説明

ストリング装置

ストリング装置は、電力伝送及び/又はモニタリング、制御、通信、検出、測定あるいは配電に適用される信号のために構成されているか、又は構成要素と結合する。それは受動的な構造のコア部材23、及び信号伝送又は配電が可能な伝導体のような少なくとも1つの長手方向に延びる能動的な部材32〜34を備えている。長手方向に延びる能動的な部材32〜34は、望ましくは、コア部材23上のいくつかのトラックに配設され、これにより、包囲するコネクターに対してアクセス可能とする。ストリング装置のためのコネクタシステムも記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明は、請求項1通りのストリング状の装置であり、望ましくは、通信信号の転送用のケーブル、制御信号、電力、又は熱検出のために使用される。
【0002】
「ストリング装置」との用語は、様々な長手方向に延びる、ストリング状の要素として構成され、又はエネルギー伝達、及び/又はモニタリングに関する信号、制御、通信、検出、測定又は電力の供給のための手段として組み合わせるものとして、ここで使用される。そのような装置の実例は、信号伝送、制御及び電源装置のケーブル、ストリング状をした発熱体、照明のレール、電気的なフェンス、及び線状の熱感知器かもしれない。転送の機構は、電気、光学又は流体力学に基づくかもしれない。
【背景技術】
【0003】
線状のストリング又はリボン型の熱感知器は、様々な設計で長い間使用されていた。米国特許1.957.565(ウィーラー)では、織った被覆の中に溶融可能なワイヤーを組み入れ、そのワイヤーが、温度限界を超過する場合に溶融することが知られている。
【0004】
米国特許2.670.419(クリーバー)では、埋込式の低融点ワイヤーでリボン装置を製造することが知られており、この装置は、包括的で、やや高価な重合体のラミネートを備えていた。
【0005】
米国特許第3.297.846号(ペルチャー)では、加温によって崩れる電気的絶縁材のリボン装置を製造することが知られており、絶縁材に埋め込まれた銀、その他の材料からなる粒子状物質により、電流の電気的な流れを遮断している。この構成は、設置した場合に、製造にやや高価が掛かり、大掛かりとなる。
【0006】
一般的な水平又はリボン状の装置は、例えば、シーリングのように、表面へ直接固定されるように構成されている。これでは、公共の制限や規格、例えば、火災感知用の熱検出部における、表面からの特定の距離を必要とするEN54と衝突してしまう。
【0007】
米国特許第3.406.384号(ハルトマンら)では、被覆構造の内部に溶融可能な金属を置くことが知られている。この構成は、また遅延応答により、実際上はそれほど実用的でない複雑な構造である。
【0008】
ノルウェーの特許出願20001295号(クリステンセン)では、低温融解する火災感知用の導体として、錫又はこれに類似するような、溶融可能な金属の単なるワイヤーを使用することが知られている。このワイヤーはストリング装置である。火災監視用のエリアに設置されるような装置ならば、検出信号の動作のための融点温度で電流の流れが遮断される。この検知器は低コストであるが、例えば、低い抗張力、大きな直径の突出した視覚的な外観、高い融点、圧力に対する抵抗力が弱いためにワイヤーの成端が困難、遅い反応、長い据付け時間、及び必要な反応温度に適合させることにおける問題、といった一連の欠点を含んでいる。
【0009】
固定温度の線状熱検知器の市場では、異なる原理に基づく、「Protectowire」及び「Alarmline」(登録商標)が入手可能であるが、複雑であり、及び/又は、大掛かりであるか、扱いにくい。市場では、異なる原理に基づいた、多くの統合されたタイプの線状熱検知器がある。それらは高価で、複雑で、多くが実際の実用性に対して感度がよすぎる。
【0010】
したがって、ストリング装置を用いた熱検知器では、性能、コスト、審美的で設置が簡単であるという全てを満たす要求が存在する。
【0011】
EP特許出願第893803号(スピードフランス 1998)では、例えば、電気的なフェンスとして使用するために、金属又はカーボン粉の電気的半導体をオーバーコートした、誘電体コアを備えた同軸ケーブルの製造が知られている。
【0012】
米国特許第3.247.020号(ショルバー 1962)では、例えば、内燃機関の点火ワイヤとして使用するために、半導体特性を有するワイヤーで、ガラス材料の上の樹脂中に金属粒子を適用したものが知られている。
【0013】
通信又は制御信号の転送用、あるいは、エネルギー伝達のための一般的なケーブルのような、ストリング装置が有する短所は、心線の端末処理に工具が必要であるとともに、時間を要することである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の主目的は、多くの用途において、より効率的な使用をするために構成されたストリング装置を提供することにある。
【0015】
本発明他の目的は、それ自体が多重導体のストリング装置であって、信号又は電力の多重導体ターミナル又はレセプタクル部材への接続が容易なストリング装置を提供することにある。これは、たとえあったとしても、最低限の絶縁体の剥ぎ取りであり、特殊な工具を使用しないで成し遂げられるであろう。
【0016】
それは、実質的にコスト低減であるとともに、既存の火災定格ケーブルと比較して簡単であり、単純な製造工程に基づく、耐火性ストリング装置を可能にすることを目的とする。
【0017】
さらに、特別な目的は、低コストであり、設置が容易であり、火災を確実に感知することができ、及び上述した既知の線状熱検知器の欠点を解消する、線状熱感知器を提供することである。
【0018】
特別な目的は、他のものよりも反応速度が速い温度の線状熱検知器を提供することである。それは、邪魔にならず、簡単に設置することができるであろう。
【0019】
特別な目的は、ガルバニック及びファイバーオプティックな従来型又は漏洩しやすい導体を一つの単一信号ケーブルの中に、さらにそれらが過熱及び火災を検出するケーブルとなるように、線状熱検知器を統合することである。特別の目的は、高価又は重要な電力の外装のスリットの中に押し込まれるための十分な強さと薄さを備え、そして、火災又は過熱、それらのおそれを順に検出する通信ケーブルであって、既存及び新規なケーブル設置に適用することができる線状熱検知器を提供することである。
【0020】
本発明の別の目的は、電気的又は光学的に伝導性を有し、通信ケーブルに使用することができ、薄さと強さの両方を必須としたストリング装置を提供することにある。
【0021】
最後に、本発明の目的は、ケーブル端末がレセプタクルに直接入り、これにより単独で従来のプラグを代用する、プラグレスなケーブル及び接続システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明は請求項1に記載されている。さらに、主たる及び従属する発明が、その他の請求項に記載されている。線状の、能動的に機能する部材は、コア外面からアクセス可能なように、コア部材の線状スリット内に配置した1以上の導伝体かもしれない。
【0023】
伝導体は、金属コーティング、絶縁電線、光ファイバー導伝体、あるいは、通信信号、制御信号又は電力の転送用の低融点温度を有する金属かもしれない。
【0024】
本ストリング装置は、電気的又は光学的な非伝導性材料と、一定領域の雰囲気温度に耐久性があり、所定の警報温度以上の、しきい値温度で遮断及び/又は非導伝性となる、少なくとも1の導伝層トラック又は糸状材料とを有する構成のコアにより、熱感知機として適用されるかもしれない。伝導材は、しきい値設定温度において信号経路を遮断する、例えば、メタルウッドのような低融点温度の合金、又は他の溶融金属重合体あるいは光信号ファイバーかもしれない。好ましくは、分離された伝導体とともに、2以上の長手方向に延びるスリットを備えることが有益である。
【0025】
本ストリング装置は、コア部材が、電気的、又は光ファイバー、流体の機械的な伝導体に適合し、保護された経路を形成するスリットを備えている場合に、特によい性能が得られる。スリットは、各スリットに線上の伝導体を挿入するための拡張可能なC型の断面かもしれない。
【0026】
コアは、接続するときに、目印及び位置決め制御するための長手方向に延びるスリット又は拡張するリボンを、その円周に有するかもしれない。コアは、長手方向に延びるスリットを一側に設けたリボン構造かもしれない。コアの断面は、その円周に3〜8つ程度、好ましくは5つのスリットが設けられた円形又は楕円形かもしれない。コアは、絶縁用の外装によってカバーされるかもしれない。
【0027】
本発明は、発明のストリング装置のためのコネクタシステムを含んでいる。本システムは、ストリング装置の対応する伝導体に接続すべきレセプタクルの1以上のコンタクトとともに、ストリング装置の少なくとも一端に、少なくとも1のレセプタクルコンタクトを含んでいる。1以上のレセプタクルは、ストリング装置の伝導体との機械的な接触を提供するため、放射状に内側へ向けられたエッジを有し、少なくとも1の電気的なコンタクトレールを含む。レセプタクルは、さらにフォトカプラ、特に光送信機又は光電池であるかもしれず、それは、本ストリング装置上の光学的な又はナノ伝導体により通信することができる。レセプタクル部材は、2つのストリング装置の接続のために形成された円筒形かもしれない。円筒状のレセプタクルは、少なくとも1のコンタクトレールのための突出接点を有しているかもしれない。1以上のレセプタクルに関し、構造部材の外側部品を把持し、ストリング装置が滑り出るのを防止するための、グリップのように配列されたナイフかもしれない。レセプタクルは、挿入と受入れのときに補助をするため、ストリング装置の外側に整列されるかもしれない。
【0028】
フォトカプラは、スリットを介した光学的接続の利用により、レセプタクルの外部に配置されている。
【0029】
レセプタクルは、伝導体に対して接触させるべく、1以上のコネクターを押すために、整列して配置されるかもしれない。
【0030】
本発明によれば、ストリング装置の製造は、単純なプロセス、及び低コストと環境に良い材料の使用によって、達成されるかもしれない。
【0031】
線状熱検知器は、200ミクロンまでの直径で製造されるかもしれない。この視覚的な長所の結果、熱検知機は、多くの適用において、ほとんど目に見えるようになっていない。
【0032】
線状熱検知器は、高い引っ張り強さを有するように製造されるかもしれない。それらは、仕切壁を貫通させた後に引っ張ることができ、弾性的な負荷をかけて設置することができ、簡単な技術で固定することができ、及び片手で単独操作して端末を処理することができるので、設置するときの柔軟性が保証される。
【0033】
線状熱検知器としてのストリング装置の1つの利点は、摂氏40℃未満であって、熱検知器の全ての基準となるしきい値までの所望温度から決定することができる、低いしきい値の応答温度である。
【0034】
本発明によるストリング装置は、新しい方式のケーブルとして適用されるかもしれない。心線は、誘電体コアの円周を走り、また、単一の組合せのコンパクトなユニットとなる。これは誘電体が主として伝導体の中心にあることを意味し、また、誘電体は構造部材であり、誘電材料は非常に薄く、非常に強いかもしれず、ケーブルかもしれないが、誘電性の外装によってカバーされ、必ずではないが、全ての伝導体が相互に関係する位置に固定してあり、ケーブルの伝導体は接続前に絶縁をはぎ取られる必要がなく、また、レセプタクルの全てのコンタクトへの全ての伝導体の接続は、片手で単独操作して、レセプタクル内のいずれかのケーブル端末を送り込むことにより、どんなケーブル端末も供給することにより行われる。
【0035】
ケーブルは、概ね薄く、丸く、柔軟であることを特徴とする。本発明は、誘電性の外面における全ての突出部分、及びスリットを通じてコンタクトにアクセス可能な全ての伝導体による、通信ケーブルの形状を特徴としている。適用可能な場合は、全ての外部を保護する被覆が追加されるかもしれず、また、端末は、上述したような直接接続する前に容易に剥がされる。
【0036】
本発明は、より丈夫に製造することができるタイプのケーブルを表しており、また、既存のケーブルと比較して、コアに同数の伝導体を有するので、より小さい外径であり、例えば、グラスファイバー、ケブラー(商標)又は類似のものの、いずれかで製造されるかもしれないし、導伝体は溶融又は加圧されるかもしれない。
【0037】
ケーブルの構成は、火災感知のための低融点温度の伝導体の1又はいくつかの経路を含んでいるかもしれない。そのような溶融する伝導体のない通信ケーブルとして使用されてもよい。そのような溶融する伝導体を排除し、そして、アルミニウム、銅、銀又は光ファイバー(従来のファイバーあるいは繊細に繋がれたナノファイバー)の伝導体を備えた通信ケーブルとして使用されてもよい。電気的なパネル、装置の配電盤及び車両に適用されるかもしれない。
【0038】
本発明の主な用途は、警報システムの配線である。小規模では、6以上の伝導体のケーブルを使用する典型的な個人の警報システムであって、パネルと検出器との接続が厄介であり、それらケーブルが線状の熱検知機でないものに使用する。本発明は、ケーブル経路に沿ったいずれかのシステム構成要素間の各接点において、火災を監視することができる。屋根裏に設置される反対側のケーブルは、軒に構築されている外部取り付け部品、フリースタンディングルーフ、階段又は様々な部屋であって、コスト、迷惑警報又は悪天候のリスクにより煙検知機が設置されていない、ビルディングの全ての構成要素の火災を監視するまったくコスト的に有効な手段となる。
【0039】
ケーブルの誘電性を有する構造のコアは、典型的にはガラス繊維で作られるかもしれない。それは、光ファイバーによる通信にも使用されてもよい。仮に火災が、外部のコーティングを溶融させたとしても、警報を鳴らし、コアは、高温に抵抗するとともに、継続的に光信号の通信機を保証をするために完全に残存するかもしれない。銅導体、光ファイバー及び低い融点の伝導体は、信号伝送を保証するために1のケーブル中で組み合わせられるかもしれず、例えば、稲妻は組み合わせられた伝導体を破壊し、検出導体を溶かす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
[実施例]
本発明は図面によって示される。
【0041】
図1は、誘電性ファイバーのコア12を含む、本発明の実施例に係るストリング線状熱検知器11を示す。コア12は、直径0.1〜0.5mmのガラス繊維により製造されるかもしれない。コア12は、金属よりも少ない導電率である誘電体又は他のある材料からなることが重要である。このコアは、他の箇所では構造部材という場合もあり、火災に感応する時間を縮めるために、できれば低い熱伝導度を有していなければならない。
【0042】
コア12のコーティングは、低融点の伝導材であり、以後、これを「溶融伝導体」という。具体例として、ウッドメタル(49.5%のビスマス、27.3%の鉛、13.1%の錫、10.1%のカドミウム)が適用される。この合金は、摂氏70℃で溶融する。必要な警報のためのしきい値は、用いられるビスマス合金又は他の合金の、摂氏40℃以上数100℃以内の融点に依存している。
【0043】
図2は、基本的な円形断面の具体化の他の実施例であり、四つの長手方向に延びる谷のようなトラック14,15,16,17を設けた、グラスファイバー又は角のない星型形状に類似するコア13を示す。各トラックには、導電性のトラックが配置又は固定されている。4つの実施例が示されている。
【0044】
まず、低融点合金18が、トラック14に位置している。伝導性の合金18は、熱検知器又は電気的な伝導体として使用してもよい。
【0045】
次いで、例えば、銅のような耐熱性の金属の層19が、トラック15に位置している。層19は、電気的な伝導体として使用してもよい。耐熱性又は低融点合金の層19は、均一にコーティングされ、あるいは、トラック15の底部でより厚くなるかもしれない。低融点の層は、過熱又は火災に対する感応性をさらに向上させるために、むしろ、できるだけ薄くするとともに、できるだけ大きな表面を有するべきであろう。伝導体の断面積は、ストリング装置の長さ、モニタリングの方式及び適用に依存している。
【0046】
さらに、トラック16内の光の伝導体20は、従来の方式又は繊細に繋がれたナノファイバーにより、光信号を送信する、既存の光ファイバー又はナノファイバーである。
【0047】
最後に、絶縁された銅線又は光ファイバー21は、トラック17に接着した絶縁層22とともに示されている。
【0048】
図2中のストリング装置は、溶融性の伝導体と多くのトラックによって、二者択一で完成される。これらは、警報システム中で使用することができる。
システムモニタの各トラック、及びアルゴリズムは、伝導体の破壊とともに、信号を評価するために使用される。そのようなシステムは、故障信号を評価するために使用されてもよい。全ての導伝体における突然の回路破断は、機械的な故障を示すかもしれないし、同時に、連続の回路破断は、激しく発現する実際の火を示すかもしれない。
【0049】
上述した3つの実施例において、ストリング装置は、信号又は電力を送信しない誘電体のコアと、周囲のストリングとアクセス可能な1以上の導伝体とで構成されている。本発明は、先行する従来のワイヤリングシステム又はストリング装置で知られている接続と切断とを簡単化するものである。
【0050】
図3は、本発明のリボン型の実施例を示す。本実施例では、丸いエッジ24と、レセプタクルと位置決めするための底側のトラック25とを備えたリボン型構成部材23を示している。表側には、いくつかの選択可能な長手方向に延びるトラックが並行して示されている(裂かれた切れ目27によって出し入れ可能な楕円断面のトラック26、裂かれた切れ目29によって出し入れ可能な丸形断面のトラック28、及び裂かれた切れ目31によって出し入れ可能な正方形断面のトラック30)。実際上、トラックは、一連の装置において同じ形かもしれず、それ故に、図面は主として、様々な選択の余地を示している。トラック26、28、30内の導伝体32、33、34が、各トラックごとに示されている。
【0051】
導伝体32〜34は、形状、構造及び機能が異なるものであってもよい。原則として、どのような種類の単一の導伝体も、金属又は光学媒体であって、あるいは絶縁材なしで、使用されてもよい。銅導体は、高い耐火性を呈するガラス繊維により保護されるかもしれない。一方、高めた遮蔽性を与えるために、撚線対を入れるかもしれない。
【0052】
図4及び5は、本発明によるストリング装置のさらなる実施例、及び本発明によるコネクタシステムの実施例を示すものである。この場合のストリング装置は、基本的には、5つのC型のトラック36〜40を有する円形コア35が基礎となっている。各トラック36〜40は、図3と同様の方法で導伝体41〜45を組み込んでいる。36〜40の切り裂いたトラックは、導伝体41〜45の押し込みが可能なよう十分な柔軟性をもった、引き締まった唇状の構成としてある。
【0053】
導伝体の具体例としては、銅、アルミニウム、導体又は半導体の高分子、及び光ファイバーを含むナノファイバーである。
【0054】
図4及び図5は、本発明による接続用のレセプタクルの実施例をさらに示す。「レセプタクル」とは、例えば、車両、電気的なパネル、及び警報システムのような、主な機能が導伝体と機器の間における信号又は電力の送信である回路基板又は他のハードウェア構成機器の場合には、導伝体の端末を接合する様々な形式を指す。
【0055】
コネクタシステムの実施例は、各端末に挿入されたストリング装置に示された、円筒状の接合レセプタクル46である。レセプタクル46は、ストリング装置のコア35中のトラック48と連結する内部位置決め突起部47を備えた円筒を基礎に形成されている。各導伝体36〜39に対応する、長手方向のコンタクトは、ナイフ部材49〜52として形成されており、ともにスリットの中に切り込むとともに、導伝体との接触保持を行い、ストリング装置内に2つ挿入された導伝体をいずれも結合させ、あるいは、外部接続と接続点とを構成する(おそらく両方)。
【0056】
実施例は、個々にそれぞれの「ナイフ」部材49〜52に接触する、電気的な導電端子53〜56を備えたレセプタクルを示している。
【0057】
レセプタクル46の各端部には、レセプタクルからのストリング装置の意図しない引き抜きを防止するために、1又は数個のフック57が配設されている。トラック40には、光ファイバー送信機装置59が、光ファイバー導伝体45によって信号を受信又は送信する外部信号回路に接続される。
【0058】
ストリング装置は、外装によって絶縁される場合もあるが、接触して危険な電圧がないときには必要ない。導伝体は、相互関係のある位置に固定してある。外装なしで使用することは、接続する前にケーブルを剥ぐ必要がないことを意味しており、そして、1つの単一作業において、ケーブル端末が、マルチコンタクトレセプタクルの中に手作業で押し込まれる際に、全ての導伝体は、レセプタクルの対応する接触子に触れるであろう。
レセプタクルは、ナイフ、又はスリットを通ってそれぞれの導伝体に確実に接触させるため、上述した接点部材に負荷をかけるスプリングを有している。レセプタクルは、継ぎ手又は線状熱感知器のためのパッチケーブルあるいは短い長さのケーブルといった形態で、両側に構成されるかもしれないし、また、従来の端子に対するアダプターとして構成される。レセプタクルは、どの回路も遮断せずに、ケーブルが引き抜かれるように構成されるかもしれない。したがって、構成要素が完全に使用可能なままでケーブルに沿って移動されるようになっていることも可能である。
【0059】
ストリング装置及びレセプタクルは、1つの方法であるが、それらが一致可能であり、導伝体を一線にするための対応する非対称な断面を有し、この結果、誤った接続ができなくなり、そして、導伝体をカラーコーティングする必要がなくなる。ケーブルが、小さく、円形で柔軟であるならば、それによって特徴付けられる。
【0060】
本発明によるストリング装置は、ケーブルとして適用されたときに、従来の導伝体のコアを有するケーブルよりも、プラグピンの曲がりを防止する非常に強力な保護を与える。このような特有の長所は、図3及び4に示す実施例でさらに向上される。接続システムは、多芯ケーブルを接続するためにクランプ工具を利用する。
【0061】
本発明は、接続を単純化するために光ファイバーケーブルとしてもよい。光送受信機は、多重導体ストリング装置の円周の周りおける星型の中に位置するかもしれない。
ファイバーは、互いに干渉しないように、厳格に間隔を置くかもしれない。
【0062】
本発明のストリング装置によれば、車両用のケーブル、電動設備、例えば、スイッチボード、ターミネーションキャビネットとして、そのまま十分に装備することができる。
【0063】
[処理]
ストリングの装置の製造は、図1及び2中に示したように、液体状のシリカ又は紡がれた繊維に対して、適切な寸法と断面形状の型を通って、コア、すなわち、構造部材を引き抜くことにより、おそらく達成される。 それは、その後、ファイバーの金属被覆のための既知のプロセスによって溶融合金により覆われる。
【0064】
別の技術として、磁電管によるスパッタ堆積がある。金属被覆のための他の既知の技術として、しかし、それらに限定されるものではないが、蒸発、化学分解及び電着塗装を利用することができる。
【0065】
特殊プロセスによる不規則な断面のストリング装置は、例えば、図2のような、分離した導体トラックを効果的に生成するため、導体の長手方向に延びるトラックと非伝導材とが並んで残るよう、金属被覆を施した後に隆起部が突き出すように削り取る。
【0066】
本発明のストリング装置は、既知のパワーケーブルの誘電性の外装に、おそらくスリットに押し込まれるか、又は固着されて、線状熱感知器として構成される。
【0067】
本発明は、流体を機械的に操作するためのチューブ状の伝導体によって実現されるかもしれない(すなわち、空気作用又は水力)。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】図1は、本発明の簡単な実施例の断面図であり、熱検知器として使用したストリング装置の円形のコアを示すものである。
【図2】図2は、本発明の別の実施例の断面図であり、熱感知器又は通信ケーブルのいずれかとして使用するための、4つの導体トラックを有する星形断面状のコアを示すものである。
【図3】図3は、本発明の第3実施例の断面図であり、電気的又は光学的な導体を収容可能な3つのトラックを有するリボン型のコアを示すものである。
【図4】図4は、本発明により構成された円筒状のレセプタクルに挿入され、導体を収容するための5つのC型トラックを合わせた円形状ストリング装置の概略的な断面図を示すものである。
【図5】一方、図5は、図4のレセプタクルを貫く概略的な長手方向の断面図を示すものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モニタリング、制御、通信、検出、測定又は配電において通信信号又は電力の転送のための手段として構成され又は組み込まれたストリング装置であって、受動的な構造のコア部材(11)と、電力及び/又は信号を転送する伝導材のような、長手方向に延びる能動的な部材(12)とからなり、長手方向に延びる能動的な部材(12)がコア(11)の外面に位置し、外部コンタクトとアクセス可能であることを特徴とするストリング装置。
【請求項2】
長手方向に延びる能動的な部材(18〜21)が、少なくとも1の長手方向に延びるスリット(14〜17)又は溝構造の中に位置する導伝体であり、いずれかのスリット又は溝が、ストリング装置の外面からアクセス可能であることを特徴とする請求項1記載のストリング装置。
【請求項3】
導伝体が、通信信号、制御信号又は電力を転送するための、金属コート、絶縁電線、光ファイバー導線、又は低融点金属であることを特徴とする請求項2記載のストリング装置。
【請求項4】
熱感知器として使用するために、コア(13)が、電気的又は光学的な非伝導電材からなり、設定されたしきい値温度以上の領域に昇温した雰囲気では構造的に弱く、かつ、しきい値温度で破断し及び/又は非伝導性となる、少なくとも導伝材のコーティングトラック(18,19)又はワイヤーを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のストリング装置。
【請求項5】
伝導材が、例えば、ウッドメタルのような低融点合金、他の合金、重合体、又は設定したしきい値温度で信号の流れを中止する光ファイバーであることを特徴とする請求項4記載のストリング装置。
【請求項6】
2以上の長手方向に延びるリボンの中に、個別の導伝体トラックが配列されたことを特徴とする請求項4又は5記載のストリング装置。
【請求項7】
コア(23)が、例えば、電気的又は光学的な伝導体を収容可能な長手方向に延びる管路(26,28,30)を有することを特徴とする請求項1記載のストリング装置。
【請求項8】
管路(26,28,30)が、各管路内にワイヤーのような伝導体を挿入するために、一時的に広げることができるスリット状の切れ目を有するC型であることを特徴とする請求項7記載のストリング装置。
【請求項9】
接続するときの目印と位置決めのために、コア(23,25)の外面に、長手方向に延びるトラック(25,48)又は隆起部を有することを特徴とする請求項1〜9いずれか記載のストリング装置。
【請求項10】
コア(23)が、長手方向に延びる溝状のトラック(26,28,30)を片側面に形成したリボン型であることを特徴とする請求項7〜9いずれか記載のストリング装置。
【請求項11】
コア(35)が、円周方向に配設され、円形又は楕円形の断面の長手方向に延びるトラック(36〜40)を有していることを特徴とする請求項7〜9いずれか記載のストリング装置。
【請求項12】
コアが、3〜8つ、好ましくは5つのトラックを有していることを特徴とする請求項11記載のストリング装置。
【請求項13】
ストリング装置の外部を絶縁被覆により覆ったことを特徴とする請求項7〜12いずれか記載のストリング装置。
【請求項14】
少なくとも1のレセプタクル(46)の内面に、ストリング装置(35)の少なくとも一端に、ストリング装置の1以上の導伝体(41〜45)と信号又は電流の接続を行うための1以上のコンタクト(49〜52,59)を組み込んだことを特徴とする請求項1〜13いずれか記載のコネクタシステム。
【請求項15】
1以上のレセプタクルが、内側に刃を刺してストリング装置の各導伝体(41〜44)に接触する、少なくとも1の長手方向に延びる電気的なコンタクトナイフ(49〜52)を備えたことを特徴とする請求項14記載のコネクタシステム。
【請求項16】
レセプタクルが、ストリング装置の光ファイバー又はナノファイバー(45)と通信可能な、フォトカプラ、特に光送信機及び/又は受信機(59)に設けられていることを特徴とする請求項14記載のコネクタシステム。
【請求項17】
レセプタクルが、2つのストリング装置を継ぎ接続するための円筒状であることを特徴とする請求項14〜16いずれか記載のコネクタシステム。
【請求項18】
レセプタクル(46)が、少なくとも1のコンタクトナイフ(49〜52)のための、半径方向に突出するピン状の端子(53〜56)を有していることを特徴とする請求項17記載のコネクタシステム。
【請求項19】
一以上のレセプタクルが、ストリング装置の最も外側の絶縁部品を突き、それが引き裂かれるのを防止する、角度をもった鋭いナイフ(57)を有していることを特徴とする請求項13〜18記載のコネクタシステム。
【請求項20】
レセプタクルが、ストリング装置の外形に適合し、コンタクトの挿入から完了までを補助する構成としたことを特徴とする請求項14〜19記載のコネクタシステム。
【請求項21】
フォトカプラ(59)が、レセプタクル(46)の外側に位置し、スリットを介して光学的に接続されていることを特徴とする請求項16記載のコネクタシステム。
【請求項22】
レセプタクルが、圧縮工具によってストリング装置のコンタクト導体が設けられたことを特徴とする請求項14記載のコネクタシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−529086(P2007−529086A)
【公表日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518575(P2006−518575)
【出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【国際出願番号】PCT/NO2004/000214
【国際公開番号】WO2005/027147
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(506009796)
【氏名又は名称原語表記】JENSEN,Geir
【Fターム(参考)】