説明

センサ・アダプタおよび方法

入力に接続された変換回路であって、入力に接続された入力デバイスの入力特性を受信し、受信した入力特性に応答して変化するパルス幅を有するパルス幅信号を発生する変換回路と、出力および変換回路に接続された出力回路であって、パルス幅信号を受信し、パルス幅信号のパルス幅に応答して変化する特性を出力において与える出力回路と、を有し、出力特性は、入力デバイスとは異なる合成デバイスの特性に対応する電子アダプタ・アセンブリおよび方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(分野)
本開示は、電気回路、特に、センサをセンサ測定デバイスとインターフェイスさせる回路に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
本節における記述は、本開示に関連する背景情報を与えるにすぎず、従来技術を構成しないかもしれない。
【0003】
センサは、動作および環境特性を監視するために多種多様の動作環境において使用される。例えば、これらのセンサは、温度、圧力、速度、位置、運動、電流、電圧、およびインピーダンス・センサを含むことができる。それらは、被監視動作環境内に配置されるかまたはそれと関連付けられ、被監視動作または環境特性が変化する時の値の変化に応答して変化する電気信号を発生するかまたはインピーダンス、電圧または電流等の電気的特性を有するように設計される。
【0004】
典型的に、センサは、被監視特性の範囲にわたる性能およびコスト間のトレード・オフに基づいて、特定の動作環境および特定の動作範囲用に設計される。あるセンサは、狭い監視範囲で高感度を有し、他のセンサは、感度は低いが監視範囲が広い。さらに、あるセンサは、定期的な取替えを必要とせずに動作特性の感知を行う厳しい環境用に設計される。例えば、サーミスタおよび抵抗温度検出器(RTD)は、温度の関数として変化する抵抗を含むインピーダンスを有し、しばしば温度測定に利用される。これらのデバイスは、厳しい動作環境において故障し易い半導体デバイスを利用する。さらに、サーミスタは、非常に敏感にすることができるが、典型的には、狭い温度範囲でしか線形ではない。対照的に、熱電対は、周知のゼーベック効果により出力電圧を発生し、広い線形温度検出範囲を有することができる。熱電対は、その設計により厳しい環境に配置でき、一般的に、コストは、サーミスタよりも低い。
【0005】
センサーは、典型的には、測定器具またはデバイスに接続され、センサによって与えられる特性を受信または決定し、それに応じて被監視動作特性の値を決定するように適合される。例えば、温度測定器具は、それに接続された温度の特性の値を受信または決定し、温度センサにより測定された温度を決定するインターフェイス、ならびに温度測定ハードウェアおよびソフトウェアを含む。例えば、各測定器具は、様々なタイプの熱電対、サーミスタ、RTD、圧力センサ、および運動検出等の特定タイプのセンサ用に設計され構成される。温度測定に対して、1つの一般的なタイプの測定器具は、RTD温度センサからの感知温度を決定するように構成される。ある測定器具は、センサ・タイプ間で構成可能または選択可能であるが、各測定器具が特定タイプのセンサに対して特化されるのが一般的である。
【0006】
しかしながら、測定器具およびセンサを有する測定システムのオペレータは、しばしば測定器具を変更または修正せずに異なるセンサを利用したいことがある。例えば、特定タイプのRTDまたはサーミスタ等の抵抗型温度センサ用に設計された温度測定システムが既にオペレーション・システムに備えられていても、オペレータは、熱電対で温度を感知したいことがある。あるいは、熱電対を使用するように動作環境を構成して、オペレータは、抵抗型温度測定器具を利用したいことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
(概要)
動作環境内で適切な監視または検出を可能としながら、センサまたは測定器具とインターフェイスするように設計されたデバイスとは異なるものとインターフェイスするように適合させる回路、アセンブリ、システムおよび方法の設計に発明者は、成功した。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様によれば、ある電子アダプタ・アセンブリは、ある変換回路およびある出力回路を含む。前記変換回路は、ある入力に接続され、前記入力に接続されたある入力デバイスのある入力特性(input characteristic)を受信し、前記受信した入力特性に応答して変化するあるパルス幅を有するあるパルス幅信号を発生するように構成される。前記出力回路は、ある出力および前記変換回路に接続され、前記パルス幅信号を受信し、かつ前記パルス幅信号の前記パルス幅に応答して変化するある特性を前記出力において与えるように構成される。前記出力におけるある特性は、前記入力デバイスとは異なるある合成デバイスのある特性に対応する。
【0009】
さらに別の態様によれば、あるセンサ・アダプタ回路は、ある動作特性を感知するように構成されたある入力センサから、ある入力において受信したある入力特性を、前記感知した動作特性に対応するあるパルス幅を有するあるパルス幅信号へ変換する手段と、前記入力センサとは異なり、かつ前記パルス幅信号の前記パルス幅に応答するある合成センサのある特性に対応するある出力特性をある出力において与える手段と、を含む。
【0010】
さらに別の態様によれば、ある感知する方法は、ある動作特性を感知するある入力センサからある入力特性を受信するプロセスと、前記受信した入力特性に応答して変化するあるパルス幅を有するあるパルス幅信号を発生するプロセスと、前記発生したパルス幅信号の前記パルス幅に応答するある特性を前記出力において与えるプロセスと、を含み、前記出力における特性は、前記入力センサとは異なり、かつ前記動作特性を感知しているある合成センサのある特性に対応する。
【0011】
本開示の他の態様の一部は、自明であり、一部は、後述する。開示の様々な態様が個別にまたは互いに結合して実装できることを理解すべきである。詳細な説明および図面は、いくつかの典型的な実施例を示しているが、単に説明を目的とするものであって開示の範囲を制限するように解釈すべきでない。
【実施例】
【0012】
(詳細な説明)
図面全体を通して、対応する参照番号は、同じまたは対応する部品または特徴を示すことを理解すべきである。下記の説明は、単なる例にすぎず、本開示または開示の応用や用途を制限することを意図していない。
【0013】
一実施例では、電子アダプタ・アセンブリは、変換回路および出力回路を含む。変換回路は、入力に接続され、やはり入力に接続される入力デバイスの入力特性を受信するように構成される。典型的に、入力デバイスは、入力特性および入力デバイスの動作および/または入力デバイスの環境に関連する特性の値を与えるように配置される。入力デバイスは、例えば、温度センサ、湿度センサ、速度センサ、圧力センサ、フロー・センサ、運動センサ、電圧センサ、電流センサ、およびインピーダンス・センサを含む任意のタイプの入力感知デバイスとすることができる。変換回路は、受信した入力特性に応答して変化するパルス幅を有するパルス幅信号を発生する。出力回路は、出力および変換回路に接続され、パルス幅信号を受信してパルス幅信号のパルス幅に応答して変化する特性を出力において与えるように構成される。出力における特性は、入力デバイスとは異なる合成デバイスの特性に対応する。合成デバイスは、出力における合成が必要な任意のタイプのデバイス、例えば、温度センサ、湿度センサ、速度センサ、フロー・センサ、運動センサ、圧力センサ、電圧センサ、電流センサ、およびインピーダンス・センサとすることができる。合成デバイスが配置されて入力デバイスの代りに利用される場合、一般的に、特性の値は、合成デバイスにより与えられた値として与えられる。
【0014】
図1を参照すると、一実施例の電子アダプタ・システム100は、入力104および出力106を有するセンサ・アダプタ回路102を含む。変換回路108は、入力104に接続される。出力回路110は、出力106に接続される。センサ等の入力デバイス112は、入力104に接続される。測定器具等の出力デバイス116は、出力106に接続される。
【0015】
入力デバイス112は、任意のタイプのデバイスとすることができ、温度センサ、湿度センサ、速度センサ、圧力センサ、フロー・センサ、運動センサ、電圧センサ、電流センサ、およびインピーダンス・センサを含むことができる。一般的に、入力デバイス112は、入力特性Cinを入力104に与える。入力デバイス112は、時間と共に、または特定の動作もしくは感知した特性に基づいて、変化する電圧または電流値を有するアナログ信号等の特性を発生する。他の実施例では、入力デバイス112は、センサ・アダプタ回路102により与えられるような、外部から与えられる電圧または電流に応答してインピーダンス特性(ここでは、一般的に、基本的な抵抗または複素インピーダンスを含めるために使用)を与えることができる。入力104は、入力デバイス112から入力特性Cinを受信してそれを変換回路108へ与えるように構成される。
【0016】
変換回路108は、入力特性Cinを受信し、受信した入力特性の関数として変化するパルス幅を有するパルス幅信号Spwを発生する。パルス幅信号Spwは、デジタル信号またはアナログ信号とすることができる。変換回路108は、パルス幅信号Spwに対する適切なパルス幅を様々な異なる方法で、後述する様々な異なるプロセスに基づいて決定することができる。ここで要約すると、変換回路108は、1つ以上の入力特性、入力デバイス112に関連する動作特性に対する決定された値、出力回路110およびその機能と能力、ならびに合成デバイス(図示せず)の1つ以上の特性に基づいてパルス幅信号Spwに対するパルス幅を決定する。動作特性は、任意の特性とすることができ、温度、圧力、湿度、フロー、運動、および速度を含むことができる。入力デバイス112ではなく、合成デバイスが元々動作特性を感知している場合、合成デバイスに対して出力デバイスにより出力特性Coutが合成される。例えば、変換回路108および出力回路110は、入力デバイス112が検出するように、動作特性を検出する合成デバイスの合成特性に対応するパルス幅を有するパルス幅信号Spwを発生するように構成される。
【0017】
出力回路110は、変換回路108により発生されたパルス幅信号Spwを受信して出力106および/または出力デバイス116へ出力特性Coutを与える。ここでは、本開示全体を通して、入力特性Cin、パルス幅信号Spwのパルス幅、出力特性Cout、これらの変化またはこれらの依存関係は、特性および/または特性の値の変化により変化することに注目すべきであり、たとえそのように記載されていなくとも、その両方の解釈を意図している。そのような出力特性の値は、入力特性の値、および/または動作特性の値の変化の関数としてまたは、それに応答して変化することができ、全ての記述において具体的に記載されていなくとも、特性の「値」も意味する。
【0018】
後述するように、電子アダプタ回路102は、複数の入力デバイス112から複数の入力特性Cinを受信して、単一出力特性Coutを複数の入力特性Cinの関数として決定することができる。適切なパルス幅、したがって、出力特性Coutの決定は、出力特性Coutが複数の入力特性Cinまたは測定値から決定されるように、例えば、計算、平均化、アルゴリズム、およびマッピングを含むことができる。
【0019】
さらに、図1に示す電子アダプタ・アセンブリの特定タイプの例として、電子アダプタ・アセンブリは、温度センサ・アダプタ・アセンブリとすることができる。温度センサ・アダプタ・アセンブリでは、変換回路110は、動作環境の温度を検出して温度特性を発生する入力温度センサ(例えば、図1の入力デバイス112)の入力特性を受信するように構成される。温度特性は、任意のタイプの特性とすることができ、例えば、電圧、電流、および抵抗を含む。一般的に、入力温度センサにより与えられる入力特性は、入力温度センサの温度プロファイルによる特性に基づく動作温度の関数として変化する。変換回路110は、入力温度センサの受信した入力特性と相関性を示し、必要な合成デバイスのインピーダンスに対応する出力インピーダンスを、インピーダンス回路が与えるようなパルス幅を決定する。変換回路110は、入力温度センサの入力特性に応答して変化し、合成インピーダンス値をもたらすパルス幅を有するパルス幅信号を発生する。温度センサ・アダプタ・アセンブリの実施例は、変換回路110に接続されてパルス幅信号Spwを受信する出力インピーダンス回路(出力回路110としての)も含む。出力インピーダンス回路は、パルス幅信号Spwのパルス幅に応答し合成温度センサのインピーダンスに対応する合成インピーダンスを出力特性Coutとして出力106において与える。
【0020】
一般的に、この実施例では、入力温度センサは、例えば、電圧、電流、およびインピーダンスを含む任意のタイプの入力特性Cinを与える任意のタイプの温度センサとすることができる。合成センサは、任意のタイプのサーミスタまたはRTD等の任意のタイプの可変インピーダンス型温度センサとすることができる。この実施例は、入力温度センサから入力特性Cinを受信してそれを合成温度センサと相関性を示すインピーダンス値、および/または合成温度センサと同じインピーダンス・プロファイル(例えば、温度の関数としてのインピーダンス)を有するように適合させる。さらに、当業者ならば、合成デバイスのプロファイルは、実際のデバイスに基づくことができ、あるいは、動作特性プロファイルに対するその出力特性においてより良い線形帯域幅を有するデバイス等の、改善された性能または向上されたデバイスのプロファイルとすることができることを理解する。このように、アダプタ回路は、同じ温度を感知する既知のまたは改善された合成温度センサの出力であるように、温度センサを適合させることにより、合成温度センサのプロファイルに関連するインピーダンス値を受信するように適合される温度測定システムまたは器具と入力センサがインターフェイスできるようにする。
【0021】
温度センサ適合システム120の一例が図2に示されている。図示されているように、温度センサ・アダプタ回路122は、温度センサ124から入力特性Cinを受信するように構成された図1の電子アダプタ回路102の一例であり、本例の温度センサ124は、入力デバイス112である。温度センサ124は、入力104へ電圧または電流を与える熱電対とすることができ、あるいはサーミスタやRTD等のインピーダンス型温度測定デバイスとすることができる。後者のインピーダンス型センサの場合、温度センサ・アダプタ回路122は、与えられたインピーダンス入力特性Cinの値を決定するインピーダンス型温度センサ・デバイス124へ入力104を介してイネーブルまたはバイアス電圧または電流を与えることができる。この実施例では、出力回路110は、出力インピーダンス回路130である。
【0022】
変換回路108は、任意の既知のタイプの処理チップまたはシステム等の1つ以上のプロセッサ126を含むことができ、かつデジタル信号プロセッサ(DSP)を含むことができる。さらに、メモリ128は、プロセッサ126と関連付けることができ、あるいは、プロセッサ126に含めることができる。変換回路108に対するコンピュータ動作環境の一例を図7を用いて後述する。一実施例では、変換回路108は、コンピュータ読取可能媒体上に格納または提供されたコンピュータ実行可能命令によりプログラム可能であり、感知した温度を温度入力特性Cinの関数として決定するように構成される。
【0023】
一実施例では、変換回路108は、1つ以上のアナログ/デジタル・コンバータ(ADC)を含む。温度センサ124から入力特性Cinを含むアナログ入力信号が受信され、ADCによりアナログからデジタルへ変換される。次に、デジタル化された入力信号をデジタル処理して、例えば、温度センサ124により感知した動作特性値を決定することができる。DC基準電圧等の1つ以上の基準信号も、デジタル信号へ変換することができる。デジタル化された基準信号は、線形補償機能により修正することもできる。
【0024】
変換回路108は、決定された動作特性値および修正された基準信号を利用して合成デバイスに関連する出力特性Coutの適切な値を決定することができる。さらに、変換回路108は、出力インピーダンス回路130、例えば、出力回路110により出力特性値を出力106において与えるように、必要なパルス幅信号Cpwのパルス幅を決定することができる。パルス幅は、合成デバイスに対応する出力インピーダンスZの特定値を与えるように出力インピーダンス回路130を制御するために、例えば、コンピュータ命令、1つ以上のアルゴリズム、テーブル、マップ、プロセスを利用してプロセッサ126により決定することができる。ある実施例では、変換回路108は、合成デバイスのモデル、合成デバイスの動作特性プロファイルまたはアルゴリズムへの出力特性Cout、および/またはインピーダンス回路130の特性および/またはプロファイル、およびそれらのコンポーネントを、与えられるパルス幅信号Spwのパルス幅の関数として利用するように構成される。変換回路108は、ユーザまたは様々な動作環境内の様々な異なるタイプの温度センサ124、および様々な合成デバイスへのプログラミング・インターフェイスを介してユーザ・アダプタブルとすることができる。これらのモデルは、既知のデバイス・プロファイルおよび性能を規定し、かつ合成デバイスが理論的デバイスとなれるように、感度、線形帯域幅および/または性能を改善するように修正することもできる。このように、アダプタ回路102は、合成デバイスが温度センサ124の改善された性能モデルである場合、性能特性の向上を含む広範な応用に対して魅力あるものとすることができる。例えば、アダプタ回路102は、温度センサ124が典型的に非線形である範囲にわたって温度センサ124の線形性を改善するのに利用することができる。こうして、温度センサ124は、コスト、可用性、または動作環境内での性能に基づいて選択することができる。
【0025】
変換回路108は、出力インピーダンスZ等の合成出力特性Coutを与えるのに適切なパルス幅を決定した後で、決定したパルス幅を有するパルス幅信号Spwを発生する。インピーダンス回路130は、パルス幅信号Spwを受信して制御信号Sconを発生するように構成された制御回路132を含む。制御信号Sconは、任意のタイプの電気信号とすることができ、例えば、直流電圧および/または電流信号を含むことができる。制御回路132は、1つ以上の演算増幅器、積分器または積分回路、および/または1つ以上の線形フィルタ等のフィルタを含むことができる。
【0026】
可変インピーダンスデバイス等の出力デバイス134は、それにより出力106の出力特性Coutが変化するように出力106に接続される。出力デバイス134は、制御信号Sconに応答して変化する出力インピーダンスZ、出力電圧、または出力電流を与えることができる。例えば、出力デバイス134は、半導体またはトランジスタを含むことができ、一実施例では、金属酸化物電界効果型トランジスタ(MOSFET)等の電界効果型トランジスタ(FET)である。後者の場合、制御信号Sconは、MOSFET上のゲートに接続されたバイアス電圧とすることができ、出力特性Coutは、制御信号Scon電圧に応答するゲートの活性化の関数として変化するソースおよびドレイン間のインピーダンスZとすることができる。他の実施例では、出力回路110は、電圧または電流源、および温度等の入力特性Cinに応答して変化する電圧または電流を与える合成温度センサを合成する可変電圧デバイスまたは可変電流デバイスを含むことができる。
【0027】
もちろん、当業者が理解するように、変換回路108およびインピーダンス回路130は、ここに記述されているより少ないまたはより多い回路コンポーネントを含むことができ、それも本開示の範囲内である。実施例として、後述するように、1つ以上のフィードバック信号を変換回路108に与えてパルス幅信号Cpwの適切なパルス幅を決定するか、またはインピーダンス回路130に与えてインピーダンス回路130等の出力回路110を制御するための制御信号Sconを決定することができる。これらについては図4−6に関して以下に詳細に説明する。
【0028】
図3を参照して、タイミング・ダイヤグラム138は、入力特性Cinに応答して変化するパルス幅を有するパルス幅信号Spwを示し、例えば、パルス幅信号のパルスの幅は、温度センサ124等の前述したような入力デバイス112により与えられる入力特性Cinの値の関数として変化する。この例では、第1のパルス・ダイヤグラム138Aは、第1の入力特性Cinを第1の電圧Vとして示している。変換回路108は、第1の電圧Vを受信し、第1の温度Tを決定し、次に、第1の電圧Vおよび/または第1の温度Tに対応する第1のパルス幅PWを決定する。第1のパルス幅PWを有する第1のパルス幅信号Spw1は、TIpwのパルス・タイミング間隔およびPRのパルス・レートを有して信号ダイヤグラム138Aに示されている(ここで、パルス・レートは、パルスのタイミング・レートを示し、それは、パルスの周波数と考えることもできる)。パルス・レートPRは、ある実施例において変化することがあり、好ましい実施例では、パルス・レートPRは、時間に関して実質的に一定であり、一般的に、受信した入力特性Cinに依存しない。信号ダイヤグラム138Aの左に示すように、第1のパルス幅PWは、第1の出力抵抗Rを与える。
【0029】
次に、第1の電圧Vよりも小さい第2の電圧Vを有する第2の入力特性Cin2が受信される。変換回路108は、第2の電圧Vを受信し、第2の温度Tを決定し、次に、第2の電圧Vおよび/または第2の温度Tに対応する第2のパルス幅PWを決定する。第2のパルス幅信号Spw2は、TIpwのパルス・タイミング間隔および、ある実施例では、第1のビットレートPRに等しい、PRのパルス・レートを有する信号ダイヤグラム138Bに示されている。第2の電圧Vは、第1の電圧Vよりも小さいため、第2のパルス幅PWは、第1のパルス幅PWよりも小さい。しかしながら、ある実施例では、パルス幅は、入力特性の値が減少するにつれて増加することがあり、それも本開示の範囲内であることを理解すべきである。
【0030】
信号ダイヤグラム138Cは、入力特性Cin、本実施例では、電圧Vの時間変化を示している。図示されているように、入力特性Cinは、VおよびVよりも大きい第3の電圧値Vとして開始する。第3の電圧Vにより第3の温度T、第3のパルス幅PWおよび抵抗Rの第3の出力特性値が決定される。入力特性Cinが第3の電圧Vから第1の電圧Vへ変化すると、決定される温度は、第1の温度Tへ変化して、第1のパルス幅PWが発生される。例えば、インピーダンス回路130等の出力回路110は、第1のパルス幅PWから第1の出力抵抗Rを発生する。次に、入力特性Cinが第1の電圧Vから第2の電圧Vへ変化すると、決定される温度は、第2の温度Tへ変化して、第2のパルス幅PWが発生される。出力回路110は、第2のパルス幅PWから、第2の出力抵抗Rを発生する。このように、パルスの幅は、受信した入力特性Cinの関数(入力特性Cinの値の関数等)としておよび/または決定された温度Tの関数として変化することが判る。さらに、インピーダンスや抵抗等の出力特性Coutは、パルス幅の関数として変化する。
【0031】
次に図4を参照すると、アダプタ・システム140は、電子アダプタ回路102の別の実施例であり、特に、温度センサ・アダプタ回路122の別の実施例である。図示されているように、複数の温度センサ124(124から124として示され入力デバイス112および112に対応している)が入力104に接続されており、各々がCin1からCinNとして示されている入力特性Cinを与える。変換回路108は、各入力特性Cinを受信して1つ以上のパルス幅信号Spwを発生する。一実施例では、変換回路108は、2つ以上の温度センサ124から2つ以上の入力特性Cinを受信して、単一パルス幅信号Spwを多数の入力特性Cinの関数としてまたは多数の入力特性Cinから決定された多数の温度の関数として発生する。例えば、パルス幅信号Spwに対するパルス幅の決定は、入力特性Cinまたは決定された温度Tの平均化に基づくことができる。他の実施例では、パルス幅は、合成温度センサの環境および/または特定応用および特性に関連するソフトウェア・モデルから発生することができる。
【0032】
さらに別の実施例では、変換回路108は、多数の入力特性Cinを受信して各々が1つの入力特性Cinまたは2つ以上の入力特性Cinの組合せの関数である2つ以上のパルス幅信号SpwNを発生することができる。この場合、温度センサ・アダプタ回路122は、多数の出力106において、多数のインピーダンス回路130等の多数の出力回路110を含むことができる。多数の温度センサ124または他の入力デバイス112の各々は、同じタイプまたは異なるタイプとすることができる。さらに、多数の温度センサ124または他の入力デバイス112の各々は、同じまたは異なる入力特性CinNを与えることができる。また、各出力回路110は、同じ出力特性Coutまたは異なる出力特性Coutを与えることができる。
【0033】
図4にも示されているように、1つ以上の温度センサ124が熱電対である温度感知応用において、冷接点補償回路(CJC)142は、変換回路108に補償信号Scompを与えることができる。従来技術で知られているように、補償信号Scompを変換回路108が利用して熱電対の熱接点における温度Tを決定することができる。変換回路108は、補償信号Scompを、少なくとも一部、利用して出力特性Coutを合成するために発生されるパルス幅信号Spw内のパルスの適切な幅を決定することができる。もちろん、2つ以上の冷接点補償回路142は、2つ以上のScomp信号を与えることができ、他の実施例では、冷接点補償信号以外の他のタイプの入力または補償信号を変換回路108に与えてパルス幅信号Spwに対するパルスの幅を発生するのに使用することができる。前述したように、これは、フィードバック信号も含むことができる。
【0034】
フィードバック信号の一例が変換フィードバック回路144により発生される。変換フィードバック回路144は、変換回路108に変換フィードバック信号FSconvを与えるために、出力106に接続されるかまたは関連付けられる。変換フィードバック信号FSconvは、電圧、電流、インピーダンス、または出力回路110の出力から形成されるより複雑なアナログまたはデジタル信号を含むことができ、それは、パルス幅信号Spwのパルスの適切な幅を決定して合成デバイスの特性を合成するための出力特性Coutの適切な値を作り出すために変換回路108により利用される。例えば、一実施例では、変換フィードバック回路144は、出力106からの電流分路または電圧分路として変換フィードバック信号FSconvを発生し、それは、パルス幅信号Spwのパルスの幅を決定するために変換回路108により利用される。
【0035】
ある実施例では、出力制御フィードバック回路146は、出力106に接続されるかまたは関連付けられて、インピーダンス回路130等の出力回路110へ、またはその回路内に出力制御フィードバック信号FSosを与える。出力回路110内の出力回路132は、出力デバイス134の制御のための制御信号Sconの発生および/または適切な合成特性値を有する出力特性Coutの提供に出力制御フィードバック信号FSocを利用することができる。例えば、一実施例では、出力制御フィードバック回路146は、出力106からの電圧を出力制御フィードバック信号FSocとして与えることができる。一実施例では、与えられた電圧は、出力に接続されてインピーダンス型温度センサとインターフェイスするように構成された温度測定器具からの出力106において受信される電圧である。他の実施例では、電圧は、アダプタ回路102内で発生することができる。出力106における電圧の関数として出力制御フィードバック信号FSocを発生することにより、出力回路110は、制御信号Sconを調節することができ、したがって、与えられた出力特性Coutまたはその値を与えられた電圧の変化に基づいて調節することができる。これは、出力制御フィードバック回路146が電流または出力特性Cout自体、場合によっては、測定器具からの外部入力に基づくこともできるような例にすぎない。
【0036】
ある実施例では、出力制御フィードバック信号FSosを変換回路108にも与えることができる。このように、変換回路108は、出力106の電圧、電流、インピーダンス、または出力特性Coutの変化に適合するようにパルス幅信号Spwのパルスの幅を調節することもできる。例えば、これは、出力制御フィードバック信号FSocをプロセッサ126に対する可変基準または基準信号として利用することを含むことができる。
【0037】
図5は、図6に関して一般的に前述した電子アダプタ回路102の一実施例の回路図を示している。当業者に知られているように、付加回路コンポーネントおよび/または代替配線およびコンポーネント機能は、この回路内に実装することができ、しかも本回路開示の範囲内である。例えば、回路内の1つ以上のコンポーネントを適切にバイアスし、プロセッサの制御、プログラミングおよび動作を行う、回路設計でよく知られている様々な方法およびシステムがある。さらに、図5の回路は、単一入力温度センサおよび単一出力しか示していないが、回路は、2つ以上の入力温度センサおよびそれらに関連する1つ以上の出力を有するように構成することができる。共通コンポーネントおよびエレメントは、図5に関して、一般的に、記述されているため、ここでは再度記述しない。
【0038】
この実施例における変換回路108は、プロセッサ126内の集積メモリを有する処理システムを含む。さらに、プログラミング・インターフェイス150は、動作、ソフトウェアのインストール、プロセッサ126および、一般的に、変換回路108のプログラミングおよびモニタリングのための複数の入力および出力を含む。変換回路108は、アダプタ回路148外のソースから基準電圧を受信することができるかまたはアダプタ回路148内から基準電圧を受信することができる。例えば、一実施例では、基準電圧は、出力制御フィードバック信号FSocにより与えることができるような出力106における電圧から、少なくとも一部が、発生される電圧である。
【0039】
出力回路110に関して、アダプタ回路148は、集積回路内に構成されて制御信号Sconを与える演算増幅器(op amp)152を含む出力制御回路132を含む。演算増幅器152は、その反転入力上のパルス幅信号Spwを受信するように構成される。出力制御フィードバック信号FSocは、出力106における電圧および/または電流から引き出され、演算増幅器152の非反転入力へ与えられる。このように、演算増幅器152は、パルス幅信号Spwを出力制御フィードバック信号FSocと統合して、制御信号Sconを発生する。出力デバイス134は、制御信号Sconを受信するように接続されたゲート、出力106に接続されたドレイン、および抵抗を介して接地されたソースを有するMOSFET出力トランジスタ154を含む。このように、制御信号Sconは、ゲートを制御し、ゲートは、ドレインおよびソース間の導電率したがってインピーダンス、したがって、出力106におけるインピーダンスを制御する。
【0040】
電源をアダプタ回路148内に含めて出力と関連付け、および/またはトランジスタ154のドレイン(V+を受信する破線で示す)および/またはソースに接続し、インピーダンスではなく電圧または電流を出力特性Coutとして与えることができる。さらに、パルス幅信号Spwをアダプタ回路148の出力として測定デバイス116に与えることもできる。このような実施例では、ここに記述されているように、測定デバイス116は、出力回路110の1つ以上のコンポーネントおよび機能を実装することができ、あるいは、パルス幅信号Spwのパルス幅から動作環境特性を直接決定するように適合することができる。前述したように、図5のアダプタ回路は、発明者により設計およびテストされたアダプタ回路102の一実施例にすぎない。当業者が理解するように、様々な他の代替回路設計を作り出して特許請求の範囲のエレメントを実装して類似または等価機能を提供し、ここに記述されているプロセスおよび方法を実施することができる。今述べた本開示の1つ以上の動作方法は、それらに含まれる。
【0041】
動作時に適合させる方法は、1つの典型的な適合させる実装として感知する方法を含むことができる。図6に示されているように、方法200は、動作環境内に配置されて動作特性を感知するように構成されたセンサ等の入力デバイスから電圧、電流、またはインピーダンス等の入力特性Cinを受信するプロセス202を含むことができる。例えば、これは、温度の感知により電圧を発生する熱電対とすることができる。この方法は、受信した入力特性に応答して変化するパルス幅を有するパルス幅信号Spwを発生するプロセス204を含む。プロセス206において、発生されたパルス幅信号Spwのパルス幅に応答して出力106に出力特性Coutが与えられる。前述したように、出力特性Coutは、インピーダンス、電圧、および/または電流を含むことができる。出力106に与えられる出力特性Coutは、入力デバイス112の特性とは異なることがある合成センサの特性に対応する。入力デバイス112ではなく合成センサが動作環境内の動作特性を感知しておれば、出力特性Coutの値は、合成センサの特性の値に関連する。このような適合の一例は、動作温度を感知するように配置された熱電対の出力がインピーダンス型温度センサにより与えられている場合、熱電対の出力を動作温度の関数として変化する出力106におけるインピーダンスへ適合させることである。
【0042】
前述したように、この方法は、図6において破線ボックスおよび線により示されている様々な他のプロセスを含むことができる。図示されているように、プロセス202において入力特性を受信した後で、温度や圧力等の、感知した動作特性をプロセス208において決定することができる。感知した動作特性を決定した後で、感知した動作特性に関連するまたは関連付けられる合成特性のタイプおよび値、または少なくとも入力特性Cinがプロセス210において決定される。これらのプロセスから、パルス幅信号Spwは、合成センサの特性および出力106における値を合成するために発生される。
【0043】
ある実施例では、1つ以上の付加信号を変換回路108により受信することができ、各々が異なるタイプの入力デバイス112により与えられる異なる入力特性を含む。例えば、熱電対感知応用において、この方法は、冷接点補償回路142から補償信号Scompを受信するプロセス212を含むことができる。前述したように、この方法は、受信した補償信号Scompの関数として、またはそれに応答して、パルス幅信号Spwのパルス幅を発生するプロセスを含むことができる。
【0044】
ある実施例では、この方法は、第2の入力センサから第2の入力特性を受信し、プロセス204において受信した第2の入力特性Cin2に応答して変化するパルス幅を有するパルス幅信号Spwを発生するプロセス214を含むことができる。
【0045】
同様に、プロセス204において発生されるパルス幅信号Spwが入力特性Cinの受信した第2の値に応答して変化されるように、入力特性Cinの第2の値を与えることができる。その結果、プロセス206において第2のパルス幅に応答して出力に第2の出力特性値Cout2が与えられる。
【0046】
他の実施例では、複数の入力特性Cinが受信され、各入力特性Cinは、複数の入力デバイス112の1つと関連付けられる。このプロセスにおいて、各入力デバイス112は、異なるタイプの入力デバイスであり、パルス幅信号の発生は、2つ以上の受信された入力特性Cinに応答して変化するパルス幅を発生することを含む。
【0047】
さらに別の実施例では、プロセス216においてパルス幅信号Spwを利用して制御信号Sconが発生される。次に、制御信号Sconを利用して適切な出力特性Coutを発生するかまたは与える。
【0048】
より詳細に前述したように、ある実施例では、この方法は、出力に変換フィードバック信号を発生するプロセス218を含むことができる。この場合、パルス幅信号Spwは、プロセス206において変換フィードバック信号FSconvに応答して変化するパルス幅を発生することを含む。同様に、ある実施例では、この方法は、出力制御フィードバック信号を出力において発生するプロセス220を含むことができる。この場合、出力特性Coutは、プロセス206において出力制御フィードバック信号FSocに応答して与えられる。
【0049】
さらに、この方法は、与えられた出力特性を受信して動作環境内で動作特性を決定することを含むこともできることに注目すべきである。例えば、動作特性は、熱電対により測定された温度とすることができる。熱電対により与えられる入力特性は、熱電対の電圧である。デバイスは、温度に応答して変化する抵抗を有するRTD内で合成される必要がある。この方法は、熱電対から電圧を受信して、RTDが熱電対により感知した動作温度を感知している場合、RTDのインピーダンスに対応するパルス幅信号を発生する。温度測定器具は、特定タイプのRTDとインターフェイスするように適合されており、そこから与えられる出力インピーダンスを決定するアダプタ回路に接続される。次に、温度測定器具は、決定したインピーダンスに応答して感知した動作温度を決定または計算する。
【0050】
次に、図7を参照すると、前述のアダプタ・アセンブリ、アダプタ回路およびアダプタ・システムの1つ以上の図示した実施例の動作環境は、少なくとも1つのバス構造236と相互接続されたメモリ128、入力構造240により相互接続された入力コンポーネント238および少なくとも1つの出力構造244により相互接続された出力コンポーネント242と共に、中央処理デバイス(CPU)234等の1つ以上の高速プロセッサを含むコンピュータ232を有する処理システム230を含むことができる。
【0051】
図示されたプロセッサ234は、多くのデジタル信号処理デバイス等のよく知られている設計であり、計算を実行する算術論理演算デバイス(ALU)246、データおよび命令を一時記憶するレジスタ群248、およびコンピュータ232の動作を制御するコントローラ250を含むことができる。少なくともDigital Equipment、Sun、MIPS、Motorola/Freescale、NEC、Intel、Cyrix、AMD、Texas Instruments、HP、およびNexgenを含む任意の様々なプロセッサは、プロセッサ234として同等に好ましいものである。図示された実施例は、これらの任意の処理プラットホームに対して移植できるように設計されたオペレーティング・システムで動作する。
【0052】
メモリ128は、一般的にランダム・アクセス・メモリ(RAM)およびリード・オンリー・メモリ(ROM)半導体デバイス等の媒体の形状の高速メイン・メモリ252、ならびにフロッピー(登録商標)・ディスク、ハード・ディスク、テープ、CD−ROM、フラッシュ・メモリ等の長期記憶媒体の形状の二次記憶装置、および電気的、磁気的、光学的その他の記録媒体を使用してデータを記憶する他のデバイスを含む。メイン・メモリ252は、ディスプレイ・デバイスを介して画像をディスプレイするビデオ・ディスプレイ・メモリも含むことができる。当業者ならば、メモリ128は、様々な記憶容量を有する様々な代替コンポーネントを含むことができ、プロセッサ234に実装できることを認識するであろう。
【0053】
入力コンポーネント238や出力コンポーネント242もよく知られているものであり、ローカルやリモート・ユーザとも、例えば、コントローラ、リモート・オペレーティング・システムやオペレーションズ・システムとも関連して実装することができる。入力デバイス238は、入力デバイス104も、キーボード、マウス、物理的トランスデューサ(例えば、マイクロホン)等も含むことができ、プロセッサ234の入力インターフェイス240を介してコンピュータ232に相互接続され、プロセッサ234は、コンピュータ232のプログラミングおよび動作用である。出力コンポーネント242は、出力回路110を含むことができ、あるいはディスプレイ、プリンタ、トランスデューサ(例えば、スピーカ)も含むことができ、出力インターフェイス244を介してコンピュータ232に相互接続される。ネットワーク・アダプタやモデム等のデバイスは、入力および/または出力コンポーネントとして使用することができる。
【0054】
当業者によく知られているように、コンピュータ・システム230は、さらにオペレーティング・システムおよび少なくとも1つのアプリケーション・プログラムを含む。オペレーティング・システムは、コンピュータ・システムの動作およびリソースの割当てをコントロールするソフトウェアのセットである。アプリケーション・プログラムは、オペレーティング・システムを介して利用可能とされたコンピュータ・リソースを使用して、ユーザが要望するタスクを実行するソフトウェアのセットである。両方共図示されたメモリ128内に常駐している。当業者に知られているように、ここに記述された方法、プロセス、および/または機能のいくつかは、ソフトウェアとして実装されて、様々なタイプのコンピュータ読取可能媒体上にコンピュータ実行可能命令として格納することができる。アダプタ回路またはアセンブリの様々な実施例において、プロセッサは、コントローラおよび被制御デバイスをコントロールするためのコンピュータ実行可能命令を有するロバスト(robust)・オペレーティングおよびアプリケーション・プログラムを含むことができる。さらに、それは、例えば、1つ以上の外部デバイスと通信し、かつインタラクティブに動作するためのシン(thin)・クライアント・アプリケーションを含むコンピュータ実行可能命令を有するアプリケーション・ソフトウェア・プログラムを含むことができる。
【0055】
コンピュータ・プログラミング技術の当業者のプラクティスに従って、動作のシンボリックな表現を参照してここに記述されているある実施例は、コンピュータ・システム230により実行される。時々、このような動作は、コンピュータで実行されたという。シンボリックに表現される動作は、データ・ビットを表す電気的信号およびメモリ128内の記憶場所におけるデータ・ビットのメンテナンスのプロセッサ234による動作や信号の他の処理を含むことは当然である。データ・ビットがメンテナンスされる記憶場所は、データ・ビットに対応する特定の電気的、磁気的、または光学的性質を有する物理的場所である。アダプタ回路は、一つのプログラム、またはコンピュータ読取可能媒体上に格納された一連の命令を含むプログラム内に実装することができる。コンピュータ読取可能媒体は、メモリ128に関連して前述したいずれかのデバイスまたはその組合せとすることができる。
【0056】
当業者ならば、ここに記述されているシステムまたはコンポーネントのある実施例は、より多くのまたは少ないコンピュータ処理システム・コンポーネントを有することができ、しかも本開示の範囲内であることを理解すべきである。
【0057】
エレメントや特徴および/またはその実施例が記述されている時、冠詞「ある」(“a”、“an”)、「前記」(“the”)、および「前記」(“said”)は、1つ以上のエレメントや特徴が存在することを意味する。用語「含む(“comprising”)」、「含む(“including”)」、および「有する(“having”)」は、含むことを意図しており、具体的に記述されたもの以外の追加のエレメントや特徴が存在することを意味する。
【0058】
当業者ならば本開示の範囲を逸脱することなく前述の実施例および実装を様々に変更できることを認識するであろう。したがって、以上の記述に含まれている事項または添付図面に示されている事項は、全て説明用であってそれに限定されると解釈すべきでない。
【0059】
さらに、ここに記述されているプロセスやステップは、説明または図示された特定の順序で実行する必要があると解釈すべきではない。付加または代替プロセスまたはステップを利用できることも理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】一典型的実施例による入力デバイスおよび出力デバイス間をインターフェイスするセンサ・アダプタ回路を有するセンサ・アダプタ・システムのブロック図。
【図2】別の典型的実施例による入力温度センサからの入力特性を受信することと出力インピーダンスを与えることとのインターフェイスをする温度センサ・アダプタ回路を有する温度センサ・アダプタ・システムのブロック図。
【図3】様々な典型的実施例による3つのパルス幅信号のグラフィック図解。
【図4】さらに別の典型的実施例による複数の温度センサとインターフェイスして可変インピーダンス出力を与える温度センサ・アダプタ・システムのブロック図。
【図5】別の典型的実施例によるセンサ・アダプタ回路の回路図。
【図6】一典型的実施例によるセンサを適合させる方法のフロー図。
【図7】ある典型的実施例によるセンサ・アダプタに対する処理システムのブロック図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある電子アダプタ・アセンブリであって、
ある入力に接続され、前記入力に接続されたある入力デバイスのある入力特性を受信し、かつ前記受信した前記入力特性に応答して変化するあるパルス幅を有するあるパルス幅信号を発生するように構成されたある変換回路と、
ある出力および前記変換回路に接続され、前記パルス幅信号を受信し、かつ前記パルス幅信号の前記パルス幅に応答して変化するある特性を前記出力において与えるある出力回路と、
を含み、
前記出力における前記特性は、前記入力デバイスとは異なるある合成デバイスのある特性に対応する電子アダプタ・アセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載の前記アセンブリであって、前記入力デバイスは、ある第1の温度センサであり、かつ前記合成デバイスは、前記第1の温度センサとは異なるあるタイプのある第2の温度センサであるアセンブリ。
【請求項3】
請求項1に記載の前記アセンブリであって、前記変換回路は、あるプロセッサ、および前記パルス幅信号を発生するように構成されたコンピュータ実行可能命令を有するあるコンピュータ読取可能媒体を含むアセンブリ。
【請求項4】
請求項1に記載の前記アセンブリであって、さらに、前記出力および前記変換回路に接続され、かつ前記出力においてある変換フィードバック信号を発生するように構成されたある変換フィードバック回路を含み、前記変換回路は、前記変換フィードバック信号を受信し、かつ前記変換フィードバック信号に応答して前記パルス幅信号の前記パルス幅を発生するように構成されるアセンブリ。
【請求項5】
請求項1に記載の前記アセンブリであって、前記出力回路は、前記変換回路に接続され、かつ前記パルス幅信号を受信してある出力制御信号を発生するように構成されたある制御回路と、前記制御回路および前記出力に接続され、かつある出力制御信号を受信し、かつ前記出力制御信号に応答して前記出力において前記特性を与えるように構成されたある可変出力特性デバイスとを含むアセンブリ。
【請求項6】
請求項5に記載の前記アセンブリであって、前記制御回路は、ある出力制御信号としてある直流電圧信号を発生するように構成され、かつある演算増幅器およびある線形フィルタからなるグループから選択されたある回路を含むアセンブリ。
【請求項7】
請求項5に記載の前記アセンブリであって、前記制御回路は、ある反転入力において前記パルス幅信号を受信するように構成されたある演算増幅器であるアセンブリ。
【請求項8】
請求項7に記載の前記アセンブリであって、さらに、前記出力および前記制御回路に接続され、かつ前記出力からある出力制御フィードバック信号を与えるように構成されたある出力制御フィードバック回路を含み、かつ前記演算増幅器は、前記演算増幅器のある非反転入力において前記出力制御フィードバック信号を受信するように構成されるアセンブリ。
【請求項9】
請求項5に記載の前記アセンブリであって、前記制御回路は、前記パルス幅信号をある基準信号およびある出力制御フィードバック信号の少なくとも1つと統合するある統合回路を含むアセンブリ。
【請求項10】
請求項5に記載の前記アセンブリであって、前記出力回路は、前記制御信号を受信するあるゲートを有して構成されたあるトランジスタを含み、かつ前記制御信号に応答する前記ゲートに応答して前記トランジスタのあるドレインおよびあるソースにより前記出力特性が発生されるアセンブリ。
【請求項11】
請求項1に記載の前記アセンブリであって、さらに、前記出力および前記制御回路に接続され、かつ前記出力から前記制御回路へある出力制御フィードバック信号を発生するように構成されたある出力制御フィードバック回路を含み、前記制御回路は、前記出力制御フィードバック信号に応答する前記出力制御信号を発生するように構成されるアセンブリ。
【請求項12】
請求項11に記載の前記アセンブリであって、さらに、前記出力および前記変換回路に接続され、かつ前記出力から前記変換回路へある変換フィードバック信号を与えるように構成されたある変換フィードバック回路を含み、前記変換回路は、前記変換フィードバック信号を受信し、かつ前記変換フィードバック信号に応答して変化するあるパルス幅を有する前記パルス幅信号を発生するように構成されるアセンブリ。
【請求項13】
請求項1に記載の前記アセンブリであって、前記変換回路は、前記受信した入力特性に応答してある感知した動作特性を決定し、かつ前記感知した動作特性に応答して変化するあるパルス幅を有する前記パルス幅信号を発生するように構成されるアセンブリ。
【請求項14】
請求項13に記載の前記アセンブリであって、前記感知した動作特性は、ある温度、ある圧力、ある湿度、あるフロー、ある運動、およびある速度であるアセンブリ。
【請求項15】
請求項1に記載の前記アセンブリであって、前記変換回路は、ある実質的に一定のパルス・レートを有する前記パルス幅信号を発生するように構成されるアセンブリ。
【請求項16】
請求項1に記載の前記アセンブリであって、前記変換回路は、各々が複数の入力デバイスの1つから受信される複数の入力特性を受信し、かつ2つ以上の前記受信した入力特性に応答してあるパルス幅を有する前記パルス幅信号を発生するように構成されるアセンブリ。
【請求項17】
請求項16に記載の前記アセンブリであって、前記変換回路は、2つ以上の前記入力特性に応答して前記合成デバイスの前記合成特性を決定し、かつ前記決定した合成特性に応答して変化するあるパルス幅を有する前記パルス幅信号を発生するように構成されるアセンブリ。
【請求項18】
請求項1に記載の前記アセンブリであって、前記入力デバイスは、ある温度センサ、ある湿度センサ、ある速度センサ、ある圧力センサ、あるフロー・センサ、ある運動センサ、ある電圧センサ、ある電流センサ、およびあるインピーダンス・センサからなるグループから選択されるアセンブリ。
【請求項19】
請求項1に記載の前記アセンブリであって、前記合成デバイスは、ある温度センサ、ある湿度センサ、ある速度センサ、あるフロー・センサ、ある運動センサ、ある圧力センサ、ある電圧センサ、ある電流センサ、およびあるインピーダンス・センサからなるグループから選択されるアセンブリ。
【請求項20】
請求項1に記載の前記アセンブリであって、前記入力特性は、あるインピーダンス、ある電圧、およびある電流からなるグループから選択されるアセンブリ。
【請求項21】
請求項1に記載の前記アセンブリであって、前記出力特性は前記入力特性と同じあるタイプの特性であり、かつ前記入力特性はある入力値を有し、前記出力特性はある出力値を有し、前記出力値は前記入力値とは異なるアセンブリ。
【請求項22】
あるセンサ・アダプタ回路であって、
ある動作特性を感知するように構成されたある入力センサから、ある入力において受信したある入力特性を、前記感知した動作特性に対応するあるパルス幅を有するあるパルス幅信号へ変換する手段と、
ある合成センサのある特性に対応し、かつ前記パルス幅信号の前記パルス幅に応答するある出力特性をある出力において与える手段であって、前記合成センサが前記入力センサとは異なる手段と、
を含むセンサ・アダプタ回路。
【請求項23】
請求項22に記載の前記回路であって、さらに、
前記出力からある出力制御フィードバック信号を発生する手段を含み、前記与える手段は、前記出力制御フィードバック信号に応答する回路。
【請求項24】
請求項22に記載の前記回路であって、さらに、
前記出力からある変換フィードバック信号を発生する手段を含み、前記変換する手段は、前記変換フィードバック信号に応答して変化するあるパルス幅を有する前記パルス幅信号を発生する手段を含む回路。
【請求項25】
請求項22に記載の前記回路であって、前記出力制御フィードバック信号のある特性は、前記出力特性とは異なる回路。
【請求項26】
請求項22に記載の前記回路であって、さらに、
前記出力からある変換フィードバック信号を発生する手段を含み、前記変換する手段は、前記変換フィードバック信号に応答して変化するあるパルス幅を有する前記パルス幅信号を発生する手段を含む回路。
【請求項27】
請求項22に記載の前記回路であって、前記変換する手段は、各々がある動作特性を感知するように構成された複数の入力センサから複数の入力特性を受信する手段と、2つ以上の前記受信した入力特性に応答して変化するあるパルス幅を有するあるパルス幅信号を発生する手段を含む回路。
【請求項28】
請求項22に記載の前記回路であって、前記出力特性は、前記入力特性のタイプと同じタイプの特性であるが、前記入力デバイスに関連する前記値とは異なる前記合成センサに関連するある値を有する回路。
【請求項29】
ある感知する方法であって、
ある動作特性を感知するある入力センサからある入力特性を受信するプロセスと、
前記受信した入力特性に応答して変化するあるパルス幅を有するあるパルス幅信号を発生するプロセスと、
前記発生したパルス幅信号の前記パルス幅に応答するある特性を前記出力において与えるプロセスであって、前記出力における前記特性が、前記入力センサとは異なり、かつ前記動作特性を感知しているある合成センサのある特性に対応するプロセスと、
を含む方法。
【請求項30】
請求項29に記載の前記方法であって、さらに、前記出力においてある変換フィードバック信号を発生するプロセスを含み、前記パルス幅信号を発生するプロセスは、前記変換フィードバック信号に応答して変化するあるパルス幅を発生するプロセスを含む方法。
【請求項31】
請求項29に記載の前記方法であって、さらに、前記出力においてある出力制御フィードバック信号を発生するプロセスを含み、前記出力において前記特性を与えるプロセスは、前記出力制御フィードバック信号に応答して前記特性を与えるプロセスを含む方法。
【請求項32】
請求項29に記載の前記方法であって、前記出力において前記特性を与えるプロセスは、前記パルス幅信号を受信し、かつ前記受信したパルス幅信号の前記パルス幅に応答するある制御信号を発生するプロセスを含み、
さらに、前記出力においてある特性を変化させるように構成されたある出力デバイスにおいて前記制御信号を受信するプロセスを含み、前記出力デバイスは、前記制御信号に応答して前記合成デバイスに対応する前記特性を前記出力において与えるように構成される方法。
【請求項33】
請求項32に記載の前記方法であって、さらに、前記出力に関連するある出力基準信号を受信するプロセスを含み、前記制御信号を発生するプロセスは、前記パルス幅信号を前記出力基準信号と統合するプロセスを含む方法。
【請求項34】
請求項29に記載の前記方法であって、さらに、ある第2の入力センサからある第2の入力特性を受信するプロセスを含み、前記パルス幅信号を発生するプロセスは、前記受信した第2の入力特性に応答して変化する前記パルス幅信号のあるパルス幅を発生するプロセスを含む方法。
【請求項35】
請求項29に記載の前記方法であって、前記受信した入力特性はある第1の値を有し、前記パルス幅はある第1のパルス幅であり、かつ前記出力特性はある第1の特性値を有し、さらに、
前記センサから前記入力特性のある第2の値を受信するプロセスと、
前記入力特性の前記受信した第2の値に応答して変化するある第2のパルス幅を有する前記パルス幅信号を発生するプロセスと、
前記第2のパルス幅に応答して前記出力においてある第2の出力特性値を与えるプロセスと、
を含む方法。
【請求項36】
請求項29に記載の前記方法であって、前記受信するプロセスは、各々が複数のセンサの1つに関連する複数の入力特性を受信するプロセスを含み、前記センサの各々は、ある異なるタイプのセンサであり、かつ前記パルス幅信号を発生するプロセスは、2つ以上の前記受信した入力特性に応答して変化するあるパルス幅を発生するプロセスを含む方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−537847(P2009−537847A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−512105(P2009−512105)
【出願日】平成19年5月21日(2007.5.21)
【国際出願番号】PCT/US2007/012180
【国際公開番号】WO2007/136854
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(500157653)ワトロウ エレクトリック マニュファクチュアリング カンパニー (25)
【Fターム(参考)】