セルラー・システムにおけるオンライン・トリガを用いたオフライン不連続受信(DRX)処理のためのデバイス、方法、および装置
信号を処理するための装置および方法を開示する。本装置は、第1のサイクル中に第1のページング信号を受信するように構成されたトランシーバと、メモリと、受信した第1のページング信号をメモリに記憶することと、第1のページング信号がメモリに記憶された後にトランシーバをオフ状態に切り替えることと、トランシーバがオフ状態にある間に記憶された第1のページング信号を処理することと、処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断することとを行うように構成されたプロセッサとを含み得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、一般に、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、セルラー・システムにおけるオフライン不連続受信(DRX)処理に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信システムは、ボイス、データなど様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステム・リソース(たとえば、帯域幅および送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムであり得る。そのような多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、3rd Generation Partnership Project(3GPP) Long Term Evolution(LTE)システム、および直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムがある。
【0003】
概して、ワイヤレス多元接続通信システムは、複数のワイヤレス端末(たとえば、アクセス端末、移動局、モバイル・デバイス、ユーザ機器(UE))のための通信を同時にサポートすることができる。各端末は、順方向リンクおよび逆方向リンク上の送信を介して1つまたは複数の基地局と通信する。順方向リンク(またはダウンリンク)とは、基地局から端末への通信リンクを指し、逆方向リンク(またはアップリンク)とは、端末から基地局への通信リンクを指す。通信リンクは、単入力単出力、多入力単出力、または多入力多出力(MIMO)システムを介して確立され得る。
【0004】
通信システムにおいて、ネットワークは、いくつかの基地局からなり、各基地局は、それのそれぞれのエリア(たとえば、セル)をカバーし、1つまたは複数のモバイル・デバイスと通信する。着信ボイスまたはデータ呼があったとき、モバイル・デバイスが存在する可能性があるとネットワークが判断した基地局のセットから、ページング・メッセージが送られる。
【0005】
従来のページング手順では、そのページング・メッセージを伝達するために2つの信号が使用される。物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を介して送信される第1のページング信号は、そのページング・メッセージが特定のモバイル・デバイスに送信されているのか、またはモバイル・デバイスのグループに送信されているのかを示すために使用される。物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を介して送信される第2のページング信号は、特定のモバイル・デバイスまたはモバイル・デバイスのグループのための(1つまたは複数の)ページング・メッセージ(たとえば、ページ・ペイロード)を搬送する。第1のページング信号と第2のページング信号は同じサブフレーム(たとえば、ページング・オケージョン)中で送信され得る。
【0006】
一般に、モバイル・デバイスは、オンにされている間、ならびに基地局を介して基地局および/または他のモバイル・デバイスと通信する期間中に、電力(たとえば、バッテリー電力)を利用する。モバイル・デバイスによって消費される電力量は、モバイル・デバイスの構成および/またはモバイル・デバイスによって実行されている機能(たとえば、動作)に部分的に依存し得る。モバイル・デバイスによって利用される電力量を低減することは、モバイル・デバイスの全体的なパフォーマンスの改善に加えて、バッテリー寿命の延長、モバイル・デバイスおよびバッテリーを使用するコストの低減をもたらし得るので、そのような低減が望ましい
典型的なモバイル・デバイスは、電力消費量を低減するために不連続受信(DRX)をアイドルモードで使用する。DRXが使用されるとき、モバイル・デバイスは、DRXサイクルごとに1つのページング・サブフレーム(たとえば、ページング・オケージョン)においてのみ第1のページング信号を監視する。コアネットワークは、通常、モバイル端末がいつDRXサイクル内で第1のページング信号を監視しているかについて知っている。したがって、ネットワークは、特定のモバイル端末をページングしようとする場合、モバイル端末がページング・チャネルを監視している時間に第1のページング信号を送る。モバイル端末は、第1のページング信号中にページングされなかった場合、アイドルモードに戻る。他の場合、モバイル端末は第2のページング信号を読み取る。
【0007】
一般に、DRXを実装するモバイル・デバイスは、受信されたページングが受信モバイル・デバイスを対象としているのか、または何らかの他のデバイスを対象としているのかを判断するのに必要な復号および処理を効果的に実行するために、トランシーバをオンラインにし、オンラインに維持する必要がある。しかしながら、この時間中に、モバイル・デバイスのトランシーバは、かなりの量のバッテリー電力を消費し得る。したがって、モバイル・デバイスが、必要なDRX処理をアイドルモードで実行しながら、できる限り迅速に時間領域(TD)サンプル(たとえば、ページング・サブフレーム)をキャプチャし、トランシーバを停止することを可能にするシステム構成が必要である。これにより、DRX処理中の電流消費量が低下し、その結果、著しいアイドルモード電流の節約が可能になるであろう。
【発明の概要】
【0008】
以下で、1つまたは複数の態様の基本的理解を与えるために、そのような態様の簡略化された概要を提示する。この概要は、すべての企図された態様の包括的な概観ではなく、すべての態様の主要または重要な要素を識別するものでも、いずれかまたはすべての態様の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示するより詳細な説明の導入として、1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡略化された形で提示することである。
【0009】
本開示の一態様によれば、信号を処理するための方法は、モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えることと、第1のサイクル中にトランシーバを介して第1のページング信号を受信することと、受信した第1のページング信号をモバイル・デバイスのメモリに記憶することと、トランシーバをオフ状態に切り替えることと、トランシーバがオフ状態にある間に記憶された第1のページング信号を処理することと、処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断することとを含む。
【0010】
本開示の別の態様によれば、ワイヤレス通信装置は、第1のサイクル中に第1のページング信号を受信するように構成されたトランシーバと、メモリと、受信した第1のページング信号をメモリに記憶することと、第1のページング信号がメモリに記憶された後にトランシーバをオフ状態に切り替えることと、トランシーバがオフ状態にある間に記憶された第1のページング信号を処理することと、処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断することとを行うように構成されたプロセッサとを含む。
【0011】
本開示のさらなる態様によれば、装置は、モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えるための手段と、第1のサイクル中にトランシーバを介して第1のページング信号を受信するための手段と、受信した第1のページング信号をモバイル・デバイスのメモリに記憶するための手段と、トランシーバをオフ状態に切り替えるための手段と、トランシーバがオフ状態にある間に記憶された第1のページング信号を処理するための手段と、処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断するための手段とを含む。
【0012】
本開示のまたさらなる態様によれば、コンピュータ・プログラム製品は、コンピュータに、モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えさせるための第1のコードセットと、コンピュータに、第1のサイクル中にトランシーバを介して第1のページング信号を受信させるための第2のコードセットと、コンピュータに、受信した第1のページング信号をモバイル・デバイスのメモリに記憶させるための第3のコードセットと、コンピュータに、前記トランシーバをオフ状態に切り替えさせるための第4のコードセットと、コンピュータに、トランシーバがオフ状態にある間に記憶された第1のページング信号を処理させるための第5のコードセットと、コンピュータに、処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断させるための第6のコードセットとを含む。
【0013】
本開示のまたさらなる態様によれば、ワイヤレス通信装置は、モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えることと、第1のサイクル中にトランシーバを介して第1のページング信号を受信することと、受信した第1のページング信号をモバイル・デバイスのメモリに記憶することと、トランシーバをオフ状態に切り替えることと、トランシーバがオフ状態にある間に記憶された第1のページング信号を処理することと、処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断することと、を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む。
【0014】
上記および関係する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明し、特に特許請求の範囲で指摘する特徴を備える。以下の説明および添付の図面に、1つまたは複数の態様のうちのいくつかの例示的な特徴を詳細に記載する。ただし、これらの特徴は、様々な態様の原理を採用することができる様々な方法のほんのいくつかを示すものであり、この説明は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものとする。添付の図面とともに以下に説明する開示する態様は、開示する態様を限定するためではなく、開示する態様を例示するために与えられ、同様の表示は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本明細書に記載する様々な態様によるワイヤレス通信システムの図。
【図2】オフラインDRX処理を可能にすることができる例示的なシステムのブロック図。
【図3】例示的なDRXプロセッサのブロック図。
【図4】サービング・サンプルのためのDRXプロセスの例示的な補正モジュールのブロック図。
【図5】ネイバー・サンプルのためのDRXプロセスの例示的な補正モジュールのブロック図。
【図6】オフラインDRXプロセスにおけるオンライン・ステージの一例を示すフローチャート。
【図7】サービング・セル処理の一例を示すフローチャート。
【図8】ネイバー・セル処理の一例を示すフローチャート。
【図9】オンライン処理がトリガされ得る様々なシナリオの例を示すフローチャート。
【図10】オンライン処理がトリガされ得る様々なシナリオの例を示すフローチャート。
【図11】オフラインDRXプロセス中に実行される例示的な処理イベントのタイムライン。
【図12】オフラインDRXプロセス中に実行される例示的な処理イベントの別のタイムライン。
【図13】オフラインDRXプロセス中に実行される例示的な処理イベントのさらに別のタイムライン。
【図14】オフラインDRXプロセス中に実行される例示的な処理イベントのさらに別のタイムライン。
【図15】オンラインDRXプロセスにおけるオンライン・ステージの一例を示すフローチャート。
【図16】オンラインDRXプロセス中に実行される例示的な処理イベントのタイムライン。
【図17】オンラインDRXプロセス状態およびオフラインDRXプロセス状態を例示する状態機械図。
【図18】本明細書で説明する様々なオフラインDRX処理機構を実装するための例示的な通信システムのブロック図。
【図19】オフラインDRX処理を実行する例示的なシステムの図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、図面を参照しながら様々な態様について説明する。以下の記述では、説明の目的で、1つまたは複数の態様の完全な理解を与えるために多数の具体的な詳細を記載する。ただし、そのような(1つまたは複数の)態様は、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることは明らかであろう。
【0017】
本出願で使用する「構成要素」、「モジュール」、「システム」などの用語は、限定はしないが、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアなど、コンピュータ関連のエンティティを含むものとする。たとえば、構成要素は、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータであり得るが、これらに限定されない。例として、コンピューティング・デバイス上で実行されるアプリケーションと、そのコンピューティング・デバイスの両方を構成要素であり得る。1つまたは複数の構成要素がプロセスおよび/または実行スレッド内に常駐することができ、1つの構成要素を1つのコンピュータ上に配置し、および/または2つ以上のコンピュータ間に分散することができる。さらに、これらの構成要素は、様々なデータ構造を記憶している様々なコンピュータ可読媒体から実行することができる。これらの構成要素は、ローカル・システム、分散システム、および/または他のシステムを用いるインターネットなどのネットワーク全体の中の別の構成要素と信号を介して対話する1つの構成要素からのデータなど、1つまたは複数のデータ・パケットを有する信号によるなど、ローカル・プロセスおよび/またはリモート・プロセスを介して通信し得る。
【0018】
さらに、本明細書では、ワイヤード端末またはワイヤレス端末であり得る端末に関する様々な態様について説明する。端末は、システム、デバイス、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイル、モバイル・デバイス、リモート局、リモート端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、通信デバイス、ユーザ・エージェント、ユーザ・デバイス、またはユーザ機器(UE)と呼ばれることもある。ワイヤレス端末は、セルラー電話、衛星電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレス・ローカル・ループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルド・デバイス、コンピューティング・デバイス、またはワイヤレス・モデムに接続された他の処理デバイスであり得る。さらに、本明細書では基地局に関する様々な態様について説明する。基地局は、(1つまたは複数の)ワイヤレス端末と通信するために利用され得、アクセスポイント、ノードB、または何らかの他の用語で呼ばれることもある。
【0019】
さらに、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味するものとする。すなわち、別段の規定がない限り、または文脈から明白でない限り、「XはAまたはBを使用する」という句は、自然な包括的置換のいずれかを意味するものとする。つまり、「XはAまたはBを使用する」という句は、XがAを使用する場合、XがBを使用する場合、またはXがAとBの両方を使用する場合のいずれによっても満たされる。さらに、本出願および添付の特許請求の範囲で使用する冠詞「a」および「an」は、別段の規定がない限り、または単数形を示すことが文脈から明白でない限り、概して「1つまたは複数」を意味するものと解釈すべきである。
【0020】
本明細書で説明する技法は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAおよび他のシステムなど、様々なワイヤレス通信システムに使用され得る。「システム」および「ネットワーク」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAシステムは、Universal Terrestrial Radio Access(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、Wideband−CDMA(W−CDMA)およびCDMAの他の変形態を含む。さらに、cdma2000は、IS−2000、IS−95およびIS−856規格をカバーする。TDMAシステムは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。OFDMAシステムは、Evolved UTRA(E−UTRA)、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash−OFDMなどの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE−UTRAは、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)の一部である。3GPP Long Term Evolution(LTE)は、ダウンリンク上ではOFDMAを採用し、アップリンク上ではSC−FDMAを採用するE−UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTEおよびGSMは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)という名称の団体からの文書に記載されている。さらに、cdma2000およびUMBは、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)と称する組織からの文書に記載されている。さらに、そのようなワイヤレス通信システムは、追加として、不対無認可スペクトル、802.xxワイヤレスLAN、BLUETOOTH(登録商標)および他の短距離または長距離ワイヤレス通信技法をしばしば使用するピア・ツー・ピア(たとえば、モバイル間)アドホック・ネットワーク・システムを含み得る。
【0021】
いくつかのデバイス、構成要素、モジュールなどを含み得るシステムに関して、様々な態様または特徴を提示する。様々なシステムは、追加のデバイス、構成要素、モジュールなどを含んでもよく、および/または各図に関連して論じるデバイス、構成要素、モジュールなどのすべてを含まなくてもよいことを理解および諒解されたい。これらの手法の組合せも使用され得る。
【0022】
次に図1を参照すると、本明細書で提示する様々な態様によるワイヤレス通信システム100が示されている。システム100は、複数のアンテナ・グループを含むことができる基地局102を備える。たとえば、1つのアンテナ・グループはアンテナ104および106を含み、別のグループはアンテナ108および110を備え、さらなるグループはアンテナ112および114を含むことができる。アンテナ・グループごとに2つのアンテナが示されているが、グループごとにより多いまたはより少ないアンテナが利用され得る。基地局102は、さらに、送信機チェーンおよび受信機チェーンを含むことができ、送信機チェーンおよび受信機チェーンの各々は、当業者なら諒解するように、信号送信および受信に関連する複数の構成要素(たとえば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナなど)を備えることができる。
【0023】
基地局102は、モバイル・デバイス116およびモバイル・デバイス122など1つまたは複数のモバイル・デバイスと通信することができるが、基地局102は、モバイル・デバイス116および122と同様の実質的にいかなる数のモバイル・デバイスとも通信することができることを諒解されたい。モバイル・デバイス116および122は、たとえば、セルラー電話、スマートフォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルド・コンピューティング・デバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/またはワイヤレス通信システム100を介して通信するための他の適切なデバイスとすることができる。図示のように、モバイル・デバイス116は、アンテナ112および114と通信しており、アンテナ112および114は、順方向リンク118を介して情報をモバイル・デバイス116に送信し、逆方向リンク120を介してモバイル・デバイス116から情報を受信する。さらに、モバイル・デバイス122はアンテナ104および106と通信しており、アンテナ104および106は、順方向リンク124を介して情報をモバイル・デバイス122に送信し、逆方向リンク126を介してモバイル・デバイス122から情報を受信する。周波数分割複信(FDD)システムでは、たとえば、順方向リンク118は、逆方向リンク120によって使用される周波数帯とは異なる周波数帯を利用し、順方向リンク124は、逆方向リンク126によって使用される周波数帯とは異なる周波数帯を採用することができる。さらに、時分割複信(TDD)システムでは、順方向リンク118および逆方向リンク120は共通の周波数帯を利用し、順方向リンク124および逆方向リンク126は共通の周波数帯を利用することができる。
【0024】
アンテナの各グループおよび/またはそれらが通信するように指定されたエリアは、基地局102のセクタと呼ばれることがある。たとえば、基地局102によってカバーされるエリアのセクタ中のモバイル・デバイス(たとえば、116)に通信するようにアンテナ・グループを設計することができる。順方向リンク118および124を介した通信では、基地局102の送信アンテナは、モバイル・デバイス116および122についての順方向リンク118および124の信号対雑音比を向上させるためにビーム・フォーミングを利用することができる。さらに、基地局102が、関連するカバレージ中に不規則に散在するモバイル・デバイス116および122に送信するためにビーム・フォーミングを利用する間は、基地局が単一のアンテナを介してその基地局のすべてのモバイル・デバイスに送信する場合と比較して、隣接セル内のモバイル・デバイスは干渉を受けにくい。
【0025】
一態様によれば、モバイル・デバイス(たとえば、116)が、それがDRX処理をオフラインで実行することができるように構成され得る。DRX処理をオフラインで実行するために、モバイル・デバイス116は、周波数分割複信(FDD)ならびに時分割複信(TDD)に適用可能である以下の要件、すなわち、(1)モバイル・デバイスがDRXサイクルごとに1つのページング・フレームを監視する必要があり得ること、(2)各ページング・フレーム内で、モバイル・デバイスが1つのページング・サブフレームを監視する必要があり得ること、(3)そのページング・サブフレーム内で、モバイル・デバイスが1つの一意のページンググループ無線ネットワーク一時識別子(P−RNTI)をもつ物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する必要があり得ること、(4)モバイル・デバイスがページングされた(PDCCHが成功した)場合、その同じページング・サブフレーム上の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)がページ情報を搬送すること、(5)サービング・セルのセル適合性検査(S−基準)評価を実行すること、(6)周期的ネイバー・セル検出および/またはトリガされたネイバー・セル検出を実行すること、(7)測定しきい値に基づいてネイバー・セルの測定を実行し、必要に応じてセル再選択評価を実行すること、(8)必要に応じてネイバー・パケット・ブロードキャスト・チャネル(PBCH)復号を実行すること、(9)モバイル・デバイスが、TDDの場合にMulti−Media Broadcast over a Single Frequency Network(MBSFN)サブフレームまたはアップリンク(UL)サブフレームに遭遇した場合に特殊な処理を行うこと、を満たすように構成される必要があり得る。
【0026】
さらに、モバイル・デバイスは、3GPP LTEリリース8設計仕様、ならびに特定の性能要件に基づく設計仕様に従ってTDサンプル・サーバおよびFDサンプル・サーバを再構成するために十分な量のメモリをサポートするように構成され得る。ページング・タイムラインを満たすために、P−RNTIを搬送するPDCCHと実際のページ・ペイロードを搬送するPDSCHとは同じページング・サブフレーム上で送信されることが必要とされ得る。これにより、モバイル・デバイスは、ページング・サブフレームをカバーする約1msのTDサンプルに基づいてオフラインDRX処理を実行することが可能になる。モバイル・デバイスはまた、検出された周波数内ネイバー・セルのすべてを測定するように構成され得る。
【0027】
図2は、オフラインDRX処理を可能にすることができるシステム200のブロック図である。図示のように、システム200は、モバイル・デバイス202と、サービング・セル基地局204と、ネイバー・セル基地局206とを含み得る。サービング基地局204およびネイバー・セル基地局206の各々はモバイル・デバイス202と通信し得る。モバイル・デバイス202は、RFトランシーバ208と、DRXプロセッサ210と、サービング・セル・メモリ212と、ネイバー・セル・メモリ214とを含み得る。モバイル・デバイス202は、オフラインDRX処理を実行するように構成され得る。
【0028】
モバイル・デバイス202は、サービング・セル基地局204とネイバー・セル基地局206の両方から送信された情報、信号、データ、命令、コマンド、ビット、シンボルなどを受信することができる。RFトランシーバ208は、そのような信号を受信することなどを行うように構成され得る。たとえば、RFトランシーバ208は、受信アンテナ(図示せず)から信号を受信し、受信信号に対して典型的なアクション(たとえば、フィルタ処理、増幅、ダウン・コンバート、復調)を実行し、信号をデジタル化して、サンプルを取得し得る。DRXプロセッサ210は、モバイル・デバイス202がオフラインである間のDRX処理を可能にする。モバイル・デバイス202がアイドル状態にある間、RFトランシーバ208は、バッテリー電力を消費しないようにオフであり得る。DRXサイクルごとに、RFトランシーバ208は、サービング・セル基地局204およびネイバー・セル基地局206によって送信された時間領域(TD)サンプルをキャプチャするために起動し得る。RFトランシーバがサンプルをキャプチャし、記憶のためにサンプルをデジタル形態に変換するための処理を実行すると、DRXプロセッサ210は、キャプチャされたサンプルをメモリに記憶する。詳細には、サービング・セル基地局204からのサンプルは、サービング・セル・メモリ212に記憶され得、ネイバー・セル基地局206からのサンプルは、ネイバー・セル・メモリ214に記憶され得る。サービング・セル・メモリ212およびネイバー・セル・メモリ214は、DRXプロセッサ210から物理的に別個の構成要素であり得るか、またはバッファの形態でDRXプロセッサアーキテクチャに一体化され得ることに留意されたい。サンプルがキャプチャされ、それらのそれぞれのメモリに記憶されると、RFトランシーバは、追加の電流を消費しないように停止し得る(すなわち、オフラインになり得る)。この時点で、DRXプロセッサ210は、オンラインのままであり、続いて、キャプチャされたサンプルが、モバイル・デバイス202に向けられたページング信号であるかどうかを判断し、そうであればページング信号のペイロードを復調するために必要な処理を実行する。
【0029】
図3は、図2のDRXプロセッサ210のブロック図である。図2に示すように、DRXプロセッサ210は、それぞれ図2のサービング・セル・メモリ212およびネイバー・セル・メモリ214に対応し得るサービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306に結合されたダウン・サンプラ302を含み得る。DRXプロセッサ210は、補正モジュール308と、シンボル・バッファ310と、復調器312と、チャネルおよび雑音推定器314と、それ自体がPDCCHデコーダ318およびPDSCHデコーダ320を含み得るデコーダ316とをさらに含み得る。
【0030】
動作中、DRXプロセッサ210が信号を受信するとき、信号はダウン・サンプラ302に送信され得る。ダウン・サンプラ302は、受信信号を最適化するために特定の周波数において信号をサンプリングするように構成され得る。次いで、ダウン・サンプリングされた信号は、サンプルがサービング・セル基地局204からのものであるのか、またはネイバー・セル基地局206からのものであるのかに応じて、サービング・セル・バッファ304またはネイバー・セル・バッファ306のいずれかに送信され、その中にキャプチャされ得る。この差異は、それぞれのセルの異なる帯域幅によって特徴づけられる。サンプルは、少なくともそれぞれのセルの帯域幅の速度でキャプチャされる。サービング・セル基地局204の帯域幅は、一般に知られていて、たとえば、1.92MHzから30.72MHzの範囲にあることができる。サービング・セル基地局204からのあらゆる信号サンプルは、サービング・セル基地局204の特定の帯域幅に対応する周波数でキャプチャされる。キャプチャされたサービング・サンプルは、次いで、サービング・セル・バッファ304に記憶される。ネイバー・セルの帯域幅は未知であり得るので、ネイバー・セル基地局206からの信号サンプルは、特定の周波数で、たとえば、少なくとも1.92MHzでキャプチャされる。ネイバー・セル・サンプルは、次いで、ネイバー・セル・バッファ306に記憶され得る。DRXプロセッサ210は、たとえば、1ms〜2ms相当のサービング・セル・サンプルとネイバー・セル・サンプルとをキャプチャするように構成され得る。このキャプチャ持続時間は、DRX処理のパフォーマンス・ゲインとRFトランシーバ208の電力消費量とを最適化し、それらのバランスをとるために変更され得る。一例として、最適なパフォーマンスのために、DRXプロセッサ210は、1.2ms相当のセル信号をキャプチャするように構成され得る。
【0031】
ページング・サブフレームの適切なキャプチャを保証するために、DRXプロセッサ210は、サンプル・キャプチャ持続時間の開始をページング・サブフレームの開始またはページング・サブフレームの少し前と整合させ、キャプチャ持続時間の終了をページング・サブフレームの少し後の時点と整合させるように構成され得る。ページング・サブフレームより前のサブフレームおよびページング・サブフレームの後のサブフレームの数個(たとえば、2個)のシンボルをキャプチャすることにより、DRXプロセッサ210は、ページング・サブフレームをまたぐサブフレームのうちのいずれかがMultimedia Broadcast Single Frequency Network(MBSFN)サブフレーム、アップリンクTDDサブフレーム、またはブランキングサブフレームであるかどうかを判断することが可能になる。DRXプロセッサ210は、前のサブフレームおよび/または後のサブフレームがMBSFNサブフレーム、アップリンクTDDサブフレーム、またはブランキングサブフレームであると判断した場合、その前のサブフレームおよび/または後のサブフレームから追加のシンボルをキャプチャすることを回避し得る。
【0032】
サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306の構成は、DRX処理パフォーマンスとサービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルの記憶容量との間の特定のバランスに応じて変動し得る。サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306は、サービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルをアイドルモードで記憶すること以外の目的のためにモバイル・デバイス202によって利用され得ることに留意されたい。バッファ304および306は、たとえば、モバイル・デバイス202の連続トラフィック動作中に汎用バッファ/メモリとして使用され得る。オフラインDRX処理中に、バッファ304および306のメモリは、サービング・セル・サンプルとネイバー・セル・サンプルとをキャプチャし、記憶するために再使用されるように再構成される。このメモリ再使用方式は、オフラインDRX処理のために追加のメモリを追加することなしに、モバイル・デバイス202のメモリリソースのより効率的な割振りを可能にする。バッファ304および306は、オフラインDRX処理パフォーマンスとメモリ容量との間の固有のバランスを必要とする特定のシナリオに好適な何らかの方法で再構成され得る。
【0033】
図3に示すように、サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306からのそれぞれの出力は、キャプチャされたサービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルに対して自動利得制御(AGC)処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、ならびに高速フーリエ変換(FFT)を実行し得る補正モジュール308に与えられ得る。補正モジュールの実行について、図4および図5を参照しながらより詳細に説明する。
【0034】
図4および図5に示すように、補正モジュール308は、サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306から出力を受信し、それらに出力を送信する。サービング・サンプルおよびネイバー・サンプルがキャプチャされ、それぞれのバッファ304および306に記憶された後、補正モジュール308は、チャネル推定のためにサービング・サンプルおよびネイバー・サンプルを準備するためにそれらに対して一連の補正を実行するように構成される。これらの補正プロセスは、限定はしないが、AGC処理、周波数トラッキング、および時間トラッキングを含む。図4を参照すると、補正モジュール308は、キャプチャされたサンプルSS0を受信し得、最初にサンプルSS0に対してAGC処理を実行し得る。
【0035】
AGC処理は、低雑音増幅器(LNA)利得更新およびデジタル可変利得増幅器(DVGA)利得更新の2つのプロセスを含み得る。LNA利得更新とDVGA利得更新の両方は、キャプチャされたサービング・サンプルに基づいており、高速フーリエ変換エンジン(FFTE)において非プライマリ・ブロードキャスト・チャネル(PBCH)モードのAGCブロックを使用して実装され得る。エネルギー推定値を計算するために使用されるFFTの数は、キャプチャされたサービング・サンプルSS0内のページング・サブフレームの中間1/3msをカバーする、4に設定され得る。フィルタ処理係数は、瞬時LNA利得推定値および瞬時DVGA利得推定値を取得するために0に設定され得る。現在のDRXサイクルN中のサービング・サンプルSS0から計算されたLNA利得推定値は、LNA補正係数CFAGCとして記憶され、次のDRXサイクルN+1中にキャプチャされるサービング・サンプルに適用され得る。ただし、サービング・サンプルSS0は、DRXサイクルN−1中に前のサービング・サンプルから導出されたLNA補正係数CFAGCを用いて処理されることになる。現在のDRXサイクルN中のサービング・サンプルSS0から計算されたDVGA利得推定値は、DVGA補正係数CFAGCとして記憶され、DRXサイクルNの現在のサービング・サンプルSS0に適用され得る。AGC処理を受けた後、サービング・サンプルは、更新されたサービング・サンプルSS1としてサービング・セル・バッファ304に返信されることになる。
【0036】
AGC処理が完了すると、補正モジュール308は、更新されたサービング・サンプルSS1を取り出し、周波数トラッキング(たとえば、回転角度推定)を介してそれの周波数誤差を推定することになる。このプロセスは、共同ループ(たとえば、外部ループと内部ループの組合せ)を実行することを含み得る。各ループの適切な重み付けは、DRXサイクル長、基準信号受信電力(RSRP)などに応じて判断され得る。RSRP測定値は、キャプチャされたサービング・サンプルに基づいて時間領域チャネルインパルス応答(CIR)エネルギーから導出され得ることに留意されたい。周波数更新は、更新されたサービング・サンプルSS1に基づいており、DVGA利得推定値が計算された後に実行され得、したがって、周波数誤差のより正確な推定値のためにDVGA利得推定値を利用し得る。現在のDRXサイクルN中のサービング・サンプルSS1から計算された周波数誤差は、補正係数CFFTとして記憶され、DRXサイクルN中にサービング・サンプルSS1に適用され得る。周波数トラッキング・プロセスを受けた後、サービング・サンプルは、更新されたサービング・サンプルSS2としてサービング・セル・バッファ304に返信されることになる。
【0037】
周波数トラッキング・プロセスが完了すると、補正モジュール308は、更新されたサービング・サンプルSS2を取り出し、時間トラッキングを介してそれのタイミング・エラーを推定することになる。このプロセスはまた、共同ループを実行することを含み得る。各ループの適切な重み付けは、DRXサイクル長、RSRPなどに応じて判断され得る。このタイミング更新は、更新されたサービング・サンプルSS2に基づいており、周波数誤差が計算された後に実行され得、したがって、タイミング・エラーのより正確な推定値のために周波数誤差を利用し得る。サービング・サンプルSS2から計算されたタイミング・エラーは、補正係数CFTTとして記憶され得る。補正係数CFTTが現在のDRXサイクルN中のサービング・サンプルSS2に適用されるのか、または次のDRXサイクルN+1中のサービング・サンプルSS2に適用されるのかは、サービング・サンプルSS2の計算されたタイミング・エラーが所定のしきい値を超えるかどうかに依存する。特に、サービング・サンプルSS2の計算されたタイミング・エラーがしきい値を超えた場合、補正係数CFTTは、現在のDRXサイクルN中のサービング・サンプルSS2に適用される。一方、サービング・サンプルSS2の計算されたタイミング・エラーがしきい値以下であった場合、補正係数CFTTは、次のDRXサイクルN+1中のサービング・サンプルSS2に適用される。したがって、サービング・サンプルSS2は、同じDRXサイクルN中の現在のサービング・サンプルSS2またはDRXサイクルN−1中に導出された前のサービング・サンプルから導出された補正係数CFTTを用いて処理され得る。どちらにしても、時間トラッキング・プロセスを受けた後、サービング・サンプルは、最終補正サービング・サンプルSS3としてサービング・セル・バッファ304に返信されることになる。最終補正サービング・サンプルSS3は、次いで、サービング・セル・バッファ304からシンボル・バッファ310にフォワーディングされ得るか、または代替的に、チャネル推定および復調のために補正モジュール308からシンボル・バッファ310に直接送信され得る。
【0038】
図5に示すように、補正モジュール308は、図4に関して説明したようにサービング・サンプルSS0の処理と同様の方法で、キャプチャされたネイバー・サンプルNS0を処理し得る。ネイバー・サンプル処理とサービング・サンプル処理との違いは、ネイバー・サンプルNS0のAGC処理は、新しい補正係数CFAGCの計算を含まないが、現在のDRXサイクルN中のサービング・サンプルSS0について計算された補正係数CFAGCを使用して、ネイバー・サンプルNS0に対してLNA利得更新処理およびDVGA利得更新処理を実行することにある。
【0039】
補正モジュール308の出力は、復調器312とチャネルおよび雑音推定器314とに送信するためのOFDMシンボルを記憶するように構成され得るシンボル・バッファ310に供給され得る。推定器314は、シンボル・バッファ310の出力を受信し、受信したパイロット信号を使用してチャネル品質および雑音を推定し、得られた信号を復調器312に出力するように構成され得る。タイミング補正が現在のDRXサイクルN中に実行された場合、チャネル品質および雑音推定は2回実行され得ることに留意されたい。復調器312は、推定器314からの出力に基づいて、PDCCHチャネル上で受信されたページング信号と、PDSCHチャネル上で受信されたページング信号とを別々に復調するように構成され得る。復調器312は、次いで、復調されたPDCCH信号およびPDSCH信号をそれぞれPDCCHデコーダ318およびPDSCHデコーダ320に送信し得る。デコーダ318および320は、ページング信号がモバイル・デバイス202に向けられているかどうかと、モバイル・デバイス202がオフライン状態からオンライン状態に遷移し、RFトランシーバをアクティブにしなければならないかどうかとを示す符号化されたページング信号を再構成するように構成される。デコーダ318および320は、次いで、オフラインDRX処理によって判断された特定の機能を実行するために、復号された信号をモバイル・デバイス202の他の処理構成要素に送信し得る。
【0040】
サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306を利用するこの方法では、モバイル・デバイス202は、オフラインでおよび効率的な方式でDRX処理(たとえば、AGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、チャネルおよび雑音推定、復調、および復号)のかなりの部分を実行し得る。
【0041】
図6は、モバイル・デバイス202によって実行され得るオフラインDRXプロセス600の例を示すフローチャートである。ブロック602において、DRXサイクル長がほぼ経過し、モバイル・デバイス202が、依然としてアイドルモードにある間に、ページング信号を監視するために様々な主要構成要素(たとえば、水晶発振器クロック、デジタル処理ブロック、RFトランシーバ208、DRXプロセッサ210)を初期化する準備ができているかどうかに関する判断を行う。モバイル・デバイス202は、DRXサイクル長のカウンタとして働き、サンプル・キャプチャ手順の前にモバイル・デバイス202を初期化するように構成され得るスリープ・コントローラ(図示せず)を含み得る。DRXサイクル長にまだ達していない場合、プロセスはそのような時間までループバックする。他の場合、プロセスはブロック604に進む。
【0042】
ブロック604において、スリープ・コントローラは、デジタル処理ブロックを実行するために必要なクロック、RFトランシーバ208、DRXプロセッサ210、ならびにサービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306など、DRX処理を実行するために必要な他の構成要素のすべてを起動し、初期化する。DRX処理を実行するために使用されない他のハードウェア構成要素は、スリープ状態のままであり得る。プロセスはブロック606に続く。
【0043】
ブロック606において、RFトランシーバ208は、予期されたページング信号のキャリア周波数にロックオンし、プロセスはブロック608に進む。
【0044】
ブロック608において、DRXプロセッサ210は、サービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルを記憶するためのメモリ(たとえば、サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306)を再構成し、続いて、RFトランシーバ208を介してサービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルをキャプチャし、キャプチャされたサンプルをそれぞれのバッファ304および306に記憶する。次いで、プロセスはブロック610に進む。
【0045】
ブロック610において、DRXプロセッサ210は、追加の電流を消費させないようにRFトランシーバ208をオフにし、プロセスはブロック612および624に進む。
【0046】
ブロック612において、プロセスは、DRXプロセッサ210を初期化して、サービング・セル・バッファ304に記憶されたサービング・セル・サンプルに対してサービング・セル処理を実行する。詳細には、サービング・セル処理は、AGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、チャネル推定、およびRSRP測定を含み得る。
【0047】
図7は、ブロック612のサービング・セル処理の詳細を示すフローチャートである。ブロック702において、キャプチャされたサービング・セル・サンプルに対してAGC処理を実行する。図4に関して説明したように、AGC処理は、LNA利得更新およびDVGA利得更新の2つのプロセスを含み得る。たとえば、補正モジュール308は、キャプチャされたサービング・サンプルに前のDRXサイクルN−1からのLNA利得更新を適用し、キャプチャされたサービング・サンプルに現在のDRXサイクルNからのDVGA利得更新を適用しながら、DRXサイクルNの現在キャプチャされたサービング・サンプルに基づいてLNA利得更新およびDVGA利得更新を計算し得る。次いで、プロセスはブロック704に進む。
【0048】
ブロック704において、更新されたサービング・サンプルに周波数トラッキングを適用する。周波数トラッキングは、DRXサイクルNの現在更新されたサービング・サンプルに基づいて計算され、同じDRXサイクルNの更新されたサービング・サンプルに適用され得る。次いで、プロセスはブロック706に進む。
【0049】
ブロック706において、更新されたサービング・サンプルに時間トラッキングを適用する。時間トラッキングは、DRXサイクルNの現在更新されたサービング・サンプルに基づいて計算され得る。次いで、プロセスはブロック708に進む。
【0050】
ブロック708において、ブロック706において計算された時間トラッキング更新が所定のしきい値よりも大きいかどうかに関する判断を行う。時間トラッキング更新が所定のしきい値以下であった場合、プロセスはブロック710に進む。時間トラッキング更新が所定のしきい値よりも大きい場合、それは有意のタイミング・スキューを示し、プロセスはブロック712に進む。
【0051】
ブロック710において、DRXプロセッサ210は第1のチャネル/雑音推定を実行する。詳細には、DRXプロセッサ210は、DRXサイクルN−1中の前のサービング・サンプルから計算された時間トラッキング更新を現在のサービング・サンプルに適用し、DRXサイクルN+1中の次のサービング・サンプルに適用するために現在のサービング・サンプルから計算された時間トラッキング更新を記憶し得る。さらに、DRXプロセッサは、広帯域(WB)チャネル中のすべてのトーンにわたるチャネル推定値を取得するために、CIRを再計算し、WBチャネル周波数領域(FD)補間を実行し得る。DRXプロセッサ210はまた、内部ループ時間トラッキング・ループ出力からのリードソロモン(RS)トーンについてのチャネル推定を使用し、レイリー後方散乱(RB)ベースの雑音推定値を計算し、RSRPを計算し得る。次いで、プロセスはブロック714に進む。
【0052】
ブロック712において、DRXプロセッサ210はまた、第2のチャネル/雑音推定を実行する。詳細には、DRXプロセッサ210は、DRXサイクルNからの時間トラッキング更新を適用し、RSトーンについてのチャネル推定を実行し、FD補間を実行してWBチャネル推定値を取得し、RBベースの雑音推定値を計算し、RSRPを計算し得る。次いで、プロセスはブロック714に進む。
【0053】
ブロック714において、DRXプロセッサは、AGCプロセスと、周波数トラッキング・プロセスと、時間トラッキング・プロセスとの状態(たとえば、補正係数)を保存し、ブロック614に進む。
【0054】
ブロック614において、サービング・サンプルのPDCCHページング信号を復調し、プロセスはブロック616に進む。ブロック616において、ページング信号がモバイル・デバイス202に向けられているかどうかに関する判断を行う。PDCCHページング信号がモバイル・デバイス202に向けられている場合、プロセスはブロック618に進む。他の場合、プロセスはブロック628に進む。
【0055】
ブロック618において、サービング・サンプルのPDSCHページング信号を復調し、プロセスはブロック620に進む。ブロック620において、PDSCHページング信号がモバイル・デバイス202のためのページング・ペイロードを搬送するかどうかに関する判断を行う。PDSCHがモバイル・デバイス202のためのペイロードを含まない場合、PDSCHペイロードはモバイル・デバイス202のRNTIに一致し、プロセスはブロック622に進む。他の場合、プロセスはブロック628に進む。ブロック622において、プロセスは、モバイル・デバイス202をオンラインになるようにトリガする。たとえば、復調されたPDSCHページング・ペイロードは着信呼を示し得る。それに応じて、DRXプロセッサ210は、着信呼を受信するために、RFトランシーバ208とすべての他のデジタル論理ブロックとを起動し得る。ブロック622の後、プロセスは終了する。
【0056】
ブロック624において、プロセスは、DRXプロセッサ210を初期化して、ネイバー・セル・バッファ306に記憶されたネイバー・セル・サンプルに対してネイバー・セル処理を実行する。詳細には、ネイバー・セル処理は、AGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、チャネル推定、およびRSRP測定を含み得る。
【0057】
図8は、ブロック624のネイバー・セル処理の詳細を示すフローチャートである。ブロック802において、キャプチャされたネイバー・セル・サンプルに対してAGC処理を実行する。図5に関して説明したように、AGC処理は、LNA利得更新およびDVGA利得更新の2つのプロセスを含み得る。たとえば、補正モジュール308は、サービング・セル処理中に計算されたLNA利得更新およびDVGA利得更新を使用してキャプチャされたネイバー・サンプルを更新し得る。次いで、プロセスはブロック804に進む。
【0058】
ブロック804において、更新されたネイバー・サンプルに周波数トラッキングを適用する。周波数トラッキングは、DRXサイクルNの現在更新されたネイバー・サンプルに基づいて計算され、同じDRXサイクルNの更新されたネイバー・サンプルに適用され得る。次いで、プロセスはブロック806に進む。
【0059】
ブロック806において、更新されたネイバー・サンプルに時間トラッキングを適用する。時間トラッキングは、DRXサイクルNの現在更新されたネイバー・サンプルに基づいて計算され得る。次いで、プロセスはブロック808に進む。
【0060】
ブロック808において、ブロック806において計算された時間トラッキング更新が所定のしきい値よりも大きいかどうかに関する判断を行う。時間トラッキング更新が所定のしきい値以下であった場合、プロセスはブロック810に進む。時間トラッキング更新が所定のしきい値よりも大きい場合、それは有意のタイミング・スキューを示し、プロセスはブロック812に進む。
【0061】
ブロック810において、DRXプロセッサ210は第1のチャネル/雑音推定を実行する。詳細には、DRXプロセッサ210は、DRXサイクルN−1中の前のネイバー・サンプルから計算された時間トラッキング更新を現在のネイバー・サンプルに適用し、DRXサイクルN+1中の次のネイバー・サンプルに適用するために現在のネイバー・サンプルから計算された時間トラッキング更新を記憶し得る。さらに、DRXプロセッサ210は、内部ループ時間トラッキング・ループ出力からのRSトーンについてのチャネル推定を使用し、RSRPを計算し得る。次いで、プロセスはブロック814に進む。
【0062】
ブロック812において、DRXプロセッサ210は、第2のチャネル/雑音推定を実行する。詳細には、DRXプロセッサ210は、DRXサイクルNからの時間トラッキング更新を適用し、RSトーンについてのチャネル推定を実行し、RSRPを計算し得る。次いで、プロセスはブロック814に進む。
【0063】
ブロック814において、DRXプロセッサは、周波数トラッキング・プロセスと、時間トラッキング・プロセスとの状態(たとえば、補正係数)を保存し、ブロック626に進む。
【0064】
ブロック626において、プロセスは、サービング・セルおよびネイバー・セルのセル評価を行って、ネイバー・セルに比較したサービング・セルの信号強度と、モバイル・デバイス202がサービング・セルからネイバー・セルのうちの1つへのハンドオーバの準備をすべきかどうかとを判断する。この評価プロセスは、サービング・セル測定およびネイバー・セル測定のRSRPフィルタ処理と、サービング・セル適合性検査の実行と、サービング・セルRSRP測定がある所定のしきい値を満たした場合のサービング・セルおよび被測定ネイバー・セルの再選択ランク付けと、現在のDRXサイクルまたは次のDRXサイクル中のオンライン・モードへの遷移の必要を評価することとを含み得る。現在のDRXサイクル中のオンライン・モードへの遷移の必要を評価することは、サービング・セルRSRPしきい値を比較すること、パニック・モード・セル検出がトリガされる必要があり得るかどうかを決定すること、ならびにある相対RSRPしきい値および絶対RSRPしきい値に基づいてネイバー・セルPBCHの必要を評価することを含み得る。次のDRXサイクル中にオンライン・モードに遷移する必要を評価することは、セル検出、周波数間(インターF)測定、および/またはインター無線アクセス技術(インターRAT)測定のための周期タイマーを更新することと、それらを時間しきい値と比較することとを含み得る。しきい値に達した場合、モバイル・デバイス202は、次のDRXサイクル中にオンライン・モードで起動するようにトリガされる。次いで、プロセスはブロック628に進む。
【0065】
ブロック628において、ブロック626中に実装される様々なセル評価方法に基づいて、モバイル・デバイス202をオンラインにする必要があるかどうかに関する判断を行う。オンラインになる必要がない場合、プロセスはブロック640に進む。他の場合、プロセスはブロック630に進む。
【0066】
ブロック630において、プロセスは、モバイル・デバイス202の必要な構成要素を初期化して、モバイル・デバイス202を起動してオンライン・モードに遷移させる。次いで、プロセスはブロック632に進み、プロセスはオンライン処理を実行する。オンライン処理により、モバイル・デバイス202は同じDRXサイクル中にオフライン・モードからオンライン・モードに遷移することが可能になる。この遷移は、セル検出のためのパニックモードトリガ、ネイバーPBCH復調トリガ、インターRATおよびインターF測定トリガなど、いくつかのイベントによって開始され得る。これらのトリガは、ブロック626におけるセル評価の前段の一部として判断され得る。
【0067】
モバイル・デバイス202が、サービング・セルRSRPがあるしきい値を下回って減少し、監視されるセットの一部としての強いネイバーがないと判断したとき、パニックモードトリガはアクティブにされる。モバイル・デバイス202は、次いで、サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306をオンライン動作モードのために再構成し、次いで、RFトランシーバ208をオンにし、続いて、新しいネイバー・セルの検出を試み得る。
【0068】
ネイバーPBCH復調トリガは、ネイバー・セルが所定の絶対RSRPしきい値と相対RSRPしきい値とを満たしたときにアクティブにされる。RFトランシーバ208は、次いで、AGC安定化時間を考慮するために、所望のネイバー・セルのための10msページング・フレーム境界の前に最長1msオンにされ得る。これに続いて、1.92MHzでのTDサンプル・キャプチャがオフラインで処理され得る。RFトランシーバは、次いでオフにされ、NBCH処理が初期化され得る。
【0069】
モバイル・デバイス202が、サービング・セルRSRPがあるしきい値を下回って減少したか、あるいは、高優先度セルのためのあるインターRAT/インターF測定タイマーが満了しており、インターRAT測定またはインターF測定を実行する必要があると判断したとき、インターRATおよび周波数間測定トリガはアクティブにされる。インターRATの場合、およびデータ最適化(DO)、UMTS、GSMなど、他の通信システムの下で動作するとき、モバイル・デバイス202は、RFトランシーバ208をオンにスイッチバックし、RFトランシーバ208を所望のRAT/周波数に同調させ、次いで、関係する測定を実行する必要があり得る。周波数間の場合、モバイル・デバイス202は、サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306をオンライン動作モードのために再構成し、RFトランシーバ208をオンにスイッチバックし、RFトランシーバ208を所望の周波数に同調させ、次いで、関係する測定を実行する必要があり得る。
【0070】
図9〜図10に、オンライン処理がトリガされ得る様々なシナリオ、ならびにオンライン処理ブロック632に関与し得るステップのいくつかを示す。図9に示すように、ブロック902において、LTEセル探索によって、またはネイバー・セルPBCHによってオンライン・モードをトリガする。これらの探索は、サービング・セル基地局204およびネイバー・セル基地局206のいずれかまたは両方からの弱いパイロット信号によって開始され得る。オンラインプロセスがLTEセル探索によってトリガされるのかネイバー・セルPBCHによってトリガされるのかに応じて、プロセスはブロック904またはブロック920のいずれかに進む。
【0071】
ブロック904において、プロセスは、サービング・セル・バッファおよびネイバー・セル・バッファをオンライン動作モードのために再構成し、プロセスはブロック906に進む。ブロック906において、プロセスは、RFトランシーバ208を電源投入し、次いでブロック908に進む。ブロック908において、プロセスは、直近のLNA利得更新を適用し、ネイバー・セル・サンプル・キャプチャを開始し、ブロック910に進む。ブロック910において、プロセスは、キャプチャされたネイバー・セル・サンプルに対してAGC処理を実行し、ブロック912に進む。ブロック912において、プロセスは、1次同期信号(PSS)検出および/または2次同期信号(SSS)検出を実行する。次いで、プロセスはブロック914に進み、RSRP測定を実行し、ブロック916に進む。ブロック916において、プロセスは、サービング・セルおよびネイバー・セルを更新し、ブロック916においてRFトランシーバ208をオフにし、次いでブロック634に進む。
【0072】
ブロック920において、プロセスは、RFトランシーバ208をオンにし、ブロック922に進む。ブロック922において、プロセスは、サービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルをキャプチャし、ブロック924に進む。ブロック924において、プロセスは、RFトランシーバ208をオフにし、ブロック926に進む。ブロック926において、プロセスは、AGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、チャネル/雑音推定、およびネイバーPBCH復調および復号を含む、ネイバーPBCH処理を実行し、ブロック928に進む。ブロック928において、プロセスは、ブロック928における処理に基づいてネイバーPBCHを更新し、ブロック634に進む。
【0073】
図10に示すように、オンライン・モードは、DO探索、UMTSセル探索、UMTSリスト探索、LTEインターFセル探索、およびLTEインターF RSRPによってトリガされ得る。これらの探索は、サービング・セル基地局204およびネイバー・セル基地局206のいずれかまたは両方からの弱いパイロット信号によって開始され得る。各別個のトリガは、互いに1つまたは複数の方法で異なるイベントのシーケンスを開始する。たとえば、プロセスは、ブロック1004、1014、1024、1034、および1044に示すように、トリガの各々の後にRFトランシーバ208をオフにする。DO探索トリガは、ブロック1004においてキャプチャされたサンプルのサンプル・キャプチャおよびAGC処理を開始する。UMTSセル探索、UMTSリスト探索、LTEインターF、およびLTEインターF RSRPは、それぞれ、ブロック1006、1016、1026、および1046においてサンプル・キャプチャおよびAGC処理を同様に開始する。ただし、LTEインターFセル探索トリガのブロック1036は、PSS検出をさらに含む。サンプル・キャプチャ処理ブロックの後、各トリガのプロセスは、RFトランシーバ208を停止し、続いてトリガ固有の処理を実行する。図示のように、ブロック1010において、DO探索は、オフラインDO処理を開始し、ブロック1020において、UMTSセル探索は、オフラインUMTS New Additional Step Two cum Three(NASTT)処理を開始し、ブロック1030において、UMTSリスト探索トリガは、オフラインLTE SSS処理を開始し、ブロック1050において、LTEインターF RSRPトリガは、オフラインLTE RSRPおよびトラッキング処理を開始する。トリガ固有の処理の後、各プロセスは、ブロック1012、1022、1032、1042、および1052に示すように、続いてフィルタ・ランク付けを実行する。フィルタ・ランク付けの後、各トリガ固有のプロセスはブロック634に進む。
【0074】
ブロック634において、実行すべき他のインターRATまたはインターF処理が残っているかどうかに関する判断を行う。残っていない場合、プロセスはブロック640に進む。他の場合、プロセスはブロック634に進む。ブロック634において、オンライン処理ブロック632におけるトリガのうちの1つがRFトランシーバ208を停止することができなかった場合、プロセスはRFトランシーバ208を停止する。次いで、プロセスはブロック638に進み、インターRATまたはインターF処理をオフラインで実行する。次いで、プロセスはブロック640に進む。ブロック640において、モバイル・デバイス202がそれの処理を完了すると、プロセスは、DRXプロセッサ210、デジタル処理ブロック、および水晶発振器クロックなど、様々な主要構成要素を停止する。ただし、スリープ・コントローラは、アクティブのままであり、次のDRXサイクルまでカウントを維持する。次いで、プロセスはブロック642に進み、モバイル・デバイス202はスリープ・モードに入り、プロセスは終了する。
【0075】
図11は、オフラインDRXプロセス中に実行される処理イベントのタイムラインであり、ページング・サブフレームは、サブフレームを受信するモバイル・デバイスに向けられていない。このタイムラインは、図6のフローチャートを通る特定の経路に対応する。このオフラインDRXプロセスでは、ページング・サブフレーム1102はPDCCH上で監視されている。図11に示すように、図2のモバイル・デバイス202などのモバイル・デバイスは、ページング・サブフレーム1102を受信し、処理するために必要な構成要素を起動し、ウォームアップするために、ページング・サブフレーム1102を受信するより前の時点に起動し得る。ブロックB1 1104において、モバイル・デバイスは、水晶発振器クロックと必要なデジタル処理構成要素とを初期化する。このプロセスは、たとえば、約3.5ms続き得る。ブロックB2 1106において、RFトランシーバ208などのRFトランシーバを起動し、ページング・サブフレーム1102を受信するためにプログラムし、較正する。ブロックB2 1106のプロセスは、たとえば、約0.5ms続き得る。RFトランシーバと必要なデジタル論理ブロックとが起動され、安定化された後、図2および図3のDRXプロセッサ210などのDRXプロセッサは、ブロックB3 1108においてページング・サブフレーム1102のサンプル・キャプチャおよびLNAの適用を初期化する。ページング・サブフレーム1102は一般に1msであるので、ブロックB2 1108のサンプル・キャプチャは、後続のサブフレームのサンプルをキャプチャするために、わずかに長くなるように設定され得る。ブロックB3 1108のプロセスは、たとえば、約1.2ms続き得る。ブロックB3 1108のサンプル・キャプチャが完了した後、RFトランシーバはオフにされる。
【0076】
ブロックB3 1108においてサンプル・キャプチャを実行しながら、DRXプロセッサは、ページング・サブフレームがモバイル・デバイス202に向けられているかどうかを判断するために処理を初期化する。したがって、ブロックB4 1110において、DRXプロセッサは、サービング・セルのAGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、チャネル推定、RSRP/RSRQ測定、およびPDCCH復調を実行し、ブロックB5 1112において、DRXプロセッサは、ネイバー・セルに対して同様の処理を実行する。このシナリオでは、ページング・サブフレームはモバイル・デバイス202に向けられていないので、プロセスはブロックB6 1114に進み、DRXプロセッサは、図6のブロック626に関して説明したように、ハンドオフを実行すべきかどうかを判断するためにセル評価を実行する。ブロックB3 1108の終了からブロックB7 1116の開始(たとえば、T4)のプロセスは、約2.3ms続き得る。ブロックB6 1114のセル評価の後、オフラインDRX処理のために使用されるすべてのデジタル構成要素はオフにされ、モバイル・デバイス202は、ブロックB7 1116において、クールダウンプロセスを開始し、すべての不必要なクロックを停止する。ブロックB7 1116のクールダウンプロセスは、たとえば、約3.5ms続き得る。その後、モバイル・デバイス202はスリープ・モードに入る。
【0077】
図12は、オフラインDRXプロセス中に実行される処理イベントのタイムラインであり、ページング・サブフレームのページング・ペイロードは、サブフレームを受信するモバイル・デバイスに向けられていない。このタイムラインは、図6のフローチャートを通る特定の経路に対応する。図12では、B1 1204〜B7 1216のブロックは、図11のB1 1104〜B7 1116のブロックに対応する。図11と図12との1つの差異は、図12では、ページング・ペイロードがモバイル・デバイス202に向けられているかどうかを判断するために、DRXプロセッサがPDSCH処理を初期化するということである。このプロセスはブロックB8 1218において実行される。この判断を行うのに使用される追加の処理時間のために、図12の時間T4は、図11の時間よりもわずかに長くなり得る。たとえば、追加の処理時間は約2.8msかかり得る。したがって、ブロックB8 1218の後にデジタル処理ブロックはオフにされる。
【0078】
図13は、オフラインDRXプロセス中に実行される処理イベントのタイムラインであり、ページング・サブフレームは、サブフレームを受信するモバイル・デバイスに向けられていないが、サービング・セルからの信号が所定のしきい値を下回った場合、DRXプロセッサは、異なる周波数の下で、DO、UMTS、GSM、インターF、LTEなどの追加のシステムを測定すると判断する。このタイムラインは、図6のフローチャートを通る特定の経路に対応する。図13では、B1 1304〜B7 1316のブロックは、図11のB1 1104〜B7 1116のブロックに対応する。セル評価プロセスが実行されるブロックB6 1314の後、DRXプロセッサは、ブロックB9 1320においてRFトランシーバを初期化する。ブロックB9 1320のプロセスは、たとえば、約0.5msかかり得る。RFトランシーバがアップすると、DRXプロセッサは、ブロックB10 1322においてサンプル・キャプチャ、AGC処理など、特定のシステムのための処理を初期化する。処理が実行されているシステムのタイプに応じて、処理時間T6は、たとえば、4msから33msまで変化し得る。ブロックB10 1322の処理が完了した後、RFトランシーバはオフにされ、DRXプロセッサは、ブロックB11 1324において、オフラインの間にさらなる処理(たとえば、UMTSシステムのためのNASTT処理)を初期化する。その後、DRXプロセッサは、ブロックB12 1326において他の後処理を実行し、次いで、たとえば、約1msであり得る時間T8後にデジタル論理ブロックを停止する。
【0079】
図14は、オフラインDRXプロセス中に実行される処理イベントのタイムラインであり、ページング・サブフレームのページング・ペイロードは、サブフレームを受信するモバイル・デバイスに向けられていない。このタイムラインは、図6のフローチャートを通る特定の経路に対応する。図14では、B1 1404〜B7 1416のブロックとB9 1420〜B12 1426のブロックとは、図13のB1 1304〜B7 1316のブロックとB9 1320〜B12 1326のブロックとに対応する。図13と図14との1つの差異は、図14では、ページング・ペイロードがモバイル・デバイス202に向けられているかどうかを判断するために、DRXプロセッサがPDSCH処理を初期化するということである。このプロセスはブロックB8 1418において実行される。
【0080】
図15は、モバイル・デバイス202によって実行され得るオンラインDRXプロセス1500の例を示すフローチャートである。オンラインDRX処理は、DRXサイクルNのためのいくつかの所定のシナリオによってトリガされ得る。オンライン・モードを使用するという決定は、前のDRXサイクルN−1中に行われ得る。オンラインDRX処理をトリガするであろう様々なシナリオは、FDDおよびTDDのための周期非同期(ASYNC)ネイバー・セル識別および周期同期(SYNC)ネイバー識別である。
【0081】
図15に示すように、ブロック1502において、スリープ・コントローラは、図6に関して説明したスリープ・コントローラと同様に、デジタル処理ブロックを実行するために必要なクロック、RFトランシーバ208、DRXプロセッサ210、ならびにサービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306など、DRX処理を実行するために必要な他の構成要素のすべてを起動し、これらを初期化する。DRX処理を実行するために使用されない他のハードウェア構成要素は、スリープ状態のままであり得る。プロセスはブロック1504に続く。ブロック1504において、RFトランシーバ208は、予期されたページング信号のキャリア周波数にロックオンし、プロセスはブロック1506に進む。
【0082】
ブロック1506において、DRXプロセッサ210は、サービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルを記憶するためのメモリ(たとえば、サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306)を再構成し、続いて、RFトランシーバ208を介してサービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルをキャプチャし、キャプチャされたサンプルをそれぞれのバッファ304および306に記憶する。次いで、プロセスはブロック1508、1520、および1524に進む。
【0083】
ブロック1508において、プロセスは、DRXプロセッサ210を初期化して、サービング・セル・バッファ304に記憶されたサービング・セル・サンプルに対してサービング・セル処理を実行する。これは、図6に示したオフラインDRXプロセスのブロック612において実行されるものと同様である。オンラインDRXプロセスとオフラインDRXプロセスとの差異は、図15のオンラインDRXプロセスでは、オフラインDRXモードで実行される順次処理とは異なり、フリーフローサンプルがサービング・セル・バッファによって受信されるので、AGC、周波数トラッキング、および時間トラッキング更新が並行して計算され、適用されることである。サービング・セル処理を実行した後、プロセスはブロック1510および1522に進む。
【0084】
ブロック1510において、サービング・サンプルのPDCCHページング信号を復調し、プロセスはブロック1512に進む。ブロック1512において、ページング信号がモバイル・デバイス202に向けられているかどうかに関する判断を行う。PDCCHページング信号がモバイル・デバイス202に向けられている場合、プロセスはブロック1514に進む。他の場合、プロセスはブロック1528に進む。
【0085】
ブロック1514において、サービング・サンプルのPDSCHページング信号を復調し、プロセスはブロック1516に進む。ブロック1516において、PDSCHページング信号がモバイル・デバイス202のためのページング・ペイロードを搬送するかどうかに関する判断を行う。PDSCHがモバイル・デバイス202のためのペイロードを含まない場合、PDSCHペイロードはモバイル・デバイス202のRNTIに一致し、プロセスはブロック1518に進む。他の場合、プロセスはブロック1528に進む。ブロック1518において、プロセスは、モバイル・デバイス202をオンラインになるようにトリガする。ブロック1518の後、プロセスは終了する。
【0086】
ブロック1520において、プロセスは、DRXプロセッサ210を初期化して、ネイバー・セル・バッファ306に記憶されたネイバー・セル・サンプルに対してネイバー・セル処理を実行する。これは、図6に示したオフラインDRXプロセスのブロック624において実行されるものと同様である。オンラインDRXプロセスとオフラインDRXプロセスとの差異は、図15のオンラインDRXプロセスでは、オフラインDRXモードで実行される順次処理とは異なり、フリーフローサンプルがネイバー・セル・バッファによって受信されるので、AGC、周波数トラッキング、および時間トラッキング更新が並行して計算され、適用されることである。ネイバー・セル処理を実行した後、プロセスはブロック1522に進む。
【0087】
ブロック1524において、プロセスは、ASYNC検出およびSYNC検出などのネイバー・セル検出を初期化する。ASYNC検出とSYNC検出の両方は、PSS処理およびSSS処理を含む。PSS処理がオンラインで実行された後、RFトランシーバはオフにされ得、その結果、SSS処理はオフラインで実行され得る。ブロック1524の後、プロセスはブロック1526に進む。ブロック1526において、RSRP測定を実行し、プロセスはブロック1522に進む。
【0088】
ブロック1522において、プロセスは、サービング・セルおよびネイバー・セルのセル評価を行って、ネイバー・セルに比較したサービング・セルの信号強度と、モバイル・デバイス202がサービング・セルからネイバー・セルのうちの1つへのハンドオーバの準備をすべきかどうかとを判断する。このセル評価プロセスは、図6のブロック626のプロセスと同様である。ブロック1522の後、プロセスはブロック1528に進む。
【0089】
ブロック1528において、プロセスは、DRXプロセッサ210、デジタル処理ブロック、および水晶発振器クロックなど、様々な主要構成要素を停止する。ただし、スリープ・コントローラは、アクティブのままであり、次のDRXサイクルまでカウントを維持する。次いで、プロセスはブロック1530に進み、モバイル・デバイス202はスリープ・モードに入り、プロセスは終了する。
【0090】
図16は、オンラインDRXプロセス中に実行される処理イベントのタイムラインであり、ページング・サブフレームのページング・ペイロードは、サブフレームを受信するモバイル・デバイスに向けられていない。このタイムラインは、図15のフローチャートを通る特定の経路に対応する。このオンラインDRXプロセスでは、ページング・サブフレーム1102は、PDCCH上で監視されている。図16に示すように、図2のモバイル・デバイス202などのモバイル・デバイスは、ページング・サブフレーム1602を受信し、処理するために必要な構成要素を起動し、ウォームアップするために、ページング・サブフレーム1602を受信するより前の時点に起動し得る。ブロックB1 1604において、モバイル・デバイスは、水晶発振器クロックと必要なデジタル処理構成要素とを初期化する。ブロックB2 1606において、RFトランシーバ208などのRFトランシーバを起動し、ページング・サブフレーム1602を受信するためにプログラムし、較正する。RFトランシーバと必要なデジタル論理ブロックとが起動され、安定化した後、DRXプロセッサは、サンプル・キャプチャと、ページング・サブフレームがモバイル・デバイス202に向けられているかどうかを判断するための処理とを初期化し得る。したがって、ブロックB4 1610において、DRXプロセッサは、サービング・セルのAGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、チャネル推定、RSRP/RSRQ測定、およびPDCCH復調を実行し、ブロックB5 1612において、DRXプロセッサは、ネイバー・セルに対して同様の処理を実行する。
【0091】
さらに、DRXプロセッサは、ブロックB14 1630において、それぞれのASYNC検出またはSYNC検出のためのオンラインPSS処理を初期化する。オンラインPSS処理の持続時間は、それがASYNC FDD LTEセル検出のため、SYNC FDD LTEセル検出のため、またはSYNC TDD LTEセル検出のために実行されるかどうかに依存し得、たとえば、18msから21msまで変化し得る。たとえば、DRXプロセッサのいくつかの設計仕様はSYNC FDD LTEセル検出およびSYNC TDD LTEセル検出に合わせて最適化されているので、SYNC FDD LTEセル検出およびSYNC TDD LTEセル検出は、ASYNC FDD LTEセル検出よりも短い持続時間を有し得る。ブロックB13 1628において、DRXプロセッサはPDCCH処理を実行し、ブロックB8 1618において、DRXプロセッサはPDSCH処理を実行する。ブロックB6 1614において、DRXプロセッサは、図15のブロック1522に関して説明したように、ハンドオフを実行すべきかどうかを判断するためにセル評価を実行する。オンラインPSS処理ブロックB14 1634の後、RFトランシーバはオフにされる。その後、DRXプロセッサは、ブロックB11 1624において、オフラインSSS処理を初期化することによってそれぞれのASYNC検出またはSYNC検出を続ける。次いで、DRXプロセッサは、ブロックB12 1626において他の後処理を実行し、もはや使用されていないデジタル論理構成要素を停止する。最後に、モバイル・デバイス202は、ブロックB7 1616において、クールダウンプロセスを開始し、すべての不必要なクロックを停止する。その後、モバイル・デバイス202はスリープ・モードに入る。
【0092】
図17は、オンラインDRXプロセス状態およびオフラインDRXプロセス状態を例示する状態機械図である。図1に示すように、DRX状態機械図1700は、オフラインDRX状態1702と、オンラインDRX状態1704と、オフライン・モードにおけるオンラインDRX状態1706とを含み得る。オフラインDRX状態1702は、キャプチャされたサービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルの処理がRFトランシーバがオフにある間に行われる状態を表す。いくつかのトリガ1708は、オフライン・モードにおけるオンラインDRX状態1704への遷移を生じ得、この遷移は、特に、RFトランシーバをオンにすることを構成し得る。トリガ1708は、特に、セル評価626中にキャプチャされたサンプルの処理中に判断され得る。これらのトリガは、図6に関して説明したように、セル検出のためのパニックモードトリガ、ネイバーPBCH復調トリガ、ならびにインターRATおよびインターF測定トリガであり得る。パニック探索、ネイバーPBCH復調、インターRAT測定、またはインターF測定の完了は、RFトランシーバをオフにすることによってオフラインDRX状態1702に戻る遷移1710をトリガし得る。
【0093】
オフラインDRX状態1702からオンラインDRX状態1706への遷移1712は、スケジュール期間ネイバー探索によってトリガされ得る。オンラインDRX状態1706はまた、アクティブRFトランシーバによって特徴づけられ得る。オンラインDRX状態1706とオフライン・モードにおけるオンラインDRX状態1704との差異は、オンラインDRX状態1706では、AGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキングなどの様々なサンプル処理ステップが、オフライン・モードにおけるオンラインDRX状態1704の場合のようにRFトランシーバがオフの状態で連続的に実行されるのではなく、RFトランシーバがオンの状態にあることと並行して実行されるということである。オンラインDRX状態1706からオフラインDRX状態1702への遷移1714は、インターF探索がスケジュールされていないときに行われ得る。
【0094】
このようにして、DRX状態機械1700で説明したプロセスを実装するモバイル・デバイスは、異なるシナリオによって開始された特定のトリガに応答してオンラインDRX状態とオフラインDRX状態との間を遷移することによって様々な通信シナリオに適応し得る。そのようなDRX適応性は、異なる動作モードでの電力消費量の著しい低減を可能にする。
【0095】
図18は、図1〜図17に関して説明した様々なオフラインおよびオンラインDRX処理機構を実装するためのMIMO通信システム1800のブロック図である。図18に示すように、通信システム1800は、(アクセスポイントとしても知られる)送信機システム1810と(アクセス端末としても知られる)受信機システム1850とを含み得る。送信機システム1810において、いくつかのデータ・ストリームのトラフィック・データがデータ・ソース1812から送信(TX)データ・プロセッサ1814に供給される。
【0096】
一実施形態では、各データ・ストリームは、それぞれの送信アンテナを介して送信される。TXデータ・プロセッサ1814は、コード化されたデータを与えるために、各データ・ストリームのトラフィック・データを、そのデータ・ストリーム用に選択された特定のコーディング方式に基づいてフォーマットし、コーディングし、インターリーブする。
【0097】
各データ・ストリームのコード化されたデータは、OFDM技法を使用してパイロット・データで多重化され得る。パイロット・データは、典型的には、知られている方法で処理され、チャネル応答を推定するために受信機システムにおいて使用され得る、知られているデータパターンである。次いで、各データ・ストリームの多重化されたパイロット・データおよびコード化されたデータは、変調シンボルを与えるために、そのデータ・ストリーム用に選択された特定の変調方式(たとえば、BPSK、QSPK、M−PSK、またはM−QAM)に基づいて変調(すなわち、シンボル・マッピング)される。各データ・ストリームのデータ・レート、コーディング、および変調は、プロセッサ1830によって実行される命令によって判断され得る。
【0098】
次いで、すべてのデータ・ストリームの変調シンボルはTX MIMOプロセッサ1820に供給され、TX MIMOプロセッサ1820は、(たとえば、OFDM用に)その変調シンボルをさらに処理する。次いで、TX MIMOプロセッサ1820はNT個の変調シンボル・ストリームをNT個の送信機(TMTR)1822a〜1822tに供給する。いくつかの実施形態では、TX MIMOプロセッサ1820は、データ・ストリームのシンボルと、シンボルが送信されているアンテナとにビーム・フォーミング重みを適用する。
【0099】
各送信機1822は、それぞれのシンボル・ストリームを受信し、処理して、1つまたは複数のアナログ信号を供給し、さらに、それらのアナログ信号を調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、MIMOチャネルを介して送信するのに適した被変調信号を与える。次いで、送信機1822a〜1822tからのNT個の被変調信号は、それぞれNT個のアンテナ1824a〜1824tから送信される。
【0100】
受信機システム1850において、送信された被変調信号はNR個のアンテナ1852a〜1852rによって受信され、各アンテナ1852からの受信信号は、それぞれの受信機(RCVR)1854a〜1854rに供給される。各受信機1854は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、およびダウン・コンバート)し、調整された信号をデジタル化して、サンプルを供給し、さらにそれらのサンプルを処理して、対応する「受信」シンボル・ストリームを供給する。
【0101】
次いで、RXデータ・プロセッサ1860は、NR個の受信機1854からNR個の受信シンボル・ストリームを受信し、特定の受信機処理技法に基づいて処理して、NT個の「検出」シンボル・ストリームを供給する。次いで、RXデータ・プロセッサ1860は、各検出シンボル・ストリームを復調し、デインターリーブし、復号して、データ・ストリームのトラフィック・データを復元する。RXデータ・プロセッサ1860による処理は、送信機システム1810におけるTX MIMOプロセッサ1820およびTXデータ・プロセッサ1814によって実行される処理を補足するものである。
【0102】
プロセッサ1870は、どのプリコーディング行列を使用すべきかを周期的に判断する(後述)。プロセッサ1870は、行列インデックス部とランク値部とを含む逆方向リンクメッセージを作成する。
【0103】
逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信データ・ストリームに関する様々なタイプの情報を備え得る。次いで、逆方向リンクメッセージは、データ・ソース1836からいくつかのデータ・ストリームのトラフィック・データをも受信するTXデータ・プロセッサ1838によって処理され、変調器1880によって変調され、送信機1854a〜1854rによって調整され、送信機システム1810に返信される。
【0104】
送信機システム1810において、受信機システム1850からの被変調信号は、アンテナ1824によって受信され、受信機1822によって調整され、復調器1840によって復調され、受信機システム1850によって送信された逆方向リンクメッセージを抽出するためにRXデータ・プロセッサ1842によって処理される。次いで、プロセッサ1830は、ビーム・フォーミング重みを判断するためにどのプリコーディング行列を使用すべきかを判断し、次いで、抽出されたメッセージを処理する。
【0105】
図19は、オフラインおよびオンラインDRX処理を実行する例示的なシステム1900の図である。たとえば、システム1900は、少なくとも部分的に、基地局、モバイル・デバイスなどの内部に常駐することができる。システム1900は機能ブロックを含むものとして表されており、その機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実装される機能を表す機能ブロックであり得ることを諒解されたい。システム1900は、連携して動作することができる手段の論理グルーピング1902を含む。たとえば、論理グルーピング1902は、モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えるための手段1904と、第1のサイクル中にトランシーバを介して第1のページング信号を受信するための手段1906と、受信した第1のページング信号をモバイル・デバイスのメモリに記憶するための手段1908と、トランシーバをオフ状態に切り替えるための手段1910と、トランシーバがオフ状態にある間に記憶された第1のページング信号を処理するための手段1912と、処理するための手段に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断するための手段と、を含むことができる。さらに、システム1900は、手段1904〜1914に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ1916を含むことができる。メモリ1916の外部にあるものとして示されているが、手段1904〜1914のうちの1つまたは複数はメモリ1916の内部に存在することができることを理解されたい。
【0106】
上記で説明したことは、1つまたは複数の実施形態の例を含む。もちろん、上述の実施形態について説明する目的で、構成要素または方法のあらゆる考えられる組合せについて説明することは不可能であるが、当業者なら、様々な実施形態の多数のさらなる組合せおよび置換が可能であることを認識できよう。したがって、説明した実施形態は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に入るすべてのそのような改変形態、変更形態および変形形態を包含するものとする。さらに、「含む(include)」という用語は、発明を実施するための形態または特許請求の範囲のいずれかにおいて使用される限り、「備える(comprising)」という用語を採用すると請求項における移行語と解釈されるように「備える(comprising)」と同様に包括的なものとする。さらに、説明した態様および/または実施形態の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形への限定が明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。さらに、任意の態様および/または実施形態の全部または一部は、別段の規定がない限り、任意の他の態様および/または実施形態の全部または一部とともに利用され得る。
【0107】
本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的なロジック、論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタロジック、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロ・プロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティング・デバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロ・プロセッサとの組合せ、複数のマイクロ・プロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロ・プロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。さらに、少なくとも1つのプロセッサは、上記で説明したステップおよび/またはアクションの1つまたは複数を実行するように動作可能な1つまたは複数のモジュールを備え得る。
【0108】
さらに、本明細書で開示された態様に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップおよび/またはアクションは、直接ハードウェアで実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている他の形態の記憶媒体中に常駐し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読むことができ、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合され得る。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化され得る。さらに、いくつかの態様では、プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐し得る。さらに、ASICはユーザ端末中に常駐し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として常駐し得る。さらに、いくつかの態様では、方法またはアルゴリズムのステップおよび/またはアクションは、コンピュータ・プログラム製品に組み込まれ得る、機械可読媒体および/またはコンピュータ可読媒体上のコードおよび/または命令の1つまたは任意の組合せ、あるいはそのセットとして常駐し得る。
【0109】
1つまたは複数の態様では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体上で送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータ・プログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク・ストレージ、磁気ディスク・ストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラム・コードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と呼ばれ得る。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、通常、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0110】
上記の開示は、例示的な態様および/または実施形態について論じたが、添付の特許請求の範囲によって定義される、説明した態様および/または実施形態の範囲から逸脱することなく、様々な変更および改変を本明細書で行うことができることに留意されたい。さらに、説明した態様および/または実施形態の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形への限定が明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。さらに、任意の態様および/または実施形態の全部または一部は、別段の規定がない限り、任意の他の態様および/または実施形態の全部または一部とともに利用され得る。
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、一般に、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、セルラー・システムにおけるオフライン不連続受信(DRX)処理に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信システムは、ボイス、データなど様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステム・リソース(たとえば、帯域幅および送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムであり得る。そのような多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、3rd Generation Partnership Project(3GPP) Long Term Evolution(LTE)システム、および直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムがある。
【0003】
概して、ワイヤレス多元接続通信システムは、複数のワイヤレス端末(たとえば、アクセス端末、移動局、モバイル・デバイス、ユーザ機器(UE))のための通信を同時にサポートすることができる。各端末は、順方向リンクおよび逆方向リンク上の送信を介して1つまたは複数の基地局と通信する。順方向リンク(またはダウンリンク)とは、基地局から端末への通信リンクを指し、逆方向リンク(またはアップリンク)とは、端末から基地局への通信リンクを指す。通信リンクは、単入力単出力、多入力単出力、または多入力多出力(MIMO)システムを介して確立され得る。
【0004】
通信システムにおいて、ネットワークは、いくつかの基地局からなり、各基地局は、それのそれぞれのエリア(たとえば、セル)をカバーし、1つまたは複数のモバイル・デバイスと通信する。着信ボイスまたはデータ呼があったとき、モバイル・デバイスが存在する可能性があるとネットワークが判断した基地局のセットから、ページング・メッセージが送られる。
【0005】
従来のページング手順では、そのページング・メッセージを伝達するために2つの信号が使用される。物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を介して送信される第1のページング信号は、そのページング・メッセージが特定のモバイル・デバイスに送信されているのか、またはモバイル・デバイスのグループに送信されているのかを示すために使用される。物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を介して送信される第2のページング信号は、特定のモバイル・デバイスまたはモバイル・デバイスのグループのための(1つまたは複数の)ページング・メッセージ(たとえば、ページ・ペイロード)を搬送する。第1のページング信号と第2のページング信号は同じサブフレーム(たとえば、ページング・オケージョン)中で送信され得る。
【0006】
一般に、モバイル・デバイスは、オンにされている間、ならびに基地局を介して基地局および/または他のモバイル・デバイスと通信する期間中に、電力(たとえば、バッテリー電力)を利用する。モバイル・デバイスによって消費される電力量は、モバイル・デバイスの構成および/またはモバイル・デバイスによって実行されている機能(たとえば、動作)に部分的に依存し得る。モバイル・デバイスによって利用される電力量を低減することは、モバイル・デバイスの全体的なパフォーマンスの改善に加えて、バッテリー寿命の延長、モバイル・デバイスおよびバッテリーを使用するコストの低減をもたらし得るので、そのような低減が望ましい
典型的なモバイル・デバイスは、電力消費量を低減するために不連続受信(DRX)をアイドルモードで使用する。DRXが使用されるとき、モバイル・デバイスは、DRXサイクルごとに1つのページング・サブフレーム(たとえば、ページング・オケージョン)においてのみ第1のページング信号を監視する。コアネットワークは、通常、モバイル端末がいつDRXサイクル内で第1のページング信号を監視しているかについて知っている。したがって、ネットワークは、特定のモバイル端末をページングしようとする場合、モバイル端末がページング・チャネルを監視している時間に第1のページング信号を送る。モバイル端末は、第1のページング信号中にページングされなかった場合、アイドルモードに戻る。他の場合、モバイル端末は第2のページング信号を読み取る。
【0007】
一般に、DRXを実装するモバイル・デバイスは、受信されたページングが受信モバイル・デバイスを対象としているのか、または何らかの他のデバイスを対象としているのかを判断するのに必要な復号および処理を効果的に実行するために、トランシーバをオンラインにし、オンラインに維持する必要がある。しかしながら、この時間中に、モバイル・デバイスのトランシーバは、かなりの量のバッテリー電力を消費し得る。したがって、モバイル・デバイスが、必要なDRX処理をアイドルモードで実行しながら、できる限り迅速に時間領域(TD)サンプル(たとえば、ページング・サブフレーム)をキャプチャし、トランシーバを停止することを可能にするシステム構成が必要である。これにより、DRX処理中の電流消費量が低下し、その結果、著しいアイドルモード電流の節約が可能になるであろう。
【発明の概要】
【0008】
以下で、1つまたは複数の態様の基本的理解を与えるために、そのような態様の簡略化された概要を提示する。この概要は、すべての企図された態様の包括的な概観ではなく、すべての態様の主要または重要な要素を識別するものでも、いずれかまたはすべての態様の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示するより詳細な説明の導入として、1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡略化された形で提示することである。
【0009】
本開示の一態様によれば、信号を処理するための方法は、モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えることと、第1のサイクル中にトランシーバを介して第1のページング信号を受信することと、受信した第1のページング信号をモバイル・デバイスのメモリに記憶することと、トランシーバをオフ状態に切り替えることと、トランシーバがオフ状態にある間に記憶された第1のページング信号を処理することと、処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断することとを含む。
【0010】
本開示の別の態様によれば、ワイヤレス通信装置は、第1のサイクル中に第1のページング信号を受信するように構成されたトランシーバと、メモリと、受信した第1のページング信号をメモリに記憶することと、第1のページング信号がメモリに記憶された後にトランシーバをオフ状態に切り替えることと、トランシーバがオフ状態にある間に記憶された第1のページング信号を処理することと、処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断することとを行うように構成されたプロセッサとを含む。
【0011】
本開示のさらなる態様によれば、装置は、モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えるための手段と、第1のサイクル中にトランシーバを介して第1のページング信号を受信するための手段と、受信した第1のページング信号をモバイル・デバイスのメモリに記憶するための手段と、トランシーバをオフ状態に切り替えるための手段と、トランシーバがオフ状態にある間に記憶された第1のページング信号を処理するための手段と、処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断するための手段とを含む。
【0012】
本開示のまたさらなる態様によれば、コンピュータ・プログラム製品は、コンピュータに、モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えさせるための第1のコードセットと、コンピュータに、第1のサイクル中にトランシーバを介して第1のページング信号を受信させるための第2のコードセットと、コンピュータに、受信した第1のページング信号をモバイル・デバイスのメモリに記憶させるための第3のコードセットと、コンピュータに、前記トランシーバをオフ状態に切り替えさせるための第4のコードセットと、コンピュータに、トランシーバがオフ状態にある間に記憶された第1のページング信号を処理させるための第5のコードセットと、コンピュータに、処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断させるための第6のコードセットとを含む。
【0013】
本開示のまたさらなる態様によれば、ワイヤレス通信装置は、モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えることと、第1のサイクル中にトランシーバを介して第1のページング信号を受信することと、受信した第1のページング信号をモバイル・デバイスのメモリに記憶することと、トランシーバをオフ状態に切り替えることと、トランシーバがオフ状態にある間に記憶された第1のページング信号を処理することと、処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断することと、を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む。
【0014】
上記および関係する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明し、特に特許請求の範囲で指摘する特徴を備える。以下の説明および添付の図面に、1つまたは複数の態様のうちのいくつかの例示的な特徴を詳細に記載する。ただし、これらの特徴は、様々な態様の原理を採用することができる様々な方法のほんのいくつかを示すものであり、この説明は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものとする。添付の図面とともに以下に説明する開示する態様は、開示する態様を限定するためではなく、開示する態様を例示するために与えられ、同様の表示は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本明細書に記載する様々な態様によるワイヤレス通信システムの図。
【図2】オフラインDRX処理を可能にすることができる例示的なシステムのブロック図。
【図3】例示的なDRXプロセッサのブロック図。
【図4】サービング・サンプルのためのDRXプロセスの例示的な補正モジュールのブロック図。
【図5】ネイバー・サンプルのためのDRXプロセスの例示的な補正モジュールのブロック図。
【図6】オフラインDRXプロセスにおけるオンライン・ステージの一例を示すフローチャート。
【図7】サービング・セル処理の一例を示すフローチャート。
【図8】ネイバー・セル処理の一例を示すフローチャート。
【図9】オンライン処理がトリガされ得る様々なシナリオの例を示すフローチャート。
【図10】オンライン処理がトリガされ得る様々なシナリオの例を示すフローチャート。
【図11】オフラインDRXプロセス中に実行される例示的な処理イベントのタイムライン。
【図12】オフラインDRXプロセス中に実行される例示的な処理イベントの別のタイムライン。
【図13】オフラインDRXプロセス中に実行される例示的な処理イベントのさらに別のタイムライン。
【図14】オフラインDRXプロセス中に実行される例示的な処理イベントのさらに別のタイムライン。
【図15】オンラインDRXプロセスにおけるオンライン・ステージの一例を示すフローチャート。
【図16】オンラインDRXプロセス中に実行される例示的な処理イベントのタイムライン。
【図17】オンラインDRXプロセス状態およびオフラインDRXプロセス状態を例示する状態機械図。
【図18】本明細書で説明する様々なオフラインDRX処理機構を実装するための例示的な通信システムのブロック図。
【図19】オフラインDRX処理を実行する例示的なシステムの図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、図面を参照しながら様々な態様について説明する。以下の記述では、説明の目的で、1つまたは複数の態様の完全な理解を与えるために多数の具体的な詳細を記載する。ただし、そのような(1つまたは複数の)態様は、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることは明らかであろう。
【0017】
本出願で使用する「構成要素」、「モジュール」、「システム」などの用語は、限定はしないが、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアなど、コンピュータ関連のエンティティを含むものとする。たとえば、構成要素は、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータであり得るが、これらに限定されない。例として、コンピューティング・デバイス上で実行されるアプリケーションと、そのコンピューティング・デバイスの両方を構成要素であり得る。1つまたは複数の構成要素がプロセスおよび/または実行スレッド内に常駐することができ、1つの構成要素を1つのコンピュータ上に配置し、および/または2つ以上のコンピュータ間に分散することができる。さらに、これらの構成要素は、様々なデータ構造を記憶している様々なコンピュータ可読媒体から実行することができる。これらの構成要素は、ローカル・システム、分散システム、および/または他のシステムを用いるインターネットなどのネットワーク全体の中の別の構成要素と信号を介して対話する1つの構成要素からのデータなど、1つまたは複数のデータ・パケットを有する信号によるなど、ローカル・プロセスおよび/またはリモート・プロセスを介して通信し得る。
【0018】
さらに、本明細書では、ワイヤード端末またはワイヤレス端末であり得る端末に関する様々な態様について説明する。端末は、システム、デバイス、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイル、モバイル・デバイス、リモート局、リモート端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、通信デバイス、ユーザ・エージェント、ユーザ・デバイス、またはユーザ機器(UE)と呼ばれることもある。ワイヤレス端末は、セルラー電話、衛星電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレス・ローカル・ループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルド・デバイス、コンピューティング・デバイス、またはワイヤレス・モデムに接続された他の処理デバイスであり得る。さらに、本明細書では基地局に関する様々な態様について説明する。基地局は、(1つまたは複数の)ワイヤレス端末と通信するために利用され得、アクセスポイント、ノードB、または何らかの他の用語で呼ばれることもある。
【0019】
さらに、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味するものとする。すなわち、別段の規定がない限り、または文脈から明白でない限り、「XはAまたはBを使用する」という句は、自然な包括的置換のいずれかを意味するものとする。つまり、「XはAまたはBを使用する」という句は、XがAを使用する場合、XがBを使用する場合、またはXがAとBの両方を使用する場合のいずれによっても満たされる。さらに、本出願および添付の特許請求の範囲で使用する冠詞「a」および「an」は、別段の規定がない限り、または単数形を示すことが文脈から明白でない限り、概して「1つまたは複数」を意味するものと解釈すべきである。
【0020】
本明細書で説明する技法は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAおよび他のシステムなど、様々なワイヤレス通信システムに使用され得る。「システム」および「ネットワーク」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAシステムは、Universal Terrestrial Radio Access(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、Wideband−CDMA(W−CDMA)およびCDMAの他の変形態を含む。さらに、cdma2000は、IS−2000、IS−95およびIS−856規格をカバーする。TDMAシステムは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。OFDMAシステムは、Evolved UTRA(E−UTRA)、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash−OFDMなどの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE−UTRAは、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)の一部である。3GPP Long Term Evolution(LTE)は、ダウンリンク上ではOFDMAを採用し、アップリンク上ではSC−FDMAを採用するE−UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTEおよびGSMは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)という名称の団体からの文書に記載されている。さらに、cdma2000およびUMBは、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)と称する組織からの文書に記載されている。さらに、そのようなワイヤレス通信システムは、追加として、不対無認可スペクトル、802.xxワイヤレスLAN、BLUETOOTH(登録商標)および他の短距離または長距離ワイヤレス通信技法をしばしば使用するピア・ツー・ピア(たとえば、モバイル間)アドホック・ネットワーク・システムを含み得る。
【0021】
いくつかのデバイス、構成要素、モジュールなどを含み得るシステムに関して、様々な態様または特徴を提示する。様々なシステムは、追加のデバイス、構成要素、モジュールなどを含んでもよく、および/または各図に関連して論じるデバイス、構成要素、モジュールなどのすべてを含まなくてもよいことを理解および諒解されたい。これらの手法の組合せも使用され得る。
【0022】
次に図1を参照すると、本明細書で提示する様々な態様によるワイヤレス通信システム100が示されている。システム100は、複数のアンテナ・グループを含むことができる基地局102を備える。たとえば、1つのアンテナ・グループはアンテナ104および106を含み、別のグループはアンテナ108および110を備え、さらなるグループはアンテナ112および114を含むことができる。アンテナ・グループごとに2つのアンテナが示されているが、グループごとにより多いまたはより少ないアンテナが利用され得る。基地局102は、さらに、送信機チェーンおよび受信機チェーンを含むことができ、送信機チェーンおよび受信機チェーンの各々は、当業者なら諒解するように、信号送信および受信に関連する複数の構成要素(たとえば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナなど)を備えることができる。
【0023】
基地局102は、モバイル・デバイス116およびモバイル・デバイス122など1つまたは複数のモバイル・デバイスと通信することができるが、基地局102は、モバイル・デバイス116および122と同様の実質的にいかなる数のモバイル・デバイスとも通信することができることを諒解されたい。モバイル・デバイス116および122は、たとえば、セルラー電話、スマートフォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルド・コンピューティング・デバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/またはワイヤレス通信システム100を介して通信するための他の適切なデバイスとすることができる。図示のように、モバイル・デバイス116は、アンテナ112および114と通信しており、アンテナ112および114は、順方向リンク118を介して情報をモバイル・デバイス116に送信し、逆方向リンク120を介してモバイル・デバイス116から情報を受信する。さらに、モバイル・デバイス122はアンテナ104および106と通信しており、アンテナ104および106は、順方向リンク124を介して情報をモバイル・デバイス122に送信し、逆方向リンク126を介してモバイル・デバイス122から情報を受信する。周波数分割複信(FDD)システムでは、たとえば、順方向リンク118は、逆方向リンク120によって使用される周波数帯とは異なる周波数帯を利用し、順方向リンク124は、逆方向リンク126によって使用される周波数帯とは異なる周波数帯を採用することができる。さらに、時分割複信(TDD)システムでは、順方向リンク118および逆方向リンク120は共通の周波数帯を利用し、順方向リンク124および逆方向リンク126は共通の周波数帯を利用することができる。
【0024】
アンテナの各グループおよび/またはそれらが通信するように指定されたエリアは、基地局102のセクタと呼ばれることがある。たとえば、基地局102によってカバーされるエリアのセクタ中のモバイル・デバイス(たとえば、116)に通信するようにアンテナ・グループを設計することができる。順方向リンク118および124を介した通信では、基地局102の送信アンテナは、モバイル・デバイス116および122についての順方向リンク118および124の信号対雑音比を向上させるためにビーム・フォーミングを利用することができる。さらに、基地局102が、関連するカバレージ中に不規則に散在するモバイル・デバイス116および122に送信するためにビーム・フォーミングを利用する間は、基地局が単一のアンテナを介してその基地局のすべてのモバイル・デバイスに送信する場合と比較して、隣接セル内のモバイル・デバイスは干渉を受けにくい。
【0025】
一態様によれば、モバイル・デバイス(たとえば、116)が、それがDRX処理をオフラインで実行することができるように構成され得る。DRX処理をオフラインで実行するために、モバイル・デバイス116は、周波数分割複信(FDD)ならびに時分割複信(TDD)に適用可能である以下の要件、すなわち、(1)モバイル・デバイスがDRXサイクルごとに1つのページング・フレームを監視する必要があり得ること、(2)各ページング・フレーム内で、モバイル・デバイスが1つのページング・サブフレームを監視する必要があり得ること、(3)そのページング・サブフレーム内で、モバイル・デバイスが1つの一意のページンググループ無線ネットワーク一時識別子(P−RNTI)をもつ物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する必要があり得ること、(4)モバイル・デバイスがページングされた(PDCCHが成功した)場合、その同じページング・サブフレーム上の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)がページ情報を搬送すること、(5)サービング・セルのセル適合性検査(S−基準)評価を実行すること、(6)周期的ネイバー・セル検出および/またはトリガされたネイバー・セル検出を実行すること、(7)測定しきい値に基づいてネイバー・セルの測定を実行し、必要に応じてセル再選択評価を実行すること、(8)必要に応じてネイバー・パケット・ブロードキャスト・チャネル(PBCH)復号を実行すること、(9)モバイル・デバイスが、TDDの場合にMulti−Media Broadcast over a Single Frequency Network(MBSFN)サブフレームまたはアップリンク(UL)サブフレームに遭遇した場合に特殊な処理を行うこと、を満たすように構成される必要があり得る。
【0026】
さらに、モバイル・デバイスは、3GPP LTEリリース8設計仕様、ならびに特定の性能要件に基づく設計仕様に従ってTDサンプル・サーバおよびFDサンプル・サーバを再構成するために十分な量のメモリをサポートするように構成され得る。ページング・タイムラインを満たすために、P−RNTIを搬送するPDCCHと実際のページ・ペイロードを搬送するPDSCHとは同じページング・サブフレーム上で送信されることが必要とされ得る。これにより、モバイル・デバイスは、ページング・サブフレームをカバーする約1msのTDサンプルに基づいてオフラインDRX処理を実行することが可能になる。モバイル・デバイスはまた、検出された周波数内ネイバー・セルのすべてを測定するように構成され得る。
【0027】
図2は、オフラインDRX処理を可能にすることができるシステム200のブロック図である。図示のように、システム200は、モバイル・デバイス202と、サービング・セル基地局204と、ネイバー・セル基地局206とを含み得る。サービング基地局204およびネイバー・セル基地局206の各々はモバイル・デバイス202と通信し得る。モバイル・デバイス202は、RFトランシーバ208と、DRXプロセッサ210と、サービング・セル・メモリ212と、ネイバー・セル・メモリ214とを含み得る。モバイル・デバイス202は、オフラインDRX処理を実行するように構成され得る。
【0028】
モバイル・デバイス202は、サービング・セル基地局204とネイバー・セル基地局206の両方から送信された情報、信号、データ、命令、コマンド、ビット、シンボルなどを受信することができる。RFトランシーバ208は、そのような信号を受信することなどを行うように構成され得る。たとえば、RFトランシーバ208は、受信アンテナ(図示せず)から信号を受信し、受信信号に対して典型的なアクション(たとえば、フィルタ処理、増幅、ダウン・コンバート、復調)を実行し、信号をデジタル化して、サンプルを取得し得る。DRXプロセッサ210は、モバイル・デバイス202がオフラインである間のDRX処理を可能にする。モバイル・デバイス202がアイドル状態にある間、RFトランシーバ208は、バッテリー電力を消費しないようにオフであり得る。DRXサイクルごとに、RFトランシーバ208は、サービング・セル基地局204およびネイバー・セル基地局206によって送信された時間領域(TD)サンプルをキャプチャするために起動し得る。RFトランシーバがサンプルをキャプチャし、記憶のためにサンプルをデジタル形態に変換するための処理を実行すると、DRXプロセッサ210は、キャプチャされたサンプルをメモリに記憶する。詳細には、サービング・セル基地局204からのサンプルは、サービング・セル・メモリ212に記憶され得、ネイバー・セル基地局206からのサンプルは、ネイバー・セル・メモリ214に記憶され得る。サービング・セル・メモリ212およびネイバー・セル・メモリ214は、DRXプロセッサ210から物理的に別個の構成要素であり得るか、またはバッファの形態でDRXプロセッサアーキテクチャに一体化され得ることに留意されたい。サンプルがキャプチャされ、それらのそれぞれのメモリに記憶されると、RFトランシーバは、追加の電流を消費しないように停止し得る(すなわち、オフラインになり得る)。この時点で、DRXプロセッサ210は、オンラインのままであり、続いて、キャプチャされたサンプルが、モバイル・デバイス202に向けられたページング信号であるかどうかを判断し、そうであればページング信号のペイロードを復調するために必要な処理を実行する。
【0029】
図3は、図2のDRXプロセッサ210のブロック図である。図2に示すように、DRXプロセッサ210は、それぞれ図2のサービング・セル・メモリ212およびネイバー・セル・メモリ214に対応し得るサービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306に結合されたダウン・サンプラ302を含み得る。DRXプロセッサ210は、補正モジュール308と、シンボル・バッファ310と、復調器312と、チャネルおよび雑音推定器314と、それ自体がPDCCHデコーダ318およびPDSCHデコーダ320を含み得るデコーダ316とをさらに含み得る。
【0030】
動作中、DRXプロセッサ210が信号を受信するとき、信号はダウン・サンプラ302に送信され得る。ダウン・サンプラ302は、受信信号を最適化するために特定の周波数において信号をサンプリングするように構成され得る。次いで、ダウン・サンプリングされた信号は、サンプルがサービング・セル基地局204からのものであるのか、またはネイバー・セル基地局206からのものであるのかに応じて、サービング・セル・バッファ304またはネイバー・セル・バッファ306のいずれかに送信され、その中にキャプチャされ得る。この差異は、それぞれのセルの異なる帯域幅によって特徴づけられる。サンプルは、少なくともそれぞれのセルの帯域幅の速度でキャプチャされる。サービング・セル基地局204の帯域幅は、一般に知られていて、たとえば、1.92MHzから30.72MHzの範囲にあることができる。サービング・セル基地局204からのあらゆる信号サンプルは、サービング・セル基地局204の特定の帯域幅に対応する周波数でキャプチャされる。キャプチャされたサービング・サンプルは、次いで、サービング・セル・バッファ304に記憶される。ネイバー・セルの帯域幅は未知であり得るので、ネイバー・セル基地局206からの信号サンプルは、特定の周波数で、たとえば、少なくとも1.92MHzでキャプチャされる。ネイバー・セル・サンプルは、次いで、ネイバー・セル・バッファ306に記憶され得る。DRXプロセッサ210は、たとえば、1ms〜2ms相当のサービング・セル・サンプルとネイバー・セル・サンプルとをキャプチャするように構成され得る。このキャプチャ持続時間は、DRX処理のパフォーマンス・ゲインとRFトランシーバ208の電力消費量とを最適化し、それらのバランスをとるために変更され得る。一例として、最適なパフォーマンスのために、DRXプロセッサ210は、1.2ms相当のセル信号をキャプチャするように構成され得る。
【0031】
ページング・サブフレームの適切なキャプチャを保証するために、DRXプロセッサ210は、サンプル・キャプチャ持続時間の開始をページング・サブフレームの開始またはページング・サブフレームの少し前と整合させ、キャプチャ持続時間の終了をページング・サブフレームの少し後の時点と整合させるように構成され得る。ページング・サブフレームより前のサブフレームおよびページング・サブフレームの後のサブフレームの数個(たとえば、2個)のシンボルをキャプチャすることにより、DRXプロセッサ210は、ページング・サブフレームをまたぐサブフレームのうちのいずれかがMultimedia Broadcast Single Frequency Network(MBSFN)サブフレーム、アップリンクTDDサブフレーム、またはブランキングサブフレームであるかどうかを判断することが可能になる。DRXプロセッサ210は、前のサブフレームおよび/または後のサブフレームがMBSFNサブフレーム、アップリンクTDDサブフレーム、またはブランキングサブフレームであると判断した場合、その前のサブフレームおよび/または後のサブフレームから追加のシンボルをキャプチャすることを回避し得る。
【0032】
サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306の構成は、DRX処理パフォーマンスとサービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルの記憶容量との間の特定のバランスに応じて変動し得る。サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306は、サービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルをアイドルモードで記憶すること以外の目的のためにモバイル・デバイス202によって利用され得ることに留意されたい。バッファ304および306は、たとえば、モバイル・デバイス202の連続トラフィック動作中に汎用バッファ/メモリとして使用され得る。オフラインDRX処理中に、バッファ304および306のメモリは、サービング・セル・サンプルとネイバー・セル・サンプルとをキャプチャし、記憶するために再使用されるように再構成される。このメモリ再使用方式は、オフラインDRX処理のために追加のメモリを追加することなしに、モバイル・デバイス202のメモリリソースのより効率的な割振りを可能にする。バッファ304および306は、オフラインDRX処理パフォーマンスとメモリ容量との間の固有のバランスを必要とする特定のシナリオに好適な何らかの方法で再構成され得る。
【0033】
図3に示すように、サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306からのそれぞれの出力は、キャプチャされたサービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルに対して自動利得制御(AGC)処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、ならびに高速フーリエ変換(FFT)を実行し得る補正モジュール308に与えられ得る。補正モジュールの実行について、図4および図5を参照しながらより詳細に説明する。
【0034】
図4および図5に示すように、補正モジュール308は、サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306から出力を受信し、それらに出力を送信する。サービング・サンプルおよびネイバー・サンプルがキャプチャされ、それぞれのバッファ304および306に記憶された後、補正モジュール308は、チャネル推定のためにサービング・サンプルおよびネイバー・サンプルを準備するためにそれらに対して一連の補正を実行するように構成される。これらの補正プロセスは、限定はしないが、AGC処理、周波数トラッキング、および時間トラッキングを含む。図4を参照すると、補正モジュール308は、キャプチャされたサンプルSS0を受信し得、最初にサンプルSS0に対してAGC処理を実行し得る。
【0035】
AGC処理は、低雑音増幅器(LNA)利得更新およびデジタル可変利得増幅器(DVGA)利得更新の2つのプロセスを含み得る。LNA利得更新とDVGA利得更新の両方は、キャプチャされたサービング・サンプルに基づいており、高速フーリエ変換エンジン(FFTE)において非プライマリ・ブロードキャスト・チャネル(PBCH)モードのAGCブロックを使用して実装され得る。エネルギー推定値を計算するために使用されるFFTの数は、キャプチャされたサービング・サンプルSS0内のページング・サブフレームの中間1/3msをカバーする、4に設定され得る。フィルタ処理係数は、瞬時LNA利得推定値および瞬時DVGA利得推定値を取得するために0に設定され得る。現在のDRXサイクルN中のサービング・サンプルSS0から計算されたLNA利得推定値は、LNA補正係数CFAGCとして記憶され、次のDRXサイクルN+1中にキャプチャされるサービング・サンプルに適用され得る。ただし、サービング・サンプルSS0は、DRXサイクルN−1中に前のサービング・サンプルから導出されたLNA補正係数CFAGCを用いて処理されることになる。現在のDRXサイクルN中のサービング・サンプルSS0から計算されたDVGA利得推定値は、DVGA補正係数CFAGCとして記憶され、DRXサイクルNの現在のサービング・サンプルSS0に適用され得る。AGC処理を受けた後、サービング・サンプルは、更新されたサービング・サンプルSS1としてサービング・セル・バッファ304に返信されることになる。
【0036】
AGC処理が完了すると、補正モジュール308は、更新されたサービング・サンプルSS1を取り出し、周波数トラッキング(たとえば、回転角度推定)を介してそれの周波数誤差を推定することになる。このプロセスは、共同ループ(たとえば、外部ループと内部ループの組合せ)を実行することを含み得る。各ループの適切な重み付けは、DRXサイクル長、基準信号受信電力(RSRP)などに応じて判断され得る。RSRP測定値は、キャプチャされたサービング・サンプルに基づいて時間領域チャネルインパルス応答(CIR)エネルギーから導出され得ることに留意されたい。周波数更新は、更新されたサービング・サンプルSS1に基づいており、DVGA利得推定値が計算された後に実行され得、したがって、周波数誤差のより正確な推定値のためにDVGA利得推定値を利用し得る。現在のDRXサイクルN中のサービング・サンプルSS1から計算された周波数誤差は、補正係数CFFTとして記憶され、DRXサイクルN中にサービング・サンプルSS1に適用され得る。周波数トラッキング・プロセスを受けた後、サービング・サンプルは、更新されたサービング・サンプルSS2としてサービング・セル・バッファ304に返信されることになる。
【0037】
周波数トラッキング・プロセスが完了すると、補正モジュール308は、更新されたサービング・サンプルSS2を取り出し、時間トラッキングを介してそれのタイミング・エラーを推定することになる。このプロセスはまた、共同ループを実行することを含み得る。各ループの適切な重み付けは、DRXサイクル長、RSRPなどに応じて判断され得る。このタイミング更新は、更新されたサービング・サンプルSS2に基づいており、周波数誤差が計算された後に実行され得、したがって、タイミング・エラーのより正確な推定値のために周波数誤差を利用し得る。サービング・サンプルSS2から計算されたタイミング・エラーは、補正係数CFTTとして記憶され得る。補正係数CFTTが現在のDRXサイクルN中のサービング・サンプルSS2に適用されるのか、または次のDRXサイクルN+1中のサービング・サンプルSS2に適用されるのかは、サービング・サンプルSS2の計算されたタイミング・エラーが所定のしきい値を超えるかどうかに依存する。特に、サービング・サンプルSS2の計算されたタイミング・エラーがしきい値を超えた場合、補正係数CFTTは、現在のDRXサイクルN中のサービング・サンプルSS2に適用される。一方、サービング・サンプルSS2の計算されたタイミング・エラーがしきい値以下であった場合、補正係数CFTTは、次のDRXサイクルN+1中のサービング・サンプルSS2に適用される。したがって、サービング・サンプルSS2は、同じDRXサイクルN中の現在のサービング・サンプルSS2またはDRXサイクルN−1中に導出された前のサービング・サンプルから導出された補正係数CFTTを用いて処理され得る。どちらにしても、時間トラッキング・プロセスを受けた後、サービング・サンプルは、最終補正サービング・サンプルSS3としてサービング・セル・バッファ304に返信されることになる。最終補正サービング・サンプルSS3は、次いで、サービング・セル・バッファ304からシンボル・バッファ310にフォワーディングされ得るか、または代替的に、チャネル推定および復調のために補正モジュール308からシンボル・バッファ310に直接送信され得る。
【0038】
図5に示すように、補正モジュール308は、図4に関して説明したようにサービング・サンプルSS0の処理と同様の方法で、キャプチャされたネイバー・サンプルNS0を処理し得る。ネイバー・サンプル処理とサービング・サンプル処理との違いは、ネイバー・サンプルNS0のAGC処理は、新しい補正係数CFAGCの計算を含まないが、現在のDRXサイクルN中のサービング・サンプルSS0について計算された補正係数CFAGCを使用して、ネイバー・サンプルNS0に対してLNA利得更新処理およびDVGA利得更新処理を実行することにある。
【0039】
補正モジュール308の出力は、復調器312とチャネルおよび雑音推定器314とに送信するためのOFDMシンボルを記憶するように構成され得るシンボル・バッファ310に供給され得る。推定器314は、シンボル・バッファ310の出力を受信し、受信したパイロット信号を使用してチャネル品質および雑音を推定し、得られた信号を復調器312に出力するように構成され得る。タイミング補正が現在のDRXサイクルN中に実行された場合、チャネル品質および雑音推定は2回実行され得ることに留意されたい。復調器312は、推定器314からの出力に基づいて、PDCCHチャネル上で受信されたページング信号と、PDSCHチャネル上で受信されたページング信号とを別々に復調するように構成され得る。復調器312は、次いで、復調されたPDCCH信号およびPDSCH信号をそれぞれPDCCHデコーダ318およびPDSCHデコーダ320に送信し得る。デコーダ318および320は、ページング信号がモバイル・デバイス202に向けられているかどうかと、モバイル・デバイス202がオフライン状態からオンライン状態に遷移し、RFトランシーバをアクティブにしなければならないかどうかとを示す符号化されたページング信号を再構成するように構成される。デコーダ318および320は、次いで、オフラインDRX処理によって判断された特定の機能を実行するために、復号された信号をモバイル・デバイス202の他の処理構成要素に送信し得る。
【0040】
サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306を利用するこの方法では、モバイル・デバイス202は、オフラインでおよび効率的な方式でDRX処理(たとえば、AGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、チャネルおよび雑音推定、復調、および復号)のかなりの部分を実行し得る。
【0041】
図6は、モバイル・デバイス202によって実行され得るオフラインDRXプロセス600の例を示すフローチャートである。ブロック602において、DRXサイクル長がほぼ経過し、モバイル・デバイス202が、依然としてアイドルモードにある間に、ページング信号を監視するために様々な主要構成要素(たとえば、水晶発振器クロック、デジタル処理ブロック、RFトランシーバ208、DRXプロセッサ210)を初期化する準備ができているかどうかに関する判断を行う。モバイル・デバイス202は、DRXサイクル長のカウンタとして働き、サンプル・キャプチャ手順の前にモバイル・デバイス202を初期化するように構成され得るスリープ・コントローラ(図示せず)を含み得る。DRXサイクル長にまだ達していない場合、プロセスはそのような時間までループバックする。他の場合、プロセスはブロック604に進む。
【0042】
ブロック604において、スリープ・コントローラは、デジタル処理ブロックを実行するために必要なクロック、RFトランシーバ208、DRXプロセッサ210、ならびにサービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306など、DRX処理を実行するために必要な他の構成要素のすべてを起動し、初期化する。DRX処理を実行するために使用されない他のハードウェア構成要素は、スリープ状態のままであり得る。プロセスはブロック606に続く。
【0043】
ブロック606において、RFトランシーバ208は、予期されたページング信号のキャリア周波数にロックオンし、プロセスはブロック608に進む。
【0044】
ブロック608において、DRXプロセッサ210は、サービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルを記憶するためのメモリ(たとえば、サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306)を再構成し、続いて、RFトランシーバ208を介してサービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルをキャプチャし、キャプチャされたサンプルをそれぞれのバッファ304および306に記憶する。次いで、プロセスはブロック610に進む。
【0045】
ブロック610において、DRXプロセッサ210は、追加の電流を消費させないようにRFトランシーバ208をオフにし、プロセスはブロック612および624に進む。
【0046】
ブロック612において、プロセスは、DRXプロセッサ210を初期化して、サービング・セル・バッファ304に記憶されたサービング・セル・サンプルに対してサービング・セル処理を実行する。詳細には、サービング・セル処理は、AGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、チャネル推定、およびRSRP測定を含み得る。
【0047】
図7は、ブロック612のサービング・セル処理の詳細を示すフローチャートである。ブロック702において、キャプチャされたサービング・セル・サンプルに対してAGC処理を実行する。図4に関して説明したように、AGC処理は、LNA利得更新およびDVGA利得更新の2つのプロセスを含み得る。たとえば、補正モジュール308は、キャプチャされたサービング・サンプルに前のDRXサイクルN−1からのLNA利得更新を適用し、キャプチャされたサービング・サンプルに現在のDRXサイクルNからのDVGA利得更新を適用しながら、DRXサイクルNの現在キャプチャされたサービング・サンプルに基づいてLNA利得更新およびDVGA利得更新を計算し得る。次いで、プロセスはブロック704に進む。
【0048】
ブロック704において、更新されたサービング・サンプルに周波数トラッキングを適用する。周波数トラッキングは、DRXサイクルNの現在更新されたサービング・サンプルに基づいて計算され、同じDRXサイクルNの更新されたサービング・サンプルに適用され得る。次いで、プロセスはブロック706に進む。
【0049】
ブロック706において、更新されたサービング・サンプルに時間トラッキングを適用する。時間トラッキングは、DRXサイクルNの現在更新されたサービング・サンプルに基づいて計算され得る。次いで、プロセスはブロック708に進む。
【0050】
ブロック708において、ブロック706において計算された時間トラッキング更新が所定のしきい値よりも大きいかどうかに関する判断を行う。時間トラッキング更新が所定のしきい値以下であった場合、プロセスはブロック710に進む。時間トラッキング更新が所定のしきい値よりも大きい場合、それは有意のタイミング・スキューを示し、プロセスはブロック712に進む。
【0051】
ブロック710において、DRXプロセッサ210は第1のチャネル/雑音推定を実行する。詳細には、DRXプロセッサ210は、DRXサイクルN−1中の前のサービング・サンプルから計算された時間トラッキング更新を現在のサービング・サンプルに適用し、DRXサイクルN+1中の次のサービング・サンプルに適用するために現在のサービング・サンプルから計算された時間トラッキング更新を記憶し得る。さらに、DRXプロセッサは、広帯域(WB)チャネル中のすべてのトーンにわたるチャネル推定値を取得するために、CIRを再計算し、WBチャネル周波数領域(FD)補間を実行し得る。DRXプロセッサ210はまた、内部ループ時間トラッキング・ループ出力からのリードソロモン(RS)トーンについてのチャネル推定を使用し、レイリー後方散乱(RB)ベースの雑音推定値を計算し、RSRPを計算し得る。次いで、プロセスはブロック714に進む。
【0052】
ブロック712において、DRXプロセッサ210はまた、第2のチャネル/雑音推定を実行する。詳細には、DRXプロセッサ210は、DRXサイクルNからの時間トラッキング更新を適用し、RSトーンについてのチャネル推定を実行し、FD補間を実行してWBチャネル推定値を取得し、RBベースの雑音推定値を計算し、RSRPを計算し得る。次いで、プロセスはブロック714に進む。
【0053】
ブロック714において、DRXプロセッサは、AGCプロセスと、周波数トラッキング・プロセスと、時間トラッキング・プロセスとの状態(たとえば、補正係数)を保存し、ブロック614に進む。
【0054】
ブロック614において、サービング・サンプルのPDCCHページング信号を復調し、プロセスはブロック616に進む。ブロック616において、ページング信号がモバイル・デバイス202に向けられているかどうかに関する判断を行う。PDCCHページング信号がモバイル・デバイス202に向けられている場合、プロセスはブロック618に進む。他の場合、プロセスはブロック628に進む。
【0055】
ブロック618において、サービング・サンプルのPDSCHページング信号を復調し、プロセスはブロック620に進む。ブロック620において、PDSCHページング信号がモバイル・デバイス202のためのページング・ペイロードを搬送するかどうかに関する判断を行う。PDSCHがモバイル・デバイス202のためのペイロードを含まない場合、PDSCHペイロードはモバイル・デバイス202のRNTIに一致し、プロセスはブロック622に進む。他の場合、プロセスはブロック628に進む。ブロック622において、プロセスは、モバイル・デバイス202をオンラインになるようにトリガする。たとえば、復調されたPDSCHページング・ペイロードは着信呼を示し得る。それに応じて、DRXプロセッサ210は、着信呼を受信するために、RFトランシーバ208とすべての他のデジタル論理ブロックとを起動し得る。ブロック622の後、プロセスは終了する。
【0056】
ブロック624において、プロセスは、DRXプロセッサ210を初期化して、ネイバー・セル・バッファ306に記憶されたネイバー・セル・サンプルに対してネイバー・セル処理を実行する。詳細には、ネイバー・セル処理は、AGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、チャネル推定、およびRSRP測定を含み得る。
【0057】
図8は、ブロック624のネイバー・セル処理の詳細を示すフローチャートである。ブロック802において、キャプチャされたネイバー・セル・サンプルに対してAGC処理を実行する。図5に関して説明したように、AGC処理は、LNA利得更新およびDVGA利得更新の2つのプロセスを含み得る。たとえば、補正モジュール308は、サービング・セル処理中に計算されたLNA利得更新およびDVGA利得更新を使用してキャプチャされたネイバー・サンプルを更新し得る。次いで、プロセスはブロック804に進む。
【0058】
ブロック804において、更新されたネイバー・サンプルに周波数トラッキングを適用する。周波数トラッキングは、DRXサイクルNの現在更新されたネイバー・サンプルに基づいて計算され、同じDRXサイクルNの更新されたネイバー・サンプルに適用され得る。次いで、プロセスはブロック806に進む。
【0059】
ブロック806において、更新されたネイバー・サンプルに時間トラッキングを適用する。時間トラッキングは、DRXサイクルNの現在更新されたネイバー・サンプルに基づいて計算され得る。次いで、プロセスはブロック808に進む。
【0060】
ブロック808において、ブロック806において計算された時間トラッキング更新が所定のしきい値よりも大きいかどうかに関する判断を行う。時間トラッキング更新が所定のしきい値以下であった場合、プロセスはブロック810に進む。時間トラッキング更新が所定のしきい値よりも大きい場合、それは有意のタイミング・スキューを示し、プロセスはブロック812に進む。
【0061】
ブロック810において、DRXプロセッサ210は第1のチャネル/雑音推定を実行する。詳細には、DRXプロセッサ210は、DRXサイクルN−1中の前のネイバー・サンプルから計算された時間トラッキング更新を現在のネイバー・サンプルに適用し、DRXサイクルN+1中の次のネイバー・サンプルに適用するために現在のネイバー・サンプルから計算された時間トラッキング更新を記憶し得る。さらに、DRXプロセッサ210は、内部ループ時間トラッキング・ループ出力からのRSトーンについてのチャネル推定を使用し、RSRPを計算し得る。次いで、プロセスはブロック814に進む。
【0062】
ブロック812において、DRXプロセッサ210は、第2のチャネル/雑音推定を実行する。詳細には、DRXプロセッサ210は、DRXサイクルNからの時間トラッキング更新を適用し、RSトーンについてのチャネル推定を実行し、RSRPを計算し得る。次いで、プロセスはブロック814に進む。
【0063】
ブロック814において、DRXプロセッサは、周波数トラッキング・プロセスと、時間トラッキング・プロセスとの状態(たとえば、補正係数)を保存し、ブロック626に進む。
【0064】
ブロック626において、プロセスは、サービング・セルおよびネイバー・セルのセル評価を行って、ネイバー・セルに比較したサービング・セルの信号強度と、モバイル・デバイス202がサービング・セルからネイバー・セルのうちの1つへのハンドオーバの準備をすべきかどうかとを判断する。この評価プロセスは、サービング・セル測定およびネイバー・セル測定のRSRPフィルタ処理と、サービング・セル適合性検査の実行と、サービング・セルRSRP測定がある所定のしきい値を満たした場合のサービング・セルおよび被測定ネイバー・セルの再選択ランク付けと、現在のDRXサイクルまたは次のDRXサイクル中のオンライン・モードへの遷移の必要を評価することとを含み得る。現在のDRXサイクル中のオンライン・モードへの遷移の必要を評価することは、サービング・セルRSRPしきい値を比較すること、パニック・モード・セル検出がトリガされる必要があり得るかどうかを決定すること、ならびにある相対RSRPしきい値および絶対RSRPしきい値に基づいてネイバー・セルPBCHの必要を評価することを含み得る。次のDRXサイクル中にオンライン・モードに遷移する必要を評価することは、セル検出、周波数間(インターF)測定、および/またはインター無線アクセス技術(インターRAT)測定のための周期タイマーを更新することと、それらを時間しきい値と比較することとを含み得る。しきい値に達した場合、モバイル・デバイス202は、次のDRXサイクル中にオンライン・モードで起動するようにトリガされる。次いで、プロセスはブロック628に進む。
【0065】
ブロック628において、ブロック626中に実装される様々なセル評価方法に基づいて、モバイル・デバイス202をオンラインにする必要があるかどうかに関する判断を行う。オンラインになる必要がない場合、プロセスはブロック640に進む。他の場合、プロセスはブロック630に進む。
【0066】
ブロック630において、プロセスは、モバイル・デバイス202の必要な構成要素を初期化して、モバイル・デバイス202を起動してオンライン・モードに遷移させる。次いで、プロセスはブロック632に進み、プロセスはオンライン処理を実行する。オンライン処理により、モバイル・デバイス202は同じDRXサイクル中にオフライン・モードからオンライン・モードに遷移することが可能になる。この遷移は、セル検出のためのパニックモードトリガ、ネイバーPBCH復調トリガ、インターRATおよびインターF測定トリガなど、いくつかのイベントによって開始され得る。これらのトリガは、ブロック626におけるセル評価の前段の一部として判断され得る。
【0067】
モバイル・デバイス202が、サービング・セルRSRPがあるしきい値を下回って減少し、監視されるセットの一部としての強いネイバーがないと判断したとき、パニックモードトリガはアクティブにされる。モバイル・デバイス202は、次いで、サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306をオンライン動作モードのために再構成し、次いで、RFトランシーバ208をオンにし、続いて、新しいネイバー・セルの検出を試み得る。
【0068】
ネイバーPBCH復調トリガは、ネイバー・セルが所定の絶対RSRPしきい値と相対RSRPしきい値とを満たしたときにアクティブにされる。RFトランシーバ208は、次いで、AGC安定化時間を考慮するために、所望のネイバー・セルのための10msページング・フレーム境界の前に最長1msオンにされ得る。これに続いて、1.92MHzでのTDサンプル・キャプチャがオフラインで処理され得る。RFトランシーバは、次いでオフにされ、NBCH処理が初期化され得る。
【0069】
モバイル・デバイス202が、サービング・セルRSRPがあるしきい値を下回って減少したか、あるいは、高優先度セルのためのあるインターRAT/インターF測定タイマーが満了しており、インターRAT測定またはインターF測定を実行する必要があると判断したとき、インターRATおよび周波数間測定トリガはアクティブにされる。インターRATの場合、およびデータ最適化(DO)、UMTS、GSMなど、他の通信システムの下で動作するとき、モバイル・デバイス202は、RFトランシーバ208をオンにスイッチバックし、RFトランシーバ208を所望のRAT/周波数に同調させ、次いで、関係する測定を実行する必要があり得る。周波数間の場合、モバイル・デバイス202は、サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306をオンライン動作モードのために再構成し、RFトランシーバ208をオンにスイッチバックし、RFトランシーバ208を所望の周波数に同調させ、次いで、関係する測定を実行する必要があり得る。
【0070】
図9〜図10に、オンライン処理がトリガされ得る様々なシナリオ、ならびにオンライン処理ブロック632に関与し得るステップのいくつかを示す。図9に示すように、ブロック902において、LTEセル探索によって、またはネイバー・セルPBCHによってオンライン・モードをトリガする。これらの探索は、サービング・セル基地局204およびネイバー・セル基地局206のいずれかまたは両方からの弱いパイロット信号によって開始され得る。オンラインプロセスがLTEセル探索によってトリガされるのかネイバー・セルPBCHによってトリガされるのかに応じて、プロセスはブロック904またはブロック920のいずれかに進む。
【0071】
ブロック904において、プロセスは、サービング・セル・バッファおよびネイバー・セル・バッファをオンライン動作モードのために再構成し、プロセスはブロック906に進む。ブロック906において、プロセスは、RFトランシーバ208を電源投入し、次いでブロック908に進む。ブロック908において、プロセスは、直近のLNA利得更新を適用し、ネイバー・セル・サンプル・キャプチャを開始し、ブロック910に進む。ブロック910において、プロセスは、キャプチャされたネイバー・セル・サンプルに対してAGC処理を実行し、ブロック912に進む。ブロック912において、プロセスは、1次同期信号(PSS)検出および/または2次同期信号(SSS)検出を実行する。次いで、プロセスはブロック914に進み、RSRP測定を実行し、ブロック916に進む。ブロック916において、プロセスは、サービング・セルおよびネイバー・セルを更新し、ブロック916においてRFトランシーバ208をオフにし、次いでブロック634に進む。
【0072】
ブロック920において、プロセスは、RFトランシーバ208をオンにし、ブロック922に進む。ブロック922において、プロセスは、サービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルをキャプチャし、ブロック924に進む。ブロック924において、プロセスは、RFトランシーバ208をオフにし、ブロック926に進む。ブロック926において、プロセスは、AGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、チャネル/雑音推定、およびネイバーPBCH復調および復号を含む、ネイバーPBCH処理を実行し、ブロック928に進む。ブロック928において、プロセスは、ブロック928における処理に基づいてネイバーPBCHを更新し、ブロック634に進む。
【0073】
図10に示すように、オンライン・モードは、DO探索、UMTSセル探索、UMTSリスト探索、LTEインターFセル探索、およびLTEインターF RSRPによってトリガされ得る。これらの探索は、サービング・セル基地局204およびネイバー・セル基地局206のいずれかまたは両方からの弱いパイロット信号によって開始され得る。各別個のトリガは、互いに1つまたは複数の方法で異なるイベントのシーケンスを開始する。たとえば、プロセスは、ブロック1004、1014、1024、1034、および1044に示すように、トリガの各々の後にRFトランシーバ208をオフにする。DO探索トリガは、ブロック1004においてキャプチャされたサンプルのサンプル・キャプチャおよびAGC処理を開始する。UMTSセル探索、UMTSリスト探索、LTEインターF、およびLTEインターF RSRPは、それぞれ、ブロック1006、1016、1026、および1046においてサンプル・キャプチャおよびAGC処理を同様に開始する。ただし、LTEインターFセル探索トリガのブロック1036は、PSS検出をさらに含む。サンプル・キャプチャ処理ブロックの後、各トリガのプロセスは、RFトランシーバ208を停止し、続いてトリガ固有の処理を実行する。図示のように、ブロック1010において、DO探索は、オフラインDO処理を開始し、ブロック1020において、UMTSセル探索は、オフラインUMTS New Additional Step Two cum Three(NASTT)処理を開始し、ブロック1030において、UMTSリスト探索トリガは、オフラインLTE SSS処理を開始し、ブロック1050において、LTEインターF RSRPトリガは、オフラインLTE RSRPおよびトラッキング処理を開始する。トリガ固有の処理の後、各プロセスは、ブロック1012、1022、1032、1042、および1052に示すように、続いてフィルタ・ランク付けを実行する。フィルタ・ランク付けの後、各トリガ固有のプロセスはブロック634に進む。
【0074】
ブロック634において、実行すべき他のインターRATまたはインターF処理が残っているかどうかに関する判断を行う。残っていない場合、プロセスはブロック640に進む。他の場合、プロセスはブロック634に進む。ブロック634において、オンライン処理ブロック632におけるトリガのうちの1つがRFトランシーバ208を停止することができなかった場合、プロセスはRFトランシーバ208を停止する。次いで、プロセスはブロック638に進み、インターRATまたはインターF処理をオフラインで実行する。次いで、プロセスはブロック640に進む。ブロック640において、モバイル・デバイス202がそれの処理を完了すると、プロセスは、DRXプロセッサ210、デジタル処理ブロック、および水晶発振器クロックなど、様々な主要構成要素を停止する。ただし、スリープ・コントローラは、アクティブのままであり、次のDRXサイクルまでカウントを維持する。次いで、プロセスはブロック642に進み、モバイル・デバイス202はスリープ・モードに入り、プロセスは終了する。
【0075】
図11は、オフラインDRXプロセス中に実行される処理イベントのタイムラインであり、ページング・サブフレームは、サブフレームを受信するモバイル・デバイスに向けられていない。このタイムラインは、図6のフローチャートを通る特定の経路に対応する。このオフラインDRXプロセスでは、ページング・サブフレーム1102はPDCCH上で監視されている。図11に示すように、図2のモバイル・デバイス202などのモバイル・デバイスは、ページング・サブフレーム1102を受信し、処理するために必要な構成要素を起動し、ウォームアップするために、ページング・サブフレーム1102を受信するより前の時点に起動し得る。ブロックB1 1104において、モバイル・デバイスは、水晶発振器クロックと必要なデジタル処理構成要素とを初期化する。このプロセスは、たとえば、約3.5ms続き得る。ブロックB2 1106において、RFトランシーバ208などのRFトランシーバを起動し、ページング・サブフレーム1102を受信するためにプログラムし、較正する。ブロックB2 1106のプロセスは、たとえば、約0.5ms続き得る。RFトランシーバと必要なデジタル論理ブロックとが起動され、安定化された後、図2および図3のDRXプロセッサ210などのDRXプロセッサは、ブロックB3 1108においてページング・サブフレーム1102のサンプル・キャプチャおよびLNAの適用を初期化する。ページング・サブフレーム1102は一般に1msであるので、ブロックB2 1108のサンプル・キャプチャは、後続のサブフレームのサンプルをキャプチャするために、わずかに長くなるように設定され得る。ブロックB3 1108のプロセスは、たとえば、約1.2ms続き得る。ブロックB3 1108のサンプル・キャプチャが完了した後、RFトランシーバはオフにされる。
【0076】
ブロックB3 1108においてサンプル・キャプチャを実行しながら、DRXプロセッサは、ページング・サブフレームがモバイル・デバイス202に向けられているかどうかを判断するために処理を初期化する。したがって、ブロックB4 1110において、DRXプロセッサは、サービング・セルのAGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、チャネル推定、RSRP/RSRQ測定、およびPDCCH復調を実行し、ブロックB5 1112において、DRXプロセッサは、ネイバー・セルに対して同様の処理を実行する。このシナリオでは、ページング・サブフレームはモバイル・デバイス202に向けられていないので、プロセスはブロックB6 1114に進み、DRXプロセッサは、図6のブロック626に関して説明したように、ハンドオフを実行すべきかどうかを判断するためにセル評価を実行する。ブロックB3 1108の終了からブロックB7 1116の開始(たとえば、T4)のプロセスは、約2.3ms続き得る。ブロックB6 1114のセル評価の後、オフラインDRX処理のために使用されるすべてのデジタル構成要素はオフにされ、モバイル・デバイス202は、ブロックB7 1116において、クールダウンプロセスを開始し、すべての不必要なクロックを停止する。ブロックB7 1116のクールダウンプロセスは、たとえば、約3.5ms続き得る。その後、モバイル・デバイス202はスリープ・モードに入る。
【0077】
図12は、オフラインDRXプロセス中に実行される処理イベントのタイムラインであり、ページング・サブフレームのページング・ペイロードは、サブフレームを受信するモバイル・デバイスに向けられていない。このタイムラインは、図6のフローチャートを通る特定の経路に対応する。図12では、B1 1204〜B7 1216のブロックは、図11のB1 1104〜B7 1116のブロックに対応する。図11と図12との1つの差異は、図12では、ページング・ペイロードがモバイル・デバイス202に向けられているかどうかを判断するために、DRXプロセッサがPDSCH処理を初期化するということである。このプロセスはブロックB8 1218において実行される。この判断を行うのに使用される追加の処理時間のために、図12の時間T4は、図11の時間よりもわずかに長くなり得る。たとえば、追加の処理時間は約2.8msかかり得る。したがって、ブロックB8 1218の後にデジタル処理ブロックはオフにされる。
【0078】
図13は、オフラインDRXプロセス中に実行される処理イベントのタイムラインであり、ページング・サブフレームは、サブフレームを受信するモバイル・デバイスに向けられていないが、サービング・セルからの信号が所定のしきい値を下回った場合、DRXプロセッサは、異なる周波数の下で、DO、UMTS、GSM、インターF、LTEなどの追加のシステムを測定すると判断する。このタイムラインは、図6のフローチャートを通る特定の経路に対応する。図13では、B1 1304〜B7 1316のブロックは、図11のB1 1104〜B7 1116のブロックに対応する。セル評価プロセスが実行されるブロックB6 1314の後、DRXプロセッサは、ブロックB9 1320においてRFトランシーバを初期化する。ブロックB9 1320のプロセスは、たとえば、約0.5msかかり得る。RFトランシーバがアップすると、DRXプロセッサは、ブロックB10 1322においてサンプル・キャプチャ、AGC処理など、特定のシステムのための処理を初期化する。処理が実行されているシステムのタイプに応じて、処理時間T6は、たとえば、4msから33msまで変化し得る。ブロックB10 1322の処理が完了した後、RFトランシーバはオフにされ、DRXプロセッサは、ブロックB11 1324において、オフラインの間にさらなる処理(たとえば、UMTSシステムのためのNASTT処理)を初期化する。その後、DRXプロセッサは、ブロックB12 1326において他の後処理を実行し、次いで、たとえば、約1msであり得る時間T8後にデジタル論理ブロックを停止する。
【0079】
図14は、オフラインDRXプロセス中に実行される処理イベントのタイムラインであり、ページング・サブフレームのページング・ペイロードは、サブフレームを受信するモバイル・デバイスに向けられていない。このタイムラインは、図6のフローチャートを通る特定の経路に対応する。図14では、B1 1404〜B7 1416のブロックとB9 1420〜B12 1426のブロックとは、図13のB1 1304〜B7 1316のブロックとB9 1320〜B12 1326のブロックとに対応する。図13と図14との1つの差異は、図14では、ページング・ペイロードがモバイル・デバイス202に向けられているかどうかを判断するために、DRXプロセッサがPDSCH処理を初期化するということである。このプロセスはブロックB8 1418において実行される。
【0080】
図15は、モバイル・デバイス202によって実行され得るオンラインDRXプロセス1500の例を示すフローチャートである。オンラインDRX処理は、DRXサイクルNのためのいくつかの所定のシナリオによってトリガされ得る。オンライン・モードを使用するという決定は、前のDRXサイクルN−1中に行われ得る。オンラインDRX処理をトリガするであろう様々なシナリオは、FDDおよびTDDのための周期非同期(ASYNC)ネイバー・セル識別および周期同期(SYNC)ネイバー識別である。
【0081】
図15に示すように、ブロック1502において、スリープ・コントローラは、図6に関して説明したスリープ・コントローラと同様に、デジタル処理ブロックを実行するために必要なクロック、RFトランシーバ208、DRXプロセッサ210、ならびにサービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306など、DRX処理を実行するために必要な他の構成要素のすべてを起動し、これらを初期化する。DRX処理を実行するために使用されない他のハードウェア構成要素は、スリープ状態のままであり得る。プロセスはブロック1504に続く。ブロック1504において、RFトランシーバ208は、予期されたページング信号のキャリア周波数にロックオンし、プロセスはブロック1506に進む。
【0082】
ブロック1506において、DRXプロセッサ210は、サービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルを記憶するためのメモリ(たとえば、サービング・セル・バッファ304およびネイバー・セル・バッファ306)を再構成し、続いて、RFトランシーバ208を介してサービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルをキャプチャし、キャプチャされたサンプルをそれぞれのバッファ304および306に記憶する。次いで、プロセスはブロック1508、1520、および1524に進む。
【0083】
ブロック1508において、プロセスは、DRXプロセッサ210を初期化して、サービング・セル・バッファ304に記憶されたサービング・セル・サンプルに対してサービング・セル処理を実行する。これは、図6に示したオフラインDRXプロセスのブロック612において実行されるものと同様である。オンラインDRXプロセスとオフラインDRXプロセスとの差異は、図15のオンラインDRXプロセスでは、オフラインDRXモードで実行される順次処理とは異なり、フリーフローサンプルがサービング・セル・バッファによって受信されるので、AGC、周波数トラッキング、および時間トラッキング更新が並行して計算され、適用されることである。サービング・セル処理を実行した後、プロセスはブロック1510および1522に進む。
【0084】
ブロック1510において、サービング・サンプルのPDCCHページング信号を復調し、プロセスはブロック1512に進む。ブロック1512において、ページング信号がモバイル・デバイス202に向けられているかどうかに関する判断を行う。PDCCHページング信号がモバイル・デバイス202に向けられている場合、プロセスはブロック1514に進む。他の場合、プロセスはブロック1528に進む。
【0085】
ブロック1514において、サービング・サンプルのPDSCHページング信号を復調し、プロセスはブロック1516に進む。ブロック1516において、PDSCHページング信号がモバイル・デバイス202のためのページング・ペイロードを搬送するかどうかに関する判断を行う。PDSCHがモバイル・デバイス202のためのペイロードを含まない場合、PDSCHペイロードはモバイル・デバイス202のRNTIに一致し、プロセスはブロック1518に進む。他の場合、プロセスはブロック1528に進む。ブロック1518において、プロセスは、モバイル・デバイス202をオンラインになるようにトリガする。ブロック1518の後、プロセスは終了する。
【0086】
ブロック1520において、プロセスは、DRXプロセッサ210を初期化して、ネイバー・セル・バッファ306に記憶されたネイバー・セル・サンプルに対してネイバー・セル処理を実行する。これは、図6に示したオフラインDRXプロセスのブロック624において実行されるものと同様である。オンラインDRXプロセスとオフラインDRXプロセスとの差異は、図15のオンラインDRXプロセスでは、オフラインDRXモードで実行される順次処理とは異なり、フリーフローサンプルがネイバー・セル・バッファによって受信されるので、AGC、周波数トラッキング、および時間トラッキング更新が並行して計算され、適用されることである。ネイバー・セル処理を実行した後、プロセスはブロック1522に進む。
【0087】
ブロック1524において、プロセスは、ASYNC検出およびSYNC検出などのネイバー・セル検出を初期化する。ASYNC検出とSYNC検出の両方は、PSS処理およびSSS処理を含む。PSS処理がオンラインで実行された後、RFトランシーバはオフにされ得、その結果、SSS処理はオフラインで実行され得る。ブロック1524の後、プロセスはブロック1526に進む。ブロック1526において、RSRP測定を実行し、プロセスはブロック1522に進む。
【0088】
ブロック1522において、プロセスは、サービング・セルおよびネイバー・セルのセル評価を行って、ネイバー・セルに比較したサービング・セルの信号強度と、モバイル・デバイス202がサービング・セルからネイバー・セルのうちの1つへのハンドオーバの準備をすべきかどうかとを判断する。このセル評価プロセスは、図6のブロック626のプロセスと同様である。ブロック1522の後、プロセスはブロック1528に進む。
【0089】
ブロック1528において、プロセスは、DRXプロセッサ210、デジタル処理ブロック、および水晶発振器クロックなど、様々な主要構成要素を停止する。ただし、スリープ・コントローラは、アクティブのままであり、次のDRXサイクルまでカウントを維持する。次いで、プロセスはブロック1530に進み、モバイル・デバイス202はスリープ・モードに入り、プロセスは終了する。
【0090】
図16は、オンラインDRXプロセス中に実行される処理イベントのタイムラインであり、ページング・サブフレームのページング・ペイロードは、サブフレームを受信するモバイル・デバイスに向けられていない。このタイムラインは、図15のフローチャートを通る特定の経路に対応する。このオンラインDRXプロセスでは、ページング・サブフレーム1102は、PDCCH上で監視されている。図16に示すように、図2のモバイル・デバイス202などのモバイル・デバイスは、ページング・サブフレーム1602を受信し、処理するために必要な構成要素を起動し、ウォームアップするために、ページング・サブフレーム1602を受信するより前の時点に起動し得る。ブロックB1 1604において、モバイル・デバイスは、水晶発振器クロックと必要なデジタル処理構成要素とを初期化する。ブロックB2 1606において、RFトランシーバ208などのRFトランシーバを起動し、ページング・サブフレーム1602を受信するためにプログラムし、較正する。RFトランシーバと必要なデジタル論理ブロックとが起動され、安定化した後、DRXプロセッサは、サンプル・キャプチャと、ページング・サブフレームがモバイル・デバイス202に向けられているかどうかを判断するための処理とを初期化し得る。したがって、ブロックB4 1610において、DRXプロセッサは、サービング・セルのAGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキング、チャネル推定、RSRP/RSRQ測定、およびPDCCH復調を実行し、ブロックB5 1612において、DRXプロセッサは、ネイバー・セルに対して同様の処理を実行する。
【0091】
さらに、DRXプロセッサは、ブロックB14 1630において、それぞれのASYNC検出またはSYNC検出のためのオンラインPSS処理を初期化する。オンラインPSS処理の持続時間は、それがASYNC FDD LTEセル検出のため、SYNC FDD LTEセル検出のため、またはSYNC TDD LTEセル検出のために実行されるかどうかに依存し得、たとえば、18msから21msまで変化し得る。たとえば、DRXプロセッサのいくつかの設計仕様はSYNC FDD LTEセル検出およびSYNC TDD LTEセル検出に合わせて最適化されているので、SYNC FDD LTEセル検出およびSYNC TDD LTEセル検出は、ASYNC FDD LTEセル検出よりも短い持続時間を有し得る。ブロックB13 1628において、DRXプロセッサはPDCCH処理を実行し、ブロックB8 1618において、DRXプロセッサはPDSCH処理を実行する。ブロックB6 1614において、DRXプロセッサは、図15のブロック1522に関して説明したように、ハンドオフを実行すべきかどうかを判断するためにセル評価を実行する。オンラインPSS処理ブロックB14 1634の後、RFトランシーバはオフにされる。その後、DRXプロセッサは、ブロックB11 1624において、オフラインSSS処理を初期化することによってそれぞれのASYNC検出またはSYNC検出を続ける。次いで、DRXプロセッサは、ブロックB12 1626において他の後処理を実行し、もはや使用されていないデジタル論理構成要素を停止する。最後に、モバイル・デバイス202は、ブロックB7 1616において、クールダウンプロセスを開始し、すべての不必要なクロックを停止する。その後、モバイル・デバイス202はスリープ・モードに入る。
【0092】
図17は、オンラインDRXプロセス状態およびオフラインDRXプロセス状態を例示する状態機械図である。図1に示すように、DRX状態機械図1700は、オフラインDRX状態1702と、オンラインDRX状態1704と、オフライン・モードにおけるオンラインDRX状態1706とを含み得る。オフラインDRX状態1702は、キャプチャされたサービング・セル・サンプルおよびネイバー・セル・サンプルの処理がRFトランシーバがオフにある間に行われる状態を表す。いくつかのトリガ1708は、オフライン・モードにおけるオンラインDRX状態1704への遷移を生じ得、この遷移は、特に、RFトランシーバをオンにすることを構成し得る。トリガ1708は、特に、セル評価626中にキャプチャされたサンプルの処理中に判断され得る。これらのトリガは、図6に関して説明したように、セル検出のためのパニックモードトリガ、ネイバーPBCH復調トリガ、ならびにインターRATおよびインターF測定トリガであり得る。パニック探索、ネイバーPBCH復調、インターRAT測定、またはインターF測定の完了は、RFトランシーバをオフにすることによってオフラインDRX状態1702に戻る遷移1710をトリガし得る。
【0093】
オフラインDRX状態1702からオンラインDRX状態1706への遷移1712は、スケジュール期間ネイバー探索によってトリガされ得る。オンラインDRX状態1706はまた、アクティブRFトランシーバによって特徴づけられ得る。オンラインDRX状態1706とオフライン・モードにおけるオンラインDRX状態1704との差異は、オンラインDRX状態1706では、AGC処理、周波数トラッキング、時間トラッキングなどの様々なサンプル処理ステップが、オフライン・モードにおけるオンラインDRX状態1704の場合のようにRFトランシーバがオフの状態で連続的に実行されるのではなく、RFトランシーバがオンの状態にあることと並行して実行されるということである。オンラインDRX状態1706からオフラインDRX状態1702への遷移1714は、インターF探索がスケジュールされていないときに行われ得る。
【0094】
このようにして、DRX状態機械1700で説明したプロセスを実装するモバイル・デバイスは、異なるシナリオによって開始された特定のトリガに応答してオンラインDRX状態とオフラインDRX状態との間を遷移することによって様々な通信シナリオに適応し得る。そのようなDRX適応性は、異なる動作モードでの電力消費量の著しい低減を可能にする。
【0095】
図18は、図1〜図17に関して説明した様々なオフラインおよびオンラインDRX処理機構を実装するためのMIMO通信システム1800のブロック図である。図18に示すように、通信システム1800は、(アクセスポイントとしても知られる)送信機システム1810と(アクセス端末としても知られる)受信機システム1850とを含み得る。送信機システム1810において、いくつかのデータ・ストリームのトラフィック・データがデータ・ソース1812から送信(TX)データ・プロセッサ1814に供給される。
【0096】
一実施形態では、各データ・ストリームは、それぞれの送信アンテナを介して送信される。TXデータ・プロセッサ1814は、コード化されたデータを与えるために、各データ・ストリームのトラフィック・データを、そのデータ・ストリーム用に選択された特定のコーディング方式に基づいてフォーマットし、コーディングし、インターリーブする。
【0097】
各データ・ストリームのコード化されたデータは、OFDM技法を使用してパイロット・データで多重化され得る。パイロット・データは、典型的には、知られている方法で処理され、チャネル応答を推定するために受信機システムにおいて使用され得る、知られているデータパターンである。次いで、各データ・ストリームの多重化されたパイロット・データおよびコード化されたデータは、変調シンボルを与えるために、そのデータ・ストリーム用に選択された特定の変調方式(たとえば、BPSK、QSPK、M−PSK、またはM−QAM)に基づいて変調(すなわち、シンボル・マッピング)される。各データ・ストリームのデータ・レート、コーディング、および変調は、プロセッサ1830によって実行される命令によって判断され得る。
【0098】
次いで、すべてのデータ・ストリームの変調シンボルはTX MIMOプロセッサ1820に供給され、TX MIMOプロセッサ1820は、(たとえば、OFDM用に)その変調シンボルをさらに処理する。次いで、TX MIMOプロセッサ1820はNT個の変調シンボル・ストリームをNT個の送信機(TMTR)1822a〜1822tに供給する。いくつかの実施形態では、TX MIMOプロセッサ1820は、データ・ストリームのシンボルと、シンボルが送信されているアンテナとにビーム・フォーミング重みを適用する。
【0099】
各送信機1822は、それぞれのシンボル・ストリームを受信し、処理して、1つまたは複数のアナログ信号を供給し、さらに、それらのアナログ信号を調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、MIMOチャネルを介して送信するのに適した被変調信号を与える。次いで、送信機1822a〜1822tからのNT個の被変調信号は、それぞれNT個のアンテナ1824a〜1824tから送信される。
【0100】
受信機システム1850において、送信された被変調信号はNR個のアンテナ1852a〜1852rによって受信され、各アンテナ1852からの受信信号は、それぞれの受信機(RCVR)1854a〜1854rに供給される。各受信機1854は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、およびダウン・コンバート)し、調整された信号をデジタル化して、サンプルを供給し、さらにそれらのサンプルを処理して、対応する「受信」シンボル・ストリームを供給する。
【0101】
次いで、RXデータ・プロセッサ1860は、NR個の受信機1854からNR個の受信シンボル・ストリームを受信し、特定の受信機処理技法に基づいて処理して、NT個の「検出」シンボル・ストリームを供給する。次いで、RXデータ・プロセッサ1860は、各検出シンボル・ストリームを復調し、デインターリーブし、復号して、データ・ストリームのトラフィック・データを復元する。RXデータ・プロセッサ1860による処理は、送信機システム1810におけるTX MIMOプロセッサ1820およびTXデータ・プロセッサ1814によって実行される処理を補足するものである。
【0102】
プロセッサ1870は、どのプリコーディング行列を使用すべきかを周期的に判断する(後述)。プロセッサ1870は、行列インデックス部とランク値部とを含む逆方向リンクメッセージを作成する。
【0103】
逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信データ・ストリームに関する様々なタイプの情報を備え得る。次いで、逆方向リンクメッセージは、データ・ソース1836からいくつかのデータ・ストリームのトラフィック・データをも受信するTXデータ・プロセッサ1838によって処理され、変調器1880によって変調され、送信機1854a〜1854rによって調整され、送信機システム1810に返信される。
【0104】
送信機システム1810において、受信機システム1850からの被変調信号は、アンテナ1824によって受信され、受信機1822によって調整され、復調器1840によって復調され、受信機システム1850によって送信された逆方向リンクメッセージを抽出するためにRXデータ・プロセッサ1842によって処理される。次いで、プロセッサ1830は、ビーム・フォーミング重みを判断するためにどのプリコーディング行列を使用すべきかを判断し、次いで、抽出されたメッセージを処理する。
【0105】
図19は、オフラインおよびオンラインDRX処理を実行する例示的なシステム1900の図である。たとえば、システム1900は、少なくとも部分的に、基地局、モバイル・デバイスなどの内部に常駐することができる。システム1900は機能ブロックを含むものとして表されており、その機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実装される機能を表す機能ブロックであり得ることを諒解されたい。システム1900は、連携して動作することができる手段の論理グルーピング1902を含む。たとえば、論理グルーピング1902は、モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えるための手段1904と、第1のサイクル中にトランシーバを介して第1のページング信号を受信するための手段1906と、受信した第1のページング信号をモバイル・デバイスのメモリに記憶するための手段1908と、トランシーバをオフ状態に切り替えるための手段1910と、トランシーバがオフ状態にある間に記憶された第1のページング信号を処理するための手段1912と、処理するための手段に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断するための手段と、を含むことができる。さらに、システム1900は、手段1904〜1914に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ1916を含むことができる。メモリ1916の外部にあるものとして示されているが、手段1904〜1914のうちの1つまたは複数はメモリ1916の内部に存在することができることを理解されたい。
【0106】
上記で説明したことは、1つまたは複数の実施形態の例を含む。もちろん、上述の実施形態について説明する目的で、構成要素または方法のあらゆる考えられる組合せについて説明することは不可能であるが、当業者なら、様々な実施形態の多数のさらなる組合せおよび置換が可能であることを認識できよう。したがって、説明した実施形態は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に入るすべてのそのような改変形態、変更形態および変形形態を包含するものとする。さらに、「含む(include)」という用語は、発明を実施するための形態または特許請求の範囲のいずれかにおいて使用される限り、「備える(comprising)」という用語を採用すると請求項における移行語と解釈されるように「備える(comprising)」と同様に包括的なものとする。さらに、説明した態様および/または実施形態の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形への限定が明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。さらに、任意の態様および/または実施形態の全部または一部は、別段の規定がない限り、任意の他の態様および/または実施形態の全部または一部とともに利用され得る。
【0107】
本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的なロジック、論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタロジック、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロ・プロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティング・デバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロ・プロセッサとの組合せ、複数のマイクロ・プロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロ・プロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。さらに、少なくとも1つのプロセッサは、上記で説明したステップおよび/またはアクションの1つまたは複数を実行するように動作可能な1つまたは複数のモジュールを備え得る。
【0108】
さらに、本明細書で開示された態様に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップおよび/またはアクションは、直接ハードウェアで実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている他の形態の記憶媒体中に常駐し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読むことができ、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合され得る。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化され得る。さらに、いくつかの態様では、プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐し得る。さらに、ASICはユーザ端末中に常駐し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として常駐し得る。さらに、いくつかの態様では、方法またはアルゴリズムのステップおよび/またはアクションは、コンピュータ・プログラム製品に組み込まれ得る、機械可読媒体および/またはコンピュータ可読媒体上のコードおよび/または命令の1つまたは任意の組合せ、あるいはそのセットとして常駐し得る。
【0109】
1つまたは複数の態様では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体上で送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータ・プログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク・ストレージ、磁気ディスク・ストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラム・コードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と呼ばれ得る。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、通常、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0110】
上記の開示は、例示的な態様および/または実施形態について論じたが、添付の特許請求の範囲によって定義される、説明した態様および/または実施形態の範囲から逸脱することなく、様々な変更および改変を本明細書で行うことができることに留意されたい。さらに、説明した態様および/または実施形態の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形への限定が明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。さらに、任意の態様および/または実施形態の全部または一部は、別段の規定がない限り、任意の他の態様および/または実施形態の全部または一部とともに利用され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えることと、
第1のサイクル中に前記トランシーバを介して第1のページング信号を受信することと、
前記受信した第1のページング信号を前記モバイル・デバイスのメモリに記憶することと、
前記トランシーバをオフ状態に切り替えることと、
前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記記憶された第1のページング信号を処理することと、
前記処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断することと、
を備える信号を処理するための方法。
【請求項2】
前記処理が、前記第1のページング信号を不連続受信(DRX)処理することを備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のページング信号のパイロット信号の強度を測定することと、前記測定に基づいて前記トランシーバをオン状態に切り替えるべきかどうかを判断することとをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記測定されたパイロット信号の前記強度が所定のしきい値を超えない場合、代替システムの探索を行うことをさらに備える請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記代替システムが、データ最適化(DO)システム、Global System for Mobile Communications(GSM)システム、またはUniversal Mobile Telecommunication System(UMTS)である請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のサイクル中に、第2のサイクル中にオンライン・モードに入ると判断することと、
前記メモリをオフライン動作モードからオンライン動作モードに再構成することと、
前記第2のサイクル中に前記オンライン・モードに入ることと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のサイクル中にネイバー・セルを検出することであって、前記ネイバー・セルが、非同期(ASYNC)周波数分割複信(FDD)ロングタームエボリューション(LTE)ネイバー・セル、同期(SYNC)FDD LTEネイバー・セル、またはSYNC時分割複信(TDD)LTEネイバー・セルである、検出することと、
前記トランシーバが前記オン状態にある間に前記ネイバー・セルに対して1次同期信号(PSS)処理を実行することと、
前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記ネイバー・セルに対して2次同期信号(SSS)処理を実行することと、
をさらに備える請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記SYNC FDD LTEネイバー・セルおよび前記SYNC TDD LTEネイバー・セルの前記PSS処理の持続時間が、前記ASYNC FDD LTEネイバー・セルの前記PSS処理の前記持続時間よりも小さい請求項7に記載の方法。
【請求項9】
サービング・セルの基準信号受信電力(RSRP)が前記サービング・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
少なくとも1つのネイバー・セルのRSRPが前記少なくとも1つのネイバー・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
ネイバー・セル検出を実行することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ネイバー・セルが所定の絶対基準信号受信電力(RSRP)しきい値と相対RSRPしきい値とを満たすと判断することと、
前記ネイバー・セルのネイバーページング信号を受信するより前に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記ネイバーページング信号の時間領域(TD)サンプル・キャプチャを実行することと、
前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オフ状態に切り替えることと、
ネイバーブロードキャストチャネル(NBCH)処理を初期化することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項11】
サービング・セルの基準信号受信電力(RSRP)が前記サービング・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを無線アクセス技術(RAT)周波数に同調させることと、
インターRAT測定を実行することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも1つの高優先度セルのインター無線アクセス技術(インターRAT)測定タイマーが満了したと判断することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを無線アクセス技術周波数に同調させることと、
インターRAT測定を実行することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項13】
サービング・セルの基準信号受信電力(RSRP)が前記サービング・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
前記メモリをオフライン動作モードからオンライン動作モードに再構成することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを所定の周波数に同調させることと、
周波数間測定を実行することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも1つの高優先度セルの周波数間測定タイマーが満了したと判断することと、
前記メモリをオフライン動作モードからオンライン動作モードに再構成することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを所定の周波数に同調させることと、
周波数間測定を実行することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項15】
第1のサイクル中に第1のページング信号を受信するように構成されたトランシーバと、
メモリと、
前記受信した第1のページング信号を前記メモリに記憶することと、前記第1のページング信号が前記メモリに記憶された後に前記トランシーバをオフ状態に切り替えることと、前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記記憶された第1のページング信号を処理することと、前記処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断することとを行うように構成されたプロセッサと、
を備えるワイヤレス通信装置。
【請求項16】
前記プロセッサが、前記第1のページング信号に対して不連続受信(DRX)処理を実行するようにさらに構成された、請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項17】
前記プロセッサが、前記第1のページング信号のパイロット信号の強度を測定することと、前記測定に基づいて前記トランシーバをオン状態に切り替えるべきかどうかを判断することとを行うようにさらに構成された、請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項18】
前記測定されたパイロット信号の前記強度が所定のしきい値を超えない場合、代替システムの探索を行うようにさらに構成された、請求項17に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項19】
前記代替システムが、データ最適化(DO)システム、Global System for Mobile Communications(GSM)システム、またはUniversal Mobile Telecommunication System(UMTS)である請求項18に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項20】
前記プロセッサが、
前記第1のサイクル中に、第2のサイクル中にオンライン・モードに入ると判断することと、
前記メモリをオフライン動作モードからオンライン動作モードに再構成することと、
前記第2のサイクル中に前記オンライン・モードに入ることと、
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項21】
前記プロセッサが、
前記第2のサイクル中にネイバー・セルを検出することであって、前記ネイバー・セルが、非同期(ASYNC)周波数分割複信(FDD)ロングタームエボリューション(LTE)ネイバー・セル、同期(SYNC)FDD LTEネイバー・セル、またはSYNC時分割複信(TDD)LTEネイバー・セルである、検出することと、
前記トランシーバが前記オン状態にある間に前記ネイバー・セルに対して1次同期信号(PSS)処理を実行することと、
前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記ネイバー・セルに対して2次同期信号(SSS)処理を実行することと、
を行うようにさらに構成される請求項20に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項22】
前記SYNC FDD LTEネイバー・セルおよび前記SYNC TDD LTEネイバー・セルの前記PSS処理の持続時間が、前記ASYNC FDD LTEネイバー・セルの前記PSS処理の前記持続時間よりも少ない請求項21に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項23】
前記プロセッサが、
サービング・セルの基準信号受信電力(RSRP)が前記サービング・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
少なくとも1つのネイバー・セルのRSRPが前記少なくとも1つのネイバー・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
ネイバー・セル検出を実行することと、
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項24】
前記プロセッサが、
ネイバー・セルが所定の絶対基準信号受信電力(RSRP)しきい値と相対RSRPしきい値とを満たすと判断することと、
前記ネイバー・セルのネイバーページング信号を受信するより前に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記ネイバーページング信号の時間領域(TD)サンプル・キャプチャを実行することと、
前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オフ状態に切り替えることと、
ネイバーブロードキャストチャネル(NBCH)処理を初期化することと、
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項25】
前記プロセッサが、
サービング・セルの基準信号受信電力(RSRP)が前記サービング・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを無線アクセス技術(RAT)周波数に同調させることと、
インターRAT測定を実行することと、
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項26】
前記プロセッサが、
少なくとも1つの高優先度セルのインター無線アクセス技術(インターRAT)測定タイマーが満了したと判断することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを無線アクセス技術周波数に同調させることと、
インターRAT測定を実行することと、
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項27】
前記プロセッサが、
サービング・セルの基準信号受信電力(RSRP)が前記サービング・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
前記メモリをオフライン動作モードからオンライン動作モードに再構成することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを所定の周波数に同調させることと、
周波数間測定を実行することと
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項28】
前記プロセッサが、
少なくとも1つの高優先度セルの周波数間測定タイマーが満了したと判断することと、
前記メモリをオフライン動作モードからオンライン動作モードに再構成することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを所定の周波数に同調させることと、
周波数間測定を実行することと、
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項29】
モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えるための手段と、
第1のサイクル中に前記トランシーバを介して第1のページング信号を受信するための手段と、
前記受信した第1のページング信号を前記モバイル・デバイスのメモリに記憶するための手段と、
前記トランシーバをオフ状態に切り替えるための手段と、
前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記記憶された第1のページング信号を処理するための手段と、
処理するための前記手段に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断するための手段と、
を備える装置。
【請求項30】
コンピュータに、モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えさせるための第1のコードセットと、
コンピュータに、第1のサイクル中に前記トランシーバを介して第1のページング信号を受信させるための第2のコードセットと、
コンピュータに、前記受信した第1のページング信号を前記モバイル・デバイスのメモリに記憶させるための第3のコードセットと、
コンピュータに、前記トランシーバをオフ状態に切り替えさせるための第4のコードセットと、
コンピュータに、前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記記憶された第1のページング信号を処理させるための第5のコードセットと、
コンピュータに、前記処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断させるための第6のコードセットと、
を備えるコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品。
【請求項31】
モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えることと、
第1のサイクル中に前記トランシーバを介して第1のページング信号を受信することと、
前記受信した第1のページング信号を前記モバイル・デバイスのメモリに記憶することと、
前記トランシーバをオフ状態に切り替えることと、
前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記記憶された第1のページング信号を処理することと、
前記処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断することと、
を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサ、
を備えるワイヤレス通信装置。
【請求項1】
モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えることと、
第1のサイクル中に前記トランシーバを介して第1のページング信号を受信することと、
前記受信した第1のページング信号を前記モバイル・デバイスのメモリに記憶することと、
前記トランシーバをオフ状態に切り替えることと、
前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記記憶された第1のページング信号を処理することと、
前記処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断することと、
を備える信号を処理するための方法。
【請求項2】
前記処理が、前記第1のページング信号を不連続受信(DRX)処理することを備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のページング信号のパイロット信号の強度を測定することと、前記測定に基づいて前記トランシーバをオン状態に切り替えるべきかどうかを判断することとをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記測定されたパイロット信号の前記強度が所定のしきい値を超えない場合、代替システムの探索を行うことをさらに備える請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記代替システムが、データ最適化(DO)システム、Global System for Mobile Communications(GSM)システム、またはUniversal Mobile Telecommunication System(UMTS)である請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のサイクル中に、第2のサイクル中にオンライン・モードに入ると判断することと、
前記メモリをオフライン動作モードからオンライン動作モードに再構成することと、
前記第2のサイクル中に前記オンライン・モードに入ることと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のサイクル中にネイバー・セルを検出することであって、前記ネイバー・セルが、非同期(ASYNC)周波数分割複信(FDD)ロングタームエボリューション(LTE)ネイバー・セル、同期(SYNC)FDD LTEネイバー・セル、またはSYNC時分割複信(TDD)LTEネイバー・セルである、検出することと、
前記トランシーバが前記オン状態にある間に前記ネイバー・セルに対して1次同期信号(PSS)処理を実行することと、
前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記ネイバー・セルに対して2次同期信号(SSS)処理を実行することと、
をさらに備える請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記SYNC FDD LTEネイバー・セルおよび前記SYNC TDD LTEネイバー・セルの前記PSS処理の持続時間が、前記ASYNC FDD LTEネイバー・セルの前記PSS処理の前記持続時間よりも小さい請求項7に記載の方法。
【請求項9】
サービング・セルの基準信号受信電力(RSRP)が前記サービング・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
少なくとも1つのネイバー・セルのRSRPが前記少なくとも1つのネイバー・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
ネイバー・セル検出を実行することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ネイバー・セルが所定の絶対基準信号受信電力(RSRP)しきい値と相対RSRPしきい値とを満たすと判断することと、
前記ネイバー・セルのネイバーページング信号を受信するより前に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記ネイバーページング信号の時間領域(TD)サンプル・キャプチャを実行することと、
前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オフ状態に切り替えることと、
ネイバーブロードキャストチャネル(NBCH)処理を初期化することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項11】
サービング・セルの基準信号受信電力(RSRP)が前記サービング・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを無線アクセス技術(RAT)周波数に同調させることと、
インターRAT測定を実行することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも1つの高優先度セルのインター無線アクセス技術(インターRAT)測定タイマーが満了したと判断することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを無線アクセス技術周波数に同調させることと、
インターRAT測定を実行することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項13】
サービング・セルの基準信号受信電力(RSRP)が前記サービング・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
前記メモリをオフライン動作モードからオンライン動作モードに再構成することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを所定の周波数に同調させることと、
周波数間測定を実行することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも1つの高優先度セルの周波数間測定タイマーが満了したと判断することと、
前記メモリをオフライン動作モードからオンライン動作モードに再構成することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを所定の周波数に同調させることと、
周波数間測定を実行することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項15】
第1のサイクル中に第1のページング信号を受信するように構成されたトランシーバと、
メモリと、
前記受信した第1のページング信号を前記メモリに記憶することと、前記第1のページング信号が前記メモリに記憶された後に前記トランシーバをオフ状態に切り替えることと、前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記記憶された第1のページング信号を処理することと、前記処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断することとを行うように構成されたプロセッサと、
を備えるワイヤレス通信装置。
【請求項16】
前記プロセッサが、前記第1のページング信号に対して不連続受信(DRX)処理を実行するようにさらに構成された、請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項17】
前記プロセッサが、前記第1のページング信号のパイロット信号の強度を測定することと、前記測定に基づいて前記トランシーバをオン状態に切り替えるべきかどうかを判断することとを行うようにさらに構成された、請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項18】
前記測定されたパイロット信号の前記強度が所定のしきい値を超えない場合、代替システムの探索を行うようにさらに構成された、請求項17に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項19】
前記代替システムが、データ最適化(DO)システム、Global System for Mobile Communications(GSM)システム、またはUniversal Mobile Telecommunication System(UMTS)である請求項18に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項20】
前記プロセッサが、
前記第1のサイクル中に、第2のサイクル中にオンライン・モードに入ると判断することと、
前記メモリをオフライン動作モードからオンライン動作モードに再構成することと、
前記第2のサイクル中に前記オンライン・モードに入ることと、
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項21】
前記プロセッサが、
前記第2のサイクル中にネイバー・セルを検出することであって、前記ネイバー・セルが、非同期(ASYNC)周波数分割複信(FDD)ロングタームエボリューション(LTE)ネイバー・セル、同期(SYNC)FDD LTEネイバー・セル、またはSYNC時分割複信(TDD)LTEネイバー・セルである、検出することと、
前記トランシーバが前記オン状態にある間に前記ネイバー・セルに対して1次同期信号(PSS)処理を実行することと、
前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記ネイバー・セルに対して2次同期信号(SSS)処理を実行することと、
を行うようにさらに構成される請求項20に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項22】
前記SYNC FDD LTEネイバー・セルおよび前記SYNC TDD LTEネイバー・セルの前記PSS処理の持続時間が、前記ASYNC FDD LTEネイバー・セルの前記PSS処理の前記持続時間よりも少ない請求項21に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項23】
前記プロセッサが、
サービング・セルの基準信号受信電力(RSRP)が前記サービング・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
少なくとも1つのネイバー・セルのRSRPが前記少なくとも1つのネイバー・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
ネイバー・セル検出を実行することと、
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項24】
前記プロセッサが、
ネイバー・セルが所定の絶対基準信号受信電力(RSRP)しきい値と相対RSRPしきい値とを満たすと判断することと、
前記ネイバー・セルのネイバーページング信号を受信するより前に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記ネイバーページング信号の時間領域(TD)サンプル・キャプチャを実行することと、
前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オフ状態に切り替えることと、
ネイバーブロードキャストチャネル(NBCH)処理を初期化することと、
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項25】
前記プロセッサが、
サービング・セルの基準信号受信電力(RSRP)が前記サービング・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを無線アクセス技術(RAT)周波数に同調させることと、
インターRAT測定を実行することと、
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項26】
前記プロセッサが、
少なくとも1つの高優先度セルのインター無線アクセス技術(インターRAT)測定タイマーが満了したと判断することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを無線アクセス技術周波数に同調させることと、
インターRAT測定を実行することと、
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項27】
前記プロセッサが、
サービング・セルの基準信号受信電力(RSRP)が前記サービング・セルの所定のしきい値よりも小さいと判断することと、
前記メモリをオフライン動作モードからオンライン動作モードに再構成することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを所定の周波数に同調させることと、
周波数間測定を実行することと
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項28】
前記プロセッサが、
少なくとも1つの高優先度セルの周波数間測定タイマーが満了したと判断することと、
前記メモリをオフライン動作モードからオンライン動作モードに再構成することと、
前記第1のサイクル中に前記モバイル・デバイスの前記トランシーバを前記オン状態に切り替えることと、
前記トランシーバを所定の周波数に同調させることと、
周波数間測定を実行することと、
を行うようにさらに構成される請求項15に記載のワイヤレス通信装置。
【請求項29】
モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えるための手段と、
第1のサイクル中に前記トランシーバを介して第1のページング信号を受信するための手段と、
前記受信した第1のページング信号を前記モバイル・デバイスのメモリに記憶するための手段と、
前記トランシーバをオフ状態に切り替えるための手段と、
前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記記憶された第1のページング信号を処理するための手段と、
処理するための前記手段に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断するための手段と、
を備える装置。
【請求項30】
コンピュータに、モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えさせるための第1のコードセットと、
コンピュータに、第1のサイクル中に前記トランシーバを介して第1のページング信号を受信させるための第2のコードセットと、
コンピュータに、前記受信した第1のページング信号を前記モバイル・デバイスのメモリに記憶させるための第3のコードセットと、
コンピュータに、前記トランシーバをオフ状態に切り替えさせるための第4のコードセットと、
コンピュータに、前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記記憶された第1のページング信号を処理させるための第5のコードセットと、
コンピュータに、前記処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断させるための第6のコードセットと、
を備えるコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品。
【請求項31】
モバイル・デバイスのトランシーバをオン状態に切り替えることと、
第1のサイクル中に前記トランシーバを介して第1のページング信号を受信することと、
前記受信した第1のページング信号を前記モバイル・デバイスのメモリに記憶することと、
前記トランシーバをオフ状態に切り替えることと、
前記トランシーバが前記オフ状態にある間に前記記憶された第1のページング信号を処理することと、
前記処理に基づいてオンライン・モードに入るべきかどうかを判断することと、
を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサ、
を備えるワイヤレス通信装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2012−532505(P2012−532505A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−517873(P2012−517873)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/040496
【国際公開番号】WO2011/002820
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/040496
【国際公開番号】WO2011/002820
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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