説明

スイッチ装置

【課題】微小電流検出時における導通不良や導通不安定を防止可能なスイッチ装置を得ることを目的とする。
【解決手段】本発明は、左右に傾動可能に設けられるハンドル3と、ハンドル3の傾動に伴って回転動作する大電流用可動接点29と、大電流用可動接点29の回転動作に伴って大電流用可動接点29と押圧接触する大電流用固定接点34とを有する大電流用スイッチ4と、ハンドル3の傾動に伴って往復動作する微小電流用可動接点46と、微小電流用可動接点46の往復動作に伴って微小電流用可動接点46と摺動接触する微小電流用固定接点43とを有する微小電流用スイッチ5と、を備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器等に使用されるスイッチ装置に関し、特に、大電流回路及び微小電流回路を保有するスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子機器等に使用されるスイッチ装置として、ハンドルを操作して接点の開閉を行う、いわゆるロッカースイッチが周知である。このようなロッカースイッチにおいては、リベット型可動接点をリベット型固定接点に押圧接触させることで回路を導通させ、リベット型可動接点をリベット型固定接点から離間することで回路を開く構成が一般に採用されている(特許文献1、2参照)。
【0003】
従来におけるロッカースイッチは、電源一次側回路を開閉することを用途とするニーズが主流だった。しかし近年、事務機、複写機等の電子機器に内蔵されるアプリケーションの精密化に伴い、電源一次側回路を外部操作によりOFFしてしまうと、電子機器に内蔵されたHDなどの精密機器を損傷してしまうことがある。そこで、電気的に開閉できるリレーによって電源1次側回路の開閉を行い、ロッカースイッチは、リレーの開閉動作のトリガーとなる微小電流のみを検出する用途に用いられるニーズが増えてきた。
【0004】
また、大電流回路と微小電流回路の2回路を保有するロッカースイッチのニーズも増加しており、この場合、大電流回路、微小電流回路のいずれについても、上記したリベット型可動接点をリベット型固定接点に接離させる構成が採用されていた。また、大電流回路と微小電流回路とは、互いに連動することなく別々に設けられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3066258号公報
【特許文献2】特許第2641283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記したリベット型接点で微小電流を検出する際、接触の信頼性を向上させるため接点を金めっきすることで対応していたが、リベット型接点の表面に異物等が付着して、導通不良を起こすという問題があった。
【0007】
また、上記したような可動接点を固定接点に接離させる構成においては、ロッカースイッチの操作荷重とリベット型接点の接圧が連動しており、微小電流検出時においてリベット型接点に過大な接圧がかかることがある。そのため、上記した押圧接触の際に、局部的な摩擦の影響で金めっきが剥がれ、導通不安定を引き起こす懸念がある。
【0008】
また、大電流回路及び微小電流回路を開閉する従来のロッカースイッチにおいては、前述の如く大電流回路と微小電流回路が連動していない。このため、微小電流回路が開く前に大電流回路が開くことも想定され、これは内部機器を損傷する原因となっていた。これを回避するためには、リレー等の別機器による電子制御が不可欠であり、上記した別機器の導入に伴って、部品点数の増加及び製造コストの高騰を招く虞があった。
【0009】
そこで、本発明は上記の事情を考慮し、微小電流検出時における導通不良や導通不安定を防止可能なスイッチ装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記した目的を達成するため、左右に傾動可能に設けられるハンドルと、該ハンドルの傾動に伴って回転動作する大電流用可動接点と、該大電流用可動接点の回転動作に伴って該大電流用可動接点と押圧接触する大電流用固定接点とを有する大電流用スイッチと、前記ハンドルの傾動に伴って往復動作する微小電流用可動接点と、該微小電流用可動接点の往復動作に伴って該微小電流用可動接点と摺動接触する微小電流用固定接点とを有する微小電流用スイッチと、を備えていることを特徴とする。
【0011】
また、前記ハンドルが左右いずれか一方側に傾動した状態で、前記大電流用可動接点が前記大電流用固定接点に押圧接触するとともに前記微小電流用可動接点が前記微小電流用固定接点に摺動接触し、前記ハンドルが左右いずれか他方側に傾動した状態で前記大電流用可動接点が前記大電流用固定接点から離間するとともに前記微小電流用可動接点が前記微小電流用固定接点から離間し、前記ハンドルが前記一方側に傾動した状態から前記他方側に傾動した状態に移行する過程において、前記大電流用可動接点が前記大電流用固定接点から離間するより前に前記微小電流用可動接点が前記微小電流用固定接点から離間するものであっても良い。
【0012】
また、前記大電流用スイッチは、前記ハンドルに対して進退可能に設けられる摺動子と、一端部に該摺動子の先端が摺接可能に設けられるとともに他端部に前記大電流用可動接点が設けられた回転可能な可動片と、前記摺動子を前記可動片側に付勢する大電流用付勢部材と、を備え、前記微小電流用スイッチは、一端部に前記ハンドルが当接するとともに他端部に前記微小電流用可動接点が設けられたアクチュエータと、該アクチュエータを前記ハンドル側に付勢する微小電流用付勢部材と、を備え、前記ハンドルが前記一方側に傾動した状態では、前記摺動子が前記大電流用付勢部材の付勢力により前記可動片の回転支点より大電流用可動接点側を押圧し、前記大電流用可動接点が前記大電流用固定接点に押圧接触するとともに、前記アクチュエータが前記微小電流用付勢部材の付勢力に抗して反ハンドル側に移動し、前記微小電流用可動接点が前記微小電流用固定接点に摺動接触し、前記ハンドルが前記他方側に傾動した状態では、前記摺動子が前記大電流用付勢部材の付勢力により前記可動片の回転支点より反大電流用可動接点側を押圧し、前記大電流用可動接点が前記大電流用固定接点から離間するとともに、前記アクチュエータが前記微小電流用付勢部材の付勢力によりハンドル側に移動し、前記微小電流用可動接点が前記微小電流用固定接点から離間し、前記ハンドルが前記一方側に傾動した状態から前記他方側に傾動した状態に移行する過程では、前記摺動子が前記大電流用付勢部材の付勢力により前記可動片の回転支点を押圧し、前記大電流用可動接点が前記大電流用固定接点に押圧接触した状態を維持するとともに、前記アクチュエータが前記微小電流用付勢部材の付勢力により反ハンドル側に移動し、前記微小電流用可動接点が前記微小電流用固定接点から離間する状態が起こるものであっても良い。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、微小電流検出時における導通不良や導通不安定を防止可能なスイッチ装置を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係るスイッチ装置において、ハンドルが右側に傾動した状態を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るスイッチ装置において、ハンドルが水平な状態を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るスイッチ装置において、ハンドルが左側に傾動した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態に係るスイッチ装置について説明する。なお、スイッチ装置は、設置された向きや角度によって上下左右の向きが相違するが、便宜上、図1〜図3における図面手前側を前側として説明する。
【0016】
スイッチ装置1は、いわゆるロッカースイッチであって、有底箱状のケース2と、ケース2内の上部に配置されたハンドル3と、ハンドル3の下方から左下方にかけて設けられた大電流用スイッチ4と、ハンドル3の右下方に設けられた微小電流用スイッチ5と、により構成されている。ここで、大電流とは、例えば6A〜16Aの電流のことであり、微小電流とは、例えば5mA〜300mAの電流のことである。
【0017】
ケース2には、上端を開口部6とする凹部7が設けられており、凹部7の下面8の左端部には貫通穴10が上下方向に穿設され、凹部7の下面8の中央部には挿入穴11が上下方向に穿設されている。凹部7の下面8には、貫通穴10と挿入穴11の間に上側突部12が上下方向に設けられ、ケース2の下面13には、上側突部12の真下に下側突部14が上下方向に設けられている。凹部7の下面8には、右側部から右端部に亘って取付穴15が穿設されている。
【0018】
ケース2の上端外周にはフランジ部16が設けられ、ケース2の両側面には、フランジ部16の下方に、バネ片17が外側に向かって突設されている。そして、複写機等の電子機器に設けられた穴(図示せず)にスイッチ装置1を装着した際には、バネ片17が穴の内面に当接して、穴からのスイッチ装置1の脱落を防止するように構成されている。
【0019】
ハンドル3は、ケース2の開口部6を閉塞するようにして設けられている。ハンドル3の前後両端には、嵌合突起(図示せず)が設けられ、この突起がケース2の上端の前後両端に穿設された嵌合孔(図示せず)に嵌合することにより、ケース2の凹部7の上部にハンドル3が左右に傾動可能に支持されている。
【0020】
ハンドル3は、横長形状の上側部分18と、この上側部分18の下面の左右方向中央から下方に向かって突設された下側部分20と、により構成されている。上側部分18の上面には、下方に向かって弧状に湾曲する操作面21が設けられ、上側部分18の下面の左右両端には、下方に向かって鍔部22が設けられている。ハンドル3の左右方向中央には、上側部分18の上部から下側部分20の下端まで装着穴23が設けられている。
【0021】
大電流用スイッチ4は、ハンドル3の装着穴23に進退可能に収納される摺動子24と、摺動子24を支持する可動片25と、可動片25の左下方に設けられた固定端子26と、固定端子26の右方に設けられた支持端子30と、を主体として構成されている。
【0022】
摺動子24は、上下方向に長い棒状に形成されている。摺動子24の基端と装着穴23の上端との間には、大電流用付勢部材としてのコイルスプリング27が介装されており、このコイルスプリング27により摺動子24が下側に付勢されている。摺動子24の先端には先細り形状の押圧部28が形成されており、この押圧部28が、ハンドル3の傾動に伴って、可動片25の上面の中央部から左端部まで摺動するように構成されている(図1〜図3参照)。
【0023】
可動片25は、凹部7の下部の左右方向中央から左側部に設けられ、可動片25の左端部には、リベット型の大電流用可動接点29が設けられている。可動片25の下面の右側部は、ケース2の挿入穴11に貫挿された支持端子30の上端によって支持されており、支持端子30と可動片25の当接位置を中心として、可動片25が回転可能となっている(図1、図2参照)。以下、可動片25が支持端子30と当接している部分を、可動片25の回転支点31と称す。回転支点31の右側には、右上方に向かって湾曲部32が設けられ、この湾曲部32に摺動子24の先端が摺接可能となっている。
【0024】
固定端子26は、ケース2の貫通穴10に貫挿されており、固定端子26の上端には、可動片25の大電流用可動接点29と当接可能な位置に、リベット型の大電流用固定接点34が設けられている。
【0025】
微小電流用スイッチ5は、ケース2の取付穴15に固定された収納体36と、この収納体36に収納されるアクチュエータ37と、を主体として構成されている。
【0026】
収納体36には、上端開口部38を有する収納溝40が凹設されており、この収納溝40の上端開口部38を覆うようにして蓋体41が取り付けられている。この蓋体41には、アクチュエータ37の外径と対応する径の連通穴42が上下方向に穿設されている。収納体36の内面の右下部には、微小電流用固定接点43が上下方向に設けられている。
【0027】
アクチュエータ37は、蓋体41の連通穴42に貫挿された状態で、収納体36の収納溝40に上下動可能に収納されている。アクチュエータ37の上端は、上方に向けて半円弧状に湾曲して形成されるとともにハンドル3の上側部分18の右側部の下面と当接している。アクチュエータ37の下端には、挿入溝44が凹設され、挿入溝44の天面と収納溝40の下面の間には、微小電流用付勢部材としてのコイルスプリング45が介装されている。このコイルスプリング45により、アクチュエータ37は上側に付勢されている。アクチュエータ37の周面の下端右側には、微小電流用固定接点43と摺接可能な位置に、微小電流用可動接点46が圧入されている。
【0028】
上述の如く構成されたスイッチ装置1を用いて、大電流用スイッチ4が取り付けられた大電流回路(図示せず)及び微小電流用スイッチ5が取り付けられた微小電流回路(図示せず)をONからOFFに切り替える動作について説明する。
【0029】
図1は、ハンドル3が右側に傾動した状態を示している。この状態では、摺動子24の押圧部28がコイルスプリング27の付勢力により可動片25の回転支点31よりも左側(大電流用可動接点29側)を押圧しており、大電流用可動接点29が大電流用固定接点34に押圧接触している。従って、大電流回路はON状態である。また、アクチュエータ37は、ハンドル3の上側部分18の右側部により下方に押圧され、コイルスプリング45の付勢力に抗して下側に位置しており、微小電流用可動接点46が微小電流用固定接点43に摺動接触している。従って、微小電流回路もON状態である。
【0030】
この状態から、ハンドル3の操作面21の左側部分を押圧すると、ハンドル3の左側部分が下降するととともにハンドル3の右側部分が上昇し、図2に示されるように、ハンドル3が水平状態となる。これに伴って、可動片25の回転支点31よりも左側部分に当接していた摺動子24の押圧部28が、可動片25の上面に沿って右側に摺動して可動片25の回転支点31に当接して、コイルスプリング27の付勢力により回転支点31を押圧する。なお、この状態では、可動片25は水平状態を保持しており、大電流用可動接点29が大電流用固定接点34に押圧接触した状態が維持されている。従って、大電流回路はON状態のままである。
【0031】
また、このようにハンドル3が右側に傾動した状態から水平状態に移行するのに伴って、ハンドル3の上側部分18の右側部が上昇し、アクチュエータ37がコイルスプリング45の付勢力により上昇する。これにより、微小電流用可動接点46が微小電流用固定接点43から離間し、微小電流回路がOFF状態となる。即ち、ハンドル3が水平状態の時、大電流回路はON状態のままで、微小電流回路はOFF状態となる。
【0032】
ハンドル3の操作面21の左側部分の押圧を更に継続すると、図3に示されるように、ハンドル3が左側に傾動する。これに伴って、摺動子24の先端が、可動片25の上面に沿って右側に摺動して湾曲部32に当接し、コイルスプリング27の付勢力により、回転支点31よりも右側(反大電流用可動接点29側)の湾曲部32を押圧する。この押圧により、回転支点31を中心として、可動片25が逆方向(図1〜図3では時計回り)に回動する。これに伴って、可動片25の左端部分に設けられた大電流用可動接点29が上方に回転動作し、大電流用固定接点34から離間する。これにより、大電流回路がOFF状態となる。
【0033】
また、このようにハンドル3が水平状態から右側に傾動した状態に移行すると、ハンドル3の上側部分18の右側部が更に上昇し、これに伴ってアクチュエータ37がコイルスプリング45の付勢力により更に上昇し、図3に示されるように、微小電流用可動接点46が微小電流用固定接点43から更に離間した位置まで上昇する。従って、微小電流回路のOFF状態が保持される。
【0034】
なお、このようにONからOFFに切り替えた大電流回路及び微小電流用回路を再びONさせる場合には、ハンドル3が左側に傾動した状態から、ハンドル3の操作面21の右側部分を押圧し、ハンドル3を再度右側に傾動させれば良い。
【0035】
本実施形態では上述の如く、可動接点を固定接点に対して摺動接触させるいわゆるスライドスイッチをスイッチ装置1内部に搭載し、このスライドスイッチにより微小電流用スイッチ5を構成している。そのため、上記した摺動接触により、微小電流用可動接点46と微小電流用固定接点43の表面がセルフクリーニングされ、接点表面に付着した異物、酸化被膜等を拭い去ることで、微小電流用スイッチ5の導通不良を防ぐことができる。
【0036】
また、従来は、異物、酸化被膜等による微小電流用スイッチ5の導通不良を抑制するために、微小電流用スイッチ5を防塵カバー、防水カバー等で被覆していたが、上記したセルフクリーニング作用により、防塵カバー、防水カバー等を用いなくても、微小電流用スイッチ5の接点表面を清浄に保つことが可能となる。
【0037】
また、スライドスイッチにおいては、可動接点と固定接点の接圧が一定であり、ハンドル3のON/OFFといった外部操作荷重の影響を受けない。このため、適切な接圧であれば、経時的な導通不安定を引き起こすことが無く、高い接触信頼性が期待できる。
【0038】
特に、本実施形態では、微小電流用固定接点43が上下方向に設けられ、且つ、微小電流用可動接点46が上下動するように構成されており、微小電流用固定接点43の形成方向と微小電流用可動接点46の往復動の方向が平行である。そのため、接圧をより一定に保ちやすい構造となり、接圧の安定性をより高めることが可能となる。
【0039】
更に、大電流回路のON/OFFと微小電流回路のON/OFFを連動させるとともに、ハンドル3が右側に傾動した状態から左側に傾動した状態に移行する過程において、大電流用可動接点29が大電流用固定接点34から離間するより前に微小電流用可動接点46が微小電流用固定接点43から離間するように構成されている。このような構成を採用することにより、大電流回路がOFF状態となる前に微小電流回路をOFF状態とすることが出来る。これにより、微小電流回路の検出信号を大電流回路の開閉動作のトリガーとすることが可能となり、別機器による電子制御を省きつつ、内部機器の損傷を防止することが可能となる。
【符号の説明】
【0040】
1 スイッチ装置
3 ハンドル
4 大電流用スイッチ
5 微小電流用スイッチ
24 摺動子
25 可動片
27 コイルスプリング(大電流用付勢部材)
29 大電流用可動接点
31 回転支点
34 大電流用固定接点
37 アクチュエータ
43 微小電流用固定接点
45 コイルスプリング(微小電流用付勢部材)
46 微小電流用可動接点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右に傾動可能に設けられるハンドルと、
該ハンドルの傾動に伴って回転動作する大電流用可動接点と、該大電流用可動接点の回転動作に伴って該大電流用可動接点と押圧接触する大電流用固定接点とを有する大電流用スイッチと、
前記ハンドルの傾動に伴って往復動作する微小電流用可動接点と、該微小電流用可動接点の往復動作に伴って該微小電流用可動接点と摺動接触する微小電流用固定接点とを有する微小電流用スイッチと、
を備えていることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
前記ハンドルが左右いずれか一方側に傾動した状態で、前記大電流用可動接点が前記大電流用固定接点に押圧接触するとともに前記微小電流用可動接点が前記微小電流用固定接点に摺動接触し、前記ハンドルが左右いずれか他方側に傾動した状態で前記大電流用可動接点が前記大電流用固定接点から離間するとともに前記微小電流用可動接点が前記微小電流用固定接点から離間し、
前記ハンドルが前記一方側に傾動した状態から前記他方側に傾動した状態に移行する過程において、前記大電流用可動接点が前記大電流用固定接点から離間するより前に前記微小電流用可動接点が前記微小電流用固定接点から離間することを特徴とする請求項1に記載のスイッチ装置。
【請求項3】
前記大電流用スイッチは、前記ハンドルに対して進退可能に設けられる摺動子と、一端部に該摺動子の先端が摺接可能に設けられるとともに他端部に前記大電流用可動接点が設けられた回転可能な可動片と、前記摺動子を前記可動片側に付勢する大電流用付勢部材と、を備え、
前記微小電流用スイッチは、一端部に前記ハンドルが当接するとともに他端部に前記微小電流用可動接点が設けられたアクチュエータと、該アクチュエータを前記ハンドル側に付勢する微小電流用付勢部材と、を備え、
前記ハンドルが前記一方側に傾動した状態では、前記摺動子が前記大電流用付勢部材の付勢力により前記可動片の回転支点より大電流用可動接点側を押圧し、前記大電流用可動接点が前記大電流用固定接点に押圧接触するとともに、前記アクチュエータが前記微小電流用付勢部材の付勢力に抗して反ハンドル側に移動し、前記微小電流用可動接点が前記微小電流用固定接点に摺動接触し、
前記ハンドルが前記他方側に傾動した状態では、前記摺動子が前記大電流用付勢部材の付勢力により前記可動片の回転支点より反大電流用可動接点側を押圧し、前記大電流用可動接点が前記大電流用固定接点から離間するとともに、前記アクチュエータが前記微小電流用付勢部材の付勢力によりハンドル側に移動し、前記微小電流用可動接点が前記微小電流用固定接点から離間し、
前記ハンドルが前記一方側に傾動した状態から前記他方側に傾動した状態に移行する過程では、前記摺動子が前記大電流用付勢部材の付勢力により前記可動片の回転支点を押圧し、前記大電流用可動接点が前記大電流用固定接点に押圧接触した状態を維持するとともに、前記アクチュエータが前記微小電流用付勢部材の付勢力により反ハンドル側に移動し、前記微小電流用可動接点が前記微小電流用固定接点から離間する状態が起こることを特徴とする請求項1又は2に記載のスイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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