説明

セルラー方式無線通信ネットワークを最適化するための方法および装置

本発明はセルラー方式無線メッセージネットワークを効率的に最適化するための方法、およびセルラー方式無線メッセージネットワークにおいて前記方法を変更するための装置に関し、もとのネットワーク構成の特定の設定を適切に変更することにより、最適化されたネットワーク構成を与え、目的は無線セル当たりのユーザトラヒックを最も均等にバランスを保って割当てることであり、無線ネットワークモデルの無線セル面にわたり適切に重み付けされた、サービスに特有のユーザトラヒック値を累積することにより形成され、個々の無線セル間で定められて、新しいネットワーク構成としてメッセージネットワークに任意に提供され、もとのネットワーク構成と比べて少なくとも同等の、しかし大抵はより優れたスループットを可能にし、もとのネットワーク受信可能エリアを維持しながら、たとえば試みられた接続に対してブロック率が減少していることによっても示されるように、少なくとも同等の、しかし大抵はより優れたネットワーク品質を伴う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の主題
本発明は、請求項1のプリアンブルに従い、セルラー方式無線通信ネットワークにおけるメッセージのスループットを最適化する方法、および独立請求項14のプリアンブルに従い、この方法を実行するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術
セルラー方式無線ネットワークを導入することは、ネットワークの構築ならびに後の拡張および動作の際に、利用可能なハードウェアのリソースおよび周波数帯域幅を最適に利用できる構造を見つけるという問題を最初から課していた。特に、目標は満足できるネットワーク品質および適切なネットワーク利用性を有するメッセージのスループットと、ネットワーク受信可能エリアとをそれぞれ最大にすることである。そこでは、具体的な目標の数量は異なり得る。したがって、たとえばジャムレートは、たとえば米国特許第5,826,218号に記載されているように、低減できる。WO 98/53621も測定されたパイロット受信電力値に基づいている。ネットワーク最適化の目標を達成するために、ネットワーク構造の異なるパラメータが調整され、一般に局所的に限定される。これは、たとえば米国特許第5,276,907号のようにアンテナダイアグラムもしくはパイロットパワーの調整、またはWO 01/37446 A1のようにレシーバの感度の調整であるかもしれない。
【0003】
一般にセルラー方式の電話ネットワークでは、従来の同報通信と同様に、静止した伝送局から移動しているかもしれない加入者への情報しか伝送されないが、近傍の電波伝搬特性に基づき、主にネットワーク受信可能エリアに対してネットワーク構成を最適化する方法が用いられている。これを行なう際、実質的に電波伝搬シミュレーションおよび/または平均受信パワーやネットワークの特定の場所でのサービスの品質の測定値が用いられる。このような方法の基本的技術は、Norbert GengおよびWerner Wiesbeckの「移動通信のための割当て方法」、シュプリンダー出版ベルリン、1998年、ISBN 3−540−64778−3に記載されている。
【0004】
多くの周波数帯域を用いるGSM規格のような通信ネットワークでは、周波数帯域はネットワークの個々のセルに割当てられる。これを行なう際、ネットワークのセルに対して周波数帯域を適切に分散することは、周波数の低減に決定的な役割を果たし、それによりスループットを最大にする。このようなネットワークの周波数割当て方法は、「自動周波数割当て」(AFP)という表現でまとめられている。
【0005】
国際的な「第三世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)のフレームワーク内で開発されている、たとえばUMTS規格に従う、第三世代の移動通信ネットワークに対する多様な移動データ通信サービスおよび開発が益々重要になってきているが、サービスに特有の加入者トラヒックに対する要求を満たすネットワーク割当てがさらに重要になってきている。種々の利用可能なサービスは、そのバースト態様、回線またはパケット交換伝送モード、データ速度、平均伝送パワー、および下り回線と上り回線との対称性/非対称性について、かなり異なる特性を有する。さらに、種々のサービスの部分的にかなり異なる物理的伝送特性も、一般に異なる転送チャネルが用いられているので、考慮しなければならない。第三世代移動通信ネットワークに対するこのような特有な要求は、通信ネットワークを最適化する目的について、先行技術ならびに従来の方法および装置によっては満たされていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明の課題
ネットワークオペレータの立場から、提供されるサービスのすべては実質的に等しい通話品質および等しい受信可能エリアで利用できることが重要であると思われる。したがって、通信ネットワークで利用可能なサービスを適切な品質で提供領域全体に対して与える、ネットワーク最適化プログラムを用いることが必要であると思われる。
【0007】
本発明の課題は、電気通信用の異なるサービスの異種の要求を考慮して、通信ネットワークの既存のネットワーク構造を迅速に、コストパフォーマンス良く、さらに効率的に最適化して、既存のネットワーク受信可能エリアを維持しながら、スループットおよびネットワーク品質について等しく優れた、しかし一般に改善された、ネットワーク構成が利用できるようにすることである。これを行なう際、セル位置を変更することは適切な最適化手段ではない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
課題の解決
本課題は請求項1の特徴項の主題により、はじめに言及した方法によって解決される。さらに、課題は請求項14の特徴項により、はじめに言及した種類の装置で解決される。
【0009】
本発明に従い、課題は以下により解決される:ネットワーク構成の特定の設定について、特にアンテナ配向またはたとえば監視通信路の基準信号の伝送パワーについて、1回または複数回の反復的変更により、本方法によって選択されたセルにおいて改善されたネットワーク構成が定められ、その構成において対象のネットワーク領域でのセル領域基準加入者トラヒックができるだけバランスを保つようにする。セル間の理想的にバランスが保たれたトラヒック分散により、トラヒックは所定のセル位置で最適に行なわれ得る。本方法はセル領域の図形的表示によって支援され、それぞれのセルのトラヒックに対応する色で色付けされる。したがって、トラヒックが多く問題のある領域は容易に特定することができ、本発明に従いネットワーク構成はこれらの場所において特定的に調整することができる。移動通信ネットワークにおける他の数量について、問題領域を特定するためのグラフィックによる支援の別の方法はWO 00/28756に提案されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の方法はどのようなセルラー方式無線通信ネットワークにも用いることができる。特に、本方法はたとえばUMTS規格に従って動作し、移動加入者に複数の異なる電気通信サービスを提供する、第三世代ネットワークに適する。本方法の利点は、ネットワーク構成を最適化する場合、通信ネットワークにおいて異なる要求を有する提供されているサービスはいくつでも含めることができる点にある。
【0011】
本方法のさらなる利点は、他の方法と比較して、結果が得られる速度が高い点にある。これは、本発明の方法が、通信ネットワークの測定されたデータもしくは割当てデータ、またはその組合せにのみ基づいていることによるものであり、これらのデータは一般に、割当て手順において必要となるので、前もって利用可能である。反復最適化処理において、たとえばDE 196 19208 A1の場合のように、通信ネットワーク態様のシミュレーションは必要ない。本発明の方法は容易に自動化でき、それによりコンピュータ化された実施を可能にする。本発明の方法によって整合されたネットワーク構成の任意の検証は、実際の最適化方法と独立しており、それにより検証方法は自由に選択でき、さらに入れ換えることさえもできる。これ以外に、このような独立性のおかげで検証はより有意性を持ちながら、他方では高価なフィールド測定がなくても可能である。本発明の方法
の精度は、特定の状況下において、整合したネットワーク構成のシミュレーションによる検証の付加的データに加えて、また実在の通信ネットワークからの測定データをさらに考慮することにより、望むように高めることができる。
【0012】
本発明および装置の有利な変形および代替は、サブクレームの主題である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
説明
本発明は、セルラー方式の無線通信ネットワークにおけるメッセージのスループットを最適化する方法、およびこの方法を行なうための装置に関する。これらは、特に移動加入者を伴うセルラー方式無線通信ネットワークであり、たとえば、UMTS規格に従う移動電気通信ネットワークの場合のように、一人のもしくは複数の加入者に対して、電気通信用のサービスを一つ、または混合した複数のサービスを同時に提供する。4つの基地局B110、B120、B130およびB140を備えたこのような通信ネットワークの例示的構成は図1に示される。
【0014】
本発明の重要な特徴は、本方法を行なうために複雑なシミュレーション、調査、または測定が必要ないことである。むしろ、本方法はデータに基づいており、これは一般にネットワーク割当ておよび最適化プロセスにおいていずれ必要であって利用可能なものである。これはネットワーク割当ての要件に基づいて、本方法を迅速に行なうことを確実にする。本発明の方法の一般的流れは図2のブロック図に示される。
【0015】
図2のステップ210に従い、加入者トラヒックおよび無線ネットワーク受信可能エリアに対して、最適化するべき通信ネットワーク用に、またはネットワーク部分用に、場所を基準としたデータが利用可能であるとする。この点について、通信ネットワークのどのセルの対象領域に対しても、前記数量の相当な数の値が利用可能であることを確実にするために、データは領域当たり十分な分解能で提供されなければならない。必須ではないが、これらのデータの適する配置としては、多数の相対的に小さい矩形領域エレメントからなる矩形の行列形式がとられ、各矩形領域エレメントには前記数量のそれぞれの値が関連付けられている。
【0016】
加入者トラヒックとは、トラヒックが異なる場所で定められた、通信ネットワークで提供されるサービスごとのトラヒックである。加入者トラヒックデータは測定、数値的もしくは分析的方法またはシミュレーションによって、およびそのいずれかの組合せによって、得ることができる。
【0017】
入力として必要であるネットワーク受信可能エリアは、各セルによって一定の伝送パワーで伝送される基準信号の、セルを基準とした受信パワーから得られ、受信パワーは異なる場所で検出される。基準信号は、多くの移動通信ネットワークで用いられるように、加入者移動局の無線識別用に、特に、たとえばパイロットチャネルを用いてもよい。このような基準信号が通信ネットワークに存在しない場合、仮想の基準信号を想定することができ、これは同じ伝送パワーで通信ネットワークの各セルによって伝送される。加入者トラヒックと同じように、基準信号受信パワーのデータは、それぞれ測定、数値的もしくは分析的方法、またはシミュレーションによって、およびそのいずれかの組合せによって、得ることができる。多くの場合、各基地局場所からの電界強度の、場所を基準としたパス損失データが、たとえば行列形式で存在し、それにより場所を基準とした基準信号受信パワーは基準信号の伝送パワー、用いられたアンテナ、およびたとえば本体の減衰のような他の無線伝搬損失を考慮して、計算することができる。
【0018】
基準信号受信パワーデータが入手できる各場所において、最も高い受信パワーを有する
セルが通信ネットワークのモデルとして定められる。これにより、セルに対する領域エレメントの関連付けが行なわれる。特定のセルに関連付けられるすべての領域エレメントは、概してセル領域(以降単に「セル」という)と考えられている。通信ネットワークで提供されるすべてのサービスに有効である、無線チャネルの物理的伝搬条件により、さらに一般に加入者移動局で測定された基準信号の受信パワーに基づく、加入者の移動性を確実にするためのセル変更アルゴリズムにより、通信ネットワークモデルで決定されたセル領域は、通信ネットワークで発生する実際のセルの優れた近似として用いることができる。図1の移動通信ネットワークの例示的部分では、上記の態様で、基地局のまわりに形成されるセルは実線で描かれている。
【0019】
本方法の目的は、セル間の加入者トラヒックを最適に分散することにより、通信ネットワークのメッセージのスループットを向上させることである。できる限りバランスのとれたトラヒック分散が行なわれると、どのサービスの加入者トラヒックも最もよい品質で行なえることが見出されている。この方法はセル間のトラヒックでこのバランスを確立することをめざしている。したがって、この目的を達成するために、加入者トラヒックの入換を可能にするためには、特定のセル領域は互いに移さなければならず、加入者トラヒックはここは別として、セル間では不変で固定している。一般に、セル領域当たりの加入者トラヒックは通信ネットワークのモデルのそれぞれのセル内にある現在のトラヒック値を累積することによって定められる。複数のサービスの場合のように、特定の場所におけるサービスごとのトラヒックはかなり異なることがあるので、異なるサービスのトラヒック値は適切に重み付けされて加算されなければならない。この重み付けは、それぞれのサービスによって事実上発生する無線干渉およびリソースの利用に依存する。したがって、通信ネットワークに応じて、たとえばシステムの帯域幅、チャネル帯域幅、達成されるべき信号パワー対干渉パワーの比、拡散、平均または最大データ速度、アクティビティ因子、およびコード制限などのパラメータがトラヒックの重み付けに入れられる。図1において、このように加算される、回線当たりのトラヒック値はV110、V120からV140で示される。
【0020】
加入者トラヒックのセルに関連する値を入手すると、図2のステップ220に従い、セル間の加入者トラヒックの望む実質的なバランスについて達成された近似が評価されなければならない。このため、本発明の1つの可能な変形として、図1のように、調査した移動通信ネットワークの図形表示を援助として用いることができ、個々のセル領域はそこで行なわれる加入者トラヒックに関連した色で色付けされる。図2のステップ230の判定後、セル間の加入者トラヒックにおいて適切なバランスが達成されているのなら、この方法を終了することができ、このように見出されたネットワーク構成は、図2に示される最も簡単な場合では、ステップ270に従い、割当て用の改善されたベースとしてネットワーク割当てに利用できるようにする。このような状態にまだ到達していない場合、本発明の方法のステップ240において、隣接するセルがかなり異なるトラヒックを行なう問題のある区域を迅速に特定するために、この表示は用いられる。本発明の別の変形では、問題の領域の特定は数値的方法によって自動化された方法で行なうことができ、この数値的方法では隣接するセル間の加入者トラヒック値の差がチェックされる。この自動化されたステップは、セル間の加入者トラヒック値の差を最小限にするために、図2のステップ220-250からなる全体の最適化方法に組込まれる。
【0021】
図2のステップ250後の、セル領域の局所的変位は、通信ネットワークのモデルにおける個々のネットワークエレメントでの、特定のネットワーク構成パラメータを変えることにより達成でき、特にそれぞれの適用されたアンテナダイアグラムのアンテナ傾斜角もしくはアンテナ高さを適切に整合させることにより、または、たとえば選択されたセルの基準信号の伝送パワーを整合させることにより、達成される。上記のように、これらのパラメータすべては、セル領域の形成には決定的に重要である、基準信号受信パワーの判定
に入れられるので、セル面もこのように変えることができる。たとえば、図1のネットワーク構成において局所的に制限される高い加入者トラヒックV110が基地局B110のセルで検出されたのなら、本発明に従いネットワークパラメータは適切に調整されるべきであり、それによりセル領域が小さくなり、このトラヒックの一部がこのセルから隣接するセルに移される。ネットワーク構成が調整された後、破線で示されるセル領域の変位が達成される。それにより、固定している部分的なトラヒック値V112、V113およびV114が基地局B110のセルのトラヒックV110から減算される。これらの値は図に示されるように、基地局B120、B130およびB140のセルに割当てられ、今度はこれらのセルはそれぞれV120+V112、V130+V113、およびV140+V114のトラヒック値を有することとなる。このように達成されたネットワーク構成は、行なわれた変更のおかげで、個々のセルの加入者トラヒック値が前よりもよりよくバランスが保たれるのなら、より優れたものとなる。
【0022】
好ましくは、セル間の加入者トラヒックで実質的なバランスを保つためのセル領域の変更は反復的に行なわれ、もとのネットワーク構成はステップごとに最適のネットワーク構成に近づく。1つの反復ステップでは、パラメータは1つまたは数個しか変更されない。その後、セル間の加入者トラヒックの所望のバランスへの近似は、図2のステップ220/230に従い新たにチェックされ、変形されたネットワーク構成によって定められた新しいセル領域はそのベースをなす。テストの結果から、次の反復ステップにおけるネットワーク構成の必要な変更が引出される。この手順も数値的方法によって自動化できる。このステップごとのアプローチは、セル間の加入者トラヒックで十分なバランスが達成されると終了できる。特に、もとの最も高い加入者トラヒックを有するセルのトラヒックが、通信ネットワークモデルの平均加入者トラヒックと比べて、明らかに減少することが特徴である。このようなトラヒックの減少は局所的干渉レベルを低減させ、それによりネットワーク品質も向上させることができる。
【0023】
もとの構成よりもセル間の加入者トラヒックが著しくバランスのとれた分散を示すネットワーク構成が得られると、本発明の有利な変形に従い、図2のステップ260のネットワーク整合の結果を検証することができる。この検証は、たとえばネットワークシミュレーションによって行なうことができる。これを行なう際、ネットワーク品質を評価できるようにするために、このシミュレーションにおいてネットワークの時間的応答を考慮することも好ましいが、これは絶対必要であるわけではない。ネットワーク品質を測定するものとして、たとえばブロックされた交換の試みもしくは切断された接続の回数および場所、発生するエラー率および接続の遅延、または接続当たりのもしくはセル当たりのスループットを用いることができる。もちろん、ネットワーク整合の後、適切なネットワーク受信可能エリアが確保されていなければならない、すなわち種々のサービスが所定の場所で利用可能でなければならない。
【0024】
通信ネットワークの結果は、本方法の精度を上げるために、本発明のさらなる有利な変形として、通信ネットワークの繰返される最適化に用いることができる。このような数量は特にネットワークシミュレーションで実際に起る加入者トラヒックであってもよいし、無線干渉を表わす数量であってもよい。後者はとくに、いわゆる「ノイズライズ」を含み、これは上り回線のセルの全体の干渉レベルを基準として、局所的に1つのセルに関連しかつ他の加入者によって引起こされる無線干渉の割合を特徴付ける。この数量は、特にCDMAネットワークに対して、局所ネットワーク利用について興味のある徴候を示す。さらに、局所的に起る呼出拒否、接続の中断、または失敗したセル変更試みについての情報も、その後の通信ネットワークの最適化のための境界条件として用いることができる。さらに、たとえば基準信号の伝送パワー対セル当たりの総干渉パワー比などのような数量も、本発明の方法を改良するために用いることができる。
【0025】
同様に、本発明のさらなる変形において、上記のネットワークシミュレーションは、ネットワーク品質について、最適化されたネットワーク構成を比較するために、もとのネットワーク構成に対して前もって適用できる。それにより、ネットワークシミュレーションからの上記の付加的数量も本発明の方法に入れることができる。直接入力する数量として、シミュレーションによって定められたトラヒック値以外に、本方法に対して特にさらなる境界条件を定めることができる。これはたとえば中断および接続拒否のさまざまな理由および局所的制限にも当てはまり、その分析は本発明の方法を精度よく制御するための興味のある情報を与える。それに対する変形として、実在の通信ネットワークからの他の数量の測定値、特に上述の数量の測定値は、もとのネットワーク構成の最初の検証に入れることができる。
【0026】
本発明の方法によって定められる改善したネットワーク構成を利用するために、この方法は図3に示される本発明の装置に導入される。より詳細に説明すると、無線アクセスネットワーク310とメッセージ交換ネットワーク330との間に差があり、これらは双方向インターフェイスを介して互いに通信できる。無線アクセスネットワークは、移動加入者への直接の無線接続を確立する通信ネットワークの部分であり、すなわち通信ネットワークの基地局を実質的に含み、さらに、必要なら、加入者との直接通信に必要なさらなるコンポーネントをも含む。メッセージ交換ネットワークは、交換ステーションおよび他のネットワークやサービスプロバイダへのゲートウェイとともに、通信ネットワークにおける基地局のネットワーク化を確立する。インターフェイス320を介して、送信された加入者メッセージならびに多種多様の送り出しおよび制御情報は双方向に伝送できる。データベース350がメッセージネットワークに設けられ、ここで位置データ、個々のネットワークエレメントの構成データ、メッセージネットワークからの種々の数量の測定データ、ネットワークエレメントからの計数データ、呼出統計値、割当てデータなどが組合せられる。これについて、図3のデータベースの印しは最初これらすべてのデータの単なる論理的集合を表わす。ネットワークプロバイダの実行に応じて、このデータの集合は必要に応じて結合されている複数のデータベースで実現できる。メッセージネットワークからのデータは双方向インターフェイス340を介していつでもデータベースに格納することができ、新しいネットワーク構成もそれを介してメッセージネットワークに送ることができる。さらに、図面に示されるように必ずしも自動車化されていない、移動測定装置によって測定された、メッセージネットワークからの数量およびパラメータは、任意にデータベースに格納することができる。
【0027】
本発明の方法を装置で実行するため、コンピュータ装置370があり、これは通信ネットワークモデル380の形で、通信ネットワークの数値的実施を含む。このモデルは最初のネットワーク構成を反映し、これは双方向インターフェイスを介してデータベースにロードされている。図2に示される本発明の方法390は、改善されたネットワーク構成を作成するために、通信ネットワークに基づきコンピュータ装置で動く。この際、ネットワーク構成の変更は数値的に実施される通信ネットワークモデル380で行なわれ、それにより改善された構成が後で直接そこに設定される。必要なら、メッセージネットワークの最適化は、通信ネットワーク最適化器によって制御および監視できる。しかしこの影響が及ぶことは、上記の自動化によって実質的に制限され得る。
【0028】
こうして決定された、改善されたネットワーク構成は、インターフェイス360を介して、まずデータベースに、次にそこからメッセージネットワークに送ることができる。メッセージネットワーク310および330自身からの測定値および測定装置399からの測定値により、得られたスループットの向上およびネットワーク品質の評価の完成を可能にする。このような測定された数量は、改善されたネットワーク構成の検証に寄与するために、今度はコンピュータ装置に送ることができる。
【0029】
特に複数のサービスが提供されている、メッセージネットワークの場合のように、サービスごとの局所的加入者トラヒックは短時間で、すなわち1日数回、かなり頻繁に変わるので、ネットワーク構成をトラヒックについて変更された条件に迅速に適合させるのがよい。これは本発明の装置の一変形によって達成でき、基礎をなす方法の高速度が有利となる。この変形では、データベースに格納されるネットワーク構成およびトラヒックの現在の状態は、コンピュータ装置370に転送され、そこで直ちに本発明の方法で処理される。その後、その瞬間のネットワーク条件により整合した、迅速に決定されたネットワーク構成は再びデータベースに転送され、そこから直接メッセージネットワークに転送されてそこで活性化される。これによりメッセージネットワークにおいて可変の加入者トラヒックに対して比較的迅速な応答ができる。
【0030】
本発明はその利点とともに詳細に説明されているが、本発明のさらなる変形および変更は、請求項に記載の発明の精神および範囲から逸脱することなく、上記の説明の意味において行なうことができる。
【0031】
以下に記載される実施の形態の一例は、UMTS/FDD通信ネットワークの選択された部分により、メッセージネットワークを最適化する本発明の方法を示すためのものであり、その一般的特徴は、たとえばH.HolmaおよびA.Toskala(編集)の「UMTS用のWCDMA」、第2版、John Wiley & Sons、英国チチェスター、ISBN 0−470−84467−1に記載されている。開始点は約10km2にわたる領域を表わし、ここにはそれぞれ3個のセルを有する、合計15個の送信局が配置され、従来のおよび技術の現状を構成する割当て方法に従い構成される。各送信局に対して、行列状に配置される受信場所のパス損失(パス損失行列)は、詳細な三次元サラウンドエリアモデルを利用して、放射光伝搬モデルにより、技術の現状に従い、10mの空間的分解能で演算される。さらに、25mの空間的分解能で、トラヒック行列の形にある、場所に関連するトラヒック密度の情報は、スピーチサービス(Speech)およびWWWサービス(WWW)の基礎をなす。
【0032】
実施例において、最初のネットワーク構成は電気通信の容量および品質について、動的UMTSシステムシミュレータによって分析される。その後、通信ネットワークは本発明の方法により最適化され、変更されたネットワーク構成は容量および品質においてもたらされた変更について、再び動的分析される。
【0033】
各セルに対して、もたらされる等価のトラヒックは、基礎をなすトラヒックモデルおよび利用できる場所に基づくトラヒック密度情報に基づき演算される。電波伝搬条件およびネットワーク構成からもたらされる、各セルの局地供給領域は色によって示すことができ、カラーコードは以前に演算された等価のトラヒックに対応している。これについて、絶対値が重要ではなく、隣接するセルの値の相対的隔たりが重要である。
【0034】
空間的に隣接するセルでは、かなり異なるトラヒックが行なわれると思われる。容量および品質について、動的システムシミュレータによるネットワーク構成の分析後、本発明に従い、通信ネットワークはアンテナ配向および基準信号の送信パワーの反復的変更によって定められ、これは所与の場所に基づくトラフィックおよび無線伝搬データのみに基づいており、この構成は最初の構成と比べて、著しくバランスのとれたトラヒックが予期される。
【0035】
本発明の最適化方法によって定められたネットワーク構成は、セルに対するトラヒックがよりバランスがとれて分散されることを示すことができる。それにより、利用可能なグローバル通信ネットワーク容量をよりうまく利用することができる。
【0036】
本発明の最適化方法により、もとのブロックおよび接続中断の可能性は実施例において
減じられることは明らかである。ほとんどすべてのサービス要求を受入れて、最適化されたネットワーク構成で供給することができる。実施例では、記載されている一般的条件下の通信ネットワークによって同時に提供される接続に対して、11%の増加が示される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】

【図2】

【図3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワーク、特に移動加入者を有するセルラー方式無線通信ネットワークを最適化する方法であって、電気通信用のサービスまたは複数のサービスの組合せが同時に1人の加入者に提供され、提供されるサービスごとの加入者トラヒックおよび各無線セルによって一定の伝送パワーで送信される基準信号の、セルを基準とした受信パワーの値であって、両方の値は測定、分析的方法もしくはシミュレーションまたはそのいずれかの組合せによって得られ、場所を基準とする値は、非常に小さい実質的に矩形の領域エレメントに対して十分な分解能でもって与えられ、特に特定の領域をカバーするこれらの数量の行列形式で与えられ、
実在の通信ネットワークで使用するために、通信ネットワークのモデルにおいて、反復的に最適化されたネットワーク構成が提供され、これは矩形領域エレメントの適切に重み付けされた、サービスに特有の加入者トラヒック値を累積することによって、およびもとのネットワーク構成の局所的に制限された調整によって提供される、方法。
【請求項2】
信号伝送中のパス損失、特に伝送パワーの距離に関連する減衰によって引起こされるパス損失は、通信ネットワークのモデルにおいて考慮される、請求項1に記載の通信ネットワークを最適化する方法。
【請求項3】
パス損失は、サービスに特有の加入者トラヒック値に重み付けする場合に、考慮される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
個々のサービスに特有の加入者トラヒック値の重み付けは、それぞれの場合、関連するサービスによって事実上発生する無線干渉および加入者ごとのリソースの利用率に応じて計算され、それぞれのサービスの、たとえばシステム帯域幅、チャネル幅、信号パワー対干渉パワー比、使用度、コード制限などのパラメータは、通信ネットワークで用いられる無線規格に応じて考慮される、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
セルごとの加入者トラヒックの分散について、個々のセル間で、最大限のバランスを得るために、ネットワーク構成の特定の設定を反復的に変更するために、数学的最適化方法の計算による実現が用いられる、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
最適化されたネットワーク構成は、適切な無線ネットワークモデルの後のネットワークシミュレーションによって検証される、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
無線ネットワークモデルの最適化されたネットワーク構成に適用されるネットワークシミュレーションは、動的ネットワークシミュレーション方法に従って動作され、これは特にネットワーク品質を評価するための意味のある特徴を定めるために、通信ネットワークの時間に関連する態様を適切にモデル化することに特徴を有する、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
最適化されたネットワーク構成に適用されるネットワークシミュレーションは、統計的ネットワークシミュレーション方法に従って動作され、これは特にネットワーク品質を評価するための統計的特徴を定めるために、一般に前の状態または後の状態を考慮することなく、通信ネットワークの瞬間の状態を多数モデル化(モンテカルロシミュレーション)することに特徴を有する、前掲の請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
個々のセル面の加入者トラヒックのそれぞれの分散、ならびに望むなら、方法の入力データおよび/またはネットワークシミュレーション結果からのさらなるパラメータは、最適のネットワーク構成を定めるために、好ましくはネットワーク構成の各変更の前および
後で、しかし少なくとも方法の初めおよび終わりで、通信ネットワークがカバーする領域のマップに図形的に表示され、セルに対する前記トラヒックの分散は、図形的表示において、各セル面は提供される加入者トラヒックに一義的に関連する色によって色付けされる態様で示される、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
セルごとの加入者トラヒック、ならびに望むなら、方法の入力データおよび/またはネットワークシミュレーション結果からのさらなるパラメータの図形的表示は、セルごとに与えられる平均加入者トラヒックから明らかに外れるセルを特定するために用いられて、これらのセルを用いて、さらに表示されたパラメータによって定められる境界条件を必要なら考慮に入れて、ネットワーク構成の特定のパラメータを変更することにより、方法の反復される連続ステップにおいて、セル間の加入者トラヒックの均一な分散を達成する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
各反復ステップにおいて、セルの地理的近傍関係を分析することによって行列が定められ、この行列の列および行は調査されたネットワーク部分のセルによって示され、この行列の分野において、それぞれのセルのトラヒック値の差異、および適するのならさらなる境界条件が記されて、そこから、自動化された処理において、無線通信ネットワークのネットワーク構成を改善するために、後で特定のネットワーク構成パラメータが変更される少なくとも1つのセルを決定する、請求項1から10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
最初のネットワーク構成は適切な無線ネットワークモデルのネットワークシミュレーションによって評価され、特定の数量、特に付加的入力としての、セルに関連するスループット、および他の結果が、特に所望接続の局所的に起る拒否ならびに接続の中断の理由および場所が、通信ネットワークの最適化の付加的境界条件として入力される、請求項1から11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
最初のネットワーク構成は実在の通信ネットワークから特定の数量、特にセルに関連するスループットを入力することによって評価され、これら測定値は付加的入力として通信ネットワークのセル間のトラヒック分散の最適化に入力される、前掲の請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
通信ネットワーク、特に移動加入者を有するセルラー方式無線通信ネットワークを最適化するための装置であって、移動加入者の無線接続のための無線アクセスネットワークと固定されたネットワーク化伝送チャネルを伴う通信ネットワークとを含み、さらに通信ネットワークへの適切な双方向インターフェイスを備えたデータベースを含み、データベースは特に通信ネットワークから現在の位置データ、ネットワークエレメントの構成、通信ネットワークからのさまざまな数量の測定データ、ネットワークエレメントからの計数データ、呼出統計値、割当てデータを含み、コンピュータ装置における通信の仮想モデルを生成するシミュレーション手段が設けられ、そのモデルの構成がネットワーク構成の現在の状態を有してデータベースからロードされ、モデルの現在の状態をデータベースに送ることができ、モデルの構成はコンピュータ装置で実現される、前掲の請求項のいずれかに記載の方法によって整合させられる、装置。
【請求項15】
メッセージ伝送用の固定的にネットワーク化された伝送チャネルは自由に接続できるようさらに分割される、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
コンピュータユニットからデータベースに転送された、整合されたネットワーク構成は、メッセージネットワークに転送される、請求項14または15に記載の装置。
【請求項17】
データベースは、必要なら、格納されるデータの種類に依存して、互いに結合される、
複数個にさらに分割できる、請求項14から16のいずれかに記載の装置。
【請求項18】
通信ネットワークにおいて移動測定装置で記録される測定値はデータベースに格納することができる、請求項14から17のいずれかに記載の装置。
【請求項19】
データベースからの、その瞬間のネットワーク構成および現在のトラヒックデータは、請求項1の最適化方法を適用することにより、現在のネットワーク状況により整合するネットワーク構成を定めるために、かつこの改善されたネットワーク構成を直接後でデータベースに返すために、さらにそこから通信ネットワークに送って、リアルタイムで有効になるよう、データベースからコンピュータ装置に転送される、請求項14から18のいずれかに記載の装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加入者に電気通信サービスを提供し、複数の無線セルを含むネットワーク構成を有する、実在のセルラー方式無線通信ネットワークを最適化する方法であって、各セルはセル領域をカバーし、セル領域は領域エレメントにさらに分割され、前記ネットワーク構成はネットワーク構成パラメータによって定義され、本方法は、
前記領域エレメントに対して、加入者トラヒックについて場所を基準とした値を与えるステップと、
前記セルの各々において、一定の伝送パワーの基準信号を送信するステップと、
前記領域エレメントの各々に対して、前記基準信号から受信されたパワーの、セルを基準とした値を与えるステップと、
もとのモデルネットワーク構成を有する前記通信ネットワークのモデルを与えるステップと、
前記領域エレメントの前記加入者トラヒック値を累積および重み付けすることにより、さらに前記モデルネットワーク構成を局所的に調整することにより、最適化されたモデルネットワーク構成を与えるために、前記モデルネットワーク構成を反復的に最適化するステップと、
前記最適化されたモデルネットワーク構成を前記実在の通信ネットワークに用いるステップとを含む、方法。
【請求項2】
電気通信用の複数の異なるサービスが前記通信ネットワークによって与えられ、前記加入者トラヒック値は前記サービスの各々に対して別個に与えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
電気通信用の複数の異なるサービスが前記通信ネットワークによって与えられ、前記加入者トラヒック値は前記サービスの各々に対して別個に与えられ、前記最適化されたモデ
ルネットワークを与えるために、前記重み付けされた加入者トラヒック値は前記サービスの各々に対して別個に累積される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記領域エレメントに関連する、前記トラヒック値および受信されたパワー値は行列を定義する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
信号伝送の際のパス損失は前記通信ネットワークモデルに含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記加入者トラヒック値を重み付けする前記ステップの重みは、前記加入者トラヒック値に依存して行なわれる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
無線干渉は提供される各サービスによって発生し、前記通信ネットワークのリソースは加入者によって利用され、加入者ごとの利用率を定義し、各サービスに対して、前記加入者トラヒック値を重み付けする前記ステップの重みは、前記サービスによって発生した前記無線干渉、加入者ごとのリソースの利用率、および前記サービスの他のパラメータに依存して行なわれる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
無線干渉は提供される各サービスによって発生し、前記通信ネットワークのリソースは加入者によって利用され、加入者ごとの利用率を定義し、各サービスに対して、前記加入者トラヒック値を重み付けする前記ステップの重みは、前記サービスによって発生した前記無線干渉、加入者ごとのリソースの利用率、および前記サービスの他のパラメータに依存して行なわれ、前記他のパラメータは、システム帯域幅、チャネル幅、信号パワー対干渉パワー比、アクティビティ因子、およびコード制限のグループのうちから1つ以上のパラメータを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記最適化されたモデルネットワーク構成は、セルごとの加入者トラヒックの分散について、個々のセル間で最大のバランスを与える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
適切な無線通信ネットワークのその後のネットワークシミュレーションによって、前記通信ネットワークモデルにおける前記最適化されたネットワーク構成を検証するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
適切な無線通信ネットワークモデルのその後のネットワークシミュレーションによって、前記最適化されたネットワーク構成を検証するステップをさらに含み、これは動的ネットワークシミュレーションで動作し、ネットワーク品質を評価するための意味のある特徴を定めるために、前記通信ネットワークの、時間に関連する態様を適切にモデル化する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
適切な無線通信ネットワークモデルのその後のネットワークシミュレーションによって、前記最適化されたネットワーク構成を検証するステップをさらに含み、これは動的ネットワークシミュレーションで動作し、ネットワーク品質を評価するための意味のある特徴を定めるために、前記通信ネットワークの、時間に関連する態様を適切にモデル化し、前記最適化されたネットワーク構成に適用される前記ネットワークシミュレーションは統計的ネットワークシミュレーション方法に従い動作し、ネットワーク品質を評価するための統計的特徴を定めるために、通信ネットワークのその瞬間の状態が多数モデル化される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記通信ネットワークは個々のセル面を含む領域をカバーし、さらに、
前記通信ネットワークによってカバーされた前記エリアのマップを与えるステップと、
前記個々のセル面の加入者トラヒックの分散を定めるステップと、
前記マップ上の加入者トラヒックの前記分散を、前記加入者トラヒック値に一義的に関連する色で、図形的に表示するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記通信ネットワークは個々のセル面を含む領域をカバーし、さらに、
前記通信ネットワークによってカバーされた前記エリアのマップを与えるステップと、
前記個々のセル面の加入者トラヒックの分散を定めるステップと、
前記マップ上の加入者トラヒックの前記分散を、前記加入者トラヒック値に一義的に関連する色で、図形的に表示するステップと、
セルごとに与えられる平均加入者トラヒックから明確に外れるセルを特定するステップと、
本方法の反復的ステップにおいて、加入者トラヒックのセル間の均一の分散を達成するために、前記外れたセルとともに前記通信ネットワーク構成のパラメータを変更するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
各反復ステップにおいて、前記セルの地理的近傍関係の分析から行列フィールドの行列を定義するステップを含み、前記セルの各々は前記行列のある列および行に関連付けられ、さらに
前記加入者トラヒック値の差異を前記行列フィールドに記すステップと、
前記通信ネットワークのネットワーク構成を改善するために、後で前記ネットワーク構成パラメータの特定のものが変更される、少なくとも1つのセルを前記行列から定めるために、自動化プロセスを与えるステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
適切な無線ネットワークモデルのネットワークシミュレーションにより、前記最初のネットワーク構成を評価するステップと、
付加的入力として、前記ネットワークシミュレーションに、セルに関連するスループットを入力するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
適切な無線ネットワークモデルのネットワークシミュレーションにより、前記最初のネットワーク構成を評価するステップと、
付加的入力として、前記ネットワークシミュレーションに、セルに関連するスループットを入力するステップと、
さらに付加的境界条件として、所望接続の局所的に発生する拒否、接続中断の理由および場所のグループのうちから選択される量を入力するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
実在の通信ネットワークから測定された量の値を与えることにより、前記最初のネットワーク構成を評価するステップと、
これらの測定された値を、通信ネットワークのセル間のトラヒック分散の最適化において、付加的入力として用いるステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
移動加入者を有するセルラー方式無線通信ネットワークを最適化するための装置であって、
移動加入者への無線接続を確立するための無線アクセスネットワーク手段と、
固定的にネットワーク化された伝送チャネルを有する通信ネットワーク手段とを含み、前記通信ネットワーク手段はネットワーク構成を有し、さらに、
データベース手段を前記通信ネットワーク手段と通信させるための、データベース手段および双方向インターフェイス手段を含み、それにより前記通信ネットワークの現在の状態が前記データベース手段に格納され、
請求項1の方法が中で実施されるコンピュータ手段と、
前記コンピュータ手段に通信ネットワークの仮想モデルを生成するためのシミュレーション手段とを含み、前記シミュレーション手段は前記ネットワーク構成の現在の状態を有して前記データベース手段からロードされ、前記仮想モデルは、前記コンピュータ手段において請求項1の方法で処理されて、整合したネットワーク構成を与え、さらに、
前記モデルの前記現在の状態を前記データベースに再び伝送するための手段を含む、装置。
【請求項20】
前記固定的にネットワーク化された伝送チャネルは、自由に接続されるようさらに分割される、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記整合されたネットワーク構成を前記データベースから前記通信ネットワークに転送するための手段をさらに含む、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記データベース手段は、互いに結合される複数のデータベースにさらに分割される、請求項19に記載の装置。
【請求項23】
前記現在のネットワーク構成および現在のトラヒックデータを前記データベース手段から前記コンピュータ手段に転送するための手段と、
現在のネットワーク状況の整合を改善する構成であって、前記コンピュータ手段において仮想ネットワーク構成を定めるために、請求項1の最適化方法を適用するための、前記コンピュータ手段で実施される手段と、
前記改善されたネットワーク構成を直接後で前記データベース手段に戻すために、さらにそこから前記通信ネットワークに送って、リアルタイムで有効になるための手段とを含む、請求項19に記載の装置。

【図1】無線通信セル間の通信量分散の調整を示す模式図である。
【図2】本発明の方法のブロック図である。
【図3】本発明に従う、通信ネットワークを最適化するための装置を示す図である。

【公表番号】特表2006−505978(P2006−505978A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−549116(P2004−549116)
【出願日】平成15年11月5日(2003.11.5)
【国際出願番号】PCT/EP2003/012333
【国際公開番号】WO2004/043096
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(505152273)ボーダフォン・ホールディング・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (4)
【氏名又は名称原語表記】VODAFONE HOLDING GMBH
【出願人】(505166834)ラジオプラン・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (2)
【氏名又は名称原語表記】RADIOPLAN GMBH
【Fターム(参考)】