説明

センサ端末

【課題】 複雑なパラメータの設定などを行う必要がなく、重要な情報を優先的にサーバに送信する。
【解決手段】 本発明は、センサ端末2においてセンサから送られてくるセンサ情報の優先順位を判断し、イベントの検出を行う蓄積サーバ1に送信する。優先順位の判断を行う際には、パラメータの設定を行うことなく、過去のセンサ情報及びイベント発生情報を使用した学習機能により判断が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ端末と、センサ端末からのセンサ情報に基づいてイベント条件を判断するサーバとを具備するセンサ情報収集システムに関し、特に、当該センサ情報収集システムにおいて使用されるセンサ端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、センサ端末からのセンサ情報を蓄積サーバにて収集し、この収集されたセンサ情報に基づいてイベント条件を判断するセンサ情報収集システムが開発されている。このようなセンサ情報収集システムでは、センサ端末の数や送信するセンサ情報の情報量が増えると、蓄積サーバやネットワークの負荷が高くなり、イベントの発生を迅速に判断することができなくなる。
【0003】
このような問題を解決するために、センサ端末へ予めパラメータを設定することにより、重要なセンサ情報を判断し、優先的に送信する方法が考え出されている(特許文献1参照。)
【0004】
【特許文献1】特開2003−333584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、センサ端末へ予めパラメータを設定する方法の場合、センサ端末の数が多い場合や、イベント発生の条件が複雑な場合には、パラメータの算出が困難となり、また、複雑なパラメータの設定が必要となるという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、複雑なパラメータの設定などを行う必要がなく、重要な情報を優先的にサーバに送信することができるセンサ端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の発明によれば、センサ情報に基づいてイベント処理を行うサーバにセンサ情報を送信するセンサ端末において、複数のセンサからのセンサ出力値を含むセンサ情報を受信する受信手段と、前記受信した複数のセンサ情報、過去のセンサ情報及び過去のイベント発生情報から、前記サーバにおけるイベントの発生確率を算出するイベント発生確率算出手段と、前記算出されたイベントの発生確率が所定の発生確率を超えた場合に、前記受信した複数のセンサ情報を他のセンサ情報に優先して前記サーバに送信する優先制御手段とを具備することを特徴とするセンサ端末、である。
【0007】
本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記イベント発生確率算出手段は、
過去のセンサ情報及び前記受信した複数のセンサ情報を直近のサンプリング時刻におけるセンサ出力値に比して、増加、変化なし、減少のいずれかで示した状態情報と、過去のイベント発生情報とをサンプリング時間及びセンサごとに関連付けて記憶する状態推移テーブルと、前記状態推移テーブルに設定した複数の窓毎に生成され、前記状態情報のパターンと、前記状態情報のパターンに対応するイベント発生確率とを関連付けて記憶する複数の確率テーブルと、前記複数の確率テーブルを基に、前記受信した複数のセンサ情報の前記サーバにおけるイベント発生確率を求める手段とを具備することを特徴とするセンサ端末、である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複雑なパラメータの算出などを行う必要がなく、重要な情報を優先的にサーバに送信することができるセンサ端末を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係るセンサ情報収集システムについて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るセンサ情報収集システムの全体図である。
同図に示すように、蓄積サーバ1にはネットワークを介して複数のセンサ端末2(2−1〜2−n)が接続されている。各センサ端末2(2−1〜2−n)には複数のセンサ3(3−1〜3−n)が接続されている。
【0010】
各センサ端末2(2−1〜2−n)は、イベント予測部21(21−1〜21−n)及びセンサ情報送信部22(22−1〜22−n)を有している。イベント予測部21は、対応する複数のセンサ3からのセンサ情報を受信し、この受信した複数のセンサ情報に基づいて、本発明の実施の形態に係るイベント予測処理を行う。このイベント予測処理については、後に詳述する。センサ情報送信部22は、センサ3から受信したセンサ情報を蓄積サーバ1に送信する。
【0011】
センサ情報には、センサの識別情報(ID)、センサ端末のID、センシングデータ、センシングデータのサンプリング時刻(或いは「サンプリング番号」)などの情報が含まれる。
蓄積サーバ1は、イベント検出部11、情報蓄積部12及びイベント発生情報フィードバック部13を具備している。情報蓄積部12は、センサ端末2のセンサ情報送信部22から送信されたセンサ情報を蓄積する。
【0012】
イベント検出部11は、情報蓄積部12に蓄積されたセンサ情報に基づいて、イベントの検出処理を行う。情報蓄積部12は、各センサ端末2から送信されたセンサ情報を蓄積する。
イベント発生情報フィードバック部13は、イベント検出部11によってイベントが検出された場合に、イベントが発生したセンサ情報を送信したセンサ端末2に、イベントが発生した旨及びイベントが発生したセンサ情報に含まれるサンプリング時刻(サンプリング番号)を含むイベント発生情報を送信する。なお、イベントが発生したセンサ情報を送信したセンサ端末は、当該センサ情報にセンサ端末の識別情報が含まれていることからイベント発生情報フィードバック部13により認識可能である。
【0013】
ここで、「イベント発生」とは、センサ3から収集されたセンサ情報を原因として、蓄積サーバ1が何らかのアクションを起こすことを意味する。イベントの発生条件は蓄積サーバ1に入力されており、蓄積サーバ1は入力された情報を元にイベントを発生させるか判断する。
【0014】
図2は、センサ端末のより具体的な機能ブロック図である。
同図に示すように、センサ端末2は、センサ情報受信部31、センサ情報一時保存部32、確率テーブル計算・保持部33、イベント発生確率予測部34、イベント発生情報受信部35、優先制御部36及びセンサ情報送信部37を有する。
【0015】
センサ情報受信部31は、各センサ3からのセンサ情報を受信する。
センサ情報一時保存部32は、センサ情報受信部31にて受信したセンサ情報を一時的に保存する。
確率テーブル計算・保持部33は、センサ情報一時保存部32に一時的に格納されたセンサ情報及びイベント発生情報受信部35にて受信されたイベント発生情報に基づいて、確率テーブルを計算して保持する。この確率テーブルの計算の詳細については後述する。
【0016】
イベント発生確率予測部34は、センサ情報受信部31によって受信されたセンサ情報のイベントの発生確率を確率テーブル計算・保持部33に保持された確率テーブルに基づいて求める。
ここで、「イベント発生確率」とは、センサ端末2が蓄積サーバ1へセンサ情報を送った時、蓄積サーバ1がイベントを発生する確率を意味する。センサ端末2が複数あり、イベントの発生条件が変更されたりする可能性があることから、センサ端末2がイベント発生を完全に判断することはできない。
【0017】
イベント発生情報受信部35は、蓄積サーバ1からのサンプリング時刻を含むイベント発生情報を受信し、確率テーブル計算・保持部33に送る。
優先制御部36は、イベント発生確率予測部34によって予測されたイベント発生確率が所定の発生確率を超えているか否かの判断を行い、超えていると判断された場合には、センサ情報送信部37に対して、センサ情報の優先制御処理を行なわせる。この優先制御処理の具体的な方法については後述する。
【0018】
次に、本発明の実施の形態に係るセンサ情報収集システムの蓄積サーバの動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。
センサ端末2からセンサ情報を受信すると(S1)、この受信したセンサ情報を情報蓄積部12に格納する(S2)。イベント検出部11は、情報蓄積部12に格納されたセンサ情報と予め定められたイベント発生条件とを比較(S3)することにより、イベントを発生させる必要があるか否かを判断する(S4)。
【0019】
イベントを発生させる必要があると判断された場合には、メール送信、警報発生などのイベント処理を行い(S5)、イベント発生情報フィードバック部13からイベントが発生したセンサ情報を送信したセンサ端末2に対して、イベント発生情報を送信する。
【0020】
このイベント発生情報には、イベントが発生したことを示す情報の他、サンプリング時刻(サンプリング番号)、センサ端末の識別情報を含む。S4において、イベントを発生させる必要がないと判断された場合、及びS6における処理が終了した場合には、処理を終了する。
【0021】
次に、本発明の実施の形態にセンサ情報システムのセンサ端末の動作について、図4のフローチャートを参照して説明する。
まず、センサ端末2に接続されたセンサ3からセンサ情報を受信する(S11)。そして、この受信したセンサ情報に基づいて、イベント発生確率テーブルを生成するための処理が行なわれる(S12)。その後、S12において生成されたイベント発生確率テーブルに基づいて、イベント発生確率の計算が行われ(S13)、この計算されたイベント発生確率に基づいて、イベントが発生したセンサ情報の優先制御処理が行なわれ(S14)、この優先制御処理が行なわれたセンサ情報が蓄積サーバ1に送信される(S15)、処理が終了する。
【0022】
以下、S12におけるイベント発生確率テーブル生成処理、S13におけるイベント発生確率計算処理、S14における優先制御処理及びS15における蓄積サーバへのセンサ情報送信処理について詳述する。
図5は、S12におけるイベント発生確率テーブル生成処理の動作の詳細を説明するためのフローチャートである。なお、このイベント発生確率テーブルの生成処理は、確率テーブル計算・保持部33によって行われる。
【0023】
確率テーブル計算・保持部33は、イベント発生情報受信部35からイベント発生情報を取得し(S21)、センサ情報一時保存部32に格納された過去のセンサ情報を取得する(S22)。
そして、取得した過去のセンサ情報及びイベント発生情報から状態推移テーブルを作成する(S23)。図6は、変換前のセンサ情報テーブルと、変換後の推移テーブルとの関係の一例を示す図である。同図に示すように、各センサ端末毎に、図6に示すように、該当するセンサから送られてくるセンサ情報に含まれるセンサID、サンプリング番号及びセンシングデータで構成されるセンサ情報テーブルを、図7に示す状態推移テーブルに変換する。
【0024】
状態推移テーブルは、センサID毎に、センシングデータの数値情報を1つ前のセンシングデータの数値情報と比較して、増加(↑)、変化なし(→)、減少(↓)の3状態情報へ変換して、数値情報を単純化したものである。
S23において、状態推移テーブルが作成されると、次に、この作成された状態推移テーブルを行と列とに分解した確率テーブル作るための窓を設定する(S24)。本実施の形態においては、2個のサンプルを使って確率テーブルを作る。図8に示すように、センサの数が2つ、サンプル数2なので、計4個のテーブルを作ることができる。なお、サンプル数については、センサ端末の処理性能に基づいて定められる。
【0025】
上述のように、行と列とに分解するのは、状態推移テーブルの取りうる全パターンを利用すると、パターン数が膨大になるからである。例えば、4つの入力データ、4サンプリングでは、3の12乗=531441パターンとなる。
本実施の形態においては、状態推移テーブルの状態情報を行と列とに分解することにより、それぞれの出現確率を算出し、これらの複合確率を利用してパターン数を減少させている。上述の4つの入力データ、4サンプリングの例では、行が108パターン(3の3乗×4)、列が243パターン(3の4乗×3)の合計351パターンとなり、計算量、データ量を削減することができる。
【0026】
次に、S24において状態推移推移テーブルに設定された窓を移動させて、窓毎に確率テーブルを作成する(S25)。図9乃至図12には、状態推移テーブルに設定された4つの窓を移動させることにより生成された各窓に対応する確率テーブルを示している。
【0027】
図9乃至図12に示すように、確率テーブルは、変化パターン、イベント発生数、変化パターンの総数及びイベント発生確率が格納されている。イベント発生確率は、イベント発生数/変化パターンの総数により求められる。このようにして、イベント発生確率テーブルが計算されると(S12)、次に、イベント発生確率の計算が行われる(S13)。
【0028】
以下、S13におけるイベント発生確率の計算方法について説明する。図13はイベント発生確率計算を説明するためのフローチャートを示す図である。
イベント発生確率予測部34は、センサ情報受信部31からセンサ情報を取得し(S31)、3状態に変換した後、S12において作成されたイベント発生確率テーブルを使用して、取得したセンサ情報の各行と列のイベント発生確率を取得する(S32)。
【0029】
具体的には、3状態に変換した取得したセンサ情報の各窓のパターンのイベント発生確率を、対応する窓のイベント発生確率テーブルを参照して取得する。図14は、イベント発生確率の取得手法を説明するための図である。
同図において、いま、サンプリング番号「−1」、「0」のセンサ情報を取得すると、これを3状態の状態推移テーブルに変換する。そして、この取得したセンサ情報に設定された各窓の状態、例えば、センサ1の行の窓に対応する確率テーブルは、図9に示したテーブル1であり、このテーブル1からセンサ1の行の窓の変化パターン「→↑」に対応するイベント発生確率「1」を決定する。また、センサ2の行の窓に対応する確率テーブルは、図10に示したテーブル2であり、このテーブル2からセンサ2の行の窓の変化パターン「↓↓」に対応するイベント発生確率「0.5」を決定する。列についても、同様の手法で、イベント発生確率「0.25」、「1」が決定される。
【0030】
S32において、取得したセンサ情報の各行と列とのイベント発生確率が取得されると、次に、各行と列のイベント発生確率から複合確率の計算が行われる(S33)。この複合確率の計算は、S32において取得された各窓(各行と列)のイベント発生確率の総和を各窓の数で除した値、すなわち、各窓のイベント発生確率の平均を複合確率として計算する。
【0031】
図14において示した例においては、
複合確率 = (1+0.5+1+0.25) / 4
=0.6875
となる。
そして、S33において計算された複合確率をイベント発生確率として(S34)、イベント発生確率予測部34におけるS13のイベント発生確率予測処理を終了する。S13において、イベント発生確率の計算を行った後、取得したセンサ情報の優先制御処理が優先制御部36において行われる(S14)。
【0032】
図15は、S14における優先制御処理を説明するためのフローチャートである。
優先制御部36は、イベント発生確率予測部34により計算されたイベント発生確率(複合確率)を取得し(S41)、この取得したイベント発生確率が設定値よりも高いか否かの判断が行われる(S42)。
【0033】
S42において設定値よりも高いと判断された場合には、センサ情報送信部37にセンサデータの割り込み送信を行わせ(S43)、優先制御部36の処理を終了し、設定値よりも低いと判断された場合には、センサ情報送信部37の送信キューへセンサ情報を追加し(S44)、優先制御部36の処理を終了する。
【0034】
S14における優先制御処理が終了すると、次に、センサ情報送信部37から蓄積サーバ1へセンサ情報の送信が行われる(S15)。図16は、センサ情報送信部37の動作を説明するためのフローチャートである。
同図に示すように、センサ情報送信部37は、まず、優先制御部36からの割り込み送信が発生しているか否かの判断を行う(S51)。S51において、割り込み送信が発生していると判断された場合には、優先制御部36からの割り込み送信データを取得する(S52)。そして、取得した割り込み送信データを蓄積サーバ1へ送信し(S53)、センサ情報送信部37の処理を終了する。
【0035】
一方、S51において、割り込み信号が発生していないと判断された場合には、センサ情報送信部37の送信キューから送信データを取得し(S54)、取得した割り込み送信データを蓄積サーバ1へ送信し(S53)、センサ情報送信部37の処理を終了する。
【0036】
なお、上述の説明においては、イベントの発生確率が所定の設定値を超えた場合に、当該情報を割り込み送信する場合の優先制御処理について説明したが、これに限られるものではない。例えば、(1)イベントの発生確率の高い情報を他の情報より優先して送信してもよいし、(2)イベントの発生確率の低い情報の送信処理を中断し、重要性の高い情報を割り込んで送信してもよいし、(3)イベントの発生確率により、送信周期を変更してもよい。
【0037】
したがって、本発明の実施の形態によれば、複数のセンサ端末と蓄積サーバをネットワークで接続したセンサ情報収集システムにおいて、個々のセンサ端末が、入力されたセンサ情報に対するイベントの発生確率を予測することで、蓄積サーバへ送信する情報の優先制御を行なうことができるので、蓄積サーバにおいてイベント発生を迅速に判断することができる。
【0038】
また、状態推移テーブルを使用した学習機能により、センサ端末への複雑なパラメータの設定を行うことなく、イベントの発生確率が高いセンサ情報の予測を行うことができる。
さらに、イベントの発生確率が高いセンサ情報を他の送信処理に割り込んで送ることにより、低速なネットワークでもイベントの発生確率が高い情報を蓄積サーバに迅速に送信することができる。
【0039】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0040】
また、実施形態に記載した手法は、計算機(コンピュータ)に実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現する計算機は、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、計算機内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態に係るセンサ情報収集システムの全体図である。
【図2】センサ端末のより具体的な機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るセンサ情報収集システムの蓄積サーバの動作について説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態にセンサ情報システムのセンサ端末の動作について説明するためのフローチャートである。
【図5】イベント発生確率テーブル生成処理の動作の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図6】変換前のセンサ情報テーブルと、変換後の推移テーブルとの関係の一例を示す図である。
【図7】状態推移テーブルを示す図である。
【図8】確率テーブルを作成するための窓を示す図である。
【図9】状態推移テーブルに設定された窓を移動させることにより生成された窓の確率テーブルを示す図である。
【図10】状態推移テーブルに設定された窓を移動させることにより生成された窓の確率テーブルを示す図である。
【図11】状態推移テーブルに設定された窓を移動させることにより生成された窓の確率テーブルを示す図である。
【図12】状態推移テーブルに設定された窓を移動させることにより生成された窓の確率テーブルを示す図である。
【図13】イベント発生確率計算を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図14】イベント発生確率の取得手法を説明するための図である。
【図15】優先制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図16】センサ情報送信部の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
1…蓄積サーバ、2…センサ端末、3…センサ、11…イベント検出部、12…情報蓄積部、13…イベント発生情報フィードバック部、21…イベント予測部、22…センサ情報送信部、31…センサ情報受信部、32…センサ情報一時保存部、33…確率テーブル計算・保持部、34…イベント発生確率予測部、35…イベント発生情報受信部、36…優先制御部、37…センサ情報送信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ情報に基づいてイベント処理を行うサーバにセンサ情報を送信するセンサ端末において、
複数のセンサからのセンサ出力値を含むセンサ情報を受信する受信手段と、
前記受信した複数のセンサ情報、過去のセンサ情報及び過去のイベント発生情報から、前記サーバにおけるイベントの発生確率を算出するイベント発生確率算出手段と、
前記算出されたイベントの発生確率が所定の発生確率を超えた場合に、前記受信した複数のセンサ情報を他のセンサ情報に優先して前記サーバに送信する優先制御手段と
を具備することを特徴とするセンサ端末。
【請求項2】
前記イベント発生確率算出手段は、
過去のセンサ情報及び前記受信した複数のセンサ情報を直近のサンプリング時刻におけるセンサ出力値に比して、増加、変化なし、減少のいずれかで示した状態情報と、過去のイベント発生情報とをサンプリング時間及びセンサごとに関連付けて記憶する状態推移テーブルと、
前記状態推移テーブルに設定した複数の窓毎に生成され、前記状態情報のパターンと、前記状態情報のパターンに対応するイベント発生確率とを関連付けて記憶する複数の確率テーブルと、
前記複数の確率テーブルを基に、前記受信した複数のセンサ情報の前記サーバにおけるイベント発生確率を求める手段と
を具備することを特徴とする請求項1記載のセンサ端末。
【請求項3】
前記サーバにおけるイベント発生確率は、前記各確率テーブルによって求められた確率の平均値であることを特徴とする請求項2記載のセンサ端末。
【請求項4】
前記窓は、前記状態推移テーブルの行及び列毎に設定されることを特徴とする請求項2記載のセンサ端末。
【請求項5】
前記イベント発生情報は、前記サーバから送られることを特徴とする請求項1記載のセンサ端末。
【請求項6】
前記優先制御手段は、前記受信した複数のセンサ情報を割り込み処理により送信することを特徴とする請求項1記載のセンサ端末。
【請求項7】
センサ情報に基づいてイベント処理を行うサーバにセンサ情報を送信するセンサ端末におけるセンサ情報の優先制御方法において、
複数のセンサからのセンサ出力値を含むセンサ情報を受信し、
前記受信した複数のセンサ情報、過去のセンサ情報及び過去のイベント発生情報から、前記サーバにおけるイベントの発生確率を算出し、
前記算出されたイベントの発生確率が所定の発生確率を超えた場合に、前記受信した複数のセンサ情報を他のセンサ情報に優先して前記サーバに送信することを特徴とする優先制御方法。
【請求項8】
前記イベントの発生確率の算出は、
過去のセンサ情報及び前記受信した複数のセンサ情報を直近のサンプリング時刻におけるセンサ出力値に比して、増加、変化なし、減少のいずれかで示した状態情報と、過去のイベント発生情報とをサンプリング時間及びセンサごとに関連付けて記憶する状態推移テーブルを生成し、
前記状態推移テーブルに設定した複数の窓毎に生成され、前記状態情報のパターンと、前記状態情報のパターンに対応するイベント発生確率とを関連付けて記憶する複数の確率テーブルを生成し、
前記複数の確率テーブルを基に、前記受信した複数のセンサ情報の前記サーバにおけるイベント発生確率を求めることを特徴とする請求項7記載の優先制御方法。
【請求項9】
前記サーバにおけるイベント発生確率は、前記各確率テーブルによって求められた確率の平均値であることを特徴とする請求項8記載の優先制御方法。
【請求項10】
センサ情報に基づいてイベント処理を行うサーバにセンサ情報を送信するセンサ端末において使用されるプログラムにおいて、
前記プログラムは、前記センサ端末に、
複数のセンサからのセンサ出力値を含むセンサ情報を受信させ、
前記受信した複数のセンサ情報、過去のセンサ情報及び過去のイベント発生情報から、前記サーバにおけるイベントの発生確率を算出させ、
前記算出されたイベントの発生確率が所定の発生確率を超えた場合に、前記受信した複数のセンサ情報を他のセンサ情報に優先して前記サーバに送信させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−193511(P2007−193511A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−10034(P2006−10034)
【出願日】平成18年1月18日(2006.1.18)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】