説明

セファロスポリンを含むナノ粒子および放出制御組成物

本発明は、改善された生物学的利用率を有するナノ粒子状の抗生物質を含む組成物を対象とする。好ましくは、抗生物質には、約2000nm未満の有効平均粒度を有し、細菌感染の治療において有用なナノ粒子状のセファロスポリン粒子が含まれる。本発明はまた、細菌感染の治療のための、実施の際に、薬物をパルス式で、または、二峰性の方式で送達する、セファロスポリンまたはナノ粒子状のセファロスポリンを含む放出制御組成物に関する。本ナノ粒子状のセファロスポリン粒子は、制御放出型の薬物送達システムとして製剤化されてもよく、この場合、上記粒子は、1種またはそれより多い天然または合成の親水性または疎水性ポリマーコーティング材料で1回またはそれより多く被覆されているか、または、天然または合成の親水性および/または疎水性高分子マトリックス中に分散されている。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は、細菌感染を予防および治療するための組成物および方法に関する。具体的には、本発明は、セファロスポリン、例えばセフポドキシムまたはそれらのプロドラッグを含む組成物、および、このような組成物の製造方法および使用方法に関する。本発明の実施態様において、このようなセファロスポリンまたはそれらのプロドラッグは、ナノ粒子状の形態である。本発明はさらに、セファロスポリンまたはそれらのプロドラッグの制御された送達のための新規の剤形に関する。
【0002】
発明の背景
抗生物質は、ヒトやその他の哺乳動物において細菌感染を治療するのに用いられる強力な細菌を死滅させる薬物である。現在のところ使用されている抗生物質は何百種も存在し、それらの多くが特定の種類の細菌感染が治療されるように適合されている。β−ラクタム抗生物質(この名称は、それらの化学構造におけるβ−ラクタム環に由来する)としては、ペニシリン、セファロスポリンおよび関連する化合物が挙げられる。これらの物質は、多くのグラム陽性、グラム陰性および嫌気性生物に対して活性である。β−ラクタム抗生物質は、細菌細胞壁中のペプチドグリカンの構造的な架橋を妨害することによってそれらの作用を発揮する。これらの薬物の多くは、経口投与後によく吸収されるため、外来患者の環境において臨床的に有用である。
【0003】
β−ラクタムセファロスポリン抗生物質は、真菌由来の抗菌剤であるセファロスポリンCの半合成誘導体の一群である。これは、構造的および薬理学的にペニシリンと関連している。セファロスポリン環の構造は、7−アミノセファロスポラン酸(7−ACA)から誘導されるが、一方、ペニシリンは、6−アミノペニシラン酸(6−APA)から誘導される。いずれの構造も基礎となるβ−ラクタム環を含むが、セファロスポリン構造は、ペニシリンやアミノシリン(aminocillin)よりも高いグラム陰性活性を可能にする。セファロスポリン環上の側鎖を様々に置換することによって、作用の活性と持続時間の範囲を多様にすることができる。
【0004】
セファロスポリンは、それらの抗菌性の特性によって「世代」に分類される。最初のセファロスポリンを第一世代と指定し、一方で、その後の範囲をより拡張させたセファロスポリンを第二世代セファロスポリンと分類している。現在のところ三世代のセファロスポリンが認識されており、第四世代も提唱されている。意義深いことに、最新の世代のセファロスポリンはいずれも、その前の世代よりも大きいグラム陰性の抗菌特性を有する。逆に言えば、セファロスポリンの世代が「古い」ほど、「新しい」世代よりも広いグラム陽性の適用範囲を有する。
【0005】
セファロスポリンは、体の多くの様々な部位における感染を治療するのに用いられる。セファロスポリンは他の抗生物質と共に投与されることがある。また、注射投与される数種のセファロスポリンは、外科手術前、その最中、およびその後の感染を予防するのにも用いられる。
【0006】
セフポドキシムは、第三世代のセファロスポリン抗生物質である。セフポドキシムプロキセチルはプロドラッグであり、これを患者に投与すると、その活性な代謝産物であるセフポドキシムに生体内変換される。セフポドキシムプロキセチルは、(RS)−1(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル(+)−(6R,7R)−7−[2−(2−アミノ−4−チアゾリル)−2−{(Z)メトキシイミノ}アセトアミド]−3−メトキシメチル−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カルボキシレートという化学名を有する。その実験式はC2127であり、557.6の分子量を有する。セフポドキシムプロキセチルの構造式は、以下の通りである:
【0007】
【化1】

【0008】
セフポドキシムプロキセチルは、白色〜黄色がかった粉末として存在し、実質的に水不溶性である。
セフポドキシムプロキセチルは、BANAN(R)(三共株式会社(Sankyo Co.Ltd.),日本)、および、VANTIN(R)、および、ORELOX(R)(ファルマシア&アップジョン社(Pharmacia & Upjohn Co.),カラマズー,ミシガン州)という登録商標名で提供されていた剤形の一部として投与してもよい。セフポドキシムプロキセチルは、フィルムコーティング錠剤、または、経口用懸濁液のための顆粒のいずれかとして経口投与される。推奨される投与量は感染の種類に応じて様々であるが、典型的な成人の投与量は、1日200〜800mgの範囲である。従来のセフポドキシムプロキセチル錠剤は、1日2回投与される。
【0009】
セフポドキシムプロキセチルは、例えば米国特許第6,489,470号の“Process for the Preparation of Cefpodoxime Proxetil Diastereoisomers”、第6,602,999号の“Amorphous Form of Cefpodoxime Proxetil”、および、第6,639,068号の“Method of Preparing Highly Pure Cefpodoxime Proxetil”として説明されている。これらの特許は、参照により本発明に包含させる。
【0010】
セファロスポリンおよびそれらのプロドラッグ、例えばセフポドキシムプロキセチルは、細菌感染の治療において高い治療的価値を有する。セファロスポリンおよびそれらのプロドラッグ、例えばセフポドキシムプロキセチルは、 1日2回の経口投与を必要とすることを考えれば、厳密な患者のコンプライアンスは、細菌感染の治療におけるセファロスポリンの有効性において重要な要素である。その上、このように頻繁な投与は、医療に携わる人の注意力を必要とすることが多く、セファロスポリンを含む治療に関連する高いコストの原因である。従って、当業界において、これらの問題や、細菌感染の治療におけるセファロスポリンの使用に関連するその他の問題を克服するセファロスポリン組成物の必要性がある。
【0011】
B.活性物質のナノ粒子組成物に関する背景
活性物質のナノ粒子組成物は、最初に米国特許第5,145,684号(以下、「’684特許」とする)で説明されており、これは、可溶性が不十分な治療薬または診断薬からなる粒子であって、可溶性が不十分な治療薬または診断薬の表面を、架橋していない表面安定剤に吸収させている。’684特許は、ナノ粒子状のセファロスポリン組成物を説明していない。
【0012】
活性物質のナノ粒子組成物の製造方法は、例えば米国特許第5,518,187号、および、第5,862,999号で、いずれも“Method of Grinding Pharmaceutical Substances”として;米国特許第5,718,388号で、“Continuous Method of Grinding Pharmaceutical Substances”として;および、米国特許第5,510,118号で、“Process of Preparing Therapeutic Compositions Containing Nanoparticles”として説明されている。
【0013】
活性物質のナノ粒子組成物はまた、例えば、米国特許第5,298,262号で、“Use of Ionic Cloud Point Modifiers to Prevent Particle Aggregation During Sterilization”として;第5,302,401号で、“Method to Reduce Particle Size Growth During Lyophilization”として;第5,318,767号で、“X−Ray Contrast Compositions Useful in Medical Imaging”として;第5,326,552号で、“Novel Formulation For Nanoparticulate X−Ray Blood Pool Contrast Agents Using High Molecular Weight Non−ionic Surfactants”として;第5,328,404号で、“Method of X−Ray Imaging Using Iodinated Aromatic Propanedioates”として;第5,336,507号で、“Use of Charged Phospholipids to Reduce Nanoparticle Aggregation”として;第5,340,564号で、“Formulations Comprising Olin 10−G to Prevent Particle Aggregation and Increase Stability”として;第5,346,702号で、“Use of Non−Ionic Cloud Point Modifiers to Minimize Nanoparticulate Aggregation During Sterilization”として;第5,349,957号で、“Preparation and Magnetic Properties of Very Small Magnetic−Dextran Particles”として;第5,352,459号で、“Use of Purified Surface Modifiers to Prevent Particle Aggregation During Sterilization”として;第5,399,363号および第5,494,683号で、いずれも“Surface Modified Anticancer Nanoparticles”として;第5,401,492号で、“Water Insoluble Non−Magnetic Manganese Particles as Magnetic Resonance Enhancement Agents”として;第5,429,824号で、“Use of Tyloxapol as a Nanoparticulate Stabilizer”として;第5,447,710号で、“Method for Making Nanoparticulate X−Ray Blood Pool Contrast Agents Using High Molecular Weight Non−ionic Surfactants”として;第5,451,393号で、“X−Ray Contrast Compositions Useful in Medical Imaging”として;第5,466,440号で、“Formulations of Oral Gastrointestinal Diagnostic X−Ray Contrast Agents in Combination with PharmaceuticaUy Acceptable Clays”として;第5,470,583号で、“Method of Preparing Nanoparticle Compositions Containing Charged Phospholipids to Reduce Aggregation”として;第5,472,683号で、“Nanoparticulate Diagnostic Mixed Carbamic Anhydrides as X−Ray Contrast Agents for Blood Pool and Lymphatic System Imaging”として;第5,500,204号で、“Nanoparticulate Diagnostic Dimers as X−Ray Contrast Agents for Blood Pool and Lymphatic System Imaging”として;第5,518,738号で、“Nanoparticulate NSAID Formulations”として;第5,521,218号で、“Nanoparticulate Iododipamide Derivatives for Use as X−Ray Contrast Agents”として;第5,525,328号で、“Nanoparticulate Diagnostic Diatrizoxy Ester X−Ray Contrast Agents for Blood Pool and Lymphatic System Imaging”として;第5,543,133号で、“Process of Preparing X−Ray Contrast Compositions Containing Nanoparticles”として;第5,552,160号で、“Surface Modified NSAID Nanoparticles”として;第5,560,931号で、“Formulations of Compounds as Nanoparticulate Dispersions in Digestible Oils or Fatty Acids”として;第5,565,188号で、“Polyalkylene Block Copolymers as Surface Modifiers for Nanoparticles”として;第5,569,448号で、“Sulfated Non−ionic Block Copolymer Surfactant as Stabilizer Coatings for Nanoparticle Compositions”として;第5,571,536号で、“Formulations of Compounds as Nanoparticulate Dispersions in Digestible Oils or Fatty Acids”として;第5,573,749号で、“Nanoparticulate Diagnostic Mixed Carboxylic Anydrides as X−Ray Contrast Agents for Blood Pool and Lymphatic System Imaging”として;第5,573,750号で、“Diagnostic Imaging X−Ray Contrast Agents”として;第5,573,783号で、“Redispersible Nanoparticulate Film Matrices With Protective Overcoats”として;第5,580,579号で、“Site−specific Adhesion Within the GI Tract Using Nanoparticles Stabilized by High Molecular Weight,Linear Poly(ethylene Oxide)Polymers”として;第5,585,108号で、“Formulations of Oral Gastrointestinal Therapeutic Agents in Combination with Pharmaceutically Acceptable Clays”として;第5,587,143号で、“Butylene Oxide−Ethylene Oxide Block Copolymers Surfactants as Stabilizer Coatings for Nanoparticulate Compositions”として;第5,591,456号で、“Milled Naproxen with Hydroxypropyl Cellulose as Dispersion Stabilizer”として;第5,593,657号で、“Novel Barium Salt Formulations Stabilized by Non−ionic and Anionic Stabilizers”として;第5,622,938号で、“Sugar Based Surfactant for Nanocrystals”として;第5,628,981号で、“Improved Formulations of Oral Gastrointestinal Diagnostic X−Ray Contrast Agents and Oral Gastrointestinal Therapeutic Agents”として;第5,643,552号で、“Nanoparticulate Diagnostic Mixed Carbonic Anhydrides as X−Ray Contrast Agents for Blood Pool and Lymphatic System Imaging”として;第5,718,388号で、“Continuous Method of Grinding Pharmaceutical Substances”として;第5,718,919号で、“Nanoparticles Containing the R(−)Enantiomer of Ibuprofen”として;第5,747,001号で、“Aerosols Containing Beclomethasone Nanoparticle Dispersions”として;第5,834,025号で、“Reduction of Intravenously Administered Nanoparticulate Formulation Induced Adverse Physiological Reactions”として;第6,045,829号で、“Nanocrystalline Formulations of Human Immunodeficiency Virus(HIV)Protease Inhibitors Using Cellulosic Surface Stabilizers”として;第6,068,858号で、“Methods of Making Nanocrystalline Formulations of Human Immunodeficiency Virus(HIV)Protease Inhibitors Using Cellulosic Surface Stabilizers”として;第6,153,225号で、“Injectable Formulations of Nanoparticulate Naproxen”として;第6,165,506号で、“New Solid Dose Form of Nanoparticulate Naproxen”として;第6,221,400号で、“Methods of Treating Mammals Using Nanocrystalline Formulations of Human Immunodeficiency Virus(HIV)Protease Inhibitors”として;第6,264,922号で、“Nebulized Aerosols Containing Nanoparticle Dispersions”として;第6,267,989号で、“Methods for Preventing Crystal Growth and Partic
le Aggregation in Nanoparticle Compositions”として;第6,270,806号で、“Use of PEG−Derivatized Lipids as Surface Stabilizers for Nanoparticulate Compositions”として;第6,316,029号で、“Rapidly Disintegrating Solid Oral Dosage Form”として;第6,375,986号で、“Solid Dose Nanoparticulate Compositions Comprising a Synergistic Combination of a Polymeric Surface Stabilizer and Dioctyl Sodium Sulfosuccinate”として;第6,428,814号で、“Bioadhesive Nanoparticulate Compositions Having Cationic Surface Stabilizers”として;第6,431,478号で、“Small Scale Mill”として;第6,432,381号で、“Methods for Targeting Drug Delivery to the Upper and/or Lower Gastrointestinal Tract”として;米国特許第6,582,285号で、“Apparatus for sanitary wet milling”として;および、米国特許第6,592,903号で、“Nanoparticulate Dispersions Comprising a Synergistic Combination of a Polymeric Surface Stabilizer and Dioctyl Sodium Sulfosuccinate”として;第6,656,504号で、“Nanoparticulate Compositions Comprising Amorphous Cyclosporine”として;第6,742,734号で、“System and Method for Milling Materials”として;第6,745,962号で;“Small Scale Mill and Method thereof “として;第6,811,767号で、“Liquid droplet aerosols of nanoparticulate drugs”として;第6,908,626号で、“Compositions having a combination of immediate release and controlled release characteristics”として;第6,969,529号で、“Nanoparticulate compositions comprising copolymers of vinyl pyrrolidone and vinyl acetate as surface stabilizers”として;第6,976,647号で、“System and Method for Milling Materials”として;および、第6,991,191号で、“Method of Using a Small Scale Mill”として説明されており、これらはいずれも、具体的に参照により開示に含まれる。加えて、米国特許公報第20020012675号A1で、“System and Method for Milling Materials”として;米国特許公報第20050276974号で、“Nanoparticulate Fibrate Formulations”として;米国特許公報第20050238725号で、“Nanoparticulate compositions having a peptide as a surface stabilizer”として;米国特許公報第20050233001号で、“Nanoparticulate megestrol formulations”として;米国特許公報第20050147664号で、“Compositions comprising antibodies and methods of using the same for targeting nanoparticulate active agent delivery”として;米国特許公報第20050063913号で、“Novel metaxalone compositions”として;米国特許公報第20050042177号で、“Novel compositions of sildenafil free base”として;米国特許公報第20050031691号で、“Gel stabilized nanoparticulate active agent compositions”として;米国特許公報第20050019412号で、“ Novel glipizide compositions”として;米国特許公報第20050004049号で、“Novel griseofulvin compositions”として;米国特許公報第20040258758号で、“Nanoparticulate topiramate formulations”として;米国特許公報第20040258757号で、“ Liquid dosage compositions of stable nanoparticulate active agents”として;米国特許公報第20040229038号で、“Nanoparticulate meloxicam formulations”として;米国特許公報第20040208833号で、“Novel fluticasone formulations”として;米国特許公報第20040195413号で、“ Compositions and method for milling materials”として;米国特許公報第20040156895号で、“Solid dosage forms comprising pullulan”として;米国特許公報第20040156872号で、“Novel nimesulide compositions”として;米国特許公報第20040141925号で、“Novel triamcinolone compositions”として;米国特許公報第20040115134号で、“Novel nifedipine compositions”として;米国特許公報第20040105889号で、“Low viscosity liquid dosage forms”として;米国特許公報第20040105778号で、“Gamma irradiation of solid nanoparticulate active agents”として;米国特許公報第20040101566号で、“Novel benzoyl peroxide compositions”として;米国特許公報第20040057905号で、“Nanoparticulate beclomethasone dipropionate compositions”として;米国特許公報第20040033267号で、“Nanoparticulate compositions of angiogenesis inhibitors”として;米国特許公報第20040033202号で、“Nanoparticulate sterol formulations and novel sterol combinations”として;米国特許公報第20040018242号で、“Nanoparticulate nystatin formulations”として;米国特許公報第20040015134号で、“Drug delivery systems and methods”として;米国特許公報第20030232796号で、“Nanoparticulate polycosanol formulations & novel polycosanol combinations”として;米国特許公報第20030215502号で、“Fast dissolving dosage forms having reduced friability”として;米国特許公報第20030185869号で、“Nanoparticulate compositions having lysozyme as a surface stabilizer”として;米国特許公報第20030181411号で、“Nanoparticulate compositions of mitogen−activated protein(MAP)lcinase inhibitors”として;米国特許公報第20030137067号で、“Compositions having a combination of immediate release and controlled release characteristics”として;米国特許公報第20030108616号で、“Nanoparticulate compositions comprising copolymers of vinyl pyrrolidone and vinyl acetate as surface stabilizers”として;米国特許公報第20030095928号で、“Nanoparticulate insulin”として;米国特許公報第20030087308号で、“Method for high through put screening using a small scale mill or microfluidics”として;米国特許公報第20030023203号で、“Drug delivery systems & methods”として;米国特許公報第20020179758号で、“System and method for milling materialsとして;および、米国特許公報第20010053664号で、“Apparatus for sanitary wet milling”として、活性物質のナノ粒子組成物を説明しており、これらは、具体的に参照により開示に含まれる。これらの特許はいずれも、ナノ粒子状のセファロスポリン組成物を説明していない。
【0014】
非晶質の小さい粒子の組成物は、例えば米国特許第号4,783,484号で、“Particulate Composition and Use thereof as Antimicrobial Agent”として;第4,826,689号で、“Method for Making Uniformly Sized Particles from Water−Insoluble Organic Compounds”として;第4,997,454号で、“Method for Making Uniformly−Sized Particles From Insoluble Compounds”として;第5,741,522号で、“Ultrasmall,Non−aggregated Porous Particles of Uniform Size for Entrapping Gas Bubbles Within and Methods”として;および、第5,776,496号で、“Ultrasmall Porous Particles for Enhancing Ultrasound Back Scatter”として説明されている。
【0015】
セファロスポリン、例えばセフポドキシムは実質的に水不溶性であるため、有意な生物学的利用率に問題がある可能性がある。従って、当業界において、細菌感染の治療におけるセファロスポリンのの使用に関連するこれらの問題およびその他の問題を克服するナノ粒子状のセファロスポリン製剤の必要性がある。本発明は、この必要性を満たす。
【0016】
発明の概要
以降、用語「セファロスポリン」は、集合的に、セファロスポリン、および、それらのプロドラッグを意味するものとする。
【0017】
セファロスポリン、例えばセフポドキシムプロキセチルは、それらの水溶性がわずかであるために生物学的利用率が不良であるという欠点を有する。本発明は、本明細書で説明されるような改善された生物学的利用率を有するナノ粒子状のセファロスポリンを含む組成物に関する。本発明はまた、セファロスポリンの制御放出組成物(以下、「制御放出セファロスポリン」組成物)に関する。具体的には、本発明は、実施の際に、活性なセファロスポリン、例えばセフポドキシムプロキセチル、または、それらの塩もしくは誘導体を、パルス式で、または、連続的な方式で送達する組成物に関する。本発明はさらに、このような放出制御組成物を含む固形経口用剤形に関する。本発明の放出制御組成物によって、セファロスポリン、例えばセフポドキシムプロキセチルを1日2回日投与する必要性がなくなると予想される。
【0018】
本発明はさらに、ナノ粒子状のセファロスポリンを含む組成物(以下、「ナノ粒子状のセファロスポリン」粒子)に関する。本組成物は、ナノ粒子状のセファロスポリン粒子、および、ナノ粒子の表面に吸収させた少なくとも1種の表面安定剤を含む。ナノ粒子状のセファロスポリン粒子は、約2,000nm未満の有効平均粒度を有する。
【0019】
本発明の好ましい剤形は固形の剤形であるが、製薬上許容できるあらゆる剤形が利用可能である。
本発明のその他の形態は、ナノ粒子状のセファロスポリン粒子、および、少なくとも1種の表面安定剤、製薬上許容できるキャリアー、加えてあらゆる望ましい賦形剤を含む医薬組成物を対象とする。
【0020】
その他の本発明の実施態様は、1種またはそれより多い追加の細菌感染の治療において有用な化合物を含むナノ粒子状のセファロスポリン組成物を対象とする。
本発明はさらに、本発明のナノ粒子状のセファロスポリン組成物の製造方法を開示する。このような方法は、安定化したナノ粒子状のセファロスポリン組成物が提供されるのに十分な時間と条件下で、ナノ粒子状のセファロスポリンと、少なくとも1種の表面安定剤とを接触させることを含む。
【0021】
また本発明は、本明細書で開示された新規のナノ粒子状のセファロスポリン組成物を用いた治療方法も対象とし、このような治療方法としては、これらに限定されないが、例えば細菌感染の治療方法が挙げられる。このような方法は、被検者に、治療上有効な量のナノ粒子状のセファロスポリンを投与することを含む。本発明のナノ粒子状のセファロスポリン組成物を用いたその他の治療方法は当業者既知である。
【0022】
本発明はさらに、実施の際に、実質的に2回またはそれより多いIR剤形の連続投与によって生じた血漿プロファイルに類似した血漿プロファイルを生じる制御放出セファロスポリン組成物に関する。放出制御組成物中のセファロスポリンは、ナノ粒子の形態であり得る。
【0023】
従来よく用いられてきた、定期的な間隔で即時放出型(IR)剤形を投与する用法は、典型的には、パルス型の血漿プロファイルを引き起こす。この場合において、薬物の血漿濃度のピークは、各IRの用量を投与した後に観察され、連続した投与タイムポイントの間に谷間(低い薬物濃度の領域)が生じる。このような用法(および、その結果得られたパルス型の血漿プロファイル)は、それらに関連する特定の薬理学的効果および治療効果を有する。例えば、ピーク間の活性物質の血漿濃度の低下によって提供されるウォッシュアウト期間は、患者において様々なタイプの薬物に対する耐性を減少させたり、または、そのような耐性を予防する寄与因子と考えられてきた。
【0024】
本発明はさらに、実施の際に、2回またはそれより多いIR剤形の連続投与によって生じる「ピーク」および「谷間」をなくした血漿プロファイルが有益である場合、このようなプロファイルを生じる制御放出セファロスポリン組成物に関する。このタイプのプロファイルは、連続的な送達を可能にする制御放出メカニズムを用いて得ることができる。
【0025】
Devane等の米国特許第6,228,398号、および、6,730,325号では、本明細書で開示された組成物に類似したマルチ粒子の改変された放出制御組成物が開示されており、特許請求されている(これらはいずれも、参照により本明細書に含まれる)。また、この分野において関連するあらゆる従来技術をそこで見出すことができる。
【0026】
本発明のさらなる目的は、実施の際に、パルス式で、または、連続的な方式で、セファロスポリン、例えばナノ粒子状のセファロスポリンを送達する放出制御組成物を提供することである。
【0027】
本発明のその他の目的は、実質的に2回またはそれより多いIR剤形の連続投与によって生じる薬理学的効果および治療効果を模擬する放出制御組成物を提供することである。
本発明のその他の目的は、本組成物のセファロスポリンに対する患者の耐性の発生を実質的に減少させるか、または、そのような耐性を発生させない放出制御組成物を提供することである。
【0028】
本発明のその他の目的は、活性成分(すなわちナノ粒子状のセファロスポリンなどのセファロスポリン)の第一の部分が、投与直後に放出され、および、活性成分の第二の部分が、最初の遅延期間のすぐ後に二峰性の方式で放出される放出制御組成物を提供することである。
【0029】
本発明のその他の目的は、徐々に崩壊する製剤、拡散が制御された製剤、または、浸透圧制御された製剤の形態で用量を処方することである。
本発明のその他の目的は、活性物質の第一の部分が、即座に、または遅延期間の後のいずれかに放出されて薬物のパルス式の放出を提供し、1またはそれより多い追加のセファロスポリンの部分が、それぞれのラグタイムの後に放出され、24時間以内の期間中に追加の薬物のパルス式の放出を提供する、二峰性または多モードの方式でセファロスポリンを放出することができる放出制御組成物を提供することである。
【0030】
本発明のその他の目的は、ナノ粒子状のセファロスポリンなどのセファロスポリンを含む放出制御組成物を含む固形経口用剤形を提供することである。
本発明のその他の目的は、実施の際に、実質的に2回の即時放出剤形の連続投与によって生じた血漿プロファイルに類似した血漿プロファイルを生じる、抗生物質(例えばセファロスポリン)の1日1回の剤形、および、このような剤形の投与に基づく細菌感染の治療方法を提供することを含む。
【0031】
上記の目的は、抗生物質(例えばセファロスポリン)の第一の群を含む第一の部分、ならびに、セファロスポリンの第二の群を含む第二の部分または製剤を有する放出制御組成物によって実現される。第二の部分の成分含むの粒子は、放出コーティングもしくは放出マトリックス材料、または、その両方を含む放出調節成分をさらに含む。経口送達後、本組成物は、実施の際に、セファロスポリンをパルス式に、または、連続的に送達する。
【0032】
本発明は、従来より少ない回数の投与、好ましくは1日1回の投与を可能にし、それによって患者の利便性とコンプライアンスを高めることができる、固形経口用剤形からのセファロスポリンの制御放出による送達を利用する。制御放出のメカニズムは、好ましくは、これらに限定されないが、徐々に崩壊する製剤、拡散が制御された製剤、および、浸透圧制御された製剤を利用すると予想される。総用量の一部を即座に放出させて、急速な作用を発生させることができる。本発明は、セファロスポリンを必要とするあらゆる治療(例えばこれらに限定されないが、細菌感染の治療)に関するコンプライアンスの改善において有用であると予想され、従って治療結果において有用であると予想される。このアプローチは、細菌感染の治療における補助的な治療として1日2回日投与される従来のセファロスポリン錠剤および溶液の代わりになると予想される。
【0033】
本発明はまた、セファロスポリンを制御放出させるための制御された放出調節組成物に関する。具体的には、本発明は、実施の際に、好ましくは24時間以内の期間中に、パルス式で、または、ゼロ次の方式でセファロスポリンを送達する放出制御組成物に関する。本発明はさらに、放出制御組成物を含む固形経口用剤形に関する。
【0034】
好ましい放出制御製剤は、徐々に崩壊する製剤、拡散が制御された製剤、および、浸透圧制御された製剤である。本発明によれば、総用量の一部を即座に放出させて、作用を急速に発生させ、総用量の残りの部分を長期間にわたり放出させることができる。本発明は、コンプライアンスの改善において有用であり、従って、これらに限定されないが、細菌感染の治療などのセファロスポリンを必要とするあらゆる治療に関する治療結果において有用であると予想される。
【0035】
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明はいずれも典型例であり、さらにこれらは説明のため示されたものであり、特許請求された発明のさらなる説明を提供することを目的とする。その他の目的、利点および新規の特徴は、当業者であれば以下の発明の詳細な説明から容易に理解できるだろう。
【0036】
発明の詳細な記述
上述したように、この章と請求項で用いられる用語「セファロスポリン」は、セファロスポリン、および、それらのプロドラッグを意味することとする。
【0037】
I.ナノ粒子状のセファロスポリン組成物
本発明は、抗生物質、例えばセファロスポリン、好ましくはセフポドキシムを含むナノ粒子組成物を対象とする。本組成物は、セファロスポリンと、好ましくは、薬物の表面に吸収させた、または、それらに会合させた少なくとも1種の表面安定剤とを含み、ここで、セファロスポリン粒子は、約2000nm未満の有効平均粒度を有する。
【0038】
’684特許で教示され、さらに以下の実施例で例示したように、表面安定剤と活性物質との全て組み合わせが、安定なナノ粒子組成物を生成するとは限らない。驚くべきことに、安定なナノ粒子状のセファロスポリン製剤が製造できることが発見された。
【0039】
本発明のナノ粒子状のセファロスポリン、好ましくはセフポドキシムまたはそれらの塩もしくは誘導体、製剤の利点としては、これらに限定されないが、以下が挙げられる:(1)錠剤またはその他の固形の剤形の大きさが比較的小さいこと;(2)従来のセファロスポリンの微結晶性の形状と比較して同じ薬理効果を得るに必要な薬物の用量が比較的少ないこと;(3)従来のセファロスポリンの微結晶性の形状と比較して生物学的利用率が高いこと;および、(4)同じセファロスポリンの従来の微結晶性の形状と比較して、本セファロスポリン組成物の溶解速度が高いこと。加えて、本セファロスポリン組成物は、細菌感染の治療において有用なその他の活性物質と共に用いることができる 。
【0040】
本発明はまた、ナノ粒子状のセファロスポリン、好ましくはセフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体、1またはそれより多い非毒性の生理学的に許容できるキャリアー、アジュバントもしくは集合的にキャリアーと称される基剤を共に含む組成物も含む。本組成物は、非経口の注射(例えば、静脈内、筋肉内、または、皮下)、固体、液体もしくはエアロゾルの形態での経口投与、膣、鼻、直腸、眼、局所(粉末、軟膏、または、ドロップ)、口腔内、嚢内、腹膜内、または、外用投与などに応じて製剤化することができる。
【0041】
本発明の好ましい剤形は固形の剤形であるが、製薬上許容できるあらゆる剤形が利用可能である。典型的な固形の剤形としては、これらに限定されないが、錠剤、カプセル、小容器、ロゼンジ、粉末、丸剤、または、顆粒が挙げられ、固形の剤形としては、例えば、速溶解性製剤、徐放性製剤、凍結乾燥製剤、遅延放出製剤、徐放性製剤、パルス放出製剤、混合型の即時放出および制御放出製剤、または、それらの組み合わせが挙げられる。固体投与できる錠剤の形態が好ましい。
【0042】
A.定義
以下、以下に記載したように、さらに本願にわたりいくつかの定義を用いて本発明を説明する。
【0043】
本明細書で用いられる「約」は、当業界における通常の技術を有する者であれば理解しているものと思われ、さらにその用語が用いられる文脈によってある程度変化する場合も予想される。「約」が用いられる文脈を考慮した際に、当業界における通常の技術を有する者にとって不明確な定義が使用されている場合、「約」は、具体的な定義のプラスまたはマイナス平均10%以内と予想される。
【0044】
本明細書でセファロスポリンの粒子に関して用いられる「安定な」は、セファロスポリン粒子が、粒子間の引力により、感知できるほどに凝集または凝結しない、または、別の方法で粒度を自発的に増加させないことを意味する。
【0045】
本明細書で用いられる用語「約2000nm未満の有効平均粒度」は、重量またはその他の適切な測定(すなわち体積、数など)に基づき、例えば沈降場流動分画法、光子相関分光法、光散乱、ディスク型遠心分離、および当業者既知のその他の技術によって測定した場合、セファロスポリン粒子の少なくとも50%が、約2000nm未満のサイズを有することを意味する。
【0046】
用語「従来の」または「非ナノ粒子」のセファロスポリンは、可溶化された、または、約2000nmより大きい有効平均粒度を有するセファロスポリンを意味する。ナノ粒子の活性物質は、本明細書で定義される通り、約2000nm未満の有効平均粒度を有する。
【0047】
本明細書で用いられる成句「治療上有効な量」は、薬物が投与されたこのような治療を必要とする被検体の有意な数に特定の薬理学的応答を提供する薬物投与量を意味するものとする。具体的な例において具体的な被検体に投与される治療上有効な量の薬物は、このような投与量が当業者によって治療上有効な量とみなされたとしても、本明細書で説明されている状態/病気の治療に常に有効であるとは限らないことを強調する。
【0048】
本明細書で用いられる用語「粒子状の」は、物体のサイズ、形状または形態に関わりなく、分離した粒子、ペレット、ビーズまたは顆粒として存在することを特徴とする物体の状態を意味する。本明細書で用いられる用語「マルチ粒子(multiparticulate)」は、それらのサイズ、形状または形態に関わりなく、複数の分離または凝集した粒子、ペレット、ビーズ、顆粒、またはそれらの混合物を意味する。
【0049】
B.本発明のナノ粒子状のセファロスポリン組成物の好ましい特徴
1.高い生物学的利用率
本発明のナノ粒子状のセファロスポリン、例えばセフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体、製剤は、先行の従来のセファロスポリン製剤と比較して、高い生物学的利用率を示し、少ない用量しか必要としないことが提唱されている
2.改善されたPkプロファイル
また本発明は、好ましくは、哺乳動物被検体に投与されると望ましい薬物動態プロファイルを示す、ナノ粒子状のセファロスポリン、例えばセフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体を含む組成物を提供する。セファロスポリンを含む組成物の望ましい薬物動態プロファイルとしては、好ましくは、これらに限定されないが、以下が挙げられる:(1)投与後の哺乳動物被検体の血漿で分析した場合、好ましくは、より大きいセファロスポリンのCmax;および/または、(2)投与後の哺乳動物被検体の血漿で分析した場合、好ましくは、同じ投与量で投与された同じセファロスポリンの非ナノ粒子製剤のAUCより大きいセファロスポリンのAUC;および/または、(3)投与後の哺乳動物被検体の血漿で分析した場合、好ましくは、同じ投与量で投与された同じセファロスポリンの非ナノ粒子製剤のTmaxより低いセファロスポリンのTmax。望ましい薬物動態プロファイルは、本明細書で用いられるように、セファロスポリンの初回投与の後に測定された薬物動態プロファイルである。
【0050】
一実施態様において、ナノ粒子状のセファロスポリンを含む組成物は、同じ投与量で投与された同じセファロスポリンの非ナノ粒子製剤を用いた薬物動態の比較試験において、ナノ粒子状ではないセファロスポリン製剤によって示されるTmaxの、約90%以下、約80%以下、約70%以下、約60%以下、約50%以下、約30%以下、約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、または、約5%以下のTmaxを示す。
【0051】
その他の実施態様において、ナノ粒子状のセファロスポリンを含む組成物は、同じ投与量で投与された同じセファロスポリンの非ナノ粒子製剤を用いた薬物動態の比較試験において、ナノ粒子状ではないセファロスポリン製剤によって示されるCmaxよりも、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、少なくとも約600%、少なくとも約700%、少なくとも約800%、少なくとも約900%、少なくとも約1000%、少なくとも約1100%、少なくとも約1200%、少なくとも約1300%、少なくとも約1400%、少なくとも約1500%、少なくとも約1600%、少なくとも約1700%、少なくとも約1800%、または、少なくとも約1900%大きいCmaxを示す。
【0052】
さらにその他の実施態様において、ナノ粒子状のセファロスポリンを含む組成物は、同じ投与量で投与された同じセファロスポリンの非ナノ粒子製剤を用いた薬物動態の比較試験において、ナノ粒子状ではないセファロスポリン製剤によって示されるAUCよりも、少なくとも約25%、少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約100%、少なくとも約125%、少なくとも約150%、少なくとも約175%、少なくとも約200%、少なくとも約225%、少なくとも約250%、少なくとも約275%、少なくとも約300%、少なくとも約350%、少なくとも約400%、少なくとも約450%、少なくとも約500%、少なくとも約550%、少なくとも約600%、少なくとも約750%、少なくとも約700%、少なくとも約750%、少なくとも約800%、少なくとも約850%、少なくとも約900%、少なくとも約950%、少なくとも約1000%、少なくとも約1050%、少なくとも約1100%、少なくとも約1150%、または、少なくとも約1200%大きいAUCを示す。
【0053】
3.本発明のセファロスポリン組成物の薬物動態プロファイルは、本組成物を摂取する被検体の給餌または絶食条件の影響を受けない
本発明は、セファロスポリン組成物を包含し、ここでセファロスポリンの薬物動態プロファイルは、実質的に、本組成物を摂取する被検体の給餌または絶食条件の影響を受けない。これは、ナノ粒子状のセファロスポリン組成物が、給餌条件下で投与される場合と、それに対して、絶食条件下で投与される場合とでは、吸収された薬物の量、または、薬物吸収速度に実質的な差がないことを意味する。
【0054】
従来のセファロスポリン製剤の場合、セファロスポリンの吸収は、食事と共に投与された場合に増加する可能性がある。このような従来のセファロスポリン製剤で観察された吸収差は望ましくない。本発明のセファロスポリン製剤は、絶食条件と比較して給餌条件下で投与された場合の有意に異なる吸収レベルを減少させるか、または、好ましくは実質的にそのような差をなくすることによって、本セファロスポリン製剤はこの問題を克服する。
【0055】
実質的に食事の影響を受けない剤形の利点としては、被検体における利便性の向上が挙げられ、従って、被検体は用量を摂取する際に食事をしていいのか、または絶食するのかを確認する必要がないため被検体のコンプライアンスも向上する。これは、被検体のコンプライアンスが弱いと、薬物が処方される医療条件が増えることが観察される可能性があるため有意であり、すなわちセファロスポリンに関するコンプライアンスが弱い被検体の長期の感染または細菌の薬剤耐性に有意である。
【0056】
4.給餌条件で投与された場合と、絶食条件で投与された場合の、本発明のセファロスポリン組成物の生体内利用率等価性
本発明はまた、絶食条件での被検体への本組成物の投与が、給餌条件での被検体への本組成物の投与と生体内利用率が等しいナノ粒子状のセファロスポリン組成物も提供する。
【0057】
本発明のセファロスポリン組成物の吸収の差は、給餌条件で投与された場合と、絶食条件で投与された場合を比較すると、好ましくはは、約60%未満、約55%未満、約40%未満、約45%未満、約35%未満、約35%未満、約30%未満、約25%未満、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約5%未満、または、約3%未満である。
【0058】
本発明の一実施態様において、本発明は、ナノ粒子状のセファロスポリンを含む組成物を包含し、ここで、絶食条件での被検体への本組成物の投与は、給餌条件での被検体への本組成物の投与と生体内利用率が等しく、具体的には米国食品医薬品局やそれに対応する欧州の 監督官庁(EMEA)によって示されたCmaxおよびAUCガイドラインで定義されている通りである。米国FDAガイドラインのもとで、2種の生成物または方法のAUCおよびCmaxの90%信頼区間(CI)が0.80〜1.25である場合、それらの生体内利用率は等しい(Tmax測定は、調節のためであり、生体内利用率等価性には関連がない)。欧州のEMEAガイドラインに従って2種の化合物または投与条件間の生体内利用率等価性を示すために、AUCの90%CIは、0.80〜1.25、Cmaxの90%CIは、0.70〜1.43でなければならない。
【0059】
5.本発明のセファロスポリン組成物の溶解プロファイル
本発明のナノ粒子状のセファロスポリン、例えばセフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体、組成物は、意外なことに高い溶解プロファイルを有することが提唱されている。一般的に溶解が速ければ速いほど、より速い作用の開始、および、より大きい生物学的利用率が得られるため、投与した活性物質の迅速な溶解が好ましい。セファロスポリンの溶解プロファイルと生物学的利用率を改善するために、100%に近いレベルを達成することができるように、薬物の溶解を高めることが有用であると予想される。
【0060】
本発明のセファロスポリン組成物は、好ましくは、約5分以内に、少なくとも約20%の組成物が溶解する溶解プロファイルを有する。本発明のその他の実施態様において、約5分以内に、少なくとも約30%、または、少なくとも約40%のセファロスポリン組成物が溶解する。本発明のさらにその他の実施態様において、好ましくは、約10分以内に、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、約70%、または、少なくとも約80%のセファロスポリン組成物が溶解する。最終的には、本発明のその他の実施態様において、好ましくは、約20分以内に、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または、少なくとも約100%のセファロスポリン組成物が溶解する。
【0061】
好ましくは、溶解性は、違いを示す媒体中で測定される。このような溶解媒体において、胃液中でかなり異なった溶解プロファイルを有する2種の生成物は、2種のかなり異なった溶解曲線を示すと予想され、すなわち溶解媒体によってインビボでの組成物の溶解性を推測することができる。典型的な溶解媒体は、界面活性剤のラウリル硫酸ナトリウムを0.025Mで含む水性媒体である。溶解した量の測定は、分光光度法で行うことができる。溶解性を測定するために、回転ブレード法(欧州薬局方)を用いることができる。
【0062】
6.本発明のセファロスポリン組成物の再分散性プロファイル
本発明のセファロスポリン、例えばセフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体、組成物の追加の特徴は、本組成物は、再分散したセファロスポリン粒子の有効平均粒度が、約2ミクロン未満になるように再分散することである。これは、投与した際に、本発明のセファロスポリン組成物が、実質的にナノ粒子の粒度に再分散されなかった場合、剤形が、セファロスポリンをナノ粒子の粒度に製剤化することによって付与される利点が失われる可能性があるため、有意である。
【0063】
これは、活性物質のナノ粒子組成物の利点は、活性物質の粒度が小さいことによる;活性物質が投与した際に小さい粒度に再分散しない場合、全体的な自由エネルギーの減少を引き起こすナノ粒子系の極めて高い表面自由エネルギーと、熱力学的駆動力のために、「凝集塊」、または、凝集した活性物質 粒子が形成される。このような凝集した粒子の形成に伴い、剤形の生物学的利用率は、ナノ粒子の活性物質の液状の分散体の形態で観察された生物学的利用率よりもかなり低くなる可能性がある。
【0064】
その上、本発明のナノ粒子状のセファロスポリン組成物は、ヒトまたは動物のような哺乳動物に投与すると、ナノ粒子状のセファロスポリン粒子の高い再分散性を示し、これは、生体に関連する水性媒体中の再溶解/再分散性、すなわち再分散したセファロスポリン粒子の有効平均粒度が、約2ミクロン未満になることによって実証されている通りである。このような生体に関連する水性媒体は、媒体の生物学的な関連性の基準を満たす望ましいイオン強度およびpHを示す水性媒体であればどのようなものでもよい。望ましいpHおよびイオン強度は、人体中で見出される生理学的条件の典型的な値である。このような生体に関連する水性媒体としては、例えば、望ましいpHおよびイオン強度を示す電解質水溶液、または、あらゆる塩、酸もしくは塩基の水溶液、またはそれらの組み合わせが挙げられる。このような生体に関連する媒体で再分散性を有することは、インビボにおいてセファロスポリン剤形が有効性を有するかどうかをの予測になる。
【0065】
生体に関連するpHは当業界周知である。例えば、胃では、わずかに2より低い値(ただし通常1より大きい)から、4または5までのpH範囲である。小腸において、pHは、4〜6の範囲であり、結腸においては6〜8の範囲であり得る。また、生体に関連するイオン強度もは当業界周知である。絶食条件下の胃液は、約0.1Mのイオン強度を有し、一方、絶食条件の腸液は、約0.14のイオン強度を有する。例えば、Lindahl等,“Characterization ofFluids from the Stomach and Proximal Jejunum in Men and Women”,Pharm.Res.,14(4):497〜502(1997)を参照。
【0066】
試験溶液のpHおよびイオン強度は、具体的な化学物質含量よりも重要であると考えられる。従って、適切なpHおよびイオン強度の値は、強酸、強塩基、塩、単独または複数の共役酸−塩基対(すなわち、弱酸、および、その酸に対応する塩)、一塩基および多塩基の電解質などの多数の組み合わせによって得ることができる。
【0067】
代表的な電解質溶液としては、これらに限定されないが、約0.001〜約0.1Nの濃度のHCl溶液、および、約0.001〜約0.1Mの濃度範囲のNaCl溶液、ならびにそれらの混合物が挙げられる。例えば、電解質溶液としては、これらに限定されないが、約0.1Nまたはそれ未満のHCl、約0.01Nまたはそれ未満のHCl、約0.001Nまたはそれ未満のHCl、約0.1Mまたはそれ未満のNaCl、約0.01Mまたはそれ未満のNaCl、約0.001Mまたはそれ未満のNaCl、および、それらの混合物が挙げられる。これらの電解質溶液のなかでも、消化管の基部におけるpHおよびイオン強度条件を考慮すると、0.01NのHCl、および/または、0.1MのNaClが絶食したヒトの生理学的条件の最も代表的なものである。
【0068】
0.001NのHCl、0.01NのHCl、および、0.1NのHClの電解質濃度は、それぞれpH3、pH2、および、pH1に相当する。従って、0.01NのHCl溶液は、胃内で見出される典型的な酸性条件を模擬する。0.1MのNaCl溶液は、胃腸液など全身で見出されるイオン強度条件の適度な近似状態を提供するが、0.1Mより高い濃度を用いて、ヒト胃腸管内における給餌条件を模擬実験することも可能である。
【0069】
望ましいpHおよびイオン強度を示す典型的な塩、酸、塩基の溶液、またはそれらの組み合わせとしては、これらに限定されないが、リン酸/リン酸塩+ナトリウム、カリウムおよびカルシウムの塩化塩、酢酸/酢酸塩+ナトリウム、カリウムおよびカルシウムの塩化塩、炭酸/炭酸水素塩+ナトリウム、カリウムおよびカルシウムの塩化塩、および、クエン酸/クエン酸塩+ナトリウム、カリウムおよびカルシウムの塩化塩が挙げられる。
【0070】
本発明のその他の実施態様において、本発明の再分散したセファロスポリン粒子(水性媒体、生体に関連する媒体、またはその他のあらゆる適切な媒体中に再分散した)は、光散乱法、顕微鏡またはその他の適切な方法によって測定したところ、約2000nm未満、約1900nm未満、約1800nm未満、約1700nm未満、約1600nm未満、約1500nm未満、約1400nm未満、約1300nm未満、約1200nm未満、約1100nm未満、約1000nm未満、約900nm未満、約800nm未満、約700nm未満、約650nm未満、約600nm未満、約550nm未満、約500nm未満、約450nm未満、約400nm未満、約350nm未満、約300nm未満、約250nm未満、約200nm未満、約150nm未満、約100nm未満、約75nm未満、または、約50nm未満の有効平均粒度を有する。このような有効平均粒度を測定するのに適した方法は、当業界において通常の技術を有する者には既知である。
【0071】
再分散性は、当業界既知のあらゆる適切な手段を用いて試験することができる。例えば、米国特許第6,375,986号の実施例の章の、“Solid Dose Nanoparticulate Compositions Comprising a Synergistic Combination of a Polymeric Surface Stabilizer and Dioctyl Sodium Sulfosuccinate”を参照。
【0072】
7.その他の活性物質を併用したセファロスポリン組成物
本発明のセファロスポリン、例えばセフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体、組成物は、細菌感染の治療において有用な1種またはそれより多い化合物をさらに含んでいてもよいし、または、本セファロスポリン組成物は、このような化合物と共に投与してもよい。このような化合物の例としては、これらに限定されないが、その他の抗生物質、例えば、その他のセファロスポリン、マクロライド、ペニシリン、キノロン、スルホンアミドおよび関連化合物、ならびに、テトラサイクリンが挙げられる。
【0073】
C.ナノ粒子状のセファロスポリン組成物
本発明は、セファロスポリンを含む組成物、例えばセフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体、粒子と、少なくとも1種の表面安定剤とを含む組成物を提供する。表面安定剤は、好ましくは、セファロスポリン粒子の表面に吸収させるか、または、セファロスポリン粒子の表面に会合させる。本発明において特に有用な表面安定剤は、好ましくは、物理的にナノ粒子の表面状のセファロスポリン粒子の表面に付着させるか、または、ナノ粒子の表面状のセファロスポリン粒子の表面に会合させるが、セファロスポリン粒子またはそれ自身とは化学反応しない。表面安定剤に吸収させた分子はそれぞれ、実質的に分子間の架橋を含まない。
【0074】
本発明はまた、1種またはそれより多い非毒性の生理学的に許容できるキャリアー、アジュバント、または、基剤(集合的にキャリアーと称される)を共に含むセファロスポリン組成物も含む。本組成物は、非経口の注射剤(例えば、静脈内、筋肉内、または、皮下注射剤)、固体、液体またはエアロゾル形態での経口投与、膣、鼻、直腸、眼、局所(粉末、軟膏またはドロップ)、口腔、嚢内、腹膜内または外用投与などに応じて製剤化することができる。
【0075】
1.セファロスポリン
本発明の組成物に存在するセファロスポリン粒子は、結晶相、非晶質相、半結晶性の相、半非晶質の相、または、それらの混合物中に存在させることができる。
【0076】
本発明に包含されるセファロスポリンは、基本のセファロスポリン環構造を含むが、このような化合物は、セファロスポリン環に存在する様々な側鎖を置換することによって様々に改変することができる。
【0077】
本発明に包含される典型的なセファロスポリンは、セフポドキシムである。セフポドキシムプロキセチルはプロドラッグであり、これが患者に投与されると、その活性な代謝産物であるセフポドキシムに生体内変換される。セフポドキシムプロキセチルは、(RS)−1(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル(+)−(6R,7R)−7−[2−(2−アミノ−4−チアゾリル)−2−{(Z)メトキシイミノ}アセトアミド]−3−メトキシメチル−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カルボキシレートという化学名を有する。その実験式はC2127であり、557.6の分子量を有する。セフポドキシムプロキセチルの構造式は、以下の通りである:
【0078】
【化2】

【0079】
2.表面安定剤
本発明において、1種より多くの表面安定剤の組み合わせが使用可能である。本発明で使用可能な有用な表面安定剤としては、これらに限定されないが、既知の有機および無機の医薬品賦形剤が挙げられる。このような賦形剤としては、様々なポリマー、低分子量 オリゴマー、天然産物、および、界面活性剤が挙げられる。典型的な表面安定剤としては、非イオン性、イオン性、アニオン性、カチオン性、および、両性イオン性界面活性剤または化合物が挙げられる。
【0080】
表面安定剤の代表的な例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(現在、ヒプロメロースとして知られている)、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチルスルホスクシナート、ゼラチン、カゼイン、レシチン(ホスファチド)、デキストラン、アラビアゴム、コレステロール、トラガカント、ステアリン酸、塩化ベンズアルコニウム、ステアリン酸カルシウム、モノステアリン酸グリセロール、セトステアリルアルコール、セトマクロゴール乳化ワックス、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、マクロゴールエーテル、例えばセトマクロゴール1000)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例えば、市販のトゥイーン(Tween(R))、例えばトゥイーン20(R)、および、トゥイーン80(R)(ICIスペシャリティー・ケミカルズ(ICI Speciality Chemicals)));ポリエチレングリコール(例えば、カルボワックス3550(Carbowaxes 3550(R))、および、934(R)(ユニオン・カーバイド(Union Carbide)))、ステアリン酸ポリオキシエチレン、コロイド状二酸化ケイ素、リン酸塩、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、フタル酸ヒプロメロース、非晶質セルロース、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、トリエタノールアミン、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレンオキシドとホルムアルデヒドとを含む4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェノールポリマー(また、チロキサポール、スーペリオン(superione)、および、トリトン(Triton)としても知られている)、ポロキサマー(例えば、プルロニックF68(Pluronics F68(R))、および、F108(R)、これは、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマーである);ポロキサミン(例えば、テトロニック908(Tetronic 908(R))、またポロキサミン908(R)として知られており、これらは、エチレンジアミン(BASFワイアンドット社(BASF Wyandotte Corporation),パーシパニー,ニュージャージー州)にプロピレンオキシドとエチレンオキシドを連続添加することによって誘導された四官能性のブロックコポリマーである);テトロニック1508(R)(T−1508)(BASFワイアンドット社)、トリトンX−200(R)、これは、アルキルアリールポリエーテルスルホナート(ローム・アンド・ハース(Rohm and Haas))である;クローデスタ(Crodesta)F−110(R)、これは、ステアリン酸スクロースとジステアリン酸スクロース(クローダ社(Croda Inc.))との混合物である;p−イソノニルフェノキシポリ−(グリシドール)、また、Olin−1OG(R)、または、界面活性剤10−G(R)(オリン・ケミカルズ(Olin Chemicals),スタンフォード,コネチカット州);これは、クローデスタSL−40(R)(クローダ(Croda,Inc.));および、SA9OHCOとして知られており、SA9OHCOは、C1837CHC(O)N(CH)−CH(CHOH)(CHOH)(イーストマンコダック社(Eastman Kodak Co.))である;デカノイル−N−メチルグルカミド;n−デシルβ−D−グルコピラノシド;n−デシルβ−D−マルトピラノシド;n−ドデシル(3−D−グルコピラノシド;n−ドデシルβ−D−マルトシド;ヘプタノイル−N−メチルグルカミド;n−ヘプチル−β−D−グルコピラノシド;n−ヘプチルβ−D−チオグルコシド;n−ヘキシルβ−D−グルコピラノシド;ノナノイル−N−メチルグルカミド;n−ノイルβ−D−グルコピラノシド;オクタノイル−N−メチルグルカミド;n−オクチル−β−D−グルコピラノシド;オクチルβ−D−チオグルコピラノシド;PEG−リン脂質、PEG−コレステロール、PEG−コレステロール誘導体、PEG−ビタミンA、PEG−ビタミンE、リゾチーム、ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのランダムコポリマーなどが挙げられる。
【0081】
有用なカチオン性表面安定剤の例としては、これらに限定されないが、ポリマー、バイオポリマー、多糖類、セルロース誘導体、アルギン酸塩、リン脂質、および、非高分子化合物、例えば両性イオン性安定剤、ポリ−n−メチルピリジニウム、アントリル(anthryul)ピリジニウム塩化物、カチオン性のリン脂質、キトサン、ポリリジン、ポリビニルイミダゾール、ポリブレン、ポリメチルメタクリラートトリメチルアンモニウム臭化物(PMMTMABr)、ヘキシルデシルトリメチルアンモニウム臭化物(HDMAB)、および、ポリビニルピロリドン−2−ジメチルアミノエチルメタクリラートジメチル硫酸塩が挙げられる。
【0082】
その他の有用なカチオン性安定剤としては、これらに限定されないが、カチオン脂質、スルホニウム、ホスホニウム、および、第四級アンモニウム化合物、例えばステアリルトリメチルアンモニウム塩化物、ベンジル−ジ(2−シクロエチル)エチルアンモニウム臭化物、ヤシ脂肪酸トリメチルアンモニウム塩化物または臭化物、ヤシ脂肪酸メチルジヒドロキシエチルアンモニウム塩化物または臭化物、デシルトリエチルアンモニウム塩化物、デシルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩化物または臭化物、C12〜15ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩化物または臭化物、ヤシ脂肪酸ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩化物または臭化物、ミリスチルトリメチルアンモニウムメチル硫酸塩、ラウリルジメチルベンジルアンモニウム塩化物または臭化物、ラウリルジメチル(エテンオキシ)アンモニウム塩化物または臭化物、N−アルキル(C14〜18)ジメチルベンジルアンモニウム塩化物、N−アルキル(C14〜18)ジメチルベンジルアンモニウム塩化物、N−テトラデシルジメチルベンジルアンモニウム塩化物一水化物、ジメチルジデシルアンモニウム塩化物、N−アルキルおよび(C12〜14)ジメチル1−ナフチルメチルアンモニウム塩化物、ハロゲン化トリメチルアンモニウム、アルキル−トリメチルアンモニウム塩、および、ジアルキル−ジメチルアンモニウム塩、ラウリルトリメチルアンモニウム塩化物、エトキシ化されたアルキルアミドアルキルジアルキルアンモニウム塩、および/または、エトキシ化されたトリアルキルアンモニウム塩、ジアルキルベンゼンジアルキルアンモニウム塩化物、N−ジデシルジメチルアンモニウム塩化物、N−テトラデシルジメチルベンジルアンモニウム塩化物一水化物、N−アルキル(C12〜14)ジメチル1−ナフチルメチルアンモニウム塩化物、および、ドデシルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、ジアルキルベンゼンアルキルアンモニウム塩化物、ラウリルトリメチルアンモニウム塩化物、アルキルベンジルメチルアンモニウム塩化物、アルキルベンジルジメチルアンモニウム臭化物、C12,C15,C17トリメチルアンモニウム臭化物、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウム塩化物、ポリ−ジアリルジメチルアンモニウム塩化物(DADMAC)、ジメチルアンモニウム塩化物、アルキルジメチルアンモニウムハロゲン化物、トリセチルメチルアンモニウム塩化物、デシルトリメチルアンモニウム臭化物、ドデシルトリエチルアンモニウム臭化物、テトラデシルトリメチルアンモニウム臭化物、メチルトリオクチルアンモニウム塩化物(ALIQUAT336TM)、POLYQUAT10TM、臭化テトラブチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム臭化物、コリンエステル(例えば、脂肪酸のコリンエステル)、塩化ベンザルコニウム、塩化ステアラルコニウム化合物(例えば、ステアリルトリモニウム塩化物、および、ジ−ステアリルジモニウム塩化物)、臭化セチルピリジニウム、または、塩化物、四級化ポリオキシエチルアルキルアミンのハロゲン化物の塩、MIRAPOLTM、および、ALKAQUATTM(アルカリル・ケミカル社(Alkaril Chemical Company))、アルキルピリジニウム塩;アミン、例えばアルキルアミン、ジアルキルアミン、アルカノールアミン、ポリエチレンポリアミン、N,N−ジアルキルアミノアクリル酸アルキル、および、ビニルピリジン、アミン塩、例えばラウリルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、アルキルピリジニウム塩、および、アルキルイミダゾリウム塩、および、酸化アミン;イミドアゾリニウム塩;プロトン化された第四級アクリルアミド;メチル化された第四級化合物ポリマー、例えばポリ[ジアリルジメチルアンモニウム塩化物]、および、ポリ−[N−メチルビニルピリジニウム塩化物];および、カチオン性グアールが挙げられる。
【0083】
このような典型的なカチオン性表面安定剤、およびその他の有用なカチオン性表面安定剤は、J.Cross and E.Singer,Cationic Surfactants:Analytical and Biological Evaluation(マルセル・デッカー(Marcel Dekker),1994);P.and D.Rubingh(編集者),Cationic Surfactants:Physical Chemistry(マルセル・デッカー,1991);および、J.Richmond,Cationic Surfactants:Organic Chemistry(マルセル・デッカー,1990)において説明されている。
【0084】
非高分子性の表面安定剤としては、あらゆる非高分子化合物が挙げられ、例えば、塩化ベンザルコニウム、カルボニウム化合物、ホスホニウム化合物、オキソニウム化合物、ハロニウム化合物、カチオン性有機金属化合物、第四級リン化合物、ピリジニウム化合物、アニリニウム化合物、アンモニウム化合物、ヒドロキシルアンモニウム化合物、一級アンモニウム化合物、二級アンモニウム化合物、三級アンモニウム化合物、および、式NR(+)の四級アンモニウム化合物である。式NR(+)の化合物について:
(i)R〜RはいずれもCHではない;
(ii)R〜Rのいずれか一個がCHである;
(iii)R〜Rのうち3個がCHである;
(iv)R〜Rの全部がCHである;
(v)R〜Rのうち2個がCHであり、R〜Rのいずれか一個がCCHであり、R〜Rのいずれか一個が7個またはそれ未満の炭素原子からなるアルキル鎖である;
(vi)R〜Rのうち2個がCHであり、R〜Rのいずれか一個がCCHであり、R〜Rのいずれか一個が19個またはそれより多い炭素原子からなるアルキル鎖である;
(vii)R〜Rのうち2個がCHであり、R〜Rのいずれか一個が、基C(CH)n(式中、nは1より大きい)である;
(viii)R〜Rのうち2個がCHであり、R〜Rのいずれか一個がCCHであり、R〜Rのうち1個が、少なくとも1種のヘテロ原子を含む;
(ix)R〜Rのうち2個がCHであり、R〜Rのいずれか一個がCCHであり、R〜Rのうち1個が、少なくとも1種のハロゲンを含む;
(x)R〜Rのうち2個がCHであり、R〜Rのいずれか一個がCCHであり、R〜Rのうち1個が、少なくとも1個の環状フラグメントを含む;
(xi)R〜Rのうち2個がCHであり、R〜Rのいずれか一個がフェニル環である;または、
(xii)R〜Rのうち2個がCHであり、R〜Rのうち2個が、純粋な脂肪族フラグメントである。
【0085】
このような化合物としては、これらに限定されないが、塩化ベヘンアルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベヘントリモニウム、塩化ラウラルコニウム、塩化セタルコニウム、臭化セトリモニウム、塩化セトリモニウム、セチルアミンヒドロフッ化物、塩化クロラリルメテナミン(クオタニウム−15(Quaternium−15))、ジステアリルジモニウム塩化物(クオタニウム−5)、ドデシルジメチルエチルベンジルアンモニウム塩化物(クオタニウム−14)、クオタニウム−22、クオタニウム−26、クオタニウム−18ヘクトライト、ジメチルアミノエチルクロリド塩酸塩、塩酸システイン、ジエタノールアンモニウムPOE(10)オレイル(oletyl)リン酸エーテル、ジエタノールアンモニウムPOE(3)オレイルリン酸エーテル、獣脂アルコニウム塩化物(tallow alkonium chloride)、ジメチルジオクタデシルアンモニウムベントナイト、塩化ステアラルコニウム、臭化ドミフェン、安息香酸デナトニウム、塩化ミリスタルコニウム、塩化ラウリルトリモニウム、エチレンジアミン二塩化水素化物、塩酸グアニジン、ピリドキシンHCl、塩酸イオフェタミン、塩酸メグルミン、塩化メチルベンゼトニウム、臭化ミルトリモニウム、塩化オレイルトリモニウム、ポリクオタニウム−1、塩酸プロカイン、ココベタイン、ステアラルコニウムベントナイト、ステアラルコニウムヘクトライト(stearalkoniumhectonite)、ステアリルトリヒドロキシエチルプロピレンジアミンジヒドロフルオリド、獣脂トリモニウム塩化物、および、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム臭化物が挙げられる。
【0086】
このような表面安定剤は、市販のものでもよいし、および/または、当業界既知の技術によって製造することができる。これらの表面安定剤の多くは既知の医薬品賦形剤であり、米国薬剤師会(American Pharmaceutical Association)と英国薬剤師会(The Pharmaceutical Society of Great Britain)による共編で出版されたHandbook of Pharmaceutical Excipients(ファーマシューティカル・プレス(The Pharmaceutical Press),2000)で詳細に説明されており、これは、具体的に参照により開示に含まれる。
【0087】
3.その他の医薬品賦形剤
また、本発明に係る医薬組成物は、1種またはそれより多い結合剤、充填剤、潤滑剤、懸濁化剤、甘味料、矯味矯臭薬剤、保存剤、緩衝剤、湿潤剤、崩壊剤、発泡剤、および、その他の賦形剤を含んでいてもよい。このような賦形剤は、当業界既知である。
【0088】
充填剤の例は、乳糖一水和物、乳糖無水物、および、様々なスターチであり;結合剤の例は、様々なセルロース、および、架橋ポリビニルピロリドン、微結晶性セルロース、例えばアビセルPH101(Avicel(R)PH101)、および、アビセル(R)PH102、微結晶性セルロース、および、ケイ化微晶性セルロース(ProSolv SMCCTM)である。
【0089】
適切な潤滑剤としては、圧縮しようとする粉末の流動性に作用する物質が挙げられ、例えば、コロイド状二酸化ケイ素、例えばエアロシル200(Aerosil(R)200)、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、および、シリカゲルである。
【0090】
甘味料の例は、あらゆる天然または人工甘味料であり、例えばスクロース、キシリトール、サッカリンナトリウム、サイクラミン酸塩、アスパルテーム、および、アクスルファーム(acsulfame)である。矯味矯臭薬剤の例は、マグナスウィート(Magnasweet(R))(MAFCOの商標)、バブルガムフレーバー、および、果実フレーバーなどである。
【0091】
保存剤の例は、ソルビン酸カリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、および、その塩、パラヒドロキシ安息香酸のその他のエステル、例えばブチルパラベン、アルコール、例えばエチルまたはベンジルアルコール、フェノール化合物、例えばフェノール、または、第四級化合物、例えば塩化ベンザルコニウムである。
【0092】
適切な希釈剤としては、製薬上許容できる不活性充填剤、例えば微結晶性セルロース、ラクトース、二塩基のリン酸カルシウム、サッカリド、および/または、前述のものいずれかの混合物が挙げられる。希釈剤の例としては、微結晶性セルロース、例えばアビセル(R)PH101、および、アビセル(R)PH102;ラクトース、例えば乳糖一水和物、乳糖無水物、および、ファーマトースDCL21(Pharmatose(R));二塩基のリン酸カルシウム、例えばエンコンプレス(Emcompress(R));マンニトール;スターチ;ソルビトール;スクロース;および、グルコースが挙げられる。
【0093】
適切な崩壊剤としては、軽度に架橋されたポリビニルピロリドン、コーンスターチ、ジャガイモスターチ、トウモロコシデンプン、および、加工デンプン、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、グリコール酸ナトリウムスターチ、および、それらの混合物が挙げられる。
【0094】
発泡剤の例は、発泡剤の組み合わせであり、例えば有機酸と、炭酸塩または炭酸水素塩との組み合わせである。適切な有機酸としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸、アジピン酸、コハク酸、および、アルギン酸、ならびに、無水物および酸性塩が挙げられる。適切な炭酸塩および炭酸水素塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム、ナトリウムグリシン炭酸塩、L−リシン炭酸塩、および、アルギニン炭酸塩が挙げられる。あるいは、発泡剤の組み合わせのうち炭酸水素ナトリウム部分だけが存在していてもよい。
【0095】
4.ナノ粒子状のセファロスポリンの粒度
本発明の組成物は、光散乱法、顕微鏡またはその他の適切な方法によって測定したところ、約2000nm未満(すなわち2ミクロン)、約1900nm未満、約1800nm未満、約1700nm未満、約1600nm未満、約1500nm未満、約1400nm未満、約1300nm未満、約1200nm未満、約1100nm未満、約1000nm未満、約900nm未満、約800nm未満、約700nm未満、約600nm未満、約500nm未満、約400nm未満、約300nm未満、約250nm未満、約200nm未満、約150nm未満、約100nm未満、約75nm未満、または、約50nm未満の有効平均粒度を有するナノ粒子状のセファロスポリン、例えばセフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体、粒子を含む。
【0096】
「約2000nm未満の有効平均粒度」は、セファロスポリン粒子の少なくとも50%が、上述の技術によって測定した場合、重量(または、所定の量のその他の適切な測定、例えば体積、数など)に基づく有効な平均未満(すなわち約2000nm未満、1900nm未満、1800nm未満など)の粒度を有することを意味する。本発明のその他の実施態様において、セファロスポリン粒子の少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または、少なくとも約99%が、有効な平均未満(すなわち約2000nm未満、1900nm未満、1800nm未満、1700nm未満など)の粒度を有する。
【0097】
本発明において、ナノ粒子状のセファロスポリン組成物のD50値は、重量(または、その他の適切な測定技術、例えば体積、数など)に基づき、セファロスポリン粒子の50%がこの粒径よりも小さいことを示す値である。同様に、D90は、重量(または、その他の適切な測定技術、例えば体積、数など)に基づき、セファロスポリン粒子の90%がこの粒径よりも小さいことを示す値である。
【0098】
5.セファロスポリンおよび表面安定剤の濃度
セファロスポリン、例えばセフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体、および、1種またはそれより多い表面安定剤の相対量は、広範囲に様々であってよい。個々の部分の最適な量は、例えば、選択された特定のセファロスポリン、親水親油バランス(HLB)、融点、および、安定剤の水溶液の表面張力などに依存する可能性がある。
【0099】
セファロスポリンの濃度は、セファロスポリン、および、少なくとも1種の表面安定剤(それ以外の賦形剤は含まない)の合計の総重量に基づき、約99.5重量%〜約0.001重量%、約95%〜約0.1重量%、または、約90重量%〜約0.5重量%の範囲で様々であってよい。
【0100】
少なくとも1種の表面安定剤の濃度は、セファロスポリン、および、少なくとも1種の表面安定剤(それ以外の賦形剤は含まない)の合計の乾燥重量に基づき、約0.5重量%〜約99.999重量%、約5.0重量%〜約99.9重量%、または、約10重量%〜約99.5重量%の範囲で様々であってよい。
【0101】
6.ナノ粒子状のセフポドキシムプロキセチル錠剤の製剤
以下に、数種の典型的なセフポドキシムプロキセチル錠剤の製剤を示す。これらの例はいかなる観点においても請求項を限定することは目的としないが、本発明の方法で利用することができるセフポドキシムプロキセチルの典型的な錠剤の製剤を提供する。また、このような典型的な錠剤は、コーティング剤を含んでいてもよい。
【0102】
【表1】

【0103】
【表2】

【0104】
【表3】

【0105】
【表4】

【0106】
D.ナノ粒子状のセファロスポリン組成物の製造方法
ナノ粒子状のセファロスポリン、例えばセフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体、 組成物は、例えば、磨砕、均質化、沈殿、凍結もしくは超臨界流体、またはエマルジョンテンプレート法を用いて製造することができる。684特許において、典型的なナノ粒子組成物の製造方法が説明されている。また、ナノ粒子組成物の製造方法も、米国特許第5,518,187号で、“Method of Grinding Pharmaceutical Substances”として;米国特許第5,718,388号で、“Continuous Method of Grinding Pharmaceutical Substances”として;米国特許第5,862,999号で、“Method of Grinding Pharmaceutical Substances”として;米国特許第5,665,331号で、“Co−Microprecipitation of Nanoparticulate Pharmaceutical Agents with Crystal Growth Modifiers”として;米国特許第5,662,883号で、“Co−Microprecipitation of Nanoparticulate Pharmaceutical Agents with Crystal Growth Modifiers”として;米国特許第5,560,932号で、“Microprecipitation of Nanoparticulate Pharmaceutical Agents”として;米国特許第5,543,133号で、“Process of Preparing X−Ray Contrast Compositions Containing Nanoparticles”として;米国特許第5,534,270号で、“Method of Preparing Stable Drug Nanoparticles”として;米国特許第5,510,118号で、“Process of Preparing Therapeutic Compositions Containing Nanoparticles”として;および、米国特許第5,470,583号で、“Method of Preparing Nanoparticle Compositions Containing Charged Phospholipids to Reduce Aggregation”として説明されており、これらはいずれも、参照により具体的に開示に含まれる。
【0107】
得られたナノ粒子状のセファロスポリン組成物または分散液は、固体または液状製剤、例えば液状分散体、ゲル、エアロゾル、軟膏、クリーム、放出制御製剤、速溶製剤、凍結乾燥製剤、錠剤、カプセル、遅延放出製剤、徐放性製剤、パルス放出製剤、即時放出製剤と放出制御製剤とを組み合わせた製剤などで利用することができる。
【0108】
1.ナノ粒子状のセファロスポリン分散液を得るための磨砕
ナノ粒子分散液を得るためのセファロスポリンの磨砕は、液状の分散媒中にセファロスポリン粒子を分散すること(ここで、セファロスポリン粒子は可溶性が不十分である)それに続いてセファロスポリンの粒度を望ましい有効平均粒度に減少させるための粉砕用媒体の存在下で、機械的な手段を適用することを含む。分散媒としては、例えば、水、ベニバナ油、エタノール、t−ブタノール、グリセリン、ポリエチレングリコール(PEG)、ヘキサン、または、グリコールが挙げられる。好ましい分散媒は水である。
【0109】
セファロスポリン粒子は、少なくとも1種の表面安定剤の存在下でサイズを減少させることもできる。あるいは、セファロスポリン粒子は、摩擦粉砕の後に1種またはそれより多い表面安定剤と接触させてもよい。粒度を減少させる工程の際に、セファロスポリン/表面安定剤組成物に、その他の化合物、例えば希釈剤を添加することができる。分散液は、連続モードで、または、バッチモードで製造することができる。
【0110】
当業者であれば理解していると思われるが、磨砕した後、全ての粒子が望ましいサイズに減少されていない場合も考えられる。このような状態において、望ましいサイズの粒子を分離して、本発明の実施で用いてもよい。
【0111】
2.ナノ粒子状のセファロスポリン組成物を得るための沈殿
望ましいナノ粒子状のセファロスポリン組成物を形成するその他の方法は、微小析出(microprecipitation)による方法である。これは、1種またはそれより多い表面安定剤、および、1種またはそれより多いコロイドの安定性を強化する表面活性物質の存在下における、微小な毒性溶媒または可溶化した重金属不純物をまったく含まない可溶性が不十分な活性物質の安定な分散液の製造方法である。このような方法は、例えば以下を含む:(1)適切な溶媒にセファロスポリンを溶解させること;(2)工程(1)の配合物を少なくとも1種の表面安定剤を含む溶液に添加すること;および、(3)適切な非溶媒を用いて工程(2)の配合物を沈殿させること。このような方法は、その後に、形成された塩が存在する場合、それらを透析または透析ろ過によって除去してもよいし、従来の手段で分散液を濃縮してもよい。
【0112】
3.ナノ粒子状のセファロスポリン組成物を得るための均質化
米国特許第5,510,118号において、“Process of Preparing Therapeutic Compositions Containing Nanoparticles”として、活性物質のナノ粒子組成物を製造するための典型的な均質化方法が説明されている。このような方法は、液状の分散媒中にセファロスポリン粒子を分散すること、それに続いて、分散液を均質化処理してセファロスポリンの粒度を望ましい有効平均粒度に減少させることを含む。セファロスポリン粒子は、少なくとも1種の表面安定剤の存在下でサイズを減少させることもできる。あるいは、セファロスポリン粒子は、摩擦粉砕の前に、または、その後のいずれかに、1種またはそれより多い表面安定剤と接触させてもよい。粒度を減少させる工程の前に、その最中に、または、その後のいずれかに、このセファロスポリン/表面安定剤組成物に、その他の化合物、例えば希釈剤を添加してもよい。分散液は、連続モードで、または、バッチモードで製造することができる。
【0113】
4.ナノ粒子状のセファロスポリン組成物を得るための低温法
望ましいナノ粒子状のセファロスポリン組成物を形成するその他の方法は、液体に噴霧凍結する方法(SFL)である。この技術は、低温の液体、例えば液体窒素に、安定剤を含むセファロスポリンの有機性溶液または水性有機溶液を注入することを含む。セファロスポリン溶液の液滴は、結晶化と粒子の成長を最小化するのに十分な速度で凍結するため、ナノ構造を有するセファロスポリン粒子が製剤化される。溶媒系および加工条件の選択に応じて、ナノ粒子状のセファロスポリン粒子に多様な粒子形態を付与することができる。単離工程において、セファロスポリン粒子の凝集または熟成が起こらないような条件下で窒素と溶媒を除去する。
【0114】
SFLを補う技術として、超高速冷凍(URF)も、大いに強化された表面領域を有する均等なナノ構造を有するセファロスポリン粒子を製造するのに使用可能である。URFは、安定剤を含むセファロスポリンの水混和性、無水、有機または水性有機溶液を得ること、および、それを低温の基板上に適用することを含む。次に、例えば凍結乾燥、または、大気下での凍結乾燥によって溶媒を除去し、得られたナノ構造を有するセファロスポリンを残留させる。
【0115】
5.ナノ粒子状のセファロスポリン組成物を得るためのエマルジョン法
望ましいナノ粒子状のセファロスポリン組成物を形成するその他の方法は、エマルジョンテンプレートである。エマルジョンテンプレートは、制御された粒子の粒度分布、および、迅速な溶解性能を有するナノ構造を有するセファロスポリン粒子粒子を製造する。この方法は、水中油型エマルジョンを製造し、次にセファロスポリンと安定剤とを含む非水溶液で膨潤させることを含む。セファロスポリン粒子の粒度分布は、セファロスポリンを充填する前のエマルジョン液滴のサイズに直接起因しており、その特性は、この工程で制御および最適化することができる。その上、溶媒および安定剤の選択された使用によって、オストワルド熟成を起こさないで、または、それらを抑制してエマルジョンの安定性が達成される。その後、溶媒と水を除去し、安定化されたナノ構造を有するセファロスポリン粒子を回収する。様々なセファロスポリン粒子の形態は、加工条件の適切な制御によって達成できる。
【0116】
E.本発明のナノ粒子状のセファロスポリン組成物を用いた方法
本発明は、被検体におけるセファロスポリン、 例えばセフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体の生物学的利用率を増加させる方法を提供する。このような方法は、被検体に、セファロスポリンを含む組成物の有効量を経口投与することを含む。本セファロスポリン組成物は、標準的な薬物動態学的な実施によれば、従来のセファロスポリンの剤形よりも、約50%大きい、約40%大きい、約30%大きい、約20%または約10%大きい生物学的利用率を有する。
【0117】
本発明の組成物は、細菌感染の治療において有用である。本組成物は、広範囲のグラム陽性およびグラム陰性両方の菌株に対して有効であり、本組成物を用いて、多くのタイプの細菌感染、例えば、これらに限定されないが、気管支炎、肺炎、扁桃炎、耳感染、副鼻腔感染、経膚感染、淋病、および、尿路感染などを治療することができる。
【0118】
本発明のセファロスポリン化合物は、あらゆる従来の手段を介して被検体に投与することができ、このような手段としては、これらに限定されないが、経口、直腸、眼内、耳内、非経口(例えば、静脈内、筋肉内、または、皮下)、嚢内、肺、膣内、腹腔内、局所(例えば、粉末、軟膏またはドロップ)への投与、または、口腔または鼻内噴霧としての投与が挙げられる。本明細書で用いられる用語「被検体」は、動物、好ましくは哺乳動物を意味するものとして用いられ、哺乳動物としては、ヒト、または、非ヒトが挙げられる。患者および被検体という用語は、同じ意味で用いられる場合がある。
【0119】
非経口の注射剤に適した 組成物は、生理学的に許容できる滅菌した水性または非水溶液、分散液、懸濁液またはエマルジョン、および、滅菌した注射用溶液または分散液に再溶解させるための滅菌した粉末を含んでいてもよい。適切な水性および非水系キャリアー、希釈剤、溶媒、または、基剤の例としては、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレン−グリコール、グリセロールなど)、適切なそれらの混合物、植物油(例えば、オリーブ油)、および、注射用有機エステル、例えばオレイン酸エチルが挙げられる。適切な流動性は、例えば、コーティング(例えばレシチン)の使用によって、分散液の場合は必要な粒度の維持によって、および、界面活性剤の使用によって維持することができる。
【0120】
また、ナノ粒子状のセファロスポリン組成物は、保存剤、湿潤剤、乳化、および、分配剤のようなアジュバントを含んでいてもよい。微生物増殖の予防は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などによって確実にすることができる。また、等張剤、例えば糖類、塩化ナトリウムなどを含むことも望ましい場合がある。注射用医薬製剤の持続性の吸収は、吸収を遅らせる物質、例えばモノステアリン酸アルミニウム、および、ゼラチンの使用によって起こすことができる。
【0121】
経口投与のための固形の剤形としては、これらに限定されないが、カプセル、錠剤、丸剤、粉末、および、顆粒が挙げられる。このような固形の剤形において、活性物質は、以下のうち少なくとも1種と混合される:(a)1またはそれより多い不活性な賦形剤(またはキャリアー)、例えばクエン酸ナトリウム、または、リン酸二カルシウム;(b)充填剤または増量剤、例えばスターチ、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、および、ケイ酸;(c)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、および、アラビアゴム;(d)潤滑剤、例えばグリセロール;(e)崩壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカスターチ、アルギン酸、所定の複合ケイ酸塩、および、炭酸ナトリウム;(f)溶液遅延剤、例えばパラフィン;(g)吸収促進剤、例えば第四アンモニウム化合物;(h)湿潤剤、例えばセチルアルコール、および、モノステアリン酸グリセロール;(i)吸着剤、例えばカオリン、および、ベントナイト;および、(j)潤滑剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、または、それらの混合物。カプセル、錠剤および丸剤の場合、さらに緩衝剤が剤形に含まれていてもよい。
【0122】
経口投与のための液状の剤形としては、製薬上許容できるエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、および、エリキシルが挙げられる。セファロスポリンに加えて、液状の剤形は、当業界で一般的に使用される不活性な希釈剤、例えば水またはその他の溶媒、可溶化剤、および、乳化剤を含んでいてもよい。典型的な乳化剤は、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチル炭酸塩、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油、例えば綿実油、落花生油、トウモロコシ胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、および、ゴマ油、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、ソルビタン脂肪酸エステル、または、これらの物質の混合物などである。
【0123】
また本組成物は、このような不活性希釈剤の他にも、アジュバント、例えば湿潤剤、乳化および懸濁化剤、甘味剤、矯味矯臭薬剤、ならびに着香料を含んでいてもよい。
セファロスポリンの投与量に関して本明細書で用いられる「治療上有効な量」は、セファロスポリンが投与されたこのような治療を必要とする被検体の有意な数に特定の薬理学的応答を提供する投与量を意味するものとする。具体的な例において具体的な被検体に投与された「治療上有効な量」は、このような投与量が当業者によって「治療上有効な量」であるとみなされたとしても、本明細書で説明されている病気の治療に常に有効であるとは限らないことを強調する。さらに当然ながら、セファロスポリンの投与量は、具体的な例において、経口投与量として測定されるか、または、薬物レベルの参照として血液中で測定される。
【0124】
当業者であれば当然ながら、セファロスポリンの有効量は経験的に決定することができ、そのままの形態で用いてもよいし、または、製薬上許容できる塩、エステルまたはプロドラッグの形態のような形態が存在する場合、そのような形態で用いてもよい。本発明のナノ粒子組成物における実際のセファロスポリンの投与量レベルは、特定の組成物および投与方法に関して望ましい治療効果を得るのに効果的なセファロスポリンの量が達成されるならばどのような量であってもよい。それゆえに、選択された投与量レベルは、望ましい治療効果、投与経路、投与されたセファロスポリンの効力、望ましい治療の持続時間、および、その他の要因に依存する。
【0125】
投与単位からなる組成物は、1日用量を構成するのに用いられる一日用量の約数からなる量を含んでいてもよい。しかし当然ながら、ある特定の患者に特定した用量レベルは、多種多様な要因に依存すると予想され、このような要因としては、達成しようとする細胞性の応答または生理学的な応答のタイプおよび程度;用いられる特定の物質または組成物の活性;用いられる特定の物質または組成物;患者の年齢、体重、全体的な健康状態、性別および食事;投与時間、投与経路、および、物質の排出速度;治療の持続時間;薬物を特定の物質を組み合わて用いるのか、または、同時に用いるのか;および、医療分野において周知の類似の要因が挙げられる。
【0126】
II.制御放出セファロスポリン組成物
病態の予防および治療における医薬化合物の有効性は多種多様な要因に依存し、このような要因としては、剤形から患者への化合物送達の速度および持続時間が挙げられる。患者において投与された剤形によって示される送達速度と持続時間との組み合わせは、そのインビボでの放出プロファイルと説明することができ、さらに、投与された医薬化合物に応じて、血漿中の医薬化合物の濃度および持続時間(これは、血漿プロファイルと称される)に関連すると予想される。医薬化合物は、生物学的利用率、ならびに吸収および除去速度のようなそれらの薬物動態学的特性において様々であるため、放出プロファイル、および、得られた血漿プロファイルが、有効な薬物治療の設計において検討すべき重要な構成要素となる。
【0127】
剤形の放出プロファイルは、様々な放出速度および持続時間を示す可能性があり、さらに、連続的な場合もあるし、または、パルス型の場合もある。連続的な放出プロファイルとしては、所定量の1種またはそれより多い医薬化合物が、投与インターバル中ずっと、一定速度または可変速度のいずれかで連続的に放出される放出プロファイルが挙げられる。パルス型の放出プロファイルとしては、少なくとも2種の別々の量の1またはそれより多い医薬化合物が、様々な速度で、および/または、様々な時間枠にわたり放出される放出プロファイルが挙げられる。あらゆる所定の医薬化合物またはこのような化合物の組み合わせに関して、所定の剤形に関する放出プロファイルから、患者に関連した血漿プロファイルが得られる。2種またはそれより多い剤形の部分が、異なる放出プロファイルを有する場合、全体としての剤形の放出プロファイルは、個々の放出プロファイルの組み合わせであり、一般的に「多モード(multimodal)」と説明することもできる。2種の部分からなる剤形の放出プロファイル(ここで、各部分が異なる放出プロファイルを有する)は、「二峰性」と説明することもでき、3種の部分からなる剤形の放出プロファイル(各部分が異なる放出プロファイルを有する)は、「三峰性」と説明することもできる。
【0128】
放出プロファイルに当てはまる変動と同様に、患者に関連した血漿プロファイルは、作用の持続時間にわたり、医薬化合物の一定の、または変動する血漿濃度レベルを示す可能性があり、連続的な場合もあるし、または、パルス型の場合もある。連続的な血漿プロファイルとしては、単一の血漿濃度の最大値を示す、全ての速度および持続時間の血漿プロファイルが挙げられる。パルス型の血漿プロファイルとしては、少なくとも2つの比較的高い医薬化合物の血漿濃度レベルが、比較的低い血漿濃度のレベルによって分離している血漿プロファイルが挙げられ、このようなプロファイルは、一般的に「多モード」として説明することもできる。2つのピークを示すパルス型の血漿プロファイルは、「二峰性」と説明することもでき、3つのピークを示す血漿プロファイルは、「三峰性」と説明することもできる。少なくとも部分的に、剤形に含まれる医薬化合物の薬物動態学、同様に、剤形の個々の部分の放出プロファイルに応じて、多モードの放出プロファイルは、患者に投与する際に連続的な、または、パルス型の血漿プロファイルのいずれかを引き起こす可能性がある。
【0129】
一実施態様において、本発明は、パルス型でセファロスポリン、 例えばセフポドキシムプロキセチルを送達する、マルチ粒子放出制御組成物を提供する。
さらにその他の実施態様において、本発明は、連続的な方式でセファロスポリン、 例えばセフポドキシムプロキセチルを送達するマルチ粒子の放出制御組成物を提供する。
【0130】
さらにその他の実施態様において、本発明は、セファロスポリン、 例えばセフポドキシムプロキセチルの第一の部分は、投与した際に即座に放出され、1またはそれより多いセファロスポリンのそれに続く部分は、最初の時間遅延の後に放出されるマルチ粒子の放出制御組成物を提供する。
【0131】
さらにその他の実施態様において、本発明は、本発明のマルチ粒子の放出制御組成物を含む、1日1回または1日2回の投与のための固形の経口の剤形を提供する。
さらにその他の実施態様において、本発明は、粒子が上述したタイプのセファロスポリンを含むナノ粒子を含む、マルチ粒子の放出制御組成物を提供する。
【0132】
さらにその他の実施態様において、本発明は、本発明の組成物の投与を含む、細菌感染の予防および/または治療方法を提供する。
本発明の一形態によれば、活性成分を含む粒子を含む第一の部分、および、少なくとも1種の、それに続く、活性成分を含む粒子を含む部分を有する医薬組成物が提供され、ここで、それに続く部分はそれぞれ、第一の部分とは異なる放出速度および/または持続時間を有し、このような組成物において、前記部分の少なくとも1種は、セファロスポリンを含む粒子を含む。セファロスポリンを含む粒子は、放出制御膜でコーティングされていてもよい。その代わりに、またはそれに加えて、セファロスポリンを含む粒子は、放出制御マトリックス材料を含んでいてもよい。経口送達された後、本組成物は、パルス型でセファロスポリン、 例えばセフポドキシムプロキセチルを送達する。一実施態様において、第一の部分は、セファロスポリンの即時放出を提供し、1またはそれより多いそれに続く部分は、セファロスポリンの放出制御を提供する。このような実施態様において、即時放出される部分は、投与から治療上有効な血漿濃度のレベルまでの時間を最小化することによって作用の開始を促進するのに役立ち、1またはそれより多いそれに続く部分は、投与インターバル中ずっと血漿濃度のレベルの変動を最小化し、および/または、治療上有効な血漿濃度を維持するのに役立つ。
【0133】
放出制御膜、および/または、放出制御マトリックス材料により、活性成分を含む粒子の第一の群からの活性成分の放出と、それに続く活性成分を含む粒子の群からの活性成分の放出との間にラグタイムが生じる。活性成分を含む粒子の2以上の個体群が放出制御を提供する場合、その放出制御膜および/または放出制御マトリックス材料により、活性成分を含む粒子の異なる群からの活性成分の放出の間にラグタイムが生じる。これらのラグタイムの持続時間は、放出制御膜の組成および/または量を変更すること、および/または、利用されている放出制御マトリックス材料の組成および/または量を変更することによって多様に変化させることができる。従って、ラグタイムの持続時間は、望ましい血漿プロファイルを模擬するように設計することができる。
【0134】
投与の際に放出調節組成物によって生じた血漿プロファイルは、実質的に2回またはそれより多いIR剤形の連続投与によって生じた血漿プロファイルに類似しているため、本発明の放出調節組成物は、セファロスポリンの投与に特に有用である。
【0135】
本発明のその他の形態によれば、本組成物は、2回またはそれより多いIR剤形の連続投与に伴う血漿濃度のレベルの変動を最小化したり、または、そのような変動をなくした血漿プロファイルが生じるように設計することができる。このような実施態様において、本組成物には、投与から治療上有効な血漿濃度のレベルまでの時間を最小化することによって作用の開始を促進する即時放出される部分、および、投与インターバル中ずっと治療上有効な血漿濃度のレベルを維持する少なくとも1種の放出制御される部分が提供されていてもよい。
【0136】
本明細書で用いられる用語「粒子状の」は、物体のサイズ、形状または形態に関わりなく、分離した粒子、ペレット、ビーズまたは顆粒として存在することを特徴とする物体の状態を意味する。本明細書で用いられる用語「マルチ粒子(multiparticulate)」は、それらのサイズ、形状または形態に関わりなく、複数の分離または凝集した粒子、ペレット、ビーズ、顆粒、またはそれらの混合物を意味する。
【0137】
本明細書で用いられる用語「放出制御」は、即時ではない放出を意味し、例えば制御放出、徐放性、持続放出および遅延放出が挙げられる。
本明細書で用いられる用語「時間遅延」は、本発明の組成物を含む剤形の投与と、それらの特定の部分からの活性成分の放出との間の期間を意味する。
【0138】
本明細書で用いられる用語「ラグタイム」は、組成物の1種の部分からの活性成分の放出と、その他の組成物の部分からの活性成分の放出との間の期間を意味する。
本明細書で用いられる用語「徐々に崩壊する」は、体内の物質の作用によって、磨耗、減少または変質する可能性がある製剤を意味する。
【0139】
本明細書で用いられる用語「拡散制御された」は、製剤の自発的な動きの結果として、例えば、比較的高い濃度の領域から、比較的低い濃度のいずれか一つの領域へ分散する可能性がある製剤を意味する。
【0140】
本明細書で用いられる用語「浸透圧制御された」は、膜の両側における製剤の濃度を均等にする傾向がある比較的高い濃度の溶液に製剤が移動した結果として、半透膜を介して分散する可能性がある製剤を意味する。
【0141】
各部分中の活性成分は、同一でもよいし、または異なっていてもよい。例えば、本組成物は、活性成分としてセファロスポリンだけを含む部分を含んでいてもよい。あるいは、本組成物は、セファロスポリンを含む第一の部分と、それに続く、セファロスポリンとの同時投与に適したセファロスポリン以外の活性成分を含む少なくとも1種の部分を含んでいてもよいし、または、セファロスポリン以外の活性成分を含む第一の部分と、それに続く、少なくとも1種のセファロスポリンを含む部分を含んでいてもよい。実際に、2種またはそれより多い活性成分が互いに適合する場合、その活性成分は同じ部分に包含されていてもよい。本組成物のいずれかに部分に存在する活性成分は、それらの生物学的利用率または治療効果を改変するために、本組成物のその他の部分に例えばエンハンサー化合物、または、増感化合物が添加されていてもよい。
【0142】
本明細書で用いられる用語「エンハンサー」は、動物(例えばヒト)のGITを通過する正味の輸送を促進することによって、活性成分の吸収および/または生物学的利用率を強化することができる化合物を意味する。エンハンサーとしては、これらに限定されないが、中鎖脂肪酸;塩、エステル、エーテルおよびそれらの誘導体、例えばグリセリド、および、トリグリセリドなど;非イオン界面活性剤、例えばエチレンオキシドと脂肪酸とを反応させることによって製造することができるもの、脂肪族アルコール、アルキルフェノール、または、ソルビタン、または、グリセロール脂肪酸エステル;チトクロームP450阻害剤、P糖タンパク質阻害剤など;および、これらの物質の2種またはそれより多い混合物が挙げられる。
【0143】
2種以上のセファロスポリンを含む部分が存在するような実施態様において、各部分に含まれるセファロスポリンの比率は、望ましい投与計画に応じて、同一でもよいし、または異なっていてもよい。第一の部分、および、それに続く部分に存在するセファロスポリンは、治療上有効な血漿濃度のレベルを生産するのに十分であればどのような量でもよい。セファロスポリンは、場合によって、実質的に光学的に純粋な一方の立体異性体、または、2種またはそれより多い立体異性体の混合物、ラセミ体、またはそれ以外の形態のいずれかの形態として存在する可能性がある。セファロスポリンは、好ましくは、本組成物中に、約0.1〜約500mgの量で、好ましくは約1〜約100mgの量で存在する。セファロスポリンは、好ましくは、第一の部分中に、約0.5〜約60mgの量で存在し;より好ましくは、セファロスポリンは、第一の部分中に、約2.5〜約30mgの量で存在する。セファロスポリンは、それに続く部分中に、第一の部分で説明した量の範囲と類似の範囲の量で存在する。
【0144】
各部分からのセファロスポリンの送達に関する徐放性の特徴は、各部分の組成を改変することによって様々に変更することができる、例えば、賦形剤および/またはコーティングが存在する場合、そのいずれかを改変することによって変更できる。具体的には、セファロスポリンの放出は、このようなコーティングが存在する場合、粒子上の放出制御膜の組成および/または量を変化させることによって制御が可能である。放出制御される部分が2種以上存在する場合、これらの部分それぞれの放出制御膜は、同一でもよいし、または異なっていてもよい。同様に、放出制御マトリックス材料の包含によって放出制御が促進される場合、活性成分の放出は、利用されている放出制御マトリックス材料の選択と量によって制御が可能である。放出制御膜は、特定の部分それぞれの望ましい時間遅延を得るのにのに十分なあらゆる量で各部分中に存在させることができる。放出制御膜は、部分間の望ましいラグタイムが得られるのに十分なあらゆる量で各部分中で予め調節することができる。
【0145】
また、各部分からのセファロスポリンの放出に関するラグタイムおよび/または時間遅延も、各部分の組成を改変することによって様々に変更することができ、例えば、存在する可能性があるあらゆる賦形剤およびコーティングを改変することによって変更することができる。例えば、第一の部分が即時放出される部分である場合、セファロスポリンは、投与の直後に放出される。あるいは、第一の部分が、例えば時間を遅らせて即時放出される部分である場合、セファロスポリンは、実質的に時間遅延の直後にその全体が放出される。第二の部分、および、それに続く部分は、例えば、時間を遅らせて即時放出される部分(説明した通り)であってもよく、あるいは、時間を遅らせて持続放出される部分、または、徐放性の部分であってもよく、このような場合、セファロスポリンは、長期間にわたり制御下で放出される。
【0146】
当業者であれば当然ながら、血漿濃度曲線の実際のな性質は、説明した通りのこれらの因子のあらゆる組み合わせによって影響を受けると予想される。具体的には、各部分間におけるセファロスポリンの送達のラグタイムは(従って、作用の開始も)、各部分の組成、および、コーティング(存在する場合)を変更することによって制御が可能である。従って、各部分の組成(例えば、活性成分の量や性質など)を変更し、ラグタイムのバリエーションを変更することによって、多数の放出および血漿プロファイルが得られる可能性がある。各部分からのセファロスポリンの放出の間のラグタイムの持続時間、および、各部分からのセファロスポリンの放出の性質(すなわち即時放出型、持続放出など)に応じて、血漿プロファイルは、連続的になることもあるし(すなわち、単一の最大値を有する)、または、パルス型になることもあり、その場合、血漿プロファイルにおけるピークが十分に離れていることもあるし、および、明確に規定された(例えば、ラグタイムが長い場合)、または、ある程度重複していることもある(例えば、ラグタイムが短い場合)。
【0147】
本発明の組成物を含む単一の投与単位の投与から生じた血漿プロファイルは、2種またはそれより多い投与単位の投与を必要とすることなく、活性成分の2種またはそれより多いパルスを送達することが望ましい場合に有利である。
【0148】
セファロスポリンの放出を望ましい方式で改変するあらゆるコーティング材料が使用可能である。具体的には、本発明の実施において使用するのに適したコーティング材料としては、これらに限定されないが、ポリマーコーティング材料、例えば酢酸フタル酸セルロース、酢酸セルローストリマレタート(trimaletate)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、アンモニオメタクリラートコポリマー、例えばオイドラギット(Eudragit)(R)RSおよびRLという商標名で販売されているもの、ポリアクリル酸およびポリアクリラートおよびメタクリラートコポリマー、例えばオイドラギット(R)SおよびLという商標名で販売されているもの、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセタート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートスクシナート、セラック;ヒドロゲルおよびゲルを形成する材料、例えばカルボキシビニルポリマー、アルギン酸ナトリウム、ナトリウムカルメロース、カルシウムカルメロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ゼラチン、スターチ、および、セルロースベースの架橋ポリマー(ここで、架橋の程度は、水の吸収とポリマーマトリックスの膨張が容易になる程度に低い)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、架橋されたスターチ、微結晶性セルロース、キチン、アミノアクリル−メタクリラートコポリマー(オイドラギット(R)RS−PM,ローム・アンド・ハース)、プルラン、コラーゲン、カゼイン、寒天、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、(膨潤性親水性ポリマー)ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリラート)(分子量〜5k〜5,000k)、ポリビニルピロリドン(分子量〜10k〜360k)、アニオン性およびカチオン性ヒドロゲル、残留した酢酸塩が少ないポリビニルアルコール、寒天の膨潤性混合物およびカルボキシメチルセルロース、無水マレイン酸と、スチレン、エチレン、プロピレンまたはイソブチレンとのコポリマー、ペクチン(分子量〜30k〜300k)、多糖類、例えば寒天、アラビアゴム、カラヤ、トラガカント、アルギンおよびグアール、ポリアクリルアミド、ポリオックス(Polyox)(R)ポリエチレンオキシド(分子量〜100k〜5,000k)、アクアキープ(AquaKeep)(R)アクリラートポリマー、ポリグルカンのジエステル、架橋されたポリビニルアルコール、および、ポリN−ビニル−2−ピロリドン、ナトリウムスターチグルコレート(例えば、エキスプロタブ(Explotab)(R);エドワード・マンデルC.社(Edward Mandell C.Ltd.));親水性ポリマー、例えば多糖類、メチルセルロース、ナトリウムまたはカルシウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロースエーテル、ポリエチレンオキシド(例えば、ポリオックス(R),ユニオン・カーバイド)、メチルエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、酢酸セルロース、セルロースブチラート、セルロースプロピオナート、ゼラチン、コラーゲン、スターチ、マルトデキストリン、プルラン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、グリセロール脂肪酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、メタクリル酸またはメタクリル酸のコポリマー(例えば、オイドラギット(R),ローム・アンド・ハース)、その他のアクリル系アクリル酸誘導体、ソルビタンエステル、天然ゴム類、レシチン、ペクチン、アルギン酸塩、アルギン酸アンモニウム、ナトリウム、カルシウム、アルギン酸カリウム、プロピレングリコールアルギナート、寒天、および、ゴム類、例えばアラビアゴム、カラヤ、ローカストビーン、トラガカント、カラゲーナン、グアール、キサンタン、スクレログルカン、および、それらの混合物およびブレンドが挙げられる。当業者であれば当然ながら、例えば可塑剤、潤滑剤、溶媒などの賦形剤を、コーティングに添加してもよい。適切な可塑剤としては、例えば、アセチル化モノグリセリド;ブチルフタリルブチルグリコラート;酒石酸ジブチル;フタル酸ジエチル−フタル酸ジメチル;エチルフタリルエチルグリコラート;グリセリン;プロピレングリコール;トリアセチン;クエン酸塩;トリプロピオイン;ジアセチン;フタル酸ジブチル;アセチルモノグリセリド;ポリエチレングリコール;ヒマシ油;クエン酸トリエチル;多価アルコール、グリセロール、酢酸エステル、グリセロールトリアセテート、クエン酸アセチルトリエチル、フタル酸ジベンジル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ブチルオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ブチルオクチル、アゼライン酸ジオクチル、エポキシ化タレート、トリメリット酸トリイソオクチル、フタル酸ジエチルヘキシル、ジ−n−オクチルフタラート、ジ−i−オクチルフタラート、ジ−i−デシルフタラート、ジ−n−ウンデシルフタラート、ジ−n−トリデシルフタラート、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、ジ−2−エチルヘキシルアジパート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルアゼラート、ジブチルセバケートが挙げられる。
【0149】
放出制御される部分が放出制御マトリックス材料を含む場合、あらゆる適切な放出制御マトリックス材料、または、適切な放出制御マトリックス材料の組み合わせが使用可能である。このような材料は当業者既知である。本明細書で用いられる用語「放出制御マトリックス材料」としては、親水性ポリマー、疎水性ポリマー、および、それらの混合物が挙げられ、これらは、インビトロまたはインビボでそれらに分散されたセファロスポリンの放出を改変することができる。本発明の実施に適した放出制御マトリックス材料としては、これらに限定されないが、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシアルキルセルロース、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、および、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレンオキシド、アルキルセルロース、例えばメチルセルロース、および、エチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、酢酸セルロース、セルロースアセテートブチラート、酢酸フタル酸セルロース、セルロースアセテートトリメリテート、ポリビニルアセテートフタラート、ポリアルキルメタクリラート、ポリ酢酸ビニル、および、それらの混合物が挙げられる。
【0150】
本発明に係る放出制御組成物は、パルス型での活性成分の放出を容易にするのに適したあらゆる剤形に包含されていてもよい。一実施態様において、このような剤形は、即時放出される部分と放出制御される部分とを構成する活性成分を含む粒子の異なる群のブレンドを含み、このようなブレンドは、適切なカプセル、例えばハードまたはソフトゼラチンカプセルに充填される。あるいは、活性成分を含む粒子のそれぞれ異なる群は、小型の錠剤に圧縮してもよく(任意に、追加の賦形剤を含んでいてもよい)、これをその後、適切な比率でカプセルに充填してもよい。その他の適切な剤形は、多層錠剤の形態である。この例において、放出制御組成物の第一の部分を一つの層に圧縮し、続いて第二の部分を多層錠剤の第二の層として追加してもよい。本発明の組成物を構成するセファロスポリンを含む粒子の群を、さらに、迅速に溶解する剤形、例えば発泡性の剤形、または、速溶解性の剤形に含めてもよい。
【0151】
一実施態様において、本組成物は、少なくとも2つのセファロスポリン部分、すなわち第一のセファロスポリン部分、および、1種またはそれより多いそれに続くセファロスポリン部分を含む。このような実施態様において、本組成物の第一のセファロスポリン部分は、多種多様な放出プロファイルを示す可能性があり、このようなプロファイルとしては、剤形を投与した際に、第一の部分に含まれる実質的に全てのセファロスポリンが迅速に放出されるプロファイル、迅速に、ただし時間遅延(遅延放出)後に放出されるプロファイル、または、長期にわたりゆっくり放出されるプロファイルが挙げられる。このような一実施態様において、第一の部分に含まれるセファロスポリンが、患者に投与した際に迅速に放出される。本明細書で用いられる「迅速に放出される」は、部分の少なくとも約80%の活性成分が、投与後、約1時間以内に放出される放出プロファイルを含み、用語「遅延放出」は、部分の活性成分が、時間遅延の後に(迅速に、または、ゆっくり)放出される放出プロファイルを含み、用語「制御放出」および「徐放性」は、部分に含まれる少なくとも約80%の活性成分がゆっくり放出される放出プロファイルを含む。
【0152】
また、このような実施態様の第二のセファロスポリン部分も、即時放出型プロファイル、遅延性の放出プロファイル、または、制御放出型プロファイルなどの多種多様な放出プロファイルを示す可能性がある。このような一実施態様において、第二のセファロスポリン部分は、部分のセファロスポリンが時間遅延の後に放出される遅延性の放出プロファイルを示す。
【0153】
即時放出型セファロスポリン部分、および、少なくとも1種の放出制御型のセファロスポリン部分を含む本発明の剤形の投与によって生じた血漿プロファイルは、実質的に、2回またはそれより多いIR剤形の連続投与によって生じた血漿プロファイル、または、別個のIRおよび放出制御型剤形の投与によって生じた血漿プロファイルに類似している可能性がある。従って、本発明の剤形は、薬物動態学的なパラメーターの維持が望ましいが、困難である場合におけるセファロスポリンの投与に特に有用である可能性がある。
【0154】
一実施態様において、本組成物、および、本組成物を含む固形の経口の剤形は、第一の部分に含まれる実質的に全てのセファロスポリンが、少なくとも1種の第二の部分からセファロスポリンが放出される前に放出されるように、セファロスポリンを放出する。第一の部分がIR部分を含む場合、例えば、IR部分中の実質的に全てのセファロスポリンが放出されるまで、少なくとも1種の第二の部分からのセファロスポリンの放出が遅延することが好ましい。少なくとも1種の第二の部分からのセファロスポリンの放出は、上記で詳述したように、放出制御膜、および/または、放出制御マトリックス材料の使用によって遅延させることができる。
【0155】
患者の系からのセファロスポリンの第一の用量のウォッシュアウトを容易にするような用法を提供することによって患者の耐性を最小限にとどめることが望ましい場合、第一の部分に含まれる実質的に全てのセファロスポリンが放出されるまで、それに続く部分からのセファロスポリンの放出を遅延してもよいし、さらに、第一の部分から放出されたセファロスポリンの少なくとも一部が、患者の系から排除されるまでさらに遅延させてもよい。一実施態様において、本組成物のそれに続く部分からのセファロスポリンの放出は、必ずしも全てそうなるとは言えないが、実質的に本組成物の投与の後少なくとも約2時間遅延する。その他の実施態様において、本組成物のそれに続く部分からのセファロスポリンの放出は、必ずしも全てそうなるとは言えないが、実質的に、組成物の投与の後少なくとも約4時間遅延する。
【0156】
以下で説明されているように、本発明はまた、セファロスポリンを、パルス型で、または、連続的のいずれかで送達することが可能な様々なタイプの放出制御系も含む。これらの系としては、これらに限定されないが、以下が挙げられる:ポリマーマトリックスにセファロスポリンを含むフィルム(一体式の装置);ポリマーに包含されたセファロスポリン(貯蔵装置);貯蔵容器やマトリックス装置の形態の、高分子コロイド粒子またはマイクロカプセル(粒子、マイクロスフェア、または、ナノ粒子);多孔質装置、または、セファロスポリン放出を浸透圧制御することができる装置(貯蔵容器、および、マトリックス装置の両方)を形成することができる親水性および/または浸出性の(leachable)添加剤、例えば、第二のポリマー、界面活性剤または可塑剤などを含むポリマーに包含されたセファロスポリン;腸溶コーティング(適切なpHでイオン化し、溶解可能な);(共有結合で)結合したペンダント状の薬物分子を含む(可溶性)ポリマー;および、放出速度が動的に制御された装置:例えば浸透圧ポンプ。
【0157】
本発明の送達のメカニズムは、セファロスポリンの放出速度を制御できる。いくつかのメカニズムは、セファロスポリンを一定速度で放出すると予想されるが、その他のメカニズムは、変化する濃度勾配、または、多孔性をもたらす添加剤の浸出などの因子に対する時間の関数として様々であると予想される。
【0158】
持続放出コーティングで用いられるポリマーは、生体適合性であることが必要であり、理想的には生分解性である。天然に存在するポリマーの例、例えばアクアコート(Aquacoat(R))(FMC社(FMC Corporation),食品医薬品部門,フィラデルフィア,米国)(機械的にサブミクロンサイズに球状化したエチルセルロース、水性ベースの擬ラテックス分散液)、さらに、合成ポリマーの例、例えばオイドラギット(R)(ローム・ファーマ(Rohm Pharma),ヴァイターシュタット)、様々なポリ(アクリラート、メタクリラート)コポリマーはいずれも、当業界既知である。
【0159】
貯蔵装置
典型的な放出制御へのアプローチとしては、薬物をカプセル封入すること、または、ポリマーフィルム内に薬物全体を包含させること(例えばコアとして)、または、コーティングすること(すなわち、マイクロカプセル、または、スプレー/パンコーティングされたコア)が挙げられる。
【0160】
貯蔵装置に、拡散プロセスに影響を与えることができる様々な要因(例えば、添加剤の作用、ポリマーの官能性(従って、染み込んだ溶液のpH)、多孔性、フィルムのキャスティング条件など)を容易に適用することができ、従って、ポリマーの選択は、貯蔵装置の開発において慎重に考察しなければならない。それゆえに、典型的には、薬物輸送が溶液拡散メカニズムによって起こる貯蔵装置(および一体式の装置)の放出特徴のモデリングは、関連する境界条件に関するフィックの第二法則(非定常状態;濃度依存性の流れ)の解を含む。このような装置が溶解した活性物質を含む場合、放出速度は、装置内の物質濃度(活性)(すなわち放出のための駆動力)が減少するに従って時間と共に指数関数的に減少する(すなわち一次放出)。しかしながら、活性物質が飽和懸濁液に含まれる場合、放出のための駆動力は、装置が飽和状態でなくなるまで一定に維持される。あるいは、放出速度の速度論は、脱離制御され、時間の平方根の関数となる可能性もある。
【0161】
コーティング錠剤の輸送特性は、錠剤のコア(浸透性)が包囲されている性質のために、遊離のポリマーフィルムと比べて強化されている可能性があり、このように包囲されたコアは、続いて錠剤の外に浸透する力に作用すると予想される浸透圧を内部で発生させることができる。
【0162】
ポリ(エチレングリコール)(PEG)を含むシリコーンエラストマー中にコーティングされた塩を含む錠剤に対する、脱イオン水の作用、さらに、遊離のフィルムに対する水の作用も調査した。錠剤からの塩の放出は、コーティングの水和によって形成された、水が充填された孔を通じて起こった拡散と、浸透圧によるポンプ輸送との組み合わせによることが見出された。ちょうど10%のPEGを含むフィルムを介したKCl輸送は、類似の遊離のフィルムでは大量の膨潤が観察されたにもかかわらずごくわずかであったが、これは、KClの放出には多孔性が必要であり、続いて孔を通じた拡散によって放出が起こることを示す。コーティングされた塩の錠剤は、ディスクのような形状であり、脱イオン水で膨潤すると、内部に静水圧が生じ、その結果として形状を偏球に変化させることが見出され、ここで、形状の変化は、発生した力を測定する手段を提供する。予想される通り、浸透力は、PEG含量レベルの増加に伴って減少する。より低いPEGレベルの場合、水和したポリマーを介して水が吸収されるが、より高レベルのPEG含量(20〜40%)の場合、コーティングの溶解によって生じた多孔性によってKClの流出が起こり圧力が緩和される。
【0163】
2種の異なる塩(例えば、KClおよびNaCl)の放出を(独立して)モニターすることによって、浸透圧によるポンプ輸送と孔を通じた拡散の双方が、錠剤からの塩の放出に寄与した相対的な規模を計算することができる方法および方程式が開発されている。低いPEGレベルでは、低い孔の数密度しか生じないために、孔を通じた拡散よりも大きい程度で浸透性の流れが増加するが、充填量が20%の場合、両方のメカニズムがほぼ等しく放出に寄与した。しかしながら、静水圧の発生により、浸透性の流入、および、浸透圧によるポンプ輸送は減少した。PEGの充填量がより高い場合は、水和したフィルムはより多孔質になり、塩流出に対する耐性は低くなった。従って、浸透圧によるポンプ輸送は(より低い充填と比較して)増加するが、孔を通じた拡散が、優勢な放出メカニズムであった。また、浸透性の放出メカニズムは、水溶性コアを含むマイクロカプセルに関しても報告されている。
【0164】
一体式の装置(マトリックス装置)
一体式の(マトリックス)装置は、薬物の放出を制御するために一般的に使用されている。これは、一体式の装置は、貯蔵装置と比較して比較的加工が簡単であり、さらに、貯蔵装置の膜の破裂が原因で起こる可能性がある偶発的な高い投与量の危険がないことが理由と考えられる。このような装置において、活性物質は、ポリマーマトリックス内の分散体として存在し、典型的には、ポリマー/薬物混合物の圧縮によって、または、溶解もしくは融解によって形成される。一体式の装置の投与量の放出特性は、ポリマーマトリックス中での薬物の溶解性に依存する可能性があり、または、多孔質マトリックスの場合、粒子の孔のネットワーク内に、さらにはネットワークのねじれ内に染み込んだ溶液における溶解性(フィルムの透過性よりもより大きい程度で)は、薬物がポリマーに分散されるかどうか、または、ポリマーに溶解されるかどうかに依存する。薬物の充填量が低い場合(0〜5%W/V)、薬物は、溶液−拡散メカニズムによって放出されると予想される(孔の非存在下で)。より高い充填量の場合(5〜10%W/V)、装置の表面の近くに形成された空孔が存在するために薬物が流出し、放出メカニズムが複雑になると予想される:このような空孔は、環境からの流体で充填され、薬物の放出速度を増加させる。
【0165】
透過性を強化する手段として、マトリックス装置(および貯蔵装置)に、可塑剤(例えばポリ(エチレングリコール))、界面活性剤、または、アジュバント(すなわち有効性を高める成分)を添加することが一般的である(しかしながら、その一方で、可塑剤は一時的であり、単にフィルム形成の促進にしか作用しない場合があり、従って透過性が減少するが、これは、ポリマー塗料コーティングにおいては一般的に望ましい特性である)。特筆すべきことは、PEGの浸出が(エチルセルロース)多孔性を増加させることによって、PEGの充填量の関数としてフィルムの透過性を直線的に増加させるが、このようなフィルムは、それらのバリア特性を維持し、電解質輸送が不可能になる。それらの透過性の強化は、PEGの浸出によって引き起こされる有効な厚さの減少の結果であると推測されている。これは、PEGの充填量が50%W/Wの場合における、時間の関数として単位領域あたりの累積的な浸透による流れと、それに対するフィルム厚さのプロットからも明らかである:プロットは、透過速度とそれに対するフィルム厚さとの直線的な関係を示しており、これは、均一な膜における(フィックの)溶液−拡散型の輸送メカニズムで予想された通りである。グラフの直線的な領域の時間軸への外挿によって、時間軸上に正の切片が得られた:その規模はゼロに向かって減少し、フィルム厚さも減少した。このような変化するラグタイムの原因は、実験の初期段階の間における2種の拡散性の流れ(薬物の流れ、および、PEGの流れ)の出現、さらに、より一般的なラグタイム(その際にフィルム中の浸透物の濃度が上昇する)にある。カフェインが浸透物として用いられる場合、カフェインは、負のラグタイムを示した。これに関する説明は現在ないが、特筆すべきは、カフェインは、系中で低い分配係数を示したことであり、これはまた、類似した負のタイムラグを示すアニリンのポリエチレンフィルムを介した透過性の特徴でもある。
【0166】
(疎水性)マトリックス装置に添加された界面活性剤の作用を調査した。界面活性剤は、以下の3種の可能性のあるメカニズムによって薬物放出速度を高める可能性があると考えられる:(i)可溶化の増加、(ii)溶解媒体への「湿潤性」の改善、および、(iii)界面活性剤の浸出の結果としての孔形成。研究された系(ソルビトールで可塑化されたオイドラギットRL100およびRS100、薬物としてフルルビプロフェン、および、各種の界面活性剤)について、錠剤の湿潤の改善は、薬物放出において部分的な改善しか生じないが(これは、放出は、制御された溶解ではなく拡散であることを暗に示す)、オイドラギット(R)RLの作用よりもオイドラギット(R)RSの作用のほうが大きく、一方で、放出に対する最大の影響は、より高い可溶性を有する界面活性剤のために、マトリックスに崩壊が起こり、マトリックス内に溶解媒体が到達することによると結論付けられる。これは、ポリマーラテックスは界面活性剤と共に製造することが容易であるために、界面活性剤非含有のものに比べて製薬のコーティングとして適切である可能性があるというラテックスフィルムの研究と、明白な関連性を示す。2種のポリマー間で差が見出され、すなわちオイドラギット(R)RSのみが、アニオン性/カチオン性界面活性剤と薬物との相互作用を示した。これは、ポリマー上の第四アンモニウムイオンのレベルが異なっていることに起因する。
【0167】
また、薬物を含まないポリマーでコーティングされたポリマー/薬物マトリックスからなる複合材料の装置も存在する。このような装置は水性オイドラギット(R)の格子で構成されており、コアからシェルを介して薬物が拡散することによる連続的な放出を提供することがわかっている。同様に、薬物を含み、胃液で浸食されるシェルでコーティングされたポリマーのコアも生産されている。薬物の放出速度は、比較的直線状であり、シェルの厚さに反比例することが見出されており(律速となるシェルを介した拡散プロセスの関数)、それに対してコア単独からの放出は時間と共に減少することが見出されている。
【0168】
マイクロスフェア
中空のマイクロスフェアの製造方法が説明されている。中空のマイクロスフェアは、薬物とポリマーとを含むエタノール/ジクロロメタン溶液を製造することによって形成される。これを水に注いで、コアセルベーションタイプのプロセスによって、分散されたポリマー/薬物/溶媒粒子を含むエマルジョンを形成し、このエマルジョンからエタノールが迅速に放散し、それによりポリマーが液滴の表面に沈殿して、ジクロロメタンに溶解させた薬物を包囲する硬いシェルを有する粒子が得られる。次に、粒子内にジクロロメタンの気相を生成させ、続いてシェルを介して拡散させると、水相の表面に気泡が観察される。次に、中空の球体に、減圧下で水を充填し、この水は乾燥期間によって除去することができる。水中に薬物は見出されなかった。また、高度に多孔質のマトリックスタイプのマイクロスフェアも説明されている。マトリックスタイプのマイクロスフェアは、薬物とポリマーとをエタノールに溶解させることによって製造されている。これを水に添加した際に、エマルジョンの液滴からエタノールが放散し高度に多孔質の粒子が残留した。このようなマイクロスフェアの提唱されている使用は、胃で使用するための浮動性の薬物送達装置としてである。
【0169】
ペンダント状の装置
水性乳化重合によって製造されたポリ(アクリラート)エステルラテックス粒子へのエステル結合によって、鎮痛薬や抗うつ薬などの各種の薬物を付着させる手段が開発されている。これらの格子は、イオン交換樹脂を通過することによってポリマー末端基がそれらの強酸の形態に変換されると、エステル結合の加水分解によって薬物の放出を自己触媒することができる。
【0170】
薬物はポリマーに付着され、単量体もペンダント状の薬物を付着させて合成される。薬物が、不安定な化学結合で生体適合性ポリマーに結合した剤形が製造されており、例えば、置換された無水物(それ自身、酸塩化物と薬物、すなわち塩化メタクリロイルとメトキシ安息香酸のナトリウム塩とを反応させることによって製造された)から製造されたポリ無水物を用いて、第二のポリマー(オイドラギット(R)RL)とマトリックスを形成し、そこから胃液中での加水分解で薬物が放出される。また、製薬用アミンのキャリアーとしての使用に適した高分子のシッフ塩基の使用も説明されている。
【0171】
腸溶性フィルム
腸溶コーティングは、pH感受性ポリマーからなる。典型的には、このようなポリマーはカルボキシル化されており、低いpHで極めて少量の水と相互作用するが、高いpHでは、このようなポリマーは、イオン化され、ポリマーの膨潤または溶解を引き起こす。それゆえに、コーティングは、胃の酸性環境では無傷のままであり、このような環境から薬物を保護するか、または、薬物から胃を保護するかのいずれかであるが、腸のより高いアルカリ性の環境では溶解するように設計することができる。
【0172】
浸透圧制御された装置
浸透圧ポンプは貯蔵装置に類似しているが、周囲の媒体から半透過性の膜を介して水を吸収するように作用する浸透性の物質(例えば、塩の形態の活性物質)を含む。このような装置は、基本的な浸透圧ポンプと呼ばれており、すでに説明されている。装置内で圧力が生じ、その圧力により、溶質の拡散を最小化し、一方で、浸透圧を減少させ、装置の寸法を変化させる作用を有する可能性がある静水圧頭の発生を防ぐように設計されたサイズの開口部を介して、装置から活性物質を流出させる。装置の内部体積は一定のままであり、装置中に過量の固体または飽和溶液が存在するが、放出速度は、一定のままであり、溶媒が取り込んだ体積と等しい体積を運搬する。
【0173】
電気刺激による放出装置
例えば外部から電気刺激がかけられ、pH変化を引き起こすと膨潤する高分子電解質ゲルを用いた一体式の装置が製造されている。適用された電流を変化させることによって放出を調節して、一定またはパルス型の放出プロファイルを形成することができる。
【0174】
ヒドロゲル
ヒドロゲルは、薬物のマトリックスで使用することに加えて、多数の生物医学的な適用、例えばソフトコンタクトレンズや、様々な軟質のインプラントなどにおける使用が見出されている。
【0175】
放出制御型のセファロスポリン組成物の使用方法
本発明のその他の形態によれば、痛み、および/または、炎症に罹った患者を治療する方法が提供され、本方法は、治療上有効な量の本発明のセファロスポリン組成物を、固形の経口の剤形で投与する工程を含む。本発明の方法の利点としては、従来の複数回のIR用法に必要な投与の頻度を減少させつつ、パルス型の血漿プロファイルにより生じる利点を維持すること、または、血漿濃度のレベルの変動をなくすか、または最小化することが挙げられる。このような投与頻度の減少は、患者のコンプライアンスに関して有利であり、さらに、本発明の方法によって可能になった投与頻度の減少は、医療に携わる人が薬物投与に費やす時間を少なくするため医療費の低減に寄与すると予想される。
【0176】
以下の実施例において、全てのパーセンテージは、特に他の指定がない限り重量に基づく。実施例にわたり用いられる用語「純水」は、水ろ過系を通過させて精製された水を意味する。当然ながら、これらの実施例は単に説明のためであり、添付の請求項の範囲によって定義される本発明の本質および範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。
【0177】
実施例1
セフポドキシムプロキセチルを含むマルチ粒子の放出制御組成物
本発明に係るセフポドキシムプロキセチルを含む即時放出される部分と放出制御される部分とを含むマルチ粒子の放出制御組成物を以下のように製造した。
【0178】
(a)即時放出される部分
セフポドキシムプロキセチルの溶液(50:50のラセミ混合物)は、表1に記載の配合のいずれかに従って製造される。次に、例えばグラット(Glatt)GPCG3(グラット,プロテック社(Glatt,Protech Ltd.),レスター,イギリス)流動床コーティング装置を用いて、メチルフェニデート溶液を、固体重量の増加が約16.9%のレベルになるまでノンパレル種上にコーティングし、即時放出される部分のIR粒子を形成した。
【0179】
【表5】

【0180】
(b)放出制御される部分
セフポドキシムプロキセチルを含む遅延放出粒子は、表2に詳細に示された通りの放出制御膜溶液を用いて上記の実施例1(a)に従って製造された即時放出型粒子をコーティングすることによって製造された。このような即時放出型粒子は、例えば流動床装置を用いて、約30%重量の増量が達成されるまで、様々なレベルに被覆された。
【0181】
【表6】

【0182】
(c)即時および遅延放出粒子のカプセル化
上記の実施例1(a)および(b)に従って製造された即時および遅延放出粒子は、例えばボッシュ(Bosch)GKF4000Sカプセル化装置を用いて、総体的な投与量が20mgの濃度になるようにサイズ2のハードゼラチンカプセル中にカプセル封入された。セフポドキシムプロキセチルの総体的な投与量濃度の20mgは、即時放出される部分から10mg、および、放出制御される部分から10mgで構成された。
【0183】
実施例2
セフポドキシムプロキセチルを含むマルチ粒子の放出制御組成物
即時放出される部分と、放出制御マトリックス材料を有する放出制御される部分とを含む、本発明に係るマルチ粒子の放出制御型のセフポドキシムプロキセチル組成物を、表7(a)および(b)に示される配合に従って製造した。
【0184】
【表7】

【0185】
【表8】

【0186】
当業者には当然と思われるが、本発明の方法および組成物に、本発明の本質または範囲から逸脱することなく様々な改変および変更を施すことができる。従って、本発明の改変および変更が、添付の請求項およびそれらと等価なものの範囲内に当てはまるのであれば、本発明はそれらを包含することとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)約2000nm未満の有効平均粒度を有するセファロスポリンの粒子;および、
(b)少なくとも1種の表面安定剤、
を含む、安定なナノ粒子状のセファロスポリン組成物。
【請求項2】
前記セファロスポリンが、セフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記セファロスポリンが、セフポドキシムプロキセチルである、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記セファロスポリン粒子が、結晶相、非晶質相、半結晶性の相、半非晶質の相、および、それらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記セファロスポリン粒子の有効平均粒度が、約1900nm未満、約1800nm未満、約1700nm未満、約1600nm未満、約1500nm未満、約1400nm未満、約1300nm未満、約1200nm未満、約1100nm未満、約1000nm未満、約900nm未満、約800nm未満、約700nm未満、約600nm未満、約500nm未満、約400nm未満、約300nm未満、約250nm未満、約200nm未満、約100nm未満、約75nm未満、および、約50nm未満からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記セファロスポリン粒子が、従来のセファロスポリン組成物と比較して強化された生物学的利用率有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物が:
(a)経口錠剤、カプセル、小容器、溶液、液状分散体、ゲル、エアロゾル、軟膏、クリーム、および、それらの混合物からなる群より選択される剤形に製剤化されるか;
(b)放出制御製剤、速溶製剤、凍結乾燥製剤、遅延放出製剤、徐放性製剤、パルス放出製剤、および、即時放出製剤と放出制御製剤との混合型からなる群より選択される剤形に製剤化されるか;または、
(c)(a)と(b)との組み合わせ、
である、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が、1種またはそれより多い製薬上許容できる賦形剤、キャリアー、または、それらの組み合わせをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
(a)前記セファロスポリンが、セファロスポリン、および、少なくとも1種の表面安定剤の合計の総重量に基づき(それ以外の賦形剤は含まない)、約99.5重量%〜約0.001重量%、約95重量%〜約0.1重量%、および、約90重量%〜約0.5重量%からなる量で存在するか;
(b)少なくとも1種の前記表面安定剤が、セファロスポリン、および、少なくとも1種の表面安定剤の合計の乾燥重量(それ以外の賦形剤は含まない)に基づき、約0.5重量%〜約99.999重量%、約5.0%〜約99.9重量%、および、約10%〜約99.5重量%の量で存在するか;または、
(c)(a)と(b)との組み合わせ、
である、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記表面安定剤が、非イオン性表面安定剤、アニオン性表面安定剤、カチオン性表面安定剤、両性イオン性表面安定剤、および、イオン性表面安定剤からなる群より選択される、請求項11に記載の組成物。
【請求項11】
前記表面安定剤が、塩化セチルピリジニウム、ゼラチン、カゼイン、ホスファチド、デキストラン、グリセロール、アラビアゴム、コレステロール、トラガカント、ステアリン酸、塩化ベンザルコニウム、ステアリン酸カルシウム、モノステアリン酸グリセロール、セトステアリルアルコール、セトマクロゴール乳化ワックス、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ステアリン酸ポリオキシエチレン、コロイド状二酸化ケイ素、リン酸塩、ドデシル硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、フタル酸ヒプロメロース、非晶質セルロース、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、トリエタノールアミン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、エチレンオキシドとホルムアルデヒドとの4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェノールポリマー、ポロキサマー;ポロキサミン、電荷を有するリン脂質、ジオクチルスルホスクシナート、スルホコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルアリールポリエーテルスルホナート、ステアリン酸スクロースとジステアリン酸スクロースとの混合物、p−イソノニルフェノキシポリ−(グリシドール)、デカノイル−N−メチルグルカミド;n−デシルβ−D−グルコピラノシド;n−デシルβ−D−マルトピラノシド;n−ドデシルβ−D−グルコピラノシド;n−ドデシルβ−D−マルトシド;ヘプタノイル−N−メチルグルカミド;n−ヘプチル−β−D−グルコピラノシド;n−ヘプチルβ−D−チオグルコシド;n−ヘキシルβ−D−グルコピラノシド;ノナノイル−N−メチルグルカミド;n−ノイルβ−D−グルコピラノシド;オクタノイル−N−メチルグルカミド;n−オクチル−β−D−グルコピラノシド;オクチルβ−D−チオグルコピラノシド;リゾチーム、PEG−リン脂質、PEG−コレステロール、PEG−コレステロール誘導体、PEG−ビタミンA、PEG−ビタミンE、リゾチーム、酢酸ビニルとビニルピロリドンとのランダムコポリマー、カチオン性ポリマー、カチオン性バイオポリマー、カチオン性多糖類、カチオン性セルロース系の、カチオン性アルギン酸塩、カチオン性非高分子化合物、カチオン性リン脂質、カチオン脂質、ポリメチルメタクリラートトリメチルアンモニウム臭化物、スルホニウム化合物、ポリビニルピロリドン−2−ジメチルアミノエチルメタクリラートジメチル硫酸塩、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム臭化物、ホスホニウム化合物、第四級アンモニウム化合物、ベンジル−ジ(2−シクロエチル)エチルアンモニウム臭化物、ヤシ脂肪酸トリメチルアンモニウム塩化物、ヤシ脂肪酸トリメチルアンモニウム臭化物、ヤシ脂肪酸メチルジヒドロキシエチルアンモニウム塩化物、ヤシ脂肪酸メチルジヒドロキシエチルアンモニウム塩化物、デシルトリエチルアンモニウム塩化物、デシルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩化物、デシルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩化物/臭化物、C12〜15ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩化物、C12〜15ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩化物/臭化物、ヤシ脂肪酸ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩化物、ヤシ脂肪酸ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム臭化物、ミリスチルトリメチルアンモニウムメチル硫酸塩、ラウリルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、ラウリルジメチルベンジルアンモニウム臭化物、ラウリルジメチル(エテンオキシ)アンモニウム塩化物、ラウリルジメチル(エテンオキシ)アンモニウム臭化物、N−アルキル(C12〜18)ジメチルベンジルアンモニウム塩化物、N−アルキル(C14〜18)ジメチル−ベンジルアンモニウム塩化物、N−テトラデシルジメチルベンジルアンモニウム塩化物・一水和物、ジメチルジデシルアンモニウム塩化物、N−アルキルおよび(C12〜14)ジメチル1−ナフチルメチルアンモニウム塩化物、ハロゲン化トリメチルアンモニウム、アルキル−トリメチルアンモニウム塩、ジアルキル−ジメチルアンモニウム塩、ラウリルトリメチルアンモニウム塩化物、エトキシ化されたアルキルアミドアルキルジアルキルアンモニウム塩、エトキシ化されたトリアルキルアンモニウム塩、ジアルキルベンゼンジアルキルアンモニウム塩化物、N−ジデシルジメチルアンモニウム塩化物、N−テトラデシルジメチルベンジルアンモニウム塩化物・一水和物、N−アルキル(C12〜14)ジメチル1−ナフチルメチルアンモニウム塩化物、ドデシルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、ジアルキルベンゼンアルキルアンモニウム塩化物、ラウリルトリメチルアンモニウム塩化物、アルキルベンジルメチルアンモニウム塩化物、アルキルベンジルジメチルアンモニウム臭化物、C12トリメチルアンモニウム臭化物、C15トリメチルアンモニウム臭化物、C17トリメチルアンモニウム臭化物、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウム塩化物、ポリ−ジアリルジメチルアンモニウム塩化物(DADMAC)、ジメチルアンモニウム塩化物、アルキルジメチルアンモニウムハロゲン化物、トリセチルメチルアンモニウム塩化物、デシルトリメチルアンモニウム臭化物、ドデシルトリエチルアンモニウム臭化物、テトラデシルトリメチルアンモニウム臭化物、メチルトリオクチルアンモニウム塩化物、POLYQUAT10TM、臭化テトラブチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム臭化物、コリンエステル、塩化ベンザルコニウム、塩化ステアラルコニウム化合物、セチルピリジニウム臭化物、塩化セチルピリジニウム、四級化ポリオキシエチルアルキルアミンのハロゲン化物の塩、MIRAPOLTM、ALKAQUATTM、アルキルピリジニウム塩;アミン、アミン塩、酸化アミン、イミドアゾリニウム塩、プロトン化された第四級アクリルアミド、メチル化された第四級ポリマー、および、カチオン性グアールからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
細菌感染の治に有用な療1種またはそれより多い活性物質をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記1種またはそれより多い活性物質が抗生物質である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記組成物が、給餌条件下で投与された場合、絶食条件と比較して有意に異なる吸収レベルを生じない、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
前記組成物の薬物動態プロファイルが、前記組成物を摂取する被検者の給餌または絶食条件によって有意な影響を受けない、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
絶食条件での被検体への前記組成物の投与が、給餌条件での被検体への前記組成物の投与と生体内利用率が等しい、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
ナノ粒子状のセファロスポリンの製造方法であって、約2000nm未満の有効平均粒度を有するナノ粒子状のセファロスポリン組成物が提供されるのに十分な時間と条件下で、セファロスポリンの粒子と、少なくとも1種の表面安定剤とを接触させることを含む、上記製造方法。
【請求項18】
前記セファロスポリンが、セフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記セファロスポリンが、セフポドキシムプロキセチルである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記接触させることが、粉砕、湿式粉砕、均質化、凍結、エマルジョンテンプレート、または、沈殿を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
細菌性疾患の治療方法であって:
(a)約2000nm未満の有効平均粒度を有するセファロスポリンの粒子;および、
(b)少なくとも1種の表面安定剤、
を含むナノ粒子状のセファロスポリン組成物の投与を含む、上記方法。
【請求項22】
前記セファロスポリンが、セフポドキシム、または、それらの塩もしくは誘導体である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記セファロスポリンが、セフポドキシムプロキセチルである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記セファロスポリン粒子の有効平均粒度が、約1900nm未満、約1800nm未満、約1700nm未満、約1600nm未満、約1500nm未満、約1000nm未満、約1400nm未満、約1300nm未満、約1200nm未満、約1100nm未満、約900nm未満、約800nm未満、約700nm未満、約600nm未満、約500nm未満、約400nm未満、約300nm未満、約250nm未満、約200nm未満、約100nm未満、約75nm未満、および、約50nm未満からなる群より選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
セファロスポリンを含む粒子の群を含む制御放出性組成物であって、該粒子は、放出調節膜、またはその代わりに、またはそれに加えて、放出調節マトリックス材料を含み、それにより、該組成物が被検体に経口送達された後、該組成物が、セファロスポリンをパルス式で、または、連続的な方式で送達される、上記組成物。
【請求項26】
前記群が、徐々に崩壊する製剤である、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
前記粒子が、放出調節膜を含む、請求項25に記載の組成物。
【請求項28】
前記粒子が、放出調節マトリックス材料を含む、請求項25に記載の組成物。
【請求項29】
前記粒子が、前記セファロスポリンを浸食によって周囲環境に放出する製剤と連結されている、請求項27または28に記載の組成物。
【請求項30】
エンハンサーをさらに含む、請求項25に記載の組成物。
【請求項31】
前記粒子が、ハードゼラチンまたはソフトゼラチンカプセルに含まれる、請求項25に記載の組成物。
【請求項32】
前記粒子が、小型の錠剤の形態である、請求項25に記載の組成物。
【請求項33】
前記粒子が圧縮されて、前記錠剤の層を形成する、錠剤の形態の請求項25に記載の組成物。
【請求項34】
前記粒子が、迅速に溶解する剤形で提供される、請求項25に記載の組成物。
【請求項35】
速溶解性錠剤の形態である、請求項25に記載の組成物。
【請求項36】
前記粒子が、6〜12時間の時間遅延後のセファロスポリンのパルス放出に有効なpH依存性ポリマーコーティングを含む、請求項25に記載の組成物。
【請求項37】
前記ポリマーコーティングが、メタクリラートコポリマーを含む、請求項36に記載の組成物。
【請求項38】
前記ポリマーが、時間遅延後のセファロスポリンのパルスを達成するするのに十分な比率で、メタクリラートとアンモニオメタクリラートコポリマーとの混合物を含む、請求項36に記載の組成物。
【請求項39】
前記比率が、約1:1である、請求項38に記載の組成物。
【請求項40】
前記セファロスポリンが、ナノ粒子状の形態である、請求項25に記載の組成物。
【請求項41】
前記組成物が、給餌条件下で投与された場合、絶食条件と比較して有意に異なる吸収レベルを生じない、請求項40に記載の組成物。
【請求項42】
前記組成物の薬物動態プロファイルが、前記組成物を摂取する被検者の給餌または絶食条件によって有意な影響を受けない、請求項40に記載の組成物。
【請求項43】
絶食条件における前記組成物の被検者への投与が、給餌状態における前記組成物の被検者への投与と生体内利用率が等しい、請求項40に記載の組成物。
【請求項44】
制御放出性組成物であって:
(A)セファロスポリンの第一の群を含む第一の部分;および、
(B)セファロスポリンの後続の群を含む後続の部分;
を含み、該組成物は、セファロスポリンをパルス式で、または、連続的な方式で送達することができる、制御放出性組成物。
【請求項45】
前記第一の部分が、セファロスポリンの即時放出を可能にする、請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
前記第一の部分が、時間遅延型の即時放出される部分である、請求項44に記載の組成物。
【請求項47】
前記後続の部分が、放出調節膜、またはその代わりに、またはそれに加えて、放出調節マトリックス材料を含む、請求項44に記載の組成物。
【請求項48】
前記後続の部分が、時間遅延型の即時放出される部分である、請求項44に記載の組成物。
【請求項49】
前記第一の部分が、時間遅延型の即時放出される部分である、請求項44に記載の組成物。
【請求項50】
セファロスポリンをパルス式で送達する、請求項44に記載の組成物。
【請求項51】
セファロスポリンを連続的な方式で送達する、請求項44に記載の組成物。
【請求項52】
前記部分の少なくとも1つに存在するセファロスポリンが、ナノ粒子状のセファロスポリンである、請求項44に記載の組成物。
【請求項53】
治療上有効な量の請求項25に記載の組成物を投与することを含む、骨粗鬆症の予防および/または治療方法。
【請求項54】
治療上有効な量の請求項44に記載の組成物を投与することを含む、骨粗鬆症の予防および/または治療方法。
【請求項55】
安定なナノ粒子組成物であって:
(a)約2000nm未満の有効平均粒度を有するセファロスポリンを含む粒子;および、
(b)少なくとも1種の表面安定剤、
を含み、哺乳動物に投与する際に、同じセファロスポリンの非ナノ粒子状の剤形の投与量より少ない投与量で治療結果が得られる、上記組成物。
【請求項56】
セファロスポリンを含む組成物であって:
(a)投与後の哺乳動物被検体の血漿で分析した場合、同じ投与量で投与された同じセファロスポリンの非ナノ粒子製剤のCmaxより大きいセファロスポリンのCmaxを有するか;
(b)投与後の哺乳動物被検体の血漿で分析した場合、同じ投与量で投与された同じセファロスポリンの非ナノ粒子製剤のAUCより大きいセファロスポリンのAUCを有するか;
(c)投与後の哺乳動物被検体の血漿で分析した場合、同じ投与量で投与された同じセファロスポリンの非ナノ粒子製剤のTmaxより低いセファロスポリンのTmaxを有するか;または、
(d)あらゆる(a)、(b)および(c)の組み合わせ、
である、上記組成物。

【公表番号】特表2008−540691(P2008−540691A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−525989(P2008−525989)
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/018835
【国際公開番号】WO2008/010784
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(507250508)エラン・ファルマ・インターナショナル・リミテッド (23)
【Fターム(参考)】