説明

スイッチング制御装置

【課題】スイッチング回路全体の導通損失を低減しつつ、スイッチング回路を構成するスイッチング素子の損傷を防止する。
【解決手段】スイッチング制御装置10は、ハイ側スイッチング回路21又はロー側スイッチング回路22を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、ユニポーラ型半導体素子をオフからオンに切り替えた後にバイポーラ型半導体素子をオフからオンに切り替え、導通状態から非導通状態に遷移させる際には、バイポーラ型半導体素子をオンからオフに切り替えた後にユニポーラ型半導体素子をオンからオフに切り替える。ハイ側スイッチング回路21又はロー側スイッチング回路22の導通状態において、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCが高温判定閾値Th以上である場合には、バイポーラ型半導体素子をオンに維持しつつユニポーラ型半導体素子をオンからオフに切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スイッチング制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、バイポーラトランジスタとMOSトランジスタとを並列に接続してなるスイッチング回路において、オン/オフの切り替え速度がより高速であるMOSトランジスタと、導通抵抗がより低いバイポーラトランジスタとのオン/オフを制御することによって、スイッチング損失を低減する制御方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この制御方法においてスイッチング回路を導通状態にする場合には、先ずMOSトランジスタをオンに切り替えた後にバイポーラトランジスタをオンに切り替え、更にMOSトランジスタをオフに切り替える。
一方、スイッチング回路を非導通状態にする場合には、先ずMOSトランジスタをオンに切り替えた後にバイポーラトランジスタをオフに切り替え、更にMOSトランジスタをオフに切り替える。
【0003】
しかしながら、上記従来技術に係る制御方法によれば、スイッチング回路の導通状態においては、常に、バイポーラトランジスタのみに導通電流が流れることから、例えば並列に接続されたバイポーラトランジスタおよびMOSトランジスタに導通電流が流れる場合に比べて、スイッチング回路全体としての導通抵抗が大きくなっており、スイッチング回路全体としての導通損失が増大するという問題が生じる。
【0004】
このような問題が生じることに対して、従来、例えば、バイポーラトランジスタとMOSトランジスタとを並列に接続してなるスイッチング回路において、スイッチング回路を導通状態にする場合に、MOSトランジスタをオンに切り替えた後にバイポーラトランジスタをオンに切り替え、スイッチング回路の導通状態においてバイポーラトランジスタおよびMOSトランジスタのオンを維持するスイッチング電源回路が知られている(例えば、特許文献2参照)。
このスイッチング電源回路において、スイッチング回路を非導通状態にする場合には、バイポーラトランジスタをオフに切り替えた後にMOSトランジスタをオフに切り替える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公平3−5154号公報
【特許文献2】特開平6−141542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記従来技術に係るスイッチング電源回路によれば、スイッチング回路の導通状態と非導通状態とを切り替える際に、MOSトランジスタにスイッチング損失と導通損失との両方の損失が発生することに伴い、MOSトランジスタが過熱状態になり、熱損傷が生じる虞がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、スイッチング回路全体の導通損失を低減しつつ、スイッチング回路を構成するスイッチング素子の損傷を防止することが可能なスイッチング制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明の請求項1に係るスイッチング制御装置は、ユニポーラ型半導体素子により構成される第1のスイッチング素子(例えば、実施の形態での第1スイッチング素子(S1)21a、第3スイッチング素子(S3)22a)と、バイポーラ型半導体素子により構成される第2のスイッチング素子(例えば、実施の形態での第2スイッチング素子(S2)21b、第4スイッチング素子(S4)22b)とが、並列に接続されてなるスイッチング部(例えば、実施の形態でのハイ側スイッチング回路21、ロー側スイッチング回路22)と、前記第1および前記第2のスイッチング素子の各々のスイッチング動作を制御可能な制御手段(例えば、実施の形態での昇圧制御器12と、ハイ側信号制御器13と、ロー側信号制御器14)と、を備えるスイッチング制御装置であって、前記第1のスイッチング素子の発熱度合いに相関するパラメータの値(例えば、実施の形態でのユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiC)を取得する取得手段(例えば、実施の形態での第1温度センサ33,第3温度センサ35)を備え、前記制御手段は、前記スイッチング部を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、前記第1のスイッチング素子をオフからオンに切り替えた後に前記第2のスイッチング素子をオフからオンに切り替え、前記スイッチング部を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、前記第2のスイッチング素子をオンからオフに切り替えた後に前記第1のスイッチング素子をオンからオフに切り替え、前記スイッチング部の導通状態において前記取得手段により取得された前記パラメータの値が所定値(例えば、実施の形態での高温判定閾値Th)以上である場合には、前記第2のスイッチング素子をオンに維持しつつ前記第1のスイッチング素子をオンからオフに切り替え、前記スイッチング部の導通状態において前記取得手段により取得された前記パラメータの値が所定値未満である場合には、前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子をオンに維持する。
【0009】
さらに、本発明の請求項2に係るスイッチング制御装置では、前記制御手段は、前記取得手段により取得された前記パラメータの値が前記所定値よりも大きい第2の所定値(例えば、実施の形態での過温判定閾値To)以上である場合には、前記第1のスイッチング素子をオフに維持しつつ前記第2のスイッチング素子のオンおよびオフを切り替えることによって前記スイッチング部の導通状態と非導通状態とを切り替える。
【0010】
さらに、本発明の請求項3に係るスイッチング制御装置では、前記第2のスイッチング素子の発熱度合いに相関する第2のパラメータの値(例えば、実施の形態でのバイポーラ型半導体素子(Si)の温度検出値TSi)を取得する第2取得手段(例えば、実施の形態での第2温度センサ34,第4温度センサ36)を備え、前記制御手段は、前記第2の取得手段により取得された前記第2のパラメータの値が所定閾値(例えば、実施の形態での過温判定閾値Tt)以上である場合には、前記第2のスイッチング素子をオフに維持しつつ前記第1のスイッチング素子のオンおよびオフを切り替えることによって前記スイッチング部の導通状態と非導通状態とを切り替える。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1に係るスイッチング制御装置によれば、スイッチング部が導通状態と非導通状態との間を遷移する際には、ユニポーラ型半導体素子により構成される第1のスイッチング素子においてターンオン損失(オフからオンへの遷移状態であるターンオンでの損失)およびターンオフ損失(オンからオフへの遷移状態であるターンオフでの損失)が発生するように制御することで、スイッチング部全体でのスイッチング損失を低減することができる。
【0012】
つまり、バイポーラ型半導体素子に比べてオン/オフの切り替え速度がより高速であるユニポーラ型半導体素子のオン/オフの切り替えによってスイッチング部の導通状態と非導通状態とを切り替えることによりスイッチング損失を低減することができる。
そして、バイポーラ型半導体素子のオン/オフの切り替えは、ユニポーラ型半導体素子のオンつまりスイッチング部の導通状態において実行されることで、所謂ソフトスイッチングになり、オン/オフの切り替え時の電圧降下が低減されることで、ターンオン損失およびターンオフ損失の発生が抑制される。
【0013】
さらに、スイッチング部の導通状態においては、第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子の両方に導通電流が流れるように制御することで、スイッチング全体での導通抵抗を低減して、導通損失を低減することができる。
しかも、ターンオン損失およびターンオフ損失と、導通損失との両方が発生する第1のスイッチング素子においては、発熱度合いに相関するパラメータ(例えば、温度や導通電流など)の値が所定値以上である場合には、第2のスイッチング素子をオンに維持しつつ第1のスイッチング素子をオンからオフに切り替えることで、導通損失を低減することができ、第1のスイッチング素子が過熱状態になって熱損傷が生じることを抑制することができる。
【0014】
本発明の請求項2に係るスイッチング制御装置によれば、第1のスイッチング素子においてターンオン損失およびターンオフ損失と、導通損失との両方が発生する防止し、第1のスイッチング素子が過熱状態になって熱損傷が生じることを防止することができる。
【0015】
本発明の請求項3に係るスイッチング制御装置によれば、第2のスイッチング素子においてターンオン損失およびターンオフ損失と、導通損失との両方が発生する防止し、第2のスイッチング素子が過熱状態になって熱損傷が生じることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に係るスイッチング制御装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るスイッチング制御装置の各動作モードでの第1〜第4スイッチング素子(S1〜S4)のオン/オフの切り替えの例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るスイッチング制御装置の動作、特に、各ハイ側スイッチング回路およびロー側スイッチング回路毎に動作モードを設定する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態に係るスイッチング制御装置について添付図面を参照しながら説明する。
【0018】
本実施の形態によるスイッチング制御装置10は、例えば昇圧回路やDC−DCコンバータやインバータなどの電力変換回路などに備えられたスイッチング回路を制御するものであって、スイッチング回路は、ユニポーラ型半導体素子により構成される第1スイッチング素子と、バイポーラ型半導体素子により構成される第2スイッチング素子とが並列に接続されて構成されている。
【0019】
例えば図1に示すスイッチング制御装置10は昇圧回路の制御装置であって、昇圧回路11と、昇圧制御器12と、ハイ側信号制御器13と、ロー側信号制御器14とを備えて構成されている。
【0020】
昇圧回路11は、ハイ側アームをなすハイ側スイッチング回路21と、ロー側アームをなすロー側スイッチング回路22と、ハイ側ダイオード23と、ロー側ダイオード24と、チョークコイル(リアクトル)25と、入力側コンデンサ26と、出力側コンデンサ27と、を備えて構成されている。
【0021】
ハイ側スイッチング回路21は、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semi-conductor Field Effect Transistor)などのユニポーラ型半導体素子(SiC)により構成される第1スイッチング素子(S1)21aと、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのバイポーラ型半導体素子(Si)により構成される第2スイッチング素子(S2)21bとが並列に接続されて構成されている。
【0022】
ロー側スイッチング回路22は、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semi-conductor Field Effect Transistor)などのユニポーラ型半導体素子(SiC)により構成される第3スイッチング素子(S3)22aと、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのバイポーラ型半導体素子(Si)により構成される第4スイッチング素子(S4)22bとが並列に接続されて構成されている。
【0023】
そして、ハイ側アームをなすハイ側スイッチング回路21と、ロー側アームをなすロー側スイッチング回路22とは、出力側の正極側端子POおよび負極側端子NO間において直列に接続されている。
【0024】
より詳細には、第1スイッチング素子(S1)21aのドレインおよび第2スイッチング素子(S2)21bのコレクタは出力側の正極側端子POに接続されている。
また、第3スイッチング素子(S3)22aのソースおよび第4スイッチング素子(S4)22bのエミッタは出力側の負極側端子PNに接続されている。
そして、第1スイッチング素子(S1)21aのソースおよび第2スイッチング素子(S2)21bのエミッタは、第3スイッチング素子(S3)22aのドレインおよび第4スイッチング素子(S4)22bのコレクタに接続されている。
【0025】
ハイ側ダイオード23は、ハイ側スイッチング回路21の順方向導通に対して逆導通するように逆並列に接続されている。
また、ロー側ダイオード24は、ロー側スイッチング回路22の順方向導通に対して逆導通するように逆並列に接続されている。
【0026】
チョークコイル25は、一端がハイ側スイッチング回路21とロー側スイッチング回路22との接続点Aに接続され、他端が入力側の正極側端子PIに接続されている。
なお、入力側の負極側端子NIと出力側の負極側端子NOとは互いに接続された共通端子である。
【0027】
入力側コンデンサ26は、入力側の正極側端子PIおよび負極側端子NI間に接続されている。
また、出力側コンデンサ27は、出力側の正極側端子POおよび負極側端子NO間に接続されている。
【0028】
そして、昇圧回路11は、入力側の正極側端子PIおよび負極側端子NI間の入力電圧V1を検出して検出結果の信号を出力する入力電圧センサ31と、出力側の正極側端子POおよび負極側端子NO間の出力電圧V2を検出して検出結果の信号を出力する出力電圧センサ32と、各第1〜第4スイッチング素子(S1〜S4)の温度を検出して検出結果の信号を出力する第1〜第4温度センサ33〜36とを備え、各センサから出力される信号は、昇圧制御器12に入力されている。
【0029】
この昇圧回路11は、ハイ側スイッチング回路21が導通状態(オン)かつロー側スイッチング回路22が非導通状態(オフ)になる状態と、ハイ側スイッチング回路21が非導通状態(オフ)かつロー側スイッチング回路22が導通状態(オン)になる状態とを、交互に切り替えることで、低電圧側である入力側から高電圧側である出力側への昇圧動作を行なう。
【0030】
例えば昇圧動作時には、先ず、ハイ側スイッチング回路21がオフかつロー側スイッチング回路22がオンとされ、入力側の正極側端子PIから入力される電流によってチョークコイル25が直流励磁されて磁気エネルギーが蓄積される。
次に、ハイ側スイッチング回路21がオンかつロー側スイッチング回路22がオフとされ、チョークコイル25に流れる電流が遮断されることに起因する磁束の変化を妨げるようにしてチョークコイル25の両端間に起電圧(誘導電圧)が発生する。
これに伴い、チョークコイル25に蓄積された磁気エネルギーによる誘導電圧が低電圧側の入力電圧に上積みされて低電圧側の入力電圧よりも高い昇圧電圧が出力電圧として高電圧側に印加される。
なお、ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22のオン/オフの切替動作に伴って発生する電圧変動は、入力側コンデンサ26および出力側コンデンサ27により平滑化される。
【0031】
なお、昇圧回路11は、高電圧側である出力側から低電圧側である入力側への降圧動作の実行も可能であって、例えば降圧動作時には、先ず、ハイ側スイッチング回路21がオフかつロー側スイッチング回路22がオンとされ、高電圧側から入力される電流によってチョークコイル25が直流励磁されて磁気エネルギーが蓄積される。
【0032】
次に、ハイ側スイッチング回路21がオンかつロー側スイッチング回路22がオフとされ、チョークコイル25に流れる電流が遮断されることに起因する磁束の変化を妨げるようにしてチョークコイル25の両端間に起電圧(誘導電圧)が発生する。
このチョークコイル25に蓄積された磁気エネルギーによる誘導電圧は、ハイ側スイッチング回路21とロー側スイッチング回路22とのオン/オフの比率に応じて高電圧側の電圧が降圧された降圧電圧となり、この降圧電圧が低電圧側(つまり、正極側端子PIおよび負極側端子NI間)に印加される。
【0033】
昇圧制御器12は、例えば、入力電圧センサ31および出力電圧センサ32から出力される検出結果の信号に基づき、PWM(パルス幅変調)信号などのスイッチング信号を出力して、ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22の導通状態と非導通状態とを制御する。
【0034】
例えば、昇圧制御器12は、PWM(パルス幅変調)信号の1周期におけるハイ側スイッチング回路21のオン時間THonとロー側スイッチング回路22のオン時間TLonとなどにより定義されるスイッチングデューティー(=THon/(THon+TLon)など)に応じて、ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22のオン/オフを切り替える。
なお、昇圧制御器12は、ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22のオン/オフの切り替え時に、同時にオンにすることを禁止し、同時にオフにする適宜のデッドタイムを設けている。
【0035】
さらに、昇圧制御器12は、例えば、各第1〜第4スイッチング素子(S1〜S4)の発熱度合いに相関するパラメータの値として、各第1〜第4温度センサ33〜36から出力される検出結果の信号に基づき、各第1〜第4スイッチング素子(S1〜S4)の動作モードを設定し、この動作モードを指示する信号を出力する。
【0036】
例えば、昇圧制御器12は、各第1〜第4温度センサ33〜36から出力される検出結果の信号に基づき、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22毎にユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCとバイポーラ型半導体素子(Si)の温度検出値TSiとを取得する。
そして、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22毎に、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCと所定の高温判定閾値Thおよび過温判定閾値Toとの高低の比較結果、およびバイポーラ型半導体素子(Si)の温度検出値TSiと所定の過温判定閾値Ttとの高低の比較結果に基づき、下記表1に示すように記述される予め設定された所定マップなどを参照して、動作モードを設定する。
【0037】
【表1】

【0038】
なお、例えば上記表1においては、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCが所定の高温判定閾値Thよりも低く、かつバイポーラ型半導体素子(Si)の温度検出値TSiが所定の過温判定閾値Ttよりも低い場合には、動作モードは通常モードである。
また、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCが所定の高温判定閾値Th以上かつ所定の過温判定閾値Toよりも低く、かつバイポーラ型半導体素子(Si)の温度検出値TSiが所定の過温判定閾値Ttよりも低い場合には、動作モードはSiC高温モードである。
また、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCが所定の過温判定閾値To以上、かつバイポーラ型半導体素子(Si)の温度検出値TSiが所定の過温判定閾値Ttよりも低い場合には、動作モードはSiC過温モードである。
【0039】
また、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCが所定の高温判定閾値Th以上、かつバイポーラ型半導体素子(Si)の温度検出値TSiが所定の過温判定閾値Ttよりも低い場合には、動作モードはSi過温モードである。
また、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCが所定の高温判定閾値Th以上かつ所定の過温判定閾値Toよりも低く、かつバイポーラ型半導体素子(Si)の温度検出値TSiが所定の過温判定閾値Tt以上の場合には、動作モードはSi過温モードである。
また、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCが所定の過温判定閾値To以上、かつバイポーラ型半導体素子(Si)の温度検出値TSiが所定の過温判定閾値Tt以上の場合には、動作モードは停止モードである。
【0040】
ハイ側信号制御器13は、昇圧制御器12から出力されるスイッチング信号、つまりハイ側スイッチング回路21のオン/オフの切り替えを指示する信号と、このハイ側スイッチング回路21の各第1,第2スイッチング素子(S1,S2)の動作モードを指示する信号とに基づき、ハイ側スイッチング回路21の第1スイッチング素子(S1)21aおよび第2スイッチング素子(S2)21bのオン/オフを指示する信号を、各第1スイッチング素子(S1)21aおよび第2スイッチング素子(S2)のゲートに出力する。
【0041】
ロー側信号制御器14は、昇圧制御器12から出力されるスイッチング信号、つまりロー側スイッチング回路22のオン/オフの切り替えを指示する信号と、このロー側スイッチング回路22の各第3,第4スイッチング素子(S3,S4)の動作モードを指示する信号とに基づき、ロー側スイッチング回路22の第3スイッチング素子(S3)22aおよび第4スイッチング素子(S4)22bのオン/オフを指示する信号を、各第3スイッチング素子(S3)22aおよび第4スイッチング素子(S4)のゲートに出力する。
【0042】
例えば図2(A)に示すように、動作モードが通常モードである場合において、各制御器13,14は、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、ユニポーラ型半導体素子(SiC)をオフ(0)からオン(1)に切り替えた後にバイポーラ型半導体素子(Si)をオフからオンに切り替えることを指示する信号を出力する。
一方、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、バイポーラ型半導体素子(Si)をオンからオフに切り替えた後にユニポーラ型半導体素子(SiC)をオンからオフに切り替えることを指示する信号を出力する。
【0043】
これにより、先ず、ハイ側スイッチング回路21を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、時刻t0において第1スイッチング素子(S1)21aがオフからオンに切り替えられ、次に、時刻t1において第2スイッチング素子(S2)21bがオフからオンに切り替えられる。
そして、ハイ側スイッチング回路21を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、時刻t2において第2スイッチング素子(S2)21bがオンからオフに切り替えられ、次に、時刻t3において第1スイッチング素子(S1)21aがオンからオフに切り替えられる。
【0044】
そして、所定のデッドタイムが設けられた後に、ロー側スイッチング回路22を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、時刻t4において第3スイッチング素子(S3)22aがオフからオンに切り替えられ、次に、時刻t5において第4スイッチング素子(S4)22bがオフからオンに切り替えられる。
そして、ロー側スイッチング回路22を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、時刻t6において第4スイッチング素子(S4)22bがオンからオフに切り替えられ、次に、時刻t7において第1スイッチング素子(S3)22aがオンからオフに切り替えられる。
【0045】
また、例えば図2(B)に示すように、動作モードがSiC高温モードである場合において、各制御器13,14は、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、先ず、ユニポーラ型半導体素子(SiC)をオフからオンに切り替えた後にバイポーラ型半導体素子(Si)をオフからオンに切り替えることを指示する信号を出力する。
【0046】
そして、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22を導通状態に維持する際には、バイポーラ型半導体素子(Si)をオンに維持しつつ、ユニポーラ型半導体素子(SiC)をオンからオフに切り替え、このオフ状態を所定期間に亘って維持した後に、ユニポーラ型半導体素子(SiC)をオフからオンに切り替えることを指示する信号を出力する。なお、ユニポーラ型半導体素子(SiC)をオフ状態に維持する所定期間は、予め設定された固定値であってもよいし、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の発熱度合いに相関するパラメータに応じて可変とされてもよい。
一方、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、バイポーラ型半導体素子(Si)をオンからオフに切り替えた後にユニポーラ型半導体素子(SiC)をオンからオフに切り替えることを指示する信号を出力する。
【0047】
これにより、先ず、ハイ側スイッチング回路21を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、時刻t0において第1スイッチング素子(S1)21aがオフからオンに切り替えられ、次に、時刻t1において第2スイッチング素子(S2)21bがオフからオンに切り替えられる。
そして、ハイ側スイッチング回路21を導通状態に維持する際には、第2スイッチング素子(S2)21bがオンに維持されつつ、所定のタイミングで第1スイッチング素子(S1)21aがオンからオフに切り替えられ、このオフ状態が所定期間に亘って維持された後に、第1スイッチング素子(S1)21aがオフからオンに切り替えられる。
そして、ハイ側スイッチング回路21を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、時刻t2において第2スイッチング素子(S2)21bがオンからオフに切り替えられ、次に、時刻t3において第1スイッチング素子(S1)21aがオンからオフに切り替えられる。
【0048】
そして、所定のデッドタイムが設けられた後に、ロー側スイッチング回路22を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、時刻t4において第3スイッチング素子(S3)22aがオフからオンに切り替えられ、次に、時刻t5において第4スイッチング素子(S4)22bがオフからオンに切り替えられる。
そして、ロー側スイッチング回路22を導通状態に維持する際には、第4スイッチング素子(S4)22bがオンに維持されつつ、所定のタイミングで第3スイッチング素子(S3)22aがオンからオフに切り替えられ、このオフ状態が所定期間に亘って維持された後に、第3スイッチング素子(S3)22aがオフからオンに切り替えられる。
そして、ロー側スイッチング回路22を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、時刻t6において第4スイッチング素子(S4)22bがオンからオフに切り替えられ、次に、時刻t7において第1スイッチング素子(S3)22aがオンからオフに切り替えられる。
【0049】
また、例えば図2(C)に示すように、動作モードがSiC過温モードである場合において、各制御器13,14は、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、ユニポーラ型半導体素子(SiC)をオフに維持しつつバイポーラ型半導体素子(Si)をオフからオンに切り替えることを指示する信号を出力する。
一方、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、ユニポーラ型半導体素子(SiC)をオフに維持しつつバイポーラ型半導体素子(Si)をオンからオフに切り替えることを指示する信号を出力する。
【0050】
これにより、先ず、ハイ側スイッチング回路21を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、時刻t0において第1スイッチング素子(S1)21aがオフに維持された状態で第2スイッチング素子(S2)21bがオフからオンに切り替えられる。
そして、ハイ側スイッチング回路21を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、時刻t3において第1スイッチング素子(S1)21aがオフに維持された状態で第2スイッチング素子(S2)21bがオンからオフに切り替えられる。
【0051】
そして、所定のデッドタイムが設けられた後に、ロー側スイッチング回路22を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、時刻t4において第3スイッチング素子(S3)22aがオフに維持された状態で第4スイッチング素子(S4)22bがオフからオンに切り替えられる。
そして、ロー側スイッチング回路22を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、時刻t7において第3スイッチング素子(S3)22aがオフに維持された状態で第4スイッチング素子(S4)22bがオンからオフに切り替えられる。
【0052】
また、例えば図2(D)に示すように、動作モードがSi過温モードである場合において、各制御器13,14は、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、バイポーラ型半導体素子(Si)をオフに維持しつつユニポーラ型半導体素子(SiC)をオフからオンに切り替えることを指示する信号を出力する。
一方、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、バイポーラ型半導体素子(Si)をオフに維持しつつユニポーラ型半導体素子(SiC)をオンからオフに切り替えることを指示する信号を出力する。
【0053】
これにより、先ず、ハイ側スイッチング回路21を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、時刻t0において第2スイッチング素子(S2)21bがオフに維持された状態で第1スイッチング素子(S1)21aがオフからオンに切り替えられる。
そして、ハイ側スイッチング回路21を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、時刻t3において第2スイッチング素子(S2)21bがオフに維持された状態で第1スイッチング素子(S1)21aがオンからオフに切り替えられる。
【0054】
そして、所定のデッドタイムが設けられた後に、ロー側スイッチング回路22を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、時刻t4において第4スイッチング素子(S4)22bがオフに維持された状態で第3スイッチング素子(S3)22aがオフからオンに切り替えられる。
そして、ロー側スイッチング回路22を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、時刻t7において第4スイッチング素子(S4)22bがオフに維持された状態で第3スイッチング素子(S3)22aがオンからオフに切り替えられる。
【0055】
また、例えば図2(E)に示すように、動作モードが停止モードである場合において、各制御器13,14は、ユニポーラ型半導体素子(SiC)およびバイポーラ型半導体素子(Si)をオフに維持することを指示する信号を出力する。
【0056】
本実施の形態によるスイッチング制御装置10は上記構成を備えており、次に、スイッチング制御装置10の動作、特に、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22毎に動作モードを設定する処理について説明する。
【0057】
先ず、例えば図3に示すステップS11においては、昇圧回路11による昇圧動作の開始を指示する指令などに応じて、ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22のオン/オフを切り替えるスイッチング動作を通常モードにて開始する。
【0058】
次に、ステップS12においては、各第1〜第4温度センサ33〜36から出力される検出結果の信号に基づき、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22毎に、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCとバイポーラ型半導体素子(Si)の温度検出値TSiとを取得する。
【0059】
次に、ステップS13においては、バイポーラ型半導体素子(Si)の温度検出値TSiは所定の過温判定閾値Tt未満であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS19に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS14に進む。
【0060】
そして、ステップS14においては、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCは所定の高温判定閾値Th未満であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS16に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS15に進む。
【0061】
そして、ステップS15においては、動作モードに通常モードを設定して、後述するステップS24に進む。
そして、ステップS16においては、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCは所定の過温判定閾値To未満であるか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS17に進み、このステップS17においては、動作モードにSiC高温モードを設定して、後述するステップS24に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS18に進み、このステップS18においては、動作モードにSiC過温モードを設定して、後述するステップS24に進む。
【0062】
また、ステップS19においては、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCは所定の高温判定閾値Th未満であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS21に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS20に進む。
【0063】
そして、ステップS20においては、動作モードにSi過温モードを設定して、後述するステップS24に進む。
そして、ステップS21においては、ユニポーラ型半導体素子(SiC)の温度検出値TSiCは所定の過温判定閾値To未満であるか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS22に進み、このステップS22においては、動作モードにSi過温モードを設定して、後述するステップS24に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS23に進み、このステップS23においては、動作モードに停止モードを設定して、後述するステップS24に進む。
【0064】
そして、ステップS24においては、昇圧回路11による昇圧動作の終了を指示する指令などに応じて、ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22のオン/オフを切り替えるスイッチング動作の終了が指示されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS12に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、エンドに進む。
【0065】
上述したように、本実施の形態によるスイッチング制御装置10によれば、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22を導通状態と非導通状態との間で遷移させる際には、ユニポーラ型半導体素子により構成される各第1スイッチング素子(S1)21aおよび第3スイッチング素子(S3)22aにおいてターンオン損失およびターンオフ損失が発生するように制御することで、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22全体でのスイッチング損失を低減することができる。
【0066】
つまり、バイポーラ型半導体素子に比べてオン/オフの切り替え速度がより高速であるユニポーラ型半導体素子のオン/オフの切り替えによって各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22の導通状態と非導通状態とを切り替えることによりスイッチング損失を低減することができる。
そして、バイポーラ型半導体素子のオン/オフの切り替えは、ユニポーラ型半導体素子のオンつまり各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22の導通状態において実行されることで、所謂ソフトスイッチングになり、オン/オフの切り替え時の電圧降下が低減されることで、ターンオン損失およびターンオフ損失の発生が抑制される。
【0067】
さらに、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22の導通状態においては、ユニポーラ型半導体素子およびバイポーラ型半導体素子の両方に導通電流が流れるように制御することで、各ハイ側スイッチング回路21およびロー側スイッチング回路22全体での導通抵抗を低減して、導通損失を低減することができる。
しかも、ターンオン損失およびターンオフ損失と、導通損失との両方が発生するユニポーラ型半導体素子においては、発熱度合いに相関するパラメータである温度検出値TSiCが高温判定閾値Th以上である場合には、バイポーラ型半導体素子をオンに維持しつつユニポーラ型半導体素子をオンからオフに切り替えることで、導通損失を低減することができ、ユニポーラ型半導体素子が過熱状態になって熱損傷が生じることを抑制することができる。
【0068】
さらに、ユニポーラ型半導体素子の温度検出値TSiCが過温判定閾値To以上である場合には、ユニポーラ型半導体素子をオフに維持しつつバイポーラ型半導体素子のオンおよびオフを切り替えることから、ユニポーラ型半導体素子においてターンオン損失およびターンオフ損失と、導通損失との両方が発生する防止し、ユニポーラ型半導体素子が過熱状態になって熱損傷が生じることを防止することができる。
【0069】
また、バイポーラ型半導体素子の温度検出値TSiが過温判定閾値Tt以上である場合には、バイポーラ型半導体素子においてターンオン損失およびターンオフ損失と、導通損失との両方が発生する防止し、バイポーラ型半導体素子が過熱状態になって熱損傷が生じることを防止することができる。
【0070】
なお、上述した実施の形態においては、第1〜第4スイッチング素子(S1〜S4)の発熱度合いに相関するパラメータを温度としたが、これに限定されず、例えば各第1〜第4スイッチング素子(S1〜S4)に流れる導通電流を検出する電流センサを備えて、第1〜第4スイッチング素子(S1〜S4)の発熱度合いに相関するパラメータを各第1〜第4スイッチング素子(S1〜S4)に流れる導通電流の検出値としてもよい。
【0071】
以上、説明した本実施形態は、本発明を実施するうえでの一例を示すものであり、本発明が前記した実施形態に限定して解釈されるものではないことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0072】
10 スイッチング制御装置
12 昇圧制御器(制御手段)
13 ハイ側信号制御器(制御手段)
14 ロー側信号制御器(制御手段)
21 ハイ側スイッチング回路(スイッチング部)
21a 第1スイッチング素子(第1のスイッチング素子)
21b 第2スイッチング素子(第2のスイッチング素子)
22 ロー側スイッチング回路(スイッチング部)
22a 第3スイッチング素子(第1のスイッチング素子)
22b 第4スイッチング素子(第2のスイッチング素子)
33 第1温度センサ(取得手段)
34 第2温度センサ(第2取得手段)
35 第3温度センサ(取得手段)
36 第4温度センサ(第2取得手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユニポーラ型半導体素子により構成される第1のスイッチング素子と、バイポーラ型半導体素子により構成される第2のスイッチング素子とが、並列に接続されてなるスイッチング部と、
前記第1および前記第2のスイッチング素子の各々のスイッチング動作を制御可能な制御手段と、を備えるスイッチング制御装置であって、
前記第1のスイッチング素子の発熱度合いに相関するパラメータの値を取得する取得手段を備え、
前記制御手段は、
前記スイッチング部を非導通状態から導通状態に遷移させる際には、前記第1のスイッチング素子をオフからオンに切り替えた後に前記第2のスイッチング素子をオフからオンに切り替え、
前記スイッチング部を導通状態から非導通状態に遷移させる際には、前記第2のスイッチング素子をオンからオフに切り替えた後に前記第1のスイッチング素子をオンからオフに切り替え、
前記スイッチング部の導通状態において前記取得手段により取得された前記パラメータの値が所定値以上である場合には、前記第2のスイッチング素子をオンに維持しつつ前記第1のスイッチング素子をオンからオフに切り替え、
前記スイッチング部の導通状態において前記取得手段により取得された前記パラメータの値が所定値未満である場合には、前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子をオンに維持することを特徴とするスイッチング制御装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記取得手段により取得された前記パラメータの値が前記所定値よりも大きい第2の所定値以上である場合には、前記第1のスイッチング素子をオフに維持しつつ前記第2のスイッチング素子のオンおよびオフを切り替えることによって前記スイッチング部の導通状態と非導通状態とを切り替えることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング制御装置。
【請求項3】
前記第2のスイッチング素子の発熱度合いに相関する第2のパラメータの値を取得する第2取得手段を備え、
前記制御手段は、前記第2の取得手段により取得された前記第2のパラメータの値が所定閾値以上である場合には、前記第2のスイッチング素子をオフに維持しつつ前記第1のスイッチング素子のオンおよびオフを切り替えることによって前記スイッチング部の導通状態と非導通状態とを切り替えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスイッチング制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−74677(P2013−74677A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−210739(P2011−210739)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】