説明

セメント流動物の圧送方法及びその装置並びにセメント系混合物の吹付け工法及びその装置

【課題】セメント流動物の圧送中における管内でのスラッジの堆積を効果的に防止することができるセメント流動物の圧送方法及びその装置並びにセメント系混合物の吹付け工法及びその装置を提供すること。
【解決手段】少なくともセメント及び水を含むセメント流動物を圧送するための圧送用ポンプ18またはこの圧送用ポンプ18に接続され前記セメント流動物が内部を流れる配管21,24を冷却する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、骨材とセメントミルクを吹付けノズルよりも上流側に配置した混合手段まで別々に圧送し、混合手段で形成されたモルタルやコンクリート等のセメント系混合物を吹付けノズルから施工対象に吹き付ける作業に用いて好適なセメント流動物の圧送方法及びその装置並びにセメント系混合物の吹付け工法及びその装置に関する。
尚、本明細書では、少なくとも水とセメントと骨材(細骨材、粗骨材の別を問わない)を含むものを「セメント系混合物」と定義し、少なくとも水とセメントとを含むものを「セメント流動物」と定義し、水とセメント及び必要に応じてセメント混和剤からなるものを「セメントミルク」と定義してこれらの用語を使用する。つまり、「セメント流動物」は「セメント系混合物」及び「セメントミルク」の両方を包含する。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、骨材とセメントミルクを別々に圧送するセメント系混合物(モルタルやコンクリート)の吹付け工法を開発し、この工法に関する様々な技術を既に提案している(例えば特許文献1,2参照)。この工法は、水とセメントと骨材を混練した上でその粘度の高い混練物を圧送する一般的な吹付け工法に比べ、管路抵抗が低く抑えられ、長距離・高揚程圧送が可能になる利点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4229260号公報
【特許文献2】特開2005−155069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記吹付け工法を行う際に、混合手段に向けてのセメントミルクの圧送中に圧送用ポンプ付近の管内にスラッジ状の物質が堆積するという現象が特に夏場にひどくみられることがある。本発明者らが確認したところ、その物質は水和反応で固化しかけたセメントではなく、セメントミルク中のセメント微粒子の単なる集合体と思われる粘土状をしていた。このことから、セメントミルクの圧送中に、何らかの条件が重なるとセメント分のスラッジが徐々に沈降して管内に堆積するものと考えられるが、その条件は未だ不明である。
【0005】
一方で、上記の堆積現象は、その進行を放置しておくと管内の流路が狭められていき、やがてセメントミルクの圧送流量が一定値とならなくなったり管内が閉塞したりするといった問題を引き起こす虞があることから、決して軽視することのできないものである。しかも、堆積したスラッジを除去するための管内清掃は極めて煩雑である。そして、上記のような現象は、セメントミルクの圧送中のみならず、広くセメント流動物の圧送中に生じるものと考えられる。
【0006】
本発明は上述の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、セメント流動物の圧送中における管内でのスラッジの堆積を効果的に防止することができるセメント流動物の圧送方法及びその装置並びにセメント系混合物の吹付け工法及びその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るセメント流動物の圧送方法は、少なくともセメント及び水を含むセメント流動物を圧送するための圧送用ポンプまたはこの圧送用ポンプに接続され前記セメント流動物が内部を流れる配管を冷却する(請求項1)。
【0008】
上記セメント流動物の圧送方法において、前記圧送用ポンプまたは前記配管における冷却部位が5℃〜25℃となるように冷却することが好ましい(請求項2)。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係るセメント系混合物の吹付け工法は、セメントを含まない骨材とセメントミルクとをそれぞれの供給源から別々に圧送し、これらを混合してセメント系混合物を得、そのセメント系混合物の吹付けを行うセメント系混合物の吹付け工法であって、供給源にある前記セメントミルクの圧送に、請求項1あるいは2に記載のセメント流動物の圧送方法を用いる(請求項3)。
【0010】
一方、上記目的を達成するために、本発明に係るセメント流動物の圧送装置は、少なくともセメント及び水を含むセメント流動物を圧送するための圧送用ポンプと、この圧送用ポンプに接続され前記セメント流動物が内部を流れる配管と、前記圧送用ポンプまたは前記配管を冷却する冷却手段とを備えた(請求項4)。
【0011】
上記セメント流動物の圧送装置において、前記冷却手段は、前記圧送用ポンプまたは前記配管における冷却部位が5℃〜25℃となるように冷却するものであることが好ましい(請求項5)。
【0012】
上記目的を達成するために、本発明に係るセメント系混合物の吹付け装置は、セメントを含まない骨材を圧送するための骨材圧送機と、前記骨材とは別にセメントミルクを圧送するための請求項4または5に記載のセメント流動物の圧送装置と、前記骨材と前記セメントミルクとを混合する混合手段と、前記混合手段により得られるセメント系混合物を吹き付けるための吹付ノズルとを備えた(請求項6)。
【発明の効果】
【0013】
請求項1〜6に係る発明では、セメント流動物の圧送中における管内でのスラッジの堆積を効果的に防止することができるセメント流動物の圧送方法及びその装置並びにセメント系混合物の吹付け工法及びその装置が得られる。
【0014】
すなわち、請求項1〜6に係る発明では、セメント流動物を圧送するための圧送用ポンプまたはこの圧送用ポンプに接続され前記セメント流動物が内部を流れる配管を冷却するのであり、この冷却により、スラッジの堆積が効果的に防止される。斯かる構成によってスラッジの堆積が防止されるメカニズムについては未解明であるが、上記冷却により、圧送用ポンプあるいはこれに接続された配管内を通るセメント流動物の粘度が上がり、セメント微粒子の沈降が防がれることになるためであると考えられる。
【0015】
そして、請求項1〜6に係る発明では、セメント流動物の圧送に際してスラッジの堆積が防止されるので、従来定期的に行われている管内清掃の回数や時間を減らし、ひいては無くすこともできるのであって、清掃に係る労力が低減し、このことは施工効率の向上に結びつく。
【0016】
また、請求項1〜6に係る発明は、圧送されるセメント流動物の流量や濃度を一定に維持することができるので、施工品質の確保や向上にも資する。
【0017】
さらに、請求項1〜6に係る発明は以下のような効果をも奏する。すなわち、スラッジによる管の閉塞が生じた場合、吹付けを停止してスラッジを除去しなければならず、この間に管の他所に詰まりが生じたときには、その詰まり箇所の特定や詰まりの除去(圧送能力回復作業)も必要となる。そして、本出願人が提唱する上記吹付け工法では、超長距離の吹付けを行える反面、そのような吹付けを行うときには長尺化した管(ホース)を用いることになり、施工場所が山中であるとその詰まり箇所に辿り着くまでに相当時間が掛かる上、詰まり除去作業を急斜面で行わなければならない場合には時間の浪費に止まらず作業員の身に危険が及ぶことまでが問題として持ち上がる。しかし、請求項1〜6に係る発明によれば、スラッジによって管内が完全閉塞する可能性が皆無に等しくなるので、管内清掃の1、2度の不実施が直ちに、圧送能力回復作業のために施工が例えば丸一日以上滞ったり、作業員の生命が危険に晒されたり、といったような大問題に結び付くことにはならず、施工性や安全性の向上が図られることになり、例えば一日を通して途中に清掃時間を設けることなくセメント流動物の圧送の連続実施することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施の形態に係るセメント系混合物の吹付け工法及びその装置の構成を概略的に示す全体構成説明図である。
【図2】前記装置の構成を概略的に示す要部構成説明図である。
【図3】前記装置の構成を概略的に示す要部正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
本実施形態に係るセメント系混合物の吹付け工法(以下、吹付け工法と略称する)は、図1に示すように、骨材圧送機1から供給される骨材(本例では砂)2及び水3と、セメント流動物圧送装置4によって圧送されるセメントミルクとを混合して得られたセメント系混合物5を法面Nに吹き付けて法枠6を形成するためのものである。
【0021】
具体的には、法面Nに金網などのネット7を張設すると共に、このネット7上に鉄筋8を格子状に配置して法枠吹付部を形成し、この法枠吹付部の空間部に養生シート9を配置する一方、格子状の鉄筋8を覆うようにセメント系混合物5を吹き付けて格子状の法枠6を形成し、その後、養生シート9を剥がし、かつ、植物種子や肥料を含む植生基材10を法枠6に吹き付けて、法面Nの緑化保護を図る。
【0022】
なお、この実施形態では、セメント系混合物5が、セメントと、細骨材としての砂と、水とを混入させたモルタル材料(通常は重量配合比がセメント:砂:水=1:4:0.5である)である場合について説明するが、この発明は、例えば、セメントと、細骨材としての砂と、粗骨材としての砂利、礫及び砕石等と、水とを混入させたコンクリート材料をセメント系混合物5として用いる場合にも適用可能である。
【0023】
そして、本実施形態の吹付け工法は、図1に示すセメント系混合物の吹付け装置(以下、吹付け装置と略称する)を用いて行うことができる。
【0024】
この吹付け装置は、圧縮エアを供給するエアコンプレッサー11が接続され、セメント(セメントミルク)を含まない骨材2及び水3を圧送するための骨材圧送機(骨材2及び水3の供給源)1と、骨材2及び水3とは別にセメントミルクを圧送するためのセメント流動物圧送装置4とを備える。そして、骨材圧送機1から配管(ホース)12を介して混合手段としての可搬式の混合装置13に骨材2及び水3が供給されると共に、セメント流動物圧送装置4から配管(ホース)14を介して混合装置13にセメントミルクが供給される。混合装置13に供給された骨材2、水3及びセメントミルクは混合され、その後、配管(ホース)15を通って吹付ノズル16からセメント系混合物5として鉄筋8を覆うように吹き付けられる。
【0025】
次に、スラッジの堆積を効果的に防止するようにした本実施形態のセメント流動物圧送装置4の構成について、図2、図3を参照しながら説明する。
【0026】
セメント流動物圧送装置4は、図2に示すように、攪拌羽根17aを有するミキサー17を備え、ミキサー17にはセメントと水及び必要に応じてセメント混和剤が供給され、これらはミキサー17内で混合されてセメントミルクとされた後、配管を経て圧送用ポンプ18へと送られる。すなわち、ミキサー17はセメントミルクの供給源である。
【0027】
ここで、本実施形態では、ミキサー17が二つ設けられ、二つのミキサー17内にそれぞれ挿入配置された配管19は流路切換手段としての三方電磁弁20に接続され、この三方電磁弁20の下流側に接続された導入管21が圧送用ポンプ18に繋がっている。従って、一方のミキサー17内のセメントミルクを圧送用ポンプ18へと吸入している間に、他方のミキサー17内でセメントミルクの混練を行うことができ、三方電磁弁20を適宜に切り換えればセメントミルクを連続供給することが可能である。
【0028】
圧送用ポンプ18としては、図2にその概要を示すように、ローター22の回転によりポンピングチューブ23を弾性変形させて、被搬送物(本例ではセメントミルク)のポンピングチューブ23への吸入と、吸入した被搬送物のポンピングチューブ23からの吐出とを行うスクィーズ式ポンプが使用されている。
【0029】
圧送用ポンプ18の下流側に接続された配管24にはエアチャンバ25が設けられ(図3参照)、圧送用ポンプ18から送出されるセメントミルクは、エアチャンバ25によって脈動を吸収・低減されながら、混合装置13に向けて一定の流量で圧送されることになる。尚、図2、図3において、26は圧力計である。また、配管24は、少なくとも圧送用ポンプ18に接続された部位(上流端)からエアチャンバ25が設けられる部位まで略直線状に延びている。
【0030】
そして、従来のセメント流動物圧送装置では、圧送用ポンプ18の下流側に接続された配管24内の比較的上流側の領域(特にエアチャンバ25の直後)においてスラッジの堆積現象が特に夏場にひどくみられたのであり、本実施形態では、このスラッジの堆積を防止するために、圧送用ポンプ18及びこの圧送用ポンプ18に接続された配管24を冷却する。
【0031】
すなわち、図2及び図3に示すように、圧送用ポンプ18の下部及び配管24(冷却部位)を水槽27内に配置し、この水槽27内に供給する水により圧送用ポンプ18及び配管24を冷却する。本実施形態では、給水管28から水槽27内に水を常時供給し続け、水槽27に収まらない水はオーバーフローさせる。尚、水槽27には、配管24を挿通させるための貫通孔を設けてあり、この貫通孔の内縁と配管24との間にシール部材29(図3参照)を介装している。水槽27は、圧送用ポンプ18を収容する槽(室)と配管24を収容する槽(室)とを分けて有していてもよく、どちらか一方のみでもよいが、少なくとも配管24は冷却するのが望ましい。
【0032】
そして、圧送用ポンプ18の下部及び配管24(冷却部位)が5℃〜25℃となるように、給水管28から温度が5℃〜25℃である水(常温の水あるいは冷水)を供給する。冷却温度を5℃〜25℃とするのは、5℃未満ではセメントミルクの硬化時間が徒らに長くなって施工に不利であるばかりか凍結の懸念も生じ、25℃を超えるとセメントミルクの硬化速度の上がり過ぎや粘度の下がり過ぎが問題化する虞があるためである。
【0033】
また、本実施形態では、圧送用ポンプ18及び配管24の冷却に加えて、スラッジの堆積を防止するために、配管24に加振手段としての振動発生装置30を取り付けて配管24を常時振動させる。この振動発生装置30は、電動または空気作動によって振動を発生し、この振動を配管24に付与するものであり、例えば、約20〜30kHzの低周波から約300〜400kHzの高周波を発生する低周波ないし高周波発生機(バイブレータ)、超音波発信器等である。
【0034】
上記のように圧送用ポンプ18及び配管24を冷却し、配管24を振動させることにより、スラッジの堆積が効果的に防止されることを本発明者らは確認している。斯かる構成によってスラッジの堆積が防止されるメカニズムは解明されていないが、圧送用ポンプ18を冷却すると、セメントミルクの粘度が上がり、セメント微粒子の沈降が防がれることになり、また、配管24を振動させると、沈降しようとするセメント微粒子が巻き上げられ、セメントミルクの下流側へと向かう流れに乗ることになるためであると考えられる。
【0035】
本実施形態によれば、セメントミルクの圧送に際してスラッジの堆積が防止されるので、従来定期的に行われている管内清掃の回数や時間を減らし、ひいては無くすこともできるのであって、清掃に係る労力が低減し、このことは施工効率の向上に結びつく。すなわち、施工現場における一日の仕事は準備に始まり片付けに終わるが、通常、一日の就業時間は限られており、施工の進捗に直接的に寄与する実質作業時間は、就業時間から準備と片付けに費やされる時間を差し引いたものとなる。そのため、清掃に要する時間(片付けに費やされる時間)が低減すれば、一日当たりの実質作業時間が延び、施工効率が向上することになる。また、一般的な施工現場では、昼休みを挟んで午前と午後とでそれぞれ準備と片付けが行われるのであり、従来の片付け時間は午前、午後で各々30〜60分程度であったのに対し、本実施形態で必要となる片付け時間は各々15〜30分以下であるので、一日当たりの実質作業時間を30分以上延ばすことも可能となる。
【0036】
本実施形態によればまた、圧送されるセメントミルクの流量や濃度を一定に維持することができるので、施工の品質が確保されることにもなる。
【0037】
さらに、本実施形態によればスラッジによって管内が完全閉塞する可能性が皆無に等しくなるので、管内清掃の1、2度の不実施が直ちに、圧送能力回復作業のために施工が例えば丸一日以上滞ったり、作業員の生命が危険に晒されたり、といったような大問題に結び付くことにはならず、このことが施工性や安全性の向上にも繋がり、例えば一日を通して途中に清掃時間を設けることなくセメント流動物圧送装置4の連続運転を実施することも可能となる。
【0038】
なお、本発明は、上記の実施の形態に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論である。例えば、以下のような変形例を挙げることができる。
【0039】
本実施形態では、圧送用ポンプ18及び配管24を冷却するための水を水槽27に常時供給し続けているが、間欠的に供給するようにしてもよい。また、冷却部位としても、圧送用ポンプ18の下部及び配管24に限らず、圧送用ポンプ18の他の部位や、圧送用ポンプ18の上流側に連なる配管21であってもよい。さらに、冷却手段として、水の他に、水以外の液体や、氷・ドライアイス等の固体、冷却用のガス等を用いることもできる。
【0040】
また、配管21,24等の配管を冷却する場合、例えばその配管の外側にジャケットを装着して二重管構造を形成し、配管とジャケットとの間に冷却用の水等を流すようにしてもよい。あるいは、上記二重管構造における配管とジャケットとの間の空間を真空状態に保って断熱構造を持たせるようにしてもよく、この場合、セメントミルクを形成するためにミキサー17に供給される水を冷水にすれば、この冷水による冷却作用が十二分に発揮されることになる。
【0041】
本実施形態では、配管24に常時振動を加えるようにしているが、振動を間欠的に加えるようにしてもよく、振動を加える部位も、配管24に限らず圧送用ポンプ18やその上流側の配管21等であってもよい。
【0042】
また、本実施形態では、加振手段として振動発生装置30を用いているが、これに限らず、例えば、ノズルから高圧水またはアイスブラストを配管24等に向けてジェット水流として噴射し、配管24等を振動させるジェット水噴射装置等を用いてもよい。
【0043】
また、圧送用ポンプ18、配管21,24に対する振動の付与を行わず、冷却のみを行うようにしてもよい。
【0044】
本実施形態では、圧送用ポンプ18としてスクィーズ式ポンプを用いているが、これに限らずピストン式ポンプ等の他のポンプを用いてもよい。
【0045】
本実施形態では、セメント流動物圧送装置4は上記吹付け装置を構成するものであり、セメント流動物圧送装置4の圧送対象をセメントミルクとしているが、これに限られず、例えば、セメント流動物圧送装置4の圧送対象が、セメントと水と細骨材とを含むセメント流動物であってもよい。
【0046】
なお、上述した変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0047】
18 圧送用ポンプ
21 配管
24 配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともセメント及び水を含むセメント流動物を圧送するための圧送用ポンプまたはこの圧送用ポンプに接続され前記セメント流動物が内部を流れる配管を冷却するセメント流動物の圧送方法。
【請求項2】
前記圧送用ポンプまたは前記配管における冷却部位が5℃〜25℃となるように冷却する請求項1に記載のセメント流動物の圧送方法。
【請求項3】
セメントを含まない骨材とセメントミルクとをそれぞれの供給源から別々に圧送し、これらを混合してセメント系混合物を得、そのセメント系混合物の吹付けを行うセメント系混合物の吹付け工法であって、供給源にある前記セメントミルクの圧送に、請求項1あるいは2に記載のセメント流動物の圧送方法を用いるセメント系混合物の吹付け工法。
【請求項4】
少なくともセメント及び水を含むセメント流動物を圧送するための圧送用ポンプと、この圧送用ポンプに接続され前記セメント流動物が内部を流れる配管と、前記圧送用ポンプまたは前記配管を冷却する冷却手段とを備えたセメント流動物の圧送装置。
【請求項5】
前記冷却手段は、前記圧送用ポンプまたは前記配管における冷却部位が5℃〜25℃となるように冷却する請求項4に記載のセメント流動物の圧送装置。
【請求項6】
セメントを含まない骨材を圧送するための骨材圧送機と、前記骨材とは別にセメントミルクを圧送するための請求項4または5に記載のセメント流動物の圧送装置と、前記骨材と前記セメントミルクとを混合する混合手段と、前記混合手段により得られるセメント系混合物を吹き付けるための吹付ノズルとを備えたセメント系混合物の吹付け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−122290(P2012−122290A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275372(P2010−275372)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000231431)日本植生株式会社 (88)
【出願人】(591249002)有限会社中部植生 (2)
【Fターム(参考)】