スイッチ装置
【課題】スイッチに対する押動動作を確実に検知することが可能なスイッチ装置を提供する。
【解決手段】スイッチ装置SWは、並列接続された4個のスイッチ20a〜20dを有する。各スイッチ20の固定接点202aは第1の配線203aを介して相互に接続され、スイッチ20の可動接点202bは第2の配線203bを介して相互に接続される。また、第1の配線203aは、その一方の端側に、第1の端子T1を有する。また、第2の配線203bも、第1の端子T1が設けられた側と同じ側に第2の端子T2を有する。第1の端子T1には、電流供給部20Aから固定電流Iinが供給され、スイッチ20のいずれかがオン状態となったときに、第1の端子T1から第2の端子T2に向けて流れる。電圧検出部20Bは、第1の端子T1から第2の端子T2に向けて電流Iinが流れたときの、両端子間の電圧を測定する。
【解決手段】スイッチ装置SWは、並列接続された4個のスイッチ20a〜20dを有する。各スイッチ20の固定接点202aは第1の配線203aを介して相互に接続され、スイッチ20の可動接点202bは第2の配線203bを介して相互に接続される。また、第1の配線203aは、その一方の端側に、第1の端子T1を有する。また、第2の配線203bも、第1の端子T1が設けられた側と同じ側に第2の端子T2を有する。第1の端子T1には、電流供給部20Aから固定電流Iinが供給され、スイッチ20のいずれかがオン状態となったときに、第1の端子T1から第2の端子T2に向けて流れる。電圧検出部20Bは、第1の端子T1から第2の端子T2に向けて電流Iinが流れたときの、両端子間の電圧を測定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のスイッチを備えたスイッチ装置に関し、特に、スイッチに対する押動操作を検知することが可能なスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のスイッチを備えた装置として、例えば、体組成計がある。これらの装置には、ユーザインタフェースとして、複数のユーザの各々を指定するためのフットスイッチや、体脂肪率、内臓脂肪量、基礎代謝量など、ユーザが取得を望む体組成の指標を指定するためのメンブレンスイッチなどが設けられる。これらスイッチのいずれかがユーザによって押されると、そのスイッチに応じた処理が実行される。
【0003】
フットスイッチとしては、例えば、特許文献1に示すような、タクトスイッチが用いられることがある。特許文献1に記載のタクトスイッチは、その図1に示されるように、ステム7が押されることにより可動接点3が固定接点2に接触し、固定接点2のリード導体21と可動接点3のリード導体31とを介して、両接点が接触したことが検知される。特許文献2には、複数のスイッチを備えたスイッチ構造が示されている。その図1に示されるように、各スイッチには、スイッチが設置される基板2の下面に、各々が2本の端子から成る外部接続端子12a,12b,12cが突出して設けられており、これらの外部接続端子を介して、スイッチが押し下げられたことが検知される。
【特許文献1】特開平6−203697号公報
【特許文献2】特開2001−297644号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、体組成計は急速に多機能化され、検出できる体組成の指標の数は増加する傾向にある。また、ユーザの使い勝手を向上させるためにユーザインタフェースも日々改良されている。多機能化やユーザインタフェースの改良の結果してスイッチの個数が増加する場合がある。その場合には、各スイッチから引き出される配線の本数も増加し、装置内部の配線スペースを圧迫する。この問題は、体組成計を例に挙げて説明したが、体組成計以外の他の装置でも発生し得る。
【0005】
そこで、本発明は、複数のスイッチを有する場合に、スイッチの個数に応じた本数の配線を設けずとも、スイッチに対する押動動作を確実に検知することが可能なスイッチ装置を提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、各々が可動接点と固定接点とを有し、前記可動接点に対する押動操作が行われたときに当該可動接点と前記固定接点とが導通する複数のスイッチと、第1の端子を有し、前記複数のスイッチの前記固定接点の全てを順に通るように配設された第1の配線と、第2の端子を有し、前記複数のスイッチの前記可動接点の全てを前記第1の配線と同順に通るように配設された第2の配線と、前記第1の端子および前記第2の端子の一方から他方に向けて電流を供給する電流供給手段と、前記第1の端子と前記第2の端子との間の電圧を測定する電圧測定手段と、前記電圧測定手段が測定した電圧に基づいて、前記押動操作がいずれのスイッチに対して行われたかを検知する検知手段とを備え、前記第1の配線と前記第2の配線のうち、少なくとも一方は抵抗体であり、前記複数のスイッチの各々は、前記押動操作が行われたときに、前記第1の端子と前記第2の端子との間の経路の前記抵抗体の抵抗値が互いに異なるように配置されるスイッチ装置を提供する。
【0007】
本発明においては、複数のスイッチの固定接点の全てを順に通る第1の配線と、可動接点の全てを順に通る第2の配線とを設け、且つ、第1の配線と第2の配線の少なくとも一方を抵抗体で構成し、いずれかのスイッチに対して押動操作が行われたときに、第1の配線の第1の端子と第2の配線の第2の端子との間の経路の抵抗値が異なるように複数のスイッチを配置し、第1の配線の第1の端子および第2の配線の第2の端子の一方から他方に向けて電流を供給し、両端子間の電圧を測定する。本発明によれば、スイッチの個数が複数であっても、その個数に応じた本数の配線を設ける必要がない。さらに、スイッチごとに、そのスイッチが押されたときに電流が流れる経路の抵抗値が異なるように各スイッチが配置されているので、押されるスイッチによって、電圧測定手段が測定する電圧が相違する。よって、どのスイッチが押されたかを確実に検知することが可能となる。好ましくは、前記複数のスイッチの各々は、前記押動操作が行われたときに、前記第1の端子と前記第2の端子との間の経路の前記抵抗体の線路長が互いに異なるように配置されることにより、前記抵抗値が異なるようにしてもよい。
【0008】
第1の配線および第2の配線の少なくとも一方に用いる抵抗体としては、導電性であり、且つ、抵抗を有するものが好ましく、例えば、カーボンがある。すなわち、銅などの導電性が高い金属よりも抵抗が高いものが好ましい。また、スイッチとしては、タクトスイッチ、カーボンスイッチ、スプリングスイッチ、ラバースイッチ等がある。これらは、可動接点と固定接点を有し、押動操作により両者が接触して導通するものである。本発明のスイッチ装置は、例えば、実施形態に例示されるように体脂肪計や体組成計のフットスイッチや、メンブレンスイッチに適用できるが、これに限られず、複数のスイッチを有する各種の装置に適用可能である。
【0009】
本発明の好適な態様において、前記複数のスイッチの各々は、前記固定接点と前記第1の配線との間および前記可動接点と前記第2の配線との間の少なくとも一方に、補助抵抗体を有し、前記複数のスイッチの各々は、前記複数のスイッチのいずれか2つである一組のスイッチに対して前記押動操作が同時に行われたときの、前記第1の端子と前記第2の端子との間の経路中にある前記抵抗体および前記補助抵抗体の合成抵抗値が、他の組のスイッチに対して前記押動操作が同時に行われたときの前記合成抵抗値とは異なるように配置される。
【0010】
本態様のスイッチ装置は、固定接点と第1の配線との間および可動接点と第2の配線との間の少なくとも一方に、補助抵抗体を有し、且つ、複数のスイッチは、そのいずれか2つである一組のスイッチが同時に押されたときの合成抵抗値が、他の組のスイッチが同時に押されたときの合成抵抗値とは異なるように配置されているので、複数のスイッチのうち、いずれか2つのスイッチが同時に押されたときに、どの2つのスイッチに対して押動操作が行われたかを、確実に検知することが可能となる。本態様によれば、1つのスイッチに対する押動操作のみならず、2つのスイッチに対する押動操作も確実に検出することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
<第1実施形態>
以下、添付の図面を参照して、本発明の第1実施形態に係るスイッチ装置を備えた体脂肪計について説明する。本実施形態のスイッチ装置は、各々が個人キーである複数のフットスイッチを備えたスイッチ装置である。
図1は、本実施形態に係る体脂肪計の外観を示す平面図であり、図2は、同体脂肪計の電気的構成を示すブロック図である。
図1および図2に示されるように、体脂肪計100は、本体10と、その上面に配置された、被測定者の足裏に電流を供給するための電流供給用電極71(71Rおよび71L)と、被測定者の足裏の2点間の電圧を測定するための電圧測定用電極72(72Rおよび72L)と、被測定者への操作の案内や測定結果の通知を表示するための表示部50と、被測定者またはユーザ(以下、単に「ユーザ」という)が各種指示を入力する操作入力部40とを備える。表示部50としては、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置がある。操作入力部40はアップキーおよびダウンキー、ならびにSETキーを有する。被測定者またはユーザは表示部50に表示された案内にしたがってアップキーおよび/またはダウンキーを操作して数値を増減したり、表示部50に表示されたカーソルを上下させることができる。SETキーは、アップキーおよび/またはダウンキーの操作が終わったのちに押し下げすることで、各種指示を確定するために用いる。
【0012】
本体10の内部には、記憶部30と、重量測定装置60と、生体インピーダンス測定装置70と、CPU110とが設けられている。重量測定装置60には図示せぬ重量センサが設けられる。この重量センサは、被測定者が本体10に乗ったときに、その重量である被測定者の体重を重量データとして出力可能である。重量センサとしては、起歪体と歪ゲージとを有し、起歪体の歪による電圧の変化を測定して出力するロードセルがある。重量測定装置60から出力された重量データは、A/D変換器(図示略)によってデジタル信号に変換された後に体重WとしてCPU110に供給される。
【0013】
生体インピーダンス測定装置70は、電流供給部70Aおよび電圧検出部70Bを備える。電流供給部70Aは、被測定者が本体10に乗ったときに、その上面部に形成された各電流供給用電極71Lおよび71Rを介して被測定者の足裏に高周波の微弱な定電流を印加し、電圧検出部70Bは各電圧測定用電極72Lおよび72Rを介して電位差を測定する。測定された電位差のデータは、A/D変換器(図示略)によってデジタル変換された後に生体インピーダンスZとしてCPU110に供給される。
【0014】
記憶部30は、RAM(Random Access Memory)301と、ROM(Read Only Memory)302と、書き換え可能メモリ303とを有する。ROM302は、不揮発性のメモリであり、CPU110に各種処理を実行させるための各種プログラムおよび本実施形態に係る動作をCPU110に実行させるためスイッチ検出プログラム、さらに、体脂肪率を求めるための推定式(後述)が記憶されている。また、ROM302には、各スイッチ20a〜20dが押されたときの電圧値Va〜Vdが、各スイッチと対応付けられて予め記憶されている。RAM301は、CPU110のワークエリアとして機能する。書き換え可能メモリ303は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)などの書き換え可能な不揮発性のメモリであり、各スイッチ20(後述)に対応付けてユーザの個人データを記憶する際に用いられる。
【0015】
さらに、体脂肪計100は、本体10の手前方向に突出して設けられた4個のスイッチ20(20a,20b,20c,20d)を備えたスイッチ装置SWを有する。各スイッチ20は、複数のユーザが当該体組成計を利用する場合に、各ユーザに割り当てられて用いられる個人キーである。ユーザは、自己に割り当てられたスイッチ20に対応付けて、年齢、身長、性別などの個人データを書き換え可能メモリ303に予め記憶しておき、測定の際には、そのスイッチ20を押した後に、本体10に乗り、体重や体脂肪率を測定する。本実施形態のスイッチ20は、その押動により当該体組成計の電源をオン状態とする電源スイッチとしても機能する。各スイッチ20はユーザが足で押動操作するタクトスイッチタイプのフットスイッチである。さらに、体脂肪計100は、CPU110からの指令に応じてスイッチ装置SWに固定の電流Iinを供給する電流供給部20Aと、スイッチ装置SWから出力される電圧Voutを測定する電圧検出部20Bとを有する。電流供給部20Aおよび電圧検出部20Bは、後段で詳述する。
【0016】
図3は、スイッチ装置SWの詳細な構成を示す、水平方向における断面図である。図3に示されるように、スイッチ装置SWは、スイッチ基板201と、当該スイッチ基板201に配された複数のタクトスイッチ20(20a,20b,20c,20d)の集合体であり、各スイッチは、ユーザによって矢印A方向に押動される操作部205を有する。図1および図3から理解されるように、各スイッチの操作部205は、体脂肪計100の本体10の手前方向側面部に設けられた貫通孔から本体10の外側に向けて突出するように配置される。よって、図1にスイッチ20として示される部分は、各スイッチ20の操作部205に相当する。
【0017】
図3に示されるように、スイッチ装置SWは、スイッチ基板201の表面に沿って、第1の配線203aが、全てのスイッチ20に共通に配設されている。本実施形態では、第1の配線203aとしてカーボンを用いる。カーボンは導電性ではあるが、例えば銅などの導電性が高い金属と比較すると、その抵抗値は高い。よって、第1の配線203aは、抵抗体として作用する。そして、この第1の配線203aに接するように、スイッチ20ごとに固定接点202aが設けられ、さらに、固定接点202aの両側には絶縁体204が設けられる。加えて、スイッチ装置SWには、固定接点202aを跨ぐように本体10の側面部方向に湾曲した形状を有するドーム型の可動接点202bが設けられ、その両端は絶縁体204と接する。これにより、可動接点202bと第1の配線203aとが絶縁される。
【0018】
次に、複数の可動接点202bの両側には、絶縁体204と部分的に重なるように、絶縁材料から成るスペーサ207が設けられる。すなわち、スペーサ207と可動接点202bが交互に配置される。これら複数のスペーサ207の内側(本体10の側面部側)には、全てのスイッチ20の可動接点202bを通るように第2の配線203bが配設される。本実施形態では、第2の配線203bとして、第1の配線203aと同様に、カーボンを用いる。第1の配線203aの一方の端(図中の例では右側)には、当該スイッチ装置SWに電流Iinを供給する電流供給部20Aが接続され、第2の配線203bの同じ側の端(図中右側の端)は接地電位GNDに接続する。また、図示はしないが、第1の配線203aと第2の配線203bの他方の端(図中左側の端)は、その各端が接する他の部分とは絶縁される。
【0019】
第2の配線203bのさらに内側(本体10の側面部側)には、フレーム206によって支持された操作部205が配置される。各操作部205は、矢印A方向に力が加えられたときに同方向に押動可能なように支持される。各操作部205に対して押動操作が行われると、可動接点202bのドームが変形して固定接点202aと接触することにより、両接点が導通する(すなわち、スイッチ20がオン状態となる)。可動接点202bは、ユーザが操作部205を奥まで押し込んだのちに開放すると、押動動作が行われる前の形に回復する、例えば、メタルドームのようなものである。第1の配線203aは全ての固定接点202aを通り、第2の配線203bは全ての可動接点202bを通るように構成されているから、いずれかのスイッチ20の固定接点202aと可動接点202bとが接触すると、固定接点202aおよび可動接点202bを介して第1の配線203aと第2の配線203bとが導通する。フレーム206は、本体10の側面部に設けられた貫通孔から操作部205が突き出た状態で本体10の側面部の内側に接合される。
【0020】
図4は、図3に示したスイッチ装置SWを等価的に示した回路図である。図4に示されるように、4個のスイッチ20a〜20dは並列接続されている。各スイッチ20の固定接点202aは第1の配線203aを介して相互に接続され、各スイッチ20の可動接点202bは第2の配線203bを介して相互に接続される。また、第1の配線203aは、その一方の端側に、第1の端子T1を有する。また、第2の配線203bも、第1の端子T1が設けられた側と同じ側に第2の端子T2を有する。第2の端子T2は、接地電位GNDに接続する。上述したように、第1の配線203aと第2の配線203bは抵抗を有するカーボンで構成される。よって、第1の配線203aの線路上において、ノードna1とスイッチ20aの固定接点202aとの間、ノードna1とノードna2との間、ノードna2とノードna3との間、ノードna3と第1の端子T1との間には、抵抗体Rがある。同様に、第2の配線203bの線路上において、ノードnb1とスイッチ20aの可動接点202bとの間、ノードnb1とノードnb2との間、ノードnb2とノードnb3との間、ノードnb3と第2の端子T2との間には、抵抗体Rがある。各抵抗体Rは所定の抵抗値r(Ω)を有するものとする。すなわち、各ノード間の線路長は同一に設定される。
【0021】
さらに、図3および図4に示されるように、第1の配線203aの第1の端子T1には、電流供給部20Aから固定電流Iinが供給され、スイッチ20のいずれかがオン状態となったときに、上記固定電流Iinは第1の端子T1から第2の端子T2に向けて流れる。電圧検出部20Bは、第1の端子T1から第2の端子T2に向けて電流Iinが流れたときの、第1の端子T1と第2の端子T2との間の電圧を測定する。測定された電圧Voutは、図示せぬ増幅器およびアナログ/デジタル(A/D)変換器を介してデジタルの信号に変換されたのちに、CPU110に供給される。
【0022】
例えば、ユーザがスイッチ20aの操作部205に対して押動操作を行ったとする。その場合、電流Iinは、第1の端子T1、ノードna3、ノードna2、ノードna1、スイッチ20a、ノードnb1、ノードnb2、ノードnb3を順に通り、第2の端子T2に流れる。このとき、電流Iinは、第1の端子T1から第2の端子T2に至る経路上の8個の抵抗を通るから、この場合の合成抵抗値は8r(Ω)となる。よって、電圧検出部20Bは、電流Iinと抵抗値8r(Ω)に応じた電圧Voutを検知する。同様にして、スイッチ20bの操作部205に対して押動操作が行われたとすると、第1の端子T1から第2の端子T2に至る経路には6個の抵抗体Rがあり、スイッチ20cに対して押動操作が行われた場合には4個の抵抗体Rがあり、スイッチ20dに対して押動操作が行われた場合には2個の抵抗体Rがある。よって、押されるスイッチに応じて、電圧検出部20Bが測定する電圧Voutは異なる。上述したように、ROM302には、各スイッチ20に対応付けられて電圧検出部20Bから出力されるべき電圧値Va〜Vdが予め記憶されている。CPU110は、電圧検出部20Bから供給された電圧Voutの値に基づいて、いずれのスイッチ20に対して押動操作が行われたかを検知する。
【0023】
複数のスイッチを備えた従来型のスイッチ装置では、スイッチごとに、スイッチの2つの接点が導通したことを検知するための所定数のリード導線や外部接続端子が用いられる。この場合、CPUは、スイッチに対する押動動作を、スイッチのリード導線や外部接続端子を介して、スイッチごとに検知する。このため、従来のスイッチ装置では、スイッチの個数に応じて導線や端子が必要となる。これに対し、本実施形態のスイッチ装置SWでは、複数のスイッチ20の固定接点202aの全てを順に通る第1の配線203aと、複数のスイッチ20の可動接点202bの全てを順に通る第2の配線203bとを配設し、第1の端子T1から第2の端子T2に向けて電流供給部20Aにより電流Iinを流し、電圧検出部20Bにより両端子間の電圧Voutを測定するので、スイッチ装置SWの外部に接続する導線をスイッチごとに設けずとも、スイッチに対する押動操作を確実に検知することが可能となる。
【0024】
図5は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。CPU110は、ROM302に記憶されたスイッチ検出プログラムに従って、以下に述べる各処理を実行する。
図5に示されるように、ステップS1において、CPU110は、電圧検出部20Bから入力される信号に基づいて、電圧Voutを検知したか否かを判定する。CPU110は、所定の周期で、電圧検出部20Bから入力される信号を取得し、取得した信号によって示される電圧値が所定の値を超えた場合に、電圧が検知されたと判定する。ステップS1の判定が否定された場合、その判定結果が肯定的になるまで当該判定処理を繰り返す。一方、ステップS1の判定が肯定された場合、処理はステップS3に進み、電圧値Vmを取得して、その電圧値VmをRAM301に一旦記憶する(S3)。
【0025】
続いて、ステップS5において、CPU110は、電圧値Vmが、ROM302に各スイッチ20に対応付けて記憶されている電圧値Va〜Vdに該当するか否かを判定する。この判定は、例えば、電圧値Vmが、ROM302に記憶された各電圧値Va〜Vdを中心とした所定の範囲内に収まるか否かを判定することにより行われる。ステップS5の判定結果が否定的な場合、処理は、ステップS1に戻り、ステップS1以降の処理を繰り返す。
【0026】
一方、ステップS5の判定結果が肯定的な場合、CPU110は、該当すると判定された電圧値Va〜Vdのいずれかに対応するスイッチ20を特定し、ステップS7に進み、特定されたスイッチ20に応じた処理を実行する。本実施形態においては、スイッチ20は複数のユーザの各々の指定するための個人キーであるので、CPU110は、スイッチ20に個人データを登録する処理においてスイッチ20に対する押動操作が行われた場合には、特定されたスイッチ20と、入力された個人データとを対応付けて書き換え可能メモリ303に記憶する。また、体脂肪率の測定のために、特定のスイッチ20に対する押動操作が行われた場合には、書き換え可能メモリ303を参照して、スイッチ20に対応して関連付けられた個人データを読み出す。続いて、CPU110は、ROM302から体脂肪率を求めるための推定式を読み出すとともに、書き換え可能メモリ303から読み出した個人データと、重量測定装置60によって測定された体重Wと、生体インピーダンス測定装置70によって測定された生体インピーダンスZとに基づいて体脂肪率を推定し、推定結果を表示部50に表示して処理を終了する。
【0027】
CPU110は、以下の式に従って体脂肪率%Fatを推定する。
%Fat=f1・Z・W/H2−f2……(1)
但し、f1及びf2は定数であり、重回帰分析により適宜定められる値である。また、Zは生体インピーダンス、Wは体重、Hは身長である。身長は、ユーザが操作入力部40を用いて予め入力し、そのデータは、個人データとして、スイッチ20に対応づけられて書き換え可能メモリ303に予め記憶されている。
【0028】
以上説明したように、本実施形態に係るスイッチ装置SWによれば、スイッチの個数に応じた本数の配線を設けずとも、確実に、スイッチに対する押動操作を検知することが可能になる。よって、スイッチ装置SWが取り付けられる本体10内の配線スペースを圧迫することがなく、装置の小型化、低コスト化が可能となる。
【0029】
<第2実施形態>
次に、図6〜図9を参照して、本発明の第2実施形態に係るスイッチ装置を備えた体組成計について説明する。第2実施形態は、スイッチ装置として、個人キーとして機能する複数のフットスイッチではなく、体組成計において測定可能な体組成の指標をユーザに指定させるための複数のメンブレンスイッチを有する点で上記実施形態と相違する。以下の説明において、上述した第1実施形態と同様の構成部分には同じ参照符号を付し、その説明は適宜省略する。
【0030】
図6は、本実施形態に係る体組成計の外観を示す平面図であり、図7は、同体組成計の電気的構成を示すブロック図である。
図6および図7に示されるように、体組成計200は、第1実施形態と同様に、本体10の上面に、操作入力部40と、表示部50と、電流供給用電極71と、電圧測定用電極72とが配置される。加えて、本体10の上面には、操作入力部40の図中下方向の部分に、複数のスイッチ220(220a〜220e)がX軸方向に2列に配置されている。詳細には、スイッチ220a〜220cが第1列に配置され、スイッチ220dおよび220eは、第1列の図中下方の第2列に配置される。本実施形態のスイッチ220は、体組成計200において測定可能な体組成の指標をユーザに指定させるためのスイッチである。例えば、F1〜F5の各々に、体脂肪率、内臓脂肪量、基礎代謝量、筋肉量およびBMI(Body Mass Index)が対応付けられている。ROM302には、これら体組成の指標を求めるための推定式が予め記憶されている。なお、測定対象となる体組成の指標は上述の指標に限られず、皮下脂肪率、骨量、体年齢などの他の指標であってもよい。
さらに、体組成計200は、当該体組成計の電源をオン状態とするための電源キー5が設けられる。電源キー5は、タクトスイッチで構成されたフットスイッチであり、ユーザに足で押されると、体組成計200の電源がオン状態となる。
【0031】
図8は、本実施形態に係るスイッチ装置SW2における各スイッチ220と配線(後述の上部シートおよび下部シート)との関係を説明するための平面図であり、図9は、図8に示したスイッチ装置SW2のIX−IX線矢視断面図である。
図9に示されるように、スイッチ装置SW2は、裏面シート221と、裏面シート221に積層された下部シート(第1の配線)223aとを有する。本実施形態では、下部シート223aとしてカーボンシートを用いる。カーボンは導電性ではあるが、例えば銅などの導電性が高い金属と比較すると、その抵抗値は高い。よって、下部シート223aは、抵抗体として作用する。下部シート223aの上層には、当該下部シート223aと重なるように、円形の下部接点シート(固定接点)222aがスイッチごとに配設される。図8および図9から理解されるように、下部シート223aは、各スイッチ220の下部接点シート222aの全てを順に通る。図示の例では、スイッチ220e、220d、220a、220b、220cの順で各下部接点シート222aを順に通る。
【0032】
さらに、各下部接点シート222aの周囲を囲むように、絶縁材料から成るスペーサ225が配置される。さらに、各下部接点シート222aに対向するように、円形の上部接点シート(可動接点)222bがスイッチごとに配置される。そして、スペーサ225および上部接点シート222bの上面に接するように、上部シート(第2の配線)223bが配設される。このとき、上部シート223bの表面に上部接点シート222bを予め接合しておき、上部接点シート222bを下側に向けて下部接点シート222aと対向させ、上部シート223bとスペーサ225とを接合するようにしてもよい。図8および図9から理解されるように、上部シート223bは、複数のスイッチ220の各上部接点シート222bの全てを、下部接点シート222aと同じ順で通るように、配設される。さらに、上部シート223bの上には、上部シート223bを覆うように表面シート224が配設される。上部シート223bは、下部シート223aと同じカーボンシートで構成される。このように、各スイッチ220の下部接点シート222aは下部シート223aを介して相互に接続され、スイッチ20の上部接点シート222bは上部シート223bを介して相互に接続されている。
【0033】
下部シート223aの一方の端(図示の例ではスイッチ220eが配置された側の端)には、当該スイッチ装置SW2に電流Iinを供給する電流供給部20Aが接続され、上部シート223bの同じ側の端(スイッチ220eが配置された側の端)は接地電位GNDに接続する。また、図示はしないが、下部シート223aと上部シート223bの他方の端(図示の例ではスイッチ220cが配置された側の端)は、その各端が接する他の部分とは絶縁される。以上の構成において、いずれかのスイッチ220の上部接点シート222bが、表面シート224側から矢印B方向に押動されると、上部接点シート222bは撓んで下部接点シート222aと接触し、両接点が導通する(すなわち、オン状態となる)。
【0034】
図10は、スイッチ装置SW2を等価的に示した回路図である。図10に示されるように、5個のスイッチ220c、220b、220a、220d、220eは並列接続されている。下部シート223aは、電流供給部20Aに接続された端側(スイッチ220cが配置された側)に、第1の端子T11を有する。また、上部シート223bも、第1の端子T11が設けられた側と同じ側に第2の端子T22を有する。第2の端子T22は、接地電位GNDに接続する。上述したように、下部シート223aと上部シート223bは抵抗を有するカーボンで構成される。よって、下部シート223aの線路上において、ノードka1とスイッチ220cの下部接点シート222aとの間、ノードka1とノードka2との間、ノードka2とノードka3との間、ノードka3とノードka4との間、ノードka4と第1の端子T11との間には、抵抗体Rがある。同様に、上部シート223bの線路上において、ノードkb1とスイッチ220cの上部接点シート222bとの間、ノードkb1とノードkb2との間、ノードkb2とノードkb3との間、ノードkb3とノードkb4との間、ノードkb4と第2の端子T22との間には、抵抗体Rがある。各抵抗体Rは所定の抵抗値r(Ω)を有するものとする。
【0035】
なお、図8から理解されるように、実際には、スイッチ220aと220dとを結ぶ配線の線路長は、他の隣り合うスイッチ220を結ぶ線路長よりも長い。よって、ノードka2とノードka3との間における配線抵抗およびノードkb2とノードkb3との間における配線抵抗は、他の隣り合うノード間の配線抵抗よりも大きい。しかし、本実施形態では、説明の簡易のため、抵抗体Rの抵抗値r(Ω)が等しいものと仮定する。なお、抵抗体Rの抵抗値r(Ω)が複数のスイッチ間で等しくなるようにするためには、例えば、他の隣り合うノード間にチップ抵抗やシート状の抵抗体を接続するようにすればよい。
【0036】
さらに、図10に示されるように、下部シート223aの第1の端子T11には、電流供給部20Aから固定電流Iinが供給され、スイッチ220のいずれかがオン状態となったときに、上記固定電流Iinは第1の端子T11から第2の端子T22に向けて流れる。電圧検出部20Bは、第1の端子T11から第2の端子T22に向けて電流Iinが流れたときの、第1の端子T11と第2の端子T22との間の電圧を測定する。測定された電圧Voutは、図示せぬ増幅器およびA/D変換器を介してデジタルの信号に変換されたのちに、CPU110に供給される。ROM302には、各スイッチ220に対応付けられて電圧検出部20Bから出力されるべき電圧値Va〜Veが予め記憶されている。CPU110は、電圧検出部20Bから供給された電圧Voutの値に基づいて、いずれのスイッチ220に対して押動操作が行われたかを検知する。
【0037】
その結果、例えば、スイッチ220bが押されたことを検知したとする。スイッチ220b「F1」は、推定すべき体組成の指標として、体脂肪率を指定するためのものである。CPU110は、ROM302から、体脂肪率を求めるための推定式(式(1))を読み出して、演算を施し、推定結果を表示部50に表示して処理を終了する。
本実施形態のスイッチ装置SW2によれば、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0038】
<変形例>
変形例1:
上記第1および第2実施形態では、複数のスイッチのうち、いずれか1つのスイッチに対する押動操作を検知することが可能なスイッチ装置について説明したが、2つのスイッチに対して同時に押動操作が行われる場合も考えられる。そこで、本変形例では、複数のスイッチのいずれか2つである一組のスイッチに対して押動操作が同時に行われた場合にも、その押動操作がどの組のスイッチに対して行われたかを検知することが可能なスイッチ装置について説明する。
図11は、本変形例に係るスイッチ装置を等価的に示した回路図である。なお、本変形例は、上記第1実施形態を変形した場合について説明する。よって、図11において、第1実施形態と同様の構成部分については同じ参照符号を付し、その説明は適宜省略する。
【0039】
図11に示されるように、スイッチ装置SW3は、各スイッチ20の可動接点202bと第2の配線203bとの間に補助抵抗体Rs(Rsa,Rsc,Rsc,Rsd)を有する点で、図4に示したスイッチ装置SWと異なる。補助抵抗体Rsの抵抗値rs(Ω)は、抵抗体Rの抵抗値r(Ω)に等しくなるように設定される。この補助抵抗体Rsとしては、例えば、チップ抵抗やシート状の薄膜抵抗体がある。なお、第1の配線203aおよび第2の配線203b上の抵抗体Rは、説明の便宜上、R1〜R8なる符号を付したが、上記第1実施形態と同じ抵抗体Rである。なお、可動接点202bと第2の配線203bとの間に補助抵抗体Rsを設ける代わりに、固定接点202aと第1の配線203aとの間に設けるようにしてもよいし、可動接点202bと第2の配線203bとの間および固定接点202aと第1の配線203aとの間のいずれか一方または両方(すなわち、少なくとも一方)に設けるようにしてもよい。
【0040】
以上の構成において、一組のスイッチに対して押動操作が同時に行われると、第1の端子T1から第2の端子T2に至る経路上にある抵抗体Rおよび補助抵抗体Rsを介して電流Iinが流れる。このとき、複数のスイッチ20は、一組のスイッチに対して押動操作が同時に行われたときの抵抗体Rおよび補助抵抗体Rsの合成抵抗値が、他の組のスイッチに対して押動操作が同時に行われたときの合成抵抗値とは異なるように配置される。
【0041】
以下、図12を参照して、一組のスイッチに対して同時に押動操作が行われた場合の具体例を示す。図12の(A)は、スイッチ20cと20dの組に対して押動操作が行われた場合の回路図であり、(B)は、スイッチ20bと20dの組に対して押動操作が行われた場合の回路図である。
【0042】
図12の(A)の例に示されるように、スイッチ20cと20dの組に対して押動操作が行われた場合、直列接続された抵抗体R3,Rsc,R7と、抵抗体Rsdとが並列接続されており、この並列接続された部分の合成抵抗を抵抗RAとしたとき、R4と、RAと、R8が直列接続されている。個々の抵抗体RまたはRsの抵抗値は等しくr(Ω)であるから、第1の端子T1と第2の端子T2との間の合成抵抗値は(11/4)r(Ω)となる。
【0043】
一方、図12の(B)の例に示されるように、スイッチ20bと20dの組に対して押動操作が行われた場合、直列接続された抵抗体R3,R2,Rsb,R6,R7と、抵抗体Rsdとが並列接続されており、この並列接続された部分の合成抵抗を抵抗RBとしたとき、R4と、RBと、R8が直列接続されている。よって、第1の端子T1と第2の端子T2との間の合成抵抗値は(17/6)r(Ω)となる。他の組のスイッチ20に対して押動操作が行われた場合の合成抵抗値も、同様に求めることができる。このように、複数のスイッチ20は、異なる組のスイッチ20に対して押動操作が同時に行われると、その合成抵抗値が互いに異なるように配置されている。また、上記第1実施形態と同様に、1つのスイッチ20に対して押動操作が行われた場合にも、第1の端子T1から第2の端子T2に至る経路上において、抵抗体Rと補助抵抗体Rsの合成抵抗値が、他の1つのスイッチ20に対して押動操作が行われた場合とは相違する。さらに、いずれか1つのスイッチ20に対して押動操作が行われたときの合成抵抗値は、一組のスイッチ20に対して押動操作が行われた場合における、いずれの組み合わせのときの合成抵抗値とも異なる。
【0044】
CPU110は、スイッチ20に対して1つずつ押動操作が行われた場合に電圧検出部20Bから出力される電圧値Va〜Vdと、2つのスイッチが同時に押動されたときの6通りの組み合わせについて電圧値V1〜V6とをスイッチと対応付けて予めROM302に記憶しておき、実際にスイッチ20に対して押動操作が行われたときに電圧検出部20Bから出力される電圧値VmとROM302の記憶内容とに基づいて、どのスイッチ20(1個または2個のスイッチ)に対して押動操作が行われたかを検知する。
【0045】
以上説明したように、本変形例によれば、複数のスイッチ20のいずれかに対して押動操作が行われたときのみならず、一組のスイッチ20に対して同時に押動操作が行われたときにも、押動操作が行われた2つのスイッチがいずれのスイッチであるかを検知することが可能となる。
【0046】
その他の変形例:
上記第1、第2実施形態および変形例では、第1の配線と第2の配線の両方が導電性を有する抵抗体としてのカーボンで構成される場合について説明したが、少なくとも一方がそのような抵抗体であればよい。すなわち、いずれか一方を、例えば銅のような導電性が高い物質で構成するようにしてもよい。
また、上記第1、第2実施形態および変形例では、抵抗体Rの抵抗値r(Ω)が互いに等しい場合について説明したが、これに限られない。1個または一組のスイッチ20,220が押動されたときの第1の端子T1,T11から第2の端子T2,T22に至る経路の合成抵抗値が、互いに異なるように設定されていればよい。よって、互いの抵抗値を相違させるために、チップ抵抗やシート状の抵抗体を補助的に用いてもよい。また、第2実施形態のように、隣り合うスイッチ間の第1の配線および第2の配線の線路長が、別の隣り合うスイッチ間の線路長と同一ではない場合においても、スイッチが押動されたときの合成抵抗値が、互いに相違していればよい。
また、上記第1、第2実施形態および変形例では、第1の端子T1,T11から第2の端子T2,T22に向けて電流が流れる場合について説明したが、それに限られず、第2の端子T2,T22から第1の端子T1,T11に向けて電流が流れるように構成してもよい。すなわち、電流供給部20Aを、第2の配線203bまたは上部接点シート223bに接続して電流を供給する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本実施形態に係る体脂肪計100の外観を示す平面図である。
【図2】体脂肪計100の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】スイッチ装置SWの詳細な構成を示す断面図である。
【図4】図3に示したスイッチ装置SWを等価的に示した回路図である。
【図5】本実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態に係る体組成計200の外観を示す平面図である。
【図7】体組成計200の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】スイッチ装置SW2における各スイッチ220と配線との関係を説明するための平面図である。
【図9】図8に示したスイッチ装置SW2のIX−IX線矢視断面図である。
【図10】スイッチ装置SW2を等価的に示した回路図である。
【図11】変形例に係る回路図である。
【図12】(A)および(B)は、同変形例に係る回路図である。
【符号の説明】
【0048】
5…電源キー、10…本体、20(20a,20b,20c,20d),220(220a,220b,220c,220d,220e)…スイッチ、20A…電流供給部(電流供給手段)、20B…電圧検出部(電圧測定手段)、30…記憶部、40…操作入力部、50…表示部、60…重量測定装置、70…生体インピーダンス測定装置、70A…電流供給部、70B…電圧検出部、71…電流供給用電極、72…電圧測定用電極、100…体脂肪計、110…CPU、200…体組成計、201…スイッチ基板、202a…固定接点、202b…可動接点、203a…第1の配線、203b…第2の配線、204…絶縁体、205…操作部、206…フレーム、207、225…スペーサ、221…裏面シート、222a…下部接点シート(固定接点)、222b…上部接点シート(可動接点)、223a…下部シート(第1の配線)、223b…上部シート(第2の配線)、224…表面シート、301…RAM、302…ROM、303…書き換え可能メモリ、SW,SW2,SW3…スイッチ装置、T1,T11…第1の端子、T2,T22…第2の端子、na1〜na3,nb1〜nb3,ka1〜ka4,kb1〜kb4…ノード、R,R1〜R4…抵抗体、Rs(Rsa〜Rsd)…補助抵抗体。
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のスイッチを備えたスイッチ装置に関し、特に、スイッチに対する押動操作を検知することが可能なスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のスイッチを備えた装置として、例えば、体組成計がある。これらの装置には、ユーザインタフェースとして、複数のユーザの各々を指定するためのフットスイッチや、体脂肪率、内臓脂肪量、基礎代謝量など、ユーザが取得を望む体組成の指標を指定するためのメンブレンスイッチなどが設けられる。これらスイッチのいずれかがユーザによって押されると、そのスイッチに応じた処理が実行される。
【0003】
フットスイッチとしては、例えば、特許文献1に示すような、タクトスイッチが用いられることがある。特許文献1に記載のタクトスイッチは、その図1に示されるように、ステム7が押されることにより可動接点3が固定接点2に接触し、固定接点2のリード導体21と可動接点3のリード導体31とを介して、両接点が接触したことが検知される。特許文献2には、複数のスイッチを備えたスイッチ構造が示されている。その図1に示されるように、各スイッチには、スイッチが設置される基板2の下面に、各々が2本の端子から成る外部接続端子12a,12b,12cが突出して設けられており、これらの外部接続端子を介して、スイッチが押し下げられたことが検知される。
【特許文献1】特開平6−203697号公報
【特許文献2】特開2001−297644号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、体組成計は急速に多機能化され、検出できる体組成の指標の数は増加する傾向にある。また、ユーザの使い勝手を向上させるためにユーザインタフェースも日々改良されている。多機能化やユーザインタフェースの改良の結果してスイッチの個数が増加する場合がある。その場合には、各スイッチから引き出される配線の本数も増加し、装置内部の配線スペースを圧迫する。この問題は、体組成計を例に挙げて説明したが、体組成計以外の他の装置でも発生し得る。
【0005】
そこで、本発明は、複数のスイッチを有する場合に、スイッチの個数に応じた本数の配線を設けずとも、スイッチに対する押動動作を確実に検知することが可能なスイッチ装置を提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、各々が可動接点と固定接点とを有し、前記可動接点に対する押動操作が行われたときに当該可動接点と前記固定接点とが導通する複数のスイッチと、第1の端子を有し、前記複数のスイッチの前記固定接点の全てを順に通るように配設された第1の配線と、第2の端子を有し、前記複数のスイッチの前記可動接点の全てを前記第1の配線と同順に通るように配設された第2の配線と、前記第1の端子および前記第2の端子の一方から他方に向けて電流を供給する電流供給手段と、前記第1の端子と前記第2の端子との間の電圧を測定する電圧測定手段と、前記電圧測定手段が測定した電圧に基づいて、前記押動操作がいずれのスイッチに対して行われたかを検知する検知手段とを備え、前記第1の配線と前記第2の配線のうち、少なくとも一方は抵抗体であり、前記複数のスイッチの各々は、前記押動操作が行われたときに、前記第1の端子と前記第2の端子との間の経路の前記抵抗体の抵抗値が互いに異なるように配置されるスイッチ装置を提供する。
【0007】
本発明においては、複数のスイッチの固定接点の全てを順に通る第1の配線と、可動接点の全てを順に通る第2の配線とを設け、且つ、第1の配線と第2の配線の少なくとも一方を抵抗体で構成し、いずれかのスイッチに対して押動操作が行われたときに、第1の配線の第1の端子と第2の配線の第2の端子との間の経路の抵抗値が異なるように複数のスイッチを配置し、第1の配線の第1の端子および第2の配線の第2の端子の一方から他方に向けて電流を供給し、両端子間の電圧を測定する。本発明によれば、スイッチの個数が複数であっても、その個数に応じた本数の配線を設ける必要がない。さらに、スイッチごとに、そのスイッチが押されたときに電流が流れる経路の抵抗値が異なるように各スイッチが配置されているので、押されるスイッチによって、電圧測定手段が測定する電圧が相違する。よって、どのスイッチが押されたかを確実に検知することが可能となる。好ましくは、前記複数のスイッチの各々は、前記押動操作が行われたときに、前記第1の端子と前記第2の端子との間の経路の前記抵抗体の線路長が互いに異なるように配置されることにより、前記抵抗値が異なるようにしてもよい。
【0008】
第1の配線および第2の配線の少なくとも一方に用いる抵抗体としては、導電性であり、且つ、抵抗を有するものが好ましく、例えば、カーボンがある。すなわち、銅などの導電性が高い金属よりも抵抗が高いものが好ましい。また、スイッチとしては、タクトスイッチ、カーボンスイッチ、スプリングスイッチ、ラバースイッチ等がある。これらは、可動接点と固定接点を有し、押動操作により両者が接触して導通するものである。本発明のスイッチ装置は、例えば、実施形態に例示されるように体脂肪計や体組成計のフットスイッチや、メンブレンスイッチに適用できるが、これに限られず、複数のスイッチを有する各種の装置に適用可能である。
【0009】
本発明の好適な態様において、前記複数のスイッチの各々は、前記固定接点と前記第1の配線との間および前記可動接点と前記第2の配線との間の少なくとも一方に、補助抵抗体を有し、前記複数のスイッチの各々は、前記複数のスイッチのいずれか2つである一組のスイッチに対して前記押動操作が同時に行われたときの、前記第1の端子と前記第2の端子との間の経路中にある前記抵抗体および前記補助抵抗体の合成抵抗値が、他の組のスイッチに対して前記押動操作が同時に行われたときの前記合成抵抗値とは異なるように配置される。
【0010】
本態様のスイッチ装置は、固定接点と第1の配線との間および可動接点と第2の配線との間の少なくとも一方に、補助抵抗体を有し、且つ、複数のスイッチは、そのいずれか2つである一組のスイッチが同時に押されたときの合成抵抗値が、他の組のスイッチが同時に押されたときの合成抵抗値とは異なるように配置されているので、複数のスイッチのうち、いずれか2つのスイッチが同時に押されたときに、どの2つのスイッチに対して押動操作が行われたかを、確実に検知することが可能となる。本態様によれば、1つのスイッチに対する押動操作のみならず、2つのスイッチに対する押動操作も確実に検出することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
<第1実施形態>
以下、添付の図面を参照して、本発明の第1実施形態に係るスイッチ装置を備えた体脂肪計について説明する。本実施形態のスイッチ装置は、各々が個人キーである複数のフットスイッチを備えたスイッチ装置である。
図1は、本実施形態に係る体脂肪計の外観を示す平面図であり、図2は、同体脂肪計の電気的構成を示すブロック図である。
図1および図2に示されるように、体脂肪計100は、本体10と、その上面に配置された、被測定者の足裏に電流を供給するための電流供給用電極71(71Rおよび71L)と、被測定者の足裏の2点間の電圧を測定するための電圧測定用電極72(72Rおよび72L)と、被測定者への操作の案内や測定結果の通知を表示するための表示部50と、被測定者またはユーザ(以下、単に「ユーザ」という)が各種指示を入力する操作入力部40とを備える。表示部50としては、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置がある。操作入力部40はアップキーおよびダウンキー、ならびにSETキーを有する。被測定者またはユーザは表示部50に表示された案内にしたがってアップキーおよび/またはダウンキーを操作して数値を増減したり、表示部50に表示されたカーソルを上下させることができる。SETキーは、アップキーおよび/またはダウンキーの操作が終わったのちに押し下げすることで、各種指示を確定するために用いる。
【0012】
本体10の内部には、記憶部30と、重量測定装置60と、生体インピーダンス測定装置70と、CPU110とが設けられている。重量測定装置60には図示せぬ重量センサが設けられる。この重量センサは、被測定者が本体10に乗ったときに、その重量である被測定者の体重を重量データとして出力可能である。重量センサとしては、起歪体と歪ゲージとを有し、起歪体の歪による電圧の変化を測定して出力するロードセルがある。重量測定装置60から出力された重量データは、A/D変換器(図示略)によってデジタル信号に変換された後に体重WとしてCPU110に供給される。
【0013】
生体インピーダンス測定装置70は、電流供給部70Aおよび電圧検出部70Bを備える。電流供給部70Aは、被測定者が本体10に乗ったときに、その上面部に形成された各電流供給用電極71Lおよび71Rを介して被測定者の足裏に高周波の微弱な定電流を印加し、電圧検出部70Bは各電圧測定用電極72Lおよび72Rを介して電位差を測定する。測定された電位差のデータは、A/D変換器(図示略)によってデジタル変換された後に生体インピーダンスZとしてCPU110に供給される。
【0014】
記憶部30は、RAM(Random Access Memory)301と、ROM(Read Only Memory)302と、書き換え可能メモリ303とを有する。ROM302は、不揮発性のメモリであり、CPU110に各種処理を実行させるための各種プログラムおよび本実施形態に係る動作をCPU110に実行させるためスイッチ検出プログラム、さらに、体脂肪率を求めるための推定式(後述)が記憶されている。また、ROM302には、各スイッチ20a〜20dが押されたときの電圧値Va〜Vdが、各スイッチと対応付けられて予め記憶されている。RAM301は、CPU110のワークエリアとして機能する。書き換え可能メモリ303は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)などの書き換え可能な不揮発性のメモリであり、各スイッチ20(後述)に対応付けてユーザの個人データを記憶する際に用いられる。
【0015】
さらに、体脂肪計100は、本体10の手前方向に突出して設けられた4個のスイッチ20(20a,20b,20c,20d)を備えたスイッチ装置SWを有する。各スイッチ20は、複数のユーザが当該体組成計を利用する場合に、各ユーザに割り当てられて用いられる個人キーである。ユーザは、自己に割り当てられたスイッチ20に対応付けて、年齢、身長、性別などの個人データを書き換え可能メモリ303に予め記憶しておき、測定の際には、そのスイッチ20を押した後に、本体10に乗り、体重や体脂肪率を測定する。本実施形態のスイッチ20は、その押動により当該体組成計の電源をオン状態とする電源スイッチとしても機能する。各スイッチ20はユーザが足で押動操作するタクトスイッチタイプのフットスイッチである。さらに、体脂肪計100は、CPU110からの指令に応じてスイッチ装置SWに固定の電流Iinを供給する電流供給部20Aと、スイッチ装置SWから出力される電圧Voutを測定する電圧検出部20Bとを有する。電流供給部20Aおよび電圧検出部20Bは、後段で詳述する。
【0016】
図3は、スイッチ装置SWの詳細な構成を示す、水平方向における断面図である。図3に示されるように、スイッチ装置SWは、スイッチ基板201と、当該スイッチ基板201に配された複数のタクトスイッチ20(20a,20b,20c,20d)の集合体であり、各スイッチは、ユーザによって矢印A方向に押動される操作部205を有する。図1および図3から理解されるように、各スイッチの操作部205は、体脂肪計100の本体10の手前方向側面部に設けられた貫通孔から本体10の外側に向けて突出するように配置される。よって、図1にスイッチ20として示される部分は、各スイッチ20の操作部205に相当する。
【0017】
図3に示されるように、スイッチ装置SWは、スイッチ基板201の表面に沿って、第1の配線203aが、全てのスイッチ20に共通に配設されている。本実施形態では、第1の配線203aとしてカーボンを用いる。カーボンは導電性ではあるが、例えば銅などの導電性が高い金属と比較すると、その抵抗値は高い。よって、第1の配線203aは、抵抗体として作用する。そして、この第1の配線203aに接するように、スイッチ20ごとに固定接点202aが設けられ、さらに、固定接点202aの両側には絶縁体204が設けられる。加えて、スイッチ装置SWには、固定接点202aを跨ぐように本体10の側面部方向に湾曲した形状を有するドーム型の可動接点202bが設けられ、その両端は絶縁体204と接する。これにより、可動接点202bと第1の配線203aとが絶縁される。
【0018】
次に、複数の可動接点202bの両側には、絶縁体204と部分的に重なるように、絶縁材料から成るスペーサ207が設けられる。すなわち、スペーサ207と可動接点202bが交互に配置される。これら複数のスペーサ207の内側(本体10の側面部側)には、全てのスイッチ20の可動接点202bを通るように第2の配線203bが配設される。本実施形態では、第2の配線203bとして、第1の配線203aと同様に、カーボンを用いる。第1の配線203aの一方の端(図中の例では右側)には、当該スイッチ装置SWに電流Iinを供給する電流供給部20Aが接続され、第2の配線203bの同じ側の端(図中右側の端)は接地電位GNDに接続する。また、図示はしないが、第1の配線203aと第2の配線203bの他方の端(図中左側の端)は、その各端が接する他の部分とは絶縁される。
【0019】
第2の配線203bのさらに内側(本体10の側面部側)には、フレーム206によって支持された操作部205が配置される。各操作部205は、矢印A方向に力が加えられたときに同方向に押動可能なように支持される。各操作部205に対して押動操作が行われると、可動接点202bのドームが変形して固定接点202aと接触することにより、両接点が導通する(すなわち、スイッチ20がオン状態となる)。可動接点202bは、ユーザが操作部205を奥まで押し込んだのちに開放すると、押動動作が行われる前の形に回復する、例えば、メタルドームのようなものである。第1の配線203aは全ての固定接点202aを通り、第2の配線203bは全ての可動接点202bを通るように構成されているから、いずれかのスイッチ20の固定接点202aと可動接点202bとが接触すると、固定接点202aおよび可動接点202bを介して第1の配線203aと第2の配線203bとが導通する。フレーム206は、本体10の側面部に設けられた貫通孔から操作部205が突き出た状態で本体10の側面部の内側に接合される。
【0020】
図4は、図3に示したスイッチ装置SWを等価的に示した回路図である。図4に示されるように、4個のスイッチ20a〜20dは並列接続されている。各スイッチ20の固定接点202aは第1の配線203aを介して相互に接続され、各スイッチ20の可動接点202bは第2の配線203bを介して相互に接続される。また、第1の配線203aは、その一方の端側に、第1の端子T1を有する。また、第2の配線203bも、第1の端子T1が設けられた側と同じ側に第2の端子T2を有する。第2の端子T2は、接地電位GNDに接続する。上述したように、第1の配線203aと第2の配線203bは抵抗を有するカーボンで構成される。よって、第1の配線203aの線路上において、ノードna1とスイッチ20aの固定接点202aとの間、ノードna1とノードna2との間、ノードna2とノードna3との間、ノードna3と第1の端子T1との間には、抵抗体Rがある。同様に、第2の配線203bの線路上において、ノードnb1とスイッチ20aの可動接点202bとの間、ノードnb1とノードnb2との間、ノードnb2とノードnb3との間、ノードnb3と第2の端子T2との間には、抵抗体Rがある。各抵抗体Rは所定の抵抗値r(Ω)を有するものとする。すなわち、各ノード間の線路長は同一に設定される。
【0021】
さらに、図3および図4に示されるように、第1の配線203aの第1の端子T1には、電流供給部20Aから固定電流Iinが供給され、スイッチ20のいずれかがオン状態となったときに、上記固定電流Iinは第1の端子T1から第2の端子T2に向けて流れる。電圧検出部20Bは、第1の端子T1から第2の端子T2に向けて電流Iinが流れたときの、第1の端子T1と第2の端子T2との間の電圧を測定する。測定された電圧Voutは、図示せぬ増幅器およびアナログ/デジタル(A/D)変換器を介してデジタルの信号に変換されたのちに、CPU110に供給される。
【0022】
例えば、ユーザがスイッチ20aの操作部205に対して押動操作を行ったとする。その場合、電流Iinは、第1の端子T1、ノードna3、ノードna2、ノードna1、スイッチ20a、ノードnb1、ノードnb2、ノードnb3を順に通り、第2の端子T2に流れる。このとき、電流Iinは、第1の端子T1から第2の端子T2に至る経路上の8個の抵抗を通るから、この場合の合成抵抗値は8r(Ω)となる。よって、電圧検出部20Bは、電流Iinと抵抗値8r(Ω)に応じた電圧Voutを検知する。同様にして、スイッチ20bの操作部205に対して押動操作が行われたとすると、第1の端子T1から第2の端子T2に至る経路には6個の抵抗体Rがあり、スイッチ20cに対して押動操作が行われた場合には4個の抵抗体Rがあり、スイッチ20dに対して押動操作が行われた場合には2個の抵抗体Rがある。よって、押されるスイッチに応じて、電圧検出部20Bが測定する電圧Voutは異なる。上述したように、ROM302には、各スイッチ20に対応付けられて電圧検出部20Bから出力されるべき電圧値Va〜Vdが予め記憶されている。CPU110は、電圧検出部20Bから供給された電圧Voutの値に基づいて、いずれのスイッチ20に対して押動操作が行われたかを検知する。
【0023】
複数のスイッチを備えた従来型のスイッチ装置では、スイッチごとに、スイッチの2つの接点が導通したことを検知するための所定数のリード導線や外部接続端子が用いられる。この場合、CPUは、スイッチに対する押動動作を、スイッチのリード導線や外部接続端子を介して、スイッチごとに検知する。このため、従来のスイッチ装置では、スイッチの個数に応じて導線や端子が必要となる。これに対し、本実施形態のスイッチ装置SWでは、複数のスイッチ20の固定接点202aの全てを順に通る第1の配線203aと、複数のスイッチ20の可動接点202bの全てを順に通る第2の配線203bとを配設し、第1の端子T1から第2の端子T2に向けて電流供給部20Aにより電流Iinを流し、電圧検出部20Bにより両端子間の電圧Voutを測定するので、スイッチ装置SWの外部に接続する導線をスイッチごとに設けずとも、スイッチに対する押動操作を確実に検知することが可能となる。
【0024】
図5は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。CPU110は、ROM302に記憶されたスイッチ検出プログラムに従って、以下に述べる各処理を実行する。
図5に示されるように、ステップS1において、CPU110は、電圧検出部20Bから入力される信号に基づいて、電圧Voutを検知したか否かを判定する。CPU110は、所定の周期で、電圧検出部20Bから入力される信号を取得し、取得した信号によって示される電圧値が所定の値を超えた場合に、電圧が検知されたと判定する。ステップS1の判定が否定された場合、その判定結果が肯定的になるまで当該判定処理を繰り返す。一方、ステップS1の判定が肯定された場合、処理はステップS3に進み、電圧値Vmを取得して、その電圧値VmをRAM301に一旦記憶する(S3)。
【0025】
続いて、ステップS5において、CPU110は、電圧値Vmが、ROM302に各スイッチ20に対応付けて記憶されている電圧値Va〜Vdに該当するか否かを判定する。この判定は、例えば、電圧値Vmが、ROM302に記憶された各電圧値Va〜Vdを中心とした所定の範囲内に収まるか否かを判定することにより行われる。ステップS5の判定結果が否定的な場合、処理は、ステップS1に戻り、ステップS1以降の処理を繰り返す。
【0026】
一方、ステップS5の判定結果が肯定的な場合、CPU110は、該当すると判定された電圧値Va〜Vdのいずれかに対応するスイッチ20を特定し、ステップS7に進み、特定されたスイッチ20に応じた処理を実行する。本実施形態においては、スイッチ20は複数のユーザの各々の指定するための個人キーであるので、CPU110は、スイッチ20に個人データを登録する処理においてスイッチ20に対する押動操作が行われた場合には、特定されたスイッチ20と、入力された個人データとを対応付けて書き換え可能メモリ303に記憶する。また、体脂肪率の測定のために、特定のスイッチ20に対する押動操作が行われた場合には、書き換え可能メモリ303を参照して、スイッチ20に対応して関連付けられた個人データを読み出す。続いて、CPU110は、ROM302から体脂肪率を求めるための推定式を読み出すとともに、書き換え可能メモリ303から読み出した個人データと、重量測定装置60によって測定された体重Wと、生体インピーダンス測定装置70によって測定された生体インピーダンスZとに基づいて体脂肪率を推定し、推定結果を表示部50に表示して処理を終了する。
【0027】
CPU110は、以下の式に従って体脂肪率%Fatを推定する。
%Fat=f1・Z・W/H2−f2……(1)
但し、f1及びf2は定数であり、重回帰分析により適宜定められる値である。また、Zは生体インピーダンス、Wは体重、Hは身長である。身長は、ユーザが操作入力部40を用いて予め入力し、そのデータは、個人データとして、スイッチ20に対応づけられて書き換え可能メモリ303に予め記憶されている。
【0028】
以上説明したように、本実施形態に係るスイッチ装置SWによれば、スイッチの個数に応じた本数の配線を設けずとも、確実に、スイッチに対する押動操作を検知することが可能になる。よって、スイッチ装置SWが取り付けられる本体10内の配線スペースを圧迫することがなく、装置の小型化、低コスト化が可能となる。
【0029】
<第2実施形態>
次に、図6〜図9を参照して、本発明の第2実施形態に係るスイッチ装置を備えた体組成計について説明する。第2実施形態は、スイッチ装置として、個人キーとして機能する複数のフットスイッチではなく、体組成計において測定可能な体組成の指標をユーザに指定させるための複数のメンブレンスイッチを有する点で上記実施形態と相違する。以下の説明において、上述した第1実施形態と同様の構成部分には同じ参照符号を付し、その説明は適宜省略する。
【0030】
図6は、本実施形態に係る体組成計の外観を示す平面図であり、図7は、同体組成計の電気的構成を示すブロック図である。
図6および図7に示されるように、体組成計200は、第1実施形態と同様に、本体10の上面に、操作入力部40と、表示部50と、電流供給用電極71と、電圧測定用電極72とが配置される。加えて、本体10の上面には、操作入力部40の図中下方向の部分に、複数のスイッチ220(220a〜220e)がX軸方向に2列に配置されている。詳細には、スイッチ220a〜220cが第1列に配置され、スイッチ220dおよび220eは、第1列の図中下方の第2列に配置される。本実施形態のスイッチ220は、体組成計200において測定可能な体組成の指標をユーザに指定させるためのスイッチである。例えば、F1〜F5の各々に、体脂肪率、内臓脂肪量、基礎代謝量、筋肉量およびBMI(Body Mass Index)が対応付けられている。ROM302には、これら体組成の指標を求めるための推定式が予め記憶されている。なお、測定対象となる体組成の指標は上述の指標に限られず、皮下脂肪率、骨量、体年齢などの他の指標であってもよい。
さらに、体組成計200は、当該体組成計の電源をオン状態とするための電源キー5が設けられる。電源キー5は、タクトスイッチで構成されたフットスイッチであり、ユーザに足で押されると、体組成計200の電源がオン状態となる。
【0031】
図8は、本実施形態に係るスイッチ装置SW2における各スイッチ220と配線(後述の上部シートおよび下部シート)との関係を説明するための平面図であり、図9は、図8に示したスイッチ装置SW2のIX−IX線矢視断面図である。
図9に示されるように、スイッチ装置SW2は、裏面シート221と、裏面シート221に積層された下部シート(第1の配線)223aとを有する。本実施形態では、下部シート223aとしてカーボンシートを用いる。カーボンは導電性ではあるが、例えば銅などの導電性が高い金属と比較すると、その抵抗値は高い。よって、下部シート223aは、抵抗体として作用する。下部シート223aの上層には、当該下部シート223aと重なるように、円形の下部接点シート(固定接点)222aがスイッチごとに配設される。図8および図9から理解されるように、下部シート223aは、各スイッチ220の下部接点シート222aの全てを順に通る。図示の例では、スイッチ220e、220d、220a、220b、220cの順で各下部接点シート222aを順に通る。
【0032】
さらに、各下部接点シート222aの周囲を囲むように、絶縁材料から成るスペーサ225が配置される。さらに、各下部接点シート222aに対向するように、円形の上部接点シート(可動接点)222bがスイッチごとに配置される。そして、スペーサ225および上部接点シート222bの上面に接するように、上部シート(第2の配線)223bが配設される。このとき、上部シート223bの表面に上部接点シート222bを予め接合しておき、上部接点シート222bを下側に向けて下部接点シート222aと対向させ、上部シート223bとスペーサ225とを接合するようにしてもよい。図8および図9から理解されるように、上部シート223bは、複数のスイッチ220の各上部接点シート222bの全てを、下部接点シート222aと同じ順で通るように、配設される。さらに、上部シート223bの上には、上部シート223bを覆うように表面シート224が配設される。上部シート223bは、下部シート223aと同じカーボンシートで構成される。このように、各スイッチ220の下部接点シート222aは下部シート223aを介して相互に接続され、スイッチ20の上部接点シート222bは上部シート223bを介して相互に接続されている。
【0033】
下部シート223aの一方の端(図示の例ではスイッチ220eが配置された側の端)には、当該スイッチ装置SW2に電流Iinを供給する電流供給部20Aが接続され、上部シート223bの同じ側の端(スイッチ220eが配置された側の端)は接地電位GNDに接続する。また、図示はしないが、下部シート223aと上部シート223bの他方の端(図示の例ではスイッチ220cが配置された側の端)は、その各端が接する他の部分とは絶縁される。以上の構成において、いずれかのスイッチ220の上部接点シート222bが、表面シート224側から矢印B方向に押動されると、上部接点シート222bは撓んで下部接点シート222aと接触し、両接点が導通する(すなわち、オン状態となる)。
【0034】
図10は、スイッチ装置SW2を等価的に示した回路図である。図10に示されるように、5個のスイッチ220c、220b、220a、220d、220eは並列接続されている。下部シート223aは、電流供給部20Aに接続された端側(スイッチ220cが配置された側)に、第1の端子T11を有する。また、上部シート223bも、第1の端子T11が設けられた側と同じ側に第2の端子T22を有する。第2の端子T22は、接地電位GNDに接続する。上述したように、下部シート223aと上部シート223bは抵抗を有するカーボンで構成される。よって、下部シート223aの線路上において、ノードka1とスイッチ220cの下部接点シート222aとの間、ノードka1とノードka2との間、ノードka2とノードka3との間、ノードka3とノードka4との間、ノードka4と第1の端子T11との間には、抵抗体Rがある。同様に、上部シート223bの線路上において、ノードkb1とスイッチ220cの上部接点シート222bとの間、ノードkb1とノードkb2との間、ノードkb2とノードkb3との間、ノードkb3とノードkb4との間、ノードkb4と第2の端子T22との間には、抵抗体Rがある。各抵抗体Rは所定の抵抗値r(Ω)を有するものとする。
【0035】
なお、図8から理解されるように、実際には、スイッチ220aと220dとを結ぶ配線の線路長は、他の隣り合うスイッチ220を結ぶ線路長よりも長い。よって、ノードka2とノードka3との間における配線抵抗およびノードkb2とノードkb3との間における配線抵抗は、他の隣り合うノード間の配線抵抗よりも大きい。しかし、本実施形態では、説明の簡易のため、抵抗体Rの抵抗値r(Ω)が等しいものと仮定する。なお、抵抗体Rの抵抗値r(Ω)が複数のスイッチ間で等しくなるようにするためには、例えば、他の隣り合うノード間にチップ抵抗やシート状の抵抗体を接続するようにすればよい。
【0036】
さらに、図10に示されるように、下部シート223aの第1の端子T11には、電流供給部20Aから固定電流Iinが供給され、スイッチ220のいずれかがオン状態となったときに、上記固定電流Iinは第1の端子T11から第2の端子T22に向けて流れる。電圧検出部20Bは、第1の端子T11から第2の端子T22に向けて電流Iinが流れたときの、第1の端子T11と第2の端子T22との間の電圧を測定する。測定された電圧Voutは、図示せぬ増幅器およびA/D変換器を介してデジタルの信号に変換されたのちに、CPU110に供給される。ROM302には、各スイッチ220に対応付けられて電圧検出部20Bから出力されるべき電圧値Va〜Veが予め記憶されている。CPU110は、電圧検出部20Bから供給された電圧Voutの値に基づいて、いずれのスイッチ220に対して押動操作が行われたかを検知する。
【0037】
その結果、例えば、スイッチ220bが押されたことを検知したとする。スイッチ220b「F1」は、推定すべき体組成の指標として、体脂肪率を指定するためのものである。CPU110は、ROM302から、体脂肪率を求めるための推定式(式(1))を読み出して、演算を施し、推定結果を表示部50に表示して処理を終了する。
本実施形態のスイッチ装置SW2によれば、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0038】
<変形例>
変形例1:
上記第1および第2実施形態では、複数のスイッチのうち、いずれか1つのスイッチに対する押動操作を検知することが可能なスイッチ装置について説明したが、2つのスイッチに対して同時に押動操作が行われる場合も考えられる。そこで、本変形例では、複数のスイッチのいずれか2つである一組のスイッチに対して押動操作が同時に行われた場合にも、その押動操作がどの組のスイッチに対して行われたかを検知することが可能なスイッチ装置について説明する。
図11は、本変形例に係るスイッチ装置を等価的に示した回路図である。なお、本変形例は、上記第1実施形態を変形した場合について説明する。よって、図11において、第1実施形態と同様の構成部分については同じ参照符号を付し、その説明は適宜省略する。
【0039】
図11に示されるように、スイッチ装置SW3は、各スイッチ20の可動接点202bと第2の配線203bとの間に補助抵抗体Rs(Rsa,Rsc,Rsc,Rsd)を有する点で、図4に示したスイッチ装置SWと異なる。補助抵抗体Rsの抵抗値rs(Ω)は、抵抗体Rの抵抗値r(Ω)に等しくなるように設定される。この補助抵抗体Rsとしては、例えば、チップ抵抗やシート状の薄膜抵抗体がある。なお、第1の配線203aおよび第2の配線203b上の抵抗体Rは、説明の便宜上、R1〜R8なる符号を付したが、上記第1実施形態と同じ抵抗体Rである。なお、可動接点202bと第2の配線203bとの間に補助抵抗体Rsを設ける代わりに、固定接点202aと第1の配線203aとの間に設けるようにしてもよいし、可動接点202bと第2の配線203bとの間および固定接点202aと第1の配線203aとの間のいずれか一方または両方(すなわち、少なくとも一方)に設けるようにしてもよい。
【0040】
以上の構成において、一組のスイッチに対して押動操作が同時に行われると、第1の端子T1から第2の端子T2に至る経路上にある抵抗体Rおよび補助抵抗体Rsを介して電流Iinが流れる。このとき、複数のスイッチ20は、一組のスイッチに対して押動操作が同時に行われたときの抵抗体Rおよび補助抵抗体Rsの合成抵抗値が、他の組のスイッチに対して押動操作が同時に行われたときの合成抵抗値とは異なるように配置される。
【0041】
以下、図12を参照して、一組のスイッチに対して同時に押動操作が行われた場合の具体例を示す。図12の(A)は、スイッチ20cと20dの組に対して押動操作が行われた場合の回路図であり、(B)は、スイッチ20bと20dの組に対して押動操作が行われた場合の回路図である。
【0042】
図12の(A)の例に示されるように、スイッチ20cと20dの組に対して押動操作が行われた場合、直列接続された抵抗体R3,Rsc,R7と、抵抗体Rsdとが並列接続されており、この並列接続された部分の合成抵抗を抵抗RAとしたとき、R4と、RAと、R8が直列接続されている。個々の抵抗体RまたはRsの抵抗値は等しくr(Ω)であるから、第1の端子T1と第2の端子T2との間の合成抵抗値は(11/4)r(Ω)となる。
【0043】
一方、図12の(B)の例に示されるように、スイッチ20bと20dの組に対して押動操作が行われた場合、直列接続された抵抗体R3,R2,Rsb,R6,R7と、抵抗体Rsdとが並列接続されており、この並列接続された部分の合成抵抗を抵抗RBとしたとき、R4と、RBと、R8が直列接続されている。よって、第1の端子T1と第2の端子T2との間の合成抵抗値は(17/6)r(Ω)となる。他の組のスイッチ20に対して押動操作が行われた場合の合成抵抗値も、同様に求めることができる。このように、複数のスイッチ20は、異なる組のスイッチ20に対して押動操作が同時に行われると、その合成抵抗値が互いに異なるように配置されている。また、上記第1実施形態と同様に、1つのスイッチ20に対して押動操作が行われた場合にも、第1の端子T1から第2の端子T2に至る経路上において、抵抗体Rと補助抵抗体Rsの合成抵抗値が、他の1つのスイッチ20に対して押動操作が行われた場合とは相違する。さらに、いずれか1つのスイッチ20に対して押動操作が行われたときの合成抵抗値は、一組のスイッチ20に対して押動操作が行われた場合における、いずれの組み合わせのときの合成抵抗値とも異なる。
【0044】
CPU110は、スイッチ20に対して1つずつ押動操作が行われた場合に電圧検出部20Bから出力される電圧値Va〜Vdと、2つのスイッチが同時に押動されたときの6通りの組み合わせについて電圧値V1〜V6とをスイッチと対応付けて予めROM302に記憶しておき、実際にスイッチ20に対して押動操作が行われたときに電圧検出部20Bから出力される電圧値VmとROM302の記憶内容とに基づいて、どのスイッチ20(1個または2個のスイッチ)に対して押動操作が行われたかを検知する。
【0045】
以上説明したように、本変形例によれば、複数のスイッチ20のいずれかに対して押動操作が行われたときのみならず、一組のスイッチ20に対して同時に押動操作が行われたときにも、押動操作が行われた2つのスイッチがいずれのスイッチであるかを検知することが可能となる。
【0046】
その他の変形例:
上記第1、第2実施形態および変形例では、第1の配線と第2の配線の両方が導電性を有する抵抗体としてのカーボンで構成される場合について説明したが、少なくとも一方がそのような抵抗体であればよい。すなわち、いずれか一方を、例えば銅のような導電性が高い物質で構成するようにしてもよい。
また、上記第1、第2実施形態および変形例では、抵抗体Rの抵抗値r(Ω)が互いに等しい場合について説明したが、これに限られない。1個または一組のスイッチ20,220が押動されたときの第1の端子T1,T11から第2の端子T2,T22に至る経路の合成抵抗値が、互いに異なるように設定されていればよい。よって、互いの抵抗値を相違させるために、チップ抵抗やシート状の抵抗体を補助的に用いてもよい。また、第2実施形態のように、隣り合うスイッチ間の第1の配線および第2の配線の線路長が、別の隣り合うスイッチ間の線路長と同一ではない場合においても、スイッチが押動されたときの合成抵抗値が、互いに相違していればよい。
また、上記第1、第2実施形態および変形例では、第1の端子T1,T11から第2の端子T2,T22に向けて電流が流れる場合について説明したが、それに限られず、第2の端子T2,T22から第1の端子T1,T11に向けて電流が流れるように構成してもよい。すなわち、電流供給部20Aを、第2の配線203bまたは上部接点シート223bに接続して電流を供給する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本実施形態に係る体脂肪計100の外観を示す平面図である。
【図2】体脂肪計100の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】スイッチ装置SWの詳細な構成を示す断面図である。
【図4】図3に示したスイッチ装置SWを等価的に示した回路図である。
【図5】本実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態に係る体組成計200の外観を示す平面図である。
【図7】体組成計200の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】スイッチ装置SW2における各スイッチ220と配線との関係を説明するための平面図である。
【図9】図8に示したスイッチ装置SW2のIX−IX線矢視断面図である。
【図10】スイッチ装置SW2を等価的に示した回路図である。
【図11】変形例に係る回路図である。
【図12】(A)および(B)は、同変形例に係る回路図である。
【符号の説明】
【0048】
5…電源キー、10…本体、20(20a,20b,20c,20d),220(220a,220b,220c,220d,220e)…スイッチ、20A…電流供給部(電流供給手段)、20B…電圧検出部(電圧測定手段)、30…記憶部、40…操作入力部、50…表示部、60…重量測定装置、70…生体インピーダンス測定装置、70A…電流供給部、70B…電圧検出部、71…電流供給用電極、72…電圧測定用電極、100…体脂肪計、110…CPU、200…体組成計、201…スイッチ基板、202a…固定接点、202b…可動接点、203a…第1の配線、203b…第2の配線、204…絶縁体、205…操作部、206…フレーム、207、225…スペーサ、221…裏面シート、222a…下部接点シート(固定接点)、222b…上部接点シート(可動接点)、223a…下部シート(第1の配線)、223b…上部シート(第2の配線)、224…表面シート、301…RAM、302…ROM、303…書き換え可能メモリ、SW,SW2,SW3…スイッチ装置、T1,T11…第1の端子、T2,T22…第2の端子、na1〜na3,nb1〜nb3,ka1〜ka4,kb1〜kb4…ノード、R,R1〜R4…抵抗体、Rs(Rsa〜Rsd)…補助抵抗体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が可動接点と固定接点とを有し、前記可動接点に対する押動操作が行われたときに当該可動接点と前記固定接点とが導通する複数のスイッチと、
第1の端子を有し、前記複数のスイッチの前記固定接点の全てを順に通るように配設された第1の配線と、
第2の端子を有し、前記複数のスイッチの前記可動接点の全てを前記第1の配線と同順に通るように配設された第2の配線と、
前記第1の端子および前記第2の端子の一方から他方に向けて電流を供給する電流供給手段と、
前記第1の端子と前記第2の端子との間の電圧を測定する電圧測定手段と、
前記電圧測定手段が測定した電圧に基づいて、前記押動操作がいずれのスイッチに対して行われたかを検知する検知手段と、
を備え、
前記第1の配線と前記第2の配線のうち、少なくとも一方は抵抗体であり、
前記複数のスイッチの各々は、前記押動操作が行われたときに、前記第1の端子と前記第2の端子との間の経路の前記抵抗体の抵抗値が互いに異なるように配置される、
スイッチ装置。
【請求項2】
前記複数のスイッチの各々は、前記押動操作が行われたときに、前記第1の端子と前記第2の端子との間の経路の前記抵抗体の線路長が互いに異なるように配置される、
請求項1に記載のスイッチ装置。
【請求項3】
前記複数のスイッチの各々は、前記固定接点と前記第1の配線との間および前記可動接点と前記第2の配線との間の少なくとも一方に、補助抵抗体を有し、
前記複数のスイッチの各々は、前記複数のスイッチのいずれか2つである一組のスイッチに対して前記押動操作が同時に行われたときの、前記第1の端子と前記第2の端子との間の経路中にある前記抵抗体および前記補助抵抗体の合成抵抗値が、他の組のスイッチに対して前記押動操作が同時に行われたときの前記合成抵抗値とは異なるように配置される、
請求項1または2に記載のスイッチ装置。
【請求項1】
各々が可動接点と固定接点とを有し、前記可動接点に対する押動操作が行われたときに当該可動接点と前記固定接点とが導通する複数のスイッチと、
第1の端子を有し、前記複数のスイッチの前記固定接点の全てを順に通るように配設された第1の配線と、
第2の端子を有し、前記複数のスイッチの前記可動接点の全てを前記第1の配線と同順に通るように配設された第2の配線と、
前記第1の端子および前記第2の端子の一方から他方に向けて電流を供給する電流供給手段と、
前記第1の端子と前記第2の端子との間の電圧を測定する電圧測定手段と、
前記電圧測定手段が測定した電圧に基づいて、前記押動操作がいずれのスイッチに対して行われたかを検知する検知手段と、
を備え、
前記第1の配線と前記第2の配線のうち、少なくとも一方は抵抗体であり、
前記複数のスイッチの各々は、前記押動操作が行われたときに、前記第1の端子と前記第2の端子との間の経路の前記抵抗体の抵抗値が互いに異なるように配置される、
スイッチ装置。
【請求項2】
前記複数のスイッチの各々は、前記押動操作が行われたときに、前記第1の端子と前記第2の端子との間の経路の前記抵抗体の線路長が互いに異なるように配置される、
請求項1に記載のスイッチ装置。
【請求項3】
前記複数のスイッチの各々は、前記固定接点と前記第1の配線との間および前記可動接点と前記第2の配線との間の少なくとも一方に、補助抵抗体を有し、
前記複数のスイッチの各々は、前記複数のスイッチのいずれか2つである一組のスイッチに対して前記押動操作が同時に行われたときの、前記第1の端子と前記第2の端子との間の経路中にある前記抵抗体および前記補助抵抗体の合成抵抗値が、他の組のスイッチに対して前記押動操作が同時に行われたときの前記合成抵抗値とは異なるように配置される、
請求項1または2に記載のスイッチ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−33728(P2010−33728A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−191639(P2008−191639)
【出願日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【出願人】(000133179)株式会社タニタ (303)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【出願人】(000133179)株式会社タニタ (303)
【Fターム(参考)】
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