説明

スケール及びその製造方法並びにアブソリュートエンコーダ

【課題】高分解能を有するアブソリュートエンコーダに有用なスケールを提供する。
【解決手段】 アブソリュートエンコーダのスケールには、少なくとも1つの方向に沿って所定のピッチで複数のマークが配列されている。前記スケールは、前記少なくとも1つの方向に沿って前記所定のピッチで配置された光反射性または光透過性を有する複数のマークを含む基材を有する。前記複数のマークのうちの一部のマークには、光を減衰させる膜が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スケール及びその製造方法並びにアブソリュートエンコーダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、位置や角度を計測する目的で、アブソリュートエンコーダが用いられる。特許文献1〜3には、スケールの移動方向にランダムに配列されたマークに光束を照明しマークを透過又は反射した検出光の有無を符号として取り出すことでアブソリュートコードを読み込むアブソリュートエンコーダが開示されている。検出光を取り出すために、特許文献1〜3に開示のアブソリュートエンコーダのスケールには、その移動方向に透過性マーク及び非透過性マーク、又は、反射性マーク及び非反射性マークがランダムに配列されている。よって、アブソリュートエンコーダを高分解能化するには結像光学系と受光素子アレイの素子の精細さを必要とする。
【0003】
インクリメンタルエンコーダでは、透過性マークと非透過性マーク(又は、反射性マークと非反射性マーク)とがスケールの全領域において規則的に配列される。一方、アブソリュートエンコーダでは、透過性マークと非透過性マーク(又は、反射性マークと非反射性マーク)とがスケールの全領域において規則的に配列されない。そのため、アブソリュートエンコーダのスケールを製造するときに、インクリメンタルエンコーダのスケールを製造するときに利用できる「フォトマスク」や「型」による転写の技術をそのまま利用できない場合がある。例えば、スケールが「フォトマスク」または「型」に対して長尺の場合、複数回の転写が必要となるところ、そのためには複数種類の「フォトマスク」または「型」が必要となってしまう。そこで、アブソリュートエンコーダのスケールにマークを形成するときには、レーザ描画装置などを用いた直描加工法が用いられる。しかし、アブソリュートエンコーダの高分解能化のためには、スケールの基材に多数の微細なマークを高精度に描画する必要がある。そうするためには、レーザ描画装置のグリッドを細かくしなければならず、描画に時間がかかり生産性に問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭60−152916号公報
【特許文献2】特開平1−152314号公報
【特許文献3】特表2004−529344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、高分解能を有するアブソリュートエンコーダに有用なスケールを提供することを例示的目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの側面は、少なくとも1つの方向に沿って所定のピッチで複数のマークが配列された、アブソリュートエンコーダのスケールであって、前記少なくとも1つの方向に沿って前記所定のピッチで配置された光反射性または光透過性を有する複数のマークを含む基材を有し、前記複数のマークのうちの一部のマークには、光を減衰させる膜が形成されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、例えば、高分解能を有するアブソリュートエンコーダに有用なスケールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】アブソリュートエンコーダの一例を示す図である。
【図2】第1実施形態のスケールの製造フローおよびマークを反射した検出光の様子を示した図である。
【図3】第2実施形態のスケールの製造フローおよびマークを反射した検出光の様子を示した図である。
【図4】第3実施形態のスケールの製造フローおよびマークを透過した検出光の様子を示した図である。
【図5】第4実施形態のスケールを示した図である。
【図6】第5実施形態の2次元アブソリュートエンコーダのスケールを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
アブソリュートエンコーダの構成を図1に示される透過型のアブソリュートロータリーエンコーダを用いて説明する。アブソリュートロータリーエンコーダは、回転軸を回転中心として回転するスケールSCLの絶対回転角度を計測する。絶対回転角度は、検出ヘッドHEADを用いて、スケールSCLに所定のピッチで配列された複数のマークの中の所定数のマークを検出することにより計測する。点光源LEDから射出された発散光束は、コリメータレンズLNSにて平行光に変換される。平行光は、透過率の異なる複数種類のマークで構成されるMビットのアブソリュートコードを埋め込んだ相対回転移動するスケールSCLに照明される。なお、当該透過率は、点光源LEDが発する光の波長に対するものである。
【0010】
スケールSCLには、まず非透過性マークをスケールSCLの中心軸の周りに等角度間隔で放射状に配列し、その間に透過性マーク又は半透過性マークを配列している。もちろん、スケールSCLに、透過性マークを等角度間隔で放射状に配列し、その間に非透過性マーク又は半透過性マークを配列するようにもできる。半透過性マークは、透過性マークに半透過薄膜の付設、透過性マークのサイズの縮小、ハッチングパターン等による部分遮光などにより実現できるが、透過光量が減少できればどの手法を用いても構わない。図1では半透過性マークを模式的に点線で、透過性マークを実線で記述している。
【0011】
半透過性マーク及び透過性マークの2種類のマークのいずれかが一定の間隔(ピッチ)で配列されて、Mビットのアブソリュートコードを構成している。図1の例では、2種類のマークは形状が同じで透過率が互いに異なり、かつ、2種類のマークのそれぞれはマーク内において一様の透過率を有している。スケールSCLの半透過性マーク及び透過性マークを透過した光は検出器(受光素子アレイ)PDAにて受光される。受光素子アレイPDAは受光した光の信号SIGを算出部CULC(処理部)に出力し、算出部CULCは、受光素子アレイPDAの出力に基づいてスケールSCLの角度(絶対角度)を求める。図1では、ロータリーエンコーダを説明したが、スケールSCLの位置(絶対位置)を計測するリニアエンコーダに対しても本発明は適用可能である。
【0012】
以下に、アブソリュートエンコーダのスケールに係る実施形態について詳細に説明する。
【0013】
〔第1実施形態〕
図2は第1実施形態のスケールの製造フローおよびマークを反射した検出光の様子を示している。S1で、SUS、低膨張ガラスなどのベースBaの上に、酸化クロムなどの光吸収膜(黒色膜)Abを成膜する。S1において、光吸収膜Abが成膜されたベースBaが、光吸収性を有する基材を構成している。S2で、光吸収膜Abの上に金属膜などの反射材の膜RFを成膜する。S3で、反射材の膜RFの上にレジストを塗布し、フォトマスクを用いて露光し、現像することによって、一定のピッチを有するレジストのパターンRSPを形成する。S4で、レジストRSPのパターンをマスクとして反射材の膜RFをエッチングし、レジストのパターンRSPを除去して、一定のピッチを有する反射材のマークのパターンRGPを形成する。S1からS4までの工程は、所定のピッチで配置された光反射性を有する複数のマークを含む基材を用意する工程である。S4までの工程が行われると、反射材のマークが一定のピッチで光吸収膜Abの上に規則的に配列された、通常の反射型インクリメンタルエンコーダのスケールと同等のマークのパターンRGPが得られる。
【0014】
S5で、反射材のマークのパターンRGPの上に、感光性の透明樹脂に顔料、染料等の着色剤(光吸収材)を分散した感光液を塗布して、第1厚さの感光性樹脂層HTLを形成する。S5では、さらに、ガルバノスキャナやポリゴンスキャナなどの光スキャナを用いて、青色乃至紫外領域の波長を有する光束で感光性樹脂層HTLを選択的に露光し、露光部分を硬化させる。S6で、感光性樹脂層HTLを現像して未硬化部分を除去することによって、特定の反射材の上に光を減衰させる着色層が配置された低反射性マークHRMのパターンHTPを形成する。S5及びS6は、複数のマークのうちの一部のマークに光を減衰させる膜を形成する工程である。アブソリュートエンコーダに用いる光源LEDの発光素子の波長において、着色層を往復するときの光透過率が例えば50%となるように、着色剤の種類、濃度、着色層の厚さなどを管理(選択)するものとする。着色層が配置されなかった反射材は高反射性マークRFMを構成する。着色層の無い高反射性マークRFMの反射光量を100%とするとき、着色層で覆われた低反射性マークHRMの反射光量を例えば50%として、反射率を判別できるようすることができる。その結果、図2の(c)のように、反射性マークRFMと半反射性マークHRMをアブソリュートエンコーダの巡回符号の1、0にそれぞれ対応させることが可能となる。
【0015】
図1に示すように、低反射性マークHRMにおける反射材の部分を覆う着色層の端部は低反射性マークHRMの端部と一致していない。しかし、低反射性マークHRMの光学的な境界は、着色層で覆われた反射材のマーク部分の端部によって決まる。よって、着色層の境界の精度は緩くてもよい。そのため、着色層を光スキャナで描画するためのグリッドは粗くても良く、太い光束の光スキャナを用いて高速に描画することが可能である。なお、低反射性マークHRMは、必ずしも反射光量が高反射性マークRFMのそれの半分であることを要せず、反射光量が判別可能であれば他の値でも構わない。また、本実施形態では、低反射性マークHRMにおいて着色層を反射材の上の全部に配置したが、反射材の上の少なくとも一部に着色材が配置されていればよい。
【0016】
〔第2実施形態〕
図3は第2実施形態のスケールの製造フローおよびマークを反射した検出光の様子を示している。S11で、SUS、ガラスなどの材料からなるベースBaの上部に金属膜(反射膜)RFを成膜する。第2実施形態では、S11で成膜された反射膜RFを含むベースBaが光反射性を有する基材を構成している。S12で、反射膜RFの上に酸化クロムなどの光吸収膜(非反射部材)Abを成膜する。S13で、光吸収膜Abの上にレジストを塗布し、フォトマスクを用いて露光し、現像することによって、レジストのパターンRSPを形成する。S14で、レジストのパターンRSPをマスクとして光吸収膜Abをエッチングし、レジストのパターンRSPを除去して、光吸収材のマークAbMの周期パターンAbPを形成する。
【0017】
S15で、光吸収材のマークAbMの周期パターンAbPの上に、感光性の透明樹脂に顔料、染料等の着色剤(光吸収材)を分散した感光液を塗布して感光性樹脂層HTLを形成する。S15では、さらに、ガルバノスキャナやポリゴンスキャナなどの光スキャナを用いて青色乃至紫外領域の波長を有する光束で感光性樹脂層HTLを選択的に露光して露光部分を硬化させる。S16で、感光性樹脂層HTLを現像して未硬化部分を除去することによって、着色層(半透過層)のパターンHTPを形成する。反射膜RF上で隣接する光吸収材のマークAbMによって挟まれた複数の領域のうち、着色層で覆われなかった領域が高反射性マークRFMを構成し、着色層で覆われた部分が低反射性マークHRMを構成する。高反射性マークRFM及び低反射性マークHRMは、図3の(c)のように、反射光量の違いでアブソリュートエンコーダの巡回符号の1,0にそれぞれ対応させることが可能となる。
【0018】
〔第3実施形態〕
図4は第3実施形態の透過型のスケールの製造フローを示している。S21で、ガラスなどの光透過性材料からなるベースGの上にクロム金属膜などの光吸収材の非透過膜Crを成膜する。第3実施形態では、ベースGが光透過性を有する基材を構成している。S22で、非透過膜Crの上にレジストを塗布し、フォトマスクを用いて露光し、現像することによって、レジストのパターンRSPを形成する。S23で、レジストRSPのパターンをマスクとして非透過膜Crをエッチングし、レジストのパターンRSPを除去して、光吸収材の周期パターンCrPを形成する。
【0019】
S24で、非透過膜の周期パターンCrPの上に、感光性の透明樹脂に顔料、染料等の着色剤(光吸収材)を分散した感光液を塗布して感光性樹脂層HTLを形成する。S24では、さらに、ガルバノスキャナやポリゴンスキャナなどの光スキャナを用いて青色乃至紫外領域の波長を有する光束で感光性樹脂層HTLを選択的に露光して露光部分を硬化させる。S25で、感光性樹脂層HTLを現像して未硬化部分を除去することによって、着色層(半透過層)のパターンHTPを形成する。アブソリュートエンコーダに用いる光源LEDの発光素子の波長において、着色層を透過するときの透過率を例えば50%となるように、着色剤の種類、濃度、着色層の厚さなどを管理(選択)するものとする。ベースG上で非透過膜の周期パターンCrPが形成されなかった領域のうち、着色層で覆われなかった部分が高透過性マークTRMを構成し、着色層で覆われた部分が低透過性マークHTMを構成する。高透過性マークTRM及び低透過性マークHTMは、図4の(c)のように、透過光量の違いでアブソリュートエンコーダの巡回符号の1,0にそれぞれ対応させることができる。
【0020】
〔第4実施形態〕
図5は第4実施形態の透過型スケールを示している。図4の(a)に示されるスケールは、ガラスなどの材料からなるベースGの上に非透過膜のパターンCrPを形成している。更にベースGの上で非透過膜のパターンCrPが存在していない部分の上に選択的に着色層(光吸収層)HTを付与して配置する。その際に、着色層HTの組成が同一で厚さが互いに異なることで光を減衰させる度合いが異なるようにしている。図5の(a)の例では、着色層HTが無い部分の透過光量を100とするとき、着色層厚がt1の部分の透過光量は75、着色層厚がt2の部分の透過光量が50、着色層厚がt3の部分の透過光量が25である。すなわち、非透過膜のパターンCrPが存在していない部分に3種類以上のマークを形成することができる。図5(a)の例では、光を減衰させる度合いが互いに異なるマークが4種類存在する。
【0021】
この4種類のマークを配列して、4進数の巡回符号を利用したアブソリュートエンコーダのスケールを実現することができる。透明樹脂と光吸収材との組成が同一の着色層HTを用いて4種類のマークの透過率を100,75,50,25の4段階とした。しかし、他の透過率の値および段数(階調数)でもよく、光量の階調数をMとすると、M進数の巡回符号を利用したアブソリュートエンコーダのスケールを実現しうる。また段階的な透過率を着色層の厚さではなく、図4の(b)に示されるように、着色剤などの濃度を4段階にする等、透明樹脂と光吸収材との組成を互いに異ならせることで透過率を互いに異ならせてもよい。着色剤を含むインクの描画濃度(面積密度)を変える手法も利用可能である。その場合、例えば、インクジェットプリンタのような印刷技術を使用することができる。
【0022】
〔第5実施形態〕
図6は第5実施形態の2次元アブソリュートエンコーダのスケールを示している。図6の(a)に示すように、第5実施形態のスケールは、平面基板上に非反射膜(光吸収膜)Abを成膜し、その上に正方形状の反射パターンRGPを2次元的に等間隔に形成している。更にこの反射パターンRGPの上に透過率がそれぞれ75%、50%、25%である3種類の着色層(半透過層)を選択的に配置する。着色層が配置されていない正方形状の反射パターンをマーク1とする。透過率が75%の着色層が配置された正方形状の反射パターンをマーク2とし、透過率が50%の着色層が配置された正方形状の反射パターンをマーク3とし、透過率が25%の着色層が配置された正方形状の反射パターンをマーク4とする。X軸・Y軸それぞれに巡回符号列を設定する。その上で、例えば、X軸・Y軸のコードが共に1であることを示す(1,1)で表現される位置(箇所)にマーク1を対応させ(配置し)、X軸・Y軸のコードがそれぞれ1・0であることを示す(1,0)で表現される位置にマーク2を対応させる。また、X軸・Y軸のコードがそれぞれ0・1であることを示す(0,1)で表現させる位置にマーク3を対応させ、X軸・Y軸のコードが共に0であることを示す(0,0)で表現される位置にマーク4を対応させる。
【0023】
よって、X軸方向のN個のマークを読み取って(検出して)当該N個のマークで反射された光の光量の値をX軸のコードに変換することでスケールのX軸方向の絶対位置を計測することができる。同様にして、Y軸方向のN個のマークを読み取って当該N個のマークで反射された光の光量の値をY軸のコードに変換することでスケールのY軸方向の絶対位置を計測することができる。すなわち、第5実施形態によれば、2次元のアブソリュートコードの情報を有するスケールを提供することができる。本実施形態では着色層の透過率が変わるように濃度を互いに異ならせたが、着色層の厚さを互いに異ならせてもよい。
【0024】
〔その他の実施形態〕
本発明は上記の実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。例えば、以下のとおりである。
・ベースとして、テープ状またはシート状の部材を使用すること。
・リニアエンコーダのスケール、ロータリーエンコーダのスケールに適用しうること。
・着色層(半透過層)として感光性樹脂以外の材料を用いること。例えば、周期パターンの上部に、全面にゼラチン、カゼイン等の水溶性の感光性染色基材を塗布する。次いで、ガルバノスキャナなどを用いて所定パターンを形成するように紫外線を照射して感光性染色基材を架橋重合反応させる。さらに、現像液で現像して島状パターンを得た後、染料水溶液で染色を行い、着色層のパターンを形成することができる。
・着色層(半透過層)のパターンを、レーザ光線を選択的に照射することで形成すること。
・着色層(半透過層)のパターンを、凸版印刷、凹版印刷、インクジェットプリンタのような印刷手法を用いて選択的に形成すること。
・着色層(半透過層)の透過率として、25%,50%,75%,100%以外の値を用いること。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの方向に沿って所定のピッチで複数のマークが配列された、アブソリュートエンコーダのスケールであって、
前記少なくとも1つの方向に沿って前記所定のピッチで配置された光反射性または光透過性を有する複数のマークを含む基材を有し、
前記複数のマークのうちの一部のマークには、光を減衰させる膜が形成されている、
ことを特徴とするスケール。
【請求項2】
前記基材は、光吸収性を有し、前記複数のマークは、光反射性を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のスケール。
【請求項3】
前記基材は、光反射性を有し、前記複数のマークは、光反射性を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のスケール。
【請求項4】
前記基材は、光透過性を有し、前記複数のマークは、光透過性を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のスケール。
【請求項5】
前記一部のマークに形成されている前記膜には、前記光を減衰させる度合いが互いに異なる複数種類のものがある、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のスケール。
【請求項6】
前記膜は、光吸収材を含む、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のスケール。
【請求項7】
前記複数種類の膜は、組成が同一で厚さが互いに異なる、ことを特徴とする請求項5に記載のスケール。
【請求項8】
前記複数種類の膜は、組成が互いに異なる、ことを特徴とする請求項5に記載のスケール。
【請求項9】
前記複数種類は、3種類以上であり、前記複数のマークは、互いに平行でない2つの方向のそれぞれに沿って配列されている、ことを特徴とする請求項5に記載のスケール。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のスケールと、
前記スケールに配列された前記複数のマークのうちの所定数のマークを検出する検出器と、
前記検出器の出力に基づいて前記検出器に対する前記スケールの位置を求める処理部と、
を備えることを特徴とするアブソリュートエンコーダ。
【請求項11】
少なくとも1つの方向に沿って所定のピッチで複数のマークが配列された、アブソリュートエンコーダのスケールの製造方法であって、
前記少なくとも1つの方向に沿って前記所定のピッチで配置された光反射性または光透過性を有する複数のマークを含む基材を用意し、
前記複数のマークのうちの一部のマークに光を減衰させる膜を形成する、
ことを特徴とするスケールの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−29328(P2013−29328A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163689(P2011−163689)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】