説明

スクリーン印刷ステンシルキャリヤーを親水化するための方法、ならびにスクリーン印刷ステンシルキャリヤーからステンシル材料を除去するための方法およびそのためのコーティング除去流体

【課題】スクリーン印刷ステンシルキャリヤーを親水化するための方法、ならびにスクリーン印刷ステンシルキャリヤーからステンシル材料を除去するための方法およびそのためのコーティング除去流体を提供する。
【解決手段】ステンシル材料を塗布する前に、親水化剤を用いてスクリーン印刷ステンシルキャリヤーを処理する、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーの親水化方法において、超微細酸化物粒子および浸潤剤を含む親水化剤を使用する。好ましい酸化物粒子は、ナノメートルのオーダーの粒径を有する。酸化物粒子の粒径は好ましくは2〜100nm、より好ましくは2〜40nmである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーを親水化するための方法に関し、その方法においては、ステンシル材料を塗布する前に、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーを、親水化剤を用いて処理する。本発明はさらに、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーからステンシル材料を除去するための方法にも関し、その方法においては、コーティング除去剤および浸潤剤を含むコーティング除去流体を、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーの上、およびステンシル材料の上に塗布する。最後になるが、本発明は、ステンシルキャリヤーからステンシル材料を除去するためのコーティング除去流体にも関する。
【背景技術】
【0002】
スクリーン印刷の形態を形成するためには、水溶性でUV光感受性のステンシル材料(複写材料と呼ばれることもある)で、スクリーン印刷ステンシルキャリヤー(通常、スクリーン印刷用生地の形態となっている)をコーティングする。乾燥させた後、ステンシル材料の中の、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーの恒久的に遮断したい部分に、たとえば透かし(transparency)の手段を用いて、UV光を照射する。このことによって、そのステンシルが架橋して、UV光に暴露された領域が水不溶性となる。UV光に暴露されなかった領域は水溶性の状態にとどまっていて、露光工程の後には洗い出されるので、その領域においては、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーが印刷インキを透過させることができる。こうして得られるのが、スクリーン印刷ステンシルである。
【0003】
通常のステンシル材料は、水溶性のベースポリマー、ホモポリマーまたはコポリマーの分散体、可塑剤、ならびに樹脂および添加剤から実質的に構成されている。主成分は水である。スクリーン印刷ステンシルキャリヤーは通常プラスチックの生地で作られているために、それらは疎水性である。そのために、水性のステンシル材料を用いてスクリーン印刷ステンシルキャリヤーを濡らそうとすると、印刷物の品質に悪影響を及ぼすような欠陥が生じるという、問題が起きる。
【0004】
この問題を回避する目的で、ステンシル材料を塗布する前に、実質的にノニオン界面活性剤と水とを含む脱脂剤を用いて、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーの処理が行われる。しかしながらこの処理では、充分に長い時間継続する親水化効果が得られず、またその親水化効果も弱い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記諸問題を解決することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、1つには、効果的なスクリーン印刷ステンシルキャリヤーの親水化が達成できる方法を提供することであって、それを適用することで、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーのステンシル材料による濡れを実質的に改良することができるようになる。本発明の目的はさらに、その目的に好適な薬剤を提供することにもある。
【0007】
本発明においては、その目的の第一の部分は、超微細酸化物粒子および浸潤剤を含む親水化剤を使用する方法によって達成される。ステンシル材料をスクリーン印刷ステンシルキャリヤーの上に塗布するより前に、この親水化剤を塗布することによって、そのスクリーン印刷ステンシルキャリヤーが極めて効果的かつ長時間効果が持続するように親水化され、その結果、そのスクリーン印刷ステンシルキャリヤーは、既存技術による処理剤を用いた場合より、実質的に良好なステンシル材料による濡れが得られ、目に見えるような欠陥はほとんど起きないか、まったく存在しなくなる。
【0008】
独国特許出願公開第101 16 200A2号明細書から、超微細酸化物粒子および表面改質剤を含む親水性コーティング組成物を、たとえばガラス、プラスチック、金属およびセラミックのような表面に備えることが公知となっている。この目的は、たとえば凝縮効果の結果として析出するような小さな水滴を融合させて連続の膜とすることによって、目に見えるような乱れがないようにする(防曇効果)。さらなる目的は、濡れた表面の乾燥を促進して、汚れ防止効果を達成することにある。記載されている応用としては、鏡、熱交換器、衣類物品、無水蓄尿器、包帯、おむつ、紙、およびセルロースの処理である。
【0009】
本発明の実施態様においては、粒径がナノメートルのオーダー、有用には2〜100nmの間、好ましくは2〜40nmの間の酸化物粒子を提供する。好適な酸化物粒子は、主として金属酸化物たとえば酸化チタン、特に酸化アルミニウムおよび酸化ジルコニウム、さらにはシート状シリケート(sheet silicate)および/またはそれらの混合物などである。それらは、アルカリまたはアルカリ土類イオンの群からのイオン、および/またはアルミニウム、ジルコニウム、亜鉛、またはチタンとの化合物として存在する無機または有機塩を用いて、変性することにより、変性および/または官能化することができる。さらに、エポキシ、アクリルオキシ、メタクリルオキシ、グリシジルオキシ、アルキル、ビニル、カルボキシル、メルカプト、ヒドロキシル、アミド、アミノ、イソシアノ、またはシラノール基の有機側鎖の官能基を挿入することも可能である。親水化剤中の酸化物粒子の割合は、最小で0.15重量%、最大で29.7重量%の間とすべきである。本発明において同様に存在する浸潤剤としては、界面活性剤、特にノニオン界面活性剤が有用である。その例を挙げれば、一級および二級脂肪族アルコールまたはアルキルフェノールのエトキシレートまたはアルコキシレート、エチレンオキシド/プロピレンオキシドまたはプロピレンオキシド/エチレンオキシドブロックポリマー、アミノエトキシレート、アミノアルコキシレート、アルキルポリグリコリド、脂肪族アミンオキシド、脂肪酸アルカノールアミド、および/または脂肪酸アルキルグルカミド、を含むノニオン界面活性剤である。その界面活性剤が、そのヒドロキシル基がアルキル基によってエーテル化されている、末端封止界面活性剤であるのが好ましい。浸潤剤は、親水化剤の中に、最小で0.01重量%から最大で20重量%までの間の濃度で存在するようにすべきである。いずれの場合においても、その残りは通常、水である。
【0010】
上述の方法に代わる方法としては、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーからステンシル材料を除去する状況において、コーティング除去剤を含むコーティング除去流体に本発明による親水化剤を添加するという形態で、本発明による親水化剤を使用することにより、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーの親水化を達成することができる。更新したスクリーン印刷ステンシルを製造する目的で、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーを除去する際には、そのスクリーン印刷ステンシルキャリヤーは、公知の脱脂剤を用いる場合よりも実質的に効率的なやり方で、ステンシル材料をそれから取り除くだけではなく、同時に、次の操作のための親水化が行われる。そのため、特別な親水化工程は必要ない。上述の第一の方法とは対照的に、浸潤剤は、最小で0.01重量%から最大で20重量%までの濃度で存在させるべきである。
【0011】
自体公知のように、コーティング除去剤には酸化剤が含まれるが、ヨウ素酸塩、特に過ヨウ素酸塩、および/または過ヨウ素酸、好ましくはメタ過ヨウ素酸ナトリウムが、本用途においては特に適している。それに相当する組成物は、独国特許出願公開第A27 25 499号明細書、および独国特許第200 22 468U1号明細書に明示されている。酸化剤は、コーティング除去流体中に、最小で0.1重量%から最大で5重量%までの濃度で存在するようにすべきである。
【0012】
コーティング除去流体にはさらに、有機溶媒が含まれていてもよく、その有機溶媒は、アミド、エーテル、エステル、エーテルエステル、および/またはケトン(直鎖状または環状)たとえばブチロラクトン(4−ヒドロキシ酪酸のラクトン)、からなる群より選択するのが好ましい。有機溶媒は、コーティング除去流体中に、1〜30重量%の濃度で存在させることができる。
【0013】
酸化剤を安定化させるために、好ましくは濃硫酸および/または濃硝酸を、コーティング除去流体を基準にして最小で0.1重量%から最大で5重量%までの濃度で添加することを推奨する。コーティング除去流体の個々の構成成分の最大量は、いずれの場合においても、それら個々の構成成分の量を合計したときに、100重量%を超えない範囲においてのみ、適用される量であることは、理解されたい。
【0014】
本発明における目的の第二のものは、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーからステンシル材料を除去するためのコーティング除去流体(この流体は先に述べた組成を有する)によって、達成される。さらに、そのコーティング除去流体には、それに添加した染料または顔料が含まれていてもよい。分散助剤、錯化剤および/または脱泡剤のような添加剤も、補助的に存在させるのが普通である。公知のコーティング除去流体における経験を、この文脈においても応用できる。コーティング除去流体の塗布および親水化剤の塗布は、手で行っても、機械を用いてもよい。
【0015】
親水化剤およびコーティング除去流体いずれもの通常の組成は、個々の構成成分のための量の範囲と共に、以下において示す。示した範囲の中において、それら構成成分の合計が100重量%となるような数値を用いるのが適切である。
【表1】

【表2】

【0016】
下記の表に、本発明による親水化剤の有効性および本発明によるコーティング除去流体の有効性を、公知の薬剤と比較して示す。いずれの場合においても、メッシュサイズ34μmのスクリーン印刷用生地を、下記の物質を用いて処理した。その処理は以下のようにして実施した。
【0017】
親水化剤またはコーティング除去剤をスプレー塗布し、ブラシを用いて均質に分散させた。スクリーン印刷用生地の上でしばらくの間とどめた後、通常のハンドスプレーを使用して水洗いし、乾燥させた。次いで水との接触角を測定してから、市販のフォトエマルション(ステンシル材料)を用いて、そのスクリーン印刷用生地にコーティングした。得られた表面品質を目視により評価した。
【0018】
コーティング除去流体を評価するためには、未処理のスクリーン印刷用生地に市販のフォトエマルション(ステンシル材料)をコーティングし、暴露、乾燥させた。次いでコーティング除去流体を、ブラシを使用してそのステンシルの上に均等に分散させ、それによって酸化のために部分的に溶解されたステンシルを市販の高圧ユニットを用いて除去した。そのスクリーン印刷用生地を乾燥させてから、水との接触角を測定し、次いで同一のフォトエマルションを用いてそのスクリーン印刷用生地をコーティングした。そのようにして形成されたステンシルの表面品質を、目視により評価した。
【表3】

【表4】

【0019】
上記の表から明かなことは、従来からの脱脂剤(比較例2)および公知のコーティング除去流体を用いた場合には、水との接触角を顕著に低下させることはできず、そのため、スクリーン印刷用生地の濡れ性が、未処理のスクリーン印刷用生地(比較例1)の場合と実質上異ならない、ということである。本発明による親水化剤または本発明による超微細酸化物粒子を用いたコーティング除去流体を使用した場合にのみ、実施例1〜6に見られるように、スクリーン印刷用生地の明確な親水化が達成されている。ステンシル材料を用いたそれに続くスクリーン印刷用生地の(再)コーティングでも所望の効果が認められる。濡れ挙動が実質的に改良されたために、視覚的な欠陥はほとんど、あるいは全く認められない。ステンシルの表面は、比較例による物質を使用した場合に比較して、視覚的に明らかに、より均質であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステンシル材料を塗布する前に、親水化剤を用いてスクリーン印刷ステンシルキャリヤーを処理する、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーの親水化方法であって、超微細酸化物粒子および浸潤剤を含む親水化剤を使用する、方法。
【請求項2】
前記酸化物粒子が、ナノメートルのオーダーの粒径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記酸化物粒子の粒径が、2〜100nm、好ましくは2〜40nmである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記酸化物粒子が、金属酸化物(1種または複数)、特に酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、シート状シリケート、および/またはそれらの混合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記酸化物粒子が、アルカリまたはアルカリ土類イオンで、および/またはアルミニウム、ジルコニウム、亜鉛、またはチタンとの化合物として存在する無機または有機塩で、変性されている、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記酸化物粒子が、エポキシ、アクリルオキシ、メタクリルオキシ、グリシジルオキシ、アルキル、ビニル、カルボキシル、メルカプト、ヒドロキシル、アミド、アミノ、イソシアノ、またはシラノール基の有機側鎖の官能基が挿入されることにより、官能化されている、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記酸化物粒子が、親水化剤中に、0.15〜29.7重量%の割合で存在している、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記浸潤剤が、界面活性剤、特にノニオン界面活性剤である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ノニオン界面活性剤が、一級および二級脂肪族アルコールまたはアルキルフェノールのエトキシレートまたはアルコキシレート、エチレンオキシド/プロピレンオキシドまたはプロピレンオキシド/エチレンオキシドブロックポリマー、アミノエトキシレート、アミノアルコキシレート、アルキルポリグリコリド、脂肪族アミンオキシド、脂肪酸アルカノールアミド、および/または脂肪酸アルキルグルカミドである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記界面活性剤が、そのヒドロキシル基がアルキル基によってエーテル化されている、末端封止界面活性剤である、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記浸潤剤が、親水化剤中に0.01重量%〜20重量%の濃度で存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
コーティング除去剤および浸潤剤を含むコーティング除去流体を、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーおよびステンシル材料の上に塗布して、スクリーン印刷ステンシルキャリヤーからステンシル材料を除去する方法であって、さらに超微細酸化物粒子を含むコーティング除去流体を使用する、方法。
【請求項13】
前記酸化物粒子が、ナノメートルのオーダーの粒径を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記酸化物粒子の粒径が、2〜100nm、好ましくは2〜40nmである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記酸化物粒子が、金属酸化物(1種または複数)、特に酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、シート状シリケート、および/またはそれらの混合物を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記酸化物粒子が、アルカリまたはアルカリ土類イオン、および/またはアルミニウム、ジルコニウム、亜鉛、またはチタンとの化合物として存在する無機または有機塩を用いて、変性されている、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記酸化物粒子が、エポキシ、アクリルオキシ、メタクリルオキシ、グリシジルオキシ、アルキル、ビニル、カルボキシル、メルカプト、ヒドロキシル、アミド、アミノ、イソシアノ、またはシラノール基の有機側鎖の官能基が挿入されることにより、官能化されている、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記酸化物粒子が、コーティング除去流体中に0.15〜27重量%の割合で存在している、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記浸潤剤が、界面活性剤、特にノニオン界面活性剤である、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記ノニオン界面活性剤が、一級および二級脂肪族アルコールまたはアルキルフェノールのエトキシレートまたはアルコキシレート、エチレンオキシド/プロピレンオキシドまたはプロピレンオキシド/エチレンオキシドブロックポリマー、アミノエトキシレート、アミノアルコキシレート、アルキルポリグリコリド、脂肪族アミンオキシド、脂肪酸アルカノールアミド、および/または脂肪酸アルキルグルカミドである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記界面活性剤が、そのヒドロキシル基がアルキル基によってエーテル化されている、末端封止界面活性剤である、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記浸潤剤が、コーティング除去流体中に0.01重量%〜20重量%の濃度で存在している、請求項12に記載の方法。
【請求項23】
前記コーティング除去剤が酸化剤を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項24】
前記酸化剤が、少なくとも1種のヨウ素酸塩、特に過ヨウ素酸塩、および/または過ヨウ素酸である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記酸化剤が、過ヨウ素酸ナトリウム、特にメタ過ヨウ素酸ナトリウムである、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記酸化剤が、コーティング除去流体中に0.1重量%〜5重量%の濃度で存在している、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記コーティング除去流体が、有機溶媒をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項28】
前記有機溶媒が、アミド、エーテル、エステル、エーテルエステル、および/または(直鎖状または環状)ケトンからなる群より選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記溶媒がブチロラクトンである、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記溶媒が、コーティング除去流体中に1重量%〜30重量%の濃度で存在している、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記コーティング除去流体が硫酸および/または硝酸を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項32】
前記硫酸および/または硝酸が、コーティング除去流体中に0.1重量%〜5重量%の濃度で存在している、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
スクリーン印刷ステンシルキャリヤーからステンシル材料を除去するための、コーティング除去剤および浸潤剤を含むコーティング除去流体であって、超微細酸化物粒子を含む、コーティング除去流体。
【請求項34】
前記酸化物粒子が、ナノメートルのオーダーの粒径を有する、請求項33に記載のコーティング除去流体。
【請求項35】
前記酸化物粒子の粒径が、2〜100nm、好ましくは2〜40nmである、請求項33に記載のコーティング除去流体。
【請求項36】
前記酸化物粒子が、金属酸化物(1種または複数)、特に酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、シート状シリケート、および/またはそれらの混合物を含む、請求項33に記載のコーティング除去流体。
【請求項37】
前記酸化物粒子が、アルカリまたはアルカリ土類イオンで、および/またはアルミニウム、ジルコニウム、亜鉛、またはチタンとの化合物として存在する無機または有機塩で、変性されている、請求項36に記載のコーティング除去流体。
【請求項38】
前記酸化物粒子が、エポキシ、アクリルオキシ、メタクリルオキシ、グリシジルオキシ、アルキル、ビニル、カルボキシル、メルカプト、ヒドロキシル、アミド、アミノ、イソシアノ、またはシラノール基の有機側鎖の官能基が挿入されることにより、官能化されている、請求項33に記載のコーティング除去流体。
【請求項39】
前記酸化物粒子が、コーティング除去流体中に0.15〜27重量%の割合で存在している、請求項33に記載のコーティング除去流体。
【請求項40】
前記浸潤剤が、界面活性剤、特にノニオン界面活性剤である、請求項33に記載のコーティング除去流体。
【請求項41】
前記ノニオン界面活性剤が、一級および二級脂肪族アルコールまたはアルキルフェノールのエトキシレートまたはアルコキシレート、エチレンオキシド/プロピレンオキシドまたはプロピレンオキシド/エチレンオキシドブロックポリマー、アミノエトキシレート、アミノアルコキシレート、アルキルポリグリコリド、脂肪族アミンオキシド、脂肪酸アルカノールアミド、および/または脂肪酸アルキルグルカミドである、請求項40に記載のコーティング除去流体。
【請求項42】
前記界面活性剤が、そのヒドロキシル基がアルキル基によってエーテル化されている、末端封止界面活性剤である、請求項40に記載のコーティング除去流体。
【請求項43】
前記浸潤剤が、コーティング除去流体中に0.01重量%〜20重量%の濃度で存在している、請求項33に記載のコーティング除去流体。
【請求項44】
前記コーティング除去剤が酸化剤を含む、請求項33に記載のコーティング除去流体。
【請求項45】
前記酸化剤が、少なくとも1種のヨウ素酸塩、特に過ヨウ素酸塩、および/または過ヨウ素酸である、請求項44に記載のコーティング除去流体。
【請求項46】
前記酸化剤が、過ヨウ素酸ナトリウム、特にメタ過ヨウ素酸ナトリウムである、請求項44に記載のコーティング除去流体。
【請求項47】
前記酸化剤が、コーティング除去流体中に0.1重量%〜5重量%の濃度で存在している、請求項44に記載のコーティング除去流体。
【請求項48】
前記コーティング除去流体が、有機溶媒をさらに含む、請求項33に記載のコーティング除去流体。
【請求項49】
前記有機溶媒が、アミド、エーテル、エステル、エーテルエステル、および/または(直鎖状または環状)ケトンからなる群より選択される、請求項48に記載のコーティング除去流体。
【請求項50】
前記溶媒がブチロラクトンである、請求項48に記載のコーティング除去流体。
【請求項51】
前記溶媒が、コーティング除去流体中に1重量%〜30重量%の濃度で存在している、請求項48に記載のコーティング除去流体。
【請求項52】
前記コーティング除去流体が硫酸および/または硝酸を含む、請求項33に記載のコーティング除去流体。
【請求項53】
前記硫酸および/または硝酸が、コーティング除去流体中に0.1重量%〜5重量%の濃度で存在している、請求項52に記載のコーティング除去流体。

【公開番号】特開2006−142824(P2006−142824A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−329535(P2005−329535)
【出願日】平成17年11月15日(2005.11.15)
【出願人】(504106295)キッセル ウント ヴォルフ ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】