スロットマシン
【課題】いつストップスイッチを操作すべきかという点で遊技の興趣が増したスロットマシンを提供する。
【解決手段】スロットマシンは、入賞した当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行う支払い制御手段と、当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リールの回転終了を契機に計時を終了する計時手段と、当選役に計時手段の計時時間と支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数とを対応付けたものであり、且つこの対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブルと、当選した当選役についての支払い枚数テーブルを１つ選択するための支払い枚数テーブル選択手段とを備える。支払い制御手段は、支払い枚数テーブル選択手段により選択された支払い枚数テーブルを参照して計時手段の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行う。
【解決手段】スロットマシンは、入賞した当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行う支払い制御手段と、当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リールの回転終了を契機に計時を終了する計時手段と、当選役に計時手段の計時時間と支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数とを対応付けたものであり、且つこの対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブルと、当選した当選役についての支払い枚数テーブルを１つ選択するための支払い枚数テーブル選択手段とを備える。支払い制御手段は、支払い枚数テーブル選択手段により選択された支払い枚数テーブルを参照して計時手段の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、スロットマシンに関し、さらに詳しくは、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が、当選役に当選してからからすべての回転リールの回転が停止するまでの時間に応じて変化するスロットマシンに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、遊技機として、周面に複数の図柄が付された３個の回転リールと、各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、それぞれの回転リールに対応して設けられ、対応する回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチとを備えたスロットマシンが知られている。
このようなスロットマシンでは、スタートスイッチの操作を契機に、３個の回転リールが回転を開始するとともに、複数の当選役のいずれかに当選かまたはハズレかの抽選が行われる。そして、この抽選で複数の当選役のいずれかに当選した場合に、ストップスイッチが操作されると、この当選役に係る図柄の組み合わせが入賞有効ライン上に揃い得るように各回転リールの停止制御が行われる。さらに、すべての回転リールの回転が停止されたときに、当選役に係る図柄の組み合わせが入賞有効ライン上に揃うと、この当選役の入賞となって遊技者に所定枚数のメダルが支払われる（特許文献１参照）。
【特許文献１】特開２００３−６２１８０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
ところで、上述したようなスロットマシンでは、当選役に係る図柄の組み合わせが入賞有効ライン上に揃い得るタイミングであれば、いつストップスイッチを操作しても、入賞した当選役や遊技状態に応じて一律の枚数のメダルが支払われる。
したがって、遊技者は、当選役に係る図柄の組み合わせを入賞有効ライン上に揃えることに集中すればよく、遊技の熟練が上がるにつれて遊技中の緊張感が薄れてしまうという問題があった。
そこで、各請求項に記載された発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
【０００４】
（請求項１または２）
すなわち、請求項１または２に記載の発明は、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数を、当選役の抽選が行われてからすべての回転リールの回転が停止するまでの時間に応じて変化させることにより、いつストップスイッチを操作すべきかという点で遊技の興趣が増したスロットマシンを提供することを目的とする。
（請求項３ないし５）
請求項３ないし５のいずれかに記載の発明は、上記した請求項１または２に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【０００５】
すなわち、請求項３ないし５のいずれかに記載の発明によれば、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数をランダムに変化させることにより、または当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間をランダムに変化させることにより、いずれも更に遊技の興趣が増したスロットマシンを提供することを目的とする。
（請求項６ないし８）
請求項６ないし８のいずれかに記載の発明は、上記した請求項３ないし５のいずれかに記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項６ないし８のいずれかに記載の発明によれば、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化することを、または当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間を、遊技者に報知することにより、いずれも更に遊技の興趣が増したスロットマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
（請求項１）
（特徴点）
請求項１に記載の発明は、
表面に複数の図柄が付された複数個の回転リール(23)と、
各回転リール(23)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(53)と、
各回転リール(23)に対応して設けられ、対応する回転リール(23)の回転を停止させるためのストップスイッチ(54)と、
スタートスイッチ(53)の操作を契機に複数の当選役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行うための当選抽選手段(130)と、
ストップスイッチ(54)の操作を契機に、このストップスイッチ(54)に対応する回転リール(23)の回転を当選抽選手段(130)の抽選結果に基づいて停止させる制御を行うための停止制御手段(160)と、
すべての回転リール(23)の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定を行うための入賞判定手段(170)と、
当選役に入賞したと入賞判定手段(170)により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うための支払い制御手段(240)と、
当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リール(23)の回転終了を契機に計時を終了する計時手段(210)と、
当選役に計時手段(210)の計時時間と支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数とを対応付けたものであり、且つこの対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル(220)と、
当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に、この当選役についての支払い枚数テーブル(220)を１つ選択するための支払い枚数テーブル選択手段(230)とを備え、
支払い制御手段(240)は、当選役に入賞したと入賞判定手段(170)により判定されたことを契機に、支払い枚数テーブル選択手段(230)により選択された支払い枚数テーブル(220)を参照して計時手段(210)の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行うことを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
【０００７】
「スロットマシン(S)」は、遊技メダルやパチンコ玉を用いて遊技を行う回胴式遊技機等を含むものである。
「回転リール(23)」は、例えば、ステッピングモーター(60)に設けられ、このステッピングモーター(60)の回転子の回転により回転される。
「スタートスイッチ(53)」は、各回転リール(23)の回転を開始させるためのものである。また、スタートスイッチ(53)は、レバー式のスイッチを用いて構成することができる。
「ストップスイッチ(54)」は、各回転リール(23)に対応して設けられ、対応する回転リール(23)の回転を停止させるためのものである。具体的には、例えば、回転リール(23)が３個設けられたスロットマシン(S)において、各回転リール(23)に対応するストップスイッチ(54)を１個ずつ設けることができる。
【０００８】
「当選抽選手段(130)」は、スタートスイッチ(53)の操作を契機に複数の当選役のいずれかに当選かまたはハズレかの抽選を行うためのものである。
具体的には、例えば、スタートスイッチ(53)の操作を契機に、乱数発生手段(131)の発生させる乱数から乱数抽出手段(132)によって１つの数値が抽出される。そして、この抽出された数値と、当選判定テーブル選択手段(134)により選択された当選判定テーブル(133)とを比較し、複数の当選役のいずれかに当選かまたはハズレかを、各回転リール(23)の回転が開始される前に予め決定するように形成することができる。
「停止制御手段(160)」は、ストップスイッチ(54)の操作を契機に、このストップスイッチ(54)に対応する回転リール(23)の回転を当選抽選手段(130)の抽選結果に基づいて停止させる制御を行うためのものである。
【０００９】
具体的には、当選抽選手段(130)の抽選で複数の当選役のいずれかに当選した場合において、停止制御手段(160)は、ストップスイッチ(54)が操作されると、この当選役の図柄の組み合わせが図柄表示窓(31)に表示され得るように、且つその他の当選役の図柄の組み合わせのいずれも図柄表示窓(31)に表示されないように、各回転リール(23)を停止させる制御を行うように形成することができる。
また、当選抽選手段(130)の抽選結果がハズレの場合において、停止制御手段(160)は、ストップスイッチ(54)が操作されると、当選役の図柄の組み合わせのいずれも図柄表示窓(31)に表示されないように、各回転リール(23)を停止させる制御を行うように形成することができる。
【００１０】
「入賞判定手段(170)」は、すべての回転リール(23)の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定を行うためのものである。
具体的には、入賞判定手段(170)は、すべての回転リール(23)の回転が停止したときに、当選役に係る図柄の組み合わせのいずれかが図柄表示窓(31)に表示されるように各回転リール(23)が停止されたか否かの判定を行うように形成することができる。
「支払い制御手段(240)」は、当選役に入賞したと入賞判定手段(170)により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うためのものである。
「メダルを支払う制御」とは、例えば、「払い出し装置(5)にメダルを払い出させる制御」を行ってもよいし、「クレジットとしてスロットマシン(S)に貯留させる制御」を行ってもよい。
【００１１】
「計時手段(210)」は、当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リール(23)の回転終了を契機に計時を終了する。つまり、計時手段(210)は、当選抽選手段の抽選により当選役に当選したときから、回転リール(23)の回転終了までの時間を計時するためのものである。
「すべての回転リール(23)の回転終了」とは、「回転中の回転リール(23)が１個の場合に、この回転リール(23)に対応したストップスイッチ(54)が操作されたこと」としてもよいし、「すべての回転リール(23)の回転が停止したこと」としてもよいし、「すべての回転リール(23)の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段(170)により行われたこと」としてもよい。
【００１２】
「支払い枚数テーブル(220)」は、当選役に計時手段(210)の計時時間と支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数とを対応付けたものである。また、この対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル(220)が設けられる。
ここで、すべての当選役に対して当選役ごとに支払い枚数テーブル(220)を設けてもよいし、一部の当選役に対して当選役ごとに支払い枚数テーブル(220)を設けてもよい。
また、同一の当選役について計時手段(210)の計時時間と支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数との対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル(220)を設けてもよい。
【００１３】
「支払い枚数テーブル選択手段(230)」は、当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に、この当選役についての支払い枚数テーブル(220)を１つ選択するためのものである。
また、支払い枚数テーブル選択手段(230)は、当選抽選手段(130)の抽選で当選した当選役についての支払い枚数テーブル(220)が複数ある場合には、これらの中から予め定めた順序で１つ選択するように形成してもよいし、これらの中から抽選で１つ選択するように形成してもよい。
（作用）
支払い制御手段(240)は、支払い枚数テーブル選択手段(230)により選択された支払い枚数テーブル(220)を参照して計時手段(210)の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行う。これにより、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数は、計時手段(210)の計時時間に応じて変化するようになる。
【００１４】
（請求項２）
（特徴点）
請求項２に記載の発明は、
表面に複数の図柄が付された複数個の回転リール(23)と、
各回転リール(23)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(53)と、
各回転リール(23)に対応して設けられ、対応する回転リール(23)の回転を停止させるためのストップスイッチ(54)と、
スタートスイッチ(53)の操作を契機に複数の当選役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行うための当選抽選手段(130)と、
ストップスイッチ(54)の操作を契機に、このストップスイッチ(54)に対応する回転リール(23)の回転を当選抽選手段(130)の抽選結果に基づいて停止させる制御を行うための停止制御手段(160)と、
すべての回転リール(23)の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定を行うための入賞判定手段(170)と、
当選役に入賞したと入賞判定手段(170)により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うための支払い制御手段(240)と、
当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リール(23)の回転終了を契機に計時を終了する計時手段(210)と、
当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に基準時間を設けるための基準時間設定手段(250)と、
当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間が基準時間に達していない場合において支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数を決定するための第１支払い枚数決定手段(260)と、
当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段(210)が計時を終了した際の計時時間が基準時間に達している場合において支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数を決定するための第２支払い枚数決定手段(270)とを備え、
支払い制御手段(240)は、当選役に入賞したと入賞判定手段(170)により判定されたことを契機に、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段(260)または第２支払い枚数決定手段(270)により決定された枚数のメダルを支払う制御を行うことを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
【００１５】
「基準時間設定手段(250)」は、当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に基準時間を設けるためのものである。
また、基準時間設定手段(250)は、当選抽選手段(130)の抽選で当選した当選役に応じて基準時間を設けるように形成してもよい。
また、基準時間設定手段(250)は、複数の時間条件の中から予め定めた順序で１つ選択して基準時間とするように形成してもよいし、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択して基準時間とするように形成してもよい。
「第１支払い枚数決定手段(260)」は、当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間が基準時間に達していない場合において支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数を決定するためのものである。
【００１６】
また、第１支払い枚数決定手段(260)は、当選抽選手段(130)の抽選で当選した当選役に応じてメダルの枚数を決定するように形成してもよい。
また、第１支払い枚数決定手段(260)は、複数の枚数条件の中から予め定めた順序で１つ選択するように形成してもよいし、複数の枚数条件の中から抽選で１つ選択するように形成してもよい。
「第２支払い枚数決定手段(270)」は、当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段(210)が計時を終了した際の計時時間が基準時間に達している場合において支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数を決定するためのものである。
【００１７】
また、第２支払い枚数決定手段(270)は、当選抽選手段(130)の抽選で当選した当選役に応じてメダルの枚数を決定するように形成してもよい。
また、第２支払い枚数決定手段(270)は、複数の枚数条件の中から予め定めた順序で１つ選択するように形成してもよいし、複数の枚数条件の中から抽選で１つ選択するように形成してもよい。
「支払い制御手段(240)」は、当選役に入賞したと入賞判定手段により判定された場合に、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間が基準時間に達していないときには、第１支払い枚数決定手段(260)により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。
【００１８】
また、支払い制御手段(240)は、当選役に入賞したと入賞判定手段により判定された場合に、計時手段(210)が計時を終了した際の計時時間が基準時間に達しているときには、第２支払い枚数決定手段(270)により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。
（作用）
支払い制御手段(240)は、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段(260)または第２支払い枚数決定手段(270)により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。これにより、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数は、計時手段(210)の計時時間に応じて変化するようになる。
【００１９】
（請求項３）
（特徴点）
請求項３に記載の発明は、請求項１に記載の発明の特徴に加え、同一の当選役について計時手段(210)の計時時間と支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数との対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル(220)を備え、支払い枚数テーブル選択手段(230)は、当選抽選手段(130)の抽選により当選した当選役についての支払い枚数テーブル(220)を抽選により１つ選択することを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
【００２０】
（作用）
支払い制御手段(240)は、支払い枚数テーブル選択手段(230)により選択された支払い枚数テーブル(220)を参照して計時手段(210)の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行う。また、支払い枚数テーブル選択手段(230)は、同一の当選役について計時手段(210)の計時時間と支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数との対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル(220)の中から、抽選で１つ選択する。これにより、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数を、または当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間を、ランダムに変化させることができる。
【００２１】
（請求項４）
（特徴点）
請求項４に記載の発明は、請求項２に記載の発明の特徴に加え、基準時間設定手段(250)は、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択して基準時間とすることを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
（作用）
支払い制御手段(240)は、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段(260)または第２支払い枚数決定手段(270)により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。また、基準時間設定手段(250)は、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択して基準時間とする。これにより、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間を、ランダムに変化させることができる。
【００２２】
（請求項５）
（特徴点）
請求項５に記載の発明は、請求項２または４に記載の発明の特徴に加え、第１支払い枚数決定手段(260)及び／または第２支払い枚数決定手段(270)は、支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数を抽選で決定することを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
（作用）
支払い制御手段(240)は、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段(260)または第２支払い枚数決定手段(270)により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。また、第１支払い枚数決定手段(260)と第２支払い枚数決定手段(270)とのいずれか一方または双方は、支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数を抽選で決定する。これにより、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数を、ランダムに変化させることができる。
【００２３】
（請求項６）
（特徴点）
請求項６に記載の発明は、請求項１または３に記載の発明の特徴に加え、支払い枚数テーブル選択手段(230)により支払い枚数テーブル(220)が選択されたことを条件に、支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数が最も多い時間または最も少ない時間をこの支払い枚数テーブル(220)に基づいて報知することを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
具体的には、例えば、画像表示装置(34)に所定の画像を表示させたり、スピーカ(35)から所定の音声を出力させたり、ランプ(33)を所定のパターンで点滅させたり、数値表示部(32)に所定の数字を表示させたり等することにより、支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数が最も多い時間または最も少ない時間を報知することができる。
【００２４】
（請求項７）
（特徴点）
請求項７に記載の発明は、請求項２、４または５に記載の発明の特徴に加え、基準時間設定手段(250)により基準時間が設けられたことを条件に、この基準時間を報知することを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
具体的には、例えば、画像表示装置(34)に所定の画像を表示させたり、スピーカ(35)から所定の音声を出力させたり、ランプ(33)を所定のパターンで点滅させたり、数値表示部(32)に所定の数字を表示させたり等することにより、基準時間を報知することができる。
【００２５】
（請求項８）
（特徴点）
請求項８に記載の発明は、請求項２、４、５または７に記載の発明の特徴に加え、支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数が第１支払い枚数決定手段(260)及び第２支払い枚数決定手段(270)により決定されたことを条件に、このメダルの枚数が基準時間を境に多くなる時間または少なくなる時間を報知することを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
具体的には、例えば、画像表示装置(34)に所定の画像を表示させたり、スピーカ(35)から所定の音声を出力させたり、ランプ(33)を所定のパターンで点滅させたり、数値表示部(32)に所定の数字を表示させたり等することにより、メダルの枚数が基準時間を境に多くなる時間または少なくなる時間を報知することができる。
【発明の効果】
【００２６】
（請求項１または２）
請求項１または２に記載の発明によれば、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数は、当選役の抽選が行われてからすべての回転リールの回転が停止するまでの時間に応じて変化するようになっている。これにより、いつストップスイッチを操作すべきかという点で遊技の興趣が増したスロットマシンを提供することができる。
（請求項３ないし５）
請求項３ないし５のいずれかに記載の発明によれば、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数は、または当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間は、ランダムに変化するようになっている。これにより、いずれも更に遊技の興趣が増したスロットマシンを提供することができる。
【００２７】
（請求項６ないし８）
請求項６ないし８のいずれかに記載の発明によれば、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化することを、または当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間を、遊技者に報知することにより、いずれも更に遊技の興趣が増したスロットマシンを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２８】
本発明を実施するための最良の形態を２例挙げて、図面を参照しつつ順次説明する。
（第１の実施の形態）
（図面の説明）
図１ないし図１３は、第１の実施の形態を示すものである。
図１は、スロットマシンSの斜視図である。図２は、スロットマシンSの前扉3を取り外した状態を示す斜視図である。図３は、図柄表示窓31及び入賞有効ライン38を示す正面図である。図４は、各回転リール23のリールテープ28の一部を示す展開図である。図５は、スロットマシンSの制御装置10の入力、制御及び出力の概略を示すブロック図である。図６は、ベル当選役についての支払い枚数テーブルを示す図である。図７は、スイカ当選役についての支払い枚数テーブルを示す図である。図８は、チェリー当選役についての支払い枚数テーブルを示す図である。図９は、スロットマシンSの動作の概略を示すフローチャートである。図１０は、スロットマシンSの当選抽選処理を示すフローチャートである。図１１は、スロットマシンSの停止制御処理を示すフローチャートである。図１２は、スロットマシンSの支払い制御処理を示すフローチャートである。図１３は、スロットマシンSの報知実行処理を示すフローチャートである。
【００２９】
なお、「正面」とは、スロットマシンSにおける、遊技者が遊技を行う際に向き合う面をいう。また、「右側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て右側を意味し、「左側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て左側を意味する。また、「手前側」とは、スロットマシンSの正面側を意味し、「奥側」とは、スロットマシンSの背面側を意味する。
（スロットマシンS）
本実施の形態に係るスロットマシンSは、図１及び図２に示すように、少なくとも、正面側に正面開口部11を有する筐体1と、筐体1内部に着脱自在かつ固定可能に設けられる交換ユニット2と、筐体1の正面開口部11を開閉自在に塞ぐ前扉3とを備えている。
【００３０】
また、前扉3は、筐体1の開口上部13を開閉自在に塞ぐ上扉30と、筐体1の開口下部14を開閉自在に塞ぐ下扉40とから成っている。
（筐体1）
筐体1は、図２に示すように、底板15、左右の側板である左側板16Bと右側板16A、天板17及び背板（図示せず）からなる正面側に開口する箱形に形成されている。また、右側板16A及び左側板16Bには、筐体1の高さ方向略中央で水平となるように中板12が設けられている。
そして、底板15の上面には、各部品に電力を供給するための電源装置を内蔵した電源ユニット4が固定されている。また、電源ユニット4の前面には、電源のＯＮ／ＯＦＦの切り替えを行うための電源スイッチ、設定変更のＯＮ／ＯＦＦの切り替えを行うための設定キースイッチ、設定値を変更するための設定変更スイッチ、エラーを解除するためのリセットスイッチ等が設けられている。
【００３１】
また、底板15の上面には、内部にメダルを貯留するとともに、その貯留したメダルをメダル受け皿43へ払い出すための払い出し装置5が設置されている。電源ユニット4及び払い出し装置5は、交換ユニット2の交換に際し、必ずしも交換する必要のないものであり、交換時には筐体1に設置されたままにしておけるようになっている。
また、左側板16B内面の手前側の端部における中板12よりも下方の位置には、図２に示すように、下扉40を係合させ、回転自在に支持するための筐体側蝶番18が、上下方向に間隔をおいて２つ設けられている。
また、右側板16Aの内面における中板12よりも上方の位置、及び左側板16Bの内面における中板12よりも上方の位置には、交換ユニット2を固定するための係合クリップ26が設けられている。
【００３２】
（交換ユニット2）
交換ユニット2は、図２に示すように、種々の部品を設置あるいは固定するための枠体21と、枠体21に固定されたリールユニット22及び基板ユニット24Aとを備えている。
枠体21は、方形状の金属枠からなり、リールユニット22及び基板ユニット24Aを支持するとともに、これらを一体的に取り扱い可能とするためのものである。また、枠体21の正面左側の縦枠には、上扉30を係合させ、回動自在に支持するための枠体側蝶番25が、上下方向に間隔をおいて２つ設けられている。
さらに、枠体21の正面側の左右の縦枠には、筐体1の係合クリップ26に固定するための係合フック27がそれぞれ設けられている。なお、枠体21としては、他の構成部品を支持固定可能であってもよい。
【００３３】
また、リールユニット22は、特に図示しないが、枠体21に固定された３枚の支持板と、各支持板に固定された３個のステッピングモーターと、各々のステッピングモーターの出力軸に固定された３個の回転リール23とを備えている。また、図３に示すように、３個の回転リール23のうち、左側に位置するのが左回転リール23Lであり、中央に位置するのが中央回転リール23Mであり、右側に位置するのが右回転リール23Rである。
また、基板ユニット24Aは、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ、Ｉ／Ｏ等の電子部品を備えた基板を、基板ケースに収納したものである。そして、基板ユニット24Aは、スロットマシンSの遊技を制御するための遊技制御装置100として機能する。
【００３４】
また、交換ユニット2は、図２に示すように、中板12の上に乗せ、筐体1内部に収納される。そして、係合フック27を係合クリップ26に引っ掛けて止めることにより、交換ユニット2は筐体1内部に固定される。
（上扉30）
上扉30は、図１及び図２に示すように、筐体1の開口上部13を開閉自在に塞ぐための板状の扉である。
また、上扉30の左側裏面端部には、上扉側蝶番36が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。そして、この上扉側蝶番36を、枠体21に設けられた枠体側蝶番25と係合させることで、上扉30は、交換ユニット2の枠体21に回動自在に取り付けられている。
【００３５】
また、上扉30は、略中央部に回転リール23の図柄を正面側から見ることができる図柄表示窓31を備えている。図柄表示窓31は、図３に示すように、各回転リール23の図柄が３個ずつ表示可能に形成されている。ここで、３個の図柄が図柄表示窓31に適正な位置で表示されるときの各回転リール23の停止位置を、「停止基準位置」という。
また、図柄表示窓31には、水平に伸びる入賞有効ライン37が上段、中段及び下段の３本、並びに図柄表示窓31の対角線に伸びる入賞有効ライン37が２本形成されている。
また、本実施の形態では、水平に伸びる中段の入賞有効ライン37を第一入賞有効ライン37Aとし、水平に伸びる上段の入賞有効ライン37を第二入賞有効ライン37Bとし、水平に伸びる下段の入賞有効ライン37を第三入賞有効ライン37Cとし、図柄表示窓31の対角線に伸びる右下がりの入賞有効ライン37を第四入賞有効ライン37Dとし、図柄表示窓31の対角線に伸びる右上がりの入賞有効ライン37を第五入賞有効ライン37Eとする。
【００３６】
そして、図柄表示窓31の上方には、図１に示すように、画像表示装置34が設けられている。画像表示装置34は、各当選役の図柄配列や遊技履歴等の情報の画像や、遊技の状態や当選役の抽選結果を報知する画像等を表示するためのものである。画像表示装置34は、具体的には、例えば、液晶表示装置やＣＲＴ等を用いることができる。
また、画像表示装置34の周囲には、報知などを行うためのランプ33が設けられている。
また、図柄表示窓31の下方には、図１に示すように、７セグメント表示器などを用いて、クレジットされたメダルの枚数や設定値を表示するための数値表示部32が設けられている。
【００３７】
ここで、クレジットとは、メダル投入口42から投入され、メダルセレクター6により正規なメダルとして払い出し装置5へ移送されるメダル、または所定の入賞により払い出されるメダルを、スロットマシンS内部に貯留することである。また、本実施の形態においては、最大５０枚までクレジット可能に形成されている。
また、上扉30の裏面上部には、図２に示すように、基板ユニット24Bが設けられている。基板ユニット24Bは、スロットマシンSの演出を制御するための演出制御装置300として機能する。
また、上扉30の裏面上部の左右には、図２に示すように、種々のサウンドを出力するためのスピーカ35が設けられている。
【００３８】
なお、上扉30は、筐体1の側板16に取り付けるように形成してもよい。
（下扉40）
下扉40は、図１及び図２に示すように、筐体1の開口下部14を開閉自在に塞ぐための扉である。
また、下扉40の左側裏面端部には、下扉側蝶番46が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。そして、この下扉側蝶番46を、筐体1の左側板16Bに設けられた筐体側蝶番18と係合させることで、下扉40は、筐体1の左側板16Bに回動自在に取り付けられている。また、下扉40が上扉30よりも先に開かれるように、下扉40の上面は、閉扉時において、上扉30の下端よりも手前側に突出するようになっている。つまり、下扉40が開放されると、上扉30も開放可能となるように形成されている。
【００３９】
また、下扉40の上部は、図１に示すように、スロットマシンSを作動させるための操作部50が設けられている。ここで、操作部50としては、クレジットメダル数を減じてメダルの投入に代えるためのベットスイッチ51、クレジットされたメダルを払い出すための精算スイッチ52、回転リール23の回転を開始させるためのスタートスイッチ53、回転リール23の回転を停止させるためのストップスイッチ54が設けられている。
また、図１に示すように、下扉40の上部右側には、メダルを投入するためのメダル投入口42が設けられている。また、下扉40の下部には、スロットマシンS内部よりメダルを排出するためのメダル払い出し口41と、メダル払い出し口41から排出されたメダルを溜めておくためのメダル受け皿43とが形成されている。また、操作部50とメダル受け皿43との間には、遊技内容その他の表示をするための前パネル45が取り付けられている。
【００４０】
また、下扉40の裏面には、図２に示すように、メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながら真贋で選別するためのメダルセレクター6が設けられている。また、下扉40の裏面には、メダルセレクター6の下方に開口し、メダル払い出し口41に連通するメダル排出部44が設けられている。
（制御装置10）
制御装置10は、スロットマシンSを制御するためのものである。また、制御装置10は、ＣＰＵを中心に構成され、ＲＯＭ、ＲＡＭ、Ｉ／Ｏ等を備えている。
本実施の形態では、制御装置10は、スロットマシンSの遊技を制御するための遊技制御装置100と、スロットマシンSの演出を制御するための演出制御装置300とを備えている。具体的には、制御装置10を、メイン基板と、メイン基板からの信号を受信して作動するサブ基板とから構成し、メイン基板を遊技制御装置100として機能させるとともに、サブ基板を演出制御装置300として機能させるようにしている。このように、遊技を司る制御装置と演出を司る制御装置とを別個に構成することにより、演出制御に割り当てるメモリを大幅に増やすことができるとともに、演出のみを変更することも可能になっている。
【００４１】
（入力段）
制御装置10の入力段には、図７に示すように、ベットスイッチ51、精算スイッチ52、スタートスイッチ53、ストップスイッチ54、投入センサー7の５つのパーツが接続されている。なお、入力段としては、上記したパーツに限定されるものではない。
（ベットスイッチ51）
ベットスイッチ51は、クレジットとして貯留されたメダルをベットするためのものである。
また、本実施の形態では、ベットスイッチ51が操作されると、クレジットとして貯留されたメダルの内から３枚ベットされるようになっている。
【００４２】
（精算スイッチ52）
精算スイッチ52は、クレジットとして貯留された枚数分のメダルを払い出し装置5に払い出させるためのものである。
具体的には、精算スイッチ52が操作されると、その時点でクレジットされているメダルの枚数と同じ枚数のメダルが払い出し装置5によって払い出されるようになっている。
（スタートスイッチ53）
スタートスイッチ53は、図１に示すように、操作部50の前面の左側端部に設けられ、メダルの投入若しくはベットスイッチ51の操作によるクレジットされたメダルの投入を条件に、または、「再遊技（リプレイ）」時には前遊技から所定時間経過を条件に、各回転リール23の回転を開始させるためのものである。
【００４３】
なお、「再遊技（リプレイ）」とは、「ＲＥＰ」の図柄が入賞有効ライン37上に揃うと、次の遊技において、メダルを新たに投入することなく、再度遊技を行うことができるものである。
（ストップスイッチ54）
ストップスイッチ54は、図１に示すように、操作部50の前面の中央部に設けられ、各回転リール23の回転を停止させるためのものである。具体的には、操作部50の前面の中央部には、各回転リール23に対応した３個のストップスイッチ54が、横並びに設けられている。
【００４４】
そして、ストップスイッチ54の操作により、このストップスイッチ54に対応した回転リール23が回転を停止するように設定されている。具体的には、左側に位置するストップスイッチ54（以下「左ストップスイッチ54L」という）を操作すると、左回転リール23Lが停止し、中央に位置するのストップスイッチ54（以下「中央ストップスイッチ54M」という）を操作すると、中央回転リール23Mが停止し、右側に位置するストップスイッチ54（以下「右ストップスイッチ54R」という）を操作すると、右回転リール23Rが停止する。
（投入センサー7）
投入センサー7は、メダルセレクター6に設けられている。また、投入センサー7は、メダル投入口42から投入されてメダルセレクター6に到達したメダルのうち、払い出し装置5へ誘導される正規のメダルを検出するためのものである。
【００４５】
（出力段）
制御装置10の出力段には、図７に示すように、リールユニット22、払い出し装置5、数値表示部32、報知装置8（ランプ33、画像表示装置34及びスピーカ35）の４つのパーツが接続されている。なお、出力段としては、上記したパーツに限定されるものではない。
（リールユニット22）
リールユニット22は、特に図示しないが、枠体21に固定された３枚の支持板と、各支持板に固定された３個のステッピングモーターと、各々のステッピングモーターの出力軸に固定された３個の回転リール23とを備えている。
【００４６】
また、各回転リール23は、合成樹脂からなる回転ドラムと、回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ28とを備えている。このリールテープ28の外周面には、複数個（例えば２１個）の図柄が表示されている。具体的には、図４に示すように、「７（赤色）」「７（青色）」「ＢＡＲ」「ベル」「スイカ」「チェリー」「ＲＥＰ」の図柄が配置されている。
また、各回転リール23の回転ドラムには、突起状のインデックスが設けられるとともに、リールユニット22の各支持板には、インデックスを検出するためのインデックスセンサーが設けられている。また、インデックスセンサーには、光透過型センサーが用いられており、インデックスは、回転リール23の回転にともないインデックスセンサーの光軸を遮断することにより検出されるようになっている。
【００４７】
（払い出し装置5）
払い出し装置5は、内部にメダルを貯留するとともに、その貯留したメダルをメダル受け皿43へ払い出すためのものである。払い出し装置5は、特に図示しないが、メダルを貯留するためのメダルタンクと、メダルタンクに貯留されているメダルを１枚ずつ排出するための送り出し機構と、送り出し機構により排出されたメダルを検出するための払い出しセンサーとを備えている。
また、送り出し機構により排出されたメダルは、メダル排出部44を通ってメダル受け皿43に払い出されるようになっている。
【００４８】
（報知装置8）
報知装置8は、情報を出力するためのものである。本実施の形態では、報知装置8として、ランプ33、画像表示装置34及びスピーカ35が設けられている。そして、画像表示装置34に所定の画像を表示させたり、スピーカ35から所定の音声を出力させたり、ランプ33を所定のパターンで点滅させたり等することにより、情報を出力することができる。
（遊技制御装置100）
遊技制御装置100は、スロットマシンSの遊技を制御するためのものである。
また、遊技制御装置100は、ＣＰＵがＲＯＭに記憶されたプログラムを実行することにより、通常遊技制御手段110、特別遊技制御手段120、当選抽選手段130、回転制御手段140、回転位置判断手段150、停止制御手段160、入賞判定手段170、ベット数カウント手段手段180、クレジット数カウント手段190、遊技状態更新手段200、計時手段210、支払い枚数テーブル220、支払い枚数テーブル選択手段230、支払い制御手段240などとして機能する。
【００４９】
なお、遊技制御装置100は、上記以外の手段を有していても構わない。
次に、遊技制御装置100が備える各手段について説明する。
（ベット数カウント手段180）
ベット数カウント手段180は、ベットされたメダルの枚数を所定数までカウントするためのものである。具体的には、メダル投入口42からメダルが投入されて、投入センサー7がメダルを検出すると、ベット数カウント手段180は、これのカウント値（以下、「ベット数」という）に「１」を加算する更新を行うようになっている。
また、本実施の形態では、ベット数カウント手段180のカウント可能な最大値は「３」に設定されている。
【００５０】
（クレジット数カウント手段190）
クレジット数カウント手段190は、クレジットとして貯留されたメダルの枚数をカウントするためのものである。具体的には、ベット数カウント手段180のベット数が最大値に到達している場合において、投入センサー7がメダルを検出すると、クレジット数カウント手段190は、これのカウント値（以下、「クレジット数」という）に「１」を加算する更新を行うようになっている。
また、クレジット数カウント手段190のクレジット数には、上限が設定されている。本実施の形態では、クレジット数カウント手段190のクレジット数の上限は「５０」に設定されている。つまり、クレジット数カウント手段190のカウント可能な最大値は、「５０」となっている。
【００５１】
また、クレジット数カウント手段190のクレジット数が最大値に到達している場合において、メダルがメダル投入口42から更に投入されたときには、メダルが投入センサー7に検出される前にメダルセレクター6からメダル排出部44に排出されて、メダル受け皿43に返却される。
また、本実施の形態では、ベットスイッチ51の操作によるクレジット数カウント手段190のクレジット数の減算をもってメダルの投入に代えることが可能になっている。
（通常遊技制御手段110）
通常遊技制御手段110は、通常遊技を行わせるためのものである。
【００５２】
すなわち、スタートスイッチ53が操作された場合において、ベット数カウント手段180のベット数が「３」であると判定されたときに、リールユニット22の各ステッピングモーターが駆動され、３個の回転リール23が回転を開始する。
その後、ストップスイッチ54の１個を操作すると、対応する回転リール23の回転が停止する。そして、ストップスイッチ54を３個全て操作し終わると、３個の回転リール23の回転がすべて停止する。このとき、当選役の図柄が、図柄表示窓31の入賞有効ライン37上に揃うように、各回転リール23が停止すると入賞となり、遊技者に所定の利益が付与される。
【００５３】
また、入賞有効ライン37は、ベットされたメダルの枚数に応じて有効化される。具体的には、１回の遊技につき最大３枚までメダルをベットすることが可能であり、ベットされたメダルの枚数が１枚のとき（ベット数カウント手段180のベット数が「１」のとき）は、第一入賞有効ライン37Aのみ有効化され、ベットされたメダルの枚数が２枚のとき（ベット数カウント手段180のベット数が「２」のとき）は、第一入賞有効ライン37A、第二入賞有効ライン37B、及び第三入賞有効ライン37Cの３本が有効化され、ベットされたメダルの枚数が３枚のとき（ベット数カウント手段180のベット数が「３」のとき）は、５本すべての入賞有効ライン37が有効化されるようになっている。
【００５４】
当選役には、入賞有効ライン37上に「ベル」の図柄が３個揃うと入賞となり、メダルが支払われる「ベル当選役」と、入賞有効ライン37上に「スイカ」の図柄が３個揃うと入賞となり、メダルが支払われる「スイカ当選役」と、左回転リール23Lの入賞有効ライン37上に「チェリー」の図柄が停止されると入賞となり、メダルが支払われる「チェリー当選役」と、入賞有効ライン37上に「７（赤色）」の図柄が３個揃うと入賞となり、ビッグボーナスゲームが開始される「７（赤色）当選役」と、入賞有効ライン37上に「７（青色）」の図柄が３個揃うと入賞となり、ビッグボーナスゲームが開始される「７（青色）当選役」と、入賞有効ライン37上に「ＢＡＲ」の図柄が３個揃うと入賞となり、レギュラーボーナスゲームが開始される「ＢＡＲ当選役」と、入賞有効ライン37上に「ＲＥＰ」の図柄が３個揃うと入賞となり、メダルを新たに投入することなく再度遊技を行うことができる「リプレイ（再遊技）当選役」とがある。
【００５５】
なお、メダルの払い出しは、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限値の「５０」に到達している場合には、払い出し装置5によりメダル受け皿43にメダルを払い出すようになっている。また、クレジット数カウント手段190のクレジット数が「５０」未満である場合には、払い出し装置5によりメダル受け皿43にメダルを払い出す代わりに、クレジット数カウント手段190のクレジット数に加算するようになっている。
（特別遊技制御手段120）
特別遊技制御手段120は、当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行わせるためのものである。
【００５６】
上記特別遊技としては、大別すると、次のゲームがある。
（１）ビッグボーナスゲーム（以下「ＢＢゲーム」という）
（２）レギュラーボーナスゲーム（以下「ＲＢゲーム」という）
なお、特別遊技としては、上記した遊技に限定されるものではない。
特別遊技制御手段120は、大別すると、次の手段を備える。
（１）ＢＢゲーム制御手段121
（２）ＲＢゲーム制御手段122
（ＢＢゲーム制御手段121）
ＢＢゲーム制御手段121は、ＢＢゲームを制御するためのものである。
【００５７】
具体的には、通常遊技において、「７（赤色）」または「７（青色）」の図柄が入賞有効ライン37上に３個揃うと、ＢＢゲームに移行される。
ＢＢゲームに移行すると、通常遊技と同様に、３枚のメダルをベットすることにより遊技が開始可能となり、３つの回転リール23の回転を各々停止させた際に、入賞有効ライン37上に当選役の図柄が揃うと入賞となり、遊技者に所定の利益が付与される小役ゲームが行われる。
小役ゲームの当選役には、入賞有効ライン37上に「ベル」の図柄が３個揃うと入賞となり、メダルが支払われる「ベル当選役」と、入賞有効ライン37上に「スイカ」の図柄が３個揃うと入賞となり、メダルが支払われる「スイカ当選役」と、左回転リール23Lの入賞有効ライン37上に「チェリー」の図柄が停止されると入賞となり、メダルが支払われる「チェリー当選役」とがある。
【００５８】
なお、ＢＢゲーム中に４６５枚を超えるメダルの払い出しが行われると、ＢＢゲームは終了するようになっている。
（ＲＢゲーム制御手段122）
ＲＢゲーム制御手段101は、ＲＢゲームを制御するためのものである。
具体的には、通常遊技において、「ＢＡＲ」の図柄が入賞有効ライン37上に３個揃うと、ＲＢゲームに移行される。
ＲＢゲーム中は、通常遊技と同様に、３枚のメダルをベットすることにより遊技が開始可能となり、３つの回転リール23の回転を各々停止させた際に、入賞有効ライン37上に当選役の図柄が揃うと入賞となり、遊技者に所定の利益が付与される小役ゲームが行われる。
【００５９】
なお、ＲＢゲーム中は、最大１２回遊技を行うことができ、そのうち、最大８回の入賞が可能である。すなわち、ＲＢゲーム中に１２回遊技を行うか、または８回入賞すると、ＲＢゲームは終了する。
（当選抽選手段130）
当選抽選手段130は、スタートスイッチ53の操作を契機に複数の当選役のいずれかに当選かまたはハズレかの抽選を行うためのものである。そして、当選抽選手段130の抽選で複数の当選役のいずれかに当選すると、この当選役に対応した当選フラグが成立する。さらに、この当選フラグの成立中に、回転リール23の図柄が、この当選役に対応した態様で入賞有効ライン37上に停止表示されることを条件に、入賞となるように設定されている。
【００６０】
また、本実施の形態では、通常遊技中の当選役抽選手段130の抽選結果には、「ベル当選役」を入賞可能にする「ベル当選」と、「スイカ当選役」を入賞可能にする「スイカ当選」と、「チェリー当選役」を入賞可能にする「チェリー当選」と、「７（赤色）当選役」を入賞可能にする「７（赤色）当選」と、「７（青色）当選役」を入賞可能にする「７（青色）当選」と、「ＢＡＲ当選役」を入賞可能にする「ＢＡＲ当選」と、「リプレイ当選役」を入賞可能にする「リプレイ当選」と、いずれの当選役にも入賞不可能にする「ハズレ」とがある。
また、ＢＢゲーム中及びＲＢゲーム中の当選役抽選手段130の抽選結果には、「ベル当選役」を入賞可能にする「ベル当選」と、「スイカ当選役」を入賞可能にする「スイカ当選」と、「チェリー当選役」を入賞可能にする「チェリー当選」と、いずれの当選役にも入賞不可能にする「ハズレ」とがある。
【００６１】
当選抽選手段130は、大別すると、以下の手段を有している。
（１）乱数発生手段131
（２）乱数抽出手段132
（３）当選判定テーブル133
（４）当選判定テーブル選択手段134
（５）当選判定手段135
（６）当選フラグ成立手段136
なお、当選抽選手段130としては、上記手段に限定されるものではない。
【００６２】
（乱数発生手段131）
乱数発生手段131は、当選抽選用の乱数を所定の領域内（例えば十進数で０〜６５５３５）で発生させるものである。
（乱数抽出手段132）
乱数抽出手段132は、乱数発生手段131が発生する乱数から、所定の条件（例えば、スタートスイッチ53の操作）で１つの数値を抽出するためのものである。なお、この抽出した数値を抽出乱数データとする。
なおここで、「乱数発生手段131」としては、ソフト乱数としての平方採中法等で乱数を発生させることができるものの他に、一定範囲の数字を高速で１ずつ加算するカウンタを用いて構成することもできる。例えば、０〜６５５３５の範囲の数字を、１秒間に７００万回程度順次繰り返すようにしたカウンタが考えられる。そして、「乱数抽出手段132」としては、スタートスイッチ53を押したタイミングでカウンタの数字を読みとることとなる。
【００６３】
このように形成すると、「乱数発生手段131」では乱数を発生しているわけではないものの、「乱数抽出手段132」によって抽出される数字は、あたかも乱数のような分布となる。このように、結果として乱数のような分布を示す数値が得られる手段を、ここでは「乱数発生手段131」あるいは「乱数抽出手段132」に含めて考えるものとする。
（当選判定テーブル133）
当選判定テーブル133は、乱数発生手段131が発生させる各乱数について、いずれかの当選役に当選かまたはハズレかを割り振ったテーブルである。また、この当選判定テーブル133は、特に図示しないが、通常遊技用の当選判定テーブル、特別当選フラグ成立時の通常遊技用の当選判定テーブル、ＢＢゲーム用の当選判定テーブル、ＲＢゲーム用の当選判定テーブル等が設けられている。具体的には、例えば、通常遊技用の当選判定テーブル133には、「ベル当選」、「スイカ当選」、「チェリー当選」、「７（赤色）当選」、「７（青色）当選」、「ＢＡＲ当選」、「リプレイ当選」及び「ハズレ」の領域が割り振られている。また、例えば、特別当選フラグ成立時の通常遊技用の当選判定テーブルには、「ベル当選」、「スイカ当選」、「チェリー当選」、「リプレイ当選」及び「ハズレ」の領域が割り振られている。また、例えば、ＢＢゲーム用及びＲＢゲーム用の当選判定テーブル133には、「ベル当選」、「スイカ当選」、「チェリー当選」及び「ハズレ」の領域が割り振られている。
【００６４】
また、通常遊技用の当選判定テーブル及びボーナス当選フラグ成立時の通常遊技用の当選判定テーブルには、スロットマシンSの遊技の設定値に応じて、複数の当選役のいずれかに当選かまたはハズレかの割り振り方が異なるものが複数設けられている。
具体的には、例えば、通常遊技用の当選判定テーブルには、設定値（「１」ないし「６」の６段階）に応じた６種類の当選判定テーブルが設けられている。この６種類の当選判定テーブルは、対応する設定値の値が大きいほど、「スイカ当選」、「チェリー当選」、「７（赤色）当選」、「７（青色）当選」及び「ＢＡＲ当選」の領域が大きくなるとともに、「ハズレ」の領域が小さくなるように、各領域が割り振られている。
【００６５】
また、例えば、ボーナス当選フラグ成立時の通常遊技用の当選判定テーブルには、設定値（「１」ないし「６」の６段階）に応じた６種類の当選判定テーブルが設けられている。この６種類の当選判定テーブルは、対応する設定値の値が大きいほど、「スイカ当選」及び「チェリー当選」の領域が大きくなるとともに、「ハズレ」の領域が小さくなるように、各領域が割り振られている。
（当選判定テーブル選択手段134）
当選判定テーブル選択手段134は、スロットマシンSの遊技の設定値や、遊技状態に応じて当選判定テーブル133を選択するためのものである。例えば、ＲＢゲーム中は、ＲＢゲーム用の当選判定テーブルが選択される。
【００６６】
（当選判定手段135）
当選判定手段135は、乱数抽出手段132が抽出した抽出乱数データと、当選判定テーブル選択手段134が選択した当選判定テーブル133とを対比し、当選の判定を行うためのものである。具体的には、各当選役の当選領域からなる当選判定領域データと、抽出乱数データとを照合し、当該抽出乱数データがいずれかの当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、当該抽出乱数データがいずれの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をするものである。
（当選フラグ成立手段136）
当選フラグ成立手段136は、当選抽選手段130の抽選で複数の当選役のいずれかに当選したときに、この当選に応じた当選フラグを立てるためのものである。
【００６７】
「当選フラグ」は、当選の有無について当選役毎に関連づけされた変数であり、制御装置10に当選抽選手段130の抽選結果を記憶させるためのものである。具体的には、当選抽選手段130の抽選でいずれかの当選役に当選したときには、遊技制御装置100のＲＡＭの所定領域に、この当選に応じた当選フラグが立てられる。また、当選フラグには、「通常当選フラグ」と「特別当選フラグ」とがある。
「通常当選フラグ」は、当選フラグ成立手段136により当選フラグが立てられたが、この当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが図柄表示31に表示されていないと入賞判定手段170により判定された場合において、次の遊技が開始される前に消去される当選フラグを意味する。本実施の形態では、「ベル当選」に対応した「ベル当選フラグ」、「スイカ当選」に対応した「スイカ当選フラグ」、「チェリー当選」に対応した「チェリー当選フラグ」、及び「リプレイ当選」に対応した「リプレイ当選フラグ」が、通常当選フラグである。
【００６８】
「特別当選フラグ」は、当選フラグ成立手段136により当選フラグが立てられたが、この当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが図柄表示窓31に表示されていないと入賞判定手段170により判定された場合において、次の遊技が開始されても消去されない当選フラグを意味する。本実施の形態では、「７（赤色）当選」に対応した「７（赤色）当選フラグ」、「７（青色）当選」に対応した「７（青色）当選フラグ」、及び「ＢＡＲ当選」に対応した「ＢＡＲ当選フラグ」が、特別当選フラグである。
（回転制御手段140）
回転制御手段140は、各回転リール23の回転を制御するためのものである。具体的には、回転制御手段140は、スタートスイッチ53の操作信号に基づいて、各回転リール23の回転を開始させ、回転速度が所定の速度に達するまで各回転リール23の回転を加速させた後、回転速度を所定の速度に保って各回転リール23を回転させる。
【００６９】
また、本実施の形態では、４相のステップ角１．４３度のステッピングモーター60を、１−２相励磁方式で制御している。したがって、各回転リール23を１回転させるためには、５０４パルス必要となる。また、各回転リール23には、２１個の図柄が配置されていることから、各回転リール23を１図柄分回転させるためには、２４パルス必要となる。
（回転位置判断手段150）
回転位置判断手段150は、各回転リール23の現在の回転位置を特定するためのものである。具体的には、回転速度が所定の速度に達するまで各回転リール23の回転が加速され、各回転リール23が所定の速度を保って回転されるようになった後に、インデックスセンサーによりインデックスを検出してからのパルス数をカウントし、このパルス数に基づいて各回転リール23の現在の回転位置を特定する。また、パルス数は、インデックスを検出する度にリセットされ、あらたにパルス数がカウントされる。
【００７０】
また、図柄ごとに対応するパルス数の範囲、すなわち、インデックスを検出した時を基準にして、何パルスで何の図柄が図柄表示窓31のいずれの入賞有効ライン37上に表示されるかを、予め記憶している。
（停止制御手段160）
停止制御手段160は、ストップスイッチ54の操作を契機にこのストップスイッチ54に対応する回転リール23の回転を停止させるとともに、複数の当選役のいずれかに当選している場合にはこの当選役が入賞し得るように且つその他の当選役のいずれも入賞しないように回転リール23を停止させ、いずれの当選役も当選していない場合にはいずれの当選役も入賞しないように回転リール23を停止させるためのものである。
【００７１】
ここで、ストップスイッチ54が操作されたときに、第二入賞有効ライン37B上に直ちに停止できる回転リール23の図柄を、「基準図柄」という。また、ストップスイッチ54が操作されてから回転リール23が停止基準位置に停止するまでの間に、第二入賞有効ライン37Bを通過する図柄の数を、「滑りコマ数」という。
例えば、滑りコマ数「０」は、ストップスイッチ54が操作されたときに、基準図柄が第二入賞有効ライン37B上に停止することを意味する。また、滑りコマ数「１」は、ストップスイッチ54が操作されてから回転リール23が停止基準位置に停止するまでの間に、１個の図柄（基準図柄）が第二入賞有効ライン37Bを通過することを意味する。また、滑りコマ数「２」は、ストップスイッチ54が操作されてから回転リール23が停止基準位置に停止するまでの間に、基準図柄を含めた２個の図柄が第二入賞有効ライン37Bを通過することを意味する。滑りコマ数「３」は、ストップスイッチ54が操作されてから回転リール23が停止基準位置に停止するまでの間に、基準図柄を含めた３個の図柄が第二入賞有効ライン37Bを通過することを意味する。滑りコマ数「４」は、ストップスイッチ54が操作されてから回転リール23が停止基準位置に停止するまでの間に、基準図柄を含めた４個の図柄が第二入賞有効ライン37Bを通過することを意味する。
【００７２】
また、停止制御手段160は、当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、滑りコマ数「０」ないし「４」の範囲で回転リール23を停止基準位置に停止させるようになっている。
なお、「ＲＥＰ」及び「ベル」の図柄は、それぞれ２図柄ないし４図柄置きに各回転リール23に配列されている。つまり、「ＲＥＰ」及び「ベル」の図柄は、回転リール23の回転位置がどこであっても、滑りコマ数「０」ないし「４」の範囲で停止基準位置に停止させることが可能となっている。
そして、この停止制御手段160は、大別すると、次の手段を備える。
（１）停止テーブル161
（２）停止テーブル選択手段162
（３）滑りコマ数決定手段163
また、停止制御手段160としては、上記した（１）ないし（３）に限定されるものではない。
【００７３】
（停止テーブル161）
停止テーブル161は、ストップスイッチ54が操作されたときの回転リール23の回転位置に応じて、各回転リール23が停止基準位置に停止するまでの滑りコマ数をテーブル上に規定したものである。
本実施の形態では、当選抽選手段130の抽選結果に応じて、複数の停止テーブル161が設けられている。具体的には、当選フラグが成立しているときには、この当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃いえるように、且つその他の当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定された停止テーブル161が設けられている。また、いずれの当選フラグも成立していないときには、当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせのいずれも入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定された停止テーブル161が設けられている。
【００７４】
本実施の形態では、「７（赤色）当選フラグ」に対応した「７（赤色）停止テーブル」、「７（青色）当選フラグ」に対応した「７（青色）停止テーブル」、「ＢＡＲ当選フラグ」に対応した「ＢＡＲ停止テーブル」、「ベル当選フラグ」に対応した「ベル停止テーブル」、「スイカ当選フラグ」に対応した「スイカ停止テーブル」、「チェリー当選フラグ」に対応した「チェリー停止テーブル」、「リプレイ当選」に対応した「リプレイ停止テーブル」及び「ハズレ」に対応した「ハズレ停止テーブル」等の停止テーブル161が設けられている。
具体的には、例えば「７（赤色）停止テーブル」は、「７（赤色）」の図柄が入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、且つ「７（赤色）当選役」以外の当選役の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【００７５】
また、「チェリー停止テーブル」は、「チェリー」の図柄が左回転リール23Lの入賞有効ライン37上に停止しえるように、且つ「チェリー当選役」以外の当選役の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
また、「ハズレ停止テーブル」は、いずれの当選役の図柄の組み合わせも入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
また、本実施の形態では、「ベル当選フラグ」と「７（赤色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「ベル７（赤色）停止テーブル」、「スイカ当選フラグ」と「７（赤色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「スイカ７（赤色）停止テーブル」、「チェリー当選フラグ」と「７（赤色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「チェリー７（赤色）停止テーブル」等が設けられている。
【００７６】
「ベル７（赤色）停止テーブル」、「スイカ７（赤色）停止テーブル」及び「チェリー７（赤色）停止テーブル」は、「７（赤色）」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。具体的には、例えば「ベル７（赤色）停止テーブル」は、「ベル」の図柄よりも「７（赤色）」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、且つ「ベル当選役」及び「７（赤色）当選役」以外の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
また、本実施の形態では、「ベル当選フラグ」と「７（青色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「ベル７（青色）停止テーブル」、「スイカ当選フラグ」と「７（青色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「スイカ７（青色）停止テーブル」、「チェリー当選フラグ」と「７（青色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「チェリー７（青色）停止テーブル」等が設けられている。
【００７７】
「ベル７（青色）停止テーブル」、「スイカ７（青色）停止テーブル」及び「チェリー７（青色）停止テーブル」は、「７（青色）」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。具体的には、例えば「ベル７（青色）停止テーブル」は、「ベル」の図柄よりも「７（青色）」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、且つ「ベル当選役」及び「７（青色）当選役」以外の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
また、本実施の形態では、「ベル当選フラグ」と「ＢＡＲ当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「ベルＢＡＲ停止テーブル」、「スイカ当選フラグ」と「ＢＡＲ当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「スイカＢＡＲ停止テーブル」、「チェリー当選フラグ」と「ＢＡＲ当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「チェリーＢＡＲ停止テーブル」等が設けられている。
【００７８】
「ベルＢＡＲ停止テーブル」、「スイカＢＡＲ停止テーブル」及び「チェリーＢＡＲ停止テーブル」は、「ＢＡＲ」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。具体的には、例えば「ベルＢＡＲ停止テーブル」は、「ベル」の図柄よりも「ＢＡＲ」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、且つ「ベル当選役」及び「ＢＡＲ当選役」以外の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
また、本実施の形態では、「リプレイ当選フラグ」と「７（赤色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「リプレイ７（赤色）停止テーブル」、「リプレイ当選フラグ」と「７（青色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「リプレイ７（青色）停止テーブル」、「リプレイ当選フラグ」と「ＢＡＲ当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「リプレイＢＡＲ停止テーブル」等が設けられている。
【００７９】
「リプレイ７（赤色）停止テーブル」、「リプレイ７（青色）停止テーブル」及び「リプレイＢＡＲ停止テーブル」は、「リプレイ」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。具体的には、例えば「リプレイ７（赤色）停止テーブル」は、「７（赤色）」の図柄よりも「リプレイ」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、且つ「リプレイ当選役」及び「７（赤色）当選役」以外の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
（停止テーブル選択手段162）
停止テーブル選択手段162は、当選抽選手段130の抽選結果に応じて、複数ある停止テーブル161のいずれかを選択するためのものである。換言すると、停止テーブル選択手段162は、立っている当選フラグに応じた停止テーブル161を選択するようになっている。
【００８０】
具体的には、例えば、当選抽選手段130の抽選で「７（赤色）当選」となり、「７（赤色）当選フラグ」が立っている場合には、停止テーブル選択手段162は、「７（赤色）停止テーブル」を選択する。
また、特別当選フラグと通常当選フラグとが同時に立っている場合には、立っている特別当選フラグ及び通常当選フラグに応じた停止テーブル161を選択するようになっている。具体的には、例えば、「ベル当選フラグ」と「７（赤色）当選フラグ」とが同時に立っている場合には、停止テーブル選択手段162は、「ベル７（赤色）停止テーブル」を選択する。
【００８１】
（滑りコマ数決定手段163）
滑りコマ数決定手段163は、停止テーブル選択手段162により選択された停止テーブル161と、ストップスイッチ54が押下されたときの回転リール23の回転位置とに基づき、滑りコマ数を決定し、決定した滑りコマ数の図柄を通過させて回転リール23を停止基準位置に停止させる。
換言すると、滑りコマ数決定手段163は、基準図柄を含めた第二入賞有効ライン37Bを通過させる図柄の数を決定し、回転リール23の回転位置から必要なパルス数回転した位置で、回転リール23を停止させる。
【００８２】
（入賞判定手段170）
入賞判定手段170は、すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定を行うためのものである。換言すると、入賞判定手段170は、すべての回転リール23の回転が停止されたときに、当選役に係る図柄の組み合わせのいずれかが図柄表示窓31に表示されるように各回転リール23が停止されたか否かの判定を行うためのものである。
本実施の形態では、すべての回転リール23が停止されたときに、それぞれの当選役に係る図柄の組み合わせについて、入賞有効ライン37上に揃うように各回転リール23が停止しているか否かの判定を行う。そして、当選役に係る図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃うように各回転リール23が停止していると入賞判定手段170により判定された場合に、この当選役の入賞となって遊技者に所定の利益を付与する。
【００８３】
例えば、すべての回転リール23が停止された場合において、「７（赤色）」の図柄が入賞有効ライン37上に揃うように各回転リール23が停止しているときには、入賞判定手段170は「７（赤色）当選役に入賞」と判定する。
また、すべての回転リール23が停止された場合において、「チェリー」の図柄が入賞有効ライン37上に停止するように左回転リール23Lが停止しているときには、入賞判定手段170は「チェリー当選役に入賞」と判定する。
また、すべての回転リール23が停止された場合において、どの種類の図柄も入賞有効ライン37上に３個揃わないように各回転リール23が停止していて、且つ「チェリー」の図柄が入賞有効ライン37上に停止しないように左回転リール23Lが停止しているときには、入賞判定手段170は「入賞なし」と判定する。
【００８４】
（計時手段210）
計時手段210は、当選抽選手段130の抽選により当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リール23の回転終了を契機に計時を終了する手段である。
「すべての回転リール23の回転終了」とは、「回転中の回転リール23が１個の場合に、この回転リール23に対応したストップスイッチ54が操作されたこと」としてもよいし、「すべての回転リール23の回転が停止したこと」としてもよいし、「すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段170により行われたこと」としてもよい。
【００８５】
本実施の形態では、計時手段210は、当選抽選手段130の抽選により「ベル当選役」、「スイカ当選役」及び「チェリー当選役」に当選したことを契機に、計時を開始するようになっている。また、計時手段210は、すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、計時を終了するようになっている。
（支払い枚数テーブル220）
支払い枚数テーブル220は、当選役に計時手段210の計時時間と支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数とを対応付けたものである。また、同一の当選役について計時手段210の計時時間と支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数との対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル220が設けられている。
【００８６】
本実施の形態では、「ベル当選役」を支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数と計時手段210の計時時間とに対応させた支払い枚数テーブル220が、３種類設けられている（図６参照）。
第１ベル当選役支払い枚数テーブルは、「３秒未満」のときには「８枚」、「３秒以後５秒未満」のときには「６枚」、「５秒以後」のときには「４枚」、と設定されている。
第２ベル当選役支払い枚数テーブルは、「２秒未満」のときには「４枚」、「２秒以後４秒未満」のときには「６枚」、「４秒以後」のときには「８枚」、と設定されている。
第３ベル当選役支払い枚数テーブルは、「５秒未満」のときには「６枚」、「５秒以後６秒未満」のときには「８枚」、「６秒以後」のときには「４枚」、と設定されている。
【００８７】
また、「スイカ当選役」を支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数と計時手段210の計時時間とに対応させた支払い枚数テーブル220が、３種類設けられている（図７参照）。
第１スイカ当選役支払い枚数テーブルは、「４秒未満」のときには「１０枚」、「４秒以後６秒未満」のときには「８枚」、「６秒以後」のときには「６枚」、と設定されている。
第２スイカ当選役支払い枚数テーブルは、「２秒未満」のときには「６枚」、「２秒以後４秒未満」のときには「８枚」、「４秒以後」のときには「１０枚」、と設定されている。
【００８８】
第３ベル当選役支払い枚数テーブルは、「３秒未満」のときには「６枚」、「３秒以後４秒未満」のときには「１０枚」、「４秒以後」のときには「８枚」、と設定されている。
また、「チェリー当選役」を支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数と計時手段210の計時時間とに対応させた支払い枚数テーブル220が、３種類設けられている（図８参照）。
第１チェリー当選役支払い枚数テーブルは、「２秒未満」のときには「３枚」、「２秒以後４秒未満」のときには「２枚」、「４秒以後」のときには「１枚」、と設定されている。
【００８９】
第２チェリー当選役支払い枚数テーブルは、「２秒未満」のときには「１枚」、「２秒以後３秒未満」のときには「２枚」、「３秒以後」のときには「３枚」、と設定されている。
第３ベル当選役支払い枚数テーブルは、「４秒未満」のときには「３枚」、「４秒以後５秒未満」のときには「６枚」、「５秒以後」のときには「１枚」、と設定されている。
（支払い枚数テーブル選択手段230）
支払い枚数テーブル選択手段230は、当選抽選手段130の抽選により当選役に当選したことを契機に、この当選役についての支払い枚数テーブル220を１つ選択するためのものである。
【００９０】
また、支払い枚数テーブル選択手段230は、当選抽選手段130の抽選により当選した当選役についての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択する。
本実施の形態では、支払い枚数テーブル選択手段230は、当選抽選手段130の抽選により「ベル当選役」に当選したことを契機に、「ベル当選役」についての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択するようになっている。
また、支払い枚数テーブル選択手段230は、当選抽選手段130の抽選により「スイカ当選役」に当選したことを契機に、「スイカ当選役」についての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択するようになっている。
【００９１】
また、支払い枚数テーブル選択手段230は、当選抽選手段130の抽選により「チェリー当選役」に当選したことを契機に、「チェリー当選役」についての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択するようになっている。
また、支払い枚数テーブル選択手段230が、当選抽選手段130の抽選により当選した当選役についての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択すると、選択結果を示す信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ出力される。
（支払い制御手段240）
支払い制御手段240は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うためのものである。
【００９２】
また、支払い制御手段240は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に、支払い枚数テーブル選択手段230により選択された支払い枚数テーブル220を参照して計時手段210の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行う。
「メダルを支払う制御」とは、「払い出し装置5にメダルを払い出させる制御」を行ってもよいし、「クレジット数カウント手段190のクレジット数を増加させる制御」を行ってもよい。
支払い制御手段240は、大別すると、次の手段を備える。
（１）支払い枚数カウント手段241
（２）クレジット数増加手段242
（３）払い出し制御手段243
また、支払い制御手段240としては、上記した（１）ないし（３）に限定されるものではない。
【００９３】
（支払い枚数カウント手段241）
支払い枚数カウント手段241は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数をカウントするためのものである。
本実施の形態では、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に、支払い枚数テーブル選択手段230により選択された支払い枚数テーブル220から計時手段210の計時時間に対応した枚数を読み出され、支払い枚数カウント手段241にセットされる。
（クレジット数増加手段242）
クレジット数増加手段242は、クレジット数カウント手段190のクレジット数に、支払い枚数カウント手段241にセットされた枚数を加算する更新を行うためのものである。
【００９４】
また、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達した場合には、この上限を超えた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御が払い出し制御手段243により行われる。
（払い出し制御手段243）
払い出し制御手段243は、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達した場合に、この上限を超えた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御を行うためのものである。
具体的には、払い出し制御手段243は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定された場合に、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達しているときに、支払い枚数カウント手段241にセットされた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御を行うようになっている。
【００９５】
また、払い出し制御手段243は、クレジット数増加手段242が支払い枚数カウント手段241にセットされた枚数をクレジット数カウント手段190のクレジット数に加算すると、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」を超える場合には、この上限を超えた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御を行うようになっている。
（遊技状態更新手段200）
遊技状態更新手段200は、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段170により行われたことを条件に、次の遊技が開始される前に、次の遊技に持ち越す必要のないＲＡＭのデータをクリアするためのものである。
【００９６】
本実施の形態では、遊技状態更新手段200は、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段170により行われた場合に、メダルの支払いを伴う当選役（「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」）に入賞していないと判定されると、遊技制御装置100のＲＡＭの所定領域をクリアするようになっている。また、遊技状態更新手段200は、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段170により行われた場合に、メダルの支払いを伴う当選役（「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」）に入賞したと判定されると、支払い制御手段240の制御によりメダルが支払われた後に、遊技制御装置100のＲＡＭの所定領域をクリアするようになっている。これにより、通常当選フラグの消去、入賞済みの特別当選フラグの消去、ベット数カウント手段180のベット数のクリア、計時手段210の計時時間のクリア等がなされる。
【００９７】
（演出制御装置300）
演出制御装置300は、遊技制御装置100からの信号に基づいて報知装置8の出力を制御するためのものである。
演出制御装置は、ＣＰＵがＲＯＭに記憶されたプログラムを実行することにより、演出データ記憶手段310、演出出力制御手段320、報知実行手段330などとして機能する。なお、演出制御装置300は、上記以外の手段を有していても構わない。
次に、演出制御装置300が備える各手段について説明する。
（演出データ記憶手段310）
演出データ記憶手段310は、報知装置8に出力させる演出に関するデータを記憶するためのものである。具体的には、例えば、画像表示装置34に表示される画像、スピーカ35から発生されるサウンド、ランプ33の点滅パターン等をデータで記憶する。
【００９８】
（演出出力制御手段320）
演出出力制御手段320は、演出データ記憶手段310の記憶するデータに基づいて、報知装置8の出力を制御するためのものである。換言すると、遊技制御装置100からの信号に基づき、演出データ記憶手段310の記憶する演出データを選択し、この演出データに従って報知装置8の出力を制御するようになっている。
（報知実行手段330）
報知実行手段330は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報を遊技者に報知するためのものである。
【００９９】
本実施の形態では、報知実行手段330は、支払い枚数テーブル選択手段230により支払い枚数テーブル220が選択されたことを条件に、換言すると、演出制御装置300が遊技制御装置100からの選択結果を示す信号を入力したことを条件に、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数が最も多い時間または最も少ない時間をこの支払い枚数テーブル220に基づいて報知する。
具体的には、報知実行手段330は、例えば、支払い枚数テーブル選択手段230により「第１ベル当選役支払い枚数テーブル（図６参照）」が選択されたことを条件に、「３秒未満で入賞させること」を奨励する報知画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が最も多い時間を報知する。
【０１００】
また、報知実行手段330は、例えば、支払い枚数テーブル選択手段230により「第２ベル当選役支払い枚数テーブル（図６参照）」が選択されたことを条件に、「４秒以後に入賞させること」を奨励する報知画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が最も多い時間を報知する。
また、報知実行手段330は、例えば、支払い枚数テーブル選択手段230により「第３ベル当選役支払い枚数テーブル（図６参照）」が選択されたことを条件に、「５秒台で入賞させること」を奨励する報知画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が最も多い時間を報知する。
【０１０１】
また、報知実行手段330は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報の報知を、すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、終了するようになっている。
なお、報知実行手段330は、例えば、支払い枚数テーブル選択手段230により「第１ベル当選役支払い枚数テーブル（図６参照）」が選択されたことを条件に、「５秒以降に入賞させないこと」を奨励する報知画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が最も少ない時間を報知するように形成してもよい。
また、報知実行手段330は、例えば、支払い枚数テーブル選択手段230により「第２ベル当選役支払い枚数テーブル（図６参照）」が選択されたことを条件に、「２秒未満で入賞させないこと」を奨励する報知画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が最も少ない時間を報知するように形成してもよい。
【０１０２】
（スロットマシンSの動作）
本実施の形態に係るスロットマシンSの動作の概略について、図９に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ１０１において、スタートスイッチ53が操作されたか否かの判断が行われる。そして、スタートスイッチ53が操作されたと判断したときには、ステップ１０２に進む。スタートスイッチ53が操作されていないと判断したときには、ステップ１０１に戻る。
ステップ１０２において、前回の遊技でリプレイ当選役に入賞したか否かの判断が行われる。そして、前回の遊技でリプレイ当選役に入賞していないと判断した場合には、ステップ１０３に進む。前回の遊技でリプレイ当選役に入賞したと判断した場合には、ステップ１０４に進む。
【０１０３】
ステップ１０３において、ベット数カウント手段180のベット数が「３」であるか否かの判定が行われる。そして、ベット数カウント手段180のベット数が「３」であると判定したときには、ステップ１０４に進む。ベット数カウント手段180のベット数が「０」、「１」または「２」であると判定したときには、ステップ１０１に戻る。
ステップ１０４において、３個の回転リール23の回転が開始される。そして、ステップ１０５に進む。
ステップ１０５において、当選抽選処理が行われる。そして、ステップ１０６に進む。
ステップ１０６において、ステップ１０５の当選抽選抽選処理でメダルの支払いを伴う当選役（「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」）に当選したか否かの判断が行われる。換言すると、「ベル当選フラグ」、「スイカ当選フラグ」または「チェリー当選フラグ」が立っているか否かの判断が行われる。そして、メダルの支払いを伴う当選役に当選したと判断した場合には、ステップ１０７に進む。メダルの支払いを伴う当選役に当選していないと判断した場合には、ステップ１０９に進む。
【０１０４】
ステップ１０７において、計時手段210の計時が開始される。そして、ステップ１０８に進む。
ステップ１０８において、ステップ１０５の当選抽選抽選処理で当選した当選役についての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択する。換言すると、立っている当選フラグについての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択する。そして、ステップ１０９に進む。
ステップ１０９において、ストップスイッチ54が操作されたか否かの判断が行われる。そして、ストップスイッチ54が操作されたと判断したときには、ステップ１１０に進む。ストップスイッチ54が操作されていないと判断したときには、ステップ１０９に戻る。
【０１０５】
ステップ１１０において、停止制御処理が行われる。そして、ステップ１１１に進む。
ステップ１１１において、すべての回転リール23の回転が停止したか否かの判断が行われる。そして、すべての回転リール23の回転が停止したと判断した場合には、ステップ１１２に進む。すべての回転リール23の回転が停止していないと判断した場合は、ステップ１０９に戻る。
ステップ１１２において、計時手段210の計時が終了される。そして、ステップ１１３に進む。
ステップ１１３において、入賞判定処理が行われる。具体的には、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段170により行われる。そして、ステップ１１４に進む。
【０１０６】
ステップ１１４において、メダルの支払いを伴う当選役（「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」）に入賞したか否かの判断が行われる。そして、メダルの支払いを伴う当選役に入賞したと判断した場合には、ステップ１１５に進む。メダルの支払いを伴う当選役に入賞していないと判断した場合には、ステップ１１６に進む。
ステップ１１５において、支払い制御処理が行われる。そして、ステップ１１６に進む。
ステップ１１６において、遊技状態更新手段200により遊技状態更新処理が行われる。具体的には、ＲＡＭの所定の領域がクリアされて、通常当選フラグの消去、入賞済みの特別当選フラグの消去、ベット数カウント手段180のベット数のクリア、計時手段210の計時時間のクリア等がなされる。そして、遊技が終了される。
【０１０７】
次に、上述したステップ１０５の当選抽選処理について、図１０に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ２０１において、乱数抽出手段132により抽出乱数データが取得される。具体的には、当選抽選手段130の乱数発生手段131により発生される乱数から、乱数抽出手段132により１つの数値が抽出される。そして、ステップ２０２に進む。
ステップ２０２において、当選判定テーブル選択手段134により当選判定テーブル133が選択される。そして、ステップ２０３に進む。
ステップ２０３において、当選役に当選したか否かの判定が行われる。具体的には、当選判定手段135により、抽出乱数データが当選判定テーブル133のどの領域に含まれるか照合される。そして、当選役に当選したと判定した場合には、ステップ２０４に進む。当選役に当選していない、つまり「ハズレ」と判定された場合には、ステップ２０４を飛ばして当選抽選処理を終了する。
【０１０８】
ステップ２０４において、ステップ２０３の判定結果に応じた当選フラグが、当選フラグ成立手段136により立てられる。そして、当選抽選処理を終了する。
次に、上述したステップ１１０の停止制御処理について、図１１に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ３０１において、停止テーブル選択手段162により当選抽選手段130の抽選結果に応じた停止テーブル161が選択される。例えば、当選フラグが立っているときには、この当選フラグに対応した停止テーブル161が選択される。また、いずれの当選フラグも立っていないときには、ハズレの停止テーブル161が選択される。そして、ステップ３０２に進む。
【０１０９】
ステップ３０２において、操作されたストップスイッチ54に対応した回転リール23の滑りコマ数が、滑りコマ数決定手段163により決定される。そして、ステップ３０３に進む。
ステップ３０３において、滑りコマ数決定手段163により決定された滑りコマ数の図柄を滑らせた位置で回転リール23が停止される。そして、停止制御処理を終了する。
次に、上述したステップ１１５の支払い制御処理について、図１２に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ４０１において、ステップ１０８で選択した支払い枚数テーブル220から計時手段210の計時時間に対応した枚数を読み出して、支払い枚数カウント手段241にセットする。そして、ステップ４０２に進む。
【０１１０】
ステップ４０２において、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達しているか否かの判断が行われる。そして、「５０」に達していないと判断した場合には、ステップ４０３に進む。「５０」に達していると判断した場合には、ステップ４０６に進む。
ステップ４０３において、クレジット数カウント手段190のクレジット数に「１」を加算する更新を行う。そして、ステップ４０４に進む。
ステップ４０４において、支払い枚数カウント手段241のカウント数から「１」を減算する更新を行う。そして、ステップ４０５に進む。
【０１１１】
ステップ４０５において、支払い枚数カウント手段241のカウント数が「０」になっているか否かの判断が行われる。そして、カウント数が「０」になっていると判断した場合には、支払い制御処理を終了する。カウント数が「０」になっていないと判断した場合には、ステップ４０２に戻る。
ステップ４０６において、払い出し装置5の送り出し機構の作動を開始する。そして、ステップ４０７に進む。
ステップ４０７において、払い出し装置5の払い出しセンサーにより１枚のメダルの排出を検出したか否かの判断が行われる。そして、１枚のメダルの排出を検出したと判断した場合には、ステップ４０８に進む。１枚のメダルの排出を検出していないと判断した場合には、ステップ４０７に戻る。
【０１１２】
ステップ４０８において、払い出し装置5の送り出し機構の作動を停止する。そして、ステップ４０４に進む。
次に、演出制御装置300による報知実行処理について、図１３に示したフローチャートを用いて説明する。報知実行処理は、ステップ１０８において支払い枚数テーブル220が選択されると、開始されるようになっている。
ステップ５０１において、ステップ１０８で選択した支払い枚数テーブル220に対応する報知画像を画像表示装置34に出力する。そして、ステップ５０２に進む。
ステップ５０２において、すべての回転リール23の回転が停止したか否かの判断が行われる。そして、すべての回転リール23の回転が停止したと判断した場合には、ステップ５０３に進む。すべての回転リール23の回転が停止していないと判断した場合は、ステップ５０２に戻る。
【０１１３】
ステップ５０３において、ステップ５０１で開始した画像表示装置34の報知画像の出力を終了する。そして、報知実行処理を終了する。
以上のように、本実施の形態では、支払い制御手段240は、支払い枚数テーブル選択手段230により選択された支払い枚数テーブル220を参照して計時手段210の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行う。したがって、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数は、計時手段210の計時時間に応じて変化するようになる。これにより、いつストップスイッチ54を操作すべきかという点で遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
【０１１４】
また、支払い枚数テーブル選択手段230は、同一の当選役について計時手段210の計時時間と支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数との対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル220の中から、抽選で１つ選択する。したがって、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数を、または当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間を、ランダムに変化させることができる。これにより、いずれも更に遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
また、報知実行手段330は、支払い枚数テーブル選択手段230により支払い枚数テーブル220が選択されたことを条件に、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数が最も多い時間をこの支払い枚数テーブル220に基づいて報知する。これにより、更に遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
【０１１５】
（第２の実施の形態）
第２の実施の形態は、第１の実施の形態において支払い枚数テーブル220及び支払い枚数テーブル選択手段230を設けるかわりに、基準時間設定手段250、第１支払い枚数決定手段260及び第２支払い枚数決定手段270を設けたものである。
また、第２の実施の形態に係るスロットマシンSは、ハードウエアの構成については、第１の実施の形態に係るスロットマシンSと同様である。
そこで、第２の実施の形態では、第１の実施の形態との相違点を中心に説明する。
（図面の説明）
図１４ないし図１７は、第２の実施の形態を示すものである。
【０１１６】
図１４は、スロットマシンSの制御装置10の入力、制御及び出力の概略を示すブロック図である。図１５は、スロットマシンSの動作の概略を示すフローチャートである。図１６は、スロットマシンSの支払い制御処理を示すフローチャートである。図１７は、スロットマシンSの報知実行処理を示すフローチャートである。
（基準時間設定手段250）
基準時間設定手段250は、当選抽選手段130の抽選により当選役に当選したことを契機に基準時間を設けるためのものである。
また、基準時間設定手段250は、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択して基準時間とする。
【０１１７】
本実施の形態では、基準時間設定手段250は、当選抽選手段130の抽選により「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」に当選したことを契機に、基準時間を設けるようになっている。
また、基準時間設定手段250は、３秒、４秒、５秒及び６秒の時間条件を備えており、これらの中から抽選で１つ選択して基準時間とするようになっている。
（第１支払い枚数決定手段260）
第１支払い枚数決定手段260は、当選抽選手段130の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段210の計時を終了した際の計時時間が基準時間に達していない場合において支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数を決定するためのものである。
【０１１８】
また、第１支払い枚数決定手段260は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数を抽選で決定する。
ここで、第１支払い枚数決定手段260により決定されるメダルの枚数を、「第１支払い枚数」という。
本実施の形態では、第１支払い枚数決定手段260は、当選抽選手段130の抽選により「ベル当選役」に当選したことを契機に、「１２枚」、「１１枚」、「１０枚」または「９枚」のいずれかを抽選により選択する。
また、第１支払い枚数決定手段260は、当選抽選手段130の抽選により「スイカ当選役」に当選したことを契機に、「８枚」、「７枚」、「６枚」または「５枚」のいずれかを抽選により選択する。
【０１１９】
また、第１支払い枚数決定手段260は、当選抽選手段130の抽選により「チェリー当選役」に当選したことを契機に、「４枚」、「３枚」、「２枚」または「１枚」のいずれかを抽選により選択する。
（第２支払い枚数決定手段270）
第２支払い枚数決定手段270は、当選抽選手段130の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段210が計時を終了した際の計時時間が基準時間に達している場合において支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数を決定するためのものである。
【０１２０】
また、第２支払い枚数決定手段270は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数を抽選で決定する。
ここで、第２支払い枚数決定手段270により決定されるメダルの枚数を、「第２支払い枚数」という。
本実施の形態では、第２支払い枚数決定手段270は、当選抽選手段130の抽選により「ベル当選役」に当選したことを契機に、「１２枚」、「１１枚」、「１０枚」または「９枚」のいずれかを抽選により選択する。
また、第２支払い枚数決定手段270は、当選抽選手段130の抽選により「スイカ当選役」に当選したことを契機に、「８枚」、「７枚」、「６枚」または「５枚」のいずれかを抽選により選択する。
【０１２１】
また、第２支払い枚数決定手段270は、当選抽選手段130の抽選により「チェリー当選役」に当選したことを契機に、「４枚」、「３枚」、「２枚」または「１枚」のいずれかを抽選により選択する。
また、基準時間、第１支払い枚数、及び第２支払い枚数が抽選で選択されると、これらの選択結果を示す信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ出力される。ただし、第１支払い枚数と第２支払い枚数とが同じ枚数であるときには、選択結果を示す信号は遊技制御装置100から出力されないようになっている。
なお、本実施の形態では、第１支払い枚数と第２支払い枚数とが同じ枚数になることもあるが、必ず異なる枚数になるように形成してもよい。
【０１２２】
（支払い制御手段240）
支払い制御手段240は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うためのものである。
また、支払い制御手段240は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に、計時手段210の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段260または第２支払い枚数決定手段270により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。
「メダルを支払う制御」とは、「払い出し装置5にメダルを払い出させる制御」を行ってもよいし、「クレジット数カウント手段190のクレジット数を増加させる制御」を行ってもよい。
【０１２３】
支払い制御手段240は、大別すると、次の手段を備える。
（１）計時時間判定手段244
（２）支払い枚数カウント手段241
（３）クレジット数増加手段242
（４）払い出し制御手段243
また、支払い制御手段240としては、上記した（１）ないし（４）に限定されるものではない。
（計時時間判定手段244）
計時時間判定手段244は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に、計時手段210の計時を終了した際の計時時間が基準時間に達しているか否かの判定を行う。そして、計時時間判定手段244は、計時時間判定手段244が基準時間に達していないと判定した場合には、第１支払い枚数を読み出すようになっている。また、計時時間判定手段244は、計時時間判定手段244が基準時間に達していると判定した場合には、第２支払い枚数を読み出すようになっている。
【０１２４】
（支払い枚数カウント手段241）
支払い枚数カウント手段241は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数をカウントするためのものである。
本実施の形態では、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に計時時間判定手段244が読み出した枚数を、支払い枚数カウント手段241にセットするようになっている。
（クレジット数増加手段242）
クレジット数増加手段242は、クレジット数カウント手段190のクレジット数に、支払い枚数カウント手段241にセットされた枚数を加算する更新を行うためのものである。
【０１２５】
また、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達した場合には、この上限を超えた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御が払い出し制御手段243により行われる。
（払い出し制御手段243）
払い出し制御手段243は、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達した場合に、この上限を超えた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御を行うためのものである。
具体的には、払い出し制御手段243は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定された場合に、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達しているときに、支払い枚数カウント手段241にセットされた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御を行うようになっている。
【０１２６】
また、払い出し制御手段243は、クレジット数増加手段242が支払い枚数カウント手段241にセットされた枚数をクレジット数カウント手段190のクレジット数に加算すると、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」を超える場合には、この上限を超えた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御を行うようになっている。
（報知実行手段330）
報知実行手段330は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報を遊技者に報知するためのものである。
本実施の形態では、報知実行手段330は、基準時間設定手段250により基準時間が設けられたことを条件に、この基準時間を報知する。また、報知実行手段330は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数が第１支払い枚数決定手段260及び第２支払い枚数決定手段270により決定されたことを条件に、このメダルの枚数が基準時間を境に多くなる時間または少なくなる時間を報知する。
【０１２７】
具体的には、報知実行手段330は、基準時間設定手段250により基準時間が設けられたことと、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数が第１支払い枚数決定手段260及び第２支払い枚数決定手段270により決定されたことを条件に、「基準時間」、「メダルの枚数が多くなる時間」または「メダルの枚数が少なくなる時間」のいずれを報知するか、抽選で決定する。換言すると、報知実行手段330は、演出制御装置300が遊技制御装置100からの選択結果を示す信号を入力したことを条件に、「基準時間」、「メダルの枚数が多くなる時間」または「メダルの枚数が少なくなる時間」のいずれを報知するか、抽選で決定する。
【０１２８】
そして、報知実行手段330は、抽選により「基準時間」を報知することが決定されたときには、「基準時間」を示す画像を画像表示装置34に表示させることにより、基準時間が経過すると支払われるメダルの枚数が変わることを報知する。
また、報知実行手段330は、抽選により「メダルの枚数が多くなる時間」を報知することが決定され、且つ第１支払い枚数決定手段260の決定した枚数より第２支払い枚数決定手段270の決定した枚数の方が多いときには、「基準時間以後にメダルの枚数が多くなること」を示す画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が多くなる時間を報知する。
【０１２９】
また、報知実行手段330は、抽選により「メダルの枚数が多くなる時間」を報知することが決定され、且つ第２支払い枚数決定手段270の決定した枚数より第１支払い枚数決定手段260の決定した枚数の方が多いときには、「基準時間未満にメダルの枚数が多くなること」を示す画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が多くなる時間を報知する。
また、報知実行手段330は、抽選により「メダルの枚数が少なくなる時間」を報知することが決定され、且つ第１支払い枚数決定手段260の決定した枚数より第２支払い枚数決定手段270の決定した枚数の方が多いときには、「基準時間未満にメダルの枚数が少なくなること」を示す画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が少なくなる時間を報知する。
【０１３０】
また、報知実行手段330は、抽選により「メダルの枚数が少なくなる時間」を報知することが決定され、且つ第２支払い枚数決定手段270の決定した枚数より第１支払い枚数決定手段260の決定した枚数の方が多いときには、「基準時間以後にメダルの枚数が少なくなること」を示す画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が少なくなる時間を報知する。
また、報知実行手段330は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報の報知を、すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、終了するようになっている。
【０１３１】
なお、報知実行手段330は、第１支払い枚数決定手段260の決定した枚数と第２支払い枚数決定手段270の決定した枚数とが同じ枚数のときは、報知を行わないようになっている。
（スロットマシンSの動作）
本実施の形態に係るスロットマシンSの動作の概略について、図１５に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ６０１において、スタートスイッチ53が操作されたか否かの判断が行われる。そして、スタートスイッチ53が操作されたと判断したときには、ステップ６０２に進む。スタートスイッチ53が操作されていないと判断したときには、ステップ６０１に戻る。
【０１３２】
ステップ６０２において、前回の遊技でリプレイ当選役に入賞したか否かの判断が行われる。そして、前回の遊技でリプレイ当選役に入賞していないと判断した場合には、ステップ６０３に進む。前回の遊技でリプレイ当選役に入賞したと判断した場合には、ステップ６０４に進む。
ステップ６０３において、ベット数カウント手段180のベット数が「３」であるか否かの判定が行われる。そして、ベット数カウント手段180のベット数が「３」であると判定したときには、ステップ６０４に進む。ベット数カウント手段180のベット数が「０」、「１」または「２」であると判定したときには、ステップ６０１に戻る。
【０１３３】
ステップ６０４において、３個の回転リール23の回転が開始される。そして、ステップ６０５に進む。
ステップ６０５において、当選抽選処理が行われる。そして、ステップ６０６に進む。
ステップ６０６において、ステップ６０５の当選抽選抽選処理でメダルの支払いを伴う当選役（「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」）に当選したか否かの判断が行われる。換言すると、「ベル当選フラグ」、「スイカ当選フラグ」または「チェリー当選フラグ」が立っているか否かの判断が行われる。そして、メダルの支払いを伴う当選役に当選したと判断した場合には、ステップ６０７に進む。メダルの支払いを伴う当選役に当選していないと判断した場合には、ステップ６１１に進む。
【０１３４】
ステップ６０７において、計時手段210の計時が開始される。そして、ステップ６０８に進む。
ステップ６０８において、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択し、基準時間に設定する。そして、ステップ６０９に進む。
ステップ６０９において、ステップ６０５の当選抽選抽選処理で当選した当選役に応じた第１支払い枚数を抽選で選択する。換言すると、立っている当選フラグに応じた第１支払い枚数を抽選で選択する。そして、ステップ６１０に進む。
ステップ６１０において、ステップ６０５の当選抽選抽選処理で当選した当選役に応じた第２支払い枚数を抽選で選択する。換言すると、立っている当選フラグに応じた第２支払い枚数を抽選で選択する。そして、ステップ６１１に進む。
【０１３５】
ステップ６１１において、ストップスイッチ54が操作されたか否かの判断が行われる。そして、ストップスイッチ54が操作されたと判断したときには、ステップ６１２に進む。ストップスイッチ54が操作されていないと判断したときには、ステップ６１１に戻る。
ステップ６１２において、停止制御処理が行われる。そして、ステップ６１３に進む。
ステップ６１３において、すべての回転リール23の回転が停止したか否かの判断が行われる。そして、すべての回転リール23の回転が停止したと判断した場合には、ステップ６１４に進む。すべての回転リール23の回転が停止していないと判断した場合は、ステップ６１１に戻る。
【０１３６】
ステップ６１４において、計時手段210の計時が終了される。そして、ステップ６１５に進む。
ステップ６１５において、入賞判定処理が行われる。具体的には、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段170により行われる。そして、ステップ６１６に進む。
ステップ６１６において、メダルの支払いを伴う当選役（「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」）に入賞したか否かの判断が行われる。そして、メダルの支払いを伴う当選役に入賞したと判断した場合には、ステップ６１７に進む。メダルの支払いを伴う当選役に入賞していないと判断した場合には、ステップ６１８に進む。
【０１３７】
ステップ６１７において、支払い制御処理が行われる。そして、ステップ６１８に進む。
ステップ６１８において、遊技状態更新手段200により遊技状態更新処理が行われる。具体的には、ＲＡＭの所定の領域がクリアされて、通常当選フラグの消去、入賞済みの特別当選フラグの消去、ベット数カウント手段180のベット数のクリア、計時手段210の計時時間のクリア等がなされる。そして、遊技が終了される。
なお、上述したステップ６０５の当選抽選処理については、第１の実施の形態に係る当選抽選処理と同様なので、説明を省略する。また、上述したステップ６１２の停止制御処理については、第１の実施の形態に係る停止制御処理と同様なので、説明を省略する。
【０１３８】
次に、上述したステップ６１７の支払い制御処理について、図１６に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ７０１において、計時手段210の計時時間が基準時間に達しているか否かの判定が計時時間判定手段244により行われる。そして、基準時間に達していないと判定された場合には、ステップ７０２に進む。基準時間に達していると判定された場合には、ステップ７０３に進む。
ステップ７０２において、第１支払い枚数を読み出して、支払い枚数カウント手段241にセットする。そして、ステップ７０４に進む。
【０１３９】
ステップ７０３において、第２支払い枚数を読み出して、支払い枚数カウント手段241にセットする。そして、ステップ７０４に進む。
ステップ７０４において、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達しているか否かの判断が行われる。そして、「５０」に達していないと判断した場合には、ステップ７０５に進む。「５０」に達していると判断した場合には、ステップ７０８に進む。
ステップ７０５において、クレジット数カウント手段190のクレジット数に「１」を加算する更新を行う。そして、ステップ７０６に進む。
【０１４０】
ステップ７０６において、支払い枚数カウント手段241のカウント数から「１」を減算する更新を行う。そして、ステップ７０７に進む。
ステップ７０７において、支払い枚数カウント手段241のカウント数が「０」になっているか否かの判断が行われる。そして、カウント数が「０」になっていると判断した場合には、支払い制御処理を終了する。カウント数が「０」になっていないと判断した場合には、ステップ７０４に戻る。
ステップ７０８において、払い出し装置5の送り出し機構の作動を開始する。そして、ステップ７０９に進む。
【０１４１】
ステップ７０９において、払い出し装置5の払い出しセンサーにより１枚のメダルの排出を検出したか否かの判断が行われる。そして、１枚のメダルの排出を検出したと判断した場合には、ステップ７１０に進む。１枚のメダルの排出を検出していないと判断した場合には、ステップ７０９に戻る。
ステップ７１０において、払い出し装置5の送り出し機構の作動を停止する。そして、ステップ７０６に戻る。
次に、演出制御装置300による報知実行処理について、図１７に示したフローチャートを用いて説明する。報知実行処理は、ステップ６１０において第２支払い枚数が選択されると、開始されるようになっている。
【０１４２】
ステップ８０１において、「基準時間」、「メダルの枚数が多くなる時間」または「メダルの枚数が少なくなる時間」のいずれを報知するか、抽選で決定する。そして、ステップ８０２に進む。
ステップ８０２において、ステップ８０１の抽選結果に対応する報知画像を画像表示装置34に出力する。そして、ステップ８０３に進む。
ステップ８０３において、すべての回転リール23の回転が停止したか否かの判断が行われる。そして、すべての回転リール23の回転が停止したと判断した場合には、ステップ８０４に進む。すべての回転リール23の回転が停止していないと判断した場合は、ステップ８０３に戻る。
【０１４３】
ステップ８０４において、ステップ８０１で開始した画像表示装置34の報知画像の出力を終了する。そして、報知実行処理を終了する。
以上のように、本実施の形態では、支払い制御手段240は、計時手段210の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段260または第２支払い枚数決定手段270により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。したがって、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数は、計時手段210の計時時間に応じて変化するようになる。これにより、いつストップスイッチ54を操作すべきかという点で遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
【０１４４】
また、基準時間設定手段250は、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択して基準時間とする。したがって、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間を、ランダムに変化させることができる。これにより、更に遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
また、第１支払い枚数決定手段260と第２支払い枚数決定手段270とのいずれか一方または双方は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数を抽選で決定する。したがって、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数を、ランダムに変化させることができる。これにより、いずれも更に遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
【０１４５】
報知実行手段330は、基準時間設定手段250により基準時間が設けられたことと、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数が第１支払い枚数決定手段260及び第２支払い枚数決定手段270により決定されたことを条件に、「基準時間」、「メダルの枚数が多くなる時間」または「メダルの枚数が少なくなる時間」のいずれを報知する。これにより、更に遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
（他の実施の形態）
本発明は、第１の実施の形態及び第２の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良なども含むものである。
【０１４６】
例えば、第１の実施の形態及び第２の実施の形態では、メダルを用いて遊技を行うスロットマシンSについて説明したが、本発明は、パチンコ玉を用いて遊技を行うスロットマシンにも適用することができる。
また、本発明は、報知実行手段330を、支払い枚数テーブル選択手段230により支払い枚数テーブル220が選択されたことを条件に、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報を報知するか否かの抽選を行うように形成することができる。そして、抽選結果が「報知有り」の場合には報知を行い、抽選結果が「報知無し」の場合には報知を行わないように形成することにより、更に遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
【０１４７】
また、本発明は、報知実行手段330を、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報の報知を、いわゆるアシストタイム遊技中において行うように形成することができる。例えば、ＢＢゲームの終了後の１００ゲームをアシストタイム遊技とし、アシストタイム遊技中に支払い枚数テーブル選択手段230により支払い枚数テーブル220が選択されたことを条件に、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報を報知するように形成することができる。また、例えば、アシストタイム遊技中において、基準時間設定手段250により基準時間が設けられたことと、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数が第１支払い枚数決定手段260及び第２支払い枚数決定手段270により決定されたことを条件に、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報を報知するように形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【０１４８】
【図１】第１の実施の形態に係るスロットマシンの斜視図である。
【図２】第１の実施の形態に係るスロットマシンの前扉を取り外した状態を示す斜視図である。
【図３】第１の実施の形態に係る図柄表示窓及び入賞有効ラインを示す正面図である。
【図４】第１の実施の形態に係る各回転リールのリールテープの一部を示す展開図である。
【図５】第１の実施の形態に係る制御装置の入力、制御及び出力の概略を示すブロック図である。
【図６】第１の実施の形態に係るベル当選役についての支払い枚数テーブルを示す図である。
【図７】第１の実施の形態に係るスイカ当選役についての支払い枚数テーブルを示す図である。
【図８】第１の実施の形態に係るチェリー当選役についての支払い枚数テーブルを示す図である。
【図９】第１の実施の形態に係るスロットマシンの動作の概略を示すフローチャートである。
【図１０】第１の実施の形態に係るスロットマシンの当選抽選処理を示すフローチャートである。
【図１１】第１の実施の形態に係るスロットマシンの停止制御処理を示すフローチャートである。
【図１２】第１の実施の形態に係るスロットマシンの支払い制御処理を示すフローチャートである。
【図１３】第１の実施の形態に係るスロットマシンの報知実行処理を示すフローチャートである。
【図１４】第２の実施の形態に係る制御装置の入力、制御及び出力の概略を示すブロック図である。
【図１５】第２の実施の形態に係るスロットマシンの動作の概略を示すフローチャートである。
【図１６】第２の実施の形態に係るスロットマシンの支払い制御処理を示すフローチャートである。
【図１７】第２の実施の形態に係るスロットマシンの報知実行処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【０１４９】
S スロットマシン 1 筐体
2 交換ユニット 3 前扉
4 電源ユニット 5 払い出し装置
6 メダルセレクター 7 投入センサー
8 報知装置
10 制御装置 11 開口部
12 中板 13 開口上部
14 開口下部 15 底板
16A 右側板 16B 左側板
17 天板 18 筐体側蝶番
21 枠体 22 リールユニット
23 回転リール 24 基板ユニット
25 枠体側蝶番 26 係合クリップ
27 フック部 28 リールテープ
30 上扉 31 図柄表示窓
32 数値表示部 33 ランプ
34 画像表示装置 35 スピーカ
36 上扉側蝶番 37 入賞有効ライン
40 下扉 41 メダル払い出し口
42 メダル投入口 43 メダル受け皿
44 メダル排出部 45 前パネル
46 下扉側蝶番
50 操作部 51 ベットスイッチ
52 精算スイッチ 53 スタートスイッチ
54 ストップスイッチ 55 電源スイッチ
56 設定キースイッチ 57 設定変更スイッチ
58 リセットスイッチ
100 遊技制御装置 110 通常遊技制御装置
120 特別遊技制御手段 121 ＢＢゲーム制御手段
122 ＲＢゲーム制御手段
130 当選抽選手段 131 乱数発生手段
132 乱数抽出手段 133 当選判定テーブル
134 当選判定テーブル選択手段 135 当選判定手段
136 当選フラグ成立手段
140 回転制御手段 150 回転位置判断手段
160 停止制御手段 161 停止テーブル
162 停止テーブル選択手段 163 滑りコマ数決定手段
170 入賞判定手段 180 ベット数カウント手段
190 クレジット数カウント手段 200 遊技状態更新手段
210 計時手段手段 220 支払い枚数テーブル
230 支払い枚数テーブル選択手段
240 支払い制御手段 241 支払い枚数カウント手段
242 クレジット数増加手段 243 払い出し制御手段
244 計時時間判定手段
250 基準時間設定手段 260 第１支払い枚数決定手段
270 第２支払い枚数決定手段
300 演出制御装置 310 演出データ記憶手段
320 演出出力制御手段 330 報知実行手段
【技術分野】
【０００１】
本発明は、スロットマシンに関し、さらに詳しくは、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が、当選役に当選してからからすべての回転リールの回転が停止するまでの時間に応じて変化するスロットマシンに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、遊技機として、周面に複数の図柄が付された３個の回転リールと、各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、それぞれの回転リールに対応して設けられ、対応する回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチとを備えたスロットマシンが知られている。
このようなスロットマシンでは、スタートスイッチの操作を契機に、３個の回転リールが回転を開始するとともに、複数の当選役のいずれかに当選かまたはハズレかの抽選が行われる。そして、この抽選で複数の当選役のいずれかに当選した場合に、ストップスイッチが操作されると、この当選役に係る図柄の組み合わせが入賞有効ライン上に揃い得るように各回転リールの停止制御が行われる。さらに、すべての回転リールの回転が停止されたときに、当選役に係る図柄の組み合わせが入賞有効ライン上に揃うと、この当選役の入賞となって遊技者に所定枚数のメダルが支払われる（特許文献１参照）。
【特許文献１】特開２００３−６２１８０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
ところで、上述したようなスロットマシンでは、当選役に係る図柄の組み合わせが入賞有効ライン上に揃い得るタイミングであれば、いつストップスイッチを操作しても、入賞した当選役や遊技状態に応じて一律の枚数のメダルが支払われる。
したがって、遊技者は、当選役に係る図柄の組み合わせを入賞有効ライン上に揃えることに集中すればよく、遊技の熟練が上がるにつれて遊技中の緊張感が薄れてしまうという問題があった。
そこで、各請求項に記載された発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
【０００４】
（請求項１または２）
すなわち、請求項１または２に記載の発明は、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数を、当選役の抽選が行われてからすべての回転リールの回転が停止するまでの時間に応じて変化させることにより、いつストップスイッチを操作すべきかという点で遊技の興趣が増したスロットマシンを提供することを目的とする。
（請求項３ないし５）
請求項３ないし５のいずれかに記載の発明は、上記した請求項１または２に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【０００５】
すなわち、請求項３ないし５のいずれかに記載の発明によれば、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数をランダムに変化させることにより、または当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間をランダムに変化させることにより、いずれも更に遊技の興趣が増したスロットマシンを提供することを目的とする。
（請求項６ないし８）
請求項６ないし８のいずれかに記載の発明は、上記した請求項３ないし５のいずれかに記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項６ないし８のいずれかに記載の発明によれば、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化することを、または当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間を、遊技者に報知することにより、いずれも更に遊技の興趣が増したスロットマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
（請求項１）
（特徴点）
請求項１に記載の発明は、
表面に複数の図柄が付された複数個の回転リール(23)と、
各回転リール(23)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(53)と、
各回転リール(23)に対応して設けられ、対応する回転リール(23)の回転を停止させるためのストップスイッチ(54)と、
スタートスイッチ(53)の操作を契機に複数の当選役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行うための当選抽選手段(130)と、
ストップスイッチ(54)の操作を契機に、このストップスイッチ(54)に対応する回転リール(23)の回転を当選抽選手段(130)の抽選結果に基づいて停止させる制御を行うための停止制御手段(160)と、
すべての回転リール(23)の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定を行うための入賞判定手段(170)と、
当選役に入賞したと入賞判定手段(170)により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うための支払い制御手段(240)と、
当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リール(23)の回転終了を契機に計時を終了する計時手段(210)と、
当選役に計時手段(210)の計時時間と支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数とを対応付けたものであり、且つこの対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル(220)と、
当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に、この当選役についての支払い枚数テーブル(220)を１つ選択するための支払い枚数テーブル選択手段(230)とを備え、
支払い制御手段(240)は、当選役に入賞したと入賞判定手段(170)により判定されたことを契機に、支払い枚数テーブル選択手段(230)により選択された支払い枚数テーブル(220)を参照して計時手段(210)の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行うことを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
【０００７】
「スロットマシン(S)」は、遊技メダルやパチンコ玉を用いて遊技を行う回胴式遊技機等を含むものである。
「回転リール(23)」は、例えば、ステッピングモーター(60)に設けられ、このステッピングモーター(60)の回転子の回転により回転される。
「スタートスイッチ(53)」は、各回転リール(23)の回転を開始させるためのものである。また、スタートスイッチ(53)は、レバー式のスイッチを用いて構成することができる。
「ストップスイッチ(54)」は、各回転リール(23)に対応して設けられ、対応する回転リール(23)の回転を停止させるためのものである。具体的には、例えば、回転リール(23)が３個設けられたスロットマシン(S)において、各回転リール(23)に対応するストップスイッチ(54)を１個ずつ設けることができる。
【０００８】
「当選抽選手段(130)」は、スタートスイッチ(53)の操作を契機に複数の当選役のいずれかに当選かまたはハズレかの抽選を行うためのものである。
具体的には、例えば、スタートスイッチ(53)の操作を契機に、乱数発生手段(131)の発生させる乱数から乱数抽出手段(132)によって１つの数値が抽出される。そして、この抽出された数値と、当選判定テーブル選択手段(134)により選択された当選判定テーブル(133)とを比較し、複数の当選役のいずれかに当選かまたはハズレかを、各回転リール(23)の回転が開始される前に予め決定するように形成することができる。
「停止制御手段(160)」は、ストップスイッチ(54)の操作を契機に、このストップスイッチ(54)に対応する回転リール(23)の回転を当選抽選手段(130)の抽選結果に基づいて停止させる制御を行うためのものである。
【０００９】
具体的には、当選抽選手段(130)の抽選で複数の当選役のいずれかに当選した場合において、停止制御手段(160)は、ストップスイッチ(54)が操作されると、この当選役の図柄の組み合わせが図柄表示窓(31)に表示され得るように、且つその他の当選役の図柄の組み合わせのいずれも図柄表示窓(31)に表示されないように、各回転リール(23)を停止させる制御を行うように形成することができる。
また、当選抽選手段(130)の抽選結果がハズレの場合において、停止制御手段(160)は、ストップスイッチ(54)が操作されると、当選役の図柄の組み合わせのいずれも図柄表示窓(31)に表示されないように、各回転リール(23)を停止させる制御を行うように形成することができる。
【００１０】
「入賞判定手段(170)」は、すべての回転リール(23)の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定を行うためのものである。
具体的には、入賞判定手段(170)は、すべての回転リール(23)の回転が停止したときに、当選役に係る図柄の組み合わせのいずれかが図柄表示窓(31)に表示されるように各回転リール(23)が停止されたか否かの判定を行うように形成することができる。
「支払い制御手段(240)」は、当選役に入賞したと入賞判定手段(170)により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うためのものである。
「メダルを支払う制御」とは、例えば、「払い出し装置(5)にメダルを払い出させる制御」を行ってもよいし、「クレジットとしてスロットマシン(S)に貯留させる制御」を行ってもよい。
【００１１】
「計時手段(210)」は、当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リール(23)の回転終了を契機に計時を終了する。つまり、計時手段(210)は、当選抽選手段の抽選により当選役に当選したときから、回転リール(23)の回転終了までの時間を計時するためのものである。
「すべての回転リール(23)の回転終了」とは、「回転中の回転リール(23)が１個の場合に、この回転リール(23)に対応したストップスイッチ(54)が操作されたこと」としてもよいし、「すべての回転リール(23)の回転が停止したこと」としてもよいし、「すべての回転リール(23)の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段(170)により行われたこと」としてもよい。
【００１２】
「支払い枚数テーブル(220)」は、当選役に計時手段(210)の計時時間と支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数とを対応付けたものである。また、この対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル(220)が設けられる。
ここで、すべての当選役に対して当選役ごとに支払い枚数テーブル(220)を設けてもよいし、一部の当選役に対して当選役ごとに支払い枚数テーブル(220)を設けてもよい。
また、同一の当選役について計時手段(210)の計時時間と支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数との対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル(220)を設けてもよい。
【００１３】
「支払い枚数テーブル選択手段(230)」は、当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に、この当選役についての支払い枚数テーブル(220)を１つ選択するためのものである。
また、支払い枚数テーブル選択手段(230)は、当選抽選手段(130)の抽選で当選した当選役についての支払い枚数テーブル(220)が複数ある場合には、これらの中から予め定めた順序で１つ選択するように形成してもよいし、これらの中から抽選で１つ選択するように形成してもよい。
（作用）
支払い制御手段(240)は、支払い枚数テーブル選択手段(230)により選択された支払い枚数テーブル(220)を参照して計時手段(210)の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行う。これにより、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数は、計時手段(210)の計時時間に応じて変化するようになる。
【００１４】
（請求項２）
（特徴点）
請求項２に記載の発明は、
表面に複数の図柄が付された複数個の回転リール(23)と、
各回転リール(23)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(53)と、
各回転リール(23)に対応して設けられ、対応する回転リール(23)の回転を停止させるためのストップスイッチ(54)と、
スタートスイッチ(53)の操作を契機に複数の当選役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行うための当選抽選手段(130)と、
ストップスイッチ(54)の操作を契機に、このストップスイッチ(54)に対応する回転リール(23)の回転を当選抽選手段(130)の抽選結果に基づいて停止させる制御を行うための停止制御手段(160)と、
すべての回転リール(23)の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定を行うための入賞判定手段(170)と、
当選役に入賞したと入賞判定手段(170)により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うための支払い制御手段(240)と、
当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リール(23)の回転終了を契機に計時を終了する計時手段(210)と、
当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に基準時間を設けるための基準時間設定手段(250)と、
当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間が基準時間に達していない場合において支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数を決定するための第１支払い枚数決定手段(260)と、
当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段(210)が計時を終了した際の計時時間が基準時間に達している場合において支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数を決定するための第２支払い枚数決定手段(270)とを備え、
支払い制御手段(240)は、当選役に入賞したと入賞判定手段(170)により判定されたことを契機に、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段(260)または第２支払い枚数決定手段(270)により決定された枚数のメダルを支払う制御を行うことを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
【００１５】
「基準時間設定手段(250)」は、当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に基準時間を設けるためのものである。
また、基準時間設定手段(250)は、当選抽選手段(130)の抽選で当選した当選役に応じて基準時間を設けるように形成してもよい。
また、基準時間設定手段(250)は、複数の時間条件の中から予め定めた順序で１つ選択して基準時間とするように形成してもよいし、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択して基準時間とするように形成してもよい。
「第１支払い枚数決定手段(260)」は、当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間が基準時間に達していない場合において支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数を決定するためのものである。
【００１６】
また、第１支払い枚数決定手段(260)は、当選抽選手段(130)の抽選で当選した当選役に応じてメダルの枚数を決定するように形成してもよい。
また、第１支払い枚数決定手段(260)は、複数の枚数条件の中から予め定めた順序で１つ選択するように形成してもよいし、複数の枚数条件の中から抽選で１つ選択するように形成してもよい。
「第２支払い枚数決定手段(270)」は、当選抽選手段(130)の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段(210)が計時を終了した際の計時時間が基準時間に達している場合において支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数を決定するためのものである。
【００１７】
また、第２支払い枚数決定手段(270)は、当選抽選手段(130)の抽選で当選した当選役に応じてメダルの枚数を決定するように形成してもよい。
また、第２支払い枚数決定手段(270)は、複数の枚数条件の中から予め定めた順序で１つ選択するように形成してもよいし、複数の枚数条件の中から抽選で１つ選択するように形成してもよい。
「支払い制御手段(240)」は、当選役に入賞したと入賞判定手段により判定された場合に、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間が基準時間に達していないときには、第１支払い枚数決定手段(260)により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。
【００１８】
また、支払い制御手段(240)は、当選役に入賞したと入賞判定手段により判定された場合に、計時手段(210)が計時を終了した際の計時時間が基準時間に達しているときには、第２支払い枚数決定手段(270)により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。
（作用）
支払い制御手段(240)は、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段(260)または第２支払い枚数決定手段(270)により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。これにより、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数は、計時手段(210)の計時時間に応じて変化するようになる。
【００１９】
（請求項３）
（特徴点）
請求項３に記載の発明は、請求項１に記載の発明の特徴に加え、同一の当選役について計時手段(210)の計時時間と支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数との対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル(220)を備え、支払い枚数テーブル選択手段(230)は、当選抽選手段(130)の抽選により当選した当選役についての支払い枚数テーブル(220)を抽選により１つ選択することを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
【００２０】
（作用）
支払い制御手段(240)は、支払い枚数テーブル選択手段(230)により選択された支払い枚数テーブル(220)を参照して計時手段(210)の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行う。また、支払い枚数テーブル選択手段(230)は、同一の当選役について計時手段(210)の計時時間と支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数との対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル(220)の中から、抽選で１つ選択する。これにより、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数を、または当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間を、ランダムに変化させることができる。
【００２１】
（請求項４）
（特徴点）
請求項４に記載の発明は、請求項２に記載の発明の特徴に加え、基準時間設定手段(250)は、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択して基準時間とすることを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
（作用）
支払い制御手段(240)は、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段(260)または第２支払い枚数決定手段(270)により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。また、基準時間設定手段(250)は、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択して基準時間とする。これにより、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間を、ランダムに変化させることができる。
【００２２】
（請求項５）
（特徴点）
請求項５に記載の発明は、請求項２または４に記載の発明の特徴に加え、第１支払い枚数決定手段(260)及び／または第２支払い枚数決定手段(270)は、支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数を抽選で決定することを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
（作用）
支払い制御手段(240)は、計時手段(210)の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段(260)または第２支払い枚数決定手段(270)により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。また、第１支払い枚数決定手段(260)と第２支払い枚数決定手段(270)とのいずれか一方または双方は、支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数を抽選で決定する。これにより、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数を、ランダムに変化させることができる。
【００２３】
（請求項６）
（特徴点）
請求項６に記載の発明は、請求項１または３に記載の発明の特徴に加え、支払い枚数テーブル選択手段(230)により支払い枚数テーブル(220)が選択されたことを条件に、支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数が最も多い時間または最も少ない時間をこの支払い枚数テーブル(220)に基づいて報知することを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
具体的には、例えば、画像表示装置(34)に所定の画像を表示させたり、スピーカ(35)から所定の音声を出力させたり、ランプ(33)を所定のパターンで点滅させたり、数値表示部(32)に所定の数字を表示させたり等することにより、支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数が最も多い時間または最も少ない時間を報知することができる。
【００２４】
（請求項７）
（特徴点）
請求項７に記載の発明は、請求項２、４または５に記載の発明の特徴に加え、基準時間設定手段(250)により基準時間が設けられたことを条件に、この基準時間を報知することを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
具体的には、例えば、画像表示装置(34)に所定の画像を表示させたり、スピーカ(35)から所定の音声を出力させたり、ランプ(33)を所定のパターンで点滅させたり、数値表示部(32)に所定の数字を表示させたり等することにより、基準時間を報知することができる。
【００２５】
（請求項８）
（特徴点）
請求項８に記載の発明は、請求項２、４、５または７に記載の発明の特徴に加え、支払い制御手段(240)の制御により支払われるメダルの枚数が第１支払い枚数決定手段(260)及び第２支払い枚数決定手段(270)により決定されたことを条件に、このメダルの枚数が基準時間を境に多くなる時間または少なくなる時間を報知することを特徴とするスロットマシン(S)に関するものである。
具体的には、例えば、画像表示装置(34)に所定の画像を表示させたり、スピーカ(35)から所定の音声を出力させたり、ランプ(33)を所定のパターンで点滅させたり、数値表示部(32)に所定の数字を表示させたり等することにより、メダルの枚数が基準時間を境に多くなる時間または少なくなる時間を報知することができる。
【発明の効果】
【００２６】
（請求項１または２）
請求項１または２に記載の発明によれば、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数は、当選役の抽選が行われてからすべての回転リールの回転が停止するまでの時間に応じて変化するようになっている。これにより、いつストップスイッチを操作すべきかという点で遊技の興趣が増したスロットマシンを提供することができる。
（請求項３ないし５）
請求項３ないし５のいずれかに記載の発明によれば、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数は、または当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間は、ランダムに変化するようになっている。これにより、いずれも更に遊技の興趣が増したスロットマシンを提供することができる。
【００２７】
（請求項６ないし８）
請求項６ないし８のいずれかに記載の発明によれば、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化することを、または当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間を、遊技者に報知することにより、いずれも更に遊技の興趣が増したスロットマシンを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２８】
本発明を実施するための最良の形態を２例挙げて、図面を参照しつつ順次説明する。
（第１の実施の形態）
（図面の説明）
図１ないし図１３は、第１の実施の形態を示すものである。
図１は、スロットマシンSの斜視図である。図２は、スロットマシンSの前扉3を取り外した状態を示す斜視図である。図３は、図柄表示窓31及び入賞有効ライン38を示す正面図である。図４は、各回転リール23のリールテープ28の一部を示す展開図である。図５は、スロットマシンSの制御装置10の入力、制御及び出力の概略を示すブロック図である。図６は、ベル当選役についての支払い枚数テーブルを示す図である。図７は、スイカ当選役についての支払い枚数テーブルを示す図である。図８は、チェリー当選役についての支払い枚数テーブルを示す図である。図９は、スロットマシンSの動作の概略を示すフローチャートである。図１０は、スロットマシンSの当選抽選処理を示すフローチャートである。図１１は、スロットマシンSの停止制御処理を示すフローチャートである。図１２は、スロットマシンSの支払い制御処理を示すフローチャートである。図１３は、スロットマシンSの報知実行処理を示すフローチャートである。
【００２９】
なお、「正面」とは、スロットマシンSにおける、遊技者が遊技を行う際に向き合う面をいう。また、「右側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て右側を意味し、「左側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て左側を意味する。また、「手前側」とは、スロットマシンSの正面側を意味し、「奥側」とは、スロットマシンSの背面側を意味する。
（スロットマシンS）
本実施の形態に係るスロットマシンSは、図１及び図２に示すように、少なくとも、正面側に正面開口部11を有する筐体1と、筐体1内部に着脱自在かつ固定可能に設けられる交換ユニット2と、筐体1の正面開口部11を開閉自在に塞ぐ前扉3とを備えている。
【００３０】
また、前扉3は、筐体1の開口上部13を開閉自在に塞ぐ上扉30と、筐体1の開口下部14を開閉自在に塞ぐ下扉40とから成っている。
（筐体1）
筐体1は、図２に示すように、底板15、左右の側板である左側板16Bと右側板16A、天板17及び背板（図示せず）からなる正面側に開口する箱形に形成されている。また、右側板16A及び左側板16Bには、筐体1の高さ方向略中央で水平となるように中板12が設けられている。
そして、底板15の上面には、各部品に電力を供給するための電源装置を内蔵した電源ユニット4が固定されている。また、電源ユニット4の前面には、電源のＯＮ／ＯＦＦの切り替えを行うための電源スイッチ、設定変更のＯＮ／ＯＦＦの切り替えを行うための設定キースイッチ、設定値を変更するための設定変更スイッチ、エラーを解除するためのリセットスイッチ等が設けられている。
【００３１】
また、底板15の上面には、内部にメダルを貯留するとともに、その貯留したメダルをメダル受け皿43へ払い出すための払い出し装置5が設置されている。電源ユニット4及び払い出し装置5は、交換ユニット2の交換に際し、必ずしも交換する必要のないものであり、交換時には筐体1に設置されたままにしておけるようになっている。
また、左側板16B内面の手前側の端部における中板12よりも下方の位置には、図２に示すように、下扉40を係合させ、回転自在に支持するための筐体側蝶番18が、上下方向に間隔をおいて２つ設けられている。
また、右側板16Aの内面における中板12よりも上方の位置、及び左側板16Bの内面における中板12よりも上方の位置には、交換ユニット2を固定するための係合クリップ26が設けられている。
【００３２】
（交換ユニット2）
交換ユニット2は、図２に示すように、種々の部品を設置あるいは固定するための枠体21と、枠体21に固定されたリールユニット22及び基板ユニット24Aとを備えている。
枠体21は、方形状の金属枠からなり、リールユニット22及び基板ユニット24Aを支持するとともに、これらを一体的に取り扱い可能とするためのものである。また、枠体21の正面左側の縦枠には、上扉30を係合させ、回動自在に支持するための枠体側蝶番25が、上下方向に間隔をおいて２つ設けられている。
さらに、枠体21の正面側の左右の縦枠には、筐体1の係合クリップ26に固定するための係合フック27がそれぞれ設けられている。なお、枠体21としては、他の構成部品を支持固定可能であってもよい。
【００３３】
また、リールユニット22は、特に図示しないが、枠体21に固定された３枚の支持板と、各支持板に固定された３個のステッピングモーターと、各々のステッピングモーターの出力軸に固定された３個の回転リール23とを備えている。また、図３に示すように、３個の回転リール23のうち、左側に位置するのが左回転リール23Lであり、中央に位置するのが中央回転リール23Mであり、右側に位置するのが右回転リール23Rである。
また、基板ユニット24Aは、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ、Ｉ／Ｏ等の電子部品を備えた基板を、基板ケースに収納したものである。そして、基板ユニット24Aは、スロットマシンSの遊技を制御するための遊技制御装置100として機能する。
【００３４】
また、交換ユニット2は、図２に示すように、中板12の上に乗せ、筐体1内部に収納される。そして、係合フック27を係合クリップ26に引っ掛けて止めることにより、交換ユニット2は筐体1内部に固定される。
（上扉30）
上扉30は、図１及び図２に示すように、筐体1の開口上部13を開閉自在に塞ぐための板状の扉である。
また、上扉30の左側裏面端部には、上扉側蝶番36が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。そして、この上扉側蝶番36を、枠体21に設けられた枠体側蝶番25と係合させることで、上扉30は、交換ユニット2の枠体21に回動自在に取り付けられている。
【００３５】
また、上扉30は、略中央部に回転リール23の図柄を正面側から見ることができる図柄表示窓31を備えている。図柄表示窓31は、図３に示すように、各回転リール23の図柄が３個ずつ表示可能に形成されている。ここで、３個の図柄が図柄表示窓31に適正な位置で表示されるときの各回転リール23の停止位置を、「停止基準位置」という。
また、図柄表示窓31には、水平に伸びる入賞有効ライン37が上段、中段及び下段の３本、並びに図柄表示窓31の対角線に伸びる入賞有効ライン37が２本形成されている。
また、本実施の形態では、水平に伸びる中段の入賞有効ライン37を第一入賞有効ライン37Aとし、水平に伸びる上段の入賞有効ライン37を第二入賞有効ライン37Bとし、水平に伸びる下段の入賞有効ライン37を第三入賞有効ライン37Cとし、図柄表示窓31の対角線に伸びる右下がりの入賞有効ライン37を第四入賞有効ライン37Dとし、図柄表示窓31の対角線に伸びる右上がりの入賞有効ライン37を第五入賞有効ライン37Eとする。
【００３６】
そして、図柄表示窓31の上方には、図１に示すように、画像表示装置34が設けられている。画像表示装置34は、各当選役の図柄配列や遊技履歴等の情報の画像や、遊技の状態や当選役の抽選結果を報知する画像等を表示するためのものである。画像表示装置34は、具体的には、例えば、液晶表示装置やＣＲＴ等を用いることができる。
また、画像表示装置34の周囲には、報知などを行うためのランプ33が設けられている。
また、図柄表示窓31の下方には、図１に示すように、７セグメント表示器などを用いて、クレジットされたメダルの枚数や設定値を表示するための数値表示部32が設けられている。
【００３７】
ここで、クレジットとは、メダル投入口42から投入され、メダルセレクター6により正規なメダルとして払い出し装置5へ移送されるメダル、または所定の入賞により払い出されるメダルを、スロットマシンS内部に貯留することである。また、本実施の形態においては、最大５０枚までクレジット可能に形成されている。
また、上扉30の裏面上部には、図２に示すように、基板ユニット24Bが設けられている。基板ユニット24Bは、スロットマシンSの演出を制御するための演出制御装置300として機能する。
また、上扉30の裏面上部の左右には、図２に示すように、種々のサウンドを出力するためのスピーカ35が設けられている。
【００３８】
なお、上扉30は、筐体1の側板16に取り付けるように形成してもよい。
（下扉40）
下扉40は、図１及び図２に示すように、筐体1の開口下部14を開閉自在に塞ぐための扉である。
また、下扉40の左側裏面端部には、下扉側蝶番46が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。そして、この下扉側蝶番46を、筐体1の左側板16Bに設けられた筐体側蝶番18と係合させることで、下扉40は、筐体1の左側板16Bに回動自在に取り付けられている。また、下扉40が上扉30よりも先に開かれるように、下扉40の上面は、閉扉時において、上扉30の下端よりも手前側に突出するようになっている。つまり、下扉40が開放されると、上扉30も開放可能となるように形成されている。
【００３９】
また、下扉40の上部は、図１に示すように、スロットマシンSを作動させるための操作部50が設けられている。ここで、操作部50としては、クレジットメダル数を減じてメダルの投入に代えるためのベットスイッチ51、クレジットされたメダルを払い出すための精算スイッチ52、回転リール23の回転を開始させるためのスタートスイッチ53、回転リール23の回転を停止させるためのストップスイッチ54が設けられている。
また、図１に示すように、下扉40の上部右側には、メダルを投入するためのメダル投入口42が設けられている。また、下扉40の下部には、スロットマシンS内部よりメダルを排出するためのメダル払い出し口41と、メダル払い出し口41から排出されたメダルを溜めておくためのメダル受け皿43とが形成されている。また、操作部50とメダル受け皿43との間には、遊技内容その他の表示をするための前パネル45が取り付けられている。
【００４０】
また、下扉40の裏面には、図２に示すように、メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながら真贋で選別するためのメダルセレクター6が設けられている。また、下扉40の裏面には、メダルセレクター6の下方に開口し、メダル払い出し口41に連通するメダル排出部44が設けられている。
（制御装置10）
制御装置10は、スロットマシンSを制御するためのものである。また、制御装置10は、ＣＰＵを中心に構成され、ＲＯＭ、ＲＡＭ、Ｉ／Ｏ等を備えている。
本実施の形態では、制御装置10は、スロットマシンSの遊技を制御するための遊技制御装置100と、スロットマシンSの演出を制御するための演出制御装置300とを備えている。具体的には、制御装置10を、メイン基板と、メイン基板からの信号を受信して作動するサブ基板とから構成し、メイン基板を遊技制御装置100として機能させるとともに、サブ基板を演出制御装置300として機能させるようにしている。このように、遊技を司る制御装置と演出を司る制御装置とを別個に構成することにより、演出制御に割り当てるメモリを大幅に増やすことができるとともに、演出のみを変更することも可能になっている。
【００４１】
（入力段）
制御装置10の入力段には、図７に示すように、ベットスイッチ51、精算スイッチ52、スタートスイッチ53、ストップスイッチ54、投入センサー7の５つのパーツが接続されている。なお、入力段としては、上記したパーツに限定されるものではない。
（ベットスイッチ51）
ベットスイッチ51は、クレジットとして貯留されたメダルをベットするためのものである。
また、本実施の形態では、ベットスイッチ51が操作されると、クレジットとして貯留されたメダルの内から３枚ベットされるようになっている。
【００４２】
（精算スイッチ52）
精算スイッチ52は、クレジットとして貯留された枚数分のメダルを払い出し装置5に払い出させるためのものである。
具体的には、精算スイッチ52が操作されると、その時点でクレジットされているメダルの枚数と同じ枚数のメダルが払い出し装置5によって払い出されるようになっている。
（スタートスイッチ53）
スタートスイッチ53は、図１に示すように、操作部50の前面の左側端部に設けられ、メダルの投入若しくはベットスイッチ51の操作によるクレジットされたメダルの投入を条件に、または、「再遊技（リプレイ）」時には前遊技から所定時間経過を条件に、各回転リール23の回転を開始させるためのものである。
【００４３】
なお、「再遊技（リプレイ）」とは、「ＲＥＰ」の図柄が入賞有効ライン37上に揃うと、次の遊技において、メダルを新たに投入することなく、再度遊技を行うことができるものである。
（ストップスイッチ54）
ストップスイッチ54は、図１に示すように、操作部50の前面の中央部に設けられ、各回転リール23の回転を停止させるためのものである。具体的には、操作部50の前面の中央部には、各回転リール23に対応した３個のストップスイッチ54が、横並びに設けられている。
【００４４】
そして、ストップスイッチ54の操作により、このストップスイッチ54に対応した回転リール23が回転を停止するように設定されている。具体的には、左側に位置するストップスイッチ54（以下「左ストップスイッチ54L」という）を操作すると、左回転リール23Lが停止し、中央に位置するのストップスイッチ54（以下「中央ストップスイッチ54M」という）を操作すると、中央回転リール23Mが停止し、右側に位置するストップスイッチ54（以下「右ストップスイッチ54R」という）を操作すると、右回転リール23Rが停止する。
（投入センサー7）
投入センサー7は、メダルセレクター6に設けられている。また、投入センサー7は、メダル投入口42から投入されてメダルセレクター6に到達したメダルのうち、払い出し装置5へ誘導される正規のメダルを検出するためのものである。
【００４５】
（出力段）
制御装置10の出力段には、図７に示すように、リールユニット22、払い出し装置5、数値表示部32、報知装置8（ランプ33、画像表示装置34及びスピーカ35）の４つのパーツが接続されている。なお、出力段としては、上記したパーツに限定されるものではない。
（リールユニット22）
リールユニット22は、特に図示しないが、枠体21に固定された３枚の支持板と、各支持板に固定された３個のステッピングモーターと、各々のステッピングモーターの出力軸に固定された３個の回転リール23とを備えている。
【００４６】
また、各回転リール23は、合成樹脂からなる回転ドラムと、回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ28とを備えている。このリールテープ28の外周面には、複数個（例えば２１個）の図柄が表示されている。具体的には、図４に示すように、「７（赤色）」「７（青色）」「ＢＡＲ」「ベル」「スイカ」「チェリー」「ＲＥＰ」の図柄が配置されている。
また、各回転リール23の回転ドラムには、突起状のインデックスが設けられるとともに、リールユニット22の各支持板には、インデックスを検出するためのインデックスセンサーが設けられている。また、インデックスセンサーには、光透過型センサーが用いられており、インデックスは、回転リール23の回転にともないインデックスセンサーの光軸を遮断することにより検出されるようになっている。
【００４７】
（払い出し装置5）
払い出し装置5は、内部にメダルを貯留するとともに、その貯留したメダルをメダル受け皿43へ払い出すためのものである。払い出し装置5は、特に図示しないが、メダルを貯留するためのメダルタンクと、メダルタンクに貯留されているメダルを１枚ずつ排出するための送り出し機構と、送り出し機構により排出されたメダルを検出するための払い出しセンサーとを備えている。
また、送り出し機構により排出されたメダルは、メダル排出部44を通ってメダル受け皿43に払い出されるようになっている。
【００４８】
（報知装置8）
報知装置8は、情報を出力するためのものである。本実施の形態では、報知装置8として、ランプ33、画像表示装置34及びスピーカ35が設けられている。そして、画像表示装置34に所定の画像を表示させたり、スピーカ35から所定の音声を出力させたり、ランプ33を所定のパターンで点滅させたり等することにより、情報を出力することができる。
（遊技制御装置100）
遊技制御装置100は、スロットマシンSの遊技を制御するためのものである。
また、遊技制御装置100は、ＣＰＵがＲＯＭに記憶されたプログラムを実行することにより、通常遊技制御手段110、特別遊技制御手段120、当選抽選手段130、回転制御手段140、回転位置判断手段150、停止制御手段160、入賞判定手段170、ベット数カウント手段手段180、クレジット数カウント手段190、遊技状態更新手段200、計時手段210、支払い枚数テーブル220、支払い枚数テーブル選択手段230、支払い制御手段240などとして機能する。
【００４９】
なお、遊技制御装置100は、上記以外の手段を有していても構わない。
次に、遊技制御装置100が備える各手段について説明する。
（ベット数カウント手段180）
ベット数カウント手段180は、ベットされたメダルの枚数を所定数までカウントするためのものである。具体的には、メダル投入口42からメダルが投入されて、投入センサー7がメダルを検出すると、ベット数カウント手段180は、これのカウント値（以下、「ベット数」という）に「１」を加算する更新を行うようになっている。
また、本実施の形態では、ベット数カウント手段180のカウント可能な最大値は「３」に設定されている。
【００５０】
（クレジット数カウント手段190）
クレジット数カウント手段190は、クレジットとして貯留されたメダルの枚数をカウントするためのものである。具体的には、ベット数カウント手段180のベット数が最大値に到達している場合において、投入センサー7がメダルを検出すると、クレジット数カウント手段190は、これのカウント値（以下、「クレジット数」という）に「１」を加算する更新を行うようになっている。
また、クレジット数カウント手段190のクレジット数には、上限が設定されている。本実施の形態では、クレジット数カウント手段190のクレジット数の上限は「５０」に設定されている。つまり、クレジット数カウント手段190のカウント可能な最大値は、「５０」となっている。
【００５１】
また、クレジット数カウント手段190のクレジット数が最大値に到達している場合において、メダルがメダル投入口42から更に投入されたときには、メダルが投入センサー7に検出される前にメダルセレクター6からメダル排出部44に排出されて、メダル受け皿43に返却される。
また、本実施の形態では、ベットスイッチ51の操作によるクレジット数カウント手段190のクレジット数の減算をもってメダルの投入に代えることが可能になっている。
（通常遊技制御手段110）
通常遊技制御手段110は、通常遊技を行わせるためのものである。
【００５２】
すなわち、スタートスイッチ53が操作された場合において、ベット数カウント手段180のベット数が「３」であると判定されたときに、リールユニット22の各ステッピングモーターが駆動され、３個の回転リール23が回転を開始する。
その後、ストップスイッチ54の１個を操作すると、対応する回転リール23の回転が停止する。そして、ストップスイッチ54を３個全て操作し終わると、３個の回転リール23の回転がすべて停止する。このとき、当選役の図柄が、図柄表示窓31の入賞有効ライン37上に揃うように、各回転リール23が停止すると入賞となり、遊技者に所定の利益が付与される。
【００５３】
また、入賞有効ライン37は、ベットされたメダルの枚数に応じて有効化される。具体的には、１回の遊技につき最大３枚までメダルをベットすることが可能であり、ベットされたメダルの枚数が１枚のとき（ベット数カウント手段180のベット数が「１」のとき）は、第一入賞有効ライン37Aのみ有効化され、ベットされたメダルの枚数が２枚のとき（ベット数カウント手段180のベット数が「２」のとき）は、第一入賞有効ライン37A、第二入賞有効ライン37B、及び第三入賞有効ライン37Cの３本が有効化され、ベットされたメダルの枚数が３枚のとき（ベット数カウント手段180のベット数が「３」のとき）は、５本すべての入賞有効ライン37が有効化されるようになっている。
【００５４】
当選役には、入賞有効ライン37上に「ベル」の図柄が３個揃うと入賞となり、メダルが支払われる「ベル当選役」と、入賞有効ライン37上に「スイカ」の図柄が３個揃うと入賞となり、メダルが支払われる「スイカ当選役」と、左回転リール23Lの入賞有効ライン37上に「チェリー」の図柄が停止されると入賞となり、メダルが支払われる「チェリー当選役」と、入賞有効ライン37上に「７（赤色）」の図柄が３個揃うと入賞となり、ビッグボーナスゲームが開始される「７（赤色）当選役」と、入賞有効ライン37上に「７（青色）」の図柄が３個揃うと入賞となり、ビッグボーナスゲームが開始される「７（青色）当選役」と、入賞有効ライン37上に「ＢＡＲ」の図柄が３個揃うと入賞となり、レギュラーボーナスゲームが開始される「ＢＡＲ当選役」と、入賞有効ライン37上に「ＲＥＰ」の図柄が３個揃うと入賞となり、メダルを新たに投入することなく再度遊技を行うことができる「リプレイ（再遊技）当選役」とがある。
【００５５】
なお、メダルの払い出しは、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限値の「５０」に到達している場合には、払い出し装置5によりメダル受け皿43にメダルを払い出すようになっている。また、クレジット数カウント手段190のクレジット数が「５０」未満である場合には、払い出し装置5によりメダル受け皿43にメダルを払い出す代わりに、クレジット数カウント手段190のクレジット数に加算するようになっている。
（特別遊技制御手段120）
特別遊技制御手段120は、当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行わせるためのものである。
【００５６】
上記特別遊技としては、大別すると、次のゲームがある。
（１）ビッグボーナスゲーム（以下「ＢＢゲーム」という）
（２）レギュラーボーナスゲーム（以下「ＲＢゲーム」という）
なお、特別遊技としては、上記した遊技に限定されるものではない。
特別遊技制御手段120は、大別すると、次の手段を備える。
（１）ＢＢゲーム制御手段121
（２）ＲＢゲーム制御手段122
（ＢＢゲーム制御手段121）
ＢＢゲーム制御手段121は、ＢＢゲームを制御するためのものである。
【００５７】
具体的には、通常遊技において、「７（赤色）」または「７（青色）」の図柄が入賞有効ライン37上に３個揃うと、ＢＢゲームに移行される。
ＢＢゲームに移行すると、通常遊技と同様に、３枚のメダルをベットすることにより遊技が開始可能となり、３つの回転リール23の回転を各々停止させた際に、入賞有効ライン37上に当選役の図柄が揃うと入賞となり、遊技者に所定の利益が付与される小役ゲームが行われる。
小役ゲームの当選役には、入賞有効ライン37上に「ベル」の図柄が３個揃うと入賞となり、メダルが支払われる「ベル当選役」と、入賞有効ライン37上に「スイカ」の図柄が３個揃うと入賞となり、メダルが支払われる「スイカ当選役」と、左回転リール23Lの入賞有効ライン37上に「チェリー」の図柄が停止されると入賞となり、メダルが支払われる「チェリー当選役」とがある。
【００５８】
なお、ＢＢゲーム中に４６５枚を超えるメダルの払い出しが行われると、ＢＢゲームは終了するようになっている。
（ＲＢゲーム制御手段122）
ＲＢゲーム制御手段101は、ＲＢゲームを制御するためのものである。
具体的には、通常遊技において、「ＢＡＲ」の図柄が入賞有効ライン37上に３個揃うと、ＲＢゲームに移行される。
ＲＢゲーム中は、通常遊技と同様に、３枚のメダルをベットすることにより遊技が開始可能となり、３つの回転リール23の回転を各々停止させた際に、入賞有効ライン37上に当選役の図柄が揃うと入賞となり、遊技者に所定の利益が付与される小役ゲームが行われる。
【００５９】
なお、ＲＢゲーム中は、最大１２回遊技を行うことができ、そのうち、最大８回の入賞が可能である。すなわち、ＲＢゲーム中に１２回遊技を行うか、または８回入賞すると、ＲＢゲームは終了する。
（当選抽選手段130）
当選抽選手段130は、スタートスイッチ53の操作を契機に複数の当選役のいずれかに当選かまたはハズレかの抽選を行うためのものである。そして、当選抽選手段130の抽選で複数の当選役のいずれかに当選すると、この当選役に対応した当選フラグが成立する。さらに、この当選フラグの成立中に、回転リール23の図柄が、この当選役に対応した態様で入賞有効ライン37上に停止表示されることを条件に、入賞となるように設定されている。
【００６０】
また、本実施の形態では、通常遊技中の当選役抽選手段130の抽選結果には、「ベル当選役」を入賞可能にする「ベル当選」と、「スイカ当選役」を入賞可能にする「スイカ当選」と、「チェリー当選役」を入賞可能にする「チェリー当選」と、「７（赤色）当選役」を入賞可能にする「７（赤色）当選」と、「７（青色）当選役」を入賞可能にする「７（青色）当選」と、「ＢＡＲ当選役」を入賞可能にする「ＢＡＲ当選」と、「リプレイ当選役」を入賞可能にする「リプレイ当選」と、いずれの当選役にも入賞不可能にする「ハズレ」とがある。
また、ＢＢゲーム中及びＲＢゲーム中の当選役抽選手段130の抽選結果には、「ベル当選役」を入賞可能にする「ベル当選」と、「スイカ当選役」を入賞可能にする「スイカ当選」と、「チェリー当選役」を入賞可能にする「チェリー当選」と、いずれの当選役にも入賞不可能にする「ハズレ」とがある。
【００６１】
当選抽選手段130は、大別すると、以下の手段を有している。
（１）乱数発生手段131
（２）乱数抽出手段132
（３）当選判定テーブル133
（４）当選判定テーブル選択手段134
（５）当選判定手段135
（６）当選フラグ成立手段136
なお、当選抽選手段130としては、上記手段に限定されるものではない。
【００６２】
（乱数発生手段131）
乱数発生手段131は、当選抽選用の乱数を所定の領域内（例えば十進数で０〜６５５３５）で発生させるものである。
（乱数抽出手段132）
乱数抽出手段132は、乱数発生手段131が発生する乱数から、所定の条件（例えば、スタートスイッチ53の操作）で１つの数値を抽出するためのものである。なお、この抽出した数値を抽出乱数データとする。
なおここで、「乱数発生手段131」としては、ソフト乱数としての平方採中法等で乱数を発生させることができるものの他に、一定範囲の数字を高速で１ずつ加算するカウンタを用いて構成することもできる。例えば、０〜６５５３５の範囲の数字を、１秒間に７００万回程度順次繰り返すようにしたカウンタが考えられる。そして、「乱数抽出手段132」としては、スタートスイッチ53を押したタイミングでカウンタの数字を読みとることとなる。
【００６３】
このように形成すると、「乱数発生手段131」では乱数を発生しているわけではないものの、「乱数抽出手段132」によって抽出される数字は、あたかも乱数のような分布となる。このように、結果として乱数のような分布を示す数値が得られる手段を、ここでは「乱数発生手段131」あるいは「乱数抽出手段132」に含めて考えるものとする。
（当選判定テーブル133）
当選判定テーブル133は、乱数発生手段131が発生させる各乱数について、いずれかの当選役に当選かまたはハズレかを割り振ったテーブルである。また、この当選判定テーブル133は、特に図示しないが、通常遊技用の当選判定テーブル、特別当選フラグ成立時の通常遊技用の当選判定テーブル、ＢＢゲーム用の当選判定テーブル、ＲＢゲーム用の当選判定テーブル等が設けられている。具体的には、例えば、通常遊技用の当選判定テーブル133には、「ベル当選」、「スイカ当選」、「チェリー当選」、「７（赤色）当選」、「７（青色）当選」、「ＢＡＲ当選」、「リプレイ当選」及び「ハズレ」の領域が割り振られている。また、例えば、特別当選フラグ成立時の通常遊技用の当選判定テーブルには、「ベル当選」、「スイカ当選」、「チェリー当選」、「リプレイ当選」及び「ハズレ」の領域が割り振られている。また、例えば、ＢＢゲーム用及びＲＢゲーム用の当選判定テーブル133には、「ベル当選」、「スイカ当選」、「チェリー当選」及び「ハズレ」の領域が割り振られている。
【００６４】
また、通常遊技用の当選判定テーブル及びボーナス当選フラグ成立時の通常遊技用の当選判定テーブルには、スロットマシンSの遊技の設定値に応じて、複数の当選役のいずれかに当選かまたはハズレかの割り振り方が異なるものが複数設けられている。
具体的には、例えば、通常遊技用の当選判定テーブルには、設定値（「１」ないし「６」の６段階）に応じた６種類の当選判定テーブルが設けられている。この６種類の当選判定テーブルは、対応する設定値の値が大きいほど、「スイカ当選」、「チェリー当選」、「７（赤色）当選」、「７（青色）当選」及び「ＢＡＲ当選」の領域が大きくなるとともに、「ハズレ」の領域が小さくなるように、各領域が割り振られている。
【００６５】
また、例えば、ボーナス当選フラグ成立時の通常遊技用の当選判定テーブルには、設定値（「１」ないし「６」の６段階）に応じた６種類の当選判定テーブルが設けられている。この６種類の当選判定テーブルは、対応する設定値の値が大きいほど、「スイカ当選」及び「チェリー当選」の領域が大きくなるとともに、「ハズレ」の領域が小さくなるように、各領域が割り振られている。
（当選判定テーブル選択手段134）
当選判定テーブル選択手段134は、スロットマシンSの遊技の設定値や、遊技状態に応じて当選判定テーブル133を選択するためのものである。例えば、ＲＢゲーム中は、ＲＢゲーム用の当選判定テーブルが選択される。
【００６６】
（当選判定手段135）
当選判定手段135は、乱数抽出手段132が抽出した抽出乱数データと、当選判定テーブル選択手段134が選択した当選判定テーブル133とを対比し、当選の判定を行うためのものである。具体的には、各当選役の当選領域からなる当選判定領域データと、抽出乱数データとを照合し、当該抽出乱数データがいずれかの当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、当該抽出乱数データがいずれの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をするものである。
（当選フラグ成立手段136）
当選フラグ成立手段136は、当選抽選手段130の抽選で複数の当選役のいずれかに当選したときに、この当選に応じた当選フラグを立てるためのものである。
【００６７】
「当選フラグ」は、当選の有無について当選役毎に関連づけされた変数であり、制御装置10に当選抽選手段130の抽選結果を記憶させるためのものである。具体的には、当選抽選手段130の抽選でいずれかの当選役に当選したときには、遊技制御装置100のＲＡＭの所定領域に、この当選に応じた当選フラグが立てられる。また、当選フラグには、「通常当選フラグ」と「特別当選フラグ」とがある。
「通常当選フラグ」は、当選フラグ成立手段136により当選フラグが立てられたが、この当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが図柄表示31に表示されていないと入賞判定手段170により判定された場合において、次の遊技が開始される前に消去される当選フラグを意味する。本実施の形態では、「ベル当選」に対応した「ベル当選フラグ」、「スイカ当選」に対応した「スイカ当選フラグ」、「チェリー当選」に対応した「チェリー当選フラグ」、及び「リプレイ当選」に対応した「リプレイ当選フラグ」が、通常当選フラグである。
【００６８】
「特別当選フラグ」は、当選フラグ成立手段136により当選フラグが立てられたが、この当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが図柄表示窓31に表示されていないと入賞判定手段170により判定された場合において、次の遊技が開始されても消去されない当選フラグを意味する。本実施の形態では、「７（赤色）当選」に対応した「７（赤色）当選フラグ」、「７（青色）当選」に対応した「７（青色）当選フラグ」、及び「ＢＡＲ当選」に対応した「ＢＡＲ当選フラグ」が、特別当選フラグである。
（回転制御手段140）
回転制御手段140は、各回転リール23の回転を制御するためのものである。具体的には、回転制御手段140は、スタートスイッチ53の操作信号に基づいて、各回転リール23の回転を開始させ、回転速度が所定の速度に達するまで各回転リール23の回転を加速させた後、回転速度を所定の速度に保って各回転リール23を回転させる。
【００６９】
また、本実施の形態では、４相のステップ角１．４３度のステッピングモーター60を、１−２相励磁方式で制御している。したがって、各回転リール23を１回転させるためには、５０４パルス必要となる。また、各回転リール23には、２１個の図柄が配置されていることから、各回転リール23を１図柄分回転させるためには、２４パルス必要となる。
（回転位置判断手段150）
回転位置判断手段150は、各回転リール23の現在の回転位置を特定するためのものである。具体的には、回転速度が所定の速度に達するまで各回転リール23の回転が加速され、各回転リール23が所定の速度を保って回転されるようになった後に、インデックスセンサーによりインデックスを検出してからのパルス数をカウントし、このパルス数に基づいて各回転リール23の現在の回転位置を特定する。また、パルス数は、インデックスを検出する度にリセットされ、あらたにパルス数がカウントされる。
【００７０】
また、図柄ごとに対応するパルス数の範囲、すなわち、インデックスを検出した時を基準にして、何パルスで何の図柄が図柄表示窓31のいずれの入賞有効ライン37上に表示されるかを、予め記憶している。
（停止制御手段160）
停止制御手段160は、ストップスイッチ54の操作を契機にこのストップスイッチ54に対応する回転リール23の回転を停止させるとともに、複数の当選役のいずれかに当選している場合にはこの当選役が入賞し得るように且つその他の当選役のいずれも入賞しないように回転リール23を停止させ、いずれの当選役も当選していない場合にはいずれの当選役も入賞しないように回転リール23を停止させるためのものである。
【００７１】
ここで、ストップスイッチ54が操作されたときに、第二入賞有効ライン37B上に直ちに停止できる回転リール23の図柄を、「基準図柄」という。また、ストップスイッチ54が操作されてから回転リール23が停止基準位置に停止するまでの間に、第二入賞有効ライン37Bを通過する図柄の数を、「滑りコマ数」という。
例えば、滑りコマ数「０」は、ストップスイッチ54が操作されたときに、基準図柄が第二入賞有効ライン37B上に停止することを意味する。また、滑りコマ数「１」は、ストップスイッチ54が操作されてから回転リール23が停止基準位置に停止するまでの間に、１個の図柄（基準図柄）が第二入賞有効ライン37Bを通過することを意味する。また、滑りコマ数「２」は、ストップスイッチ54が操作されてから回転リール23が停止基準位置に停止するまでの間に、基準図柄を含めた２個の図柄が第二入賞有効ライン37Bを通過することを意味する。滑りコマ数「３」は、ストップスイッチ54が操作されてから回転リール23が停止基準位置に停止するまでの間に、基準図柄を含めた３個の図柄が第二入賞有効ライン37Bを通過することを意味する。滑りコマ数「４」は、ストップスイッチ54が操作されてから回転リール23が停止基準位置に停止するまでの間に、基準図柄を含めた４個の図柄が第二入賞有効ライン37Bを通過することを意味する。
【００７２】
また、停止制御手段160は、当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、滑りコマ数「０」ないし「４」の範囲で回転リール23を停止基準位置に停止させるようになっている。
なお、「ＲＥＰ」及び「ベル」の図柄は、それぞれ２図柄ないし４図柄置きに各回転リール23に配列されている。つまり、「ＲＥＰ」及び「ベル」の図柄は、回転リール23の回転位置がどこであっても、滑りコマ数「０」ないし「４」の範囲で停止基準位置に停止させることが可能となっている。
そして、この停止制御手段160は、大別すると、次の手段を備える。
（１）停止テーブル161
（２）停止テーブル選択手段162
（３）滑りコマ数決定手段163
また、停止制御手段160としては、上記した（１）ないし（３）に限定されるものではない。
【００７３】
（停止テーブル161）
停止テーブル161は、ストップスイッチ54が操作されたときの回転リール23の回転位置に応じて、各回転リール23が停止基準位置に停止するまでの滑りコマ数をテーブル上に規定したものである。
本実施の形態では、当選抽選手段130の抽選結果に応じて、複数の停止テーブル161が設けられている。具体的には、当選フラグが成立しているときには、この当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃いえるように、且つその他の当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定された停止テーブル161が設けられている。また、いずれの当選フラグも成立していないときには、当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせのいずれも入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定された停止テーブル161が設けられている。
【００７４】
本実施の形態では、「７（赤色）当選フラグ」に対応した「７（赤色）停止テーブル」、「７（青色）当選フラグ」に対応した「７（青色）停止テーブル」、「ＢＡＲ当選フラグ」に対応した「ＢＡＲ停止テーブル」、「ベル当選フラグ」に対応した「ベル停止テーブル」、「スイカ当選フラグ」に対応した「スイカ停止テーブル」、「チェリー当選フラグ」に対応した「チェリー停止テーブル」、「リプレイ当選」に対応した「リプレイ停止テーブル」及び「ハズレ」に対応した「ハズレ停止テーブル」等の停止テーブル161が設けられている。
具体的には、例えば「７（赤色）停止テーブル」は、「７（赤色）」の図柄が入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、且つ「７（赤色）当選役」以外の当選役の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【００７５】
また、「チェリー停止テーブル」は、「チェリー」の図柄が左回転リール23Lの入賞有効ライン37上に停止しえるように、且つ「チェリー当選役」以外の当選役の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
また、「ハズレ停止テーブル」は、いずれの当選役の図柄の組み合わせも入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
また、本実施の形態では、「ベル当選フラグ」と「７（赤色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「ベル７（赤色）停止テーブル」、「スイカ当選フラグ」と「７（赤色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「スイカ７（赤色）停止テーブル」、「チェリー当選フラグ」と「７（赤色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「チェリー７（赤色）停止テーブル」等が設けられている。
【００７６】
「ベル７（赤色）停止テーブル」、「スイカ７（赤色）停止テーブル」及び「チェリー７（赤色）停止テーブル」は、「７（赤色）」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。具体的には、例えば「ベル７（赤色）停止テーブル」は、「ベル」の図柄よりも「７（赤色）」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、且つ「ベル当選役」及び「７（赤色）当選役」以外の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
また、本実施の形態では、「ベル当選フラグ」と「７（青色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「ベル７（青色）停止テーブル」、「スイカ当選フラグ」と「７（青色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「スイカ７（青色）停止テーブル」、「チェリー当選フラグ」と「７（青色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「チェリー７（青色）停止テーブル」等が設けられている。
【００７７】
「ベル７（青色）停止テーブル」、「スイカ７（青色）停止テーブル」及び「チェリー７（青色）停止テーブル」は、「７（青色）」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。具体的には、例えば「ベル７（青色）停止テーブル」は、「ベル」の図柄よりも「７（青色）」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、且つ「ベル当選役」及び「７（青色）当選役」以外の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
また、本実施の形態では、「ベル当選フラグ」と「ＢＡＲ当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「ベルＢＡＲ停止テーブル」、「スイカ当選フラグ」と「ＢＡＲ当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「スイカＢＡＲ停止テーブル」、「チェリー当選フラグ」と「ＢＡＲ当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「チェリーＢＡＲ停止テーブル」等が設けられている。
【００７８】
「ベルＢＡＲ停止テーブル」、「スイカＢＡＲ停止テーブル」及び「チェリーＢＡＲ停止テーブル」は、「ＢＡＲ」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。具体的には、例えば「ベルＢＡＲ停止テーブル」は、「ベル」の図柄よりも「ＢＡＲ」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、且つ「ベル当選役」及び「ＢＡＲ当選役」以外の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
また、本実施の形態では、「リプレイ当選フラグ」と「７（赤色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「リプレイ７（赤色）停止テーブル」、「リプレイ当選フラグ」と「７（青色）当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「リプレイ７（青色）停止テーブル」、「リプレイ当選フラグ」と「ＢＡＲ当選フラグ」とが同時に立っているときに用いられる「リプレイＢＡＲ停止テーブル」等が設けられている。
【００７９】
「リプレイ７（赤色）停止テーブル」、「リプレイ７（青色）停止テーブル」及び「リプレイＢＡＲ停止テーブル」は、「リプレイ」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。具体的には、例えば「リプレイ７（赤色）停止テーブル」は、「７（赤色）」の図柄よりも「リプレイ」の図柄が優先的に入賞有効ライン37上に３個揃いえるように、且つ「リプレイ当選役」及び「７（赤色）当選役」以外の図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
（停止テーブル選択手段162）
停止テーブル選択手段162は、当選抽選手段130の抽選結果に応じて、複数ある停止テーブル161のいずれかを選択するためのものである。換言すると、停止テーブル選択手段162は、立っている当選フラグに応じた停止テーブル161を選択するようになっている。
【００８０】
具体的には、例えば、当選抽選手段130の抽選で「７（赤色）当選」となり、「７（赤色）当選フラグ」が立っている場合には、停止テーブル選択手段162は、「７（赤色）停止テーブル」を選択する。
また、特別当選フラグと通常当選フラグとが同時に立っている場合には、立っている特別当選フラグ及び通常当選フラグに応じた停止テーブル161を選択するようになっている。具体的には、例えば、「ベル当選フラグ」と「７（赤色）当選フラグ」とが同時に立っている場合には、停止テーブル選択手段162は、「ベル７（赤色）停止テーブル」を選択する。
【００８１】
（滑りコマ数決定手段163）
滑りコマ数決定手段163は、停止テーブル選択手段162により選択された停止テーブル161と、ストップスイッチ54が押下されたときの回転リール23の回転位置とに基づき、滑りコマ数を決定し、決定した滑りコマ数の図柄を通過させて回転リール23を停止基準位置に停止させる。
換言すると、滑りコマ数決定手段163は、基準図柄を含めた第二入賞有効ライン37Bを通過させる図柄の数を決定し、回転リール23の回転位置から必要なパルス数回転した位置で、回転リール23を停止させる。
【００８２】
（入賞判定手段170）
入賞判定手段170は、すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定を行うためのものである。換言すると、入賞判定手段170は、すべての回転リール23の回転が停止されたときに、当選役に係る図柄の組み合わせのいずれかが図柄表示窓31に表示されるように各回転リール23が停止されたか否かの判定を行うためのものである。
本実施の形態では、すべての回転リール23が停止されたときに、それぞれの当選役に係る図柄の組み合わせについて、入賞有効ライン37上に揃うように各回転リール23が停止しているか否かの判定を行う。そして、当選役に係る図柄の組み合わせが入賞有効ライン37上に揃うように各回転リール23が停止していると入賞判定手段170により判定された場合に、この当選役の入賞となって遊技者に所定の利益を付与する。
【００８３】
例えば、すべての回転リール23が停止された場合において、「７（赤色）」の図柄が入賞有効ライン37上に揃うように各回転リール23が停止しているときには、入賞判定手段170は「７（赤色）当選役に入賞」と判定する。
また、すべての回転リール23が停止された場合において、「チェリー」の図柄が入賞有効ライン37上に停止するように左回転リール23Lが停止しているときには、入賞判定手段170は「チェリー当選役に入賞」と判定する。
また、すべての回転リール23が停止された場合において、どの種類の図柄も入賞有効ライン37上に３個揃わないように各回転リール23が停止していて、且つ「チェリー」の図柄が入賞有効ライン37上に停止しないように左回転リール23Lが停止しているときには、入賞判定手段170は「入賞なし」と判定する。
【００８４】
（計時手段210）
計時手段210は、当選抽選手段130の抽選により当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リール23の回転終了を契機に計時を終了する手段である。
「すべての回転リール23の回転終了」とは、「回転中の回転リール23が１個の場合に、この回転リール23に対応したストップスイッチ54が操作されたこと」としてもよいし、「すべての回転リール23の回転が停止したこと」としてもよいし、「すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段170により行われたこと」としてもよい。
【００８５】
本実施の形態では、計時手段210は、当選抽選手段130の抽選により「ベル当選役」、「スイカ当選役」及び「チェリー当選役」に当選したことを契機に、計時を開始するようになっている。また、計時手段210は、すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、計時を終了するようになっている。
（支払い枚数テーブル220）
支払い枚数テーブル220は、当選役に計時手段210の計時時間と支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数とを対応付けたものである。また、同一の当選役について計時手段210の計時時間と支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数との対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル220が設けられている。
【００８６】
本実施の形態では、「ベル当選役」を支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数と計時手段210の計時時間とに対応させた支払い枚数テーブル220が、３種類設けられている（図６参照）。
第１ベル当選役支払い枚数テーブルは、「３秒未満」のときには「８枚」、「３秒以後５秒未満」のときには「６枚」、「５秒以後」のときには「４枚」、と設定されている。
第２ベル当選役支払い枚数テーブルは、「２秒未満」のときには「４枚」、「２秒以後４秒未満」のときには「６枚」、「４秒以後」のときには「８枚」、と設定されている。
第３ベル当選役支払い枚数テーブルは、「５秒未満」のときには「６枚」、「５秒以後６秒未満」のときには「８枚」、「６秒以後」のときには「４枚」、と設定されている。
【００８７】
また、「スイカ当選役」を支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数と計時手段210の計時時間とに対応させた支払い枚数テーブル220が、３種類設けられている（図７参照）。
第１スイカ当選役支払い枚数テーブルは、「４秒未満」のときには「１０枚」、「４秒以後６秒未満」のときには「８枚」、「６秒以後」のときには「６枚」、と設定されている。
第２スイカ当選役支払い枚数テーブルは、「２秒未満」のときには「６枚」、「２秒以後４秒未満」のときには「８枚」、「４秒以後」のときには「１０枚」、と設定されている。
【００８８】
第３ベル当選役支払い枚数テーブルは、「３秒未満」のときには「６枚」、「３秒以後４秒未満」のときには「１０枚」、「４秒以後」のときには「８枚」、と設定されている。
また、「チェリー当選役」を支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数と計時手段210の計時時間とに対応させた支払い枚数テーブル220が、３種類設けられている（図８参照）。
第１チェリー当選役支払い枚数テーブルは、「２秒未満」のときには「３枚」、「２秒以後４秒未満」のときには「２枚」、「４秒以後」のときには「１枚」、と設定されている。
【００８９】
第２チェリー当選役支払い枚数テーブルは、「２秒未満」のときには「１枚」、「２秒以後３秒未満」のときには「２枚」、「３秒以後」のときには「３枚」、と設定されている。
第３ベル当選役支払い枚数テーブルは、「４秒未満」のときには「３枚」、「４秒以後５秒未満」のときには「６枚」、「５秒以後」のときには「１枚」、と設定されている。
（支払い枚数テーブル選択手段230）
支払い枚数テーブル選択手段230は、当選抽選手段130の抽選により当選役に当選したことを契機に、この当選役についての支払い枚数テーブル220を１つ選択するためのものである。
【００９０】
また、支払い枚数テーブル選択手段230は、当選抽選手段130の抽選により当選した当選役についての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択する。
本実施の形態では、支払い枚数テーブル選択手段230は、当選抽選手段130の抽選により「ベル当選役」に当選したことを契機に、「ベル当選役」についての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択するようになっている。
また、支払い枚数テーブル選択手段230は、当選抽選手段130の抽選により「スイカ当選役」に当選したことを契機に、「スイカ当選役」についての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択するようになっている。
【００９１】
また、支払い枚数テーブル選択手段230は、当選抽選手段130の抽選により「チェリー当選役」に当選したことを契機に、「チェリー当選役」についての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択するようになっている。
また、支払い枚数テーブル選択手段230が、当選抽選手段130の抽選により当選した当選役についての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択すると、選択結果を示す信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ出力される。
（支払い制御手段240）
支払い制御手段240は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うためのものである。
【００９２】
また、支払い制御手段240は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に、支払い枚数テーブル選択手段230により選択された支払い枚数テーブル220を参照して計時手段210の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行う。
「メダルを支払う制御」とは、「払い出し装置5にメダルを払い出させる制御」を行ってもよいし、「クレジット数カウント手段190のクレジット数を増加させる制御」を行ってもよい。
支払い制御手段240は、大別すると、次の手段を備える。
（１）支払い枚数カウント手段241
（２）クレジット数増加手段242
（３）払い出し制御手段243
また、支払い制御手段240としては、上記した（１）ないし（３）に限定されるものではない。
【００９３】
（支払い枚数カウント手段241）
支払い枚数カウント手段241は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数をカウントするためのものである。
本実施の形態では、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に、支払い枚数テーブル選択手段230により選択された支払い枚数テーブル220から計時手段210の計時時間に対応した枚数を読み出され、支払い枚数カウント手段241にセットされる。
（クレジット数増加手段242）
クレジット数増加手段242は、クレジット数カウント手段190のクレジット数に、支払い枚数カウント手段241にセットされた枚数を加算する更新を行うためのものである。
【００９４】
また、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達した場合には、この上限を超えた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御が払い出し制御手段243により行われる。
（払い出し制御手段243）
払い出し制御手段243は、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達した場合に、この上限を超えた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御を行うためのものである。
具体的には、払い出し制御手段243は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定された場合に、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達しているときに、支払い枚数カウント手段241にセットされた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御を行うようになっている。
【００９５】
また、払い出し制御手段243は、クレジット数増加手段242が支払い枚数カウント手段241にセットされた枚数をクレジット数カウント手段190のクレジット数に加算すると、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」を超える場合には、この上限を超えた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御を行うようになっている。
（遊技状態更新手段200）
遊技状態更新手段200は、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段170により行われたことを条件に、次の遊技が開始される前に、次の遊技に持ち越す必要のないＲＡＭのデータをクリアするためのものである。
【００９６】
本実施の形態では、遊技状態更新手段200は、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段170により行われた場合に、メダルの支払いを伴う当選役（「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」）に入賞していないと判定されると、遊技制御装置100のＲＡＭの所定領域をクリアするようになっている。また、遊技状態更新手段200は、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段170により行われた場合に、メダルの支払いを伴う当選役（「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」）に入賞したと判定されると、支払い制御手段240の制御によりメダルが支払われた後に、遊技制御装置100のＲＡＭの所定領域をクリアするようになっている。これにより、通常当選フラグの消去、入賞済みの特別当選フラグの消去、ベット数カウント手段180のベット数のクリア、計時手段210の計時時間のクリア等がなされる。
【００９７】
（演出制御装置300）
演出制御装置300は、遊技制御装置100からの信号に基づいて報知装置8の出力を制御するためのものである。
演出制御装置は、ＣＰＵがＲＯＭに記憶されたプログラムを実行することにより、演出データ記憶手段310、演出出力制御手段320、報知実行手段330などとして機能する。なお、演出制御装置300は、上記以外の手段を有していても構わない。
次に、演出制御装置300が備える各手段について説明する。
（演出データ記憶手段310）
演出データ記憶手段310は、報知装置8に出力させる演出に関するデータを記憶するためのものである。具体的には、例えば、画像表示装置34に表示される画像、スピーカ35から発生されるサウンド、ランプ33の点滅パターン等をデータで記憶する。
【００９８】
（演出出力制御手段320）
演出出力制御手段320は、演出データ記憶手段310の記憶するデータに基づいて、報知装置8の出力を制御するためのものである。換言すると、遊技制御装置100からの信号に基づき、演出データ記憶手段310の記憶する演出データを選択し、この演出データに従って報知装置8の出力を制御するようになっている。
（報知実行手段330）
報知実行手段330は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報を遊技者に報知するためのものである。
【００９９】
本実施の形態では、報知実行手段330は、支払い枚数テーブル選択手段230により支払い枚数テーブル220が選択されたことを条件に、換言すると、演出制御装置300が遊技制御装置100からの選択結果を示す信号を入力したことを条件に、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数が最も多い時間または最も少ない時間をこの支払い枚数テーブル220に基づいて報知する。
具体的には、報知実行手段330は、例えば、支払い枚数テーブル選択手段230により「第１ベル当選役支払い枚数テーブル（図６参照）」が選択されたことを条件に、「３秒未満で入賞させること」を奨励する報知画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が最も多い時間を報知する。
【０１００】
また、報知実行手段330は、例えば、支払い枚数テーブル選択手段230により「第２ベル当選役支払い枚数テーブル（図６参照）」が選択されたことを条件に、「４秒以後に入賞させること」を奨励する報知画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が最も多い時間を報知する。
また、報知実行手段330は、例えば、支払い枚数テーブル選択手段230により「第３ベル当選役支払い枚数テーブル（図６参照）」が選択されたことを条件に、「５秒台で入賞させること」を奨励する報知画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が最も多い時間を報知する。
【０１０１】
また、報知実行手段330は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報の報知を、すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、終了するようになっている。
なお、報知実行手段330は、例えば、支払い枚数テーブル選択手段230により「第１ベル当選役支払い枚数テーブル（図６参照）」が選択されたことを条件に、「５秒以降に入賞させないこと」を奨励する報知画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が最も少ない時間を報知するように形成してもよい。
また、報知実行手段330は、例えば、支払い枚数テーブル選択手段230により「第２ベル当選役支払い枚数テーブル（図６参照）」が選択されたことを条件に、「２秒未満で入賞させないこと」を奨励する報知画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が最も少ない時間を報知するように形成してもよい。
【０１０２】
（スロットマシンSの動作）
本実施の形態に係るスロットマシンSの動作の概略について、図９に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ１０１において、スタートスイッチ53が操作されたか否かの判断が行われる。そして、スタートスイッチ53が操作されたと判断したときには、ステップ１０２に進む。スタートスイッチ53が操作されていないと判断したときには、ステップ１０１に戻る。
ステップ１０２において、前回の遊技でリプレイ当選役に入賞したか否かの判断が行われる。そして、前回の遊技でリプレイ当選役に入賞していないと判断した場合には、ステップ１０３に進む。前回の遊技でリプレイ当選役に入賞したと判断した場合には、ステップ１０４に進む。
【０１０３】
ステップ１０３において、ベット数カウント手段180のベット数が「３」であるか否かの判定が行われる。そして、ベット数カウント手段180のベット数が「３」であると判定したときには、ステップ１０４に進む。ベット数カウント手段180のベット数が「０」、「１」または「２」であると判定したときには、ステップ１０１に戻る。
ステップ１０４において、３個の回転リール23の回転が開始される。そして、ステップ１０５に進む。
ステップ１０５において、当選抽選処理が行われる。そして、ステップ１０６に進む。
ステップ１０６において、ステップ１０５の当選抽選抽選処理でメダルの支払いを伴う当選役（「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」）に当選したか否かの判断が行われる。換言すると、「ベル当選フラグ」、「スイカ当選フラグ」または「チェリー当選フラグ」が立っているか否かの判断が行われる。そして、メダルの支払いを伴う当選役に当選したと判断した場合には、ステップ１０７に進む。メダルの支払いを伴う当選役に当選していないと判断した場合には、ステップ１０９に進む。
【０１０４】
ステップ１０７において、計時手段210の計時が開始される。そして、ステップ１０８に進む。
ステップ１０８において、ステップ１０５の当選抽選抽選処理で当選した当選役についての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択する。換言すると、立っている当選フラグについての支払い枚数テーブル220を抽選により１つ選択する。そして、ステップ１０９に進む。
ステップ１０９において、ストップスイッチ54が操作されたか否かの判断が行われる。そして、ストップスイッチ54が操作されたと判断したときには、ステップ１１０に進む。ストップスイッチ54が操作されていないと判断したときには、ステップ１０９に戻る。
【０１０５】
ステップ１１０において、停止制御処理が行われる。そして、ステップ１１１に進む。
ステップ１１１において、すべての回転リール23の回転が停止したか否かの判断が行われる。そして、すべての回転リール23の回転が停止したと判断した場合には、ステップ１１２に進む。すべての回転リール23の回転が停止していないと判断した場合は、ステップ１０９に戻る。
ステップ１１２において、計時手段210の計時が終了される。そして、ステップ１１３に進む。
ステップ１１３において、入賞判定処理が行われる。具体的には、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段170により行われる。そして、ステップ１１４に進む。
【０１０６】
ステップ１１４において、メダルの支払いを伴う当選役（「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」）に入賞したか否かの判断が行われる。そして、メダルの支払いを伴う当選役に入賞したと判断した場合には、ステップ１１５に進む。メダルの支払いを伴う当選役に入賞していないと判断した場合には、ステップ１１６に進む。
ステップ１１５において、支払い制御処理が行われる。そして、ステップ１１６に進む。
ステップ１１６において、遊技状態更新手段200により遊技状態更新処理が行われる。具体的には、ＲＡＭの所定の領域がクリアされて、通常当選フラグの消去、入賞済みの特別当選フラグの消去、ベット数カウント手段180のベット数のクリア、計時手段210の計時時間のクリア等がなされる。そして、遊技が終了される。
【０１０７】
次に、上述したステップ１０５の当選抽選処理について、図１０に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ２０１において、乱数抽出手段132により抽出乱数データが取得される。具体的には、当選抽選手段130の乱数発生手段131により発生される乱数から、乱数抽出手段132により１つの数値が抽出される。そして、ステップ２０２に進む。
ステップ２０２において、当選判定テーブル選択手段134により当選判定テーブル133が選択される。そして、ステップ２０３に進む。
ステップ２０３において、当選役に当選したか否かの判定が行われる。具体的には、当選判定手段135により、抽出乱数データが当選判定テーブル133のどの領域に含まれるか照合される。そして、当選役に当選したと判定した場合には、ステップ２０４に進む。当選役に当選していない、つまり「ハズレ」と判定された場合には、ステップ２０４を飛ばして当選抽選処理を終了する。
【０１０８】
ステップ２０４において、ステップ２０３の判定結果に応じた当選フラグが、当選フラグ成立手段136により立てられる。そして、当選抽選処理を終了する。
次に、上述したステップ１１０の停止制御処理について、図１１に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ３０１において、停止テーブル選択手段162により当選抽選手段130の抽選結果に応じた停止テーブル161が選択される。例えば、当選フラグが立っているときには、この当選フラグに対応した停止テーブル161が選択される。また、いずれの当選フラグも立っていないときには、ハズレの停止テーブル161が選択される。そして、ステップ３０２に進む。
【０１０９】
ステップ３０２において、操作されたストップスイッチ54に対応した回転リール23の滑りコマ数が、滑りコマ数決定手段163により決定される。そして、ステップ３０３に進む。
ステップ３０３において、滑りコマ数決定手段163により決定された滑りコマ数の図柄を滑らせた位置で回転リール23が停止される。そして、停止制御処理を終了する。
次に、上述したステップ１１５の支払い制御処理について、図１２に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ４０１において、ステップ１０８で選択した支払い枚数テーブル220から計時手段210の計時時間に対応した枚数を読み出して、支払い枚数カウント手段241にセットする。そして、ステップ４０２に進む。
【０１１０】
ステップ４０２において、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達しているか否かの判断が行われる。そして、「５０」に達していないと判断した場合には、ステップ４０３に進む。「５０」に達していると判断した場合には、ステップ４０６に進む。
ステップ４０３において、クレジット数カウント手段190のクレジット数に「１」を加算する更新を行う。そして、ステップ４０４に進む。
ステップ４０４において、支払い枚数カウント手段241のカウント数から「１」を減算する更新を行う。そして、ステップ４０５に進む。
【０１１１】
ステップ４０５において、支払い枚数カウント手段241のカウント数が「０」になっているか否かの判断が行われる。そして、カウント数が「０」になっていると判断した場合には、支払い制御処理を終了する。カウント数が「０」になっていないと判断した場合には、ステップ４０２に戻る。
ステップ４０６において、払い出し装置5の送り出し機構の作動を開始する。そして、ステップ４０７に進む。
ステップ４０７において、払い出し装置5の払い出しセンサーにより１枚のメダルの排出を検出したか否かの判断が行われる。そして、１枚のメダルの排出を検出したと判断した場合には、ステップ４０８に進む。１枚のメダルの排出を検出していないと判断した場合には、ステップ４０７に戻る。
【０１１２】
ステップ４０８において、払い出し装置5の送り出し機構の作動を停止する。そして、ステップ４０４に進む。
次に、演出制御装置300による報知実行処理について、図１３に示したフローチャートを用いて説明する。報知実行処理は、ステップ１０８において支払い枚数テーブル220が選択されると、開始されるようになっている。
ステップ５０１において、ステップ１０８で選択した支払い枚数テーブル220に対応する報知画像を画像表示装置34に出力する。そして、ステップ５０２に進む。
ステップ５０２において、すべての回転リール23の回転が停止したか否かの判断が行われる。そして、すべての回転リール23の回転が停止したと判断した場合には、ステップ５０３に進む。すべての回転リール23の回転が停止していないと判断した場合は、ステップ５０２に戻る。
【０１１３】
ステップ５０３において、ステップ５０１で開始した画像表示装置34の報知画像の出力を終了する。そして、報知実行処理を終了する。
以上のように、本実施の形態では、支払い制御手段240は、支払い枚数テーブル選択手段230により選択された支払い枚数テーブル220を参照して計時手段210の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行う。したがって、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数は、計時手段210の計時時間に応じて変化するようになる。これにより、いつストップスイッチ54を操作すべきかという点で遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
【０１１４】
また、支払い枚数テーブル選択手段230は、同一の当選役について計時手段210の計時時間と支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数との対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブル220の中から、抽選で１つ選択する。したがって、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数を、または当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間を、ランダムに変化させることができる。これにより、いずれも更に遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
また、報知実行手段330は、支払い枚数テーブル選択手段230により支払い枚数テーブル220が選択されたことを条件に、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数が最も多い時間をこの支払い枚数テーブル220に基づいて報知する。これにより、更に遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
【０１１５】
（第２の実施の形態）
第２の実施の形態は、第１の実施の形態において支払い枚数テーブル220及び支払い枚数テーブル選択手段230を設けるかわりに、基準時間設定手段250、第１支払い枚数決定手段260及び第２支払い枚数決定手段270を設けたものである。
また、第２の実施の形態に係るスロットマシンSは、ハードウエアの構成については、第１の実施の形態に係るスロットマシンSと同様である。
そこで、第２の実施の形態では、第１の実施の形態との相違点を中心に説明する。
（図面の説明）
図１４ないし図１７は、第２の実施の形態を示すものである。
【０１１６】
図１４は、スロットマシンSの制御装置10の入力、制御及び出力の概略を示すブロック図である。図１５は、スロットマシンSの動作の概略を示すフローチャートである。図１６は、スロットマシンSの支払い制御処理を示すフローチャートである。図１７は、スロットマシンSの報知実行処理を示すフローチャートである。
（基準時間設定手段250）
基準時間設定手段250は、当選抽選手段130の抽選により当選役に当選したことを契機に基準時間を設けるためのものである。
また、基準時間設定手段250は、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択して基準時間とする。
【０１１７】
本実施の形態では、基準時間設定手段250は、当選抽選手段130の抽選により「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」に当選したことを契機に、基準時間を設けるようになっている。
また、基準時間設定手段250は、３秒、４秒、５秒及び６秒の時間条件を備えており、これらの中から抽選で１つ選択して基準時間とするようになっている。
（第１支払い枚数決定手段260）
第１支払い枚数決定手段260は、当選抽選手段130の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段210の計時を終了した際の計時時間が基準時間に達していない場合において支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数を決定するためのものである。
【０１１８】
また、第１支払い枚数決定手段260は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数を抽選で決定する。
ここで、第１支払い枚数決定手段260により決定されるメダルの枚数を、「第１支払い枚数」という。
本実施の形態では、第１支払い枚数決定手段260は、当選抽選手段130の抽選により「ベル当選役」に当選したことを契機に、「１２枚」、「１１枚」、「１０枚」または「９枚」のいずれかを抽選により選択する。
また、第１支払い枚数決定手段260は、当選抽選手段130の抽選により「スイカ当選役」に当選したことを契機に、「８枚」、「７枚」、「６枚」または「５枚」のいずれかを抽選により選択する。
【０１１９】
また、第１支払い枚数決定手段260は、当選抽選手段130の抽選により「チェリー当選役」に当選したことを契機に、「４枚」、「３枚」、「２枚」または「１枚」のいずれかを抽選により選択する。
（第２支払い枚数決定手段270）
第２支払い枚数決定手段270は、当選抽選手段130の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段210が計時を終了した際の計時時間が基準時間に達している場合において支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数を決定するためのものである。
【０１２０】
また、第２支払い枚数決定手段270は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数を抽選で決定する。
ここで、第２支払い枚数決定手段270により決定されるメダルの枚数を、「第２支払い枚数」という。
本実施の形態では、第２支払い枚数決定手段270は、当選抽選手段130の抽選により「ベル当選役」に当選したことを契機に、「１２枚」、「１１枚」、「１０枚」または「９枚」のいずれかを抽選により選択する。
また、第２支払い枚数決定手段270は、当選抽選手段130の抽選により「スイカ当選役」に当選したことを契機に、「８枚」、「７枚」、「６枚」または「５枚」のいずれかを抽選により選択する。
【０１２１】
また、第２支払い枚数決定手段270は、当選抽選手段130の抽選により「チェリー当選役」に当選したことを契機に、「４枚」、「３枚」、「２枚」または「１枚」のいずれかを抽選により選択する。
また、基準時間、第１支払い枚数、及び第２支払い枚数が抽選で選択されると、これらの選択結果を示す信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ出力される。ただし、第１支払い枚数と第２支払い枚数とが同じ枚数であるときには、選択結果を示す信号は遊技制御装置100から出力されないようになっている。
なお、本実施の形態では、第１支払い枚数と第２支払い枚数とが同じ枚数になることもあるが、必ず異なる枚数になるように形成してもよい。
【０１２２】
（支払い制御手段240）
支払い制御手段240は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うためのものである。
また、支払い制御手段240は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に、計時手段210の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段260または第２支払い枚数決定手段270により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。
「メダルを支払う制御」とは、「払い出し装置5にメダルを払い出させる制御」を行ってもよいし、「クレジット数カウント手段190のクレジット数を増加させる制御」を行ってもよい。
【０１２３】
支払い制御手段240は、大別すると、次の手段を備える。
（１）計時時間判定手段244
（２）支払い枚数カウント手段241
（３）クレジット数増加手段242
（４）払い出し制御手段243
また、支払い制御手段240としては、上記した（１）ないし（４）に限定されるものではない。
（計時時間判定手段244）
計時時間判定手段244は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に、計時手段210の計時を終了した際の計時時間が基準時間に達しているか否かの判定を行う。そして、計時時間判定手段244は、計時時間判定手段244が基準時間に達していないと判定した場合には、第１支払い枚数を読み出すようになっている。また、計時時間判定手段244は、計時時間判定手段244が基準時間に達していると判定した場合には、第２支払い枚数を読み出すようになっている。
【０１２４】
（支払い枚数カウント手段241）
支払い枚数カウント手段241は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数をカウントするためのものである。
本実施の形態では、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定されたことを契機に計時時間判定手段244が読み出した枚数を、支払い枚数カウント手段241にセットするようになっている。
（クレジット数増加手段242）
クレジット数増加手段242は、クレジット数カウント手段190のクレジット数に、支払い枚数カウント手段241にセットされた枚数を加算する更新を行うためのものである。
【０１２５】
また、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達した場合には、この上限を超えた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御が払い出し制御手段243により行われる。
（払い出し制御手段243）
払い出し制御手段243は、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達した場合に、この上限を超えた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御を行うためのものである。
具体的には、払い出し制御手段243は、当選役に入賞したと入賞判定手段170により判定された場合に、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達しているときに、支払い枚数カウント手段241にセットされた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御を行うようになっている。
【０１２６】
また、払い出し制御手段243は、クレジット数増加手段242が支払い枚数カウント手段241にセットされた枚数をクレジット数カウント手段190のクレジット数に加算すると、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」を超える場合には、この上限を超えた枚数のメダルを払い出し装置5に払い出させる制御を行うようになっている。
（報知実行手段330）
報知実行手段330は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報を遊技者に報知するためのものである。
本実施の形態では、報知実行手段330は、基準時間設定手段250により基準時間が設けられたことを条件に、この基準時間を報知する。また、報知実行手段330は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数が第１支払い枚数決定手段260及び第２支払い枚数決定手段270により決定されたことを条件に、このメダルの枚数が基準時間を境に多くなる時間または少なくなる時間を報知する。
【０１２７】
具体的には、報知実行手段330は、基準時間設定手段250により基準時間が設けられたことと、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数が第１支払い枚数決定手段260及び第２支払い枚数決定手段270により決定されたことを条件に、「基準時間」、「メダルの枚数が多くなる時間」または「メダルの枚数が少なくなる時間」のいずれを報知するか、抽選で決定する。換言すると、報知実行手段330は、演出制御装置300が遊技制御装置100からの選択結果を示す信号を入力したことを条件に、「基準時間」、「メダルの枚数が多くなる時間」または「メダルの枚数が少なくなる時間」のいずれを報知するか、抽選で決定する。
【０１２８】
そして、報知実行手段330は、抽選により「基準時間」を報知することが決定されたときには、「基準時間」を示す画像を画像表示装置34に表示させることにより、基準時間が経過すると支払われるメダルの枚数が変わることを報知する。
また、報知実行手段330は、抽選により「メダルの枚数が多くなる時間」を報知することが決定され、且つ第１支払い枚数決定手段260の決定した枚数より第２支払い枚数決定手段270の決定した枚数の方が多いときには、「基準時間以後にメダルの枚数が多くなること」を示す画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が多くなる時間を報知する。
【０１２９】
また、報知実行手段330は、抽選により「メダルの枚数が多くなる時間」を報知することが決定され、且つ第２支払い枚数決定手段270の決定した枚数より第１支払い枚数決定手段260の決定した枚数の方が多いときには、「基準時間未満にメダルの枚数が多くなること」を示す画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が多くなる時間を報知する。
また、報知実行手段330は、抽選により「メダルの枚数が少なくなる時間」を報知することが決定され、且つ第１支払い枚数決定手段260の決定した枚数より第２支払い枚数決定手段270の決定した枚数の方が多いときには、「基準時間未満にメダルの枚数が少なくなること」を示す画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が少なくなる時間を報知する。
【０１３０】
また、報知実行手段330は、抽選により「メダルの枚数が少なくなる時間」を報知することが決定され、且つ第２支払い枚数決定手段270の決定した枚数より第１支払い枚数決定手段260の決定した枚数の方が多いときには、「基準時間以後にメダルの枚数が少なくなること」を示す画像を画像表示装置34に表示させることにより、メダルの枚数が少なくなる時間を報知する。
また、報知実行手段330は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報の報知を、すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、終了するようになっている。
【０１３１】
なお、報知実行手段330は、第１支払い枚数決定手段260の決定した枚数と第２支払い枚数決定手段270の決定した枚数とが同じ枚数のときは、報知を行わないようになっている。
（スロットマシンSの動作）
本実施の形態に係るスロットマシンSの動作の概略について、図１５に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ６０１において、スタートスイッチ53が操作されたか否かの判断が行われる。そして、スタートスイッチ53が操作されたと判断したときには、ステップ６０２に進む。スタートスイッチ53が操作されていないと判断したときには、ステップ６０１に戻る。
【０１３２】
ステップ６０２において、前回の遊技でリプレイ当選役に入賞したか否かの判断が行われる。そして、前回の遊技でリプレイ当選役に入賞していないと判断した場合には、ステップ６０３に進む。前回の遊技でリプレイ当選役に入賞したと判断した場合には、ステップ６０４に進む。
ステップ６０３において、ベット数カウント手段180のベット数が「３」であるか否かの判定が行われる。そして、ベット数カウント手段180のベット数が「３」であると判定したときには、ステップ６０４に進む。ベット数カウント手段180のベット数が「０」、「１」または「２」であると判定したときには、ステップ６０１に戻る。
【０１３３】
ステップ６０４において、３個の回転リール23の回転が開始される。そして、ステップ６０５に進む。
ステップ６０５において、当選抽選処理が行われる。そして、ステップ６０６に進む。
ステップ６０６において、ステップ６０５の当選抽選抽選処理でメダルの支払いを伴う当選役（「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」）に当選したか否かの判断が行われる。換言すると、「ベル当選フラグ」、「スイカ当選フラグ」または「チェリー当選フラグ」が立っているか否かの判断が行われる。そして、メダルの支払いを伴う当選役に当選したと判断した場合には、ステップ６０７に進む。メダルの支払いを伴う当選役に当選していないと判断した場合には、ステップ６１１に進む。
【０１３４】
ステップ６０７において、計時手段210の計時が開始される。そして、ステップ６０８に進む。
ステップ６０８において、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択し、基準時間に設定する。そして、ステップ６０９に進む。
ステップ６０９において、ステップ６０５の当選抽選抽選処理で当選した当選役に応じた第１支払い枚数を抽選で選択する。換言すると、立っている当選フラグに応じた第１支払い枚数を抽選で選択する。そして、ステップ６１０に進む。
ステップ６１０において、ステップ６０５の当選抽選抽選処理で当選した当選役に応じた第２支払い枚数を抽選で選択する。換言すると、立っている当選フラグに応じた第２支払い枚数を抽選で選択する。そして、ステップ６１１に進む。
【０１３５】
ステップ６１１において、ストップスイッチ54が操作されたか否かの判断が行われる。そして、ストップスイッチ54が操作されたと判断したときには、ステップ６１２に進む。ストップスイッチ54が操作されていないと判断したときには、ステップ６１１に戻る。
ステップ６１２において、停止制御処理が行われる。そして、ステップ６１３に進む。
ステップ６１３において、すべての回転リール23の回転が停止したか否かの判断が行われる。そして、すべての回転リール23の回転が停止したと判断した場合には、ステップ６１４に進む。すべての回転リール23の回転が停止していないと判断した場合は、ステップ６１１に戻る。
【０１３６】
ステップ６１４において、計時手段210の計時が終了される。そして、ステップ６１５に進む。
ステップ６１５において、入賞判定処理が行われる。具体的には、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定が入賞判定手段170により行われる。そして、ステップ６１６に進む。
ステップ６１６において、メダルの支払いを伴う当選役（「ベル当選役」、「スイカ当選役」または「チェリー当選役」）に入賞したか否かの判断が行われる。そして、メダルの支払いを伴う当選役に入賞したと判断した場合には、ステップ６１７に進む。メダルの支払いを伴う当選役に入賞していないと判断した場合には、ステップ６１８に進む。
【０１３７】
ステップ６１７において、支払い制御処理が行われる。そして、ステップ６１８に進む。
ステップ６１８において、遊技状態更新手段200により遊技状態更新処理が行われる。具体的には、ＲＡＭの所定の領域がクリアされて、通常当選フラグの消去、入賞済みの特別当選フラグの消去、ベット数カウント手段180のベット数のクリア、計時手段210の計時時間のクリア等がなされる。そして、遊技が終了される。
なお、上述したステップ６０５の当選抽選処理については、第１の実施の形態に係る当選抽選処理と同様なので、説明を省略する。また、上述したステップ６１２の停止制御処理については、第１の実施の形態に係る停止制御処理と同様なので、説明を省略する。
【０１３８】
次に、上述したステップ６１７の支払い制御処理について、図１６に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ７０１において、計時手段210の計時時間が基準時間に達しているか否かの判定が計時時間判定手段244により行われる。そして、基準時間に達していないと判定された場合には、ステップ７０２に進む。基準時間に達していると判定された場合には、ステップ７０３に進む。
ステップ７０２において、第１支払い枚数を読み出して、支払い枚数カウント手段241にセットする。そして、ステップ７０４に進む。
【０１３９】
ステップ７０３において、第２支払い枚数を読み出して、支払い枚数カウント手段241にセットする。そして、ステップ７０４に進む。
ステップ７０４において、クレジット数カウント手段190のクレジット数が上限の「５０」に達しているか否かの判断が行われる。そして、「５０」に達していないと判断した場合には、ステップ７０５に進む。「５０」に達していると判断した場合には、ステップ７０８に進む。
ステップ７０５において、クレジット数カウント手段190のクレジット数に「１」を加算する更新を行う。そして、ステップ７０６に進む。
【０１４０】
ステップ７０６において、支払い枚数カウント手段241のカウント数から「１」を減算する更新を行う。そして、ステップ７０７に進む。
ステップ７０７において、支払い枚数カウント手段241のカウント数が「０」になっているか否かの判断が行われる。そして、カウント数が「０」になっていると判断した場合には、支払い制御処理を終了する。カウント数が「０」になっていないと判断した場合には、ステップ７０４に戻る。
ステップ７０８において、払い出し装置5の送り出し機構の作動を開始する。そして、ステップ７０９に進む。
【０１４１】
ステップ７０９において、払い出し装置5の払い出しセンサーにより１枚のメダルの排出を検出したか否かの判断が行われる。そして、１枚のメダルの排出を検出したと判断した場合には、ステップ７１０に進む。１枚のメダルの排出を検出していないと判断した場合には、ステップ７０９に戻る。
ステップ７１０において、払い出し装置5の送り出し機構の作動を停止する。そして、ステップ７０６に戻る。
次に、演出制御装置300による報知実行処理について、図１７に示したフローチャートを用いて説明する。報知実行処理は、ステップ６１０において第２支払い枚数が選択されると、開始されるようになっている。
【０１４２】
ステップ８０１において、「基準時間」、「メダルの枚数が多くなる時間」または「メダルの枚数が少なくなる時間」のいずれを報知するか、抽選で決定する。そして、ステップ８０２に進む。
ステップ８０２において、ステップ８０１の抽選結果に対応する報知画像を画像表示装置34に出力する。そして、ステップ８０３に進む。
ステップ８０３において、すべての回転リール23の回転が停止したか否かの判断が行われる。そして、すべての回転リール23の回転が停止したと判断した場合には、ステップ８０４に進む。すべての回転リール23の回転が停止していないと判断した場合は、ステップ８０３に戻る。
【０１４３】
ステップ８０４において、ステップ８０１で開始した画像表示装置34の報知画像の出力を終了する。そして、報知実行処理を終了する。
以上のように、本実施の形態では、支払い制御手段240は、計時手段210の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段260または第２支払い枚数決定手段270により決定された枚数のメダルを支払う制御を行う。したがって、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数は、計時手段210の計時時間に応じて変化するようになる。これにより、いつストップスイッチ54を操作すべきかという点で遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
【０１４４】
また、基準時間設定手段250は、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択して基準時間とする。したがって、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が変化する時間を、ランダムに変化させることができる。これにより、更に遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
また、第１支払い枚数決定手段260と第２支払い枚数決定手段270とのいずれか一方または双方は、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数を抽選で決定する。したがって、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数を、ランダムに変化させることができる。これにより、いずれも更に遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
【０１４５】
報知実行手段330は、基準時間設定手段250により基準時間が設けられたことと、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数が第１支払い枚数決定手段260及び第２支払い枚数決定手段270により決定されたことを条件に、「基準時間」、「メダルの枚数が多くなる時間」または「メダルの枚数が少なくなる時間」のいずれを報知する。これにより、更に遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
（他の実施の形態）
本発明は、第１の実施の形態及び第２の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良なども含むものである。
【０１４６】
例えば、第１の実施の形態及び第２の実施の形態では、メダルを用いて遊技を行うスロットマシンSについて説明したが、本発明は、パチンコ玉を用いて遊技を行うスロットマシンにも適用することができる。
また、本発明は、報知実行手段330を、支払い枚数テーブル選択手段230により支払い枚数テーブル220が選択されたことを条件に、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報を報知するか否かの抽選を行うように形成することができる。そして、抽選結果が「報知有り」の場合には報知を行い、抽選結果が「報知無し」の場合には報知を行わないように形成することにより、更に遊技の興趣が増したスロットマシンSを提供することができる。
【０１４７】
また、本発明は、報知実行手段330を、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報の報知を、いわゆるアシストタイム遊技中において行うように形成することができる。例えば、ＢＢゲームの終了後の１００ゲームをアシストタイム遊技とし、アシストタイム遊技中に支払い枚数テーブル選択手段230により支払い枚数テーブル220が選択されたことを条件に、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報を報知するように形成することができる。また、例えば、アシストタイム遊技中において、基準時間設定手段250により基準時間が設けられたことと、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数が第１支払い枚数決定手段260及び第２支払い枚数決定手段270により決定されたことを条件に、支払い制御手段240の制御により支払われるメダルの枚数に関する情報を報知するように形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【０１４８】
【図１】第１の実施の形態に係るスロットマシンの斜視図である。
【図２】第１の実施の形態に係るスロットマシンの前扉を取り外した状態を示す斜視図である。
【図３】第１の実施の形態に係る図柄表示窓及び入賞有効ラインを示す正面図である。
【図４】第１の実施の形態に係る各回転リールのリールテープの一部を示す展開図である。
【図５】第１の実施の形態に係る制御装置の入力、制御及び出力の概略を示すブロック図である。
【図６】第１の実施の形態に係るベル当選役についての支払い枚数テーブルを示す図である。
【図７】第１の実施の形態に係るスイカ当選役についての支払い枚数テーブルを示す図である。
【図８】第１の実施の形態に係るチェリー当選役についての支払い枚数テーブルを示す図である。
【図９】第１の実施の形態に係るスロットマシンの動作の概略を示すフローチャートである。
【図１０】第１の実施の形態に係るスロットマシンの当選抽選処理を示すフローチャートである。
【図１１】第１の実施の形態に係るスロットマシンの停止制御処理を示すフローチャートである。
【図１２】第１の実施の形態に係るスロットマシンの支払い制御処理を示すフローチャートである。
【図１３】第１の実施の形態に係るスロットマシンの報知実行処理を示すフローチャートである。
【図１４】第２の実施の形態に係る制御装置の入力、制御及び出力の概略を示すブロック図である。
【図１５】第２の実施の形態に係るスロットマシンの動作の概略を示すフローチャートである。
【図１６】第２の実施の形態に係るスロットマシンの支払い制御処理を示すフローチャートである。
【図１７】第２の実施の形態に係るスロットマシンの報知実行処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【０１４９】
S スロットマシン 1 筐体
2 交換ユニット 3 前扉
4 電源ユニット 5 払い出し装置
6 メダルセレクター 7 投入センサー
8 報知装置
10 制御装置 11 開口部
12 中板 13 開口上部
14 開口下部 15 底板
16A 右側板 16B 左側板
17 天板 18 筐体側蝶番
21 枠体 22 リールユニット
23 回転リール 24 基板ユニット
25 枠体側蝶番 26 係合クリップ
27 フック部 28 リールテープ
30 上扉 31 図柄表示窓
32 数値表示部 33 ランプ
34 画像表示装置 35 スピーカ
36 上扉側蝶番 37 入賞有効ライン
40 下扉 41 メダル払い出し口
42 メダル投入口 43 メダル受け皿
44 メダル排出部 45 前パネル
46 下扉側蝶番
50 操作部 51 ベットスイッチ
52 精算スイッチ 53 スタートスイッチ
54 ストップスイッチ 55 電源スイッチ
56 設定キースイッチ 57 設定変更スイッチ
58 リセットスイッチ
100 遊技制御装置 110 通常遊技制御装置
120 特別遊技制御手段 121 ＢＢゲーム制御手段
122 ＲＢゲーム制御手段
130 当選抽選手段 131 乱数発生手段
132 乱数抽出手段 133 当選判定テーブル
134 当選判定テーブル選択手段 135 当選判定手段
136 当選フラグ成立手段
140 回転制御手段 150 回転位置判断手段
160 停止制御手段 161 停止テーブル
162 停止テーブル選択手段 163 滑りコマ数決定手段
170 入賞判定手段 180 ベット数カウント手段
190 クレジット数カウント手段 200 遊技状態更新手段
210 計時手段手段 220 支払い枚数テーブル
230 支払い枚数テーブル選択手段
240 支払い制御手段 241 支払い枚数カウント手段
242 クレジット数増加手段 243 払い出し制御手段
244 計時時間判定手段
250 基準時間設定手段 260 第１支払い枚数決定手段
270 第２支払い枚数決定手段
300 演出制御装置 310 演出データ記憶手段
320 演出出力制御手段 330 報知実行手段
【特許請求の範囲】
【請求項１】
表面に複数の図柄が付された複数個の回転リールと、
各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各回転リールに対応して設けられ、対応する回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
スタートスイッチの操作を契機に複数の当選役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行うための当選抽選手段と、
ストップスイッチの操作を契機に、このストップスイッチに対応する回転リールの回転を当選抽選手段の抽選結果に基づいて停止させる制御を行うための停止制御手段と、
すべての回転リールの回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定を行うための入賞判定手段と、
当選役に入賞したと入賞判定手段により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うための支払い制御手段と、
当選抽選手段の抽選により当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リールの回転終了を契機に計時を終了する計時手段と、
当選役に計時手段の計時時間と支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数とを対応付けたものであり、且つこの対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブルと、
当選抽選手段の抽選により当選役に当選したことを契機に、この当選役についての支払い枚数テーブルを１つ選択するための支払い枚数テーブル選択手段とを備え、
支払い制御手段は、当選役に入賞したと入賞判定手段により判定されたことを契機に、支払い枚数テーブル選択手段により選択された支払い枚数テーブルを参照して計時手段の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行うことを特徴とするスロットマシン。
【請求項２】
表面に複数の図柄が付された複数個の回転リールと、
各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各回転リールに対応して設けられ、対応する回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
スタートスイッチの操作を契機に複数の当選役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行うための当選抽選手段と、
ストップスイッチの操作を契機に、このストップスイッチに対応する回転リールの回転を当選抽選手段の抽選結果に基づいて停止させる制御を行うための停止制御手段と、
すべての回転リールの回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定を行うための入賞判定手段と、
当選役に入賞したと入賞判定手段により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うための支払い制御手段と、
当選抽選手段の抽選により当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リールの回転終了を契機に計時を終了する計時手段と、
当選抽選手段の抽選により当選役に当選したことを契機に基準時間を設けるための基準時間設定手段と、
当選抽選手段の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段の計時を終了した際の計時時間が基準時間に達していない場合において支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数を決定するための第１支払い枚数決定手段と、
当選抽選手段の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段が計時を終了した際の計時時間が基準時間に達している場合において支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数を決定するための第２支払い枚数決定手段とを備え、
支払い制御手段は、当選役に入賞したと入賞判定手段により判定されたことを契機に、計時手段の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段または第２支払い枚数決定手段により決定された枚数のメダルを支払う制御を行うことを特徴とするスロットマシン。
【請求項３】
同一の当選役について計時手段の計時時間と支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数との対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブルを備え、
支払い枚数テーブル選択手段は、当選抽選手段の抽選により当選した当選役についての支払い枚数テーブルを抽選により１つ選択することを特徴とする請求項１に記載のスロットマシン。
【請求項４】
基準時間設定手段は、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択して基準時間とすることを特徴とする請求項２に記載のスロットマシン。
【請求項５】
第１支払い枚数決定手段及び／または第２支払い枚数決定手段は、支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数を抽選で決定することを特徴とする請求項２または４に記載のスロットマシン
【請求項６】
支払い枚数テーブル選択手段により支払い枚数テーブルが選択されたことを条件に、支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数が最も多い時間または最も少ない時間をこの支払い枚数テーブルに基づいて報知することを特徴とする請求項１または３に記載のスロットマシン。
【請求項７】
基準時間設定手段により基準時間が設けられたことを条件に、この基準時間を報知することを特徴とする請求項２、４または５に記載のスロットマシン。
【請求項８】
支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数が第１支払い枚数決定手段及び第２支払い枚数決定手段により決定されたことを条件に、このメダルの枚数が基準時間を境に多くなる時間または少なくなる時間を報知することを特徴とする請求項２、４、５または７に記載のスロットマシン。
【請求項１】
表面に複数の図柄が付された複数個の回転リールと、
各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各回転リールに対応して設けられ、対応する回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
スタートスイッチの操作を契機に複数の当選役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行うための当選抽選手段と、
ストップスイッチの操作を契機に、このストップスイッチに対応する回転リールの回転を当選抽選手段の抽選結果に基づいて停止させる制御を行うための停止制御手段と、
すべての回転リールの回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定を行うための入賞判定手段と、
当選役に入賞したと入賞判定手段により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うための支払い制御手段と、
当選抽選手段の抽選により当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リールの回転終了を契機に計時を終了する計時手段と、
当選役に計時手段の計時時間と支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数とを対応付けたものであり、且つこの対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブルと、
当選抽選手段の抽選により当選役に当選したことを契機に、この当選役についての支払い枚数テーブルを１つ選択するための支払い枚数テーブル選択手段とを備え、
支払い制御手段は、当選役に入賞したと入賞判定手段により判定されたことを契機に、支払い枚数テーブル選択手段により選択された支払い枚数テーブルを参照して計時手段の計時時間に対応した枚数のメダルを支払う制御を行うことを特徴とするスロットマシン。
【請求項２】
表面に複数の図柄が付された複数個の回転リールと、
各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各回転リールに対応して設けられ、対応する回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
スタートスイッチの操作を契機に複数の当選役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行うための当選抽選手段と、
ストップスイッチの操作を契機に、このストップスイッチに対応する回転リールの回転を当選抽選手段の抽選結果に基づいて停止させる制御を行うための停止制御手段と、
すべての回転リールの回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定を行うための入賞判定手段と、
当選役に入賞したと入賞判定手段により判定されたことを契機に、この当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御を行うための支払い制御手段と、
当選抽選手段の抽選により当選役に当選したことを契機に計時を開始し、すべての回転リールの回転終了を契機に計時を終了する計時手段と、
当選抽選手段の抽選により当選役に当選したことを契機に基準時間を設けるための基準時間設定手段と、
当選抽選手段の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段の計時を終了した際の計時時間が基準時間に達していない場合において支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数を決定するための第１支払い枚数決定手段と、
当選抽選手段の抽選により当選役に当選したことを契機に、計時手段が計時を終了した際の計時時間が基準時間に達している場合において支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数を決定するための第２支払い枚数決定手段とを備え、
支払い制御手段は、当選役に入賞したと入賞判定手段により判定されたことを契機に、計時手段の計時を終了した際の計時時間に応じて第１支払い枚数決定手段または第２支払い枚数決定手段により決定された枚数のメダルを支払う制御を行うことを特徴とするスロットマシン。
【請求項３】
同一の当選役について計時手段の計時時間と支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数との対応付けが異なった複数の支払い枚数テーブルを備え、
支払い枚数テーブル選択手段は、当選抽選手段の抽選により当選した当選役についての支払い枚数テーブルを抽選により１つ選択することを特徴とする請求項１に記載のスロットマシン。
【請求項４】
基準時間設定手段は、複数の時間条件の中から抽選で１つ選択して基準時間とすることを特徴とする請求項２に記載のスロットマシン。
【請求項５】
第１支払い枚数決定手段及び／または第２支払い枚数決定手段は、支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数を抽選で決定することを特徴とする請求項２または４に記載のスロットマシン
【請求項６】
支払い枚数テーブル選択手段により支払い枚数テーブルが選択されたことを条件に、支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数が最も多い時間または最も少ない時間をこの支払い枚数テーブルに基づいて報知することを特徴とする請求項１または３に記載のスロットマシン。
【請求項７】
基準時間設定手段により基準時間が設けられたことを条件に、この基準時間を報知することを特徴とする請求項２、４または５に記載のスロットマシン。
【請求項８】
支払い制御手段の制御により支払われるメダルの枚数が第１支払い枚数決定手段及び第２支払い枚数決定手段により決定されたことを条件に、このメダルの枚数が基準時間を境に多くなる時間または少なくなる時間を報知することを特徴とする請求項２、４、５または７に記載のスロットマシン。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【公開番号】特開２００８−２３７３４０（Ｐ２００８−２３７３４０Ａ）
【公開日】平成２０年１０月９日（２００８．１０．９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−７９３５８（Ｐ２００７−７９３５８）
【出願日】平成１９年３月２６日（２００７．３．２６）
【出願人】（３９００３１７７２）株式会社オリンピア (2,719)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年１０月９日（２００８．１０．９）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年３月２６日（２００７．３．２６）
【出願人】（３９００３１７７２）株式会社オリンピア (2,719)
【Ｆターム（参考）】
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