スイッチ装置
【課題】外部から筒の開口を通ってケース内へ水が浸入するのを防止できるスイッチ装置を提供する。
【解決手段】スイッチと、該スイッチが内部に収納されたケース1と、ケース1の上面1uに一体的に設けられ、上下U、Dに開口してケース1内と連通する中空の筒7と、筒7の上部開口を覆うように前後F、Bへ揺動可能に設けられた操作ノブ6と、筒7を貫通してケース1内へ延び、操作ノブ6の動きをスイッチに伝達する操作棒とを備えたスイッチ装置100において、ケース1の上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、左右方向L、Rへ傾斜する斜面9dを有し、水をケース1の左右L、Rの脇へ流す案内部9を設ける。
【解決手段】スイッチと、該スイッチが内部に収納されたケース1と、ケース1の上面1uに一体的に設けられ、上下U、Dに開口してケース1内と連通する中空の筒7と、筒7の上部開口を覆うように前後F、Bへ揺動可能に設けられた操作ノブ6と、筒7を貫通してケース1内へ延び、操作ノブ6の動きをスイッチに伝達する操作棒とを備えたスイッチ装置100において、ケース1の上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、左右方向L、Rへ傾斜する斜面9dを有し、水をケース1の左右L、Rの脇へ流す案内部9を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、揺動可能な操作ノブの操作によりスイッチの入切を行うスイッチ装置に関し、特に、ケースの内部への水の浸入を防止する防水型のスイッチ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車のドアのアームレストやセンタのコンソール等には、自動車の窓開閉装置(パワーウィンドウ装置)に用いられるスイッチ装置が配設されている。このスイッチ装置は、下記の特許文献1、2に開示されているように、ケース内部に、スイッチや回路基板等が収納されていて、ケース上面に、上下に開口してケース内と連通する筒が設けられている。また、筒には、筒の上部の開口を覆うように前後へ揺動可能に操作ノブが取り付けられていて、操作ノブには、筒の開口を貫通してケース内へ延び、操作ノブの動きをスイッチに伝達する操作棒が連結されている。そして、操作ノブを前後に揺動操作することで、該動きが操作棒によって伝達されて、スイッチが入切(ONまたはOFF)される。
【0003】
上記のスイッチ装置には、一般にケース上面を覆うようにカバーが取り付けられ、該カバーに設けられた開口部からは、操作ノブが操作可能に露出している。このため、雨天時等に多少の雨水がカバー上にかかっても、該雨水がスイッチ装置のケース内に入り込むことは殆ど無い。しかし、飲料等(以下、「水」という。)をカバー上に多量にこぼした場合は、該水がカバーの開口部と操作ノブの隙間を通ってケースの上面へ流下し、筒側等へ流れて行く。そして、筒側へ流れた水は、その勢いにより操作ノブと筒の隙間を上昇して、筒の開口を通ってケース内へ浸入し、スイッチや回路基板での腐食や短絡の原因となる。
【0004】
上記のような水の浸入防止対策として、下記の特許文献3には、スイッチ装置のケース上面の筒の前後に水捕捉溝を形成して、その溝底をケースの前方へ向けて傾斜成形しまたは併せて中央部に分水嶺を持つ山形状に成形し、ケースの前面や側面に水捕捉溝の最深部に貫通する排水口を形成することが開示されている。なお、特許文献1、2には、水の浸入防止対策について全く開示がない。
【0005】
【特許文献1】特開平8−180755号公報
【特許文献2】特開平5−314864公報
【特許文献3】特許第3111221号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献3の技術では、カバー(特許文献3ではフィニッシャ)と操作ノブの隙間を通ってケース上面へ流下した水を、水捕捉溝に流入させて捕捉し、その溝底の傾斜に沿って前方の最深部に集合させて、水捕捉溝の幅や深さより比較的小さなケース側面の排水口から排出させるので、水の量が多い場合は、水が水捕捉溝へ流入しても、排水口からの排出が追いつかず、水が水捕捉溝より溢れて筒側へ流れて行き、操作ノブと筒の隙間を上昇して、筒の開口を通ってケース内へ浸入するおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は、外部から筒の開口を通ってケース内へ水が浸入するのを防止できるスイッチ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、スイッチと、該スイッチが内部に収納されたケースと、該ケースの上面に設けられ、上下に開口してケース内と連通する筒と、該筒の開口を覆うように前後へ揺動可能に設けられた操作ノブと、該操作ノブから筒の開口を貫通してケース内へ延び、操作ノブの動きをスイッチに伝達する操作棒とを備えたスイッチ装置において、ケース上面と前記操作ノブの端部との間に、左右方向へ傾斜して、水をケースの脇へ流す案内部を設ける。
【0009】
上記において、案内部は、左方向と右方向の両方へ向かって下降傾斜していてもよいし、いずれか一方へ向かってのみ下降傾斜していてもよい。
【0010】
上記のようにすると、水が外部からケース上面の操作ノブの端部近傍に流下しても、該水が案内部に沿って随時流れて、ケースの左右の脇へ排出されるので、水が操作ノブと筒の隙間を上昇して筒の開口からケース内へ浸入するのを防止することができる。特に、パワーウィンドウ装置等に用いられるスイッチ装置では、一般に、ケースの左右方向の幅が前後方向の幅より短く、筒からケースの左右側面までの距離が前後側面までの距離より短いため、上記のように水を案内部に沿ってケースの左右の脇へ流すことで、ケース上から外部への水の排出を素早く行え、ケース内への水の浸入をより確実に防止可能となる。
【0011】
また、本発明の一実施形態では、案内部を、左右両方向へ向かって下降傾斜する山形状にしている。
【0012】
このようにすると、水を案内部に沿って左右両方向へ流下させて、筒の上部開口および操作ノブの下端部から素早く遠ざけることができ、ケース内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0013】
また、本発明の一実施形態では、案内部の前後の端部のうち、一方の端部を操作ノブの端部より筒側に位置させ、他方の端部を操作ノブの端部より筒と反対側に位置させている。
【0014】
このようにすると、操作ノブの端部の直下に案内部が位置するので、該端部を伝って流下して来る水を直接案内部上に落下させて、即座に案内部に沿ってケースの脇へ流し、筒側へ流れ難くすることができ、ケース内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0015】
また、本発明の一実施形態では、案内部の前後の端部のうち、一方の端部は筒の側面に隣接していて、該側面の案内部より上方に、案内部の他方の端部へ向かって突出する鍔を設けている。
【0016】
このようにすると、水を案内部と筒の間に滞留させることなく、案内部に沿ってケースの脇へ流すことができるとともに、案内部上の水が筒の側面に衝突して上昇しても、該水が操作ノブと筒の隙間を通って筒の上部開口まで行くのを鍔によって阻止することができ、ケース内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0017】
また、本発明の一実施形態では、案内部の近傍に、案内部に隣接させて、ケースの左右の側面へと通じるように端部が開放された溝を設けている。
【0018】
このようにすると、水が案内部上に落下した勢いにより、案内部の案内方向以外の方向へ、即ち傾斜が下がる方向以外の方向へ流れて行っても、該方向にある溝に水が入り込んで案内部へ戻らなくなり、該水を溝の開放端部を通してケースの左右の脇へ排出することができ、ケース内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0019】
また、本発明の一実施形態では、案内部の近傍のケース上面を、ケースの左右の側面へ向かって下降傾斜させている。
【0020】
このようにすると、案内部上から案内部近傍のケース上面へ流れて来た水を、該ケース上面に滞留させることなく、該ケース上面の傾斜に沿って流して、ケースの脇へ排出し易くすることができ、ケース内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0021】
さらに、本発明の一実施形態では、ケースの操作ノブの端部近傍に凹部を設け、該凹部内に前記案内部を設けている。
【0022】
このようにすると、操作ノブの取り付け位置をケースの上方へ上げることなく、ケース上面と操作ノブの端部との間に案内部の設置スペースを確保できるので、高さを抑制してスイッチ装置の小型化を図ることが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、水が外部からケース上面の操作ノブの端部近傍に流下しても、該水が案内部に沿って随時流れて、ケースの左右の脇へ排出されるので、水が操作ノブと筒の隙間を上昇して筒の開口からケース内へ浸入するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態につき図を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係るスイッチ装置100の斜視図、図2は、スイッチ装置100の右側面図、図3は、スイッチ装置100の前方断面図(図2のZ−Z断面図)、図4は、スイッチ装置100にカバー20を取り付けた状態の斜視図、図5は、同状態の側方断面図、図6は、同状態の要部側面図、図7は、同状態の要部側方断面図である。
【0025】
図1等において、スイッチ装置100は、パワーウィンドウ装置に用いられ、車両の運転席のドアに設けられているアームレスト(図示省略)に取り付けられる。1はスイッチ装置100のケースであって、一般的なパワーウィンドウ装置用のスイッチ装置のケースと同様に、左右方向L、Rの幅が前後方向F、Bの幅より短い直方体形状に形成されている。1u、1f、1b、1l、1rはそれぞれケース1の上面、前側面、後側面、左側面、右側面である。ケース1の内部には図5および図7に示すように回路基板15やスイッチ16等が収納されている。図3では、ケース1内部の部品等の図示を省略している。ケース1の下側(D方向側)は、図5に示すように開口していて、下カバー2を嵌合することにより塞がれている。下カバー2から下方へ突出している14は回路基板15に実装されたコネクタである。このコネクタ14に、図示しない制御装置と接続するためのケーブルを嵌合することで、スイッチ装置100から制御装置へスイッチ16等の出力信号を送信可能となる。ケース1には、図4および図5に示すようにカバー20がねじ(図示省略)により取り付けられ、該カバー20により上面1uが覆われる。カバー20は、ドアのアームレストにフック片20xを引っ掛ける等して取り付けられる。
【0026】
図1等で、ケース1の上面1uの前側(F方向側)に示す3はミラーコントロールスイッチのスライド型の第1操作ノブ、4は同スイッチの4点プッシュ型(十字キー型)の第2操作ノブであって、それぞれ車両の左右のサイドミラーの角度調節を行うために操作される。後側(B方向側)に示す5は窓ロックスイッチのプッシュロック型の操作ノブであって、車両の窓を開閉できないようにロックしまたは当該ロックを解除するために操作される。中央に示す6は窓開閉スイッチのシーソー型の操作ノブであって、合計4個設けられており、車両の窓を開閉するために操作される。6aは操作ノブ6の操作部、6bは操作部6aと一体に形成されたキャップ部、6cはキャップ部6bの外側面に形成された孔である。図1および図2では、右側(R方向側)に示す操作ノブ6の右側面にしか孔6cが表されていないが、実際には、各操作ノブ6の右側面と左側面(L方向側の側面)とにそれぞれ孔6cが同様に形成されている。
【0027】
各操作ノブ6は、図5〜図7に示すようにケース1の上面1uに設けられた中空の筒7に取り付けられている。詳しくは、筒7は水平断面の形状が略矩形で、上下(U、D方向)に開口してケース1内と連通し、左右の外側面に軸7aが一体的に形成されている。図5では、筒7が2つしか表されていないが、実際には、各操作ノブ6に対応するように4つ設けられている(図1)。この筒7の上部開口7bを覆うように操作ノブ6のキャップ部6bを上方から筒7へかぶせて、左右の軸7aに操作ノブ6の孔6cを嵌合させることにより、操作ノブ6は軸7aを中心として前後へ揺動可能に筒7に支持される。ケース1の上面1uには、筒7以外に、操作ノブ3〜5を取り付けるための筒も設けられているが、ここでは図示および説明を省略する。
【0028】
筒7を貫通している17は操作ノブ6の内側に一体的に突出形成された操作棒である。この操作棒17は、操作ノブ6から筒7の上部開口7bを貫通してケース1内へ延びている。操作棒17の下端部には、凹部17aが形成されていて、この凹部17aは、回路基板15に実装されたスイッチ16のアクチュエータ16aと嵌合されている。スイッチ16は、窓開閉用のスイッチであって、公知のスライドスイッチから構成されている。操作ノブ6を指で前側へ倒したり後側へ起こしたりすると、図7に一点鎖線で示すように操作ノブ6が軸7aを中心に前後へ回転揺動して、操作棒17が該操作ノブ6の動きをアクチュエータ16aへ伝達し、スイッチ16が入切される。即ち、スイッチ16の内部に設けられている接点が、操作ノブ6の操作位置に応じてON(導通)またはOFF(非導通)の状態に切り換わる。Qは軸7aの中心点、即ち操作ノブ6の回転中心点である。回路基板15には、スイッチ16以外に、ミラーコントロール用および窓開閉ロック用のスイッチ等も実装されているが、ここでは図示および説明を省略する。
【0029】
ケース1にカバー20を取り付けた状態では、図4に示すように各操作ノブ3〜6はカバー20に設けられた開口20a〜20cから露出し、指で操作可能になる。操作ノブ3は、操作ノブ4上で左右へスライドさせるだけで操作可能であり、操作ノブ4、5は、上方から押圧するだけで操作可能であるため、開口20a、20bの開口面積は小さいが、操作ノブ6については、操作部6aに指を掛けて前方へ倒したり後方へ起こしたりする操作を行うため、開口20cの開口面積が指を挿入可能に大きくなっている。開口20cの下方には、図5および図7等に示すように操作ノブ6や筒7を収容する凹部20dが形成されている。
【0030】
ケース1上の操作ノブ6の前端部6e近傍には、図1等に示すようにケース1の左右方向L、Rへ渡って凹部8が設けられている。この凹部8の底面を構成する部分であるケース1の上面1u’(以下、「ケース上面1u’」という。)は、図3に示すようにケース1の左右側面1l、1rへ向かって下降傾斜し、ケース1の左右側面1l、1rと連続して、該側面1l、1r側の端部1pが開放されている。ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間には、前方から見た形状が楔形の突起からなる案内部9がケース1と一体的に4つ設けられている。つまり、凹部8は、このような案内部9を設けられるように、即ちケース上面1u’と操作ノブ6との間に案内部9を設けるスペースを確保するために、ケース1上に設けられている。案内部9は、斜め上方を向いて左右方向L、Rへ向かって下降傾斜する斜面9dを有し、該斜面9dは、ケース1の左側面1lまたは右側面1rと連続して、該側面1l、1r側の端部9aが開放されている。左右方向L、Rへ並ぶ案内部9同士は、図3に示すようにケース1の中心線Cの両側に線対称でかつ略山形状を成すように配置されている。案内部9は、水を斜面9dに沿って案内してケース1の左右の脇へ流す。
【0031】
図6および図7に示すように、案内部9の前後の端部9b、9cのうち、後端部9cは、操作ノブ6の前端部6eおよびカバー20の凹部20dの端部20eより筒7側(B方向側)に位置していて、筒7の前側面7fおよび該前側面7fと同一面である凹部8の後側面8eに隣接している。前端部9bは、端部6e、20eより筒7と反対側(F方向側)に位置していて、前端部9bから端部6e、20eまでの間隔は、後端部9cから端部6e、20eまでの間隔より大きくなっている。つまり、操作ノブ6の前端部6eとカバー20の端部20eの隙間18の直下には、案内部9の斜面9dが位置している。隙間18は、操作ノブ6の揺動操作に支障を生じないような、即ち前後への揺動時に操作ノブ6とカバー20とが接しないような大きさになっている。筒7の前側面7fの案内部9より上方には、案内部9の前端部9bへ向かって突出する鍔10が設けられている。筒7の後側面には、筒7と反対側へ向かって突出する鍔11が設けられている。
【0032】
案内部9の近傍には、図1に示すように案内部9に隣接させて溝13が設けられている。溝13は、左右方向L、Rへ並ぶ案内部9同士および筒7同士の間に前後方向F、Bに渡って設けられていて、ケース1の左右側面1l、1rへと通じるように端部13fが開放されている。溝13の底13bは、図3に示すようにケース上面1u’の最上部と同一高さに位置している。
【0033】
上記構造のスイッチ装置100において、閉め忘れた窓から浸入する雨水や、車内で誤ってこぼした飲料など(以下、「水」という。)が、カバー20および操作ノブ6の上方まで流れて来ると、該水は、図6に矢印で示すようにカバー20の開口20cから凹部20dに入り込み、カバー20と操作ノブ6との隙間18を通って流下して行く。そして、流下した水は、直下の案内部9の斜面9dに落下衝突し、大半が図3および図6に太い矢印で示すように即座に斜面9dに沿って下方へ流れて、案内部9の開放端部9aからケース1の左右の脇へ排出される。また、一部の水は落下した勢いにより、斜面9d上を細い矢印で示すように筒7側または反筒7側へ流れたり斜面9dを上昇したりするが、反筒7側へ流れた水は、細い矢印で示すようにそのまま案内部9の前側のケース上面1u’へ流下し、筒7側へ流れた水は、細い矢印で示すように側面7f、8eで跳ね返ってケース上面1u’へ流下し、斜面9dを上昇した水は、細い矢印で示すように溝13へ流下してから、端部13fを通ってケース上面1u’へ流れて行く。そして、ケース上面1u’に流れて来た水は、上面1u’の傾斜に沿って下方へ流れて、開放端部1pからケース1の左右の脇へ排出される。
【0034】
以上によると、ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、左右方向L、Rへ傾斜する斜面9dを有する案内部9を設けたことで、水が外部からカバー20と操作ノブ6の隙間18を通ってケース上面1u’の操作ノブ6の前端部6e近傍に流下しても、該水が案内部9の斜面9dに沿って随時流れて、案内部9の開放端部9aからケース1の左右の脇へ排出されるので、水が操作ノブ6と筒7の隙間19(図7)を上昇して筒7の上下開口7b、7cからケース1内部へ浸入するのを防止することができる。
【0035】
また、スイッチ装置100は、ケース1の左右方向L、Rの幅が前後方向F、Bの幅より短く、筒7からケース1の左右側面1l、1rまでの距離が前後側面1f、1bまでの距離より短いため、上記のように水を案内部9の斜面9dに沿ってケース1の左右の脇へ流すことで、ケース1上から外部への水の排出を素早く行え、ケース1内への水の浸入をより確実に防止可能となる。
【0036】
また、2つの案内部9を、各斜面9dが左右両方向L、Rへ向かって下降傾斜するように、左右方向L、Rへ並べて山形状にしたことで、隙間18を通って流下して来た水を、斜面9dに沿って左右両方向L、Rへ流下させ、筒7の上部開口7bおよび操作ノブ6の前端部6eから素早く遠ざけてケース1の脇へ排出することができ、ケース1内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0037】
また、案内部9の前後の端部9b、9cのうち、後端部9cを操作ノブ6の前端部6eおよびカバー20の端部20eより所定距離筒7側に位置させ、前端部9bを端部6e、20eより所定距離筒7と反対側に位置させていることで、操作ノブ6とカバー20の隙間18の直下に案内部9の斜面9dが位置するため、操作ノブ6の前端部6eを伝って流下する水を直接斜面9d上に落下させて、即座に斜面9dに沿ってケース1の脇へ流し、筒7側へ流れ難くすることができ、ケース1内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0038】
また、案内部の後端部9cを筒7の前側面7fに隣接させて、該前側面7fの案内部9より上方に鍔10を設けていることで、水を案内部9と筒7の間に滞留させることなく、案内部9の斜面9dに沿ってケース1の脇へ流すことができるとともに、斜面9d上の水が筒7の前側面7fに衝突して上昇しても、該水が操作ノブ6と筒7の隙間19を通って筒7の上部開口7bまで行くのを鍔10によって阻止することができ、ケース1内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0039】
また、案内部9の近傍に、案内部9に隣接させて、ケース1の左右側面1l、1rへと通じるように端部13fが開放された溝13を設けていることで、水が案内部9の斜面9d上に落下した勢いにより、案内部9の案内方向の反対側へ、即ち斜面9dが上がるR方向またはL方向へ流れて行っても、該方向にある溝13に水が入り込んで案内部9へ戻らなくなり、該水を溝13の開放端部13fとケース上面1u’を通して、ケース1の左右の脇へ排出することができ、ケース1内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0040】
さらに、案内部9の前側近傍のケース上面1u’を、ケース1の左右側面1l、1rへ向かって下降傾斜させていることで、水が案内部9の案内方向以外の方向へ、即ち斜面9dが下がる方向(L方向またはR方向)以外の方向(斜面9dが上がるR方向またはL方向、および斜面9dを横断するF、B方向)へ流れて、直接または間接的にケース上面1u’へ流れて行っても、該水をケース上面1u’に滞留させることなく、ケース上面1u’の傾斜に沿って流して、開放端部1pからケース1の脇へ排出し易くすることができ、ケース1内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0041】
以上述べた実施形態では、図1および図3等に示したように、ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、前方から見た形状が楔形の突起からなる案内部9を各操作ノブ6および各筒7毎に1つずつ設けた例を挙げたが、本発明はこれのみに限定するものではなく、これ以外に、例えば図8〜図11に示すような案内部9’、9’’、9’’’、9’’’’を設けてもよい。図8〜図11は、それぞれ他の実施形態に係るスイッチ装置100の前方断面図(図2のZ−Z断面図)である。各図では、図1〜図7で説明した部分と同一部分には同一符号を付してあり、ケース1内の部品等の図示を省略している。
【0042】
図8に示す案内部9’は、前方から見た形状が頂点9e’から端部9a’まで連続した山形の突起からなり、ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、2つの操作ノブ6等(操作ノブ6と筒7)毎に1つずつ設けられている。案内部9’の前後方向(紙面に対して垂直な方向)の幅は、案内部9と同等の大きさであり、斜め上方を向いた左右斜面9d’は、左右方向L、Rへ向かって下降傾斜して、ケース1の左右側面1l、1rと連続し、該側面1l、1r側の端部9a’が開放されている。
【0043】
図9に示す案内部9’’は、前方から見た形状が斜めに傾いた板状で、筒7の前側面7fと同一面である凹部8の後側面8eから垂直に突出する突起からなり、ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、操作ノブ6等毎に1つずつ設けられている。案内部9’’の前後方向の幅は、案内部9と同等の大きさであり、左右方向L、Rの幅は、筒7と略同等の大きさであり、斜め上方を向いた左右斜面9d’’は、左右方向L、Rへ向かって下降傾斜して、左右両端部9a’’、9e’’が開放されている。左右方向L、Rへ並ぶ案内部9’’同士は、ケース1の中心線Cの両側に線対称でかつ略山形状をなすように配置されている。
【0044】
図10に示す案内部9’’’は、前方から見た形状が連続した山形の突起からなり、ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、操作ノブ6等毎に1つずつ設けられている。案内部9’’’の前後方向の幅は、案内部9と同等の大きさであり、左右方向L、Rの幅は、操作ノブ6より若干大きい。斜め上方を向いた斜面9d’’’、9f’’’は、左右方向L、Rへ向かって下降傾斜していて、ケース1の内側を向いた斜面9f’’’は、溝13の底13bと連続し、外側を向いた斜面9d’’’は、ケース1の左右側面1l、1rと連続し、該側面1l、1r側の端部9a’’’が開放されている。
【0045】
図11に示す案内部9’’’’は、前方から見た形状が斜めに傾いた板状で、凹部8の後側面8eから垂直に突出する突起からなり、ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、操作ノブ6等毎に2つずつ左右方向L、Rへ所定の間隔をおいて略山形状を成すように設けられている。各案内部9’’’’の前後方向の幅は、案内部9と同等の大きさであり、略山形状を成す2つの案内部9’’’’の広がり幅(端部9a’’’’から端部9e’’’’までの幅)は、筒7と略同等の大きさである。斜め上方を向いた斜面9d’’’’、9f’’’’は、左右方向L、Rへ向かって下降傾斜して、端部9a’’’’、9e’’’’が開放されている。
【0046】
上記図8〜図11の案内部9’、9’’、9’’’、9’’’’によると、操作ノブ6の前端部6eとカバー20の端部20eの隙間18から凹部8へ流下してきた水を、各図に矢印で示すように案内部9’、9’’、9’’’、9’’’’に沿って随時ケース1の左右の脇へ流して排出することができ、筒7の開口7b、7cからケース1内への水の浸入を防止可能となる。また、図9〜図11の案内部9’’、9’’’、9’’’’では、案内部9’’、9’’’、9’’’’同士の間や案内部9’’、9’’’、9’’’’とケース上面1u’との間に水が入ることがあるが、該水はケース上面1u’の傾斜に沿って流れて、開放端部1pからケース1の左右の脇へ排出されるので、ケース上面1u’等に水が滞留することはない。
【0047】
また、以上述べた実施形態では、操作ノブ6の前端部6e近傍に案内部9をケース1と一体的に設けた例を挙げたが、本発明はこれのみに限定するものではなく、操作ノブの前側以外の端部近傍にも案内部をケースと一体的に設けたり、案内部をケースとは別体で形成してからケースに取り付けたりするようにしてもよい。
【0048】
また、以上述べた実施形態では、ケース上面1u’と操作ノブ6との間に案内部9、9’、9’’、9’’’、9’’’’を設けるために、ケース1上の操作ノブ6の前端部6e近傍に凹部8を設けたが、本発明はこれのみに限定するものではなく、ケース上に凹部を設けなくても、操作ノブの取り付け位置をよりケースの上方にする等してケース上面と操作ノブの間隔を広げることにより、ケース上面と操作ノブの間に案内部を設けることができる。然るに、上述したような凹部8を設けると、操作ノブの取り付け位置をケースの上方へ上げることなく、ケース上面と操作ノブとの間に案内部の設置スペースを確保できるので、高さを抑制してスイッチ装置の小型化を図ることが可能となる。
【0049】
また、以上述べた実施形態では、案内部9近傍のケース上面1u’をケース1の左右側面1l、1rの両方と連続するように設けた例を挙げたが、本発明はこれのみに限定するものではなく、案内部近傍のケース上面をケースの左右側面のいずれか一方とのみ連続するように設けてもよい。案内部についても、所定の位置からケースの左と右の両方へ向かって下降傾斜するように設けてもよいし、いずれか一方へ向かってのみ下降傾斜するように設けてもよい。
【0050】
さらに、以上述べた実施形態では、本発明を、窓開閉スイッチが4つ設けられたパワーウィンドウ装置に用いられるスイッチ装置100に適用した例を挙げたが、本発明は、窓開閉スイッチが1つだけまたは4つ以外の複数個設けられたスイッチ装置や、扉開閉装置に用いられるスイッチ装置等にも適用することができる。また、車載以外の用途に用いられるスイッチ装置にも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態に係るスイッチ装置の斜視図である。
【図2】同スイッチ装置の右側面図である。
【図3】同スイッチ装置の前方断面図である。
【図4】同スイッチ装置にカバーを取り付けた状態の斜視図である。
【図5】同状態の側方断面図である。
【図6】同状態の要部側面図である。
【図7】同状態の要部側方断面図である。
【図8】他の実施形態に係るスイッチ装置の前方断面図である。
【図9】他の実施形態に係るスイッチ装置の前方断面図である。
【図10】他の実施形態に係るスイッチ装置の前方断面図である。
【図11】他の実施形態に係るスイッチ装置の前方断面図である。
【符号の説明】
【0052】
1 ケース
1l 左側面
1r 右側面
1u’ ケース上面
6 操作ノブ
6e 操作ノブの前端部
7 筒
7b 筒の上部開口
7c 筒の下部開口
7f 筒の前側面
9、9’、9’’、9’’’、9’’’’ 案内部
9b 案内部の前端部
9c 案内部の後端部
10 鍔
13 溝
13f 溝の端部
16 スイッチ
17 操作棒
100 スイッチ装置
L 左方向
R 右方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、揺動可能な操作ノブの操作によりスイッチの入切を行うスイッチ装置に関し、特に、ケースの内部への水の浸入を防止する防水型のスイッチ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車のドアのアームレストやセンタのコンソール等には、自動車の窓開閉装置(パワーウィンドウ装置)に用いられるスイッチ装置が配設されている。このスイッチ装置は、下記の特許文献1、2に開示されているように、ケース内部に、スイッチや回路基板等が収納されていて、ケース上面に、上下に開口してケース内と連通する筒が設けられている。また、筒には、筒の上部の開口を覆うように前後へ揺動可能に操作ノブが取り付けられていて、操作ノブには、筒の開口を貫通してケース内へ延び、操作ノブの動きをスイッチに伝達する操作棒が連結されている。そして、操作ノブを前後に揺動操作することで、該動きが操作棒によって伝達されて、スイッチが入切(ONまたはOFF)される。
【0003】
上記のスイッチ装置には、一般にケース上面を覆うようにカバーが取り付けられ、該カバーに設けられた開口部からは、操作ノブが操作可能に露出している。このため、雨天時等に多少の雨水がカバー上にかかっても、該雨水がスイッチ装置のケース内に入り込むことは殆ど無い。しかし、飲料等(以下、「水」という。)をカバー上に多量にこぼした場合は、該水がカバーの開口部と操作ノブの隙間を通ってケースの上面へ流下し、筒側等へ流れて行く。そして、筒側へ流れた水は、その勢いにより操作ノブと筒の隙間を上昇して、筒の開口を通ってケース内へ浸入し、スイッチや回路基板での腐食や短絡の原因となる。
【0004】
上記のような水の浸入防止対策として、下記の特許文献3には、スイッチ装置のケース上面の筒の前後に水捕捉溝を形成して、その溝底をケースの前方へ向けて傾斜成形しまたは併せて中央部に分水嶺を持つ山形状に成形し、ケースの前面や側面に水捕捉溝の最深部に貫通する排水口を形成することが開示されている。なお、特許文献1、2には、水の浸入防止対策について全く開示がない。
【0005】
【特許文献1】特開平8−180755号公報
【特許文献2】特開平5−314864公報
【特許文献3】特許第3111221号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献3の技術では、カバー(特許文献3ではフィニッシャ)と操作ノブの隙間を通ってケース上面へ流下した水を、水捕捉溝に流入させて捕捉し、その溝底の傾斜に沿って前方の最深部に集合させて、水捕捉溝の幅や深さより比較的小さなケース側面の排水口から排出させるので、水の量が多い場合は、水が水捕捉溝へ流入しても、排水口からの排出が追いつかず、水が水捕捉溝より溢れて筒側へ流れて行き、操作ノブと筒の隙間を上昇して、筒の開口を通ってケース内へ浸入するおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は、外部から筒の開口を通ってケース内へ水が浸入するのを防止できるスイッチ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、スイッチと、該スイッチが内部に収納されたケースと、該ケースの上面に設けられ、上下に開口してケース内と連通する筒と、該筒の開口を覆うように前後へ揺動可能に設けられた操作ノブと、該操作ノブから筒の開口を貫通してケース内へ延び、操作ノブの動きをスイッチに伝達する操作棒とを備えたスイッチ装置において、ケース上面と前記操作ノブの端部との間に、左右方向へ傾斜して、水をケースの脇へ流す案内部を設ける。
【0009】
上記において、案内部は、左方向と右方向の両方へ向かって下降傾斜していてもよいし、いずれか一方へ向かってのみ下降傾斜していてもよい。
【0010】
上記のようにすると、水が外部からケース上面の操作ノブの端部近傍に流下しても、該水が案内部に沿って随時流れて、ケースの左右の脇へ排出されるので、水が操作ノブと筒の隙間を上昇して筒の開口からケース内へ浸入するのを防止することができる。特に、パワーウィンドウ装置等に用いられるスイッチ装置では、一般に、ケースの左右方向の幅が前後方向の幅より短く、筒からケースの左右側面までの距離が前後側面までの距離より短いため、上記のように水を案内部に沿ってケースの左右の脇へ流すことで、ケース上から外部への水の排出を素早く行え、ケース内への水の浸入をより確実に防止可能となる。
【0011】
また、本発明の一実施形態では、案内部を、左右両方向へ向かって下降傾斜する山形状にしている。
【0012】
このようにすると、水を案内部に沿って左右両方向へ流下させて、筒の上部開口および操作ノブの下端部から素早く遠ざけることができ、ケース内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0013】
また、本発明の一実施形態では、案内部の前後の端部のうち、一方の端部を操作ノブの端部より筒側に位置させ、他方の端部を操作ノブの端部より筒と反対側に位置させている。
【0014】
このようにすると、操作ノブの端部の直下に案内部が位置するので、該端部を伝って流下して来る水を直接案内部上に落下させて、即座に案内部に沿ってケースの脇へ流し、筒側へ流れ難くすることができ、ケース内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0015】
また、本発明の一実施形態では、案内部の前後の端部のうち、一方の端部は筒の側面に隣接していて、該側面の案内部より上方に、案内部の他方の端部へ向かって突出する鍔を設けている。
【0016】
このようにすると、水を案内部と筒の間に滞留させることなく、案内部に沿ってケースの脇へ流すことができるとともに、案内部上の水が筒の側面に衝突して上昇しても、該水が操作ノブと筒の隙間を通って筒の上部開口まで行くのを鍔によって阻止することができ、ケース内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0017】
また、本発明の一実施形態では、案内部の近傍に、案内部に隣接させて、ケースの左右の側面へと通じるように端部が開放された溝を設けている。
【0018】
このようにすると、水が案内部上に落下した勢いにより、案内部の案内方向以外の方向へ、即ち傾斜が下がる方向以外の方向へ流れて行っても、該方向にある溝に水が入り込んで案内部へ戻らなくなり、該水を溝の開放端部を通してケースの左右の脇へ排出することができ、ケース内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0019】
また、本発明の一実施形態では、案内部の近傍のケース上面を、ケースの左右の側面へ向かって下降傾斜させている。
【0020】
このようにすると、案内部上から案内部近傍のケース上面へ流れて来た水を、該ケース上面に滞留させることなく、該ケース上面の傾斜に沿って流して、ケースの脇へ排出し易くすることができ、ケース内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0021】
さらに、本発明の一実施形態では、ケースの操作ノブの端部近傍に凹部を設け、該凹部内に前記案内部を設けている。
【0022】
このようにすると、操作ノブの取り付け位置をケースの上方へ上げることなく、ケース上面と操作ノブの端部との間に案内部の設置スペースを確保できるので、高さを抑制してスイッチ装置の小型化を図ることが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、水が外部からケース上面の操作ノブの端部近傍に流下しても、該水が案内部に沿って随時流れて、ケースの左右の脇へ排出されるので、水が操作ノブと筒の隙間を上昇して筒の開口からケース内へ浸入するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態につき図を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係るスイッチ装置100の斜視図、図2は、スイッチ装置100の右側面図、図3は、スイッチ装置100の前方断面図(図2のZ−Z断面図)、図4は、スイッチ装置100にカバー20を取り付けた状態の斜視図、図5は、同状態の側方断面図、図6は、同状態の要部側面図、図7は、同状態の要部側方断面図である。
【0025】
図1等において、スイッチ装置100は、パワーウィンドウ装置に用いられ、車両の運転席のドアに設けられているアームレスト(図示省略)に取り付けられる。1はスイッチ装置100のケースであって、一般的なパワーウィンドウ装置用のスイッチ装置のケースと同様に、左右方向L、Rの幅が前後方向F、Bの幅より短い直方体形状に形成されている。1u、1f、1b、1l、1rはそれぞれケース1の上面、前側面、後側面、左側面、右側面である。ケース1の内部には図5および図7に示すように回路基板15やスイッチ16等が収納されている。図3では、ケース1内部の部品等の図示を省略している。ケース1の下側(D方向側)は、図5に示すように開口していて、下カバー2を嵌合することにより塞がれている。下カバー2から下方へ突出している14は回路基板15に実装されたコネクタである。このコネクタ14に、図示しない制御装置と接続するためのケーブルを嵌合することで、スイッチ装置100から制御装置へスイッチ16等の出力信号を送信可能となる。ケース1には、図4および図5に示すようにカバー20がねじ(図示省略)により取り付けられ、該カバー20により上面1uが覆われる。カバー20は、ドアのアームレストにフック片20xを引っ掛ける等して取り付けられる。
【0026】
図1等で、ケース1の上面1uの前側(F方向側)に示す3はミラーコントロールスイッチのスライド型の第1操作ノブ、4は同スイッチの4点プッシュ型(十字キー型)の第2操作ノブであって、それぞれ車両の左右のサイドミラーの角度調節を行うために操作される。後側(B方向側)に示す5は窓ロックスイッチのプッシュロック型の操作ノブであって、車両の窓を開閉できないようにロックしまたは当該ロックを解除するために操作される。中央に示す6は窓開閉スイッチのシーソー型の操作ノブであって、合計4個設けられており、車両の窓を開閉するために操作される。6aは操作ノブ6の操作部、6bは操作部6aと一体に形成されたキャップ部、6cはキャップ部6bの外側面に形成された孔である。図1および図2では、右側(R方向側)に示す操作ノブ6の右側面にしか孔6cが表されていないが、実際には、各操作ノブ6の右側面と左側面(L方向側の側面)とにそれぞれ孔6cが同様に形成されている。
【0027】
各操作ノブ6は、図5〜図7に示すようにケース1の上面1uに設けられた中空の筒7に取り付けられている。詳しくは、筒7は水平断面の形状が略矩形で、上下(U、D方向)に開口してケース1内と連通し、左右の外側面に軸7aが一体的に形成されている。図5では、筒7が2つしか表されていないが、実際には、各操作ノブ6に対応するように4つ設けられている(図1)。この筒7の上部開口7bを覆うように操作ノブ6のキャップ部6bを上方から筒7へかぶせて、左右の軸7aに操作ノブ6の孔6cを嵌合させることにより、操作ノブ6は軸7aを中心として前後へ揺動可能に筒7に支持される。ケース1の上面1uには、筒7以外に、操作ノブ3〜5を取り付けるための筒も設けられているが、ここでは図示および説明を省略する。
【0028】
筒7を貫通している17は操作ノブ6の内側に一体的に突出形成された操作棒である。この操作棒17は、操作ノブ6から筒7の上部開口7bを貫通してケース1内へ延びている。操作棒17の下端部には、凹部17aが形成されていて、この凹部17aは、回路基板15に実装されたスイッチ16のアクチュエータ16aと嵌合されている。スイッチ16は、窓開閉用のスイッチであって、公知のスライドスイッチから構成されている。操作ノブ6を指で前側へ倒したり後側へ起こしたりすると、図7に一点鎖線で示すように操作ノブ6が軸7aを中心に前後へ回転揺動して、操作棒17が該操作ノブ6の動きをアクチュエータ16aへ伝達し、スイッチ16が入切される。即ち、スイッチ16の内部に設けられている接点が、操作ノブ6の操作位置に応じてON(導通)またはOFF(非導通)の状態に切り換わる。Qは軸7aの中心点、即ち操作ノブ6の回転中心点である。回路基板15には、スイッチ16以外に、ミラーコントロール用および窓開閉ロック用のスイッチ等も実装されているが、ここでは図示および説明を省略する。
【0029】
ケース1にカバー20を取り付けた状態では、図4に示すように各操作ノブ3〜6はカバー20に設けられた開口20a〜20cから露出し、指で操作可能になる。操作ノブ3は、操作ノブ4上で左右へスライドさせるだけで操作可能であり、操作ノブ4、5は、上方から押圧するだけで操作可能であるため、開口20a、20bの開口面積は小さいが、操作ノブ6については、操作部6aに指を掛けて前方へ倒したり後方へ起こしたりする操作を行うため、開口20cの開口面積が指を挿入可能に大きくなっている。開口20cの下方には、図5および図7等に示すように操作ノブ6や筒7を収容する凹部20dが形成されている。
【0030】
ケース1上の操作ノブ6の前端部6e近傍には、図1等に示すようにケース1の左右方向L、Rへ渡って凹部8が設けられている。この凹部8の底面を構成する部分であるケース1の上面1u’(以下、「ケース上面1u’」という。)は、図3に示すようにケース1の左右側面1l、1rへ向かって下降傾斜し、ケース1の左右側面1l、1rと連続して、該側面1l、1r側の端部1pが開放されている。ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間には、前方から見た形状が楔形の突起からなる案内部9がケース1と一体的に4つ設けられている。つまり、凹部8は、このような案内部9を設けられるように、即ちケース上面1u’と操作ノブ6との間に案内部9を設けるスペースを確保するために、ケース1上に設けられている。案内部9は、斜め上方を向いて左右方向L、Rへ向かって下降傾斜する斜面9dを有し、該斜面9dは、ケース1の左側面1lまたは右側面1rと連続して、該側面1l、1r側の端部9aが開放されている。左右方向L、Rへ並ぶ案内部9同士は、図3に示すようにケース1の中心線Cの両側に線対称でかつ略山形状を成すように配置されている。案内部9は、水を斜面9dに沿って案内してケース1の左右の脇へ流す。
【0031】
図6および図7に示すように、案内部9の前後の端部9b、9cのうち、後端部9cは、操作ノブ6の前端部6eおよびカバー20の凹部20dの端部20eより筒7側(B方向側)に位置していて、筒7の前側面7fおよび該前側面7fと同一面である凹部8の後側面8eに隣接している。前端部9bは、端部6e、20eより筒7と反対側(F方向側)に位置していて、前端部9bから端部6e、20eまでの間隔は、後端部9cから端部6e、20eまでの間隔より大きくなっている。つまり、操作ノブ6の前端部6eとカバー20の端部20eの隙間18の直下には、案内部9の斜面9dが位置している。隙間18は、操作ノブ6の揺動操作に支障を生じないような、即ち前後への揺動時に操作ノブ6とカバー20とが接しないような大きさになっている。筒7の前側面7fの案内部9より上方には、案内部9の前端部9bへ向かって突出する鍔10が設けられている。筒7の後側面には、筒7と反対側へ向かって突出する鍔11が設けられている。
【0032】
案内部9の近傍には、図1に示すように案内部9に隣接させて溝13が設けられている。溝13は、左右方向L、Rへ並ぶ案内部9同士および筒7同士の間に前後方向F、Bに渡って設けられていて、ケース1の左右側面1l、1rへと通じるように端部13fが開放されている。溝13の底13bは、図3に示すようにケース上面1u’の最上部と同一高さに位置している。
【0033】
上記構造のスイッチ装置100において、閉め忘れた窓から浸入する雨水や、車内で誤ってこぼした飲料など(以下、「水」という。)が、カバー20および操作ノブ6の上方まで流れて来ると、該水は、図6に矢印で示すようにカバー20の開口20cから凹部20dに入り込み、カバー20と操作ノブ6との隙間18を通って流下して行く。そして、流下した水は、直下の案内部9の斜面9dに落下衝突し、大半が図3および図6に太い矢印で示すように即座に斜面9dに沿って下方へ流れて、案内部9の開放端部9aからケース1の左右の脇へ排出される。また、一部の水は落下した勢いにより、斜面9d上を細い矢印で示すように筒7側または反筒7側へ流れたり斜面9dを上昇したりするが、反筒7側へ流れた水は、細い矢印で示すようにそのまま案内部9の前側のケース上面1u’へ流下し、筒7側へ流れた水は、細い矢印で示すように側面7f、8eで跳ね返ってケース上面1u’へ流下し、斜面9dを上昇した水は、細い矢印で示すように溝13へ流下してから、端部13fを通ってケース上面1u’へ流れて行く。そして、ケース上面1u’に流れて来た水は、上面1u’の傾斜に沿って下方へ流れて、開放端部1pからケース1の左右の脇へ排出される。
【0034】
以上によると、ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、左右方向L、Rへ傾斜する斜面9dを有する案内部9を設けたことで、水が外部からカバー20と操作ノブ6の隙間18を通ってケース上面1u’の操作ノブ6の前端部6e近傍に流下しても、該水が案内部9の斜面9dに沿って随時流れて、案内部9の開放端部9aからケース1の左右の脇へ排出されるので、水が操作ノブ6と筒7の隙間19(図7)を上昇して筒7の上下開口7b、7cからケース1内部へ浸入するのを防止することができる。
【0035】
また、スイッチ装置100は、ケース1の左右方向L、Rの幅が前後方向F、Bの幅より短く、筒7からケース1の左右側面1l、1rまでの距離が前後側面1f、1bまでの距離より短いため、上記のように水を案内部9の斜面9dに沿ってケース1の左右の脇へ流すことで、ケース1上から外部への水の排出を素早く行え、ケース1内への水の浸入をより確実に防止可能となる。
【0036】
また、2つの案内部9を、各斜面9dが左右両方向L、Rへ向かって下降傾斜するように、左右方向L、Rへ並べて山形状にしたことで、隙間18を通って流下して来た水を、斜面9dに沿って左右両方向L、Rへ流下させ、筒7の上部開口7bおよび操作ノブ6の前端部6eから素早く遠ざけてケース1の脇へ排出することができ、ケース1内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0037】
また、案内部9の前後の端部9b、9cのうち、後端部9cを操作ノブ6の前端部6eおよびカバー20の端部20eより所定距離筒7側に位置させ、前端部9bを端部6e、20eより所定距離筒7と反対側に位置させていることで、操作ノブ6とカバー20の隙間18の直下に案内部9の斜面9dが位置するため、操作ノブ6の前端部6eを伝って流下する水を直接斜面9d上に落下させて、即座に斜面9dに沿ってケース1の脇へ流し、筒7側へ流れ難くすることができ、ケース1内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0038】
また、案内部の後端部9cを筒7の前側面7fに隣接させて、該前側面7fの案内部9より上方に鍔10を設けていることで、水を案内部9と筒7の間に滞留させることなく、案内部9の斜面9dに沿ってケース1の脇へ流すことができるとともに、斜面9d上の水が筒7の前側面7fに衝突して上昇しても、該水が操作ノブ6と筒7の隙間19を通って筒7の上部開口7bまで行くのを鍔10によって阻止することができ、ケース1内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0039】
また、案内部9の近傍に、案内部9に隣接させて、ケース1の左右側面1l、1rへと通じるように端部13fが開放された溝13を設けていることで、水が案内部9の斜面9d上に落下した勢いにより、案内部9の案内方向の反対側へ、即ち斜面9dが上がるR方向またはL方向へ流れて行っても、該方向にある溝13に水が入り込んで案内部9へ戻らなくなり、該水を溝13の開放端部13fとケース上面1u’を通して、ケース1の左右の脇へ排出することができ、ケース1内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0040】
さらに、案内部9の前側近傍のケース上面1u’を、ケース1の左右側面1l、1rへ向かって下降傾斜させていることで、水が案内部9の案内方向以外の方向へ、即ち斜面9dが下がる方向(L方向またはR方向)以外の方向(斜面9dが上がるR方向またはL方向、および斜面9dを横断するF、B方向)へ流れて、直接または間接的にケース上面1u’へ流れて行っても、該水をケース上面1u’に滞留させることなく、ケース上面1u’の傾斜に沿って流して、開放端部1pからケース1の脇へ排出し易くすることができ、ケース1内への水の浸入を一層防止可能となる。
【0041】
以上述べた実施形態では、図1および図3等に示したように、ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、前方から見た形状が楔形の突起からなる案内部9を各操作ノブ6および各筒7毎に1つずつ設けた例を挙げたが、本発明はこれのみに限定するものではなく、これ以外に、例えば図8〜図11に示すような案内部9’、9’’、9’’’、9’’’’を設けてもよい。図8〜図11は、それぞれ他の実施形態に係るスイッチ装置100の前方断面図(図2のZ−Z断面図)である。各図では、図1〜図7で説明した部分と同一部分には同一符号を付してあり、ケース1内の部品等の図示を省略している。
【0042】
図8に示す案内部9’は、前方から見た形状が頂点9e’から端部9a’まで連続した山形の突起からなり、ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、2つの操作ノブ6等(操作ノブ6と筒7)毎に1つずつ設けられている。案内部9’の前後方向(紙面に対して垂直な方向)の幅は、案内部9と同等の大きさであり、斜め上方を向いた左右斜面9d’は、左右方向L、Rへ向かって下降傾斜して、ケース1の左右側面1l、1rと連続し、該側面1l、1r側の端部9a’が開放されている。
【0043】
図9に示す案内部9’’は、前方から見た形状が斜めに傾いた板状で、筒7の前側面7fと同一面である凹部8の後側面8eから垂直に突出する突起からなり、ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、操作ノブ6等毎に1つずつ設けられている。案内部9’’の前後方向の幅は、案内部9と同等の大きさであり、左右方向L、Rの幅は、筒7と略同等の大きさであり、斜め上方を向いた左右斜面9d’’は、左右方向L、Rへ向かって下降傾斜して、左右両端部9a’’、9e’’が開放されている。左右方向L、Rへ並ぶ案内部9’’同士は、ケース1の中心線Cの両側に線対称でかつ略山形状をなすように配置されている。
【0044】
図10に示す案内部9’’’は、前方から見た形状が連続した山形の突起からなり、ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、操作ノブ6等毎に1つずつ設けられている。案内部9’’’の前後方向の幅は、案内部9と同等の大きさであり、左右方向L、Rの幅は、操作ノブ6より若干大きい。斜め上方を向いた斜面9d’’’、9f’’’は、左右方向L、Rへ向かって下降傾斜していて、ケース1の内側を向いた斜面9f’’’は、溝13の底13bと連続し、外側を向いた斜面9d’’’は、ケース1の左右側面1l、1rと連続し、該側面1l、1r側の端部9a’’’が開放されている。
【0045】
図11に示す案内部9’’’’は、前方から見た形状が斜めに傾いた板状で、凹部8の後側面8eから垂直に突出する突起からなり、ケース上面1u’と操作ノブ6の前端部6eとの間に、操作ノブ6等毎に2つずつ左右方向L、Rへ所定の間隔をおいて略山形状を成すように設けられている。各案内部9’’’’の前後方向の幅は、案内部9と同等の大きさであり、略山形状を成す2つの案内部9’’’’の広がり幅(端部9a’’’’から端部9e’’’’までの幅)は、筒7と略同等の大きさである。斜め上方を向いた斜面9d’’’’、9f’’’’は、左右方向L、Rへ向かって下降傾斜して、端部9a’’’’、9e’’’’が開放されている。
【0046】
上記図8〜図11の案内部9’、9’’、9’’’、9’’’’によると、操作ノブ6の前端部6eとカバー20の端部20eの隙間18から凹部8へ流下してきた水を、各図に矢印で示すように案内部9’、9’’、9’’’、9’’’’に沿って随時ケース1の左右の脇へ流して排出することができ、筒7の開口7b、7cからケース1内への水の浸入を防止可能となる。また、図9〜図11の案内部9’’、9’’’、9’’’’では、案内部9’’、9’’’、9’’’’同士の間や案内部9’’、9’’’、9’’’’とケース上面1u’との間に水が入ることがあるが、該水はケース上面1u’の傾斜に沿って流れて、開放端部1pからケース1の左右の脇へ排出されるので、ケース上面1u’等に水が滞留することはない。
【0047】
また、以上述べた実施形態では、操作ノブ6の前端部6e近傍に案内部9をケース1と一体的に設けた例を挙げたが、本発明はこれのみに限定するものではなく、操作ノブの前側以外の端部近傍にも案内部をケースと一体的に設けたり、案内部をケースとは別体で形成してからケースに取り付けたりするようにしてもよい。
【0048】
また、以上述べた実施形態では、ケース上面1u’と操作ノブ6との間に案内部9、9’、9’’、9’’’、9’’’’を設けるために、ケース1上の操作ノブ6の前端部6e近傍に凹部8を設けたが、本発明はこれのみに限定するものではなく、ケース上に凹部を設けなくても、操作ノブの取り付け位置をよりケースの上方にする等してケース上面と操作ノブの間隔を広げることにより、ケース上面と操作ノブの間に案内部を設けることができる。然るに、上述したような凹部8を設けると、操作ノブの取り付け位置をケースの上方へ上げることなく、ケース上面と操作ノブとの間に案内部の設置スペースを確保できるので、高さを抑制してスイッチ装置の小型化を図ることが可能となる。
【0049】
また、以上述べた実施形態では、案内部9近傍のケース上面1u’をケース1の左右側面1l、1rの両方と連続するように設けた例を挙げたが、本発明はこれのみに限定するものではなく、案内部近傍のケース上面をケースの左右側面のいずれか一方とのみ連続するように設けてもよい。案内部についても、所定の位置からケースの左と右の両方へ向かって下降傾斜するように設けてもよいし、いずれか一方へ向かってのみ下降傾斜するように設けてもよい。
【0050】
さらに、以上述べた実施形態では、本発明を、窓開閉スイッチが4つ設けられたパワーウィンドウ装置に用いられるスイッチ装置100に適用した例を挙げたが、本発明は、窓開閉スイッチが1つだけまたは4つ以外の複数個設けられたスイッチ装置や、扉開閉装置に用いられるスイッチ装置等にも適用することができる。また、車載以外の用途に用いられるスイッチ装置にも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態に係るスイッチ装置の斜視図である。
【図2】同スイッチ装置の右側面図である。
【図3】同スイッチ装置の前方断面図である。
【図4】同スイッチ装置にカバーを取り付けた状態の斜視図である。
【図5】同状態の側方断面図である。
【図6】同状態の要部側面図である。
【図7】同状態の要部側方断面図である。
【図8】他の実施形態に係るスイッチ装置の前方断面図である。
【図9】他の実施形態に係るスイッチ装置の前方断面図である。
【図10】他の実施形態に係るスイッチ装置の前方断面図である。
【図11】他の実施形態に係るスイッチ装置の前方断面図である。
【符号の説明】
【0052】
1 ケース
1l 左側面
1r 右側面
1u’ ケース上面
6 操作ノブ
6e 操作ノブの前端部
7 筒
7b 筒の上部開口
7c 筒の下部開口
7f 筒の前側面
9、9’、9’’、9’’’、9’’’’ 案内部
9b 案内部の前端部
9c 案内部の後端部
10 鍔
13 溝
13f 溝の端部
16 スイッチ
17 操作棒
100 スイッチ装置
L 左方向
R 右方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチと、
前記スイッチが内部に収納されたケースと、
前記ケースの上面に設けられ、上下に開口して前記ケース内と連通する筒と、
前記筒の開口を覆うように前後へ揺動可能に設けられた操作ノブと、
前記操作ノブから前記筒の開口を貫通して前記ケース内へ延び、前記操作ノブの動きを前記スイッチに伝達する操作棒と、を備えたスイッチ装置において、
前記ケース上面と前記操作ノブの端部との間に、左右方向へ傾斜して、水を前記ケースの脇へ流す案内部を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前記案内部を、左右両方向へ向かって下降傾斜する山形状にしたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のスイッチ装置において、
前記案内部の前後の端部のうち、一方の端部を前記操作ノブの端部より前記筒側に位置させ、他方の端部を前記操作ノブの端部より前記筒と反対側に位置させたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のスイッチ装置において、
前記案内部の前後の端部のうち、一方の端部は前記筒の側面に隣接していて、該側面の前記案内部より上方に、前記案内部の他方の端部へ向かって突出する鍔を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のスイッチ装置において、
前記案内部の近傍に、案内部に隣接させて、前記ケースの左右の側面へと通じるように端部が開放された溝を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項6】
請求項5に記載のスイッチ装置において、
前記案内部の近傍の前記ケース上面を、前記ケースの左右の側面へ向かって下降傾斜させたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のスイッチ装置において、
前記ケースの前記操作ノブの端部近傍に凹部を設け、該凹部内に前記案内部を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項1】
スイッチと、
前記スイッチが内部に収納されたケースと、
前記ケースの上面に設けられ、上下に開口して前記ケース内と連通する筒と、
前記筒の開口を覆うように前後へ揺動可能に設けられた操作ノブと、
前記操作ノブから前記筒の開口を貫通して前記ケース内へ延び、前記操作ノブの動きを前記スイッチに伝達する操作棒と、を備えたスイッチ装置において、
前記ケース上面と前記操作ノブの端部との間に、左右方向へ傾斜して、水を前記ケースの脇へ流す案内部を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前記案内部を、左右両方向へ向かって下降傾斜する山形状にしたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のスイッチ装置において、
前記案内部の前後の端部のうち、一方の端部を前記操作ノブの端部より前記筒側に位置させ、他方の端部を前記操作ノブの端部より前記筒と反対側に位置させたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のスイッチ装置において、
前記案内部の前後の端部のうち、一方の端部は前記筒の側面に隣接していて、該側面の前記案内部より上方に、前記案内部の他方の端部へ向かって突出する鍔を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のスイッチ装置において、
前記案内部の近傍に、案内部に隣接させて、前記ケースの左右の側面へと通じるように端部が開放された溝を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項6】
請求項5に記載のスイッチ装置において、
前記案内部の近傍の前記ケース上面を、前記ケースの左右の側面へ向かって下降傾斜させたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のスイッチ装置において、
前記ケースの前記操作ノブの端部近傍に凹部を設け、該凹部内に前記案内部を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−42328(P2007−42328A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−223025(P2005−223025)
【出願日】平成17年8月1日(2005.8.1)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月1日(2005.8.1)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】
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