説明

ステアリング装置のシャフトジョイント構造及びステアリング装置

【課題】簡単な構成により自動車のステアリングコラムとステアリングギヤボックス等とを連結できる。
【解決手段】ジョイント1は、一端が開口されて他端がスタブシャフト106の先端に取り付けられる円筒部3aを設けるとともに、円筒部3aの周壁にスタブシャフト106の軸方向に並行にスリット部3bを設け、円筒部3aの開口部3cから挿入されたシャフト104の先端に、円筒部3aにその軸方向で移動可能に収容される球体部2aを設けるとともに、球体部2aにスリット部3b内をその長手方向で移動可能に支持される軸部2b,2bを設けており、通常の車両走行時に、球体部2aと円筒部3aの他端との間に隙間が形成され、かつ軸部2b,2bとスリット部3bの長手方向の端部との間に隙間が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のシャフト間をジョイントで連結して、自動車のステアリングコラムとステアリングギヤボックス等とを連結するステアリング装置のシャフトジョイント構造及びそのステアリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図10は、従来のステアリング装置の構成を示す。
図10に示すように、ステアリングホイール101には、コラムシャフト102が取付け嵌合される。コラムシャフト102の端部は、アッパジョイント103によりシャフト104の一端と連結され、また、そのシャフト104の他端は、ロアジョイント105によりスタブシャフト106の一端と連結されている。スタブシャフト106の他端には、ピニオン107が取り付けられて、ピニオン107は、ラック軸108と噛み合っている。ラック軸108には、サイドロッド109及びナックルアーム110を介してホイール111が連結している。ステアリング装置は、このような構成により、ステアリングホイール101から入力された操舵力をホイール111(操舵輪)に伝達している。
【0003】
図11は、ロアジョイント105の構造の一例を示す。なお、アッパジョイント103も同様な構造をなす。
図11に示すように、ロアジョイント105は、略十字形状の部材105aを有しており、シャフト104の他端に形成されたジョイント部104aがその十字形状の部材105aの一方の棒状部の両端を回転自在に支持し、スタブシャフト106の一端に形成されたジョイント部106aがその十字形状の部材105aの他方の棒状部の両端を回転自在に支持する構造からなる。シャフト104とスタブシャフト106とは、このロアジョイント105を節として連結された状態になっている。
【0004】
ところで、ステアリングコラムには、自動車の衝突時に発生する軸方向の変位を吸収したり、通常の車両走行時の振動を吸収したりして、それら変位や振動をステアリングホイールに伝えないようにすることが要求されている。特許文献1には、そのような要求を満たすべく、ステアリングコラムの中間シャフト上に軸方向にスライドする機構が開示されている。
【特許文献1】特開2004−142604号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1のスライド機構は、部品点数が多く、ステアリングコラムの重量増加や高コスト化を招来する。また、前記特許文献1のスライド機構は、実現する雄軸と雌軸との間に、回転トルクを伝えるための円柱状の部品が介在する構造になっているから、部品点数の増加に加え、製造コストの増加、組立て作業性の悪化をも招来する。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成により自動車のステアリングコラムとステアリングギヤボックス等とを連結できるステアリング装置のシャフトジョイント構造及びステアリング装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、第1シャフトと第2シャフトとが節として連結され、ステアリングホイールから入力された操舵力を操舵輪に伝達するステアリング装置のシャフトジョイント構造である。
このステアリング装置のシャフトジョイント構造は、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間で回転力を伝達しつつ、通常の車両走行時に前記第1シャフトと前記第2シャフトとがその軸方向で相対的に移動可能な隙間を形成している。これにより、車両衝突時や通常の走行時に発生する、第1シャフトと第2シャフトとの軸方向の相対的な移動を吸収して、第1シャフトと第2シャフトとの間で軸方向に力が伝達しないようにしている。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明によれば、ステアリング装置のシャフトジョイント構造を簡単な構成により実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態は、本発明に係るステアリングコラムのジョイント構造を適用したジョイントである。
図1乃至図4は、そのジョイント1の構造を示す。本実施形態では、ジョイント1は、シャフト104とスタブシャフト106と連結するジョイントである。図1は側面側から見た斜視図であり、図2は側面側からみた断面図であり、図3は正面側から見た図であり、図4は組み立て時の状態を示す図である。
【0009】
図1乃至図4に示すように、ジョイント1は、シャフト104の一端104aに形成した雄部2と、スタブシャフト106の一端106aに形成した雌部3とから構成されている。
雄部2は、シャフト104の一端104aに一体とされた球体部2aと、シャフト104の軸に対して垂直とされ、かつ球体部2aの径方向に伸びるように形成された略円柱形状の軸部2b,2bとから構成されている。
【0010】
雌部3は、内部に雄部2の球体部2aを収容可能にした、有底の円筒部3aとして形成されている。円筒部3aの内径は、球体部2aの直径と同等又はそれよりも多少大きくなっている。また、雌部3には、球体部2aに形成された軸部2b,2bを支持するスリット部3bが形成されている。スリット部3bは、円筒部3aの開口側端部(開口部3c)から円筒部3aの底近くまで伸びて形成されている。スリット部3bの幅(円筒部3aの外周方向における長さ)は、軸部2b,2bの直径と同等又はそれよりも多少大きくなっている。
【0011】
通常の車両走行時、すなわちシャフト104とスタブシャフト106との間に軸方向に相対的な力がかかっていない(シャフト104やスタブシャフト106に軸方向の力がかかっていない)場合には、雄部2の球体部2aが円筒部3aの軸方向の略中間に位置されている。すなわち、図2に示すように、円筒部3aの底3dと球体部2aとの間に隙間(距離L1の隙間)が形成され、さらにスリット部3bの端部(底)と軸部2b,2bとの間に隙間が形成されるように、雌部3と雄部2とは連結されている(組み合わされている)。
【0012】
次にジョイント1の作用を説明する。
図3に示すように、ステアリングホイールが操舵されるとシャフト104が回転(同図における矢印A方向の回転)し、このシャフト104の回転により、雄部2の軸部2b,2b(同図における矢印B方向に回転する軸部2b,2b)が雌部3のスリット部3aの外周面に当り、シャフト104の回転力が雌部3(円筒部3a)に伝達される(同図における矢印C方向に回転する)。これにより、雌部3が回転し、雌部3と一体にスタブシャフト106も回転するようになる。このように、ジョイント1は、ステアリングホイールが操舵されると、雄部2及び雌部3を介して、シャフト104の回転をスタブシャフト106に伝達しているおり、シャフト104の回転(回転力)をスタブシャフト106に伝達する一般的機能を有している。
【0013】
そして、今、車両が障害物と前突して前輪が車両後方に押されると、ステアリングギヤボックス等も車両後方に押される。このとき、図5に示すように、スタブシャフト106も後方に押されるから、ジョイント1では、雌部3が雄部2(シャフト104)に対して相対的に移動する。これは、通常の車両走行時に、球体部2aと円筒部3aの底3dとの間に隙間があり、かつ軸部2bとスリット部3bの長手方向の端部(底)との間に隙間があるからである。これにより、車両衝突時に、シャフト104とスタブシャフト106との間で相対的な軸方向の移動が吸収されるから、その衝突時に発生するスタブシャフト106の軸方方向の変位がステアリングホイールに伝わってしまうのを防止できる。
【0014】
なお、具体的には、以下のような条件を満たす寸法にすることが好ましい(図2参照)。
シャフト104に対してスタブシャフト106がなす角度、すなわち折れ角度θとして所定角度、例えば30°まで許容できるような寸法にする。また、通常の車両走行時の雌部3に対する雄部2のスライド量(相対移動量)を所定量、例えば4mmを確保できるような寸法にする。また、車両衝突時のシャフト104とスタブシャフト106との相対的な軸方向の移動として所定量、例えば80mmを確保できるようにする。
【0015】
例えば、このような条件を満たすように、シャフト104(端部104a)が円筒部3aの端部3eに接触しないように、円筒部3aの端部3eを、先端に行くほど内径が大きくなるように傾斜させる。また、円筒部3a内における球体部2aの位置、すなわち、球体部2aの外周面から円筒部3aの底3dまでの距離L1や円筒部3aの先端(開口部3c)から球体部2a(その中心)までの距離L2を所定の距離にする。
【0016】
このとき、例えば、円筒部3aの先端から球体部2aまでの距離L2が、通常の車両走行時に発生するシャフト104とスタブシャフト106との相対的な軸方向の移動(振動)を吸収できるように、すなわち走行時ストロークを確保するように当該距離L2を決定する。また、球体部2aの外周面から円筒部3aの底3dまでの距離L1が、車両衝突時に発生するシャフト104とスタブシャフト106との相対的な軸方向の移動を吸収できるように、すなわち衝突時ストロークを確保するように当該距離L1を決定する。
【0017】
次に本実施形態における効果を説明する。
前述のように、ジョイント1は、雄部2と雌部3とにより、シャフト104とスタブシャフト106とを連結し、その雄部2を外周面に軸部2bを設けた球体部2aにより構成し、また、その雌部3をスリット部3bを設けた円筒部3aにより構成している。このように、ジョイント1は、簡単な構成である。
【0018】
また、図4に示す状態から、開口部3cから円筒部3a内にシャフト104の先端を挿入するようにして、雄部2の球体部2aを雌部3の円筒部3a内に位置させるだけで、図1等に示すようなジョイント1を実現することができるので、ジョイント1は、容易に組み立てることができるものとなる。
以上、本発明の実施形態を説明した。しかし、本発明は、前記実施形態として実現されることに限定されるものではない。
【0019】
すなわち、前記実施形態では、ジョイント1の構造を具体的に説明した。しかし、これに限定されるものではない。図6乃至図9は、ジョイント1の他の構造を示す。
図6に示すように、スリット部3bの外周面から突出する突起3fを設ける。例えば、突起3fを少なくとも前記通常走行時ストロークを確保できる位置に形成する。これにより、例えば、通常の車両走行時にシャフト104とスタブシャフト106との間に相対的に発生する力程度の大きさでは軸部2bがスリット部3bにて、その端部(底)側に移動することが規制されるから、すなわち、シャフト104とスタブシャフト106との間に相対的に発生する力が所定値以上にならないとシャフト104とスタブシャフト106との間の相対的な移動(互いに接近する方向への移動)が許容されないから、通常の車両走行時にシャフト104とスタブシャフト106とが不要に相対移動してしまうのを防止できる。
【0020】
また、図7に示すように、スリット部3bの外周面から突出し、かつある程度の長さを持った弾性体4、例えばリーフスプリングを設ける。これにより、スリット部3bと軸部2bとのがたつきを防止できるから、ジョイント1における異音が運転者に違和感を与えることもない。
また、図8や雌部2の詳細を示す図9に示すように、軸部2bの根元に先端部よりも直径を小さくするくびれ部2cを設けるとともに、円筒部3aのスリット部を、長さ(深さ)を短くしたスリット部3gにする。例えば、スリット部3gの長さを少なくとも前記通常走行時ストロークを確保できる長さにする。すなわち、通常の車両走行時に、軸部2bがスリット部3bの長手方向の端部(底)近傍に位置されるようにする。
【0021】
これにより、例えば、通常の車両走行時にシャフト104とスタブシャフト106との間に相対的に発生する力程度の大きさでは軸部2bが、スリット部3bにてその端部(底)に当り、スタブシャフト106側への軸部2bの移動が規制されるから、すなわち、シャフト104とスタブシャフト106との間に相対的に発生する力が所定値以上にならないとシャフト104とスタブシャフト106との間の相対的な移動(互いに接近する方向への移動)が許容されないから、通常の車両走行時にシャフト104とスタブシャフト106とが不要に相対移動してしまうのを防止できる。そして、通常の車両走行時にシャフト104とスタブシャフト106との間に相対的に発生する力よりも大きい力(前記所定値以上の力)、すなわち車両衝突時の力が発生すると、くびれ部2cから軸部2bが切断されるから、車両衝突時にはシャフト104とスタブシャフト106との相対移動が許容されるようになる。
【0022】
また、雄部2と雌部3との接触部位をナイロン等の樹脂でコーティングしても良い。これにより、雄部2と雌部3との間のがたつきをなくし、また、雄部2と雌部3とが相対移動する際に、それらの接触面で発生する摩擦力を低減できる。
また、前記実施形態では、本発明を適用したジョイント1をシャフト104とスタブシャフト106とを連結するジョイント(ロアジョイント)としている。しかし、これに限定されるものではない。例えば、ジョイント1を他のジョイント、例えば、コラムシャフト102とシャフト104とを連結するジョイント(アッパジョイント)としても良い。また、一つの車両(ステアリング構造)において、コラムシャフト102とシャフト104とを連結する第1ジョイント(アッパジョイント)とシャフト104とスタブシャフト106とを連結する第2ジョイント(ロアジョイント)との両方を、本発明を適用したものにしても良い。この場合、アッパジョイント(第1ジョイント)において雄部と雌部とが相対移動する機能は、主に通常走行時のコラムシャフト102とシャフト104との相対的な軸方向の移動を吸収する機能(第1吸収部)を果たし、ロアジョイント(第2ジョイント)において雄部と雌部とが相対移動する機能は、主に車両衝突時のシャフト104とスタブシャフト106との相対的な軸方向の移動を吸収する機能(第2吸収部)を果たすようにする。
【0023】
また、前記実施形態では、シャフト104に雄部2を設け、スタブシャフト106に雌部3を設けている。しかし、これに限定されるものではない。例えば、その逆の構造、すなわち、シャフト104に雌部3を設け、スタブシャフト106に雄部2を設ける。
また、前記実施形態では、球体部2aに2個の軸部2b,2bを設けている。しかし、これに限定されるものではない。例えば、1個の軸部、又は3個以上の軸部を球体部2aに設ける。そして、この軸部の数に対応して、雌部3の円筒部3aに1箇所、又は3箇所以上のスリット部を設ける。
【0024】
なお、前記実施形態の説明において、スタブシャフト106が第1シャフトであり、シャフト104が第2シャフトであり、円筒部3aは、一端が開口されて他端が前記第1シャフトの先端に取り付けられる筒部を実現しており、スリット部3bは、前記筒部の周壁に前記第1シャフトの軸方向に並行にスリットを設けたスリットを実現しており、球体部2aは、前記筒部にその軸方向で移動可能に収容される被収容部を実現しており、軸部2bは、前記被収容部に前記スリット内をその長手方向で移動可能に支持される被支持部を実現しており、そして、通常の車両走行時に、前記被収容部と前記筒部の他端との間に隙間が形成され、かつ前記被支持部と前記スリットの長手方向の端部との間に隙間が形成される構造になっている。また、このような構成や構造は、第1シャフトと第2シャフトとの軸方向の相対的な移動を吸収する吸収部を実現している。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態のジョイントの構造を側面側から見た斜視図である。
【図2】前記ジョイントの構造を側面側から見た断面図である。
【図3】前記ジョイントの構造を正面側から見た断面図である。
【図4】組み立て時の前記ジョイントの状態を示す図である。
【図5】車両衝突時の前記ジョイントの状態を示す図である。
【図6】スリット部の外周面に突起を設けたジョイントを示す図である。
【図7】スリット部の外周面にリーフスプリングを設けたジョイントを示す図である。
【図8】軸部の根元に先端部より直径を小さくしたくびれ部を設けるとともに、長さ(深さ)を短くしたスリット部を設けたジョイントを示す図である。
【図9】くびれ部を設けた軸部の詳細を示す図である。
【図10】ステアリング装置の構成を示す図である。
【図11】従来のジョイントの構造を示す図である。
【符号の説明】
【0026】
1 ジョイント、2 雄部、2a 球体部、2b 軸部、3 雌部、3a 円筒部、3b スリット部、104 シャフト、106 スタブシャフト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1シャフトと第2シャフトとが節として連結され、ステアリングホイールから入力された操舵力を操舵輪に伝達するステアリング装置のシャフトジョイント構造において、
前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間で回転力を伝達しつつ、通常の車両走行時に前記第1シャフトと前記第2シャフトとがその軸方向で相対的に移動可能な隙間を形成していることを特徴とするステアリング装置のシャフトジョイント構造。
【請求項2】
一端が開口されて他端が前記第1シャフトの先端に取り付けられる筒部を設けるとともに、前記筒部の周壁に前記第1シャフトの軸方向に並行にスリットを設け、前記筒部の開口部から挿入された前記第2シャフトの先端に、前記筒部にその軸方向で移動可能に収容される被収容部を設けるとともに、前記被収容部に前記スリット内をその長手方向で移動可能に支持される被支持部を設けており、通常の車両走行時に、前記被収容部と前記筒部の他端との間に隙間が形成され、かつ前記被支持部と前記スリットの長手方向の端部との間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項1記載のステアリング装置のシャフトジョイント構造。
【請求項3】
前記スリットに前記被支持部の移動を抑制する抑制手段を備えることを特徴とする請求項2記載のステアリング装置のシャフトジョイント構造。
【請求項4】
前記抑制手段は、前記スリットを形成する外周面から突出する突起であることを特徴とする請求項3記載のステアリング装置のシャフトジョイント構造。
【請求項5】
前記抑制手段は、前記スリットを形成する外周面から突出する弾性体であることを特徴とする請求項3記載のステアリング装置のシャフトジョイント構造。
【請求項6】
前記被支持部は、根元が先端部位よりも径が小さくされており、かつ通常の車両走行時に、前記スリットの長手方向の端部の近傍に位置されていることを特徴とする請求項2記載のステアリング装置のシャフトジョイント構造。
【請求項7】
第1シャフトと第2シャフトとが節として連結され、ステアリングホイールから入力された操舵力を操舵輪に伝達するステアリング装置のシャフトジョイント構造において、
前記第1シャフトと第2シャフトとの軸方向の相対的な移動を吸収する吸収部を備えることを特徴とするステアリング装置のシャフトジョイント構造。
【請求項8】
前記吸収部は、第1シャフトと第2シャフトとの間で軸方向に働く相対的な力が所定値以上の場合、前記第1シャフトと第2シャフトとの軸方向の相対的な移動を許容して、前記第1シャフトと第2シャフトとの軸方向の相対的な移動を吸収することを特徴とする請求項7記載のステアリング装置のシャフトジョイント構造。
【請求項9】
前記軸方向の相対的な移動は、通常の車両走行時又は車両衝突時に前記第1シャフトと第2シャフトとの間に発生する軸方向の相対的な移動であることを特徴とする請求項7又は8に記載のステアリング装置のシャフトジョイント構造。
【請求項10】
ステアリングホイールから入力された操舵力を複数のシャフトを介して操舵輪に伝達し、一方のシャフトと他方のシャフトとを節としてジョイントにより連結するステアリング装置において、
前記ジョイントを複数備えており、第1ジョイントは、通常の車両走行時に、一の組の一方のシャフトと他方のシャフトとの軸方向の相対的な移動を吸収する第1吸収部を備え、第2ジョイントは、車両衝突時に、他の組の一方のシャフトと他方のシャフトとの軸方向の相対的な移動を吸収する第2吸収部を備えることを特徴とするステアリング装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2007−69868(P2007−69868A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−262350(P2005−262350)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】