説明

スパンボンドウエブを形成する装置

【課題】
形成されたフィラメント束が簡単且つ有効な方法でスパンボンドウエブに沈積され得る個々のフィラメントに分離され得る前記タイプの装置を提供すること。
【解決手段】
この発明は、フィラメントを形成する紡糸口金が設けられるフィラメントから形成されたスパンボンドウエブを製造する装置に関する。紡糸口金の下流にはフィラメントを冷却する処理空気を供給される冷却室がある。フィラメントを伸縮する伸縮ユニットが冷却室に接続されており、冷却室と伸縮ユニットの間の接続領域が閉鎖される。伸縮ユニットは通路壁が伸縮通路の長さの少なくとも一部上に分岐される伸縮通路を有する。スパンボンドウエブのフィラメントを沈積させる沈積装置が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、フィラメントから形成されたスパンボンドウエブを製造する装置に関する。フィラメントが典型的には熱可塑性樹脂から成る。
【背景技術】
【0002】
前記タイプの装置は、実際に使用される異なった実施例において知られている。フィラメントが紡糸口金により絞り出され、次に、通常には冷却室を通過される。冷却後に、フィラメント或いはフィラメント束が伸縮ユニットの伸縮通路に到達し、その伸縮ユニットにはフィラメント或いはフィラメント束が空気力学的に伸縮される。紡糸フリースの機械或いは移行方向における伸縮通路の横断幅がここでは通常には10−20mmである。この比較的小さい寸法のために、伸縮ユニットのフィラメント束が比較的強くコンパクト化される。これは、多くの公知設備では、フィラメントが単に著しい困難性を伴って分離され得て、個々のフィラメントとして沈積される不利益を有する。
【特許文献1】特公昭48− 4897号公報
【特許文献2】特表2007−509243号公報
【特許文献3】特表2008−510891号公報
【特許文献4】実開平 3−78076号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明の目的は、形成されたフィラメント束が簡単且つ有効な方法でスパンボンドウエブに沈積され得る個々のフィラメントに分離され得る前記タイプの装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的を達成するために、この発明は、フィラメントを形成する紡糸口金が設けられ、紡糸口金の下流にはフィラメントを冷却する処理空気を供給される冷却室があり、フィラメントを伸縮する伸縮ユニットが冷却室に接続されており、冷却室と伸縮ユニットの間の接続領域が閉鎖されて、伸縮ユニットは通路壁が伸縮通路の長さの少なくとも一部上に分岐される伸縮通路を有し、スパンボンドウエブのフィラメントを沈積させる沈積装置が設けられていることを特徴とするフィラメントからスパンボンドウエブを連続的に製造する装置を提供する。
【0005】
紡糸口金は特にフィラメントを紡糸する紡糸口金である。紡糸されたフィラメントはフィラメントが冷却される冷却室を通して供給される。冷却室が処理空気取込みに加えて且つフィラメントバンドの入口開口と出口開口に加えて閉鎖されるか、或いは実質的に閉鎖される閉鎖室であることがこの発明の範囲内である。この発明によると、冷却室と伸縮ユニットの間の接続領域が閉鎖されている。この接続領域或いは冷却室と伸縮ユニットの間の遷移領域において、この発明によると、システム或いはフィラメントの流路への空気送りがないか、或いは実質的に空気送りがない。
【0006】
この発明の要旨において、伸縮通路の通路壁の分岐設計は特に通路壁が機械方向を横断して或いはスパンボンドウエブを横断して分岐するためのように配列/設計されていることを意味する。これら通路壁間の空間が沈積装置への方向において分岐部分を増加させる。さらに、伸縮通路の長さが冷却室と沈積装置の間の伸縮通路の範囲を意味する。伸縮通路の分岐部分がつまり分岐伸縮通路部分として以下に或いは要するに分岐部分として参照される。
【0007】
この発明のかなり好ましい実施例は、冷却室が少なくとも二つの冷却区画室に分割されていて、各場合には、フィラメントが処理空気により異なった温度に冷却され得ることを特徴とする。この特殊な実施例がこの発明の範囲で特に有益であると思われた。実施例によると、上流上冷却区画室の供給された処理空気の温度が下流下冷却区画室の供給された処理空気の温度より高い。上流上冷却区画室はここではフィラメントが最初に入る冷却区画室に関する。
【0008】
この発明によると、冷却室と伸縮ユニットの間の接続領域が閉鎖されている。それで伸縮ユニットは、冷却室と伸縮ユニットの間の接続領域に空気が導入されないか、或いは実質的に空気が導入されない条件により冷却室に接続されている。伸縮ユニットはここでは任意の空気供給スリットなしに冷却室に直接に接続され得る。この発明の第三実施例によると、中間通路が冷却室と伸縮ユニットの間に配置されている。ここでは外部から空気が導入されないか、或いは外部からこの中間通路へ空気が実質的に導入されない事実がこの発明の範囲内に入る。これは、冷却室からの処理空気のみが中間通路へ導入され、さもなくば、外部から空気が導入されないか、或いは実質的に導入されないことが生じることを意味する。中間通路が冷却室から伸縮ユニットまで収斂形状を有することが好ましい。
【0009】
ここでは、機械方向を横断して或いはスパンボンドウエブの移行方向を横断して間隔を置いた中間通路壁が収斂する。それで、中間通路が冷却室から伸縮ユニットまで狭くなる。この発明の実施例によると、中間通路の異なった収斂角度が使用され得る。中間通路の下端が空気取込みスリットなしに、或いは実質的に空気取込みスリットなしに伸縮ユニットの伸縮通路に接続されている事実がこの発明の範囲内に入る。それ故に、処理空気のみ(フィラメントと一緒に)が、追加的空気なしに、或いは実質的に追加的空気なしに中間通路から伸縮通路に到達する。
【0010】
しかしながら、伸縮ユニットでは、分岐伸縮通路部分の上流端に或いは分岐伸縮通路部分の僅かに上流に追加的空気が伸縮通路へ噴射されることが推薦される。ここで、空気がフィラメント或いはフィラメント束の移行方向と平行に、そして好ましくはフィラメント束に正接に有利に噴射される。空気が正接に且つ好ましくは境界層として吹き出される。空気噴射が通路壁に面して、或いは伸縮通路の分岐通路に面して反対から行われ得て、ここでは、好ましくは伸縮通路の長さに関して同じ高さであることが推薦される。そのような二側面空気供給が二回、或いは繰り返し伸縮通路の異なった高さで行われ得る。空気噴射は、フィラメント束が機械方向に或いはスパンボンドウエブの移行方向においてより広く形成される条件により有利に行われる。この処理では、フィラメント束の解放角度が 0.1−10°、好ましくは0.1−1°である。
【0011】
「分岐伸縮通路部分の上流端に」という表現は、分岐伸縮通路部分の長さに関して、特に上流第三、好ましくは上流第四、特に好ましくは上流第五の分岐伸縮通路部分を意味する。伸縮通路の通路壁の間の空間が有利に5−30mm、好ましくは8−25mm、特に好ましくは10−20mmである。
【0012】
伸縮通路の長さの少なくとも四分の一、好ましくは少なくとも三分の一が分岐するか、或いは分岐部分として設計されることがこの発明の範囲内である。伸縮通路の長さの少なくとも40%が少なくとも分岐するか、或いは分岐流横断部分を有する。この発明の第一好ましい実施例によると、伸縮通路が全長にわたり、或いは実質的に全長にわたり分岐通路壁を有する。この実施例によると、全伸縮通路が、実質的に全伸縮通路が分岐する。伸縮通路が長さの少なくとも90%にわたり、好ましくは長さの少なくとも95%にわたり分岐することがこの発明の範囲内に入る。
【0013】
この発明の追加的好ましい実施例によると、伸縮通路が長さの一部にわたり平行通路壁(平行部分)を有し、この部分の下流には分岐通路壁(分岐部分)がある。ここでは、この実施例における伸縮通路が独占的に前記平行部分と下流分岐部分から成ることがこの発明の範囲内に入る。追加的空気供給がこの実施例では伸縮通路の平行部分の端部に、或いは分岐部分の上流端にて行われる。ここでは平行部分の端部が特に平行部分の長さに関して下流第三、好ましくは最も遠い下流第四、最も好ましくは最も遠い下流第五の平行部分に関係する。ここで且つ以下で分岐部分の上流端は特に分岐部分の長さに関して最も遠い上流第三、好ましくは最も遠い上流第四、最も好ましくは最も遠い上流第五の分岐部分を意味する。この実施例の分岐部分が平行部分より長いことが好ましく、分岐部分が平行部分の長さの有利に少なくとも1.5倍である。
【0014】
この発明の好ましい実施例によると、伸縮通路が長さの一部にわたり収斂通路壁(収斂部分)を有し、分岐通路壁(分岐部分)により分岐される。ここでは、この実施例の伸縮通路が専ら収斂部分と分岐部分から成ることがこの発明の範囲内に入る。それで、分岐部分が直接に収斂部分の下流にある。この実施例では、追加的空気供給が収斂部分と分岐部分の間の遷移領域に、分岐部分の上流端にて有利である。この実施例では、分岐部分が収斂部分より長いことが有利であり、分岐部分が好ましくは収斂部分の長さの1.5倍である。
【0015】
この発明の追加的実施例によると、伸縮通路が長さの一部にわたり収斂通路壁(収斂部分)を有し、収斂通路の下流には平行通路壁(平行部分)があり、平行通路の下流には順に分岐通路壁(分岐部分)がある。実施例によると、伸縮通路がここで専ら収斂部分、次の下流平行部分と順に次の下流分岐部分から成る。しかしながら、原則的には、最後に述べた分岐部分が下流平行部分である。この実施例では、追加的空気供給が(上流)平行部分の端部に、或いは分岐部分の上流端にて有利に生じる。平行部分の端部は平行部分の長さに関して、最も遠い下流第三、好ましくは最も遠い下流第四、最も好ましくは最も遠い下流第五の平行部分を意味する。この実施例(収斂−平行−分岐)では、分岐部分が最も長い通路部分であることが推薦される。これは、各場合の分岐部分が平行部分より長く且つ収斂部分より長いことを意味する。特に推薦された実施例によると、分岐部分が収斂と平行部分から成る全通路部分より長い。
【0016】
この発明の好ましい実施例によると、分岐部分の分岐通路が伸縮通路を通して縦方向に延びる中間平面に関して対称である配列である。原則的には、この発明の範囲は、分岐通路がこの中間平面に関して対称的に配列されることを包含する。その場合には、二つの分岐通路壁の一方が他方の通路壁より強い勾配或いは傾斜した位置を有する。この発明の好ましい実施例によると、分岐部分の分岐角度が分岐部分の長さにわたり一定のままである。しかしながら、原則的には、分岐角度が分岐部分の長さにわたり変更することが可能である。
【0017】
この発明による装置の冷却室と伸縮ユニットが閉鎖ユニットを形成することがこの発明の範囲内に入る。ここでは、冷却室と伸縮ユニットから成る集合体への空気供給が一方では処理空気を実質的に冷却室へに導入されるように、他方では追加的供給が分岐部分の上流に、或いは伸縮通路の分岐部分の上流端に導入されるように制限される。自然に、空気が沈積ベルトにより上から冷却室へ到達する。
【0018】
この発明の範囲内では特に重要である特別の実施例は、伸縮ユニットの下流には少なくとも一つのディフューザをもつ貯蔵ユニットがあることを特徴とする。それで、フィラメント或いはフィラメント束が伸縮ユニット後に少なくとも一つのディフューザを通して供給される。このディフューザは分岐ディフューザ壁をもつ少なくとも領域を有する。ディフューザ壁は機械方向を横断して、或いはスパンボンドウエブの移行方向を横断して間隔を置いていた。推薦された実施例によると、貯蔵ユニットが上流ディフューザと下流ディフューザの間に周囲空気入口スリットを提供することが有効である。上流ディフューザから出口パルスのために、空気がこの周囲空気入口スリットを通して環境から吸い込まれる。周囲空気入口スリットの幅が有利に調整できる。
【0019】
この発明による装置の沈積装置がスパンボンドウエブの連続的に移動される小孔沈積ベルトであることがこの発明の範囲内に入る。少なくとも一つの吸引装置が小孔沈積ベルトの下で有利に設けられ、ベルトにより空気が小孔沈積ベルトを通して吸い込まれ得る。
【0020】
この発明は、質的に非常に高品質のスパンボンドウエブが、特に均質構造体と均質特性により特徴付けられるこの発明の装置により製造され得る発見に基づいている。この発明は、特にこの発明による伸縮ユニットの設計の結果として、フィラメント束の望まれないコンパクト化が回避され得るか、或いは既に生じた任意のコンパクト化がかなり減少され得る。フィラメント束のこの発明による処理が個々のフィラメント間の有効な空間を生じ得る。それで、この発明による設計により、多数のフィラメントが個々のフィラメントの形態に沈積され得る。結果として、この発明により製造されたスパンボンドウエブの品質が先行技術により製造されたスパンボンドウエブと比較して著しく増加され得る。さらに、この発明による成功が比較的簡単且つ価格有効な措置を使用して達成されることが主張されるべきである。結果として、高品質のスパンボンドウエブが均質構造的特性により得られ得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
この発明は、単一実施例を示す図面を参照して以下に詳細に説明される。
【実施例】
【0022】
図は、熱可塑性樹脂から形成された空気力学的に伸縮したフィラメントからスパンボンドウエブを連続的に製造する装置を示す。装置はフィラメントを形成する紡糸口金1を有する。紡糸口金1の下流には冷却室2があって、この冷却室は冷却処理空気を供給されてフィラメントを冷却させる。ここで、冷却室2は好ましくは二つの冷却区画室3と4に分割されて、この冷却区画室にてフィラメントが処理空気により異なった温度に冷却される。この発明の好ましい実施例によると、上流区画室3のフィラメントに塗布される処理空気の温度が下流区画室4のフィラメントに塗布される処理空気の温度より高い。
【0023】
冷却室2の下流には、伸縮ユニット5があり、空気力学的にフィラメントを伸縮させる。好ましくは、例示された実施例におけるように、冷却室2がここで中間通路6を介して伸縮ユニット5まで接続される。冷却室2と伸縮ユニット5の間の接続領域が閉鎖されるようにこの発明により設計されている。これは、この遷移領域に且つ特に中間通路6の領域には実質的に空気が外部からフィラメントの流路に入り得ないことを意味する。有益には、例示された実施例におけるように、中間通路6が冷却室2から伸縮ユニット5までの収斂形状を有する。言い換えると、中間通路6が冷却室2から伸縮ユニット5まで狭くなる。
【0024】
この発明によると、伸縮ユニット5が伸縮通路7を有し、その通路壁8と9が伸縮通路7の長さの少なくとも一部にわたり分岐する。それで、通路壁8と9は少なくとも一つの分岐部分10を形成し、この部分では通路壁8と9の間の空間が下方に増加する。これら通路壁8と9は機械方向に或いはスパンボンドウエブの移行方向に関して横切って間隔を置いている伸縮通路7の通路壁8と9である。スパンボンドウエブの移行方向は二重矢印により図1に示される。
【0025】
図1には、伸縮ユニット5の下流には、例示された実施例におけるように、上流ディフューザ12と下流ディフューザ13から成る沈積ユニット11があることが明らかである。さらに、図1には、周囲空気入口スリット14が上流拡散器12と下流拡散器13の間に設けられていることが見られる。各ディフューザ12とディフューザ13は上収斂部分並びに下分岐部分を有する。従って、各ディフューザ12とディフューザ13が上収斂部分と下分岐部分の間の最狭領域を有する。ディフューザ12及びディフューザ13又はそのいずれか一方の分岐部分のディフューザ壁が調整できるので、それぞれの分岐部分の頂点角度が調整できることが有益である。
【0026】
沈積ユニット11の下では連続的に移動される小孔沈積ベルト15がスパンボンドウエブの沈積装置として設けられている。この小孔沈積ベルト15の下には、図には示されていない少なくとも一つの吸引装置Cが有益に設けられていて、その吸引装置により空気が小孔沈積ベルト15を通して通常方法で引出される。
【0027】
図2−5は伸縮ユニット5の伸縮通路7の設計の第三実施例を示す。すべてのこれら例示された実施例では、追加的空気が分岐伸縮通路部分の上流端に或いは分岐部分10の上流端に或いは分岐部分10の直前において伸縮通路7へ吹き込まれる。ここで、空気がフィラメント或いはフィラメント束の移行方向に有益に且つフィラメント或いはフィラメント束に好ましくは正接に導入される。図2−5に見られるように、空気噴射が好ましくは両通路壁8と9から、ここでは伸縮ユニット5のレベルで行われる。ここでは、フィラメント束がより広く形成され、フィラメント束の解放角度が好ましくは0.1−1°である条件により空気が吹き込まれることがこの発明の範囲内に入る。フィラメント束のこの拡大が図2−5に示される。
【0028】
ここと以下に分岐部分10の上流端との表現が使用される範囲のために、特に分岐部分10に関して、上流第三、好ましくは上流第四、最も好ましくは上流第五の分岐部分10に関係する。
【0029】
図2はこの発明による伸縮ユニット5の第一実施例を示し、伸縮通路7が全長にわたり分岐する通路壁8と9を有する。言い換えると、全伸縮通路7が分岐される。ここで、空気取込みが分岐伸縮通路7の上流端にある。通路壁8と9は中間平面Mに対称的である。さらに、通路壁8と9間の分岐角度が伸縮通路7の長さにわたり一定のままである。
【0030】
図3による例示された実施例では、伸縮通路7が平行通路壁8と9をもつ上流平行部分16を有し、その平行部分の下流には分岐部分10がある。ここで、空気取込みがこの分岐部分10の上流にある。図3には、分岐部分10が平行部分16より長い、即ち長さの約二倍である。図3による実施例には、分岐部分10の通路壁8と9がつまり中間平面Mに対称的であり、分岐角度が分岐部分10の全長にわたり一定のままである。
【0031】
図4は、伸縮通路7が収斂通路壁8と9をもつ上流収斂部分17を有し、収斂部分の直接下流には分岐部分10がある実施例を示す。ここでは空気取込みが分岐部分10の上流端にある。分岐部分10は、図4による例示された実施例では、収斂部分17より長い、即ち長さの約二倍である。
【0032】
図5は、伸縮通路7が収斂通路壁8と9をもつ上流収斂部分17を有し、収斂部分の直接下流には平行部分16がある伸縮ユニット5の実施例を示す。平行部分16の直接に下流には分岐部分10がある。ここでも、空気供給が分岐部分10の上流端に行われる。分岐部分10の長さは、例示された実施例では、収斂部分17と平行部分16から成る残りの伸縮通路7の長さより大きい。分岐部分10には、通路壁8と9が中間平面Mに対称的である。分岐角度が分岐部分10の長さにわたり一定のままである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】この発明による装置を通る縦断面を示す。
【図2】図1の拡大尺度細部を示す。
【図3】図2による構造体の第二実施例を示す。
【図4】図2による構造体の第三実施例を示す。
【図5】図2による構造体の第四実施例を示す。
【符号の説明】
【0034】
1.....紡糸口金
2.....冷却室
3、4...冷却区画室
5.....伸縮ユニット
6.....中間通路
7.....伸縮通路
8、9...通路壁
10....分岐部分
11....沈積部分
12....上流ディフューザ
13....下流ディフューザ
15....小孔沈積ベルト
16....平行部分
17....収斂部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィラメントから形成されたスパンボンドウエブを製造する装置において、フィラメントを形成する紡糸口金が設けられ、紡糸口金の下流にはフィラメントを冷却する処理空気を供給される冷却室(2)があり、フィラメントを伸縮する伸縮ユニット(5)が冷却室(2)に接続されており、冷却室(2)と伸縮ユニット(5)の間の接続領域が閉鎖されて、伸縮ユニット(5)は通路壁(8と9)が伸縮通路(7)の長さの少なくとも一部上に分岐される伸縮通路(7)を有し、スパンボンドウエブのフィラメントを沈積させる沈積装置が設けられていることを特徴とする装置。
【請求項2】
冷却室(2)が少なくとも二つの冷却区画室(3と4)に分割されていて、フィラメントが処理空気により異なった温度に冷却され得ることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
冷却室(2)と伸縮ユニット(5)の間に中間通路(6)が配列されていて冷却室(2)から伸縮ユニット(5)まで収斂形状を有することを特徴とする請求項1或いは2に記載の装置。
【請求項4】
伸縮ユニット(5)には、分岐伸縮通路部分(10)の上流端に或いは分岐伸縮通路部分(10)の直前に付加的空気が伸縮通路(7)に導入されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
伸縮通路(7)がその全長にわたり或いは実質的に全長にわたり分岐通路壁(8と9)を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
伸縮通路(7)がその長さの一部にわたり平行通路壁(8と9)を有し、これら平行通路壁(8と9)の下流には分岐通路壁(8と9)があることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
伸縮通路はその長さの一部にわたり収斂通路壁(8と9)を有し、これら収斂通路壁(8と9)の下流には分岐通路壁(8と9)があることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
伸縮通路(7)がその長さの一部にわたり収斂通路壁(8と9)を有し、これら収斂通路壁(8と9)の下流には平行通路壁(8と9)があり、これら平行通路壁(8と9)の下流には分岐通路壁(8と9)があることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
伸縮ユニット(5)の下流には少なくとも一つのディフューザ(12と13)を備える伸縮ユニット(11)があることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
沈積ユニット(11)が上流ディフューザ(12)と隣接下流ディフューザ(13)から成り、周囲空気入口スリット(14)が上流ディフューザ(12)と下流ディフューザ(13)の間に設けられていることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
沈積装置がスパンボンドウエブ用の連続的移動される小孔沈積ベルト(15)であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−13559(P2009−13559A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−165256(P2008−165256)
【出願日】平成20年6月25日(2008.6.25)
【出願人】(505313830)ライフェンホイザー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシャフト・マシイネンファブリーク (13)
【Fターム(参考)】