説明

セラミック用エポキシ樹脂接着剤およびセラミック役物

【課題】本発明は、外観に優れかつ接着力が強固なセラミック役物を提供することを課題とする。
【解決手段】B型粘度計によってローターNo.4、回転数30rpm、温度25℃の条件で測定した粘度が1500〜20000mPa・Sであり、かつローター回転数が6rpmの条件で測定した粘度をv6 、30rpmの条件で測定した粘度をv30とし、Ti=v6 /v30で定義されるチクソトロピー指数が1.1〜3.5であるセラミック用エポキシ樹脂接着剤5を使用し、一対のセラミック板1,1の斜めカットされた接着端面2,2相互の突合わせ部4内側に上記エポキシ樹脂接着剤5を流し込んで硬化せしめセラミック役物8とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はセラミック用エポキシ樹脂接着剤および該エポキシ樹脂接着剤を使用したセラミック役物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば建物角部の外装材としては、図2に示すように相互接着される一対のセラミック板1,1の接着縁をそれぞれ斜めカットし、該一対のセラミック板1,1の斜めカットされた接着端面2,2相互を突合わせ、該突合わせ部の内側に硬化剤を混合したエポキシ樹脂接着剤を流し込んで硬化せしめることによって該一対のセラミック板1,1相互を接着したセラミック役物8が提供されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来のセラミック役物8にあっては、該一対のセラミック板1,1の突合わせ部の内側から外側にエポキシ樹脂接着剤5が滲出して外観を悪化させると云う問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するための手段として、B型粘度計によってローターNo.4、回転数30rpm、温度25℃の条件で測定した粘度が1500〜20000mPa・Sであり、かつローター回転数が6rpmの条件で測定した粘度をv6 、30rpmの条件で測定した粘度をv30とし、Ti=v6 /v30で定義されるチクソトロピー指数が1.1〜3.5であるセラミック用エポキシ樹脂接着剤5および一対のセラミック板1,1の斜めカットされた接着端面2,2相互を突合わせ、該突合わせ部4内側に前記エポキシ樹脂接着剤5を流し込み硬化せしめてなるセラミック役物8を提供するものである。
【発明の効果】
【0005】
〔作用〕
上記エポキシ樹脂接着剤5は、粘度が1500mPa・S以上であり、かつTiが1以上であるから、一対のセラミック板1,1の突合わせ部4内側に流し込んだ場合に垂れを生じないし、また突合わせ部4の内側に塗布した場合に外側に滲出しない。また上記エポキシ樹脂接着剤5は、粘度が20000mPa・S以下であり、かつTiが3.5以下であるから、流し込み作業性が良好で均一に塗布出来る。
【0006】
〔効果〕
したがって本発明では外側にエポキシ樹脂接着剤が滲出しない外観良好でかつ接着強度も高いセラミック役物が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明を以下に詳細に説明する。
〔エポキシ樹脂接着剤〕
上記エポキシ樹脂接着剤として主として使用されるエポキシ樹脂としては、例えばエピハロヒドリン(エピクロルヒドリン等)またはジハロヒドリン(グリセリンジクロルヒドリン等)と、炭素数6〜50またはそれ以上の多価(2〜6価またはそれ以上)フェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、レゾルシノール、ハイドロキノンおよびカテコール、ならびにこれらの核置換物、ハロゲン化物等)、あるいは炭素数2〜100の多価(2〜6価またはそれ以上)アルコール(アルカンポリオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等)、数平均分子量3000以下のポリアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜4)グリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール等)等)との反応によって得られるポリグリシジルエーテル、あるいはエピハロヒドリンまたはジハロヒドリンと、炭素数6〜20またはそれ以上で2〜6価またはそれ以上の脂肪族もしくは芳香族ポリカルボン酸類(シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸およびそれらのハロゲン化物等)との反応によって得られるポリグリシジルエステル等が挙げられる。
【0008】
上記エポキシ樹脂の硬化剤として使用されるのは、ポリアミン系硬化剤としては、炭素数2〜18の脂肪族ポリアミン、炭素数4〜15の脂環式ポリアミン、炭素数6〜20の芳香族ポリアミン、炭素数4〜15の複素環式ポリアミン、ポリアミドアミン系硬化剤等が挙げられる。
【0009】
上記脂肪族ポリアミンとしては炭素数2〜6のアルキレンジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン等)、ポリアルキレンポリアミン(アルキレン基の炭素数が2〜6のジアルキレントリアミン〜ヘキサアルキルヘプタミン)、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン等、およびこれ等のアルキル(アルキル基の炭素数1〜4)もしくはヒドロキシアルキル(ヒドロキシアルキル基の炭素数2〜4)置換体(ジアルキル(アルキル基の炭素数1〜4)アミノプロピルアミン、アミノエチルエタノールアミン等)、ジエチレングリコールビスプロピレンジアミン、炭素数8〜15の芳香環含有脂肪族ポリアミン(メタキシリレンジアミン等)が挙げられる。
【0010】
上記脂環式ポリアミンとしては、イソフォロンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノンボランジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、メタキシリレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等の芳香族アミンの水素添加物等が挙げられる。
【0011】
上記複素環式ポリアミンとしては、N−アミノピペラジン等が挙げられる。
【0012】
上記例示のアミン類は、必要に応じてフェノール、ホルマリンによる変性、メチルメタクリレート、アクリロニトリル等の不飽和基への付加反応、エポキシ樹脂による変性等の常法による変性を行ってもよい。
【0013】
上記ポリアミドアミン系硬化剤としては、リノール酸やオレイン酸を主成分とする不飽和脂肪酸を触媒の存在下に加熱重合して製造される炭素数36の重合脂肪酸を主成分とするダイマー酸と、過剰(酸1モル当たり2モル以上)のポリアミン類(上記アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン等)を反応させて得られるもの等が挙げられる。
【0014】
酸無水物系硬化剤としては、芳香族酸無水物(無水フタル酸、無水トリメリット酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物等)、脂肪族酸無水物(無水マレイン酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、アルケニル基の炭素数が8〜12のアルケニル無水コハク酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、ポリアジピン酸無水物(重量平均分子量:750〜850)、ポリアゼライン酸無水物(重量平均分子量:1200〜1300)、ポリセバシン酸無水物(重量平均分子量:1600〜1700)等が挙げられる。
【0015】
上記硬化剤は1エポキシ当量に対して0.25〜2.0、好ましくは0.5〜1.75硬化剤当量が添加される。
【0016】
〔粘性調整剤〕
本発明では上記エポキシ樹脂の粘性を調整するために、マイカ、ベントナイト、カオリン、ゼオライト、セピオライト等の粘土鉱物、超微粒子無水シリカ、含水微粉珪酸、珪酸カルシウム等のシリカ系微粒子、アスベスト、ロックウール、ポリエチレン繊維微粉、ポリプロピレン繊維微粉、セルロース微粉等の有機および無機質繊維状微粉を使用してもよい。
【0017】
更に上記無機微粒子を使用する場合には、湿潤剤を添加してもよい。上記湿潤剤としては、例えば長鎖ポリアミノアマイドと酸ポリマーの塩、ポリアミノアマイドのポリカルボン酸塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、酸性基を有するコポリマー、酸性基を有するコポリマー塩、水酸基含有カルボン酸エステル、酸基を含む共重合物、アクリル系共重合物、リン酸エステル系界面活性剤、変性アクリル系ブロック共重合物等が例示される。
【0018】
上記無機粘性調整剤は通常エポキシ樹脂に対して0.3〜10質量%、望ましくは0.5〜5質量%程度添加され、また上記有機粘性調整剤は通常エポキシ樹脂に対して0.1〜5質量%程度添加される。
【0019】
上記粘性調整剤の効果を補完するために、また硬度、強度、耐熱性、耐薬品性等を向上させる目的で、無機充填剤を添加してもよい。上記無機充填剤とは、粉末状の補強剤や充填剤であり、例えば酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素等の金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の金属炭酸塩、ケイ藻土粉、塩基性ケイ酸マグネシウム、焼成クレイ、溶融シリカ、結晶シリカ等のケイ素化合物、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩類、カオリン、マイカ、石英粉末、グラファイト、二硫化モリブデン等が挙げられる。
上記無機充填剤はエポキシ樹脂と硬化剤の和100質量部に対して、10〜900質量部配合することが出来る。
【0020】
更に湿潤剤を添加する場合には、通常エポキシ樹脂に対して0.05〜3質量%程度添加される。
【0021】
本発明のエポキシ樹脂接着剤には、粘度調節のために希釈剤が添加されてもよい。上記希釈剤としては、例えばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、オキシトールアセテート、キシレン等の非反応性希釈剤、スチレンモノマー、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、n−ブチルグリシジルエーテル、オクチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ドデカンオキサイド等の反応性希釈剤が例示される。
【0022】
本発明のエポキシ樹脂接着剤にあっては、B型粘度計によってローターNo.4、回転数30rpm、温度25℃の条件で測定した粘度が、1500〜20000mPa・Sになるように調節される。上記粘度が1500mPa・Sに満たない場合には、一対のセラミック板の突合わせ部内側に流し込んだ場合に垂れを生じ易く、所定の量の接着剤が付着しにくゝなり、また粘度が20000mPa・Sを超える場合には、接着部分に充分流拡しない。更に本発明のエポキシ樹脂接着剤にあっては、B型粘度計によってローターNo.4、回転数6rpmの条件で測定した粘度v6 と、30rpmの条件で測定した粘度v30との比、Ti=v6 /v30で定義されるチクソトロピー指数Tiが1.1〜3.5になるように調節される。Tiが1.1に満たない場合には接着剤の流動性が過剰となり、一対のセラミック板の突合わせ部内側に流し込んだ場合に外側に滲出し易くなり、Tiが3.5を超えると流し込み性が悪くなり、接着剤を均一に塗布出来なくなる。
上記粘度やTiの調節は、前記した無機あるいは有機粘性調整剤、湿潤剤、希釈剤等の種類や添加量の調節によって行なう。
【0023】
〔セラミック役物〕
本発明のセラミック役物に使用されるセラミック材料としては、例えば陶器、せっ器、磁器、アルミナ、シリカ、ムライト、ジルコニア、チタニア等の特殊陶磁器等が例示される。
【0024】
本発明のセラミック役物を製造するには、図1に示すようなセラミック板1の接着端を所定角度θ斜めカットして接着端面2とする。通常θは略45°あるいは45°より若干小さく設定される。上記セラミック板1の裏面には躯体モルタルへの食い込みを良好にするための溝3の複数条が形成されている。
上記セラミック板1,1の一対の接着端面2,2同志を突合わせ、表面側に粘着テープ6を貼って位置がずれないように固定した後、図2に示すように所定の角度θ(例えば略90°)を有する台7に載せ、突合わせ部4の裏面側に硬化剤を混合したエポキシ樹脂接着剤5を流し込んで硬化させる。
【0025】
上記エポキシ樹脂接着剤5の流し込みは突合わせ部4の全巾にわたって行ってもよい。この場合台7の角度θ’よりもセラミック板1の接着端面2の角度θの2倍(2θ)を若干小さく設定すると、図2に示すように突合わせ部4の裏面側に若干の隙間Sが形成され、接着剤5が食い込み易くなる。
【0026】
上記エポキシ樹脂接着剤5が一液硬化型の場合には、この状態で加熱炉に導入して、通常50〜200℃、10〜150分の加熱を行なって上記エポキシ樹脂接着剤5を硬化させる。
【0027】
このようにして本発明のセラミック役物8が製造されるが、本発明のセラミック役物8は図3に示すように例えば建物の角部9を装飾する外装材(タイル)として使用される。
【0028】
〔実施例1〕(エポキシ樹脂1の製造)
ビスフェノールAグリシジルエーテル(エピコート828 ジャパンエポキシレジン株式会社製)80質量部、ブチルグリシジルエーテル20質量部を均一に混合しエポキシ樹脂1を作成した。
【0029】
〔実施例2〕(エポキシ樹脂2の製造)
ビスフェノールAグリシジルエーテル75質量部、フェニルグリシジルエーテル25質量部を均一に混合しエポキシ樹脂2を作成した。
【0030】
〔実施例3〕(エポキシ樹脂硬化剤1の製造)
攪拌機、滴下ロートおよび温度計を備えた2L容ガラス製フラスコに、トリエチレンテトラミン730質量部を加え、攪拌しながら90℃に加熱した。次に90℃の温度を保持しながらエポキシ当量190のビスフェノールAグリシジルエーテル590質量部を滴下ロートにて2時間かけて滴下した。滴下終了後、930質量部のベンジルアルコールを容器、滴下ロートをリンスしながら加え、更に1時間加熱を続け、粘度1500mPa・S/25℃、アミン価440のアダクトポリアミンを得た。
得られたアダクトポリアミン45質量部にアエロジル200(日本アエロジル社製超微粒子状無水シリカ、商品名)0.8質量部、炭酸カルシウム54.2質量部を混合してエポキシ樹脂硬化剤1を得た。
【0031】
〔実施例4〕(エポキシ樹脂硬化剤2の製造)
攪拌機、滴下ロートおよび温度計を備えた2L容ガラス製フラスコに、n−オクチルアミン270質量部、イソプロピルアルコール60質量部を仕込み、90℃に昇温した後、メチルメタクリレート250質量部を3時間かけて滴下し、更に1時間保持した。100℃に昇温し、メタキシリレンジアミン340質量部を1時間かけて滴下し、更に1時間反応を継続した。その後200℃まで昇温し、イソプロピルアルコールおよびメタノールを留去した。反応生成物にアクリロニトリル42質量部を加え、80℃3時間反応し、粘度700mPa・S/25℃、アミン価370のアダクトポリアミンを得た。
得られたアダクトポリアミン45質量部にアエロジル200(日本アエロジル社製超微粒子状無水シリカ、商品名)1.5質量部、Anti−tera−P(ビックケミー社製長鎖ポリアミノアマイド燐酸塩、商品名)0.5質量部、炭酸カルシウム53質量部を混合してエポキシ樹脂硬化剤2を得た。
【0032】
〔実施例5〕(エポキシ樹脂硬化剤3の製造)
フジキュアーFXD848(イソホロンジアミンのアダクトポリアミン、富士化成工業株式会社製商品名)45質量部、ベンジルアルコール7質量部、アエロジル200(日本アエロジル社製超微粒子状無水シリカ、商品名)1.8質量部、Anti−tera−204(ビックケミー社製高分子ポリカルボン酸塩、商品名)0.3質量部、水酸化アルミニウム46質量部を混合し、エポキシ樹脂硬化剤3を得た。
【0033】
〔比較例1〕
実施例3によって得られたアダクトポリアミン45質量部にアエロジル200(日本アエロジル社製超微粒子状無水シリカ、商品名)0.5質量部、炭酸カルシウム53.5質量部を混合し、エポキシ樹脂硬化剤4とした。
【0034】
上記実施例1〜5および比較例1で得られたエポキシ樹脂1〜2およびエポキシ樹脂硬化剤1〜4の粘度を表1に示す。
【0035】
【表1】

【0036】
〔接着試験〕
図1に示すセラミック板1として、厚さ7mmのシリカ板を使用した。実施例1および2のエポキシ樹脂1〜2と実施例3〜5のエポキシ樹脂硬化剤1〜3、比較例1のエポキシ樹脂硬化剤4とを使用して表2に示す配合で接着剤1〜5を調製した。該接着剤の粘度、Tiを表2に示す。
【0037】
一対のシリカ板1,1の接着端を約44°の角度(θ)に斜めカットし、接着端面2,2を突き合わせて粘着テープ6によって固定し、折り曲げて図2に示す90°(θ’)の角度を有する台7に載せた。該シリカ板1の接着端面角度θは約44°、2θは約88°、台7の角度θ’は90°であるから、図2に示すように突合わせ部4の裏面側に隙間Sが形成された。
【0038】
上記各接着剤1〜5を上記シリカ板1の突合わせ部4の裏面側2箇所にそれぞれ約300mgづつ流し込み、80℃1時間硬化させ、役物8を製造した。該役物8の板突合わせ部4の表面側への接着剤の滲み出しの有無を目視にて観察した。結果は表2に示される。
【0039】
【表2】

【0040】
表2を参照すると、Ti1.05(<1.1)の比較エポキシ樹脂硬化剤を使用した試料5には接着剤の滲み出しが認められたが、本発明のエポキシ樹脂硬化剤1〜3を使用した試料1〜4には接着剤の滲み出しは全く認められなかった。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の接着剤を使用すれば、外観が良好でかつ接着強度の高いセラミック役物が得られるので、本発明は産業上利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1〜図3は本発明の一実施例を示すものである。
【図1】セラミック板の斜視図
【図2】セラミック板相互接着工程説明図
【図3】セラミック役物使用状態説明図
【符号の説明】
【0043】
1 セラミック板
2 接着端面
3 溝
4 突合わせ部
5 エポキシ樹脂接着剤
6 粘着テープ
7 台
8 セラミック役物
9 建物の角部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
B型粘度計によってローターNo.4、回転数30rpm、温度25℃の条件で測定した粘度が1500〜20000mPa・Sであり、かつローター回転数が6rpmの条件で測定した粘度をv6 、30rpmの条件で測定した粘度をv30とし、Ti=v6 /v30で定義されるチクソトロピー指数が1.1〜3.5であることを特徴とするセラミック用エポキシ樹脂接着剤。
【請求項2】
一対のセラミック板の斜めカットされた接着端面相互を突合わせ、該突合わせ部内側に請求項1に記載のエポキシ樹脂接着剤を流し込み硬化せしめてなることを特徴とするセラミック役物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−197543(P2007−197543A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−17009(P2006−17009)
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(396015828)アルファ化研株式会社 (6)
【Fターム(参考)】