は、基本及び従属ビューブロックの少なくとも2つの群を有し、多ストーリーは、更に、1つの分岐に関連付けられた基本及び従属ビューブロックの少なくとも1つの群を別の分岐に関連付けられた基本及び従属ビューブロックの2つの群間のポイントにインターリーブすることができるコンピュータ可読命令を担持するメモリを含み、そのポイントは、長いジャンプが許可される場合及び長いジャンプに関連付けられたジャンプ距離が最大ジャンプ距離よりも小さい場合に選択される。システムは、メディアストリームに関連付けられた最終基本ビューブロックを作成することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリを更に含むことができ、最終基本ビューブロックは、メディアストリームの先行する基本ビューブロックよりも大きい。
【0027】
本発明の利点は、以下の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。メディア再生中のバッファアンダーランの発生を低減又は排除するという非常に有用な特徴を有するオーサリングツールを提供することができる。この特徴は、層ジャンプ中、多ストーリー分岐内でのジャンプ中、又は他のシナリオにおいてバッファアンダーランを低減するために適用することができる。
【0028】
他の利点は、本明細書の教示を与えられた当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】3Dメディアストリームを基本及び従属ビューブロックに分割するための従来技術の処理を示す図である。
【図2】3Dメディアストリームを基本及び従属ビューブロックに分割し、かつ層断絶を実行するための従来技術の処理を示す図である。
【図3】2D多ストーリー分岐状況でメディアストリームを基本及び従属ビューブロックに分割するための従来技術の処理を示す図である。
【図4】多ストーリー分岐状況で3Dメディアストリームを基本及び従属ビューブロックに分割するためのより詳細な従来技術の処理を示す図である。
【図5】バッファアンダーランなしに層にわたる長いジャンプ中でも滑らかに再生するために3Dメディアストリームを準備するための本明細書に開示する原理による処理を示す図である。
【図6】図5に対応する流れ図を示す図である。
【図7】バッファアンダーランなしに多ストーリー分岐ストーリーラインでのロケーション間の長いジャンプ中にも滑らかに再生するために3Dメディアストリームを準備するための本明細書に開示する原理による処理を示す図である。
【図8】図7に対応する流れ図を示す図である。
【図9】再生されたブロックのラインの最後でシームレスな再生を保証するためのある一定の実施で利用することができる本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図10(A)】インターリーブするための処理を詳しく示すある一定の実施で利用することができる多ストーリー分岐のための本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図10(B)】インターリーブするための処理を詳しく示すある一定の実施で利用することができる多ストーリー分岐のための本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図10(C)】インターリーブするための処理を詳しく示すある一定の実施で利用することができる多ストーリー分岐のための本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図10(D)】インターリーブするための処理を詳しく示すある一定の実施で利用することができる多ストーリー分岐のための本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図11(A)】他の多ストーリー分岐に続けて発生している多ストーリー分岐を示すある一定の実施で利用することができる多ストーリー分岐のための本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図11(B)】他の多ストーリー分岐に続けて発生している多ストーリー分岐を示すある一定の実施で利用することができる多ストーリー分岐のための本明細書に開示する原理による別の態様を示す図である。
【図12】本明細書に開示する原理による2D又は3Dオーサリングツールのシステム図である。
【図13】2D又は3Dオーサリングツールのための例示的なコンピュータ環境を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図5及び6を参照すると、本発明の1つの実施による添付の流れ図60と共に処理50が示されている。この実施では、3Dストリームは、(以前では要求された)シームレスな再生条件検査なしでも、シームレスな再生が層断絶にわたって起こることになる方法で準備される。
【0031】
最初に、3Dストリームファイル80が入力され(ステップ81)、かつ基本及び従属ビューに多重化される。多重化されたストリームは、基本ビューブロック84及び従属ビューブロック82に分割される(ステップ83)。
【0032】
いくつかの長いジャンプ可能ポイント86i、86j、及び86kが、識別され、かつこのような長いジャンプ可能ポイントでの「長いジャンプ機能フラグ」の設定によることを含むあらゆる数の方法で示すことができる(ステップ87)。長いジャンプ可能ポイント86iが発生する場所の判断は、所定のブロックでのローカルビットレートの値を含む計算によって行われる(ステップ85)。例えば、使用されるローカルビットレートは、ブロックの平均ビットレートとすることができる。
【0033】
2Dのケースでは、上述の計算で使用されるローカルビットレートは、現在の基本ビューブロックの平均ビットレートとすることができる。次に、長いジャンプに対するシームレスな2D再生を保証する最小ブロックサイズを計算することができる。(a)層断絶にわたるジャンプ及び(b)最大1.28GB又は640,000セクタとすることができる層内のジャンプという長いジャンプの2つのタイプを考えることができる。各使用のケースでは、最小要求ブロックサイズも個別に異なるジャンプ時間を有する。現在の基本ビューブロックのサイズが、現在の基本ビューブロック平均ビットレートによって判断される最小ブロックサイズよりも大きい場合、現在の基本ビューブロックは、そのブロックのすぐ後に長いジャンプ機能フラグを設定させることができ、シームレスな2D再生を保証する。
【0034】
3Dのケースでは、平均ビットレートを利用することができるが、今回は、これは、3Dストリーム割り当てブロックである。長いジャンプにわたるシームレスな3D再生を保証する最小ブロックサイズが再度計算される。この態様は、一般的に、2Dのケースと同じであり、使用のケースに依存して異なるジャンプの長さが存在する。3Dストリーム割り当てブロックサイズが最小ブロックサイズよりも大きい場合、現在のブロックは、そのブロックのすぐ後に長いジャンプ機能フラグセットを有することができ、シームレスな3D再生を保証する。ローカルビットレートを含むこのような分析は、各ブロックに対して続けることができる。
【0035】
所定のタイトルに対して、2Dのケース及び3Dのケースの両方は、シームレスな再生を保証する必要がある。両方が保証される場合、長いジャンプ機能フラグを現在のブロックの後に直接設定することができる。最小サイズ計算の詳細な式は、Blue−ray(登録商標)ディスク仕様で提供される。
【0036】
この関連では、「読取専用フォーマットパート3」(V2.4又はそれより新しいもの、最新バージョンはV2.5である)パート3−1という名称の節の「Blue−ray(登録商標)Disc仕様」の付録P13.4が、本明細書に説明する原理に関するストリームファイル割り当て規則を網羅することに注意されたい。P.13.4.2では、基本ビューブロック、従属ビューブロック、及び3Dブロックに対する基本規則が提供されて定められている。P13.4.2.1〜P.13.4.2.4で5つのこのような条件(条件1〜5)が定められている。P.13.4.2.1で定められる条件1は、2Dブロックの最小サイズ計算に関し、従って、REXT[i]は、2Dブロックのローカルビットレートであり、TJUMPはジャンプ時間である。P.13.4.2.3で定められる条件4は、3Dブロックの最小サイズ計算に関し、従って、REXTSSは、3Dブロックのローカルビットレートであり、TJUMPは、ジャンプ時間である。基本規則及び条件2、3、5は、長いジャンプ機能を識別する前に1対の基本及び従属ビューブロックを作成する時に使用される。
【0037】
長いジャンプ可能ポイントが示された後、層断絶86i’をいくつかのケースで付加的な基準を利用してこれらのポイントから選択することができる。例えば、全体的な層サイズは、最大層サイズ内、例えば、現在のBlue−ray(登録商標)ディスクの場合は25GBに維持する必要がある。複数の層間で可能な限り近い層サイズを維持することも望ましいことになる。
【0038】
長いジャンプ可能ポイントから層断絶を選択することにより、シームレスな再生が一般的に保証される場合、個別のシームレスな再生条件検査に対する必要性は、一般的に存在しない。層サイズ検査92を実行することができ(ステップ89)、その後に複製のためのファイルシステム画像及び/又はマスターデータ94の作成が続く。
【0039】
図7及び8を参照すると、本発明の別の実施による添付の流れ図80と共に処理70が示されている。この実施では、以前には要求されたシームレスな再生条件検査なしに多ストーリー分岐タイトルでシームレスな再生が起こるような方法で3Dストリームが準備される。
【0040】
最初に、チャプターA102、B1/B2 104/106、及びC108を有する3Dストリームファイルが入力され(ステップ103)、かつ基本及び従属ビューに多重化される。多重化されたストリームは、基本ビューブロック102j、104j、106j、及び108j、及び従属ビューブロック102i、104i、106i、及び108iに分割される(ステップ105)。
【0041】
いくつかの長いジャンプ可能ポイント110i、110j、及び110kが、識別され、かつこのような長いジャンプ可能ポイントでの「長いジャンプ機能フラグ」の設定によることを含むあらゆる数の方法で示すことができる(ステップ109)。長いジャンプ可能ポイント110iが発生する場所の判断は、所定のブロックでローカルビットレートを含む計算によって行われる(ステップ107)。この計算の態様は、図5−6に関して上述したのと同じである。
【0042】
B1又はB2が最大ジャンプ距離よりも大きい場合、B1又はB2は、最大値よりも小さいジャンプ距離を維持するためにインターリーブされる(ステップ111)。現在のBlue−ray(登録商標)ディスクの場合、最大ジャンプ距離は、約1.28GBである。更に、インターリービングは、インターリーブされたチャプター間の断絶が長いジャンプ可能ポイントで発生するようにするために実行される。例えば、図7では、インターリービングは、「B」チャプターがB1−B2−B1−B2構成に置かれるようにされ、106(1)i、jのようなブロックは、104(2)i,jの前に発生し(分かり易いように、B1及びB2基本及び従属ビューブロックは、それぞれに104(1)i,j及び104(2)i,j及び106(1)i,j及び106(2)i,jとしてまとめて列挙されている)、B1−B1及びB2−B2ジャンプの両方がシームレスにかつバッファアンダーランなしに発生することを可能にする。
【0043】
ここでもまた、長いジャンプ可能ポイントから層断絶を選択することにより、シームレスな再生が一般的に保証される場合、個別のシームレスな再生条件検査は、一般的に必要ない。層サイズを最大層サイズ内に、例えば、現在のBlue−ray(登録商標)ディスクの場合の25GBに維持するために、層サイズ検査112を実行することができ(ステップ113)、この後に複製のためのファイルシステム画像及び/又はマスターデータ114の作成が続く(ステップ115)。
【0044】
本発明のある一定の実施の付加的な態様をここで説明する。図9(A)−(D)を参照すると、様々なビットレートを有する基本及び従属ビューブロックを示すいくつかのブロック90が示されている。この態様では、3Dストリームの最後の基本ビューブロックのサイズを大きくすることにより、例えば、必要に応じて最後のブロックの前のブロックのサイズを調節することにより、最後のブロックを長いジャンプ可能にする可能性が極めて増大する。
【0045】
図9(A)では、基本ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116j,118j,及び122j)は、従属ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116i、118i、及び122i)よりもかなり大きい。例えば、レートは、35Mbpsとすることができる。最終ブロック126Njが前よりも大きく、例えば、12.6MBよりも増大するようにブロックを変形することにより、その最終ブロック126Njの後に長いジャンプ機能を有する可能性がかなり増大する。この変形は、最後から2番目のブロック124(N−1)j(及び関連付けられた従属ビューブロック126Ni及び124(N−1)i)のサイズの縮小を必要とする。12.6MBの例示的な大きなブロックサイズを上記に開示したが、このようなブロックサイズは、18.5MBに同じか又はそれよりも大きく、かつ500K程度に小さくすることができることに注意されたい。
【0046】
図9(B)では、基本ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116j、118j、及び122j)は、従属ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116i’、118i’、及び122i’)の3倍の大きさである。多くの状況では、このレート比は、かなり理想的なケースとして見ることができる。また、レートは、35Mbpsとすることができるが、従属ビュー搬送ストリームレートは、(A)においてケースにわたって増加する。最終ブロック126Njが前よりも増大し、例えば、12.6MBよりも増大するようにブロックを変形することにより、最終ブロック126Njの後に長いジャンプ機能を有する可能性はかなり高くなる。この変形は、ここでもまた、最後から2番目のブロック124(N−1)j(及び関連付けられた従属ビューブロック126Ni’及び124(N−1)i’)のサイズの縮小を必要とすることになる。
【0047】
図9(C)では、基本ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116j’、118j’、及び122j’)は、従属ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116’’、118i’’、及び122i’’)と実質的に同じである。例えば、レートは、23Mbpsとすることができる。同様に、最終ブロック126Nj’が前よりも増大し、例えば、6.2Mbよりも増大するようにブロックを変形することにより、その最終ブロック126Nj’の後に長いジャンプ機能を有する可能性は、極めて増大する。この変形はまた、最後から2番目のブロック124(N−1)j’(及び関連付けられた従属ビューブロック126Ni’’及び124(N−1)i’’)のサイズの縮小を必要とすることになる。
【0048】
図9(D)では、基本ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116j’’、118j’’、及び122j’’)が、従属ビュー搬送ストリームビットレート(ブロック116i’’’、118i’’’、及び122i’’’)に対して実質的に変化すると考えられる状況が示されている。例えば、レートを35Mbpsとすることができるが、大幅に変えることもできる。最終ブロック126Nj’’が以前よりも増大し、例えば、12.6Mbよりも増大するようにブロックを変形することにより、その最終ブロック126Nj’’の後に長いジャンプ機能を有する可能性は、極めて高くなる。この変形はまた、最後から2番目のブロック124(N−1)j’’(及び関連付けられた従属ビューブロック126Ni’’’及び124(N−1)i’’’)のサイズの縮小を必要とすることになる。
【0049】
この技術により、ディスク上の任意のロケーションに起こる場合がある最後のブロックに続くジャンプは、シームレスである高い可能性を有する。
【0050】
図10(A)−(D)は、多ストーリー実施では、長いジャンプが必要かを検査するための処理、及び必要に応じてインターリービングを通じてこの処理を実行する方法を示している。3Dストリーム100は、第1チャプターA(132)、最後のチャプターC(136)、及び3つの代替分岐B1(134a)、B2(134b)、又はB3(134C)のいずれかとすることができる中間チャプターBを有する。A132の再生の後で、望ましい最も長いジャンプは、距離L1に示すように、A132の終わりからB3 134Cの始めまでになる。別の潜在的に長いジャンプは、距離L2に示すB1の終わりからCの始めまでになる。
【0051】
これらの距離及び多ストーリー分岐内のあらゆる他の距離は、次に検査され(図10(B)に示されている方法120のステップ139)、全ての可能な再生経路におけるジャンプ距離が、ある最大値、例えば、640,000セクタよりも小さい場合、いずれのインターリービングも実行する必要はない。上述のように、基本ビューブロック及び従属ビューブロックが、各3Dストリームファイルに対して定められ(ステップ141)、長いジャンプ機能フラグ137jumpが設定される。しかし、インターリービングが望ましい場合(ステップ143)、インターリービングを実行するためのアルゴリズムを利用することができる(ステップ145)。更に、このケースでは、インターリービングのポイントをジャンプ可能ポイントに配置することができる。
【0052】
1つのこのようなアルゴリズムは、図10(C)のコード110によって示されるものである。このアルゴリズムは、図10(D)の流れ図145にも示されるいくつかの機能を実行する。実施されるアルゴリズムは、多ストーリー分岐におけるSSIFファイルの総サイズ(ステップ147)及び最大ジャンプ距離、例えば、640,000セクタに基づいて、結果の立体範囲ブロック「EXTSS」に対するターゲットサイズ及び数を設定する。このようなEXTSSブロックは、一般的に、1つの連続したセクタ割り当て又は1つのファイル割り当てブロックを示している。これらは、小さく、例えば、1min、又は大きく、例えば、ムービーの30分の部分にすることができる。
【0053】
分割の数を推定する1つの方法は、インターリーブされた群、例えば、B1、B2、及びB3に属するファイルの総サイズX(セクタにおける)を取ることである。この数は、次に、ジャンプに対するセクタの最大数、例えば、640,000で割ることができる。より精密には、
Div_num(initial value)=INT(X/640,000+1)
例えば、X=320,000セクタ(〜0.64Gb)の場合、Div−num(initial value)=1である。これは、インターリービングが必要ないが、全ての他の条件が満たされていることを確認するためにコード110におけるアルゴリズムをDiv−num(initial value)=1によって実行することができることを意味する。X=640,000セクタ(12.8Gb)の場合、Div−num(initial value)=11である。これは、少なくとも11の個別のブロックへの分割が必要であることを意味する。この結果、Div_numは11で始まり、一般的に増すことができる。
【0054】
ターゲットサイズの設定に続いて及び始まりから開始して、アルゴリズムは、EXTSSが少なくともターゲットサイズを有し、かつ最後の範囲、例えば、「EXT1」が長いジャンプ機能を有するまで、3Dストリームファイルに対してEXTSSを割り当てる(必要に応じて3Dストリームファイルがインターリービング目的のために分割される場合)(ステップ149)(図9を参照されたい)。SSIFファイルに対する次のEXTSSを生成する時に、ターゲットは、以前のEXTSSがそのターゲットサイズを超えた量だけ下に調節することができる。
【0055】
ステップ151に示すように、結果のインターリーブされたジャンプ距離は、最も長いジャンプ距離が、最大値、例えば、640,000セクタよりも小さいことを保証するために検査される。例えば、3つのSSIFファイルがインターリーブされた場合、ジャンプ距離検査ターゲットは、B1(i)+B2(i)、B2(i)+B3(i)になり、従って、「i」は、最大の分割の数Div_numである。長いジャンプ可能ポイント分布が、コンテンツ依存であり、ローカルビットレートに頼る場合、実際の実施は、1つのインターリービング群の総データサイズ、例えば、B1+B2+B3からの推定された分割数によって開始することができる。次に、本発明のシステムは、インクリメントされた分割数によるインターリービングを繰返し試行することができる。所定の実施で所望される場合、反復の最大数を設定することができる。
【0056】
上述のシナリオは、単に1つのチャプターが複数の分岐を有する多ストーリー状況を説明している。本発明のシステム及び方法の実施は、複数のチャプターが複数の分岐を有する状況で利用することができることは理解されるであろう。例えば、図11(A)を参照すると、ストーリーラインA−Bが、Bの複数の分岐(B1 144i、B2 144j、及びB3 144k)に至るAの複数の分岐(A1 142i、A2 142j、及びA3 142k)を有するチャプターレイアウト130が示されている。各Aiは、3つの潜在的なBjに至り、従って、9つの組合せが可能である。
【0057】
これらのSSIFファイルを割り当てる1つの典型的なデフォルト方法が、割り当て140として図11(B)に示されている。しかし、明らかなように、SSIFファイル142iの終わりからSSIFファイル144kの始めへのジャンプは、このケースでは最大長いジャンプであり、640,000セクタを超えることが多い。従って、インターリービングが必要である。図11(B)の下図は、このようなインターリービングを示しており、上述のように、SSIFがインターリーブされるポイントは、適切なジャンプ可能ポイントで発生する必要がある。図示のように、望ましい最も長いジャンプは、640,000セクタの最大値より下であり、この最大値は、「規則−A」と呼ぶ。この図に見られるように、更に一般的に遭遇される場合、群Aファイルの最後のEXTSS及び群Bファイルの第1のEXTSSは、望ましい640,000セクタ内の最も長いジャンプ(A1からB3)を維持するためによりも小さいサイズのEXTSSファイルを必要とする。これは、これらのEXTSSファイルのサイズを以前のEXTSSファイルの約半分に見積ることによって達成することができ、ジャンプ距離が320,000セクタよりも小さい「規則−B」を生じる。勿論、これらの規則の変形を所定の状況で利用することができることは理解されるであろう。
【0058】
図12は、本明細書に説明する原理による3Dオーサリングツールのシステム170を示している。システム170は、プロセッサ182と、3Dストリームを分析し、3Dストリームを一連の基本ビュー及び従属ビューブロックに分割することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ184とを含む。2D出力だけが望ましい場合、基本ビューブロックだけを作成する必要があることは理解されるであろう。システム170は、長いジャンプ可能ポイントとして連続してブロック間の1つ又はそれよりも多くのポイントを選択することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ186を更に含む。メモリ186は、一般的に、ブロックのビットレートを検出することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ188を要求する場合がある。上述のように、ビットレート及び潜在的にジャンプ距離又は他のパラメータを使用して、潜在的に長いジャンプ可能であるとしてポイントを分類することができる。このようなポイントが分類される場合、バッファアンダーランの低い可能性でそのポイントから長いジャンプを作ることができ、従って、シームレスな再生の機会を増す。システム170は、マルチ分岐ストーリーラインのブロックをインターリーブすることができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ192を更に含むことができ、インターリービングは、長いジャンプ可能ポイントで発生する。上述のように、メモリ192は、望ましいブロックの数を判断し、かつインターリービングを望ましい場所にブロックを追加するなどのためのアルゴリズムを含むことができる。システム170は、最終基本ビューブロックを作成することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ194を更に含むことができ、最終基本ビューブロックは、少なくとも1つ又はそれよりも多くの先行するブロックよりも大きいサイズを有する。最終基本ビューブロックは、先行するブロックの一部を小さくすることによって大きくすることができ、この結果、これらのブロックは、小さな範囲を有することができる。システム170は、ここでもまたシームレスな再生のために、層断絶を起こすことができる場所を判断するために長いジャンプ可能ポイントを使用することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリ196を更に含む。層サイズを試験するのに必要なものなどを含む他のメモリも理解されるであろう。
【0059】
3Dオーサリングツールにおいて開示したものは、長いジャンプでのバッファアンダーランに対する保護を提供するものであり、長いジャンプにわたるバッファアンダーランは、1つのメディア層から別のメディア層へのジャンプが作られた時に、又は遠いセクタへの分岐が多ストーリーメディアタイトルで行われた時に発生する場合がある。
【0060】
1つの実施は、3Dオーサリングツールを提供するコードを実行するなどのコンピュータ命令を格納及び実行するための1つ又はそれよりも多くのプログラマブルプロセッサ及び対応するコンピュータシステム構成要素を含む。図13を参照すると、例示的なコンピュータ環境160の表示が示されている。
【0061】
コンピュータ環境は、コントローラ152、メモリ156、ストレージ158、メディアデバイス164、ユーザインタフェース172、入力/出力(I/O)インタフェース174、及びネットワークインタフェース176を含む。これらの構成要素は、共通バス178によって相互接続される。代替的に、センターにおけるコントローラによるスターパターンのような異なる接続構成を使用することができる。
【0062】
コントローラ152は、プログラマブルプロセッサを含み、コンピュータ環境及びその構成要素の作動を制御する。コントローラ152は、メモリ154又は組込みコントローラメモリ(図示せず)から命令をロードし、システムを制御するためにこれらの命令を実行する。この実行では、コントローラ152は、部分的にソフトウエアシステムとして上述の機能を提供することができる。代替的に、それは、コントローラ152における個別のモジュラー式構成要素として実施することができる。
【0063】
持続性コンピュータ可読メモリ156を含むことができるメモリ154は、システムの他の構成要素によって一時的に使用するデータを格納する。1つの実施では、メモリ154がRAMとして実施される。他の実施では、メモリ154はまた、フラッシュメモリ及び/又はROMのような長期又は永久メモリを含む。
【0064】
持続性コンピュータ可読メモリ162を含むことができるストレージ158は、システムの構成要素によって使用されるデータを一時的に又は長期間格納する。1つの実施では、ストレージ158は、ハードディスクドライブ又は固体ドライブである。
【0065】
持続性コンピュータ可読メモリ166を含むことができるメディアデバイス164は、取外し可能媒体を受け入れ、データを読み取る及び/又は挿入された媒体にデータを書き込む。1つの実施では、メディアデバイス164は、光ディスクドライブ又はディスクバーナー、例えば、書込可能Blue−ray(登録商標)ディスクドライブ168である。
【0066】
ユーザインタフェース172は、ユーザからユーザ入力、例えば、ユーザコンテンツ選択を受け入れ、かつユーザに情報を呈示するための構成要素を含む。1つの実施では、ユーザインタフェース172は、キーボード、マウス、音声スピーカ、及びディスプレイを含む。コントローラ152は、オーサリングツールの作動を調節するためにユーザからの入力を使用する。
【0067】
I/Oインタフェース174は、外部ストレージ又は補助デバイス、例えば、プリンタ又はPDAのような対応するI/Oデバイスに接続するための1つ又はそれよりも多くのI/Oポートを含む。1つの実施では、I/Oインタフェース174のポートは、USBポート、PCMCIAポート、シリアルポート、及び/又はパラレルポートのようなポートを含む。別の実施では、I/Oインタフェース174は、外部デバイスとの無線通信用無線インタフェースを含む。これらのI/Oインタフェースは、1つ又はそれよりも多くのコンテンツ再生デバイスに接続するために利用することができる。
【0068】
ネットワークインタフェース176は、ローカルネットワークとの接続を可能にし、RJ−45又は「イーサネット」又は「WiFi」インタフェース(802.11)のような有線及び/又は無線ネットワーク接続を含む。WiMax、3G又は4G、802.15プロトコル、802.16プロトコル、衛星、又はBluetooth(登録商標)などを含む多数の他のタイプのネットワーク接続が可能であることは理解されるであろう。
【0069】
コンピュータ環境は、このようなデバイスに典型的な付加的なハードウエア及びソフトウエア、例えば、電力及びオペレーティングシステムを含むことができるが、これらの構成要素は、簡略にするために図には具体的に示されていない。他の実施では、デバイスの異なる構成、例えば、異なるバス又は格納構成又はマルチプロセッサ構成を使用することができる。
【0070】
本発明の様々な例示的な実施を説明した。しかし、(本教示を与えられた)当業者は、付加的な実施も可能であり、かつ本発明の範囲にあることを認識するであろう。
【0071】
例えば、本発明の技術は、2D及び3Dストリームだけでなく、他のタイプの混合コンテンツに適応させることができると考えられる。
【0072】
従って、本発明は、特許請求の範囲及びそれに対する均等物によってのみ制限されるものとする。
【符号の説明】
【0073】
50 本発明の1つの実施による処理
82 従属ビューブロック
84 基本ビューブロック
92 層サイズ検査
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長いジャンプがバッファアンダーランをもたらさないように3Dメディアストリームを準備する方法であって、
a)3Dメディアストリームを受信する段階と、
b)前記3Dメディアストリームを基本ビューブロック及び関連の従属ビューブロックの各対が3Dブロックを構成する1組の基本ビューブロック及び従属ビューブロックに分割する段階と、
c)第1の基本ビューブロックに対して、2D再生中の長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに第2ブロックに対して作ることができるかを判断する計算に少なくともローカルビットレートを使用する段階と、
d)第1の3Dブロックに対して、3D再生中の長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに第2ブロックに対して作ることができるかを判断する計算に少なくともローカルビットレートを使用する段階と、
e)長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに前記第2ブロックに対して作ることができる場合、前記第1の基本ビューブロックに続いて長いジャンプを可能にするように前記メディアストリームを構成する段階と、
f)前記分割かつ構成されたメディアストリームからファイルシステム画像又はマスターディスク画像を作成する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記構成する段階は、前記第1ブロックにジャンプ機能フラグを設定する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ローカルビットレートは、ブロックの平均ビットレートであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記使用する段階は、長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに第2ブロックに対して作ることができるかを判断する前記計算にジャンプ距離を使用する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記3Dメディアストリームは、開始基本ビューブロック及び終了基本ビューブロックを有し、
前記終了基本ビューブロックは、それに先行する基本ビューブロックに対して満足されるサイズ要件を維持しながら、できるだけ大きい範囲を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記終了3Dブロックは、前記3Dメディアストリームにおいてそれに先行する基本ビューブロックの全てよりも大きい範囲を有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
「Blue−ray Disc(登録商標)」のための前記ファイルシステム画像又はマスターディスク画像を構成する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ローカルビットレートは、最小ブロックサイズの計算に使用され、所定の基本ビューブロックサイズが該最小ブロックサイズよりも大きい場合、かつ所定の3Dブロックサイズが該最小ブロックサイズよりも大きい場合には、該所定の基本ビュー及び3Dブロックにおいて長いジャンプを可能にすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記長いジャンプは、メディア層ジャンプに関連付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記構成する段階は、前記第1ブロックにジャンプ機能フラグを設定する段階を含み、
最大層サイズよりも小さい層サイズを維持するように選択される層断絶を前記長いジャンプ可能ポイントの中から選択する段階、
を更に含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記選択する段階は、それによって作成された層がサイズの所定の範囲内の層サイズを有するように前記層断絶を選択する段階を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記長いジャンプは、多ストーリー分岐ポイントに関連付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記基本ビューブロック及び従属ビューブロックの組は、ストーリーチャプターに更に編成され、少なくとも1つのストーリーチャプターが、複数の分岐に分割され、
a)少なくとも1つの分岐を基本及び従属ビューブロックの2つ又はそれよりも多くの群に細分する段階と、
b)1つの分岐に関連付けられた基本及び従属ビューブロックの少なくとも1つの群を別の分岐に関連付けられた基本及び従属ビューブロックの2つの群間のポイント内にインターリーブし、該ポイントが、長いジャンプが許可され、かつ該長いジャンプに関連付けられたジャンプ距離が最大ジャンプ距離よりも小さい場所に選択される段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記最大ジャンプ距離は、320000セクタと640000セクタの間であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
持続性コンピュータ可読媒体であって、
請求項1に記載の方法をコンピュータデバイスに実行させるための命令、
を含むことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項16】
ジャンプにわたって最小のオファーアンダーランを保証するシームレスな再生のためにメディアストリームを準備するためのシステムであって、
a)3Dストリームファイルを分析し、かつ該3Dストリームファイルを基本ビュー及び関連の従属ビューブロックの各対が3Dブロックを構成する一連の基本ビュー及び従属ビューブロックに分割することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリと、
b)前記一連の前記ブロック間の1つ又はそれよりも多くのポイントであって、該ポイントが、長いジャンプ可能ポイントとして選択され、該長いジャンプ可能ポイントが、長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに作ることができるロケーションを表す前記1つ又はそれよりも多くのポイントを選択することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリと、
を含むことを特徴とするシステム。
【請求項17】
a)前記長いジャンプは、層ジャンプのためのものであり、システムが、長いジャンプを作ることができるロケーションに選択され層断絶を選択することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリを更に含み、該層断絶は、層サイズが所定の最大値よりも小さいように選択され、又は
b)前記長いジャンプは、多ストーリー分岐ポイントのためのものであり、該多ストーリーは、少なくとも2つのチャプターを含み、該チャプターの少なくとも1つが、少なくとも2つの分岐を有し、該分岐の少なくとも2つの各々が、3Dブロックの少なくとも2つの群を有し、システムが、1つの分岐に関連付けられた3Dブロックの少なくとも1つの群を別の分岐に関連付けられた3Dブロックの2つの群間のポイントであって、該ポイントが、長いジャンプが可能であり、かつ該長いジャンプに関連付けられたジャンプ距離が最大ジャンプ距離よりも小さい場所に選択される前記ポイントにインターリーブすることができるコンピュータ可読命令を担持するメモリを更に含む、
ことを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記メディアストリームに関連付けられた最終基本ビューブロックを作成することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリを更に含み、該最終基本ビューブロックは、該メディアストリームの先行する基本ビューブロックよりも大きいことを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項1】
長いジャンプがバッファアンダーランをもたらさないように3Dメディアストリームを準備する方法であって、
a)3Dメディアストリームを受信する段階と、
b)前記3Dメディアストリームを基本ビューブロック及び関連の従属ビューブロックの各対が3Dブロックを構成する1組の基本ビューブロック及び従属ビューブロックに分割する段階と、
c)第1の基本ビューブロックに対して、2D再生中の長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに第2ブロックに対して作ることができるかを判断する計算に少なくともローカルビットレートを使用する段階と、
d)第1の3Dブロックに対して、3D再生中の長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに第2ブロックに対して作ることができるかを判断する計算に少なくともローカルビットレートを使用する段階と、
e)長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに前記第2ブロックに対して作ることができる場合、前記第1の基本ビューブロックに続いて長いジャンプを可能にするように前記メディアストリームを構成する段階と、
f)前記分割かつ構成されたメディアストリームからファイルシステム画像又はマスターディスク画像を作成する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記構成する段階は、前記第1ブロックにジャンプ機能フラグを設定する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ローカルビットレートは、ブロックの平均ビットレートであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記使用する段階は、長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに第2ブロックに対して作ることができるかを判断する前記計算にジャンプ距離を使用する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記3Dメディアストリームは、開始基本ビューブロック及び終了基本ビューブロックを有し、
前記終了基本ビューブロックは、それに先行する基本ビューブロックに対して満足されるサイズ要件を維持しながら、できるだけ大きい範囲を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記終了3Dブロックは、前記3Dメディアストリームにおいてそれに先行する基本ビューブロックの全てよりも大きい範囲を有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
「Blue−ray Disc(登録商標)」のための前記ファイルシステム画像又はマスターディスク画像を構成する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ローカルビットレートは、最小ブロックサイズの計算に使用され、所定の基本ビューブロックサイズが該最小ブロックサイズよりも大きい場合、かつ所定の3Dブロックサイズが該最小ブロックサイズよりも大きい場合には、該所定の基本ビュー及び3Dブロックにおいて長いジャンプを可能にすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記長いジャンプは、メディア層ジャンプに関連付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記構成する段階は、前記第1ブロックにジャンプ機能フラグを設定する段階を含み、
最大層サイズよりも小さい層サイズを維持するように選択される層断絶を前記長いジャンプ可能ポイントの中から選択する段階、
を更に含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記選択する段階は、それによって作成された層がサイズの所定の範囲内の層サイズを有するように前記層断絶を選択する段階を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記長いジャンプは、多ストーリー分岐ポイントに関連付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記基本ビューブロック及び従属ビューブロックの組は、ストーリーチャプターに更に編成され、少なくとも1つのストーリーチャプターが、複数の分岐に分割され、
a)少なくとも1つの分岐を基本及び従属ビューブロックの2つ又はそれよりも多くの群に細分する段階と、
b)1つの分岐に関連付けられた基本及び従属ビューブロックの少なくとも1つの群を別の分岐に関連付けられた基本及び従属ビューブロックの2つの群間のポイント内にインターリーブし、該ポイントが、長いジャンプが許可され、かつ該長いジャンプに関連付けられたジャンプ距離が最大ジャンプ距離よりも小さい場所に選択される段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記最大ジャンプ距離は、320000セクタと640000セクタの間であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
持続性コンピュータ可読媒体であって、
請求項1に記載の方法をコンピュータデバイスに実行させるための命令、
を含むことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項16】
ジャンプにわたって最小のオファーアンダーランを保証するシームレスな再生のためにメディアストリームを準備するためのシステムであって、
a)3Dストリームファイルを分析し、かつ該3Dストリームファイルを基本ビュー及び関連の従属ビューブロックの各対が3Dブロックを構成する一連の基本ビュー及び従属ビューブロックに分割することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリと、
b)前記一連の前記ブロック間の1つ又はそれよりも多くのポイントであって、該ポイントが、長いジャンプ可能ポイントとして選択され、該長いジャンプ可能ポイントが、長いジャンプをバッファアンダーランの発生なしに作ることができるロケーションを表す前記1つ又はそれよりも多くのポイントを選択することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリと、
を含むことを特徴とするシステム。
【請求項17】
a)前記長いジャンプは、層ジャンプのためのものであり、システムが、長いジャンプを作ることができるロケーションに選択され層断絶を選択することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリを更に含み、該層断絶は、層サイズが所定の最大値よりも小さいように選択され、又は
b)前記長いジャンプは、多ストーリー分岐ポイントのためのものであり、該多ストーリーは、少なくとも2つのチャプターを含み、該チャプターの少なくとも1つが、少なくとも2つの分岐を有し、該分岐の少なくとも2つの各々が、3Dブロックの少なくとも2つの群を有し、システムが、1つの分岐に関連付けられた3Dブロックの少なくとも1つの群を別の分岐に関連付けられた3Dブロックの2つの群間のポイントであって、該ポイントが、長いジャンプが可能であり、かつ該長いジャンプに関連付けられたジャンプ距離が最大ジャンプ距離よりも小さい場所に選択される前記ポイントにインターリーブすることができるコンピュータ可読命令を担持するメモリを更に含む、
ことを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記メディアストリームに関連付けられた最終基本ビューブロックを作成することができるコンピュータ可読命令を担持するメモリを更に含み、該最終基本ビューブロックは、該メディアストリームの先行する基本ビューブロックよりも大きいことを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10(A)】
【図10(B)】
【図10(C)】
【図10(D)】
【図11(A)】
【図11(B)】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10(A)】
【図10(B)】
【図10(C)】
【図10(D)】
【図11(A)】
【図11(B)】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−128940(P2012−128940A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−269430(P2011−269430)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(511300097)ソニー ピクチャーズ テクノロジーズ インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−269430(P2011−269430)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(511300097)ソニー ピクチャーズ テクノロジーズ インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]