説明

スクリードプレート加熱装置

【課題】バーナを用いた従来のスクリードプレート加熱装置においては、主スクリードプレートでは機械中心部分および両端部、伸縮スクリードプレートでは伸縮側端部のプレート下面が十分に加熱されない。
【解決手段】スクリードプレート30Bの中央部および端部は、熱風が送り込まれて加熱された加熱ダクト53の熱が、宛がわれた伝熱板54を介して伝わることにより、直接加熱される。この結果、排熱だけでは十分に加熱されないスクリードプレート30Bの中央部に伝熱板54の他端部を宛がうことにより、熱が直接伝わって十分に加熱される。この結果、スクリードプレート30B全体を均一に加熱して加熱むらの発生を抑制することができるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロアーにより送り込まれた熱風をダクトの開口穴からスクリードプレートへ吹き付けてスクリードプレートを加熱するスクリードプレート加熱装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スクリードプレートは、アスファルトフィニッシャなどにおける、加熱混合物などを敷き均して道路舗装面を平滑に仕上げるスクリード装置の1構成部品である。このスクリード装置においては、舗装面を平滑にアイロン仕上げすると共に、アスファルト加熱混合物などがスクリードプレートに付着するのを防ぐため、スクリードプレート加熱装置によってスクリードプレートを加熱する必要がある。
【0003】
従来、この種のスクリードプレート加熱装置としては、例えば、プロパンガスなどのLPGや軽油を燃料とするバーナ(燃焼器)を用いたものがある。図1は、バーナを用いた従来の加熱装置が設けられたスクリードプレートを示す斜視図であり、同図(a)は機械中心Cから右半分の主スクリードプレート1、同図(b)は主スクリードプレート1の左後方に配置されて舗装幅を変更する、機械中心Cの左方にある伸縮スクリードプレート2の斜視図である。
【0004】
同図(a)に示すように、主スクリードプレート1はフレーム3に支持されており、このフレーム3間にはダクト4が設けられている。このダクト4の上面左端部にはバーナ5が設けられている。バーナ5での燃焼により生じた熱気は、バーナ5上部に設けられたファン(送風機)6によってダクト4内部に導かれ、主スクリードプレート1を加熱した後、排気口4aから外部へ排出される。
【0005】
同図(b)に示すように、伸縮スクリードプレート2もフレーム7間にダクト8が設けられて構成されている。バーナ9での燃焼により生じた熱気は、バーナ9上部に設けられたファン10によってダクト8内部に導かれ、伸縮スクリードプレート2を加熱した後、ダクト8の左側部から外部へ排出される。伸縮スクリードプレート2の左端部には、舗装幅を調整するための拡張スクリードプレート11が、軸12を中心にして矢印に示す方向に回動自在に設けられている。
【0006】
また、上記のようなバーナ5,9を用いないスクリードプレート加熱装置として、下記の特許文献1には、スクリードプレートの全面に高周波誘導コイルを配設し、この高周波誘導コイルに高周波電流を流してスクリードプレートの誘導加熱を行う加熱装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−252012号公報(段落[0009]〜[0012]参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、バーナ5,9を用いた上記従来のスクリードプレート加熱装置では、ダクト4が、半分の主スクリードプレート1の両端部,ダクト8が、伸縮スクリードプレート2の伸縮側端部には設けられておらず、これらの各端部はダクト4,8の排気口から排出される排熱によって加熱される構造である。このため、この構造上、主スクリードプレート1では機械中心部分および両端部のプレート下面が十分に加熱されず、伸縮スクリードプレート2では伸縮側の端部のプレート下面が十分に加熱されない。このため、これらスクリードプレート1,2の各部分に加熱むらが生じてしまう。この結果、スクリードプレート1,2の各部分下方におけるアスファルト合材等に十分な熱が伝わらず、アスファルト合材等に流動性を十分に持たせられないために、舗装面の仕上がり状態が悪くなることが考えられる。また、これらの部分を加熱するために、ダクト4,8の形状を各スクリードプレート1,2に合わせて大きくしたり複雑な形状に設計変更したりすることは、各スクリードプレート1,2のフレーム3,7の構造上の規制もあり、困難である。また、このような加熱むらが生じないようにバーナ5,9の火力を強くし、ダクト4,8が必要以上に加熱され過ぎてしまうと、この過加熱により、スクリードプレート1,2の局部的な歪みが生じたり、ダクト4,8の周囲の電気配線や油圧シリンダ、油圧機器配管などの部品が破損してしまうおそれがある。
【0009】
また、上記の特許文献1に記載の従来のスクリードプレート加熱装置は、誘導コイルによってスクリードプレート全面を加熱する構造である。このため、多くの消費電力を必要とし、スクリードプレート加熱装置に電源供給を行う発電機が大型化して、この発電機を駆動するエンジンも必然的に大型化してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、空気を熱するバーナーと、このバーナーにより熱せられた空気を熱風として送り出すブロアーと、このブロアーにより空洞状をした内部に送り込まれた熱風を複数の開口穴から外部のスクリードプレートへ吹き付けてスクリードプレートを加熱するダクトとを備えて構成されるスクリードプレート加熱装置において、一端部がダクトに取り付けられ、他端部がスクリードプレートの所望の部位に宛がわれる伝熱板を備えたことを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、スクリードプレートは、ダクトの複数の開口穴から吹き付けられる熱風によって加熱されると共に、その所望の部位は、熱風が送り込まれて加熱されたダクトの熱が、宛がわれた伝熱板を介して伝わることにより、直接加熱される。この結果、ダクトをスクリードプレートの形状に合わせて、大きくしたり複雑な形状に変形することなく、排熱だけでは十分に加熱されない部分に伝熱板の他端部を宛がうことにより、熱が直接伝わって十分に加熱することができるようになり、スクリードプレート全体を均一に加熱して加熱むらの発生を抑制することができるようになる。このため、スクリードプレートの全部分の下方における加熱混合物に十分な熱が伝わるようになり、スクリードプレートの全部分の下方における加熱混合物の流動性が向上して、舗装面が平滑に仕上がるようになる。また、排熱だけでは十分に加熱されない部分を、バーナーの燃焼量を変化させずに加熱することができるため、過加熱によるスクリードプレートの局部的な歪みや周囲の部品の破損を防止することができるようになると共に、燃料の消費量を減少させることができる。さらに、バーナーで加熱された直後の空気が送り込まれて高温になるダクトから熱を逃がすことができるので、熱によるダクトの破損が防止でき、ダクトの耐久性が向上する。
【0012】
また、誘導コイルといった電気エネルギーを熱エネルギーに変換する加熱手段を用いてスクリードプレート全体を加熱する従来の加熱装置と比べて、電力消費量を減少させることができる。このため、従来の加熱装置のように大容量の大型発電機を用いる必要がなく、伝熱板を装備するだけでスクリードプレートをむらなく加熱することができ、エンジンの大型化を伴うこともない。
【0013】
また、本発明は、伝熱板の他端部が、所定の舗装幅で加熱混合物を敷き均す主スクリードプレートの端部もしくは中央部、または、伸縮することで舗装幅を変更して加熱混合物を敷き均す伸縮スクリードプレートの端部に宛がわれていることを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、伝熱板の一端部から他端部へ伝わるダクトの熱は、主スクリードプレートの端部もしくは中央部、または伸縮スクリードプレートの端部に直接伝わり、これら各部は十分に加熱されるようになる。この結果、主スクリードプレートや伸縮スクリードプレート全体を均一に加熱して加熱むらの発生を抑制することができるようになり、主スクリードプレートの端部もしくは中央部、または伸縮スクリードプレートの端部における舗装面の仕上がり状態が良くなる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、上記のように、排熱だけでは十分に加熱されない部分に伝熱板の他端部を宛がうことにより、熱が直接伝わって十分に加熱することができるようになり、スクリードプレート全体を均一に加熱して加熱むらの発生を抑制することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】従来のスクリードプレート加熱装置を備えたスクリードプレートの斜視図であり、(a)は主スクリードプレート、(b)は伸縮スクリードプレートの斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態によるスクリードプレート加熱装置を備えたアスファルトフィニッシャを示しており、(a)はその一部破断左側面図、(b)はそのスクリード装置を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施形態によるスクリードプレート加熱装置を備えたスクリード装置の右前側にあるスクリードプレートの機械中心側の一部分を示す図であり、(a)は一部背面図、(b)は一部平面図、(c)は一部側面図である。
【図4】図3に示す右側スクリードプレートに左側スクリードプレートを連結した際の各スクリードプレート加熱装置の一部背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の一実施の形態によるスクリードプレート加熱装置について説明する。
【0018】
図2は、この一実施の形態によるスクリードプレート加熱装置を備えたアスファルトフィニッシャ20の構成の概略を示しており、同図(a)はその一部破断左側面図、同図(b)はそのスクリード装置24を示す平面図である。
【0019】
同図(a)に示すように、アスファルトフィニッシャ20は、アスファルト加熱混合物kが積み込まれるホッパ21が車体の前部に設けられている。ホッパ21の後方の車体下部には、ホッパ21に積み込まれた混合物kを搬送するコンベヤ22が設けられており、コンベヤ22のさらに後方の車体下部にはスクリュスプレッダ23が設けられている。スクリュスプレッダ23は、スクリュ軸の外周にスクリュ羽根が形成されており、スクリュ軸が定速回転するのに伴いスクリュ羽根が旋回し、コンベヤ22から供給されて路盤上に落下した混合物kを路盤の幅方向に撒き拡げる。車体の後方には、撒き拡げられた混合物kを敷き均して舗装面を平滑に仕上げるスクリード装置24が設けられている。アスファルトフィニッシャ20は、一対の後方駆動輪25a,25bおよび一対の前方駆動輪26a,26bによって進行方向である同図左方に走行し、スクリード装置24を牽引する。また、車体上部の運転席には操作部27が設けられており、操作部27には、スクリード装置24を伸縮して舗装幅を変更するための操作レバーや操作スイッチなどが設けられている。
【0020】
スクリード装置24は、同図(b)に示すように、所定の舗装幅でアスファルト加熱混合物kを敷き均す、一対のスクリードプレート30A,30Bからなる主スクリードプレート30と、左右で一対の伸縮スクリードプレート40A,40Bとを備えて構成されている。伸縮スクリードプレート40A,40Bは、主スクリードプレート30の後方で主スクリードプレート30の幅方向にスライドして伸縮することで、アスファルト加熱混合物kを敷き均す舗装幅を変更する。
【0021】
図3は、本実施形態によるスクリードプレート加熱装置を備えたスクリード装置24の右前側にあるスクリードプレート30Bの機械中心側の一部分を示す図であり、(a)は一部背面図、(b)は一部平面図、(c)は一部側面図である。
【0022】
スクリードプレート加熱装置50は、バーナー51、ブロアー52、加熱ダクト53、および伝熱板54から構成されている。
【0023】
スクリードプレート30Bは、一端部がフレーム55、他端部が図示しないフレームに支持されており、これらフレーム55の間には、スクリードプレート30Bを加熱する加熱ダクト53および加熱ダクト53を覆うダクトカバー56が設けられている。バーナー51の先端部は、ダクトカバー56を介して空洞状の構造を有する加熱ダクト53の内部に差し込まれている。また、バーナー51とダクトカバー56との間の隙間は、プレート57によって塞がれている。
【0024】
ブロアー52は、平板状をしたベース部58の上部に2個備えられており、中空箱形状をした送風ダクト59a,59bを介して、断面が台形の中空箱形状をした混合室60に空気を送り出す。混合室60では、ブロアー52から供給される空気と、パイプ61,チューブ62およびエルボー63を介して供給されるLPG燃料とが混合される。LPG燃料を含んだ混合気は、ブロアー52からの送風によって混合室60から加熱ダクト53へ送り出される。バーナー51は、プラグ64によって着火され、混合室60から加熱ダクト53に送り出された混合気を燃焼し、熱気を生成する。バーナー51の燃焼状態は、ダクトカバー56に2本のボルト65,65で固定された覗き窓66から覗くことによって確認される。加熱ダクト53の内部でバーナー51により生成された熱気が、ブロアー52からの送風によって熱風として、加熱ダクト53下面に複数設けられた開口穴53aからスクリードプレート30Bの上面に吹き付けられることにより、スクリードプレート30Bは加熱される。伝熱板54は、一端部が、複数のボルト67,67,67により、バーナー51によって生成された熱気によって高温になる加熱ダクト53の側面に取り付けられている。伝熱板54の他端部は、スクリードプレート30Bの所望の部位、本実施形態では、フレーム55の下端部に設けられた切り欠き部55aを介して、スクリードプレート30Bの熱風が吹きつけられない、フレーム55の外側の機械中心側中央部に、宛がわれている。図示しないが、スクリードプレート30Bの反対側の端部にも、フレーム55と対になるフレームの下端部に設けられた切り欠き部を介して、一端部が加熱ダクト53の反対側側面に取り付けられている伝熱板の他端部が、宛がわれている。
【0025】
また、図示しないが、スクリードプレート30Aや伸縮スクリードプレート40A,40Bに設置されているスクリードプレート加熱装置も、上述したスクリードプレート加熱装置50と同様に、バーナー、ブロアー、ダクト、および伝熱板から構成されており、一端部が加熱ダクトの側面に取り付けられている伝熱板の他端部が、スクリードプレート30Aの熱風が吹きつけられない中央部および端部、並びに伸縮スクリードプレート40A,40Bの伸縮側端部に、宛がわれている。
【0026】
図4は、左側スクリードプレート30Aと右側スクリードプレート30Bとを連結した際の、各スクリードプレート加熱装置50の一部背面図である。なお、同図において図3と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略する。
【0027】
左側スクリードプレート30Aと右側スクリードプレート30Bとには、機械中心線Cを中心に左右対称にスクリードプレート加熱装置50がそれぞれ備えられ、連結部70によって連結されている。
【0028】
連結部70は、スクリードプレート30A,30Bの機械中心線C側の各フレーム55,55の側面にそれぞれ設けられた左右のブラケット68,68同士が噛み合わされ、各ブラケット68,68に備えられた孔69(図3(a)参照)にピン71が挿入されることにより、左側スクリードプレート30Aと右側スクリードプレート30Bを連結する。ピン71は、一端がボルト72でブラケット68に固定された板73により、外れるのが防止されている。
【0029】
次に、上述した構成を持つ本実施形態によるスクリードプレート加熱装置50の動作について説明する。
【0030】
バーナー51により生成された熱気は、ブロアー52によって熱風となって加熱ダクト53の下面に設けられた複数の開口穴53aから噴出し、スクリードプレート30A,30Bの上面に吹き付けられる。このように、熱風が吹き付けられたスクリードプレート30A,30Bは、熱風が持つ熱によって加熱される。また、各スクリードプレート30A,30Bの中央部は、加熱ダクト53内の熱気によって高温となった加熱ダクト53の熱が、宛がわれた伝熱板54を介して伝えられ、直接加熱される。また、図示しない、スクリードプレート30A,30Bの反対側端部、および伸縮スクリードプレート40A,40Bの伸縮側端部も、ダクト53の熱が、宛がわれた伝熱板を介して伝えられ、直接加熱される。
【0031】
このため、本実施形態によるスクリードプレート加熱装置50によれば、上記のように、主スクリードプレート30および伸縮スクリードプレート40A,40Bは、ダクトの複数の開口穴53aから吹き付けられる熱風によって加熱されると共に、その所望の部位、本実施形態では、主スクリードプレート30の端部および中央部、並びに伸縮スクリードプレート40A,40Bの端部は、熱風が送り込まれて加熱された加熱ダクト53の熱が、宛がわれた伝熱板54を介して伝わることにより、直接加熱される。この結果、加熱ダクト53を主スクリードプレート30および伸縮スクリードプレート40A,40Bの形状に合わせて、大きくしたり複雑な形状に変形することなく、排熱だけでは十分に加熱されない主スクリードプレート30の端部および中央部、並びに伸縮スクリードプレート40A,40Bの端部に伝熱板54の他端部を宛がうことにより、加熱ダクト53の熱が直接各部に伝わって十分に加熱することができるようになり、主スクリードプレート30および伸縮スクリードプレート40A,40B全体を均一に加熱して、加熱むらの発生を抑制することができるようになる。このため、主スクリードプレート30および伸縮スクリードプレート40A,40Bの全部分の下方における加熱混合物に十分な熱が伝わるようになり、主スクリードプレート30および伸縮スクリードプレート40A,40Bの全部分の下方における加熱混合物の流動性が向上して、舗装面が平滑に仕上がるようになる。また、排熱だけでは十分に加熱されない部分を、バーナーの燃焼量を変化させずに加熱することができるため、過加熱による主スクリードプレート30および伸縮スクリードプレート40A,40Bの局部的な歪みや周囲の部品の破損を防止することができるようになると共に、燃料の消費量を減少させることができる。さらに、バーナー51で加熱された直後の空気が送り込まれて高温になる加熱ダクト53から熱を逃がすことができるので、熱による加熱ダクト53の破損が防止でき、加熱ダクト53の耐久性が向上する。
【0032】
また、誘導コイルといった電気エネルギーを熱エネルギーに変換する加熱手段を用いてスクリードプレート全体を加熱する従来の加熱装置と比べて、電力消費量を減少させることができる。このため、従来の加熱装置のように大容量の大型発電機を用いる必要がなく、伝熱板54を装備するだけで主スクリードプレート30および伸縮スクリードプレート40A,40Bをむらなく加熱することができ、エンジンの大型化を伴うこともない。
【0033】
また、本実施形態によれば、伝熱板54の一端部から他端部へ伝わる加熱ダクト53の熱は、主スクリードプレート30の端部および中央部、並びに伸縮スクリードプレート40A,40Bの端部に直接伝わり、これら各部は十分に加熱されるようになる。この結果、主スクリードプレート30や伸縮スクリードプレート40A,40B全体を均一に加熱して加熱むらの発生を抑制することができるようになり、主スクリードプレート30の端部および中央部、並びに伸縮スクリードプレート40A,40Bの端部における舗装面の仕上がり状態が良くなる。
【0034】
なお、本実施形態では、主スクリードプレート30の端部および中央部、並びに伸縮スクリードプレート40A,40Bの端部の全てに、伝熱板54の他端部を宛がう構成について説明したが、本発明はこれに限られることはない。例えば、主スクリードプレート30の端部もしくは中央部、または伸縮スクリードプレート40A,40Bの端部のいずれかに、伝熱板54の他端部を宛がう構成にしてもよい。この構成においても上記の実施形態と同様の作用・効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
上記の実施形態においては、本発明によるスクリードプレート加熱装置をアスファルトフィニッシャ20におけるスクリード装置24に適用した場合を説明したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、リミキサやリペーバといった路上表層再生機などのスクリード装置に本発明を適用することも可能である。
【符号の説明】
【0036】
20…アスファルトフィニッシャ
24…スクリード装置
30…主スクリードプレート
30A,30B…スクリードプレート
40A,40B…伸縮スクリードプレート
50…スクリードプレート加熱装置
51…バーナー
52…ブロアー
53…加熱ダクト
53a…開口穴
54…伝熱板
55…フレーム
56…ダクトカバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を熱するバーナーと、このバーナーにより熱せられた空気を熱風として送り出すブロアーと、このブロアーにより空洞状をした内部に送り込まれた前記熱風を複数の開口穴から外部のスクリードプレートへ吹き付けてスクリードプレートを加熱するダクトとを備えて構成されるスクリードプレート加熱装置において、
一端部が前記ダクトに取り付けられ、他端部が前記スクリードプレートの所望の部位に宛がわれる伝熱板を備えたことを特徴とするスクリードプレート加熱装置。
【請求項2】
前記伝熱板は、前記他端部が、所定の舗装幅で加熱混合物を敷き均す主スクリードプレートの端部もしくは中央部、または、伸縮することで舗装幅を変更して加熱混合物を敷き均す伸縮スクリードプレートの端部に宛がわれていることを特徴とする請求項1に記載のスクリードプレート加熱装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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