説明

スケーリング処理システム、映像出力装置及び再生装置

【課題】スケーリング処理に適した機器を適切に判断するスケーリング処理システム、映像出力装置及び再生装置を提供する。
【解決手段】映像出力装置20の制御部31は、再生装置10からテーブルT1のバージョン情報を受信してテーブルT2のバージョン情報と比較し何れのテーブルが新しいか判断し、テーブルT2の方が新しい場合、テーブルT2を再生装置10に送信するとともに、テーブルT1の方が新しい場合、再生装置10に対してテーブルT1を送信させる制御信号を送信し、テーブルT1を受信した場合、テーブルT1によりテーブルT2のアップデートを実行し、再生装置10の制御部16は、映像出力装置20に対してテーブルT1のバージョン情報を返信し、制御信号を受信した場合、テーブルT1を映像出力装置20に対して送信するとともに、テーブルT2を受信した場合、テーブルT2によりテーブルT1のアップデートを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像のスケーリング処理を最適に行うスケーリング処理システム、映像出力装置及び再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
映像信号には、NTSC(National Television System Committee)、PAL(Phase Alternating Line)、ハイビジョン、パソコン信号等の多種のフォーマットが存在する。このような多様なフォーマットの映像信号を、種々の画素数をもつディスプレイに表示しようとする場合には、各ディスプレイの画素数に合わせて信号フォーマットを変換するスケーリング処理が必要である。
従来、デジタル映像のスケーリング処理の手法である画素間補間の方法として、線形補間方法、3次元補間法、スプライン補間法などが知られている。これらは周辺の画素から一様に補間フィルタで処理された画素を元画素間に追加していく方法である。
【0003】
また、近年、AV機器間における映像伝送用のデジタルインタフェースとして、HDMI(High Definition Multimedia Interface)が普及している(例えば、特許文献1、2参照。)。HDMIにおいては、双方向にデータ送受信可能なCEC(Consumer Electronics Control)ラインが規格化されている
従来は機器間の接続にビデオ、オーディオ、コントロールの各信号用の複数のケーブルを用いていたが、HDMIではケーブル1本で済み、コントロール信号は双方向の伝送に対応しているため、例えばテレビジョン受像機のディスプレイからHDMIで接続されたSTBやDVDプレーヤ等の出力装置にコントロール信号を中継することによって、一つのリモコンでホームシアタなどのAVシステム全体を操作することも可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−67024号公報
【特許文献2】特開2008−78867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えばDVDレコーダとテレビジョン受像機のような、HDMIのCECで接続されたAV(Audio Visual)機器間においてスケーリング処理を行う場合、機器の中で最も高性能な画素補間方法を実行可能な機器を用いてスケーリング処理を行うのが好ましい。
しかしながら、画素補間方法の優劣の絶対的な評価がないため、DVDレコーダーとテレビジョン受像機とでは、どちらがより高性能な画素補間方法であるか、すなわちどちらの機器でスケーリング処理を行うのが好ましいのか判断できないという問題があった。
【0006】
本発明の課題は、HDMIを介して接続された複数の機器のうちスケーリング処理に適した機器を適切に判断できるスケーリング処理システム、映像出力装置及び再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、
HDMI(High Definition Multimedia Interface)を介して接続された再生装置と映像出力装置とを有するスケーリング処理システムにおいて、
前記映像出力装置及び前記再生装置は、それぞれ、当該スケーリング処理システムにおけるスケーリング処理時の画素補間方法の優劣を決定する画素補間方法テーブルを備え、
前記映像出力装置は、
前記再生装置に対して、当該再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を要求するバージョン要求信号を送信するバージョン要求信号送信手段と、
前記バージョン要求信号に応答して前記再生装置から返信された前記再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を受信するバージョン情報受信手段と、
前記バージョン情報受信手段により受信された前記再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報と、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報とを比較して、前記再生装置と前記映像出力装置の何れの画素補間方法テーブルが新しいかを判断する判断手段と、
前記判断手段により当該映像出力装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルを前記再生装置に送信するとともに、前記判断手段により前記再生装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、前記再生装置に対して、当該再生装置の画素補間方法テーブルを前記映像出力装置に送信させる制御信号を送信する制御手段と、
前記制御信号に応答して前記再生装置により送信された画素補間方法テーブルを受信する画素補間方法テーブル受信手段と、
前記画素補間方法テーブル受信手段により前記再生装置の画素補間方法テーブルを受信した場合、受信した画素補間方法テーブルを用いて、既存の画素補間方法テーブルのアップデートを実行する第1アップデート実行手段と、
を備え、
前記再生装置は、
前記映像出力装置の前記バージョン要求信号送信手段により送信された前記バージョン要求信号を受信するバージョン要求信号受信手段と、
前記映像出力装置に対して、前記バージョン要求信号に応答して当該再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を返信するバージョン情報返信手段と、
前記制御手段により送信された画素補間方法テーブル又は前記制御信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により前記制御信号を受信した場合、画素補間方法テーブルを前記映像出力装置に対して送信する画素補間方法テーブル送信手段と、
前記受信手段により前記映像出力装置の画素補間方法テーブルを受信した場合、受信した画素補間方法テーブルを用いて、既存の画素補間方法テーブルのアップデートを実行する第2アップデート実行手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、
HDMIを介して接続された再生装置と映像出力装置とを有するスケーリング処理システムにおいて、
前記映像出力装置及び前記再生装置は、それぞれ、当該スケーリング処理システムにおけるスケーリング処理時の画素補間方法の優劣を決定する画素補間方法テーブルを備え、
前記再生装置は、
前記映像出力装置に対して、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を要求するバージョン要求信号を送信するバージョン要求信号送信手段と、
前記バージョン要求信号に応答して前記映像出力装置から返信された前記映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を受信するバージョン情報受信手段と、
前記バージョン情報受信手段により受信された前記映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報と、当該再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報とを比較して、前記映像出力装置と前記再生装置の何れの画素補間方法テーブルが新しいかを判断する判断手段と、
前記判断手段により当該再生装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、当該再生装置の画素補間方法テーブルを前記映像出力装置に送信するとともに、前記判断手段により前記映像出力装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、前記映像出力装置に対して、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルを前記再生装置に送信させる制御信号を送信する制御手段と、
前記制御信号に応答して前記映像出力装置により送信された画素補間方法テーブルを受信する画素補間方法テーブル受信手段と、
前記画素補間方法テーブル受信手段により前記映像出力装置の画素補間方法テーブルを受信した場合、受信した画素補間方法テーブルを用いて、既存の画素補間方法テーブルのアップデートを実行する第1アップデート実行手段と、
を備え、
前記映像出力装置は、
前記再生装置の前記バージョン要求信号送信手段により送信された前記バージョン要求信号を受信するバージョン要求信号受信手段と、
前記再生装置に対して、前記バージョン要求信号に応答して当該映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を返信するバージョン情報返信手段と、
前記制御手段により送信された画素補間方法テーブル又は前記制御信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により前記制御信号を受信した場合、画素補間方法テーブルを前記再生装置に対して送信する画素補間方法テーブル送信手段と、
前記受信手段により前記再生装置の画素補間方法テーブルを受信した場合、受信した画素補間方法テーブルを用いて、既存の画素補間方法テーブルのアップデートを実行する第2アップデート実行手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のスケーリング処理システムにおいて、
前記画素補間方法テーブル送信手段は、HDMIのCEC(Consumer Electronics Control)ベンダコマンドにより前記画素補間方法テーブルを送信し、
前記画素補間方法テーブル受信手段は、HDMIのCECベンダコマンドにより前記画素補間方法テーブルを受信することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、
HDMIを介して再生装置と接続される映像出力装置において、
スケーリング処理時の画素補間方法の優劣を決定する画素補間方法テーブルを備え、
前記再生装置に対して、当該再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を要求するバージョン要求信号を送信するバージョン要求信号送信手段と、
前記バージョン要求信号に応答して前記再生装置から返信された前記再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を受信するバージョン情報受信手段と、
前記バージョン情報受信手段により受信された前記再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報と、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報とを比較して、前記再生装置と前記映像出力装置の何れの画素補間方法テーブルが新しいかを判断する判断手段と、
前記判断手段により当該映像出力装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルを前記再生装置に送信するとともに、前記判断手段により前記再生装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、前記再生装置に対して、当該再生装置の画素補間方法テーブルを前記映像出力装置に送信させる制御信号を送信する制御手段と、
前記制御信号に応答して前記再生装置により送信された画素補間方法テーブルを受信する画素補間方法テーブル受信手段と、
前記画素補間方法テーブル受信手段により前記再生装置の画素補間方法テーブルを受信した場合、受信した画素補間方法テーブルを用いて、既存の画素補間方法テーブルのアップデートを実行するアップデート実行手段と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に記載の発明は、
HDMIを介して接続された映像出力装置と接続される再生装置において、
前記映像出力装置に対して、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョンを要求するバージョン要求信号を送信するバージョン要求信号送信手段と、
前記バージョン要求信号に応答して前記映像出力装置から返信された前記映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を受信するバージョン情報受信手段と、
前記バージョン情報受信手段により受信された前記映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報と、当該再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報とを比較して、前記映像出力装置と前記再生装置の何れの画素補間方法テーブルが新しいかを判断する判断手段と、
前記判断手段により当該再生装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、当該再生装置の画素補間方法テーブルを前記映像出力装置に送信するとともに、前記判断手段により前記映像出力装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、前記映像出力装置に対して、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルを前記再生装置に送信させる制御信号を送信する制御手段と、
前記制御信号に応答して前記映像出力装置により送信された画素補間方法テーブルを受信する画素補間方法テーブル受信手段と、
前記画素補間方法テーブル受信手段により前記映像出力装置の画素補間方法テーブルを受信した場合、受信した画素補間方法テーブルを用いて、既存の画素補間方法テーブルのアップデートを実行するアップデート実行手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、HDMIを介して接続された出力装置と表示装置とを有するスケーリング処理システムにおいて、再生装置と映像出力装置の画素補間方法テーブルを同一にすることにより、互いの画素補間方法の性能を互いに認識可能とできるため、スケーリング処理に適した機器を適切に判断できる。
このため、スケーリング処理に際して元の画質をできるだけ維持でき、より高画質な画質を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のスケーリング処理システムの構成図である。
【図2】第1実施形態のスケーリング処理システムにおける再生装置及び映像出力装置の制御構成を示すブロック図である。
【図3】(a)は、画素補間方法テーブルを示す一例であり、(b)は、画素補間方法テーブルの更新について説明するための図である。
【図4】画素補間方法テーブルのバージョン情報の比較について説明するための図である。
【図5】再生装置及び映像出力装置の画素補間方法の比較について説明するための図である。
【図6】第1実施形態のスケーリング処理システムにおいて行われる画素補間方法テーブルのアップデート処理を示すフローチャートであり、映像出力装置の画素補間方法テーブルの方が、新しいバージョンである場合について示している。
【図7】第1実施形態のスケーリング処理システムにおいて行われる画素補間方法テーブルのアップデート処理を示すフローチャートであり、再生装置の画素補間方法テーブルの方が、新しいバージョンである場合について示している。
【図8】第2実施形態のスケーリング処理システムにおける再生装置及び映像出力装置の制御構成を示すブロック図である。
【図9】第2実施形態のスケーリング処理システムにおいて行われる画素補間方法テーブルのアップデート処理を示すフローチャートである。
【図10】第2実施形態のスケーリング処理システムにおいて行われる画素補間方法テーブルのアップデート処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、発明の範囲は図示例に限定されない。
【0015】
(第1実施形態)
図1に示すように、スケーリング処理システム1は、再生装置10と、映像出力装置20と、を備えて構成されている。
再生装置10と、映像出力装置20とは、HDMI(High Definition Multimedia Interface)規格のHDMIケーブルCにより相互に接続されており、HDMIにより、再生装置10から映像データや音声データが制御信号とともに映像出力装置20側に送信される。
【0016】
まず、再生装置10の構成について説明する。
再生装置10は、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)に記録された映像データ等の再生を行うDVDレコーダである。
図2に示すように、当該再生装置10は、この再生装置10において再生される映像データに基づく映像を表示する映像出力装置20と、HDMIケーブルCにより接続されており、再生される映像の映像データ等の各種データを、HDMIケーブルCを介して映像出力装置20に送信する。
【0017】
再生装置10は、例えば、読み取り部11と、デコーダ部12と、映像処理部13と、通信部14と、キー操作部15と、これら各部を統括制御する制御部16と、等を備えて構成されている。
【0018】
読み取り部11は、例えば、図示しないDVDに記録されたコンテンツデータを読み出してデコーダ部12に出力する。
具体的に、読み取り部11は、例えば、DVDの反射層にレーザ光を照射し、光電変換及び電流電圧変換によって反射光に応じた電圧信号を生成することにより、DVDに記録されたコンテンツデータを読み出して、読み出したコンテンツデータをデコーダ部12に出力する。
【0019】
デコーダ部12は、読み取り部11において読み出されたコンテンツデータに所定のデコード処理を行う。
具体的に、デコーダ部12は、例えば、分離部、ビデオデコーダ、オーディオデコーダ(何れも図示省略。)等を備えて構成されており、分離部において、読み取り部11から入力されたコンテンツデータを映像データ、音声データ、副映像データ等の複数のデータに分離し、分離した映像データをビデオデコーダに、音声データをオーディオデコーダに出力する。そして、ビデオデコーダにおいて、分離された映像データをMPEG方式に従ってデコードし、オーディオデコーダにおいて、分離された音声データをMPEGオーディオ方式に従ってデコードする。
【0020】
映像処理部13は、デコーダ部12から出力される映像データに所定のスケーリング処理を行う。
具体的に、映像処理部13は、例えば、LSI等により構成され、後述する映像出力装置20の制御部31によりスケーリング処理を実行する指示がなされた場合、この指示に応じてデコーダ部12から出力される映像データにスケーリング処理を行う。
【0021】
通信部14は、映像処理部13やデコーダ部12から出力される各種データを、制御信号とともに映像出力装置20等の外部機器に送信する。
具体的に、通信部14は、HDMIに対応するHDMI端子を備え、HDMIケーブルCにより映像出力装置20と接続されている。
HDMIケーブルCは、CEC(Consumer Electronics Control)信号を通信するCECラインと、映像・音声信号を通信する映像・音声ラインと、を備えている。
CECラインは、再生装置10及び映像出力装置20の各制御部16、31間でCEC信号を相互に送受できるように、双方向データ通信可能に構成されている。映像・音声ラインは再生装置10から映像出力装置20に通信部14、21を介して映像・音声信号の送信を行う。
CECは、電源や入力切替などを制御する各社共通の汎用ベンダコマンドと、各メーカーが独自に定義できるオプションのベンダコマンドと、から構成されている。
本実施形態においては、このHDMIのCECベンダコマンドを利用して、双方向に各種情報のデータの送受信を実行する。このCECベンダコマンドを利用して送受信される各種情報のデータは、例えば、再生装置10及び映像出力装置20がそれぞれ保有する画素補間方法テーブルT1、T2のバージョン情報、画素補間方法テーブルT1、T2、再生装置10及び映像出力装置20の画素補間方法情報、等であり、詳細は後述する。
【0022】
キー操作部15は、ユーザが各種指示を入力する際に使用される。
具体的に、キー操作部15は、例えば、ユーザが各種指示を入力するための複数のキーを備えており、ユーザによりキーの押下操作がなされると、押下されたキーに対応する入力操作信号を制御部16に出力する。
【0023】
制御部16は、CPU(Central Processing Unit)161、メモリ部162、ROM(Read Only Memory)163等を備えて構成されている。
【0024】
CPU161は、再生装置10の各部から入力された入力信号や、キー操作部15における各種キーの押下操作に基づく入力操作信号等に応じて、ROM163に格納された各種プログラムを実行するとともに、実行にかかるプログラムに基づいて再生装置10の各部に出力信号を出力することにより、再生装置10の動作全般を統括制御する。
【0025】
メモリ部162は、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリからなるワークエリア162aと、EPROM(Erasable Programmable ROM)等の不揮発性メモリからなるデータエリア162bと、を備えている。
ワークエリア162aは、CPU161によって各種プログラムが実行される際に生じる処理結果や、入力されたデータ等を記憶する。
データエリア162bには、スケーリング処理システム1におけるスケーリング処理時の画素補間方法の優劣を決定する画素補間方法テーブルT1が記憶されている。
【0026】
画素補間方法テーブルT1には、「画素補間方法種類」の項目に、「優劣順位」の項目が対応づけられるように記憶されている。
すなわち、画素補間方法テーブルT1には、「画素補間方法種類」の項目に少なくとも1種類以上の画素補間方法が記憶されるようになっており、複数種類の画素補間方法が記憶されている場合には、「優劣順位」として、その優劣を決定する番号が振られている。
また、画素補間方法テーブルT1には、記憶された画素補間方法のうち、何れか1つを選択する識別子が備えられており、再生装置10にて実行される画素補間方法が識別可能となっている。識別された画素補間方法は、後述する映像出力装置20の画素補間方法決定プログラム313gが実行される際に、制御部16により参照される。
また、画素補間方法テーブルT1には、当該画素補間方法テーブルT1のバージョンを表すバージョン情報が付加されている。
このバージョン情報は、後述するバージョン情報返信プログラム163bが実行される際に、制御部16により参照される。
【0027】
具体的には、画素補間方法テーブルT1は、例えば、図3(a)に示すように、「画素補間方法種類」として、A、B、C、Dの4種類の画素補間方法が記憶されており、「優劣順位」として各方法に対応して1〜4の番号が振られている。また、再生装置10にて実行される画素補間方法である「A」が、識別されている。
また、この画素補間方法テーブルT1には、画素補間方法テーブルT1がバージョン1であることを示すバージョン情報が「Ver.1」として付加されている。
なお、画素補間方法種類とは、具体的には、例えば、線形補間方法、3次元補間法、スプライン補間法などの公知の各種の画素間補間方法である。また、これらの方法の優劣順位とは、予め設定されてメモリ部162に記憶されるものである。
【0028】
ROM163は、例えば、不揮発性メモリからなるプログラム格納エリアを有しており、バージョン要求信号受信プログラム163a、バージョン情報返信プログラム163b、受信プログラム163c、画素補間方法テーブル送信プログラム163d、アップデート実行プログラム163e、等を格納している。
【0029】
バージョン要求信号受信プログラム163aは、例えば、CPU161に、再生装置10の画素補間方法テーブルT1のバージョン情報を要求するバージョン要求信号を受信する機能を実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU161は、後述する映像出力装置20のバージョン要求信号送信プログラム313aの実行により、映像出力装置20からバージョン要求信号が送信された場合、バージョン要求信号受信プログラム163aを実行させることにより、これを受信する。
CPU161は、かかるバージョン要求信号受信プログラム163aを実行することにより、通信部14とともにバージョン要求信号受信手段として機能する。
【0030】
バージョン情報返信プログラム163bは、例えば、CPU161に、映像出力装置20に対して、再生装置10の画素補間方法テーブルT1のバージョン情報を返信する機能を実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU161は、バージョン要求信号受信プログラム163aの実行により、バージョン要求信号を受信した場合、このバージョン要求信号に応答して、メモリ部162のデータエリア162bに記憶された画素補間方法テーブルT1を参照して、再生装置10の画素補間方法テーブルT1のバージョン情報を抽出する。そして、CPU161は、抽出したバージョン情報を映像出力装置20に対して返信する。
例えば、図3(a)の例では、CPU161は、画素補間方法テーブルT1を参照して、バージョン情報として「Ver.1」を抽出し、その後、「Ver.1」を映像出力装置20に返信する。
このとき、CPU161は、HDMIのCECベンダコマンドを利用してバージョン情報を返信する。
CPU161は、かかるバージョン情報返信プログラム163bを実行することにより、通信部14とともにバージョン情報返信手段として機能する。
【0031】
受信プログラム163cは、例えば、CPU161に、後述する映像出力装置20の制御プログラム313dの実行により、映像出力装置20から送信された、画素補間方法テーブルT2、又は再生装置10の画素補間方法テーブルT1を映像出力装置20に送信させるための制御信号、を受信する機能を実現させるためのプログラムである。
【0032】
具体的に、後述する映像出力装置20の判断プログラム313cの実行により、画素補間方法テーブルT2の方が画素補間方法テーブルT1より新しいと判断された場合、後述する映像出力装置20の制御プログラム313dの実行によって映像出力装置20から再生装置10に対して画素補間方法テーブルT2が送信される。
CPU161は、画素補間方法テーブルT2を受信した場合、受信した画素補間方法テーブルT1を、メモリ部162のデータエリア162bに保存する。
【0033】
一方、後述する映像出力装置20の判断プログラム313cの実行により、画素補間方法テーブルT1の方が画素補間方法テーブルT2より新しいと判断された場合、後述する映像出力装置20の制御プログラム313dの実行によって映像出力装置20から再生装置10に対して制御信号が送信される。
【0034】
CPU161は、かかる受信プログラム163cを実行することにより、通信部14とともに受信手段として機能する。
【0035】
画素補間方法テーブル送信プログラム163dは、例えば、CPU161に、受信プログラム163cの実行により、映像出力装置20から制御信号を受信した場合、画素補間方法テーブルT1を映像出力装置20に対して送信する機能を実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU161は、受信プログラム163cの実行により、制御信号を受信した場合、この制御信号に応答して、メモリ部162のデータエリア162bに記憶された画素補間方法テーブルT1を抽出し、これを映像出力装置20に送信する。
このとき、CPU161は、HDMIのCECベンダコマンドを利用して画素補間方法テーブルT1を送信する。
CPU161は、かかる画素補間方法テーブル送信プログラム163dを実行することにより、通信部14とともに画素補間方法テーブル送信手段として機能する。
【0036】
アップデート実行プログラム163eは、例えば、CPU161に、受信プログラム163cの実行により、映像出力装置20から画素補間方法テーブルT2を受信した場合、
受信した画素補間方法テーブルT2を用いて、既存の画素補間方法テーブルT1のアップデートを実行する機能を実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU161は、受信プログラム163cの実行により、画素補間方法テーブルT2を受信した場合、画素補間方法テーブルT2と既存の画素補間方法テーブルT1とを比較して、画素補間方法テーブルT2の「画素補間方法種類」の中から、画素補間方法テーブルT1の「画素補間方法種類」として記憶されていない方法を抽出し、これを画素補間方法テーブルT1の「画素補間方法種類」に追加する。その後、CPU161は、規定の優劣順位に従って、画素補間方法の優劣順位を振りなおす。
すなわち、CPU161は、新しいバージョンのテーブル(画素補間方法テーブルT2)に合わせて古いバージョンのテーブル(画素補間方法テーブルT1)を更新することとなる。
【0037】
図3(b)は、Ver.1の画素補間方法テーブルを、Ver.2の画素補間方法テーブルにアップデートした一例を示す図である。
Ver.1の画素補間方法テーブルでは、A〜Dの4種類の画素補間方法種類が記憶されている。一方、Ver.2の画素補間方法テーブルでは、A〜Fの6種類の画素補間方法種類が記憶されている。
そこで、Ver.1のテーブルに記憶されていない、E、Fの2種類の画素補間方法が、アップデートの際にテーブルに追加される。
また、画素補間方法の優劣順位が、例えば、E>A>F>B>C>Dである場合、Ver.1の画素補間方法テーブルでは、A、B、C、Dの画素補間方法に、順に1、2、3、4の順位が割り振られているが、アップデートすると、A、B、C、D、E、Fの画素補間方法に、順に2、4、5、6、1、3の順位が振なおされる。
そのため、例えば、画像補間方法「A」の優劣順位は、「1」から「2」に変化する。
【0038】
CPU161は、かかるアップデート実行プログラム163eを実行することにより、通信部14とともに第2アップデート実行手段として機能する。
【0039】
次に、映像出力装置20の構成について説明する。
映像出力装置20は、例えば、テレビジョン放送局又は再生装置10等の外部機器から入力される映像データ等に基づいて、映像を表示するテレビジョン受像機である。
当該映像出力装置20は、図2に示すように、映像データ等の各種データを入力する再生装置10とHDMIケーブルCにより接続されており、再生装置10からHDMIケーブルCを介して入力される映像データに基づいて、映像を表示する。
【0040】
映像出力装置20は、通信部21と、信号受信部22と、信号処理部23と、切換部24と、映像処理部25と、音声処理部26と、OSD((On Screen Display)回路27と、表示部28と、音声出力部29と、キー操作部30と、これら各部を統括制御する制御部31と、等を備えて構成されている。
【0041】
通信部21は、再生装置10等の外部機器から送信される映像データ等を受信する。
具体的に、通信部21は、HDMIに対応するHDMI端子を備え、HDMIケーブルCにより再生装置10と接続されている。
通信部21は、HDMIケーブルCのCECラインと、映像・音声ラインとを介して、再生装置10の通信部14から制御信号とともに送信される映像データ、映像データを受信する。
【0042】
信号受信部22は、アンテナ・チューナ等を備え、テレビジョン放送局から発信される放送信号を受信する。
【0043】
信号処理部23は、信号受信部22から入力される放送信号等に対して、復調・デコード等の所定の信号処理を行う。
【0044】
切換部24は、制御部31による制御に従って、通信部21に備わるHDMI端子と、信号処理部23との何れかに接続を切り替えることにより、入力されるデータを切換選択して、後述の映像処理部25・音声処理部26等に出力する。
【0045】
映像処理部25は、切換部24から入力される映像データに対して各種の所定の映像処理を行って、映像信号を生成するとともに、生成した映像信号を表示部28に出力する。
具体的に、映像処理部25は、例えば、LSI等により構成され、映像出力装置20の制御部31によりスケーリング処理を実行する指示がなされた場合、この指示に応じて切換部24から出力される映像データにスケーリング処理を行う。
なお、映像処理部25は、スケーリング処理以外にも画質調整処理等の各種処理を行うよう構成しても良い。
【0046】
音声処理部26は、切換部24から入力される音声データに対して各種の所定の音声処理を行って、音声信号を生成するとともに、生成した音声信号を音声出力部29に出力する。
【0047】
OSD回路27は、表示部28に出力される映像データに対して、メモリ部312等に格納された図示しないOSDデータを合成する処理を行う。
【0048】
表示部28は、映像処理部25から入力される映像データに基づいて映像を表示する。
具体的に、表示部28は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等の図示しないディスプレイを備えており、映像処理部25から入力された映像データに基づく映像や、EPG(Electric Program Guide:電子番組表)を当該ディスプレイに表示する。
【0049】
音声出力部29は、音声処理部26から入力される音声データに基づいて音声を出力する。
具体的に、音声出力部29は、図示しないスピーカ等を備え、音声処理部26から入力された音声データに基づく音声をスピーカから出力する。
【0050】
キー操作部30は、ユーザが各種指示を入力する際に使用される。
具体的に、キー操作部30は、例えば、ユーザが各種指示を入力するための複数のキーを備えており、ユーザによりキーの押下操作がなされると、押下されたキーに対応する入力操作信号を制御部31に出力する。
【0051】
制御部31は、CPU311、メモリ部312、ROM313等を備えて構成されている。
【0052】
CPU311は、映像出力装置20の各部から入力された入力信号や、キー操作部30における各種キーの押下操作に基づく入力操作信号等に応じて、ROM313に格納された各種プログラムを実行するとともに、実行にかかるプログラムに基づいて映像出力装置20の各部に出力信号を出力することにより、映像出力装置20の動作全般を統括制御する。
【0053】
メモリ部312は、例えば、RAM等の揮発性メモリからなるワークエリア312aと、EPROM等の不揮発性メモリからなるデータエリア312bと、を備えている。
ワークエリア312aは、CPU311によって各種プログラムが実行される際に生じる処理結果や、入力されたデータ等を記憶する。
データエリア312bには、スケーリング処理システム1におけるスケーリング処理時の画素補間方法の優劣を決定する画素補間方法テーブルT2が記憶されている。
画素補間方法テーブルT2は、上記した再生装置10の画素補間方法テーブルT1と同様の構成であるため、その説明は省略する。
【0054】
ROM313は、例えば、不揮発性メモリからなるプログラム格納エリアを有しており、具体的には、バージョン要求信号送信プログラム313a、バージョン情報受信プログラム313b、判断プログラム313c、制御プログラム313d、画素補間方法テーブル受信プログラム313e、アップデート実行プログラム313f、画素補間方法決定プログラム313g、等を格納している。
【0055】
バージョン要求信号送信プログラム313aは、例えば、CPU311に、再生装置10に対して、当該再生装置10の画素補間方法テーブルT1のバージョン情報を要求するバージョン要求信号を送信する機能を実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU311は、スケーリング処理を実行する際、先ず、バージョン要求信号送信プログラム313aを実行して、再生装置10に対して前記のバージョン要求信号を送信する。
このとき、CPU311は、HDMIのCECベンダコマンドを利用して要求信号を送信する。
CPU311は、かかるバージョン要求信号送信プログラム313aを実行することにより、通信部21とともにバージョン要求信号送信手段として機能する。
【0056】
バージョン情報受信プログラム313bは、例えば、CPU311に、上記のバージョン要求信号に応答して再生装置10から返信されたバージョン情報を受信する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、CPU311は、再生装置10のバージョン情報返信プログラム163bの実行により、映像出力装置20から前記バージョン情報が返信された場合、バージョン情報受信プログラム313bを実行させることにより、再生装置10の画素補間方法テーブルT1のバージョン情報を受信する。
CPU311は、かかるバージョン情報受信プログラム313bを実行することにより、通信部21とともにバージョン情報受信手段として機能する。
【0057】
判断プログラム313cは、例えば、CPU311に、再生装置10の画素補間方法テーブルT1のバージョン情報と、当該映像出力装置20の画素補間方法テーブルT2のバージョン情報とを比較して、再生装置10と映像出力装置20の何れの画素補間方法テーブルが新しいかを判断する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、CPU311は、バージョン情報受信プログラム313bの実行により、再生装置10のバージョン情報を受信すると、メモリ部312に記憶された画素補間方法テーブルT2を参照して、画素補間方法テーブルT1のバージョン情報と、画素補間方法テーブルT2のバージョン情報と、を比較し、何れが新しいかを判断する。
例えば、図4に示すように、映像出力装置20の画素補間方法テーブルT2のバージョン情報が「Ver.2」の場合、再生装置10から取得したバージョン情報が「Ver.1」であるなら、CPU311は、映像出力装置20の方が新しいバージョンの画素補間方法テーブルを備えていると判断する。
CPU311は、かかる判断プログラム313cを実行することにより、判断手段として機能する。
【0058】
制御プログラム313dは、例えば、CPU311に、映像出力装置20の画素補間方法テーブルT2、又は再生装置10の画素補間方法テーブルT1を映像出力装置20に送信させるための制御信号、の何れか一方を、再生装置10に対して送信する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、CPU311は、判断プログラム313cの実行により、映像出力装置20の画素補間方法テーブルT2の方が新しいと判断された場合、当該映像出力装置20の画素補間方法テーブルT2を再生装置10に送信する。
一方、CPU311は、判断プログラム313cの実行により、再生装置10の画素補間方法テーブルT1の方が新しいと判断された場合、再生装置10に対して、再生装置10の画素補間方法テーブルT1を映像出力装置20に送信させる制御信号を送信する。
このとき、CPU311は、HDMIのCECベンダコマンドを利用して画素補間方法テーブルT2や制御信号を送信する。
CPU311は、かかる制御プログラム313dを実行することにより、通信部21とともに制御手段として機能する。
【0059】
画素補間方法テーブル受信プログラム313eは、例えば、CPU311に、再生装置10の画素補間方法テーブル送信プログラム163dの実行により、再生装置10から送信された画素補間方法テーブルT1を受信する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、CPU311は、再生装置10の画素補間方法テーブル送信プログラム163dの実行により、再生装置10から画素補間方法テーブルT1が送信された場合、画素補間方法テーブル受信プログラム313eを実行させることにより、再生装置10の画素補間方法テーブルT1のバージョン情報を受信する。
CPU311は、受信した画素補間方法テーブルT1を、メモリ部312のデータエリア312bに保存する。
また、このとき、CPU311は、HDMIのCECベンダコマンドを利用して画素補間方法テーブルT1を送信する。
CPU311は、かかる画素補間方法テーブル受信プログラム313eを実行することにより、通信部21とともに画素補間方法テーブル受信手段として機能する。
【0060】
アップデート実行プログラム313fは、例えば、CPU311に、画素補間方法テーブル受信プログラム313eの実行により、再生装置10から画素補間方法テーブルT1を受信した場合、受信した画素補間方法テーブルT1を用いて、既存の画素補間方法テーブルT2のアップデートを実行する機能を実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU311は、画素補間方法テーブル受信プログラム313eの実行により、画素補間方法テーブルT1を受信した場合、画素補間方法テーブルT1と既存の画素補間方法テーブルT2とを比較して、画素補間方法テーブルT1の「画素補間方法種類」の中から、画素補間方法テーブルT2の「画素補間方法種類」として記憶されていない方法を抽出し、これを画素補間方法テーブルT2の「画素補間方法種類」に追加する。その後、CPU311は、規定の優劣順位に従って、画素補間方法の優劣順位を振りなおす。
すなわち、CPU311は、新しいバージョンのテーブル(画素補間方法テーブルT1)に合わせて古いバージョンのテーブル(画素補間方法テーブルT2)を更新することとなる。
CPU311は、かかるアップデート実行プログラム313fを実行することにより、第1アップデート実行手段として機能する。
【0061】
画素補間方法決定プログラム313gは、例えば、CPU311に、再生装置10及び映像出力装置20の何れの装置を用いてスケーリング処理を実行するかを決定させる機能を実現させるプログラムである。
具体的には、CPU311は、再生装置10のアップデート実行プログラム163e、又は映像出力装置20のアップデート実行プログラム313fの実行により、画素補間方法テーブルT1と画素補間方法テーブルT2とが同一のバージョンになった場合、以下の機器決定処理を実行し、再生装置10と映像出力装置20の何れの画素補間方法が優劣順位が高いかを判断する。すなわち、再生装置10と映像出力装置20のどちらのスケーリング処理能力が高いか判断する。
【0062】
まず、CPU311は、画素補間方法テーブルT1において識別子にチェックの入った画像補間方法を、再生装置10の画像補間方法情報として、再生装置10から取得する。
具体的には、CPU311は、再生装置10に対して、再生装置10のスケーリング処理時の画素補間方法を示す画素補間方法情報を要求する要求信号を送信する。すると、再生装置10のCPU161は、この要求信号に応答して、メモリ部162のデータエリア162bに記憶された画素補間方法テーブルT1を参照して識別子にチェックの入った画像補間方法を抽出し、画素補間方法情報として映像出力装置20に対して送信する。
【0063】
CPU311は、再生装置10から画素補間方法情報を受信すると、メモリ部312を参照し、取得した再生装置10の画像補間方法と、画素補間方法テーブルT2において識別子にチェックの入った画像補間方法(即ち、映像出力装置20の画像補間方法)との優劣順位を比較して、再生装置10と映像出力装置20の何れの画素補間方法が高性能かを判断する。そして、CPU311は、優劣順位の高い画像補間方法を保持した装置を、スケーリング処理に用いる装置として決定する。
その後、CPU311は、スケーリング処理の実行を指示する指示信号を再生装置10Aの映像処理部13や、映像出力装置20Aの映像処理部25に対して出力する。
【0064】
例えば、図5に示すように、再生装置10の画素補間方法が「A」で、映像出力装置20の画素補間方法テーブルT2では、画素補間方法「E」が選択されている場合、優劣順位はA=2、E=1であるため、CPU311は、映像出力装置20の方がスケーリング処理能力が高いと判断し、映像出力装置20をスケーリング処理に用いる機器として決定する。
【0065】
次に、本実施形態のスケーリング処理システム1の動作を説明する。
【0066】
図6、7は、本実施形態におけるスケーリング処理システム1によって実行される画素補間方法テーブルのアップデート処理を示すフローチャートである。
まず、図6のフローチャートにて、映像出力装置20の画素補間方法テーブルT2の方が、新しいバージョンである場合について説明する。
【0067】
アップデート処理が開始されると、まず、ステップS11において、映像出力装置20の制御部31は、通信部21を介して画素補間方法テーブルT1のバージョン情報を要求するバージョン要求信号を再生装置10に対して送信する。
次いで、ステップS12において、再生装置10の制御部16は、通信部14によって映像出力装置20から送信されたバージョン要求信号を受信する。
次いで、ステップS13において、再生装置10の制御部16は、通信部14を介して画素補間方法テーブルT1のバージョン情報を映像出力装置20に対して返信する。
次いで、ステップS14において、映像出力装置20の制御部31は、通信部21によって再生装置10から返信された画素補間方法テーブルT1のバージョン情報を受信する。
次いで、ステップS15において、映像出力装置20の制御部31は、再生装置10の画素補間方法テーブルT1のバージョン情報と、映像出力装置20の画素補間方法テーブルT2のバージョン情報とを比較し、何れの画素補間方法テーブルが新しいかを判断する。
次いで、ステップS16において、映像出力装置20の制御部31は、映像出力装置20の画素補間方法テーブルT2の方が新しいと判断する。
次いで、ステップS17において、映像出力装置20の制御部31は、通信部21を介して画素補間方法テーブルT2を再生装置10に対して送信する。
次いで、ステップS18において、再生装置10の制御部16は、通信部14によって映像出力装置20から送信された画素補間方法テーブルT2を受信する。
次いで、ステップS19において、再生装置10の制御部16は、画素補間方法テーブルT2を用いて、再生装置10の画素補間方法テーブルT1をアップデートし、本処理を終了する。
【0068】
次に、図7のフローチャートにて、再生装置10の画素補間方法テーブルT1の方が、新しいバージョンである場合について説明する。
【0069】
なお、図7におけるステップS21〜ステップS25は、上記図6のステップS11〜ステップS15と同様であるため、その説明は省略する。
ステップS26において、映像出力装置20の制御部31は、再生装置10の画素補間方法テーブルT1の方が新しいと判断する。
次いで、ステップS27において、映像出力装置20の制御部31は、通信部21を介して画素補間方法テーブルT1を映像出力装置20に送信させる制御信号を再生装置10に対して送信する。
次いで、ステップS28において、再生装置10の制御部16は、通信部14によって映像出力装置20から送信された制御信号を受信する。
次いで、ステップS29において、再生装置10の制御部16は、通信部14を介して画素補間方法テーブルT1を映像出力装置20に対して送信する。
次いで、ステップS30において、映像出力装置20の制御部31は、通信部21によって再生装置10から送信された画素補間方法テーブルT1を受信する。
次いで、ステップS31において、映像出力装置20の制御部31は、画素補間方法テーブルT1を用いて、映像出力装置20の画素補間方法テーブルT2をアップデートし、本処理を終了する。
【0070】
以上のように、本実施形態のスケーリング処理システム1によれば、HDMIを介して接続された再生装置10と映像出力装置20とを有するスケーリング処理システム1において、再生装置10と映像出力装置20の画素補間方法テーブルを同一にすることにより、互いの画素補間方法の性能を互いに認識可能とできるため、スケーリング処理に適した機器を適切に判断できる。
このため、スケーリング処理に際して元の画質をできるだけ維持でき、より高画質な画像を実現することができる。
【0071】
また、HDMIのCECベンダコマンドにより画素補間方法テーブルT1、T2の送受信を行っているため、情報量が多くとも対応可能となって、迅速な処理を実現することができる。
【0072】
また、HDMIのCECは、画素補間方法情報の他、例えば、高画質化機能情報等のような他の情報の伝達に利用することもできる。
【0073】
なお、上記実施形態においては、映像出力装置20が、画素補間方法決定プログラム313gにより機器決定処理を実行する構成であるが、かかる画素補間方法決定プログラム313gを再生装置10に備え、再生装置10により機器決定処理が実行される構成とすることもできる。
すなわち、映像出力装置20により画素補間方法テーブルのアップデート処理を実行し、その後、再生装置10により機器決定処理を実行する構成とすることもできる。
【0074】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0075】
第2実施形態のスケーリング処理システム2は、再生装置10Aと、映像出力装置20Aと、を備えて構成されている。
【0076】
図8に示すように、再生装置10Aは、例えば、読み取り部11と、デコーダ部12と、映像処理部13と、通信部14と、キー操作部15と、これら各部を統括制御する制御部17と、等を備えて構成されている。
【0077】
制御部17は、再生装置10Aの動作全般を統括制御するCPU171と、ワークエリア172a及びデータエリア172bを備えたメモリ部172と、プログラム格納エリアを有したROM173と、等を備えて構成されている。
【0078】
メモリ部172のエリア172bには、画素補間テーブルT3が記憶されている。
なお、画素補間テーブルT3は、第1実施形態の画素補間テーブルT1やT2と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0079】
ROM173には、例えば、バージョン要求信号送信プログラム173a、バージョン情報受信プログラム173b、判断プログラム173c、制御プログラム173d、画素補間方法テーブル受信プログラム173e、アップデート実行プログラム173f、画素補間方法決定プログラム173g、等が備えられている。
なお、これらのバージョン要求信号送信プログラム173a、バージョン情報受信プログラム173b、判断プログラム173c、制御プログラム173d、画素補間方法テーブル受信プログラム173e、アップデート実行プログラム173f、画素補間方法決定プログラム173gは、それぞれ、第1実施形態におけるバージョン要求信号送信プログラム313a、バージョン情報受信プログラム313b、判断プログラム313c、制御プログラム313d、画素補間方法テーブル受信プログラム313e、アップデート実行プログラム313f、画素補間方法決定プログラム313gと同様の機能を実現するものであるため、詳細な説明は省略する。
【0080】
また、映像出力装置20Aは、通信部21と、信号受信部22と、信号処理部23と、切換部24と、映像処理部25と、音声処理部26と、OSD回路27と、表示部28と、音声出力部29と、キー操作部30と、これら各部を統括制御する制御部32と、等を備えて構成されている。
【0081】
制御部32は、映像出力装置20Aの動作全般を統括制御するCPU321と、ワークエリア322a及びデータエリア322bを備えたメモリ部322と、プログラム格納エリアを有したROM323と、等を備えて構成されている。
【0082】
メモリ部322のデータエリア322bには、画素補間テーブルT4が記憶されている。
なお、画素補間テーブルT4は、第1実施形態の画素補間テーブルT1やT2と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0083】
ROM323には、例えば、バージョン要求信号受信プログラム323a、バージョン情報返信プログラム323b、受信プログラム323c、画素補間方法テーブル送信プログラム323d、アップデート実行プログラム323e、等が備えられている。
なお、これらのバージョン要求信号受信プログラム323a、バージョン情報返信プログラム323b、受信プログラム323c、画素補間方法テーブル送信プログラム323d、アップデート実行プログラム323eは、それぞれ、第1実施形態におけるバージョン要求信号受信プログラム163a、バージョン情報返信プログラム163b、受信プログラム163c、画素補間方法テーブル送信プログラム163d、アップデート実行プログラム163eと同様の機能を実現するものであるため、詳細な説明は省略する。
【0084】
図9、10は、本実施形態におけるスケーリング処理システム2によって実行される機器決定処理を示すフローチャートである。
図9のフローチャートは、再生装置10Aの画素補間方法テーブルT3の方が、新しいバージョンである場合について説明している。
なお、図9におけるステップS101、S104、S105、S106、S107は、再生装置10Aの制御部17により実行され、その具体的な処理内容は、第1実施形態における図6のステップS11、S14、S15、S16、S17と同様であるため詳細な説明は省略する。
また、図9におけるステップS102、S103、S108、S109は、映像出力装置20Aの制御部32により実行され、その具体的な処理内容は、第1実施形態における図6のステップS12、S13、S18、S19と同様であるため詳細な説明は省略する。
【0085】
また、図10のフローチャートは、映像出力装置20Aの画素補間方法テーブルT4の方が、新しいバージョンである場合について説明している。
なお、図10におけるステップS201、S204、S205、S206、S207、S210、S211は、再生装置10Aの制御部17により実行され、その具体的な処理内容は、第1実施形態における図7のステップS21、S24、S25、S26、S27、S30、S31と同様であるため詳細な説明は省略する。
また、図10におけるステップS202、S203、S208、S209は、映像出力装置20Aの制御部32により実行され、その具体的な処理内容は、第1実施形態における図7のステップS22、S23、S28、S29と同様であるため詳細な説明は省略する。
【0086】
すなわち、本実施形態のスケーリング処理システム2においては、再生装置10Aの制御部17がバージョン要求信号を送信し、映像出力装置20Aの制御部32がこれに返信する構成である。再生装置10Aは、映像出力装置20Aからの返信に基づいて、バージョン情報を比較・判断して、より新しい画素補間方法テーブルを判断し、その判断結果に基づいて、画素補間方法テーブルのアップデート処理を実行する。そして、その後、再生装置10Aの制御部17が、優劣順位の高い画像補間方法を保持した装置を、スケーリング処理に用いる装置として決定する機器決定処理を実行する。
【0087】
なお、上記実施形態においては、再生装置10Aが、画素補間方法決定プログラム173gにより機器決定処理を実行する構成であるが、かかる画素補間方法決定プログラム173gを映像出力装置20Aに備え、映像出力装置20Aにより機器決定処理が実行される構成とすることもできる。
すなわち、再生装置10Aにより画素補間方法テーブルのアップデート処理を実行し、その後、映像出力装置20Aにより機器決定処理を実行する構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0088】
1 スケーリング処理システム
10 再生装置
13 映像処理部
14 通信部(バージョン要求信号受信手段、バージョン情報返信手段、受信手段、画素補間方法テーブル送信手段)
16 制御部
162 メモリ部
162a ワークエリア
162b データエリア
T1 画素補間方法テーブル
163 ROM
163a バージョン要求信号受信プログラム(バージョン要求信号受信手段)
163b バージョン情報返信プログラム(バージョン情報返信手段)
163c 受信プログラム(受信手段)
163d 画素補間方法テーブル送信プログラム(画素補間方法テーブル送信手段)
163e アップデート実行プログラム(第2アップデート実行手段)
20 映像出力装置
21 通信部(バージョン要求信号送信手段、バージョン情報受信手段、制御手段、画素補間方法テーブル受信手段)
25 映像処理部
31 制御部
312 メモリ部
312a ワークエリア
312b データエリア
T2 画素補間方法テーブル
313 ROM
313a バージョン要求信号送信プログラム(バージョン要求信号送信手段)
313b バージョン情報受信プログラム(バージョン情報受信手段)
313c 判断プログラム(判断手段)
313d 制御プログラム(制御手段)
313e 画素補間方法テーブル受信プログラム(画素補間方法テーブル受信手段)
313f アップデート実行プログラム(第1アップデート実行手段)
313g 画素補間方法決定プログラム
2 スケーリング処理システム
10A 再生装置
13 映像処理部
14 通信部(バージョン要求信号送信手段、バージョン情報受信手段、制御手段、画素補間方法テーブル受信手段)
17 制御部
172 メモリ部
172a ワークエリア
172b データエリア
T3 画素補間方法テーブル
173 ROM
173a バージョン要求信号送信プログラム(バージョン要求信号送信手段)
173b バージョン情報受信プログラム(バージョン情報受信手段)
173c 判断プログラム(判断手段)
173d 制御プログラム(制御手段)
173e 画素補間方法テーブル受信プログラム(画素補間方法テーブル受信手段)
173f アップデート実行プログラム(第1アップデート実行手段)
173g 画素補間方法決定プログラム
20A 映像出力装置
21 通信部(バージョン要求信号受信手段、バージョン情報返信手段、受信手段、画素補間方法テーブル送信手段)
25 映像処理部
31 制御部
312 メモリ部
312a ワークエリア
312b データエリア
T4 画素補間方法テーブル
323 ROM
323a バージョン要求信号受信プログラム(バージョン要求信号受信手段)
323b バージョン情報返信プログラム(バージョン情報返信手段)
323c 受信プログラム(受信手段)
323d 画素補間方法テーブル送信プログラム(画素補間方法テーブル送信手段)
323e アップデート実行プログラム(第2アップデート実行手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
HDMI(High Definition Multimedia Interface)を介して接続された再生装置と映像出力装置とを有するスケーリング処理システムにおいて、
前記映像出力装置及び前記再生装置は、それぞれ、当該スケーリング処理システムにおけるスケーリング処理時の画素補間方法の優劣を決定する画素補間方法テーブルを備え、
前記映像出力装置は、
前記再生装置に対して、当該再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を要求するバージョン要求信号を送信するバージョン要求信号送信手段と、
前記バージョン要求信号に応答して前記再生装置から返信された前記再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を受信するバージョン情報受信手段と、
前記バージョン情報受信手段により受信された前記再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報と、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報とを比較して、前記再生装置と前記映像出力装置の何れの画素補間方法テーブルが新しいかを判断する判断手段と、
前記判断手段により当該映像出力装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルを前記再生装置に送信するとともに、前記判断手段により前記再生装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、前記再生装置に対して、当該再生装置の画素補間方法テーブルを前記映像出力装置に送信させる制御信号を送信する制御手段と、
前記制御信号に応答して前記再生装置により送信された画素補間方法テーブルを受信する画素補間方法テーブル受信手段と、
前記画素補間方法テーブル受信手段により前記再生装置の画素補間方法テーブルを受信した場合、受信した画素補間方法テーブルを用いて、既存の画素補間方法テーブルのアップデートを実行する第1アップデート実行手段と、
を備え、
前記再生装置は、
前記映像出力装置の前記バージョン要求信号送信手段により送信された前記バージョン要求信号を受信するバージョン要求信号受信手段と、
前記映像出力装置に対して、前記バージョン要求信号に応答して当該再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を返信するバージョン情報返信手段と、
前記制御手段により送信された画素補間方法テーブル又は前記制御信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により前記制御信号を受信した場合、画素補間方法テーブルを前記映像出力装置に対して送信する画素補間方法テーブル送信手段と、
前記受信手段により前記映像出力装置の画素補間方法テーブルを受信した場合、受信した画素補間方法テーブルを用いて、既存の画素補間方法テーブルのアップデートを実行する第2アップデート実行手段と、
を備えることを特徴とするスケーリング処理システム。
【請求項2】
HDMIを介して接続された再生装置と映像出力装置とを有するスケーリング処理システムにおいて、
前記映像出力装置及び前記再生装置は、それぞれ、当該スケーリング処理システムにおけるスケーリング処理時の画素補間方法の優劣を決定する画素補間方法テーブルを備え、
前記再生装置は、
前記映像出力装置に対して、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を要求するバージョン要求信号を送信するバージョン要求信号送信手段と、
前記バージョン要求信号に応答して前記映像出力装置から返信された前記映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を受信するバージョン情報受信手段と、
前記バージョン情報受信手段により受信された前記映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報と、当該再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報とを比較して、前記映像出力装置と前記再生装置の何れの画素補間方法テーブルが新しいかを判断する判断手段と、
前記判断手段により当該再生装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、当該再生装置の画素補間方法テーブルを前記映像出力装置に送信するとともに、前記判断手段により前記映像出力装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、前記映像出力装置に対して、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルを前記再生装置に送信させる制御信号を送信する制御手段と、
前記制御信号に応答して前記映像出力装置により送信された画素補間方法テーブルを受信する画素補間方法テーブル受信手段と、
前記画素補間方法テーブル受信手段により前記映像出力装置の画素補間方法テーブルを受信した場合、受信した画素補間方法テーブルを用いて、既存の画素補間方法テーブルのアップデートを実行する第1アップデート実行手段と、
を備え、
前記映像出力装置は、
前記再生装置の前記バージョン要求信号送信手段により送信された前記バージョン要求信号を受信するバージョン要求信号受信手段と、
前記再生装置に対して、前記バージョン要求信号に応答して当該映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を返信するバージョン情報返信手段と、
前記制御手段により送信された画素補間方法テーブル又は前記制御信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により前記制御信号を受信した場合、画素補間方法テーブルを前記再生装置に対して送信する画素補間方法テーブル送信手段と、
前記受信手段により前記再生装置の画素補間方法テーブルを受信した場合、受信した画素補間方法テーブルを用いて、既存の画素補間方法テーブルのアップデートを実行する第2アップデート実行手段と、
を備えることを特徴とするスケーリング処理システム。
【請求項3】
前記画素補間方法テーブル送信手段は、HDMIのCEC(Consumer Electronics Control)ベンダコマンドにより前記画素補間方法テーブルを送信し、
前記画素補間方法テーブル受信手段は、HDMIのCECベンダコマンドにより前記画素補間方法テーブルを受信することを特徴とする請求項1又は2に記載のスケーリング処理システム。
【請求項4】
HDMIを介して再生装置と接続される映像出力装置において、
スケーリング処理時の画素補間方法の優劣を決定する画素補間方法テーブルを備え、
前記再生装置に対して、当該再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を要求するバージョン要求信号を送信するバージョン要求信号送信手段と、
前記バージョン要求信号に応答して前記再生装置から返信された前記再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を受信するバージョン情報受信手段と、
前記バージョン情報受信手段により受信された前記再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報と、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報とを比較して、前記再生装置と前記映像出力装置の何れの画素補間方法テーブルが新しいかを判断する判断手段と、
前記判断手段により当該映像出力装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルを前記再生装置に送信するとともに、前記判断手段により前記再生装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、前記再生装置に対して、当該再生装置の画素補間方法テーブルを前記映像出力装置に送信させる制御信号を送信する制御手段と、
前記制御信号に応答して前記再生装置により送信された画素補間方法テーブルを受信する画素補間方法テーブル受信手段と、
前記画素補間方法テーブル受信手段により前記再生装置の画素補間方法テーブルを受信した場合、受信した画素補間方法テーブルを用いて、既存の画素補間方法テーブルのアップデートを実行するアップデート実行手段と、
を備えることを特徴とする映像出力装置。
【請求項5】
HDMIを介して接続された映像出力装置と接続される再生装置において、
前記映像出力装置に対して、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョンを要求するバージョン要求信号を送信するバージョン要求信号送信手段と、
前記バージョン要求信号に応答して前記映像出力装置から返信された前記映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報を受信するバージョン情報受信手段と、
前記バージョン情報受信手段により受信された前記映像出力装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報と、当該再生装置の画素補間方法テーブルのバージョン情報とを比較して、前記映像出力装置と前記再生装置の何れの画素補間方法テーブルが新しいかを判断する判断手段と、
前記判断手段により当該再生装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、当該再生装置の画素補間方法テーブルを前記映像出力装置に送信するとともに、前記判断手段により前記映像出力装置の画素補間方法テーブルの方が新しいと判断された場合、前記映像出力装置に対して、当該映像出力装置の画素補間方法テーブルを前記再生装置に送信させる制御信号を送信する制御手段と、
前記制御信号に応答して前記映像出力装置により送信された画素補間方法テーブルを受信する画素補間方法テーブル受信手段と、
前記画素補間方法テーブル受信手段により前記映像出力装置の画素補間方法テーブルを受信した場合、受信した画素補間方法テーブルを用いて、既存の画素補間方法テーブルのアップデートを実行するアップデート実行手段と、
を備えることを特徴とする再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−4150(P2011−4150A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−145357(P2009−145357)
【出願日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】