説明

スリーブ及びダクトの連結構造

【課題】接続に際しての作業効率の向上を図ることのできるスリーブ及びそのスリーブを用いたダクトの連結構造を提供する。
【解決手段】スリーブ31は、筒状のスリーブ本体32と、スリーブ本体32の下側の端縁に沿ってスリーブ本体32の外壁に固定された下スリーブフランジ34と、下スリーブフランジ34を覆うようにして設けられたスカート部35とを備えている。当該スリーブ31を、スカート部35においてデッキプレート2上に固定して、デッキプレート2のうちスカート部35の内壁面よりも内側において開口を形成する。当該開口に対し、スリーブ本体32と同一の径を有するダクト本体22と、ダクト本体22の端縁に沿ってダクト本体22の外壁に固定された下ダクトフランジ23とを備えた下ダクト21を挿通させ、スリーブ31と下ダクト21とを接続可能に構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設物の躯体を構成するフロアや壁等において配設され、当該躯体を隔てて配設されるダクトを連通させるためのスリーブ、及びそのスリーブを用いたダクトの連結構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、図6に示すように、フロア51の上方空間に設けられる上ダクト61と、フロア51の下方空間に設けられる下ダクト62とを連結させるべく、フロア51に対しスリーブ54と称される筒状体を設ける技術がある。
【0003】
一般に、スリーブ54は、四角筒状のスリーブ本体55と、当該スリーブ本体55の内壁面に溶接固定された上下スリーブフランジ56、57とから構成されている。
【0004】
スリーブ54を用いて上ダクト61と下ダクト62とを連通させる工程について、同図に基づいて説明する。まず、フロア51を構成するベースとしてデッキプレート52が設置される。その上部に、図示しない鉄筋が組まれ、デッキプレート52の所定位置には、スリーブ54が固定される。その後、スリーブ54の外側にコンクリートが打設され、コンクリート層53が形成される。次に、デッキプレート52のうち、スリーブ本体55の内壁面よりも内側部分が切断され、開口が形成される。そして、その開口に下ダクト62が挿通され、下ダクト62の外壁面に溶接固定されたダクトフランジ64と下スリーブフランジ57とが固定される。また、スリーブ54の上部においても、上スリーブフランジ56と、上ダクト61の外壁面に溶接固定されたダクトフランジ63とが固定される。これにより、上ダクト61と下ダクト62とが、スリーブ54を介して連通される(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−036950号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記の技術では、上下ダクト61、62の径がスリーブ54の径よりも小さく構成されるとともに、ダクトフランジ63、64は、スリーブフランジ56、57よりも小さく構成されている。つまり、スリーブ本体55と下ダクト本体62、スリーブフランジ56、57とダクトフランジ63、64といった対応する部材同士の大きさにそれぞれ違いが生じてしまうため、スリーブフランジ56、57とダクトフランジ63、64とを位置合わせしてボルト留めするといった作業に時間がかかってしまうおそれがある。
【0006】
本発明は、上記各事情に鑑みてなされたものであり、接続に際しての作業効率の向上を図ることのできるスリーブ及びそのスリーブを用いたダクトの連結構造を提供することを主たる目的の一つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
手段1.隔離体にて隔離された各空間に配設されるダクトを、前記隔離体に設置されるスリーブを用いて連結させるダクトの連結構造において、
前記隔離体は、少なくとも略板状のプレートと、前記プレートの片面側にコンクリートが打設されることで形成されるコンクリート層とを備え、
前記スリーブは、筒状のスリーブ本体と、前記スリーブ本体の少なくとも一方の端縁に沿って前記スリーブ本体の外周側に突出するようにして設けられたスリーブフランジと、前記一方の端縁に設けられたスリーブフランジを覆うようにして設けられ、前記スリーブを前記プレートに固定するためのスカート部とを備え、
前記ダクトは、前記スリーブ本体と同一の径を有するダクト本体と、前記ダクト本体の端縁に沿って当該ダクト本体の外周側に突出するようにして設けられたダクトフランジ部とを備え、
前記スリーブを、前記プレート上に固定して、その周囲にコンクリートを打設することで前記隔離体を構成し、前記プレートのうち前記スカート部の内壁面よりも内側において開口を形成することで、前記スリーブと前記ダクトとを接続可能に構成したことを特徴とするダクトの連結構造。
【0008】
手段1によれば、スリーブ本体の一方の(プレート側の)端縁に設けられたスリーブフランジを覆うようにしてスカート部が設けられている。そのため、本手段のように、スリーブフランジがスリーブ本体の外周側に突出する場合であっても、スリーブフランジがコンクリートに埋没しないようになっている。すなわち、スリーブフランジがスリーブ本体の外周側に突出する構成、いわゆる外向フランジとすることができる。そして、同じく外向フランジとなっているダクトフランジに対し、スリーブ本体の外側にて当接させることができる。そのため、作業者がスリーブやダクトの内部(流路)に入り込むようにしてフランジ同士を固定したり、別部材をスリーブに取付けたりするといった煩わしい作業を回避することができる。従って、スリーブとダクトとを比較的容易に連結することができ、結果として作業効率の向上を図ることができる。また、スリーブ内及びダクト内に各フランジが突出しないため、ダクト及びスリーブ内(流路)における気流をスムースなものとすることができ、滞留の発生を抑制することができる。
【0009】
また、スリーブにはスカート部が設けられているため、プレートに対し、ダクトの挿通を許容するのに十分な大きさの開口を形成することができる。そのため、ダクトの径とスリーブ本体の径とを同じくするとともに、ダクトフランジとスリーブフランジとの大きさ及び形状を同じくすることができる。従って、ダクトをスリーブに固定するに際して、ダクトフランジとスリーブフランジとの位置を正確かつ迅速に合わせることができ、接続作業における製作精度及び時間効率の向上を図ることができる。また、ダクトの径とスリーブの径とを同じにすることで、ダクト及びスリーブ内における気流をスムースなものとすることができる。加えて、ダクトフランジとスリーブフランジとの共通化を図ることもできる。
【0010】
手段2.前記スリーブフランジと、前記ダクトフランジとがボルト留めにて固定されていることを特徴とする手段1に記載のダクトの連結構造。
【0011】
上記手段2によれば、比較的簡単な作業でスリーブフランジとダクトフランジとを強固に固定することができ、スリーブとダクトとを確実に連結することができる。
【0012】
手段3.前記スリーブフランジは、断面L字状のアングルの一部であり、該アングルのうち前記スリーブフランジ以外の部位が前記スリーブ本体に固定されていることを特徴とする手段1又は2に記載のダクトの連結構造。
【0013】
上記手段3によれば、スリーブフランジのスリーブ本体への固定を比較的容易に行えるとともに、スリーブフランジをスリーブ本体に対して強固に固定することができる。なお、「前記スリーブ本体に固定」とは、「前記スリーブ本体の外壁面に固定」したり、「前記スリーブ本体に当接した状態で固定」したりすることも含まれる。
【0014】
手段4.前記スリーブは、前記スリーブ本体の外側に固定されたずれ止め用フランジを備え、前記ずれ止め用フランジが前記コンクリート層に埋設されるよう構成したことを特徴とする手段1乃至3に記載のダクトの連結構造。
【0015】
手段4によれば、スリーブとコンクリート層との接触面積が増えるため、スリーブはコンクリート層から大きな抵抗を受けることなり、その位置ずれが規制される。特に、スリーブの隔離体の面(プレート面)と直交する方向への移動がより確実に規制され、スリーブの位置ずれをより確実に防止することができる。
【0016】
手段5.手段1乃至4のいずれかに記載のダクトの連結構造に用いられるスリーブ。
【0017】
上記手段5のスリーブを用いることで、施工に際し上記手段1乃至4の作用効果を奏しうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、一実施の形態について、図1乃至図5を参照しつつ説明する。
【0019】
まず、図1に基づいて、本実施の形態のダクトの連結構造の概略構成について説明する。フロア1は、略板状のデッキプレート2と、デッキプレート2上にスタイロフォーム等の断熱材が敷き詰められることで形成された断熱層3と、断熱層3上に打設されたコンクリート層4とからなっている。なお、デッキプレート2には、一体的に折り曲げ形成されたリブが所定間隔毎に設けられており、これにより、デッキプレート2自身の強度が高められ、コンクリート打設時等のデッキプレート2の変形等が防止されるようになっている。
【0020】
本実施の形態では、フロア1を隔てるようにして、フロア1の上方に位置する上ダクト11とフロア1の下方に位置する下ダクト21とが設けられており、上ダクト11と下ダクト21とがスリーブ31を介して連結されている。
【0021】
図1、図2に示すように、スリーブ31は、フロア1の上下を連通するように配置された四角筒状のスリーブ本体32と、スリーブ本体32の上下の縁に沿ってスリーブ本体32の外壁に溶接固定された上下スリーブフランジ33、34と、下スリーブフランジ34を覆うようにして設けられたスカート部35とを備えている。本実施の形態では、上下スリーブフランジ33、34は、断面略L字状のアングルの一辺側として構成されている。そして、当該アングルの他片側がスリーブ本体32の外壁面に当接した状態で固定されることで、上下スリーブフランジ33、34がスリーブ本体32から外周方向に延びるようにして設けられている。
【0022】
スカート部35は、その下端部の高さ位置がスリーブ本体32の下端部及び下スリーブフランジ34の下端部の高さ位置とほぼ等しくなるよう(面一となるよう)構成されている。スカート部35の下端部外側には接合用金具37が所定間隔毎に設けられており、接合用金具37がデッキプレート2に対し、スクリューねじ38で固定されている(図2参照)。また、デッキプレート2には、スカート部35の内壁面に沿うようにして、下ダクト21を挿通させる為の開口が設けられている。
【0023】
また、スリーブ本体32外周には、スカート部35の上方位置においてずれ留め用アングル39が設けられている。なお、当該ずれ留め用アングル39はコンクリート層4内に埋設されている。
【0024】
上ダクト11は、スリーブ本体32と同一の内径を有する上ダクト本体12と、上ダクト本体12の下縁に沿って上ダクト本体12の外壁に溶接固定された上ダクトフランジ13とを備えている。そして、上ダクトフランジ13と上スリーブフランジ33とがボルト14で固定されることによって、上ダクト11とスリーブ31とが連結されている。
【0025】
また、下ダクト21は、スリーブ本体32と同一の内径を有する下ダクト本体22と、下ダクト本体22の上縁に沿って下ダクト本体22の外壁に溶接固定された下ダクトフランジ23とを備えている。そして、下ダクトフランジ23と下スリーブフランジ34とがボルト24で固定されることによって、下ダクト21とスリーブ31とが連結されている。
【0026】
以上のように構成されたスリーブ31を用いて、フロア1の上下に設けられるダクト11,21が連通される工程について図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図3、図4に示すように、まず、デッキプレート2がフロア1を構成するベースとして設置される。このとき、スリーブ31が接合用金具37を介してデッキプレート2の所定の位置に固定される。
【0028】
次に、デッキプレート2上にスタイロフォーム等の断熱材が敷き詰められ、断熱層3が形成される。なお、スリーブ31の配設部においては、断熱材がスリーブ31の形状に合わせて切断されており、スリーブ31の周囲にも断熱材がほぼ隙間なく敷き詰められる(図4参照)。その後、断熱層3上にコンクリートが打設され、コンクリート層4が形成される。本実施の形態では、スリーブ31にスカート部35が設けられているため、下スリーブフランジ34がコンクリートに埋まってしまうことを防ぐことができる。また、コンクリート層4は、ずれ留め用アングル39の上方にまで位置している。
【0029】
次に、図5に示すように、前記スカート部35の内周壁に沿うようにして、デッキプレート2に下ダクト21を挿通させる為の開口が形成される。かかる開口の形成に際しては一般的にバーナが用いられる。
【0030】
そして、図1に示すように、下ダクト21がデッキプレート2に設けられた開口に挿通され、下ダクトフランジ23と下スリーブフランジ34とが当接した状態で、ボルト24で固定される。これにより、スリーブ31と下ダクト21とを連結することができる。
【0031】
また、上ダクト11についても、上ダクトフランジ13と上スリーブフランジ33とが当接した状態で、ボルト14で固定される。
【0032】
以上のようにして、図1に示すように、フロア1の上下に位置する両ダクト11、21を、スリーブ31を介して連結することができる。本実施の形態によれば、下スリーブフランジ34を覆うようにしてスカート部35が設けられている。そのため、下スリーブフランジ34がスリーブ本体32の外周側に突出する場合であっても、下スリーブフランジ34がコンクリート層4に埋没しないようになっている。すなわち、上下スリーブフランジ33、34をともにスリーブ本体32の外周側に突出させる構成、いわゆる外向フランジとすることができる。そして、同じく外向フランジとなっている上下ダクトフランジ13、23を、上下スリーブフランジ33、34に対し、スリーブ本体32の外側にて当接させることができる。そのため、作業者がスリーブ31やダクト11、21の内部(流路)に入り込むようにしてフランジ同士(13と33、23と34)を固定したり、別部材をスリーブ31に取付けたりするといった煩わしい作業を回避することができる。従って、スリーブ31とダクト11、21とを比較的容易に連結することができ、結果として作業効率の向上を図ることができる。また、スリーブ31内及びダクト11、21内に各フランジが突出しないため、ダクト11、21及びスリーブ31内(流路)における気流をスムースなものとすることができ、滞留の発生を抑制することができる。
【0033】
また、スリーブ31にはスカート部35が設けられているため、デッキプレート2に対し、下ダクト21の挿通を許容するのに十分な大きさの開口を形成することができる。そのため、下ダクト本体22(上ダクト本体12)の径とスリーブ本体32の径とを同じくするとともに、ダクトフランジ13、23とスリーブフランジ33、34との大きさ及び形状を同じくすることができる。従って、ダクト11、21をスリーブ31に固定するに際し、ダクトフランジ13、23とスリーブフランジ33、34との位置を正確かつ迅速に合わせることができ、接続作業における製作精度及び時間効率の向上を図ることができる。また、ダクト11、21の径とスリーブ31の径とを同じにすることで、ダクト11、21及びスリーブ31内における気流をスムースなものとすることができる。加えて、ダクトフランジ13、23とスリーブフランジ33、34との共通化を図ることもできる。
【0034】
さらに、本実施の形態におけるダクトの連結構造においては、スリーブ本体32以外にフロア1にて上下に隔離された空間を行き来できるような空気の通り道(隙間)がないため、フロア1にて隔離された各空間の気密性の低下を防止することができる。加えて、本実施の形態におけるスリーブ31は、端縁に外向フランジが設けられた筒状体(スリーブ本体32)に、外向フランジを覆うようにしてスカート部35を設けるだけの比較的簡単な構成であるため、スリーブ31の製造効率の低下を抑制することができる。
【0035】
また、本実施の形態では、スリーブ本体32とスカート部35との間に空間が形成されることとなる。一般的に、デッキプレート2の開口作業にはバーナが用いられるため、当該開口作業に際しては火花が発生することとなるが、前記空間に入り込んだ分の火花は当該空間内に留まることとなる。従って、開口作業に際しての火花の飛散を抑制することができ、当該開口作業がしやすくなる。加えて、本実施の形態においてデッキプレート2に開口を形成するには、スカート部35と下スリーブフランジ34との間を切断していけばよく、当該切断が許容される範囲はスカート部35がない場合に比べて広くなっている。そのため、誤って、スカート部35の外周側を切断してしまうといったおそれを防止しやすく、特に、デッキプレート2とコンクリート層4との間にスタイロフォーム等を配設することで断熱層3を形成する場合、断熱層に火花があたってしまうといったおそれを抑制することができる。
【0036】
また、ボルト留めといった比較的簡単な作業でスリーブフランジ34(33)とダクトフランジ23(13)とを強固に固定することができ、スリーブ31とダクト21(11)とを確実に連結することができる。
【0037】
加えて、上下スリーブフランジ33、34は、断面略L字状のアングルの一辺側として構成されており、当該アングルの他片側がスリーブ本体32に当接した状態で固定されることで、上下スリーブフランジ33,34のスリーブ本体32への固定を比較的容易に行えるとともに、上下スリーブフランジ33、34をスリーブ本体32に対して強固に固定することができる。
【0038】
また、スリーブ31には、ずれ止め用アングル39がコンクリート層4に位置するようにして備えている。そのため、スリーブ31とコンクリート層4との接触面積が増えるため、スリーブ31はコンクリート層4からより大きな抵抗を受けることなり、その位置ずれが規制される。特に、スリーブ31のフロア1の面(デッキプレート2面)と直交する方向への移動がより確実に規制され、スリーブ31の位置ずれをより確実に防止することができる。
【0039】
尚、上述した実施の形態の記載内容に限定されることなく、例えば次のように実施してもよい。
【0040】
(a)上記実施の形態では、スリーブフランジ33、34とスリーブ本体32とは別部材として構成されているが、スリーブ本体32の両端部を一体的に折り曲げることでスリーブフランジ33、34を形成することもできる。
【0041】
(b)上記実施の形態では、上下スリーブフランジ33、34とダクトフランジ13、23との固定に際し、それぞれ、ボルト14、24を用いることとしているが、固定方法は特に限定されるものではなく、例えば溶接やソベット留め等で固定することとしてもよい。また、スリーブ31とデッキプレート2との固定方法に関しても、上記例に限定されるものでなく、例えば、溶接、ボルト留め等で固定してもよい。
【0042】
(c)上記実施の形態では、スリーブ本体32は四角筒状に構成されているが、種々の筒形状を採用することができる。例えば、四角筒状以外の筒形状としては、円筒状、楕円筒状、六角筒状等を挙げることができる。
【0043】
(d)また、上記実施の形態ではフロア1におけるダクトの連結構造について具体化しているが、フロア1(床、天井)だけに限定されるものではない。すなわち、隔離体として、例えば、壁に具体化することもできる。
【0044】
(e)上記実施の形態では特に言及しなかったが、スリーブ31、上下ダクト11、21は亜鉛メッキ鋼板により構成されることとしてもよい。その場合、鉄の腐食を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】一実施の形態におけるダクトの連結構造を示す断面図。
【図2】スリーブの構成を示す斜視図。
【図3】ダクトの連通過程を示し、デッキプレートにスリーブが固定され、断熱層、及びコンクリート層が設けられた時点の断面図。
【図4】ダクトの連通過程を示し、断熱層が形成された時点のスリーブ及びフロアの構成を示す平面図。
【図5】ダクトの連通過程を示し、デッキプレートにダクトを挿通させるための開口が形成された時点の断面図。
【図6】従来のダクトの連結構造を示す断面図。
【符号の説明】
【0046】
1…フロア、2…デッキプレート(プレート)、3…断熱層、4…コンクリート層、11…上ダクト、12…上ダクト本体、13…上ダクトフランジ、21…下ダクト、22…下ダクト本体、23…下ダクトフランジ、31…スリーブ、32…スリーブ本体、33…上スリーブフランジ、34…下スリーブフランジ、35…スカート部、39…ずれ留め用アングル(ずれ留め用フランジ)。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
隔離体にて隔離された各空間に配設されるダクトを、前記隔離体に設置されるスリーブを用いて連結させるダクトの連結構造において、
前記隔離体は、少なくとも略板状のプレートと、前記プレートの片面側にコンクリートが打設されることで形成されるコンクリート層とを備え、
前記スリーブは、筒状のスリーブ本体と、前記スリーブ本体の少なくとも一方の端縁に沿って前記スリーブ本体の外周側に突出するようにして設けられたスリーブフランジと、前記一方の端縁に設けられたスリーブフランジを覆うようにして設けられ、前記スリーブを前記プレートに固定するためのスカート部とを備え、
前記ダクトは、前記スリーブ本体と同一の径を有するダクト本体と、前記ダクト本体の端縁に沿って当該ダクト本体の外周側に突出するようにして設けられたダクトフランジ部とを備え、
前記スリーブを、前記プレート上に固定して、その周囲にコンクリートを打設することで前記隔離体を構成し、前記プレートのうち前記スカート部の内壁面よりも内側において開口を形成することで、前記スリーブと前記ダクトとを接続可能に構成したことを特徴とするダクトの連結構造。
【請求項2】
前記スリーブフランジと、前記ダクトフランジとがボルト留めにて固定されていることを特徴とする請求項1に記載のダクトの連結構造。
【請求項3】
前記スリーブフランジは、断面L字状のアングルの一部であり、該アングルのうち前記スリーブフランジ以外の部位が前記スリーブ本体に固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のダクトの連結構造。
【請求項4】
前記スリーブは、前記スリーブ本体の外側に固定されたずれ止め用フランジを備え、前記ずれ止め用フランジが前記コンクリート層に埋設されるよう構成したことを特徴とする請求項1乃至3に記載のダクトの連結構造。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のダクトの連結構造に用いられるスリーブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−17388(P2006−17388A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−196162(P2004−196162)
【出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【出願人】(000001834)三機工業株式会社 (316)
【Fターム(参考)】