説明

スイッチユニット

【課題】揺動操作可能な操作ノブと磁気センサとを有するスイッチ装置が複数配設されても、装置を小型化できるスイッチユニットを提供する。
【解決手段】スイッチユニット1には複数の操作ノブ3が並列に配置されており、各操作ノブ3はハウジング1に揺動操作可能に支持されている。この操作ノブ3は、増速歯車7を駆動して回転させる駆動ギヤ部3bを有しており、増速歯車7と噛合するギヤ部材10にマグネット11が固着されている。複数の磁気センサ9はハウジング1内に縦置き姿勢で収納された回路基板6の一方の主面6aと他方の主面6bに分散して交互に配設されており、磁気センサ9どうしの間隔は略同等に設定されている。マグネット11と磁気センサ9は近接しており、操作ノブ3が増速歯車7を介してマグネット11を駆動すると、回転するマグネット11の磁界が磁気センサ9によって検出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスイッチユニットに係り、より詳しくは揺動操作可能な操作ノブと磁気センサとを有するスイッチ装置が複数配設されているスイッチユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に自動車の運転席近傍には、パワーウインドを開閉させるためのスイッチ装置等を複数配設してユニット化したスイッチユニットが設置されている。この種のスイッチユニットにおいて、パワーウインド開閉用スイッチ装置の操作ノブはハウジングに揺動操作可能に支持されてプッシュ操作とプル操作を選択的に行えるようになっており、この操作ノブに対して所定のプッシュ操作やプル操作が行われたか否かを検出する検出手段がハウジング内に組み込まれている。かかる検出手段としては、操作ノブの揺動に連動してスライド移動する導電性の摺動子(可動接点)を回路基板上の固定接点に接離させる接触方式のものが広く採用されている。
【0003】
しかしながら、摺動子を固定接点に接離させる接触方式のスイッチ装置は、浸入する水や塵埃等の異物が接点部に付着して導通不良や短絡事故を引き起こしたり、経年使用による接点部の摩耗が避け難いため、信頼性や製品寿命という点で改善の余地があった。
【0004】
そこで従来、操作ノブに駆動されて一体的に揺動するマグネットと、回路基板に配設されてマグネットの磁界を検出可能な磁気センサとを備え、操作ノブの揺動操作に伴ってマグネットが磁気センサに近接離反するように構成したスイッチ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。かかる従来のスイッチ装置では、磁気センサにて検出されるマグネットの磁界の向きや大きさに基づいて、操作ノブの操作位置を非接触な磁気検出方式の検出手段で検出することができるため、浸入する水や塵埃等の異物の付着に起因する信頼性の低下を回避できると共に、経年使用での摩耗に起因する製品寿命の劣化を回避できるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−118465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されている従来のスイッチ装置では、操作ノブの揺動操作に伴ってマグネットがホールICよりなる磁気センサモジュールに近接したときに、磁気センサモジュールの出力電圧が変化して検出動作を行うようになっている。
【0007】
ところで、自動車の運転席近傍に設置されるスイッチユニット中のパワーウインド開閉用スイッチ装置の場合、一般的にパワーウインド開閉用だけで4つのスイッチ装置が並列され配設されているため、それらスイッチ装置の数に応じて、ホールICを基板に搭載した磁気センサモジュールを複数セット配置することから、それらの設置スペースが大きくなって装置が大型化するという問題がある。
【0008】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、揺動操作可能な操作ノブと磁気センサとを有するスイッチ装置が複数配設されても、装置を小型化できるスイッチユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明のスイッチユニットは、並列配置されてそれぞれがハウジングに揺動可能に支持された複数の操作ノブと、これら複数の操作ノブに個別に駆動されて回動する複数のマグネットと、これら複数のマグネットに対して個別に近接配置された複数の磁気センサとを備え、それら複数の磁気センサのうちの一部の磁気センサが、ハウジング内に縦置き状態にある回路基板の一側の主面に配設され、複数の磁気センサのうちの一部を除く残りの磁気センサが、回路基板の他側の主面に配設されているという構成にした。
【0010】
このように構成されたスイッチユニットでは、各操作ノブの揺動操作を非接触で検出できる磁気検出方式を採用しているため、浸入する水や塵埃等の異物の付着に起因する信頼性の低下を回避でき、経年使用での摩耗に起因する製品寿命の劣化を回避できる上に、複数の磁気センサを共通の回路基板の一方の主面側と他方の主面側とに分けて配設し、それに応じて操作ノブをハウジングに配設する構成なので、スペース効率を向上させることができ、スイッチユニットを小型化することができる。
【0011】
上記の構成のスイッチユニットにおいて、一部の磁気センサと残りの磁気センサが回路基板の長手方向に沿った異なる位置に交互に配設されるよう並設されると、各磁気センサとそれら磁気センサに近接配置された各マグネットとが、回路基板の長手方向に分散されて配置されるため、各磁気センサのそれぞれは、それと隣接する磁気センサに近接配置されたマグネットによる磁界の影響をあまり受けずに、本来検出対象となるマグネットの磁界を検出できるので、各操作ノブの操作状態を高精度に検出することができる。
【0012】
上記の構成のスイッチユニットにおいて、操作ノブに第1ギヤ部が一体化されていると共に、マグネットに第2ギヤ部が一体化されており、第1ギヤ部の回転駆動力が直接または間接的に第2ギヤ部に伝達されるようにしてあると、操作ノブの操作位置に応じてマグネットの回転位置がほぼ一義的に決定されるようになり、このマグネットに磁気センサを近接して配置させることも容易になるため、良好な検出精度を確保しやすくなる。
【0013】
この場合において、第1ギヤ部の回転角度が増幅されて第2ギヤ部に伝達されるようにしてあると、検出分解能を高く設定することができるため、1つの磁気センサによって1つの操作ノブの異なる操作位置を数多く識別できるようになる。
【0014】
例えば、第1ギヤ部に噛合する小径ギヤ部と第2ギヤ部に噛合する大径ギヤ部とを有し、これら小径ギヤ部と大径ギヤ部が同軸で一体的に回転するようになした増速歯車を備えていると、第1ギヤ部の回転角度が大幅に増幅されてマグネットに伝達されることになるため、検出分解能を大幅に高めることができる。
【0015】
また、かかる増速歯車を備えた構成において、大径ギヤ部の外周面の一部をカム面となし、このカム面に係合部材を弾接させることにより、大径ギヤ部の回転に伴って係合部材が相対的にカム面を摺動してクリック感を生起させるようにしてあると、操作ノブの操作位置を変化させる際に適宜タイミングで手指にクリック感を伝えることが可能となる。つまり、良好な操作感触を得るためのクリック機構に増速歯車が利用できるため、部品点数の増加が抑えられる。
【0016】
この場合において、第2ギヤ部と係合部材が増速歯車の大径ギヤ部を略径方向に挟み込む位置関係に配置されていると、各操作ノブに対応する第2ギヤ部と係合部材の組を回路基板の一方の主面側と他方の主面側にスペース効率よく配設することができる。また、これに加えて、大径ギヤ部が一側面に歯部を持たない扇形ギヤとして形成され、この一側面にカム面が形成されていると、この大径ギヤ部をコンパクト化できるためスペース効率が一層向上する。
【発明の効果】
【0017】
本発明のスイッチユニットによれば、磁気センサにて検出されるマグネットの磁界の向きや大きさを、該マグネットの回転位置に応じて著しく変化させることができるため、1つの操作ノブの操作位置を1つの磁気センサによって高精度に検出でき、複数の操作ノブに必要とされる磁気センサの総数を少なくすることができる。また、各操作ノブの操作位置を磁気的に検出できるため、異物の付着や経年使用での摩耗に起因する信頼性の低下を回避することができる。しかも、複数の操作ノブの操作位置を個別に検出する複数の磁気センサが回路基板の一方の主面と他方の主面に分散して交互に配設されているため、スイッチユニット全体の大きさに制約があっても、磁気センサどうしの間隔を広げて相互干渉しにくくすることが容易である。それゆえ、信頼性が高く製品寿命も長く、かつ小型化や低コスト化に有利なスイッチユニットを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係るスイッチユニットの外観図である。
【図2】該スイッチユニットの縦断面図である。
【図3】該スイッチユニットをハウジングを分解した状態で示す斜視図である。
【図4】該スイッチユニット全体の分解斜視図である。
【図5】ハウジングを図示省略して該スイッチユニットを回路基板の一方の主面側から見た斜視図である。
【図6】図5に対応する側面図である。
【図7】ハウジングを図示省略して該スイッチユニットを回路基板の他方の主面側から見た斜視図である。
【図8】図7に対応する側面図である。
【図9】マグネットの回転角度と磁気センサの出力値との関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図1〜図8を参照して説明する。本実施形態例に係るスイッチユニット1は自動車の運転席近傍に設置されるものであり、このスイッチユニット1は、上ケース21および下ケース22をスナップ結合等で一体化してなるハウジング2と、個別に揺動操作可能な4個の操作ノブ3を有する4つのパワーウインド開閉用スイッチ装置と、揺動操作可能な操作ノブ4を有する1つのドアロック用スイッチ装置と、プッシュ操作可能な操作ノブ5を有する1つのパワーウインドロック用スイッチ装置と、ハウジング2内に縦置きの姿勢で組み込まれた回路基板6とによって主に構成されている。
【0020】
図1の外観図に示すように、4個の操作ノブ3と残り2個の操作ノブ4,5はハウジング2の天板部21a上に並列に配置(各列3個ずつの2列配置)されている。また、図2〜図4に示すように、ハウジング2内には、縦置き状態の回路基板6の表裏両面に配設された計6個の磁気センサ9と、パワーウインド開閉用の4個の操作ノブ3に個別に駆動される4個の増速歯車7と、ドアロック用の操作ノブ4に駆動される増速歯車8と、4個の増速歯車7に個別に駆動される4個のギヤ部材10と、これら4個のギヤ部材10に個別に一体化された4個のマグネット11と、増速歯車8に駆動されるギヤ部材12と、このギヤ部材12に一体化されたマグネット13と、パワーウインドロック用の操作ノブ5に駆動されるギヤ部材14と、このギヤ部材14に一体化されたマグネット15と、増速歯車7,8に設けられたカム面7d,8dに個別に係合するカム面付勢手段(係合部材16とばね部材17の組み合わせが5組)と、操作ノブ5に設けられたハートカム部5aに係合する係合ピン18とが収納されている。ただし、増速歯車7と増速歯車8は同一形状であり、ギヤ部材10とギヤ部材12も同一形状である。なお、回路基板6は、操作ノブ3や操作ノブ4の回動平面に沿って延在しており、その延在方向、すなわち、回路基板6の長手方向に沿った異なる位置に、各磁気センサ9が回路基板6の表裏両面に交互に配設・並設されており、それに応じてハウジング2に操作ノブ3,4を配設しているので、スペース効率を向上させることができ、スイッチユニットを小型化することができる。
【0021】
ハウジング2の上ケース21は、4個の操作ノブ3と1個の操作ノブ4をそれぞれ揺動操作可能に支持していると共に、1個の操作ノブ5をプッシュ操作可能に支持している。すなわち、図2と図3に示すように、上ケース21の天板部21aには4つの支持壁部23と1つの支持壁部24および1つの支持壁部25が立設されており、各支持壁部23と支持壁部24にはそれぞれ支軸23a,24aが横向きに突設されている。そして、各支持壁部23の支軸23aが各操作ノブ3を回動可能に支持していると共に、支持壁部24の支軸24aが操作ノブ4を回動可能に支持している。また、支持壁部25には開口部25aが設けられており、この開口部25aに操作ノブ5が昇降可能に挿通されている。さらに、上ケース21の側板部21bには、下ケース22とスナップ結合させるための係止孔21cが複数箇所に形成されている。
【0022】
また、ハウジング1の下ケース22には、回路基板6の長手方向の両端部が挿入される基板保持溝26と、増速歯車7の回動軸7aを軸支する軸受部22aと、増速歯車8の回動軸8aを軸支する軸受部22bと、ギヤ部材10の回動軸10aを軸支する軸受部22cと、ギヤ部材12の回動軸12aを軸支する軸受部22dと、ギヤ部材14の回動軸14aを軸支する図示せぬ軸受部と、係合部材16およびばね部材17を保持する収納凹所27とが設けられている。この下ケース22の側板部22eには、上ケース21の係止孔21cに嵌入されるスナップ爪22fが複数箇所に形成されている。
【0023】
パワーウインド開閉用の各操作ノブ3は、上ケース21の対応する支持壁部23を覆うように支軸23aに回動可能に支持されている。この操作ノブ3には、対応する支軸23aを挿入するための軸孔3aと、対応する増速歯車7を駆動するための駆動ギヤ部3bとが設けられている。この駆動ギヤ部3bは第1ギヤ部であり扇形ギヤ(セクタギヤ)として形成されている。
【0024】
ドアロック用の操作ノブ4は、上ケース21の支持壁部24を覆うように支軸24aに回動可能に支持されている。この操作ノブ4には、支軸24aを挿入するための軸孔4aと、増速歯車8を駆動するための駆動ギヤ部4bとが設けられている(図6参照)。この駆動ギヤ部4bも第1ギヤ部であり扇形ギヤとして形成されている。
【0025】
パワーウインドロック用の操作ノブ5は、上ケース21の支持壁部25の開口部25a内に挿入されて昇降可能に支持されている。この操作ノブ5は柱状に形成されており、その一側面側にハートカム部5aが設けられると共に、他側面側にラック部5bが設けられている(図7,8参照)。ハートカム部5aには係合ピン18の一端部が摺動可能に係合しており、操作ノブ5の昇降動作に伴って係合ピン18の一端部がハートカム部5a上を移動するようになっている。図7に示すように、操作ノブ5がオフ位置に突出しているとき、この係合ピン18はハートカム部5aの下端部で操作ノブ5を係止している。また、オフ位置にある操作ノブ5がプッシュ操作されると、係合ピン18の一端部がハートカム部5aのロック部5cへ移動し、当該位置で操作ノブ5を係止するようになっている。ラック部5bはギヤ部材14に噛合しており、操作ノブ5の昇降動作に伴ってラック部5bがギヤ部材14を駆動して回転させる。なお、操作ノブ5は図示せぬ復帰ばねによって上方へ常時付勢されている。
【0026】
増速歯車7は、対応する操作ノブ3の回転操作角度を隣接するギヤ部材10に増幅して伝達するためのものであって、回動軸7aと小径ギヤ部7bおよび大径ギヤ部7cとを有している。回動軸7aは下ケース22の軸受部22aに軸支され、この回動軸7aを中心に小径ギヤ部7bと大径ギヤ部7cが同軸で回動可能となっている。小径ギヤ部7bは対応する操作ノブ3の駆動ギヤ部3bに噛合しているが、この駆動ギヤ部3bの回転半径より小径ギヤ部7bの回転半径のほうが小さく設定されている。つまり、駆動ギヤ部3bは小径ギヤ部7bよりも歯数の多い歯車として形成されている。大径ギヤ部7cは扇形ギヤとして形成され、その外周面の一部にカム面7dが形成されている。大径ギヤ部7cは隣接するギヤ部材10と噛合しているが、このギヤ部材10や小径ギヤ部7bの回転半径より大径ギヤ部7cのほうが回転半径が大きく設定されている。つまり、大径ギヤ部7cはギヤ部材10や小径ギヤ部7bよりも歯数の多い歯車として形成されている。図6と図8に示すように、カム面7dは扇形ギヤにおける大径ギヤ部7cの残余の領域に形成されており、このカム面7dに隣接する係合部材16がばね部材17の付勢力を受けて弾接している。これら係合部材16とばね部材17の対はカム面付勢手段を構成しており、1つの増速歯車7に対してギヤ部材10と係合部材16は大径ギヤ部7cを径方向に挟み込む位置関係に配置されている。
【0027】
増速歯車8は、操作ノブ4の回転操作角度をギヤ部材12に増幅して伝達するためのものであって、回動軸8aと小径ギヤ部8bおよび大径ギヤ部8cとを有している。回動軸8aは下ケース22の軸受部22bに軸支され、この回動軸8aを中心に小径ギヤ部8bと大径ギヤ部8cが同軸で回動可能となっている。小径ギヤ部8bは操作ノブ4の駆動ギヤ部4bと噛合しているが、この駆動ギヤ部4bの回転半径よりも小径ギヤ部8bの回転半径のほうが小さく設定されている。つまり、駆動ギヤ部4bは小径ギヤ部8bよりも歯数の多い歯車として形成されている。大径ギヤ部8cは扇形ギヤとして形成され、その外周面の一部にカム面8dが形成されている。大径ギヤ部8cはギヤ部材12と噛合しているが、このギヤ部材12や小径ギヤ部8bの回転半径より大径ギヤ部8cのほうが回転半径が大きく設定されている。つまり、大径ギヤ部8cはギヤ部材12や小径ギヤ部8bよりも歯数の多い歯車として形成されている。図6に示すように、カム面8dは扇形ギヤにおける大径ギヤ部8cの残余の領域に形成されており、このカム面8dに隣接する係合部材16がばね部材17の付勢力を受けて弾接している。増速歯車8に対してギヤ部材12と係合部材16は大径ギヤ部8cを略径方向に挟み込む位置関係に配置されている。
【0028】
増速歯車7の大径ギヤ部7cと噛合しているギヤ部材10は第2ギヤ部であって、このギヤ部材10の回路基板6と対向する側の面には円環状のマグネット11が固着されており、ギヤ部材10とマグネット11は下ケース22の軸受部22cに軸支された回動軸10aを中心に同軸で回動可能となっている。このギヤ部材10は対応する操作ノブ3の回転動作に応じた回転方向および回転角度でマグネット11を回転させるためのものであり、操作ノブ3と増速歯車7とギヤ部材10およびマグネット11の各回動平面は、互いに略平行であると共に回路基板6に対して略平行である。
【0029】
同様に、増速歯車8の大径ギヤ部8cと噛合しているギヤ部材12も第2ギヤ部であって、このギヤ部材12の回路基板6と対向する側の面には円環状のマグネット13が固着されており、ギヤ部材12とマグネット13は下ケース22の軸受部22dに軸支された回動軸12aを中心に同軸で回動可能となっている。このギヤ部材12は操作ノブ4の回転動作に応じた回転方向および回転角度でマグネット13を回転させるためのものであり、操作ノブ4と増速歯車8とギヤ部材12およびマグネット13の各回動平面は、互いに略平行であると共に回路基板6に対して略平行である。なお、円環状のマグネット11とマグネット13は、いずれも同一平面内で二極着磁され、N極とS極が周方向に180度離れて着磁されている。
【0030】
カム面7dやカム面8dと個別に係合するカム面付勢手段は、いずれも係合部材16とばね部材17とを組み合わせてなる同じ構造のものである。このカム面付勢手段は、ばね部材17の付勢力によって係合部材16をカム面7dまたはカム面8dに弾接させるというものであり、増速歯車7や増速歯車8が回転したときに、適宜タイミングで係合部材16がカム面7dやカム面8dの突起部に係脱してクリック感を生起するようになっている。つまり、パワーウインド開閉用スイッチ装置のクリック機構がカム面付勢手段(係合部材16およびばね部材17)とカム面7dとによって構成されており、ドアロック用スイッチ装置のクリック機構がカム面付勢手段とカム面8dとによって構成されている。
【0031】
操作ノブ5のラック部5bと噛合しているギヤ部材14のうち、回路基板6と対向する側の面には円環状のマグネット15が固着されており、ギヤ部材14とマグネット15は下ケース22の図示せぬ軸受部に軸支された回動軸14aを中心に同軸で回動可能となっている。このギヤ部材14は操作ノブ5の昇降動作に応じた回転方向および回転角度でマグネット15を回転させるためのものであり、円環状のマグネット15はN極とS極が周方向に180度離れて着磁されている。なお、ギヤ部材14およびマグネット15の回動平面は回路基板6に対して略平行である。
【0032】
前述したように、回路基板6はハウジング2内に縦置きの姿勢で組み込まれて操作ノブ3や操作ノブ4の回動平面に沿って延在している。この回路基板6の一方の主面6aと他方の主面6bには6個の磁気センサ9が分散して交互に配設されている(図3・図4参照)。すなわち、回路基板6の一方の主面6aには、各ギヤ部材10に固着された2個のマグネット11とギヤ部材12に固着された1個のマグネット13と近接する位置にそれぞれ磁気センサ9が実装されており、これら3個の磁気センサ9は回路基板6の長手方向に沿って略等間隔で並設されている。同様に、回路基板6の他方の主面6bには、各ギヤ部材10に固着された2個のマグネット11とギヤ部材14に固着された1個のマグネット15と近接する位置に磁気センサ9がそれぞれ実装されており、これら3個の磁気センサ9も回路基板6の長手方向に沿って略等間隔で並設されている。そして、回路基板6の主面6a側で隣接する2個の磁気センサ9の略中間点の裏側に主面6b側の磁気センサ9が位置し、同様に主面6b側で隣接する2個の磁気センサ9の略中間点の裏側に主面6a側の磁気センサ9が位置するように設定してある。そのため、回路基板6の両主面6a,6bに分散して配設されている各磁気センサ9は、最も近傍に位置する他の磁気センサ9との間隔がすべて略同等であり、それゆえ磁気センサ9どうしの間隔が比較的広くなっている。かかる構成によって、各磁気センサ9は、それと回路基板6の長手方向で隣接する磁気センサ9に近接配置されたマグネットによる磁界の影響をあまり受けずに検出すべきマグネットの磁界を検出できるので、各操作ノブ4の操作状態を高精度に検出することができる。例えば、図4において、回路基板2の一方の主面6aで図中最も下側に装着された磁気センサ9Aは、この磁気センサ9Aに回路基板6の長手方向で隣接する磁気センサ9B、9C(図中他面側に装着された、最も下側と二番目に下側の磁気センサ9B,9C)に対応するマグネット11B,11Cに対し、上記長手方向で所定間隔をもって配置されているため、それら他方の主面の磁気センサ9B,9Cに対応するマグネット11B,11Cによる磁界の影響をあまり受けないので、回路基板2の一方の主面6a中最も下側に装着された磁気センサ9Aに対向配置されたマグネット11Aの磁界を効率よく検出することができ、操作ノブ4の操作状態を高精度に検出することができる。なお、図4において、回路基板6の表裏両面で最も下側の各磁気センサ9A,9Bに対応して配設される操作ノブ3,3は、図5から明らかなように,回路基板6の長手方向において同じ位置に設けられている。
【0033】
本実施形態例において、6個の磁気センサ9はすべて同タイプのもの(例えば磁気抵抗素子)を用いている。各磁気センサ9は近接する位置で回動可能なマグネット11,13,15の磁界の向きと大きさに応じた信号を出力するため、任意のマグネット11,13,15が回転駆動されたときに、その回転方向と回転角度を対応する磁気センサ9の出力信号から検出することができる。
【0034】
なお、このような構成のスイッチユニット1において、前記パワーウインド開閉用スイッチ装置は、操作ノブ3と増速歯車7とギヤ部材10とマグネット11と磁気センサ9と係合部材16およびばね部材17とによって主に構成されている。同様に、前記ドアロック用スイッチ装置は、操作ノブ4と増速歯車8とギヤ部材12とマグネット13と磁気センサ9と係合部材16およびばね部材17とによって主に構成されている。また、前記パワーウインドロック用スイッチ装置は、操作ノブ5とギヤ部材14とマグネット15と磁気センサ9と係合ピン18とによって主に構成されている。
【0035】
次に、これら各スイッチ装置の動作について説明する。まず、パワーウインド開閉用スイッチ装置の動作について説明すると、ユーザが操作ノブ3に対して所定のプッシュ操作やプル操作を行ったとき、この操作ノブ3の駆動ギヤ部3bがそれに噛合している小径ギヤ部7bを駆動して増速歯車7を回転させるため、この小径ギヤ部7bと一体的に大径ギヤ部7cが回転する。したがって、この大径ギヤ部7cがそれに噛合しているギヤ部材10を駆動して回転させ、それに伴って、このギヤ部材10に固着されているマグネット11が回転すると共に、大径ギヤ部7cのカム面7dが係合部材16に対して摺動する。
【0036】
より詳しく説明すると、ユーザの手指で操作された操作ノブ3は増速歯車7とギヤ部材10を介してマグネット11を回転駆動し、その際、マグネット11の回転方向や回転角度は操作された操作ノブ3の操作方向や回転操作角度に対応したものになる。しかも、増速歯車7の介在によって駆動ギヤ部3bの回転角度が大幅に増幅されてマグネット11に伝達されるため、磁気センサ9にて検出されるマグネット11の磁界の向きや大きさは、このマグネット11の回転に伴って著しく変化する。ここで、図9に示すように、操作ノブ3の5つの操作位置(オートアップ、マニュアルアップ、ニュートラル、マニュアルダウン、オートダウン)をそれぞれP1、P2、P3、P4、P5とし、これらP1〜P5をマグネット11の所定の回転角度(−60度、−30度、0度、+30度、+60度)に割り付けておけば、1個の磁気センサ9の出力信号に基づいて操作ノブ3の5つの操作位置を確実に識別することができる。
【0037】
また、操作ノブ3に駆動されて増速歯車7の大径ギヤ部7cが回転するのに伴って、係合部材16が相対的にカム面7dを摺動するため、操作ノブ3の操作位置を変化させる際に適宜タイミングで手指にクリック感を伝えることができる。つまり、このパワーウインド開閉用スイッチ装置では、良好な操作感触を得るためのクリック機構に増速歯車7を利用している。
【0038】
一方、ドアロック用スイッチ装置は、操作ノブ4がオン位置とオフ位置のいずれかに設定されるだけなので高い分解能を必要としないが、このドアロック用スイッチ装置の動作は基本的に前記パワーウインド開閉用スイッチ装置の動作と同様である。
【0039】
具体的には、オフ位置に設定されている操作ノブ4をユーザが押し込んでオン位置まで回転させると、操作ノブ4の駆動ギヤ部4bが小径ギヤ部8bを駆動して増速歯車8を回転させるため、この小径ギヤ部8bと一体的に大径ギヤ部8cがが回転する。したがって、この大径ギヤ部8cがそれに噛合しているギヤ部材12を駆動して回転させ、それに伴って、このギヤ部材12に固着されているマグネット13が回転すると共に、大径ギヤ部8cのカム面8dが係合部材16に対して摺動する。そして、マグネット13の回転に伴って変化する磁界は磁気センサ9によって検出されるため、操作ノブ4がオン位置まで回転操作(オン操作)されたことを磁気センサ9の出力信号に基づいて確実に検出することができる。また、操作ノブ4に駆動されて大径ギヤ部8cが回転するのに伴って、係合部材16が相対的にカム面8dを摺動するため、かかるオン操作時に適宜タイミングで手指にクリック感を伝えることができる。つまり、このドアロック用スイッチ装置では、良好な操作感触を得るためのクリック機構に増速歯車8を利用している。なお、オン位置に設定されている操作ノブ4をオフ位置まで回転させるオフ操作は、回転方向が逆向きになるだけなので、その説明は省略する。
【0040】
パワーウインドロック用スイッチ装置も、その操作ノブ5がオフ位置(上方位置)とオン位置(下方位置)のいずれかに設定されるだけなので高い分解能を必要としない。このパワーウインドロック用スイッチ装置の動作について説明すると、オフ位置に突出している操作ノブ4をユーザが下方へ押し込んでいくと、それに伴ってラック部5bがギヤ部材14を駆動して回転させる。その際、ギヤ部材14の回転方向は図8の反時計回りになる。こうしてギヤ部材14が回転すると、ギヤ部材14に固着されているマグネット15が一体的に回転するため、マグネット15の回転に伴って変化する磁界が磁気センサ9によって検出される。それゆえ、操作ノブ5が所定ストローク押し込まれた時点で、オフからオンへの切換え操作(プッシュオン操作)が行われたことを磁気センサ9の出力信号に基づいて確実に検出することができる。また、かかるプッシュオン操作が行われると、係合ピン18の一端部がハートカム部5aのロック部5c(図6参照)へ移動して操作ノブ5を係止するため、この操作ノブ5はオン位置に保持される。
【0041】
また、オン位置に保持されている操作ノブ5をユーザがさらに下方へ押し込むと、係合ピン18の一端部がハートカム部5aのロック部5cから離脱するため、操作ノブ5は前記復帰ばねの付勢力によってオフ位置まで上昇し、係合ピン18の一端部がハートカム部5aの下端部で操作ノブ5を係止する。こうして操作ノブ5が上昇するのに伴って、ラック部5bがギヤ部材14を駆動して図8の時計回りに回転させるため、マグネット15の回転に伴って変化する磁界が磁気センサ9によって検出される。それゆえ、操作ノブ5がオフ位置に復帰したことを、磁気センサ9の出力信号に基づいて確実に検出することができる。
【0042】
以上説明したように、本実施形態例に係るスイッチユニット1において、前記パワーウインド開閉用スイッチ装置は、ハウジング2に揺動可能に支持され並列配置された複数の操作ノブ3,4,5で駆動され回動する複数のマグネット11,13に対し個別に近接配置された複数の磁気センサ9のうちの一部の磁気センサ9が、ハウジング1内で縦置き状態に設置された1枚の回路基板6の一側の主面に配設され、それら複数の磁気センサ9のうちの一部を除く残りの磁気センサ9が、回路基板6の他側の主面にそれぞれ配設されるので、各磁気センサによって各操作ノブ3,4,5の揺動操作を非接触で磁気検出できるため、浸入する水や塵埃等の異物の付着に起因する信頼性の低下を回避でき、経年使用での摩耗に起因する製品寿命の劣化を回避できる上、スペース効率をも向上させることができるため、スイッチユニットを小型化することができる。また、従来技術のように複数の磁気センサモジュールを並列に配置するのではなく、1枚の回路基板6に複数の磁気センサ9を装着する構成としたので、スイッチユニットの低コスト化を図ることもできる。また、任意の操作ノブ3が揺動操作されると、この操作ノブ3に駆動されるマグネット11が回転し、その回転方向や回転角度は該操作ノブ3の操作方向や回転操作角度に対応したものとなるため、該マグネット11に近接している磁気センサ9から高精度の検出信号が出力される。また、操作ノブ3に設けられた駆動ギヤ部3bの回転角度が増幅歯車7で増幅されてギヤ部材10に伝達され、このギヤ部材10にマグネット11が固着されているため、操作ノブ3の操作位置に応じてマグネット11の回転位置がほぼ一義的に決定されるのみならず、検出分解能を大幅に高めることができて、高精度な検出が行える。それゆえ、このパワーウインド開閉用スイッチ装置は、操作ノブ3の複数の操作位置(オートアップ、マニュアルアップ、ニュートラル、マニュアルダウン、オートダウン)を1個の磁気センサ9で確実に検出することができる。
【0043】
また、本実施形態例に係るスイッチユニット1において、一部の磁気センサ9と残りの磁気センサ9が回路基板6の長手方向に沿った異なる位置に交互に配設されよう並設されるので、各磁気センサ9とそれら磁気センサ9に近接配置された各マグネット11,13とが、回路基板6の長手方向に交互に分散されて配置されるた。そのため各磁気センサ9は、それと隣接する磁気センサ9に近接配置されたマグネットによる磁界の影響をあまり受けずに、本来検出対象となるマグネットの磁界をそれぞれ検出できるので、各操作ノブ9の操作状態を高精度に検出することができる。
【0044】
また、本実施形態例に係るスイッチユニット1において、前記ドアロック用スイッチ装置にはそれほど高い分解能は必要でないが、このドアロック用スイッチ装置も前記パワーウインド開閉用スイッチ装置とほぼ同様の構成であることから、1個の磁気センサ9で所望の検出精度を確保できる。さらに、プッシュ操作型で構成は異なるものの、前記パワーウインドロック用スイッチ装置も、マグネット15の回転に伴って変化する磁界を近接位置で磁気センサ9が検出するというものなので、1個の磁気センサ9で所望な検出精度を確保できる。
【0045】
しかも、本実施形態例に係るスイッチユニット1では、計6個の操作ノブ3,4,5の操作位置を検出する計6個の磁気センサ9を、ハウジング1内に縦置きの姿勢で組み込まれた回路基板6の表裏両面(一方の主面6aと他方の主面6b)に分散して交互に配設している。そして、これら6個の磁気センサ9は略等間隔に並設されているため、スイッチユニット1全体の大きさに制約があっても、磁気センサ9どうしの間に相互干渉しにくい十分な間隔を確保することが容易である。つまり、このスイッチユニット1は、信頼性を確保しつつ小型化を図ることが容易である。
【0046】
また、本実施形態例に係るスイッチユニット1では、増速歯車7,8の大径ギヤ部7c,8cの外周面の一部をカム面7d,8dとなし、このカム面7d,8dに係合部材16を弾接させることにより、駆動ギヤ部3b,4bに駆動されて大径ギヤ部7c,8cが回転するのに伴って、係合部材16が相対的にカム面7d,8dを摺動してクリック感を生起させるようにしてある。つまり、良好な操作感触を得るためのクリック機構に増速歯車7,8を利用しているため、部品点数の増加が抑制されている。
【0047】
しかも、このスイッチユニット1では、増速歯車7を略径方向に挟み込む位置関係にギヤ部材10と係合部材16を配置させていると共に、増速歯車8を略径方向に挟み込む位置関係にギヤ部材12と係合部材16を配置させている。そのため、図5〜図8から明らかなように、複数の操作ノブ3,4に対応する複数組のギヤ部材10,12とカム面付勢手段(係合部材16およびばね部材17)を、回路基板6の一方の主面6a側と他方の主面6b側にスペース効率よく配設することができる。また、これに加えて、増速歯車7,8の大径ギヤ部7c,8cが一側面に歯部を持たない扇形ギヤとして形成され、この一側面にカム面7d,8dが形成されているため、これら大径ギヤ部7c,8cをコンパクト化できてスペース効率が一層向上している。
【0048】
なお、本発明は、揺動操作可能な複数の操作ノブが並列(二列)に配置されているスイッチユニットに適用することによって、上記の実施形態例とほぼ同様の効果が得られるというものである。したがって、プッシュ操作型等の他のタイプのスイッチ装置については適宜追加あるいは省略することが可能である。
【0049】
また、本発明は、パワーウインド開閉用スイッチ装置等を含むスイッチユニットに限定されるものではなく、例えば、高い検出分解能が要求される各種のスイッチ装置を含むスイッチユニットに本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 スイッチユニット
2 ハウジング
3,4 操作ノブ
3b,4b 駆動ギヤ部(第1ギヤ部)
5 操作ノブ
6 回路基板
6a,6b 回路基板の主面
7,8 増速歯車
7a,8a 回動軸
7b,8b 小径ギヤ部
7c,8c 大径ギヤ部
7d,8d カム面
9 磁気センサ
10,12 ギヤ部材(第2ギヤ部)
11,13 マグネット
14 ギヤ部材
15 マグネット
16 係合部材
17 ばね部材
23a,24a 支軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列配置されてそれぞれがハウジングに揺動可能に支持された複数の操作ノブと、これら複数の操作ノブに個別に駆動されて回動する複数のマグネットと、これら複数のマグネットに対して個別に近接配置された複数の磁気センサとを備え、
それら複数の磁気センサのうちの一部の磁気センサが、前記ハウジング内に縦置きされた回路基板の一側の主面に配設されると共に、前記複数の磁気センサのうちの一部を除く残りの磁気センサが、前記回路基板の他端の主面に配設されていることを特徴とするスイッチユニット。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記一部の磁気センサと前記残りの磁気センサとが、前記回路基板の長手方向に沿う異なる位置に配設され並設されていることを特徴とするスイッチユニット。
【請求項3】
請求項1または2の記載において、前記操作ノブに第1ギヤ部が一体化されていると共に、前記マグネットに第2ギヤ部が一体化されており、前記第1ギヤ部の回転駆動力が直接または間接的に前記第2ギヤ部に伝達されることを特徴とするスイッチユニット。
【請求項4】
請求項3の記載において、前記第1ギヤ部の回転角度が増幅されて前記第2ギヤ部に伝達されることを特徴とするスイッチユニット。
【請求項5】
請求項4の記載において、前記第1ギヤ部に噛合する小径ギヤ部と前記第2ギヤ部に噛合する大径ギヤ部とを有し、これら小径ギヤ部と大径ギヤ部が同軸で一体的に回転するようになした増速歯車を備えていることを特徴とするスイッチユニット。
【請求項6】
請求項5の記載において、前記大径ギヤ部の外周面の一部をカム面となし、このカム面に係合部材を弾接させることにより、前記大径ギヤ部の回転に伴って前記係合部材が相対的に前記カム面を摺動してクリック感を生起させることを特徴とするスイッチユニット。
【請求項7】
請求項6の記載において、前記第2ギヤ部と前記係合部材が前記大径ギヤ部を略径方向に挟み込む位置関係に配置されていることを特徴とするスイッチユニット。
【請求項8】
請求項6または7の記載において、前記大径ギヤ部が一側面に歯部を持たない扇形ギヤとして形成され、この一側面に前記カム面が形成されていることを特徴とするスイッチユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−190745(P2012−190745A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−55311(P2011−55311)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】